在外同胞引揚問題に関する特別委員会 第12号
- 発言数
- 91 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1950/02/18
会議録
○委員長(岡元義人君) それでは只今から委員会を開会いたします。 先ず委員長から、昨日委員長、理事打合会におきまする協定のできました範囲を御報告いたします。本日公報にも出ております中で、昨日委員長、理事で検討するよう前の委員会において提案されておりました問題等含めまして、華中地区の引揚者持帰りに金に関しましては、一応委員長、理事の打合会においては、三月十九日までにこの問題は処理しなければならないことになつておりますから、委員会において一応の結論を出しまして、この結論によつて決議案を出す、そういう方針で最後に衆議院に特別委員会と打合会をする、こういうことに昨日話が一応まとまりましたので、この点御報告をいたして置きます。勿論後程御意見がございました場合には承わりたいと思います。 次に、大連労働組合の徴收金に関する問題について、昨日委員長、理事打合会におきましては、これも三月十九日までに解決を付けなければならない問題となつておりますので、一遍に証人を呼ばないで、二人、三人ずつ呼んで、その徴收された金がどのように使われたか、その使途をば明らかにして、委員会として何らかの結論を出して大連の居留民の方々に徴收金が解決付くような途を開いてやつたらいいであろうということに話が昨日まとまりましたので、併せて御報告をいたして置きます。 次に、ソ連地区における満刑者の状態でございますが、これも只今まで舞鶴におきまして調査した範囲におきましては、樺太地区等から送られました受刑者の中で、ソ連将校がナホトカまで連れて来た者は、これは正規ら書類は勿論ございませんけれども、今までのところ一人しかおりません。こういうことについて、委員会においてこれをば審議する必要があるのではないかということで、本日外務省の倭島管理局長の出席をば要請するように昨日まとまりましたので、只今倭島局長の出席を要請いたしておりますから、間もなく出席があることかと思います。 次にもう一点は、新聞等に報道せられておりました今回の日の丸梯団の団長久保田善藏外一名から、お手許にお配りしてございますような懇請書が提出されましたので、これの取扱について昨日打合せいたしました結果、委員長、理事会においては、先ず徳田書記長の証人としての証言を得る前に、一応この懇請書を提出した代表者と、その内容に書いてございますところの質問を実際にした者、そういう者を三名以内において先ず証人として出頭を願つて、その結果において次に徳田書記長を証人として呼ぶか呼ばないかという問題を決めて頂いたらいいだろう。こういうことに昨日の委員長、理事打合会においては打合せができましたので、以上一応の御報告をいたして置きます。 只今政府側の出席がまだございませんので、一応証人の出頭を求める件についてお諮りいたしたいと思いますが、案件の順序をば多少変えまして、公報の第四の、大連労働組合徴集金に関する問題から一応お諮りいたしたいと思います。先程御説明いたしました通りに、委員長、理事の打合会においては一応二名乃至三名度の者をば呼びまして、そうして資金の使途等を調査する。こういうところから三月十九日の審査会の締切りまでに間に合わせるようにして行きたいと、こういうことでございます。尚附け加えて申上げて置きますが、昨年の、これは一部の理事の方からの御意見でございましたが、大連事件では若し二名呼ぶとするならば、土岐、上原、二名を最初呼んだらどうか、こういう御意見も出ておりましたので、何か御異議がございませんでしたら、昨日の一応の協定に従つて行くことにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○穗積眞六郎君 今の証人として呼ぶ二名というのが、どういう観点からそういうことになつたのでしようか、御説明願いたいと思います。
○委員長(岡元義人君) 穗積委員の御質問に委員長からお答えいたしますが、御手許に長い間かかりまして差上げた通りに、非常に大連の徴集金に関しましては内容が複雑でありまして、一般の証人喚問等によつては、この問題の、委員会が解決付けようとしておるところの在外公館借入金としてこれを認めるか否かという問題については、相当困難を予期せられますので、先ず第一番に、請願として当委員会に出されております関係上、請願者である代表の上原氏並びに当時の大連労働組合の責任者であるところの土岐氏と、一方側ずつの証言を先ず聞いたらよかろう、こういうことで昨日委員長、理事打合会においてはお話が出たものであります。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡元義人君) それでは大連労働組合徴集金に関する証人は、土岐、上原二名の証人に先ず第一に出頭を求めるということに決定いたして御異議ございませか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡元義人君) じや決定いたします。 —————————————
○委員長(岡元義人君) 次に、先程御説明いたしました日の丸梯団から懇請されました件につきましては、報告いたしました通り一応三名以内で証人を呼ぶということになつておりますが、代表者である久保田善藏、並びにお手許に配つてございます質問者峯田恒次並びに植松楢数、この三名を証人として呼ぶことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中野重治君 証人の顔振れですが、文書には、懇請書には日本人工作業菅某、これは管某ですか、という名で挙つている通訳であるのですが、文面を見ますと、通訳を介して言葉の取交しがあつたというふうになつているので、この通訳者を証人に加えるというふうにしたいと思うのですが、その点を諮つてみて頂きたい。
○委員長(岡元義人君) 只今中野委員の御質問に対しまして、この菅という名前はどうも朝鮮人のようだそうであります。で、一応調べまして、若し今回帰つて来ておるということでございますならば、それを一名別に加えるということに各委員、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中野重治君 菅某というのは朝鮮人のようだという話は、どこから出ているのでしようか。
○委員長(岡元義人君) これはただ名前で判断しただけで、確信はないわけです。三字だそうです。
○中野重治君 その判断者は誰ですか。
○委員長(岡元義人君) これは事務局がそういう工合に私の方に申出ておりますので、私もまだ十分に調査いたしておりません。
○中野重治君 この委員会の事務局ですか。
○委員長(岡元義人君) ええ。
○中野重治君 この仲介に当つたと書かれている通訳者が証人に加えられるということに決定したようで、これはそれに伴う條件が充たされた場合ですね。それで結構だと思いますが、日の丸梯団となつておりますが、これは何日の丸梯団というふうになつておりましようか。日の丸梯団というのは、ちよいちよい速製に手軽に拵えられるような傾きが見られるので、何か特定の名前がないと、日の丸梯団……。
○委員長(岡元義人君) 分りました。
○中野重治君 つまり何月何日上陸の何丸日の丸梯団というふうに限定を、今ここで直ちに決められなくてもいいから、適当に限定しておいて頂きたいと思います。
