内閣委員会 第15号
- 発言数
- 89 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1950/04/05
会議録
○鈴木委員長 これより会議を開きます。 本日は、まず請願及び陳情書の審査を行います。請願の審査は、紹介議員の見えられております請願につきましては、紹介議員の説明を聽取いたした後、政府の意見を求めたいと思います。紹介議員の見えられていない請願につきましては、便宜上文書表の朗読によつて審査を進めて参りたいと存じます。なお請願の決定は後日に延期いたし、本日はその審査のみにとどめたいと存じます。 —————————————
○鈴木委員長 まず恩給法に関する請願について、日程第一、第二、第五ないし第一〇、第一三ないし第一七、第一九ないし第二三、第二八ないし第三三、第三五ないし第三八、第四〇ないし第四三、第四七ないし第五二、第五五は、同一趣旨の請願でありますから、一括して議題といたします。文書表の朗読を願います。 〔書記朗読〕 恩給法臨時特例改正に関する請願(第四七号)本請願の要旨は、さきに恩給法臨時特例を改正し、恩給の増額が実施されたが、インフレの高進は、なお止まるところなく、受給者の生活は、困窮の一途をたどりつつある現状にかんがみ、公務員の給與改正に伴つて恩給を増額する法的措置を講ぜられたいというのである。
○鈴木委員長 以上の請願でございますが、これに対して政府側の意見を求めます。
○三橋政府委員 現行給與法令の適用されまする前の俸給に基きまして計算されておりまする恩給の金額につきましては、現行の給與法令に基きまする俸給を基礎として計算されておりまするところの恩給の金額に比較いたしまして、その支給水準がかなり低くなつております。従つて、ただいまの請願のような要望が各方面から政府当局にもなされておるところでありまするが、政府におきましては、この現行給與法令に基きまする俸給の支給水準よりも、恩給の支給水準が低くなつておりまするところの恩給につきましては、現行給與法令の俸給を基礎として計算しました場合の恩給の支給水準の程度までに、その支給水準を引上げまするように、恩給を改訂することといたしまして、これに関しまするところの法律案は、すでに本日国会に提出いたしたところでございます。その具体的な法案の内容につきましては、いずれその法案の審議されるときに御説明申し上げて、御了承を得たいと考えております。
○鈴木委員長 何か御質疑はございませんか。——別に御質疑がなければ、次に移ります。 —————————————
○鈴木委員長 次は、日程第三及び第二七、これは同一趣旨でありますから、一括して議題といたします。紹介議員が来られておりませんので、文書表の朗読を願います。 〔書記朗読〕 恩給法の一部改正に関する請願(第五〇号) 本請願の要旨は、恩給法を左記の事項につき、改正されたいというのである。(一)恩給支給額を増額すること、(二)支給については、退職後一定期間内に支給する義務を行政官と課すること、(三)審査裁定並びに支拂の手続きを簡素化すること、(四)退職時に概算拂いをなしうる方途を定めること、(五)現在行政整理に伴う事情については、とくに緊急処理のため特別の措置を講ずること。
○鈴木委員長 右の通りでございますが、これに対して政府の意見を求めます。
○三橋政府委員 ただいまの請願の中の一につきましては、先ほどお答えいたしましたことで、御了承願いたいと思います。 第二の点でございまするが、退職後一定の期間内に恩給を支給する義務を、裁定官庁その他の行政官庁に負わせるようにしてもらいたいということにつきましては、ただちにこの通り賛成しかねるところでございます。この恩給を請求しますのは、その恩給の金額、恩給の種類とか、いつから支給されるように請求するのか、その恩給の権利の具体的な内容が確定しなければならないのであります。ところでその恩給の権利の具体的な内容は、恩給の支給さるべきいろいろな條件が明らかにされなければならないのでありますが、この條件につきましては、その條件の内容が恩給を請求する人によつていろいろ違うわけであります。従つてこの條件の内容を、裁定官庁はよく審査をいたしました上でないと、恩給を支拂いすることはできないわけであります。ところでこの審査は、恩給を請求しますところの條件の内容がいろいろ違つておりまするから、あらかじめ一定の期日を切つて審査をしてしまうことができない場合がままあるのであります。