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7回国会衆議院1950/04/30

農林委員会 第39号

発言数
50
登壇者
11
会派数
4
開催日
1950/04/30

会議録

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 これより会議を開きます。  本日は私が委員長の職務を行います。  議事に入る前に小委員の補欠選任を行います。去る二十八日公共事業小委員でありました中垣國男君が委員を観任せられ、昨日また中垣園男君が議長において委員に指命せられました。つきましては、この小委員の補欠選任を行わなければなりませんが、これは先例によつて委員長において指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 御異議なしと認めます。それでは従前通り中垣國男君を公共事業小委員に指名いたします。  この際井上委員より発言を求められております。これを許します。

井上良二日本社会党

○井上(良)委員 この際特に会期ももうあと二日に迫りましたので、本年の夏作であります。麦の政府の買上げ価格、すなわち生産者価格の問題について、なおこれに関連する食糧対策について、二、三伺つておきたいのであります。  最近政府が与党の農業の対策委員といいますが、こういう人々と政府の間で、いろいろ食糧対策についての検討がなされておりそれらのことからいたしまして、本年の夏作の麦、ばれいしよの価格の問題が、相当重要な問題となつて来ておるのであります。従来麦の対米価比率は小麦、裸麦でたしか八一・三%ぐらいではなかつたかと思います。大麦で大体七〇%であつたと思うのであります。これを政府の方の事務当局からいろいろ伝えられます情報によりますと、この麦の対米価比率を引下げるその根拠というのは一体何かというと、一つは食管の特別会計に赤字が非常に出ておる。これは御承知の通り、外国食糧の輸入の増大に伴いまして、国内におけるやみ相場の下落等か関連して小麦粉またはその他の雑穀の配給辞退が生産地方面の消費者の方に相当拡大をして参りまして、この関係から食管の赤字が相当今後出はせぬか、こういうことからいたしまして、この配給辞退の原因は、そもそも麦と米との価格の比率があまりにも接近しておる。特に消費者価格におきましては、九五・五%というまつたく米の価格とわずかに五%しか違わないような状態で配給されております関係から、辞退が非常に起つておる。そこでどうしても麦の価格をこの際下げる必要がある。こういう意見がございます。それからいま一つは、基準年度の対米価比率がその当時は非常に低かつたのに、食糧不足その他の関係から、急激に米との価格の比率を接近さして来たことにも原因があるということが、その次の理由になつております。さらにその次には、最近外国から入つて参ります麦の価格が非常に値下りをしておる。それとのつり合いがなかなかうまく行かない。こういうことから、国内産の麦の生産者価格を引下げよう。大体私がいろいろの方面の情報を集めての想像は、一つは食管の特別会計の赤字、その重要な原因になつておる配給辞退の問題、それからいま一つは米の消費者価格との接近の問題、それから最後には外国小麦の輸入に伴う価格の問題、そういうものから国内産の麦の価格を引手げる、こういう情報が非常に強くて、しかも多分この六月参議院選挙まつ最中に、いわゆる米価審議会を開きまして、本年の麦の生産者価格及び消費者価格を決定されることになりはせぬかと思います。実はこの麦の生産者価格が何ぼにきまるかということは、二十五年度産米の価格決定の基礎になる重要な問題を含んでおりますので、この際、特に政府にこの点に関して質問をいたしたいのであります。  今政府が考えております麦の価格を引下げなければならぬ三つの理由について、われわれの方の考え方からいたしますと、食管の特別会計の赤字は、卓に麦の価格が米の価格と接近しそいる、そのことから配給辞退が起つているというような問題だけではない。この食管特別会計をいろいろ検討いたしますと、さらにこの赤字をなくするいろいろな対策が十分講じられてない。特にわれわれが考えますのは、本年外国食糧の職人の予算的コストは、たしかトン当り百六十ドルと押えているのでありますか、これが最近の国際価格は百二十ドルから百三十ドルくらいの見当に下つておりまして、ここにトノ当り約三十ドルからの開きを生じております。従つてこれか年度末になれば、相当の剰余金かこの面で生じて来るのでありまして、外国食糧の輸入に伴う国内の麦の生産者価格を下げるという問題よりも、この剰余金をプール計算にいたしますならば、麦の価格における損失はこの面で十分防げはせぬか、こういう考え方を持つているのであります。なお対米価比率の問題にいたしましても、実際表の生産者価格は、米よりももつと割高についているのでありますし、いろいろな関係からいいますと、現在の石二千九百円をはろかに上まわり、少とも石四千円から五千円くらいの生産者価格になりはせぬかと想像され得るのでありましてそういう観点から考えましても、対米価比率を、単に表と米との戦前の比率だけを推して考えることは、今日の国内食糧確保の見地から考えられない。  最後に麦の効用価値の問題でありますが、これも米と比較いたしまして、そのカロリーにおいて、またカロリーから参ります実際価格の割出しにおいて、米よりもはるかにカロリーは多いし、またカロリー計算からいたしますならば、米よりも麦の方が実際安い。こういう観点から、表の価格の正当性は今日再認識されなければなりない。こういう考え方を私どもは持つているのであります。そういう三つの考え方から麦の生権者価格は、この際これを引下げることには、国内食糧確保という面と、国民主食糧の将来の建直しという面から絶対避けなければならぬ。それよりも実は消費者価格の面をもつと検討を加えまして、対米価九五・五%というような、ほとんど米の価格に匹敵するような価格の、この幅をもつと広げる必要が実際はありはしないか、実は私はそこを検討する必要があると、こういうぐあいに考えておりますが、この点に対する食糧庁の長官の御見解を伺いたい。また今伝えられておりまするような、本年の六月に開かれます米価審議会に、政府は表の価格引下げについての基本的方針を検討するつもりであるかどうか、まず最初にこの点を承りたい。

