地方税法案両院協議会 第1号
- 発言数
- 176 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1950/05/02
会議録
○議長(星島二郎君) 籤によりまして、私が初会の議長を勧めることになりました。尚参議院の協議委員議長には三木治朗君、副議長には中井光次君、衆議院の協議委員議長には不肖私が当選いたしました。副議長には大村清一君が当選されました。右御報告申上げます。 これより地方税法案について両院協議会を開きます。両院協議会は国会法第九十七條によりまして、傍聴を許さないことになつておりまするから、協議委員及び協議会の事務を掌理する各議院の職員以外の方は御退席を願います。 先ず地方税法案に関する各院の議決の趣旨を御説明願つてから協議に入りたいと存じます。最初に衆議院測の議決の趣旨の御説明を願います。衆議院側といたしまして塚田十一郎君。
○塚田十一郎君 それでは私から衆議院におきまして本法案を賛成議決いたしまして、参議院にお送り申上げた考え方について簡単に申上げます。 私共もこの地方税法案が非常に短期間に用意せられましたことと、それから今日の日本の経済情勢が可なりにインフレの收束期に入つておりますために、物価の下落の傾向などが顕著に出て参つておりまして、今度の地方税法が原則として予定しております最終消費者に対しての負担の転嫁が十分にできにくいという二つの点を重視いたしまして、早急にこれを実施するということに無理な点があるのではないかということに対して、可なり真剣な検討を続けたわけであります。委員会及び公聴会その他におきまして、いろいろな方々の御意見を伺い、そうして又政府側の説明も聴取いたしました結果、これらのいろいろな事情から出て参ります欠陥は一応相当程度克服できる。今日の我が国の税制の状態、そういうものの欠陥を克服できるものは克服して、即時に克服できないものは今後の臨時国会における際にこれを克服することにして、この地方税法というものを今国会で先立させるということが、これはやはり機宜に適したものであり且つ必要なものである、こういうように考えてこの法案を無修正のまま参議院に送つてわけであります。 そこで個々の税の主たるものについて、私共の考えておりました考え方について若干申げてみたいと思います。先ず附加価値税につきましては、私共もこの税率が若干政府原案が高過ぎるのじやないかという考え方を持つておるのであります。ひと頃これを政府原案よりも一%程度、即ち第一種事業におきましては三%、第二種事業及び第三種事業におきましては二%ぐらい下げても、政府の予定しております税收が上るのではないかというふうに、いろいろな資料を集めて、試算いたしたこともあるのでありますが、結果におきましてどうしてもこの四百十九億の税收を確保いたしますためには、徴税機構などがまだ十分に整つておらないというような事情を睨み合せると、やはり政府原案程度の税率は少くとも維持しなければならんのじやないかという結論に到達したわけであります。 固定資産税におきましては、私共も今日のそれらの固定資産の騰貴のし振りというものが、政府原案の九百倍の線、賃貸価格に対する九百倍という線で以て出て来ますと、実際の価格と可なり隔りがある、従つて全体としてもう少し下げて置くべきが適当じやないか。もつと具体的に申上げますならば、八百倍程度まで下げるのが適当じやないかというようないろいろの考え方で、いろいろこれ又税收予算を試算いたしてみたのであります。この固定資産税の場合においては、御承知のように償却資産という誠に資料が十分整つておらないものがありまして、どれだけ税收が上るかということがはつきりと掴めない。政府側も十分に資料を持つておらないのでありますが、私共といたしましても到底そういう資料が集まらんということで、この償却資産から上ります税收が全くどうということが、しつかりした数字が掴めませんために、結局におきまして、これも又二十五年度において五百二十億の税收を確保いたしますためには、一応政府側の考えております九百倍という線を支持せざるを得ないのであります。こういうように結論して参つたわけであります。 次に市町村民税についてでありますが、この税率につきましても、私共はいま少しこれを引下げても何とかやつて行けるのではないかという考え方をやはりしてみたのでありますが、市町村民税の場合におきましては、所得税の部分は二十四年の所得税收入というものがはつきりいたしております、問題なく出て来るのでありますが、均等割の部分がどうも十分に納得できかねる部分が政府側の資料にもあるのでありますけれども、私共の手許でもこれ又十分、それでは政府側の考え方を弁駁するに足るだけの資料が集め難い、こういう事情で、これも結局税收をどうしても確保しなければならないという観点から行くと、一応この程度で辛抱して行かなくちやならないのではないか。 そこでそれらの全体の地方税の負担というものを総合いたしまして、国税の軽減の歩合というものと総合勘案いたしてみましたときに、或る程地方税はこの政府案の程度におきまして可なり負担が殖えますけれども、国税の負担減と総合勘案するならば、決して国民に対して負担増になるものではないというはつきりした確信を持つことができましたので、大局的に見まして本法案について無修正可決いたしたわけであります。併しやはり冒頭にも申上げましたように、これが極めて短時日に用意せられましたものでありますために、今第実施の段階において可なりいろいろな困難な点が出て来るであろうということを、私共もよく承知いたしておりますので、これらのものは、参議院議員選挙後に召集せられるであろうところの臨時国会において、十分是正の機会を持ち得る、又是正し得る自信がある。そうしてそのときにおいて是正いたしますので、十分時期的にも間に合う、こういうような考え方で只今おるわけであります。 以上簡単に衆議院の立場を御説明いたしました。
○議長(星島二郎君) 次に参議院側の議決の趣旨の御説明を願います。岩木哲夫君。
○岩木哲夫君 それでは参議院におきましての否決の趣旨の大体の点を掻いつまんで申上げたいと思います。 参議院におきまする同法案否決の趣旨といたしましては、大体二つの考え方に分れておつたのであります。その一つは、只今衆議院側から御指摘の点等もありましたが、本法案は十分資料の点におきましても、いろいろの点におきましても不都合の点があるし、その打撃、或いはこれを改正する諸般の対策が適切にとられておらない。且つこれを実施することによりまして、経済界或いは生計費、生活の上におきましても相当急激に打撃が深刻になる故を以て、先ず十分な検討を要することが望ましてのではないかということから、この地方税法案中にありまする固定資産税、附加価値税或いは市町村民税等の重要法案を一年間程延期して、そうして検討してやつて貰つたらどうかというところに基く修正を要望したのであります。 もう一つは附加価値税におきまして、只今衆議院側から御指摘もありましたが、多少考え方は違いまするが、課税率が過大過重に過ぎるという点で、その軽減の修正を求め、或いは免税点の引上の修正を求め、又固定資産税におきましては課税標準の倍率も高きに失する、現在の自由市場等に鑑みましても高きに失する。又償却資産の課税客体の明確な点がありませんから、これらの点に対しまして減免を要する。又これらの課税率も政府原案は高きに失しますから、十分下げても予定の徴收が見られるのではないか。又市町村民税におきましての所得割の税率は高きに失しまするし、そうでなくても下げても十分これらが予定徴收ができるのではないかという点。それから附加価値税、固定資産税及び市町村民税を通じて課税客体から除外を要望する点等の修正の要求、或いは遊興飲食税におきましても、これらの税率の軽減を求めるし、入場税におきましても同様これらの税率の軽減が望ましい。且つ又罰則規定が余りにも峻嚴過ぎるから、これらに対しましてのそれぞれ大幅緩和を要求する。こういつた点が大体修正の主なるものであります。 これらを関係方面に要望いたしたのでありますが、それが了承されなかつたことによりまして、否決を余儀なくいたした次第でございます。
○議長(星島二郎君) これにて両院側の説明は終りました。これに対しまして御質疑があればこの際お願いいたしたいと思います。議長より甚だ申しかねますけれども、会期切迫の際でもありますので、極めて御質疑は要点だけ、御答弁も要点だけ、かように一つ議事進行をさせて頂きたいと考えます。御質疑がありましたらお願いいたします。
○塚田十一郎君 参議院側にお尋ね申し上げたいのでございますが、衆議院におきましては御承知でもありまするように、地方税法案を自由党だけが賛成いたしまして、他の党は全部反対をいたしておることは御承知の通りであります。その後平衡交付金法案が同じく衆議院におきましてはこれは社会党、国民民主党、それから私共の党が賛成をいたしてお送り申上げたわけであります。そこで御承知でもありまするように平衡交付金法と地方税法案、今度の改正地方税というものは、例の基準收入額の算定をどうするかということに密接に繋がつておるものでありますが、私共衆議院におきまする社会党及び国民民主党の考え方というものを考えますときに、地方税法案というものを反対される気持というものをずつと突き詰めて行けば、当然平衡交付金法案に反対されるか、修正を加えられるかしなければならぬものと思いますが、そういう点につきましての貴院において何かお考えがありましたらお伺いいたしたい。
○中村正雄君 今の御質問に対しましては、議題と離れておるのでお答えする必要はないと思いますが、一応地方税につきまして議長からも最初話がありましたように、成るたけ早く結論を得たいというならば、要点のみの質疑に止めて頂きたいと思います。
○議長(星島二郎君) 参議院側では御答弁はありませんか。
○中村正雄君 必要ないと思います。
○議長(星島二郎君) 御質疑がございませんければ、これより御協議を願いたいと思いますが、如何でございましようか。
○倉石忠雄君 それではこれから懇談会を願つたら如何ですか。
○議長(星島二郎君) 正式な協議という前に、できますれば速記を止めまして懇談会にいたしたいと思いますが、如何でございましよう。
○岡田宗司君 ちよつとその前に衆議院側から、この両院協議会を求められました理由を一つお聴かせ願いたいと思います。
○佐藤榮作君 御承知のように衆議院で可決して参議院で否決されました。各府県にしましても実は財源がなくなつて、これは何とか話をまとめまして両院で一つの案を作らないと、市町村としては予算、或いは事業を実施して行くことができなくなつて、給与すら或いは払うことが不可能の状態になる。かように考えまして、参議院側でこれを否決なさつて法案の成立を全然お考えにならなかつたのは、これはどういう筋なのか。どうも修正が不可能だからというので否決なさつた。こういう筋だろうとは思いますが、全然財源を否認した状態に置くわけに行かないので、これはどうしても両院で十分相談をして、そうして府県が仕事をして行く上に、又給与の支払ができるようにしてやるのが当然でないか、かように考えております。で今のようにお尋ねが出ますれば、私もこれに関連してお尋ねしてみたいのですが、参議院側でこれを否決なさつた場合に、地方の財源というものについては如何にお考えになつたか。国会として財源を全然否認したような状況ですが、どうお考えになつたか。その点一つ伺いたいと思います。殊に御承知のように旧税法はこれを廃止してしまう。今税收というか、歳入を得る途がないわけです。これはどういうおつもりですか。
○岡田宗司君 只今私の質問に対しまして佐藤さん逆に御質問されたのでございますが、私が最初協議会をお求めになつた理由をお伺いしたのですが、衆議院と参議院と見解を異にして、衆議院で可決された法律案が参議院で否決になつた。その際に衆議院におきまして三分の二の多数を以て原案を可決するということが可能であるわけなんでございます。そういう方法をお採りにならないで、ここに両院協議会を求められた。それについては何か案をお持ちになつて、こちらでそれを成立させるために協議会をお求めになるのか。それとも先程御提案になりましたように先ず懇談をして、それから何か案をそこに出されるのか、そういうふうな点について私はお伺いしたのであります。その点はどういうことでしようか。
○佐藤榮作君 その点は両院の議がまとまらないのですから両院で一つ相談しまして、そうして結論を出すべきだということで協議会でやろう、かように考えておるのです。両院の議がまとまらなければこういう処置になる。殊に先程申すような実際的な必要にも迫られておりますから、尚更協議会が必要のように考えます。
