農林委員会 第23号
- 発言数
- 61 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1950/04/03
会議録
○小笠原委員長 これより会議を開きます。 議事に入る前に、議案が付託になりましたから御報告いたします。去る三月三十一日、内閣提出による家畜改良増殖法案が、本委員会に付託と相なりました。以上御報告いたします。 次に、小委員の補欠選任を行います。去る三月二十七日、石井繁丸君、同じく三十一日小淵光平君が委員を辞任せられました。なお、委員を辞任せられました石井繁丸君は林業対策小委員及び蚕糸価格安定に関する法律案起草小委員でありました。また小淵光平君は林業対策小委員、公共事業小委員及び蚕糸価格安定に関する法律案起草小委員でありましたので、これら各小委員の補欠選任を行わねばなりませんが、これは先例によりまして委員長において指名するに御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それでは林業対策小委員及び蚕糸価格安定に関する小委員には石井繁丸君を、また林業対策小委員、公共事業小委員及び蚕糸価格安定に関する小委員には小淵光平君をそれぞれ指名いたします。 —————————————
○小笠原委員長 それでは、まず牧野法案を議題とし、その討論に入ります。 この際討論の通告がありませんので、これを省略し、ただちに本案に対する採決を行います。 本案の原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔総員起立〕
○小笠原委員長 起立総員。よつて本案は原案の通り全会一致をもつて可決いたしました。 なおこの際、委員会の報告書の件について、お諮りいたします。これは先例によりまして、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。 —————————————
○小笠原委員長 次に家畜改良増殖法案を議題とし、その提案理由の説明を求めます。 —————————————
○坂本政府委員 家畜改良増殖法案の提案理由を御説明いたします。今さら申し上げるまでもなく、畜産を振興することは農業経営の合理化を促し、農業の総合生産力を増強し、もつて農業経済の安定をはかるとともに栄養食糧を確保し、国民の食生活を改善するためきわめて肝要なことでありますので、政府といたしましても種々畜産の振興に関する具体的方策を策定いたしまして、その有効適切なる実施に努力いたしているのであります。なかんずく種畜を確保しその利用の増強をはかることは家畜改良の基本であり、畜産振興の根幹をなすものでありますので、昭和二十三年八月から施行せられました種畜法等に基き鋭意その施策を進めているのでありますが、種畜法施行以来一年有余の経験にかんがみ、その一部を改正するとともに、最近急激な普及を示しておりますところの家畜の人工授精の健全なる発達をはかるため、必要な規制を加えまして、家畜改良増殖の施策を行おうとするものであります。以下本法案の主要なる内容について、その概要を申し上げたいと思います。 第一は現行の種畜法によれば、種畜検査はすべて農林大臣が行うことになつているのでありますが、この際臨時検査の一部については、都道府県知事に行なわせようとすることであります。すなわち種畜検査を農林大臣において行うことは、その判定基準を統一するため必要なことであり、今後もこれを原則とすることにかわりはないのでありますが、不測の事故により種畜を補充する必要が生じたとき、これを機動的に行わせるためには、都道府県知事をして臨時に種畜検査を行わしめ、種畜を補充せしめる道を開くのが適当と考えられるからであります。 第二は、家畜人工授精の健全な発達をはかるため、家畜人工授精師、並びに家畜人工授精所を免許あるいは許可制にするとともに、家畜人工授精の実施に必要な規制を加えたことであります。家畜に対する人工授精術の応用は、わが国においても十数年以前から試みられているのでありますが、特にここ数年来急激に普及いたしており、政府といたしましても都道府県に対し、家畜人工授精施設の開設を勧奨し、明年度におきましては、全国二百六十箇所に対する半額国庫負担の経費を計上しその普及推進をはかつているのであります。かくのごとく家畜の人工授精は現在飛躍的発展の段階に達しているのでありますが、一歩その運用を誤れば家畜人工授精に対する信用を失い、その健全な発達をはばまれるおそれがありますのでこの際これに適当な規制を加え、、その適正な実施を確保しようとする必要があると考えられるのであります。 第三は、現行種畜法にありますところの家畜登録協会に関する規定を廃止したことであります。すなわち現行法で家畜の登録を目的とする団体として、特に家畜登録協会について規定しましたのは、当時民間団体が家畜登録の事業を行うことは、事業者団体法に規定する禁止行為に該当するとの意見が有力でありましたので、家畜登録事業の重要性にかんがみ、特にこれを同法の適用除外にしようとの意図によつたのでありますが、最近有力な意見として、家畜登録事業は事業者団体法による禁止行為に該当しないのではないかとの解釈が示されましたので、かかる意味からは、もはや家畜登録協会を法的に規制する必要がなくなり、むしろこの機会にこれを自由な形で民間の創意により、民主的に運営させるのが適当ではないかと考えられるのであります。この処置により家畜登録協会は法律上の特別の制度としては廃止されるのでありますが、家畜登録事業が家畜の改良増殖上きわめて重要なことにはかわりないのでありますから、政府といたしましても従前同様この種事業の普及発展に努力いたす所存であります。 第四は、現行法に認められておりますところの種畜の確保に関し、必要がある場合における家畜の移動、または屠殺の制限に関する農林大臣の権限を廃止したことであります。これは現行種畜法制定以後における家畜の事情の好転に伴い、もはやかかる非常手段を講ずる必要が少くなつたと認められるからであります。 以上が本法案の内容のおもな点でありますが、本法案はその円滑なる施行によりまして、現下の家畜の改良増殖、ひいては畜産振興に対する澎湃たる要望の一端にこたえるとともに、畜産の飛躍的発展の実現に資し得られるものと考えられるのであります。 右のような理由によりまして、この法案を提出した次第でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに可決せられんことをお願い申し上げます。
○小笠原委員長 これにて本案に対する提案理由の説明は終りました。 —————————————
○小笠原委員長 次に植物防疫法案を議題とし、政府の提案理由の説明を求めます。坂本政府委員。 —————————————
○坂本政府委員 植物防疫法案につきまして、その提案理由を御説明申し上げたいと思います。農業生産の安全を確保し、さらにその増進をはかりますためには、国内の防疫を行うとともに、海外からの新しい病害虫の侵入を防止して、作物のかかる病害虫による損害を防止いたしますことが重要な要素なのであります。海外からの病害虫の侵入防止につきましては、従来輸出入植物検疫法によりまして、植物の輸出入に伴う検疫事業を実施して来たのであります。また国内におります病害虫の対策としましては、明治二十九年制定せられました害虫駆除予防法がありますが、この法律の制定当時は病害虫の防除に対する知識水準がきわめて低く、農業者の自主的防除を期待することが困難でありましたので、現在からすれば一般的な病害虫を対象といたし、地方長官がその防除方法を定めて農業者に防除を行わせるということが建前とされましたので、特殊な病害虫を絶滅し、または蔓延を防止するために特別の措置をとるというようなことは、まつたく考慮されていなかつたのであります。その結果、新しく国内に侵入した病害虫や、その他の特殊な病害虫に対しまして、国または地方公共団体が必要な措置を講ずることができなかつたために、幾多の病害虫が蔓延土着して、農作物に重大な損害を与えるようになつたのであります。この法律は以上のような欠陥を補うため、害虫駆除予防法を改廃いたしまして、ばれいしよ輪腐病のような新たに海外から侵入したもの、または蜜柑蝿、ばれいしよ凋萎病のような、すでに国内のごく一部に存在している恐るべき病害虫につきまして、その伝播、蔓延を防ぐのみでなく、さらにこれらをその存在地区内で絶滅するため、国におきまして強力な防除措置を講じ得るようにしたのであります。また国内の種苗の移動に伴つて恐るべき病害虫が伝播、蔓延することが多いので、これを防止するため、このようなおそれのある種苗の検疫を実施し得るようにいたし、これに従来の輸出入植物検疫法を若干強化改正いたしまして整理統合し、国際的、国内的な植物の防疫に関する一貫した法律を立案したものであります。 以上がこの法律を提出した理由でありますが、何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
