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7回国会衆議院1950/04/07

農林委員会 第25号

発言数
104
登壇者
12
会派数
4
開催日
1950/04/07

会議録

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 これより農林委員会を開会いたします。  前会に引続いて私が委員長の職務を行います。  去る三月二十五日より七日間、農林関係公団の滯貨とその処分状況並びに売掛代金とその回收状況等の調査のため、東京、大阪、神戸、名古屋及び京都各都市に委員を派遣し、詳細に現地を視察いたして参つたのでございますので、これよりその報告を聽取いたします。山本久雄君。

山本久雄自由党

○山本(久)委員 ただいま委員長から申されました公団調査に関する報告をいたします。  公団に関する調査団一行は、去る三月二十五日以降七日間にわたつて、名古屋、大阪、京都、御戸、東京の各地公団支部または支所について、現地調査を行つたのであります。調査目標は一、公団の滯貨、二、売掛金の処理、三、公団制度改廃後における機構の問題等を中心題目として調査を遂げ、各公団の現状についてのその実態を把握し、現地官民の意向をも親しく聽取しまして、大いに得るところがありました。以下最も重要と思われる若干の点について報告をし、御参考に供したいと存じます。  まず食糧配給公団から申し上げます。この公団のいも類局の取扱つておる種ばれいしよで、昨年十一月以降に入庫したものが、いずれも倉庫内で発芽し、厖大なる数量が不良滯貨となつておりました。名古屋市で三千五百を含めて二万五千俵、東京都が二万九千俵、この合計が七万一千五百俵であります。これを消費者価格一貫目三十九円として約四千万円、倉敷料一期三円として二百万円以上となり、これに輸送費、改装費等を加算すると、まことに容易ならぬ国費の濫費といわざるを得ないのであります。調査した範囲内でこれだけの数量、金額に上るのですから、全国的に集計しますと、驚くべき数字となるであろうと思います。農林省は、すみやかに用途転換をはかる等の手段により、滯貨一掃に努める必要があります。神戸支局は滯貨は全然ないのでありますが、一方において押しつけ販売を行つた結果、約一億円忙上る売掛金未收があり、うち不良売掛金と目せられる分が約四千万円程度ある見込みであります。東京都では滯貨のほかに約八千六百七十万円に上る売掛金を持つており、七月までに回收の目標で約手による処理を行つているが、不渡りを警戒する必要があると思います。  次は配給辞退と滯貨について申しますが、各地とも外米、乾めん、小麦粉等について配給辞退の現象が現われており、神戸について見まするに、小麦粉の配給辞退は、一月まで三千六百十七トン、二月千六百五十九トンとなつており、全国で約二箇月分のストックと言われておるが、このストックを減少するために、一月以降精粉の歩留り率を引下げたのであるが、依然加工が継続されているために、各地とも製粉工場の倉庫は満腹の状況であります。神戸の日清製粉工場について調査したところ、その手持高は三月末において原料で六千トン、製品で七千八百トンからの手持がありますが、やがて梅雨期を控えて虫害を警戒する必要があると思います。滯貨を生じた原因は、輸入食糧の増大によることはもちろんでありますが、一方において配給辞退が起つているからでであり、配給を辞退するのは対米比価が向いためでもあります。戦前は七〇%程度でありましたが、現存は九五%となつておるからであります。  次は今後の機構上の問題であります。まず複数制についての意見を申しますと、むりに登録をとるために、サービス競争が激化して、掛売り貸倒れの懸念が大いにあると思います。食管法第二十六條修正に対する意見としては、むしろ同條は廃止せられたいという意見が圧倒的に強いのでありまして、職員の完全就職、現在の直配または代位配給所をそのまま切りかえられたいという希望がありました。配給基準、現存の五段階を三段階に切りかえ、または労務加配は逐次整理せられたいというのであります。各食糧の消費者価格の比価を戦前の比価に復帰せられたいというのであります。また退職金の問題は、政令第二百六十三号の線で処理せられたい。次は什器備品でありますが、一般にこれは下足がちでありまして、機構改革に伴う資金措置として約二百億程度必要ではないかと思われます。  次は、食料品配給公団について申し上げます。乳製品の滯貨は、東京、神戸等において十二億数千万円からになりますが、これは各メーカーへ売りりもどしが行われるので問題はないとして、カン詰の処理がいまだに懸案となつており、もどし税を行つてメーカーへ売りもどしを行うという案は、国税庁の反対で行悩んでおります。しかるに三月十日現在のカン詰滯貨は、全国で二十六万五千箱で、金額にして八億円、毎月の金利倉敷料が約六百万円で、国の損は日一日と加わつております。この際思い切つて相当値引きをし国内売却かまたは輸出に向けるべきである。名古屋について見ましても、滯貨二万六千箱、この金額が約八千万円であります。この処分見込みとしては、みかんのカン詰は二割程度、福神漬と水産カン詰は五割以上値下げすれば、処分がつくらしいのであります。また神戸では、みその滯貨が十一万貫もあり、年産十六万貫であります、から、約七箇月分のストックとなつております。また売掛金の問題でありますが、乳製品のみで全国的に約八億円、カン詰で二億三千万円と言われておりますが、名古屋のカン詰のみで三月末二千二百五十万円、京都も数百万円、神戸のみそ、しよもゆのみで不良のものが六千万円からに上つており、全国的には未收金額が上まわるのではないかと思われます。ことに現金取引が履行せられていないのみならず、金利も徴していないのであります。今後の統制の問題でありますが、みそ、しようゆは今後クーポン制度が実施されるわけでありますが、業者の出荷意欲はすこぶる盛んであり、現品はどしどし出まわり、クーポンがあとを追いかけておる状態でありますので、クーポン制は一挙にやめた方がよいという意見が強いようであります。  次は飼料配給公団であります。この公団は滯貨は一般に少いのであります。神戸のストック・ポイントに若干ストックがあるのみでありますが、売掛金は各地とも巨額に上つており、しかも金利をさらに徴收していないのであります。すなわち名古屋が約一億円、神戸が九千七百方円、大阪が三千万円、京都が六百万円東京は悪質と見なすものが約百十万円でありまして、不良焦げつきとなるものは少いように言われておりますが、これが回收には三箇月ないし六箇月を要する見込みでありまして、中には貸倒れも相当出るのではないかと思われますので、今後嚴重なる監督と回收奨励が必要であると思います。  今後の統制上の問題でありますが、飼料需給調整規則は、リンク物資のクーポンがむだにならぬためには、この規則があつた方がよいという意見が強いようでありました。しかし目下の金融情勢では買占めあるいは、売惜しみ等を懸念する要はないと思われるのであります。ふすまが一月以降価格引上げになつたが、クーポンの発券分については旧価格でやれという声が一般でありました。また輸入飼料に対する補給金を削つたため、価格が三〇%前後高騰した反面、鶏卵等の価格が暴落しているため、名古屋の養鶏は危機に瀕していると思われました。この公団の職員の就職状態が悪いので、幹部は非常に憂慮しておりました。  次は肥料配給公団であります。この公団については、滯貨、売掛金等の問題は、目下のところ表面化しておりませんが、私どもの調査した中で、大阪の塩水港製糖会社倉庫にありまする輸入肥料の硝安が、約八百トンは荷さばきが不円滑であると見受けましたが、六月ごろまでに処分をいたさねば品質が不良化するおそれがあると思います。また売掛金も、農協の金詰まり等によりまして漸次増加の徴か見えます。神戸では三月末に二千万円の売掛けがあり、大阪も同様の状態であります。他の公団同様延滯利子をとつておりませんので、今後十分注意と監督を嚴重にいたさねばならないと考察いたしました。  なお機構改革に関連して、公団職員の動揺が相当顕著に見受けられますので、これがため今後売掛金回收にも影響を及ぼすりではないかと憂慮いたしております。最後に油糧配給公団について申し上げます。各地とも大なり少なり滯貨をかかえておりましたが、なかんずく最も著しいのは東京、名古屋、大阪の各支部管内であります。東京では二月末に各種油糧三万トン余のストックをもつておりましたが、四月以降明らかに滯貨と見られるに至つたものは、米ぬか油約三千トン、魚油約千五百トン、油かす千八百トン、名古屋、魚油約千百トン、大阪米ぬか油千トン、油かす六百トンの滯貨でありますが、これが処分計画は決定しておりません。各公団とも莫大なる保管料を支拂いつつ、漫然かかえておる現状でありまして、さらに今後酸化による損害が数千万円に上るのではないかと思われます。魚油、米ぬか油は三月二十四日以降統制を撤廃せられたのでありますが、撤廃後の未收買米ぬか油について、各地とも相当問題を起しております。すなわち二十四日以前に生産されたものについて、公団が買取りを実施しないために、それが工場滯貨となり、特別の販売ルートを持たぬ工場は、給料、賃銀の未拂い、原料代の未拂いとなり、閉鎖直前の状態となつております。さらに公団が工場合に庫または営業倉庫に依頼して、保管中の油糧について、保管状況を調査しましたが、保管数量と帳簿内容が相当食い違つており、名古屋市港区中川倉庫に保管中のものが、特にはなはだしいのであります。また神戸市の日和産業に委託保管のものも、若干相違がありますので、全国的に齊調査をして、在庫数量を明確に把握する必要があると考えられます。売掛金につきましては、名古屋支部は二月末に約六千万円、そのうち約千五百万円は悪質の焦げつきとなつており、東京支部では三月二十日現在で、約三千二百万円程度の売掛が残つております。これらについて延滯利子も徴收しておらず、法律上、何らの措置も講じておらず、要するに焦げつき放しとなつております。今後統制機構上の問題につきまして、統制を撤廃せられた米ぬか油と、その他植物性油あるいは統制を継続される菜種油のうち、義務供出分と委託搾油に出る分とを識別し、今後いかにしてこれが取締りを行うかが大きな問題であると思われます。  終りに一言つけ加えておきたいと思いますが、最近新聞紙上においても、公団経理の不正問題が種々報ぜられておりますが、政府としてにむろんかかることの発生しないよう、嚴重な注意と監督をもつて臨み、国民の疑惑を一掃することに努むべきであろうと思ます。しかしながら一面においては、戰後の混乱期に処して、国民生活の安定に寄與して参つた公団職員の努力を高く評価し、経済情勢の変化による政策転換の時期に際して、彼らを弊履のごとく捨てて顧みないという態度をとらず、今後の完全就職あるいは退職金等につきましても、最大限度の思いやりを示してやるべきものと信じます。国家があたたかい態度をもつてこれを遇することによりまして、公団整理に有終の美を收め、かえつて国家に多大の裨益を與えるものと思う次第であります。  以上をもちまして、今回調査いたしました概略を、一行を代表いたしまして、御報告いたします。