安孫子藤吉食糧庁長官

○安孫子政府委員 麦の価格についていろいろ議論をいたし、また検討を加えておりますることは事実でございまして、私どもも各般の状況を見まして、本年産の麦価を合理的に定めて参りたいと思つて研究いたしておる最中であります。ただいま井上さんからお話のございました、食糧管理特別会計の赤字の観点から、第二には、輸入食糧との関係におきまして今後における日本の農家経済の推移という点から、また過去におきまする米価と麦価との比率の関係から、ただいまお話のございましたような各種の観点から、私どもも研究をいたしておることは御承知の通りであります。いまだ結論を得ておりませんが、はなはだ失礼でありますか、大体私どもの感じを一言申し上げてみますと、食管特別会計に関する赤字の問題は、ひとり麦価の関係のみでなく、いろいろな関係から慎重に、私どもも今後の運用について考えて参らかければならないと思うのであります。ただ麦につきましても、最近の配給辞退の状況を見ますと、麦製品について相当多くなつている、ことしの表については、この傾向がますます大きいくなるてあろうというような一つの想定をいたしておるわけてあります。この辺からの赤字問題をやはり頭に入れて考慮する必要ばあろうかと考えております。もちろん全体の合計の運用におきまして、そういう面を別の面においてカバーするという面も考えられるわけてありますから、その点のみから議論するわけに参りませんから、そういう事情も考慮に入れまして、全体的に議論してみる必要かあろうと考えておる次第であります。  それから外国からの麦類との価格の問題でありますが、これは今後におきまする国際価格の推移というようなものもにらみ合せて、考えているわけであります。なお過去におきまする麦の対米価比率は、生産者価格におきまして、にれはすでに御承知だと思いまするが、大麦につきましては基準年次においては四八でありましたものが、現在は七〇に上つておる。裸麦が六三・五でありましたものが八一・三、小麦についてほ六三・三のものが八一・三に上つておるというふうに、相当上つておるのであります。しかし当時におきまする日本の食糧構成というものは、現在とまた違つているわけであります。その面からこの基準年次にただちに持つて行くというようなことは、非常に乱暴な議論でありまして、その辺は基準年次におきまする日本の食糧需給の根拠と、現在におきまする日本の食糧需給の見画しというようなものをにらみ合せて、考えて参らなければならぬかと思います。それにいたしましても、やはり現在の麦価か米に比較いたしまして高過ぎるという感じは、どうしても受けると思うのであります。逆に申しまするならば、あるいは米の価格が表価に比較して低過ぎるということも言い得るかと意うのであります。全体の農家経済の観点からいたしまして、その辺の調整をいかように取扱つて参ろうかというようなことについて、ただいま検討いたしておりますることは事実であります。まだ私どもとしては、結論を出しておらない次第であります。

井上良二日本社会党

○井上(良)委員 結論は出していないと申しますが、しかし大体の傾向は一つのコースをたどつていないかと考えられるのであります。私は特にこの際結論は出ていないと申しますから申し上げておきたいのは、御承知の通り、生産者価格の面ではさほど対米価比率ば変更する必要かない。逆に実際は上げてもらわなければならぬ実情にございまするので、問題ほ消費者価格の九五・五%というのをもつと引下げればいいので、それをそのままにしておくことに問題かあるのでありますから、この面をもつと検討を加えて、合理的な価格を決定されたいと思うのであります。これはいずれ米価審議会が持たれるのでありましようから、十分検討されると思いますので、今日から政府といたしましても、これが対策についての十分な一つの資料を持つてもらいたい。特に農林省といたしましては、生産者価格をあらゆる面で守らなければならぬ。特に国内食糧を確保して、自給度を高めるという今日の情勢から考えまするならば、生産者価格を守つて行くという立場を、強調してもらわなければならぬと思うのであります。どうしても大蔵省とか、安本とか、物価庁という方面は、できるだけこの面は、あらゆる因縁をつけまして、これに手を打つて参りますから、十分農林省としても、農家経済実態調査に基き、資料を集めまして、これら単なる打算の上から参ります価格引下論に、まつこうから闘う準備を進めてもらいたいと思うのてあります。  次に伺いたい点は、たしか本日でしたか昨日の新聞でしたか、政府は司令部との関係で、いろいろ相談を今までいたして参りました雑穀の統制の問題でございますが、雑穀は、本年供出後は自由販売にするとか、雑穀は統制を撤廃することにきまつたとかいうことが伝えられておりますが、そうしてこれが近く閣議にかけられて閣議もこれを承認するではないかということが報道されておりますが、この点に対する明確な方針を、ひとつお示しを願いたいと思います。なお私は、特にこの際申し上げておきたい点は御承知の通り、外国食糧の大量の輸入という問題が、今日国内生産をいろいろな意味で圧迫しておるということは、これは事実でありますし、また外国食糧の十分なる品質なり価格なりというものを検討せずに一方的に押しつけられるような輸入状況におきまして、これか国内で一体どういう伏態に扱われておるか、いかに多くの食糧が、食糧として十分に活用されずに、ことに配給辞退になつたものか払い下げられて、いろいろの面にこれか利用されておる。もちろん全体から見れば、食糧事情はそれだけ緩和したということは言い得られますけれども、この食糧は実に四百五十億という国民の血税がつぎ込まれておるのでありまして、われわれはあくまで国内における食糧の生産とその生産を確保する。そうしてこれが行えるだけの農家経済を守りまして、そうして外国から最小限度必要なものだけを輸入するという手を打つて行かなければならぬと考えたのであります。そういう点から、政府は国内の重要な主要食糧として取扱つて来ました雑穀の統制をはずし、そうしてこれを自由に扱わせ、私の推定するところでは、雑穀は確かに百五、六十万石買上げはしないかと思つておりますし、雑穀全体の生産は四、五百万石に上りはせぬかと思つておるのであります。こういう大きな一箇月に相当する雑穀を自由に出すということが、いすれはこれは麦の統制に影響して来る、あるいはまた米の統制にまで影響して来るということをわれわれは深く考えておる。政府は国内内における食糧の生産とその確保についてどう考えられておるか。外国の食糧かどんどん入つて来る現在においては、外国食糧にたよる方が安易であるという考え方を、持つておりはせんかという疑いさえ生じるのであります。この際雑穀統制に関連する政府の処置を明確にされたい。  次に早場米奨励金また超過供出奨励金は、麦の場合も当然起つて参りますが、一体超過供出奨励金をどうしようとするかということについても、この際明確にお答えを願いたい。

