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7回国会衆議院1950/02/18

予算委員会第五分科会 第2号

発言数
95
登壇者
9
会派数
2
開催日
1950/02/18

会議録

尾崎末吉民主自由党

○尾崎主査 ただいまより作目に引続き、予算委員会第五分科会を開会いたします。  本日はまず昭和二十五年度一般会計予算及び昭和二十五年度特別会計予算中、郵政省所管を議題といたし、審査を進めます。  まず政府より郵政省所管予算の概要について説明を求めます。坪川郵政省政務次官。

坪川信三民主自由党郵政政務次官

○坪川政府委員 昭和二十五年度郵政省所管の一般会計、郵政事業特別会計並びに簡易生命保險及び郵便年金特別会計の予算につきまして、その概略を説明いたしたいと存ずるのであります。  まず郵政省所管の一般会計予算におきましては、その総額は五十六億六千二百十二万五千円となつておりまして、この内訳を申し上げますると、郵政省基幹職員に必要な経費八十一万一千円、年金及び恩給の支拂いに必要な経費五十六億二千六百三十一万四千円、戰病死及び戰災死者に対する保險金支拂いのために生ずる簡易生命保險及び郵便年金特別会計の損失を補填するために、同会計へ繰入れを必要とする経費三千五百万円となつておるのでありまするが、これらの経費を前年度と比較いたしてみますると、年金及び恩給の支拂いに必要な経費におきましては、受給有資格者の増加及び恩給支給額の改訂等に伴い、当然必要な経費といたしまして、二十二億八千四百三十九万九千円の増加となつており、戰病死及び戰災死者等に対する保險金支拂いのための経費は、支拂い該当者の減少等によりまして、簡易生命保險及び郵便年金特別会計への繰入金は、三千五百万円の減少となつておるのでありまして、以上を差引きいたしますると、前年度予算額三十八億二千七百五十五万五千円に比較いたしまして、十八億三千四百五十七万円の増加となつておるのであります。  次に郵政事業特別会計の予算について申し上げますると、まず歳入予算におきましては、総額五百八億二千八十九万六千円となつており、この内訳を申し上げますると、郵便事業收入におきまして百六十六億三千二百六十三万六千円、為替貯金事業収入におきまして十九億四千三百三十二万五千円、簡易生命保險及び郵便年金事業収入におきまして二百四十四万六千円、為替貯金事業の運営に必要な経費として、大蔵省預金部特別会計等から繰入れられる経費六十八億九千六十三万五千円、保險年金業務運営のため必要な経費として、簡易生命保險及び郵便年金特別会計から繰入れられる経費九十九億二千九百十七万九千円、電気通信委託業務等のために必要とする経費の電気通信省からの繰入金五十五億四千五百万円、逓信病院及び逓信診療所その他から生ずる雑収入として十二億四千三百八十三万二千円、郵便局舎等の建設に必要な紙費の分担金として、大蔵省預金部及び簡易生命保險特別会計等から受け入れる経費六億九千二百二十一万四千円、収入印紙を売りさばくために生ずる収入印紙収入七十二億一千万円、失業保險印紙を売りさばくために生ずる失業保險印紙収入七億二千六百四十万八千円となつておるのであります。これを前年度の予算額五百四十億七千五百四十五万五千円に比較いたしますると、三十二億五千四百五十五万九千円の減少となつておるのでありまするが、この減少は、取引高税印紙の廃止に伴う取引高税印紙収入の減少及び収入印紙収入の減少が、そのおもなるものとなつておるのであります。  以上は、歳入予算の概略を申し上げたのでありまするが、次に歳出予算におきましては、その総額は歳入予算と同額の五百八億二千八十九万六千円でありまして、この内訳を申し上げますると、郵政事業運営上の総係的経費といたしまして八十八億八千六百四十三万八千円、郵政事業の運営に必要な経費百三十四億八千三百七十八万七千円、為替貯金事業の運営に必要な経費七十一億五千百二十万八千円、保險年金事業の運営に必要な経費八十億百八十一万四千円、電気通信委託業務の運営に必要な経費三十五億七千百八十二万一千円、郵便局舎等の建設に必要な経費十四億九千七百九十四万九千円、公債及び借入金の利子の支拂いに必要な経費一億四千九百二万五千円、保險証書の再度発行手数料等を簡易生命保險及び郵便年金特別会計へ繰入れるために必要な経費二百四十四万六千円、収入印紙収入を一般会計へ繰入れるための経費七十二億一千万円、失業保險印紙収入を失業保險特別会計に繰入れるための経費七億二千六百四十万八千円予見しがたい経費の不足に充てるための経費一億四千万円となつておりまして、これを前年度の予算額に比較いたしますると、総体におきまして三十二億五千四百五十万五千円の減少となつておるのでありまするが、これがおもなる原因といたしましては、歳入予算の説明のとき申し上げました、取引高税印紙の廃止に伴う取引高税印紙収入、及び収入印紙収入の減少に伴う一般会計への繰入れ経費の減少によるものとなつておるのであります。なお、以上申し上げました歳出予算額のうち、郵便局舎等の建設に必要な経費十四億九千七百九十四万九千円は、その工事の性質上、年度内に支出を完了することを期しがたいため、二十五年度の支出残額を翌年度に繰越して使用する必要がありまするので、財政法第二十五條の規定によりまして、これが経費の繰越し使用の承認を求めることといたしておる次第であります。  次に、簡易生命保險及び郵便年金特別会計の予算について申し上げますると、歳入予算におきましては、その総額は四百四十六億四千八百四十九万八千円となつており、この内訳を申し上げますると、保險勘定におきまして四百三十六億五千五百三十二万五千円、年金勘定におきまして九億九千三百十七万三千円となつておりまして、この歳入は保險料及び年金掛金並びに積立金の運用利子等がおもなるものとなつております。  次に歳出予算でありますが、歳出予算の総額は百四十九億八千百七十九万八千円となつておりまして、これが内訳は、保險勘定百四十六億六百六十五万一千円、年金勘定三億七千五百十四万七千円となつておるのでありまするが、この歳出経費のおもなるものといたしましては、保險金及び年金の支拂いに必要とする経費二十億一千二百三十六万六千円、保險還付金及び年金返還金二十二億七千五百九十五万五千円、保險年金業務運営のために必要な経費として、郵政事業特別会計への繰入金百二億一千七十二万七千円、予備費三億三千万円、その他一億五千二百七十五万円となつておるのであります。  なお、この会計におきましては、二百九十六億六千六百七十万円の歳入超過となつておるのでありまするが、これは同会計の積立金となるものであります。  以上は今回の国会に提出いたしております郵政省所管の各会計の歳入歳出予算について、概略を申し上げたのでありまするが、これらの経費、特に歳出予算におきましては、現下における社会経済情勢ともにらみ合せ、独丸採算制の原則に立脚して、極力経費の節約をはかり、既定施設を維持する上に必要欠くべからざる最小限度の経費の要求をいたしておる次第でありまして、なかんずく人員のごときは、事業量の増加があるにもかかわらず、定員法において規定する二十六万六百五十五人にとどめ、従業員の能率を最高度に発揮し、事業量の増加に対処いたさんとしている実情にありますので、これ等の点を御了察の上、よろしく御審議のほどお願いいたしたいと存ずる次第であります。

尾崎末吉民主自由党

○尾崎主査 ただいま御説明を承りましたが、特別会計について、その事業内容の補足的説明があれば承りたいと思います。

中村俊一郵政事務官(経理局長)

○中村(俊)政府委員 ただいま御説明があつたことについて補足的に御説明を申し上げたいと思います。  郵政省の所管の予算は、一般会計予算と郵政事業特別会計予算と、もう一つ簡易生命保險及び郵便年金特別会計予算、この三つの会計の予算でございます。その歳入歳出予算額の総額については、ただいま御説明申し上げた通りでありますが、このうち二十四年度の予算と二十五年度の予算との間に相違している事柄を申し上げてみたいと思います。  郵便事業特別会計の方で申し上げますと、郵便事業収入は、二十四年度の補正予算以前の、二十四年度初頭に組んだ予算では百六十八億の収入を見込んであつたのでありますが、二十五年度においては、現在の収入状況その他の実績を勘案いたしまして、収入予定を減らしてございます。そうして確実に収納される額を見積りまして、これに基いて歳出予算を組むという確実な方法をとつているのでございます。  さらに支出の増を昨年度よりも予算上計上しております事柄を申し上げますと、その一つは郵政省の共済組合に対する政府の交付金でありますが、この金額が増加しております。これは二十四年度の予算の成立後に、この交付金の支給額の率等が変更になつて、二十四年度は予算成立後でありましたためにそのままであつたものを、今年度は支給率の改正になつた額を計上したために、この分が増加しております。さらに二十四年度の成立当初の予算に比較して、二十五年度は石炭、寒冷地手当を計上してありますから、二十四年度の当初予算に比べると、その分だけは増加しておるのであります。次には電気通信省と郵政省が昨年の六月に分離して、今までは逓信省一本として、省内に使いますところの電信、電話料並びに郵便物は、事務用のものでありますが、これはいずれも同一省内でありますので、料金計算はいたしてなかつたのでありますが、両省に分別になりましたために、それぞれ電気通信省には郵政省が使います電信電話料金を、また郵政省へは電気通信省が使います郵便料金を、それぞれ支拂うことに相なりましたので、その分が郵政省予算としては電信電話料金が増加しております。それから局舎等の建設に要する経費でありますが、二十四年度におきましては、職員の住宅、共同宿舎の予算は成立いたしておりませんが、二十五年度には、職員の住宅の現状にかんがみまして、最小限度の一億五千万円程度でありますが、これを新たに予算上に計上してございます。  それから支出の減少になつておる項目を申し上げますと、退官、退職の経費が、二十五年度は二十四年度に比較して減つております。これは御承知のように二十四年度に行政整理を行いましたために、二十四年度は特別にその分の退官、退職の手当が計上してありましたが、二十五年度はこれがありませんために、その分だけ減少いたしておるのであります。さらに先ほどの御説明にもありましたが、取引高税が廃止になりましたために、取引高税の印紙を郵便局の窓口で売りさばきをいたしておつたのが、来年度はないわけでありまして、その分だけ一般会計べ支出として出て行くものが減少いたすのであります。  それから。保險関係でありますが、保險年金特別会計から郵政特別会計へ、事業の運営に必要な経費として繰入れていただくもののうち、保險の目標が二十四年度は二十億でありましたものを、二十五年度は十五億にいたしておりますために、それに関する経費が多少減少しておるのであります。  以上申し上げました事柄が、大体二十四年度及び二十五年度予算上増減をいたしておるおもなる項目でございます。

尾崎末吉民主自由党

○尾崎主査 これより質疑に入ります。西村英一君。

西村英一民主自由党

○西村(英)委員 私はこの業務にまことに不案内でございますが、一、二御質問申し上げます。  第一に電気通信の業務から郵政業務に五十五億ほどの繰入れをしておつて、そうしてこの郵政業務の方の歳出といたしまして、三十五億ほどの電気事業運営に要する経費があるのでありますが、この差はどういうふうになつておるのかというのが第一点であります。

中村俊一郵政事務官(経理局長)

