運輸委員会 第3号
- 発言数
- 49 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1950/01/25
会議録
○委員長(中山壽彦君) それではこれから運輸委員会を開会いたします。最初理事の補欠選挙の問題でありますが、従来理事に願つておりました小泉秀吉君が昨年の十二月二十日、同舟勘五郎君が十二月の二十一日にそれぞれ常任委員を辞任されました。その後丹羽君は十二月二十四日、小泉君は今月の二十日にそれぞれ運輸委員として復帰されたのであります。理事は昨年以来辞任のときから欠員となつておりますので、只今より参議院規則第三十條によりまして理事をお決め願いたいと存じます。尚、只今までは理事が欠員のままになつておりましたので、実は本日の委員会の開会につきましても、理事の方々と十分お打合せをする機会を得ませんでしたがも今後は理事の諸君と十分御連絡の上で当委員会の運営をいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○前之園喜一郎君 小泉さんは運輸委員になつたんですか。
○委員長(中山壽彦君) そうです。御両君共復帰されました。ただ運輸委員に復帰されましたので、理事は欠員のままに昨年の十二月からなつております。これはどういうふうに選挙いたしますか、お諮りいたします。
○前之園喜一郎君 あれは党派仁割当とか何とか、今までなかつたわけですか。大体党派に割当になつているのではありませんか。
○委員長(中山壽彦君) どうです。
○飯田精太郎君 大体割当が決つて今までしておつたんですが、今度大分変更するような話にもなつておるのですが、まだ決まらんのです。近く変更するでしよう。
○前之園喜一郎君 そうすると、今出ておるのはどういうふうなことですか。よく知りませんが、緑風会は……
○委員長(中山壽彦君) 飯田精太郎君が出ております。
○前之園喜一郎君 それから社会党……
○委員長(中山壽彦君) 社会党から小泉秀吉君。
○前之園喜一郎君 それから丹羽さんですね。
○委員長(中山壽彦君) 無所属から丹羽さん。
○内村清次君 私は理事の点については、従来の慣習があると、いうことでありますので、これは委員長に一任するという動議を提出いたしたいと思います。
○委員長(中山壽彦君) 内村君から委員長一任の御動議が出たんですが、如何ようにいたしますか。
○前之園喜一郎君 従来、私はよく知らないのですが、理事の割当はどういうふうなことになつておつたんですか。現在のように各派に割当をする……
○委員長(中山壽彦君) そういうことになつておるわけです。
○飯田精太郎君 理事は割当というものは決つたものはないと思いますね。委員の人数の割当はあつたのです。
○前之園喜一郎君 それで理事をここで選定したわけですか。
○飯田精太郎君 理事は委員会で互選する……
○前之園喜一郎君 併し何じやないですか。やはり党派というものを考えられて来たのじやないでしようかね。
○委員長(中山壽彦君) これは従来理事の割当は只今申上げました通り、緑風会から一人、それから社会党から一人、無所属懇談会から一人、こういうふうな割当にかねてなつておるらしいのです。それで小泉君と丹羽君が今まで理事をやつておられた、こういうふうに御承知を願いたいのであります。
○前之園喜一郎君 別に私共異議を申上げるわけじやないのですが、やはり従来の慣例で押して行くということになると、結局民主党からは理事は出せないということになるわけですね。これはやはり適当な時期に改善されるというようなことであれば、別に今日は異議ありませんが、そういうふうなことを一つお考え願いたい。
○委員長(中山壽彦君) そういたしますと、只今の内村君の御動議に御異議ございませんか。
○前之園喜一郎君 この際私はまあ適当な時期に……同じ会派だけでやるということはどうかと思いますから……
○委員長(中山壽彦君) 今後に一つ考えることにいたしまして、内村君の御動議に御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中山壽彦君) それではさように決定いたします。 そういたしますと、小泉秀吉君と丹羽五郎君に理事をお願いいたしたいと存じますから、さよう御承知を願いたいと存じます。 ―――――――――――――