○議長(星島二郎君) 如何でしようか。今のようなことでいわゆる懇談ですか、暫くフリー・トーキングでやつて、それから改めて見当がつきますれば小委員会を設けていたしたいと思いますが、暫く速記を止めまして、皆でえらい、議長に発言を求めてやる調子ではなしに、お互に話してやつたら如何でしよう、暫らく速記を止めまして。
○中村正雄君 ちよつとそれについて私たち考えますのは、衆議院の方で可決したものを参議院が修正しておるというのであれば、或いはいろいろ協議する点もあると思うが、可決と否決で全然反対の方向を選んであるわけで、それに対して衆議院の方で両院協議会を求めて来れば、何らかの提案があることを期待しておつたわけであります。従つて一つ速記のある間に、衆議院側は与党と政府と一心同体のものであるので何らかの具体策をお持ちと思う。それを一応御提示願つてそれによつて我々も検討して行きたいと思うので、一応何らかの具体策をや持ちであればそれを御提示願いたい。全然それを持つていないならば次の協議の方法を考えたい、かように考えております。
○塚田十一郎君 我々といたしましては、どこまでも衆議院側の原案を、これは考え方をお互いに十分打融れて説明し合つて御了解を願つて、是非これに御協力願いたいという考え方で、従つて懇談の機会を得させて頂き、そのお話申上げておる間に御了解願えるものと確信しております。
○佐藤榮作君 中村君のようなお話になると、そこで私共もはつきり聞きたいのだが、参議院側は財源の必要なしとお考えになられるのか、財源の必要ありとお考えになられるのか、それによりまして協議自体も進んで行くのじやないかと思います。この点は先程お尋ねしたのだからやはりお答え願いたいと思います。
○佐々木良作君 それに関連して、今そういうふうに佐藤さんの方からお尋ねであるならば、問題はもう一つ遡るので、衆議院でも参議院でも修正しようとしてできなかつた。この場合に、今言われたように何とかしようとすれば、そいつは賛成して税法を作り上げるという方法以外にないということでしよう。その場合にそれならば衆議院なり、今ここに出られておる方に、参議院の審議はどうあるべきであつたかというお尋ねをしたいわけであります。
○周東英雄君 只今佐々木委員から衆議院側が修正をしようとしてできなかつたということを言われましたが、私共といたしましては、これは修正すべき若干の点を見つけていろいろ検討をいたしまして、そういう手続も踏みましたけれども、結局において、政府の説明その他で修正せずともいいものだという了解をして、こうしたわけであります。
○佐々木良作君 重ねて問いますことは、参議院は修正が認められず、そうして今のような問題が出るとすれば、どうしても我々が賛成しなければならなかつたものとお考えなんですか。
○周東英雄君 その点は先程佐藤君がお尋ねしたのに関連するものと思うのですが、私共も聞きたいのですが、つまり今のような状態では私共としては地方財政の面から非常に困る面が出て来る。参議院は旧法を廃止され、そうして新法については否決された。これは後はどうにでもなれというのでは国会としては済まされない。後をどうするかということを私はお尋ねしたい。外に方法がないとすれば、何とか一つ原案の御承認に御協力願えないかということが一応の協議会の目的ではないかと思います。
○岩木哲夫君 今周東さんの御意見ですが、参議院におきましては、地方税法案の審議の計画を立てまして、而も大体政府の要望する点等を我々野党と申しますか何か分らんが、とにかくこれを慎重審議したいというようないろいろな角度から考え廻つたのでありますが、委員長及び政府側の要望を入れまして、三十日の午後まだ多少質問もいたしたいと思うこともあつたのでありますが、これを打切つて、いろいろ準備があるというので、三十日の午後早々質疑を野党側から特に態度を明らかにして打切つて、そうして国会最終日の前日、即ち五月一日の昼間のうちにこれを本会議に上程したい。若しその場合に否決となつたならば今周東さんのお考えになるような、又佐藤さんの御心配になるような点につきましては、地方税法の改正法律案を出される。或いはその後政府として十分これらの対策をお取りになる時間的な余裕を与える、と言つては失礼でありますが、十分取られる時間的な余裕を設けて審議をし、そうして本会議に上程する運びにいたしたのであります。これは当然その後に生ずる措置を政府においては取られるものということで、時間的余裕を差上げておるつもりであります。その点誤解のないように願います。
○周東英雄君 今の点一応御尤もでありますが、私は国会としてはそのままにして置くということはできないと思うので、参議院としてはどうすればいいか、これは政府が案を立てて参議院に要求すべきではないかというお話でありますが、これは普通の場合とは違うので、今のは一応御尤ものように聞えるけれども、当然こういうのは旧法と切離して、新法でやつて行くのが当り前なんです。それに対して参議院側ではいいようにせいというように政府に、つまり責任を転嫁すべはではなくて、国会が全般的な判断から考えるのが、これが平静な主張ではないかと私は思うのですが。
○佐藤榮作君 どうでしようか。その話は先程塚田君も動議を出しておるのだが、こういう話は懇談会に譲つて頂いて、協議会を開きました趣旨から申しましても、両院で何とかまとるる方法はなすかということで協議会を持つておるのですから、一つ懇談会に移行させて頂いて、そうして速記のない話を一つ心行くばかりしてみたらどうでしようか。私は動議に賛成するのでありますが、そうして頂きたいと思います。
○木村禧八郎君 懇談会のことにつきましての点はいいと思うのですが、その前に参議院側として明らかにして置かなければならんことは、今のお話を聞いておりますと、参議院において否決したことによつてその責任が全部参議院側にある。そのために地方税が徴收できない、そういうようなお話に承われる。ところで我々御質問したいことは、政府も与党も否決されたときのことを予想されていなかつたかどうか。 又もう一つお伺いしたいことは、恐らく衆議院においても質問があつたと思うのです。参議院においてこれが否決されたとき政府はどういう措置をとるかということについて質疑があつた筈です。そのとき池田大蔵大臣は答弁しておる筈です。こういうことをすれば一応措置がつく筈である、預金部資金でも流用すれば三百七十億の地方債の枠が一応取つてあるのですからと、そういう答弁をされておるのです。ですから全然参議院が前後のことを考えずにやつた。こういうような御発言でしたが、懇談会に入る前にこの点は参議院として明らかにして置かなければならんと思います。
○周東英雄君 今のお話は恐縮ですが、そういう意味ではなく、先程そちらから御質問があつて、なぜ両院協議会を開いたか。こういうお話でしたが、後のことを心配しなければならない旧法はやめた、新法は出ない、こういうような面をどうしようかということで、佐藤君がお答えしているわけですから、別に責任問題を言つているわけではないことを御了解を願つて置きます。
○佐藤榮作君 私の発言が俄然問題になつたのですが、協議会を要求したのは、衆議院側としてはどこまでも参議院との議をまとめたいのでお願いしているわけであります。でありますから、先程の話は皆さん方の方に責任を転嫁した、こういうふうにお取りになることは私共の本意ではないのです。実態がかくかくのことになるということを申上げたのであります。そこでその問題もいろいろ議論すれば際限はないのですが、是非とも懇談会に移して頂いて、そうしてじつくり肚を打ち割つてお話をすることが望ましいのではないか、かように考えます。
○中村正雄君 その点については恐らく皆同感であろうと思いますが、ただ話が元に戻るわけですが、こういう協議会を持つ限りにおきましては、政府と与党が何らかの打開策を考えておるのだと我々は想像しているわけです。従つて一応その打開策を出されまして、それを中心にして懇談会に入るなら別ですけれども、白紙で双方懇談して今日十二時までに解決がつきとは考えられない。先程塚田君から何とか話を願つて賛成願いたいということであれば、これはこの協議会をやつても駄目で、僕は打切つた方がいいとこう思う。本案の修正に賛成願いたいということで、何らか別な案を示して進められるなら別ですが、塚田君のような條件なら協議会を幾を進めても無駄だと思います。
○塚田十一郎君 いろいろ中村さんのお話がありましたが、私共も最初の結論はどこまでもこういう状態で衆議院の側に御同意願いたいというわけではないのです。一応の準備としてそういう考え方でおるわけです。否決になつておるけれども、先程の御説明にもありますように、修正案ができないということで否決されておる。そうしますとその修正をお考えになつた点について懇談申上げれば、或いは御納得して頂ける面があるのではないか。又私共がもう一度考え直さなければならない問題も出て来るのではないか。そこで懇談をして頂いて別個な新たな結論が出て来れば、それは又そのときの情勢で行けるのではないか。併し一応私共の考え方は何とか御了承願いたい、こういうことで申上げておるのであります。
○岡田宗司君 只今の塚田さんのお話ですと、飽くまでも先ず政府原案を生かすことを先に考えておる、こういうふうにおつしやつておる。そうしてその次に、若し懇談に入つたならば、或いは参議院側の方の意見を考慮して、それから衆議院側の方でも考えておる案の出す、これでは私は、ちよつと協議を進めるわれには行かんのじやないか、やはり衆議院側が協議会をお求めになつたには、私が察するのに衆議院側においてこの状況を打開するために何らかの用意があつて来られたものとこう思う。その用意の程をお示しにならんで原案をそのままもう一遍考えて呉れ、お前の方の修正案はそれから考慮してやろう、これでは私少し筋が違うのではないかと、こう思います。
○議長(星島二郎君) 暫く休憩いたします。 午後二時五十七分休憩 —————・————— 午後四時十九分開会
○議長(星島二郎君) 休憩前に引続き両院協議会を開きます。 この際塚田君から発言を求められておりますからこれを許すことにいたします。
○塚田十一郎君 只今休憩時間を頂戴いたしまして衆議院側において協議いたしました結果、次のような修正の試案を作りましたので申上げます。 地方税法案附即第一項に左の但書を加える。 但し本法実施の状況及び地方財政の実情に照らし、必要ある場合においては、昭和二十六年三月三十一日までの間に所要の改正を加えるものとする。 そこで御参考までに申上げますが、この附則第一項には「この法律は、公布の日から施明し、この法律中に特別の定がある場合を除く外、昭和二十五年度分の地方税から適用する。」というようにございます。その後に只今申上げました但書が附くわけであります。先程来貴院においてお試みになつた修正案の気持を察してみましても、要するにこの法律を実施して非常な困難が出て来るだろうということを御心配になつておるものと拜察しておるのです。私共もその気持においては全く同感なんでありまして、私が冒頭に御説明申上げましたときにも、私共この法律実施の上に出て来る困難は、必ずこけは直さなけれでならないという固い決意を持つておるということを申上げたのでありますが、その気持をこの法律の上にはつきりといたした。こういうように御了承願うばいいのじやないか、こういうふうに考えております。 そこで実はいろいろ具体的な修正案について、私共も貴院のお考えになつておられるお考え方を参照いたしまして研究してみたのでありますけれども、何にいたしましてももう時間も十分ございませんのでありますし、この法律を今仮にこの通り実施いたしましても、御心配になつておるような欠陥は今後において出て参りますものでありますからして、それに年度内に必ず間に合うように、二十六年三月三十一日までと書いてありますのは、例えば附加価値税の実施いたしましてもうすでに上半期の実施状況で以てこの税率を下げてもよろしいという見通しが十分ついて参りますならば、それは直にやる。又固定資産税の場合におきましては、御承知のように例の償却資産の点に問題があるのでありますが、償却資産の全体の額なども捉えられまして、そうして全体として土地及び家屋の倍率に更に訂正を加える可能性があるというようになりましたらば、その時期において、そうして一年を通じて皆さん方の御希望の最大限の、今日の日本経済で容れられ得る最大限が必ず年度内に法律改正の形において実施できるようにして、皆さんの御希望に沿いたい、こういうように私共考えておりますのが、修正案の気持であります。どうか十分御検討頂きまして、皆さんの賛成を頂ければ仕合せだと思います。