○小笠原委員長 これにて本案に対する提案理由の説明は終りました。 —————————————
○小笠原委員長 次に自作農創設特別措置法の一部を改正する等の法律案を議題としその提案理由の説明を求めます。坂本政府委員。 —————————————
○坂本政府委員 自作農創設特別措置法の一部を改正する等の法律案の提案理由を御説明いたします。 御承知のごとく農地改革の事業は、農地及び牧野の買収並びに売渡しを終りまして、目下はこれに伴う登記事務の促進に努めている段階でありまして、おおむね所期のごとき目的を達成することができました。この間における多数関係者の努力に対し敬意を表しまするとともに、この大事業がさしたる支障なく、ここに一応の完了を見ましたことは、同慶に存ずる次第であります。 さて右のごとき農地改革の段階に臨みまして、今や問題は農地改革によつて達成せられた成果を恒久的に保持するところの方策を確立すべき時期であると考えます。すなわち今回提案いたしました農地関係改正法案は、この趣旨におきまして、現行制度によりまする政府の農地及び牧野の買収につき、一時点を画しまするとともに、今後に一定の制限を越えて生ずる小作地につきましては、農地改革によつて立てられた諸原則を恒久的に実現して行くとの精神に基いて、その自作地化をはかつて参るための新たなる方法を規定いたしておるのであります。 改正法案の骨子を申し上げますと、第一に、本年二月十一日以後に自作農創設特別措置法第三条に該当する小作地が生じたといたしましても、同法による政府買収は、これを行わないことであります。もつとも同期日以前の事実に基いて当然政府が買収すべきであつた小作地等、いわゆる買収漏れのものにつきましては、あくまでも同法の規定を適用して、政府買収を続けることは申すまでもありません。 第二に、本年二月十一日以後に自作農創設特別措置法によれば、政府買収に相当する小作地、すなわち不在地主の小作地または平均一町歩を越える小作地を生じました場合には、政府買収にかえて、農地委員会の定める計画により、土地所有者より耕作者に強制的に譲渡せしめることといたしたのであります。従つて土地所有者に対し新たに農地証券を発行交付することを廃するとともに、土地を取得せんとする者に対しては、政府において適当なる資金供給の方途を講じたいと考えておるのであります。なお従来のいわゆる認定買収及び宅地の買収は、現行法により買収すべきものを除いて、将来はこれをとりやめ、農地問題の処理を農地委員会において簡単明確に処理し得るものにとどめましたが、その理由は、恒久制度といたしましては、問題を重要点に限定して、その正確かつ円滑なる実施を確保したいと考えるからであります。 第三に、市町村における農地委員会と農業調整委員会を合体して、新たに農業委員会を設け、農業に関する諸般の問題をこの委員会において処理することといたしたのであります。このことは財政上の理由によりますると同時に、今後の状況におきましては、一個の農民を代表する委員において、直接農民に利害関係の緊切な問題を全般的に処理して行こうとするのでありまして、いわば恒久的な制度としての農地委員会の発展の当然の帰結であると存ずるのであります。また新たなる農業委員会といたしましては、委員会の構成について現行制度よりも一層実態に即するように小作農及び中位以下の経営規模に属するもので、小作的と考えられるものを一号階層として五名、耕作の業務を営む者で右に該当しないものを二号階層とし十名、合計十五名といたしました。 以上のほか改正を加えた事項もございますが、御参考のためお手元に法律案の要綱をお配りしてありますから、それについてごらんいただきたいと思います。 何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
○小笠原委員長 これにて本案に対する提案理由の説明は終りました。引続き質疑でありますが、それは後刻行います。 —————————————
○小笠原委員長 次に農業協同紬合法の一部を改正する法律案を議題としその質疑に入ります。渕委員。
○渕委員 農業協同組合法の一部を改正する法律案につきまして質疑を行いたいと思います。 御承知のように、戦後日本の農業の自主的な発達のために、農業協同組合が農民自身の手によつてできまして以来、今日までの跡をたどつて見ますとき、はたしてこれが完全に運営されておつたかどうかということに、疑問を抱かざるを得ないのであります。特に農民の自由意思によつて決定せらるべき農業協同組合の現段階における結果をながめて見ますとき、各種多様な農協が生れて参りまして、その結果農業協同組合が負担するところのいろいろな方面における重荷というものは、耐えられないような状態になつておるのであります。こういつたことが農協が問題にされ、農協自身の経営が苦しくなつた大きな原因であると私は存じます。まず農林大臣にお伺いいたしたいのでございますが、農林大臣は御出席でないのであります。 〔委員長退席、野原委員長代理着席〕 これらの最も大きな日本農業をどうするかという重大な農業協同組合の改正法律案を審議するに当つて、農林大臣の姿が見えないということは、われわれとしましては、まことに不満足であります。農業協同組合課長は、その方のエキスパートでございますけれども、組合課長に聞きましたところで、ただ事務的な答弁しか得られないと私は存じます。従いまして質問の通告はいたしておりますが、農林大臣に私お伺いしたいことのみでございまして、後日農林大臣を出席さして、この重大な農協の問題につきまして質問したいと思います。何となれば、この改正法律案を出さなくてもいい事態と申しますか、法律的な解釈になつておるのに、何を苦しんで、この法案を出したかというこ自体にわれわれ疑問を抱かざるを得ない。農民の自由意思による決定でございますならば、何を苦しんで兼営禁止を新たに加えればならぬかという点からお伺いしたいので、農林大臣の出席を求めまして、私は質問を続行いたしたいと思う。本日は質問を留保しておきます。
○坂本政府委員 淵委員からただいま御指摘がございましたが、実は農林大臣はきようやむないことで他出をいたしましたので、次の機会に参りまして、十分御納得の行く御答弁をいたしたいと考えております。御指摘の通り、われわれも農業協同組合の健全な発達、育成ということには、ふだんから努力をして参つておるのでありますが、なお遺憾な点もあろうかと思います。今回提出をいたしました法案につきましては、さような意味で、少くともこれを一歩前進をさせるために、実は御審議を願うことにいたしたのであります。大臣の出席を本日いたしかねますことにつきましては、まことに申訳ないと存じますが、ただいま申しまするような事情でありまするので、御了承を願います。次会には必ず出席をいたさせます。