○委員長(中山壽彦君) 次に、観光及び請願小委員の選挙であります。今国会におきましても、当委員会に請願及び陳情に関する小委員と、観光事業に関する小委員とを設けたらどうかと思うのでありますが、御異議がなければ、小委員になつて頂く方をどういうふうに決定をいたしますか、御意見を伺います。尚第六国会におきまする両委員会の委員になつて頂いた方々を御参考までに申上げまするというと、請願及び陳情に関する小委員として小泉秀宵君、飯田精太郎君、鈴木清一君、村上義一君、前之園喜一郎君、植竹春彦君、以上六名であります。観光事業に関する小委員としては小野哲君、丹羽五郎君、入交太藏君、内村清次君、高田寛君、加藤常太郎君、大隅憲二君、早川愼一君、以上御参考までに申上げます。
○前之園喜一郎君 両小委員会を設けることに賛成いたします。尚、委員の人選等については委員長に御一任したいと思います。
○委員長(中山壽彦君) 只今前之園君から委員長一任の動議が出ておりますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中山壽彦君) それでは私から直ちに御指名を申上げたいと思います。 陳情請願に関する小委員として小泉秀吉君、飯田精太郎君、鈴木清一君、村上義一君、前之園喜一郎君、植竹春彦君、早川愼一君、以上七名にお願いいたします。 観光事業に関する小委員として小野哲君、丹羽五郎君、入交太藏君、高田寛君、加藤常太郎君、大隅憲二君、以上七名の方にお願いいたしたいと存じます。さよう御承知を願います。 尚各委員会におきまして小委員長の互選を願い、御決定になりましたら、一つ御報告を願つて置きます。 ―――――――――――――
○委員長(中山壽彦君) 次に、第六国会において国有鉄道運賃法改正の際における本院の要望事項に対する日本国有鉄道の措置に対して、政府から御説明を聞きたいと思います。石井部長から御説明を……
○政府委員(石井昭正君) 先般第六国会におきまして、国有鉄道運賃法の一部改正、貨物運賃の八割値上げにつきまして御審議をお願いいたしまして御承認を得たわけでございます。一月一日より滞りなく実施することのできましたことを、大変国鉄の財政の均衡の回復に役立つことと存じますので、誠に有難く御礼申上げる次第であります。 御審議の際におきまして、当院におきまして本委員会で特に強い御要望が二件ございました。一件は、貨物の等級が現在の等級では、戰時中或いは戰前の経済事情に基いて決定されたものでありますから、終戰後の今日の経済事情から見ると均衡を失しておるものもあるように思われる、十分審議の上最も合理的な新らしい等級表を設定して、これを新年度から実施して、現在の等級間の不均衡を是正したらよかろうという御要望でございました。第二点は、それまで、つまり一月一日から三月三十一日までの臨時措置といたしまして、木材等運賃の増高に対しまして、やや負担力に難点のございます物資につきましては、適当な措置を講ずるように、それまでの間は適当な措置吃講ずるように、こういう御要望であつたと思います。この点につきましては、早速運輸省といたしまして法案の御決議を頂きまして、日本国有鉄道に国会の御意思のあるところを伝えまして善処するように指示いたしたのでございます。その結果といたしまして、国鉄におきましては、第一の点につきましては貨物等級審議会を設置いたしました。これは国鉄に設置いたしました。国鉄といたしましては、貨物等級の改正の審議をこの審議会で行い、その得た成案を以てそれぞれ所要の手続をするという建前で考えたのでございまするが、この審議会は大体委員といたしまして約二十九名の委員を選定いたしました。国会関係からもお忙しい中を参議院、衆議院それぞれお三方に御参加を願い、官庁の関係といたしましては運輸省も通産省、農林省、物価庁というような関係官庁、それから一般荷主関係といたしましては、それぞれ石炭、木材或いは農業協同組合、その他の方々並びに中小企業連盟、或いは日本商工会議所というような一般的な方面の方々に委嘱いたしまして、又関連産業といたしましては、トラック協会或いは船主協会というような関係の方から参加をお願いし、又学識経験者といたしましては、大学教授或いは日本経済新聞の編集局長というような方面の方々の御参加を願いまして、総計二十九名を以ちまして審議会を構成いたしました。昨年の十二月二十六日に第一回の会議を開催いたしまして、本年に入りまして一月十一日に第二回の総会を開きました。