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 これにて派遣委員の現地調査報舌は終りましたが、ただいまの報告に対して何か御質疑はありませんか。  なおつけ加えますが、大臣はもう十分ぐらいたちますと、当委員会へ出席される予定でございます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 ただいま視察団の代表の方から、きわめて詳細な報告がありまして、大いに参考になつたのでありますが、私多少お聞きいたしたいことがあり、なお大臣が来られるというので、簡單に一、二点お聞きいたしたいと思うのです。  それは、最後の問題といたしましまして、公団の不正問題について言及せられたようでありますが、先ほどの報告におきまして、いもが大量に腐敗しておる、発芽しておるというような問題も言われますと、なるほどそうかと思うのでありますが、この場合、いもの腐敗ということを口実にして、実数以上の腐敗の数量というものを提出して、公団の不当の利得のかせぎになつた場合があつたかなかつたか、こういう点はおわかりにならなかつたか、この点を一点お伺いいたしたい。  さらになお食糧配給辞退の問題につきまして、いろいろその原因をあげられました。その中に米の価格が高いというような言葉があつたのでありまするが、これはなるほど表面的に見れば、そういうことになるだろうと思うのでありまするが、ただわれわれといたしまして考えたいと思いまするのは、現在の米価は、農民の立場からすれば高いものではないし、これは明瞭に低米価である。それをただいま申されましたように、米価が高いのだというような言葉だけで、片づけられていいものかどうか、むしろその問題は消費者の購買力の低下という面で考えなければならないのではあるまいか、低賃金政策あるいは首切りというものが、多くの大衆の購買力の減少を生み出したというふうに言うべきではないのだろうか、この二点につきまして代表の方の御意見をお伺いいたしておきたいと思います。

山本久雄自由党

○山本(久)委員 ただいま調査団に対する御質問がありましたが、その要点から申しますと、種ばれいしよの腐敗等についてこの数量をごまかして、公団員が、不正を行うのじやなかろうかという意見でありますが、この問題について、私ども調査団は各倉庫を調べてみたのでありますが、数量については乱俵はありましても、その乱俵が数が算えることのできないようなふうでないのでありますから、必ずや数量の点については、正確な数字が出ると思うのであります、ただし聞くところによりますと、北海道から送りましただんしやくとか、紅丸とかいう種ばれいしよの十四貫俵が、十一貫、十貫というふうで発送地ですでに目減りがしておつたという実情があることは、出荷地等の調査を行つてみなければいけないと思うのおります。なおわれわれ感じました点につきましては、その種ばれいしよの発芽の、見本を実は持つて帰つております。長いのになりますと尺からの芽を出しておる。われわれはその所管の公団員の不注意を強く叱責したのであります。なんとなれば発芽期は、季節的にすでにわかつておるのである。大体ならば三月下旬ごろまでに売りさばかなければならぬのに、それを漫然とかかえておることは不都合でないか、それまでになぜ配給のルートに載せることができなければ、用途転換に向けるべきではないかということを、強くわれわれから責めて、向うも不行届きを謝しておりました。  次は小麦粉の辞退についての比価の点でありますが、戰前ただいま申し上げました通りに七〇%ないし七五%の比価でありましたものが、今日では九五%というような比率になつておりますために、米もだんだん出まわりがよくなり、従つて戰後二十年、二十一年ごろには、小麦粉等も非常に歓迎されておりましたが、現在ではこの比価を改正いたさなければ、小麦粉の滞貨はますます増加する思うのであります。この点については農林当局からの説明があろうと思うのでありますが、われわれといたしましては、小麦に対する比価の改正はぜひ行わねばならぬという気持で、調査いたして帰つたのであります。

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 それでは次に農業協同組合法の一部を改正する法律案及び自作農創設特別措置法の一部を改正する等の法律案を一括議題とし、その質疑を行います。

小平忠農民協同党

○小平(忠)委員 ただいま委員長から議題に供されました再法案につきましては、これはかねてより農林大臣の出席を求めて質疑に入るということに申合せがなされておるのでありますが、先ほど委員長は、あと十分もしたら大臣が見えられるというお話であります。から、大臣が来られてから質疑に入つてはいかがかと思うのであります。

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 それではこのまま暫時休憩いたします。     午前十一時三十五分休憩      ————◇—————     午後三時三十六分開議

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 これより再開いたします。  午前中に引続き農業協同組合法の一部を改正する法律案及び自作農創設特別措置法の一部を改正する等の法律案を一括議題とし、その質疑を行います。

渕通義自由党

○渕委員 農業協同組合の問題につきまして、ごく簡単に重要な点を農林大臣にお伺いいたしたいと思います。御承知のように今日農協の問題は、報奨物資の問題をめぐりつつ、農協の経営自体が大きな危機に襲われておるような状態でございまして、このまま農協を放置するならば、農村の経済は一体どうなるであろうかということが、浮び上つておりますわれわれは毎晩のごとく戸を叩かれて、電報集配人に起される問題は何かと申しますと、この農村の実態の窮迫した報告でございます。従いまして、こういつた農村の窮迫したる事態に対しまして、このたび提案されました農協法を見ますと、兼業禁止という問題が提案されておるのございます。われわれは兼業の問題どころじやない、農協自体にもつと深く掘り下げて考えるべき余地があるのじやないかということを考えるのでございますが、農林大臣は農協の根本的な改革につきまして、どういう見解を持つておられますか、この点を承らなければ次の質問ができないのでございます。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 お答えいたします。今農協問題についてのことと、報奨物資の問題がひつかかつているようなお話がございましたか、これは全然別であります。農業協同組合は、御承知の通りまだできまして二年余りであります。まだ幼稚園に入つただけのことでありますが、はやも農業協同組合が行き詰まつたということは、よくこの実態を考えていただかなければならぬと思うのであります。これを極端に申しますれば、解散いたしました農業会というものの腐れ縁につながれて、農業協同組合が新しく発足しながら、思うような活動ができない、こういうことに私はなつておると思います。しかし兼業を許さないからどうかということでありますが、これは法の建前として兼業は許し得ることになつてあるのでありますが、行政措置として、関係方面の考え方もありまして、今日のような経路をたどつて来たことは御承知の通りであります。しかし今日のように、ばらばらな幾つもの状態ではよろしくないというので、今回地方においては三つ、中央においては四つというふうな連合会の組織を認めるということに改めて来たのであります。なお、これに対しましてのまとめ方については、相当議論もございましたが、これは関係方面において強き主張がありますので、この程度より許されなかつたことを御了承願います。しかも今政府の考えておりますところでは、協同組合に対してはまつたくの自主性を認めておつて、何らこの協同組合の運営等においては、干渉しないという立場に置かれてあるのであります。しかしながら今日の現状から見まして、ことに金融面の中心たるべき協同組合が今日のごとき状態でありましては、とうてい金融をなすことができ得ないのであります。よつて政府は監査制度を設けまして、ある程度この協同組合の基礎を固めるということにいたしたい。それが今回の協同組合法の一部改正の第二の目的になつているのであります。これも、この協同組合法改正法律案が決定いたしましたのがこの一月でありまして、すでに予算編成後であつたのであります。これらに対する経費に対しては、どこから出るかという御疑問もあると思いますが、これに対しましては、そう大した金でもないのでありますから、予算の繰りかえによりまして、すみやかにこの法案が通過いたしますならば、ただちに協同組合の実態について深く掘り下げて、協同組合の更生に乗り出して行く。そうして地方の金融上の信用を高めて行きたい。かようなことを考えているわけであります。

渕通義自由党

○渕委員 なるほど生れまして、幼稚園に相違ありませんけれども、幼稚園でありましても、おのずからそこに不健全な姿が何かあつただろうと私は心配いたします。すなわち農協が、農民の自由意思による決定という立場におきまして、農民が競つて農業協同組合をつくつた。いわば経済單位をオーバーいたしているという点に、農協の弱体性が暴露したのではないかということが考えられます。従いましてこういつた農協の、経済單位を無視した設置に対しまして、農林省としては、少くとも農協の健全なる発達を育成促進するという監督者の立場に立つている以上は、こういつた場合に適当の指導をすべきではないか。かくは考えるのでありますが、農林大臣は、現在のばらばらにあるところの農協、しかも経済單位を無視したものに対しましての指導方針をどう思つておられますか。その点を承りたい。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 これは皆さんが立法、御決議になつたときの御趣旨をよくお考えくださればよいのでります。従つて、この協同組合の実態では、進むにも進めないという状態でありますので、今回これを一部是正いたしたいと考えたのであります。ことに従来の農業会と違いまして、強制ではありませんから、きようつくつてあす解散しようとも、これは自由であります。また加入脱退は自由に許されているのてありますから、政府におきましては、農業会のごとくあらゆる方面から監視、監督、指導ということができかねるような状態にあるのであります。しかしこのままに置いては、とうてい十分なる当初の目的を発揮することができないから、今回、法の一部を改正いたしまして、そうしてある程度の指導をなし得る余地をつくつて、そうして健全なる発達に引きもとして行きたい。かような考えをいたしているわけであります。

渕通義自由党

○渕委員 その点はわかりましたが、実は末端に参りますと、一箇町村に、多いところは三つも農協が設立されているという状態でありまして、こういう点を私は聞いているのであります。  その問題と、もう一つは、だれしも考えている問題として、指導農業協同組合というものを、不必要とは申しませんけれども、こういつたものは今後農業改良普及員の普及に伴いまして、当然そういつた面から農業の自立的な指導が行われようと思いまするこの指導農協に要するところの莫大な費用のために、各農協では非常に困つているという現状は、農林大臣の郷里である滋賀県においても、そういう実態があると思います。これに対しまして、関係方面が相当強く反対をいたしているということでもつて、われわれはただ單にそういうことがあるからといつて引下つたのでは、日本の農村の民主化という立場に立ちまして、納得できないのであります。一歩突き進んで、昔の農業会にカム・バツクしない、いわゆる独占禁止法にかからないという自主的な立場において、農協の指導協同組合というものをばひとつ考えまして、信用は別にいたしまして、その他のものを二つにするというような方向に持つて行くのが、一番農村に適当した方法じやないかと私は考えているのでございます。その点農林大臣といたしましては、関係方面のさしずがあるからどうにもならぬというような御答弁に終りましようか。それともこれにつきましては、たびたびれ関係方面に行かれるでございましようけれども、もう一歩つつ込んで、農村の現在の実態はこうであるということを説明して、指導農協を廃止するという方町に持つて行けないものであるかどうか、承りた

藤田巖農林事務官(農政局長)

○藤田政府委員 ただいまお話のございました、末端におきまして、たとえば一市町村に、三つもあるということでございますが、これは先ほど大臣から御答弁のございましたように、協同組合の設立は、全然農民の自主的な意思にまかされている。従つて行政官庁といたしましては、それが法規に抵触せざる限りは、これを認めざるを得ない。こういうふうな法の建前からいたしまして、ある地方におきましてはそういうものができる。これはやはり農家の自主的な判断にまかせるほかはない、かように考えます。  それからただいまのお話は、指導に関する連合会を、他の販売購買連合号会と一緒にする、そういうふうな御趣旨かと拝聴いたしたのであります。現在では、それはすべて事業別の連合会ということに相なつております。今回の改正におきましても、やはり指導連というものは経済事業とは分立いたしまして、経済事業の業績のいかんとは別に、本来の使命でありますところの、農協運動を全面的、総合的に強力に推進する、こういうふうな立場で別箇にこれをつくることがいいというふうな考え方でやつているわけであります。現在の段階といたしましては、私どもは、やはり指導に関しますところの連合会というものは、将来いろいろの農業政策を強力に推進いたしまして、農村の再建に必要な自主的、積極的な活動を大いに展開して行かなければならぬわけでありますから、それを積極的にやる態勢といたしまして、やはり別箇のものとしてこれを育て上げることが、現存の段階としては適当であろう、そういうふうに考えまして、一応これを切り離すということにいたしているわけであります。