○小平(忠)委員 ただいま農業協同組合法の一部を改正する法律案を議題に供されたのでありますが、ただいま自由党の淵委員からの発言、まつたく同感であります。その点は与党である自由党の委員の発言が、与党の発言にあるまじきような面もあるようですが、これは当然野党の立場から言いますと、そういつた発言があつたから同調するのでなく、公正に考えてみた場合に、農業協同組合の現状はどうであるかということは、大臣、次官、農政局長、部課長、十分御承知のことだと思う。にもかからず、この重要法案を提案しておきながら、大臣がまず見えて、そうして農協の現状に対する考え方を端的に披瀝されて、そうしてこの改正案を政府提案として出すに至つた理由なり、その必要性を強調されてこそ、この農業協同組合の現状に対する農林大臣の認識が十分にあるということを、われわれは認めるのであります。しかるにお見えになつてないということにつきましては、非常に私たちは重要視いたします。従いまして委員長におかれては、本案の審議は大臣の出席を願つた上で、審議されんことを、私から要求をいたしたいわけであります。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野原委員長代理 皆さんにお諮りしたいと思いますが、ただいま小平さんからの御提案、まことにごもつともだと思いますが、大臣の出席はいずれ当然出て来なければならぬと思います。しかしせつかく政務次官も参りましたし、農政局長も来ておることでありますので、大臣に答弁を要求する以外の、何か内容等について御質議もあろうかと思いますが、時間的にもせつかくの機会でありますので、でき得べくんば、大臣に対する答弁の要求等は、いずれ大臣の出席のときにするといたしまして、農政局長、政務次官等に対する質問をおやりになつたらいかがかと思いますが、いかがですか。
○吉川委員 私は淵委員や小平委員の御意見にまつたく同感であります。賢明な委員長にも似つかわない今のお言葉です。大臣の御所見を伺えなければ、われわれはこの細部にわたつての質疑をやることは意味はないと思いますので、どうか委員長においては、さようとりはかられんことを願います。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○野原委員長代理 ただいまの吉川君の御意見のような方が多いようでございますので、しからばさようとりはからいまして、ただいまの農協法に対する質疑はあとまわしということにいたします。 —————————————
○野原委員長代理 先ほど提案理由の説明のありました家畜改良増殖法案に対する質疑を行いたいと思います。
○原田委員 この増殖法案の第二条の問題でありますが、これに「国又は都道府県は、第二章以下において規定する事項以外の事項であつても、家畜の改良増殖の促進に有効な事項については、これを積極的に行わなければならない。」この積極的ということが、どういう程度のものであるか、その範囲を一応伺いたい。
○山根政府委員 法律の第二条に、「家畜の改良増殖の促進に有効な事項については、これを積極的に行わなければならない。」と規定いたしました趣旨は、申すまでもなく、畜産の今後における重要性にかんがみまして、国、都道府県が全般の畜産の問題を強力に取上げ、これに対する施策を積極的に行わねばならないという精神的な意味を持たせたつもりでありますが、これに対して具体的に、たとえばどういうことが考えられるか、こういうお話のようであります。それに対して、たとえて申し上げますと、もちろん法案の第二章以下にそれぞれ実は具体的な規定がありますが、そのほかに私どもが考えておりますことを具体的に申し上げますと、たとえば畜産に関し専門的知識または経験を有する者の意見を聞いて、家畜改良増殖に関する計画を樹立するととに、これを最善に達成するためにいろいろな努力をすること、改良の原種となるべき優秀な家畜を購買し、またはみずから、生産することによつて整備し、これを貸付し、もしくは配付し、または種付けの用に供することでありますとか、さらに家畜人工授精、能力検定、その他家畜の改良増殖のために必要な施設を設けて奉仕すること、あるいは家畜の改良増殖に関する技術及び知識の普及をはかつて行くこと、家畜の改良増殖を促進するために必要な資金、飼料等の確保について積極的に努力すること、家畜の登録事業に関し、必要な指導または援助を与えること、種畜の育成事業をみずから行い、またはこれを援助すること、共進会、展示会等を開催し、またはこれを援助することによつて、家畜改良に関する意欲及び知識の増進をはかる。このほかにももちろんいろいろあると思うのでありますが、私どもにおきまして、さしあたり具体的な事項として考えておりますことは、以上のようなことであります。
○原田委員 積極的にということが非常にぼけてしまつて、末端に行つた場合には、解釈に苦しむのではなかろうかと懸念するのであります。今、局長の説明で内容の一部はわかりましたが、これを合法的に修正して、この法文がほんとうに生きるようにやることがよいのではなかろうかと思うので、修正案をここに提議したいと思うのでありますが、これはまだ同志ともはかつておりませんので、あとへまわしてもよろしいが、結局今お話になつたようなことを具体的に法文に表わすことがはつきりする。それによつてこの法の目的を完遂するということにならなければ、私はこの点で非常に疑義が多いと思います。私、修正案の原稿を持つておりますけれども、これはまずあとまわしにいたしまして、そのことを重ねてお尋ね申しておきたいと思います。 この際種畜法を改正せられて家畜増殖法案というものに改められたのでありますが、従来の種畜法の中には、主として登録が重大問題として取上げてあつたのであります。この際登録というものを全然廃止をして、そうしてこれによつて法をつくられた。これにはどうも非常な困難性があつたろうと思うけれども、畜産局の従来からの畜産奨励の面から、登録をとるということは非常にまずい。どういうわけで登録をとらなければならなくなつたか、その理由をもう一度お聞きしておきたいと思います。
○山根政府委員 御指摘のように、現行の種畜法の規定によりまして、家畜登録協会が特殊な人格を持つた団体として規定されておるのでありまして、これの行う事業は、種畜の改良増殖上非常に重要なものであることは、私どもも同様に感じておるわけでありまして、実は私どもといたしましては、従来の形の協会、すなわちこの法律に基く法人格を有する団体として、登録協会の存続につきましては、御意見と同じようにこれを存続させて行きたいという気持を持つておつたのであります。法律の改正案の制定にあたりましてこういう気持で関係方面と種々折衝をいたして参つたのでありますが、これはいろいろないきさつもあつたのでありますが、結論として申しますと、実は事業者団体法という法律が御承知のようにあるのでありますが、この法律との関係において、この協会がいろいろな問題になつたのであります。その結果、特殊の法律でもつてこうした団体を認めるということは、実はおもしろくないじやないかという、結論としてはそういうことになつたのであります。その結果、私どもといたしましてはそういうことになりまして、私どもが重要視しております家畜の登録事業が、はたして従来通りできるかどうかということについて、非常な関心を持たざるを得なかつたわけでありますが、これにつきましては関係の方面と種々折衝を最近まで続けました結果、登録協会がこの法律に基く特殊な法人団体としてはなくなるにいたしましても、別の根拠を持つた人格として、従来通りの登録事業を、従来通りの計画において続行することにおきましては、何ら支障がないという結論に到達いたしましたので、最初提案理由の御説明にも申し上げましたように、むしろこの機会にこれを自由の形で民間の創意により民主的に運営されるのが適当でないかというような面も、実は一方においては考えまして、そういういきさつなり、そういう考え方でもちまして、一応家畜登録協会の規定を現行法からは削除いたしたような事情であります。ただ、くどいようでありますが、私どもといたしましては、登録事業の重要性は、今後においては従来にも増して必要であるということの認識は十分持つておるわけでありまして、こうして形をかえますことによつて、登録事業がいささかでも後退するというようなことのないようには、今後法律の運用なり、あるいは私どもの施策の面におきまする手当等の面におきまして十分注意して参りたいと考えております。
