文部委員会 第21号
- 発言数
- 166 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1950/04/25
会議録
○水谷(昇)委員長代理 これより会議を開きます。 長野委員長にちよつとおさしつかえがありますので、私がかわつて議事のとりまわしをさせていただきますから、御了承を願います。 請願日程を逐次議題とし、審査に入ります。但し政府説明員で、まだ出席のない方がありますから、日程の順序は便宜委員長において変更さしていただきますから、御了承を願います。 —————————————
○水谷(昇)委員長代理 日程第二三、ラフカデオ・ハーン生誕百年記念事業に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○佐藤(重)委員 紹介議員が御出席になつておりませんので、本員がかわつて御紹介申し上げます。 請願者は松江市長小林誠一君外一名であります。紹介議員は山本利壽君、木村小左衞門君、大橋武夫君、中崎敏君、木村榮君であります。 本請願の要旨は、ラフカテオ・ハーンは、文筆をもつて日本を初めて世界に紹介した人であります。国際的文豪であり、また英語国圏に対する日本の代弁者として、偉大な足跡を残したラフカデオ・ハーンの生誕百年の記念される年にあたりまして、松江市に、ハーンに関する総合的な、永久的な記念施設をして、その偉業を顯彰するために、国家的の事業として次の仕事をしていただきたい。一つは、ハーン文化会館の建設は、ハーン・スタジアムの建設。三はハーン図書館の建設。四は、ハーン旧居の保存。五が、八ーン文学賞の設定。六、ハーン獎学資金の設定。こういうのであります。以上御紹介申し上げます。 なおついでに私見を述べることをお許し願いたいのであります。まことにけつこうた請願でもありますし、ラフカデオ・ハーンは御承知の小泉八雲であります。せんだつてすでに本院においてもこれを顕彰する決議もされておるようなわけでありまするし、何か適当な記念事業がなされることと思うのでありますが、ぜひひと本委員会においても本請願は御採択を願いたいのであります。ただ私といたしまして一言いたしたいのは、ラフカデオ・ハーンはすでに帰化人であります。純粋の日本人として扱うべきなのですから、ことさらにハーンなどという外国の名を使わず、せつかく日本人としての小泉八雲という名があるのですから、決してしやれを言う意味ではありませんが、八雲と書いてハーンともなります。むしろ八雲といつたような、純日本式なにおいをただよわせるような名称にしなさつたらどうか。これは請願者に機会があつたら私見を述べたいと思つておるのでありまするが、私は思いつきではない、前からそう考えておつたのであります。いやしくも日本の国籍を得て日本人になつた以上は、やはりどこまでも日本人として扱つていただきたいというのが私の希望であります。ついでのことでありますから、ちよつと一言申し上げておきます。どうか御採択をお願いいたします。
○水谷(昇)委員長代理 政府の意見を聽取いたします。
○犬丸説明員 今の小泉八雲の記念事業に対する請願の御趣旨を拜聴いたしまして、まことにけつこうな御趣旨と存じます。ことに文化国家としてこれから立ちます日本にとりましては、小泉八雲のような文学上偉大な貢献をされた方のために、これを記念して文化的事業が行われるということは、まつたく私どもとしましては共鳴するところでございます。ただ請願書に入つておりますかどうかしりませんが、地元の方がお出しになりました計画書を拝見いたしますと、内容が非常に広汎でございまして、現下の日本の財政状態とにらみ合せまして、どの程度まで実現できるかという点に、多少疑問があるように存ぜられます。これは必ずしも地元の方の御希望通りに行わなくても、その趣旨で行うならば、地元の方の御希望にも沿い得ると思うのでございまして、御趣旨には賛成して、できるだけその実現を期したい、こういうふうに考えております。ことにその地域が裏日本であります、日本の文化がとかく表日本の方においで発達しておる現状におきまして、小泉八雲を顯彰することによつて、同時に裏日本の方にそういう一つの文化都市ができるということは、その意味においても私はけつこうだと考えておるわけでございます。結局政府といたしましては、可能な範囲において、御趣旨に沿つてできるだけ実現を期したい、こういうふうに考えております。 —————————————
○水谷(昇)委員長代理 日程第八、白河関を史蹟に指定の請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○圓谷委員 本請願の要旨は、白河関は、上古並びに中古の陸奥開拓交通史上重要な意義を持つものであり、しかもその遺跡が顯然としているにもかかわらず、史蹟として指定せられないために、何らの保護も受けていないのは、はなはだ遺憾である、ついては白河関を史蹟に指定せられたいというのであります。 この白河関は、日本の三関の一つにも入りまして、相当有名な関であつたのであります。白河関の所在地については種々なる疑義を持たれていたのでありますが、松平樂翁公がその当時の儒者廣瀬蒙齋先生をしてあらゆる角度より調査せしめまして、現在の白河関趾が間違いないというので、特に松平樂翁公の筆蹟になる白河関趾の碑も立つておるのであります。これは県においては仮指定をいたしまして、文部省においてもこの白河関の史蹟指定をほとんど決定する程度まで行つたのを、私関係して承知しておるのでありますが、たまたま太平洋戦争に入りまして、その後史蹟の指定というようなものは、文部省においてもあまりやらないような状態において今日に至つたのであります。この際、文化財保護法案が通過いたしましたあかつきには、ぜひこれを史跡として指定されんことを希望するのでありますが、なお特に、この史蹟の調果に文部省よりその方の権威者を派遣してもらいたいという、白河町外三箇村の請願者の希望でありますから、つけ加えておきます。
○水谷(昇)委員長代理 政府の意見を聽取します。
○宮地説明員 白河関につきましては、今御紹介にもございましたように、昭和十三年五月に史蹟名勝天然記念物保存法によりまして、県の仮指定がなされております。しかし現在白河関と称しておりますところが、はたして関所の跡であろかどうかということについて、異説もございます。関ではなくて館の跡であるといつたような説もあるのでございまして、文部省といたしましても、十分研究いたしたいと思つております。特に関係方面の御意向もありまして、最近史蹟名勝天然記念物の指定がストップされたようた形になつておりますので、いずれ先ほど御説明もありましたような、文化財保護法が通つたあかつきには、何らかの措置をしたい、こう考えます。 それから係官を派遣するという点につきましては、なるべく早い機会に派遣いたしまして、実地調査をいたしたいと考えます。 —————————————
○水谷(昇)委員長代理 次は日程第五三、元号存置に関する請願、紹介議員の説明を求めます。
○若林委員 本請願は宗教法人天社土御門神道本庁藤田義男君外一名からの請願であります。 その要旨は、元号廃止のうわさがありますが、わが国の元号は、わが民族の生活に深く直結侵透しておるものであり、次の理由と相まつて、はなはだ重要なことであるから、従来通り元号は存置されたいというのであります。 わが国の元号は、すでは千三百年の伝統を持つております。世界を通じて独自の元号を持つ国は、日本が唯一の国であります。元号は王道政治の徳政の連続の衆徴であります。西暦を採用しても、国の宗教的行事の上には元号は必要であるから、私的に元号を用いるようになる。これは廃止された太陰暦が公然と共用されているのと同様である。改元は執政者の政治の基本を立てる表徴で、また為政者の反省の機会でもある。元号には宗教的意義が含まれている。こういうような理由なのであります。 これは参議院において、元号廃止のことが問題になつたがために出された請願だと思うのでありますが、輿論調査によりましても、元号存置という議が油然とわき上つておるのでありまして、おそらくこれを参議院も再び取上げて問題にするようなことはなかろうと思うのであります。衆議院においては、おそらく賢明なる委員各位は、この廃止に対しては、反対の意向を持つておられる方が多いと思うのでありますが。何とぞこの請願の趣旨を御了解せられ、御採択せられんごとを希望する次第であります。
○水谷(昇)委員長代理 政府の意見を聽取いたします。
○剱木政府委員 元号廃止の問題につきましては、請願の中にもございましたように、参議院でそのことについて多少研究されているということを聞いておつたのでございますが、なおこの問題につきましては、もちろん文部省といたしましても、十分愼重な態度で研究して参りたいと思います。しかし廃止もしくは存置の御決定につきましては、もちろん国会におきましても、十分御検討いただくことと考えておる次第であります。
○佐藤(重)委員 元号廃止に反対の請願でありますが、一体こういうことを参議院の議員たちが発表したとかなんとがいうことそれ自体が、とんでもないことだと考えるのです。もし法案とでもなつたならば、ござんなれ、一戰交えてやろうと覚悟しておつたわけでありますが、先手を打つて愛国者のりつぱな神道方面の人の請願が出たので、胸をなでおろしたわけであります。一体敗戦後、ややともすると日本人は、本来の日本人である自覚とか反省とかいうものを、どうも軽く見るくせがあるのです。けしからぬ話です。私どもは戰争には負けましたけれども、決して民族として滅びたのでもなければ、いわんや国家として決して滅びたのではないのです。むしろ私どもは、世界の持導者となる、りつぱな、平和な文化的な国家を建設するという雄大な気魄と覇気を持つているものであります。元号に触れるなんということは、いらぬおせわだと思うのであります。ことに明治以来一世一元制度が立つておりますので、扱い方もたいへん楽になつております。何も不自由はないはずであります。ぜひ衆議院においてこれを採択してもらつて、二度と再びこういう元号廃止というような愚論が出て来ないようにしていただきたいと思うのであります。満場一致でひとつ御採択をお願いいたします。 —————————————
