文部委員会 第12号
- 発言数
- 37 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1950/03/24
会議録
○岡(延)委員長代理 ただいまより会議を開きます。 図書館法案を議題とし、審査を行います。これより質疑に入ります。なお、本日は逐條にわたる御質疑も許します。まず全般にわたる質疑を通告順に許します。松本七郎君。
○松本(七)委員 先般の文部大臣並びに政府委員の御説明によりましても、この法案の内容を検討したところによりましても、今回の図書館法の精神というものが、社会教育という面から取上げられておることが、明らかになつておるのであります。しかし図書館の任務というものが、こういう狭い社会教育というようなわくにとじ込められて考えていいものかどうかもう少し広範囲な文化活動の観点から図書館を考えなければならないのではないか。図書資料という形において広汎な民旅文化を保存し、これを伝達するというような仕事を、図書館はになわなければならないのではないかと思うのであります。そういう意味で、根本の考え方が少し狹過ぎるように感ずるのですが、政府の図書館法制定の根本精神を、もう少しはつきり伺つておきたいと思います。
○西崎政府委員 大臣並びに私の総括的な説明におきまして社会教育ということが非常に重視されておりますが、しかしこの社会教育という意味は、非常に広汎な意味に解していただきたいと思うのでありまして、ただいま松本委員のおつしやいました、文化向上のための図書館としての活動ということは、全般に含んでおると解釋しておるのであります。従つて今おつしやいました御意見には全然同意見でございまして、そういう意味も含まれておると御解釈願いたいと思います。
○松本(七)委員 それと関連するのですが、図書館を設置するにあたつて、公立図書館設置のところを見ましても、全体を通じて地方自治体が図書館を設置するについての義務づけがない、おそらく財政上の理由から、そういうところまで及ばなかつたのであろうと想像されるのですが、何といつても、義務づけられて、苦しいながらもあらゆる設備を活用して図書館を設置することによつて、初めて図書館というものが充実して来るだろうと思う。財政上の理由でもつて待つておつたのでは、いつまでたつても拡充ができない。どうしても地方自治体に対して、図書館設置が義務づけられる必要があるのではないかと思いますが、この点の考慮を伺いたい。
○西崎政府委員 ただいまの御意見は、われわれが主張したいところでありまして、実は義務設置にまで進んで行きたいのでありますが、御承知のように図書館令が昭和六年にできまして、それ以来、国といたしましては、補助金というようなものをまだ出しておりません。そういうことも影響いたしますか、あるいはまた日本の文化水準が低くて、このじみな図書館という文化活動に対して、一般の認識が薄いせいでありますか、いまだ全国におきまして約千五百くらいしか図書館というものが設置されていないのであります。そこで、そういう事態であればこそ、義務設置にいたしまして、奨励すべきであるという意見も十分立つし、またそうしたいと思うのでありますが、何分にも国家財政の現状及び図書館の現状を見ますと、そこまで進むということにつきましては、相当の困難がある。なおかつ図書館を設置するということは、ただに建物の問題だけでなく中に備えます資料につきましても、今非常に不足しておりますし、またこれを集めますにつきましては、莫大の経費を要するのでありますから、われわれはその理想はあとにいたしまして、とにかく現状に即し、しかも一歩前進というところをねらいまして、本案を提出したわけであります。
○松本(七)委員 御趣旨はよくわかりました。今度は條文に入りますが、二十條の補助その他の援助に関する規定の中で「その他必要な援助を行うことができる」こういうふうに、非常に弱く出ているのですが、こういうところは、やはり「援助をする」というように、積極的に規定しないと、結局大蔵当局が、実質的に無視してかかるという事態が必ず来ると思う。今までの教育あるいは文化の予算の面から考えてもせつかくこういう法律をつくつても、実質的に援助規定というものが空文化するおそれがあると思う。こういう点をもつと積極的に規定する御努力なり、御折衝をどの程度なされたか、ちよつと伺いたいのであります。