○中村(俊)政府委員 繰入れの五十五億と、委託業務の運営に要する経費の三十五億、この差額はどうなつているかというお話でございますが、この予算の立て方といたしましては、事業運営に要する経費と、総係の経費という二本を立てておりますために、総係経費の中に、電信電話の委託業務に関する経費が入つております。従つてそれと事業運営に要する経費三十数億を加えると、五十五億になるのでありまして、分割して入つております。総係経費と申し上げますと、これは事業それ自体の直接の運営経費ではありません。たとえば本省並びに地方の郵政局等における総体的な関係において仕事をやつておる分担が、その分に現われているために、事業運営それ自体のところには入つておりません。合計いたしますとぴたつと合うわけであります。

西村英一民主自由党

○西村(英)委員 ただいまの点は了解いたしました。第二番に、昨年郵政省と電気通信省がわかれたのですが、その分割していろいろ施設その他の面で、非常に経費がいつたと思うのであります。この郵政省の歳出の中にあります局舎その他の施設建設に要する経費、こういうようなものがその一部ではないかと思うのですが、その点両省の分離のために、昨年から今年にかけて、さらに二十六年度までも経費がいるならば、その総体の費用は分離のためにどれほどいるか。今年の予算にどれほど計上されているか、それを伺いたい。

中村俊一郵政事務官(経理局長)

○中村(俊)政府委員 昨年両省に分割いたした際に、当時、つまり逓信省時代にありました現在の郵政省の、特に建物関係であります。これはそれぞれ財産を両省に分割いたしました。たとえて申上げますと、いろいろ施設はありますが、その当時の逓信局の庁舎、本省の庁舎々例にとつてみますと、現在郵政省が使つておりますあの庁舎は、従来逓信省で電気通信関係の人が全部入つておつたのですが、あの建物は郵政省所管の財産になりました。それから地方の各郵政局も、大阪の逓信局は電気通信省の財産、それから広島は郵政省の財産、こういうふうに財産の分割をいたしましたが、その後なおその当時よりも、御承知のように定員法によりまして定員は減つております。しかしながら電気通信省の方におきましては、新しい電気通信省の制度におまして、いろいろな機関ができましたが、郵政省は設置法によつて新たにできました機関としては、監察局というものが本省にできまして、その監察局の地方機関の地方監察局というものができまして、これが今までよりも機構としては建物が必要なわけで、これらの新しい機構に基く建物は、必要やむを得ないものはいたし方ありませんが、大部分は現在のところでがまんしてもらうということになつておりますために、そのための経費は余分には二十五年度には計上してありません。但し郵便局等で、従来電信電話が一緒にありましたものが、手狹になるようなものは、二十五年度でそれぞれ増築したり、あるいは新築したりすることになつております、なおまた特定局の局舎——昔の三等局であります。この特定局の局舎は、方針といたしましては、今までは郵便局長が提供することになつておりましたが、これはいろいろな点から、できるだけそういう制度をやめまして、将来は直轄に持つて行く。つまり国の局舎にしたい。それが一万数千でありますので、一時にできませんから、その問は借上げをする。借上げて国がこれを使う。こういうことになつておりますが、そのうち新築を要するもの——局舎がどうしてもない。あるいは今まで貸していただいておつた局舎が、よんどころないことで返還を要求されたもの、こういうものはどうしても国で新築してやる。その経費は入つております。そのほか倉庫とか、あるいは逓信省には職員の、再訓練の機関の訓練所というものがありますが、そういうものに必要な附属局舎を建設する。あるいは修繕するというような程度でありまして、特に両省分割のために必要である経費というものは、そうたくさんはございません。今申し上げた程度であります。

西村英一民主自由党

○西村(英)委員 そうたくさんじやないというお話でしたが、たとえば本省が御承知の通りわかれましたし、また地方の方もかなり庁舎がわかれているのじやないかと思います。その辺でこの分離のためには、相当に資金がいつているのじやないかと思います。私の言いたいのは、それも両省にわかれたのですから、けつこうでありましようが、結局それよりももう少し特定局——山間地では郵便局がなくて非常に不便をこうむつているところがたくさんあるから、むしろ建設にまわす金があるならば、その方にまわしていただきたい。一般業務の事務をとるところは、別に定員がふえたわけじやないから、狹いのをがまんして、むしろ現場の方の不便なところに郵便局をふやすということに金を使つていただいて、あまり事務的に庁舎のみをふやすことに、金を使わないようにしてもらいたいという趣旨で、私は今質問しているのです。おそらく両省分離のために私は相当金がいつているのじやないかと思うのですが、その点、もう一応お伺いいたします。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 西村君の御心配はごもつともな御心配でありまして、郵政事業関係においては今中村君がお答えした通り、ごく小範囲であります。金額においてももう幾らもないと思います。ただ電気通信省の方は相当の金額になります。というのは、御承知のように従来逓信省時代にない機構がふえた。たとえば地方で見ると、仙台電気通信局の下に、各県の通信部がある。それから、その下に一県に四つか五つずつ管理所というものができております。しかし管理所というものは、逓信省時代には工事局という名前でやはりあつたものが、管理所になつて、そこへ業務を加えるというだけでありますから、これも割合にないのであります。お話の特定局等をふやして、山間僻地の一ごく遠い村へでも郵便の窓口をふやして、一般国民大衆の郵便に対する利便をはかるという趣旨は賛成であります。ところが今まで大体特定局というものは、全国町村の中で一千五百村ぐらいは、全然郵便局のない村があつた。ところが一方においては定員法で定員は縛られる。ああいう特定局を一つ設けたために、最小限度年に何十万というものを損するのであります。たとえば一つか二つの郵便局を置いても、それだけの郵便事務量がないから、結局欠損になつて来る。定員において非常に多くなると同時に、また経費においても非常な欠損になる。その欠損を都市のにぎやかなところで埋めて来たのが、この通信事業の経済です、そこで今年度の予算で定員が縛られ、一方独立採算制ということが要請されて来た。しかしながら一方においては今申し上げた通り、全国の千五百の町村に郵便局がないことを、ほおつておくわけには行かないのであります。ですから私は第五国会で、簡易郵便局設置法という法律の御審議を願つて、現在五百だけ二十四年度でふやしております。大要をごく簡單に申し上げますと、今の独立採算制あるいは定員法に縛られて、拡張できないものを、そのわく内において郵便の窓口をふやそうというので、このねらいは大体町村でもし一定の郵便事務を扱う場合には、一部扱つた場合には幾らという実費計算で、町村で請負つてもらう。これが簡易郵便局の内容であります。これが五百見当でありますが、これは大きな予算もいりませんし、定員もいりませんし、欠損する心配もないので、現在五百ふえておりますが、来年度でも五百や八百ふやしてもよいような建前になつております。この簡易郵便局がだんだん利用者が多くなりましてそうして収支の関係があまり損をせぬでもよくなり、また定員でもこれがまかなわれるということになりますれば、漸次特定局に昇格して行きたい、こういうような考えで進んでおるのであります。しかしいずれにいたしましても二省分立によりまして新しい経費を使うということは、われわれとしてもて嚴重に愼まなければならぬことでありますので、今中村君が言つたように、従来の局舎で間に合うものは可及的に間に合せて、むしろそういう金があれば、国民の要望しておる電話の数をふやすというような建前で進んでおります。結論とするところは、郵政関係においては、二省分立によつて新たに経費を使つておるところはほとんどありません。ただ電気通信の関係で若干ありますが、特定局の方では今申し上げたような点で、漸次調和をとつて行きたい、かように考えております。

西村英一民主自由党

○西村(英)委員 よくわかりました。了解いたしましたが、郵政と電気通信とは切つても切れないような、また郵政を分離いたしましても、電気通信にかなりたよらなければならないところがあるのではないかと私は思つておるのでありますが、ただいまの話ですと、電気通信省に普通の電話料を拂つておるというようなお話でありましたが、これは何か専用回線を借りて拂つておるのですか。ただ單なる電話の需要家としての電話料を拂つておるのですか。その点をお聞きしたい。

中村俊一郵政事務官(経理局長)

○中村(俊)政府委員 それは両方あります。と申しますのは、ただいま大臣からもお話がありましたように、極力独立採算制の原則に伴いまして、経費の節約をはかるという点から、現在たとえば本省から十あります地方の郵政局には、これは専用線ではなくして、それぞれ普通の通話料を拂つております。ところがこれを計算いたしてみますと、專用線を設定した方が経済的になる。従つて二十五年度には專用線を設定したい。そのほかのところにおきましては、普通に一般の国民の方々のお使いになる電話料金、あるいは電報料金というものを支拂うことになつておるのであります。

西村英一民主自由党

○西村(英)委員 もう一点お伺いします。この歳入予算書の中で、設備負担金が六億九千万円というのがありますが、この種目はどういうものでございますか。ちよつと御説明を願います。

中村俊一郵政事務官(経理局長)

○中村(俊)政府委員 これは郵政省の特別会計の中へ、貯金の関係は預金部から繰入れる。それから保險の関係の経費は簡易生命保險及び郵便年金特別会計から繰入れるということになつておりますが、そのうち一般の業務の運営に要する経費、それから局舎等の建設に要する経費と、二つにわかれるわけであります。そのうちの後の局舎の建設等に要する経費の分担金を、それぞれ預金部特別会計及び簡易保險年金特別会計から分担していただく額であります。

尾崎末吉民主自由党

○尾崎主査 山本利壽君。

山本利壽民主党(第九控室)

○山本(利)委員 当局のお骨折りによりまして、漸次郵政事業が復興しつつあることは、まことに慶賀すべきことだと存じます。今日ここに御配付にあずかりました第五国会における参議院の通信事業復興促進に関する決議に対する報告書を拜見いたしまして、大体の復興計画が、昭和五年から九年の水準に復帰することを前提として、郵便事業でも大体そこらを標準にしておられるようでありますが、郵便事業というものの最も発達したというか、充実されましたのが、大体五年から九年ということでありましようか。あるいは戰争直前ごろが一番多かつたけれども、そこにしてはちよつと到達しかねる。標準としては高過ぎるという意味で、五年から九年というところをとられたのでありますか。郵便事業の復興計画を立てる上についての、そこらの見解を御説明願いたいと思います。

白根玉喜郵政事務官(大臣官房人事部長)

○白根政府委員 お尋ねの点につきまして御答弁申し上げます。戰前の方がレベルは上でございます。しかしながら目標を少し下げておりますのは、まずさしずめその程度までこの計画年度の間にやつて、さらに次の年度からまた戰前に復帰しよう、第一次目標は少し低くやつております。

山本利壽民主党(第九控室)

○山本(利)委員 そういたしますと、戰前の最後を一〇〇として、この五年から九年という標準は、大体どのくらいなところに当りますのでしようか。

白根玉喜郵政事務官(大臣官房人事部長)

○白根政府委員 大体八〇%程度になつております。

山本利壽民主党(第九控室)