○水谷(昇)委員長代理 日程第一四、岩手県下の六・三制校舍建設費国庫補助に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○佐藤(重)委員 本請願は、岩手県会議長村上順平氏よりの請願であります。紹介議員がおいでになりませんので、私が代弁いたします。紹介議員は山本猛夫君、野原正勝君、鈴木善幸君、淺利三朗君、高田弥市君であります。 この請願の要旨は、新制中学校の校舍整備建築のため、政府は昭和二十二年度以降すでに国庫補助計画を樹立したが、岩手県における補助対象は、市町村の計画する最小限の実施工事量にも満たない状態であります。各市町村は多大の苦心をして、最小限の所要整備をはかつている状況である、ついてほ昭和二十五年度の校舍新築事業費は六億円になるから、来年度の国庫補助配分については、前記事情を考慮されて特別に援助されたい、こういうのであります。 御審議の上御採択をお願いいたします。
○水谷(昇)委員長代理 政府の意見を聽取いたします
○福田説明員 ただいまお述べになりましたような請願の趣旨につきましては、これは御承知のように、ひとり岩手県のみならず、全国的な問題だろうと思います。この点につきましては、私どももかねがね微力ながら努力いたしておる次第でございまして、各地方の実情に即するようないろいろな資料を集めまして、二十五年度の六・三制の予算をできるだけ効果的にやつて行きたい、こういうような考えでもつて現在進んでおります点だけをお答えしておきます。 —————————————
○水谷(昇)委員長代理 日程第一五、教育職員免許法及び同施行法の一部改正に関する請願を議題といたします。 本請願はすでに前回審査した請願と同一趣旨でありますので、紹介議員の説明及び政府の意見聽取を省略いたします。 ————————————— 日程第一六、日程第二四はいずれも教育職員免許法施行法の一部改正に関する請願でありますので、一括して議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○岡(延)委員 紹介議員は小林信一君でありますが、私からかわつて御説明申し上げます。 本請願の要旨は、教育職員免許法施行法によれば、專科免許状所有者は、従来は終身であつたが、それが幼稚園、小学校、中学校の仮免許状という短期のものになつた。これは既得権の侵害であり、また昭和二十三年三月までの申請で、新法による普通二級免許状が與えられたものと、申請しなかつたので残されたものとの均衡を失するものである。ついては専門学校卒業程度の学歴を有する專科教員免許状所有者に対し、幼稚園、小学校、中学校の普通二級免許状該当者とみたすよう、本法を改正されたいというのであります。
○水谷(昇)委員長代理 政府の意見を求めます。
○剱木政府委員 御請願の点につきましては、小学校の專科正教員の中で、專門学校に類する各種学校程度を卒業いたしまして、教員になつておる者につきましては、今般の教育職員免許法の一部改正の際に御決議をいただいたわけでありまして、その一部分は請願の通りに実施になつたと思います。 —————————————
○水谷(昇)委員長代理 日程一七、遠刈田小学校雨天体操場建設費国庫補助の請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○佐藤(重)委員 本請願の紹介議員は庄司一郎君でありまするが、御欠席のため、私が代理をいたします。請願者は宮城県刈田郡宮村長佐爆清四郎君外一名となつております。 本請願の要旨は、宮城県刈田郡宮村は、地勢、産業、行政上、宮地区と遠刈田地区とにそれぞれ独立の小学校及び中学校を存置しなければならなかつた。遠刈田小学校は長年校舍の狭隘なため苦しんでいたが、本年一月村民の努力によつて、中学校校舍を新築したが、まだ十分とは言えない。寒冷地帶である同地方は、一箇年のうち五箇月は吹雪と雪にとされて、屋外運動ができず、兒童の体位向上のために憂慮すべき問題であるが、同村の財政をもつてしては、雨天体操場の建設はとうてい不可能であるから、惠まれない同地方の青少年のため、雨天体操場建設費を国庫で助成されたいというのであります。御審議の上、御採択ができましたならば幸いと存じます。
○水谷(昇)委員長代理 政府の説明を聽取いたします。
○福田説明員 ただいま御請願のありました寒冷地方におきます雨天体操場の件でありますが、文部省といたしましては、寒冷地方に雨天体操場の必要なことは非常に痛感いたしております。幸いに予算上十分とは申せませんけれども、二十五年度の補助金におきましては、若干のそういつた経費がもらえておりますので、寒冷地帶全般について雨天体操場を建設するというわけには参らないと思いますが、そういつた実情をいろいろ調べまして、御希望に沿い得るように努力いたしたいと考えております。
○水谷(昇)委員長代理 日程第一八、私立学校法、第三十八條第四項削除の請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○岡(延)委員 紹介議員は世耕弘一君でありますが、御欠席でありますので、私がかわつてその要旨を御説明申し上げます。 本請願の要旨は、私立学校法第三十八條第四項は、憲法の精神に反するばかりでなく、私立学校の起源及び実状を無規し、将来の発達を妨げる條項である。ついてはすみかに同條項を私立学校法から削除されたいというのであります。何とぞ愼重御審議の上、御採択をお願いしたいと思います。
○水谷(昇)委員長代理 政府の意見を聽取いたします。
○福田説明員 ただいまの御請願のありました点につきましては、十分その趣旨を私は了解することができないのでありますが、三十八條の第四項には、この学校法人の役員のうちには「各役員について、その配偶者又は三親等内の親族が一人をこえて含まれることになつてはならない。」こうい規定がございますが、御承知のように私立学校にうきましては、この前の国会におきまして十分御検討と御審議をお願いしたわけでございまして、この点につきましても、特に憲法適反だというようなこともなかつたように記憶いたしております。特に申し上げておきたいと思いますのは、今までの財団法人で経営しておりました学校で、特にこの役員の点におきまして、いろいろ同族でもつて占めておるというような学校もありまして、その点からしてこの学校経営の上にいろいろ問題が生じておつたような次第でございます。この私立学校法におきましては、そういう点を是正する意味におきまして、そうして私立学校の公共性を高めるというような点から、特にこういつた制限規定を置いたわけであります。従つてこの学校法人の今後の運営なり、また学校法人の公共性という建前から、こういう規定ができた次第でございまして、憲法適反だということは、いささか了解しがたいところだと考えております。 —————————————
○水谷(昇)委員長代理 日程第一九、第二〇、第二一、第三〇、第三四、第三五、第三六、第三七、第三八、第五二、第五七、第六三はいずれも標準教育費制定に関する請願でありますので、一括して議題といたします。本請願はすでに前回審査した請願と同一趣旨でありますので、紹介議員の説明及び政府の意見聽取を省略いたします。 —————————————
○水谷(昇)委員長代理 次に日程第二二、玉泉寺を史蹟に指定の請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○佐藤(重)委員 紹介議員は畠山鶴吉君でありますが、御欠席でありますので、便宜私がかわつて説明いたします。請願者は靜岡県賀茂郡浜崎村村長田中長之助君外二十二名であります。 本請願の要旨は、靜岡県賀茂郡浜崎村にある曹洞宗玉泉寺は、安政三年米国初代総領事ハリスが領事館として使用し、その後安政六年七月までの約三年間領事館として用いられた。その間、同寺院において下田條約が締結され、日米国交に寄與するところ多く、史蹟として多がの価値を有している。ついては同書を史蹟に指定されたいというのであります。しかるべく御審議の上、御採択をお介いいたします。
○水谷(昇)委員長代理 政府の意見を聽取いたします。
○宮地説明員 ただいまの御請願につきましては、文部省といたしましても、史蹟としての重要性にかんがみまして、係官を派遣いたしまして、詳細な調査を遂げさせたのでございます。同寺の規模もそのまま存しておりますし、史蹟として指定の価値があると考えられます。従いまして、史蹟名勝天然記念物調査会に諮問をいたしましたところ、同会で指定するようにとの答申がございましたので、いずれ近く正式に史蹟として指定いたしたいと考えております。 —————————————
○水谷(昇)委員長代理 日程第二五、国民の祝日中に「敬老の日」設定の請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○岡(延)委員 紹介議員は受田新吉君でありますが、御欠席ですから、私がかわつて申し上げます。 本請願の要旨は、現在の道義の頽廃、社会惡続発の原因はいろいろありまするが、報恩の念が喪失されているということが、その最も根本的原因である。かような意味から、国民の祝日のうちに子供の日や成人の日があるのに、敬老の日がないということは、まことに片手落ちである。ついては、六十歳に達する人、または七十歳以上の人々に、国民総体の敬愛知恩の念を示す機会として、国民の祝日のうちに敬老の日」を設定されたいというのであります。
○水谷(昇)委員長代理 これは内容が内閣委員会の方に関係しますので、政府の答弁はここでは得られません。 〔水谷(昇)委員長代理退席、委員長 着席〕 —————————————