○委員長(岡元義人君) 占今中野委員の御意見の趣旨は御尤もでございまして、二月八日入港高砂丸日の丸梯団と附け加えて置きます。
○小杉イ子君 只今証人が朝鮮人である場合には外に変えるということでございましたが、私は朝鮮人であるが故に一層よく調べた方がいいことではないか、必要ではないかと思いますが……。
○委員長(岡元義人君) 小杉委員にちよつとお答えして置きますが、国籍が日本にある場合には、朝鮮人でも出頭を求められますから、別に変えるというわけではありません。 それではこの問題は久保田善藏外三名……ちよつとここで訂正いたしますが、若し、昨日委員長、理事の打合会におきましては三名以内ということでございましたので、その場合においてはこの後者の峯田恒次、植松、どちらか一名にいたしまして、そしてこの通訳を加える、こういうことにいたして御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡元義人君) それでは三名以内にいたしまして、峯田恒次、植松……植田恒次にいたしまして……それでは最初から諮り直しいたします。梯団長久保田善藏、質問者峯田恒次、植松楢数の中から一名並びにいわゆる通訳菅某、管ですか……訂正いたします。管です。管、以上三名を証人として呼ぶことに決定して御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡元義人君) ではさように決定いたします。 尚この際お諮りいたして置きたいと思いますが、証人の出頭の日にちでございますけれども、休会中、正規の休会中ではありませんが、自然休会の形をとつておりますので、来る二月二十三日に証人の出頭を求めるということにいたしまして、大連事件を午後に、午前中日の丸梯団の証人、そのようにいたして御異議ございませんか。この点お諮りいたしておきます。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡元義人君) では二月二十三日午前中に日の丸梯団の三名、午後大連事件関係を二名、このように決定いたします。 —————————————
○委員長(岡元義人君) 次にお諮りいたしたいことがございます。お手許にお配りいたしてございますところの長野県に起きました傷害放火事件の問題でございますが、これは当委員会が、かねがね非常に各委員におかれまして御心配をして頂いておりました引揚者、復員者等の帰還後におきます土地の返還問題に関しまして、最近に至りまして各地区から請願等も出ておりますが、又鹿兒島におきましては、昨年暮に帰還者が土地返還が叶えられず、発狂して入院いたしております。このたびたまたま長野県におきまして、お手許にお配りいたしましたような事件が惹起されたのであります。この問題は、相当今までに曾てない大きな事件でありますので、一応この事件に対する調査を行う必要があるのではなかろうかと、で昨日委員長、理事打合会におきましては、本日の委員会に現地調査をお諮りすることになつております。各委員からの御意見を承わりたいと思います。
○天田勝正君 理事の一人で、この件が理事に諮られましたときに私おらなかつたので、甚だ不見識のようになりますけれども、この私共の手許に参つておりまする書類によりますると、何か十五町歩の自作地が農調法によつて人手に渡つておる。こういうことがまあ書かれておるので、一体十五町歩の自作地なんというのは、日本にはまあない筈なんです。こういうところ自体が先ず疑点の一つです。更にこれは復員者でありまして、一般の引揚者でありますると、こうした問題があるのでありますけれども、復員者であればその家族が内地におるのであつて、当然不在地主になつておらないわけです。その点は考えられないのであつて、そういう点からして現地調査というよりも、むしろ当委員会としては、先ず書類によつてその当該村の農地委員会等に問合せをするということによつて、その足固めをして、それからどうしても行かなければ調査が不可能であるという段階に立ち至つたならば、出張するという要請を議院にすべきではなかろうかと私はこう思うのです。併し理事会に当然おらなければならない者が、かようなことを言うのは勿論不見識だと思いますが、併しどうも今日渡された書類から見ると、かように考えますので、一応意見を述べて置きます。
○池田宇右衞門君 只今天田委員のお説は、現在行われております農地整理から申しますれば、一応御尤もと肯けるのでございますが、私は丁度引揚問題等の件について、郷里が長野県でありましたから帰つておりましたが、長野県において一番大きな新聞と言われる信濃毎日新聞の見出しにもありましたが、又引揚者の援護協会長の島立会長の話にもありました。これは御承知の通り十五町歩の地主であつて、耕作反別は詳しく分りませんが、現在残されておる土地が九反三畝であるというようなことであつたならば、二反歩ぐらいは自作しておりはしないかと、かように思われるのであります。その十五町歩の地主として、本来ならば今後、帰還後自作農として耕す場合に、成るべく自分の希望する上田と申しますか、附近の土地を希望しておつたように承つておつたのであります。然るに農地委員会が残した土地は、耕作上不便な、家より遠い極めて下田を、下畑を残されたというところに彼の憤慨の動機があつたというふうに報道され、又聞いておるのであります。ここに調査の必要があり、県及び関係者は、さようなことはないと申されたと報道に見えておりますけれども、そこを実地調査いたしまして、復員せざる前に農地委員会において、それぞれ現在整理をされて、買上対象となつておりますような処置になり、これによつて遂にこの前出徳平氏の暴挙と申しますか、狂暴性を発揮する原動力をなしたということに相成れば、農地改革上相当調べる必要があり、又全国におきましては、留守の間において、農地委員の行過ぎの場所がないとは断言することができないので、調査の必要ありと、かように考える次第でございます。
○原虎一君 今池田さんの言われるのは、農地改革問題で調査する必要があるというような論点が出ると思うのです。それならば農林委員会においておやりになるということがいい。引揚者がこういう大きな犯罪をやつたという点を調べるということになれば、これは又私共引揚同胞としての処置となるのですが、今の池田さんのお説の程度に行きますれば、本委員会の事務局の方で必要な條項を決めて、当委員会で審議して、それに対する答弁をそれぞれ現地の当局からとつても、一応その手続をすべきではないか、こう思うのであります。現地視察に私は強いて反対する者ではありませんが、いろいろ視察については運営委員会等において、原則的に差控えようということが申合わされたということの報告を受けております。そういう点から考えまして然るべく御判断願いたいと思います。こういう事柄のために直ちに議員が調査に行くべきか、或いは予備的な調査を事務局員によつてやらすべきかということは、これは非常に考えなければならんことだと思います。従つて引揚同胞のこの委員会といたしますれば、今池田さんの御説で行くと、これは農林委員会の農地改革問題に非常に影響がありますから、農林委員会も行かなければならんという問題が起きて来ると想像できますから、一応文書による調査が不十分だというならば、御協議の上、事務局員が一人くらいおいでになつて予備調査をするということが妥当ではないかと思います。