○議長(星島二郎君) これに対しまして御質疑があればどうぞ。
○三木治朗君 いろいろ御苦心の上にお作りになつたその附則の点でありますが、その程度のことはすでに議長がホイツトニー民政部長に会つた際に、惡いところがあればシヤウプ氏が近く来るのだから、それが来た上で何とでも相談して、修正するものは修正したらいいじやないかということを言われて来て、それで参議院の地方行政委員会にそのことが報告されて、十分審議した上で、この否決という結果になつたわけなのでありまして、御苦心のほどはお察し申上げますけれども、その案ならばもう皆了承の上でこういう結果になつたことであることを一応報告申上げておきます。
○塚田十一郎君 只今の御意見は誠に御尤もだと存するのでありますけれども、ただ今お話になりましたのは、一応御交渉の経過においてそういうことがあつたということであり、今後はこれを法律の上にはつきりいたしまして、これが一応確約された形において、もつと強く申しますならば、こういうような状況が出て来るならば当然これが改正されるのだということになつておれば、非常に気持にも違いがあるのじやないか。そうしてこれが今日まで揉みに揉んで最後に衆議院と参議院との協議においてここに到達したのだということで、その筋に対する影響も相当違いがあると、こういうように考えますので、御再考願う余地ができておるのじやないかと、こういうように私共考えるのであります。
○中村正雄君 一応念のためにお尋ねしますが、これは今の最大限の條件案というわけですね。
○塚田十一郎君 さようでございます。
○中村正雄君 じや一応各会派寄つて相談をしたいので休憩願いたいと思います。
○周東英雄君 この際附言して申上げておきたいのですが、結局今まで惡ければ後で変えればいいじやないかという口約束では我慢ができないので、はつきりと法律に書いて、むしろ義務を課しておるように私は思う。その面と、今までの国民的要望が衆参両院を通じて修正しようとしたことは今日まで分つておる。そのことがこの法律に現われたことと合致して、どうしても近く改正を要求しなければならんことになる。又その際に改正され得る、義務を生じたようにも思う。そういう点を御考慮の上慎重に御相談を願いたいと思います。
○中井光次君 休憩して下さい。
○石田博英君 休憩は結構でありますが、時間の大体の見通しだけを……
○中村正雄君 それは併し大体お互いにこういう條件を出されたわけなんですから十分検討しなくちやいけないわけで、はつきり時間を制限しなくつても早急にやるということの方が穩当じやないですか。
○石田博英君 大体の見込ですね。
○中村正雄君 大体といつても恐らく二、三十分もあればできると思いますか、まあ遅くても一時間もあればできると思います。
○石田博英君 そういう話だつたら結構です。
○木内四郎君 一応五時としておいていけなかつたら五時半まで。
○中井光次君 五時乃至五時半。
○佐藤榮作君 先程塚田君並びに周東君がお話をいたしたのでもう補足する必要はないと思いますが、御承知のようにこの地方税法の審議の経過等を考えてみますと、関係方面の意向も非常に強いようなんで、口頭の話合いといいますか或いは説明等では、或る程度今お示しするような内容のことを言つて呉れたようには思いますが、まあ今までの扱い方から見ると一抹ではない、二抹も三抹も不安があると思いますから審議がいたしかねた筋もあるように思う。今回これを幸いにして両院の議がまとまつて協議会の案として向うへ持つて参りまして、これを承認して呉れるということになりますならば、同時に又その折衝の際の気持等によりましても、両院の意向を十分関係筋に反映させ得るのであります。かように実は考えるのでありまして、この点が、これは生易しい扱い方でなくして、附則に政治的に法律として差込む場合に多分に意義があるということを御了承願つて、十分の御審議を賜わりたいと思うわけです。 で今まで衆議院におきましても審議の過程において修正案を出して交渉し、或いは参議院においても修正案を持たれておりますが、いろいろ折衝されたのであります。いずれもその経過におきましては、一字一句と雖も殆んど修正の余地なしというような強い表現が大体されておる。その点について国会の審議権等の問題から見ましても、非常に論議が活發に展開された。この点は御記憶に存しておることと思うのであります。国会の審議権の尊重の問題と、具体的な事案の取扱の問題とは、今の占領下の特殊情勢下におきましてはなかなか原則がそのまま行けない点もあるわけです。併しこれが今お示ししたような案で、両院の議がまとまつて、相手方に交渉するということになつて参りますれば、国会の審議権の立場においても明確なものがそこに示されることになるだろうと思いまするし、同時に又この案を関係方面に持つて参りまして折衝するその段階におきまして、地方税法の取扱い方に対する見当もつけ得るのじやないか、ここに具体的な問題をも披瀝し得ると、かように考えられますので、抽象的な法文ではありまするが、狙いとしては今日まで両院で問題になつていたものを一応解決し得るものと実はかように考えておるわけであります。どうかかような意味におきまして、貴院におかれましても十分御検討を願いたいということを特にお願いいたしたいと思います。
○岩木哲夫君 一点だけちよつと念のためにお伺いしますが、今お示しになつたのはまだ司令部のオーケーをとつたものではないのでありますか。
○議長(星島二郎君) それは議長としてお答えの限りではありませんけれども、相当了解あるものと思われる節があります。 それでは一応休憩いたします。 午後四時三十三分休憩 —————・————— 午後五時十六分開会
○議長(星島二郎君) それでは休憩前に引続いてこれより会議を開きます。この際参議院の側から発言を求められておりますからお許しいたします。
○三木治朗君 地方税法案の参議院側の主張については、岩本君より十分御説明申上げた通りであります。然るに先程讓歩し得る最大限の案として出されました衆議院側の案によれば、参議院の主張は何ら容れられておりませんし、而もこの点については審議の過程において十分検討の上否決したものでありますので、協議の結果申出に応じられないことに全員一致で以て決定いたしましたのでこの旨申上げます。
○議長(星島二郎君) 参議院側からの御意見は只今承わりました通りでありますが、この際衆議院側から発言がありましたらば申述べて頂きたいと思います。
○倉石忠雄君 只今私共の方から提示いたしました案につきましての御回答を承つたのでありますが、私共の方で申上げました事柄は先程塚田君から申しましたように、参議院側の先程の御説明を拜聽いたしますと、種々次陥があるのだ、それを是正したいという御意向のように承つたのでありますが、すでに御承知のように時間もないことでありますし、私共は慎重に考えました結果、これを先ず実施に移しまして弊害が出て来たならば更にそれを是正しようじやないか、こういう考え方で申上げたわけでありますが、その私共の提示いたしました案は御賛成願えなかつたのであります。 そこで折角の両院協議会でありますので私は参議院側におかれて、然らばどういうふうにしたら仕上げがつくか、そういう参議院側の御意見を一つ聞かして頂いて、更に御相談をしたい、こう思うのですから皆さんの方の御意見を承わりたいと思います。
○三木治朗君 開会の最初に参議院側の主張は岩本委員より十分申上げてあつたのでありまして、それ以上特に追加するものはないわけでありますから、さよう御了承願います。
○倉石忠雄君 そういたしますと、まだ一応御説明を頂いただけでありまして、ここで両院協議会を以ちまして、そこで両院とも話合をつけて成案を得ようというようなことにまだ入つて行かないのでありますから、これこれの修正をしたい、そういうものをお示し願えれば、それによつて更に御相談をいたしたい、かように考えるものでございます。
○中村正雄君 只今のお話でありますが、さつき岩本君からもお話申上げましたように、冒頭に参議院の地方税法案に対しまする主張につきましては縷縷岩木君から申上げました。あれが参議院側の主張であるということは十分御検討の上、衆議院の方から案を出されたものと考えておりました。ところが出されました案は讓歩し得る最大限の案だとして出されました以上は、参議院が岩木君の案をこれから具体的に御説明申上げましても、讓歩し得る最大限がこれであるならば、無用ではないかと考えております。
○倉石忠雄君 私も坐つたままでお許しを願います。そうしますというと、ここに何らの成案も得ないということになるのでありまして、参議院側でも憂えておられますし、私共も心配いたしております地方に対する税の諸問題については、結論を得ないというふうなことになることを非常に残念に思うのでございまして、私共の方といたしましては、参議院側が先程口頭で御説明下さいましたが、それを更に具体化して、これこれの修正なら修正ということの希望を承わりました上で、更に検討しなければならないと思うのでありまして、その具体案を一つお示しを願いたい。
○中村正雄君 只今出されました案が讓歩し得る最大限の案だと、こういうことでございますが、一応その点につきまして今出された案は第一案であつて、讓歩し得る最大限の案ではないということになれば別でありますが、その点はどうなつておりますか。
○倉石忠雄君 その点につきましては私共としましては、一応私共の方の希望を申上げて、それに対してそれを拒否されただけでは一向に進展いたしませんので、然らば参議院側のお考えはどういうところにあるのだということを承わるのでなければ、甚だ私は国民に対しても相済まんことだと思うのです。従つて私共が一応参議院側の先程口頭で御説明を願つて、書取つてはございますけれども、これを修正案として考えるならば、もう少し具体的にお示し願えれば、参議院側の御意向をよく呑込むことができるのでありますから、参議院側の、若し修正を御希望になるならば、その修正をお示し願いたい、こういうふうにお願いいたすわけであります。
○中村正雄君 そうしますと、只今示された案は讓歩し得る最大限の案ではないというふうに解釈して差支えないわけですか。参議院側の希望によつてはまだ讓歩し得る余地があるというように考えていいわけですか。
○倉石忠雄君 それは私共の方では、先程私共の方から提示いたしました案が私共の考えであることは申すまでもないのでありますが、ただ拒否されただけで参議院側の御意向を承わらないということは、甚だ国民に対して私共として相済まないことだと思いまして、その点をしつかりお示し願いたい、こういうことを希望するわけであります。
○中村正雄君 私の方の案は縷々申上げましたように、岩木君から要点につきましてはすベて申上げているわけで、衆議院から出されましたように法文として出さなくても、修正の要点につきましては十分御説明申上げ、お聴取りの筈でありますので、若しも今出されました案が讓歩し得る最大限の案でないといたしますれば、岩木君の申しました参議院の主張を容れられまして第二の案を出されれば、又こちらも考える余地はある、こういうふうに考えております。従つて参議院としましては、十分参議院の意向は岩木君から、法文提示という形式は取つておりませんけれども、十分申上げておりますので、十分お分りじやないかと思います。
○倉石忠雄君 よく分つておりますが、どうも要旨は書取つてございますけれども、申上げるまでもなくこれは両院協議会でございまして、できるならばここで成案を得たいということで、こうやつてお集まりを願つておるわけでありますから、参議院側の讓歩し得る最大限、讓歩され得る程度のものをお出し下さらなければ成案というものはできないのでありますから、口頭でおつしやつたことは大体書取つてはありますけれども、成案にそれをするためには、そういうものをお示し願う方が非常に我々は仕合せなんであります。
○中村正雄君 従つて、くどくどしく言つておりますけれども、衆議院の方が出されましたのが讓歩し得る最大限でないという意味であれば、岩木君の説明した案を文書にして出すことは構いません。併し讓歩し得る最大限の案がこれであれば、文書にして出しても口頭で申上げても同じことだと思いますので、要点は十分御承知の上であるから、それで御検討願いたい。これ以上申上げる点はないと思いますが如何でしようか。