○長野委員長 日程第二六、教育予算増額の請願を議題といたします。 本請願は、すでに前回審査した請願と同一趣旨でありますので、紹介及び政府の意見聽取を省略いたします。 —————————————
○長野委員長 日程第二七、国宝飛騨国分寺本堂保存修理費国庫補助の請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○淺香委員 紹介議員の岡村利右衞門君が欠席でありますので、私が代理いたしまして、請願の要旨を御説明申し上げます。本請願の要旨は、千二百年前、聖武天皇の諸国分立の一つであつた飛騨国分寺は、国宝本尊薬師如来、聖観世音菩礎薩及び小鳥丸の太刀を有し、七重大塔磁石は史跡に指定せられ、同本堂は、明治四十二年四月、特別保護建造物に指定せられている。しかるに大正の初期、国庫により銅板製屋根を改修されたのみで、近時本堂は東南に傾斜し、すみやかに土台の修理及び傾斜の復元をする必要があり、また民家との間に鉄骨の防火壁の建設も急を要する。ついては同寺は無檀徒寺であつて微力であるから、修理費三百万円を国庫補助されたいというのであります。何とぞ御採択あらんこと切に希望いたします。
○長野委員長 政府の意見ル聽取いたします。
○宮地説明員 国分寺の建造物の本堂でございますが、これの修理につきましては、大正十三年に一度国補助で修理をいたしました。それから相当年月を費やしておりますので、再び補修をいたす時期に到達しておるものと存じます。従いまして、本請願の趣旨に沿いまして、なるべく早い機会に専門職員を派遣いたしまして、請願の趣旨にありますようた破損の程度なり、防火施設の必要性につきまして、実地調査をして研究いたしたい、こう考えるのであります。従いまして、国庫補助のことにつきましては請願にありますよまた相当多額のものを要するとすれぼ、予算の関係もございますので、本年ただちにということは、あるいは困難ではないかと存じますが、よくその点も研究いたして行きたいと存じます。 —————————————
○長野委員長 日程第二八、国宝金剛峯寺の建造物移転並びに修理費国庫補助の請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○水谷(昇)委員 本請願の請願者は、和歌山県の高野山真言宗総本山金剛峯寺主管者和田性海氏であります。紹介議員は星島二郎君外五名でありますが、私からかわつで本請願の要旨を御説明いたします。 本請願の要旨は、高野山真言宗総本山金剛峯寺の所管である国宝建造物指定の薬師堂並びに位牌堂は、近時荒廃はななはだしく、根本的な大修理を要します。かつまた同建造物現在の所在地は、管理、参拜等に不便でありますから、他に移転して保護の万全を期したいのであります。つきましてはその予算千二百五十万円は、同寺としてはとうとて負担に耐えないから、そのうちの一千万円を国庫より補助されたいというのであります。よろしく御審議のほどをお願いいたします。
○長野委員長 政府の意を見聽取いたします。
○宮地説明員 高野山金剛峯寺の国宝薬師堂及び位牌堂の修理のことにつきましては、屋根などが損傷しておるということは、政府といたしましても承知しておるのでございます。しかしながら、今ただちに修理を行う程度のものでは——もちろん早い方がいいのですが、ほかのものとの比較上、今ただちに手をつけなけれほならぬといつたようなものでもないと考えまして、従つて実施計画も立てておりません。しかしながら、その費用が請願の趣旨にありますように、それほど多額のものでございますと、これも予算の関係上、もちろん本年度の国庫補助では困難ではないかというふうに考えます。特にその修理というものが、他の敷地にこれを移転して、そうして修理をする、その費用ということになつております。それでこの国宝建造物を他の地に移転するということにつきましては、請願の趣旨にもありますように、信仰の立場も全然無規するわけではございませんが、文化財としての立場から、相当問題があるのではないかと考えます。従いまして、その移転に伴うような経費までも国庫でこれを補助するということは、とうてい不可能であろうと考えます。
○水谷(昇)委員 そういたしますと、現在の場所においての修理費は考慮できる、これを移転する費用までは補助ができない、こういう趣旨でありますか。
○宮地説明員 移転する費用はできませんが、しからば現在の場所で修理するのに対しては、補助金を出すかというお話でございますが、その点につきましては、補助金の性質上出せると存じます。ただその額の点につきましては、相当多額のものを要するとすれば、予算の関係もございますので、本年ただちにということは、相当研究を要するのではないかと考えます。
○水谷(昇)委員 この請願の趣旨は、同建造物現在の所在地は、管理の上からいつても非常に不便である、参拜するにおいても不便であるという意味合いにおいて他に移転をして、保護の万全を期したい、こういうのでありますので、国宝建造物を保護する上から言つて、他に移転して保護の万全が期し得られるならば、考慮をしてもいいと私は考えるのでありますが、その点を重ねて御意見を伺いたい。
○宮地説明員 国宝建造物は、一般の国宝と違いまして、その土地と密接な関係がございます。従いまして、国宝建造物の指定につきましては、一般の国宝とは相当違つた観点から、土地と一体的なものというふうに今まで考えておられるようでございます。これはその国宝関係の審議会がございまして、專門の先生方を煩わして、指定のときには調査していただくのですが、大体そういうことになつております。それに管理の面や信仰の問題から、それを移転すると、それは信仰のためにも、その維持、管理のためにもよくなるということも一応考えられますが、しかしながら、現在の場所にあるがために指定されたものでもありますし、現在の場所において、管理の適当な措置を研究すれば、全然現在の場所ではいけないのだということも、ただちには言いがたいのではないかと考えます。しかしよく実地を調査研究して、どうしても移転しなければならないというふうなことでもあれば、專門の審議会にでもお諮りしたいと思いますが、一応従来の考え方からいたしますと、移転の問題は、先ほど言いましたような趣旨で、相当むずかしいと考えております。
○水谷(昇)委員 いろいろ御意見を伺いまして、ごもつともな点もあるようでありますが、本院に請願いたして参つておるのでありますから、特に御調査を願いたいと思います。
○佐藤(重)委員 それに関連しまして、二、三政府委員にお尋ねしておきたいことがありますので、発言を御許可願います。 この国法建造物その他の重要な文化財の管理の問題でありまするが、せんだつても法隆寺みたいに焼けることがありまするし、また風雨のために、だんだん損壊減失するということもあります。それに対して保險の制度はどういうふうになつておりますか。時価に評価すると相当莫大になると思いますが、火災保險だとかあるいは盗難保險だとか、あるいはその他の損害保險の方法は、どういうふうに国家としてされておるでしようか、ちよつと御説明をお願いいたします。
○宮地説明員 その点につきましては、個人が国宝の、たとえば巻物とか絵画とかを持つておる場合は、保險をかけておるものもあるようでございますが、社寺といたしましては、特に建造物などとついては、保險をかけておるのはほとんどないのじやないかと考えます。政府におきましても、保險そのものに対して補助金をやるといつたようなことは、全然いたしておりません。しかし保險をかけなくても、保險は一旦災害があつた場合にどうするかという問題ですが、災害を未然に防止するような防災施設、そういうものにつきましては、政府として相当勧獎もいたしますし、二十五年度もある程度は補助金を出したいと考えております。
○今野委員 ただいまのことに関連して、お尋ねしたいのでありますが、この前に法隆寺の火事がありました、今度は修理してこれを保存する、管理するということは、費用もかかるので、非常にむずかしい問題だと思います。国家としても、そういうたくさんの費用をかけてやつておるのでありますけれども、これを修理するのに国家の金がいる、こういう問題に対して、やはり今のような保険とか、いろんなそういう措置が全然ないのでございましようか。
○宮地説明員 国宝などに保險をかけるということは、国宝の保護そのものの保護でございまして、これが焼けたり、なくなつたりした場合に賠償をするといつたような保險につきましては、どうもちよつと国宝保存の根本的な考え方からしましても、若干問題がございます。その考えは別として、保險をかけるとしましても、予算の面で、保險をかけるよりも、まだ今倒れかかつておる、腐朽しかかつておるものを修理する方の予算が相当必要でございますので、そこまで手がまわらないといつたような状態でございます。 —————————————
○長野委員長 日程第三二、功山寺仏殿の保存修理に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○松本(七)委員 本請願は下関市長府町の神田高顯君外四百二十五名からなつております。紹介議員受田君にかわつて御説明申し上げます 下関市にある功山寺仏殿は、鎌倉円覚寺舎利殿とともに、純唐様でございまして、今より六百三十年前の本邦稀有の重要建築物でありますけれども、大正六年以後未修理のために朽廃がはなはだしい。また防火設備もございませんし、保護、修理に万全を期し得ませんから、すみやかに再調査の上、保護、修理の対策を講ぜられたいというのであります。
○長野委員長 政府の意見を聽取いたします。
○宮地説明員 この下関功山寺の国宝建造物は、大正八年に根本修理をいたしましたもので、従いまして相当年月を閲しました現在では、全体的に見まして若干保存上憂慮すべき点があるのではないかというふうに考えます。特に屋根などは、ふきかえ期に来ておるのではないかとも考えられますので、請願の趣旨にもありますように、なるべく早い機会に專門の係官を派遣いたしまして、調査をいたさせまして、十分研究いたしたい、こういうふうに考えます。 —————————————
