内閣・建設連合委員会 第1号
- 発言数
- 36 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1950/03/31
会議録
○委員長代理(藤井新一君) 只今より北海道開発法案に関しまして内閣及び建設の連合委員会を開きます。この前におきましては大体提案の理由がございましたが、本日は建設委員の方が出ておられるので改めて政府委員から説明がございます。
○政府委員(高辻正己君) 北海道開発の法案の提案理由とその内容の概略を簡單に御説明申方げたいと存じます。 国民経済の復興と人口問題の解決とは、現在我が国が当面する緊急且つ重要な課題でありまして、そのために資源の開発を必要とすることは、言うを俟たないのでありますが、国土の狭少な我が国に取りましては、未開発資源の今尚豊富に存在する北海道を急速に開発することが国家的要請であると存ずるのであります。北海道の開発は明治の初存以来行われて来たのでありますが、四国の二倍に九州を八えた面積の地に、現在尚、人口僅かに四百万人を擁するに過ぎず、その産業も概ね原始的段階の域を脱していない状態にあるのであります。このような経済的移進地の開発は、総合的な計画の下に経費を重点的に使持するのでなければ、十分な効果を期待できないのでありますが、現在北海道開発事業は、関係各行政機関で個別的に立案施行しているのでありまして、その間に総合性、統一性を欠き、北海道に投入される国の事業費の効率発揮上甚だ遺憾の点が多いのであります。 これらの点に鑑みまして、政府は、国策として強力に北海道における資源の総合的な開発を行うことを緊急と考え、これに関する基本的事項を規定するため、本法案を提案することにいたしたのであります。次に法案の内容の概要を御説明いたします。 第一條は、この法律の目的を規定しているのであります。即ちこの法律は、北海道における資源の総合的な開発に関する基本的事項を規定することを目的とする旨を規定しているのであります。開発に関する規本的事項として、第二條以下に規定されている事項は、第一に北海道総合開発計画に関する事項、第二は、北海道開発庁に関する事項、第三に、北海道総合開発審議会に関する事項であります。 第二條及び第三條は、北海道総合開発計画に関する規定であります。北海道総合発計画とは、北海道における土地、水面、山林、鉱物、電力その他の資源を総合的に開発するための計画をいうのでありまして、国は国民経済の復興及び人口問題の解決に寄與するため、北海道総合開発計画を樹立し、これに基く事業を昭和二十六年度から実施する旨を規定し、国が国策として北海道の総合開発を強力に遂行する意図を明示したのであります。尚北海道程発計画は、国が樹立し、実施するのでありますが、これに関係地方公共団体の意向を十分に反映せしめる必要がありますので、関係地方公共団体が開発計画に関し内閣に意見を申し出ることができることとしたのであります。 第四條以下は主として北海道開発庁に関する規定であります。北海道総合開発計画を樹立し、これを推進するためには、中央にこれを專管する強力な行政機関の存することを必要と考え、新たに総理府の外局として国務大臣を長とする北海道開発庁を設置することといたしたのであります。 北海道開発庁は、北海道総合開発計画について調査し、立案する機関でありますが、同時に開発計画に基く事業の実施に関する関係行政機関の事務の調整及び推進にあたる権限を有するものといたしております。 北海道総合開発計画は前述のように、昭和二十三年度からの計画でありますが、北海道開発庁は、昭和二十五年度においても国の執行する北海道の開発に関する事業に関し、必要な事項を調査することができるように、附則に所要の規定を設けております。 北海道開発庁には、長官の下に次長以下の常動の職員が置かれますが、別に非常動の参與十人以内が置かれることになつております。参與は、関係行政機関の職員のうちから長官が命じ、庁務に参與させるものでありまして、これにより北海道開発庁の任務の遂行にあたり関係行政機関との連絡協調につき遺憾なくを期そうとするものであります。 第八條から第十條までは、北海道開発審議会に関する規定であります。北海道総合開発計画の調査立案等にあたつては、広く各方面の知識経験を活用する必要がありますので、北海道開発庁に附属機関として濃崇路道開発審議会を置くこととしたのであります。 北海道開発審議会は、両議院の議員、北海道知事、北海道議会議長、及び学識経験のある者のうちから内閣総理大臣の任命する委員二十人以内で組織することとし、北海道総合開発計画に関する重要事項について調査審議して北海道開発庁長官に建議し、又、北海道開発庁長官の諮問に応じて、調査審議することとしたのであります。 