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8回国会衆議院1950/07/25

運輸委員会 第4号

発言数
95
登壇者
15
会派数
2
開催日
1950/07/25

会議録

前田郁自由党

○前田委員長 これより会議を開きます。  この際お諮りいたします。現在問題になつております国鉄機構改正に関しまして、ことに複雑なる関係にありますので、青森、宇都宮、姫路、下関の四地方をつぶさに視察いたしまして、本委員会の結論の資に供したいと存じますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田郁自由党

○前田委員長 それでは派遣氏名、期間等手続につきましては、委員長に一任していただきたいと存じますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田郁自由党

○前田委員長 さよう決定いたします。     —————————————

前田郁自由党

○前田委員長 次に新線建設につきまして説明を聽取いたします。足羽局長。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 国有鉄道の新線建設は、終戰以来資材あるいは資金等の点におきまして、全面的に中止をされておつたのでありまして、本年度におきましてわずかに山田線の代替線としての釜石線が昨年から二箇年計画でなされており、きわめてわずかの新線建設がなされておる状態であります。ところが先般の第七国会におきまして、この新線建設に関する決議が満場一致で可決をされまして、最近新線の建設をなすべしという考えがほうはいとして起つておるのでありますが、そうしたことの反映であろうというふうに考えておる次第でございます。また国土総合開発法あるいは北海道の開発に関する法律などが成立いたしまして、そうした面からも新線建設の問題が、非常に重要な意味を持つて来たというふうに考えられておる次第でございます。一方戰前から鉄道の建設に着手されて、現在中止をされておる線が約五十線、延長約二千七百キロあるのでありますが、その中には路盤の完了しておる線も相当ございます。そうした線なり、あるいは今申しましたいろいろな新しい御要求、あるいは新しい法律の成立に伴つて新線の建設ということが、新しく見直されなければならない情勢にあると考えるのでありますが、われわれれといたしましては、そうした問題に対して現在の事情から、それらの線の意味、それらの技術的な問題、そうした線に対する資金の問題、いろいろ検討を要する問題があろうと思いますので、それに対して現在いろいろ調査検討いたしておる次第でございます。きわめて簡單でありますが、現在の建設線に対してわれわれのやつております考え方を申し上げた次第でございます。

前田郁自由党

○前田委員長 何か本件につきまして御質問はございませんか。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 ただいまの政府委員のお話は非常に抽象的でございまして、よくわからぬのでございますが、特に資金計画というような方面については、どういうお考えを持つておられますか。鉄道の益金をあげて新線建設をするというお考えであるか、あるいは鉄道債券を発行してこれをなそうというような財政計画の見通しを持つておられるのか、そこらにつきましてもう少し具体的な御研究なりお考えをお漏らしいただきたいと思います。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 今後の考えられる新線につきましては、あるいはそれが経営的にも相当採算のとれる線もあり、あるいはしからざる線もあろうかと考えます。採算のとれる線で、かつこれをやることが非常に必要であるという線については、あまり議論はないと思うのでありますが、しかし採算のとれない線にいたしましても、これを国家的な見地からやりたいという線もあろうかと思いますが、しかしそうした線について、現在の国鉄の收支の関係から、自己資金をもつてこれをやる、こういうような点に関連さして考える場合に、相当むりな線もあろうかと思うわけであります。そこでまず自己資金でやることが適当と思う線にいたしましても、国鉄の收支の関係というものを相当考慮しなければならぬわけでありますし、あるいはしからざる線について考えてみます場合につきましても、これを公債財源に求めるか、あるいは一般会計から財源を求めるか、こういつたことを検討することも必要であろう、こういうふうに考えておる次第であります。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 私の考えておりますところでは、国内の今後残された建設線で、さしあたり採算のとれるという線はほとんどない。つまり鉄道建設というものは、投下される資本の金額が非常に大きくて、しかも動くようになりましてからの最初の五年、十年の收入というものは、投下資本とのバランスを失するのが、これが鉄道の特徴であります。従つて採算というような問題を考えることは、今日の鉄道交通綱の普及状態をもつて考える限り、ほとんど考えられない問題だろうと思う。少くとも十年後、二十年後には、採算がとれるかもしれぬけれども、さしあたりはとにかく赤字である。国民経済的な要求からして建設されるという線ばかりになるわけであります。従つて当局としてはコーポレーシヨンの形態をとつて、独立採算制とのにらみ合いの問題で、結局この建設線の問題はきまつて来るのではないかと思うのであります。     〔委員長退席、大澤委員長代理着席〕 従つて運輸大臣としてどういうふうににらみ合いをきめて行くか、そこに国家の要請を積極的に織り込んで行こうとしておられるのであるか、なるべく消極的にその点を過して行こうとせられるのであるか、もし積極的であるとするならば、来るべき三年なり五年なりに対して、どの程度の建設線をつくつて行こうというようなお考えを持つておられるか、お考えを伺いたい。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 あるいはただいま御説明申し上げましたのが、言葉が足りなくて誤解を招いたかと思うのでありますが、お話の通りまつたく收支のバランスがとれる新線があろうとは、実は私たちもあまり考えておらぬわけであります。ただしかし比較的近い見通しにおいて收支の状態のよろしい線と、非常に悪い線とあると思うのでありますが、そうした点を比較検討いたします場合に、先ほど申し上げたような意味合いで、経営的に考えて比較的に問題なくやれる線と、そうではないが必要な点からぜひやるべしという線とあるだろう、こういうように申し上げたわけでありまして、收支がすぐ合うという意味で申し上げたわけではないのであります。そうした意味で、これを包括いたしまして、新線建設をどういうふうにやるかという問題について自己資金と申しましたのは、公債に仰ぐにいたしましても、その利子は結局国鉄で負担をするわけでありますが、全部を公債に仰ぐか、あるいは一般会計からの出資と申しますか、一般会計の負担においてやるような性質の線もあるのではないか。将来こういうふうな点もあわせて建設の問題を考えて行きたい、こういうふうに申し上げたわけであります。なお積極的にやるかやらぬか、あるいはどのくらいの計画でどうかという御質問につきましては、実はまだ具体的には持ち合しておらぬわけでありますが、最近の国鉄の経営状況、あるいは一般社会の声と申しますか、要望から考えましても、戰後今まで新線の建設という問題に対しては全然向いていなかつたが、視野を転じてそういう方向に、新しい角度からいろいろな要請も考慮しつつ検討を進めて行かなければいかぬ、こういうふうに現在考えておるわけであります。

石野久男労働者農民党

○石野委員 ただいまの説明でははつきりしないので、今年度の計画には具体的に計上されているのかいないのか、その点をお聞きしておきます。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 それは先ほど申しましたように、昨年と本年との予算に、例の釜石線が計上されておる。これが建設線の唯一の例でございます。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 私は鉄道の新線建設につきましては、やはり国民的要請があると考えるのであります。終戰後五年にわたつて新線の工事を打切つておりますが、徐々に新線の建設を開始しなければならぬ時期が来たと考える次第であります。従つて前国会において決議案にもなつた次第であると考えるのであります。ところが不幸にして、いろいろな理由から国有鉄道がパブリツク・コーポレーシヨンの形態をとつた。その必然の結果として、独立採算制ということに相なつた。これはこの建設的な面に対して、致命的な動きになつて来たと考えるのであります。従つて国鉄は昔の国家直営の経営でなしに、コーポレーシヨンにしておいて、この状態で新線計画を考えることは、まことにむりなことであると考える次第であります。これは私はできない相談だと思う。従つてコーポレーシヨンをして新線建設をやらしめるというのではなしに、国家はここに鉄道新線建設法というような特別の法律を出されまして、一般会計なりあるいは借入れ資本でもよろしいのですが、とにかく現在のパブリツク・コーポレーシヨンの運営の利益をもつてやるということでなしに、別途の方法で、日本に鉄道建設を可能ならしめる万般の措置を包含した特別法を出されたらどうかと考える。それ以外に私は新線建設を積極的に進める方法はないと思うので、そういうお考えが政府にあるかどうかをお伺いしたい。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 お話のように、建設については困難な点がいろいろあると思うのであります。ことにこれは資金の点が非常に大きな問題だと思うのであります。この点につきまして、公共事業費を使う考えはないかという御質問が、過般参議院の運輸委員会でもあつたわけでありますが、われわれといたしましては、まだ具体的な考えは持ち合しておらぬのであります。そういう公共事業費を使うということは検討の余地ありやいなや、あるいは具体的な方法としてそういう法律を出すことが妥当であるかどうか、そういうことをも含めていろいろ検討いたし、あわせて現在工事の中止になつております線、あるいは従来の予定線のうちで問題とすべき線が、先ほど申しました開発に関する法律が成立したので、相当問題になるのではないかと思うわけでありまして、そういう問題もあわせて急いで検討を進めなければならぬ、こういうふうに実は考えているわけであります。そこで、実はこれにまだ成立する運びには、具体的に踏み出しておりませんですが、そうした問題について関係のある各省との連絡的な会というよりは、一つの会合の機会がございますが、そういうものを持つて、あわせていろいろな角度から線の問題、あるいは資金の問題をいろいろ検討いたして参りたい、こういうふうに実は考えて進めておる次第であります。

玉置信一自由党

○玉置(信)委員 私はただいまの滿尾委員の御質問を拜聽いたしまして、同感に思つております。独立採算制になつた結果、国民の熱烈に希望する面に沿えないということは、政府としてもこの機会に相当考慮してもらわなければいかぬのではないか。というのは、戰争中に着手した線で撤回されているところもありますし、工事にかかつて中止された線も大分あるわけであります。ところが、私は北海道に実例をとつて申し上げますが、北海道は御承知のように人口密度がきわめて低いのであります。従つて鉄道利用の面は、効率的に国の費用を使うという点から行けば、採算が合わないのでありますけれども、鉄道を敷くことによつてその地方の経済的発展を促し、しかも国力を増すことができるという利益の面がたくさんあるわけであります。こういうようなことを考えてみるときに、單に国鉄公社の独立採算制ということのみによつて、今のように一概にできないのだという国鉄当局の言明は、はなはだ遺憾に感じておるのであります。地方民にこの点について非常な反感を持つておるわけであります。これを是正する方法としては、ただいま滿尾委員も申されたように、法律をもつてでも新線敷設の方法を講ずべきではないか、こう思うのですが、運輸当局としてはどういう御方針でおられますか、重ねてお伺いしておきたいと思います。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 ただいまの御質問でございますか、私は国有鉄道が独立採算制を堅持して、その結果新線建設はしないのだというふうな意味で申し上げたつもりではないのでありまして、建設の問題を考える場合に、資金の問題が非常に大きな難点の一つであろうということを申し上げまして、なおそれに対して滿尾委員の、あるいは必要な場合に公共事業費を使うとか、あるいはそういう資金と申しますか、建設一般に対しての何か法律を出す考えがないかという御質問に対しましては、そういう方法なりいろいろな方法を検討いたしたいと思つて、今いろいろやつておるところだ、こういうふうに御返答を申し上げたのであります。