安孫子藤吉食糧庁長官

○安孫子政府委員 雑穀の点について申し上げます。雑穀の供出後の自由販売いう考え方は、前からいろいろあつたのであります。この点については私どももいろいろ研究いたしておつたのであります。ただいまお話がございましたように、これて供出されますものか百四、五十万石、この内容を申し上げますと、とうもろこしあるいは燕麦、そば、きび、そらまめというようなものでありまして、これを配給の方にまわしましても、現在の伏況からいたしますと、ほとんど配給辞退というような伏況になつておるのであります。しかも配給辞退になりましたものが、政府の手持ちになつてそのままになつておる、一部工業用品等に振り向けておるものもあろわけでございますが、現在の需給の状況からいたしますと、こういうものを供出させましても、需要の面におきましては、荷化が非常に困難である。しからば、これを統制しておりますことによつて、生産者の方に非常に利益があるかどうかということになりますと、この辺もいろいろ見方があると存じますが、必ずしも統制をしておるから、雑穀の生産者が非常に利益を得ておるというわけのものでもないというふうに、私どもは見ておるのであります。そういたしますれば、この際雑穀につきましては、自由にいたした方がむしろ合理的に消費が行われれ、また生産の刺激にもなるのではなかろうかという考え方もできるのであります。しし本年は、この雑穀を含めましてすでに割当てを完了いたしておりますので、このままでてやりますが、自由にいたします段階といたしまして、供出完了後においては、自由販売というような措置もあわせてやることが、この際は適当ではなかろうかというような観点から、そうした方策を立てておる次第でございます。これが関係方面の了解を得てそういうことになりますかどうか、いまた申し上げる段階にはございませんけれども、そういうような考え方をいたしておることを、つけ加えて申し上げておきます。  それから超過供出奨励金並びに早場米奨励金は、本年も続行するかどうかというお尋ねでございますが、私どもといたしましては、全般の情勢から、どうしても本年はこれを継続いたしたいということで、この点を強くただいま各方面に強調いたしておるような次第でございます。

井上良二日本社会党

○井上(良)委員 その点はぜひ明確にしてもらつていただきたいと思うのであります。  次に、これは問題が違うのでありますけれども、先般通過しました食管法の一部改正に伴いまして、食糧配給公団の末端を切り離すということですが、末端配給所員の退職金の問題が、今日に至るもまだ解決されておりませんのて、全国で八万人に近い大多数の公団職員は、将来の生活に対して不安を抱いておるのであります。御承知の通り、配給所員は戦争中から戦後のあの食糧あらしの中に立つて、真に身をもつて食糧危機を突破して参りました方方であります。何も一人当り平年分も一年分もよこせという、法外な要求をしていないのでありまして、本年度予算に計上されてあります分を、ぜひ速急に出してもらいたいという、まことに当を得た要求をしておるのであります。これに対して、一体今日までどういう経過になつており、政府は依然としてわずかに五十日分ですかで打切ろうとするのか、それとも予算に組んであるだけの金額を出そうとするのか、どういうことになつておりますか、その点をこの際明らかにしていただきたいと思います。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 今お尋ねの問題、御説の通り、公団職員が、今回公団廃止に伴うて失職するという立場におきましては、昨年の行政整理以上に気の毒な状態に置かれますので、政府におきましては、先般来その筋とも折衝を重ねました結果、昨年の行政整理と同一の取扱いをなすということにいたしまして、すでに成文いたして、たしか提出をいたしておるはずと信じております。     —————————————

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 前会に引続きまして、農林水産業施設災害復旧事業費国電補助の暫定措置に関する法律案を議題とし、質疑を継続いたします。山口君。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 農林大臣が来られましたので、たいへんありがたいことてあります。と申しますのは、今国会もいよいよ終わりでありますが、私はとうとう森農林大臣に、農政一般の質疑を許される農会を失つてしまつたのであります。最後の段階になりまして、きわめて熱心に出られますことは、たいへん感謝申し上げてよろしいと思うのてありますが、しかしながら、この農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律案という長い名前の伝律案をきのう出しまして、きよう上げるんだ。今まで大分機会もありましたので、もつと勉強して出席されまして、もう少し早く出されて十分われわれの側おいても研究をなし、質疑もいたしたかつたのであります。ところがきのう出されましたので、私もまだ十分に調べていませんが少しお聞きいたしますから、御親切な御答弁を願いたいと思うのであります。  第一に、この法律案の名前でありす。暫定措置というのですが、暫定措置ということは一体何のことなのか、これに対する御説明をお願いいたしたいと思います。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 これは、会期の末期に突如出しまして、いろいろお述べのような審議の期間がないというおしかりでありますが、まことに恐縮であります。もつと早くこれを出したかつたのでありまして、ことに災害は全額国庫負担という一面の考え方であつたのでちりますが、農業災害に対しましては全額国庫貧担ということはでき得ないということになりましたので、農林省といたしましては、この農業災害が、他の災害のごとくに助成ができないということであつてはたいへんだと考えまして、いろいろこの問題につきましては関係が広いのでございまして、地方税制等の改革も行われるやさきでありますので、とりあえず暫定措置として、従来予算の範囲内において助成をいたしておつた、補助をいたしておつたことを、法制の上においてはつきりいたしたいというふうに、御了承願いたいと存じます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 暫定という意味をお聞きしたかつたのでありますが、暫定という意味が今の御説明ではよくわからないのであります。暫定ということになりますと、別に本格的な措置が考えられるのかどうか、これに対してお伺いいたします。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 国庫全額負担するということは、三十五年度に限つてとほかの河川方面の災害にはなつておるのであります。それでありますから、二十六年度においては、国庫全額負担ということがないことになつております。そういう関係から、この農業災害に対しましても、とりあえず暫定措置として、国庫全額負担に対抗して、ここに二十五年度の災実に対しての計画を進めたわけであります。国庫全額負担という取扱いがなくなる、これは二十五年度に限るということになつておる関係におきまして、農業災害の助成にいたしましても、暫定的な、法律をきめて、二十五年度限り国庫全額負担というものとの歩調を合せたわけであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 私委員長に申し上げ、委員会にお諮り願いたいと思います。と申しますのは、いわゆる暫定措置に関する法律案でありますが、一般の災害の取扱いとは大分違つております。たとえば全額の問題、あるいは十五万以上の復旧工事に対するだけの補助という問題、なお明確にされたいと思いますのは、この災害復旧にあたりまして、単に古いものを古い形で直すのか、それを発展させるような形に直してはいけないのか、そういう問題に対しての御協議を願い、この法律も場合によつては修正するというために、一応休憩して理事会をお聞き願いたいと思います。  この際もう一つ申し上げておきたいと思いますことは、国土総合開発法案が今経済安定委員会にかかつておるのでありますが、この国土総合開発法案は、農林関係の問題が大分入り込んでおります。当委員会といたしましても、当然これに対して発言する必要があるのではないかと思いますので、経済安定委員会との連合審査につきまして、おはからいを願いたいと思います。