○池田宇右衞門君 只今原さんのお言葉の中に、私が言葉が足りなかつたので、農地改革の行過ぎというようなことがありとしたならば、全く農林委員会において調査してその行過ぎを是正するのが当然だということは、その通りであります。併しこの農地改革の途上において、この平出徳平が引揚者といたしまして、引揚前に、いわゆる彼が抑留されておりましたか、或いはどうでございますか知りませんが、引揚げざる間に、農地の問題によりまして、遂に彼をしてかような行動に出でさしめた、その大きな原因は、農地の問題でありますが、併し引揚げざる留守の間に農地改革が行われたとしたならば、その抑留されたる方々に対しましては何とも申上げようのないお気の毒な出来事であり、かようなことは引揚問題につきまして、相当引揚者並びに留守家族の家庭としては、これこそ引揚委員会に取上げてそこに調査して、かような間違いのない、行動を是正されるということも我々に與えられたる仕事ではなかろうかと、かように考えるものでありまして、私の若し言葉の足りない点につきましては御了承頂きたいと希うのであります。
○天田勝正君 池田さんのおつしやること、又原さんのおつしやること、それぞれこの調査を全然放棄しようという意味ではないのでありますし、又先程の私の発言も決してこの調査をやめようという意見ではないのであります。こうした事態によつて引揚者が非常に非惨な状態に置かれておるということになれば、当然当委員会で取上げてもいいので、併しながら何か集まりました資料によつてでは可なり不審の点がある。こういうところから見ますれば、先ず不審の客を文書によつても質せはせんか。その後においても現地調査ということは差支えなかろうという意見でありまして、この調査をしないということではなく、その調査の方法が、先ず文書調査を行う、第二段に、その必要に基いて現地調査も行う、こういうことでありますから一つ誤解のないようにお願いいたしたいと思います。こういう意味におきまして、私は先ず調査をするが、文書調査を行い、次に必要に応じて現地調査をする、このように主張いたします。
○原虎一君 大体天田委員のおつしやる主張に賛成するものであります。これは非常に急を要し、早いの越したことはないと思います。調査は。併しながら直ぐ戰災であるとか、火災であるとか……火災には違いありませんが、調査は火災のためにする調査ではありませんから、一応運営委員会の申合せの精神を我々尊重して、どうしても現地に行つて視察しなければ分らないということが明白になつたとき議員が現地に行くというように、そういうことにして、先ず十分な文書上の調査を急速にやつて頂くということがいいのじやないかと思います。
○池田宇右衞門君 天田、原さんの御説も御尤もなことであろうと思います。併し私が現地に参つたとき、丁度岡元さんも長田に来ておられましたから、調査いたそうかと思いましたが、皆さんと同じに愼重を期するために私は調査せずに帰つて参つたのであります。併し平出徳平氏はすでに入監されておりますし、それから期間が経つと地方においてもこの問題が取上げられるというようなことで、それぞれ調査するに文書では確実な資料を得られない途上にあることを私は見て来たのでありまして、御承知のごとく皆さんのお言葉の通り、議会開会中は調査委員を派遣しないというのがお互いの間に自然的に決定されておるということも聞いております。併し問題が急を要するようなことでありますから、愼重を期する上から申しましても、本問題を的確にする上から申しましても、できれば早い方がいいと思いまして、私はこの問題を調査いたすように、派遣をどなたかさして頂くようにお願いいたすものであります。
○小杉イ子君 私はここに家を空け渡すとか或いは痴情という問題が出ておりますが、こういうことも非常に調べて頂かなければならん。農地の問題だけではない、痴情というものは本当に命懸けのことになることもありますから、これなども問題の中の重きをなしておると考えます。
○中野重治君 原、天田委員、池田委員の方から話を聞きまして、私は昨日の打合会にも出ておりますから、そのときはこの文書は刷物によつて配られておりませんでしたが、大体においてこの委員会としてこういうものを調べなければならんという点では意見が一致しておる、こう考えます。調べなければならんが、その調べの手続をどういうふうにやつて行くか。一方においては調査派遣に関する院の申合せをも尊重する。その二つの上に立つてどうやつて行くかということに意見の多少の食い違いがあると、こう考える。私はこの問題から、人を殺すとか、鉄砲をぶつ放すとか家を燒くとか、いろいろ大きな問題が出ておるわけです。併し我々委員会で扱うのは、犯罪に関する問題を取扱うのじやない、これは明らかなことです。これは文書にもある通り、この文書によれば、この徳平という人は大酒呑で前にも暴力行為で検挙されたこともある、こういうこともあるんですね。ですから問題は、そういう附加條件がくつついて大きな犯罪になつておるけれども、我々の委員会としてここから引出す問題は、未引揚者の留守家族に対して、農地調整が違法に行われたかどうかということの調査、こうなると思います。それですから、私はやはり我々の委員会に取上げた以上は、この未引揚者留守家族に対して、農地調整が違法に適用されたか否かということの調査を文書で先ず行う。それから尚その上に必要が認められれば、事務局から人が行くなりして調査をして、その報告を委員会として受けて、更に正式に委員会として、委員会の名で委員を派遣しなければならんということが明らかになつた場合には、そういう手続をとる、こういう方法で行つたならば、原、天田両委員の意思も、池田委員の意見も反映して行われるのではないか、こう考えます。
○委員長(岡元義人君) たまたま委員長が議長名を以て長野に調査に参つておる最中の出来事でありますために、国警側の調査書類と県当局から、農地部長関係から調査資料を速かに提出するように求めてございますので、これも間もなく到着すると思つております。大体国警側の報告によりますと、新聞に書れておることは、大体現在までの調査においては違つておる点はない、こういうような報告を受けて参つたわけであります。問題はたまたまこの委員会から一昨年帰還者、いわゆる強制離村によるところの復員者及び引揚者の困窮者に対する土地返還に対する通牒をば農林省に要求いたしまして、通牒を出さしてあつたのであります。丁度それと関連した問題として、この委員会として取上げたことを御承知をばお願いして置きたいと思うのであります。
○中野重治君 それでは、今委員長の報告も聞きまして、これは池田委員にお尋ねしたいのですが、そういう私の考えですね、さつき述べましたようなどういう手続でやつて行くかということに御賛成が得られれば非常によいのじやないかと思います。というのは、ここで、それではこの委員会の名刺をくつ付けてやたらに出す。出すか出さんかということをここで決を採つて多数決で決めるのがよいと、若しそういうことになりますと、昨日も、ちよつと懸念されるようなことに却つてなりますから……。
○委員長(岡元義人君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(岡元義人君) 速記を始めて。
○小杉イ子君 私は今お話がありましたように、本当に農地委員の暴挙と思つてやつたことのように思いますが、これについてちよつと横道に入りますが、本当に年寄は食う物も食わないで子供のために買つて、子供に返さなければならんと思つて楽しみにしていたものを、他人に家族が少ないということで取られて、全く気狂いのようになつてしまつた人もあるのですから、これは農地改革という問題に非常に重点を置くことになつております。それでこの方はどちらの所管になるか、私は初めこれは厚生委員の問題ではないと思つておりましたが、そうでないことは分りますが、やはり今申上げました通り、その人の性格ということを先きに調べて、農地委員に対する不満の程度がどれくらいの程度であつたかということを思うとき、私はこれについて農地改革ということを非常に痛感するのでございます。