北海道の総合開発につきましては、事の重要声に鑑み、既にこの法律案の骨子等について、学識経験者の意見を聞くため、事実上の審議会が開催されておつたのでありますが、これは北海道開発庁が設置されますと不要となるわけであります。しかし北海道開発庁は準備等の事情もあり、昭和二十五年六月一日から発足することといたしておりますので、それまでの間右の審議会を法強化し、総理府の附属機関たる北海道総合開発審議会とし、引き続き北海道の総合開発に関する事項を調査審議せしめ、北海道開発庁に引き継ぐことといたしたいと考え、これに関する規定を附則に設けたのであります。 以上を以て、法案の提案理由及び内容の概略の説明といたします。何とぞ愼重御審議の上、可決せられるよう御願いいいたします。
○委員長代理(藤井新一君) 政府委員からの御説明に対してどなたか御質問ありませんか。
○岩崎正三郎君 先ずお聽きしたいのは、この北海道は私共も見て参りましたけれども、確かに人口問題の解決、日本の産業復興のために特殊的な地域であることは了解されますが、日本の国には、北海道ばかりでなく方々に未だそういう特殊的な開発すべき地帶がある。例えば奧会津地方であるとか、四国の西南地方であるとか、相当の地域があつて、それが、安本或いは建設省あたりでもそれらの開発について調査研究をしておる。そういう所があるのに拘らず、北海道だけ特別に、一つの北海道地方自治体の上に特別の機構を作つて、外のそういう方々にあるところの開発すべき特殊な地域に対して何らのこともやつていない。そこに政府が北海道だけを……確かに北海道は特殊性があるが、外の方にも総合開発しなければならない所があるにも拘らず、北海道に限つて、北海道長官の上にこういうものを作つてやらなければならない理由をもう少し御説明願いたい。
○政府委員(高辻正己君) お尋ねの点は、至極御尤なことと存ずるわけでございますが、北海道につきましては、特にこういう法案を作成しました所以のものは、北海道につきましては、これは御承知のように明治初年以来、北海道の開発のために今までに対額の国費を投じましてその開発に当つて来たという歴史的沿革があるわけです。勿論北海道以外の地につきましても、開発の必要ということは、特に現在の日本の状況から考えまして必要であることは勿論であろうと存ずるのでありますが、政府におきましては、この外に国土総合開発法案なるものを目下立案しておりまして、そちらの方で又この国土の総合的な開発ということについて一案を準備しているような状況でございます。特に北海道につきまして、この北海道開発法を設けました理由は、特に北海道が日本の他の土地に比べましても一段の開発の必要があるということと、今までにしばしば行われておりましたことが、よく説明しておりますように、この沿革上の必要性というようなことも加味いたしまして、特別な立法を講じた次第でございます。
○岩崎正三郎君 そういたしますと、外の方の全国にちらばつているところの特殊的な開発地帶は一括して全国的な総合開発計画によつてやるのだと、北海道だけは特別な扱いをする、それは北海道の沿壁によつてさようになるのだと、こういうわけですね。
○政府委員(高辻正己君) 大体お話の通りでございまするが、国土総分開発法の一応狙いてしておりますところを申上げますと、中央において国の総合的な開発保全に関する事業計画を樹立し、それから又都道府県関係はその都道府県の区域において、又は数都道府県の区域において総合的な開発計画を立案いたしました場合に、国土の総合的な開発保全の見地からこれに必要な助言乃至勧告を與えるというようなことが考えられているわけであります。そのために国土総合開発審議会というような機構が同時に考えられているわけでありますが、やはり北海道も仰せの通り国土の一つの部分でございますが、その開発のことにつきましては、国土全般の開発計画というようなことと十分調節がとれるようなことが考えられるかと存ずるのでありますが、今仰せの通りに、北海久以外の部分についてもこの開発というものを決して疎かにしているわけではございません。只今申上げたことによつてそちろら開発を図つて行くというような恰好になつているわけであります。