渕通義自由党

○渕委員 農林大臣にお伺いいたします。農協の今日の貯金の支拂停止、こういつた問題が各地に行われておりますが、先般来より農林省当局で、いろいろとこの点につきまして御苦心を拂つておられます。いつでしたか、共同通信によりますと、七十億円の緊急融資が決定したということが、地方の新聞に載つていたのでありますが、現段階におきまして、大蔵省とそういつた方向に活が進んでおりますか。この緊急融資の問題につきまして、今日までの経過並びに将来の見通しを承りたいと思います。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 ああいう数字が出ることは、非常に協同組合の信用程度を傷つけるので、私はいいことではないと考えるのであります。支拂いできない組合がどれだけあるとか、あるいは支拂い停止を予想される組合がこれだけあるという、内輪を暴露するようなことは、協同組合みずからの信用を失墜するわけでありますから、よろしくないことであります。しかしこれは事実あるそうでありますので、政府といたしましては、そういう事実に基いて、何とか処置をしなければならないということで、非常に心配を重ねて、事務的な折衝をやつておるのであります。それと相関連して、しからば今かりに五十億、六十億という金かなければ、支拂い停止をする組合ができるという問題が起りましても、そういう組合品に対してどうして金を融通するか。いわゆる金融はその協同組合品の信用によつて金融されるのでありますから、まずその信用を高める、あるいは信用を確保する、あるいは政府がこの組合ならばこれだけの金融をしてもいいという裏ずけをするような方法、手段によらなければ、いかに資金を、要求されましても、資金の融通がきかぬのであります。それで今急いでこの法案が通過いたしますならば、各個の協同組合に対しまして、内容の調査をし、そしていけないところはいけないで正して、融資の上の信用を高めて行きたい。そして今要求されておる金額に対しましては、財務当局と事務的な折衝を加えて、相ともにこの問題の促進に急いでおるわけであります。

渕通義自由党

○渕委員 段階は事務的な段階ではないと私は存じます。この段階に参りましたならば、一日を争うのでございます。今日この委員会に大蔵大臣を私はお願いいたしておるのでありますけれども、大蔵大臣お見えになつておらない。

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 淵君に申し上げます。舟山銀行局長が見えられております。

渕通義自由党

○渕委員 少くとも事務的な段階でなくて、政治的に大蔵大臣と農林大臣が腹を打割つて、この苦しんでおる農協をどうするかという問題に飛び込まなければならない段階であると信じます。何となれば、一々監査をして、その結果によつて金を貸す。あるいは緊急融資をするというのではまどろこしい。その農協の各單位に参りますれば、一応そこに金はないわけではない。金はあるけれども、片方の普通の市中銀行の方に資金が流れておるというような状況が現に現われております。従つて必ずその方に金は環流して参ります。ごういつた現実でありますので、あらためて農協の経済監査をやらなくとも、緊急的に処置する方法はあると存じます。農協はそれぞれの財産を持つております。財産がないわけではありませんから、どうかその辺のことをお考えになつて、私は緊急を要する問題でありますから、政治的につつ込んで話を進めてもらいたいと思います。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 大蔵省といたしましては、農業協同組合の企業の資金の融資につきましては、大蔵大臣とも常時連絡して、御意見を伺つておるのでございますが、便宜私から大蔵省の考え方をお答え申し上げたいと存じます。單位農協におきまして、支拂い停止をしておるような事態の発生いたしましたことは、まことに遺憾なことでありまして、この原因を探求いたしますと、いろいろな事情はあると思うのでございますが、先ほどもそのお話が出ましたように、戦後協同組合が自由設立となりまして、その上信用事業、つまり貯金の受入れ、貸付業務を営むことになりまして、そのほかの事業も兼営しておるということになりますと、その間資金の保管、あるいは運用について、いろいろ指導の足りなかつた点もあり、監督もできなかつた点もありまして、資金が焦げついたというような面があるのでございます。これらについて、その事情のいかんを問わず、この信用を保持して行くということの重大なることは申すまでもないのでございます。何分現在政府資金はもちろん、また日本銀行の資金にいたしましても、この放出は多大の制約がございますから、漫然と巨額の資金を供給するということは不可能であることを、ひとつ御了察願いたいと存ずるのでございます。しかし大蔵省といたしまして、決して信用制度が崩壊するということを、漫然と見ておることではないこともちろんでございまして、できるだけ善後措置を講じて参り、そして災いを未然に防止して行くことに努めておるのでございます。しかし協同組合の支拂いのできなくなつた事情がいろいろございますので、これらにつきましては、今度の法律改正に伴い、組合ごとに適切な処置をとつて行くことが必要であるのでありまして、ただ漫然と巨額な資金を供與するということは、この際といたしましてはできないことである。しかし大蔵省といたしまして、決して生産資金の供給等につきまして、不都合のないようにはからつておることはもちろんでございまして、この意味におきまして、いろいろ大蔵省といたしましても用意するところはあるのでございますが、しかしこれと個々の組合の整備、再建、あるいは建直しということもあわせて行つて行かなければならない。かように考えておる次第でございます。

渕通義自由党

○渕委員 舟山局長のお説教はけつこうであります。それだけのことは私わかつております。そういつた問題を私は聞いておるのではございません。要は農村の経済状態を見ておられるとおわかりでありましようが、現在一番金がないときであります。漫然と金を出してもらいたいというのではございません。八月、九月になれば農村の経済もまた何とかなります。現にその金を目当にするだけの資産もあります。資産はゼロではございません。そういつた段階に追い込まれて、そういつた段階において漫然と金を出してもらいたいというのではない。中小企業に対しましては池田放言によりまして、多くの金が流れた。農業は黙つておる。黙つておる人間はそのまま死んで行け、そういうことを私は深刻に考えなければなりません。きじも鳴かずば撃たれまいというような古諺がございますけれども、われわれはもう今こそその逆を行つてせきを切つて闘わなければならない。農林委員会は與党野党ではない。農協問題というものは、少くとも基本的にはコンスタントのものがなければならない。すべての農協問題というものは共通のものに立つております。従つて社会党も——共産党は別でありまして、社会党あるいは労農党はすべて同じ問題にぶつかつております。一自由党の問題じやない。農林大臣は、この際大蔵大臣とがつちり腹を割つて、この委員会に大蔵大臣を連れて参りまして、そして銀行局長のような説教を聞くのではなく、具体的にこうするという明言をしてもらわぬ限り、われわれ農林委員会は、少くともこの法案というものについて、審議ができないだろうと私は考えております。これは私は自由党だから、こんなことを言うとおかしいと思われるかもしれませんが、先ほど言つた前提のごとく、農村問題はすべて一致しておるのであります。どうかその点を農林大臣はおわかりでございましようから、大蔵大臣を連れて来て、はつきり明言してもらいたい。あすに倒れんとする農協、これは注射すれば生きる。新聞紙を読みまするとこういうことが書いてあります。昭和二十五年四月三日の読売新聞ですが、弱体組合の整理解散は避けがたいと言われておる。その前に、当然必然的に倒るべき農協は倒れるというような意味のことが書いてあります。倒れるべき農協は倒れる。それをながめていいのでしようか。そういつた問題ではない。その点もう一ぺん農林大臣から、具体的に大蔵大臣とどういうふうに交渉してやつて行くかということを承らぬ限り、私は今までの答弁では承服できない。その点をひとつ承りたいと思います。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 金融問題については、これは手続も秩序もあります。農協が苦しいからといつて、無定見、無方針に金を貸せるものではありません。ゆえに農業協同組合の内部の信用程度を高めるべく、この法の改正をいたしておるのであります。協同組合もいろいろあります。りつぱな組合もあります。あぶない組合もあると思いますが、その組合を一概に、今倒れるから、とにかく金を出せ、そういつた、ふうに漫然と資金の融通というものは、できるものではありません。政府の大事な租税から集まつた金を、協同組合がかわいいからといつて、無方針に貸すわけには行きません。私は協同組合がほんとうの姿に立ち返つてほしいのでありますが、協同組合員自身が自分の組合を信用しない、自分の余裕金を地方銀行に預けたり、郵便局に預けたりして、組合員自身が自分の組合を信用していない。そういう組合にだれが金を貸せますか。まずもつて隗より始めよという言葉がありますが、協同組合がほんとうの協同組合になれば、信用も高まつて、協同組合に対しましては、金融の道が開かれて行くのであります。それでありますから、ただ法の改正だけでありません。組合員自体が自分の組合であるという観念に立ち返つてもらわなければ、協同組合の立ち直りはできない。かように考えておるわけであります。大蔵大臣を連れて参りましても、漫然と、金を出せますということは、政府として責任上言い得ることではありません。

渕通義自由党

○渕委員 大臣も開き直られたようですが、私は別に開き直つたわけではない。問題は、決して私は漫然とやつてもらいたいというのではございません。おのおの農協なら農協の実態がありましよう。その実態というものは、農林省におきまして、すでにおわかりのはずであります。しかもそういつた状況に追い込まれた責任は、一体どこにあるか。これは経済社会の変動によつた結果とも言えましようけれども、現に問題になつておるところの報奨物資の問題とも多分にからんでおるのであります。こういつた問題も考慮に入れて御答弁願わないと、あまりにも農民自身が悪いようなことになりましては、どうも穏やかでないということを考えるのであります。  次に私は、農村の農協が、こういつた状況に追い込まれた問題の一つは、市中銀行と違いまして、農民には昔から強い基盤であつたところの、土地に対する担保力がなくなつたという点に、こういつた問題が起つておるのだと思つておりますが、将来農村の健全なる金融の発達のために、農林大臣は土地の信用担保という問題に対しまして、どういうようにお考えになつておるか。またこれにつきまして、現在先方様と交渉があるかどうかという点を、承つておきたいと思います。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 土地は売買を禁止されております。しかしその土地を担保に入れる、入れぬについては、別段制限はありません。土地の売買が禁止されておる以上、その担保力の薄いということは当然であります。今後農業は、農業を経営することが、一つの厚き信用でなければならぬと思います。農業を合理的に経営して行く、いわゆる自作農が健全な農業を経営するという、その行為が地方における信用となり、担保となつて行く。これは小さいものでありますから、ここに農業協同組合という、大きな一つの団体ができて、農業経営が合理的に行われて行く協同組合であるという意味において、ますますその協同組合の信用が高くまつて行く。こういうことを私は念願しておるのでありまして、土地は売買を禁止さ中れておりますから、担保の方法として取上げることはできるかもしれませんが、土地の売買が禁止されておる以上、金融の担保力としては考えなければならぬと思つております。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 先ほどの私の答弁の言葉の足りません点を、弁明かたがたおわび申し上げます。農村金融の重大性にかんがみまして、すでに農林省からも提案がございますし、大蔵省といたしましても、農林中央金庫と一緒に、事態の解決について研究を進め、実施を急いでおることを御了承願います。協同組合の系統機関の建前といたしまして、協同組合の中心にあります農林中央金庫が、始終注意いたしまして、そこに金融問題がしわよせをせられまして、農林中央金庫に対して、いかに資金を供給するかという問題であろうかと思うのでございますが、この問題につきましては、着々解決策を急いでおる次第であることを御了承願います。