○委員長(岡元義人君) この問題につきましては、各委員からの御意見に従いまして、取敢えず農林省当局及び現地関係当局から速かに書類の提出をば求めまして、その書類提出を待つて更に委員会において検討し、議員派遣を必要とするかしないかという問題もその上で検討することにいたして御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡元義人君) そのように決定いたします。 —————————————
○委員長(岡元義人君) 只今労働省より失業保險課長並びに大蔵省岩動主計官、外務省から倭島管理局長がお見えになつておりますので、先ず公報の第一の問題でありますソ連地区における満刑者善後処置に関する件について、各委員から御意見を徴したいと思います。
○穗積眞六郎君 倭島管理局長にお伺いしたいと存じます。シベリアに連れて行かれまして刑の宣告を受けた人は随分沢山あるだろうと存じますが、すでにその刑が満了いたしました人も随分沢山あるだろう、こう想像されるのでございます。ところが今日この満刑者が正当にナホトカまでソ連の将校が連れて来たというようなことは一人しかないというふうに聞いております。向うで刑が満了したならば直ちに日本に帰る、これが私は本筋ではないかと思うのでございますが、中には随分向うで放されまして、そうしてシベリアの中をうろついてやつと帰つて来た人もあるようでございます。そこで今承わりたいと存じますのは、直ちに満刑者がどのくらいあるかと承つても分らないと存じますが、樺太から刑に当る者としてシベリアに連行された人が随分ありまして、満刑者も随分その中にあるようでございますが、樺太から何人ソ連に連れて行かれましたか、その御調査が外務省の方でできておりますかどうかということが第一点でございます。 それから満刑者がそこで数日分の食糧というようなものを與えられて、ただ放されて非常に広いシベリアの中を放浪するようでございますが、こういうことに対して何か刑が満了したならば直ちに還えして呉れというような申入をされたことがありますかどうですか、その点も承わりたいと思います。
○政府委員(倭島英二君) 穗積委員の今の御質問でございますが、第一の、主として樺太方面から刑の言渡しを受けてシベリアに入つておる者はどれくらいあるかという御質問でございますが、正式に申上げてまだ全体の数を掴みかねておる状況であります。最近帰つて来た人のもたらした情報によりますと、これもまだ全体を含んだものとは思われないのでありますが、その人の情報であります。その一つの情報で、まあ大体相当確実なものではないかと思いますが、その情報の一つによれば、昨年の十一月末現在で、これも收容所がいろいろあるだろうと思います。従つてこの一つの情報による收容所ということで、この收容所はリシヨーテイというところの收容所の話でありますが、昨年の十一月末現在の日本人囚人が五百乃至六百、主として樺太よりの者が多い、その中で一五%が軍人で、それから八五%が日本人である、こういう情報があります。従来もいろいろ調査をしておるのでありますが、このリシヨーテイの收容所というのは相当大きな收容所で、リシヨーテイ地区にいろいろ何分所々々々という、刑を言渡された者の收容所があるようであります。ですから大体この数が少くとも相当まとまつたところではないかと思います。尚主として樺太らしいのでありますが、満洲並びに北鮮等からも行つておる人があるようでありますが、まだ確実にその名前等を掴むまでに至つておりません。ただその方面からも来ておる人があるようだという程度以上は、現在までのところまだ申上げかねる状況でございます。 それから第二に、司令部との関係でございますが、これは実は今朝もいろいろこういうことで打合せをしておつた次第でありますが、具体的な例を相当はつきりしました上、具体的な例を以てそれぞれソ連の方へ満刑された人達が帰れるように配慮して頂くように申入をするつもりであります。その関係の具体的な例をできるだけ多く揃えたいと思いまして、まだ調査中でございます。
○中野重治君 正式にナホトカへ連れて来られて帰つて満刑者は一名だというのは正確ですか。
○政府委員(倭島英二君) これも実はまだ調査中でありまして、私の手許に、今ここにも三名の方がありますが、一人ではないと思います。まだあるんではないかと思いますが、少くともこれはこの前の一月末の船で帰られた人達でありますが、この外にもあると思います。これは極く最近のものを私持つて来たのであります。従つて一人ではない。まだ大分あるんじやないか。併しこれはむしろ特別なケースのようでございます。これもまだ調査中でありますから、はつきりしたことは申上げかねますが、昨年の四月以前は満刑者も收容所に入つて帰れるようなふうになつておつて模様でありますが、四月以後は收容所に入れないで、タシケント、アルマータの方へ満刑した者を大部分送つておる模様であります。これもどれくらいそれでは向うへ送られたかということもまだ数字を調査中でございます。
○委員長(岡元義人君) 今の質問の趣旨は正規の手続で、いわゆるお前は刑が満期になつたから日本に帰ろ、こう言つて正規に向うが将校が附添つてナホトカに来た者は一名しかいないということです。そういうものは一名しかいないのか、こういう御質問でございます。
○政府委員(倭島英二君) その点も実は正規、不正規、そういう点がまだはつきり申上げかねますので……私が今ここへ持つている三つの件は、満刑をされたときに收容所の、刑務所と申しますか、そういう刑を受けられたところの長に話をせられて、そして只今ある例によりますとドイツ人と同じ收容所に入れられて、それから所要の手続を経てナホトカへ到着せられたという例であります。これはまあ正規といいますか、どういう手続かもう少し深く掘下げないとはつきり申上げかねますので、まだ調査中であるという以上はあんまりはつきりした答えができないわけであります。
○中野重治君 正規の手続というものの具体的内容は今のお答えでは明瞭でないようですが、これはいずれ調査の上報告があるだろうと思いますが、満刑者、それから一般俘慮をも含めてソヴイエト地区から日本人が帰つて来る場合、何らか不正規な手続で帰るということはあり得ますか。
○政府委員(倭島英二君) その正規不正規の、これは何んでございますが、今の御質問の正規以外と申しますとどういう点でしようか。要するにいろんな手続がナホトカ、或いは、主としてナホトカですが、ナホトカに来られるまでにいろいろな手続はあるだろうと思いますが、それからナホトカで乘船せられてこちらで受取るのは、普通の手続で帰つて来られます。
○中野重治君 私のお尋ねするのは、こういうことです。それは正規の手続で帰つた者は一人しかないとか曖昧であるとかいう報告がありましたから、一体ナホトカから帰つて来る人間が不正規な手続で帰り得るか、こういうことを言つておるわけです。もう一遍言えば、これは帰つて来るのは私は皆正規の手続で帰つて来ると考えておるわけであります。それから又国としても申入もなく、ただその内部において細かい手続において妥当、不妥当、或いは十分な履行或いは足りない履行ということは考えられますが、基本的な正規に帰るという手続がとられておると私は考えておるもだから、正規に帰つたのは一人だということを伺つたから念を押してお尋ねするわけです。言い換えれば、現に昨年末にこの委員会で証人喚問があつた場合に、三名の刑に触れた人が現われており、証言しておるわけです。こういうことを倭島局長の方で御存じかどうか。又御存じならば、今まだ調査中である曖昧な人達と重なるのかどうかは知りませんけれども、そういう人々が正規の手続を経ずして潜つて帰つて来たということは考えられないですね。