○山本(利)委員 先ほど政務次官からもいろいろ今年度の予算について御説明がありましたが、数字等については少し早過ぎましたので、私ちよつと捕捉いたしかねたのであります。独立採算制の点から申しまして、二十五年度においては完全に独立採算がとれ得る見通しでありますか。ただ帳簿上大体ごの程度にしておけば行くという程度でありますか。そこの確信の度合いをお伺いいたします。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 昭和二十四年度の編成において、独立採算制をとるためにはあらゆる経費を節約いたしましてもなお約五十億程度が不足だつたのであります。この五十億の不足なものを、郵便料金の一部値上げによつてまかなう形で、二十四年度予算が編成されたのでありますが、いよいよ実施いたしてみますと、貯金、保險の方はほとんど計画を越えております。ところが郵便収入の方が非常に赤字の傾向でありますので、経費を極力予算編成当時よりも節約する一方、増収対策等を講じまして、たとえば年末にお年玉つき郵便なんというものも、いろいろ年賀状の特徴を生かすということもありますが、腹のうちはやはり増収対策であります。そういうようにしてあらゆる面から増収対策を講じましても、結論においては今年度は十数億の赤字になる予定であります。しかし赤字と言いましても、予定収入よりは少く入つているというだけで、歳出面ではどうかといいますと、歳出は歳入とにらみ合して行つておりますから、実際上の計算かち言つては赤字にならぬのであります。つまり予算上の歳入より減つておりますが、歳出は予算より少くしておりますから、結局においてはゼロに行く方針になります。従つて二十五年度は二十四年度の実績を参酌いたしまして、ただいま経理局長が説明した通り、収入は少し二十四年度の実績に比して多過ぎたと思う点は、削つております。従つて現在の料金で、現在の人員で、二十五年度は今年度よりは確実は独立採算制が実施されるものと確信をいたしております。

山本利壽民主党(第九控室)

○山本(利)委員 今大臣からお話のありましたお年玉つき年賀郵便についても、私ども賛成をいたしたものでありますが、実際問題としてあれによつてどのくらいな純益と申しますか、収入のプラスがありましたか。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 お年玉つき郵便は、全部で一億八千万枚発行いたしました。三円の分が一億五千万枚、二円の分が三千万枚、三円の分と二円の分とどう違うかというと、共同募金の一円が加わらないだけでありまして、こちらの収入は二円の分も三円の分も同じなのであります。従つて一億八千万枚の二円でありますから、全部売りましたから、三億六千万円総収入は入つたわけであります。三億六千万円から諸経費を引きますと、三億円の増収と考えております。但し景品等の点については、特に共同募金の方から募金謝礼金というのが来ましたから、その謝礼金で景品の方はまかなつておりましたから、実際に使用したものは実際の実費、たとえば年末手当等を加えて、あるいは印刷代その他を加えて六千万かかつておりますから、大体三億円の増収になつております。

山本利壽民主党(第九控室)

○山本(利)委員 この郵政省の収入を増加させることが、すなわちこの郵政事業の発達を期する一助になるわけでありますから、考えたのでありますが、平素使用しておりますはがきに広告を刷り込んだら、非常な増収になりはしないか。はがきの右下の一寸くらい三角にしるしを入れて、そこにいろいろな広告を刷り込むというようなことをすれば、非常な収入になるのではないか。しろうと考えでありますか、もちろんいかがわしい広告はできませんので、特別な委員会等において選択されるでありましよう。郵政省その他の政府関係、国家的に宣伝すべき事柄、その他あるいは国民がだれが見てもこの広告はいかがわしいものでないというものについて、あれを広告に使用するということは、非常に収入を増すと思いますが、こういうことについてもお考えになつておるかどうか。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 この問題は昨年私が就任当初から、私も山本さんと同じ考えで、一生懸命考えておつたのです。ところがその当時における逓信省の設置法から見ますと、政府が広告事業をすることは禁止せられてあつたのであります。ところが六月一日から施行せられました郵政省設置法では、広告をやつてもいいということに今度皆さんの方で決定していただきましたから、今お話のような案について、各方面からいろいろな参考資料がたくさん来まして、そして実施に移すばかりに今検討中でありまして、まだ具体的にはやつておりませんが、こればかりでなく、ポストに広告を出すとか、あるいは特定郵便局の目立つところへネオンで広告をさすとかいうことをみな取上げて、広告制度による増収を今鋭意研究中でありますから、近日に実現できるのではないかと思います。

山本利壽民主党(第九控室)

○山本(利)委員 報告書にもありますが、郵便事業に携わつている人、窓口の人にしましても集配人にしましても、機械を扱う技術者と違つて、人間の問題でありますから、われわれの日常生活に與える幸福感と申しましようか、反対に言えば憎惡感を受ける場合もあるのでありますが、われわれの日常に與える影響は非常に多いと思う。しかし郵便配達たちの待遇が、学歴その他にもよることでありましようが、非常に惡いために、どうしてもよい人が来ない。しかし郵便事業の目的の一つである迅速とか、確実とか、親切とかいうようなことを得ようと思うと、先ほどおつしやつたいろいろな従業員の訓練的な施設も必要でありますが、厚生その他の方面も非常に大事だと思うのです。この点についてそういうことをしなければならぬということは、すでに報告書にもありますが、具体的に言つて日本全国の従業員に対して、どういう方面に指令を発し、優遇させようとしておられるか。具体的な方案があればひとつお示しを願いたいと思います。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 御指摘の通り、まず郵便事業のサービスを改善しようというのには、何をおいても従事員の考え方、また勤務ぶりが重要な問題であります。従つて勤務ぶりが良好になるということの一番重要問題は、いわゆる手当、俸給等の待遇問題であるのであります。しかし御承知の通り郵便事業に従事する諸君はいずれも公務員でありまして、従つて公務員法の適用があり、同時に給與法の制限があるのであります。しかも給與法には、給與法で認められた手当、俸給のほかは、いかなる名目をもつてしてもこれに対して特別のものを出してはいかぬという規定になつております。そういうような順序から言うと、現業官庁である郵政省あるいは電気通信省が、一般公務員と同じような手当の支給の仕方、あるいは一般公務員と同じような会計法に基く拘束を受けておつたのでは、本来のいわゆるサービスの改善あるいは能率の改善というようなことは、非常に困難なことであります。なぜかというと、事業官庁は一つの企業体でありますから、企業体として完全にやるのには、一般公務員とは違つた形における法の規律が必要であると思うのであります。従つて先般新聞紙上でもごらんになつたと思いまするが、電気通信省の公共企業体化というようなことが考えられるゆえんのものは、ただいまの一般公務員法でこれを律しておつたのでは、今申し上げたような徹底的な従事員諸君の業務に対する熱誠を現わすことは非常に困難である。ことに会計法の規定等も、真正面から官庁行政と同じように適用されておつたのでは、企業体の運営はできないということのねらい、すなわち一般公務員と違つた制度、違つた待遇をもつてやつてこそ、初めて企業体が完備するのではないかという見解から、この公共企業体ということも考えられるようになつておるのであります。これは電気通信省は特に問題でありますが、やはり郵政省も独立採算制で、しかもサービスを改善し、増収をはかるということになりますと、やはりこの公共企業体と同じような感じで、すべての経理、すべての待遇を考えて行かなければならないと思うのであります。従つてこれはまだ具体的にはなりませんけれども、許すことでありますれば、現在では專売公社も公共企業体になり、運輸省も鉄道面はいわゆる日本国有鉄道公社になつておりますから、この二省だけは会計法その他給與法の適用を別にして進むことが、むしろ適当ではないかというような考え方になつておりまする、が今これは政府で最後の決定はいたしませんので、私の腹案としていろいろ考えておりますから、今具体的なお答えができないことを遺憾と存じますが、考え方は今お話のような方向に進んでおります。

山本利壽民主党(第九控室)

○山本(利)委員 実際問題といたしまして、現在の六千三百円ベースではまことに生活がしにくいということは、わかり切つたことであります。従つてすでに御承知ではありましようが、配達人などはいろいろな物を売つて歩いている。私は決してそれを押売りしているとは申しません。昨年の初めごろあたりの配達夫などと比べると、漸次質もよくなつて、現在私の家あたりに参りますのは、非常によろしいと思つている。そういう人たちがやはりときどきいろいろな品物を持つて行つで、買つてくれそうな家では売つているわけであります。これは私がこういう席上で申し上げたからといつて、すぐにそれは公務員法にそむくと言つておとめ願うと、本人たちは生活に困つて、またどういうことが起るかもしれませんから、急におとめ願うことを目的として私は申し上げたのではありません。実情におきましてはその集配人は各家庭を訪問して、いろいろな物を売りながら生活をしている。こういうことのないようにできるだけ優遇してやつてもらいたい。こういうことがもし今後長く許されるならば、この行商によつてさらに押売りとなり、あるいはうまく買つてくれぬ家には、配達してくれないのではないかというような疑心暗鬼を、一般に起させるようになる。そういうことになると私は非常な問題だと思います。現在の六千三百円、ベース、しかも手取りが六千三百円ももらえないような従業員としては、まことに苦しいだろうと思う。だからこの点は、幸い独立採算制がとられるようになり、特別な組織になつたのでありますから、でき得る限りこの増収をはかられまして、そしてこの金をわけてやることができないならば、病院であるとか、宿舎であるとか、郵政省関係の従業員はほんとうに仕合せだといつて、たくさんの者が喜んでその業に服するように、いろいろの施設を十分に整えられますことを希望いたしまして、私の質問を終ります。

尾崎末吉民主自由党

○尾崎主査 ほかに質疑はありませんか。  なければ郵政省関係の質疑はこれをもつて一応終るごとにいたしまして、午後は一時半から電気通信省の所管について審査を進めたいと思います。  暫時休憩いたします。     午後零時十一分休憩      ————◇—————     午後一時五十九分開議