○神田博君 私共の方では讓歩し得る最大限の案として出したものが、現在参議院側からまあお断りを喰つたという形になつているわけですが、この協議会を開会して御参集を願う以上、とにかくことの次第によつてはそれぞれの立場で近寄り得る、こういう可能性を先程休憩中のお話合の中に認める。建前としては原案を飽くまでも主張しても、先程お示ししたような案を出し得る可能性もあつたようなわけであります。 又参議院側といたしましても、そういう同じような立場から、先程岩木さんから伺つたことは了知しておりますが、これは前の休憩、その後の休憩の際のお話合のような意味で、前に私共は進み得る、近寄り得るというようなことであると考えますので、そこをお示し願いたい、そういう意味であります。
○中村正雄君 実は岩木君の申上げました主張は参議院側のいわゆる讓歩し得る最大限の意見を申上げたと思うのであります。と申しますのは衆議院側は自由党一本でありますからはつきり決まつておりますが、参議院の否決側といたしましては、各会派が寄つておりますので、各会派の最大公役数だけ申上げたわけなので、あの岩木君のより相当強い修正意見も各会派にはあるわけであります。従いまして岩木君の申上げた意見が、参議院側の讓歩し得る最大限の意見であると御承知願つていいと思うのであります。
○周東英雄君 協議会だから或る程度の協議案を作ろうという立場にあると思うのであります。先程お示しした案でも、従来の我が党の主張としては原案を取る、それを原案をこの際何とかして頂くことによつて何とか協議案を作りたいというわけで、ああいうような修正案を一歩前進して考えたわけであります。或る程過去の否決に対する参議院側の主張は先程岩木君のお話のあつた通りであります。併しこの事態に対して如何に処置するかということになると、否決した当時状況を一歩も下れぬというのでは協議会はできないと思うのです。そこは一歩前進して、あなた方の方もああいう主張で否決したが、もう一つこういう点は考えられないか、ここはこの際としてもこういう修正はできないかということを話合うのが、協議会じやないですか。もうそれでなければ何事もできない、ものことは融通無礙ということはいけませんけれども或る一つの事態に即応して、一つの案をまとめて行こうというのでなければならないと思います。こつちは一歩も後へ退かないとか、最大限の讓歩だとかいうことになつちや大変話がむずかしい。そこはもう少し緩やかな気持で話して行こうじやありませんか。
○中村正雄君 ですから衆議院の方から一歩を進めるとおつしやいますけれども、先程議長から代表して御説明申上げましたように、これは何ら原案支持を一歩進めたものとは我々には考えられない。いろいろ理論はあるでありましようけれども、我々としましては、これが原案支持よりも一歩進めたものとは考えられない。こう思つているわけでありまして、よし一歩進めたものでありましても、これが讓歩し得る最大限であれば参議院側からどういう案を出しましようと、具体的に法文化しましようとも、到底お呑みになられるとは想定できないわけであります。従つて私達の望むところは、これが最大限であるものじやなくて何らかここで協議会の案を持とうと、こういうのであれば、参議院の出しております岩木君の主張を幾分入れた第二の案を調製願つて我々にお示し願うのが本当じやないかと考えております。
○石田博英君 今お話の中に岩木君の名を幾分入れたらというお話がございましたが、その幾分とま四意味をちよつとお伺いしておきたいと思います。
○中村正雄君 私の申しますのは、これが讓歩し得る最大限ならば駄目なんですけれども、これが第一案で、第二案があるとするならばそれを汲み取つて我々も検討すると申上げておるのであります。我々の態度は岩木君の言つたのが讓歩し得る最大限だと言つておるわけであります。
○石田博英君 岩木さんの御説明になつたのが讓歩し得る最大限というお言葉と、それを幾分でも繰み取られたものならば慶討し得る、その慶討し得るということは、状況によつては話合に応じ得る、成案を作り得るということになるのでありますか。私共はその幾分という意味につきまして、その限度についてあなた方のお気持を伺つておきたい、こう思うのであります。
○中村正雄君 その前に我々はこれが讓歩し得る最大限かどうかを先に聴きたい。それを何回言つておるか分らん。その点についてお答えがない限り私達は言えないじやないですか。
○木内四郎君 ちよつと私皆さんに伺いたいのだけれども、我々と雖もそれはまとまるものならばまとめた方がいいと思うのですけれども、岩木君から縷々内容について申上げたんです。一一ここで繰返さなくてもいいけれども、税率の点も倍率の点もその他の点も申上げた。併し皆さんからお話になつたのはその一つにも触れておらんというので、我々は甚だ失望したんです。出された第一次案というものは、言葉は惡いかも知れんが、非常に誠意をちよつとも認め難いという気がしたんです。もう少し協議会である以上は、こちらから挙げた項目の全部でなくても、一つや二つを入れた第一次案を出されて、これで来られるならば歩み寄る余地があると脇々は考えるけれども、あれで出されたんでは、あなた方は口では言われるけれども我々は歩み寄る余地がないと考えられるのです。岩木君の言われた項目を一つも入れておられない。
○佐藤榮作君 その岩木さんの説明を参議院側の意見だと言われることが腑に落ちない。私共実は最初塚田君から衆議院側の審議の経過を申上げた。岩木さんから又参議院における審議の経過を御報告願つた。これをあなた方の全部の御要望だとは実は我々は聴きとらない。これは審議の経過を議長から特に参議院側並びに衆議院側に説明をさせたもんだ。そこで参議院側の御主張は実は私共今明確ではありません。過去の否決になりました経過については岩木さんの説明で私は非常に明瞭になつておる。この点は私も誤解はない。 そこで衆議院側の最初の先程出しましたような一つの協議会の議題になる案を、実はお示ししたわけであります。衆議院側で過去の審議の経過に捉われず、一案を出したこの際は、参議院側が過去の経過とは別にやはり一案を出されるのが、協議会の建前である。衆議院側だけに協議の案を出せと要求されるのは、どうも両院協議会の性質に反するような気がするのです。そこで、あなた方の御要求が、岩木さんの説明通りが参議院の要求なんだ、協議会に出す案なんだ。かようにこの際明確にされるのかどうか、その点を一つ伺つておきたい。
○岡田宗司君 只今佐藤さんのお話でありますが、参議院におきましてあれを否決する際には、原則的に否決しなければならないという会派の方々と、修正してそれが容れられないがために否決という態度の方々とあつた。この両院協議会に臨むに当りましても、そういうふうなそれぞれ違つた立場で、併しながら否決という点で一致して我我は臨んだ。併し先程いろいろ協議した際におきましても、私共はその点については、若し我々として意見をまとめて臨むならばどうするかということで協議しました結果、参議院側としては岩木さんが先程お示しになりましたものを参議院側の意見として提出する、こういうつもりで先程からお話申上げたのであります。
○倉石忠雄君 そうしますと、ちよつとお尋ねするのでありますが、只今のお話にございました岩木さんの御説明というものが、あれが成案を作るという場合の参議院側の修正意見と申しますか、そういうものと解釈してよろしいわけでありますか。
○岡田宗司君 そう……
○倉石忠雄君 それでは甚だ恐れ入りますが、さつき大体書きましたけれどもも、もう一度その要旨を、恐縮ですが繰返して御説明願いたいと思います。(「必要なし」と呼ぶ者あり)
○中井光次君 今の御要求に対して、岩木君から文書でお書きになつた方がよくはないかと思います。若しお出しになるならば、口頭でおつしやるよりも文書によつた方がいいかと思いますが。
○倉石忠雄君 大体速記が全部取つてございますから。
○中井光次君 併しながらお出しになる前に先程から中村さんがおつしやつたように、無駄な協議をするならばよした方がいいから、どの程度までお話ができるかという観測を中村君がいたしておるわけなんであります。その前提がないと無駄な協議をしてもしようがないじやないかということを恐れるのであります。
○周東英雄君 成る程おつしやることは御尤もであります。ちよつと私は中村さんにお伺いしたい。私共の出した案というものは、参議院がいよいよ御承認になつて頂ければ、向うを又通過することが必要で、勝手には行きません。承認を求めなければならぬ。そこで私共の方ではこの案がいいと思う案が出ておるわけです。又あなたの方でもう一つ案をお出しになつても、こつちがそれはいけないということになつても進まないし、そこは相談の上で行かなければならんことで、こつちの思うようにもならない。そこであなたの方からも案を出して頂くわけで、そうお前の方からだけ案を出せと言われても、どうしてもこれは決まらない問題で、あなたの方からも、この点はいけないが、この点はどうだろうということで進めて行つて、初めて一つの案ができると思うのです。
○石田博英君 今私の方の周東さんからお話があつたのでありますが、結局私達の方といたしましても、参議院側の岩木さんの案、これは恐縮でありますが、この岩木さんの案を、それが讓歩し得る最大限だというお話であるなら、これはまあそのまま承つて、私共の方としても今度それに対して私共の方の考え方も決めなければなりませんが中村さんの発言の中に「幾分」という言葉がある。そうすると岩木さんの説明よりは更に近寄れる範囲がある筈だとこう思いますので、その近寄れる範囲というものをお示し頂きましたならば、更に私共も当然できるだけ成案を得たいという気持を持つておるのでありますから、この「幾分」の程度をお話頂きましたならば私共非常に幸いだと思うのであります。
○木内四郎君 中村君の言つたことを私が補足するのはおかしいと思うけれども、中村君が言つたのは、幾分たりともあなた方の方で取入れた案を出して来られたらということを言つたので、こつちから幾分ということを言つたのではないのです。あなた方が幾分たりとも取入れておるならば、多少とも近寄ろうという考えがあるということを認められるけれども、幾分でも取入れないで出されたので非常に失望を感じたというのだと思います。
○石田博英君 そういう御説明も、現在になれば、まあ私共の耳に入つて来ることは止むを得ないと思いますが、併し私共の方で出しました案を塚田君が読み上げましたときに、あなた方の方としては、初めから岩木さんのお示しになつた案を幾分でも取入れないものなら、お相手になさらないという態度ならば、その場で一応当然問題にならないということになるべき筈なんであります。それを一応お持ち帰り願つたんです。そうしてそれはお断わりになつたが、併し幾分でもということを私共初めてお聞きして、幾分でもあれば考慮の余地があるというお話は、その後において初めてお伺いしたのです。それは当然私共の方はあなた方のお気持の中にあると思いますので、成るべく成案を得たいという気持は何人もあると思いますから、そういう言葉のやり取りでなく、そういうお気持がおありなんでしたら、そのお気持をお示し願いたい。
○中村正雄君 只今の御質問でありますが、実は衆議院側の案が出ましたときに、私共としましては、端的な言葉を使いますとこういう最大限でも何でもないもので、これは少くとも法律を作る限にりにおきましては、法律が今後実施される上におきましては、この但書がなくても改正するのは誰でもできるわけでありまして、私個人から言えば、そういうものはあつてもなくてもいいと思つておりましたが、外の人がどう思つておるか分らないし、折角讓歩し得る最大限の案として出されたものを即座に蹴ることは失礼だと思いまして、一応回避したわけなんです。これが考え得る余地が十分あつて協議し得るものとお考えになるのは、極端な言葉で申しますと、余りにもうぬぼれが強いのではないかと思われます。又私が幾分でもと申しましたのは、先程木内君も申しましたように、これに幾分でも入つておれば誠意が認められるが何ら入つておらないから駄目だと、こういうように御了承願いたいと思います。
○塚田十一郎君 これはどうも最初出しました私共の案が誠意がないというように受取れたので、誠に残念に思つているのであります。私の気持を申上げまするならば、これが而も最も実現の可能性のあるときには、皆さん方の具体的な今これを最小限度最もぎりぎりの案としてお出しになつている以上に、欠陷が出て来たものは全部そのときに直し得る、そういう非常に誠意を持つた今の客観情勢の上におきまして実現の可能性のある最大限の案である、こういうふうに私共は考えて案を出したのであります。あれによつて皆さん方のお気持を全然容れていないとは、私共は毛頭考えておらんのでありまして、今最初に伺いました参議院の修正案にいたしましても、私共の気持からしても、まだ御指摘以外に沢山欠陷が出て来るものがあるだろうと思います。そういう面も包括的にそのときには直そう、又皆さん方と協力してそのように進んで行かなければならぬ。ですからして、皆さん方が若し本当に今の案を惡い所は直して、そうしてこの案を成立させてやろうというお気持をお持ちになつておられるならば、私共のあの案と気持において少しも違つておる所がないと私は確信しております。それは実際問題としまして、今皆さん方のお出しになつた具体的な点を載せるならば、或いはもつといいのかも知れませんけれども、そういう状態で、一々全部を私共は掲載できるとは思つておりません。ですからして、どうかあれが誠意のない案であるというようにはおとり願わないように、是非一つお願いしたいと思います。
