予算委員会 第27号
- 発言数
- 55 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1950/03/22
会議録
○小峯委員長代理 会議を開きます。 この際お諮りいたしたいことがあります。理事川上貫一君が去る九日委員を辞任されましたので、理事の補欠を決定いたしたいと思いますが、これは先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小峯委員長代理 御異議なければ、川上貫一君が再び委員となられましたので、同君を理事に御指名いたします。 これにて休憩いたします。午後は一時から再開いたしまして、特別調達庁の長官、大蔵大臣の質問に入ります。 午前十一時十二分休憩 ————◇————— 午後一時五十二分開議
○植原委員長 休憩前に引続き、会議を開きます。 これより昭和二十五年度政府関係機関予算補正(機第1号)を議題とし、質疑に入ります。通告順により、発言を許します。苫米地英俊君。
○苫米地(英)委員 まず第一にお尋ねいたしたいことは、この連合国軍人等住宅公社法案は、いつごろ御提出になる予定でありますか。
○池田国務大臣 本日提出いたしたいと考えております。
○苫米地(英)委員 次に連合国司令部から来ましたスキャップ・インの二〇七六号によりますと、その第三項に「日本政府は本指令実施方の為必要な実施計画を作成し、一九五〇年二月一五日迄に経済科学局に提出。」という項目があります。これはもちろん御提出になつたことと思いますが、この実施計画がどういうものであつたか。これが必要であると思いますが、これを御提出願われませんでしようか。
○河野(一)政府委員 この実施の細目につきまして、一定のプログラムみたいなものができまして、それによりましてこちらからこういうふうな方針で参りたいということを出しておるわけであります。あるいはこれを後ほどお手元に差上げてもよろしゆうございますが、四月一日までに各般の準備を完了いたしまして、四月一日にこれを正式に成立いたしまして、それから予算によりまして契約にとりかかりまして、八月一日までに二十戸を完了いたす、こういうことに相なつております。
○苫米地(英)委員 今御説明の通り四月一日からとりかかる。そのために三月一日から四月一日までの間に建設計画及び契約の締結を終了するということになつておりますが、その前に「本指令履行のため次の計画に基きアクシヨンをとること。」こういう項目もありますが、これはどういうことになつておりますか、御説明を願いたいと思います。
○根道政府委員 お答え申します。実際上四月一日までにどのような準備をしたかということが御要点と存じますが、今のところは法律が成立いたしておりませんので、事実上特別調達庁において関係方面と連絡をいたしまして、いろいろの基礎的な問題について打合せを進めております。中におきましては、ある程度地区のきまつた所もございますが、まだ土地の選定等の済んでおらぬ所もございます。しかしながら、大体建ちまする家というものは相当急ぎます関係上、従来つくられましたと同じような家を、ただそれを組合せてつくるということになつておりますから、大体の予算の算定もつけておりまして、具体的にどこの土地にどうという指示があり次第、事実上の入札をいたしまして、法案が成立した後にこれを建てるという建前で、今進んでおりますが、まだ入札の運びには至つておりません。
○苫米地(英)委員 この入札につきまして、特別調達庁で過去において、安いものをとらないで、非常に高いものをとつたという事実を、私承知しておるのであります。その当時の調達庁の長官もそれを認めておつたのでありますが、あの行き方は非常に不都合だと私どもは感じたのであります。今度の入札につきましてはそういうことはないだろうと思いますが、この点はつきりさせていただきたいと思います。
○根道政府委員 この点はきわめて厳格な入札によりますので、まず第一には、政府が通常やつております入札の方針にのつとりまして、資格のある業者を指名し、その業者指名にあたりましては、関係方面の了解も事前にとりつけまして、そして責任を持つて入札いたしまして、その最低に落札するということになつております。
○苫米地(英)委員 今の御説明の先方と相談してということのために、先方に運動をする、またこつちへ運動をする。向うから言つて来たからこつちはこうしたのだというような説明であつたのであります。入札をする以上は、普通の入札の原則に従うべきものであるのを、向うからこう言つて来たからこうやつたという答弁がこの前あつたのでありますが、向うと打合せてやるから公正だということは、私ちよつと承服しかねると思うのであります。どうかこの点はきわめて公正にやつていただきたいと思います。 その次に、一九五〇年二月一日より三月一日までの間に財政上の準備及び契約規則の着手という項目がありますが、これはどういうことになつておりますか、御説明願いたい。