渕通義自由党

○渕委員 最後に一点だけ。先ほど来申しましたことを要約いたしますと、農村はまことに苦しい状態に追い込まれておる。一銭の金もほしいという、この農村の実態をよそに見たかどうか知りませんけれども、けさの読売新聞を見ますと、まことにわれわれの承服できない新聞記事がある。それは農協問題と別個でございましようけれども、事は農協につながる資金問題です。北海道の食糧事務所における七百万円のあの事件は、農民にとりましてよほど悪感情を及ぼすと思いますので、農林大臣は、この問題につきまして、どういうふうにお考えになつておるか、その点を一点承りまして、質問を打切りたいと思います。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 けさ私も新聞をちよつと見たのでありますが、非常に悪いことが出ておるようであります。今食糧庁長官にも命じまして、内容をよく調査しまして、内容がわかり次第適当な措置をとりたいと考えております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 最初に大臣にお尋ねをいたしたいと思います。ただいま淵君から、農協の基本問題についても触れられたのでありますが、重複を避けまして、端的にお伺いいたしたいと思います。結局私の大臣にお尋ねをいたしたいと思いますのは、日本の農業が新しい段階に今ぶつかりつつある。こういう重大なときにおきまして、政府がいろいろな農業施策を行つて行く今後の方針の中に、農業協同組合をどういう立場において見て行くか、農協と国家との関係は、政府としてはどうあるべきであるとお考えになつておるか、この点も大臣の御所見を最初に承りたいと思います。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 いまさらの御質問と私は思うのでありますが、これはたびたび私申し上げたと思うのであります。日本の農業が新しき進路に進むとかいうようなことは別問題といたしまして、農業政策を行う相手方はどこに求めるべきであるかということが、第一の問題でありまする私は昨年、農林省の組織の上におきましても、農政局に農業協同組合部というようなものをつくる必要がない。正政府の農業政策は、相手が農業協同組合である。農業協同組合というものは、農業者が自主的につくり上げる組合である。それが部落に二つできるか、あるいは三つできるか知りませんが、それは自由な立場でいいが、とにかく相手方は農業協同組合である。それであるから、別に部をつくつてまで、農政局に区画を設ける必要はないとまで、私が主張いたしたのはその点でありますが、政府といたしましては、あくまでも日本の農業政策は、相手方は農業協同組合である。この気持で進んで参り、また今後も進んで行くつもりをいたしております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 具体的な問題につきまして、お尋ねをしたいのでありますが、現在農業協同組合法は、農民の自由なる意思によつて組織することも、またこれを解散することも、事由になつておる。これは基本原則でありますが、事実上においては、今回の改正法の第一点となつております兼業禁止等の問題で、いろいろ行政上の措置が加えられて、今日に来ておる。真実に農民が自由なる気持で協同組合をつくり、またこれを通じて自分たちの経済的、社会的地位の向上に向つて行く形にはなつておるが、いろいろな形において国家の規制が加えられておることも、また事実である。そういう意味においてこれを見ますと、ただ單に組織自由の原則であり、また一つの企業体の農家が寄つて、自由な意思で協同組今日をつくつたのであるから、国家とは直接の——国家の行政の末端機構でもないし、また代行機関でもないということ明らかでありますが、一方において国家がいろいろな規制を加えておる。また従来協同組合に課せられた、また現在課せられておる供出関係のいろいろな事務、そういうようなこと等を考えて見ましても、現在の協同組合のの段階といたしましては、やはりある程度その基礎が確立をし、円滑に活動ができる段階に至るまでに対しては、相当国家の補助なり助成というものが、農協の自主性とは別に、私は相当考えられなければならぬ問題だと思うのであります。どこからどこまでが国家の事務の委任であるか、あるいは自主的な仕事であるかということは別問題といたしまして、さような意味から私は必然国といたしましても、国の農業施策が農協を通じて、具体的に言えば、今まで日本にとられて来たいろいろな日本の農政は、補助金政策であるという酷評もありましたが、しかしそれはそれなりに、今まで日本の農村をいろいろな形において近代化するに役立ち、あるいは農村経済の振興に寄與しておつたと思う。ところが協同組合になつてから、いわゆる自由の原則に従つて、さような国家的な、国家と農協との具体的なつながりということが、まつこうから戸をたてられたようなかつこうになつておりまして、そこにも最近における農協の危機の問題が発生した、基本的な原因の一つがあると思うのであります。これは先刻大臣のおつしやつた、農村全体を相手にして行くのであるから、別に省内に農協部というものはいらないというこういうお考えも一応はわかるのでありますけれども、現在の官庁機構のもとにおいては、もつと強化こそして行く、たとえば通産省における中小企業庁にも匹敵すべき大きな面を担当しておると思う。そういう点から今後具体的に国家と農協との関係において、国の行政施策の一端をも担当する立場において、農協をお考えになることはできないでありましようか。その点について、大臣の御所見を承りたいと思います。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 この問題についてもたびたびお答えしたのでありますが、農業会の対政府関係と全然違つておるのであります。従来農業会の時代には、政府の代行機関というような面もあつたわけでありますが、農業協同組合においては、全然さようなことはないのであります。ただ政府といたしま正しては、協同組合の健全なる発達をこいねがうために、その指導の面において、できるだけのお手伝いをして行くという立場にあるのであります。従つて協同組合組織の上におきましては、過去の農業会時代のごとき考えでなしに、独立自主の立場で、協同組合の経営を考えていただかねばならぬのであります。それにつきまして、指導するというようなことは、職員の指導養成というようなことについては、政府の責任においてやりますけれども、従来のように、事業の面等につきましては、政府はあくまでも関知しない立場に置かれておるのでありますから、昔のような政府の助成によつて成立つて行くというような観念は、根本的にかえて行かねばならぬ、かように考えております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 そういう積極的な御意思がないことは明らかになつたわけでありますが、しからば協同組合の性格にのつとりまして、消極的な国家の庇護と申しますか、さような面について御所見を承わりたい。すなわち端的に申し上げますと、協同組合の課税問題、このたびの地方税法と言い、また過日成立した所得税法の改正等をめぐりまして、さなきだに農村に対する重税という基本問題は、一応別個の問題としてきようは触れませんが、協同組合に対するところの従来の特別法人税制度が、今回の改正によつてなくなろうとしておる。これは非常に重要な問題でありまして、積極的な国家の庇護助成というようなことが、今のところ考え得られないにいたしましても、消極的な意味において農協の持つ公共的な性格というものからしましても、これらについては農林当局も相当協同組合の立場に立つて、この課税問題については御盡力になつたと思うのでありますが、この点については、遺憾ながら実際にはこの御努力が現われておらない。これについて、近き将来においてこれらの問題につき、農林省としてもう少し力を入れて、問題の解決のために御善処願いたいのでありますが、さような面における農協の公共性というものに対する消極的な援助、あるいは支援ということについても、お考えになつておらないでありましようが、この点お伺いいたしたいと思います。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 法人税につきましては、根本原則として、先ほど申しました事由のもとに差別がないのであります。しかしながらその協同組合の営む事業が公共的な施設、たとえば病院、学校というような、公共性を持つ事業をやる協同組合に対しましては、これは地方税の関係でありますから、地方税賦課の場合において、その自治体がこれを公共性であるということを認めた場合に、税の上において加減するということは許されておるのでありますが、一般原則といたしましては、シヤウプの勧告案によりまして、法人税は特別の取扱いはしなかつたわけであります。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 産業組合等の従来のいわゆる特別法人と称せられておりましたところの各種の法人に対しまして、今回は一般の法人と同じように、法人税法においては同じ税率をもつて賦課することになりましたわけであります。この点につきましては、すでに御承知かと思いますが、大蔵委員会、予算委員会等においても、非常な討議が行われたのでございますが、大体の考え方といたしましては、いやしくも所得税というものは、個人にしろ法人にしろ、一定の経済的な事業を営んで、それから收益があつた場合においては、それに対して、やはり原則として平等に賦課するというのが、税の建前からいつてしかるべきだ。こういう考え方を強くシヤウプ勧告にうたつておりまして、そういう趣旨に応じまして今回改正をしたのであります。これはひとり特別法人だけでございませんで、たとえば従来鉄道弘済会等は公益法人として、民法第三十四條の法人として免税いたしておつたのでありますが、こういう法人につきましても、いやしくも経済事業を営みまして、それによつて一定のプロフイツトを得ておる事業につきましては、その部分に対しては、法人税なり、所得税を賦課するのが税の本質上妥当である。こういう考え方に立脚しておりまして、今回の法人税法は営利法人たると公益法人たるとを問わず、一定の所得がありました場合においては、原則として法人税を賦課するというのでありまして、非常に税の理論から行きまして、徹底した考え方を採用したのであります。そのかわり一般的に税率等その他にあまりむりをしない。それからまた、法人と株主または出資者との関係におきましても、二重課税は排除する。こういう他面におきましては、やはり税の理論上成立ち得るところの合理化は、あくまで行う。こういう考え方で今回一律に課税することになつたわけでありまして、その点は従来と大分違つて来るか思います。もともと特別法人につきましては、長い間免税の制度がありまして、昭和十五年ですか、新しい特別法人税法で課税するようになりました。その後税率がだんだん接近して参つて来たのでありますが、今回シヤウプ勧告によりまして、一律な課税となつたわけであります。ただ今回は一律に課税いたしまするが、法人の剰余金が出資者に分配されました場合におきましては、今までの源泉課税はやめますと同時に、二割五分の控除をいたしまして、出資者に総合課税をする、こういうことに相なるのでございます。従いまして、その点は従来に比べまして、そういう方面からさらに理論の徹底をはかつておる。そういうこととも関連いたしまして、やはり税率としましては、同じ税率が、負担公平の原則から言つてよろしいのではないか、こういう考え方であります。  なお、御承知かと思いますが、特別法人の特殊性と申しますか、これはあくまで尊重いたしておるのでございます。すなわち、事業の分量に応じましてなす配当に対しましては、課税いたしません。当然損金として算入いたしまして、そういう配当は計算上組合員の事業所得の收入金としまして、それぞれ組合員の事業所得としてかかつて来るということに相なるかと思います。その部分が、ほかの一般の営利法人なんかと、特殊法人の違う特殊性じやなかろうかと考えておりまして、そういう方面につきましては、あくまでその本質に従いまして、所得計算をいたすことにいたしております。でありますが、残余の部分につきまして、一定の経営を営んで、所得收益が上りまして、その收益を、組合員に事業分量応じて配当しないで、組合の内部に留保したり、あるいは出資に応じて分類したりするような場合におきましては、その部分のプロフイツトは、これは課税理論上、一般の法人と差別して税率を設けるという十分の理由はないだろう、こういう考え方を強く貫く方針に相なりまして、さようなことになりましたことを、この際申し上げておきたいと思います。

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 足鹿君、そろそろ時間がなくなりました。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 最後に、大臣にお伺いしたいのであります。先ほども農村金融の問題、組合金融の問題が出たのでありますが、中金民主化の問題については、その後どういうふうに進行しておるのでありますか。実際面においての中金の機能が強化されて行くのは、別案によつてなされておる。しかし、一般の全国の農業協同組合金融に参加しておる者はもちろんまた一般の事業団体におきましても、中金民主化の問題がやかましく論ぜられておつたことは、御承知の通りであります。中金そのものの組織、機構、運営というような面についての御所見を承りたいと出います。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 中金の民主化は、民間において盛んに叫ばれたのであります。政府におきましても、かくのごとく官僚式であつてはならない、あくまでも民主的にやらなければならぬという立場で、その構成の問題につきまして立案いたしまして、先方といろいろ交渉をいたしておつたのでありますが、全部民間の考えておられるがごとくには容認をせられないのでありますが、大体その根本の意義においでは了承を得ることになりまして、近くその改正案としまして、御審議を仰ぐことになつておるのであります。