従つて退職してから一定の期日以内に必ず恩給の金を支拂えというような義務を、裁定官庁その他の行政官庁に負わせるということは無理があるのでなかろうかと考えております。 次に審査の裁定並びに支拂いの手続を簡素化してもらいたいという要望でありますが、これにつきましては当局としましては、すでに審査の裁定の手続をできる限り簡素化し、また恩給金額の支拂いの手続もでき得る限り簡單にするように努めておるところでございます。今後といえどもなお簡素化し得る点がございました場合におきましては、できる限り簡素化することにいたしたいと考えておりますが、今の程度では相当簡素化しておるのでありまして、今大きな問題につきまして、簡素化し得る点をはつきりと申し上げかねるところでございます。でき得る限り当局といたしましては手続を簡素化いたしまして、受給者の満足を得るようにいたしたいと考えております。 その次に退職時に概算拂いをなし得る道を定めてもらいたいということでございまするが、この概算拂いということは、恩給の金額が一応確定するということが、必要でなかろうかと思うのであります。恩給金額がはつきりと具体的にきまらないにいたしましても、恩給権の内容が具体的に確定しなければならないものと思います。ところで恩給権の具体的な内容というものは、審査をして定めなければ確定しないのであります。その審査に実はひまがかかつて恩給の支拂いが遅れている場合があるのであります。恩給権の内容が、具体的に確定いたしますれば、すぐに拂うのでありますから、恩給権の内容が具体的に確定してしまつた後におきましては、概算拂いの必要も、今のところないのではなかろうかと思つております。現在におきましては、恩給権の内容が具体的に確定いたしますれば、大体二週間前後において恩給の金は支拂い得ることになつております。でありまするからして、恩給の概算拂いの道を講ずると言いましても、今申し上げるような事情でありまするからちよつと困難なことではなかろうかと考えております。 次に行政整理に伴いまして退職したところの公務員につきましては、すみやかに恩給の支給支拂い当局において善処してもらいたいということでありますが、これはもつともなことでございまして、実は行政整理が昨年行われました際には、恩給局は各省と緊密な連絡をとりまして、でき得る限りすみやかに行政整理で退職した人々の恩給の裁定と、その支拂いができますように措置をいたしたのでございます。何と申しましても相当たくさんの退職者を一時に出したことでありますから、若干普通の場合よりも恩給の裁定なり支拂いが遅れたのでありますが、幸いにして関係各省の非常な努力によりまして、今のところは大体済んでしまつております。この恩給事務は大体片づいております。ごく最近の私の方で調べましたところによりますと、全各省を通じまして、私のところにまだ行政整理の関係で恩給の裁定を得ていない、私の方に出ていない書類は、約三千件くらいある見込みでございます。これにつきましてはいろいろと督促をいたしまして、すみやかに私の方に書類を出すようにとりはからつておるのでありますが、これらの人々の中に相当各官庁をぐるぐると遍歴したというような人とか、その他恩給を支団しまする前提となる條件を調べるにつきまして、かなり手間取つておるものもあるのでありまして、そういう関係で実は遅れておるのが、大部分であります。これも間もなく片づくことと思うのでありまして、やがて行政整理によつて退職した恩給受給者の恩給も近く裁定をし、恩給の金が支拂えることになると考えております。
○鈴木委員長 何か御質疑はありませんか
○小川原委員 ちよつと小さいことですが聞きたいのですが、ベースが上ると恩給はそのベースのかわるごとに上つて行きますか。たとえば三千円ベースのものが今度は四千円になつたという場合の恩給はどういうふうにやられるのですか。
○三橋政府委員 現行法のもとにおきましては、恩給は退職当時の俸給を基礎にして計算する。大体こういうようになつております。従いまして今のお話のように、ベースがかわつた、そのために同時に前の低いベースの恩給をもらつて退職した人の恩給金額が、増額されるということにはなりません。やはり法制的な措置が講ぜられなければ増額することにはなりません。
○鈴木委員長 ほかに質疑はございませんか。——御質疑がなければ次に移ります。 —————————————