○根道政府委員 ただいまの御質問でございますが、今のようなことによりまして、すでに政府といたしましては諸般の準備を整えて、この予算案を提出することになつた次第であります。また契約等のいろいろの基準につきましては、われわれが従来国のためにやつております方式を、そのまま準用いたすことになつております。
○苫米地(英)委員 財政上の準備ということがありますが、これにつきまして少しお尋ねいたしたいと思います。今度の連合国軍人等の住宅建設費は五十二億五千六百万円で、米国の対日援助見返資金特別会計から借り入れることになつております。これはもちろんスキヤツプの、そうしろという指示でありましようが、それの持つ意味はどういうところにあるのか、御説明を願いたいのであります
○池田国務大臣 従来は終戦処理費で、これに類似の住宅も考えておつたのでありますが、見返り資金もありますこととて、しかもまた今度建てます住宅は、家賃をとるという建前で行つておりますので、住宅建設資金は見返り資金から出して、建てた建物から家賃をとる関係上、住宅公社という一つの公団的なものを設けて、別途にした方がいいという考えのもとにいたしたのであります。
○苫米地(英)委員 見返り資金から借入れをして、家賃をとつて、これを償却して行く、これがいいからというお話でありますが、そういうふうにせよという指示もあるのでありますから、そういうふうに行きましたことについてはわかるのでありますが、それがどういう意味を持つかということについては、まだ判明いたさないのであります。これはたびたび質疑がありまして、まだ十分なる答弁を伺つておらないのであります。もちろんこれは講和條約が締結せられるまで、はつきりはいたさない問題であるかもしれませんけれども、対日援助見返り資金というものが、将来返済すべき債務であるかどうかということが、大きな問題になつて来ると思うのであります。そこで三月十五日のワシントンのAP電報によりますと、従来日本が援助資金としてアメリカから受けておつたものが十七億一千六百万ドル、そのうち贈與が十四億五千三百万ドル、借款二億六千三百万ドル、こういうようなことが伝えられておるのでありますが、こういう点について政府は何か御承知かどうかということについて伺つておきたいのであります。
○池田国務大臣 向うの電報にはそういうことが載つておりましたが、公式には私は何の通知も受けておりません。
○苫米地(英)委員 その問題がはつきりしておらなければ、何のためにこういう行き方をするのかということの意味がはつきりいたさないのであります。政府ではそこのところにどういう意味を持つておられるか、伺いたいのであります。
○池田国務大臣 ただいまお答え申し上げました以上には言えないのでありますが、先ほどからたびたび本委員会等におきましても問題になりました、当日援助見返り資金というものの性質はどうかという質問等に帰一すると思うのであります。これは申し上げましたごとく、われわれは債務と心得てるのでありますが、将来の問題といたしましては、他に講和條約を考えてみますと、この問題は講和條約によつてきまる問題であつて、今われわれの方で云々できないことと考えております。
○苫米地(英)委員 その講和條約まではつきりしたことがわからないということは、私も了承いたしておるのであります。しかしこういうような計画を立てるためには、そこに何かはつきりしたものがなければ、こういう計画を立てるということがまつたく無意味になる。何のために借りて何のために賃貸料をとつて、その借入金を償却して行くか。こういうことについてまつたく意味がわからないのであります。債務と心得ておるというならば、従来通りの経験処理費でやつて行つても同じことになるのであります。それを今までの行き方を一擲して、公社をつくつて別個の行き方をするというところに、何か意味があるであろうと思つてお尋ねしたのでてますが、それははつきり言われないということであるならば、これはやむを得ないことであります。これはこれ以上お尋ねはいたしません。しかしこの際もう一つ伺つておきたいのは、この維持費や事務費というものは、償却される元金の一部として加算されて行くものか。もしくは終戦処理費として元金とはみなさない。こういう性質のものであるか。その点を明らかにしてもらいたい。