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 お答え申し上げます。ただいま第一段の御意見、すなわち災害復旧の件に関しまし大蔵委員会の方にも向様趣旨の法案がかかつておることも伺いましたので、なお大蔵委員会の模様か金額の訂正方についてのOKが参つたということも聞いておりましたので、取調べいたしましたところが、今のところはそういうことは全然ないようでございます。なお総合国土開発の問題でありますか、これほ会期が切迫いたしておりまするか、農林委員会としては非常に重要な問題でございますので、非公式に今経済安定委員会の方へ交渉いたしておるのでありまするが、時間的な余裕がないために、合同審査という段階に至らないが、もしも御発言その他がおありでしたら、委員外発言として、どんどん農林委員の方にもお許しするから来ていただきたいというので、一応今のあなたの御意見に対しましては、やむを得ないものと考えまして、この議事の審査を進めたいと思います。高田君。

高田富之日本共産党

○高田(富)委員 一般の災実復旧の方については全額国庫負担になつておつて、予算の範囲内においてというような文句がないように見受けられる。ところがこつちの方は第三條で、予算の範囲内でということになつておりまして、事実上この法律が出ましても、これでは全然何にもならぬように思われる。一般の災害復旧の方では、予算の範囲内ということでなくて、しかも何万円以上は全額をやるというふうに明確になつております。こういうふうに一般の災害復旧の方と農地の災害の問題とがはつきり区別されて、農業関係の方が非常に軽く扱われておるという根拠はどこにあるか、この点大臣にお伺いしたい。

川名進一農林技官(農地局建設部災害復旧課長)

○川名説明員 私がかわつてお答え申し上げます。その全額の問題につきましては、あの当初から、いろいろ大蔵省の方とも話合いをしたのでありますが、農林関係の一部補助ということの基礎につきましては、大蔵省の意向は最初から、農林関係は収益を伴うもので大分性質が違うのだということを、最後まで主張しておりました。われわれも結局やむを得すその点は譲歩したわけであります。また全額負担というのは、地方の公共団体の負担という意味だということを、あくまでも言つておつたわけです。それから予算の範囲内というのがございますが、これはお言葉のように、これで見ますとまことに弱いように思うのですが、実際問題としては、予算がなければ打切るというのではなく、従来でも当該年度に予算がなければ、次に繰越して翌年度でやつておるわけてす。その点も言葉から見ますとはなはだ弱いようでありますが、実際問題としては何とかやつて行けるのではないかと思つております。

高田富之日本共産党

○高田(富)委員 それだけではどうも納得しかねるのですが、大蔵省で収益を伴うのだからそう負担する必要はない、こう言いましても、やはり災害の問題で直接生産に関係がある、しかも現在災害等がなくてさえも、経営企業は成立たない。これは農林省の計算からいいましても、農業の経営はそうなつておるのですが、特殊の重要施設等につきましては、当然これは全額国庫負担にしてやらなければ、農業の再生産の維持ということはできないと思います。従つてそういう意味では農林当局としてはおそらく承服できないのではないか。こう思いますが、その点についてどうお考えになてておるか。これは非常に重要な問題だと思う。農業というものに対する考え方の範囲の問題になつて来ると思いますが、この点で他の災害との間に非常に違いがあるということは、納得しかねるのです。この点について法案を出す運びとなつた以上は、その点についての深い考えが、農林当局としてなければならないと思います。この点についてお伺いいたしたいと思います。

川名進一農林技官(農地局建設部災害復旧課長)

○川名説明員 実はその当時各省寄りまして、全額国庫負担の問題について協議したのでございますが、実を申しますと、これは建設省の土木関係て全額国庫負担は困るといつておりました。それでこれはどうしてかというと、全額国庫負担でやつて、それが災害復旧事業の全部を坂上げられるならばいいけれども、現在の日本の状態ではなかなかそうは行かない。そうしますと、結局百の仕事を坂上げられる場合に、五十の仕事になつてしまう。それでは困るからということて、向うの方でも非常に反対をしておつたわけてすが、やむを得ずああいうことになつたというようなことを聞いております。農林省としましても、最初はいろいろ考えたのでありますが、結論としまして、現在まだ相当費用の過年度の災害が残つておりますが、これを全額にしますと、事業の分量が完了するのが非常に遅れる。そういつた面から見ましても、まあ思うようにはてきないが、薄く広くやつた方が、特農業関係としてはいいのてはないか。そういつたような考えに達したわけであります。その点ひとつ御了承を願いたいと思います。

高田富之日本共産党

○高田(富)委員 全額国庫負担では、かえつて困る、かえつて事業分量が少くなるとか、遅れるとかいうことがありますが、それは全額国庫負担ということが、実際に嚴密に法律通り行われれば、そこに多少の制約がありますけれども、かえつてその方が、事業分量も多くなるし、やりやすいという性質のものでなければ、全額国庫負担する意味は全然ない。おそらくそういう意味で、この法律は出ておると思う。拠つてこの法律の実行を信用する建前から行けば、どうせ信用して出すのでしようから、必ず実行できるという建前からいえば、全額国庫負担ではかえつて困るという意見が出るのはどうも理解できないのです。その点どうなりますか、お伺いいたしたい。

川名進一農林技官(農地局建設部災害復旧課長)

○川名説明員 それはたとえば現在十分の六・五と相なつておりますが、それを全額にすることによつて、三割五分の仕事の分量が減つて行くことになる。それがだんだん重つて行つて、なかなか過年度の災害が消化し切れない。こういうことになると思う。それで農業関係としては少くとも早く片づけて、少しでも農業関係をとる方がいいのではないかというふうに考えております。

高田富之日本共産党

○高田(富)委員 そうすると予算というものは、初めから、それを前提としてその中でやるということから、結局そういう結果なることだろうと思いますが、それては全然意味をなさない。この法律ができて、これに従つて行つて、もし足りないようなことが出れば、追加予算をやるとか、あるいは次年度にその予算を別にするとかそういうことがなければ、法律を出しても全然意味がないと思う。予算の方から考えて来るということになると、実際に見せかけの全額国庫負担ということになるのて、かえつてそれでは困る、こういうことになるわけであります。そうするとそういうことが言われる意味は、農業関係について、むしろ全額国庫負担にならなかつた方がいいのだというふうな意味にあなたは解しておられるわけですか。