玉置信一自由党

○玉置(信)委員 ただいまの局長の御答弁は、趣旨はよくわかつておるのです。その通りに拜聽いたしておりましたが、私の申し上げることは、地方から鉄道敷設に関する鉄道公社に対しての陳情に対して、国鉄当局が独立採算制の建前から、その費用というものはできれば鉄道公債を買つてくれるということならば考えましよう、そうでなければ、必要があるということは認めておるが、鉄道を敷くことはできないという、何と申しますか、普通の事業採算一点張りで、公共性を無視したような答弁をされておる。私はこの点に非常に考慮を拂うべきではないかという考えを持つておりますので、そうした方面から、当局の御方針を承つたのであります。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 それから先ほど滿尾委員のお話もありましたように、公社として企業性という観点から、個々の線についてそういう考え方が起るという一つの限界は、あり得るだろうと思うのでありまして、そうした点もあわせて考えて、必要なる線を敷く場合に、政府としてそういう線を敷くためにどういうような方策を進めて行くか、こういうことはわれわれとして包括してあわせて検討する問題である、こういうふうに考えておる次第であります。

岡田五郎自由党

○岡田(五)委員 足羽政府委員にお尋ねいたしたいのでありますが、明治何年でありますか、いまなお鉄道敷設法というものが存続しておるように考えますが、これに別表がついておりまして、その敷設法によつて、ちやんと予定線としてきめられておる線が多々あるのであります。この敷設法は私もよくは知りませんが、いろいろな国防上の見地、あるいは経済開発の見地から、昔の日本の姿でいろいろと予定線を選定されて別表ができておると考えるのでありますが、政府におきましては、この古い鉄道敷設法、またこれに関連する別表を廃し、または改める御意見があるかどうか、この点ひとつ承りたいと思います。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 実はその問題は、国有鉄道が公共企業体として発足いたしました際に、一応検討というか、触れたことがあるのでありまして、その際にいろいろ国有鉄道に関係した法令をいかに整備するかというときに、その問題も多少考えたわけであります。そこで敷設法の別表に百五十何線かだつたと思いますが、上つております線は、長い間の歴史を経て、長い年代がかかつて、逐次追加されて来たものでありまして、現在から見ると、そうした線は非常に再検討すべきではないか、そういうことで関係方面からも実は、あの敷設法の別表を廃止すべしというような意見も出たのでありますが、もし廃止するといたしますと、個個の線についての論議が絶えない。そういうことに時間をとられることは、限られた当時の国会の審議期間ではとうてい間に合わぬであろうということで、実際に今後新線を建設する必要がある場合には、あの敷設法に上つておりますそれぞれの線につきましても、全然新しい角度から、あるいは新しい社会情勢、あるいは社会の要求から見直すべき必要があることは当然である。これを待たなければならぬ。そういう意味であの別表に今すぐ手をつけるということは、実は非常に時間も要するし、その改正だけで非常に大きな仕事であるので、それはまずそうつとしておいて、今後実際に建設の問題が具体的な問題となるときに、あの敷設法に上つておる線もあわせて考えて、新しい角度から検討をする、こういうふうにしたいと思いまして、あの別表はそのままにいたした次第であります。はなはだ姑息なことであるかもしれませんが、現在でもあの敷設法の別表をいじるということは、実際問題として、いろいろむずかしい点があるように思いますので、やはりああした別表はそのままでおいて、それらも含めて、あるいはそれ以外の問題も生ずるでありましようし、いろいろな観点から新しい線を検討して参る、こういうふうに進めて行つたらどうかと考えております。

岡田五郎自由党

○岡田(五)委員 次にお尋ねいたしたいことは、戰時中でありますが、鉄鋼資材、その他の関係もありまして、鉄道建設線に代行するという意味におきまして、国鉄の省営自動車が開業せられたことがあるのであります。最近鉄道建設につきましては、聞くところによりますと、一キロ千数百万円の金額を要するということで、一面予算的な見地、その他の関係からしまして、またまた鉄道建設線に代行する国鉄の省営自動車というものが行われるのではないかということを、多少懸念といつては語弊がございますが、考えられる場合もあるのでありますが、かような考えが政府部内、または国鉄部内にあるかどうかということをひとつお話願いたい。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 建設線の御要望の声が高くなるにつれて、それに代置するために自動車線をますますふやす考えがあるか、こういう御質問でありますが、その点につきましては、まだそういうふうな意味では何ら具体的に考えておりません。ある具体的な線が問題となる場合に、その線の具体的な情勢によつて、そういう問題は検討されるべきではないか、こういうふうに思います。

岡田五郎自由党

○岡田(五)委員 次に費用の問題でありますが、私の聞くところでは、国有鉄道は昔から改良費は大体益金でやる、建設は公債でやるということが、国有鉄道始つて以来の慣行上の鉄則ではなかつたかと私は考えます。ときには建主改従とか、あるいは改主建従とか、そのときの政府によつて改良に主を置くとか、建設に主を置くとか、いろいろ変転はあるようでありますが、主として改良費は益金でやる、建設は公価でやる、こういう鉄則が一貫して流れしおつたと考えるのでありますが、過去一年、釜石線その他は大体釜金において処理されておるかのように見受けるのであります。はたして運輸省なり国鉄が、建設は公債、改良は益金という在来の慣行上の観念を一擲されたのであるか、またはこういう原則のもとに今後も続けて行きたい、すなわち建設をやるには鉄道債でやつて行く、益金では主として取換工事、その他の改良工事をやるというような原則を今後も持続されるのかどうか、その点滿尾委員の質問に対して再確認というような形になりますが、もう一度御説明を願いたいと思います。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 今岡田さんの御質問になりました趣旨は、大体そういうふうに考えるべきではないかとわれわれも考えております。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 はなはだくどいようで申訳ないのですが、重大問題ですから、もう一歩つつ込んでお聞きしておきたいと思います。この建設の論議をいたしますについて、終戰後今日まで国鉄の建設線のことを考えます上について、いろいろな障害がございます。それはまずその筋の外部的な事情もあり、資材の面もあり、金の問題もある。それらの建設線を考える上についてのいろいろの障害が、最近に至りまして著しく打開されるような客観情勢になつて来ておるかどうか。このことをまず第一にお聞きしたい。  第二は、先ほどから私不完全な形でお尋ねして恐縮でありますが、建設方式について、どうしても新しい構想をめぐらさねばならない時期に来ておるのではないかと考えるのであります。大体国鉄がコーポレーシヨンになつたという、このとき出発点として考えてみますと、かりにここに環状線を一つ完成する。そうすると国鉄の方では経済的に損になります。人民の方はまるい線がつながつてしまつて、非常に近道でよいのでありますが、旅客運賃の收入なり、貨物運賃の收入なりから行けば、国鉄は明らかに損をします。従つてここにやはりコーポレシヨンの性格と新線建設の性格とは、矛盾しておる要素がどうしても出て来る面があると私は思う。もちろん国鉄の幹部諸公にいたしましても、また運輸大臣とせられても、国民の経済的見地に立つて、そのような心配はないようなものでありますけれども、何と申しましても物理的にそういう性格が基本的に横たわつていることは困ることである。従つて国鉄がコーポレシヨンの形体をとつて、今ここに一つの既成事実ができておるのでありますから、この事実に即して新線建設の方式というものを国民経済の見地から考えた場合には、新しい方法を考え出さなければならぬと考えております。それには現在日本国有鉄道法というものを読んでみますと、ほとんどこれは新線建設のことを書いておらないのです。ただ運輸大臣の監督のところに至つて、初めて新線建設という文句が出て来ます。第一條におきましては「鉄道事業その他一切の事業を経営し、」とこう書いてある。だからごく平たく言いますと、この法律は現に存在している鉄道事業を動かす会社のように見える。もちろん私さように思つております。この鉄道事業とは、現在の線並びに必要な新線の建設を含むというふうに、広義に法律は解釈しておりますが、ここまでつつ込んで読んで見ますと、むしろ第一條の読み方をかえて、日本国有鉄道というものは既存の鉄道線路、鉄道事業の運営会社とする。従つて既存の線路に対するいろいろな改良工事は、当然その中に含むものとする。しかしながら新線については別個の会社をつくるか——会社をつくらなくてもよろしい。新しい法律を出しまして、特別会計をつくつて国有鉄道にこれを併置しますとか、そしてその資金関係は一般会計の負担において、あるいは公債財源においてこれを見ることをきめる。また建設いたしましても、今後は十年くらいたたぬと、その線の営業費をカバーできないような線が多いと思いますから、     〔大澤委員長代理退席、委員長着席〕 その期間は一般会計がこの法律によつてできた新線の運営費の欠損を、一般会計から補助して繰入れてやる。こういうような方式を考えなければ、とても現在のコーポレーシヨンたる性格に対して、われわれが企図いたしますような積極的な鉄道建設網というものはできないということになる。どうしてもこれはこの際拔本的にお考えいただいて、日本国有鉄道というものは、これは既存の運営会社である。新線計画はまつたくこの仕事から一応らち外に置く。そうして一般会計の負担においてこれを達成せしめるという方式をさらに考えて、新線が收支カバーするまで、一般会計の負担において補助金を国有鉄道にやる。こういうことにいたしまして、日本国有鉄道の経理を健全な軌道に乘せて、あわせて国民の要望する鉄道建設の方式を積極的にやつたらどうであろうかと考える次第でありますから、ぜひ運輸当局におかれましてはこの面について、私の言つた通りでなくてもよろしゆうございますが、そういつたようなお考えをお持ちになつていただきまして、急速にひとつ御研究いただきたいと思います。