○岩木哲夫君 今塚田さんからお話がございましたが、参議院側におきましての審議の最終の過程の場合に、どうしてもこれは修正が必要であろうということから、緑風会の修正案と国民民主党の修正案と二つを、議長が斡旋をして関係方面と折衝されたのであります。その方の名前は言う必要がないから省略いたしますが、その場合に非常にあちらも慎重にこれを長時間検討されまして、そうしてどうもこれは工合が惡いという話に更に附加えて、八月頃にシヤウプ博士が来られるから、その場合に、よくお互いに協議して是非修正したいものであるという気持があることを伝えて貰いたいということを、我々はよく知つてから、最終の審議、討論に入りまして、それをよく存じ上げておつて否決の状態に立至つたのが只今の院議の結果であります。従つて総司令部なり佐藤議長の言を借りますれば、あなたの方がお出しになつた二十六年三月三十一日までにとありますが、それよりもつと明確な早い時間において、即ち臨時国会でありますか何かを意味したことであると思いますが、その時に十分なにしてもよいという意思を、むしろあの案よりもつと切実に期限的にも早い期限を明示されて言われておることですから、参議院におきましての院議は御案内の通りの否決の状態であるという次第等から考えまして、今中村君の意見が現われたのだと、かように思うわけでありますから、この点一つ誤解のないように御了承願いたいと思います。
○塚田十一郎君 その点は十分私共も了承はいたしておるのでありますが、重ねて申上げますが今日の客観情勢の上において、今皆さん方がお出しになつておる案を容れるということの方が……併し今はあれを法案としては修正に容れられなかつたので、実質的にああいうものが若し容れられるはつきりした見通しがあるならば、それで一応この際御辛抱願えないか。 それから私共があの案をこちらから讓歩し得る最小限度の案として皆さん方に提示いたしましたときに、衆議院側がそういう皆さんの、つまりあの法案が持つておるいろいろな欠陷を修正するという誠意がないものとお考えになつたか。その二点について一つお伺いします。 私共は十分あの法案が持つておる欠点を年度内に納税者に間に合うように是正しようという誠意を持つておる。そうしてその誠意を実現するために、残念ながら今の日本の置かれておる情勢において、実現の可能性のある最も確かな方法はこれ以外にないという考え方から、実はあれを出しまして、それ以外には全然他意はないのであります。
○岡田宗司君 只今の塚田さんのお話の誠意の問題につきましては、どうも我々と大分認識の相違があるように思われます。若しこの案について、塚田さんが今御説明になりましたような誠意があるものとするならば、衆議院の地方税改正法案の審議の際におきまして、ああいう審議過程はとらなかつたと思う。この一言だけ申上げましてもお分りであろうと思います。
○塚田十一郎君 審議過程についていろいろ議論のあることは私共も承知しております。併し私共は少くとも実質的には、重要な部分については全部十分な時間をかけて審議をいたしておる。そういうように確信いたしております。
○議長(星島二郎君) どうですか。大体このままで行けば今日は……又それぞれ一応諮りたいと思いますから……
○倉石忠雄君 先程私が申上げましたことで、中井さんから、それは文書にして出してやるというお話がございましたので、休憩してそれを一つ作つて頂いて、私共の方へ廻して頂きたいと思います。
○中井光次君 若し出すならば文書として出すことがよろしいと申したのであります。その前に出すか出さないかは相談しなければならぬ。
○議長(星島二郎君) 只今のを含めて休憩に……
○佐藤榮作君 中井さんに聞きますが、参議院側は意見を文書にして出さないということですか。
○中村正雄君 その点について申上げますと、中井さんの話は、文書にして出しても、さつき出されたものが讓歩し得る最大限であつたならば、無駄ではないかと申上げておるわけであります。従つて要点は御説明申上げておるわけでありますから、文書にして出せば、この点の大体半分くらい、或いは我々の讓歩し得る所まで、常識的に考えたら半分呑むとか六割呑むとか、大体常識的に讓歩できるという点まで讓歩し得る用意があるかないかということであります。それがないならば出しても無駄であるということを申上げたい。 もう一点申上げたいのは、時間が段々迫つて来て、若しもこの地方税法案が廃棄にでもなつたときには、別個な法案を考えなくちや恐らく政府としても国会としても困るだろう。そういう関係から、いわゆる向うさんとのOKを條件にしての協議の修正ということになれば、これはとても時間的に間に合わないから無駄ではないか、こう思つております。
○佐藤榮作君 文書云々と申しますのは、先程中井さんからお話がありまして、衆議院側は一体どういう案があるのか、それを書類として案があるのかどうかということを言われるが、参議院側の意見は明確になつておりません。衆議院側は実は書類にしてお示しいたしたわけであります。衆議院側といたしましては、先程来いろいろ各委員から意見が出ておりまするように、参議院側の意見をこの際に明確にして頂きたいというような気がするんです。従いまして、この点は是非とも参議院側の意見も私共にお示しが頂きたい。衆議院側だけが実はこの意見を出すための協議会じやないので、衆議院の意見を参議院の方だけが御批判なさるというだけのものじやない。衆議院から意見を出せば参議院も意見を出され、そうして双方がこれを批判し合うというので初めて協議会ができる、かように私は考えるのです。 そこで大変くどいお話を申上げるようですが、そして書類にして頂けるならこれに越したことはない。これは先程申上げるように、ただ単に審議の経過を以て参議院側の意見とするということはどうも不明確になる、かように実は私は考えるのであります。
○中村正雄君 それは佐藤さんのおつしやるのは形式をおつしやつているのではないかと思いますが、私達が本当にこの地方税をどうかるかということを国会の立場から考えたら、時間が勿体ないわけですから、そういう形式を言わなくても、速記にも残つているわけだから、要点をはつきりとお示し願つているわけです。重ねてうちの議長からも言つておりますように、あれが参議院側の主張であるとはつきり申上げているわけですから、文書で出さなくても、内容をはつきり提示されたものと御了承願えればいいじやないか。それは形式である、こう僕は考える。時間が惜しいと思う。
○倉石忠雄君 只今のお話、誠に政府に対して理解のあるお言葉で感激に堪えないのでございますが、政府は政府でやはりこの成行きを注視いたしておるようなわけでありますが、私共の方では、先程、案を拵えまして、それについて参議院側の皆さん方の方ではそれぞれ党にお持ち帰りになつて御相談願つたわけでございますので、私共もここで只今議長が申されたように一応休憩して、参議院側の御意向をそれぞれの機関に御相談をしなければなりませんので、先程私共書留めましたのは、要点だけでありますので、そうかといつて、速記に書いてある事実は、これは直ぐに取寄せれば分ると思いますけれども、ここで協議会の成案を得たいというので、私共の方から協議会をお願いしておるわけでありますから、その成案を作るべき資料として皆さん方の方の御意見を提示して頂き、それに基いて更に私共がそれぞれの機関に諮つて御相談を申上げて御返事をしなければなりませんので、先程中井さんの御意見にもございましたように、簡単で要旨だけで結構でございますから、それを休憩して作つて頂いて、そして私の方ではこれに基いて検討いたしたい。そういうふうにお願いをいたします。
○佐々木良作君 大体今のお話のやり取りが、もうお互いに成案を得ようという態度から僕は離れていると思うのです。参議院側の意向は文書でなければならんとか何とか、そんなものは先程岩木さんから説明された際に、ははあ、あれは参議院の審議の過程で出て来ておつたところの二つの修正案だなということは、はつきり分る筈です。その場合に、衆議院の方ではすでに出してあるが、参議院の場合はここへまだ出さぬとか、そういう形式的に応酬されていることはどつちに責任を負わそうかという現実が僕はここに論議されていると思うのです。そしてその場合は、衆議院は一党であるが、参議院の場合には今のように会派がああいうふうになつておる。そういう事態を御承知の上で、参議院では案をまとめるのになかなか困難だろうというようなことを予想されての僕はお話だと思います。それでなかつたならば、我々の方で示したというのは、はつきりと内容は分つている筈ですから、これに答えられて出された……この案というのは答えられたことになつていないわけです。内容的に先程中村君も言うたように、これはどう見ましても、法律になつた場合には、その書かれた意思がどうあろうが、現実に出て来たものしか意味をなさんわけであります。これは書いても書かなくても法律の効果内容には変化はありません。そういう責任転嫁の形式論ならば僕はやめた方がいい。
○倉石忠雄君 参議院の只今佐々木さんのお話のような考えは私は毛頭ないのでありまして、本案が否決されて廃案になるというふうな結果は、勿論これは参議院の皆さん方が議院に対しても相済まぬこととお考えになるでございましようが、更に当惑するのは政府であつて、我々であるわけでありまして、只今のお話は少し私共の考え方を邪推し過ぎておられるのじやないかと思うのでありまして、私共両院協議会のずつと今までの行き方を見ておりましても、先ず今日のようなことが起つて、更に法律案は折合わない場合でありますから、従来では小委員会というものを設けて、それに両方の案を提示して、そうして妥協の付くところは妥協する、折合わなければ決裂をするということになるのでありまして、これは勿論先程からしばしば申上げておりますように、要旨は成る程速記録、それから私共の書き留めておりますもので十分判断できるのでありますが、やはりここで何とかして成案を得たいという私共の誠意でありますからして、誤解のないようにお願いいたしまして、先程の中井さんのお話のように、これは要旨だけでも出して頂いて、できることならば私共は更に努力を重ねて批判をいたしたい、こういう考えなのであります。決して他に責任の転嫁などというようなことは少しも考えておりません。
○議長(星島二郎君) 折角のなんですから、何とかするより外ないという希望だし、議長といたしましても希望がありますが、大体今のこのままで参りますれば決裂の外ありません。そこで六時半まで休憩を一つさして頂いて、もう一遍これは……
○岡田宗司君 ちよつとその前に一つ。只今いろいろお話がございましたが、参議院側で意見を出すということの前提といたしましてお聞きしたいのでありますが、それはこの衆議院側から出されました案は、この税法の内容には直接触れておらぬ。衆議院側の方て一体税法の内容の修正を承認せられる用意があるかどうか。その点をお伺いして、はつきりしたその内容の点を修正し得る、そういうふうなお答えがなければ、私共の方としては先程岩木君が示されましたものを更に提示しても無駄だと思います。その点如何でございますか。