○西崎政府委員 三十條の補助の規定につきましては、われわれ関係者といたしましては、御説のように必要な援助を行うということで参りたいと思つたのであります。のみならず、昨年ここで御審議願いました社会教育法の中でも、公民館に関しましては、「その他必要な援助を行う」となつておるのであります。そういう意味から申しまして、図書館を公民館と差別すべき理由はないのでありまして、これは必ず援助を行うということにしたいと思つたのであります。従いまして、その原案のもとに関係当局といろいろ投衝を続けたのでありますが昭和六年以来のいきさつと、その他いろいろな関係におきまして、われわれとしてははなはだ不満でありますけれども、かように「行うことができる」というような、きわめて弱い表現にならざるを得なかつたのでります。われわれはできるだけの努力をしたつもりでございますが、こういうふうになりましたことを非常に遺憾に存じております。
○松本(七)委員 次は各府県における中央図書館の制度というものが除外されております、その理由を伺いたいと思います。
○西崎政府委員 中央図書館の制度は、旧図書館令によりまして、その県における指導的な役割を果しておつたのでありますが、御承知のような分権的な教育の立場をとりました関係上、今度は非常な権限を中央図書館に認むべき必要かないのみならず、今度は都道府県の図書館が中心となつて、いろいろアドバイスもできるような制度になつておりますので、実際上の面におきましては、都道府県図書館がある程度中央図書館の役割を果すことができるこういう意味で、地方の各府県における中央集権的な制度の誤解を受けるような中央図書館制度をやめまして、幾つあるか知りませんが、都道府県の図書館が中心となつて、今度は指導的なことではなく、むしろアドバイスというような点に中心を置いて運営して行こうということになつたのでありまして、機能的には多少弱くはなるかもしれませんが、実際面におきましては、あまり変化なく運用されることと確信しております。
○松本(七)委員 この図書館協議会によつてアドバイスをして行こうという考え方ですが、今までも日本図書館協会ですか、そういうものがあつたのでありますけれども、これも予算の面その他で制約されてあまり事業が振わなかつたと思います。従つて、こういうものをつくつてみても、はたしてどれだけの実績があがるか、はなはだ疑わしいのであります。日本の実情からいえば、急にそういうふうな地方分権というような形をとらずに、やはり中央図書館のような制度でもつて組織を確立して、だれだれにやつて行かなければ、実際の図書館制度の確立というものが、できないのではないかと思います。根本的に、そういう制度が害があるという点が認められるのならば、これはまた別ですけれども、むしろ日本の図書館制度の確立については、中央図書館制度の方が、適切ではないかと私は思います。その点どういうところがこれを廃止する積極的な理由なのか、ここがはつきりしないわけであります。
○西崎政府委員 「図書館協議会を置くことができる」と規定いたしましたのは、当該図書館を中心といたしまして、当該図書館の運営につきまして、いろいろな方面の意見を聞いて善処するという意味でありまして、この「置くことができる」ということを書きましても、実・際の運用にあたりましては、おらくは大きな図書館以外には、この図書館協議会というようなものは、置くことはないだろうというような見通上をつけております。しかしながら、この図書館協議会を置くことによつて、きわめて民主的に、多方面の意見を聞いて当該図書館が運営される、こういうつもりでやるのでありますので、今の中央図書館との関係におきましては、別個の問題でありまして、これは第八條に書いてございますように、今度は教育委員会法ができまして、教育委員会中心に、それぞれ教育的なアドバイスをやることになつておりますので、そういう意味から考えましても、中央図書館制度というものが廃止されましても、今度は教育委員会ができる、また個々の図書館につきましては、大きなものによつては、図書館協議会というものができる、こういうような建前で立案しのであります。