○鈴木委員長 次は日程第四、恩給法の一部改正に関する請願を議題といたします。紹介議員が見えられませんから、便宜上文書表の朗読によつて審査を進めます。 〔書記朗読〕 恩給法の一部改正に関する請願(第七七号) 本請願の要旨は、都道府県の視学、社会教育主事補、師範附属小中学校等の指導的職務に在職し、ふたたび元の職場の学校に復帰したものの恩給は、ひきつづき小中学校に勤務したものの恩給に比較して大いなる差異を生じていることは、まことに不合理である。ついては、視学、附属小中学校等の在職年数は、そのまま公立の小中学校の在職年数に通算して恩給を裁定されたいというのである。
○鈴木委員長 政府の意見を求めます。
○三橋政府委員 現行の恩給法のもとにおきましては、ただいま請願にありましたようなふうになつているのであります。ところでこの小学校の先生や、中学校の先生、また高等学校の先生につきまして、一般の文官と違つた恩給法上の扱いをしておるのでありまするが、これは相当古い沿革的な理由があるのでありまして、かなり久しい以前からかような取扱いをいたしておるのであります。この取扱いをいたしましたときには、それ相当の理由があつたことと思います。すなわち小学校の教育の制度の実情、また小学校の教員、中学校の教員の給與の状況が一般の文官と大いに違つておつたというようなこともおそらく考えられておつたと思うのであります。ところで現在におきまして、政府の職員の一般文官であると、また教職員であると、その差別的な取扱いがだんだんと撤廃されて来た今日におきまして、このような恩給法上の取扱いをそのままに残して置くことがいいか、惡いかということにつきましては、ちよつと検討しなければいけないときになつておるのではないかと私は思うのであります。当局といたしましては、この点についてはいろいろと考えまして、この差別的な取扱い、すなわち小学校の先生、中学校の先生、高等学校の先生につきまして、一般の文官より有利な取扱いをするというこの差別的な取扱いは撤廃してもさしつかえないではなかろうかと実は考えておるところでございますが、まだいろいろな調べをすべき点もございまして、実はその確信を得ないでおるのでございます。その確信を得ましたならばこの差別的な取扱いは撤廃をすることにいたしたいと実は考えておるところでありまして、この請願にありますような、逆に差別的な取扱いの範囲を広げて行くようなことは私はちよつと現在のところでは困難なことではないかと考えておる状況でございます。
○鈴木委員長 御質疑はありませんか。 —————————————
○鈴木委員長 次に日程第一八を議題といたします。文書表番号第二五四号、紹介蔵員の説明を求めます。江崎一治君。
○江崎一治君 本請願の要旨は、政府は官公署関係労働者を大量に整理したけれども、整理後四箇月を経過しているにもかかわらず、恩給の一時金が未だに支拂われていないという現状であります。ついては同恩給の一時金を即時支拂つてもらいたいということであります。請願者は大阪市の野口政夫という人であります。
○鈴木委員長 これに対しまして政府側の意見を求めます。
○三橋政府委員 この請願で要望されておりますることは、一時金たる恩給、すなわち一般官吏以外の公務員に対しまして、従来退職賞與というものが出されておりますが、あの金ではなくて、一時金たる恩給のことというふうに解しましてお答えしたいと思います。 先ほども請願がございましたが、行政整理に伴いまして、退職いたした者の恩給につきましては、できる限りすみやかに恩給を支拂いまするように関係各省と連絡をとりまして努力して参つておるのであります。大体もうすでに恩給は支拂われてしまつておるものと考えておるのでありまして、まだ支拂うことができないで残つておりまするものは、恩給を支拂いまするいろいろの條件、その條件につきまする証明とか、いろいろなものがはつきりしないで残つておるものが多いのじやないかと思つておるのであります。ここに請願されましたのは、四箇月を経過すると書いてございますので、昨年の秋ごろのことだろうと思つておりますが、今日におきましては今申しましたように、大体もう支拂つておるのでありまして、残つておるものは特殊の事情のあるものではなかろうかと考えております。なお特殊の事情でその恩給の支拂いの遅れておるものにつきましては、できる限りすみやかに調査いたしまして、この請願の趣旨に沿うように善処いたしたいと考えております。