尾崎末吉民主自由党

○尾崎主査 午前に引続き開会いたします。  これより昭和二十五年度一般会計予算及び昭和二十五年度特別会計予算中、電気通信省所轄について審査を進めます。  まず政府より予算の概要について御説明願います。小澤国務大臣。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 ただいまから昭和二十五年度電気通信所管の一般会計予算及び電気通信事業特別会計予算につきまして、その概略を御説明申し上げます。  まず電気通信省所管の一般会計予算におきましては、歳入予算の総額は六千九百四十二万円となつており、この内訳を申し上げますと、官有財産収入におきましては三十一万九千円、雑収入におきまして六千九百五十九万円となつておるのであります。これを前年度の予算額一千七百四十六万円に比較いたしますると、五千百九十五万二千円の増加となつておるのでありまするが、この増加は無線通信施設等の本年度検査見込み件数による手数料がおもなもののとなつてるのであります。  以上は歳入予算の概略を申し上げたのでありりまするが、次に歳出予算におきましては、総額十四億四百三十七万六千円となつており、このおもな内訳を申し上げますと、電気通信省基幹職員に必要な経費八十一万円、電波庁長官官房一般行政その他に必要な経費二億七千二百六十一万五千円、電波庁法規経済部一般行政その他に必要な経費六千百二十六万七千円、電波庁施設監督部一般行政その他に必要な経費一億四千四百七十四万五千円、電波庁電波部一般行政その他に必要な経費二億七千四百三十五万円、電波庁地方電波管理局一般行政その他に必要な経費四億三千二百七十二万三千円、航空保安庁一般行政その他に必要な経費二億一千七百八十六万六千円となつており、これを前年度の予算額十二億二千六百八十四万七千円に比較いたしますると、一億七千七百五十二万九千円の増加となつておるのでありまするが、これは主として無線通信士及び無線技術者資格検定、海外放送、電波標準測定実験及び研究施設維持運用、電波監視業務管理、航空保安施設の維持運営等に要する経費の増加であります。  以上で一般会計の歳入歳出予算について概略を申し上げました。  次に電気通信事業特別会計の予算について申し上げますると、まず歳入予算におきましては、総額五百十七億四千万八千円となつており、この内訳を申し上げますると、業務収入のうち、電信収入におきまして六十一億九千二百十三万二千円、電話収入におきまして三百九億七千五百八十七万円、雑収入におきまして十四億二千四百四十七万五千円、雑益におきまして九億一千七百万円、米国対日援助見返資金特別会計より受入れ百二十億円、設備負担金二億三千百四十三万一千円となつておるのであります。これを前年度の予算額四百七十七億二千三百六十五万九千円に比較いたしますると、四十億一千六百三十四万九千円の増加となつておるのでありまするが、この増加のおもなる理由は、電信電話施設の利用増、二十四年度に建設された新規施設による収入増、二十五年度中に建設される予定の新規施設による収入増、及び郵政、電気通信両省の分離に伴う郵政省の使用する電信電話料金の有料化等であります。右のほか料金に関しましては、諸般の社会情勢上おおむね現行すえ置きのままとしたのであります。  以上は歳入予算の概略を申し上げたのでありますが、次に歳出予算におきましては、その総額は歳入予算と同額の五百十七億四千万八千円でありまして、この内訳を申し上げますると、電信電話施設の維持運用、職員の訓練、研究所の維持運用等、電気通信業務の運行に必要な一切の業務費といたしまして二百四十億百八十万四千円、電気通信業務の郵政省への依託費、公債利子、恩給負担金等の支拂いのため他会計べ繰入れを要求する経費七十三億七千五百四十五万五千円、電気通信施設の建設改良費百九十四億七千二百七十四万九千円、予見しがたい予算の不足に充てるための経費八億九千万円となつておりまして、これを前年度の予算額と比較いたしますると、総体におきまして四十億一千六百三十四万九千円の増加となつておるのでありますが、この増加のおもなる理由は、歳入予算の説明で申し上げました通り、電信電話施設の利用増に伴う経費の増加及び二十四年度、二十五年の建設にかかる電信電話施設の維持運用に要する経費の増加等であります。二十五年度の電信、電話施設の建設拡張は、二十四年度とおおむね同様でありまして、そのおもなるものは、一般加入電話六万二千名増、接続電話三万三千個等であります。  以上今回の国会に提出いたしております電気通信省所管の各会計の歳入歳出予算について、その概略を申し上げたのでありまするが、これらの経費、ことに電気通信事業特別会計におきましては、現下における社会経済情勢等ともにらみ合せ、独立採算制の原則に立脚して、極力経費の節約をはかり、既定施設を維持し、サービスを確保する上に必要欠くべからざる最小限度の経費の要求をいたしておる次第であります。これらの点を御了察の上、よろしく御審議のほどお願いいたしたいと存ずる次第であります。

尾崎末吉民主自由党

○尾崎主査 これより質疑に入ります。

西村英一民主自由党

○西村(英)委員 私は特別会計の方について少しお尋ねをいたしたいと思います。電気通信の産業並びに国民生活に及ぼす影響は非常に大きいのでありまして、大臣も非常に力を入れておることはわかつておるのでありますが、非常にわれわれの感じとかけ離れておるので、特にこまかい点につきましてもお尋ねをいたしたいと思うのであります。  まず第一の点は、二十五年度の建設費に対しまして、百九十四億円の金を使うようになつておるのでありますが、これは見返り勘定からの百二十億と、それから設備負担金、これは昨年度に比べまして非常に少くなつておりますが、進駐軍からの負担でそうなつておると思います。その差額が七十億くらいになりますが、この七十億というものが実際の電気特別会計の利益となるのであろうと思うのでありますが、一方これだけの利益を上げておりますにもかかわらず、電話の復旧、なかんづく量でなくその質の惡いということで、終戰以来なかなか問題がたくさんありますにもかかわらず、直つておらない。それでまずこの七十億の利益金でございますけれども、通話のできない電話をそのままにしておいて、これだけの利益金があるということが、私は第一にわからないのですが、その点をひとつお答え願いたいと思います。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 西村君にお答えしますが、お話のように、二十五年度の建設資金は見返り資金から百二十億円、それから減価償却費として七十四億、合計百九十六億程度になつております百二十億の見返り資金はご承知の通りであり、七十四億が全部の利益かどうかというような点が、問題だろうと思うのであります。この問題についてはおよそ電気事業関係の総資産を評価いたしますと、これは異論がありますが、大体一億五千万円程度に評価をいたしております。一億五千万円の資産に対してどの程度減価を償却して行くかということは、大きな問題であります。われわれといたしましては、大体六分程度の減価償却をすることが、理想的であると考えてありまするが、本年度の七十四億はその理想値に達しません、内輪の四分四厘であります。一億五千万円から一億六千万円のうちの四分四厘に当るのが七十四億であります。御承知の通り現在の減価償却はこれで十分とは言えませんから、大体六分程度にまわる減価償却を残すようでなければ、ほんとうの健全な企業ということはできないと思うのであります。なぜかというと、これが利益であつて、いわゆる配当金に該当するものならばともかく、この金によつて設備をかえて行つたり、あるいは朽廃した設備を新しく建設したりする一部に使、つているのでありますから、この金額ではなお少い。私の理想から言うと約百億程度のものが減価償却として入ることが、理想的であると思うのであります。もし百億程度の減価償却をしまして、なお剰余がある場合には、従来の負債の償還、あるいは料金の値下げに当然行くことが適当かと考えておりますが、今申し上げた通りいまだ完全な償却ができませんので、その一部である四分四厘の七十四億を二十五年度でやることになつておりますが、これを全部建設費とか、料金の価下げにやつてしまいますと、おしまいには全部元も子も食つてしまうから、やはり減価償却というものは常識的に見て、五分ないし六分というものを完全にやつておつて、そうして漸次設備を保守、あるいは改善して行かなければならないと思うのであります。たとえば自動交換機にいたしましても、これは大体年齢が二十年程度でほとんど使えなくなる。ところが現在の東京都内における自動交換機は、二十数年たつておる。二十数年たつておりますから、全部この自動交換機をとりかえれば、一般から非難のないような交換機になるのでありますけれども、これも建設資金がないばかりでなく、一方国民の要望は焼失電話の復旧ということに大きな声が伝えられますので、その方へ先にまわして行くことが、勢い不完全な電話ということにもなり得るのであります。従いまして一番問題の焦点は、新しい希望者に対する加入、あるいは復興に重点を置くか、現在の施設の改善に重点を置くかという問題になつて来るのであります。現在百万個の電話がありますが、大体理想値からいえば、日本の現在の経済、あるいは政治、その他生産の状況から見るならば、むしろ三百万個の電話が必要とされておるように考えられております。三百万個の電話がなければ、ほんとうの電話通信の役目はできないのじやないかと見ることが、むしろ常識になつておるのであります。そういう情勢において、三分の一の百万個だけでやつておくということは、どうしても生産方面に大きな影響を與えますので、今のところは改善を第二にいたしまして、いわゆる復旧新設というものを主としてやつております。その結果ただいま申し上げたように自動交換機の年齢の過ぎたものを使つておるのであります。従つて交換がうまく行かない、あるいは出ないのに、料金だけ納まるというものもあり得るのでありますが、これは現在東京でうそかほんとうか知りませんが、やみの電話が五万円も、あるいは八万円、十万円もするという情勢からいたしますと、ボロ電話でもいいから加入者になりたいという要望が強いし、そういうことにもなつて来るのじやないかと考えますので、今のように拡張ということにも相当重きを置きながら、古い機械の改善をもあわせて考慮に入れておりますし、特に東京とか大阪とかの大都市においては、復興改善等を並行して進めております。お話のように七十四億というものがあり、百二十億、二百億がありますけれども、これでもようやく新しい電話が十万個しかできないのでありまして、今の一般で要望しておるのから見ますと、ほとんど九牛の一毛にすぎないという現状であります。

西村英一民主自由党

○西村(英)委員 今のお話一応わかりますが、現在復旧が質の点においていまだうまく行つていないと思います。たとえば六大都市でもよろしゆうございます。平均して市内電話の疏通の状態は、どういうパーセンテージであるか。非常にかからない地区が多い。ことに大都市においてはかからない電語が多いという非難があります。質の点においてどれほど復旧しておるか、その点をお尋ねいたします。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 質の点における復旧というものは、非常に惡いのであります。それは交換局の交換機がほとんど全部年齢に達しておるのであります。もう一つ質の惡い大きな原因は、戰災がありまして、その後たとえば官庁とか、あるいは代議士諸君とか、特別の公共的立場の人には少々むりをしてもかけておりますが、かけるのは、本来のケーブルとか電柱を経ずに、普通の線を長くひつぱつてむりしてかけております。これは戰災後の質の惡い線であつて、わずか一年か一年半たつとほとんどゴムや何かが腐朽いたしまして、だめになつてしまう。今になつてこういう結果が現われて来るような姿で、これを本来の工事に今かえつつあります。従つて戰時中惡かつた局も復旧し、浅草、根岸、また浪花も復活し、茅場町がずつと楽になるというような情勢に段々なつて来ております。従つて今までのいわゆる聞えない電話というものも、漸次解消されると思います。  なお戰前から比較いたしまして、電話の話中というものが非常に多いのでありますが、その比率は統計をとつてありますから、政府委員より報告させます。

肥爪龜三電気通信事務官(経理局長)

○肥爪政府委員 大都市の話中率について申し上げます。東京、大阪のような大都会におきましては、大臣からお話もございました通り、戰争で非常に災害を受けまして、分局が大部分やられたというようなことで復旧が遅れまして、そのために非常に今の施設にロードがかかります。施設が惡いということのために、大体話中率は三ぺんに一ぺんかかるというような哀れな状態であります。たいへん申訳ないのでありますが、この予算によりまして、話中率を楽にする。三ぺんにニへんくらいは少くともかかるというぐらいにまでしたいという意気込みでおる次第であります。

西村英一民主自由党

○西村(英)委員 三べんに一ぺんかかると言いますが、これが戰前のような電話の疏通状況になるのには、私は現在のような予算のやり方をもつてしてはなかなかならないと思います。あなた方の表わした統計でわかりますように、不完全通話が非常に多い。その不完全通話の中で、話中は電話の容量が足らないからでしようが、話中でなくても、ダイヤルを四へんも五へんもまわして、それでやつと一回出るというようなことで、非常にかからない。これによつて毎日みんな難儀をしておるわけですが、これが戰前のような状況にまでなるのには、このようなやり方では私はなかなか直らないと思う。現在の既設電話が戰前のような疏通状況になるのには、それは設備の拡充と相まつてやらなければならぬ部分もありましようが、およそ何年くらいしたら、既設電話が戰前のような疏通の状況になるのか、その辺をちよつとお尋ねいたしたい。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 従来やはり全国的に平均して復旧をやつおりましたが、需要度から見たり、また非難の程度から見たりしますと、東京、大阪の一般利用者からの非難が非常に多い。それで今年度の第四、四半期から方向をかえまして、大都市中心でやるということになつて、今言つた青山局も来月復旧する。そういう順序になつておりますから、私の考え通りに行けば、大体来年度においては戰前とかわらないようになるのではないかと思います。