○岩崎正三郎君 これは併し、意見にもなりますけれども、外の全国各地にあるところの総合開発すべき地帶は、別に全国的に一括した総合開発法案を作るという意図は一応了解されるが、それと別個に北海道だけが国務大臣を頭に置いてそういう総合開発をしなければならんという、ただ單に北海道が今まで明治初年から特殊的な開発をやつて来たからという、その沿革のみに根拠をおくように言われるが、どうもそれでは何か北海道だけが、然らば今までの北海道の情勢が惡かつたのが、惡いために特別に国家で干渉しなければならんのか、こうも考えられるが、そういう点についてお伺いします。
○政府委員(高辻正己君) 北海道というものは、これは一つには今申上げたような特別な北海道拓殖というような観点から、相当長い期間に亘つて開発事業というものがなされて来ておつたのが一つの特殊な事情でありまするのと、それから、何と申しましても北海道は他の地方に較べましては、先程申上げましたように非常に広汎な区域に亘つておりますので、その人口も未だ十分に入つておりませんし、そんな関係も影響もありましようし、これはおのおの相互に影響して来るでありましようが、産業も非常に遅れているという、他の相当な開きがある土地でございますから、特にそちらの方は特別な考慮を拂う、併しながら他の方もこれは決して度外視するものではないというような意味合におきまして、特に北海道について立法を設けたのが趣旨でございます。
○岩崎正三郎君 私はこうも考える、それは北海道開発審議会というものがあつて、これが政府に、或いは又北海道知事に適当な指示を與えて今までやつて参つた。それでは物足らんから、更にはつきりしたものを作つてやるということについて、特別にこういう提案された方の方は、審議会がいろいろ審議して事項を実行せしめるところは、今までは恐らく北海道知事が主だと思います。然らば北海道知事なるものはこういうことを実行する、審議会なるものが研究調査したものを実行するに当つて、北海道知事では物足らんというような結論になると思いますが、さような線でやはりこの法案を作つているわけでありますか。
○政府委員(高辻正己君) 決してそういうわけではございません。今までも北海道の開発につきましては、国の費用によりましていろいろ計画を立て、それが実施をされているのでありますが、それも大部分は、相当な部分は、現地におきましては北海道知事に委任して行われているわけでございますが、この姿が将来どう変りますか、この点は実はこの法案が直接にタツチしているところではないのであります。即ち北海道開発事業を調査立案し、それからその事務の推進ま調整に当るということでございまして、その実施につきましては、おのおのその実施機関が当ることになるわけでございます。ただこの法案の狙いといたしますところは、何分にも北海道の開発の費用、予算の取り方と言いますか、そういうものが実施の面に響くわけでございます。そういうものが、各省各庁ばらばらになされておるわけでございまして、そのために一貫性のある計画の実施ということが満足に行かない惧れがあるわけでございます。それを統一的に北海道開発庁というものを設けまして、そこが一貫して計画を立案し、それを実施の機関に移して行く、こういうわけでございます。従つて実施の機関としては、この法案から直接影響を受けるということはないのでございます。
○岩崎正三郎君 そうすると、実施機関というものは北海道知事ばかりでなくて外にもあるわけですね。
○政府委員(高辻正己君) 国の事業として行います場合には、これは北海道知事に委任して行う場合が多いのでございますが、これは要するの委任でございまして、その外に直接にやつておるものでございます。
○岩崎正三郎君 この法案の御説明によるというと、北海道の実施する事業の明細なものは余り今の説明では分りませんが、分らないだけに我々はその危險性を感じるのです。何か自治体であるところの北海道の上にさような、あの目的を結構であろうとも、自治体の公共団体の上に一つの機関がおしかぶさつて行くという点を感ずるので、その内容をもう少しく御説明願えないかとかように存ずるのです。
○政府委員(高辻正己君) 開発事業の内容はどうかということでございまするが、開発事業計画につきましては、これはその現地である北海道におきましても、又現在事実上開催されておりますところの北海道開発審議会というようなところでいろいろ立案はされておるようでございまするが、併し国の事業といたしましては、実は北海道総合開発計画といたしまして北海道開発庁がこれから立案して行く、そのためにこれが置かれる、そうしてその計画は二十六年度から実施しようというわけでございまして、実はこの計画そのものは今までに草案となるようなものは今までの審議会等であるのでございましようが、国の行う計画としては実はこれから計画して行くわけでございます。