労働委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 5 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1950/07/11
会議録
○委員長(原虎一君) 只今から労働委員会を開会いたします。 公共企業体労働関係法の改正に関する調査につきましてお諮りいたしたいと思いますが、本委員会は既に御承知のように、第七国会の末期におきまして議院の議決を得て閉会中も継続して本件を調査いたして参りましたが、この調査はその対象が極めて複雑多岐でありまして、過去二箇月余り専門員等に命じまして鋭意調査に努力いたしておりましたが、まだ調査を完了するまでには至つておりません。大体の経過につきまして専門員から御報告いたすことにいたします。
○専門員(磯部巖君) それでは公共企業体労働関係法の改正に関する調査につきまして、閉会中の調査経過を概要御報告いたします。 この調査は御存じのように、第七国会の議院運営委員会におきまして数ケ月の長きに亘つて最も慎重に審議して参りましたものを本委員会が引き継いだものであります。即ち議院運営委員会においては公共企業体仲裁委員会の下した予算上資金上不可能な支出を内容とする裁定の取扱いについて政府の取つた態度に疑問を持ち、これに対して参議院として公正な態度を決定するため公労法並びに国会法の正しい解釈の確定を目的とする審議が進められて参つたのであります。これは昨年末以来続けられて来たのでありますが、その結果、本年四月に至り問題の真の解決のためには、単なる法律の解釈のみでは駄目であつて、もつと深く法の改正にも触れる必要があることが指摘されたのであります。四月二十五日議院運営委員会は、全会一致を以て、憲法の基本的人権保障に関する規定を尊重し、その基礎の上にたつて公労法の規定を改正すべしとの決定をなし、これがため必要な調査を本委員会に依頼して参つたのであります。労働委員会は、四月二十六日公共企業体労働関係法の改正に関する調査承認要求書、並びに同調査の継続調査要求書を提出し、議長の承認を得た次第であります。 閉会中行いました調査は、一言にして言えば今後の調査に必要な基礎的資料の蒐集であります。参議院議員の改選等と重なつたために、委員会を開くことが非常に困難でありまして、従つて委員間の意見の交換も十分することができず、これらの点は今後に期待されるわけであります。 行いました調査の第一は、国会における論議を整理して、如何なる点が問題となつているかを調査したのであります。第一次国鉄裁定が昨年十二月に下されてより本年の四月に至るまで、参衆両院は、「公共企業体労働関係法第十六条第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件」を繞つて活発な論争を繰返しましたが、この論議の跡を辿りまして、公労法、或いは国会法の改正に必要なものを取りまとめることは、問題の所在を把握するために最も重要であります。整理に当りましては、参議院の議院運営委員会の会議録のみならず、労働委員会、運輸委員会及び衆議院の各委員会の会議録等をも参照いたしました。 第二は、仲裁委員会の裁定、国会に対する付議、或いは仮処分判決等の事実経過を調査し、取りまとめたことであります。今までに下された裁定は、前後三回でありますが、それらの裁定が辿つた経過はそれぞれ異つております。而もこれらに関連して給與準則、予算総則の改訂、調停委員会の異例の打切り、仮処分の申請、判決等複雑な事態が次から次へと発生して参りましたので、この際これらの事実経過を整理して確実に把握することは今後の調査に必要であります。 第三は、諸外国における国有産業の労働関係につき若干資料の蒐集に努めたことであります。公共企業体に類似した産業に関し外国の事例を比較検討することは法律の改正に必要なものでありまして、この点に留意したものであります。 閉会中になされました調査の項目は大体以上述べた通りでありますが、それらの内容につきましては別に印刷してございますので、それによつて御覧願いたいと存じます。 尚マツカーサー元帥の書簡、各会社法、仲裁書、判決書等真に調査に必要な参考書を取り揃え印刷しておりまするので、近々の中にお手許に配付できることと存じます。労働委員会は、当初この調査事件が超党派的立場から参議院全体として積極的に取り上げられました関係上、取扱に慎重を期すると共に、問題の性質上短期間に調査を終了したいとの考えを以ちまして、委員会の直接調査のみではなく、各学術団体にも調査を依頼するよう計画を立てました。併しながらこれらの計画を実現するためには相当の費用を要するのでありまして、先の継続調査の要求に当つてもこの点に関し種々折衝したのでありまするが、当委員会の要求いたしました最小限度の費用も認められなかつたのであります。日本の民主的労働組合の健全なる発達に深い影響を與えるこのような重要な問題が経費等の点が思うようにならないため当初の予定を変更せざるを得なくなり、閉会中に結論を得る段階に至らなかつたことは誠に残念に思うのであります。 以上簡単でありまするが、調査の経過報告を終ります。
○委員長(原虎一君) 今専門員が報告いたしました通りでありますが、そこで第八国会もいよいよ明日から開会されますので、参議院規則第五十五条によりまして公共企業体労働関係法の改正に関する調査の未了報告書を次の会期の初めに議長に提出しなければなりません。つきましては調査の報告書の内容等に関しましては委員長において作製の上提出いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(原虎一君) 御異議ないものと認めましてそのように取計らうことにいたします。それでは本件につきまして御賛成の方の御署名をお願いいたします。 多数意見者署名 波多野林一 鈴木 清一 高良 とみ
○委員長(原虎一君) 御署名洩れはございませんか。御署名洩れはないと認めます。 それではこれを以て散会いたします。 午後二時二十八分散会 出席者は左の通り。 委員長 原 虎一君 理事 波多野林一君 委員 鈴木 清一君 高良 とみ君 事務局側 常任委員会専門 員 磯部 巖君