その後專門委員会にこの問題を委ねまして、引続き專門委員会を数次開催いたし、会長には日産協の会長の石川会長を審議会の会長に煩わしまして、同時に專門委員会の会議も主催して頂きまして、只今鋭意專門委員会で研究を続けております。近く草案ができまして総会にかける段取りになるかと思つておるのでございます。專門委員会におきましては、関係業者或いは関係官庁等から詳細な資料の御提出を願つて、納得の行くまで御研究を願つておりまするので、今回改正等級につきましては、勿論自主的な制約と、それから等級の数自体が動かせないというような制限がございまして、必ずしも皆様全般の方々に御満足の行くものはできかねるかとは思うのでありまするが、少なくとも当委員会の御審議にありましたごとく、戰時中或いは戰前の経済事情に基き、今日におきましてはアンバランスになつておるというような点は、可なり合理的に是正できるかとも思つておる。尚その等級審議会の席上でも議論がございましたし、又関係方面の意向もございますので、引続いて本当に等級数の変更、或いは賃率の、価格の変更等もいろいろ考え合せました本格的な等級改正も引続いてこれはとても一ケ月、二ケ月でできる仕事ではございませんので、貨物運賃体系を真に合理的にして、且つ鉄道経営の上からも最も能率的なものにするために、本格的な改正を引続いて研究するという意向になつておりまして、又国鉄当局もそのつもりになつておる次第でございます。従いまして、この第一の御要望に対しましては、今日まだ具体的に内容を申上げまして御報告する段取にはなつておらないのでございまするが、さような次第で、七月一日実施を目標に鋭意調査研究を進めておりますことを申上げまして、御了承を得て置きたいと思うのでございます。 それから第二点の、それまでの暫定措置でございますが、この点につきましては、旧臘十二月二十八日に、国鉄におきまして、公示第二百十五号を以ちまして割引賃率を設定いたしました。この割引賃率は一月一日から、三月三十一日まで実施いたすことにしております。その後は只今申上げました等級審議会の御審議の結果に従うことになる、かようになつておるのでございます。この賃率でございますが、割引でございまするが、相当品目に亘つておりまするが、これは確かお手許に資料を差上げであると思いまするので、それに従いまして、極く簡單に申上げます。 第一は無煙粉炭でございまするが、これは御承知のように用途が家庭用燃料である煉炭の用途にしかならない。然るに製品である自体の煉炭は、これは非常に家庭用燃料としての等級で相当運賃の負担が減じである。実はそういう製品として動くことは考えられない。その原料である無煙粉炭の割引が必要であるというのと、最近におきまするところの燃料関係の需給状況の問題からして、運賃の値上げはどうしても生産者で背負わねはならんというような点を考慮しなければならんという強い御要望でございました。これに対しましては、御承知のように、これは宇部地帯から阪神、中京或いは京浜方面に参るわけでございまするが、これに対しましては、無煙粉炭は明らかに日本の現状を以ていたしましては、煉炭、家庭用燃料である煉炭の材料としてしか使用されませんので、長距離の輸送につきましては、三百一キロから五百キロまで一割、五百一キロ以上のものは一割五分も丁度阪神地帯に参りまするものは一割引、更に阪神を越すものは一割五分減ということでも一応この割引で以て、その御要望にお答えしようとする次第でございます。 それから亜炭でございまするが、これは非常に最近の実情から出荷が困難になつて運賃の負担に堪えかねる。元元亜炭は戰争中国策上非常に採掘を強制されたと申しますか、そういうような関係で、ここで運賃の値上げが、なかなか負担に堪えかねるということでございまして、これを三割引にいたしますことによりまして、実質上の値上は、つまり八割上げましたものから三割引くのでございまするので、約二割見当にたるという大幅の割引をいたしたのであります。これによりまして大体一応亜炭に対しましては十分御要望に副い得るという結果になつたことと思うのでございます。 それから石灰石でございまするが、これは長距離以上のものが非常に負担力に堪えかねる。製鉄関係にも影響するというようないろいろの御要望もございまして、二百五十キロ以上のものを一割の割引で一応了解して貰いたいと、かようにいたしたのであります。 