○原田委員 説明では、ほぼわかりましたけれども、大体登録協会というものの性格は、すでに当局は御承知であります。終戦後現在の段階において、登録事業というものがまつたく完全に進歩したために、今日各種の種類が固定繁殖をやつておるのであります。しかもこれは種畜法の中に含めて、国の一つの認可機関、指導機関としてやつておられたのでありますが、これを急にとられることにおいて、登録協会の事業というものにたいへんな影響を与えるのではなかろうか、私さように考えるのであります。しかし事ここに至りましては多くを語る必要はないと思いますが、この後の登録協会に対しての本省の考え方を、もう少しはつきりした態度で臨むということだけを明示していただきたいと思うのであります。その点をお伺いしておきます。
○山根政府委員 この法律によりますと、従来の種畜法に基く家畜登録協会は附則の第五項をもちまして、九十日を経過したときに、現に存するものはそのときに解散するということになつております。従いまして九十日たちますと、一応従来の家畜登録協会はなくなるわけでありますが、これを引続いてどういう形の団体にもつて行くかということであります。これにつきましては、現行法も御承知のように、大部分の規定を民法の公益法人の規定を準用いたしておりますようなことから考えまして、私どもも引続いて残ります団体は、民法の規定による社団法人として、これを後継団体というか、引続いての団体として、基く根拠法規はかわりますけれども、この団体が私どもの所管の団体であり、これに対する私どもの考えております考え方なり、あるいはそれに私どもが期待しております働きというものは、従来の種畜法に基く登録協会といささかも区別をつけないで、団体としては民法に基く団体でこれを後継さして行きたい。ただいまのところではかような考え方をいたしております。
○原田委員 説明がきわめて不完全でありますけれども、まずはずすことが民主的であるということは、一応私どもも納得できるのであります。そもそも民主的な登録協会を法でくくつたということが、大体間違つているということが言える。その点は了承いたしました。この後の運営と、従来の面子の関係等から憂慮いたしましたので、一応これをお聞きしたのであります。 次にお尋ねいたしたいことは、定期の種畜検査は国が直接やる。臨時検査は都道府県知事にまかせるというようなことでありますが、この問題で私どもは非常に憂慮しているのであります。従来国がやるべきものを都道府県にやらせる。そういう場合には、いつも経費の関係が、従来でさえ必要経費の二分の一くらいしか国は負担していない。その他は臨時的に地方庁が負担をして実施をやつているのであります。ところが今回のいろいろな面を見ますと、その額は制限を受けている。ところが仕事の面は拡張せられるということになりますと、従来よりももつと地方庁は負担が重くなる。しかもすでに各県でも県会はもう過ぎている。出し抜けにこういうものをやらなければならぬということは、国としては非常に親心のないやり方だと私は思うのであります。結局国が直接こういうものをやるとすれば、国自体が地方庁に迷惑をかけないような予算の措置が望ましい。そういうことをやらないで、出し抜けにこういうことをやられますことにおいて、地方庁は非常に迷惑をこうむるのであります。その点について政府はどう考えておられるか、一応御意見をただしておきたいと思います。
○山根政府委員 検査を従来国営という形をとつておりまして、県に委託をいたしておつたような場合に、所要の経費の配付が非常に不足でありましたために、府県庁にえらく御迷惑をかけておつたような場合も多かつたろうかと、実は思うのであります。私どももこの経費の増額には、従来財政当局としばしば折衝をいたしたのでありますが、遺憾ながら十分な経費が計上されていなかつたために、そういうこともあつたわけであります。これにつきましては、もちろん経済事情の変化とともに、国の財政事情等々もあわせ勘案いたしまして、今後におきましては、この経費の増額については、引続いて私どもの立場において努力をいたしたいという気持を持つております。ただこの法律によつて、今後その一部が府県の仕事になるわけでありますが、これについてあるいは府県では、すでに従来の計画のもとに、国の若干の経費を見込んで予算も計上し、それに基いて計画も進行いたしているこの際、法律を改正することによつて、それが府県の仕事に移りかわる。従つて経費も国からは来なくなる。こういうようなことでありましては、府県としてはまた新しい迷惑をこうむる。こういう御趣旨のようでありますが、この点に関しましては、これは法律の三十六条以下に規定してございますけれども、新しい規定といたしまして、種畜検査を行う場合に、今後においては手数料をとる規定があるのでありまして、これを財源として県の検査も行つていただくという建前をとつているのであります。それと同時に、今後といえども、国がやります国営の検査に対しましては、県にやはり委託する場合もありますので、その場合に対しましては、従来と同じように国から委託費を差上げる。そういうものを財源として、あるいは不十分かもしれませんけれども、県にはひとつお骨折を願いたい。こういう気持でいるわけであります。
○原田委員 ただいま手数料の話が出ましたが、これは私はけしからぬと思います。地方が困つているのに、強制検査をやつて、その上に国が手数料をとるということは、これは民主的なやり方でないと思う。その点に私は非常に地方民を何だか愚弄したような政策のように考えるのであります。やはり手数料をとらなければならぬのですか。これはとんでもない考え違いだと私は思います。検査が強制であり、強制でやつて、手数料をとるということであるならば、要するに手数料をとるための検査をやる、こういうことに解釈を受けた場合に、どうなりますか。この点をもう一応お伺いしておきます。
○山根政府委員 強制検査をやつて、しかもそれに対して手数料をとるということは、これは考え方によりましては、ただいまお話がありましたように、まことにおかしな話じやないか、けしからぬ話じやないかということも、これは言える面もあるかと実は思うのであります。しかし一方におきましては、検査をやりまして、それに対する検査の証明書の交付、これが使用者個人のために行われるものであり、そのために種畜証明書の印刷、あるいは用紙代等、そういろ経費の若干と申しますか、一部をその申請者に負担させることは、ある意味では合理的な面もあるわけでありまして、従いまして額がはたして不当に高額であるかどうかということに、そういう考え方からいたしますと、問題は移るのではないかと考えるのであります。従いまして、この額を非常に高くしないようにということが、私どもの考慮いたした点であります。同時に額はかりに適正でありましても、お話のように手数料収入を上げるために不必要な検査を強行するというようなことの問題になりますと、これはこの法律の運用の問題になるわけでありまして、もちろん十分戒心して行かなければならない点であると考えておるわけであります。国なりあるいは都道府県の財政の問題が一方においてはありましたので、はなはだ苦しいりくつではありますけれども、今のような考え方を実はいたしたのでありまして、将来国、府県の財政が緩和されましたあかつきに、こうした強制的な、しかも全部に対する強制的な検査に対しまして手数料を減免するという方向につきましては、私どもも考え方としては持つて参りたい、かような考え方でございます。
