経済安定委員会 第5号
- 発言数
- 24 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1950/05/02
会議録
○委員長(佐々木良作君) それでは委員会を開会いたします。今回は六回になると思いますが、前回、昨日は外資に関する法律案を主としまして外資委員会設置法案とともに一般質疑を行つたところで散会しております。今日の議題は同二法案でありますが、その前にお諮りしたいことがありますから本論に入る前にちよつと御審議をお願いいたします。 昨日申上げましたようにこの委員会に本来付託さるべきではなかつたかと言われた国土総合開発法案につきまして、昨日議院運営委員会におきましてこの内容と、それから従つて経済安定委員会にかかるべき性質のものであつたということを私から言つたわけでありますが、議院運営委員会では内容をはつきりとそれはその通りである、従つて経済安定委員会にかけるべきであつたということは認めたわけですが、何しろ今日で会期が切れるものでありますから、一旦付託して審議に入つたところでもあるし、そこで付託替えをすると相当審議に差支えることもあり得るのではなかろうかというのでともかく何とか今度に限つてこれは間違いであつたかも知れないけれども、今の付託替えはしないということにして頂きたい、ついては内閣委員会に対してこの経済安定委員会に連合委員会を一つ求めて貰つて、連合委員会をできるだけやるように努力して貰いたいということになつたわけです。従いましてこの法案につきましては内閣委員会の委員長から、でき得れば連合委員会を開きたいのだけれども、時間の問題もあるし、若し連合委員会の意図があるならば早急に連絡してくれないかということになつておるわけですが如何いたしましようか。先ずこれをお決め願いたいのですが、ちよつと速記を止めて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(佐々木良作君) 速記を始めて下さい。
○左藤義詮君 只今の件につきましては時間の関係もございますので、この際連合委員会を申込まないことにいたしたら如何でごでざいましようか。
○委員長(佐々木良作君) そうしますと、左藤委員から動議がありましたが、決定として、連合委員会を時間もないから開かないことにいたしまして、若し私の方で時間がつきましたら、これまでの設置法案と同樣な意味で内閣委員会に出て行つて質疑があれば質疑を行うという程度にしておきましようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木良作君) それではこの開発法案に関する連合委員会の件はそのように決定いたします。 —————————————
○委員長(佐々木良作君) それからその次の理事の補欠につきましてちよつと御相談申上げたいわけですが、西川委員の差支えがありまして、西川委員が理事をやめられたわけでありますが、今日はこういうときでもありますし、どういう事態が発生するか分らない次第でありますから、その補欠だけは一つお願いして置いた方がいいと思いますが、よろしうございましようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木良作君) そうすると理事の補欠の方法につきまして委員長に御一任願えますから。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木良作君) それでは左藤義詮君をその補欠に選任いたすことにいたします。御了承願います。
○委員長(佐々木良作君) 本論に入りますが、外資に関する法律案と外資委員会設置法案につきまして昨日まで質疑を継続しておりましたが、昨日特に政府が和田委員の質疑に対しまして留保された問題がありますから先ず答弁を願いいたします。
○政府委員(賀屋正雄君) 昨日和田委員から、外資に関する法律案の第八條の一項三号「重要産業又は公益事業に関する従来の技術援出契約の更新又は継続に必要であること。」という一つの基準に該当するものがどのくらいあるかという御質問でございますが、この点につきましては終戰後昭和二十一年に勅令が出ておりまして、国際的な契約又は協定を結んでおりましたものが商工大臣に届出を要するということになつておりまして、この規定に基きました届出が行われましたものが全部で二百三十一件ございます。その内訳を申上げますと、機械装置に関するものが百十三件、電気関係に属するものが四十六件、化学関係に属するものが六十一件、金属冶金に関するものが十一件、こういう数字になつております。このうち今日まで現実に復活いたしました契約は機械装置関係の百十三件のうちの四件、それから化学関係の六十一件のうちの三件、合せまして七件復活いたしたことになつております。
○委員長(佐々木良作君) ちよつと速記を止めて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(佐々木良作君) 速記を始めて下さい。外に御質疑はありませんですか。御発言なさそうでありますからこれで質疑は終了したものと認めて差支ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木良作君) そうしますと一般質疑と同時に関連で殆んど各條文についての質疑もありましたので、全部についての質疑が終了したものと認めます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木良作君) それでは討論に入りたいと思いますから御意見のおありの方からそれぞれ御発言願います。