ただその事業が実施されます場合には、これは、法制の措置を要するものは法律として国会の議決をして頂くことになりましようし、それから当然予算を要することになりますが、その予算の面におきましては、その計画が予算の面に現われて予算として議決をして頂くというようなことになることは当然だと思います。従つてそういう際に計画の外貌というものがそこに現れて来るわけなのでございます。尚先程の御質問にも関連するのでございますが、現地と国の計画というものとの関係につきましては、特にこの法案の第三條におきまして「関係地聞公共団体は、開発計画に関し、内閣に対して意見を申し出ることができる。」という條項を設けまして、関係地方公共団体とありますように北海道自体なり、或いは北海道の中のいろいろな公共団体等がこの開発計画関しましては、適宜内閣に対して意見を申出ることができるというようなことにしてございまして、その間の連緊を図るということに資しているわけであります。
○岩崎正三郎君 今度は地方自治庁の方へ聞きたいんですが、この法案は何と申しましても、北海道の自治体、地方公共団体として見れば有難いけれども、とにかくあるさいものであると思う。それで今の日本の大体の傾向は、地方自治体を強化する、それが民主主義の出発の拠点になる、かような方向に日本の国策は向いておると私は思つております。こういうものができるものだから、政府でこういうようなことを考えるものだから、やはり東京都章も、あちらこちらでも皆何か、自分で自分の権限を狹めると、言えば誤弊があるかも知れませんけれども、それに干渉されるがごときものをみずから作りたいというような意向を持つて来る。こういう傾向を政府が出すことが政府の考えておるところの地方自治体の強化、従つて日本民主化の基本線に相反するように思えるんだが、地方自治庁の方は、如何お考えであるか。
○政府委員(小野哲君) 今日は実は官房長官が出まして御答弁に当るべき筈でありますが、所用のため私代りましてお答えいたしたいと思います。 只今お話がございましたように、地方自治体の運営の自主性をできるだけ維持して行くということは憲法の條章の明らかに示している通りでございます。今回北海道の総合開発計画を立てます場合に、国の行政機関として北海道開発庁を設置しようとする目的は、すでに高辻君から御説明申し上げたかと存じますが、今回の開発計画が国策の一環としてこれを強力に実施する必要があり、従つて北海道開発計画に関する中央における関係行政機関の事務調整を図る必要もあるし、又予算の運用につきましてもこれが能率的な運用を図つて行く必要がある、かような意味合において中央に行政機関を設置することとなつたのでございます。併しながら北海道自体の自治体としての行政事務は尚依然としてございまして、北海道開発庁ができたからと申しましても、北海道全体に対する自治体としての行政運営を妨げるがごときことはないように考慮されておるような次第でございます。勿論国の行う事業もあれば、地方自治体である北海道庁自体の固有の事務もあるわけでありまして、北海道の特殊事情に基いた総合開発計画を調査立案して行くための機関が設けられることによつて、自治体である北海道自体の行政事務の執行を阻害するということはないと考えておる次第でございます。これらの点につきましては、この法律案の内容といたしましても、国と北海道という地方自治体との間の調整を図る意味におきまして、関係地方団体の意見を申出るような道も開いておりまして、その間の調整は適正に図り得るものと我々は考えておるような次第であります。従いまして岩崎さんのおつしやいましたように、開発計画を立て、又これを推進して行く場合に、自治団体の自主性を阻害するという結果にはならないであろう、又ならないことを私共は期待してこの法律案を制定するようにいたしたのでございます。
○赤木正雄君 北海道の開発法案を見まして、北海道は成程外の土地と比べまして開発の遅れていることは認めております。併し、では外の、例えば四国、九州、本州東部地方、これがそれぞれ合理的に開はされているか、一つの計画的の下にすべての資源が開発されているかと言いますと、決してそうではない。でありますからして、この際に特に北海道だけなぜこういう法案をお出しになつたか、国全体を考え、例えて申しますならば、先ず第一に我々が考えるのは、この陽度、太陽の光です。陽光でございます。この陽光ということも第一考えなければならん。北海道は御承知の通りに九州に比べまして太陽の熱度も少い。宮崎県のごときは遥かに太陽さんの光る時間も多い。