○松本(七)委員 それから十七條の入館料の問題ですが「いかなる対価をも徴収してはならない」という規定がありまして、附則の第一ですか「公布の日から起算して三月を経過した日から施行する」ということになつております。そこで地方においては——ここに神戸から陳情が来ておるのでありますが、二十五年度の予算を編成して、すつかり承認を得ている、そこへもつて来てこういう法律が通つた場合には、当然入館料というものを予定して、歳入歳出はきまつているのですから、非常に困るというのです。少くとも入館料の徴収を、最小限度一年間は猶予してもらわなければ、地方では非常に困難を来すということをしきりに言つて来ておるのです。その点どの程度考慮されて、こういう結論になつたのですか。——いかがでしようか。
○西崎政府委員 非常にごもつともな御質問でありますが、第十七條をここで明記いたしましたのは、先般米国の教育使節団等か参りましたときのアドヴアイスにも、この図書館の公共性と公開性を非常に強調いたしまして、いかなる対価をも徴収すべきものではないということが書いてあるのであります。実は私たちが立案に当りました際にも、十七條には但書をつけまして、もしも事情やむを得ないものがあるときには、監督官庁の認可を受けてとつてもいいとして、当分、救つたらどうかという意見もあつたのでありますが、非常にこの線は関係当局の強い線でありますので、ここに原則を明らかにいたしたのであります。また附則につけるということにつきましても、いろいろ研究をしたのでありますが、現状の入館料は、ただいま神戸市の例をおあげになりましたが、六大都市を考、えて、大体百八十万円ぐらいになつておるのであります。これは大体六大都市の図書館の総計費の五分の一ぐらいに当るのであります。それで百八十万円程度、あるいはもつと小さい都市にも多少そういう関係かあるかもしれませんが、そういうことにつきましては、二十五年度補助金の計上がなくとも、既定経費のやり繰りによりまして、十分ではなくても、何とか彌縫作を講じて、よくこの趣旨を話して御了解を願いたい、こういうつもりでこれを書いたのであります。しかしながら、今御指摘になりましたように、附則の但書において一年延ばしたらどうかという御意見につきましては、なるほどごもつともと考えますので、私たちといたしましては異議はないのでありますが、われわれの気持といたしましては、大体そういうことによりまして、一年間は彌縫して行こう、こういう考え方で実は立案したわけであります。
○今野委員 ほんとうは大臣にお尋ねしたいのでありますが、図書館法と関連しまして、総括的にお尋ねしたい。実は政府は一月二十七日の閣議で見返り資金の中から、図書館施設費を融資することをきめたということを聞いたのであります。その後調べてみますと、今後の大蔵委員会に出された米国対日援助見返資金特別会計法の一部を改正する法律案の中にある。つまり総司令部の民間情報教育局、CIEの図書館に要する施設貿は、一月から三月まで四千八百万円、四月以降明年三月までに二億二百万円、合計二億五千万円を貸し付けるということが出ておりまして、二月から三月にわたつて、各地でそういうような動きがはつきりして来ており、福島あるいは岡山、こういうような所に一例が出ておるのでありますが、そういう所で図書館をつくつて、ある一国から図書の寄贈を受けて、CIEの図書館をつくつて行くこういうことでありますが、ちよつと考えてみると、やはり見返り資金といえども、結局は日本の国の費用になるわけであります、その国の費用を使つて、外国の図書館を日本に設ける。一方において今度の図書館法が通つても、なかなかその設立に要する金は出て来ない、こういうことでは非常に納得しがたいように感ぜられるわけであります、その点について文部省としては、この問題にどれだけいろいろな交渉を持たれたか、その経過などについてお知らせ願いたいと思います。