○穗積眞六郎君 只今正規、不正規という問題になりましたが、私の伺つたのに正規という言葉を使うのが適当でなかつたかも知れませんが、結局刑が満了したときに直接に日本に帰られた、こういうことで、将校が附添う附添わないは別ですが、直接にナホトカに送られてそうして帰つて来た、こういうのを正規にと申上げたのですが、この前の証人喚問のときの例が、例えばそこで話されたどこどこに行けというようなことで、ただ僅かな食糧を貰つて、そうして自分一人で方々を放浪して歩いて、そうして結局どこかの收容所に入つて帰つて来た、こういうようなものが多少あつたと思つたものでございますから、そこで直接に日本に帰れと言われて送り帰された人と、そうでない人というような気持で、正規に将校が附添つて帰つた人と、こう申上げたのです。ナホトカからこちらのことが正規、不正規というので質問したのではなかつたのでございます。
○政府委員(倭島英二君) まだ調査中でございますから、どういうことかはつきり申上げかねるわけでございますが、私の現在承知しておるのでは、ここに三つの例を持つておりますが、これはいずれも直接刑を受けられた、刑を受けそうしてそこで満刑された所から直接ナホトカに来たのでなくて、外の收容所を一二廻られて、そうしてナホトカの方に来られた模様であります。
○委員長(岡元義人君) 尚倭島局長に他に御質問ございますか。
○穗積眞六郎君 倭島局長に伺いますが、北朝鮮に只今残留しておる人の数のことでございます。これは随分前から、発表としては北朝鮮には一人もいない、こういうことになつております。併し実際におきまして平壤において刑を受けて残留しておる人が十数名ございますのと、それから技術者として残留を命ぜられた者の中で、まだ帰られない者が十数名あるということは、この家族に着きました手紙その他によつて、人名まではつきり分つておりますので、これが常に零という数字が出ておるということは、家族から見ますと誠に堪え難い淋しさを感ずることでもあります。又実際から申しましても、現在残留者があるのにいつも零という数字が出るということは正当でもないので、この点は家族の人からも又朝鮮の方の団体からも、各所の方面から実際に残つておるという、こちらで集められます情報を非常に詳しく調べまして、そうしてその点を外務省にもたびたび重ねて申込んであるのでございます。然るに今度の発表にも又北鮮零というふうに出たように新聞で見ておるのでございますけれども、これはどういう理由で、いつまでも実際に残留者があるのに、零という数字が動かせないのか、その点について御説明頂きたいのでございます。
○政府委員(倭島英二君) 今日お手許に差上げました在外邦人引揚統計表というのは、今年の二月一日現在の状況でございます。今の御説明の通り、北鮮のところに未引揚数(推定)零と書いてございますが、これは従来も御説明を度々申上げた次第でございますが、その零というのは、この数字の出て参りますのは、やはり引揚対象基本数というのが、この数字の左側の一番初めにございますが、その引揚対象基本数から引揚推定を除いて、実際帰つて来られた数字を引きまして、そうしてそこが零になるという数字でございます。引揚対象基本数と申しますのは、これも括弧しておりますように、推定でございます。この引揚対象基本数というのは、北鮮に関しましても、或る時期に、政府が持つております相当確実だと思われるときにあつた数字の基本数でありまして、それから引揚げた方々を差引いて零になつたわけでありますが、この引揚基本数は、どこまでも引揚対象になる基本数でございまして、これ以上はおられないという数字ではありません。外の地区の零になつておるところにいたしましても、例えば戰犯で服役中の方だとか、在いはその外現在いろいろな理由のために引揚の直接対象になりにくい、或いは対象にならない同胞の方々が若干は、余り多くはございませんが、若干はおいでになる模様は、いろいろな情報で承知しておりますが、併しながらそれはどこまでも情報でございまして、この北鮮の場合につきましても、まあ今お話のような服役せられておるとか、それから殆んど強制的に留用せられておりまして、現在引揚の直接の対象になり得ない状況下だと我々は承知しておりますので、それでその引揚基本数というものが、従来の或る時期から殖えておらない次第でございます。 尚今お話のありました北鮮の方で刑務所その他に受刑中の方だとか、在いは殆んど強制的に抑留、向うで留用せられておる方々の情報は承知しております。これも三十二、三名、少く見ても三十数名から、多い情報によりますと五百名見当の情報がございます。併しながら政府といたしましては、できるだけ何らか確実な根拠に基いた数字を出しておる次第でありまして、従つてこの最後の未引揚数の零と申しましても、そういう次第でありまして、全然向うへおいでにならない、或いは向うにおられる者に対して何らか引揚のチヤンスなり、そういう時期があれば引揚を促進しようということを毛頭忘れておるわけではございません。関係の家族の方々が私共の方に見えます際にも、そういう事情を申上げて説明しておるわけでございますが、この零というのは、そういう意味で、この統計の数も、引揚対象基本数のいうところは、いずれの地区に関しましても、むしろ内輪の数字であるというように御了解願いたいと思つております。
○天田勝正君 三月十九日が在外公館等借入金整理準備審査会法に基くところの届出期日になつておりまして、これに届出を怠れば、今の法律からいたしますれば永久にその請求権を失う。こういうことになるわけです。然るに一方におきましては、この届出の対象になるかならないかということにつきまして、末端機関におきましては、自分の判断に基いて、これは届出の範囲に入らないというようなことで、折角届出たものを引返すというようなことをやつておるということは、管理局長は前の委員会においてよく御承知の通りで、そのことにつきましてすでにお気付きになられまして、すでに外務省の方から通達をしたということであります。然るに私共が末端で調べて見ますると、こうした事件が各地で行われており、今それの再提出方を指導しておると思いますけれども、これは一旦断つた以上は、なかなかそれが地方には徹底しない。こういうことから考え合せますると、私共は若干その届出の期日を延期するという法律改正も考えなければならない、こう存じておりますけれども、外務省としては、政府の初めの処置がこうした事態を生んだということから鑑みまして、政府案としてその改正を提案する御用意があるかどうか。尤もこのことは、次の予算化の問題にも関係して参りまして、或いは臨時国会がいつ開かれるか分りませんけれども、この調査の結果は、成るべく早く臨時国会に予算化して支拂いたいというのが私共の希望でございますけれども、併しその方ならば、調査の完了した分から予算化して行けばよろしいのでありまして、いずれにしてもこの届出が漏れるということになりますると、引揚者に非常に気の毒な思いをさせるのでありまして、従つて私は今質問したように、これに対する期日延期の法律改正の用意を持つておられるかということをお聞きしたいと思うのであります。