坪内八郎自由党

○坪内委員 滿尾委員の質問にも関連いたしておりますので、ちよつと政府委員に御質問いたしたいと思いますが、新線の路線計画につきましては、まつたくわれわれは双手をあげて賛成するものでありまして、この新規の新線計画が杜絶しておるやさき、このような計画、このような考え方を持つて来たということは、国民に対してひとしくこれは朗報でないかと思われるのであります。ところが今滿尾委員のお話に賛成するところもありますし、また私は意見を異にしておる点もあるわけでありますが、今日われわれ運輸委員、あるいは国鉄関係に、全国あらゆる地方からこの路線計画の陳情なり請願なりいろいろ出ておる。新線は滿尾委員によると、大体においてほとんど採算がとれないように伺いましたけれども、いろいろ專門家の話を聞いたり、あるいは技術的な面、あるいはそういつた運営上の話を聞きますと、採算がはつきりとれる線もあるというようなことをよく聞いておるのであります。従つてこの際当局といたしましても、どういうことを根観において新規路線の計画を着手するかということにつきましては、いろいろ問題があろうかと思うのであります。その新規路線の着手についての採択方法というものが、基準をどこに置くかということになると、非常に問題があろうかと思うのであります。うわさによると、戰時中に工事をやめたもの、あと一キロメートルの路線を敷くことによつて、完全に新規の路線ができるということもあつたりして、何でも五十か六十のそういつた路線が残つている。そういう関係もあるから、新規の新線計画にあたりましては、これはうわさに聞いておるのでありますが、まずそういつた面を先に計画を立て、着手をするということでありますが、この点をどういうふうに考えておるのか。新線計画であるけれども、それを先にやるというようなうわさも聞いておるので、この点をどういうふうに考えておるのか。それから採算のとれる路線から計画をすることは、今日の国鉄の公共事業的な面から、あるいは独立採算制の建前から行きましても、私は当然そうでなくてはならないと思うのであります。この点は滿尾委員と私同感でありますが、かりに国鉄の独立採算制から行つて、営業がとれないといたしましても、こういつた公共性を帶びた面において、赤字が出たといたしましても公共的な考え方から、一般会計から補助しても、国民全般、公共に福祉する計画を立てて行くことは、私は当然じやないかと考えるわけであります。そこで結論といたしましては、当局では戰時中そういうふうに計画が杜絶されているものを、新線計画の前にやるようなうわさもちよつと聞いておるのでありますが、もちろんそれは行うことはけつこうでありますけれども、そういつた面をどういうふうに考えておるのか。それから新線の計画を遂行するに、何か基準を立ててやらなければ、おそらく全国から、何百とあるような計画を、どこから先に着手するかということになると、非常に困難かと思いますので、その点どういう角度からこれを採択して行くのかという根拠についてお伺いしたい。  それから現在の国鉄の組織、あるいは今度の新規機構改革で、そういつた新線の計画にあたつて、現在の陣容でほんとうの新線計画を実行できる人材が整つておるのかどうか、そういつた機構にあるかどうか、一応それだけお伺いいたします。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 滿尾委員の御賛同にお答えいたします。新線建設に対する客観的な障害が除かれたかどうか、こういう御質問であつたかと思うのでありますが、ちよつと意味がはつきりしないのですが、資材の点においてはまずおそらく問題はないのじやないか思います。ただ問題は、資金という問題が相当難点がありまして、ここで主としてそれについていろいろ議論がかわされておるようなわけであります。そういう点は今後いろいろ検討を進めて参らなければならぬかと思います。それからもう一つは、従来関係方面においては、現在の施設の能率を上げるための維持と申しますか、そういう点に非常に重点を置いて指導して参り、従つて従来そういう行き方をして参つたわけでありますが、その点につきましては、実はわれわれももう少し積極的に関係方面の意向を打診して参りたい。われわれとしては新線建設という問題は、ちようど電化の問題が非常に問題になり、それに対してわれわれが積極的な意欲を持つておるのと同じように、こうした問題についても、その方向に問題を推進して行きたい、こういう気持がありますので、そういう点もこれからはつきりさせて行きたい、こう考えておるわけであります。実はまだその点私たちといたしまして、その意向をはつきり打診をいたしておる段階ではありません。それからなお建設方式を転換をするということを、はつきり考えたらどうかという御質問でございますが、現在の国有鉄道が、国有鉄道法において、現在の施設を保持するだけのもの、こういうふうには私たち必ずしも考えてないのでありますが、しかし一つの企業でありまする以上、やはりそこにおのずから採算と申しまするか、ふだんのそれの経営の面ということも、やはり建設にあたつては、将来を見通して考えて行かなければならない。しかし先ほど岡田さんのお話のありましたような、あるいは建設は公債に仰ぐという考え方、これはどうかという御質問がありましたが、そういう場合にしても、利子は負担をしておるわけであります。従つて現在の国有鉄道法の建前からいたしましても、利益を上げることは主でなく、利益があつた場合には国庫に納付するという形になつており、国鉄は窮極において利益を上げる主体ではないという状態であるわけであります。従つて経営状態を見て、どの程度鉄道公債を発行して、もつて建設に充て得るかということは、たといその線が採算線でないにいたしましても、そういう意味においてこれを検討、考慮するという余地があるのではないか。さらに公共事業費というようなものを、そういつた公債などの以外に、現実の問題として使うという考え方が成立し得るかどうか、そういうことをさらにもう一歩進めて検討する必要があるのではないか、こういうふうに考えております。こういうことでその御質問には、簡單でございますがお答えとしたい、こういうふうに思います。  それから次に坪内さんの御質問でございますが、まず工事中止路線を先にするか、こういう御質問でありますけれども、実はそうした具体的な御質問に対しては御返答いたすことがむずかしいと思いますが、しかしいろいろなほかの條件の同じような線が考えられます場合には、一旦着手されて工事が中止された路線、そういうもので非常にいい線があれば、現実の問題としてはそういうものが先に頭に浮んで来るのではないか、こういう気持もいたしますが、しかしそれを先にするのだというような、はつきりした考え方まではまとまつておりません。そういうものはもう少し今後の検討をまたなければならぬ問題ではないか、こういうふうに考えます。  それから戰争中に計画があつたもので中止された線を、やはり優先的に扱わないか、こういう御質問でありますが、これもただいま御返答申し上げたと同様にひとつお考え願いたい、こういうふうに思います。  それから新規路線の選定の基準をどうするか、そういうものが必ずなくてはならぬと思うがどうするか、こういう御質問ですが、これも非常にむずかしい問題でありまして、そういう点も今後早急に検討を進めて参りたい、こういうふうに考えておるわけであります。  それから最後に、いろいろな新線の計画に対しての能力がありやいなやという問題でありますが、この点については、国鉄は十分にその能力を持つておると思います。以上簡單でございますが、お答えいたします。

坪内八郎自由党

○坪内委員 もう一点簡單にお尋ねしたいと思います。この新規路線の計画は、おそらく二十六年度から何とかしてやりたいというような意向じやないかと思いまするが、まだいろいろな具体的な点は検討中だということでありますので、はつきりした見通しをここで言明はできないでありましようけれども、大体来年度からある程度の新線をやろうということにつきましては、多少の予算的な見通しなり、計画もあろうと思いますが、この新線の計画についての予算をどのくらい立て、あるいはどのくらい要求しなくちやならぬというような点を考えておるのかどうか、その大体の額がわかつておれば、その点もおおまかでもいいから、ちよつと伺つてみたいと思います。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 実はまだそういう点については、はつきり申し上げるまでに至つておりませんので、いずれこの新線建設の問題については、今御質疑をいただきました点やいろいろな点を含めて、検討いたしておるということで、あるいは御不満かもしれませんが、お答えにかえさせていただきたいと思います。

坪内八郎自由党

○坪内委員 二十五年度では、釜石線だけを取上げて行くようにやつたことは、われわれも承知いたしおるのでありますが、今度の新規路線計画が、單なるゼスチユアじやなくして、ほんとうに幾つかの線をやるのだという確固たる信念で、こういうことをほんとうに研究しておるのか、ただゼスチユア的にこういうことを考えておるのか、その点をもう一度お伺いいたします。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 前国会での御決議にもうかがわれますよう、新線建設に対する一般の要望は、運輸委員会あるいは国会を通じて、私たち十分にうかがわれるのでありまして、それに対してはわれわれとしても、真劍に検討しなければならぬ、また検討をいたしておる次第であります。

坪内八郎自由党

○坪内委員 いろいろ御説明で大体了承いたしたのでありますが、いざこれが計画をやろうということになると、非常に採択の基準が容易ならぬものがあろうと思うのであります。そこでそういう基準がおいおい定まるであろうと思いますが、つらつら日本の運輸行政なりそういう面を考えまするときに、非常に不公平なる施策が行われておるところが多々あるわけであります。たとえば私は長崎県でありますが、長崎県の例をとりますと、長崎県は全国一の水産県であり、かつまた港などがありまして、陸運というよりも海運が非常に発達しておる。しかも海岸路線が非常に発達しておりますために、他の所よりもこういつた運輸の行政面、あるいは国鉄の施策面において、三十年来いまだかつて顧みられないというような所さえある。従つて三十万あるいは四十万の住民がおる半島に、国鉄の一本の線も通つていないというような所が、たくさんあるわけであります。そこで将来そういつた計画をなさるときには、九州あるいは四国、本州、北海道といつたように、何かそういう方面も十分考慮に入れてやるような御意思があるかどうか、ちよつとこの点をお尋ねいたします。

關谷勝利自由党運輸政務次官

○關谷政府委員 先ほどからいろいろ滿尾委員あるいは坪内委員は、独立採算制ということを監督局長から申し上げたことにつきまして、非常にそれを懸念しておられるようでありますが、この鉄道建設法でまず第一番に考えなければなりませんのは、産業開発でありますので、国土総合再開発とにらみ合せて、最も重要なところからというようなことに相なるものと存じております。なお滿尾委員から法律でもつくつてというお話がありましたが、これは公益上必要なる場合には、大臣が命令ができるのであります。平生は消極的な監督の面でありますが、産業開発というような面からは積極的な命令もできるのであります。その点決して御心配はないと思います。