○周東英雄君 今のお話御尤ものようですけれども、その点、協議会に一つの案を作つて、無駄であるかないか、これからの折衝に俟つことじやないですか。これは今の考え方でお互いのところでよく相談をして……先程から申上げておるのはその点です。私らはお互いに一応ここまで来ておるについて、我党としては今までは無修正ということにしたが、とにかくあなたの方では修正するとおつしやいますけれども法律に今まで曾てない形をとつて、而もこの会計年度において、先程三月三十一日で遅いというお話ですけれども、これは十月とか九月とかということは書き得ないのでありまして、むしろそれ以前とか………だからその考え方は、むしろ近い将来において臨時国会等においてやろうという趣旨なんです。で、私の方としては一歩前進のつもりでおりますけれども、これすら一体そういつたものを出していいのか惡いのか、一応了承した上でそれぞれ手続をとりたい、こういう恰好であります。 そこまで来ておりますところへ、先程申上げましたように、一〇〇%前の主張がこのまま一歩前進するということになるのか、そこにどのような点を讓歩しても、このあれの案はどうかというような案を出して頂いて、それが更にまとまつた上で、みんなで協力して行くというのが一つの点である。それが又通るとか通らんということがここで決められるならば協議会は要らないのです。ここで決められない現状の立場から、一応その新しい立場で両院協議会を開いて、ここまで合致させた、これを是非実現をするような措置をとつて行つたらどうかというところに、協議会の価値が今日それにあると思います。それをやはりあなたの方でも前に説明されておる。それはいろいろよく分りました。そんな形式論はどうでもいいのです。併しそれだけでも、一歩讓られんでも、先程中村君は、お前の方は六割、五割容れたらどえかと言われるならば、これはあなたの方で、お前の案をとつてもよろしい、三割でどうかという、こういう案を作つてやはり一緒になつてこれが実現するようにもう一歩手段を講ずべきじやないでしようか。それをお前の方で講ずるのだとはつきり言えば、又ここどはつきり決めてもよいと言つたつてそうは行かないのです。そこであなたの方でもう一度お考えになられないか。こういうことを申上げておる次第です。
○木内四郎君 通るか通らんかということを岡田君が聞いているのではなく、内容の点に触れた案をこちらが出したから、あなた方の方はさつきの案みたいな形式的なものでなしに、内容の問題もあなたの方が考慮し得るかというように聞いているのですが。
○周東英雄君 私の方で通すということをここではつきり言うことはできない。それはあなたもよく御存じだ。そうでなくて……
○木内四郎君 そうじやないですよ。岡田君の聞いているのは、僕の方が通る通らないは別として、あなたの方で内容の問題についても考慮するという御発言、こう承つていいですか。さつきのとは大分違つて来ていると思うのですがね、それでいいのですか。
○議長(星島二郎君) 然らば今私からちよつと岡田君にお尋ねしたいのですが、あの文書に具体的に主張され、五割でも容れるということを……(場内騒然)ちよつと靜かに願います。
○三木治朗君 大体この地方税法案はすでにもう三ヶ月前から審議を重ねておりまして、十分審議し尽して尚且つなかなか結論が出なかつた問題なんです。この問題を短時間に法案の内容を如何に拵え直すかというようなことをここで以て相談して行くということは、これは本当に時を無駄に費すことに過ぎないのであつて、この参議院の否決になつた法案が廃案になるならば、いろいろの不便があるから、それをどういう工合にすることが国政の運営上一番いいかということの相談に入つて行くべきであつて、法案の内容を検討してここでまとめようというようなことは到底不可能なことだと私は思います。
○議長(星島二郎君) 一応六時半まで休憩いたします。 午後六時三分休憩 —————・————— 午後六時五十一分開会
○議長(星島二郎君) 休憩前に引続き会議を開きます。この際衆議院側より発言を求められております。これを許します。塚田十一郎君。
○塚田十一郎君 貴重な時間を、又休憩を頂きましていろいろ協議をいたしました結果、修正案を用意いたしましたので申上げます。 第三十二條第一項中百分の四を百分の三・五に、百分の三を百分の二・五にそれぞれ改めます。これは御承知のように附加価値税の税率をそれぞれ〇・五ずつ引下げたのであります。 修正の第二点は第四百十二條中九百倍を八百倍に改めます。 第四百十四條、二二・五を二〇に改めます。 これは御承知のように固定資産税の倍率に対しての修正でございます。九百倍を八百倍にいたしますのは、土地——農地を除くもの及び家屋、農地につきましては御承知のように開放価格の二二・五にしておるのを二〇に改める。 第三の修正点といたしまして、第一次の修正案として提出いたしましたものをそのまま加えたわけでありますが、参考のためにもう一度朗読いたします。 附則第一項に左の但書を加える。但し本法実施の状況及び地方財政の実情に照らして必要ある場合においては、昭和二十六年三月三十一日までに所要の改正を加えるものとす。以上が修正の要点なのでありますが、こういう修正を用意いたしましたのは、実は衆議院議といたしましては、政府原案がこれらの地方税によつて確保したいと考えております税收を、どうしてもこれは切りたくないという考え方で、附加価値税によつてはどうしても四百九十億程度の收入が欲しい、固定資産税においては五百二十億程度の收入をどうしても確保したいという考え方から、どの程度の線まで税率若しくは倍率を引下げて、この目標が尚確保し得る見通しがあるかということを検討いたしました結果、以上のような修正案に到達したわけであります。 そこで政府案による收入見通りにつきましては。恐らく貴院におきましても委員会の審議において十分御検討頂いたと思うのでありますが、この政府案の四乃至三%によつて附加価値税收四百十九億と、我々の修正案の三・五%と又二・五%によつて同じ收入額を確保し得る見通しと、どこの違いでそれだけ出て来るかということでありますが、これは御承知のように政府案におきましては、附加価値のうち捕促可能な額を、国税において主税局が用意しております基礎数字に九〇%程度の捕促しか得られないだろうと考えておりますのを、一〇〇%程度まで捕促できるのじやないか、こういうように考えておるわけであります。 それから尚、年度内に徴收可能の部分をそれぞれ九〇%になつておりますのを九五%というようにいたします結果、大体收入に欠陷を生じないで行けるだろう。そこでどうして九〇%のものを一〇〇%捕促できるか。一〇〇%捕促というのは非常に困難なことは申すまでもないのでありますが、これは私共の考え方といたしましては、今度の附加価値税の課税方法は、御承知でもありますように、計算の上では一応国税の参考資料で基礎数字を取つて見ますけれども、実際の課税の仕方は国税とは別個にやるという建前になつておりますので、その面から必ずしも九〇%を見ないでもいいのじやないか、こういうような考えたわけです。又徴收率を上げますのは、これは税率を低めるということによつて出て来る結果、歳入欠陷を生じさせまいという希望からしてできるだけ多く年度内に徴收してその需要を充すという、こういう考え方に出たわけです。 それから固加資産税の場合は、九百倍を八百倍及び二二・五を二〇に下げまして、どこに調節が付くかということでありますが、これは皆様方も御承知のように、又私が先程ちよつと申上げましたように、政府の方におきましては償却資産に対する捕促率を非常に低目に見ているように私共にも考えられますので、これは政府案におきましては大体五二%の捕促ということになつており、徴收率を八〇%ということになつておるのでありますが、この五二%の捕促率を努力いたしまして七七%程度まで上げれば大体收入に追い付くし、まあこの程度までならば努力によつて確保し得るのじやないか。こういうように考えますので、その程度の修正案ならば何とか我々の熱心に期待いたしております收入を削ることなしに、收入減を生ずることなしに税率及び倍率を下げられる限度である。こういうふうに考えまして修正案を提出いたしました次第であります。
○議長(星島二郎君) この衆議院側から出しました案につきまして御検討を願いたいと思いますが、これに対しまして御意見がありますればどうぞ。
○中村正雄君 一応今提示されました衆議院の第二次案といいますか、それに対しましてお聞きしまして……私の考えは分つておりますが、各会派から出ておる参議院の委員でありますので、一応休憩して相談したいと思いますので、休憩の動議を提出します。夕食もやりたいと思いますのでそれと併せて大体八時半頃まで休憩願いたいと思います。
○議長(星島二郎君) 少し急いで頂けませんか。八時ではどうでしようが、あとの時間もありますので。
○中村正雄君 併し一時間では恐らくこれを検討して、参議院の態度を決めることだけで相当時間がかかるのじやないかと思いますから、一応八時を目安にしてもいいですけれども、八時から八時半ぐらいまでも余裕を持つて休憩を願いたい。
○周東英雄君 その点はもう少し何とかして頂けませんでしようか。御飯も必要だが、御飯五分間でかき込んで一時間ぐらいで一つ。
○中村正雄君 成るだけ努力することにして……
○岡田宗司君 一応八時にして、それでまとまらなかつたら……
○議長(星島二郎君) 八時まで休憩いたします。 午後六時五十九分休憩 —————・————— 午後八時三十一分開会
○議長(星島二郎君) 休憩前に引続き会議を開きます。先刻衆議院側より御提出申上げました修正案につきまして、この際参議院側より御意見を承ります。
○岩木哲夫君 先程衆議院則より御提示になりました御案につきまして、参議院側といたしまして愼重に拜見したし検討いたしましたるところ、この御提示の案は、参議院の本法案の反対し否決をした根幹と申しますか、要素に、深く触れておらないと解釈、判断いたしまして、甚だ遺憾でございますが、御同意を申上げることはできないという次第であります。 尚この際、先程の場合に、参議院側における反対の趣旨、修正の骨子等を私が当初申上げましたことを、重ねて具体的に提示せよとのことでございますので、丁度手許不如意で印刷はできませんが、重ねて先程申上げました趣旨をゆつくり申上げてみたいと思います。但し以前私が申上げたのも、別に原稿を持つて申上げたのではありませんし、荒書きの数字を申上げたので概略の点に多少の相違はあるかも分りませんが、それは今改めて申上げることを御了承願いたいと思うのであります。 それは先ず附加価値税につきましては、一ヶ年間これから延期をして貰いたい。 それから固定資産税につきましては、第一番といたしまして土地の倍率を三百倍から七百倍、第二は家屋の倍率を五百倍から八百倍とすること。これはおのおの地域環境等によつてかような査定を望むのであります。第三番目といたしまして農地は十二倍とする。第四番目といたしましては、課税率を一・五%に軽減すること。 それから五番目といたしましては、償却資産課税は附加価値税と同様に一ヶ年間これを延期する。 それはから六番目といたしまては、非課税客体に次のものを更に附加して貰いたい。それは学校等純粋な学術試験研究用の施設の固定資産及び協同組合を非課税とする。 その次に市町村民税におきましては、所得割税里を一三%に軽減する。 それから遊興飲食税におきましては、一、宿泊及び大衆的飲食店におけるものの課税率を一〇%に下げる。二は、百円以下の支払金額のものは免税とする。 その次に入場税につきましては、その課税率を百分の百のものを百分の六十に下げ、百分の四十のものを百分の二十に軽減する。 それから罰則規定は、極めて広範囲に及びまするが大幅緩和であります。これは具体的に申上げると長くなりますから省略いたします。 で、以上によつて所定の大体の税收入はあるものとの見解を持つておりまするが、併し万が一以上によつて減收の場合におきましては、別途財政的考慮を払うことをもとより認めるわけであります。 尚、重ねて申上げることは、私が今参議院側としての申上げた修正要望事項はそれぞれこれを一体化して、一つ一つ分離は困難であるということも附加えて置きたいと思います。どうぞよろしく御審議を願いたいと思います。
○倉石忠雄君 ちよつとお尋いたすのでありますが、只今列挙されました事柄のうち一つ二つを除去することは困難だと、こういうことでございますが、全部その通りでなければいけない……
○岩木哲夫君 これは全部総体的のものが一つの修正案となつておりますわけであります。
○塚田十一郎君 参考のためにもう一つお伺いいたして置きたいのですが、只今岩木君から御説明を伺いましたのは、先般否決になります前にお持ちになりましたものを、向うで、その筋と御折衝になりまして了解を得なかつたものを御披露頂いたわけですか。
○岩木哲夫君 大体その通りでありますが、多少、少しばかり違つておる点があるかも知れませんが、大体の骨子は先方へ交渉したそのまま申上げたのであります。
○塚田十一郎君 それじやまあ若しその案がもう参議院め側の最終の御意思であるということであれば、これは止むを得ないものと思うのでありますが、まあ両院議協会の性質に鑑みまして私の方も一応案を出しましたのでありますが、何か只今御説明になりましたもののうち、どうしても讓れないというものだけを幾つか更に選んで、その程度の案でどうだろうかという案をお出し頂くという余地は全然ないものでございますか、その点。
○中村正雄君 それですね、今我々が案を出したわけでありますから、それについて衆議院側の方から、これだけは呑めるがこれは呑めないという案をお出しになるのが順当じやないかと思います。それを我々は協議するとすれば期待しておるわけです。