西村英一民主自由党

○西村(英)委員 ただいまの建設費のお話ですが、この建設改良費の中には、もちろんとりかえの費用も含んでおります。それが四十二億ほど含んでおるのですが、この建設改良費の内容を見ますと、非常に疑問に思う点がたくさんあるのです。建設改良に使つておるところの従業員をサムアップいたしますと、約二万人ほどになる。そのために六十億の人件費と申しますか、職員給、賃金、旅費、共済組合掛金を入れまして、六十億くらいな金になつておる。約三分の一くらいは人件費になつており、あとの三分の二くらいがほんとうの今の通信プロパーに使われる金になるのですが、これは電気通信省では工事を直営にやられておるから、これだけの人件費を費すと思うのですが、官庁予算ですと、たとえば予算がきまつて工事を執行するには、たいへん日にちがかかると思うのです。ことに昨年度のこときは、工事に非常に山があつて、仕事をする期間が非常に短いのであります。その間はこの建設改良の人は、ほとんど遊んでおるだろうと思うのですが、非常に少い建設費から、またそのやり方がこういう直営主義でやれば、非常に能率が私は惡いと思う。それで通信事業につきましては、民間には優秀な事業者がおりますから、その優秀な事業者にまかして、工事のピークでもつて非常に不経済な仕事をするようなことをやめまして、もつと同じ建設改良の金もフルに実際の仕事それ自身に使うようにしないのだろうかと思いますが、この点はどういう関係になつておるか、御説明願いたいと思います。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 西村君のお話のように、大体現在の電気通信省は、午前中にも話したように、現業官庁になつておる。従つてこの現業官庁は企業的な運営が必要であるにかかわらず、会計法を見ますと、やはり一般官庁と同じ会計法に従つておる。今年度は非常に早くなりますが、去年度は予算が五月にようやく出た。それから認証とかいうことで、三月も四月もかかつてしまう。いよいよその年度の予算の工事が実行されるときは、八月か九月になつてしまうというような情勢が、非常に工事能率を惡くしておつて、またむだな人件費を食うという結論になるのであります。従つて直接工事を請負いにしたらいいものは、従来の考え方より大きく引離しまして、できるだけ請負でやるという形が一つ、それからもう一つは、西村君はその方をよく知つておられるでしようが、認証とか何とかいうことで、三月も四月もかかる。認証が来ないというので、現場では遊んでおるという事実が、非常に各所に見えておる。従つて認証の問題もせんだつて省議でいろいろ議論しまして、何とか法律の改正でできるならばしようじやないかということで、政府全般の問題になつておる。ことに一般官庁と違つて、現業庁が工事を実行するのに、そういうむずかしい手続がいつたのでは、とてもやりきれぬという現状に置かれておりますから、何とかこの問題については打開ができると思いますし、一方今のような直接工事という範囲はできるだけ狹めて、建設の大部分は、やはり請負業者にまわした方がよろしいのではないかということもあります。また電気通信省全般としても、その方向に進みつつあります

西村英一民主自由党

○西村(英)委員 こういう限られた予算で、工事を能率よくやつていただくということにつきましては、今私があまりに直営工事をやるために能率が惡いということ、人件費が予算面で非常に多い割合に、プロパーの仕事が非常に少いということを指摘したのでありますが、何と申しましても、現在の通信で一番困つておりますのは、大都市の通話が不良だということでありますが、どうも最近独立採算制のことが非常にやかましく言われる。この独立採算制はいいことでありますから、絶対にやつていただかなければならぬといたしましても、電気通信省が独立採算制をやることになれば、大都市の電話のごときは、収入の方から言えば重点を置かなくてもいいのです。と申しますのは、基本料金をとつておるから、あとかかろうとかかるまいと、度数制の料金なんか少い。むしろ電気通信省といたしましては、專用回線を貸すことによつて利益を得るとか、その他の利益を得る面に力を注ぐ。最も重要な都市の通話それ自身の量を確保するとか、質をよくするということが、収入の面のみから行けば、とかくおろそかになるのは当然であろうと思う。現在の通話数の大部分、八五%はおそらく大都市の通話であろうと思うのですが、それは収入の面から見れば大した問題ではないと思う。しかし国民生活あるいは産業の面から言いまして、一番必要なものであります。独立採算制とともに非常に公共性のある電気通信の事業でありますから、大都市に力を注いでもらいたい。この少い建設の予算でやるのであれば、この大部分を大都市にまわして、早くこのような点から直して行くのでなければ、今のようなやり方で行きますれば、さいぜんも私が疏通度がいつごろ戰前の姿に復旧するかということをお尋ねしたのですが明確な時期的な御答弁はございませんでしたが、おそらく二、三年のうちには戰前のような疏通度にはならない。まだ四年も五年も今のような質の惡い電話でしかないと思うのでありまするが、この予算を集中的に大都市の復旧に使うという御意思があるかどうか、お尋ねいたしたい。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 これは先ほどお答えしたように、従来の方針は、全国を一貫いたしまして、公平に復興あるいは拡張して行くという形で進んで来たのであります。ところが先ほどお話したように、一番利用価値があり、また国民の要望するところは、大都市の電話のいわゆる不通というものが非常に目立つておるから、そこで東京、大阪、名古屋というような大都市は、これに地方からも特別のわくをさきまして復旧する結果、二十五年度の予算があつたならば、大体戰前に近い程度の電話になるということを申し上げたのであります。先ほど時期ははつきりしないというようなことをおつしやいましたが、私ははつきり、来年一ぽいこれにかかつたならば、大体戰前に近い程度になる自信がある、こう申し上げたのであります。

西村英一民主自由党

○西村(英)委員 来年度に戰前の姿になるというようなことは、私ちよつと考えられないのですが、なれば非常にけつこうだと思います。  次に、最前も大臣が触れましたように、現在の日本全体としての電話の普及度の問題であります。これは加入者電話が現在百万個あつて、それを三百万個くらいふやすのが、国民生活上必要ではないかと考えておるというお話でありますが、これは将来の日本の発展のために、三百万個くらいの程度に到達することは絶対に必要であろうと私は思うのであります。しかして現在くらいな予算をもつてやりますると、今年度も一般は六万何十個で、三百万個にするとは言うが、五箇年間で三百万ふやすとすれば、一年で六十万個の電話をつけないと、三百万個に到達しないのでありますから、こういうような姿にするのには、現在の予算のわくをもつてしては、百年河清を待つにひとしいと思うのでありまするが、一方日本の政治、経済及び文化的な生活のためには、絶対にそのくらいの程度は必要ではないかと思うのであります。その点につきまして、現在の経営を官庁から公団にする。あるいは公団からもつと違つた姿にするというようなことで、いろいろ審議会等で研究なさつておることは、大臣も先ほど触れられましたが、どういう姿にし、またどういうやり方にすれば、この電話の普及発達が最もはかられるか。この現在の予算から見ますと、電話事業は非常にもうけのある事業だ、ということになつておる。これははなはだ疑わしいのでありますが、もしかりにかくのごとくもうけのある事業であるとしますれば、三百万個ぐらいの電話をふやすのは、おのずから事業として成立つのではないかと思われまするが、はたして電話事業でかくのごとくもうけがあるのかどうか。その辺が私は納得が行かないのであります。またさいぜんも申しましたように、七十四億の利益金が出ておりまするが、おそらく電話事業なり無線電信事業では損失をいたしておると思うのであります。そうすると、電話事業では百万以上の利益金があるということになるのではないかと思うのでありまするが、将来の電話の普及発達に対する構想と、電話事業がかくのごとくもうけがあるのかどうか。もしもうけがあるとすれば、復旧に対してもまた大臣として別個の考えがあるのではないかと考えますので、大臣の御意見を伺いたいと思います。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 第五国会におきまして、衆議院においても参議院においても、満場一致で電信電話の復興決議案通過いたしております。われわれはそのの線に沿うべく、電信電話事業の一大発展、あるいはサービスの大改善ということを企図しておつたのでありますが、たまたま国会から決議案もありましたので、どうして日本の電話、電信を復興するかということを考慮した結果、一応学識経験ある諸君に御検討願つて、その結果政府も並行して検討しながら、この電信、電話の復興に努力しようというのが、あの内閣に審議会が設けられたゆえんであります。この審議会におきましては、まず第一に、一体日本の近い将来において、現在の経済状態、あるいは生産状態、社会状態、文化面から見て、どの程度の電話が必要かということを御検検討願つたのであります。委員諸君の間には、あるいは四百万個が必要だとか、あるいは二百万個でけつこうだというお意兒もございましたが、委員諸君の大半は、まず日本における電話の普及状況は、この経済情勢とにらみ合せて、人口二十五人に一個ぐらい、すなわち三百万個ということが理想であろうという大体の結論になつております。ではその三百万個の電話を創設するには、今西村君が御指摘になつたように、一体どれだけの資金がいるか、どれだけの資材がいるか、これをどういう年度内に実行するかということが問題になる。さらに進んでは、現在の官営のその状態でそうした資金をまかなうことができるかどうか、その資材をまかなうことができるかどうか。資材は最近では大体よくなつて来ましたが、その資金が現在の経営状態で、可能であろうかどうかということの検討が進められて参つたのであります。その結果、サービス改善、あるいは建設資金の導入ということは、官庁行政であつては、当分の間現在の程度以上に資金を得ることは困難ではないか。サービスの改善も、午前中にも申し上げましたように、現在のように公務員である者は、やはり公務員法の規定に従い、また給與も給與法の制限を受けるというような姿では、かえつていけないのであつて、一般公務員からわくをはずして、高能率、高賃金という方向に向つて、極度にその人の能率を発揮させるような体制にしなければ、サービスの改善も不可能じやないか。一方資金の導入の面についても、公共企業体にすれば、ある程度外資の導入も考えられるのじやないか。また日本の零細な資本の導入も考えられるのじやないかというところから、この審議会では、民営の特質を多分に織り込んだ公共企業体が適当だろうという意見に、大体まとまりつつあるのであります。私どもも並行して審議しましたが、やはりそういう組織体になることが理想的であると思いまするが、この問題については関係方面でも非常な関心を持つておりますので、今関係方面とも相談しながら、この問題の進展をはかつているような次第であります。そこで外資導入あるいは日本の資本を導入するにいたしましても、その導入した資本に完全に利息が支拂われる。元金が支拂われるという保証がなければ、入つて来ません。資本が入つて来るということは、結局その事業が将来見通しがあるかどうかということが、根本になつて来るのであります。先ほどお話した通り、二十四年度では減価償却が四十数億になりましたが、大体本年度の見込みでは三十数億の黒字になる予定であります。そこで二十五年度の減価償却と合せて考えて見ますと、二十四年度の四十五億に三十何億加えますから、大体減価償却は七十四億になる。それではそれだけでおしまいかというと、来年はもつとふえて来る。二十五年度は百億程度償却ができると思うのであります。償却ができてそれで十分かというと、それだけではいかぬのでありまして、そのほかに一分か二分か三分五厘かわかりませんが、金利に該当するものが除かれるのじやないか。もちろんその百億の中から金利を計算しても、必ずしも不当な支出とは考えませんが、そういうふうにして、一年の事業経営でまず百億ぐらい入る。あるいは百五十億が浮くのだという態勢に持つて行くことが必要なことでありまして、その百億は、三十億を金利にまわして、七十億を減価償却にまわすという考え方もありまするから、それで昨年よりは今年、今年よりは来年に減価償却を極力持つて行く。そのために一般歳出というものを嚴重にやつて行く。そういうことになつて来ますし、これは電話の百万個あつた場合と二百万個あつた場合と、利益の上り方が非常に違います。百万個の場合には百億であつても、二百万個の場合には二百億でなくて、三百億になるのではないか思う。つまり都市にいろいろ集中されて電話が架設されて、利用度が多くなりますから、そういう意味で個数と單純な正比例ではなくて、利益の面において大きな開きが出て来ると思います。現に過去の成績から見てもそうであります。われわれとしては、企業体でしかもある程度の利益配当が、だれから見ても可能であるというような態勢にまで持つて行くことが、まず先決問題であるという考えのもとに、極力歳出の面を削りまして、しかも収入の増加する線をふやして行くような姿で進んで行くのであります。進んで行くについても、現在のような形で、たとえば一般会計法の適用を受けることになりますと、予算をとつても、工事に着手するのには四月も五月もかかる。その四月も五月もかかる間、従業員が首を長くして待つているということは、決して能率的な運営ではない。予算にいたしましても、会計法の手続にいたしましても、一般の国家機関と違つて、もう少し企業的なものになると、むだがなくなる。むだがなくなるということは、増収になることでありまして、この増収ということを一番根幹に置いて考えておりますから、やがてその態勢が整いますれば、外資の導入でも、日本の資金でも入つて来るのではないかと考えております。従つて企業体の経営体を国にするか、公共体にするかということは、将来電話事業の復旧復興のために、かなり大きな役割をなすのではないかと考えております。