○政府委員(倭島英二君) 今の御質問の点でございますが、要するに各市町村で確認請求書の受付を一部、これは該当しないのではないかというようなことで、断つたところもあることは承知しておりまして、先般来それについて疑問の点、或いは法文上直接適用されるかどうか分らん際には、断らないで置くという手は打つております。それから最近各県との連絡も終りまして、係官等に東京に集まつて貰いまして、その連絡を終りまして、今後はたとえ法文上明確に該当するということが疑わしいものでも受付けられて来るであろうと思います。それから尚できればその各地方において従来断つたものでも、連絡が付けば連絡を付けて出して貰うようにやつておりますが、或いは困難かも知れませんが、併しながらまあそういう実は、具体的な場合に至りますと、疑わしいというものを含めるならば、いろいろな例があるわけであります。而も法律の趣旨は、いろいろな場合がある際に、相当明確な筋を引いておるわけでありまして、それで大体まあこの筋を引かれたところで受付をやるより仕方がないと思つております。そういう関係からいたしますと、まだ期間も相当残つておるわけでもありますし、府県の関係者の方から受付けるということが、徹底といいますか、それが分つて参りますと、相当出て来るのではないかと思いまして、現在のところでは政府としては、従来の法律を改正するということより、一応それでカバーできるものはカバーするということでやりたいと考えております。尚それで落ちるものができるのじやないかという御意見でございますが、或いは落ちるものが相当出て来るかも知れません。尚現在の法律ではカバーできないものも相当出て来て、而も政府の方としてこれは何とかやはり救済の途を講じなくてはならんのじやないかというような案件さえ相当出て来るのだろうと思います。従つて漏れのあつた件、或いは現在の法律でカバーしにくいような件につきましては、この次の支拂の法律の際に、そういう関係のものの救済規定を設けるか、或いは別途の救済関係を考えるか、いずれかにしたいという現在の意向でありまして、直接現在の審査会法を修正するという案は今は持つておりません。
○天田勝正君 具体的にお聞きしますが、今本委員会におきまして大連労働組合に対する徴集会と、それから中華送金小切手の問題が議せられておるのでありますが、この結果がどういう決議案になるか知りませんけれども、私共としてはその届出の期日に間に合うようにこれを処理したい、こう考えておりますが、併し国会の意思を発表するということになれば、苟くも曖昧なものによつて結論を出すわけには行きませんので、その期日に間に合わないということも考えられる。そういう場合に若し仮にこれが十九日で、一方の大連労組なら大連の労組の決議案は通つて、一方は通らないということが仮にできたならば、仮に決議案が通つたといたしましても届出期日はもう間に合わない、こういう事態に来てその分だけはそつくり残るということもあり得るのです。これは丁度問題になつておるから例に申上げたのでありまして、他の点もこういうことが出て来るのではないかと思います。こういう点から今のお答えを考えれば、別途に立法の方法をとる、或いは支拂をする、こういうふうに私共は聞したわけですが、かように理解してよろしうございますか。
○政府委員(倭島英二君) 先程は総括的に申上げましたので少しぼんやりしておりましたが、例えば今の場合で大外の労組の場合、或いは中華のいわゆる調整料関係の送金の場合というような関係でも、恐らくこの度相当受付けるようにという意向を市町村の方に連絡いたしましたから、市町村の方からできるだけの連絡方法を講じて相当のものが出て来るのではないかと思います。ただその際にもやはり漏れるものがある。それから大外の労組の場合でなしに、他の労働組合ではありませんが、一種の組合なんかの関係で問題になつておる場合もあります。従つてそういう件につきましては、先程も申上げましたように、状況を見ました上、次の支拂の関係の法律を通して頂く、その法律の中に何らかの救済規定を設けるか、或いはその模様によりまして別途に現在の審査会法の何と申しますか、一部の改正と申しますか、要するにそういうものが救われるような法律手続をとりたい、こう思つております。
○中野重治君 先程穗積さんのお尋ねに対する倭島氏の答えは、私には不満足なんです。それは北鮮の場合は推定数字が零となつているけりども、これは推定であつて、ここに何らかの数字が入つて来るかも知れません。これは勿論そうでありますが、併しこの種の問題は推定は零になつているが、これが三十人乃至五百人という話もあるというだけで、いつまでも置いておかるべき問題ではないと私は考えます。これは推定が零というのは、大体二年程前から零になつているのであつて、その後三十人乃至五百人というような数字が別個の推計として出ているならば、政府としては、零はすべてを含めるという、そういうことにもたれかからないで、調査によればこういう推定数字も出て来ているというようなことを発表しなければならぬと思います。現に数字は明瞭でないけれども、平壤では日本人の子供のための学校が国費で経営されておつて、そうして教師が何人とか子供が何人とか、その費用が幾らということも発表されておる。これなんかは、日本における朝鮮人学校の強制閉鎖のときには、二つの国の政府の外国人学校のための政策の違いとしてはつきり浮び上つているわけです。ですから今日配られたこれに零と推定があるのは仕方がないとしても、これは非常に不満足であるから、このことについては政府も意見一致だろうと思いますから、できるだけ早い機会において今日までの調査に基いた何らかの確定なり推定なりの数字を出して貰いたい、こう思うのですが、そういう用意があるかないか。
○政府委員(倭島英二君) その問題は、これまでも我々の考を申述べておりまするが、更に繰返しますと、要するに留守宅御家族からの届出なり或いは報道によりますれば、こういう方々が何名残つておられるというのも出て来るわけでありますが、併しながら政府がそれをはつきり確かめる方法がないわけであります。そこで或る地方におきましては、総司令部を通じて何の某がどこにおるかということについて確かめることが大部分できるわけでありますが、残念ながらこの表にソ連地区ということで書いてある地区につきましては、それと満洲でありますが、その地区に限りましては、政府においては正式の確めができ得ない状況にあります。従つて先程も申上げましたが、政府はできるだけ確実を期したい。又今のような情報を知つており、その情報に基いてできるだけ引揚ができるようなふうの努力をすることは、これはこの表に拘わらずやつてやつており、又考えておるところであります。併しながらこの表は、我々としては根拠のあるものに基礎を置いて作つた数字で、その後確めることができない状況にございますので、それでこういうふうになつておる次第でありまして、将来これを、それでは推定でもよろしいからそういうものを発表しろ或いはそういう意向があるかという御意言でございますが、この引揚表は他の地区においてもそういう建前になつておりますから、将来も北鮮についてだけこれを訂正して発表するということは困難だろうと思います。