○長野委員長 日程第三三、国分寺第一小学校における二部制授業撤廃に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明々求めます。
○松本(七)委員 本請願は、北多摩郡国分寺町逓信住宅ほ一号国分寺主婦の会、酒井千鶴子外三十二名よりなつております。 本請願の要旨は、国分寺町は、教育予算と施設が貧弱な上、戰中戰後をかけて人口が増加したので、小学校は二部制の授業をしている。学童は、早番、遅番と別れているため、時間が不規則で、それにつれて各家庭の生活も時間的に乱れて、保護者達も焦慮している。二部制のために、兒童の教育程度も目に見えて低下して来たように思われ、これでは落着いてほんとうの勉強も至難であるから、教育予算を増額されて、同町の二部制を解除されたいというのであります。
○長野委員長 政府の所見を求めます。
○剱木政府委員 国分寺小学校が二部制になつているので、これを撤廃するようにしてもらいたいという請願でございますが、現在六・三・三制実施とともに、相当二部教授をやつておるのであります。当局といたしましては、なるべく早くこの二部制を撤廃いたしまして、正常な形に帰して行きたい、今後も努力して参りたいと考えております。 —————————————
○長野委員長 日程第四〇、教育職員免許法及び同施行法の一部改正並びに教職員再教育費増額に関する請願外三十件、日程第四一、同、早川崇君紹介を一括して議題に供します。紹介議員の説明を求めます。
○松本(七)委員 本請願は、和歌山県の岡田嘉一郎君外四百九十三名からなつております。 紹介者田中君にかわつて本請願の要旨を申し上げますと、教育職員免許法については、現職教育は重要であるが、現在の経費と施設にかんがみ、單位を減少して、教職員の受講の機会を均等にされ、さらに第九條第三項の一年間を三年間と改訂されたい。さらに同法施行法については次の通り改訂されたいというのであります。第一は、同施行法第一條第一項の表中、国民学校專科並びに同初等科教員免許状、並びに同准教員、同初等科准教員免許状の不合理を是正すること。二、同第二十五号上欄のロを「この法律施行の際並びに施行の旧以前において校長」と改訂すること。三、同法第八條を「昭和三十年三月三十一日まで相当職員であることができる」と改訂すること。なおまた現職教育費並びに通信教育費の予算を、大幅に増額されたいというめであります。
○長野委員長 政府の所見を求めます。
○剱木政府委員 教育職員免許法の改正につきましては、この請願にありますような事項につきましては、いろいろ研究して参つておるのでありますが、ただいまのところ、今回国会に提出いたしております程度において考えておるのであります。なお将来に向いましては、十分各般の事情も研究を続けで参りたいと考えております。それから現職教育の経費並びに通信教育の予算等の大幅の増額についてでございますが、これも本年度はきわめて少額でございましたけれども、できるだけ将来も増額に努力して参りたいと考えております。 —————————————
○長野委員長 日程第五四、教育職員免許法及び同施行法の一部改正並びに教職員再教育費増額に関する請願外一件を議題といたします。 本請願は前の分と同一でありますから、紹介議員の説明並びに政府委員の意見聽取を省略することにいたします。 —————————————
○今野委員 議事進行について申し上げます。私の紹介の分もあるのでありますが、本会議もさつきから始まつておるので大勢出ておられる党では、交代で出られるという便宜もありますが、私どもそういう便宜がないのです。ちよつと休憩するか、あるいは何らかの処置が進行上ほしいと思います。
○水谷(昇)委員 もう残りは少いと思いますから、このまま進行して、片づけてしまつた方がいいと思います。
○圓谷委員 やはり私は、今野君の方の少数意見も聞いてやることがいいと思うのです。残り少いけれども、次にまわして、今日は本会議が始まつているのですから、今野君の言うように一時休憩でもせられたいと思います。
○長野委員長 暫時休憩いたします。 午後三時二十分休憩 午後三時二十九分開議
○長野委員長 それでは、また始めます。 日程第五五、視覚教育振興に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○淺香委員 紹介議員の廣川弘禪君、庄司一郎君が欠席のために、私が代理をいたしまして、請願の要旨を御説明いたします。請願者は、東京都世田谷区議会議長染野愛君であります。 請願の要旨は、兒童の教育法は、従来のような教育法であつてはならず、実証的、具体的な方法をとらねばならぬ、それは視覚教育である、この心理的合理性は、子供らしい感覚感情に強ぐ訴え、兒童に標準語の発音をなれさせるものである。東京都世田谷区は、四十台の十六ミリトーキー映写機と、二百四巻の教材用フイルムとを備え、実践の一歩を踏み出し、效果を上げている、しかしそれは経費が多くかかるため、なかなか進捗せぬから、伸びようとしているこの教育に対して、財源的にも積極的な処置を講じられたいというのであります。御採択を賜わりますように、お願いいたします。
○長野委員長 政府委員の意見を聽取いたします。
○剱木政府委員 兒童の教育の中で視覚教育がきわめて重要でありますことは、この御請願の趣旨の通りでございます。ただその視覚教育に用いまする映写機もしくはそのフイルム等につきましては、これを購入なり頒布、もしくはその教育教材映画の製作につきまして、いろいろあつせん指導を文部省としていたしておるのでございますけれども、具体的な予算につきましては、積極的に国庫補助をいたすということには、なつていないのでございます。ただ将来教育費の計算いたします場合に、これは当然教育経費の計算の中に取入れて行くべきものだと考えます。 —————————————
○長野委員長 次に日程第一、山口大学農学部獣医科存続に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○今野委員 本請願は、山口県の獣医師協会長近藤憲一君から提出されたものでありまするが、その要旨は、今次戰争以来獣医師が急激に増した結果その素質の低下等々を理由といたしまして、農学部獣医科の全国的統合整理が考えられでいるようであるが、これは農業政策の大計より考え、今後大陸家畜の輸入等を予測するとき、当を得たものではない。かかる意味からも、山口大学農学部獣医科は、地理的にも好適の位置にあり、関係各方面の協力のもとに、着々多大の費用を投じて新設中であるから、ぜひとも同科を存続せしめられるよう、とりはかられたい、こういうことであります。 この請願は、二十四年十二月二十八日に受理されておるのでありますが、その後おそらくこの請願の通りの措置が講ぜられておると思うのであります。もし間違つてそうでなかつたら、この請願が通るようにひとつお願いいたしたいと考えております。
○長野委員長 政府の所見を伺います。
○剱木政府委員 終戰後獣医師の養成が相当多数に上つておりまして、実際の需要に余るというような面から、相当整理統合をしてはどうかというような御意見もあるように、聞いておるのでございます。しかしこの国立学校の獣医学部につきましては、地理的にも相当分散いたしておるのでございまして、いわゆる地方の要望に即応してできておるのでございますので、私どもとしては、これをにわかに廃止するというような考え方は、全然いたしていないのでございまして、むしろこういつた地方にあります獣医学部の充実を、今後も意図して行きたいと考えておる次第でございます。 —————————————
○長野委員長 次に日程第二、京都市における教職員の不当解職に関する請願外五件を議題といたします。紹介議員の説明を求めます
○今野委員 この請願は、京都市左京区川端丸太町上ろ東丸太町四八の二、馬谷憲太郎君外五名から出されたものであります。 その要旨は、京都市教育長は市教育委員会の委任権限に基いて、二十七名の教職員に辞職勧告を行つた、このことは抜打的に行われ、辞職勧告の説明を求めても一顧も與えず、拒否した者には懲戒免職という全国に類例のない苛酷な処分をとつたのである、これは明らかに教育の自由を憲法に保障された基本的人権の侵害であり、兒童、生徒、父兄など教育界に及ぼす影響は多大であるから、民主的教育人事が行われるよう善処されたい、こういう趣旨であります。 これは、本来は政府の御意見も伺わなければなりませんでしようが、一番かんじんなのは、教育委員会の御意見を伺わなければならないのです。そういうことは国会法によればちやんとできることになつておるのであります。ところが、この前にもこのことを申したのでありますが、できるならばやつ、ぱりこの委員会で今後そういう手続をとつて、こういう請願を扱つていただきたい。そうしないと有效な説明が求められない、こういうように考えておるわけであります。しかしながら、この問題はやはり非常に教員の気分といいますか、教員がこのために非常にいじけて来て、たいへん困つたことになる。これが全国的な現象でありますから、文部省でも十分配慮していただきたいと思つていることなのであります。特にこういう辞職勧告とか、懲戒とか、あるいは免職にするとか、こういうようなことをした場合に、よるべき法規としては、教育公務員特例法がありますが、この特例法を見てみますと、非常におかしいことには、教育委員会が懲戒を行い、そしてその懲戒が本人の意に反し、かつ不当であると考えて訴願をいたす場合に、やはり同じ、教育委員会に訴願する、こういうようなことに教育公務員特例法がなつておるわけであります。懲戒をやつたものがその訴願を受けても、自分のやつたことが不当であるというふうには、なかなか認定しないものでありまして、これでは訴願の意味がない。手続の上から見ても、論理的にも、非常に意味をなさないというふうにも考えられるわけであります。 なお教育公務員特別法によりますると、そういう不利益処分の場合についで、国家公務員法の第八十九條から第九十二條第二項までの規定を準用する、但し、この場合人事院とあるのを任命権者と読みかえる、こういうふうになつておるわけであります。任命権者は教育委員会であります。ところが第九十二條第二項までとなつておりますが、実は九十二條には三項までありまして、三項は、これが最終的なものであるというふうに規定してあります。そうすると、この特例法によると、最終的なものでないという感じもするわけでありまするが、しかし教育公務員の場合に最終的なものは一体何であるか、このこともはつきりいたしませんし、そういうような点について、この法律の改正が必要ではなかろうか、こういうふうに考えますので、その点については政府の御意見を十分お伺いしたい、こういうふうに考える次第であります。