○江花委員 政府委員にお伺いいたしますが、一時恩給の財源はその勤めておる官署の予算の都合で支給するというような方法になつておりますか、また国から準備金なり何なりで支拂うことになつておりますか。
○三橋政府委員 一時金たる恩給につきましては、全部国の予算でその金額に相当するものは計上されております。また小学校の先生その他でありますならば、国庫または都道府県において支拂うわけであります。 —————————————
○鈴木委員長 次に順序が狂いますが、紹介議員が見えておられる方からやりたいと思います。日程五三、特定郵便局職員に対する恩給法適用に関する請願、文書表番号第一四四四号、紹介議員淵上房太郎君。
○淵上房太郎君 特定郵便局長に恩給法の適用をしていただきたいという請願であります。現在の社会情勢下において、特定郵便局制度の改善の実をあげ、通信事業の向上発展のためにぜひともこれが実現をはかつていただきたいと思うのであります。特定郵便局長の手当は、すでに一般官吏並みの職階制に切りかえられておるのでありまして、さきに市町村吏員にも恩給法の適用がされることになつたのでありますが、これと同様に特定郵便局長に対しても恩給法が適用され、そうして既往にさかのぼつてその在職年数を通算して、過去の恩給法の納付金等についても理解ある措置をとつていただきたいという請願であります。詳細なる理由は省きますが、どうかぜひこれが実現されるようにお願い申し上げるのであります。 第二点は、特定郵便局の従事員と普通郵便局の従事員との差別待遇は、現在そのままでありますが、この特定郵便局の通信手等の従業員に対してもこの恩給法の適用をしていただきたい。これもごく特殊の性格を持つた地位の職員でありまするが、特定郵便局長同様に普通郵便局従事員並みの恩給の適用の措置を講じていただきたいという請願であります。よろしく御研究の上、すみやかに実現できますようにお願いする次第であります。
○鈴木委員長 政府側の説明を求めます。
○三橋政府委員 ただいまの請願の中の第一点でありまする特定郵便局長の恩給の問題でございまするが、この特定郵便局長の恩給の取扱いに関しましては、大体においてこの請願の趣旨が達せられまするようなことにいたしまして、実はこの国会に改正法律案を今日出したのでございます。この特定郵便局長は従来は恩給法上の準文官である準公務員といたしまして取扱われておつたのであります。従つて恩給法上の公務員としての取扱いは受けていなかつたのであります。ところが、先般特定郵便局の制度が改正されまして、特定郵便局長は一般の官吏と同じように恩給法上の公務員となつたのであります。そこで従来特定局長が恩給法上の準公務員として取扱いを受けておりましたその在職の期間を恩給法上の公務員としての在職に通算するかどうかというのが一つの問題になつて来るのでありますが、これにつきましてはただいまのところは、準教育職員である恩給法上の準公務員が、教育職員である恩給法上の公務員になりました場合におきまして、教育職員たる公務員に引続いておりますところの準教育職員としての準公務員の在職年数の二分の一を通算する、この恩給法上の取扱いにならいまして、特定郵便局長が、準公務員たる特定郵便局長から続いて公務員たる特定郵便局長になつた場合に限りまして、すなわち先般の特定郵便局制度の改正に伴いましてそういうふうになつた場合に限り、従来の特定郵便局長の在職年数の二分の一を通算することにいたしまして、これに必要なる法律の規定をつくりまして、恩給法等の一部を改正する法律案の中に、これに関する規定を設けまして、その法律案を実は出しておるところであります。 次に請願の第二点は、通信手、逓信手の在職年数を恩給法上の公務員としての在職年数に通算してもらいたい、こういう請願のように考えられるのでありますが、通信手、逓信手と申しまするのは、恩給法土の公務員としての取扱いを受けなかつたことはもちろんのこと、また恩給法上の準公務員としての取扱いも受けてないのであります。通信手、逓信手は判任の待遇を受けておつたのでありますが、その任用の規定その他から見ますると、雇員と判任官との間くらいにあつたものと考えるべきものではなかろうかと思われるのであります。恩給法上の公務員として取扱われなかつたことはもちろんのこと、準公務員としても取扱われなかつたものにつきまして、今ここに恩給法上の取扱いといたしまして、その在職年数を全部恩給の面で見てやる、あるいはその二分の一を恩給の面で考えてやるというようなことは、よほど愼重を要することであろうと考えまして、ただちにこの請願の趣旨の通りに取扱うことはちよつといたしかねるところでございます。