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 山口君。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 私、どうも口のきき方がへたで、大臣に怒られてしまうので、なるべく丁寧にお聞きいたしますから、お答えを願います。  大分農業協同組合の危機の問題につきまして、それぞれ議論あり、質疑があつたわけでありまするが、私は、それよりさらに根本的な問題があるのではないか、このように考えておるわけなのです。と申しますのは、農業協同組合法ができましたときに、どういう目的でつくられたのだろうか。この法律というものは、農地改革の法案とともに、新しい今後の農村を築くというような目的でできたはずであろうと思う。その目的の具体的現われとして、農業協同組合法と農地改革の二法案によりまして、農業の発達をはかるのだ、農業の生産力の増進をはかるのだ、こういうわけのものであつた。そうしてそれは、個々の面に参りますると、農業労働の生産性の向上というようなことを当然に目標にしたはずだ。そのための協同組織として、農業協同組合というものがつくられるようになつたのではないだろうか。ところが、こういうような根本問題はどこにか消えてしまつておる現状じやないか。あるいは、このような方向に進めるような農村の状態というものは、現在どこにもなくなつてしまつておる。これでよろしいものかどうか。農業協同組合の目的というものは今なくなつておるのではないだろうかという点、これに対する政府の見解をお聞きいたしたいのです。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 御承知の通り、組合ができまして、まだ二年余りでありまするから、目的が必ずしも完全に行われたとは考えられませんが、この農業協同組合をつくつたゆえんのものは、協同組織の発達を促進し、農業生産力の贈進と、農民の経済的、社会的地位の同上をはかり、そうして国民経済の発達に寄與するということであつて、これは目的にあげてある通りであります。まだ二年足らすでありますので、今後この目的の遂行に一路邁進すべきである。また政府はこれに対して助長して行くつもりであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 その答弁ではわからなくなる。全然納得ができぬ。と申しますのは、農業の生産力が発展するような條件というものがまつたくないのではないか。これはすでに自明のことである。それはどういうわけかと申しますと、今のような重税のもとにおいて、あるいは独占価格のもとにおいて、低米価のもとにおいて、農業資本の蓄積をはかつたり、あるいは新しい農業の改良について考えるような余地があるかどうか。むしろこれはなくして、農業会一般の危機が来てしまつておるのではないだろうか。そのような政府の見方でよろしいものかどうか、重ねてお伺いいたします。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 見解の相違であります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 丁寧にお聞きいたしますから、怒らないでいただきたい。大臣は、農民を奴隷としてお考えになつておるかどうか、その点をひとつ伺いたい。(笑声)

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 決してさようなことは考えておりません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 自由党の諸君は笑つておられますが、そうじやないのです。これは終戰後日本が占領されてから、占領軍の方で、日本の農民の地位は奴隷の状態にあるということを言つたのです。奴隷の状態にあると言つたのは、当時地主の圧迫下に苦しんでいて、高い小作料によつて多数の收穫物が收奪されたという事実、それから農業の経営というものがきわめて小さいものであり、発達できない状態にあつたという事実、この状態をさして、農民は奴隷の状態だと言つたのです。ところが本質的に、今それがどこにかわりがあるのか。現在の農民の生活というものは、あるいは今後を見れば、戰前よりもひどい形に落されようとしておるのではないか。そういうことを見たときに、やはり今の政府は、事実を事実として、そのまま認めなければならぬと思う。今後において、農業協同組合によつて生産力の発展があり得るだろう、今はできぬのだという考え方は、やはり農民は奴隷であるという認識を持つておるから出たのだろうと思う。これについてさらにお聞きいたしたい。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 戰前においては、地主小作等の関係から、小作者は搾取されておりまして、あるいは農奴と言われるような考え方もなされたでありましよう。しかし職後歴代の内閣が努力いたしまして、農地の開放を遂行いたしまして、農地改革も大体理想的にこれが進捗いたして来たのでありまして、今や農村の大方は自作農となつて、いわゆる自分の力によつて農業を経営するという位置に置かれておるのであります。農奴というような考えは全然ありません。従つて今後農地改革の成果を落さないように、あらゆる施策をもつて進むのでありまして、あなたのお考えになつてるような、いつまでも農民は奴隷扱いされてるというようなことは、今日の場合において考えられないことと思うのであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 今の御答弁は納得できませんが、あまり怒らせると困りますから、次に協同組合についてお聞きいたしたいのです。  今度の協同組合法の改正によりまして兼業禁止の問題が出て来た。それから、これまでも行政措置によりまして兼業禁止がなされていた。この理由は、この間の改正法立案の提案説明のときにもなされていなかつたのです。が、これについての理由をひとつ説明願いたい。

藤田巖農林事務官(農政局長)

○藤田政府委員 これはすでに御承知の通り、法律的たは従来といえども何らその事業上の制限は受けておらないわけでございますけれども、一つの方針に基きまして、それぞれ各事業ごとに団体をつくる、こういうやり方で進んで来たのでありますが、それについては、この国会においてもすでに、さらに総合品的な兼営を認めるというようなお考えもあり、われわれもさようすることが適当であると考えまして、その後関係方面との折衝もいたしました結果、現存の段階といたしましては、この法律にございますように、大体中央においては四つ、県におきましては三つ、こういうような段階に整理をいたしまして、その範囲内においては事業の兼営を認めるというやり方にいたしたのであります。従つて形はなるほど法律的に従来制限のなかつたものを、制限するようなかつこうに見えておりますけれども、実際問題といたしましては、従来行政上やつておりました措置を緩和するということによりまして、今後より総合的な経営がなされるような道が開けて行く、こういうふうに私どもは考えております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 今の答弁では、私の質問に対する説明にはならない。私はなぜ兼営禁止をするのかという、その理由をお聞きしたいのです。

藤田巖農林事務官(農政局長)

○藤田政府委員 これは従来でございますと、法律的に何ら制限はございませんが、方針によつてこれを規制されておるわけであります。従つてその方針を今回緩和をいたしますについては、おのずからその統合を認め得る範囲を法律上限定する必要がある、こういう建前からいたしまして、法律的にこれを明定いたしたというわけであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 方針というのは何ですか。その方針というのを説明していただきたい。なぜかと申しますと、先ほど大臣は、農業協同組合は自主的なものである、農民が独立自由的にやつて行くの、だということを言われていますが、どこからか来た方針というものがあるならば、自主性というものは根本から否定されておるのではないですか。だからその方針というものをよく説明していただきます。

藤田巖農林事務官(農政局長)

○藤田政府委員 従来とられております方針は、つまり農業協同組合は、戰時中にできておりましたところの農業会とは根本的に違うわけであります。その目的にいたしましても違うわけでありますし、その事業運営におきましても、全然本質的に違うわけであります。従つてそういう意味合からいたしまして、なるほど自由ではありますけれども、戰時におきますような農業会が、再び農業協同組合法によつてつくられる、協同組合あるいは連合会において実現するということについては、これはよほど考えなければならぬ点があるわけでありまして、そういう意味合から一つの方針がとられて、それによつて、その指導方針のもとに現在連合会が設立されている、こういうことになつているのであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 その方針は一体どこから出ておるのですか。農林省ですか、あるいはその筋の関係ですか。

藤田巖農林事務官(農政局長)

○藤田政府委員 先ほど申し上げましたように、戰時における農業会を再現するというふうなことであつてはならぬのでありまして、さような意味合からいたしまして、政府といたしまして現在協同組合は本来自主王的でございまするが、そのつくり方につきましては、おのずと事業上一つでやり得るもの、しからざるものを区別いたしまして、日本政府においてこれを決定して、指導して参つておるのであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それではその問題は納得できませんから、またあとでお聞きします。  もう一つ、大臣にお聞きしておきたいことは、最近、総司令部の方で農民組合法というものをつくるという意向を持つておるということを聞いております。前にこの問題につきましては、農民組織の十六原則というものがありまして、その最後の箇條に農民組合というようなものがあつたと思います。今回そういう動きが総司令部の方にあるということを新聞で拝見いたしておるわけではありますが、このことは事実なんですか、どうですか。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 司令部の一部にはそういうことも考えておるやに聞いております。しかし具体的には何もまだ政府に交渉がありません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 政府の方に正式な話がないということですが、総司令部の方でそういう意向があるということは重大問題でありましようし、政府といたしまして、これを知らない顔でおるわけでもないでしようが、この問題に対する政府の見通し、見解というようなものを教えていただきたいと思います。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 現在政府としては別に農民組合組織については考えておりません。従つて司今部の一部においてそういうことを考えている人が一人二人あるかもしれませんが、司令部としての覚書等出されます場合においては、收府はそれによつて考慮すべきでありますが、そういう段階でありますから、政府といたしましては、別にその問題について研究も進めておりません。

小平忠農民協同党

○小平(忠)委員 農業協同組合法の一部改正法律案が上程されましてから、十数日経過いたしまして、本件は自由党の淵委員の動議によつて、大臣が見えなければ審議をしないということかつ、待望久しきにわたつて漸く今日おいでになりましたので、この機会に私は基本的な問題について、まず大臣にお伺いしたいと思いますが、その前に、農村の現状はただいままで各委員らいろいろ指摘されましたように、今日経営難あるいは資金難で非常に困つておることは、現実の問題として委員諸君御了承の通りであります。特に最近二十四年度の報奨物資の返品の問題について、これに対する融資機関の融資あるいは値引き等で、今日相当問題になつておるわけであります。これについては、農林大臣も非常に御努力をいただきまして、逐次この具体的な解決の方向にあるということを伺つておるわけであります。特に本日も午前中閣議を持たれまして、最後的な決定を見たかのごとく伺つたのでありますが、どのような方向に進んでおりますか、この場合大臣に承りたいと思うわけであります。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 報奨物資に対しましては、いろいろ諸君も御心配くださつて、非常に農林当局といたしましても、その実現に努力を継続して参つたのであります。何分通産省、安本との関係があり、結論において大蔵省の財務当局の意見も聞かなければならぬのでありまして、非常に事務的にも複雑な事情があるのであります。農林省といたしましては、幾たびかこの方針の作文を書きかえたようなわけでありますが、今朝も関係三大臣が寄りまして、いろいろ解決案ついて相談いたしたのでございます。何分これは予算を伴うものでありますので、その予算をどういうふうにして処置するかということがはつきりせなければ、具体的に発表はでき得ないのでありますが、なるべく皆さんの御趣旨に沿うよう努力をいたして、近く決定いたしたいと考えておるわけであります。

小平忠農民協同党

○小平(忠)委員 ただいま近く決定をして発表したいというお話でございますが、実は午前中に農林政務次官も見えられて、大体方向は決定を見たという話であります。ですから、その方向といいますか、それについて、もうお話できる段階にあろうかと思います。  この点は、大臣はいつもいつも考慮中である、研究中であると言つて延ばされておりますが、どういう方向に進みつつあるのか、その点でけつこうですから、ひとつ忌憚のないところをお聞かせを願いたいと思うわけであります。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 これは重大な問題でありますので、先般十八億程度の手形資金の問題について、一応の決定はいたしたのであります。これは閣議で決定するわけであります。今朝三人寄りましたのは、ただ三人の考え方でありますので、それは閣議の決定を得ておりませんから、具体的に私が申し上げるわけに行きません。政務次官がどういうことを想像してお話したか存じませんが、結論にはほとんど達しておりますが、閣議の了解を求めておりませんから、私からこうなつたということは、申し上げられないのであります。

小平忠農民協同党

○小平(忠)委員 それではその点は了とするのでありますが、先般閣議で決定された十八億の融資については、卸売機関に融資をするということが、いろいろその後問題になりまして、その融資は荷受け機関に対しても融資すべきであるということが第一点、それからさらに、荷受け機関が強く主張しておりますのは値引きであります。この問題については、率等の問題がありますけれども、大臣はこの値引きの問題と、卸売機関でなく、荷受け機関に対する融資はなされる、今朝の三大臣の会合はそういつた三点、値引きと荷受け機関に対する融資というものが、可能なような話合いであるのかどうか、その点をお聞かせ願いたいと思います。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 十八億の融資は貸すのであります。  農業協同組合が発行しております手形を問屋が割引しているのでありますから、その手形が下渡りにならんといたしておるのでありまして、その価格の操作における差額に対して、一時的に十八億程度においてこれを貸し付けるということになつておるのでありまして、物の価格、いわゆる裏づけ物資に対する価格の問題とこれは別個の問題であります。しかし現在値下りをいたしておりますから、この値下りいたしておる価格に対して、これを助成するということは別の考え方であるわけであります。