○剱木政府委員 本請願につきましては、これは京都の教育委員会がやつたことでありまして、文部省といたしましては、これに対して何らの処置をする方法はないかと考えるのでございます。今お尋ねになりました問題でございますが、教育公務員特例法で、その処置をいたしましたもの自体に対して、審査を請求することはいかがかという問題でございますが、この点につきましては、たとえば現に東京大学で公開審理をやつておるのでありますが、そのやりました大学当局で公開審理をするということが適当であるかどうかということは、今度の問題にも関連しまして、相当われわれとしては考えなければならぬ問題があるかと思いますので、この点は十分研究をして参りたいと思います。 なお最後の、最終審査のところはどこかということでございますが、この点につきましては、私、ただいま明確にお答えをいたすことがでませんので、後ほど調査いたしまして、お答え申し上げたいと思います。 —————————————
○長野委員長 日程第三、横浜市等における教員の不当解職に関する請願外二件を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○今野委員 これは同じことですから、省略いたしますけれども、同時に今後において横浜市教育委員会とか、そういうものを介して、教員に対して説明を求められるような措置が講ぜられることを希望いたします。
○長野委員長 政府の意見聽取を省略いたします。 —————————————
○長野委員長 日程第四、横浜市等における教員の不当休職処分に関する請願外一件を議題といたします。紹介者の説明を求めます。
○今野委員 これも横浜市それから横須賀市、藤沢市等の事件でありまするが、前と同じでありまして当該教育委員会の出席を求めて、その説明を求めたい、そういうことを希望いたします。 —————————————
○長野委員長 日程第五、山梨大学職員の不当解職に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○今野委員 この問題は文部省の問題でありまするから、お伺いしたいと思います。これは、山梨県西八代郡市川大門町二百四十一番地、雨宮廣一君外三名の提出したものございます。 この要旨は山梨大学勤務職員四名に対しまして、昭和二十四年十月に、公務員としての適格性がなく、大学の最高方針に沿わないとの理由のもとに辞職勧告が行われ、同十一月三十日付をもつて免職処分が行われたのでありまするが、大学の最高方針なるものは一度も発表されたことがなくて、解雇の具体的理由については、問答は無用であるというふうに言つて、決して示されていないのであります。今や全国的に行われている不明確な学校教職員の不当な解雇について、文部省が善処され、そして公務員の身分の安定と、こういう不当な処分を受けた者の復職をほからたい、こういうのであります。 請願者が提出した下いろいろな文章よりまして、その際学校の当局者と本人たちが行つた問答などを見ますると、ここに書いてありますように、まるでもつて全然この説明を忌避するという態度をとつておるのであります。たとえば具体的理由はまだわからないのですか、と一人が聞いておるのに対して、それはぼくには言わことはできない、一切は学長だから——これは事務局長が言つておるのですが、こういうふうに世の中というものは不合理にできているのだから、時と場合で上手にやらねば損である、依願退職すれば退職金がたくさんとれるのだからね、それで第一次より第二次の間に勧告が何べんも行われたのです。第一次より第二次の間に、君も早く考え直すべきだつたね、第二次勧告の日がもう少し早かつたら、あと三名くらい犠牲者がふえただろうね——三名というのは共産党におつたのが脱党したのです。この勧告におびえて脱党した。その三名は助け、脱党しなかつた者はこういう処分を受けたというようなわけであります。こういうところを見ますると、明らかにこれは特定の政党に属するがゆえに首を切つたというふうにもはつきり見える。それを、理由を言わないでやる、こういう不明朗なことをやつているように見えるのです。この点、文部省では盛んに、そういうことはしないしないと、大臣も言われておりまするが、事実はやはりいかんともすることかできない。こういうことを調べるのに、私の方じやこういうふうに証拠を一々あげることはできるのであります。ところが文部省はいつでも、証拠をあげることもなしに、あるいは学校側でもそうでありまするが、一方的にこういうことを言われる。この点について私どもはまつたく納得できないわけでありますが、この請願の趣旨に対して、文部省の御意見をひとつお伺いしたいと思います。
○剱木政府委員 山梨大学におきまして、事務職員四名を退職の処置をとりました問題でございますが、やはり大学の運営につきましては、私どもといたしましては、できるだけ大学の考えにまかせるという態度でおるわけでございます。そうしてこの問題につきましては、実は山梨大学が大学でなかつた前の専門学校時代から、長い間の学校の中の事務組織におきまして、相当改善を必要とするという面が多々あつたのでございまして、新制大学に切りかえると同時に、その事務組織を刷新して、いい大学をつくつて行くという意味合いから、学長としては相当決意を持つてこの改革をいたしたのでございます。その事情を聞きまして、私どもとしても学長のとられた処置について、学長の立場としては、その処置をとられたことに対して、とがめだてをいたすべき筋合いのものではないと考えておるのでございます。この点は大学のいわゆる事務職員の事務の刷新の上におきましては、何ら政党的な関係ということでなしに、その点からとられた処置については、私どもとしては大学当局の処置に賛成をいたしておる次第でございます。
○今野委員 ただいま政党的なものじやないとおつしやつたのですが、政党に属しておる者は首を切られる。それに属しておつても、辞職勧告を受けたその後に脱党した者は、その後は辞職勧告を受けないでそのまま留任しておる、こういう事実を文部省はお知りかどうか。またそういう点がわかつた場合にお調べになつてやられる気があるかどうか、その点などもお伺いしたいと思います。
○剱木政府委員 この特に事務職員につきましては、国家公務員といたしまして、その行動なり勤務の上に相当の制限があるわけでございまして、当然政党員であるということだけて処置されるということはないと、私ども考えますけれども、その行動なり勤務につきましては、十分なる制約に従わなければならぬと考えておる次第であります。
○今野委員 それは答えにならぬと思うのです。七人というのは、行動においてみた同じ條件になるのです。その中において、三人が党を脱したために留任できているのです。このことが私は問題だと思うのです。そういうようなことは、やはり政党に属するがゆえに首を切つたというふうに見られても、それだけの事実があればしかたがないと思うのです。そのことを文部省として明らかにしてもらいたい、こういうことです。
○剱木政府委員 私どもが学長について問いただした点につきましては、その政党という問題についてやつたのでないということは、確認いたしておる次第であります。 —————————————
○長野委員長 日程第六、育英会獎学生希望者全員採用並びに貸與金増額の請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○今野委員 請願者は久留米市の小森野町九十六、九州大学第二分校内の松原節生君外二百五十名でございますが、この請願の要旨は、新制大学育英会奨学生新規採用に、九州大学第二分校において採用申込みをした学生は百七十名であつたが、採用された者はわずかに三十名に過ぎず、大多数の者は不採用となつた。これら不採用者の大半は、真理の探求に燃えた前途有為の学生であるが、生活困窮のため、せつかくの希望も学業半ばにして放棄しなければたらない実情である。ついてはこれら申込者全員の採用、並びに貸興金増額の措置を講ぜられたい、こういうのであります。 この趣旨については、いまさら申し上げるまでもございませんが、ともかく育英資金が足りない。大分今度増額されましたけれども、全体の要求から見れば非常に少い。これを増額して、それらの要求を満たしてやる方法が近く講ぜられるかどうか。そういう方向に私どもとしてはやつていただきたいと考えるのですが、そういう点をお伺いしたいと思います。
○剱木政府委員 昨年は御承知のように、育英資金の貸與につきましては、非常な削減を受けまして、九億円になつたのでございます。その結果昨年度におきましては、非常に新規採用が少うございまして、今請願に申されまするように、きわめて人員の上から申しましても困難な状況であつたのでございます。二十五年度におきましては、国会におきましてお認めいただきましたように、相当増額をしていただきましたので、大体大学、高専におきましては、新入学者の約一割を採用できるということになると考えます。なおこれに加えまして、教員養成の方につきましては、その入学者の五〇%を計上しております。これはその貸費の方法におきまして、相当くふうしまして、できるだけ全員に貸費ができるようにいたしたいと考えております。 —————————————