○河野(一)政府委員 この進駐軍住宅は、従来でありますならば、終戦処理費で出しておつた性質のものでございます。しかしこの終戦処理費というものは、非常に日本側の大きな負担に相なりますし、これは資産として残るものでもありますので、見返り資金の方から出すということに相なつたわけであります。それでこの連合国軍人等住宅公社というものの含みます意味でありますが、従来建てておりますものは、終戦処理費一般会計の所属であり、新しいもの二千戸につきましては住宅公社にするというのでありますが、米国の会計検査院の解釈によりますと、政府が持つております住宅につきましては、これは現物給與として扱われまして、住宅手当がもらえないという実情になつております。今度の分は見返り資金で建てることでもありますし、五分五厘の利子を拂つて借りるのでありますから、入つておる人から家賃をとりましてこれを返す、こういう計画にいたしておるわけであります。それで七十四ドル程度の家賃になるわけであります。従いましてこれは純然たる国有ということでなしに、別に法人であります住宅公社というものをつくりまして、それによつて入つておる人から家賃をとる。その家賃によつて見返り資金で借りた金を返して行くこういうふうな新しい形式をとつたのであります。従いまして公社と申しましても、ある意味において形式的なものでありますために、この修繕費等を公社に負担させるというわけにも参りませんので、一般の終戦処理費の方からその維持、修繕の経費を出す、こういうことにいたした次第であります。
○植原委員長 苫米地英俊君に申し上げますが門実は稻村君から議事進行の発言を求められておりますけれども、稻村君の御了解を得て、今継続する政府委員に対する御質問だけをお許しを願えればけつこうだと思います。
○苫米地(英)委員 どうもそういうところが私にははつきりいたさないのであります。この見返り資金、つまりエイド・フアンドというものがどういうふうになるかということでなければ、家賃をもらうために公社ができて、公社が見返り資金から金を借りて建物を建てるから家賃をもらうのだ、その家貨で建設費を償却して行くのだ、そんなめんどうなことを何のためにやるのか、日本のためにやるのか、アメリカのためにやるのか、ちつともわけがわからないのであります。ここのところが一つはつきりしない。もう一つは、その公社というものが、スキヤツプ・インによれば公法人となつておりますが、公法人がやるならば、公法人が維持費も事務費も負担すべきであるのを、それを国費の負担でやつて行く。こういつたところに何となく割り切れないものかあるのですが、これはどういうことになつておるのでありますか。
○河野(一)政府委員 ちよつと速記をとめていただきたいと思います。
○植原委員長 速記をやめて……。 〔速記中止〕
○植原委員長 速記を始めて……。
○苫米地(英)委員 大体わかりましたが、そうすると結局この見返り資金というものが、講和條約によつて決定するのだ。そのときにどうなるかということははつきり言えないが、そこにある一つの希望も持てるから、こういう方法をとつておるのだ、こういうふうに了承いたしました。そこで事務費は、特別調達庁の予算を増加しないで支出し得るというふうに承知しておりますが、これは従たる事務所ができた場合も同様であるか、この点をひとつ伺つておきたい。
○河野(一)政府委員 これは先ほども申し上げましたように、公社というものはいわば単なる形式的な存在でありまして、特別調達庁の職員以下全部やるわけであります。その事務所も現在特別調達庁の出張所があるような場所でありまして、そこにその公社の看板が掲げられて、公社関係の仕事をするということで、実際上は何ら支障なく運用ができる。ただ形式がかわつておるだけでありますので、支障ないと考えております。
○苫米地(英)委員 どうもその点も私十分にのみ込めないのですが、従来はある仕事をする。それに予算がとれるということになりますと、私どもが見ておりまして、そう人をふやさないでもやつて行けるだろうと思う事柄にどんどん人がふえて行く。特別調達庁も、五十二億とかいうような大きな仕事をするのでありますから、人をふやさないでそれがやつて行けるということであれば、従来大分余裕のある人を使つておつたというようなぐあいにちよつと考えられるのであります。どうも官庁会計には、大分いろいろなところにいろいろな余裕があるらしいですが、この点はどういうふうになつておるのでございましようか。
○根道政府委員 その問題につきましては、われわれ事務当局といたしまして非常に愼重に考えたのでございます。おそらく足らぬのではあろうと想像いたしますしかしながらいろいろ予算の関係もございまして、今のところがまんしてやつて参りたい、そういうふうなことであります。
○苫米地(英)委員 今の御説明によりますと、足りないかもしらぬが、それでやつて行こうというのでありますが、そういうことであると、私は予算がふえる機会が非常に多いのじやないかと思うのであります。それはこの本予算の総則のところに、「設計変更等のため、建設費の予算が不足した場合においては、予算において予定した金額を超過して住宅建設費を支出することができる。」こういうふうに述べておるのであります。そこでそういうことがあつた場合に、一々どういう設計の変更があつたかというようなことは、議会においては知ることができない。それで予算がふえた、これは設計の変更があつたんだといえば、そういう建前では借入れをふやすことができるのじやないかと思うのですが、この点は、どうですか。