前田正男自由党

○前田(正)委員 実は私が質問をしたいと思つたのは、今の次官のお話なんですが、これにこの前の機構問題なんかとも関連しているのですけれども、公共的な場合には、運輸省はこれに対して新線計画等においても、相当命令する権利があるというお話であるようでありますが、実はこの間から相当公共的な立場から、各地方の土地の発展という問題についても、機構問題についても言つておるわけです。これは公共性から見てというような話をしておられますが、今後新線計画におきましては、その土地の産業の開発、未開発資源の利用だけでなく、地方の住民の繁栄、地方の繁栄、こういう問題は相当出て来ると思うのであります。これはやはり公共的なものと次官はみなされるのかどうか。またそういう場合には次官としては命令をいたす力があるのかどうか。もしそれがないならば、今必要があれば次の九月の臨時国会を持つて、この間次官が要望された通り、法律を改正するなり、あるいは改正せよという決議案をつくるなりしないことには、新線計画の問題に重大な影響を及ぼして、今回同様、国会の意思は無視される傾向になつて来ると思いますが、運輸当局の責任者としての御答弁をお願いしたいと思います。

關谷勝利自由党運輸政務次官

○關谷政府委員 大体国策的の見地から考えまして、重要な所からやる場合に命令は出し得るのでありまして、もしその部分の住民の希望ということになつて来ますと、いかなる地方におきましてもそういう希望が出て参りますので、その希望に沿うというようなことはきわめて困難なことと思います。資金の関係、資材の関係から非常にむずかしいと思いますが、国策的な見地から考えまして、どうしても公共の福祉を増進するために必要である、こういう場合には、大臣は命令を積極的にできるのでありますから、御懸念の点は無用かと存じます。

前田正男自由党

○前田(正)委員 今国策的という話をしておられますが、実は国策という言葉の中に、地方の発展ということが入るのかどうかということを先にお聞きしたがつたのでありまして、要するに産業の開発とか、交通運輸の利便とか、全国の運輸組織とか、こういう問題はなるほど大きな一つの国策問題として考えられますけれども、民主主義の世の中になりまして、当然地方民の要望、地方の発展ということには、鉄道路線の開かれる開かれないということが、非常に大きな影響があると思うのであります。今度の機構改革も相当影響がありますけれども、ことに新線計画は相当大きな影響があつて、私はやはりこれは公共的な立場から考えなければならぬ問題じやないか、われわれがその地方の人の意見を無視しまして、民主主義的な政治を運営することは困難じやないかと思つておるのであります。過般次官もこういう機構の問題について相当の要望があつて、それをやろうと思うけれども、命令する権利がないのだということを、この委員会で言明しておられたように思うのでありますが、さらに新線計画におきましては、そういう要望が非常に出て来まして、この委員会におきましても相当いろいろな意見が出て来るのではないかと思います。そのときにまた同じように権利がないと言われても、間に合わぬのであります。もし権利がないということが明らかならば、また運輸省として監督上困るということが明らかならば、この際運輸省の立場から、来議会に修正法案の提出をされるとか、またわれわれの方の委員会におきまして修正しようというような、あるいは運輸大臣に一般的な監督権を與えるような法律改正をしようという決議案をつくるなり、あるいは議員提出の法律改正をしてもいいと思いますが、これに対して国策的という言葉と、一般の地方の発展という問題と、もう少し考えていただかなければならぬ。民主主義時代において、いわゆる国家統制的な、フアシヨ的な考え方では、やつて行けないと思うのでありますが、この点どう考えておられるでしようか。

關谷勝利自由党運輸政務次官

○關谷政府委員 もとより地方の発展が、すなわち国家の発展と総合してなつて参るのでありますが、地方発展にはおのずから順序がありますので、予算の範囲内におきまして、軽重を比較検討いたしまして、そのうちにおのずから先順位のものが生れて来ると思います。なお新線建設等につきましては、これは運輸大臣が積極的に、第五十四條によりまして命令ができるのでありまして、先般来問題になつております機構改革の問題とは、その性格が違つておりまして、あれは国鉄内部の事務的な関係でありますので、その点は国鉄の自主性を尊重するという意味におきまして、その点にまでは大臣が関與することは、現在の国鉄法におきましてはでき得ないことになつておるのであります。けれども新線等につきましては、これは大臣が命令できるのでありますし、大臣の監督承認事項になつておりますので、必要ある場合に命令も出せる、普通一般の監督はできるということになつております。

前田正男自由党

○前田(正)委員 それは新線の敷設に対します條文は、認許可の点は運輸大臣の監督になつておると思いますが、しかしながら新線計画に伴いまして実はいろいろと機構的に、あるいはいろいろ内部の非常な問題がある。御承知の通り現在省営トラツクが通つておる所がありますとか、あるいはそこに自動車区ができておる、あるいは今度管理部をどこに持つて来るかというようなことは、やはり新線計画が内部の機構の問題にひつかかつて来ると思います。内部の改編問題とかかつて来るのでありまして、なるほど新線を許可するかしないかは、運輸大臣が許可権を持つておるのでございますけれども、これによつて内部的の機構の改廃も、それに伴つて必要なものがあると思いますので、この間から聞いておりますと、非常に運輸省の監督権が国鉄に対して足りないように思うのであります。こういうことで一体運輸大臣として、今後新線計画をやつて行かなければならぬが、十分に力があるのかどうか、もしそういうことができないならば、この際思いきつて国鉄を株式会社にしたらいいのではないかと思うのであります。国鉄法自体にはわれわれも賛成したのでありますが、暫定的に賛成しておるのでありまして、現在の国鉄の機構自身は、完璧なものではないと思つております。といいますのは、御承知の通り国鉄はいばつたことを言いますけれども、企業体におきましては株主を代表しました者がありまして、その代表者の意見を聞かなければならぬのであります。国鉄におきましては、株式会社ではありませんけれども、国民の金を使つておるのでありますから、国民代表である国会の意見は、最もこれを尊重すべきものであると思つております。そういう金をまわしております者の代表者の意見についても、機構その他についても、人事についても、あまり大して代表者の意見を聞かれたことがない。こういう組織に現在国鉄がなつておるということは、非常に企業体としてはおかしいのではないか。普通の株式会社におきましては、当然株主の意見によつて人事もきめられれば、あるいは当然株主擁護のために、会社の利益にならないことでも、将来のために株主の意見を聞き、株主を代表した取締役の意見を聞いて、運営されて行くわけであります。ところが現在の国鉄は、当然株主であるところの国民の代表者の意見を聞かなくてもいいということは、非常におかしいと思う。それができないということならば、当然この際どちらかに明らかにしたらいいのじやないか。ことに新線計画というような重要な問題をやる場合には、少くとも国会自身を直接持つて行かなければ、運輸大臣の命令権を全部聞くとか、あるいはそれができなければ、株を公開しまして特殊株式会社にするというようにして、その株主の利益を代表する、どちらかにしないことは、こういう問題はたびたび今後運輸委員会にひつかかつて来まして、常にわれわれと国鉄の間において、いろいろと問題を惹起しなければならぬ、こういう問題が今後各方面に起つて来ると思うのであります。これに対します運輸当局としての御意向を明らかにしていただきまして、場合によつてはまたわれわれ委員の中においても、これが根本的対策について、この際相談する必要があるのではないかと思つております。今度の機構問題を動機といたしまして、国鉄の機構と国会また政府との関係も、この際是正すべきものは是正すべきではないか、こう考えておるのでありまして、運輸当局の御意向をひとつ聞かせていただきたいと思います。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 先ほどからの次官の説明を補足さしていただきたいと思います。従来鉄道の新線の建設の場合におきましても、まず敷設法によつて法律の御審議を願つて、そして敷設する予定線というものがそれに載る。さらにそのうちから建設線として取上げる場合には、前の敷説法におきましては鉄道会議というものがありまして、そこでその内容を検討してその線を決定し、あるいはさらにそれが予算として上つて、国会の御審議を仰ぐ機会がある。いろいろ愼重な手続を経て、この新線の建設というものがきめられているようにわれわれ承知をしております。敷説法が改正になりまして、現在鉄道会議というものもございませんが、ある線を建設した方がいい、しなければならぬという、いろいろな点からかりに案がきまるといたしましても、そのきめ方、それをどうきめて行くかといういろいろな手続の点、さらに鉄道の建設線というものが、国民の一般の利害休戚に非常に関係するところが多い、そういう意味で非常に公共的な利害関係のあるものでありますから、手続の点においても非常に愼重に必要なる手続を盡さなければいけない、こういうふうにわれわれ考えておりますけれども、今後具体的にそういうことが問題になります場合も、必ずや本国会において、そうした点について御討議を願う機会がある、こういうふうにわれわれ考えております。