○塚田十一郎君 いや、それで私、今実は御説明いたされたのが参議院側の御案となるのか、又過般御説明になつたというものかというようにお伺いいたしたのです。大体御説明になつたのだというふうに了解したものですから。
○石田博英君 さつき岩木さんの御説明では一体のものであるというお話であつたのです。これだけは呑めるとかこれだけは呑めないというお話をいたしましても駄目なものだというふうに理解をしたのですが、今中村さんのお話ではちよつと違うのですが、その点を御統一願いたい。
○中村正雄君 岩木君から御説明しましたように、これは一体として不可分なものだと申しましたのは、相互関連があるものでありまして、私共がどの程度呑めるかという点は、倍率の点なり或いはその他の点につきまして、平均的にどの程度まで呑めるかというお考えがあるかと、こういうわけで、例えば只今申上げましたうちの第一項は惡いが第二泳はいいというような行き方は困るけれども、全体を通じてこの程度までは我々は呑めるが、この程度まではいけないというようなお話があれば承りたいと、かように申上げたわけであります。
○木内四郎君 今の事態はですね、初めのときと余り変つておらんと思うのですが、すでにもう書面に出さなくても、岩木君が今説明しなくても、大体のことは適当に岩木君が説明しておつたのです。そのうちをあなた方が考慮されて第二案を出して来られたのだろうと思います。第一案のときも多少具体的に出して来られればもつと時間が早く、或いはずつと話が進んでおつたか、決裂しておるかどつちかに行つておるでしよう。こちらの方はより一層細かに出したのですから、それについてあなた方の方で更に考慮して、第三次案か何かをお出しになる余地があるかどうかですね。
○倉石忠雄君 今のは何とか含みがあるようなないようなお話なんですが、その点はどうなんですか。
○木内四郎君 協議ですからね。初めからそれは全然余地のないものではないでしよう。我々の希望をどこどこまで容れてあなた方が案をお出しになるかということを、初めから僕は伺つておるのですから。
○木村禧八郎君 只今のは大体これ以上強い案があります。例えば住民税なんかにつきましても、均等割をのけて所得割一本にして累進課税にするというような、こういう反対に案もあるのです。反対の理由は否決のときに各派それぞれ述べたのでありましたが、そういうものをもつと平均しまして、そうしてこういうふうにまとめてありますから、これはもう相当、非常な強い案もそれは一応除いて、それでまあ最後的に同調できる程度の案になつた、こういうふうに了承しておるのですが。
○塚田十一郎君 そういたしますと、重ねてお伺いいたしますが、岩木さんの御説明頂いたものは参議院側の案として、衆議院側において検討したい。 それからそれに附随いたしましてお伺いいたしたいのは、只今の御説明で大体收入に欠陷を生じない見通しであるというように御説明願つたのでありますが、私共もいろいろ検討いたしましたところからいたしますと、そのような案ではこれは相当收入に不足を生ずるだろうと考えておるのですが、この点重ねて收入に大した欠陷を生じないというような御意見があるかどうか。
○岩木哲夫君 只今塚田さんの御指摘の点は、この附加価値税法案を一ヶ年延期することにより、従来の地方税は一応別にして頂くといたしましても、これに代る税法でこれを課税される金額、予定される金額の取れる方法は他にあると思います。 それから固定資産税におきましては、これらの徴收率、把握率等を上昇いたしまして、それによりまして相当の成績は上るとは思いますが、固定資産税におきましては五百二十億の予定のものが完全に取れるかどうかにつきましては、今も検討しておりましたが両論相半ばしておるのであります。 市町村民税におきましては、大体これで把握率、それから徴收率等の引上げによりまして、これも所定のものは取れるであろうという見通しであります。 それから遊興飲食税におきましては、従来の二〇%のものを一〇%下げただけのものでありますが、これは大体主観でありますが、これも大体予定のものは取れるだろう、まだこれでも取れ過ぎるのじやないかという気持も幾分持つております。 それから入場税につきましても、これは却つてこれによつて堅実な收入が確保されるのじやないかという考えを持つております。万が一の場合におきましての想定といたしまして、別途に鳥政的考慮を払う途をもこれは附則事項としてやらなければいかん。別途の財政的措置につきましては二様の解釈があると思います。これによつて減税に欠陷があるならば、減税ということは我々が当初主張しておつた点でありますから考えてもよろしい。地方財政の特に本年度の予算の上におきまして所定の歳入が必要だというならば、政府においていわゆる交付金の措置であるとか別途の方法に出られるとか、これは又そういう点から方法を講すべきである、私はかように思つております。
○塚田十一郎君 説明は了承できましたので、この機会に極く少時間休憩をして頂いて、別室で衆議院側だけ協議をしたいと思いますが。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(星島二郎君) それでは十分ばかり休憩をいたしまして、九時からどうぞこの席にお待ち願いたいと思います。 午後八時四十八分休憩 —————・————— 午後九時二十四分開会
○議長(星島二郎君) 大変お待せいたしました。これより休憩前に引続いて会議を開きます。
○塚田十一郎君 何にいたしましても問題が重大でありますので、これは何とか解決いたしたいということで、先程お示し頂きました案で倍率の数字、それから税率の数字などでは若干考慮する余地がある、その程度でございます。 それからどうも繰返し又お叱りを受けるかも知れませんが、先程お示し頂いたその他の部分に若干でも讓歩して頂く余地がないか、その点についてもう一度伺いたいと思います。
○中村正雄君 讓歩の余地を聞かれる前に、やはり参議院が出しました案について衆議院はどういう案だつたら考えられるかという案を出して来られるのが妥当じやないか。これは先程からいろいろ双方繰返しておりますけれども、我々が一番最初にそういう点を申上げたときにも、衆議院の方から私が今言つたことを同じように繰返されたと思うわけです。従つて一応こちらから出している案に対してイエスかノーか、或いは別な案を出されるのかという話をなさつた方が話が早いのではないか。
○塚田十一郎君 そう考おておるのですが、併し何にいたしても数字をいじるということになると、すぐ予算に関係しますので、どの程度までやればどういう工合の数字になるかという或る程度の確信を私共は持つてない。それで、この程度までどうでしようという案を立ててないのです。私共の計算では、さつきから申上げますように、二次案として出しました程度のものという所なんで、そこで他の点について若し讓歩する余地がないという御意見であれば、その数字の点について、予算と睨み合せてこの程度までならば私共の方も確信が持てるという点を一つ検討して参りたい。こういう考え方で実はおりますので、そういう気持で今お話したわけです。
○岩木哲夫君 先程非常にくどいようでございますが、当方から申上げましたのは、総体的にすべてを引括めて不可分の形を成しておるということを申上げたのであります。そこで今塚田さんの御意見のように、どの分がどういう工合に更に讓歩の余地があるのかと、こう言われますと、いずれもこれは当方といたしましては皆の意見が一致したので、これをどの程度讓歩するとか、どの点を考えるということは、今のところ私の方では持つておらないのでありますし、私共の方の中村君が申上げましたように、衆議院側においてこの点がこうだという御指摘、御意見がございますれば、それをおつしやつて頂きまして、そうしてその御意見に基いて私共が一応協議いたしたい、かように考えております。
○塚田十一郎君 それではもう一度念のためにお尋ねいたしたいのでありますが、その修正案を私共が出し得る、参議院側においてお出し頂いた案に対して、私共が修正を加え得る余地は必ずしも数字的な面だけでなくも、案としてならば出してみたらいい、こういう御要求ですね。
○木村禧八郎君 その前にちよつとお尋ねいたしたいのですが、先程の実は予算に響くというお話でございましたが、予算といいますと一般会計予算というお話でございますか。
○塚田十一郎君 これは一般会計予算と地方財政の予算全部引括めての話でございます。
○木村禧八郎君 そうでございますか。そうすると若し平衡交付金などにも響くという場合にですね。仮に案を出されれば、例えば予算の修正とか何かそこまでを考えておられるのか、或いはもう千五十億は変えられない、その枠内で操作したり、これしか考えられないというこちらの考えについても、それはもう実に千五十億は変えられないということ、併しその範囲内で何か考慮する、そういう意味でなのですか。
○塚田十一郎君 これは予算に対しての考え方が、原則としては、今の状態では中央の予算にまで響くような地方税法の変更ということはいたしたくない。こういうような気持であるのでありますが、併しこれからいろいろ検討いたしまして出て来た妥結点の結果、中央の予算にも若干の影響は及ぼさなければならないという事態が出て来れば、そういうものは又そのとき考えようという、今のところでは私共の気持でございます。
○木村禧八郎君 その点、我々が了解しているのと非常に違うのですね。ちよつと遡つて恐縮ですが、今後税制が、仮に今度出される地方税法がどうなろうとも、予算の枠に変りないのだと、こういうことが政府がずつと説明して来られたのですから、そこまで響くということも覚悟で出されるのなら、私の方も審議のしような別にあつたと思うのです。そこまで御覚悟になつておりわけですか。
○塚田十一郎君 それはまあ政府と話合いをいたしまして、一応当時と今とは情勢が違うということで考え方が変つて来るというわけであります。
○木村禧八郎君 そうですか、そうして仮に追加予算というようなことも考慮に入れて、いろいろ又考えておるということになるのと違うのですか。
○塚田十一郎君 これから御協議申上げまして結果が出て来る、妥結点次第でそういうこともできるのじやないか、こう思うのであります。
○佐々木良作君 塚田さんの先程こちらに対する御質問に対して、それの内容を確かめたいのでありますが、この数字以外の点の修正ということはどういう意味なんですか、例えば。
○塚田十一郎君 例えば附加価値税の部分は数字を含まないのであります。皆さん方の方は現在の税法でやつておる、だから又その程度で、それから又数字に関係いたしましても、例えば遊興飲食税なんかのしても、これはただ数字を上下かるということでなしに、これは修正しなくてもいいというような点があつても差支ない、こういう考え方なんであります。
○岩木哲夫君 これは今程私が申上げました通り、衆議院側におきましての、参議院側では今出された案についてどれ程考えなり、讓歩の余地があるか、それは数字以外の問題に及んでも考慮があるものであるかどうかというお確かめのように拜聽するのでありますが、これは重ねて私が申上げました通り参議院側といたしましては、これを以て各党の意向として決定いたしました修正意見でございます。それに対しまして衆議院側におきまして、若しお説のような点がおありとするならば、先ず衆議院側の御意向をこちらへお漏らし願つて、その上で私共の方がお受けできますか、更にそれに対しましてどういう御返答を申上げますかを、こちらの方で協議いたしたいと思うのですが、恐縮ですが、お言葉を返して失礼でありますが、やはり衆港院の側からそれを御提示を願います。
○塚田十一郎君 こちらから出せというお言葉でありますので、こちらから出したい、そういうように実は考えておるのです。ここで出すのは数字だけの点についてしかいじつてはならないか、その他の点についても一応こういうような考えで差支ないかということを伺つて置きたいのです。
○佐々木良作君 それは数字と言つたつて分らんですよ、数字と言うても、これはいわゆる改正するとしても、十月なら十月ということになれば内容全部の変更になりますよ、具体的にこの問題について不動産税がこうこうならばこれこれということであれば考える余地があるかも知れませんが、そういう包括的な質問というのは無理だと思うのです、こちらの答えについて。