一つ耕作をするについても、北海道で耕作をするがいいか、宮崎で耕作をするがいいかというならば、若しも土地が許し得るならば宮崎の方が遥かにいいであります。これに反して又宮崎県に北海道のような森林を持つて来るということになると、これは北海道に森林を置いた方がいいのであります。そういう観点からして国全体としての計画を立てなければならん。高れは大部分北海道だけの計画であつて、片手落であつて、国全体の総合計画はできていない。でありますから、この法案をお作りになる前に政府としましては国全体の総合計画と申しますか、開発計画と申しますか、そういうものを先ずお出しになりまして、その一部としてこういう法案を出すのが適当ではないか、この点に対するお考は如何でしようか。
○政府委員(小野哲君) 只今赤木さんから御質問のありました御趣旨は誠に御尤もだと存じます。国全体の開発計画を立てまして、それと関連いたしまして北海道の総合開発計画を立てるということは、正しく御指摘の通りと思うのであります。この法律案を提案いたしました根本の考え方といたしましては、提案理由の際に御説明を申上げましたように、北海道の資源の現状等も考え、又我が国における人口の問題の解決等から考えますと、更に又北海道に対する従来の国の開発政策というものをも考慮に入れますというと、勿論国土の総分開発の一環として考えなければならんことは重々御尤もであり、又さような考え方の下に、北海道の総合開発計画を樹立して行くべきであるということは勿論であるのでありますが、北海道自体の問題を考えますと、経済的にも、又政治的にも、これと切位して緊急に樹立する必要があると考えるのでありまして、併しながらそれかといつて、国の総合開発と全然遊離した状態において進行すべきものではないので、やはり国全体の総合開発計画の一環として考えなければならないことは全く同感でございます。ただ如上申述べましたような、この法律案を提案する基本的な考え方から出発いたしまして、北海道については政府としては、緊急を要するものであり且つ重要な現下の課題である、かように考えましたので、この法律案を提案するに至つたような次第でございます。
○赤木正雄君 北海道の開発の必要があることは存じておりますが、併し今申した通りに国全体の開発を考えて、仮に今北海道に沢山の人をこれから住まわせなければならん、それがために相当の朝林を伐採する、或いは土地を耕地を作つてしまう、北海道だけの考を持つならばそれで結構でありますが、国全体を考えた時に、やはり北海道は森林としておいた方がよかつたか、そういうふうなことは、必ず国全体として考えた場合には出て来るのであります。でありますから、北海道だけでなしに、私はやはり国全体の総合開発計画と言いますか、そういう法案を作つて、その一部として北海道の開発をなすのがこれは適当と申いますが、そうでないと、今次官のお話の通り、北海道だけとしては何分そういう急な開発を要しましようが、開発した結果、これが行き過ぎてしまつたということであつては、なかなか取返しのつかないことであります。その点から申しますと、やはり国全体の計画をお立てになつて、その内部において北海道の計画をお立てになるのが順序である、こういうふうに思いますが、如何でございますか。
○政府委員(小野哲君) 赤木さんの御意見は誠に一々御尤もでございます。政府が国土全体に亘る開発計画を樹立すべきであるという意向をも持つておるようなわけでありまして、これに必要な措置も考えておるようなわけでございます。この北海道開発法が御審議の結果成立いたしました場合におきましては、先程私からも申上げましたように、国の総合開発計画の一環として、又これと調和を図りつつ北海道総合開発計画を北海道開発庁を中心として立てる考を持つておるのでありまして、従つて只今提案いたしました北海道開発法が成立いたしましても、今後の取運び方につきましては、十分に国全体の総合開発計画と見合いつつ、北海道の総合開発計画を当該関係中央機関において樹立して行くという建前を取つて参りたい、又さようなやり方が必ず調和を取りつつ行い得るものと確信をいたしておるような次第でございます。只今御指摘になりましたように、国の総合開発計画が未だ実施されないのに、北海道のみについてこれを行うということは、後から考えてむしろ行き過ぎであるとか或いは物足りないというふうな問題が起りはしないかという御懸念も御尤もと存じますが、その間は政府部内において適当に調和を図りつつこれを進めて行くということは可能であろう、かように考えておる次第でございます。