川名進一農林技官(農地局建設部災害復旧課長)

○川名説明員 今私のの言葉が足りなかつたとお思いますが、実は予算の範囲内でという意味ではなかつたのでありまして、あの当時いろいろ安本とか、方方と寄つて相談しましたが、大体現在の状況では、年々の公共事業費が、どんなに多くても、あるいは一千億とか二千億とか、そういうことになるといつたことの仮定のもとに、そうなればこれは困るではないかというようなことから、話をしましたが、もちろんわれわれとしては、できるだけの法律をつくつて、全額を主張して、それに伴つて予算をとりたいわけであります。事の起りはそういうようなことから話が起つたのであります。別にそれを喜んでおるのではないのでありますが、やむを得ずそういうことに考えておるのであります。

高田富之日本共産党

○高田(富)委員 それでは一方の方は予算の範囲内でということは書いてありませんから、たとい今あなたがおつしやつたように莫大な被害があるということを考えると、そういうことを予定しても事実上はそうは出ないという懸念があるわけでありますが、何と申しましても法律では予算の範囲内ということは書いてありませんから、相当これは増額せられる可能性も出て来ると思う。ところが一方の方のものは、はつきり條文の中に予算の範囲内においてと初めからうたわれておりますからこれは法律をこしらえられましても、まつたく何にもならなかつた、何にもあてにならぬ問題になるわけです。この点についても、一方の法律と農業関係の法律の方と、同じ災害でありながら、何か非常に大きな開きが出ておるのはどういうわけですか。この点を御説明願いたい。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 お答えいたします。災害が二十一年、二十二年、二十三年分も全部、これは宏成せずにおつたのであります。これは御承知の通りであります。これを早く片づけてしまえということが、国会の輿論でありましたので、この際、思い切つてこれを整理いたしたい。二十二年までの災害は、全部この際残つておるだけをやつてしまおう。それから二十三年度の半分、それから二十四年は三分の一という、大体その被害経費の概算を見まして、経費は七十二億と考えておりますが“その範囲内てこれを処理するということになつたのであります。それで国庫全額負担というのは、一応全額負担とすればよいようでありますけれども、六割五分の助成、あるいは二分の三の助成というふうになつて行きますと、早く修めたい事業がそれだけ早く完了して行く。もちろん地元に対する負担等がありますけれども、国庫全額負担をなし得ない農業の災害に対しては、できるだけ早く完成の期間を進めたい。こういうことから、この助成をいたした方が事業分量がかえて行く。全額負担で行きますと、七十二億なり七十三億という範囲内の仕事しかできないところが助成になりますと七十二億の金をもつてさらに百億近いところの仕事が完成できる、こういうことになるわけでありますので、建設省の方においても、国庫全額負担というよりも、むしろ従来のような七割五分という助成とか、あるいは半額の助成とかいつた方が、仕事の分量が想えろということから懇請せられたことを、先ほど説明員から申しげたのてありまして、こういう意味から予算の範囲内でやるのであります。今持つております予算が七十二億ありますので、この予算の範囲内でやりまして、もしそれで完成しなければ、翌年度にもさらに残つておる分量がありますから、あわせてこれを施行して行きたいというように考えておるわけであります。

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 これにて質疑の通告者全部の質疑は諮りました。よつて本案に対する質疑は終局いたしました。  引続き本案に対する討論に入ります。討論は通告順によりましてこれを許します。小平君。

小平忠農民協同党

○小平(忠)委員 私はただいま議題となつておりまする農林水産業施設災害復旧事佳賓国庫補助の暫定措置に閲する法律案に対しまして、農民協同党を代表いたしまして賛成をするものであります。しかしこの際一言意見を申し述べておきたいのであります。農林水件業が、今日いかに重要な役割を持つておるかということは、これはひとり政府だけでなく、全国民の周知いたしておる点てあります。しかるに年々大災その他におきまして、非常なる災害をこうむつておるわけてあります。この災害に対しまする復旧、その他の問題に関しまして、政府も、あるいは与党も、野党も一致いたしまして、これに対する公共事業費の増額については、終戦以来常に強く主張して参つておりますが、これはまつたく日本の現在の国家財政の見地から見ましても、思うように行かない点は了とされるのでありますが、しかし農林水産業の重要性にかんがみまして、これに対する公共事業費については、全体の額については、これは確かに昨年よりも今年という形で増額はされておりますが、しかし国全体の共事業費に対するパーセンテージを見ますならば、年々この率が低下しておるという現状であります。今回ほ従来政府が単なる補助要綱によりまして、補助をいたしておりました面を、さらにこれを法制化いたしまして、これに対する法的根拠を与える、結局農林水産米の災害復旧に対する面をますます強化して行こうという趣旨に関しましては、全面的に賛意を表するのであります。しかしこの際私は一言政府当局に強く要望をいたしたい点があるわけであります。これは昨日山添農地局長に対しましても、政府の所信をただして、その考え方を明らかにいたしたわけでありますが、災害をこうむつてからそれを復旧するということも大事でありますが、その前に、この災害を未然に防止するということがなされないにおいては、この問題は永久に持続するであろうし、日本の置かれておる地理的條件あるいは気候、風土等の関係から、年々ますますこれが増大して行くという事実から見ますときに、この災害を未然に防止するという施策を、徹底的に講じなければならぬと思います。特にこれはなかなかむずかしい問題でありますが、特に農作物、農地についてこうむる被害には、水害やその他の面においても相当なのでありますが、しかしあまり表面に出ておりませんところの早害、これについては、相当なる被害をこうむつておるわけてあります。従いまして、これらの面を私は強く取上げていただきたい。なるほどこの法律によりますと、第二條の第一項第三号に、「農地又は農作物の災害を防止するため必要な施設」ということが補助の対象となつております。しかしこれらの農業用の施設につきましては、災害を防止するための必要な施設を講じた場合、その施設が災害にあつた場合に、これを補助しようというお考えでありまして、未然に災害を防止する施設に対する補助は、この法律案ではなされておらぬのであります。確かに法的な考え、あるいはこれに対する政府当局の考え方は、この法律は災害復旧に対する国庫助成の暫定措置に関する法律であつて、それらの問題は、土地改良なり、あるいは農業災害補償法によるところの被害の程度によつて、考えて行けばいいのだという解釈をなさるが、しかし一般的通念において早害等は自然現象で起る災害であります。この災害をなるべく少くする、これを防止するという意味において、私はこの際政府におかれましても、せつかくこれを法制化するならば、その面を一緒に含ませて法制化されるならば、なおよい。かつ強固にこの面も生かし得ることがてきたんじやないかと考えるのであります。しかしすでに今期も切退いたしておりますし、いまさらこれを修正するという段階におきましても、至難な点もあろうかと思いますので、政府は少くとも、災害を未然に防止するという観点において、今後すみやかにこれらの施策を議せられんことを、この際強く要望いたしまして、私はこの法案に賛成をするものであります。