○河野(一)政府委員 これは二千戸を建てよという覚書でありまして、この設計は目下いろいろやつておるわけでありますが、その設計につきまして、地域別にいろいろかわるところがあろうかと思われるのであります。それからまた一旦設計したものが変更されるということもありますし、また敷地等の関係で、水源その他いろいろな施設を要するために、一応この五十二億の金で足りると思うのでありますが、万が一足りない場合も予想せられる。それから期間を限られまして、八月一日までにぜひ終らねばならぬのでありまして、従つて資金が足りなくなつても再び国会の御審議を求めるというような時間的余裕もございませんので、そういつた場合におきましては、いわゆる予算における弾力條項と申しますか、見返り資金からも借入金をふやしまして、予算を増額することができる。こういうことを総則で御承認を願おうといたした次第であります。
○苫米地(英)委員 今の河野主計局長のお話はわかるのであります。ただその借入れの方でなくて、そういうことを理由にしてこの事務費が増額されるということがありはせぬかということを伺つておるわけであります。
○河野(一)政府委員 この弾力條項につきましては、事務費には適用いたしてございません。工事費だけでありまして、事務費はあくまで特別調達庁の既定予算で支弁するという計画にいたしております。
○苫米地(英)委員 お話によりますと、足りないかもしれぬということでありましたが、そういうことを一つのきつかけとして、事務費をふやすということが起つて来、それが他に波及して来はせぬかということを伺つたのであります。その点はそれでおきますが、償却に充当するところの事業収入は、本年度三億一千九百六十八万円ということですが、これで元利を皆済するのに大体何年くらいかかるお見込みでございましようか。これで工事費を割つてみれば、十六年以上かかるわけですが、そんな簡單な計算では出て来ないと思いますが、どんなことになりますでしようか
○河野(一)政府委員 日歩計算で出しまして、十二年で償却できるという計算にいたしております。
○苫米地(英)委員 この十二年という年限は、相当長い年限であります。そこでまだ元利償却がつかない間に講和條約が締結されるとか、駐屯軍が帰還するとかいうことが起つて来た場合には、事業收入というものがそれだけ減るということになり、あるいは講和條約の後において、その事業收入が全然入らないことになることも考えられるのでありますが、そういう場合はどういうことになるのでありましようか。
○河野(一)政府委員 この住宅のみならず、一般的に進駐軍住宅が講和條約の後にどういうことになるかといういことは、講和條約の結果にまたないと何とも言えないと思います。ただそれ以前において、この住宅が不用になるということになりますれば、公社のものも一種の国有財産でありますが、これの活用についてはいろいろ方法が考えられると思います。政府職員の住宅に転用するとか、あるいは病院その他の施設に転用するとか、それはそのときの事情に応じて考えるべきで、講和会議とは別個の問題だと考えております。
○苫米地(英)委員 これが国有財産であるということがはつきりすれば、問題ないのであります。ところがこれは講和会議になつて、国有財産になるかならないかわからない、適ういうお話です。私もそう思つておるのです。そこで国有財産になるかならないかわからないものを、国有財産であるからこうするという御説明では納得できないのであります。
○河野(一)政府委員 今まで終戰処理費で建てました住宅は、国有財産になつておりまして、国有財産法の適用を受けておるわけであります。今度建てますものは、形式は住宅公社でありますから、純粋な国のものではありませんけれども、国有財産と同様の趣旨によつて使用せらるべきものだと思います。
○苫米地(英)委員 どうもそこのところは少し河野局長のお考えに矛盾がありはしませんでしようか。講和條約後になつてみなければ、この見返り資金の性質がはつきりしないのだ。終戦処理費でやられたものは国有財産であることがはつきりしておる。そのかわりそれは日本の負担であるということもはつきりしておる。はつきりしないまでも、よほどはつきりする方向に傾いておるのです。ところがこの見返り資金の分は、政府はどうもこれははつきりしない債務と心得ている。こういう大臣の御答弁が先ほどもあつたのでありますが、この御答弁は今度に限らず従来も幾たびか繰返されておつたのであります。そこで債務であると心得ておるがゆえに、これを償却して行く。償却できなかつたときにはどうするかということをお尋ねしておるのです