○鈴木委員長 御質疑はありませんか。
○松岡委員 ただいま政府側の御答弁を伺いまして、私はその点もう一度お聞きしたいことがあるのでありますが、従来のいわゆる三等郵便局なるものは、多少請負的な意味があつたように私ども存じております。それにさかのぼつてある程度の遡及的恩給を支給するということを御考慮いただく当局の御配慮があるにかかわらず、しかも従来請負的な性質を持つていた三等郵便局に勤めておつた人の勤続年数——しかもそれらの人々は、局長は請負的な意味があるにいたしましても、決して普通の郵便局に働く者よりよくはない、むしろ惡い條件のもとに勤務しておつたことは、明かな事実であります。それでいて、それらの人々が一向遡及して考慮されないということは、單に身分上の階級的な立場でこれを考えられるということは、少し当を得ないのではないか、かように考えるのであります。そういう点については特に御考慮がないものでしようか。
○三橋政府委員 特定郵便局長は従来から官吏であつたのでございますが、俸給を支給されていない。俸給を支給されないで手当を支給されている。その手当ほかに今お話のようないわゆる請負制度によりますところの收入がある。それがいわゆる俸給と大体同じようなものである。こういう考えのもとに、俸給を現実に支給しないが、俸給にかわるものとして手当その他の請負業の收入、こういうものが実入りになるような制度になつておつた。ただそれだけの差によりまして、官吏として取扱うことに法制上すべてなつているにかかわらず、恩給の面だけは除外しておつたのであります。これを今申し上げましたように、この特定郵便局長につきましては、そのほかの点については全然かわりがございませんので、従来から恩給法上の公務員としての取扱いをせよというような要望もかなりあつたのでありますが、ただこの一点だけによりまして、実は従来から官吏であつて恩給を支給されないものは、特定郵便局長だけであつたのであります。ところで、恩給法上の公務員としての取扱いはしないが、準公務員としての取扱いはする、こういうことで法律上の取扱いはしております。そこで準公務員としての取扱いを受ける者が公務員の取扱いを受けることになつた場合におきましては、先ほど申し上げましたような教育職員つまり学校の先生でございますが、その場合の例といたしまして、そういうような取扱いをして来ておるのでございますから、この際に特定郵便局長に限つて差別的な取扱いをすることがいいか惡いかということは考えております。それで差別もできかねるということが一つ。それから先ほどお話のありました逓信手、通信手につきましてはお話の通りでありますが、ただ異なりますところは、通信手、逓信手等に対しましては、退職給與制度としまして、恩給類似の制度があつたのであります。いわゆる共済的な制度ができております。そこで特定郵便局長につきましては、その制度が全然ないというのが実情であります。そういうようなことも考えまして、今度全部特定局長を一般の官吏として取扱つて、そうして新しい特定局長として、恩給法上の公務員として取扱いをします以上は、先ほど申し上げました教職員の取扱いの先例をやはり尊重するのがしかるべきじやなかろうか、こういうようなことを考えまして、実はこのようにいたしておるのであります。通信手、逓信手に限らず、雇員あるいは傭員から官吏すなわち恩給法上の公務員になりました場合に、その雇員、傭員の在職年数をまるまるか、あるいはその二分の一かを通算しまして、そして恩給を支給するようにすべきではなかろうかというようなことにつきましては、前からいろいろと議論のあるところでございます。私たちもその点につきましていろいろ研究いたしておりますか、何と申しましてもそういうことをしますことは、現在政府職員について設けられておりますところの恩給制度と、共済的な制度の根本的な改正をしようというところまで問題が発展して来るのであります。この共済的な制度と恩給的な制度の根本的な改正をするときに、今お話し申し上げましたようなことも改正すべきではなかろうか、こういうふうに考えたから、実は延び延びになつて来ているのが実情でありまして、いずれこの二つの退職に関する制度が改正されます場合におきましては、今のお話のようなことも自然解決されることと考えております。