西村英一民主自由党

○西村(英)委員 大体了解いたしましたが、もう一点お尋ねいたします。警察の專用電話についてでありますが、警察電話が一般公衆電話と統合いたしました現在は、警察電話專用線として貸し與えているのかどうかということと、警察電話施設を拡充する場合の建設費は、これは警察の方で電気通信省に委託されているか。あるいは電気通信省の方で警察の方に使用料をとつて貸し與えているのか。その点をお伺いいたします。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 御承知のように警察電話は、電気通信事業とは従来何の関係もなかつたのであります。一切無償で保守建設し、運用しておつた。ところが最近警察電話だけがそういうことをかつてにやつていることは、電信電話の改善復興に非常に問題である。專門的にやつている電気通信省が、少くとも保守建設をすることによつて、電話のよりよき改善と発達ができるのではないかという考え方になりまして、従来の警察電話の一切を、電気通信省で買い受けることにいたしまして、そうしてまたこれを貸してやる。貸してやりますけれども、その運用はわれわれが引受けるのではないのであります。従来の通り、やはり警察で交換したり何なりはやつているのです。つまり專用の貸付金をこちらでもらう。その所有権は私の方で買い受けることになつて、今の料金では年額五億円程度になつております。しかし来年度は料金を値上げいたしまして、今法案が出ておりますが十億程度の収入にしようというわけで、値上げをするにしても、要するにこの問題は言葉をかえて言えば、結局料金がただちに保守費になり、建設費になる。電気通信省はこれを運営したために一文も得にならないで、料金を五億もらつたら五億の建設保守しかできないが、十億もらえば十億だけの保守建設ができる。大体二十五年度の予算では十億六千万円ぐらいと一思いましたが、六千万円ばかり電気通信省で損するような計算になつております。これも独立採算制というような形で、警察から料金をとつたら、その料金は全部保守改善に向ける。こういう建前で進んでおりますから、換言すれば、警察電話の保守改良費を従来五億計算しておつたのが、これからは十億計算するという建前になるのであつて、実費的には料金の値上げでなくして、工事を拡張すると同じように考えてもらえば、それでけつこうだと思います。但し運用の面では従来と少しもかわつてはおりません。所有権は私の方に讓り受け、同時に電話料金という名目で、今の保守費を警察からもらう、こういう形になつております。

西村英一民主自由党

○西村(英)委員 私ばかり長くなりますから、この程度でひとまず資問を打切りますが、私は設備が戰災を受けて、通信事業が思うようにやれぬということは了解いたしますが、大都市における通話には、毎日々々非常な不便を感じているのであります。これは私が言うまでもなく、大臣御自身もおそらく毎日使われていることであるから、おわかりであろうと思いますが、それは限られた予算でありますから、その限られた予算を有効に使うためには、もう少し電気通信省としてはやり方があると思う。現在のやり方は、さいぜんもその一端を指摘いたしましたように、人件費があまりに大きい。ことに、二十億からの旅費を使つている。これは人間が非常に多い。しかも工事においてはピークがありまして、年の大部分は休んでおつて、予算がきまつてからやるというようなことで、もう少し仕事のやり方を予算の適正な使い方をいたしてもらつて、大都市の通話を最も早い機会に良好にしていただきたいということと、将来におけるわが国の電話普及の問題について、今大臣からもその抱負の一端をごひろうがございましたが、これも今後の日本にとつて重要なことでありますから、何らかの財政的処置等を考えられまして、普及発達のために大いに御盡力してもらいたいという希望をつけまして、私の質問は一応打切ります。

山本利壽民主党(第九控室)

○山本(利)委員 ただいまの西村委員の御発言に関連いたしまして、少し私の考えを述べ、当局の御答弁にあずかりたいと思うのであります。先ほど来の質疑応答において、電話事業の改良拡充ということについては、大都市を中心にしてくれというお言葉がありまして、大臣もその方向に沿うような御答弁があつたように思うのであります。私は地方から出て参りまして、地方においていかに電話が必要であるか、いかに電話の改良をこいねがつているかということを、少し申し上げてみたいと思うのであります。  大都市と違いまして、非常に交通が不便でありまして、一つの郡で地方事務所から各町村へのいろいろな命令を伝達いたします場合にも、私は島根県の奥から出ておりますが、三十箇村あるのが、一つの村の中心から隣の村の中心に行くのに一里半、二里、場合によつては三里ぐらいもあるわけであります。県庁の所在地松江から申しますと、汽車で参りましても一日かかるくらいのところが多いのであります。そういうところにおいて、いろいろな行政的な命令を、県庁あるいは地方事務所から各町村役場に向つて出す場合に、どうしても電話が通じないのであります。手紙にいたしましても、県会事務局から県会議員にいろいろ通知状を出すにも、昭和二十二年三月ごろにおいては、約一週間かかつたことがあるのであります。急に委員会を開くとか、いろいろな通知をいたしましても、もう済んだときに通知を受取るというようなこともあり得るのでありまして、普通の電話をかけたのではとうてい間に合わないので、いつも特急でやつているわけでありますけれども、特急でかけて、隣の村へ向つて一日かかるようなことがありまして、勤務時間中には遂に通話ができなくて、翌日にまわるとか、かけた電話を取消すというようなことが非常に多くありまして、都会におきましては大体事業関係、商業関係というようなことが頻繁でありましようが、大都会の人たちは電車やバスを利用しても、一時間か二時間あれば用事が足りるであろうのに、いなかにおいては一日をかけてやつと到達するというようなこと、汽車やバスのないところでは、隣の村へ行くのに半日歩いて通わなければならない。そういうところは行政的に考えて、電話が最も必要です。しかも電話の連絡というものが、非常にまわりまわつて行つおりますから、なかなか通話が困難である。ことに統制経済の場合におきましては、いろいろなものの供出とか、集荷その他の命令が頻繁に参つたのでありますが、何日までにかくかくのことをせよという県庁とか地方事務所からの命令が、それを差出さなければならぬ当日を過ぎて来るというようなこともあつたのであります。この意味において、日本全体の行政機構を活発に動かして、ほんとうの民主主義的な政治を行つて行くのには、地方の電話の改良ということが、私は最も必要なことであろうと思う。單にこれは事業とか、あるいはもうけるとかいうことでなしに、政治そのものにおいて、地方の電話事業ということは非常に重大なことでありますから、先ほどのようなものの考え方から、本年度の予算はすべて都市中心に使用すべしというような意見が取上げられますならば、地方民は非常に困難することでありますから、この点に対して当局はいかなる認識と考えをもつておるか、御答弁にあずかりたいと思います。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 実は山本君と同じく、私の選挙区も岩手県で、仰せの点は身をもつて痛感いたしております。従つて西村君にお答えしたのは、たとえば従来二百億のうち、六大都市へは三分の一の七十億、地方へは百三、四十億というようなものをかりに配付しておつたものを、戰災都市、すなわち戰前の姿に半分も達していないような状況のところへは、重点的に讓つて、その百三十億のうち二十億なら二十億をそちらに持つて行つて、都市の復興をはかりたいというだけであつて、地方を全然犠牲にして、都市だけをやるという意味ではないのであります。しかしながらこの予算の範囲内でやるのでありますから、こつちからひつぱれば、こつちが少くなるのは明らかでありますが、その度合いを幾分戰災でやられた東京とか大阪とか、戰前の何分の一にも達していないようなところは、できるだけ重点的に持つて来て、二十億でも三十億でも持つて来るというので、全然地方の方は打切つて六大都市だけにするということではありませんし、今お話の実状については、私は身をもつて体験いたしておりますから、その辺も漸次文化通信事業の恩典に、国民くまなく浴するようにしたいと思つております。

山本利壽民主党(第九控室)

○山本(利)委員 ただいまの大臣の御答弁を聞きまして、まことに安心いたしました。これから全国各地から、特殊なそういつた困難な状態を陳情いたしました場合には、できるだけ好意をもつてお聞取り願いたいと要望いたしまして、私の質問を終ります。

尾崎末吉民主自由党

○尾崎主査 小平久雄君。

小平久雄民主自由党

○小平(久)委員 私最初に、先ほど西村君から話があつたことでありますが、電気通信事業の収益性と申しますか、そういう点について若干伺いたいと思います。この予算書を拜見しましてちよつとわれわれしろうとがふしぎに感じますことは、郵便はがきの方をおやりになる郵政関係の特別会計では、本年度若干の利益を見込まれているようでありますが、電気通信関係においては、予定貸借対照表なり、予定損益計算書なりを見ますると、これでは形式的にはとんとんにできているように拜見するのでありますが、私はむしろ電気通信関係の方が利益が出るのではないかと、われわれしろうとが、考えると思はれるのに、こういつた始末でありまして、それには先ほども御指摘がありましたように、いろいろ原因があると思いますが、ごくおもだつた点について、大臣はどういうためにこういうことが起つているのか、その点をお漏し願いたいと思います。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 それは先ほども申しました通り、今年度二十四年度の予算で、二十四年度の減価償却資金というものは四十六億、それから二十五年度には七十四億であります。そうすると約三十億ぐらいというものは、よけいに利益金として計算しております。ところがそれはどこから根拠が来たかというと、今年度の予算で三十数億の黒字になる見込みでありますから、その分を減価償却にまわしたわけであります。だからこの減価償却は西村君も言われた通り、利益といえば利益であります。その部分が黒字になつて、それが建設資金にまわつて、電話がまたふえて、増収の一つの原因になるという意味でありまして、最後の帳じりはとんとんとなつておりますけれども、この減価償却が四十六億から七十四億になつた。その差の二十八億、三十億ばかりというものは増収になるという頭で、この予算を編成しておりまして、決して郵政省よりも心配になるものとは考えません。