前田正男自由党

○前田(正)委員 ちよつと次官から、法律を改正する必要があるかどうか、ひとつ伺いたい。

關谷勝利自由党運輸政務次官

○關谷政府委員 新線の建設につきましては、私はことさらに法律の改正の必要はないというふうに考えております。新線の建設は、国会の輿論を大臣が受入れましてやる場合に、国有鉄道の方から異なつた計画が出て参りました場合には、これを承認しなければいいのでありまして、なおまた国会の要望のあります線につきましては、第五十四條によりまして、積極的な命令も発することができるというようなわけで、新線の建設等につきましてはただいまその必要はないと思います。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 ただいまの五十四條の解釈についてちよつとお伺いいたしたいのでありますが、運輸大臣は国民経済的見地から必要があれば、積極的に新線の建設を国有鉄道に命令ができるというふうに御解釈のようでありますが、私はそれはできないのではないかと思う。大体五十三條の、大臣の新線建設に関する許可、認可の一項は、イニシアチーブを大臣がとるわけには行かないのです。国有鉄道の方から申請して来たものに対してのみ、運輸大臣は許可または認可を與える。運輸大臣が積極的な行動を起すことは、これは五十三條の解釈としてはむりだと思う。また五十四條の解釈としても「公共の福祉を増進するため特に必要があると認めるときは、日本国有鉄道に対し監督上必要な命令をすることができる。」「監督上」という言葉がここにありまして、これは、新線建設というような業務の内容に直接触れたものは、私は命令ができないという解釈を持つ。ことに、かりに命令を出したといたしましたならば、半面において経済的な保証というものが必ずなくちやならない。公共の必要に基いて損をするような命令を出す場合もある。ところが四十一條の二におきまして交付金のことをきめております。「政府は、日本国有鉄道に損失を生じた場合において特別の必要があると認めるときは、その損失の額を限度として交付金を交付することができる。」と書いてある。これは経営上の損失の点であつて、私は、新線建設の損失補償というようなことを、これに含ませることは困難なことだと思う。もし御当局の御解釈のようなことを考えるならば、そこに特別の一條を起しまして、新線建設の損失の補償の項をきめなければいかぬ。大体四十一條の二は、私はこれは非常に不完全な條文だと思う。特別の必要があるときというようなことを漠然と言いましたことが、そもそもの間違いでありまして、これは、いやしくも国民の税金の中から国有鉄道の交付金は出すのでありますから、その理由を限定的列挙によりまして明示すべきである。この法律の出ましたときに、委員会でそれをぜひ修正したいという意見を開陳したのでありますけれども、皆さんの御賛成が得られなくてそのままになつたのでありますが、その点から見ましても、四十一條は非常に不完全だ。これは明らかに特別の必要ある場合というあいまい模湖たる言葉でなしに、「左の場合に限る」と列挙すべきだ。しかしこのあいまいな字句をもつてしても、私は五十四條、四十一條の関連におきまして、運輸大臣は新線建設の損失補償はできない、かように実は考えるものでございまするが、御当局の御解釈はいかがでございましようか。ことにこれは法律の解釈論でありまするが、この点についての御見解、さらに私が新線建設の方式は、どうしても法律につくらなければいかぬと考えまするゆえんは、さしあたりの問題として、国有鉄道がなかなか黒字経営にはならないのであります。ここ五年なり三年なり黒字にならない。赤字の経営が続くといたしますれば、なかなか実際問題として新線建設はできない。だからこの客観勢勢に即応いたしまして、なおかつわれわれが要望する新線建設をするためには、新しい方式をもつて来なければ私はむりだと思う。そういう意味におきまして、この方式を長くやろうとは申しません。三年なり五年なりさしあたりの問題でもかまわないから、これは新しい方式をもつて新線建設が楽にできるようにしなければ、運輸大臣の監督権を振りまわしている程度の考えでは、私はこの問題は解決しないという見解を持つておりますが、御当局の見解を伺いたい。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 ただいま次官がお答えになりましたけれども、無制限に常に新線の建設が命令でできるという意味でおつしやつたのではないと思います。たとえば天災地変でもありまして、ある線が流出するような場合に、それに急速に代替するためにここの新線を建設しろとか、そういつたような場合もあるいは考えられますので、そういつた場合も引用してお話になつたのであろうかと思います。なお先ほど滿尾委員の御引用になりました交付金の規定は、まさに損益勘定における交付金の規定であるとわれわれ思つておるのでありまして、これが建設規定に対する規定、こういうふうにわれわれも考えておりません。ただ先般の国会で御審議を願いました改正法案で、将来国鉄に政府が出資をすることができるというふうに、この改正を願つたのでありますが、あるいは将来新線の建設の必要が生じ、それが国鉄の負担にのみ帰することがむりであるような場合に、方法としては特に法律によらないでも、出資金の規定によつて出資をするかしないか、こういうことで予算の問題としても扱える余地があるのじやないか。あるいはお話のように、建設という問題をもう少し一刀両断的に事前に取上げてこれを取扱うために、敷設に関する何か法律というようなものを考える、こういうこともあるいは御提案のようにあるかと思います。いろいろそうした点は今後の検討を要する問題、そういう意味で実は先ほど私たちお答えを申し上げたのでありまして、法律案を必要としないというふうに否定して御返答申し上げたわけでもございませんし、そういう点は今後検討をして、どういうふうにしたらいいかという問題ではないか、こう思う次第でございます。

前田正男自由党

○前田(正)委員 それはちよつと私が先ほど質問したのと、答弁の内容が違うように私は思います。先ほどは国策の線に沿うて必要があればこれに対して監督する、命令ができるというような御答弁であつたのであります。その国策の線というものの中に、地方公共の発展のことも含められるかということを申したのでありまして、今のお話を聞いておりますと、天災地変とか特別の事態が起らなければ、監督命令が出せないというようなお話であつて、監督する範囲が全然違うように私は思います。答弁の範囲が全然違うのじやないか。そういうことで、今のようなお話であつて国策の線に沿うても、あるいはまた資源の開発の立場から、あるいはまた公共のいろいろ一般的な地方発展のためからも、命令権が出せないということならば、先ほども申しましたように、これは国民の利益を代表して、国民の資金によつて運営されているのでありまして、ことに先ほど滿尾委員からもありましたが、この欠損につきましては特別の場合ということでありましたが、従来の例から見ると、国民はほとんど欠損を引受けているわけでありまして、要するに国民がみな株主になつているわけであります。そこでこの国民の立場から代表された意見というものに対して、今のお話ですと、特別の事態が起つたということでないと命令権が出せないということでありましたならば、先ほどの御答弁にもあつたように、一般的に新線計画に対して監督あるいはそれに対して命令ができるというような御解釈と、全然解釈が違うように思いますが、どつちが正しいのでありますか、それを明らかにしていただきたいと思います。

關谷勝利自由党運輸政務次官

○關谷政府委員 特別に産業開発上必要な場合には、私はでき得ると考えておりますが、なおよく研究いたしまして御答弁申し上げます。

前田正男自由党

○前田(正)委員 これから御研究になるということは、まことにけつこうで、私は実は研究してもらいたいわけでありますが、先ほどから次官はもう研究しなくても、このままの現状においていいからというような御答弁でありましたが、実は私は今度の機構改革問題から新線計画とずつと見て参りまして、どうしてもこの際日本国有鉄道法というものを検討し、研究してもらう必要があると私は考えているのであります。今次官の御研究されるという御答弁は非常に満足でございまして、ぜひひとつ研究していただいて、来る臨時国会におきましては、これを法律で改正するなり、あるいはどういうふうに処置されるか、この機会に見解を明らかにしていただきたい。それに伴いまして、私ども議員といたしましても、この際国有鉄道の性格そのものについて、また国会と政府と日本国有鉄道との関係について、私たちの立場を根本的に明らかにいたしたいと思いますが、今すぐに御即答をお願いするわけではありませんけれども、十分御研究願つて、不備な点は直す必要がある。また思い切つてもつと自由にするか、この際この問題はうやむやにしないように十分に御研究、御善処を願いたいと思います。

山崎岩男自由党

○山崎(岩)委員 新線計画の予算関係と公債関係についてお尋ね申し上げたいと思うのでありますが、国鉄の公債関係はどの程度まで研究が進められておりますか。全然考えておりませんか、それとも考えておつたとするならば、どの程度まで進められておるか。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 鉄道公債を発行し得ることは、先般の国会で御審議を願いまして、法律においては改正をいたしたわけでありますが、これを実際に発行するにいたしましては、政令を新しく改正しなければならぬと思います。その点について、実はここで法律を御審議願います前から並行して、その政令案をやはり関係方面に了解を求めておるのであります。公債に関する件ではないのでありますが、政令案全体についていろいろ疑義がございまして、実はまだ全体について了承を得るに至つておりません。何とかそれを具体的に促進したいと思いまして、その点については、せつかく現在努力をいたしておる次第であります。  もう一つの御質問の趣旨は、本年の予算なり、公債を具体的にどの程度発行をし、それを新線の建設と関連さしてどう考えておるかというのが、御質問の第二点かと思うのでありますが、実は来年度の予算編成については、現在いろいろ検討中でございますので、まだ具体的な御説明を申し上げる段階に至つておらぬということを御了承願いたいと思います。

山崎岩男自由党

○山崎(岩)委員 關谷次官に御質問申し上げたいと思います。ただいまの新線計画に伴いましての予算関係、公債の点においても、まだこれという具体案を持つていないというわけですが、そこでちよつとお尋ねしたい。コーポレーシヨンになつたところの日本国有鉄道と外資導入との関係について、何らかの示唆を受けたことはありませんか。それともそういう点についても何か示唆を受けたとか、話合いを進めたとか何とか、そういうようなことがありましようか。あつたとしたならば御説明を願いたいと思います。

關谷勝利自由党運輸政務次官

○關谷政府委員 現在までには何らそういう示唆を受けた事実はありません。

山崎岩男自由党

○山崎(岩)委員 ただいまの御答弁では、何らそういう示唆を受けておらないということでありますが、これは日本政府として最高の政治力を発揮しなければできない問題でしようけれども、こういう点について考えたことはありませんか。

關谷勝利自由党運輸政務次官

○關谷政府委員 まだ私就任早々でありますので、私自体としてはまだそこまで考えておりませんが、将来研究をいたします。

山崎岩男自由党

○山崎(岩)委員 私は日本の経済上の関係から考えてみまして、公債の発行とか、あるいはまたきめられた範囲内における予算であれば、日本の新線敷設に関してはお互いに範疇があるかと思う。やりたいと思つてみましても、ない袖は振れないのであります。従いまして各委員からいろいろ要望がございました、また地方から要望がありますことは、各委員の異口同音の御質問によつても明らかなのであります。こういう大問題を解決しますためには、日本は何らかの新しいものを仕入れて行くよりほか、道がないのではないかとも考えられるのでありますから、その点は運輸当局におかれましても、日本のこれからの電化の問題であるとか、あるいは広軌の問題を解決するとか、あるいは資材の面とか、いろいろな面についても外資導入という点と結びつけて、コーポレーシヨンになりました新しい意義をここに織り込んで行くことができるような時期ではなかろうかとも考えますので、その点についても十分御研究のほどお進め願いたいと存じます。

關谷勝利自由党運輸政務次官

○關谷政府委員 この外資導入の関係につきましては、先般私たちも相当議論をしたのでありますが、四十億の見返り資金を受入れます上におきまして、非常な議論があつたような状態でありますので、これはよく研究をいたしまして善処いたしたいと思います。