その次は、問題の非常にやかましかつた木材関係でございまするが、木材につきましてはいろいろ強い御要望もございまして、又原木と製材についてはおのずから価格の相違もございまして、原木と製材を同じ並に取扱うことも、甚だ、不都合ではないかというような御意見も相当強かつたようでございます。そこで原木、坑木、足場丸太の粗材類につきましては、三百キロまでのものを一割、三百一キロ以上七百五十キロまでのものを一割五分引、七百五十一キロメートル以上のものを二割引というように割引をいたしまして、御要望に副つた次第でございます。製材につきましては、これより段低く五分ずつ割引率を減じまして、三百キロまでのものを五分、三百二キロ以上七百五十キロまでが一割引、それから七百五十一キロ以上のものを一割五分。原木に比較いたしますと、それぞれの地帯におきまして、五分ずつ低い割引率で以て割引をいたしたというわけでございます。 それから、鮮魚につきましては、これは高級魚は別といたしまして、統制されている下級魚については、当然控除すべきであるという御議論が強かつたのであります。そこで最初に書いてございますように、「いわし」、「さんま」、「あじ」、「さば」、「にしん」、「たら」、「かれい」、「さめ」、「ほつけ」、「えい」、「ぐち」、「いか」及び「くじら」に限りまして、いわゆる下級鮮魚に限りまして、大体木材、製材と同じように、三百キロまで五分、三百一キロ以上七百五十キロまで、即ち三陸もの、或いは下関から阪神あたりまで参りますものは一割、それ以上の距離になります七百五十一キロ以上のものは、これは北海道なり、九州なりから東京方面に参りまするものにつきましては、一割五分見当、かような扱いにいたしまして実施いたしましたのでございます。 これは差当りの応急措置でございましたが、いろいろ振合い、或いは具体的な妥当性等につきましては必ずしも御満足が行きかねる点もあるかと思うのであります。早急の際でございまするし、且つ一時的な臨時措置として御承認願わなければならんと思いまするので、一応この割引で以て、大体御要望の趣旨に副い得たのではないか、特にこの割引によりまして運賃收入に多額の欠損をいたすことは、これは補正予算の建前から見ましてもむつかしいことでございますし、又鉄道財政上も相当考慮しなければならないことでございます。只今申上げました割引きによつて、大使どのくらいの運賃收入上の不足が見込まれるかということもお手許に差上げましたものにございまするが、大体年額十八億八千万円、十九億くらいになります。そのうち木材が十二億四千五百万円という額になります。一月から三月までにいたしますと、正確に申しますと多少違いますが、大体四分の一でございますので四億七千万円、五億近い額になると御了承願いたいと思います。併しながらこの五億の不足を国鉄が堪えられるという筋合では、甚だ補正予算をお願いし又国鉄の裁定の際にもいろいろお話しもありましたのでございますが、これは今後国有鉄道といたしましては、できるだけ出荷誘致をし、その他旅客方面におきまして誘致等をいたしまして、これだけの穴はあけないというような一応の考え方で努力をいたさなければならない。これだけ当然收入不足になるという考え方を持つておりません。ただ紙の上で計算いたしますと、この程度に一応なると、かように御了承願いたいと思います。それから果物につきましても、いろいろ御要望があつたようでございますが、これは現在大型の無蓋車に積載した場合におきまして、非常に不利益をおかけしておるというような点も大分大きな原因ではないか、かように考えられましたので、運賃の最低トン数を新たに設けまして、果物につきましては、それで御要望に応じておるわけでございます。 大体の経過はかような程度でございまして、一月一日から今日までの運輸成績はどうであるかということを簡單に申上げて見ますると、御承知のように一月上旬から十五日頃まで、例年とも同じようでございますが、いわゆる正月休みと申しますか、そういうような関係で、貨物につきましては出荷状態が平常ではないのであります。従つて余りはつきりした値上げの影響等につきまして検討いたすわけにも参らんのでございます。むしろ一月下旬から二月にかけましての数字を見て、初めてその点が言えるのではないかと思うのであります。大体一月上旬には、前年と比較いたしますると発送トン数にいたしまして九・一%になつておる、約九%が当時より減つております。