○中村正雄君 先程私言いましたのは、ちよつと衆議院側と参議院側と違いますのは、衆議院側のように一つの党からあなた方が代表でいらつしやつておる。一つの会派がやつておるわけでありますから、それで代表できますけれども、参議院は五つの会派があるわけであるまして、協議いたしまして現在としての最大限の案をこういうふうに出しておるわけなんです。従つて若しもこれに対して讓歩し得る点があるかないかのお尋ねがあるとすれば、別にそちらから案をお出しになつて、帰さて協議する以外には方法ないわけなんです。その点、衆議院と参議院と立場が違いますから、御了解願いたいと思うのです。
○塚田十一郎君 その点はそのつもりでおります。当時今休憩からここへ出て来ますときに修正案を持つて来なければならないのですが、それにしましても、数字を入れまして計算に響くものですからして、一度出て来て皆さんと御懇談申上げて、そうして又数字以外の点についてももう修正案が及んで来てもいいかどうか、あとそれを容れるか容れないかはここで御相談をするというような御意見であれば、そのつもりで修正案を持つて参ります。そうでなければ数字だけについての修正案を持つて参ります。こういう考え方でやつております。
○中村正雄君 これは衆議院側のお考えになり通りすべての案を出して貰つて結構だと思うのです。
○議長(星島二郎君) それじや、ちよつと、時間はどうですか……休憩いたします。 午後九時三十七分休憩 —————・————— 午後十一時七分開会
○議長(星島二郎君) 休憩前に引続いて会議を開きます。 先刻参議院側より提出されました御意見に対しまして、この際衆議院側から御意見をお述べ願います。
○塚田十一郎君 大変長い時間頂載いたしまして恐縮でありますが、早速休憩中に皆で相談いたしました経過と結果を御報告申上げたいと思います。 御提案になりましたいろいろなもののうち、遊興飲食税の修正の部分はこれは賛成できる。入場税の修正の部分の賛成申上げることができるのじやないか。罰則緩和に関する部分の詳細の点はお示し頂かなかつたのでありますが、恐らく内容は想像されますので、これもそのまま賛成申上げめことができるのじやないか。こういうような考えであります。 そこで問題は結局大きな三税になるわけでありますが、そこで先ず最初に固定資産税について七百倍ぐらいという線までならばどうか。これは土地家屋を引括めてでありますが、農地は従つてそれと釣合いをとるということになると一七・五倍という数字が出て参りますが、税率はやはり一・七五ということでないと工合が惡いのじやないか。 それから市町村民税は所得割の部分の一五%程度までならば賛成申上げることができるのではないか。 附加価値税だけはこれは一年延期という御提案でありますけれども、御承知のことでもありますように今日の事業税が非常に不合理なものでありますので、殊に今度の税制改革は、国税と地方税が一体になつて意義のあるものであることは御承知のことであります。従つて他の部分だけ通してこの部分だけ通らないというと、体系がやはり崩れるという観点もありますし、それともう一つ今日の日本の企業経理の状態などからいたしまして、又地方財政の徴税機構の状態などからいたしまして、なかなか一年延期しても今日よりもいい資料が得られるとは思えないのではないかというようないろいろな考え方から、これは是非附加価値税というものにしたい。従つて御提案には賛成できないというような大体の結論になつたわけであります。 そこで、そういう考え方を前提といたしまして、一体どれくらいな税收見込が出るだろうか、減收の予定が出るだろうということでいろいろ計算をいたしましたところ、大体固定資産税では四十七億程度出るのではないか。それから市町村民税では二十六億程度出るのではないか。入場税は税率の引下げだけで大雑把に計算いたしますと、これは五十億近い減收ということになると思うのでありますが、税率を下げますと客体の増加ということも見込まれますから、大雑把に考えて三十億ぐらいの減收でとどめられるのじやないかということで、結局約百億の減收ということにならざるを得ないのじやないかというまあ結論になつた。 ところで、その減收の額をめぐりまして、今日の日本の経済状態、財政の状態というものをいろいろ睨み合せて、委員間で非常に議論をいたしましたが、こんなに減收したのではどうもいかぬという結論に達した次第であります。従つて今申上げました衆議院側として讓歩申上げ得る一応の試案というものは結局その減收の見積りという点で壁にぶつかつてしまいまして、やはりどうもまずということの結論になつてしまつたわけであります。 そこで参考のために貴院が御提出になつた案で貴院の御説明によりますると、大した減收は生じないというような御説明でありましたけれども、一応どなんものだろうかということで実は当つて見たのであります。そういたしますと、これも先程から申上げますように、短時間にやりましたので、正確には或いは多少の違いが出るかも知れませんが、これも極く大雑把に計算になりまして、固定資産税ではどうしても二百八十億程度の減收が出る。市町村民税では百三十五億程度の減收が出る。附加価値税は、貴院の案によりましても、現在の事業税、特別所得税というものがあれば、大した收入の変化はないと一応考えられます。そこで、それに入場税の減というものを合せますと、どうしても四百五六十億程度は減收になるという、どうも私共の方の見積りにならざるを得ないのであります。これはまあ併し見解の相違もありますので、貴院は貴院の計算のなされ方から捕捉率、徴收率等の認定額の方の差額がおありだろうと思いますが、どうも私共の方の計算では、今申上げたような減收にならざるを得ない。 そこで、そういういろいろなデータを持ち寄つて協議いたしました結果、どうも貴院においてはこれが今日の日本の状態において最も適当なものであるという観点からお出しになりました修正案も、遺憾ながら衆議院においてはどうもそのように考えられない。そこで直ちにこれらの地方税法案と一連のものになる予算は、先般もすでに両院を通して頂いております。又財政交付金の法案はすでに衆議院をも通つておるのであります。而も最初に申上げましたように、これは社会党、民主党の各位も御賛成して頂いて通して頂いた。そういうことと併せて考えまして、どうも貴院の修正案というものは、果して貴院の御説明のように、今日の地方財政の状態、国民の状態、そういうものに対して誠意のある案であるかどうかということに対して、私共は重大な疑惑を抱かざるを得ない。こういう結末に到達いたしましたので、残念ながら貴院の修正案を応諾することができないという結論に到達いたしました次第であります。 以上簡単に経過を御報告申上げます。
○議長(星島二郎君) 如何でしようか。参議院側から何かございませんか。
○岩木哲夫君 只今貴院におきまする御見解を承りました。そこで結論の方を尻から申上げまして失礼でありますが、参議院側で御提示申上げました固定資産税において二百八十億減收が予想されるということでありますが、これにつきましては把握率を引上げ、徴税率を引上げて参りますれば、特にこれは土地台帳の記録に明確にあるような実情等から考えてみまして、御指摘のような二百八十億も減收になるというようなことは、実は失礼でありますが、どうも納得できないわけであります。 又市町村民税におきまして一三%と申上げましたことによつて、百三十五億の減收が予想されると言われておるのでありますが、元来、政府はその課税客体である。人員を五百万人増加するという案でありますが、我々の方におきましては、この均等割の五百万人はもつと殖えるという一つの観点を持つておるわけであります。 又所得割につきましては、特に昭和二十四年度の税率を基礎とされておることは各位の御承知の通りでございます。これは三千百億でございます。これを基準といたしておりまする関係等から、これを逆算いたしまして一三%を乗じましても、所定量は超えるというこちらでは確信を持つておるわけでございます。 それから附加価値税におきましては、事業税、特別所得税等を旧税法に復活いたしますれば実はこれは二百億くらい余計取れる勘定になるのではないかという観点も成立つのでありまして、これらを多少総合する必要があるのではないかと思います。こうした点から総合いたしまして、御意見の四百五六十億の減收をするであろうという御意見は聊か私共としては了承できないというのが一点であるのであります。 元来、今回の二十五年度の地方議会の予算を見まするに、前年度より八百六十七億増大いたしておるのであります。これは中央の政府におきましては相当予算におきましての総額は減少いたしておるのに、地方の議会においては八百六十七億の増税をいたしておるというものの、その点について相当意見があるのではないか。もとより公共事業費の三百億の増税、地方の割当の増加は了承もできまするしいたしまするが、残余の例えば五百億に近い地方議会の歳出増というものの内容につきましては、相当検討を要する問題がある。例えば指摘されておる歳出費目以外のものに厖大な歳出予算が計上されておる。或いは非常な交際費であるとか、或いは、社交費的なものの計上が相当過大に見積られておるのでございます。これらを相当節約できる余地があるのではないか。併し我々は地方の議会の予算に対していろいろ注文を付けるわけじやありませんが、こういう角度から見まして、地方財政の確立という点に再検討を要するのではないかという観点等も考慮いたしまして、そういうことを考えて申上げたのであります。 今直ちに四百五六十億減收するということは杜撰であつて、誠意がない、重大なる疑惑を持たれるという一言にお片付けを願いますことは、どうも聊か私共としても遺憾ながら承服できないのであります。その点を申上げて置きます。
○塚田十一郎君 ちよつと補足的に……実は今減收見積りを貴案に対して出しまして、御意見も伺つたのでありますが、実は貴院の案が御承知のように土地の三百倍から七百倍ということになる、家屋の五百倍から八百倍と、こうあるので、どれだけのパーセントのものが、どれだけの倍数になるのか、それが分らないので、正確な数字が出にくいのであります。どういう御計算をなすつたのか、その点を伺いましてから計算すればよかつたのですが、そういう時間的ゆとりもありませんでしたので、一応真中の線をとつてまあ出した、こういうふうに了解いたしております。 それからこの国税割の点は、実は政府案によりましても、この一八%で一応出しております数字から見ましても、実は政府から出しております資料の、二十四年度の所得税の見積り自体に大きな誤まつている点があるということを私共承知しておるのであります。あの基礎になつているけれども二十四年の所得税が取れておらない、これは何ら……二十四年の所得税は大体は取れて、各地に渡つたのでありますが、そういう点を考慮して、今おつしやるように、若干の点がありましても、私共が考えておる減收額に近いものにやはり減收するのではないかと、こういうふうに考えております。
○岩木哲夫君 お言葉を返して甚だ失礼でございますが、前段の土地及び家屋の倍数が三百倍から七百倍、五百倍から八百倍ということにつきましては、土地は御案内の通り内容が田畑を除く場合と考慮されまして、大体市街地等の割合から見ますれば、このパーセンテージは中間よりも大体六〇%乃至七〇%は市街地に属する土地と解釈されますので、而もこれを三百倍から七百倍の、最も高率の方にこれが査定されるということは想像に難くないというような、この点でこれを総合いたしますれば、七〇%以上の割合に位置が置かれる。それから家屋におきましても、同様大体家屋といたしましては市街地にすべての家屋が集中されておるような実情等から見まして、又土地の場合等も考慮いたしまして、同様の解釈ができるのではないかというので、ああいあ見積りをいたしておる次第であります。 それから今二十四年度の所得税では、政府では厖大な見積り過ぎであつた、過大過ぎるとおつしやいまするけれども、大体今度の課税の基準というものは二十四年度の所得税の割合を基礎としてやられるのでありまするから、やはり計算の数字といたしますれば、二十四年度の所得税のあの三千百億でございますか三千二百億かの厖大なのが、所得税割税率の基礎基準になるという点から、そのようなことにならないであろうかと、かように思つております。
○塚田十一郎君 そういいと思いますけれども……
○議長(星島二郎君) 只今まで両院の側よりそれぞれ御意見を承りましたが、大体意見の一致を見るに至りませんので、このままでは到底協議案を得る見通しがないものと認めます。つきましては、協議会といたしましては何らの成案を得るに至らなかつたものといたしまして、これを各院にそれぞれ報告するより外ないと存じます。さよう御了承を願います。遺憾ながらこれを以て散会せざるを得ません。有難うございました。これを以て散会いたします。 午後十一時二十四分散会