○西崎政府委員 見返り資金が文化行政方面に使えるかもしれないという予想がありましたので、私の方では、たとえば国宝の保存修理、あるいは図書館の設立、公民館の設立ということにつきまして、いろいろ財政当局と話をした事実はあるのであります。これは御承知のように公共事業費の関係上、明らかな計画がありまして、これだけのものをつくるからどうだというような計画がないと、なかなか交渉しにくいのであります。私の手元に参つておるところによりますと、図書館の設立につきましては、何ら計画的なことの報告も聞いておりませんし、今申しました国宝関係に使うことは、なかなかうまく行かなかつたのであります。そういう関係でCIEの図書館に限定されたわけではありませんが、CIEの図書館では、今例をあげられました福島、岡山等は、具体的に計画を持つておるのでありまして、それがために見返り資金ということも、まだ決定いたしませんが、考えられつつあるのであります。つまりこれは具体的な計画があるから、お話がしやすいということになつたわけであります。ただいまの御質問の中にありましたように、いろいろの御意見もあるのでありますが、CIEの図書館は、新しい資料を、しかも非常に多量に持ちまして、一般市民の利用に供しておるのであります。相当の成績もあげ、効果もあげておると思うのであります。でありますから、国内の図書館を充実するということも、もちろん重要でありますが、CIEの図書館自体も、今後発達して助長されて行かれましても、これは非常にわが国の文化向上のために役立つものであると考えております。なお、今後見返り資金等が文化施設に使えるということにつきましては、具体的な計画があるなら、それをもつてわれわれの方でも今後実現すべく努力したいと考えております。
○今野委員 ただいまのお答え、われわれとしては非常に承服しかねる点がたくさんあるわけです。第一、国内図書館も大事だけれども、CIEも非常に大事である、そつちが先になつてしかたがない。これは現在の大学その他で、図書が購入できないような貧弱な予算の状態を見、その他地方の図書館が非常に遅れているという実情を見たときに、あまりにもひどい言葉じやないか、こういうふうに思うのです。同時に、計画があるからと言いますが、実際に一月二十七日の閣議できめて、それ以後にいろいろなことからCIEから視察や何かに行つて、候補地をこれからきめる。盛岡にしようか、福島にしようか、こういうことで、あとから出ているのです。候補地がまだきまつていない、こういう実情なんです。従つて文部省は、まだ地方から計画が出ていないからと言いますけれども、文部省が、やれば金を出すということになるなら、地方からは幾らでも計画も出るだろうし、それからどんどんそういう計画について、文部省が持つている当然の役目として、いろいろな援助を與えることもできるはずであります。今のようなお答えですと、まつたくこれはその場限りのごまかしのお答えとしか受取れないのであります。もつとはつきりと、どういう事情でそれがうまく行かないか、聞くところによれば、このCIE図書館に使うものは、これは大蔵委員会での政府委員の答弁によれば、これに対しては利息がつかない。普通ならば、国でやる場合でも五分五厘の利息がつくけれども、この場合にはつかないという話もあるわけでありますが、こういうことに対して、やはり文部省はどういうふうに交渉してどこでどういうふうに行き詰まつたかという点を、もつと明瞭にお答え願いたいと思うのです。
○西崎政府委員 おしかりを受けましたが、ただいまの見返り資金の問題は、公共事業費の方に使うのでありまして建築が主になつております。やつておりますところは特別調達庁でありまして、文部省は、その方に話をしておつたのであります。この一月から、今閣議で決定されましたような様子になつたのであります。これを文部省が指導権を握ります以上は、今申されましたように、図書館設立につきましてのいろいろ具体的な案があり、またその案ができるならば、今後といえども図書館、あるいは公民館といつたものの建設に対しまして、見返り資金を使わしていただくように、大いに交渉いたしたいと思います。今のCIEの図書館の問題は、もちろんまだ確定的でも何でもないのでありますが、話は出ておりまして、たとえば岡山の問題では、建設に大分金がかかりますので、CIEの図書館建設費といたしまして、見返り資金の補助を何とかやつてくれないかという話が文部省にありまして、それを今交渉しておりますのが具体的な問題の一つだけであります。他はまだ交渉の域に達しておりません。今後もしも今おつしやいましたように、われわれの方でも注意を喚起いたしますから、具体的な案でりつぱな、ものが出て参りますならば、これが実現には大いに努力をいたしたいと思つております。