尾崎末吉自由党

○尾崎(末)委員 一、二ごく簡單に御質問申し上げます。この問題は前々国会から前国会にわたりまして、私としては十二分に質問をいたしましたので、あらためてむし返しませんが、一、二の点を聞いておきたいのであります。それは前にも申し上げましたように、去る第七国会において、鉄道促進の決議案を上程して、これが可決された後におきまして、特に関係地方等で、新線の建設をやつてもらいたいという熱望が高くなつて参りました。その結果として、県会等を開いて、鉄道を敷設してもらう、その公債の発行ができるならば、これを引受けてよろしい、こういう決議をして申出をしておるところが、数県にわたつておることを承知いたしておるのでありますが、それらの問題をどうはからつていらつしやるか。具体的に申しますならば、それらの事柄を新線建設の計画の中に取入れて考えておられるかどうか。いま一つは、そうした要望を係筋等に提示して、この問題の解決をして道を開くために努力をしておられるかどうか。二つの点についてまず伺つておきたいと思います。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 ただいま御質問のありましたまず第一点でありますが、いろいろ御陳情を受けます際に、そうした非常に熱心な御希望をあわせてたびたび承るのでございますが、それはある線を具体的に建設すべしという、相当重要度のある路線であることが決定いたしまして、それから資金の問題とあわせて関連するときに、それが非常に有力に考えられる問題だろうと思うのであります。そこで、どの路線をいかに選定すべきやという点につきましては、今までここでも申し上げましたように、これはいろいろ事務的には検討をする必要がありましようし、あるいは決定する手続についてもいろいろ御審議を願わなければならぬ点もございましようし、従つてこの際單に公債を引受けるから、その線を現在具体的に考えているかどうかという御質問に対しては、まだその段階には至つておらぬ、また至る筋合いではない、まだ早いのじやないか、こういうふうにわれわれが考えていることを御了承願いたいと思います。ただしかし、そうした御陳情のある線に対して、かなり熱心にそうした線も検討しているということはお答え申し上げてよろしいか、こういうふうに思います。従つて、なおそれを関係方面にもそうした線をつくるように、具体的な運動なり努力をしているかという御質問でございますが、先ほど申しましたように建設自体に対する方針、意向を打診しよう、こう考えておりますので、まだ具体的なそういう問題には、もちろん触れる段階に至つておらぬ、こういうふうに御承知を願いたいと思います。

尾崎末吉自由党

○尾崎(末)委員 前段の御弁答は了承いたしました。後段の方の意味は、私の質問の言葉が足らなかつたかと思うのですが、いわゆる公債等を全部引受けてもよろしいという決議等をいたしたいところの、関係地方民の声に対して、建設を考慮してもらえるかどうか、こういう具体的の、関係筋に対する答えでなくて、こういう要望も盛んになつて来ておるのであるが、いわゆる公債発行、または見返り資金、または公共事業費等によつて、建設をすることを許されないか、いわゆる建設を許してもらうための資料の一つとして、これを御利用なさるかどうか。もう少しつき込んで申しますれば、利用をする必要があるのじやなかろうかということであります。その点をもう一つ伺つておきたい。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 それはお言葉までもなく、建設の声が非常に高くなつておるということについて、それを引用することは当然であろうと思います。

尾崎末吉自由党

○尾崎(末)委員 簡單にもう一つ伺つておきますが、国有鉄道の方に監理委員会があつて、おもなことにつきましては、国鉄当局と相談をいたしておられるのでありますが、国鉄の監理委員会の活動状況、いわゆる最初の目的通りに、うまくこれが活動しておられるかどうかという点と、もう一つは、運輸省にある運輸審議会の活動状況、この二つの問題について、御承知になつておる範囲内で御答弁を得たいと思います。

足羽則之運輸事務官(鉄道監督局長)

○足羽政府委員 御承知のように、監理委員会は国有鉄道の最高機関でありまして、国有鉄道の業務運営についてこれを指導統制をする責任と義務を有するというふうに、規定をされておりまして、これは国有鉄道の経営の大綱について、その方針を指示し、指導をして参る、こういう職能と職責があるわけでございます。具体的な内容あるいはこまかい点については、私は承知していないのであります。大体においては、月に数回の日をきめて集合をして、そこでいろいろ根本的な問題を、定例的な会合でいろいろ検討をされる。なお必要に応じてしばしば集まつて、そしていろいろな根本的な問題についての施策を検討し、あるいは国鉄の経営の当局者から、いろいろ事情を聽取し、あるいは指導もされる。そういうふうにきわめて活発に活動しておられるように、われわれは承知をしておるのであります。なお運輸省の運輸審議会でございますが、これは毎日運輸審議会の委員は、役所に出勤をいたしまして、いろいろ法律にきめてあります大臣からの諮問事項について、熱心に審議検討をされております。非常に事務が煩瑣であるような感じを持つくらいに、いろいろ熱心に諮問事項についての審議、あるいは答申をなされる材料を集めて、これを審議され、御活躍になつておるように、われわれは承知をしております。

尾崎末吉自由党

○尾崎(末)委員 そこで結論的に質問をもう一つ申し上げますが、国鉄の監理委員会にいたしましても、運輸省の運輸審議会にいたしましても、運用よろしきを得れば、いわゆる一部法律等に疑義を生ずるような点がありましても、この二つの委員会は相当に力を発揮することができるだろうと思うのでありまして、これらの活動状況等については、ぜひともひとつ足羽監督局長は、特にその職にあられるのでありますから、十分に実績等についての御調査、御研究を希望しておきます。ということは、一例を申し上げまするならば、私が経験したのでも、二つほどの経験を持つております。運輸審議会の一つの例でありますが、やり方が事務的に流れてしまつて、何ら実情を考慮しない。書類等の上において、形式さえ整つておれば、これを事務的に片づけて行く。こういうことに流れ過ぎておるために、むしろなくて、それぞれ係の人々にまかしておいた方がよいと思われるような結果が生じて来ることを、承知しておるのが相当あるのであります。一例をあげてみまするならば、いわゆる運送店の許可等の問題について、われわれがこういうものであると親しく承知をしておる範囲で、実情を注意してあげても、顧みないで、いわゆる書類の上で検討して、たとえば一個所に一店を許可すればいいところに二つ許可してみたり、そのために成立つたかというと、両方とも営業が成立たないというような結果に陷つたり、中には二つ許可したが、一つは遂に組織ができなくて、一つだけしか行かなかつた。こういうのがあつたりいたしております。一方の国鉄監理委員会等におきましても、同様のことが生じて参りますおそれがありますので、それらの点はよくひとつ御調査、御研究を願つて、いわゆる法律を制定した当時の趣意に立つたような、十分な活動をさしていただきたい。こういうことが、いわゆる新線の建設に伴いましても、建設を便利にし、あるいはまた建設を正しくやつて行けるゆえんだ、こういうふうに思いますので、それらのことを強く希望を申し上げておきます。

土井智喜運輸事務官(大臣官房文書課長)

○土井説明員 ただいま運輸審議会につきましてお尋ねがございました。運輸審議会は、国鉄の監理委員会と若干性質の違うところもありまして、運輸大臣の諮問機関ではございますが、今御指摘がございましたように、ちようど発足以来一年間、ことに通運事業等について諮問事項が非常に多かつた関係もございますので、それで手続としましても、本来ならば公聽会のような形式でやるべきところを、いつも聽聞会というような形でいたしましたために、御指摘のような事例の生じたかもしれません。今後の運輸審議会の手続及びその審議の行き方等につきまして、今までの経験に徴しまして、ひとつ審議官制度を活用してやつて行こうじやないか、こういう議も起つているような次第でございます。今までの実績に徴して、なお改善するように、せつかく努力中でございます。

石野久男労働者農民党

○石野委員 二点ほどお尋ねしたいと思います。先ほど坪内委員からも御質問がありました点でありますが、新線を敷設するにあたつての基準の問題についてであります。公共の福祉に即応するために、もちろんこの新線が敷設されるのでありますけれども、従来長い間にわたつて予定線があり、あるいは建設線というようなものが、すでに五十線、二千五百キロにわたつて戰前からあるというような御説でありましたし、またわれわれもその通りに見ております。これらのものを選定するにあたつては、次官の言葉をもつてすれば、当時国策上その必要性が認められたのでありましたけれども、戰後における国策と戰前における国策の観点に、非常に大きな相違があると私は思うのであります。このような意味におきまして、先ほど岡田委員から、戰前にすでに決定されたものについての処置いかんという御質問がありまして、これに対する御説明があつたのでありますが、ただいまもう一度御確認いたしたいことは、特に戰前におけるところの新線敷設に対するこうした基準と、戰後における基準の相違点、特に今日最も大きく重点的に考えているところの新線敷設に対する基準点は、どういう点であるかということが一点。  第二点といたしまして、従来戰後、特に新線敷設につきましては、われわれは要望したにもかかわらず、当局としてはこれに対する方向づけというものをはつきり示さなかつたのでございます。しかし昨第七国会におけるわれわれの決議によつて、ただいま当局の説明によりましても、新線敷設に対して大きな意向が、政府部内においても起きておるということをわれわれ今お聞きして、非常にうれしく思うのでございますけれども、この問題と関連いたしまして、新線敷設の問題は、ただ單に資金的な需要だけじやなくして、物資の面からその可能性のいかんということが非常に大きな問題になろうかと私は思うのでございます。こういう点について特に新線敷設の問題が、先ほど尾崎委員が言つておりましたように、地方の要望によつては、公債を全面的に背負つてもよいから許可をしてくれということの、関連性になつて来るわけでございます。資金は十分地方で持とう、けれども資材の面でそれが許可できないというような事情が出て来るのじやなかろうか。また現にそれがそうであるような事態にあるのじやなかろうかということを私は考えるのであります。ことに最近における海外の事情、特に世界の事情としての朝鮮事変の問題が、これに関連して参りますので、第一の質問点と第二の質問点と、そういう視野から十分ひとつ納得の行くような御説明をいただきたいと思うのでございます。

關谷勝利自由党運輸政務次官

○關谷政府委員 ただいまの国際的見地からというようなことを申し上げたのにつきましてお尋ねでありますが、事変中並びに戰前等におきましては、軍事的というような要素が非常に加味せられておりましたので、現在の状態とは趣が異なつておりますので、従つてこの條件はかわつて来ておる、こういうふうに考えております。なお資材の点等におきましては、御心配はないと思つております。