○原田委員 手数料については今の説明でまだはつきりわかりませんが、実費の程度でとるということに了承してよろしいかと思います。次にお尋ねしたいことは、人工授精ということが全国に普及徹底をするということになりますと、これによつて一面には失業者が出るのではなかろうか、こういうことが考えられます。全国の種牡牛馬管理者の数だけでも一万を越えております。ところが人工授精をやるためにそういう仕事ができなくなる。全国で二百六十という数でありますから、大したものでもなかろうと思うけれども、人工授精は一頭について何百もの妊娠歩合を高めることができるので、これがために失業者が出るということになつたらたいへんな社会問題を起すのではなかろうか、こういうことも一応心配いたします。同時に生産地帯からこれを考えましたときに、種牡牛、種牡馬の生産を極力奨励をいたしておつて、それがために畜産というものが成立しておるということも言えるのでありますが、そうなりますと、優秀なもののみで、ほかのものは絶対に売れない、こういう隘路もただちに出現するようなことになるのでありますが、その点に対しての、人工授精の限度をどの程度に考えておるか、また受胎歩合が八八%あるいは九〇%とか七五%とか言われますが、所によつてはまた人工授精でなく、直接現物のペニスをそのまま交接をする、その方が成績がよろしい、半面にはこういう反対意見者もあるようでありますが、その点について専門的な見解から一応説明をいただきたいと思います。
○山根政府委員 人工授精を行うことになりますと非常に能率的になる関係で、従来の種畜業者が失業するといいますか、経済的に打撃を受けるということは、実は人工授精をとりあげる際の大きな一つの問題になつておるのでありまして、これに対して何らかの救済策を講ずるようにという御趣旨は、私どもも十分考慮いたしたい。それでは具体的にどういうことを考えておるかということになりますと、これは実は先般来種々考究中でありまして、たとえば種牡畜業者に対して、希望があればできるだけ優秀な品種としかもそれを私どもの牧場に持つておりますものの中から、優先的に交換といいますか払下げをして、新畜に切りかえをしていただくということも一つの考え方ではないかというようなこと等を取上げまして、ただいまこの対策については種々考究いたしておりますので、御希望なり御趣旨にできるだけ沿うように結論を出したいと考えておりますから、御了承願いたいと思います。 それからもう一つ人工授精はどの限度に考えておるかということでありますが、これはもちろん津々浦々すべての家畜に人工授精を実施するというようなことは、少くともただいま考えてはいないのでありまして、これはもちろんいろいろな種畜の資源の関係等もあります。また種畜の分布状況なり、牝畜の分布状況というような点から、技術的にそういうことができないという面もありますと同時に、一方においては、そうは申しましても何しろ新しい試みでありますし、諸外国の実例はもちろん持つておりますけれども、いろいろ御心配になつておりますような諸点も、もちろん私どもの頭の中にあるわけでありまして、そういう点も若干考慮いたしまして、ただちに全国すべての所に、これをすべての家畜にまで及ぼすということは、そういう面からただいまのところでは計画はいたしておりません。
○原田委員 今諸外国のお話が出ましたが、この人工授精につきましては、要するに血統、能力、体格の統一ということが根本目的だと思うのでありますが、特に乳牛方面につきましては、諸外国の血統を入れることが重大なる役割を果すということは申すまでもないのであります。つきましては、この際人工授精を奨励する意味から、一歩を進めて、アメリカの優秀なる血統の精液を、何かの方法で日本に飛行機ででも持つて来て、優秀なるものにこれを人工授精するという考え方まで持つておるかどうか、その点をお伺いしておきます。
○山根政府委員 外国から優秀なる精液を輸入するということにつきましては、ただいま関係方面とも種々話を進めておるわけでありまして、そういう計画を持つておるということを申上げておきます。
○原田委員 もう一点。それでは結論に到達いたしますが、先ほど満場一致で牧野法が通過いたしました。これはまことにけつこうなことであります。一昨日も申し上げました通り、牧野の利用価値を、どうしても畜産局は高度に利用しなければならない。牧野を利用しまして、完全無欠な種畜の育成をやらなければならないと、私は考えるのであります。要は今日のような能力本位で家畜を改良しなければならぬ場合においては、国がある程度の貸与規定をつくつて、優良種牡畜の育成生産を牧場でやる、牧場で出たものを、国が保証したものを、各県の地域的に改良の目的に沿うようなものを配布してやる、これが一番重要な裏づけの点であると私は考えるのであります。ところがいろいろ先ほどから予算の話を申上げましたが、何をいうても予算の裏づけがないために、こういうわくの中で仕事をしなければならないというようなことに、結局なるのではなかろうかと思うのであります。畜産局の重大使命として、こういうことをやることによつて、初めて全養畜農民が畜産局を慕うことになり、また国のありがたみも痛感することになる。そういう面からいたしまして、少くもこの家畜の貸与制度を、今回の議会には間に合わなくても、次期議会くらいに提出して、予算の裏づけをして初めて完全なる種畜の確保をし、それを奨励の基本とする、こういう気持があるかどうかを一応お伺いして置きたいと思うのであります。
○山根政府委員 畜産の振興のために種畜の貸与制度を拡充するといいますか、強化するということが一番効果のあることであることは、私どももまつたく同感でありますが、このために相当な経費がいるというようなことから、今日そのことが十分行われておりません。これは私どもも非常に遺憾に思つているわけでありまして、私どもはできるだけ早い機会に、私どもの政策を御趣旨に沿つた取上げ方をひとつやつて参りたい。次の国会に法律でそのことを提出することになりますか、あるいはどういうことになりますか、これはまだここではつきり申しかねますけれども、私どもがそういう考えを持つていることだけは、はつきりお答えできると思います。
○原田委員 今の問題で幸い政務次官もおいででございますから、この点はよく御存じでありますし、今局長の説明だけでは、どうもまだ不安がありますので、どうしてもこの問題を大きく政治的に解決をしてもらわなければならぬと存ずるのであります。予算はわずか二億とか三億でいいのじやないかと思いますから、どうかこの際はつきり、努力をする、実現するように努めるというくらいの、政務次官の御答弁をお聞きしておきたいと思います。
○坂本政府委員 種畜の貸与制度につきましては、実は本年度の予算を編成いたします際にも、農林省といたしまして、その点を強く主張いたしたのでありますが、本年度は国の財政の面からいたしまして、遂にいれられなかつたのでありますが、なるべく早い機会に、この考え方はぜひひとつ実現をいたしたい、かように考えて、せつかく努力をする所存でございます。御了承を願いたいと存じます。
○小平(忠)委員 ただいま原田委員から詳細な質疑がかわされまして、本法案の全貌がほぼ明らかになつたわけでありますが、私はあわせまして、重要な点についてお伺いしてみたいと思います。この家畜改良増殖法案におきましては、今回新たに家畜の人工授精を法制化して、そうして家畜の改良増殖をはかろうという点に主眼があると思うのであります。農林省は今日まで、この家畜の人工授精について、非常に積極的に指導奨励して参りたわけでありますが、今日の段階において、この家畜人工授精の普及状態、あるいは施設の状態等について、現在どうなつているか、この点をひとつ伺いたいのであります。 次はこの提案理由の説明の中にも、二十五年度は全国で二百六十箇所に対して、約半額の国庫助成をしたいという御説明であります。ところがこの家畜人工授精というのは、御承知のように簡単に参るように思いますけれども、やはり施設が相当いるわけです。これに対して農林省の本年度の予算は非常に少いのでありますが、ただいまの政務次官の提案理由説明なり、あるいはただいまの局長の御説明を伺いますと、相当これに対して積極的な方向に出ようということは明らかでありますが、現在農林省の予算だけでは、この計画を遂行できないのではないか、できるならば本年、次の第八臨時議会に、この予算の補正等をいたしまして、この予算的裏づけをする考えがあるかないか、この点についてとりあえずお伺いいたしたいと思います。