○鈴木委員長 他に質疑はありませんか。——他に質疑はないようであります。 —————————————
○鈴木委員長 日程第五四、元軍人の恩給復活に関する請願、文書表一六三二号を議題といたします。紹介議員青柳一郎君。
○青柳一郎君 この表題はただいま委員長がお述べになりましたように、「元軍人の恩給復活に関する請願」とありまするが、これは事務当局がこういうふうに簡單にしたのでありまして、自分の意思によらず召集せられた兵隊、現在しかも老齢である者、その者に対して恩給を復活していただきたいという請願でございます。 その要旨を申し上げますと、元兵出身の下級将校、准士官、下士官、兵これらは軍隊に徴集されましたあと、さらにたびたび再服役を勧められまして、下級幹部として相当の年月を軍隊に過しまして、わずかばかりの恩給を受けて生活資金の主体としておつたのでありますが、これは恩給局長もよく御存じのように、一九四五年の三三八号の指令によりまして、恩給を停止せられたのであります。働き盛りを軍隊で消耗いたしましたために、これから職業を求めようといたしましても、非常に困難であります。日常生活の上にもこと欠く現状でありますので、これら元兵出身の、しかも年をとつた元下級軍人に恩給権を復活せられたいというのでございます。繰返して申し上げまするが、召集を受けて軍に従事した、兵隊から上つた現在の老齢者、軍部はなやかであつた時分に、若い人にも恩給が出ましたが、そういうことをお願いしておるのではございません。またこれらの人は自分の意思によらず、軍に召集せられたのでありまして、決して戰犯者でもないのでございます。もちろんこの問題はひとり日本国政府のみできまるべき問題でなく、あるいは遠くアメリカにある極東理事会の議によつてきまるものとも存ずるのでございます。従いまして各種の客観情勢などを勘案して、この目的を達すべきものであることも私はよく存じております。しかしながら政府御当局におきましては、その客観的情勢の熟するのを待つて、いつもこういう態勢を整えられまして、でき得べくんばその機会をとらえまして、これらの人々に対する恩給復活のために御盡力をお願いいたしたいというのでございます。マツカーサー司令部の指令によつて禁止せられておるものをここに持出しまして、いかがかと考えます、同じく軍人恩給の廃止の際に、やはり軍人恩給の一部であるところの遺族年金は廃止せられたが、この遺族年金につきましても、非常にたくさんの請願がございます。これらの請願もみな採択せられておりますので、そういう点も心配はないと思いまして、ここにお願いに及ぶ次第でございます。よろしくおとりはからいを願います。
○鈴木委員長 政府より意見を求めます。
○三橋政府委員 軍人の恩給は御承知のように連合軍の最高司令官から日本政府に発せられました覚書に基きまして廃止せられたのでありまして、この覚書がありまする限りにおきましては、軍人恩給を復活するということは私は不可能なことであろうと考えております。軍人恩給の廃止に関しまするこの覚書が日本政府に発せられました場合に、この覚書に基きまして、軍人恩給廃止の国内的措置を講ずるにあたりまして、この請願にありまするがごときことにつきましてもいろいろと心を配り、検討もいたしたのでありますが、結局結論といたしまして、かような請願にありますような取扱いをしますることは覚書の趣旨に反するということがはつきりいたしましたので、実はこういう取扱いをすることができなくなつたのでございます。今後の問題といたしましては、もちろん諸般の情勢におきまして、請願に要望されておりますようなことが許されるような事態が来ますならば、適当に善処したいと考えております。 —————————————
○鈴木委員長 次に日程第二四、行政機関定員法廃止の請願、文書表第三四三号、柄澤登志子君外一名紹介、第二五は同一趣旨でありますから一括して議題といたします。紹介議員より説明を願います。江崎一治君。