石野久男労働者農民党

○石野委員 ただいま戰前の新線敷設に対する基準と、非常に大きくかわつているということの確認を得たわけでございますけれども、しからばその点において、特に経済的及び社会的な面から、非常にその基準点が重要視されて来るわけでございます。この場合、地方の公共的福祉という建前から行きまして出て来る重要度が、非常にこの基準に影響して来るわけでございます。特に政府といたしましては、こういう基準をはつきりと確認する意味合いにおいて、特に重点がどういう点にあるか、これはちよつと抽象的になつてしまうかもわかりませんけれども、先ほど坪内委員から言つておりました長崎の事情というようなこともあつたわけでございますが、そういう地域的な問題じやなくして、全般的な立場から、ここでどのくらいの範囲において、今の段階では認可せられる可能性が当局としては認められるのかどうか。こういう点をひとつ資金的な面及び資材的な面から、大体の見通しをお伺いしたいと思います。

關谷勝利自由党運輸政務次官

○關谷政府委員 これも目下検討中でありますので、現在具体的に申し上げる段階には到達いたしておりません。御了承願います。

前田郁自由党

○前田委員長 この際ちよつと御報告申し上げます。先ほど国鉄地方機構改正の問題につきまして、現地に委員を派遣するということで、運営委員会に提案いたしましたところが、運営委員会の方では、ちようど四箇所に八人行くということになるものですから、八人では委員のほとんど三分の一に近い。そうするとその留守中に法案が出るはずだから、非常に委員会としては困るだろう。そういう意味で、この国会が済んだあとにしたらどうかというので、保留ということになつたわけでございます。このことだけを御報告申し上げます。なおこの善後処置につきましては、あとで御相談申し上げたいと思います。

岡田五郎自由党

○岡田(五)委員 この機会に、ちよつと民間航空のことにつきまして、御質問申し上げたいと思うのでございます。過般六月の末に私たち新聞で拜見いたしたのでありますが、昭和二十年九月以来とめられておりました民間航空が、許されるような記事が出ておつたのであります。その内容その他の記事につきまして、政府において何か入手されておる情報がございましたならば、この機会に御説明を願いまして、われわれの疑問とするところに対しまして、できるだけ詳細にお答えを願えますならば、非常にけつこうだと思うのでございます。

關谷勝利自由党運輸政務次官

○關谷政府委員 ただいまの御質問に対してお答えを申し上げたいと存じます。去る六月二十六日に連合軍の最高司令官から日本政府あてに、日本における国内航空事業運営の覚書が発表せられたのであります。その覚書によりますとる、右の被免許会社は、従来司令部の許可を受けて日本の国内に発着いたしておりまする航空事業を営んで来た会社によつて指定をされ、または組織され、かつ融資される航空運送会社が、これに許可をせられるということになるのであります。それの運営については、日本政府の諸法令に従わなければなりませんし、また郵便物、貨物及び旅客の料率は、これまた日本政府が決定すると規定せられてあるのであります。目下のところ右の新設会社の構想につきましては、司令部から連絡を受けておりませんけれども、覚書によりましても、これを実施するため、国内の航空運送に関する責任のある行政機関を明らかにする必要があると思われるのであります。このためには、航空運送は旅客及び貨物の空中輸送をする運送航空の一形態をなしまして、ことに航空運賃、料金は、他の交通機関である鉄道、自動車、船舶のそれと密接な関連を有するものでありますから、航空運送行政は運輸行政の一環として、運輸省の所管行政とするのが至当と考えておるのであります。なお政府においても、事態の進展を待つて必要な措置を考慮いたしたい、このように存じております。

岡田五郎自由党

○岡田(五)委員 今政務次官からの御説明で大略わかつたのでありますが、そういう政務次官のお考えのほどを推察いたしますと、航空運輸は運輸省において所管するのが当然である。こういう御所信をお待ちになつておるようでありますが、私たちといたしましても、まつたく政府当局と同じ意見であります。陸運、海運、空運というものは、一体的に運輸省において総括監督処理されることが、最も総合的な運輸行政の一貫性を発揮し得ることと私は信じて疑わないのでありまして、国内航空の行政につきましては、ぜひ運輸省所管にするように最善の御努力をお願い申し上げますとともに、さらにちよつとお尋ねいたしたいことは、現在電気通信省の所管になつております航空保安庁の所掌事務であります。これは一例を海上にとつてみますと、海運その他の行政は海運局で占め、また海上保安庁関係は運輸省の外局といたしまして、海上の保安あるいは安全あるいは海難の処理に当つておられるように考えておるのでありますが、航空保安庁の関係におきましても、私は海上における海上保安庁、航空における航空保安庁と同じ立場であると考えるのでありまして、航空保安庁所掌事務もまた運輸省の所管に——外局にされるか、内局にされるか、その方法は別といたしましても、少くも運輸大臣の統制ある管轄下に置かれることが適当ではないか、かように私は考えるのでありますが、この点につきましての運輸政務次官の御所見を拜聽いたしたいと存じます。

關谷勝利自由党運輸政務次官

○關谷政府委員 この航空行政につきましては、先般内閣の行政制度の審議会におきましても、当然運輸大臣が所管すべきものである、こういう意見に全員が一致をいたしておりまして、現在の電気通信省にありますところの航空保安庁でありますか、これは運輸省へ所管がえをすべきものである。なおまたこれは外局とせずして、内局とするというふうな答申案が出ておるような状態でありまして、おそらく次の通常国会には、こういうような方向で提案をせられるものと存じます。私たちといたしましても、ぜひともこれは他の運輸行政とあわせまして、そうしてすべてを運輸省の方で所管するように努力をいたしたいと存じます。

岡田五郎自由党

○岡田(五)委員 何か新聞で拜見いたしますと、このたび許される民間航空会社は、日本の資本が参加できなくて、何月かまでに許されておる外国航空会社によつて組織された航空会社が、国内航空の事務を運営する、こういうことになつているかのように新聞で拜見いたしたのでありますが、はたしてさようでございますかどうか。それから現在外国の航空会社が数会社日本に来ておると思うのでありますが、これらの数会社がそれぞれ航空路を、たとえば東京から北海道、また別の会社が東京から大阪、あるいはまた別の会社が東京から博多というように、それぞれの会社がワン・ラインと申しますか、一航空路を保有できるのかどうか。これらの五つの会社が集まりまして一つの会社ができまして、そうして札幌、博多間という航空路ができるのか。その辺おわかりになつておりますならば、お聞かせ願いたいと思います。

土井智喜運輸事務官(大臣官房文書課長)

○土井説明員 ただいまのお尋ねの第一点、今度覚書により新設される航空会社は、日本の法人であるか、あるいは外国の法人であるかという問題でございますが、これにつきましては、覚書によりますと、昭和二十年九月二日より昭和二十五年一月一日までの間に許可され、かつ運輸を継続して来た民間航空会社により指定され、あるいは組織され、かつ融資される航空事業会社により認可されるとございまして、一応現在までに活動しております外国航空会社は七社ございますが、それが組織し、または投資する会社になるわけであります。従つてこの文字から見ますと、日本資本の参加という問題については、消極的に解さざるを得ないと思われるわけであります。できます会社につきましても、これは推定ではございますが、一応は外国法人であろうか、こういうふうに推定されるわけであります。この点につきましては、民間航空につきまして終戰後その禁止の覚書が出ております。日本人による航空活動の禁止という覚書と関連して、解釈しなければならないわけでございます。まず実質上外国法人によつて運営されるというような形が推定されるわけであります。  それから第二のお尋ねの航空路の点でございますが、これにつきましては、まだ新設会社の構想がはつきりいたしておらないと思われまして、正式にはまだ司令部から連絡がございません。従つてどういう航空路が選ばれるであろうかということについては、正式には何も承知しておらないわけであります。ただ新聞紙等にはいろいろ出ておりまして、たとえば東京、大阪間、あるいは東京、大阪、福岡間というような新聞記事は出ておりますが、正式には何も連絡はございません。

岡田五郎自由党

○岡田(五)委員 この航空会社が利用いたします飛行場でございますが、新聞で拜見いたしますと、何か飛行場を利用する場合には、一々関係方面の許可がなくちやならぬ、こういうことが書いてありまするが、これは推測でありますが、現在ある飛行場を利用する場合には許可を得なくちやならない、かように考えるのであります。もし日本人が——日本人がと言つては言葉が悪いのでありますが、日本人が会社を組織いたしまして、飛行場会社というようなものをこしらえまして、飛行場を建設いたしまして、そこに着陸をしてもらう、航空路を開設してもらうというようなことが考えられることであるかどうかということと、それからもう一つは、飛行機に乘る従事員は全部外国人か、日本人も従事できるのかどうかというようなこと、それからもう一つは飛行場と停車場、あるいはまた港という間の、交通連絡サービス事業でありますが、そういうようなものは日本人の会社に許されるのか、そういうようなことまで航空会社でやるのかどうかというような点を、この記事を読みまして頭に浮んだのでありますが、かような点につきまして、もし政府でお知りおきのことがありましたならば、この機会にお伺いいたしたいと思います。

土井智喜運輸事務官(大臣官房文書課長)

○土井説明員 第一点の航空港、飛行場でございますが、これは覚書によりますと、日本における飛行場の使用に関しては、あらかじめ連合軍最高司令官に申請をして、かつ文言による許可があつた後でなければ、いかなる飛行場もその経営に利用してはならない。これは連合軍の許可を條件にしておるわけでございます。従つてどの飛行場を使用するかという問題については、まだ新会社の構想自体もはつきりいたしておりませんので、正式の連絡が何もございません次第であります。  それから、それでは日本人が航空関係のどういう業務に従事できるかという問題でありますが、航空機の乘員であるパイロツトは、これは日本人による航空活動禁止の覚書によりまして、パイロツトになることは禁止されておるわけであります。ただしかしながら、たとえばサービス・ガールであるとか、そういつたようなものは、これは日本人によつてやられるということについて、別段禁止の規定はないわけでございます。そういつたものは新設会社の構想によりまして話がまた進もうか、こういうように推定されるわけでございます。  なお民間航空が再開されたあかつきに、それと関連する代理店業務、あるいはサービス業務、航空港の問題、それらの陸の交通機関との連絡の問題、そういつたような付随した問題につきましても、いろいろ考えられるわけでございますが、何分にも新設会社自体の構想がはつきりしておりませんので、そういつた点についてもまだ何も進んでおらないようでございます。