小平忠農民協同党

○小平(忠)委員 その点どうもはつきりしないのであります。私伺つておりますのは、大臣は卸売機関に対して融資することが妥当だとお思いになるのか、あるいは荷受け機関に対して、今度のこの場合に融資するのが妥当だとお思いなるのか、その点をお伺いしたいと思います。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 荷受け機関も何もないのであります。農難協同組合か発行している手形が不渡りになつているのですから、この手形の不渡りを抑えるということが協同組合を救うことになるのであります。ですから、不渡りになつた手形の失効を、この融資によつて一時的に抑えるということであります。問屋だけの救済ではありません。協同組合の発行しておる手形を一時的に押えるというだけの融資でありますから、決して問屋だけの救済という貸付ではない。これは補助金ではありませんで、貸付でありますから、金融の道を考えるということは、問屋も助かり、協同組合の発行した手形も救われるわけです。

小平忠農民協同党

○小平(忠)委員 値引きは……。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 値引きは別であります。それは今考慮を拂つて相当の結論に達しかけております。

小平忠農民協同党

○小平(忠)委員 大臣の御意思は大体了承したわけでありますが、この問題、は最近いろいろな方面から、非常に重大視されて検討されていることは事実なんですが、特に何といつても農業協同組合の現在の体制、さらに農民の実態を考えるときに、全国農民の父である農林大臣の最近の動きを見ていると、まことに遺憾にたえない。なぜかというと、これは單に農協の最近の問題だけではありません。最近食糧問題については一大転機で、農政問題とか、非常に大きな問題が山積しているのであります。その場合、農林委員会も実は農林大臣かおられないというので、ここ数回休会の現状であります。私は現在の報奨物資の問題を取上げただけでなく、多くの問題を取上げてみますときに、この国会の農林委員会において取上げている問題、また国会の現存の審議状態をいかにお考えになつているか。特に一昨日のごときは——私はこういう点を指摘するのはどうかと思いますけれども、あまりにも農林大臣は国会に対する認識を欠いているじやないかと私は思う。なぜかというと、山梨県における緑樹週間に出席されているが、緑樹週間に出席されて祝辞を述べることが大事か、国会の審議が大事か。さらに横浜に捕鯨船が入つたら、その鯨を見るのが大事なのか、私は真剣に大臣に考えてもらいたい。国会の会期もあと余すところ少いが、そのために法案の審議が残つたら、あるいは会期がないからといつて、一瀉千里に自由党の多数心よつて押し切られるようなことになつたらゆゆしき大問題であると思います。ですから、そういう問題について、農林大臣は根本的にどういうふうに考えられるか。特に私が報奨物資の問題について指摘したのは、閣議において決定されている融資の問題は、何ら関係のない卸売の機関に融資する、荷受け機関である農協等は、現に代金が地方から遅拂いで、七割も八割も農家から返品になつて来て、現実に滞貨し、持つているのは農協なのであつて、これに対する処置をしなければならぬ、特に今回衣料品の値下りや、衣料業界の一大転換によつて、卸売機関が最近非常に逼迫している現状からいつて、そういつたような困つている面はわかるのでありますが、基礎の非常に不確実な、今までいろいろ不正事件や汚職事件がありま目すが、その中核をなす卸売機関に十八億も融資して、またその同じ経路をダブつてむだなことをやる必要はないというようなことを、私は強く指摘したい。そういう観点から農林大臣は、この農協に対する融資、あるいはこれに対するところの値下げ問題、これについては大臣まつこうからひとつとつ組んでいただいて、結局大蔵省あるいは安本に対して、強引にこの問題について意見を主張し、これを通してもらわなければならぬと私は確信しておるわけです。その場合にただいまの農林大臣の御意見を伺いますと、まことに私はあいまいというか、これじやおそらくこの解決点もうやむやになるのじやないかということを、おもんばかるわけであります。私は決して政府の非難攻撃ではありません。大臣を鞭撻し、農民の立場を考える場合に、なんとかしてもらわなければならぬという観点から、私は質問しておるわけであります。ですからこれに対して、私は大臣の責任ある答弁をお願いしたいわけであります。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 いろいろ御批判がありますが、私としてはこの問題の解決に一生懸命になつております。

小平忠農民協同党

○小平(忠)委員 私は真剣に大臣にお伺いしておるのでありますから、どうかこの問題については、最善の御努力を願いたいと思います。  次に農協法の改正、について、簡單に基本的な線を一点お伺いしたいと思います。これは大臣にお伺いしたいのであります。農協法が施行されて、今日全国津々浦々に至るまで農業協同組合の末端組織、県の連合会、全国の組織ができておりますところが連合会の設立当初に、いわゆる行政庁の指導方針として連合会の縦割というものが今日なされておるわけであります。これはいろいろ異論のある点でありますが、それは別個にいたしまして、現行法によりますと、金融事業を除く以外は連合会の縦割というものは禁止されていないわけです。にもかかわらず、今回この連合会の設立を制限するところの改正を骨子とする法案を出された根本的な理由であります。むしろそういつたような制限をすることよりも、現在の指導方針といいますか、縦割の特別措置をはずして、農民の自由意思によつて連合会の設立を容易ならしめることが、また自由意思によつて連合会の現在のいろいろな機構あるいは経営の点において、是正すべき点は是正するという行き方をとる方がいいのではないかというようにも、思われるのでありますが、大臣は今回の改正案をいかなる趣旨によつて出されたか、その基本的な考え方をお伺いしたいのであります。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 これは先ほど藤田政府委員がお答えした通りであります。従来は行政措置において、別々になすような指導をして参つたのでありますが、それでははつきりしないので、この程度までは連合会を組織してもいいということを法的にきめたわけであります。詳しいことは先ほど藤田政府委員のお答えした通りであります。

小平忠農民協同党

○小平(忠)委員 先ほど農政局長の説明は、そういう具体的な問題ではないのであります。しからばその方がよろしいというお考えだというのでありますが、そうしますと、今度のこの改正を出されて、この国会を改正案が通過した場合には、農林大臣は従来の指導的方針たる連合会の縦割というものを撤回される御意思でございますか、この点をお伺いいたします。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 この改正法に基いて行わせるのでありますが、これも強制的に指導するものではありません。あくまでも自由意思によつてやるべきものであります。

小平忠農民協同党

○小平(忠)委員 この法案の施行後、従来の指導方針を改正する御意向でありますか。

森幸太郎自由党農林大臣

○森国務大臣 もちろん法律が成立すれば、従来の方針は改めるわけであります。

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 石井繁丸君。

石井繁丸日本社会党

○石井委員 自作農創設特別措置法その他の農地関係のことについて、主税局長においでを願つて大蔵当局の意見を聞く理由は、せつかく農地の開放を受けましても、税金関係によつて農地が非常に失われるというような関係になるので、農民が農地を維持して行くということについては、非常に税金と関係があるのであります。先ほど農林大臣は、農業協同組合等の経営がずさんであるから、非常に窮境に陥つたというようなことを言われますけれども、今度の重大なる課税が一挙に来たというような関係から、非常に農協等も下況に陷つた。その関係上二、三の点について、農村課税の点をお尋ねいたしたいと思うのであります。  昨日の、新聞によつて見ますると、源泉課税は一千三百六十三億円も三月三十日現在入つており、一〇五%である。しかるに申告課税の方においては非常にぐあいが悪く、一千百九十五億円で、まだ七十パーセントの域に達しておらない。こういうのでありますが、三十四年度の予算説明書によりますると、事業税の方におきまして、農村からは四百九十億円、一般の事業からは千二百億円を予想しておつたのでありまするが、現在この申告課税のうちにおきまして、農村からどれくらいまで入つておつて、農村以外の事業からどれくらいまで入つておるかというような点が、おわかりであつたらば、ひとつ御説明を願いたいと思います。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 今お話の通り、源泉所得税は成績が比較的よく入つておりまして、これに反しまして、事業者等の支拂います申告所得税の納税の状況が、あまりよくないのは事実でございます。大体今御指摘のような数字でございますが、ただ先般も国税局長会議を開きまして、いろいろ地方の実情等も聞いたのでありますが、大体におきまして、申告所得税におきましても、農業関係の方は営業者の場合に比較しまして成績がいいようでございまして、私、ども非常に感謝いたしておる次第でございますが、ただこれは非常に最近の統計でありまするし、それから個別的に令書につきまして、これは農業所得者か、これは営業者かというふうに振りわけましての正確な調さが、なかなか困難でございますので、全体の申告所得税のうち、幾らか農村から入つたか、営業者の分が幾らであるかということは、もう少したちませんと、はつきりしないのじやないかと思います。大体におきましては、農業者の方は、営業者の場合に比較しますると成績は良好のように報告を受けておるのでありまする

石井繁丸日本社会党

○石井委員 去年大蔵大臣の委員会における説明におきましても、大体二十三年度より四年度は三割ないし三割五分くらいの増税によつて農村の方へは行くであろう、こういうふうな意見が述べられておるのであります。しかるに徴税の過程におきまして、だんだん一般事業の方が、不振であつて、どうにか農村の方はとりいいというような関係で、この事業の所得の申告課税で、一般事業の方の徴税不可能な部分を、農村にしわ寄せするというような形がたいへん現われて来る。そんな関係で、農民は初めに税務署が指導したところの、大体三割から三割五分というふうな指導を裏切つて、多額に農村に雑收入、副收入があるというようなことを言つてのつけて来たということから、各方面において、農民がこれに対する大きな抗議を行つておるのであります。大蔵省としては、初め去年の予算説明書の通り、農村におけるところの四百九十億、一般の千二百億、こういうような線に沿つて努力しているのではなくして、一般の方からとれないから、農村の方に少し盛りかけをしようというような動きをなしておるんじやないかと思いますが、その点について、さようなことがあるかどうか、お返事を承りたいと、思うのであります。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 私が今申し上げましたのは、申告あるいは決定に対しまして、現実の納税歩合を申し上げたわけでありまして、その数字は反面から、賦課自体はそういうことに左右されないでやつておるということを物語るものと考えるのであります。あくまでも所得の決定につきましては、実際の所得をよく調べまして、それに基きまして的確な決定をしまして、それで納税の促進をはかることにいたしております。その決定しましたものに対しまして、農業所得の方は比較的收入の状況がいいようでございますし、営業者は決定したのに対しまして、一般的に状況が悪いようでございます。査定自体は、もちろん收入の状況がいいからという理由で多額に査定すべきものではございません。これはどこまでも所得の状況に基きまして、それぞれ的確を期す心きものと考えておりますし、また私どももさような方針で、現地を指導いたしておる次第であります。なお今お話の四百九十億と千二百億の数字は補正予算で若干かわりまして、農業関係はたしか四百二十億でございますが、その程度を本年度の予算に見込んでおることになつております。しかしもちろんこれは予算の見込みでありまして、実際の査定は大体それに近いものに行くと思いますが、これはあくまでも所得の実相をよくつかみまして、それに基きまして公平な査定をすべきものだと考えております。今御指摘のような事例が、昨年におきまして若干早目に指導いたしまして、その指導いたしました数字と最後に指導いたしました数字との間に食い違いができまして、御批判のような向きもございましたが、それはあくまでも現実の調査した結果に基く所得の実相を判定するものとして、初めてそういうことが可能なわけでありまして、営業者からとれないから農業者に納めてもらうというようなことは、断じてあるまじきことでございますし、かりにあるとすれば、絶対に聞違いでございますから、匡正することにいたしたいと思います。