○江崎一治君 本件は請願第三四四号並びに三四三号であります。請願の要旨は、行政機関職員定員法は憲法によつて保障された国民の権利を不当に侵害するばかりでなく、本法実施後は行政機関の円滑な運営を期せられず、公務員は不当なる労働強化を加えられておる。ついては同法を廃止されたいというのがその要旨であります。ここにありますように、公務員諸君はこの定員法に基きまして、多量に首を切られておる。しかもこの定員においては、実際において非常に行政事務に支障を来すというのが実情であります。従いましてこれを埋めるために政府は臨時雇を雇いまして、そうしてこれの補填をしておるという状態であります。言いかえますというと、あの定員法自体か大きな失敗てあつたと思うのであります。どうぞその点におきまして政府も與党もこの実情をよくごらんくだすつて、この請願を御採択あらんことをお願いする次第であります。
○鈴木委員長 政府より意見を求めます。
○中川(融)政府委員 ただいまの請願の趣旨は、定員法をこの際廃したらどうかということでありますが、政府といたしましては定員法によりまして行政機関に置かれる職員の数を法律上はつきりいたしまして、これの増減はすべて国会の議決によつてきめるということにいたしました。その精神は今後もそれを継続して行きたいというふうに考えております。その内容の定員の数につきましては、先般の定員法制定にあたりましては、いわゆる行政整理ということを織り込みましたため、一律のいわゆる天引きの縮減が織り込まれたのでありますが、今後におきましては、各省、庁の仕事の内容に応じまして、その実情に適合したような定員の増減をやつて行きたい。定員の数自体は総数としてはできるだけこれをふやすことなく、むしろ減らして行きたいという方針は持つておりますが、その個々の内容につきましては、十分その省の状況に応じましてきめて行きたいというふうに考えております。請願の要旨にありましたように、非常にむりな役所があるといたしますれば、それは漸次そういうものはできるだけかえて行きたいというふうに考えております。 —————————————
○鈴木委員長 次に日程第二六、行政整理に関する請願、文書表第三五二号は第二四、二五と同一趣旨でございますので、ただいまの政府側の意見の通りてよろしゆうございますか。
○鈴木委員長 それではさようとりはからいます。 —————————————
○鈴木委員長 次に日程第四四、元軍人傷い者の恩給増額並びに療養費国庫負担の請願外一件及び第四六を議題といたします。四六も同一趣旨の請願でありますから一括議題といたします。紹介議員の説明を願います。
○江崎一治君 請願者は香川県国立善通寺病院内の森順三外九十七名の人たちであります。本請願の要旨は、戰争による傷痍者の恩給が、最高年額二千円余りにすぎないということであります。これでは今日のような社会において、不具の身をもつてはとうてい生活の足しにならない。そこで請願の第一の要旨は、この恩給の額を生活に支障を来さない程度に増額してもらいたいということであります。その二は、恩給が支給されておるという理由で、生活保護法が適用されない。こういうようなわずかばかりの恩給をもらつておるだけで、生活保護法が適用されないということでは、とうていやり切れないから、この規定も直してもらいたいということであります。第三番目には、この国立病院における療養費は、全部国庫で負担していただきたいという趣旨であります。この戰争による犠牲者たちは、国家がこれを十分に保護すべき責任があるのではないかと思いますので、ぜひこの請願を御採択願いたいと思います。
○鈴木委員長 政府の意見を求めます。
○三橋政府委員 ただいまの請願の中で、恩給についてお答えいたします。傷病軍人の恩給は、連合軍最高司令官から日本政府に発せられた昭和二十一年十一月二十四日の覚書によつて、従来の傷病軍人に支給されていた恩給について、その支給の條件を変更し、またその金額をあらためて支給することになつたものであります。従いましてこの連合国最高司令官から日本政府に発せられた覚書がある限りにおきましては、恩給の金額を自由に変更することは不可能な事情になつておるのであります。もちろん傷病軍人に支給せられる恩給の金額は僅少な金額でございます。従いまして事情が許すようなことに至りますならば、すみやかに増額の取扱いをいたしたいと考えておるところでありまして、実は昭和二十三年の六月ごろでありましたが、あの際にはいわゆるほかの厚生年金保險制度における類似の給付金の増額がありましたということも考えて、特に五倍の金額に増額することが許されて、増額するような手はずをいたしたのでありますが、今後におきましても、また事情の変化によつて増額が許されるようなことに至りましたならば、ただいま請願のありましたような線に沿いまして、善処いたしたいと考えておるところであります。 