○河野(一)政府委員 見返り資金として入つて来ておる金は、特別会計で経理されておるわけであります。それを将来返すかどうかは別といたしまして、この公社といたしましては、見返資金特別会計から借りて建てておるわけであります。従つて元利が償還できるかできないかという問題は、その会計に返せるか返せないかということになるのでありまして、建てましたものはあくまでこの住宅公社のものでありまして、将来それが家賃が入つて来ないで返せないということになりますれば、その分は結局従来の公団等におきましてやつたと同じように、国が最終的の責任を負う。見返資金特別会計も政府の勘定の中の一つでありますが、その間の決済は結局法律によつてきまるか、あるいは一般会計で負担してやるか、そういうことに相なるわけでありまして、見返り資金が債務であるか、あるいは将来ある程度軽減されるか、贈與されるかということと、全然別個の問題と考えております。
○苫米地(英)委員 この見返り資金勘定というものは、見返り資金の性質によつて動き方が違つて来るのであります。なるほど住宅公社が見返り資金勘定から借りて来るのだということはわかつておる。けれどもそれを家賃をとつて償却して行くのだ。償却して行くのだということは、この公社がこの見返り勘定の債務を果すべき義務を持つておるのだと、私はこう解釈するのであります。そこで国がその場合には背負い込むのだというのなら、話はわかります。今のお話はその通りであるからわかるのでありますが、そうするとまた元にもどつて、最後に国が背負い込むものなら、なぜそういうめんどくさい、借りて家賃をとつて返す、こんなことをやらなければならないのか、先ほどそれを伺つたのであります。
○河野(一)政府委員 見返り資金から借りておるものが返せなくなるかならないか、これは今後の状況によります、ことで、何とも申し上げられません。それだけの資産を持つておるわけでありますから、返せといえば、税金の問題であるか、あるいは資産の問題であるかということにも相なります。それから家賃をとるという問題でありますが、おつしやるように一般会計の終戦処理費でやることも、一つの案でありますが、申し上げましたようにこの住宅につきましては、入る連合国人から家賃をとりたい。住宅手当は結局アメリカの予算で、ドルで支給されるのでありますが、それに相当するものを拂わせたいというところから、その趣旨が出ておるのでありまして、それには政府の持つておりまするものにつきましては、住宅手当がアメリカにおいては出し得ないというようなことになつておりまするので、純粋な国有でなしに、こういうコーポレーシヨンをつくりまして、その所有を移して、そうして住宅手当を拂わせる。こういうことに相なるわけでありまして、結局年間におきまして二百数十万ドルの外貨が入るか入らぬかということが、この公社をつくりました重大な問題点であつたわけであります。
○苫米地(英)委員 そこのところでまた話は逆もどりして、その家賃をとる。借入金をやつて、家賃をとつて、公社を立ててやつて行くということが、日本のためにやるのですか。アメリカのためにやるのですか。ところがそれはわからないとおつしやる。今のお話を聞くと、日本のためになるからという御答弁ですが、さつきの御答弁と矛盾して来るのです。そこのところを初めに伺つておるのです。日本のためになるからおやりになるのですか。アメリカのためにおやりになるのですか。
○河野(一)政府委員 御承知の通りこれはアメリカのスキヤツプ・インで出ておりますので、このスキヤツプ・インはそのままに移行いたさなければならぬことになつております。ただそれをつくる上において、できるだけ日本の負担を軽くしようという配慮から、見返り資金を使い、またできたところから、従来は今までの軍人、軍属は、ただで入つておりましたものを、家賃をとつて入らせようということで、この意味から申しますと、従来の終單処理費で建てておりました建物とは大分違つておる。その点だけは従来よりは、日本自身にとつて有利であるということは、言い得ると思つております。
○苫米地(英)委員 私は家賃をとつて日本のものになるというのなら、今の御意見通りだと想うのです。日本のものになるかならぬかわからぬものが、ためになる、外資導入になるという御意見には賛成できませんが、こんなことをいつまでむし返しても同じですが、そのもらう家賃は、円でもらうのですか、ドルでもらうのでしようか。
○河野(一)政府委員 これはドルでもらいまして、その分を、外国為替でありますが、外国為替特別会計に売りまして、円として支給いたすということに相なります。
○苫米地(英)委員 もしこの建物が火事で燒けるとか、地震でつぶれるとかいうような重大なことがあつた場合には、どうするというお考えでございますか。
○河野(一)政府委員 焼けた場合にはどうするかということでありますが、その場合においてどういうふうにいたすかは、現在のところ考えておりません。従来政府の建物につきましては、保険をつけない。全体で大きな自家保險をやつているわけですから、そういう点につきましては、特に保險をかけるようなことをいたさない。焼けた場合には別途建てるなり、いろいろな措置をすることになると考えられます。