○山根政府委員 現在各都道府県における家畜人工授精がどの程度に普及しているかという、実施状況につきましては、お手元に資料として配付してあります付表十の一、各都道府県家畜人工授精実施状況をごらん願いたいと思います。各家畜別に、年度別に、これに用いました雄の家畜が幾ら、相手になります牝畜が総数幾ら、雄の一頭当りの最高が幾らであり、平均が幾らかという程度の欄をもちまして、授精実施状況の調べがございます。それでごらん願いたいと思います。さらに人工授精を実施するためには、お話のように建物なり、あるいは器具機械、その他相当な経費がいるわけでありまして、これに対しましては、私どもの方で半額——一箇所九万五千円、これはお話のように、まことに微々たるものでありまして、これではとても話にならぬじやないかというような感じがいたすのでありますが、実は先般御可決をいただきました家畜保健衛生所法案に基く家畜保健所に対する助成も、これは一箇所当り二十五、六万円——たしか六万円だつたと思いますが、この助成が行くわけでありまして、多くの場合、県としましては、これと人工授精とを併置することになると思うのでありますが、約三十四、五万円の助成が行くわけであります。もちろん、これで完全に十分だとは私どもも思つておりませんが、これだけのもので、いわば最低限度の規模、設備の授精所は、これは必ずしも不可能ではないではないかという考え方で、そういう手をとつているのであります。 〔野原委員長代理退席、山村委員長代理着席〕 ただこの不足分に対しては、次の議会に補正予算で考慮する意志があるかどうかという点になりますと、これは私どもとしましては、もちろんそれまでにはこの授精所が動くわけでありまして、この実施状況ももちろんある程度わかると思うのでありますが、一方において畜産に関する問題について、ただいま原田委員からもお話がありましたように、今後予算の面におきましても、さらに積極的に考えて行かなければならない問題が多々あるわけでありますので、予算の補正等の機会が今後あります場合には、この人工授精施設につきましても、その間における実施状況等を考えました上で、必要があればこれを追加補正して行くということについては、もちろん考えて参りたいというような気持を持つております。
○小平(忠)委員 まことにたよりのない御回答をいただいて遺憾に思うのです。なぜならば、畜産の改良助長に対しまする法案が、かつては家畜保健衛生所法、さらに今回は家畜改良増殖法が提出された。しかし法律がいくら出ましても、基本的にそれをどうするのだという具体策がないことには、これはまつたく空文にひとしいのでありまして、特に最近の畜産事情については、すでに農林省にも十分わかつているはずだと思う。結局家畜がどんどん値下りをして、これに対する飼料が伴わない。こういう現状から見まするときに、日本農業全部、ことに単作地帯、東北、北海道方面は、畜産を何とかして奨励しなければならぬ点については、農林省においてはまつたく同感だと思うのであります。私はこの法案の趣旨には賛成であります。また今の考え方等につきましても私は賛成でありますが、問題を具体的に進めるところの予算的措置がまず第一に必要であると考えます。それからそれに対して具体的な構想をお持ちになつておらぬと、次から次と単に法律をつくつて、それが空文に終る結果になる、こう思うわけであります。ですからもう少し積極的な施策を考えてもらうことが必要であるということ、まずこの問題といたしましても、ただいま局長の説明されたような予算的な考え方では、私はこの点が非常に懸念されるわけであります。なぜかと言うに、とかく畜産の面では、博労という言葉が古くから使われております。結局政府なり民間団体が真剣になつてやれる態勢がないと、一部のボス的なものがその法のいいところを悪用して、そして結局自分の私利私欲のために動くという行き方をとられる。あの人は博労的だという言葉が使われるのですが、それは根本的に政府の施策が完全な活動をしないからそういうことが出るのであります。 畜産五箇年計画を立て、さらに有畜農業という観点において、大きくここに転換をすべきであるという点が強く主張されておりますが、これは私繰返して言いますが、最近の畜産事情というものは、牛でも馬でも話にならぬような値下りであります。それから卵も御承知のような急激な値下りによつて、もう養鶏は成立たない状況になつております。さらにめん羊のごときは、一時国内羊毛資源の非常な不足から、めん羊の飼育に非常な努力をいたしまして、結局戦時中戦後を通じて急激な増殖が見られて、現に北海道だけでも、戦時中五、六万頭であつたものが、現在は三十万頭を突破しているという飛躍的な増殖を見ておりますが、これが最近どうかというと、一時毛のやみが五千円から七千円もしたのが、去年の暮にかけて、二千円でも三千円でも全然買手がない。ですからめん羊を飼育する飼料、その飼料の手配ができない。私はそういう観点から見まするときに、この家畜改良増殖法によつて、優秀なる種を、また優秀なる技術によつて増殖をはかろうという趣旨には賛成でありますが、こういつたような最近の畜産情勢に対しまして、根本的な施策がなければ、これは非常に憂うべき結果をもたらすと思う。これに対して坂本農林政務次官あるいは畜産局長は、最近ここ数箇月の畜産の現状に対していかなるお考え、対策を持つておられるか、その基本的なお答えをいただきたい。
○坂本政府委員 政府の政策を強力に実行いたしまするために、まず予算の充実が必要でありますることは御指摘の通りであります。従つて農林省といたしましては、畜産に関係いたしまする予算の確保につきましては、いろいろ努力をいたしておるのでありまするが、御承知のような国家財政の現状からいたしまして、おのずから限りがあるのでありまして、この点御指摘の通り不十分な点もあろうかと思いますが、今後機会のあることにその点は強く主張をいたします。ぜひ畜産奨励のために、必要な施策が十分徹底できまするように、さらに努力をいたしたいと考えております。
○小平(忠)委員 まことに抽象的な御答弁で、私はそれじや具体的にお伺いしたいのでありますが、この間実は院内の畜産議員連盟の総会で、最近たまたま畜産局の存廃問題についていろいろ言うが、これはまことにけしからぬということで、さらに畜産庁を設置すべきであるというような強い意見が実は出て、申合せをしたのですが、畜産に関係する議員が集まつたそういつたような組織、さらに全国的な畜産農家が考えている意見としては、農林省自体が、具体的に積極的に畜産行政を強化してもらいたいという意見があるのでありますが、政府は畜産庁設置のような御意見がありますかないか、具体的にお伺いいたしたい。
○坂本政府委員 過般行政制度審議会におきまして、いろいろ最近の行政機構につきまして審査されたようであります。もつともこれは小委員会の意見と伺つておりますが、その際農林省の機構について、いろいろ批判検討された模様であります。その際たまたま畜産局はなくてもいいじやないかという御意見も、一部にはあつたようでありますが、これは従来軍馬というものを奨励し、また軍馬の必要があつた当時におきましての思想が残つておるじやないかと思うのでありまして、たまたま戦争を放棄した日本には、軍馬の必要がなくなつたというところに原因があつたようであります。しかしながら新しい日本の農業といたしましては、どうしても有畜農業を奨励して行かなければならないことは、これはひとしく痛感されるところであります。また国会におきまする議員の中にも、多くの同志の方々がおられるのであります。私たちはかかる暴論に対しましては、どこまでも反駁をいたしまして、そうしてむしろ畜産局をより強化し、より拡充することでなければならない、かように考えておるのであります。ただいま畜産庁設置の御意見等もあつたのでありますが、ただいまただちにかようなことが実現はできないと存じまするが、将来はまた大いに考えてみたいと思います。