○今野委員 少し図書館とははずれますけれども、同じ性質の問題なんです。昨年見返り資金のあれが出たときに、打出の小づちというあだながくつついたほど、いろいろな期待が寄せられたその中に、昨年の第五国会ではとうとう通らなかつたあの六・三制の建築予算も、これでとれるかもしれないという期待を、一部には抱いたと思うのです。この問題などは非常に地方財政にとつて大きな問題であり、日本の教育にとつても大問題なんです。CIE図書館なんです図書館どころの騒ぎではない、非常に大きな問題なんです。ところがこれに対して結果においては一銭も出ないことになつたわけであります。これは西崎さんにお答えを期待するのは、ちよつと無理かもしれませんが、その間にどういうふうなことが行われたか、やはりこの点も政府として明らかにしていただきたい。この一月以来の動きを見れば、そういうものの出得ることがわかつて来たわけであります。そうしてみると、それ以前においても交渉次第によつては出なかつた理由はないのですが、そこのところをはつきりさせていただきたいと思います。
○西崎政府委員 わらわれは、今申されましたように、見返り資金が教育的方面に使われるような気配が見えますときには、極力その方につきまして、いろいろの努力を試みておるのでありまして、今後といえどもその努力は続けて行きたいと思います。今六・三制の問題が出ましたが、私は過去におきましての事情を知りませんので、知つてお答えできないのじやなくて、知らないからお答えできないのであります。ただ、われわれの関する範囲におきましては、この際に国宝関係を一気に解決いたしたいと思いまして、大体四億円程度の案をつくりまして交渉した事実はありますが、それはだめになりました。いろいろの関係もあつたのでありますが、だめになりました。最近の事実におきましては、岡山のCIE図書館の補助ということで努力いたしたのでありますが、この二つの事実しかないのであります。しがしながら、御質問の趣旨はよくわかりましたので、今後といえども、そういうことにぬかりなく、見返り資金をいろいろ懸案になつております教育方面に使うように、その実現に格段の努力をして行きたいと思うのであります。
○今野委員 この問題につきましてただいままででき得る限りの御答弁いただいたことを感謝いたしますが、なお文部大臣に対して、ぜひともこの点についてはつきり確かめておきたいと思いますので、この次にその質問を許していただきたいと考えます。
○岡(延)委員長代理 了承しました。
○今野委員 なお文部大臣を呼んでいただきたいと思います。
○岡(延)委員長代理 了承しました。——ほかに一般的質疑はございませんか。
○今野委員 ついでにちよつと——文部省では、この法案を実行して、実際に地方の図書館が文部省のお見込み通り「ある程度完備するまで、どのくらいの経費が必要であるか、国として、あるいは地方として、どのくらいの経費をお見込みになつておるか、その点をおわかりでしたらお聞かせ願いたいと思います。
○西崎政府委員 大体この法案に書いておりますように、最低の図書館としてあるべき標準を、文部省の告示において出したいと思つております。その内容については、ただいま研究中でありますので、まだ結論に達しておりませんが、大体われわれの考えました最低の線は、たとえば図書の数で申しますならば、三千册を最低標準にいたしたいと考えておるのであります。それに関連いたしまして、たとえば建物でありますとか、あるいは職員でありますとかいうことを考えまして、もしも向う五年間にその最低基準に、現在ありますところの公立の図書館か達するということを予定いたしまして、国がそれに要する経費を約半額補助すると仮定いたしますならば、年額八千万円、五年間で四億円というようなものがいるのではないかというように計算をいたしております。その八千万円は、内訳ですけれども、この二十五年度から実施すべく大蔵省に要求したのでありますが、不幸にしてこれは通ることができなかつたのであります。しかしながら、この法案が通りましたならば、私たちはさらにその数字についてはいろいろ研究もし、再検討もしなければなりませんが、必死の努力をいたしまして、図書館に対する経費を少しでも多く補助できるような方向に進みたいと考えております。