○穗積眞六郎君 在外邦人の引揚ということは、そういう実際上の問題だけでなく、八千万国民の祈りが引揚の実行を促す根拠になるだろうと存じます。従つてこの数字というものは、余程正確というよりも、若し残つている人があるならば、これがもう残つていないのだというような発表をすることは非常な不親切じやないかと思います。結局八千万の国民は、私は今倭島局長の御答弁を承われば、それで分りますけれども、新聞紙を通じてここはもう零だ、零だと出ていると、八千万国民はここはもう済んだのだと皆は安心しております。こういう観念を国民全体に與えるということは、余り親切なやり方と思えないのであります。殊に今度は理論上から申しましても、基本数というものの推定でございます。それから今の残留数というのも推定でございます。そうして残留数において、とにかく事実上何人でも残つているということがはつきりしておりましたならば、むしろ基本数の方を直すのが本当でございます。併し残留の確定数が得られない、こういうことであるならば、少くともこのくらい以上残留しているのだということをはつきりお示しになるのが、私は政府の責任じやないかと存じます。それを常に零という数字を出し、これは動かせないのだ。基本数というのは推定なんだけれども、動かせないものだと一貫して御主張なさるところには、どうも私に根本的に分らないものがあるのです。私はむしろこの零という数字を、何も北鮮だけについて主張するのではございませんが、各地ともそういう状況があるならば、これ以上はまだ残つているというふうにお直しになるのが本当じやないか。それと数字上の基本数との食い違い、そんなことは末のことでございまして、そこに一人でも残つているか残つていないかというのが、八千万国民について一番の関心事であり、そういうふうになさるのが政府としても正しいやり方であり、責任のあるやり方ではないかといつも思つておるのでございます。
○政府委員(倭島英二君) 御意見としてよく承つて置きたいと思います。 —————————————
○委員長(岡元義人君) 先程の証人の件につきましてお諮りいたしました中で、例の二月八日日の丸梯団としてあります峯田並びに植松両名はまだ帰ついおらないそうでありまして、菅及び久保田善藏二名は差支えないわけでありますが、後の一名はこの署名して出しております中から誰か一名選ぶということに、できますなら委員長に一任して頂くということにして頂いたらどうかと思いますが。又或いは御意見がございましたら今承つて、委員会の閉じない前にこの点御了解を求めて置きたいと思います。御意見ございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡元義人君) それでは後の一名は、一応事務当局と打合せいたしました結果、選定するということに訂正したして置きます。 —————————————
○中野重治君 穗積さんからの質問に対して、管理局長の方では、意見としてよく聞いて置くという話がありまして、私もこの問題についてはこれ以上触れたくありませんが、とにかく今日までの答弁によれば、零は一以上の数字を含み得る。併し正確を期するためには、零として置けばとにかく言い拔けはできるという形で今日まで来ているのだし、今日の答弁でも、近いうちに数字を埋めて発表する用意はないということですから、私はそういうことは責任のあるやり方ではない、こう受取ることにして、次の問題に行きます。 次の問題は簡單な一つの問題です。それは今日配られた在外邦人引揚統計表、今問題になつたこのものですが、上から八番目に本土隣接諸島というのがあります。そうして括弧をしてAとしてある。この括弧のしてあるところの註釈によれば、壱岐、対島となつておりますが、これはどういうことですか。壱岐、対馬は外国だという取扱を外務省はやつておるわけですか。
○政府委員(倭島英二君) 先程の穗積さんの御質問に関連した第一の御発言につきまして、このゼロという問題が、言い逃れのために出ておると了承するというお言葉でありましたが、それは間違いでありまして、これの表の趣旨は、先程御説明申上げましたように、言い逃れのためではなくて、政府が基礎資料を持つておる資料に基いた数字の基本対象数でありまして、その後の在留しておる同胞の関係は、情報がございますが、これを確実に確かめる方法がないので、実際は引揚の関係については、それは十分考慮に入れて考えておりますが、この表には、確かめる方法がないということもありますので、ゼロになつておるということを御説明したのでありまして、ごまかすとか言い拔けというためでないということを御承願いたいと思います。 尚、本土隣接諸島と書いて壱岐、対島と書いておりますのは、ただこれは引揚関係でこういう区分をしました中に、壱岐、対馬というのを入れて初めに本土隣接諸島という字を使つたものですから、そういうふうにやつただけのことでありまして、そう御了承願います。領土の関係でこれを区分けしたわけでありません。
○中野重治君 管理局長は、私の解釈が間違いだと言うのですか。それとも自分達はごまかしておるつもりではないということをよく分つて呉れと言うのですか、どつちですか。
○政府委員(倭島英二君) いや、あなたの御説が間違いだというのでなしに、私が説明申上げたのを御了解頂いたと思うのですが、そういうふうに了承すると言われましたので、そういうふうに私が説明したように了承されては困りますというので、補足説明をしたわけであります。私の説明したのは、こういうふうの表でございますということを補足説明したわけであります。
○中野重治君 その点についてちよつと注意して置きますが、あなたのすべての説明を含んで、それはごまかしである、こう私は了承するのですから、私の了承が間違いであるかないかについてあなたがそれを指摘すれば、私はこの私の解釈を訂正することはあり得るけれども、あなたのその点に関する時宜に適つた指摘はないのだから、やはり私は、これはごまかしをして来ておるものであり、今後もごまかすつもりであると、こう言明したに外ならないと、こう了承するのです。だからそれに対して格別の異議があれば別ですけれども、そうでなければ、弁解はこの点に関しては私は求めておらない。 それから壱岐、対馬の問題ですが、それはよく分らないのですが、壱岐、対馬を本土隣接諸島として書いたから、この表では外国扱いのようになつたけれども、外国扱いをしておるのではないというわけですか、どうなんです。
○政府委員(倭島英二君) これは最初発表しました表の中へ、壱岐、対馬のことを本土隣接諸島という名前で出しましたから、ただ本土隣接諸島だけでは分りにくいと思つて、そういうふうに壱岐、対馬というのを注釈を入れて置いたわけであります。
○中野重治君 最初発表というのは、いつ頃です。今、年月日が正確でなければ、あとでもいいんです。あとで知らして下さい。 それから発表が最初であつたかどうかは別として、壱岐、対馬を指すところの本土隣接諸島に引揚対象基本数というものが六万二千三百八十九あつて、そうして全部引揚げてしまつておるという形になつておるんですが、これは壱岐、対馬からどこへ引揚げたんですか。
○政府委員(倭島英二君) これは要するに……私ちよつとこれはもう少しもともとの何を調べて正確に御返答したいと思いますが、これは先きに壱岐、対馬、つまり本土隣接者島と書いたのが即ちイクオール壱岐、対馬ということではなしに、これは壱岐、対馬を含む外の小さな諸島も入つておつたかも知れません。その点はもう少しはつきり確かめてから別の機会に御返答したいと思います。どの程度に含んでおるかという点ですね。それで引揚げたというのはつまり何といいますか、もともとの数字は復員関係の数字であります。ですから復員ということから出たのですから、その点ももう少し詳しく具体的に調べた上で御返答したいと思います。