○河野(謙)委員 この機会に二、三お伺いしたいのですが、その前に、まず前提として申し上げることがある。最近私の深く遺憾とするところは、どうも国会における論議がきわめて小さく、きわめて憂鬱な話ばかりだと思う。日本の置かれておる国際的な地位、財政的現状等からやむを得ないとは言いながら、われわれ政治を論議する以上は、一つの理想を立てまして、理想に現実を強く引寄せるのが私は政治だと思う。その意味合いにおいて、畜産におきましても、もう少しく大きく論議をしてみたいと私は思います。 政府はしばしば本委員会におきまして、日本人の食生活を、従来の澱粉質中心の食生活から、蛋白質中心の、いわゆる欧米式の食生活に切りかえるのだ、これを目途としてすべての政策を立てるのだ、こういうことを言つておられます。私はまつたくこの点につきましては同感でありますが、それにつきまして、まず第一点に伺いたいのは、かねてお立てになりました、われわれの今手元に来ております資料にあります畜産五箇年計画、これを最近の飼料事情また経済事情等から見まして、御変更になる御意思があるか、またさらにこれを拡大する御意思があるかどうか、これをまずお伺いしたいと思います。
○山根政府委員 五箇年計画もスタートいたしましてから、一両年経過したわけになります。その間の実績は、当初計画いたしました点通りに、必ずしも進んではおりません。幸いに多くの家畜が計画を上まわつておるという実績を示しておりますので、私ども結論としては非常にうれしく思うのでありますけれども、御承知のように、目まぐるしくいろいろな情勢がかわつたわけでありまして、当時予想いたしましたことが、次々に変更いたしまして、それに基いて実績も予定通りに進まないという実情であろうと思うのであります。二十八年度をもつてこれが完了するわけでありますが、この問不動不変のものとして、固執するというつもりは、もちろんないのであります。具体的には、飼料の統制が四月一日から撤廃になるというような要素も、当時としては、おそらくこの時期にこういうことになるという前提ではなかつたろうと思うのであります。さらに外国貿易の問題で、たとえば先ほど問題になりましたように、種畜の優良な精液がどんどん入つて来るようなことになりますれば、またそれに従つて増殖計画も建直す必要に迫られるという事情が、こうした一、二の面にとどまらず、おそらくあらゆる面において、今後とも起きて来るであろうと思うのでありますが、そういう意味で、私どももこの計画を今後どう扱うか、これを最後まで不動のものとして私ども考えておらないことは、先ほど、お断りした通りでありますが、実際問題として、いつの機会にこれをどういう方法で改訂して行くかというところまでの考えは、ただいまのところ持つていないのでありますけれども、少くとも新しい事情を織り込んだ新しい計画として、これを見直すという時期が当然来ると私は考えております。その場合に、もちろんこの計画を、お話のように大きく拡充するという方向で改訂が行われるであろうことは、これも私どもそういう気持でありますことも、はつきり申し上げることができます。
○河野(謙)委員 私はこの段階で、畜産の少くとも五箇年はおろか、十箇年くらいの計画があるべきだと思います。政府がかねて立てました五箇年計画をそのまま遂行いたしましても、私の承知しておるとこるでは、アメリカあたりの一人の一日の蛋白質の攝取量の数十分の一だろうと思います。たしかアメリカでは一人あたり一日八十グラム以上の動物質蛋白を攝取しておるということを、私は聞いております。この五箇年計画が遂行されましても、それの数十分の一だというような、こういう小さな計画を立てておりまして、一方においては澱粉質中心の食生活から、蛋白質中心の食生活に切りかえるのだというのでは話が合わない。私はこれは決して夢じやないと思います。少くとも従来の農林省の食糧管理局が、農林省の全部を背負つているような澱粉質の食糧中心の行政を、もう少し勇敢に畜産局中心の方に切りかえることができなければ、農林省がかねがね言つているところの食生活の切りかえというようなことはできないのです。口には食生活の切りかえを言つておりながら、農林省の行政そのものの切りかえがちつともできていない。その意味において、私は少くとも畜産五箇年計画なり十箇年計画を立てる以上は、五箇年目なり十箇年月には、一日の日本人の動物質蛋白の攝取量が、少くとも欧米の十分のなり五分の一というようなところに目標があるべきだと思います。さようなことを立てて、そしてこの行政の指導をしていただきたいということを、私は希望するわけであります。それと同時に、もう一つこの機会にお願いするとともにお尋ねしておきたいことは、一応五箇年計画というものを前提にいたしました場合に。その五箇年後の計画が遂行いたしました場合には、牛乳その他肉の生産費が幾ら切下げられるか。私の承知している範囲では、現在のように牛乳が一升四十五円も五十円もしておつたのでは、国際的に乳製品の価格が引き合いません。政府の施策には、必ず経済的な裏づけがなくちやいかぬと私は思います。少くとも牛乳の生産費が、現在の段階におきましては、二十五円ぐらいのところまでに生産費が下り、しかも有畜農家が十分経済的に引き合うような施策が必要だと私は思います。それに粗飼料、濃厚飼料の問題、また本日ここに提案されました、家畜の改良増殖の問題、これらの問題が取上げられるのでありますが、政府といたしましては、かつて立てました五箇年計画によりまして、経済的には、五箇年後においていかなる推移をたどつて行くかということについて、参考資料があればこの際お聞かせ願いたいと思います。
○山根政府委員 畜産物の生産費を非常に切下げる余地があり、そうしなければならないことについては、私どももまつたく同感であります。特に一方においては、占領国であるという立場、従いまして関税の自主性も持てないようなわが国の現状でありまして、そのもとにおきましては、そういうことでありませんと、畜産のせつかくの振興も、外国品との競争で、これはとても太刀打ちできないというような事情に置かれているわけであります。そういう意味から申しまして、経営を合理化することによつて生産費を引下げなければならぬということはまつたく同感であります。 〔山村委員長代理退席、委員長着席〕 これにつきましては、今後飼料の面、その他生産費の低減の面と同時に、一方においては、たとえば家畜の生産性を高めるというような面等にも力を及ぼしまして、その面に努力をいたして行きたいと、これは強く考えている点であります。 五箇年計画の終了のあかつきに、これが経済的に果して——たとえば鶏卵にしましても、牛乳にしましても、どの程度に供給が潤沢になり、従つて経済的には、生産費としてはどの程度に低減が可能であるかという点になりますと、当時もちろん外国品との競争という点も、あるいは念頭におかれて計画が立てられたものだと思うのでありますけれども、具体的にどの程度に引下げられ得るかということは、これは今日の見通しとして、実際問題として、は、なかなかむずかしい点であろうと思うのであります。ただ計画といたしましてできましたものが、結局価格の点で国内では消費し切れない、あるいは外国品との競争において、できたけれども、すべてこれがストツクとなつて、消費に向わないということは、これは計画としては少くとも当時から考えていなかつたわけであります。五箇年計画を、先ほども申しましたように、新しい情勢のもとにおいて、立て直すといいますか、再検討をする時期になつておりますので、今後においてはそうした経済的な目標というものも一つの目標に立てまして、この計画の検討には万全を期して行くことにいたしたい、かように考える次第であります。
○河野(謙)委員 重ねてお願いしますが、経済的の裏づけをぜひ考えてもらいたい。政府として家畜の増殖をやりましても、またえさの対策を立てましても、その結果牛がふえ、豚がふえましても、引合わない牛や豚がたくさんできるだけでありまして、またそこに農村の恐慌が起つて参るのであります。その罪は政府がつくることになります。でありますから、少くとも増殖計画を立てると同時に、経済的な裏づけというものは、政府が責任を持つてお立て願いたい。かように思うのであります。 最後に小さな問題でありますが、一件伺います。ふすまが今度統制撤廃になりましたが、そのふすまの中の二割なり三割を、政府の命令によつて確保するというような措置が残つておるように聞いておりますけれども、さようなことがありますか、どうですか。