○和田博雄君 私は社会党を代表しましてこの両案に反対の意思を表明します。簡單に反対の理由を申上げます。 第一点は非常に日本の産業経済に重要な関係のあるこういう重要法案が、非常に審議期間が短く余り余裕を與えられずに本案が提出されたということについて、私共は非常に遺憾の意を先ず表明します。 それからこの法案は、私はトルーマンの外交政策のフォアー・ポイントの一つ未開発地域の開発計画が進んで来るに連れて、これに伴つて当然投資契約がそれぞれ各国に結ばれるのでありますが、これは日来ならば国内法じやなく條約でやるべきものだと思います。それをこんなに急いで国内法で規定するということが私共にはその真意が奈辺にあるか解釈できない、この点から言つてみても非常に私は適当ではないと考えます。 それから第二点は内容でありますが、今外国の投資に対して非常にいろいろの制限がかけられているが故に、その制限を撤廃してただ外資が入つて来るについては一定の標準を設けて選択はしまするが、併しできるだけこの外資を優先的に優遇して導入を計ろうとしているのでありますが、これは政府の説明の中にもありましたように、実際上この予算が赤字の際に尚且つ優先的に外国資本に対する利潤その他の外貨を送ることになつているのでありますが、その額が大したことじやないというようなことから見ましても余り多くを期待できないのみならず、国際的な資本の移動というものは、私は民間資本については一つの法則があるのであろうと思います。やはりこれは価値法則に基き従つて安全と利潤を求めて資本というものは移動して行く。殊に最近においては安全ということが非常に大きな要素になつて来ておりますが、やはりただ安全だけではなくて利潤と安全と二つの要素があるであろうと思うのであります。尚且つ資本が移動することについては、最近においてはすべてその国の政治と結び付いた資本というようにどうしても考えざるを得ない。現に世界の現実の資本の移動を見ても、アメリカの資本を見ても石油を求めて移動しているというように、非常に政治的なものが背後にあると私は思うのであります。それを考えてみますと日本の現実の経済情勢を見てみますれば、これは吉田内閣の非常な失政によつて、日本の経済はインフレは止まつたが非常に不安になつている。デフレになつて中小企業は倒れているし、農民だつてもう恐慌に捲き込まれて非常に困難しているし、日本の経済が実質的に安定しているというところにはなつていない。而も一番基本的な問題は、政府自体が産業経済において計画性を放棄している。言い換えると五ケ年計画も放棄すれば長期的な計画を持つた経済復興をやつて行こうという意図を放棄しているときに、簡單に外国資本がただこれだけによつて自由に入つて来るということはどうしても考えられない。それは現在日本において長期資金が非常に問題になつておりますが、その長期資金が何故出ないかということは、又政府のとつておりますドツジ・ラインの間違いもありますけれども、一つは産業家自身の立場に立つてみれば将来が分らない。将来一体どれだけの利潤が上りどうなつて行くのかということについての見通しがないときに、長期の低利の金を銀行が出す筈がないし、そういう方面の投資が起る筈がないのであります。これはもう日本の産業人が今現に身を以て体験しているだろうと思うのであります。それと同じことが国外資本についても言われるのであつて、日本の経済が今のような不安定な状態にあるときに、私はこれだけのことによつて外国の資本が而も大量に入つて来るということは到底考えられないとしまするならば、これは本来條約で決めるべきことにあるものを、こう急いで国会の審議をも殆んど無視するような形で通して行く実体的な理由が私はないと思うのであります。勿論私達はちやんとした外資が入つて来るということについては何も反対するものではない。併し事柄を抽象的に考えるわけにはいかないのであつて、やはり具体的に考えた場合にどうしても本法案に賛成するわけにいかないと思います。まだ細かい点はありますが以上、大きな三つの理由によつて日本社会党は反対であります。
○委員長(佐々木良作君) 外に御意見ありませんか。外に御意見なさそうですから、これで討論は終局したものと認めて差支ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木良作君) それでは討論は終局したものと認めます。続いて直ぐに採決に入りたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木良作君) それでは先ず外資に関する法律案について採決いたします。外資に関する法律案を原案通り可決することに御賛成の方の御挙手を願います。 〔挙手者多数〕
○委員長(佐々木良作君) 有難うございました。六人、多数でございます。よりまして本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。 —————————————
○委員長(佐々木良作君) 続きまして外資委員会設置法案の採決をいたしたいと思います。外資委員会設置法案を原案通り可決することに賛成の方の御挙手を願います。 〔挙手者多数〕
○委員長(佐々木良作君) 同様多数でございます。 従いまして本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。 尚お本会議におきます委員長の口頭報告は、両案とも委員長の方で経過、それから質疑の要旨、討論、それから表決という順序に従つて御報告することに御了解を願えますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木良作君) 異議ないものと認めます。同時にそれでは二法案に御賛成になりました方の多数意見者の御署名を順次一つお願いいたしたいと思います。 多数意見者署名 大野木秀次郎 稻垣平太郎 左藤 義詮 岡崎 真一 池田七郎兵衞 奥 むめお
○委員長(佐々木良作君) 特に御発言なければ散会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木良作君) では散会いたします。 午後零時十三分散会 出席者は左の通り 委員長 佐々木良作君 理事 左藤 義詮君 委員 椎井 康雄君 和田 博雄君 岡崎 真一君 大野木秀次郎君 池田七郎兵衞君 稻垣平太郎君 奥 むめお君 政府委員 経済安定政務次 官 西村 久之君 大蔵事務官 (外資委員会事 務局長) 賀屋 正雄君