石井繁丸日本社会党

○石井委員 通貨の分布状況等を見ましても、ごく最近の発表等によりますと、現在の商業部門の通貨は一千五百億円、農村部門は六百八十一億円、パーセンテージにして商業部門品は四二%、農村部門は一九%、これが二十二年におきましては、商業部門が八百五億で三六%、農業部門は六百四十三億で二九%どういうふうなわけでありますから、農村においては二年の間に一〇%も手持ち通貨がなくなつた。一方においては、六%以上もふえておる。  こういうふうな状況になつた。こういうことをみますと、農村からの申告所得が比較的とりよく、営業方面からの申告所得が非常に骨が折れるというようなことはあり得ないわけでありまして、どちらかというと、農村におけるところの課税はとりよいからよけいとる。事業方面はとりずらいから、どうも少し逃げられる。こういうふうに徴税方面における努力におきまして、農村に対して、安易であるからよけいとるというふうな手が現われようと思うのでありまして、これに対しては、主税局長並びに国税庁においていろいろ御努力を願わなければならないのでありますが、そこで本年度の農村におけるところの所得の関係であります。所得税の賦課の点でありますが、最近大蔵省においては、最も嚴正に所得を調査して、それに基いて税金をかける。幾ら農村にあつて大体どれくらいの見込みだというようなことでなく、嚴正に課税をするというようなことをいいまして、予算説明書においても、それらの数字を発表しないで、過日農林委員長が農林委員を代表して質問しましたが、その点が明瞭を欠いておるのであります。大体農村において、二十五年度予算においてどれくらい所得税を賦課するように見込んでおるか。この点をひとつお尋ねしておきたいと思います。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 先ほど申し上げましたように、昭和二十四年度におきましては、大体予算で一応見込んでおります数字は、前年からの繰越しと、二十四年度分としまして、その年度中に入つて来るものを入れまして、四百二十億円程度見込んでおるのでございますが、これ二十五年度におきましては、二百二十億円程度に減少すると見ております。

石井繁丸日本社会党

○石井委員 そういたしますと、大体主税局の方においては、今年は二百二十億程度であつて、昨年から見ると大体半減をする。こういうふうな方針において税務署の方を指導して、徴税期におきましていろいろと間違いをしないで、徴税が円滑に遂行できるように指導するものであるかどうか。その点を一応お確かめしておきたいと思うのであります。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 本年度の農業所得の計算につきましては、大体秋の米価が一六八前後になり、春先が一六四前後になるということを想定いたしまして、ある程度農林省等におきましても、生産の増加を見込んでおりますが、そういうものを見込みまして課税所得を計算いたしております。それに対しまして、新税法を適用して算定しました税額のうち、その年度に入る分と若干二十四年度分から繰越す分がございます。その両者を合せまして二百二十億円程度見込んでおるのでございます。従いましてこれはもちろんそのようなプロセスを経て算定いたしたのでありますが、所得の算定にあたりましては、もちろん前々から申し上げておるように、予算で査定するのではございませんで、あくまでも正しい所得を見出すということをモットーといたしまして、その当時の状況に応じまして適正な所得を査定しまして、それによつて賦課して行く。納税者も税法に従いまして、それぞれ所案できるだけ正確に申告をしていただきまして、できますならば、査定はなるべく少くして、申告で納まるような方向に持つて行く。こういう前提ですべて考えておるのであります。従いまして、予算ですぐ徴税するというわけではございません。適正に査定いたしますれば、新税法によりますと、この程度の歳入になるのではなかろうか。こういうものでありますことを御了承願いたいと存じます。

石井繁丸日本社会党

○石井委員 徴税期におきまして、最終決定において非常に農村にふえたりしまして、予算の額よりもふえて来るので問題が起るのでありますが、この点二十四年度の四百二十億円より今年の二百二十億円に減つておる。こういう点をよく税務署に早くから徹底して、また農村等にも徹底さして、間違いのないようにお願いいたしたいのであります。  それからもう一つ御質問申し上げます。青色申告でありますが、青色申告によると、今年の一月の申告に基く最終決定に基いて、二十五年度の農村の七月の申告にするというようなことになつて来ております。そうします。と大体二十四年度のは四百二十億円を基準として最終決定がなされた。しかるに二十五毎度は二百二十億円になりますから、大体半減しておるのであります。そこで青色七月の予定申告は、本来は二十四年度の最終決定をもつて申告をするという方針でありますが、政府としては、農村はかように見積り上からも減つておるのであるから、今年は四百二十対二百二十、この割合で割当申告するように指導する予定になつておるか。それとも七月においては、前年度の四百二十億を基礎とするところの最終決定において申告させるようにするのであるか。この点を承つておきたいと思うのであります。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 誤解のないように申し上げておきますが、予定申告は前年の実績をもとにするのでございますが、そのもとにしますのは、税額ではございませんで、所得金額でございます。従いまして、去年の所得金額を予定申告の際に申告していただきますと、税率の上では新税法が適用されますから、税額は相当大幅に軽減に相なるかと存じます。農業所得は大体十万円前後の方が多いようでございますが、所得金額で十万円の場合で、扶養親族が四人の場合でありますと、現行の制度で行きますと、約一万五千六百円程度の税額になります。それが新税法を適用いたしますると、五千六百円程度に実は軽減になるのでございます。従いまして、前年度の所得を元にしまして、予定申告をしていただきますと、私は農業者の場合におきましては、前年に比べまして、今申し上げました数字よりもさらに一層減る人が多いのもやなかろうかと思います。さつき申しました数学の中には、前年度からの繰越分が入つておりますから、十分強になつておりますが、二十五年度分と二十四年度分の賦課額を比較いたしますと、半分以下になるような状態でございます。従いまして、さような点を考慮願いますれば、予定申告の段階におきましては、私はそう問題はないのではあるまいかと考えておるのであります。もちろん確定申告の際におきましては、実際に米価もはつきりきまりますし、実收もきまりますから、そのときの状態に基きまして、正確な所得を計算しまして納税していただく、かようなことに相なるのでございます。

石井繁丸日本社会党

○石井委員 先ほど私は税額と所得と取違えたのでありますが、ここではつきりわかることは、二十四年度の所得申告の最終決定においては、二十四年度の超過供出、こういうふうな場面が含まれておつたのでありますが、今度二十五年度は一切超過供出等がなくなつて来ております。そこで二十五年度の七月の予定申告におきましては、大体一反歩におけるところの收入が幾ら入るかというような点を基準として、申告をして——前年度におきましては超過供出等が加算されて最終の確定がされておりまするが、今度の七月における申告は、超過供出等がなくなつておりまするから、それをカットして申告させるというのが妥当ではなかろうかと思うのであります。なお初め多額の申告をさしておつて、去年超過供出等があつた事情に基いて申告をさしておつて、最後のときにはまけてやるからと、こういうふうに税務署は言いましても、なかなか農村では納得しない。三倍の超過供出制度はもはやなくなつて来ておる。こういう実態に基いて、二十四年度の一般反別割に基いた收入の方にかけたところの超過供出の価格、これはカットして、申告するように、その後になお多くの收入があつたならば、その後に補正しろ、こういうふうに段階をつけるべきで、初めに、二十四年度の超過供出があつたので、その高額のものを申告さしておいて、あとで正しく減らしてやるからというのはどうかと思うのでありますが、それらに対して主税局長の御指導はどのようにお考えになつておるか伺いたい。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 超過供出の部分につきましては、御承知の通り超過供出の分は、收穫した年度の所得の全額でございませんで、これは現実に超過供出をいたしました年に対しまして、その超過供出の超過価格の分は收入金額に算人することにいたしておるのであります。従いまして実際問題といたしまして、二十四年度産米の超過供出の分は、二十五年度分の所得としまして課税になることになりまして、二十四年度分の所得として課税しておりまするのは、大部分が二十三年度分の超過供出の分でございます。従いまして、また昨今の状況から行きますと、二十五年度分の農業所得分には超過供出の超過部分の金額——税の部分ではございません。超過供出の基準米価を越える部分の收入金額は、その所得に算入されまして課税するということに相なるかと思うのでございます。従いましてそういう点から申しますると、状況は署しい変化はないと思います。ただ個人的には、前年は相当超過供出をしたが、二十四年度はほとんどなかつたという人もございますし、そういうふうに所得の状況が著しくかわつた場合におきましては、毎年五月一日の現況におきまして、その旨を税務署に申し出まして、承認をしてもらいますれば、必ずしも前年度の実績によらなくてもいいことになつております。ただこれはあまりわずかな差で、お互いに手数をかけますのはおもしろくありませんので、前年度に比して二割以上減少すると認められる場合におきましては、さような承認申請がありました場合には、承認を與えることになつております。例外的な場合に対しましては、そのような法令の運用の適正を期しまして、十分実情に印するようにいたして参りたいと思います。

石井繁丸日本社会党

○石井委員 これは主税局長の言われる通り、二十四年度は、この二倍買上げになつてからは、米の超過供出はほとんどない状態であります。そこで二十四年度にやつた超過供出というのは、大体二十三年度産のかんしよを、春先にほしかんで出した。それから大小麦を代替でやつたのであります。そうして米を食べて、米の方へ食い込んで、麦が高いから、そこで麦を超過供出した。これが大体二十四年度の所得に入つて来ております。もう二十五年度における超過供出というものはほとんどあり得ないだろうと思う。そこでその点につきましては、超過供出の実態並びに二十四年度における超過供出の所得をどう算入するかということは、大体各税務当局も知つておりますから、これらについて主税局の方では万遺憾。なき指導をして、超過供出は実際はないということを——確定期になればわかることだろうと思いますが、これに基いて指導をして、農村において超過供出がことしはない見込みである。この線が出たらば、一応反当所得が幾らであるか、この收穫に基いて申告させるように指導してもらうことが、農村の徴税を円滑化するゆえんではなかろうかと考えますので、かような状況について御検討願いたいと思います。  それからこれは大蔵大臣以下申すのでありますが、税務署もまことに困つておるのであります。これは非常に小さな農家におきまして、あるいは子供に鶏を少し飼わせるとか、あるいはうさぎを一羽二羽飼わせる。ところがことしは農村の税金は一般に申告が少いというので、これを綿密に調べて、鶏を飼うと、どれくらい卵を生むというように、養鶏業者が鶏を飼うような率で計算いたしまして、小さい鶏から年に六百円の所得がある、こう計算いたしますと、非一常に農村に対する税というものが悪税になりまして、しやばに潤いというものがなくなります。この点は大蔵護にいろいろ質問したのでありますが、大蔵大臣としまして、この前所得あるところ課税あり、これは課税の鉄則であるが、そういう点はいろいろと考慮して、潤いのある税のとり矛をしたいということを申されましたが、実際の課税にあたりましては、税務署ではそういうような課税をして、非常に農村の忿懣を買つておる。また税務署の下級の実務に携わる者も、これはまことに残酷であつて、とりたくないという意見でありますが、かような 何人が見ましても非常に苛酷な税金だと考えられるような税は、とらないようにしてもらうことが、非常に必要ではなかろうかと思うのでありまして、主税局長はどういうお考えであるか、またどのように指導をするおつもりであるか、ひとつ承りたいと思う次第でございます。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 まことにごもつともなお尋ねかと思いますが、りくつから申しますると、所得税はやはり、いやしくも所得があれば実際の所得に課税するのが原則でありますから、法令の違反では実はないのでございます。ただどうも実際問題としまして、私どもこういう話をときどき、耳にするのでありますが、実情をよく調べてみますと、更正決定をした場合において、納税者から説明を求められる。その際にどうも完全な資料がないために、つい鶏がいるじやないか、あるいは柿の木がたくさんあるじやないかといつたようなことを抗弁の材料にしでおるような例が、相当あるように見受けるのであります。私は必ずしも全国の各税務署が、そのようなことを全部調べて、現在課税いたしておるとは思わないのでございますが、そういうふうになつておる向きがどうもあるようでございます。でございますから、これは結局その辺のところになりますと、お互いに健全な常識を働かしまして、運用の妥当をはかるというよりほかないのじやないかと思います。たとえば鶏三羽までは課税するなとか、あるいは何はどうするといつたようなことを、具体的にきめますのもいかがであろうかと考えまして、その辺は実情に応じまして、極力お話の通り、あまりにもむりをするといつたような程度に行かないで話をつけるというようなことで、円満な運用をはかつて行つたらとうであろうか、かように考えておるのであります。率直に申しまして、この二、三年どうも基本的な農産物は統制等の関係で、相当嚴重に押えられている。副収入等がかえつて所によつては大きな收入になるというようなところがありましたものですから、勢いそういうものにも大分目をつけるようになつたかと思いまするその傾向が少し行き過ぎまして、お話のような点も出て来たかと思いますが、そういう点につきましては、今後はおのずからよくなるものと思つておりますが、私ども今申し上げましたような趣旨で、極力妥当を期すべく指導いたして参りたいと考えておる次第であります。