小平久雄民主自由党

○小平(久)委員 今大臣の御説明で、減価償却が昨年度の四十六億から本年度七十四億かにしたという御説明でありますが、そうしますと、予定損益計算書に載つておりますところでは、減価償却費が十億ばかりになつている。それと別の項目で補充取替費というものがありますが、これはやはり減価償却とみなされているわけですか。

肥爪龜三電気通信事務官(経理局長)

○肥爪政府委員 それは少し説明さしていただきますと、本年度の予算では、十二億の減価償却と三十四億の取替補充ということになつている。それが来年度は実は最初は七十三億を全部、減価償却ということであげる予定でおつたのでありますが、その筋の方へ予算が参りましたときに、まだ資産の再評価ということで、予算を組む必要はないから、さしむきその七十三億を、十億を減価償却とし六十三億を取替補充とせよ、こういう話がございまして、そういうようなぐあいに内訳いたしまして、ちよつと比較いたしますと、減価償却が本年度より来年度は二億減つているというような、変な形になつておりますが、これはただ予算技術上の問題にすぎませんで、経済の本旨から申しますれば、この取替補充と狹義の減価償却を合せましたものが、ほんとうの意味の減価償却というようなぐあいになるわけでございますので、その総体として御判断をお願いいたしたいと思うのでございます。

小平久雄民主自由党

○小平(久)委員 実は私、予算書を拜見いたしまして、二十四年度よりも二十五年度の方が、固定資産の方が多くなつている。にもかかわらずただいま話がありました通り、減価償却費においては二十四年度においては十二億なのに、二十五年度においては十億何がししかやつてない。これはどういう関係でこうなるのか、ふしぎに実は思つておつたわけであります。今御説明によりますと、單に技術上の問題であつて、取替費と減価償却費というものを合せて考える。こういう話でありますが、どうもその点がわれわれ民間人からすると、若干ぴんと来ない点があるのでありますが、そういう御説明ですから、その点はそれでよろしゆうございますが、ただわれわれ民間人としては、ぴんと来ないということだけ申し上げておきたいと思います。  次に、なおついでですから、この予定貸借対照表について伺つておきたいのですが、これを見ますと、作業資産とか流動資産等につきましては、二十四年度の予定資産と二十五年度の予定資産、つまり二十五年度の三月と二十六年の三月と、まつたく同じにできているのですが、これはどういうわけですか。

肥爪龜三電気通信事務官(経理局長)

○肥爪政府委員 この作業資産と申しますのは、大体われわれが仕事をいたします場合に、建設勘定で仕事をいたしますのと損益勘定で仕事をいたしますのと、両方あるのでございます。それを合せて電気通信省で一体の工事をやりますものとして、とにかくどちらへでも使えるという資産を持つておるわけでございます。それをもちまして損益勘定、建設勘定、おのおのそれから引きずり出して参りまして、仕事をするわけでございます。また工事をやります場合に、どこの工事をやるといいまして、急に物を外部から買いますことも困難でありますので、あらかじめ予定をもちまして物を買つてためて置くわけであります。そういうものとしてこの作業資産がございますので、この作業資産を使いますときには、たとえば建設勘定で使いますときには建設勘定の予算で買うという形になります。損益勘定の場合またしかりというぐわいにいたすわけでございます。そこでそういう資産でございますものですから、しよつちゆう一定のプールのようなものになつておりますので、おそらく来年度の仕事をやりまして、その終りには多少かわるだろうとは思われるのでありますが、しかしどれくらいかわるかということも、今のところ予想がつきませんものですから、一応前年度通りのものがあるであろうと予想したわけでございまして、これは実質的な予算の増減ではないのでございます。その辺で御了承をお願いできましようか。  それからもう一つ、繰返してたいへん申訳ございませんが、先ほどの取替補充と減価償却の問題でございます。実は官庁は民間の仕事と大分違つておりまして、昭和九年に特別会計制度になりましたときに、この資産の維持をどういう方法でやるかということが問題になりまして、減価償却を民間と同じようなぐあいに積み立てますことが、最も合理的とは信じたのでございますが、その当時において一般会計へ繰入れをいたすというようなことがございましてなかなか減価償却の金を正当に見積ることは困難でございましたし、役所の仕事は全国的な非常に大きな仕事なものですから、いたんだときにそれをとりかえて新しい状態にもどしさえすれば、あえて減価償却をしなくてもそれでいいのではなかろうかというようなことになつておりまして、ずつと取替補充の思想で参つたのでございますが、しかし最近企業会計的にやらなければいかぬということになりましたので、減価償却に全部本年度からいたしたかつたのでございますが、しかし資産の再評価がまだ行われておりません。そこで帳簿価格のままで減価償却費を算出いたしますれば、本年度におきましては十二億でいいということになりました。しかしそれでは資本が十分維持できないものですから、従来慣習的に存在しておりました取替補充三十四億をつけ加えて合せまして、実際上の減価償却に充てたい。かように考えたものですから、ちよつとごらんになりまして奇異の感じを與えるようなとりかえ方になつております。

小平久雄民主自由党

○小平(久)委員 ただいまの御説明はよくわかりましたが、ただ先程ほども大臣からお話の通り、この種の事業はむしろ逐次民間経営方式に持つて行つた方がよろしいのではないか。かような御意向と拜承したのでありますが、そういう観点からしましても、われわれ民間においては御承知のように事業をやる以上は、それの一番手取り早い事業体の数的に表わしたものは、何と申しましても貸借対照表と損益計算書でありまして、しかもせつかくこの一年を見越して予定貸借対照表なり、予定損益計算書なりおつくりになるときに、一年間たつても全然前年度と同じだといつたような建前でおやりになつておるところに、どうも実際の事業の運営が、言うがごとく民間の事業体式にやつて行こうというその気持はお持ちでも、実際にその仕事に現われておらないのではないかという感を今私は深くいたしておるわけでありますが、一応今の御説明は御説明として承つておきたいと思います。  次に最近新聞紙等で拜見いたしますと、電話料金の不拂いと申しますか、役所からいえば、未徴収でありますがそれが非常にふえておるようにわれわれは聞いておるのであります。今申したバランス・シート等におきましても五億何がし、六億足らずが予定されておるようでありますが、現在それはどんなぐあいになつておりますか、大体の事情をひとつ承りたい。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 先だつて七億幾らとか、八億幾らとかいうように新聞に出ましたけれども、これはけた違いでありまして、七千万円から七千五百万円の滯納があるのでございます。しかしこの滯納はほとんど官庁関係でありまして、たとえば大蔵省の電話をみんな切つてしまうということも、どうも少し困難だと思うので、せんだつて閣議で報告して、とにかく会計課長会議なんかを開いて先に呼んで、納めなければ民間と同じに切るぞと言つてみろと言つて、その交渉を進めておりますが、もしそれでも支抑われなかつた場合には、私が閣議に話します。民間だけは三十日経てばすぐ電話を切つてしまう。官庁だから残すということはどうかと思います。しかしながら官庁は大体国民大衆の公共の設備でありますから、できるだけ電話を切るというようなことはしたくない。こういう配慮から、七千万円近くの延滯がございますが、その後催促いたしまして、漸次入りつつあります。これは官庁ですから金がないわけじやなく、要するに事務的に迅速に行かぬというだけでありますから、こういう点は閣議もしくは各省との連絡会議を持つて、支拂いを円滑にするようにしたい、こう思つております。

小平久雄民主自由党

○小平(久)委員 官庁関係が大体七千万円だという御説明でありましたが、未達というのがこれに該当するわけですが。——わからなければあとでけつこうです。今の大臣のお話は官庁関係ばかりでありましたが、民間はどんなぐあいになつておりましようか。民間の方では今お話のように、電話料を拂わぬと切られてしまうというので、無理算段をして拂つておるようでありますが、従来電話料を拂わぬために線を切つたというような例はどんなふうになつておるか。もしわかつたらお知らせ願いたい。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 切つた例は始終あります。しかしながら、たとえば三十日またつても納めないからといつて、すぐ三十日で切らずに、何回も督促をして二箇月も三箇月もたつて支拂わぬ場合は、やむを得ず切るのでありますが、納めればすぐその目から開通しますから、従つて未納はごく少数であります。今の切るものも、いろいろの事情があつて、こうい時代ですからその通りにはやつておらぬので、一箇月や二箇月は猶予して、督促をしてみて、どうしても支拂わない場合は切りますが、切りますとすぐ翌日納めますから、未納にはなつておりません。

小平久雄民主自由党

○小平(久)委員 電気通信事業を公共企業体に切りかえたらどうかというような議が進んでおるというお話でありますし、また今国会にもそういう法案が出るのじやないかといつたことも伝え聞いておるのですが、その辺の見通しはいかがですか。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 先ほど話した通り、電信電話復興審議会では、まだ最後の決定はいたしておりません。小委員会を設けておりますが、小委員の大体の意向は先ほど申し上げた通り、民営の長所を織り込んだ公共企業体がよかろうというのであります。しかしこの審議会ですぐ結論をつけられてしまいますとちよつと困りますので、そういつた点、一般民間の意見も仰ぎ、なお日本の今置かれておる現状から見まして、関係方面がこれに対してどういう考えを持つておるかを愼重に考慮して、その答申を得、その答申に基いて政府が再検討をしまして、結論から申し上げまするならば、コーポレーシヨンとすることによつて国民大衆が利益を受け、サービスが改善されるよう、大きな機構の改革でありますから、国民大衆の納得の上にこれを実施したいと思つております。しかしながら見通しはどうかということをお尋ねになりますならば、本国会にはとうてい困難だろうと考ております。