○赤木正雄君 今次官のお話大体分りました。併し二十六年からこの開発の事業に着手するようなことがあるように思いますので、国全体に対する開発計画と申しますか、或いは国土計画と申しますか、それはいつ頃お出しになるお考でありますか。それを数年先にやつてしまつて、二十六年から北海道をやつてしまう。そこに又非常に時間のずれが来て、折角私が今日申した通りの、又次官もお話のような点に副わないというようなことがあつては、これは取返しがつかない。国全体の国土計画、或いはそういう計画はいつお出しになるのでありますか。
○政府委員(小野哲君) 現在におきましても政府は、北海道開発の重要性に鑑みまして事実上の審議会を設置いたしまして、着々これが立案に当つておるのは御承知の通りであります。又同時に国土開発に関しましても機関を設けて進行をいたしておるのでありますが、特に北海道を取上げまして只今申しましたような審議機関を設けております意図は、内閣としては、北海道が特に県面せる緊急且つ重要な地域であり、又課題を提供しておるという点に鑑みてこれが審議に当つておるものと考えておるのであります。従いまして政府はできるだけ、国土全体の開発計画の樹立に当りまして、法制的にも又実際的にもこれを推進して参りたい、かような意図を持つておるのであります。と同時に北海道開発計画は、この法律案にもその旨を掲げておりますように、昭和二十六年度からこれに着手するということに相成つておりますが、すでに二十五年度におきましても国の施行する北海道の開発に関する事業もあるのでございますので、これに関しましても必要な調査をいたしたい、かたがた国土全体の開発計画も樹立されることに相成りますので、両々相俟つて政府としてはその間の調整を図りつつ、できるだけ速かに北海道の総合開発計画を樹立いたしまして、これを実行に移すように努力して参りたい、かような所存を持つておるような次第でございます。
○赤木正雄君 今お話の国土全体としての開発計画も樹立しつつあるというようなことを承りましたが、それはいつ頃できるのでしようか。
○政府委員(小野哲君) この問題につきまして、私からいつ結論が出るということを申上げることは困難でございますが、政府として国土開発につきましても準拠いたしまする法制的措置を取つて参りたい、こういう考えを以ちまして、言わば国土開発法とでも申すような法律案をできるだけ速かに国会に提案いたしまして御審議を仰ぎたいという考を持つておる次第でございます。
○赤木正雄君 今お話の国土全体の開発、これが法案でも作つて見たいというお話でありますが、そういう問題について今どの省で御審議しておられますか。
○政府委員(小野哲君) 私の考えますところでは、法制的には経済安定本部が中心になつて国土総合開発計画の問題を取上げることと存じますが、先程触れましたように、事実上設けられました国土開発審議会がございますので、従来この審議会が実際上中心となつて検討を加えておる、かように存じております。
○赤木正雄君 その国土開発審議会はどの点まで審議しておるのでありますか、どうですか。
○政府委員(小野哲君) 国土総合開発の審議会は、御承知のように内閣総理大臣の諮問的な機関として設けられておりますので、未だ内閣総理大臣に対して答申をする時期にはなつておらないと考えております。従いまして私自身としてどの程度までの審議が進んでおるかということをここに明らかにいたし難いことを遺憾に存じます。又先程申しました行政機関といたしましては、経済安定本部が中心となつておるのでありますが、これは御承知のように、それぞれの官庁が、その所掌事務については執行機関としての責に任じておりますので、経済安定本部としてはこの間の総合調整の任に当る、かように解釈いたしておる次第でございます。
○赤木正雄君 それでは経済安定本部は今まで北海道開発そのものを審議しておるのでありますか、どうですか。
○政府委員(小野哲君) この北海道開発法案を立案いたしました趣旨は、又この法案が成立いたしました以後における運用の点については、先程高辻君から御説明を申上げたようでございますが、尚後程高辻君から更に補足的な説明をいたすこととして、概略を申上げますと、この北海道開発計画を立てまして、これを実施するという問題につきましては、北海道開発庁は、この法案にもございますように、開発計画を樹立いたしまして、そうしてこの開発庁が開発計画について調査し及び立案し、並びにこれに基く事業の実施に関する事務の調整及び推進に当るというのが任務になつておりまして、個々の当該関係行政機関が執行機関としてこれに当ることに相成つておりますので、北海道開発庁自体がすべての予算をここで取りまとめ、或いは移し替え、又はその実施に当る、こういうことではないのでございまするから、従つて経済安定本部との関係におきましては、何らこの間において摩擦を生じ得ないような立場において北海道開発庁の権限なりが考えられておる、かように解しておるような次第でございます。尚詳細につきましては補足的な説明を高辻政府委員から申上げたいと思います。