石井繁丸日本社会党

○石井委員 次に相続税の問題でありますが、ひとつ大上段から構えまして、農村の一町六反くらいの農家の、建物一棟と、倉が一つの所で相続があつたときに、相続税をとるつもりであるか、とらないつもりであるか、ひとつ承つておきたいと思います。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 相続税の問題につきましては、今回大分改正を加えまして、今までの相続税と大分様子がかわつて来ておりますことを、御留意願いたいのでございます。まず免税点の方は、今まで五万円でありましたのを十五万円に引上げたのでございます。しかもこの十五万円というのは、相続人各人ごとに十五万円ずつ免税するということになつておるのであります。今までの相続税は、御承知の通り、ある人が亡くなりますと、その人の全財産をまとめて課税しまして、それを三人にわけようと、二人にわけようと、すべて同じ負担であつたのであります。ところが今回の相続税によりますと、三人でわけた場合と、一人で収得した場合と、大分影響が違うわけでございます。かような意味におきまして、大分影響があろうかと思いますが、これは従来の相続税と比べて、非常にその辺が違つて来るということを御認識願いたいと思います。  農村の場合におきましては、今農地の価格がいろいろ問題ございますから、どういう程度までかかるか、これは問題でございますが、家屋の場合でありますと、賃貸価格が比較的低くついております。しかりに九百倍から千倍前後に評価いたしましても、私は今度の相続税法で、あまり農村に不利を来すようなことはまずなかろうかと考えますけれども、なお具体的な問題は、所により事情によつて違いますので、一概にはお答えしにくいかと思うのであります。

石井繁丸日本社会党

○石井委員 実例をもつてお尋ねしたいと思います。今度の相続税法では、配偶者などを持つておると、それについては相続分の三分の一は基礎控除になる、こういうふうになつております。そこで三人も子供があると、十五万円ずつで四十五万円引ける。でありますから、大体六、七十万円くらいが免税点に入つて来るという、こういうふうな計算が出て来ようと思われるのであります。そうすると、農村の実態は、御承知の通り相続を放棄いたしますが、相続放棄いたした場合において、一人に一応表向きにおいては財産が来たようなかつこうになるのでありますが、一応不動産等においては、相続放棄をしないというと分割されてしまつて何ともしかたかないから、それに対して若干の代価を出すというような形になつて来る。そこでそういう三、四人の相続人かあつたときは、免税点各人十五万円ということになると、一般の農家においては、一町五、六、反くらいとは相続税というものは考えられない、こういう形が現われて来ております。そのときに、相続を放棄したときにおいて、相続放棄したから一人にみんな来たのだ、こういう形をとるか、相続放棄をしても相当に各人に代償を渡さなければならないという形になつて来ておると思う。そこでそういう場合においては、不動産というものを一人の名儀にして、相続放棄があつたけれども、実際は相当の代償が行つておるという立場から、控除点がこれだけあるから、これには税をかけないのだ、こういう行き方で行く気持であるかどうか。その点ひとつ承つておきたい。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 相続税は非常に合理主義的な見地に立つておりまして、相続によりまして、現実にそれぞれの相続人が取得した価格、それをもとにしまして、それぞれ取得した人に対しまして、相続税を課して行くということに相なるのでございます。従いましてこれはもちろん民法の相続法の規定でございまするが、原則としましては、その相続分の規定に従つて相続されるだろうと思いまするが、それと違いました相続が実際において行われます場合におきましては、法規に違反して裁判所等で取りもどし等、か行われない場合におきましては、現実にそれぞれ得た利益に応じまして、それぞれ相続税を負担していただくということに相なるかと思います。相続税の担税力の理論から申しますると、どうもそのようにするよりほかはないし、またそれが一般的には適当だろうとかように考えております。

石井繁丸日本社会党

○石井委員 この不動産というものは分割するわけには行かなくなる、そこで相続放棄をいたしまするが、相続を放棄したときにおいては、これは一人の者にみんな集まつたから、一人が引続をしたので、これだけのものがあるからというわけで、本来ならば四人でわけて、六十万円ならば相続税というものはないのでありますが、ほかの三人が放棄をすると、一人が六十万円相続したのである。そこで六十万円で農村へ税金をかけよう、こういうふうな形をとつて行く。そうなると不動産というものは、いやでもお互いに共同相続をして、登記面上その他において非常にうるさくなる。幾人もの持ち分の登記になるというようなこと、これを防止するためには、何人かが放棄して農業経営者に集める、こういう形ができて来るのであります。そこで大蔵当局のやり方によつて、一つに集めれば税金をかけるのだ、こういうふうになると、だれも相続放棄することがなくして、結局登記面上資産等は共同持ち分、こういう形になつて来る。それに対して、大蔵省主税局の指導によつて、そういう場合においても、各人がこれだけもらつた、持ち分の放棄をしても、相続の放棄をしても、実際にはそれにしかるべき対価が支拂われておるであろうという見地から、相続したときの姿において六十万円だけ免税点がある。こういう点に立つて、その後において、一人の名儀で相続するということがあつても課税しないということになれば、所有権が一人にはつきりと登記されるようになるが、これに対しては、大蔵省はどういうようなお考えであるか。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 今お話のように共有でなくはつきりわけました場合におきましては、当然税法はそれに従いましてそれぞれの持ち分ごとに課税して行くということに相なるかと思います。その程度までに至らないで、たとえばある一人の人に全部の農地の名儀を移す。その半面その一人の人が他の相続人に一種の債務を負担するといつたようなことをやつた場合におきましてはどうするかという問題が、たしかにその次の問題としてあるかと思います。これもしかし、私は本当に民法の相続分の規定に従いまして、正式に正しくそういうことが行われました場合におきましては、それに応じまして実情に適するようにいたすべきものではないかと考えますけれども、この辺はやや具体問題につきまして、なお若干法律的に検討を要する問題がございますので、よくひとつそういうことにつきましては、研究してみたいと思いますが、要するに相続税は今申し上げましたように、相続に際しまして、実際に相続人が利益を受けた、取得しましたそれに対しまして、原則は課税して、行くということに相なるのでございます。

石井繁丸日本社会党

○石井委員 最後に今度の相続法は、一月にさかのぼつて実施されるわけになつておりまするが、十二月中に死んだ人と、一月に死んだ人は、これは法律がかわつたのだからしようがないといえばそれまででありまするが、非常に大きな相違が来る。特に各個人がみな控除点を持つということになりますと、一月一日以降においては、ちつとも税金がかからない。ところが一方においては、税金が非常にたくさんかかるというところが出て来る。実際今所得税を納めたり、また相続税を納めたりすると、ほとんど農家としては破綻に瀕するというような状況が出て来ておるのでありますが、この経過につきまして、法律上はこうであるというふうな形でありますが、これについては何としても公平の原則にそむくと思うのでありますが、主税局長としましては、大蔵省を代表いたしまして、どういう方法でそれらの人との不均衡を処理するつもりであるか、これをひとつお伺いいたします。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 今お話のとおり、今度の相続税は、ことに中小の資産で、相続人の多い人の場合におきましては、従来と比べて非常な違いでございます。子ども三人ございますと、五十万円までは、民法の相続分に対しまして相続しますと課税になりません。それから百万円なり二百万円くらいの財産がありましても、子供が多い人たちの場合におきましては、負担が今までと比べまして三分の一、四分の一にも減つてしまいます。しかしこれはあくまでもその方が合理的だということで改正いたしたわけでございますが、この前のものにつきましては、どうも旧法によりましてやつておりますので、その差なくするということも、なかなかむずかしいのではないか。むしろさように大幅の改正をいたしまして、相続税の合理化をはかりましたから、今後の分からは、まつたくその正しい合理的な相続税を納めてもらうということで、ひとつごしんぼう願うよりほかしかたがないと思います。

井上良二日本社会党

○井上(良)委員 関連した問題について簡単に二、三点質問したいのです。一つは、今上程されております法律の改正に伴つて、今度政府が強制買収をやめて、これを譲渡買牧といいますか、そのように切りかえたのですが、この譲渡買牧をやります場合に、譲渡価格の基準となり、また地価に非常に重大な関係を持ちます耕地及び宅地の固定資産税の賦課の方法ですが、この賦課率は、一体どのくらいに押えようとするのか、これを明らかにしてもらいたいことが一つ。  次は附加価値税でございますが、シヤウプ勧告に上りますと、畜産物及び畜産加工品の一部といいますか、そういうもののには免除せよという勧告があるように記憶しておりますが、この畜産物並びに畜産加工品の一部に附加価値税を政府としてはかけるつもりかどうか。この二つの点だけを明らかにしていただきたい。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 最初のお尋ねでございますが、農地につきましては、現在の農地の統制額の二二・五倍、これを農地の評価額といたしまして、それに対しまして、百分の一・七五という税率をもつて、二十五年度は賦課することになつております。二十六年度以後におきましては、別にさらにそれぞれ適切な措置をきめまして、適正な課税をすることになつておるのでございますが、さしあたつてはさようなことになつておるのでございます。  第二にお尋ねの、畜産物に対する附加価値税の課税の問題でございますが、これは、主として農業の副業として行われる畜産物の收入に対しましては、附加価値税は原則として課税しないことにいたしております。ただ自己が事業場、営業場等を設けまして、もつぱら家畜を飼育して畜産物を加工し販売する、こういうような場合におきましては、これはどちらかと申しますと、一般の製造加工業等と違う性格を持つて参るところが多いので、そういう場合におきましては、課税になる場合日もあろうかと思います。で農家の副業としまして行う場合には、課税しないことになつておるのでございます。

山村新治郎自由党

○山村委員長代理 本日はこの程度にとどめまして、次会合は公報をもつてお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。     午後四時三十四分散会

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