小平久雄民主自由党

○小平(久)委員 次に、先に発行されました電話公債のことについて承りたいと思います。電話公債は実際問題としてどのくらいお集まりになつて、ここに公債という箇所もあるようでありますが、これは全部がそうでありますか。このうちどのくらいの額になつておりますか。また今後これが償還ということについては、どういうお考えか、承りたいと思います。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 電話公債の総額は、全般で四十二億になつております。四十二億になつておりますが、昨年の四月から電話公債による建設を廃止いたしました。従つて昨年の四月以前、すなわち三月三十一日までは電話をかけるのに二万何千円の金を拂わなければならなかつたのが、四月一日から千八百円でかけられますから、昨年かけた人と今年かけた人では、非常な不公平ができております。従つて電話公債は十五年間の返還になつて、相手の合意の上にかけたのではあるけれども、同じ電話をかけまして、このような差別待遇的なことを長く続けることは、公平の原則からいかぬという趣旨からいたしまして、この電話公債は、期限中ではありますけれども、財政のゆとりとにらみ合せつつ、漸次償還したいというので、当初二十五年度の予算に、ごく少額ではありましたが、これを返還する金を実は一億計上したのです。一億計上したところが、いろいろな事情が政府部内に起りまして、これはくずれました。くずれましたが、先ほど申し上げました二十四年度の二十数億の黒字がありますから、できるだけ会計法の弾力條項を適用いたしまして、少くとも五億ぐらいのものを近い将来のうちに返したいと思います。この返還については、いろいろなやり方があります。たとえば今電話公債が一万五千円あるいは一万円ぐらいに下つておりますから、これを任意に買い取れば非常に安く上るのでありますが、これも不公平であつてむしろ抽籤か何かで全額を返してやることが、政府としては適当な処置ではないか、こう考えております。返すことはきまつておりますが、どういう方法かということは、まだ結論に達しておりません。

小平久雄民主自由党

○小平(久)委員 そうしますと、返済は大体二十五年度中に行われるわけでありますか。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 二十五年度中ではなく三月、来月あたりから返そうと思つております。二十五年度に五億返して、あとの三十七億は二十六年度に返す。一ぺんにはとても返せませんから、年賦拂いでがまんしてもらう考えであります。

小平久雄民主自由党

○小平(久)委員 次に従業員の住宅の問題を、若干承つておきたいと思います。本年度の予算を見ますと、政府職員の住宅建設のために十二億から出しておるようでありますが、それで何戸建つかというと千六百でしたか、ごくわずかのもののようです。従つて電気通信事業のように非常に多くの職員をかかえておられるところでは、職員の住宅問題がなかなか解決しないとわれわれは考えておるのであります。この点について特に何かお考えになつておられるか伺いたい。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 大体二十五年度におきましては、九千百万円組んでおります。しかしこれではとうてい不足なのであります。二十四年度は一文もこれを組んでいなかつたのです。それで共済組合の基金を借りて約一億五千万くらいのものをやつて、職員諸君に漸次これを建てて貸しておりますが、およそ住宅問題は郵政省、あるいは電通省だけでは解決困難だと思います。御承知の通り一般会計で五十億の住宅金融も実は組んでおりますし、貸付等を合せて百五十億の住宅金融が、本年度の予算に計上されておりますが、これは電気通信省に限つたことではなくして、一般の住宅関係でありますが、やはりそういうものを織り込みながら、ただ電気通信省は特殊事情に置かれておりますから、この小さい金額でありますが、順次実行いたしまして、住宅難の問題を解決して行きたいと考えております。

小平久雄民主自由党

○小平(久)委員 次に局舎の問題について伺いたいと思います郵政省と電気通信省がわかれたわけでありますが、今後両者の局舎については、特定郵便局等を除いては、それぞれ別個に地方の局舎というものをおつくりになつて行く方針なのかどうか。その点を伺いたい。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 御承知のように特定郵便局は、電通の委託事務として、電信電話事務を郵政省でやつております。従つて局舎が一つになるのが原則になるのでありますが、普涌局の方面においては、局舎が許し、予算の許す範囲では、別個になることが原則になります。しかし逓信省時代に両者を抱容するつもりで、すでに大きくできておるのを、わざわざ二つにわけることをしないででもう庁舎の改善をしなければならない時期になつておつて非常に狹隘を感じて、どうせ増築をしなければならぬというようなものは、電信電話局というものと郵便局というものを、漸次別個に建てて行こうという考えであります。

小平久雄民主自由党

○小平(久)委員 最後に国際電話の点について伺いたいのでありますが、もちろん現在は占領下でもありますし、いろいろ制約もあると思いますが、逐次国際電話という面が、いろいろな面から必要になつて参るのではないかと思うのでありますが、これが現状はどんなふうになつておるか。また今後どんな御計画がおありなのか。もしおわかりでしたら、この際承つておきたいと思います。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 御承知の通り今占領下ではありますけれども、電信電話関係、郵便関係というものは、ほとんど平和條約ができたと同じように扱われております。すなわち電信電話のこときは、国際電信電話会議にもこちらが正式に招待聘を受けまして、各條項に基いて加盟しておるのであります。従つて電信電話はいずれも戰前とかわることなくやつております。但し現在の電信電話はドル建ですべてやつておりますから、ドルがなければ電信電話をかけることはできないのであります。それを改めて、日本の円で電信電話を何人でも利用できるようにしようというので、目下関係方面と交渉中でありますが、おそらく三月一日ごろからこれが可能になると思うのであります。それから電信電話には有線、無線両方ありますが、有線の海底電線の方も、今アメリカの会社と交渉中でありますから、あるいはこれが実現すれば無線、有線の電信も電話も可能になるのではないかと思います。

尾崎末吉民主自由党

○尾崎主査 先ほどの小平君の御質疑に対して御答弁があるそうですから、これを許します。肥爪経理局長。

肥爪龜三電気通信事務官(経理局長)

○肥爪政府委員 この未達と申しますのは、先ほどの官庁の未納とは全然別の問題であります。未達については後ほど内容を取調べて申し上げることにいたします。

西村英一民主自由党

○西村(英)委員 事務的の問題ですが、收入の部分で、電話收入と電信収入は、今度の改正法律案の料金制によつておるのですか。あるいは前の料金によつておるのでございますか。その点を伺いたい。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 これは改正によつたものを含んでおりまするが、改正によるものは、先ほども申し上げました通り警察電話だけでありまして、警察電話の改正は現料金から見ると約五億、それから来年度において値上げをした場合には十億、倍になりますから、改正料金の分は五億だけその中に含まれております。

西村英一民主自由党

○西村(英)委員 もう一点、設備負担金が本年度は非常に少いのですが、これは進駐軍に貸してありました專用線が、一部分帰つて来るのでございますか。あるいは設備を別にしないというのですか。また進駐軍に貸してありますところの回線は、どのくらいの容量になつておりますか。

尾崎末吉民主自由党

○尾崎主査 ちよつと速記をやめてください。     〔速記中止〕

尾崎末吉民主自由党

○尾崎主査 速記を始めてください。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 設備負担金の問題は、二十四年度は二十数億でしたが、今度は十何億になつたということは、そういう回線が多い少いということではなく、設備をする箇所が少くなつたということで御了承願います。

山本利壽民主党(第九控室)

○山本(利)委員 ちよつと伺いますが、航空保安庁の中心的業務といいますか、現在においてはどういうことをやるのですか。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 航空保安庁の大体の仕事は、飛行場の設備、それからビーコンといいまして、飛行機の通る道に対して電流を流しておく、これが主たる仕事であります。

山本利壽民主党(第九控室)

○山本(利)委員 現在航空機の使用は、大体占領軍のみのように思つておりますが、航空保安庁に関する経費は、終戰処理費とかいつた方面で全部まかなつておりましようか。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 お話の通り全部終戰処理費であります。

小平久雄民主自由党

○小平(久)委員 小さい問題といえば小さい問題でありますが、この機会に当局にお願いをいたしておきたいと思います。実は最近電話関係のサービスが、非常に一時から見るとよくなつた。これは事実でありまして、その点われわれも感謝をいたしておるのでありますが、一面料金も相当高くなつて参つておる。しかるに電話料金の請求につきましては、御承知のように一通話幾ら、市外通話幾らということで、一本建でありまして、なかなか市外通話の内容等は加入者にはわからぬのであります。いなかの電話局におきましては、市外通話をいたした場合に、話が終つても交換手がなかなか出てくれない。こういう関係で話はとうに終つているのに、電話はつなぎつぱなしになつておるようなことが非常に多いのであります。従いまして電話料金もはたして正当にとられておるか、加入者からいえば一向わからない。ただ毎月幾らとりに来るから、しかたがないからやるということが、実際問題として非常に多いのであります。そういう関係からして、電話料の請求につきましても、なかなか事務的にやつかいでりましようが、でき得るならば請求する際に、その内訳等もつけて出されるというところまで行くのが、特に事業的にやる建前からすれば当然かとも、われわれ民間では考えるのであります。この点お願いするとともに、御意見があれば承つておきたいと思います。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 今のお話でありますが、原則として交換手は一通話の場合には一通話終りました、二通話になりますということを断るように、業務規程でやることになつております。しかしそれは完全には行われてないと私も思つておりますが、それを完全に行わせる。一方料金を明示すること、たとえば栃木県の佐野なら佐野を中心にして、東京は幾ら、あるいは仙台は幾らくらいになるという料金表を、全部はできぬでも、電話機に付属したものにつけて出すことも、だんだんやつて行きたいと考えております。それから領収書に、市外通話料の内訳はこれこれであるというようなことを書くことも、今まではなかなかできなかつたのでありますが、今までは料金課という一つの課でやつておつたのを、今度は管理所でやるようになつて、小範囲になつた関係上、そういうことも可能じやないかと思いますので、できるだけ御趣旨に沿うような改善方法をとつて行きたいと思います。

小平久雄民主自由党

○小平(久)委員 今大臣のお話によりますと、市外通話が終つた場合に、交換手は何通話であると言うことになつておるというお話でありましたが、私が地方の局で聞いておるところでは、元はそうなつておつた。しかしいつからか存じませんが、現在ではそういうことは言わぬでいいことに、業務規程がなつてるということを聞いた覚えかあるのでありますが、そういう点はどうでありますか。

小澤佐重喜民主自由党郵政大臣・電気通信大臣

○小澤国務大臣 そういうことはないのであります。要するに職員その人の考え方でありましようが、漸次従業員も向上しておりますから、そういうことを言う従業員はだんだん少くなると思います。

山本利壽民主党(第九控室)

○山本(利)委員 先ほどの航空保安庁に関する質問に次いで、ちよつと御質問したいのですが、現在日本は通信業務の上から言つて、航空機の必要はありませんでしようか。土地が狹いということと、もう一つは費用の点から、電気通信省としてはあまり今必要ないと思われるのか。もしあるとすれば、これは軍事用ではありませんから、日本にもぜひ通信業務用の航空機を許してもらいたいということを、要請されたことがあるか。あるいはそういう意思があるか。さらにこういうことをお尋ねするのは、今日本で、たとい、こういう平和的な仕事にせよ、日本の飛行機が空を飛んでいるということになると、日本の国民全体が非常に明るい気持を持つのではないかと考えまして、ちよつと質問いたします。

尾崎末吉民主自由党

○尾崎主査 ちよつと速記をとめてください。     〔速記中止〕

尾崎末吉民主自由党

○尾崎主査 速記を始めてください。  他に御質疑はありませんか。——質疑がなければ、これをもつて電気通信省関係を終ることにいたします。  以上をもちまして、運輸、郵政、電気通信三省の予算について、質疑も大体終了いたしたのでありますが、この際お諮りいたします。本分科会において審査いたしました分につきましての討論と採決は、これを総会に讓ることにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

尾崎末吉民主自由党

○尾崎主査 異議なしと認めまして、そのように決しました。  これをもつて散会いたします。     午後三時三十四分散会

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