○長野委員長 日程第七、教育、研究の危機打開に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○今野委員 この請願は、東京都目黒区衾町東京都立大学職員寮内の寺澤恒信君外四名から提出されたものでありまするが、その要旨は、大学は戰後荒廃のままに放置された研究設備と、乏しい教育費、研究費により、苦しい生活の中で辛うじて最低限の研究、教育の機能の保持に努力して来た。しかるに経済九原則、ドツジ・ラインの実施以来、予算は極度に縮小せられ、このままでは全面的た崩壊を免れない状態になつている。ついては研究、教育に必要な設備、資材及び人員の確保、教職員、研究者、学生の研究継続に必要な最低生活の保障等、必要な予算、立法の措置を講ぜられたいというのであります。何とぞ愼重御審議の上、御採択願いたいと思うのであります。 なお意見を申し述べますならば、現在はあまり言うことはないのです、ほんとうは言い古されたことです、ただしかし依然として解決されていない問題だと思うのです。特に昨日あたりの新聞を見ると、今度アメリカから洋書二十万ドル買えるわくが與えられたということであります。しかしながらそれを見ましても、その二十万ドルの洋書のうち、はたして大学がどれだけ買えるかということを考えてみますると、現在までの和書さえも十分にそろえることができないという状況で、個人個人が非常な犠牲を佛つて買うという以外に、まつたく方法がないのじやないかというふうにも考えられるのであります。こういう点が、だんだん世界の知識をどんどん入れて来ることができるようになつていながら、最高学府であるべき大学がそれを買い入れられない、買うことができないという状態ではどうにもならぬ。これに対して文部省として予算はきまつておつても、何らかの措置が講ぜられるかどうか、御意見があるかないか伺いたいと思います。
○剱木政府委員 本年度の予算が、決してこの教育研究に対しまして十分であるとは考えませんけれども、やはり困難な財政状況の中におきまして、少しずつではありますが、多少ずつこの増額に向つて努力しておるのでございます。ただいま御指摘のありましたように、外国から本を買うというような点につきましても、本年度の貿易資金の中から約七千五百万円をその図書の購入に充てておるのでございまして、それができるだけ大学の方面に参りますように、今後努力して参りたいと思います。そのほかにも外国図書なりいろいろな図書の購入につきましては、努力をいたしておるのでございますし、なお科学研究費の中におきましても、各大学において必要といたしまする実験機材購入につきましても、相当な金額を計上いたしております。 —————————————
○長野委員長 日程第九、中学校以上の女子部に編物科新設の請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます
○佐藤(重)委員 請願者は、靜岡県浜名郡河輪村芋瀬九百四十八番地、鈴木久榮君外百七名であります。紹介議員は足立篤郎君になつておりますが、御欠席でありますから、私が代理いたします。 本請願の要旨は、女子の服装が、急激に洋装化した結果、編みものは洋裁と同様に、一般家庭に普及発達して来た。今後もますます発展進歩することは明らかであるが、この時代の要請にこたえて、編みものの基礎的智識と技能とを修得させることは、これからの若い、文化的女性にとつて必要なことである。ついては中学校以上の女子部に、和、洋裁縫科と並立して、編みもの科を新設せしめられたいというのであります。これが請願の要旨であります。ついでに私見をお許し願いたいのですが、一体何でもかんでも機械にたよるという最近の風潮は、はなはだ憂うべきことだと思うのであります。ことにこの編みものは、指先の技術でありまするが、もともと日本の婦人は、非常に器用なのです。技術的な面に非常に繊細な感覚と技能の素質を持つておるのでありますから、なるべく小さい時からそういうようなことに習熟させることは、非常に本人の将来のためにも、また大きくいえば、国家国民経済の上からもけつこうなことだと思うのでありますから、ひとつ御採択をお願いいたします。
○長野委員長 政府の意見を求めます。
○剱木政府委員 請願の御趣旨は、編物科というものを教科の中に一本独立の教科として置いてほしいという御趣旨だと思います。中学校、高等学校の教科につきましては、ただいま教育課程審議会で、いろいろ研究をいたしておるのでありますけれども、これを小さくいろいろな事項別にわけて参りますか、もしくはある程度総合した教科になつて行きますか、その立て方は相当考慮しなければならぬと思います。ただ実質的には、いかなる教科を置きましても、編みものというものが、相当教科の中に取入れられて行くということは、否定できないのでございまして、その辺は十分取入れるべきだと思います。ただ独立の教科として、これを設置しますかどうかは、相当研究を要する問題だと考えております。 —————————————
○長野委員長 日程第一〇、教育財政法制定に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○松本(七)委員 本請願は、京都府教職員組合執行委員長馬谷憲太郎君から出ております。紹介議員大石君にかわつて、その要旨を申し上げます。 本請願の要旨は、今般の税制改革によつて、国庫負担金制度が廃止され、一般交付金に総合されて地方に交付されることになつたのでありますが、各地方公共団体の教育財政を見ると、教育委員会に、財政的保障がなく、その府県に依存しているため、最低限の教育すら行い得ない状態であります。地方財政中、教育予算は、最も予算削減の対象となり易く、教育の破壊をもたらすことになりますから、合理的な教育財政法を確立されたいというのであります。なお教育職員免許法及び教育職員免許法施行法は、種々不合理な面があり、現職の教育職員に及ぼす影響が多大であるから、これを改正されたいというのであります。
○長野委員長 政府の意見を伺います。
○剱木政府委員 この請願の趣旨の通りの趣旨で。実は文部省としては、ただいま教育費を確保する意味におきまして、標準教育費法を制定しますように努力いたしておるのでございますが、前にも申しましたような状態になつておる次第でございます。なおその標準教育費を確保する以外におきまして、一般に教育財政全般につきましての法律を出すかどうかということは、十分今後とも研究して参りたいと考えております。 —————————————
○長野委員長 日程第一一、第二一、第一三、第四二、第五八は、いずれも教職員の給與改訂に関する請願でありますので、一括して議題といたします。 本請願は、すでに前会審査した請願と同一趣旨でありますので、紹介説明及び政府の意見聽取を省略いたします。 —————————————
○長野委員長 日程第二九、本郷、岡田両村組合立中学校新設費国庫補助に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○淺香委員 紹介議員の降旗徳弥君、増田甲子七君が欠席でありますので、私が代理いたしまして、請願の要旨を御説明いたします。 請願者は、長野県東筑摩郡本郷村長宇留賀政實君外一名であります。 本請願の要旨は、長野県東筑摩郡本郷村及び岡田村組合立新制中学校は、小学校と同一敷地内にあり、教室不足のため混合で使用している場合もあり、教育上支障が多い。本郷小中学校では、普通教室四、特別教室も少くとも四教室は新築を要し、明治時代の校舎も改築の時期が来ている。岡田小中学校では、明治十八年建築の校舍で危險であり、改築を迫られている。ついては両村中学校を合併して、両村境に校舍を建築したいが、全額一千万円は窮迫した村財政では不可能であるから、国庫による大幅の補助を與えられたいというのであります。
○長野委員長 政府の意見を伺います。
○福田説明員 ただいまお述べになりましたような組合立の中学校につきましては、文部省としても、十分考えて参りたいと考えております。本二十五年度の予算におきましても、そういつた補助金も、十分とは申せませんが、若干ありますので、よく各地方々々の組合立の中学校につきまして、実情を調べまして、本年三月までに組合立となつたものにつきましては、一応対象として十分請願の趣旨に沿いたいと考えております。 —————————————
○長野委員長 日程第三一、教職員の給與改訂並びに標準教育費法制定に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○淺香委員 紹介議員千葉三郎君にかわりまして、請願の要旨を説明いたします。 請願者は、仙台市北七番丁百二十七番地、宮城県教員組合執行委員長、遠 藤安吉君であります。 本請願の要旨は、教育者の生活困窮ははなはだしく、教育者としての体面を保つことができないばかりでなく、その最低生活さえ維持することができないから、すみやかに教職員の給與べースを改訂されたい。さらに教育財政確立のため、平衡交付金に対して、標準教育費のわくを設け、教育水準の低下を阻止し、教育の機会均等をはかることは、きわめて重要であるから、すみやかに標準教育費法を制定されたいというのであります。
○長野委員長 政府の意見を伺います。
○剱木政府委員 請願の御趣旨に沿いますように、今後とも教職員の待遇改善には、努力して参りたいと考えております。なお後段の標準教育費につきましても、今まで申し上げた通りでございますから、省略いたします。 —————————————