○政府委員(高辻正己君) 只今政務次官がお話になりましたのと大差は勿論ないわけでございまするが、若干補足いたしますれば、経済安定本部と北海道開発庁との関係がどうなるかということを申上げれば或る程度御理解に供することができるかと存ずるのでありまするが、経済安定本部は御承知のように、経済安定の基本的な政策を企画立案しまして、関係行政機関の事務を総合調整し、それから推進するということをその重要な任務といたしておるわけでございまするが、経済安定本部に対しましては、北海道開発庁も、今申上げたような経済安定本部の本来の事務というものが、国全体の経済安定の基本的施策ということを内容としておりまするので、北海道開発庁もその方面においては他の行政機関と同様な立場に立つのでございます。要するに北海道開発計画は国民経済に関しまする経済安定本部のこの全体の計画の枠の中で立案されて参ることになるのでございます。併しながら現在はどうかということになりますると、現在はこれは各省が別に北海道開発計画というような、まとまつたその一つの計画に基いていろいろ施策をしておるということは必ずしも言えないのでございまして、各省が各省の視野からいろいろな計画を立てておるわけでございまするのは、その間にもう少し能率的に、もう少し計画的な計画を立てましてそれを推進して行くということが、今まで縷々申述べましたような事情によつて特に必要であろうというので、この北海道開発庁が設けられようとしておるわけなんでございます。
○赤木正雄君 国土全体の総合開発委員会と申しますか、それが総理の諮問機関としてあるのであるが、その内容はここでまだ発表する点には行かない、こういうふうなお拍がありましたが、それに北海道開発審議会というものもすでに発足しておりますからして、その二つの関係がどういうふうな関係になつておるか、これは将来の日本全体の開発問題と、又仮にこの法案を認めた場合に、北海道開発による、この法案によるものとが、その関連が非常に密接な関係にありますからして、この両者の今までの状態が、若しも分り得るならば知りたいのです。若しもそれが、併し総理の諮問機関で、発表することはできんと言われれば甚だ遺憾でありますが、何とかどの程度まで国全体としての北海道の開発審議ができておるか分らないでしようか。若しもこれは御答弁にお困りのようだつたら特に求めませんが、如何でしようか。
○政府委員(小野哲君) 赤木さんの極めて周致な御質問に対して誠に敬意を表する次第でございまするが、北海道開発審議会があり、又国土開発審議会がありまして、両々相俟つてそれぞれの使命において検討を越えて参つたのでありますが、北海道開発審議会はその後その作業も非常に進展いたしまして、北海道総合開発審議会といたしましては、何としても速かに中央に適当な行政機関を設けて、北海道の総合開発計画に必要な調査、研究、立案をすることが必要であるというふうな答申も実はいたしておるような次第でありまして、さような実情にあることを申上げて置きたいと存じます。
○岩崎正三郎君 いろいろ質問をいたしまして、私共が前から考えるところの全国的な国土計画法、或いは全国的な計画に関連するところの問題が先ず我々は先に考えられて、それに関連して北海道の開発というものが出るのが当然の筋だと、我々はかように考えておるのでありますけれども、諸般の事情がそれを許さないような御説明がありまするが、それについてはまだ質問をしたいこともありまするけれども、外にも委員会がありまするので、本日はこの程度で打切つて貰いたいと思います。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長代理(藤井新一君) 本日はこれを以て散会いたします。 午後二時五十九分散会 出席者は左の通り。 内閣委員 理事 カニエ邦彦君 藤井 新一君 門屋 盛一君 委員 小杉 繁安君 町村 敬貴君 堀 眞琴君 三好 始君 建設委員 委員長 中川 幸平君 理事 岩崎正三郎君 赤木 正雄君 委員 石坂 豊一君 石川 一衞君 安部 定君 佐々木鹿藏君 政府委員 地方自治政務次 官 小野 哲君 総理府事務官兼 法務府事務官 (地方自治庁連 絡行政部長、法 制意見総務室主 幹) 高辻 正己君