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 次は高田富之君。

高田富之日本共産党

○高田(富)委員 私は共産党を代表いたしまして本案に反対の意思表示をいたします。  第一の理由は、私どもといたしましては、もとより農業災害の復旧につきましては、ぜひとも過年度災害は、すみやかに復旧しますと同時に、今後の予想せられる災害につきましては、十分な予防措置を講ずる必要を痛感いたしておるのでありますが、本案を見ますと、結局今までやられておりました補助金の出し方等につきまして、今回これによりまして、非常にめんどうな官僚的な統制を、かんじがらめに強化いたしました以外には、実際の災害復旧を実質的に促進するという面は、全然現われておりません。ことに注目すべきことは、災害復旧事業の国庫負担の特例に関する法律が今般出まして、実は農業関係につきましても同様の措置があるものと考えられておつたのでありましたが、これえが全然別個に取扱われることになりまして、それとの関係上、こういう暫定法律が出されたものであることか、質問の結果明らかになつたのてあります。なぜこのように一般災害復旧と農業関係の災害復旧とか区別されるか、そうして農業関係が格別軽視されておるか、他方においては予算の範囲内でという文字もありません。ところがこつちの農業関係では、予算の範囲内においてということがうたわれることによりまして、まつたく予算的に非常な圧迫を受けておる現状を是認し、その中でこういうこまかい、めんどうな規定を入れて、そうしてこれを縛り上げて行くということになりますれば、かえつて今までより復旧作業等につきましても、めんどうなことになりまして、遅滞を生ずるというおそれが多分にあるわけであります、またこの理由といたしましても、質問の結果明らかになりましたことは、農林関係は収益を伴うものであるから、他の災害の方とは違うという考えだそうでありますか、これはきわめて重大なことであります。かつて農地改良費等につきましても、農業は収益があるから、受益者負担で行けというような理論があつたと聞いておりますが、まつたく同一の思想に基くものてありまして、今日の日本の農業経営が営利的に成り立つていないということにつきましては、農林当局においてもお認めと思うが、おそらく統計、どう分析してみましても、今日の農業経営に営利性はありません。それどころではない、こういう状態のもとに起つて来る農地その他の災害に対しまして、この国家的に重要な食糧増産の見地から、多くの国家的な重要性と、公共的な色彩を持つた事業に対しまして、当然これを国庫で全額負担して、すみやかにこれを解決するという方向でやらない限り、日本の農業はますます荒廃して行つてしまう。こういうことが明瞭であるにもかかわらず、こういうふうに農業関係の災害が軽視されておるということは、きわめて重大であり、ことに他の災害復旧の方を見ますと、港湾とか道路とか、これらのものが特に重視されるということの中にも、非常に大きな問題がある。これはおそらく私どもの考えでは、やはりいろいろな公共事業費等の全般の使い方から見ても、疑いを持たれる、軍事的な方向ということ想像されるわけであります。そういう点から私どもは、どうしても平和産業の基礎になる農業の復興の方を先にやるべきだ、むしろ一般の道路や港湾なんかよりも、もつと先にこの農業の方面につきましては、予算のわくをどんどん広げ行くために、必要とするものは惜しみなく出させる、その基礎を確立することが、農業災害復旧の問題であると思うのてあります。こういう点からいいまして、この法律はまつたく農業災害復旧の熱意を見ていないばかりか、むしろ農業軽視の精神が、きわめて明瞭にこれに現れておる。こういう意味においてわが党は反対の意思の表明するものであるます。

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 足鹿君。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 社会党は大体この法の精神につきましては了承いたしまして賛成をいたします。従来ただ要綱というものによつて災害補助がなされておつた。これが法律化されまして、その対象となる基準が一応明確になつた。その限りにおいて本法案に反対する理由を私どもは持たないのでありますが、先刻高田君よりもお話がありましたように、その内容に立ち入つて考えて見ますと、また他の一般災害との関係において、この法案の比較を考えて見ました場合に、きわめて農業を軽視しておる傾向がありまして、この点についてにまことに遺憾に考えておるものてあります。この伝案の題目にも暫定措置ということがうたつてありますが、あくまでもこれは暫定として、すみやかにこれを一般災害と同じ取扱いにするように政府は今後努力さるべきであろうと存する次第であります。あくまでもこれは暫定措置であるという意味におきまして、私どもは一応これを了承いたしたいと考える次第であります。

藥師神岩太郎自由党

○藥師神委員 私ども本案には賛成でありますが、ただここで政府当局に、運営上の希望を申し述べておきたいと思うわけであります。  昭和二十一年に発生した南海地震の問題が今日立法化されるときに当つて、同じ災害を受けた愛媛だけ除外しておるということは、これは実際根本的に意味をなさないと思うのでありますが、当時においては、顕著な災害というものがわからなかつたが、しかしその後において、陥没その他非常に災害が大きいというとは、これはもう政府当局でも認識しておるわけなのであります。それで私は、会期も切返しているためにこの問題を譲つたのでありますけれども、附則の第二の別表にあろところを見ますと、同じ地震の災害であつて、当時愛媛の災害というものが認識されていないというならば、おのずから当時の施策としてはむりないのでありますけれども、二十五年度に立法化するという建前から考えてみますると、その災害というものを肯定するなれば、同一比率の助成があつてしかるべきものであります。またそうすることの方が、政治の運営上当然でなくてはならぬと思うわけであります。そういう意味からいつて、私はこれは非常に不足があるわけでありますけれども、ただ、今申したように、いろいろ説明を聞いて了承したわけでありますが、これが運営にあたつては、そこに一つの等差のつかないように、運営上に十分なる留意があつてしかるべきものと思うわけであります。この点の希望意見を付して原案に賛成するわけであります。