○山根政府委員 飼料の措置につきましては、小委員会なり、あるいは本委員会で問題が取上げられましたとき、私から御説明をいたしました通りの考え方をしておるわけであります。たまたまふすまがその生産量の二割なり三割を命令でもつてこれを統制するというようなお話がお耳だ入つておりますけれども、これは実は私どもが命令でもつてどうこうしようという考えは持つていないのであります。幸いと申しますか、たまたまふすまの生産者が製粉工場でありまして、政府所有の麦を委託加工する建前になつておるわけでありまして、そういう意味でそれをつかむといいますか、話合いを進めるのに非常に便利な状況に現在置かれております関係で、私どもとしましては、需要者の希望なり必要に応じまして話合いでもつて、場合によりましては、納得ずくの契約づくでもつて若干のものは少くとも当座、あるいは必要があればそれを卸して行くということも、話合ででいきるのじやないかというような考え方を実はしておるわけであります。これがためにはどうしてもある程度のふすまは供給してほしい、こういうような需要者側の希望があれば、話合いでもつて幾らかのふすまの確保というようなものもやつて行きたいというような考え方をしておるわけでありまして、何割を命令でどうこうしようというような考え方は、実はいたしていないわけであります。
○河野(謙)委員 たまたまけさの読売新聞に、畜産局の飼料課の責任において、読売新聞の読者からの質問に答えた答弁書があつたのであります。それに二割なり三割のものを確保しておくという記事があつた。私の非常に恐れることは、もしさようであるならば、二割なり三割のふすまを政府が押さえて、それだけのものをたな上げしておくという結果になりますと、ふすまの需給関係をそれだけ逼迫させることになりますので、かえつて政府の意図するところと逆に、ふすまの値段がそれによつて上るということを恐れるわけであります。それと同時に、もう一つお伺いしたいのは、さようにしました場合に、いかなる価格によつて買い取られるか、そのときの市価によつて買われるのか、政府があらかじめ定められた別の価格によつて買われるのか、ふすまの二割なり三割を確保しておくということは——特にこういうような措置をとることがありましたけれども、さようなことはされないで、むしろまつたく自由にされる。もし緊急な事態があつた場合に、緊急な事態に備えての法的措置を講ぜられればよいのであつて、あらかじめさような措置をとることは適当でないと思うので、この点をあらためてお尋ね申し上げます。
○山根政府委員 ふすまについて二割とか三割とかいう具体的な比率でもつて——けさの新聞をまだ見ておりませんけれども、そういうことがあつたといたしましたら、これは私が先ほどお話しましたように、考え方はそういう意味で考えておるわけでありまして、ただ二割、三割という具体的な数字を出したといたしますれば、今日の事情下における需要者側のそうした希望をある程度臆測いたしまして、それに基いてその程度の措置が必要であろうという見通しのもとにおける計画に基くものだろうと思うのでありますが、そういうことをやることは、これは好ましくない。むしろ完全に放任しておいて、緊急の、ほんとうの必要がある場合に、規則に基く命令権を発動した方がよいように思うという御意見に対しましては、私も、実はしばしば本日以前においても、河野委員にもお話し申し上げましたように、そのお考えには同感であります。従いまして、そういう考え方で進めて行きたいと思つております。ただ二割、三割の問題は、私は重ねてお断りをいたしますが、そういう現状における見通しに基いて、一応製粉工場から、どこどこ地帯に若干のふすまを供給してもらいたい、よろしうございます。こういうような話合いであくまで片づけて行きたい。従いまして都合によつてどうしても製粉工場の方からそうした出荷に応じない場合には、もちろんあくまで強制するというような意図は持つていないということを御了承願います。
○小笠原委員長 私からもお尋ねしておきますが、ただいまの畜産局長の案は理想案であつて、実際工場には応ずるも応じないもない。値段の事情によつて、自分たちが高くしようと思えば、二割を利用して、畜産局の命令であるからといつて、悪用されるきらいは多分にある。あなたがそう言つたところで、あなたの末端の役人がそういうことをしない。いろいろと製粉工場あたりと連絡を密にして、非常に悪用されるおそれがあるから、全面的に廃止するようにあなたは努めなければ、これはたいへんな問題になると思うが、こんなものを二割とか一割とかひつかけて出すこと自体が誤りで、今の河野君の御質疑はごもつともなことである。この点はもう一辺あなたの方で御研究なすつて、至急に明確にすることがいいと思いますが、いかがですか。
○山根政府委員 委員長並びに河野委員の御意見は、実は私どもも前々から承つておつたのでありまて、私としては若干くどい——何と申しますか、含みのあるような響きでお聞きとりになつたかと思いますが、私としてはそういう考え方に同感であるのであります。実際に当たつて、いろいろこれの運用が間違つて、御趣旨に反するような結果にならないようにしなくてはいかぬというご注意は、ごもつともなことでありまして、私もその点については、今後の運営にあたつて十分注意をして行きたい。そういうことの悪用というような事態が起きないように、十分努力をいたして参りたいと思います。
○小笠原委員長 なお種牛とか種馬とか、あるいは乳牛とかいうことについて、あなたは非常に心配なさいましたが、そういうものを持つておるのは、団体であるとか、有力者で、ふすまの獲得に対してそんなに困難を感ずるものは一人もない。ただこれは工場の値の調節をする便宜主義にしかすぎない。それが今日問題となつて、あなたのところの判をぽんと押させて、これをおやりになることは重大な間違いである。であるから、早くこれを明確にして、廃止なさるようにした方がよいと思いますから、ひとつ御研究を願いたい。
○小平(忠)委員 関連いたしましてお伺いいたしますが、飼料公団の廃止に伴いまして、山根さん等もたびたび言明されたと思いますが、一部の飼料を統制するために、飼料需給調整規則を四月一日から出されるということでありますが、やはり以前言明されたようにお出しになる御意思でありますか、おやめになるつもりでありますか、その点をお伺いいたします。さらに関連いたしまして、公団を廃止いたした後における一応の体制を、やはり整備して行かなければならぬと思うのでありますが、すでに公団も三月三十一日で廃止になり、今後の飼料の需給関係と、また配給機構といつた点について、一部問題のある点は魚かす油、あるいは魚油とか、米ぬか油の統制撤廃ということに関連して、大豆かす油がまだ撤廃になつていないといつた関連において、大豆かすというものと——一部統制品と統制外の飼料の問題、そういつた関係について御説明を伺いたいと思います。
○山根政府委員 お尋ねの二点にまたがつてお答えいたしますが、大豆かすが御承知のように醸造用みそ、しようゆの原料としての統制が引続いて行われるわけでありますので、その間においては、これが飼料用にまわるものも、切符でコントロールして行く必要がありますので、これを規定しました飼料需給調整規則を四月一日に公布したのであります。これに合わせて米ぬかの一部出荷命令権を農林大臣が持つことになりまして、これは飼料の立場と同時に、一方においては米ぬか油の原料を確保するという見地から出たのでありますけれども、これを内容といたしました飼料需給調整規則を四月一日から公布実施いたしたような関係でございます。
○小笠原委員長 他に御質疑はありませんか——別に質疑もないようでありますから、これにて本案に対する質疑は終了いたします。 午前中の会議はこの程度で止め、午後二時より再開することとし、暫時休憩いたします。 午後一時五十五分休憩 ————◇————— 午後二時十一分開議
○小笠原委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 本日はこの程度にとどめまして、次会は公報をもつてお知らせすることにいたしまして、本日はこれにて散会いたします。 午後二時十二分散会