岡田五郎自由党

○岡田(五)委員 実は私たち日本人といたしましては、一日も早くこの内地航空の開始されることを、一日千秋の思いで待つておるわけであります。最も文化的、近代的な交通機関である航空が禁止されておるということは、日本国民の最も不幸とするところであると私は考えておりまするがゆえに、一日千秋の思いで待つておるのでありまするが、最近の朝鮮動乱に関連いたしまして、アメリカの民間航空が、その方面の輸送に関係されるというような記事が出ておりますので、これがために民間航空の開始が相当遅れるのではないか、かような懸念を持つておるのでありますが、この間の政府の探られた情報をごく簡單でけつこうでございますから、御説明願いたいと思います。

前田郁自由党

○前田委員長 ちよつと速記をとめて。     〔速記中止〕

前田郁自由党

○前田委員長 速記を始めて。  この際お諮りいたします。第七国会におきまして設置いたしました観光に関する小委員及び鉄道電化促進に関する小委員を、本国会中におきましても設置いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田郁自由党

○前田委員長 小委員の氏名及び小委員長につきましては、委員長に一任していただきたいと存じますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田郁自由党

○前田委員長 それでは次会に小委員並びに小委員長を指名いたします。     —————————————

前田郁自由党

○前田委員長 これより請願の審査に入ります。審査を願います請願につきましては、賛否の決定は後日に留保いたしますから、あらかじめ御了承を願います。  日程第一、第二は下関鉄道管理局設置の請願であります。吉武惠市君外四名紹介で、坂本實君より御説明を願います。

坂本實自由党

○坂本(實)委員 ただいま議題に相なりました下関管理部の管理局設置に関する請願の要旨を御説明申し上げます。  今回の国鉄機構の改正に伴いまして、新たに管理局を設置されることに相なつたのでありますが、仄聞いたしますところによりますと、下関管理部を廃止することに予定されているように伺つているのであります。申すまでもなく下関が交通の要点といたしまして、山陽、山陰線のクロス・ポイントであり、のみならず九州に対する旅客ないし貨物の重要なる連絡地点であることは、申すまでもないのであります。かような意味におきましての下関が、交通上、運輸上最も重要な地点であることは、皆さん御承知の通りであると存ずるのであります。しかも今回の管理局設置の案によりますと、山口県は三分断されるのでありまして、一部は門司管理局に入り、一部は広島管理局の管轄になり、一部は米子の管理局になるように伺つているのであります。かようなことになりますと、地方産業文化の発展のためにも、非常に重大な影響があると思うのでありまして、ことに今日までの運送の実績から見ましても、ぜひとも下関に管理局を設置されたい、これがこの請願の趣旨でございます。何とぞ特別の御詮議を願いまして、御採択あらんことを切望してやまないものであります。

前田郁自由党

○前田委員長 政府側の説明を求めます。

關谷勝利自由党運輸政務次官

○關谷政府委員 この管理局設置の問題につきましては、当委員会におきまして相当論議が盡されているのでありまして、その際大臣並びに総裁からお答えを申し上げているのでありますが、このような問題は決してくぎづけではない、一応実施をいたしまして、そこに欠陷が現われて来た場合には、これを必ず改編するというふうな答弁をしているのでありまして、一応八月一日からは現在発表せられております通りに実施はいたしますけれども、適当な期間を見まして、そこに欠陷が現われた場合には、ただいま申されましたような方向に持つて行く、このように考えております。

坂本實自由党

○坂本(實)委員 ただいま政務次官から政府の御方針を伺つたのでありますが、私どもが最も心配いたしますことは、今回の機構改正にはいろいろな目的もあり、またやむを得ない御事情もあろうかと思うのでありますが、実は下関に管理部があり、それに伴います厖大なる施設もあるのであります。またそれぞれの職員も配置をされておるのでありまして、これが今度八月一日から急に実施されるということになりますと、いろいろな混乱もあろうかと思うのであります。ことに今政務次官からお話もありましたように、将来やつてみていけなければ、その際には改めるというお話でありますけれども、かような施設なりあるいはまた人員を大幅に配置転換をいたしますと、あとでまたこれを復旧いたしますためには、非常に経費もかかりますし、むだもあろうかと思うのであります。かような意味において、その間一体いかなる処置をとられるのか。われわれといたしましては、できるだけ早く請願の趣旨にもあります通り、管理局を設置していただきたい、かように考えておるのでありますが、政府としてはいかなる御方針であるのか。また請願の趣旨の通り、すみやかに設置されることを要望するものでありますが、これらの点を十分御考慮の上で善処せられんことを要望する次第であります。重ねて政府の御所信を承つておきたいのであります。

關谷勝利自由党運輸政務次官

○關谷政府委員 ただいまいろいろ御意見の点はよく拜承したのでありますが、この点は営業事務所長が置かれますので、その方で極力御不便のないようにしたい。こういうことに相なつておりますし、なおまたその方面に職員等も吸收せられもいたしますので、極力その波乱を少くするというふうに考えております。御了承願いたいと思います。     —————————————

前田郁自由党

○前田委員長 日程第三、仙台貨物駅建設に関する請願、庄司一郎君紹介、文書表番号第二六号、紹介者の御説明を願います。

坪内八郎自由党

○坪内委員 庄司一郎君にかわつて請願の趣旨を申し上げます。近年本市は市勢の伸張、人口の増加に伴い、急激なる膨脹を来し、今や東北における消費及び生産の一大中心都市として異常なる発展を遂げ、日本産業界に対し大きな役割を果しつつあることは周知の事実でありますが、最近仙台鉄道局管理部においては、躍進仙台市を中心とし、貨物の集配を目的とする仙台貨物駅の設置を企画し、その建設地域もすでに予定せられ、着々準備中の趣なるをもつて、仙台市はこれに順応し、隣接地に中央卸売市場を開設すべく計画を立て、すでに用地売收を終え、軌道引込線の建設その他について目下取進めつつあるのであります。そもそも交通機関の発達は、生産、供給の機能を合理化し、市場を生成拡大し、一般産業の発達を助長促進せしむるゆえんのものでありまして、各市場を包括する中央卸売市場の確立発展は、交通機関と密接なる関連にあることは、あらためて申すまでもないところであり、ことに陸上における貨物集配については、鉄道に負うところきわめて多いのであります。これが中枢機関たる貨物駅が建設せられ、これに隣接して中央卸売市場が開設せられますならば、生活必需品の集配は円滑に行われ、公正なる市価を嚮導し、市民の消費生活を利するとともに、市場を中心として、仙台市の復興にとりてはもちろん、地方産業の進展に資するところ甚大なるものがあるのであります。願わくは、右事情御賢察の上、財政多端の折柄とは存じますが、復興発展途上にある仙台市の中央卸売市場開設の前提となる仙台貨物駅の建設を急速に実現せられますよう、格別の御高配を賜わりたく、ここに議会の議決をもつて請願いたします。

前田郁自由党

○前田委員長 政府側の説明を聽取いたします。

石井昭正運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○石井(昭)説明員 仙台の貨物駅はたいへん設備が狭隘でありまして、いろいろ御迷惑をかけておることは十分承知いたしております。宮城野原に貨物駅を設置の計画でありますが、何分にも総工費三億円余に上る大工事と相なります。これを一時に早急に実施いたすことは困難でありますので、本年度中には用地の買收をいたし、工事に着手いたしたいというような予定にいたしております。順次予算を裏づけいたしまして、なるべく早く完成いたしたい、かように考えておるのであります。     —————————————

前田郁自由党

○前田委員長 日程第八、千葉、銚子間にガスカー運転又は列車増発の請願、仲内憲治君外三名紹介、文書表番号第一○二号、紹介者の説明を願います。

仲内憲治自由党

○仲内憲治君 請願の趣旨を簡單に申し上げます。千葉、銚子間の列車運行状況はすでに皆さんの御承知の通り最も取残された一つであるのでありまして、しかも千葉県における総武本線の重要性というものも、これまた十分御認識のある点と思うのでありますが、現状におきましては、戰時中はもちろん、戰前よりも劣つておる運輸状況でありまして、まず同数から申しましても、現在七回であります。そうしてはなはだしいのは朝の八時十五分からその後零時五分までない。四時間の間隔があります。こんな運転状況は日本全国あまりないと思います。それゆえ回数において少くとも二時間隔にして、二往復ないし三往復増発していただきたい。また終車は六時二十分であります。デーライト・セービングの関係から、夜の汽車はないような状況であります。また車両の悪いこと天下一品でありまして、よくいもを積んだので、いも列車と呼ばれております。人間を乘せる列車ではないのであります。一ぺん皆さんがお乘りくださつたらよく御事情がわかります。その他ほとんど木の腰かけで、それがこわれておるという状況であります。また二等車もない、準急さえもないという状況で、きわめてみじめな状況にあるのであります。これに憤然立ち上つて、実は本日は地元の関係市町村長並びに市町村会議長の、この既成同盟会の委員の方が傍聽人として十八名も見えて、皆さんに熱心に陳情申し上げておる次第でありまして、ごく明瞭な事実であります。しかも皆さんのおかげで、鉄道管理局が千葉には施設されることになつておるのでありますから、この管理局の使命としても当然取上げられる問題だと思いますが、政府の方からも嚴重にこの問題に注意を喚起せられまして、すみやかに列車の増発、あるいは運輸の改善が実現せられるよう、具体的にはガスカーあるいはデイゼル・エンジンという問題もありますが、そういう技術的な方面は当局におまかせすることといたしまして、何としても現在の回数ないしは車両の状況では、満足できないという強い要望であります。何とぞこの請願の趣旨をおくみとりくださいまして、改善のために早急な措置が講ぜられんことを切望するものであります。

前田郁自由党

○前田委員長 政府側の説明を聽取いたします。

關谷勝利自由党運輸政務次官

○關谷政府委員 千葉、銚子間の実際の輸送状況を見ますと、その乘車効率は成東、銚子間で下り一一四%、上り一一三%、佐原、銚子間下り一一一%、上り一〇八%程度で、他の線区に比較いたしまして、必ずしも悪くはないのでありますが、時間的には非常に混雑した列車もありますので、次の時刻改正にはある程度の増車をいたしたいと研究をいたしております。  なおこのガス・カーの運転については、現在車両が非常に少いのでありまして、早急の実施は困難でありますけれども、デイーゼル・カーの方の新設を現在計画いたしておりますので、極力御趣旨に沿うように善処いたしたいと思います。

前田郁自由党

○前田委員長 残余の日程は延期いたしまして、本日はこれをもつて散会いたします。なお次会は公報をもつてお知らせいたします。     午後四時二分散会

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