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 これにて討論通告者全部の討論は終りました。よつて本案に対する討論はこれにて終局いたしました。  引続き本案に対する採決を行います。本案の原案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 超立多数。よつて本案は原案の辺り多数をもつて可決いたしました。  なおこの際委員会の報告書の件についてお諮りいたします。先例によりまして委員長に御一任を願いたいと思いますが御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。  次に農業用報奨物資等に関する件について井上君より発言を求められております。これを許します。

井上良二日本社会党

○井上(良)委員 二十四年度産米のリンク報奨物資について、先般来参議院の農林委員会、また衆議院の本委員会におきまして、いろいろな角度からこの滞貨物資についての緊急処置を、政府にたびたび要請いたしまして、政府もまた事態の解決にいろいろな対策を講ぜられて参つておることは、われわれも了承いたしておるところでありますが、     〔山村委員長代理退席、野原委員長代理着席〕  先般本委員会において森農林大臣は、農協がかかえておる滞貨は、一広農業手形の救済処置として、必要な金融を大体十三億まわすつもりであり、なおまた実際滞貨の有効需要を調べまして、農家が引取る分につきましては、できるだけ時下価格でこれを引取つてもらう、そうして引取らぬ分については、卸機関にこれを返済するの処置を講じておる。こういう明確な御答弁がごさいました。ところがその後事態は一向進捗いたしておりません。われわれか大蔵省やその他関係方面に、この問題の速急解決についての要請に参りますと、あれは大臣あるいはその他重要な人々によつて相談されたことであつて、われわれ末端の事務当局に、何ら具体的な相談なしにやられていることであるから、政府の方で具体的に話はきめますてしよう、こういうことで少しも事務当局にこれが具体化の処置が講ぜられていないのであります。一体政府は、先般本委員会において、この問題に対する具体的な処置についての御答弁がごさいましたが、これが具体的な処置について、その後どういう手を打ち、どういうぐあいに解決されておるか、この点をこの際明確にしていただきたいと思うのであります。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 この問題は先般お答えいたした通りであります。閣議におきましても、はつきりとこの問題につきまして、在庫品に対しましては適当な措置をとつて、今日の市価と同じものにする、その間の財源等については、政府が別途考慮をいたす、こういうことに決定いたしておることはかわりありません。その後しからば在庫品かとれだけあるかという数字がはつきりいたしておりませんので、今農政局におきましては、連合会と協力いたしまして、実際の在庫品がどういうふうに各府県にあるかということについて調査を進めておるわけでありましてこの在庫品に対しましては、政府はそれだけの処置をとるという決定にはかわりがないのであります。

井上良二日本社会党

○井上(良)委員 先般大臣は本委員会において、報奨物資引取に所達する農業手形の救済について必要な措置を講ずるということてごさいましたか、この手形処置は解決されましたか、この点をまず伺いたい。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 手形の問題につきにましては、これか不渡り等の起らないように、大蔵当局として処置をとつておるはずであります。

井上良二日本社会党

○井上(良)委員 おるはずだということでありますか、実際はまだ具体的な処置は何らとられておりません。またこういうことが、各県連の方へも何らの通達もございません。従つて各地域とも非常に困つておりまして先に私が申します通り、事務当局はまつたくそつぽを向いたようなかつこうになつております。一体これの具体化をどう政府ははかろうとするか、はなはだわれわれは政府の怠慢を遺憾とするものでありまして、実際は大蔵省からまだ手続がされておりませんが、大臣はそういうことを御存じないのてすか。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 手形問題につきましては、事務的に相当これは複雑な問題てございます。しかしその手続きも進捗いたしておりますから、ここ数日のうちには、必ずこれが実現することを御了承願いたいと存じます。

井上良二日本社会党

○井上(良)委員 最後にこれははなはだ失礼でございますけれども、この際明確にひとつ御答弁をいただきたいのは、今大臣は滞質のうちで、特に供出農家が引取る物資についての調査を始めておる、引取分はできるだけ時価でこれを引取らして、引取らぬ分は卸機関に返済する。その間の損害、及びその間の金融措置は、その調査が完了し、政府にその数字が明確になつて来ました場合は、さよう処置をされるにとを言明願えますか、この点々明らかに願いたいと思います。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 先ほど申しました通り、末端の協同組合、商業組合等に在庫いたしておるものに対して時価との差額に対しては、政府は責任をもつて処直することになつております。