○今野委員 なおこの経費の支出、まあこれからのことでありますが、その方法について、厚生省関係のいろいろな社会保障関係なんかを見ますと、従来の義務教育費国庫負担と同じように、国が直接やつておる。ところが文部省関係を見ると、あの重要な義務教育費国庫負担初め今度はみな平衡交付金の中につつ込まれてしまつておるわけです。この点はいろいろ利害得失がありましようけれども、ともかく厚生省関係がそういうふうになつたいきさつを考えてみますと、やはりそうしないと確保されないというような考えがあつたろうと思います。こういうような経費の場合に、文部省としては今後どういうふうにするおつもりであるのか。その点今後の義務教育を含めて、どういうふうなつもりでおられるか、お伺いいたします。
○西崎政府委員 義務教育の場合は別でありますが、図書館の場合は、義務的の支出ではありませんし、また法律に定めまして、地方公共団体の義務支出を要求いたすものでもありませんので、事柄の性質上、当然に平衡交付金のうちに入れるべきものではないと考えております。従いまして、奨励的な補助金といたしまして文部省で計上し、将来ともその方針を持続して行きたいと考えております。但し、それは全然平衡交付金として出す余地はないのかと申されますと、それは二兎を追うようでありますが、なきにしもあらずでありまして、ただいまわれわれの方では、図書館の最低標準経費というものを算出すべく、いろいろな指導をいたしておるのであります。それができましたならば、平衡交付金のうちからでも地方が支出できるようなことにすると同時に、国といたしましては、奨励的の補助金といたしまして、あくまで一定限度を確保して補助したい、かように考えております。
○岡(延)委員長代理 次に逐條審査に入ります。 第一條より第五條までに御質疑はございませんか。
○今野委員 これは逐條審議をして、本日中に質疑を終る予定なんですか。
○岡(延)委員長代理 途中までであります。それというのは、本日は委員の出席率が少うございますので、他に発言の機会を與えるために、本日はこれにて打切るということにしないで、途中で終るというような運営をしたいと思つております。 御質疑がなければ、第六條より第九條までの間について御質疑はございませんか。——御質疑がなければ、次に第十條より第十五條までに御質疑はございませんか。——御質疑がなければ、次に第十六條より第二十條までに御質疑はございませんか。——御質疑がなければ第二十一條より第二十三條までに御質疑を願います。——御質疑がないようでございますから、この法案に対する本日の審議はこの程度にいたします。 —————————————
○岡(延)委員長代理 次に、教育委員会法の一部を改正する法律案を議題といたし、前日に引続いて質疑を続行いたします。御質疑はございませんか。
○松本(七)委員 前会小林委員から資料の提出を求めておつたのですが、これはまだいただけませんか。
○辻田政府委員 前回の委員会におきまして小林委員から御要求がございました資料につきましては、目下調製中でございまして、近く提出することになつております。 なおこの機会に、前回の委員会において松本委員から御質疑がございました県の委員会の事務局に、土木建築に関する部課を設置する場合の費用の点でありますが、これについて御説明いたしたいと思います。この点につきまして、現在教育委員会の事務局において、土木建築に関する部課を設けておるところがあります。愛知、兵庫、徳島の三県につきまして調査いたしたのでありまするが、その内容について御説明いたします。これは県の大小等につきまして、また事業の大小によりまして、著しく予算が違うのでありまするが、三県を平均いたしますと、事業費を除きまして、経営的な費用が、一県当り百八十三万円余になつております。この計算で参りますと、かりに全国に建築に関する部課を設置いたすと仮定いたしますと、約八千三百万円の費用になるわけでございます。以上その点につきまして御説明いたします。
○松本(七)委員 今の局長の御説明では、建築の部課を置いておるところがあるというような御説明でありましたが……。
○辻田政府委員 これは建築課というような名目でありませんので、実質的に仕事をしておるという意味でございます。
○岡(延)委員長代理 他に御質疑はございませんか。——御質疑がなければ、本日はこの程度で散会いたしたいと存じますが御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡(延)委員長代理 それでは本日はこれにて散会いたします。次会は二十八日(火曜日〕 午前十時にいたしたいと思います。 午前十一時四十九分散会