運輸收入は七割一分増しております。そこで若しこの前年と同じ数量であるならば、当然八割程度の増收はあつたかと思うのであります。これは正月上旬のことでございまして、数量的にも、休み工合或いは天候等に影響されまして大分違つて参りますので、これを以て律するわけには参り兼ねるのであります。中旬の成績も発送トン数におきましては、前年に比較いたしますと約九三%、約七分ばかり不定いたしております。運輸收入の方は、これは大体六八%増加しております。やはり八〇%値上には幾らか不足いたしておるような状況でございます。併し在貨の方を見ますると、これは運賃値上にも拘わりませず、相当強い数字を示しておりまするので、従いまして、この現象はやはり高級な貨物がこり運賃値上を控えまして、年度前に、年が変る前に或る程度送り越しができて、やつていたというような関係もあるかと思うのでありまして、このままこの状態で参りますと、予定收入を確保いたしますことは必ずしも至難ではないというような感じもいたしまするので、国鉄運賃値上の改正がひどく現われておるということになつておらないのじやないか、かように考えまして、何分にも只今申上げましたように、十五日頃までは、平常状態ではございませんので、一概には申上げかねるかと思うのであります。 大変お分りにくい説明を申上げたと思いますが、大体御要望事項に対します経緯を御報告申上げまして、御了承を得たいと思います。
○委員長(中山壽彦君) 只今の説明につきまして、何か御質疑がありましたら、御回答を願いたいと思います。
○前之園喜一郎君 木材について申上げますが、この値上後の割引は、値上前にしまするとどのくらいの割引になりますか。
○政府委員(石井昭正君) お尋ねの点は、例えば一割引というのは実質上何割の割引になるかというお尋ねでございますか。
○前之園喜一郎君 そうです。
○政府委員(石井昭正君) 五分は七割一分、一割は六割二分、一割五分は五割三分、二割は四割四分くらいになるかと思います。大体そういうふうなことになつております。
○前之園喜一郎君 それから木材、原木等の昨年の一月一日から今回までの取扱い数量と、運賃値上後の今年一月一日から現在までの取扱い数量とはどういうふうになつておりますか。
○政府委員(石井昭正君) 品目別には遺憾ながらまだ十分調査の時間がございませんので、間に合つておりません。いずれ調査が整いましたら御報告申上げます。
○前之園喜一郎君 政府委員も十分御承知のことと思うのでありますが、運賃八割値上の法案を我々が審議いたしまするときに、最も論議の的となりましたのは原木、木材についてであつたのであります。この八割値上によつて原木、木材の遠距離運送は殆んど原木がただになり、更に相当足を出すものもあるのだということを強く申上げてあるので、当時私共の政府に要望いたしましたのは、少くとも八月一日から三月末日まで、いわゆる等級表の改正期に至るまでは、値上げ前の運賃に幾らも違わないだけの運賃割引きをして貰いたいということを強く要望したのであります。これは運輸委員会一致の意思であつたということを私は信ずるものであります。これに対して、責任者である運輸大臣が、委員の要望は了承したということをはつきり答えられた。我々は附帯決議を付してあの八割値上げの法案を承認したわけであります。それで私共は一月一日からの木材、原木等に対する割引は非常に大幅のものであるということを信じたのであります。ところが実際において実施されたものは、只今御説明の通り誠に微々たるものであります。僅かに五分というような程度でございます。私共は先に九州地方を院議によつて視察に参つたのでありまするが、特に林産県であると言われておるところの南九州、鹿児島、宮崎、熊本等におきましては、この点について非常に強い意見の開陳があつたのであります。殆んどあの辺の業者はこの運賃値上げによつて成立たない。当時も説明申上げたのでありまするが、従業員にいたしましても、家族を寄せると二千万人近いところの従業員がおる。而も値上げ前の状況によつて、すでに三五%の転廃業を見ておる。これが八割値上げになると、更に没落するものが殖えるだろうということを当時私共は申上げたのでありまするが、実際においてこの南九州等を廻つて見ますと、そういうものが続々と現われておるという実情にあるのであります。政府委員は、大体我我はこの割引きによつて満足するだろうというような御意見のようであるが、それは以ての外である。