○長野委員長 日程第三九、ユネスコ運動援助に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○松本(七)委員 本請願は秋田県庁内の秋田ユネスコ協力会の千葉清一氏よりとなつておまりす。紹介議員にかわつてその要旨を御説明申し上げます。 本請願の要旨は、日本の生きる道は憲法を守り、世界の民主々義国と手をつなぎ、平和の一筋に貫き進むことである。今後一切戰争によつて、物事を解決することをやめ、全世界の自由民が共同の福利の範囲内に、各個人の幸福を追求することである。ユネスコはこのような精神と目的のために努力しいるが、現下の状勢では、社会教育法第十三條により、各都道府県よりの援助を得ることは不可能であり、会費や寄附行為だけでは、とうていその運動を続けて行くことは困難となつている。ついては国または地方公共団体において、二、三年、各都道府県のユネスコ団体に対し、最低三十万円から最高百万円までの援助をせしめるよう法出措置を講ぜられたいというのであります。
○長野委員長 政府の所見を伺います。
○剱木政府委員 私から申し上げるまでもなく、ユネスコ運動は、世界的な大きな国民運動として興つて行くところに、非常に意義があると考えるのでございまして、文部省といたしましても、官房にユネスコ課を設けて、できるだけこの運動のあつせんなり、おせわ々するという方向には努力いたしておりますけれども、運動そのものについては、ただいまのところ国家並びに公共団体から補助をいたすということは考えていないのでございます。これもひとつ御了承願いたいと思います。 —————————————
○長野委員長 日程第四三、標準義務教育費法案中一部修正並びに教職員の給與改訂に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○松本(七)委員 本請願は、愛知県の教員組合の成瀬君外一万六千八百名からなつております。紹介議員赤松君にかわつてその要旨を説明申し上げます。 本請願の要旨は、標準義務教育法案の中、第二條、第一項の都道府県及び市町村の標準義務教育費支出の義務規定があいまいであるから、文部省の原案及び日教組の主張の線に沿つて明記されたい。また標準義務教育費の單価は、総司令部民間情報教育部のモルガン氏の試案が四千五百円であつたのを、遂に三千二百円まで削減されたのであるが、実際には実人員も定員を上まわり、実給與も若干上まわつているので、少くとも三千八百四十円まで増額されるよう修正されたい。また教職員の給與に対しては、日教組は一万一千円を要求しているが、実質賃金の低下は疑いもない事実であるから、人事院勧告の七千八百七十七円ベースはすみやかに実施されたいというのであります。
○長野委員長 政府の意見を聽取いたします。
○剱木政府委員 標準教育費の改正でございますけれども、標準教育費法案そのものがまだ今日提案になつていないような事情でございます。なお将来の問題といたしましては、できるだけこの趣旨に沿うように努力して行きたいと思いますが、ただ單価につきましては最低でございますので、その線をどうするかという問題につきましては、なお今後とも研究を続けるべき問題だと考えております。 —————————————
○長野委員長 日程第四四、和田山町に高等学校設置の請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○佐藤(重)委員 本請願は、請願者は兵庫県朝来郡和田山町長安積左久馬君外六名でございまして、紹介議員は佐々木盛雄君であります。佐々木君が御出席ありませんので、かわつて御説明申し上げます。 本請願の要旨は、兵庫県朝来郡における新制高等学校の実情は、現生野高等学校は朝来郡の南端海抜一千フィートの山地、神崎郡境に位し、近距離町村においても自転車通学すら至難であり、他の郡内大半の町村は遠距離を通学し、生徒の勉学上の支障、学力の低下は多大なものである。ついては和田山町附近に、高等学校設立を認可されたいというのであります。御採択をお願いいたします。
○長野委員長 政府の所見を伺います。
○剱木政府委員 高等学校の設置は、府県の教育委員会の責任において行うべきものでありまして、文部省がこれをどうするというような処置はとりかねるのでございます。
○長野委員長 日程第四五、四六は、いずれも小学校における家庭科存置に関する請願でありますので、一括して議題といたします。 本請願は、すでに前回講査した請願と同一趣旨でありますので、紹介説明及び政府の意見聽取を省略いたします。 —————————————
○長野委員長 日程第四八、宮崎県下教職員の定員定額基準引上げに関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○佐藤(重)委員 請願者は宮崎県議会議長、日高彌一氏でございます。紹介議員は私外五名でございます。 本請願の要旨は、義務教育に従事する教員の定員定額算定の基礎は、定員については法定仮定学級数に対し、小学校一・三五、中学校一・七を乗じた数とし、定額については小学校五千三百十二円、中学校六千百九十四円となつている。宮崎県では、單級もしくは複式の学校が多く、小学校では一学級一人の教員を、中学校では学科目数に相当する教員を確保し得ない現状である。定額についても、九州各県の平均給與を下まわり、教職員の資質を低下せしめている。ついては標準義務教育費の確保に関する基準法制定の場合には、宮崎県の特殊事情を十分考慮されたいというのであります。 標準義務教育費の問題は、あとまわしになつておるのでありますから、今どうというわけに行きませんことは、もちろんでありまするが、大体宮崎県は山岳の重疊した地帶であり、交通の非常に不便な場所であります。ことにその特殊性としましては、台風の玄関口に当つておりまして、毎年必ずそういう天災を受ける地方でありますので、何かと不便も大きいのでありまするが、ことに教育方面に遺憾な点が多いのであります。特にそういう点を考慮しておいていただきたいということで、いつも文部当局並びに国会に請願が出ておるような次第であります。何とぞ御採択の方針のもとに、御審議をお願いいたします。
○長野委員長 政府の意見を伺います。
○剱木政府委員 定員定額でございますが、定員は今度の計算によりますと、小学校は一・五、中学校は一・八になつておるわけでございます。なお宮崎県の特殊事情につきましては、平衡交付金の算定の際におきまする教育費の算定について、県の特殊事情というものは十分今後も考慮されて行くべき問題でございますし、現にそれを考慮しておると考えておるのであります。
○今野委員 ただいまのことに関連してでありますが、同じ九州の福岡では、あの標準義務教育費の水準、それを大体考えに入れて予算ん組んだようでありますけれども、その結果たいへん教員を首切らなければならないというような結果が出ているようであります。あの標準義務教育費の額ですと、今平均がずつと低いのですから、そういうことがあつちこつちで出るのじやないかと思われるので、ここに増額という請願でありますが、かえつて反対のことになりはしないかということを私は憂えておるのです。その点はいかがでありましようか。
○剱木政府委員 私の方に入りました報告によりますと、本年師範学校を出ました卒業生は、福岡県におきましては、全部就職をいたして、なお不足を来しておるということであります。今お尋ねの点は、相当事実と違うのではないかと考えております。定員定額を一・五と一・八になおすという関係から、決してその過剰を来すということはないと私ども確信しております。 —————————————
○長野委員長 日程第四七、教育職員免許法による認定講習受講者旅費国庫補助の請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○佐藤(重)委員 紹介者ほ私外五名の全県代議士で、請願者は岳崎県会議長日高彌一氏であります。県会全部の議決の結果出たのだそうであります。 本請願の要旨は、教育職員免許法による上級免許状取得認定講習は、教育職員の資質保持向上のため最も重要ではあるが、この受講のためには多額の費用を要し、特に宮崎県のように僻地に学校が点在するところでは、受講者の負担加重となり、ひいては受講を断念する始末である、ついては国において、認定講習に要する諸経費特に受講者の旅費について補助をせられたいというのであります。 そのことにつきましては、先般文部大臣がユネスコ関係のことで、あちらに御旅行になりましたときに、地方からも代表者が出て、請願いたしましたし、私も車中でいろいろな説明を申し上げた関係もあつたのでありますが、どうかひとつ地方の交通不便な特殊性を考慮されまして、しかるべく御採択くださるように、お願いいたします。
○長野委員長 政府の所見を伺います。
○剱木政府委員 県で実施いたしまする認定講習に、旅費を補助してもらいたいという請願の趣旨だと考えます。国で今度の現職教育をやつておりますのは、大体大学に開設する講座について計上しておるのでございまして、府県の認定講習に要する旅費等の補助は、現在のところ予算に計上いたしていないのでございます。認定講習の建前といたしましては、大体府県が責任を持つてやるという形になりますので、今日も実は各府県から集まつて参りまして、各府県の状況を聞いておるのでありますが、相当各府県もこの旅費等は考慮しておるようでございます。ただ宮崎県とかその他非常に分散いたしております地方におきましては、講習をいたすのに非常に困つておりまして、とかく旅費が非常に高くかかりますので、県としても困つておられる事情があることは十分承知できるのであります。そこで県でもいろいろくふうされまして、むしろ認定講習の講座の開設を相当地方に分散いたしまして、講座の方を地方に分散してやつて行く。そうすると講師の旅費だけで済んで行く、こういうことを考えまして、百も二百も県内で講座を開設してやつておるというような県などもあるようであります。今研究会議をやつておりますが、そういつたことも実施にあたりましては十分研究をして参りたいと思つております。 —————————————
○長野委員長 日程四九、青山小学校増算費国庫補助の請願外一件を議題とたいします。 本請願はすでに前回審査した請願と同一趣旨でありますので、紹介説明及び政府の意見聽取を省略いたします。 —————————————