井上良二日本社会党

○井上(良)委員 もう一点、それに関連してお願い申しておきたいのでありますが、政府は先般協同組合法の一部を改正する法律案の審議にあたりまして、協同組合のいろいろな経営のよろしきを得ないといいますか、あるいはまたいろいろの政府の金融機関の影響、またはデフレ政策の浸透というような、あらゆる悪傑作かしらしまして、信連は現在約百億に近い金融備に陥つております。このまま内容はいろいろございましようが、特にここに急を要しますのは、いろいろございましようが、特にここに急を要しますのは、淳朴な農民から預かりました預金が、払いもどしができないという事態が起つおるということから、これが対策をそれぞれ政府の方でも講じておるそうでありますか、せひひとつこれが資金の融通を、何とかこの際速急にお立て願いたい。これに対し一体政府はどういう手を打たれようとしておるか、またこれが速急に解決は困難であるか、その見通しについての御意見を伺いたい。  なおさきに申しました、二十四年度産米の報奨用の物資の滞賃のみならず、各単位農協は、かつてその農業会の引継ぎに伴う戦後の粗悪な農機具その他の滞貨を、べらぼうにかかえ込んでおりまして、これが全体の金額はおよそ二百億に近い金額になつておるのであります。これがいろいろな処分をいたしましても、どうしてもここに四、五十億の赤字か出る。こういうことから、農協みずからの危機に立つておるのがたくさんございますがこれらの処置に対して、どういう手を政府は打とうとするか、この点ついて、大臣としての御所見を向いたいと思います。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 さつきお尋ねの応急措置といたしましては、約百億ばかりの金かいるのでございます。これは農林中央金庫の貸屋の操作によりまして、大体五月ころまでには有償の融資かできまして、一応救済の目途がつくと存じております。つきまして協同組合の内容等は、いろいろ区区々まちまちの状態でありますので、中央おいてもこの農業協同組合を建て直す協議会をつくつておるのであります。また各府県ごとにも、そういう対策協議会をつくらせまして、そうして府算自体の調査と相まつて、その救済の施設を促進いたしたいと考えおるのであります。その面につきましては、大体八十億の預貯金に対する救済、なおほかに二十億ばかりの事業資金等を考えまして約百億ばかりの金がいるのでございますか、これは先ほど申しました、大体農林中央金庫の自己資産等の操作によりまして、月ごろまでには大体解決したいと存じております。  なおこのほかに、これはただちに協同組合の救済ではありませんが、公共、事業費の予算が決定しておるわけでありますから、できるだけ早くこの事業を農村に流す。また農地債券も全部償還することになつておるのでありますから、こういう方面も考えまして、できるだけ農村に金をまわすということに努力いたしたいと考えております。  なお次にお尋ねの農業会からの引継ぎ資産に対する対策ですが、これは相当の全額に上つておりまして五十億ばかりの金を融通してもらわなければ、どうしても維持だできないということが、かつて要求されたのでありますが、しかしこの五十億のものに対しましては、今お述べになりましたいろいろの購買品等の手持というようなものもありますので、こういうものに対する資金融通は、非常に困難な事情もあるのであります。しかし農業協同組合を強化せしめる上においては、この問題も解決しなければなりませんので、大蔵省に協議いたしまして、大蔵省もこの問題に対して、資金の面にいろいろと考究を進めておるわけであります。

小平忠農民協同党

○小平(忠)委員 ただいまの報奨物資の滞貨処理につきまして、関連して農林大臣にお伺いしておきます。  ただいま農林大臣の御説明によりまして、今回のこの滞貨処理に対する大臣の御所見は、一応了解される点があるのでありますが、私は非常にこの点について不可解な点があるのです。と申しますのは、この問題については、去る三月三十一日の閣議におきまして、この滞貨についての処理に明する政府の方針を明らかにされた。その内容は御承知のように、問題は融資であるという関係から、卸売機関に十八億円の融資をするということを決定されたのであります。その後いろいろ実情を調査した結果、卸売機関に融資をしてもこれは意味ないのである。すでに取扱い機関たる農協において、その大半は代金が決済になつているというような関係から、これは卸売機関には融資しても無意味であつて、むしろ取扱い機関たる取扱い業者に融資することが必要であるということが明らかになつたために、四月七日の総理大臣を含むめた関係閣僚会議において、この考え方を改めて、さらに十三億の欠損に対する補償を政府が行うという態度を明らかにされたのであります。この問題に対しては、この報奨物資という性質から見て、当然政府においてこの責任を負い、それに対する処置をするということを、総理を含めた関係閣僚会議、これは大臣も出席されておりますが、ここにおいて明らかにされた。そのことは当時全国農民大会や、農協の代表者が中央に集まつたときに、非常に確信あるところの答弁をされ、またその閣議決定の線を確認されて地方へ帰つて、地方の関係者はこれで一応何とかこの危機を打開できるという一つの方針を持つたのてあります。ところがその後において、そのことか何ら実現に移されないのみか、これに対するその後の処置として、通産省の繊維局長並びに農林省食庁長官の連名をもつて、都道府県知事に出さた通牒なるものは、この四月七日の関係閣僚会議の決定を根本的に踏みにじつたところの、三月三十一日の閣議決定の卸売機関に対して単に十八億円の融資をするという線で通牒が出されているのであります。政府はそういうことを一体どういうお考えでおやりになるか、四月七日にそのような現実に即したことを決定し、それを回答しておきながら、それを踏みにじつて、まつたくその趣旨に反した通牒を出されていることについては、まことに不満にたえないのてあります。これに対して、大臣はどのようなお考えから、そのような処置をその後において、四月十七日に連名をもつて出されたかということについて、大臣から責任ある御答弁を承りたい。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 報奨物資に対する解決方法は先ほど井上委員にお答え申した通りであります。

小平忠農民協同党

○小平(忠)委員 現に農林省の食管長官と通産省の繊維局長の連名で出されている書面というものは、これは大臣、知らぬとは私はおつしやれないと思う。少くとも公文書をもつて、都道府県知事にあてた書面というものは、四月七日の決定の線を何ら実行していないのみか、根本的にこれを踏みにじつているわけであります。これに対して大臣かその後、最善の努力をする、あるいは十三億の欠損に対する補償をするという言明をしただけでは何にもならない。これを実行に移さなければならない。そういう通牒をどうして出されたか、それを伺いたい。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 どういう通牒を出しているか、私は決裁しておりませんが、手形の執行をまずもつて食いとめるということが一つの手段であります。その次は在庫品が市価より高くてはいけない。この措置なのであります。それでありますから十八億の金をまわすということは、結局あの手形の履行をやらさないということの手段であります。その手段によつてこの手形が執行されなかつた場合におきましては、この目的は達したわけであります。あえて十八億の金を貸す、貸さぬという問題でなしに、協同組合の発行している手形がぐんぐん履行された場合には、協同組合が参つてしまうのでありますから、そういう意味において処置をとれば、この問題は解決できます。そうしてその次には今井上委員にお答えした通り、在庫品について、協同組合が持つておろうが、商業組合が持つておろうが、これを市価と同じ価格で予算の上において処置をする、こういう方針をきめているのであります。しかし御承知の通り三億四千万円しかこの価格差益金がないのでありますから、あと十三億いるか、あるいは十億いるか、八億いるか、これは実際の調査をしてみなければわからないのでありますから、厳密な在庫品の調査を今いたしているのであります。それでありますから、今手持ちの三億四千万円はただちに操作いたします。しかして残りが八億いるか、七億いるか、あるいは十億いるかということは、これは厳密な調査をしてみなければわからないのでありますか、その金額に対しては、別途の方法によつて政府はこれを措置いたすということを明らかにいたしているわけであります。さよう御承知を願います。

野原正勝自由党

○野原委員長代理 本日はこの程度にとどめます。次会は明五月一日、午後一時より開くことにし、本日はこれにて散会いたします。     午後二時五十七分散会

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