○苫米地(英)委員 それはもう一つでおしまいにいたしますが、今まで借り上げられた建物とか、もしくは終戦処理費で建てた建物が燒けたときには—終戰職処理費はむろん今お話の通り国家一般のものでなしに、自己保險ということになつているからやむを得ないでしようが、借り上げられたものについても、正当な対価はもらつておらないようですが、今度は公社が建物を賃貸借しているのだから、煙いた場合には何か賠償でももらえるということ貧すか。燒けたら燒け損で、国家の負担になるということでしようか。その点を伺います。
○河野(一)政府委員 従来借り上げました建物につきましては、家賃を拂います。家賃の計算におきまして、保險料に相当するものを見てやつておりました。従つて貸す方の人はそれで保険料を拂いまして保險をかけて、燒けた場合においては損害保険を受ける、こういう建前になつております。政府のものにつきましてはそういうことをいたしておりません。燒けました場合には、別に保險にかけておりませんので、必要とあればまた建てる。それの方が保険料を毎年拂うよりは安くつくというような計算になつている次第であります。
○植原委員長 この場合稻村順三君より議事進行の発言を求められて光りますから、これを許します。
○稻村委員 今度の予算は、内容はきわめて簡單でありますが、その政治的な意味は非常に大きなものであります。ことに国際関係に関連してもいろいろと問題が多いのであつて、従つてこの予算の審議は主として、政治上の問題が主となつて、それと関連してのみ政府委員からの答弁が行われてしかるべきものだ。私そういうふうに感じているのであります。その意味におきまして、政府の方からはもし大蔵大臣が出て来れなかつたならば、こういう重要な政治的意味を持つたものは、総理大臣が来て答弁に当つてしかるべきものだとさえ考えているのでありますが、しかるに政府委員だけを置いて、大臣がここに出席しておらない。特別調達庁の所管の大臣も見えておりませんし、大蔵大臣も見えておらない。従いまして私たちはかようなことでは、ほんとうの意味でのこの予算の審議ができないというふうに考えておりますから、動議として今日の審議はこれくらいにして、明日さらに大臣の出席の上に審議を進められんことを希望いたします。
○植原委員長 稻村順三君に委員長としてお答えいたします。御趣旨はしごくもつともだと思います。案そのものはきわめて簡單であるけれども、この案の意味は相当重大だから、まず質疑に対する大臣の答弁があつて、しかる後に事務的のことは政府委員から答弁あることが順序であると、その御趣旨はごもつともだと思います。但しこれだけは委員長として委員諸君にも、日本の国会のためにひとつ御了承を得ておきたいと思います。たといだれが答弁しましてもどの委員会でも、委員会においてせられる答弁は、いかなる政府委員でも、全部政府の責任だと思います。そしてどうもこの二、三年の国会を見ておりますと、憲法は新しくなつたけれども、議会の運行状態は、政府自体も旧態依然たるものがある。議員そのものも大臣に質問しなければ、何だか質問にならないような形がありますので、これは御同様にひとつ政府を代表する者なら、だれでもいいという建前になることが、—これは御意見もありましよう。委員長はさように考えているのであります。日本の国会を議会中心として取扱う上において、これは御同様みなそう考えて行くことが、私はよろしいことだと思います。稻村君の御意見もありますので、実は大臣の出席を求めてこの議事の進行を努めたいと思います。 なおこの場合に委員長から政府に対して、先刻苫米地委員より要求になりましたここの第三の項目、日本政府は本司令実現のため必要な実施計画を作成し、一九五〇年二月十五日までに経済科学局に提出したこの書類のコピーを御提出なさることを、私は希望いたします。これは公文書で、何も祕密もありますまいと思います。 それから次の問題でありますが、財政上の準備及び契約の規則の着手されておるのみならず、この指令によりますれば、四月一日までに契約締結の終了をしなければならないのでありますから、これらの規則に対しても、そのコピーをこの委員会に御提出になつてしかるべきものだと思います。この指令に基いて、今日この案を議しておるような状態では、建設計画及び契約締結終了を、四月一日前に実行は不可能なりと思いますけれども、これらのことに関係いたしましても、ただいまの契約の規則等の写しは本委員会に御提出になつて、すべての委員の了解を得てしかるべきだと委員長は考えております。委員長としてこれを要求いたします。 今日は稻村君の御発言もありましたので、これに敬意を表して、今日はこれにて散会いたしまして、明日は午前十時より開会いたします。 午後二時四十五分散会