○長野委員長 日程第五九、豪雪地小中学校除雪費国庫負担に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○千賀委員 これは新潟県の南魚沼郡町村会星野享一外一名の請願で、紹介議員は丸山直友君であります。 新潟県の一部では、年間の降雪量が七十尺から百尺に達するところもあつて、これの除雪は相当に困難でありますが、今まで国家でこれを除雪をしておる制度がございません。地方では、地方費が相当かさみまして、この除雪には相当に困難を感じておるのでありますから、国庫負担でこの除雪をしてもらいたい、こういう請願でございます。 どうか、しかるべく御審議をお願いいたします。
○長野委員長 政府の意見を伺います。
○剱木政府委員 ただいまのところ、予算には除雪費の国庫補助は計上されていないのでございますが、しかしこれはいわゆる地方の特殊事情といたしまして、将来小、中学校の経費の算定の際に、特殊事情として考慮さるべきものだと思いますので、十分この請願の趣旨に沿うように今後研究して参りたいと考えます。 —————————————
○長野委員長 日程第五〇、平和記念章の制定普及に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○千賀委員 本請願は、福島県耶摩郡磐梯村字赤枝平和記念章全国発行本部代表者加藤好喜君外十一名の請願であります。紹介議員は菅家喜六君、大内一郎君であります。 本請願の要旨は、戰争を放棄したわが国においては、再び悲惨な戦争より免れるため、世界に平和国家としての信用を得るに努力するとともに、全国民に対し平和の強化徹底をはかる必要があるついては平和記念章を発行し、全国各家庭に配布して、平和日本の姿を海外に広め、かつ世界平和の一助としたいから賛同されたいとういのであります。 どうか御審議を願います。
○長野委員長 日程第五一、高田竹山の書画を国宝に指定の請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○松本(七)委員 請願者は東京都世田谷区の井出万重氏であります。紹介議員井出一太郎君にかわつて御説明申し上げます。 本請願の要旨は、故高田竹山は、本名忠周、号竹山、文久元年東京牛込に生れ、説文学の著述により、大正八年帝国学士院賞を受け、著書十余種がある、書家單山の弟子で、明治十八年内閣印刷局に入り、紙幣、公債等の書写を担当し、現通用の十円、百円紙幣の文字は竹山の書である、書道では楷、行、草に至る十体文字をよくし、中国朝野に有名であり、画道においても文人画としてすぐれている、ついては竹山の書画のうち四点を国宝に指定されたいというのであります。
○長野委員長 政府の所見を伺います。
○剱木政府委員 竹山の画書を国宝に指定の請願でございますが、これは国宝の方の審査の委員会にかけまして、その結果決定されるものだと思いますので、その委員会の決定にまちたいと思います。 —————————————
○長野委員長 日程第六〇、標準義務教育費に関する法律制定反対に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○千賀委員 本請願は、東海市議会議長会長、沼津市議会議長松本一郎君の提出で、紹介議員は神田博君外六名であります。 その要旨は、標準義務教育費を法制化することは、地方自治体のために各種の不都合があり、また平衡交付金の精神その他に違反するから、なるべくかようなことをやつてくれるなという意味でございます。よろしく御討議を願います。
○長野委員長 政府の意見を聽取いたします。
○剱木政府委員 標準義務教育費の法律制定に反対の請願でございますが、文部省といたしましては、今請願の要旨にございましたようなことは、決してその心配はないと考えまして、ぜひこれを通したいと準備して参つておるのでありますが、ただいま申し上げましたように、非常に困難な状態にございます。しかし請願の御趣旨にはそむきますけれども、むしろ私どもとしては、国会の強力なる御協力を得まして、ぜひ将来とも現実に向つて努力したいと思います。
○千賀委員 私は、昨日偶然ではありまするが、地方行政委員会のエキストラに一日瀬まれたのでございます。折も折、そのときに議題となつていましたが、ただいま論議をされておりまする標準義務教育費を削るという案件であつたのでありまする。私は非常に残念に思つておりました。わが党におきましても、神田君外六名の方々がこの請願に同調をいたして、紹介をいたしておられまするが、この諸君もやはり本案の精神を誤解しておられるものと思うのでございます。現在社会に流布されておりまする標準義務教育費反対の指導原理は、非常に淺薄なものでありまして、ただこれを制定すると、地方の自主権を侵害するとか、またはこれを許したが最後、政府各省に関係のある各種の予算というものが、ことごとくひもをつけられてしまう誘因にになるとか、風声鶴唳におびえるというような浮説が次々と流布されて、これがあたかもまことであるかのごとく誤つて信ぜられつつあるのであります。かような説が流布せられました原因が何人にあるのか、どこにあるのか、これは今日になりましては、あらためて詮議する必要もないかと思いまするけれども、しかし事実として、文部当局初めわれわれも同調いたしましたこの案が、かような誤解、邪説のために、この国会におきまして息の根をとめられたということだけは、もう間違いない。非常に遺憾なことでありますが、次の国会までには、この問題につきまして、特別に憲法で定められておりまする小学教育に関する費用にひもをつけましても、他の一般予算にひもをつけるのとは全然関係が違うということを徹底させたり、また地方の自主権を決して侵害するものではないというようなことも、あらゆる手段をもつて正解させて、次の国会にはぜひこれが堂々と可決をせられるような御努力がありたいと思います。われわれはこの案の真相を知つておりまして、この精神に理解と同情を持つておりまする関係上、及ばずながら一臂の努力は惜しまざるものでありまして、政府といたしましても、今後研究の上、勇敢に所信に向つて邁進あらんことを希望いたします。 —————————————
○長野委員長 日程第六一、国旗の祝日設定に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○千賀委員 この請願者は、平和日の丸会代表者、東京都墨田区隅田町三ノ五二七、木村元吉君外一名であります。紹介議員は天野公義君でございます。 その要旨は、簡單にいたしまするが、日本の国旗は、すでに連合軍当局からも、無制限に掲揚していいという許可も受けておるし、またわれわれとしても、国旗を持つておるということは、どちらの方面から見ても感激の深いことであるのに、現在のやり方では、小学校の生徒がたちが、われわれが日の丸の国旗を紋章としておることももう忘れてしまつておる、知らない者があるほどになつておるのではないか。しかし日の丸の国旗というものは、実用方面から言つても、日本の船籍を表わすにも、どうしてもなければならないものであるし、外国に行つて、われ日本人なりということを表わすにも、国旗ぐらい簡單に、明瞭に、しかも嚴粛にこれを表わせるものはない。かような国旗であるから、これが制定された明治三年一月二十七日、この日を記念して一月二十七日には国旗記念日という祝祭日を設けてくれろ、こういう案件でございます。どうか御審議の程を願います。
○長野委員長 政府の意見を求めることは、これを省略いたします。 —————————————
○長野委員長 日程第六二、学生会館増設及び同施設改善に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○千賀委員 本請願の提出者は、東京都学生会館自治委員会代表者、東京都千代田区代官町、西原留太郎君で、その紹介者は若林義孝君であります。 これも非常に請願の要旨が冗長でありますので、きわめて簡単に要約をいたしますると、学生会館は都下の大学、高等専門学校六十余技の有為な学生六百名を牧容する宿舎であるけれども、その大部分が地方から来ておる貧困な学生を牧容しておるのであります。この働きを一層効果的ならしむるために、国でもつと助成をしてもらいたいというような意味であります。 そこで、箇條にしてこの請願書の要求しておりまするところは、一、全国主要学都に学生会館の新設、二、既設学生会館設備の緊急改善、三、学生アルバイト対策の強化、四、育英会獎学生の増加、五、学生会館在館学生に対するララ物資の給與、これらに要約されるのであります。どうかこの際御審議をお願いいたします。
○長野委員長 政府の所見を伺います。
○剱木政府委員 学生会館の現状につきましては、先般当委員会で若林委員より非常に惨状を御説明になつたのでありますが、文部省といたしましても、できるだけ学生会館の改善に努力して参りたいと考えますし、また全国主要都市にもできるだけ学生会館を設置いたしたいと考えておるのでございます。昭和二十五年度におきましては、相当の経費を計上いたしておるのでありまするけれども、何分にも広汎にわたりますので、その設置がきわめて遅いような状況でございますが、今後とも努力して参りたいと考えております。 なお、ただいま御請願の中にありましたように、学生会館に対しましてのララ物資の配給につきましては、相当努力して実施いたしておるのでございます。今後ともその配給につきましては、努力して参りたいと考えております。その他、育英会等のことにつきましては省略させていただきます。
○長野委員長 以上で本日の請願日程は全部審査を了したわけでございます。 次会は明日といたします。明日は午後一時より開会いたしたいと存じます。なお本日、文化財保護法案が付託される予定であります。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十六分散会