○中野重治君 そのことは了承しました。それで調べてから答えて貰える。但し本土隣接諸島(A)といううちに壱岐、対馬が或る重さを持つて含まれているということは、管理局長も認めるだろうと思います。その他の小島をも含むかも知れないけれども、それで何を含むとしても、在外邦人引揚統計表に関して最初の発表責任者がどこにあるとしても、壱岐、対馬をかくのごとく含むものとして本土隣接諸島とこういうふうに書き出すことは、この本土隣接諸島、特に壱岐、対馬を外国扱いにしておるごとく受取られる発表のし方であるということは、管理局長も認めるだろうと思います。その点はどうですか。
○政府委員(倭島英二君) 先程から御説明しておりますように、これは復員関係で最初拵えた表でございまして、領土関係どうこうということを特にそういうふうにしたのでないのでありますから、そういうふうに御了承願いたいと思います。
○中野重治君 そういうことは了承した上でお尋ねしているんです。私の問を誤解しておるようだが、在外邦人引揚統計表の中に、かくのごとき手続で壱岐、対馬を含むところの本土隣接諸島を含めておるこの表の作り方は、誤解を非常に招き易いということは認めるでしようと言うのです。認めないか認めるかと言うのです。外務省の人がそういうことを認めないということになれば、これは私は非常に重大な問題だと思います。
○政府委員(倭島英二君) そういう本土の、つまり日本の領土関係から申しましても、もう一つ外に琉球というものが入つておりますが、最初から申上げておりますように、これは領土関係に関係して書いた表ではありませんので、要するに復員関係、復員者というものを中心に書いた表でありますから、その趣旨をお酌み取り願えればそう誤解をしないで、ああそうかというふうに了解して頂けるのではないかと思うのです。
○中野重治君 私はそういうことを尋ねておるのではないのです。そういうことは尋ねていない。かくのごとく発表をすることは、かかる形が発表することは壱岐は、対馬外国であると言わんばかりの形として受取られ得るということをあなたは認めるか認めないかということは、壱岐、対馬は外国だという感情を與える虞れがないと言うかあると言うかということなんです。僕はあると思うのです。その外の二、三の問題に対しても、本会議でも壱岐、対馬のことは問題になつているんだから、この壱岐、対馬は外国である。これは沖縄は沖縄として別個の問題がありますが、私は沖縄のことを言つておるのではないのです。
○委員長(岡元義人君) 中野委員にちよつと委員長から申上げますが、倭島局長の御返答は後廻しにして頂きまして、先程大蔵省、労働省の方がもう二時間近くお待ちになつておられますので、簡單に済みますので、一応今の倭島局長の回答は留保して頂きまして、大蔵省と労働省の方を一つ……。
○中野重治君 大蔵省、労働省の人が何時間待つておるかということは私の責任ではなくて、この問題について速かに答えない倭島管理局長の責任であると思います。壱岐、対馬は外国か外国でないかということですよ。
○政府委員(倭島英二君) 外国ではございません。
○中野重治君 そうすると、こういう誤解を生み易い表の作り方については善処されることを望みます。
○政府委員(倭島英二君) 御意見を承つて置きます。
○委員長(岡元義人君) 大蔵省の岩動主計官並び労働省の亀井課長から次の点について御説明を願つて置きたいと思います。 先ず岩動主計官から、先日来本会議でも問題になつております留守家族に対しまして、本人の、未復員者の給與をば渡すようにするかしないか。それから失業保險関係について、どの程度までその後進捗して審議されておるか、できるだけ簡單でよろしうございますから、説明して頂きます。
○委員長(岩動道行君) 留守宅渡しをやるかどうかという点について、現在法律上は留守宅渡しは原則として認められておりませんので、ただ従来の沿革的な点から、若干の部分に対してのみ留守宅渡しが認められておるわけであります。殊にそれは海軍関係の場合に多いのでありますが、陸軍関係は殆んど大部分が留守宅渡しを受けておらない実情であります。それで法律上は原則的には認めらておられないけれども、例外的に認められておるというわけであります。予算の編成上におきましても、留守宅渡しとしては、原則としてしないという建前で編成をされておりますので、今後も留守宅渡しを原則としてするような考え方は私共としては持つていないということを御了承頂きたいと思います。
○委員長(岡元義人君) ちよつとこの際委員長から岩動主計官に申上げて置きますが、当委員会がとりました措置といたしまして、決議案を年末出すときに、関係方面と折衝いたしました結果、衆議院の中山委員長と共に決議案は出さないでいいだろう。その代り三月一杯にこの問題は紳士協定をここで結んで、この金額を出すことは差支えないということをば両委員長が明らかにされておるのでありますが、この点に対して今の御回答は非常に不満足な御回答でありまして、問題は根本的に私は違つておると思いますけれども、速かにこの趣旨をば、我々が決議案のOKを貰つておつたのにも拘わらず、こういうことをするからという関係方面からの趣意に従つて出さなかつたということをよくお含みの上、善処して頂くことを要望して置きます。
○説明員(亀井光君) 引揚者に対しまする失業保險法の適用の問題につきましては、かねがねこれが実現に努力しておりましたのでございます。特に本年度の補正予算の計上の際、並びに来年度の予算の際に、関係方面並びに大蔵省と折衝いたしたのでございますが、結論的に申しますと、財政の面におきまして非常にむずかしいという結論に到達いたしたのでございまして、我々の見積りから申しますると、約二十五億円程の国庫の負担になるわけでございまして、今これらの二十五億円の負担を失業保險の形において支給するということについて相当むずかしい問題という結論になりまして、今日まで実現を見ていないような次第であります。
○委員長(岡元義人君) この点につきましても委員長から亀井課長に要望いたして置きますが、すでに引揚みぐずぐずしておりますと完了してしまいまして、結局政府当局の誠意が実を結ばないということになる虞れがありますから、財政的にこれだけの金が処置できないというような理屈は成り立たないのであります。一般公務員等の昨年年末ああいう財源のないところからさえも三十億に余る金が捻出されておる。このことをよくお考えになつて、この際もつと誠意のある積極的な御交渉を願つて、二年に亘つて委員会から要望しておる問題を何とか解決して頂くようにお願いいたして置きたいと思います。
○穗積眞六郎君 今の問題は、財政的の問題だけで、理論的にはもう一つも異議のないと、こういうことになつておるのですか。
○説明員(亀井光君) 理論的な問題につきましても、幾多問題があるのでございますが、それを克服し得る可能性はあるというのが私らの見解でございます。但し大蔵省方面におきましては、失業保險というものに対する理論的な見地から、適当でないという意見は一部あることを御承知願いたいと思います。
○委員長(岡元義人君) それでは本日はこれにて委員会を閉会いたします。 午後零時四十二分散会 出席者は左の通り。 委員長 岡元 義人君 理事 天田 勝正君 委員 木下 源吾君 原 虎一君 池田宇右衞門君 木内キヤウ君 宇都宮 登君 小杉 イ子君 穗積眞六郎君 中野 重治君 政府委員 外務事務官 (管理局長) 倭島 英二君 説明員 大蔵省主計官 岩動 道行君 労働事務官 (失業保險課 長) 亀井 光君