私共は全くこの割引きによつて非常なる憤激を買う。こういうような軽い程度の割引きを我々は要求しておるのではないのである。速記録を御覧になれば分る。石井部長は当時政府委員として御出席になつておつたと思うのでありますが、無論石井部長の單独の意見によつて、こういう割引をやつたとは考えないのでありますけれども、私共はこの割引については特に、つまり運輸委員の要望に非常に遠いものである。これを我々は承認することはできないという強い意思を私はここに表示しておきたいと思うのであります。こういうような殆んど委員会に対する申訳的な、木材、原木等のこれらの業者の実情に即さないような割引に対して、私共は非常に強い不満を持つておるということをこの際申上げて更に適当の機会にこれらに対して適当な措置を考えたいということだけを申上げておきます。 ―――――――――――――
○委員長(中山壽彦君) 次にお諮りいたしますことは、税制改革が交通事業なり、関連産業にどういう影響を持つかということにつきまして、第七国会開会当時におきましては、そのために特別委員会を設置して審議すべきである。こういう見解がこの委員会にあつたように承つておるのでありますが、この問題を今後はどういうふうに処理いたしたらよろしうございまようか。この機会に改めて皆様の御意見をお聞きいたしたいと思います。まあ特別委員会を設置いたしますということも、そう簡單には行きかねるようでありますしも又その当時といろいろ事情が変つておるようでありますから、或いはよく政府の方からいろいろな事情を聽取した後に、改めて一つ考えたらどうかというようなふうにも考えられますか、一応皆様の御意見をお聞きしておきたいと思います。如何でございますか。
○前之園喜一郎君 委員長に一任いたします。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中山壽彦君) 他に御意見ございますか……別段御意見がないようでありますから、さように一つ処理することにいたしたいと思います。 それからお手許に、今議会代この運輸委員会に提案される案は大体こういうものであろうということで御迭付いたして置きましたから、これは一応御覧置きを願つて置きたいと思います。 ―――――――――――――
○委員長(中山壽彦君) それから次回の運輸委員会の開会日につきましては、理事の方々と御協議をいたしまして決定をいたすつもりでありますが、何か特に皆様の御希望がありましたならば、この機会にお申出を願つて置きたいと思います。別段お申出がなければ、理事各位と御相談申上げて御決定申上げてよろしうございましようか。
○前之園喜一郎君 次の委員会に国鉄総裁の出席を私から求めたいと思います。問題は只今申上げた運賃割引の点について……
○委員長(中山壽彦君) 承知いたしました。 外に何か御希望はございませんか。
○小泉秀吉君 南の方で漁船が拿捕されたというようなことが、現に新聞紙上にもあるし、問題になつておるので、外務委員或いは水産委員あたりで、その問題を取上げておるようですけれども、私はあれは海上保安庁でも相当やはり関係もある問題だと思つておるのでございますけれども、若し何でしたら、この次にでも、海上保安庁の方で、どういうふうな関係、或いはどろいう何にたつておるかというようなことを、一応聞いて見たいと思いますが、皆さん御同意下さるなら、そう願つたらと思いますが。
○委員長(中山壽彦君) 只今小泉君から御意見を伺いましたが、如何いたしましようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中山壽彦君) ではさように一つ取計らうよりにいたします。 尚この請願陳情の処理が、第七国会開会よりそのままになつておりますので、成るべく早くそれぞれ処理をいたさなければなりませんので、先刻御指名を申上げました各小委員におきまして、成るべく早く小委員長の互選を願い、御報告願いたいと思います。今日はこれで予定の議事を終りました。有難うございました。散会いたします。 午後四時十九分散会 ――――――――――――― 出席者は左の通り。 委員長 中山 壽彦君 理事 委員 飯田精太郎君 小泉 秀吉君 内村 清次君 植竹 春彦君 加藤常太郎君 入交 太藏者 前之園喜一郎君 政府委員 運輸事務官 (鉄道監督局 石井 昭正君 国有鉄道部長)