なおただいまの請願の中に、恩給をもらう場合におきましては、生活保護法の生活扶助金はもらえないというようなお話でございましたが、これは生活保護法によつて支給せられる生活扶助の金が、恩給の金額よりも上まわる場合においては、その生活保護法における生活扶助の金の差額だけはもらえるわけでございます。もらえない場合はおそらく恩給の金額が生活保護法によつて支給される生活扶助の金よりも多い場合のことだろうと思いますが、このような場合においてもなお生活保護法による生活扶助の金を支給することができるかということについては、私ここでちよつと即答しかねることでございます。なお療養費の問題については、関係の政府委員からお答えすることがいいと思いますので、私は答弁を差控えておきたいと思います。
○鈴木委員長 療養費国庫負担の件については、後日厚生省当局から説明を聽取いたしたいと思います。
○江崎一治君 今恩給があるから、生活保護法の規定は適用されないと申しましたが、それは実は規定では今説明があつた通りなんです。ところが実際問題として、君は恩給があるから、生活保護法は遠慮してもらいたいということで、もらえないのか実情であります。特に戰争により傷病者に対しては、手厚い保護を與えられるように、政府で特に考えていただきたい。これは実際の話でありますから、その点をお伝えしておきます。 —————————————
○鈴木委員長 次に日程第四五、恩給の受給資格回復に関する請願を議題といたします。文書表の朗読を願います。 〔朗読〕 本請願の要旨は、請願者は明治二十九年九月沖縄県巡査となつたが、大正三年十一月僅かの過失により懲戒処分となり、恩給資格を失つてしまい、年老いて收入の道もなく困窮している。これまで幾度かの恩赦により、諸種の犯罪者は減刑または復権の恩典によくしたが、ひとり懲戒処分によつて恩給資格を失つた者に、その資格を回復させないというのは、あまりにも無情である。ついては、かような懲戒処分により資格を失つた者の恩給受給資格の回復を許與されたいというのである。
○鈴木委員長 これに対し政府の発言を求めます。
○三橋政府委員 現行の恩給法におきましては、官吏が懲戒処分を受けました場合におきましては、恩給を受くる資格を剥奪することになつております。これは恩給制度を設けておりまする趣旨から当然なことであろうと考えておるのであります。恩給を支給しまするのは、要するに官吏が官吏服務紀律に服しまして、誠実に職務に精励するということから支給されることになつておるのでありますから、懲戒処分に付せられるような事実、すなわち誠実に職務を遂行しなかつたというような事態があります場合におきましては、恩給を支給しないというのが、当然でありまして、懲戒処分に該当するような事実があつたにかかわらず、年令に達したというそれだけの理由によつて恩給を支給するということは、恩給制度の趣旨から考えまして、ただちに賛成することはできないのであります。
○鈴木委員長 御質疑はありませんか——御質疑がなければ次に移ります。 —————————————
○鈴木委員長 日程第一二、小高熹郎君紹介、水産省設置に関する請願を議題といたします。文書表の朗読を願います。 〔朗読〕 本請願の要旨は、水産に関する行政は、現行制度上、多元的取扱いを受け、総合性も自主性も全然無視されている現状にかんがみ、水産省を設置し、水産業の飛躍的発展を期せられたいというのである。
○鈴木委員長 政府側の意見を求めます。農林政務次官坂本實。
○坂本政府委員 水産省設置に関しまする政府の考え方を申し述べます。わが国の現状において、水産業に対します明確なる政策を樹立することは最も肝要なことでございます。かような意味において水産省を設置するという理想につきましては、われわれも反対はいたさないのであります。しかしながら御承知のように今日の実情におきましては、極力行政を簡素化して、行政整理も行おうというときでありまするので、国の財政といたしましては、これを早急に実現することは困難であろうかと思うのであります。ことに今請願の要旨の中にもありましたが、水産行政がいろいろな面より多元的であるという御指摘なのでございますが、御承知のように漁業基地である漁港の問題、あるいはまた漁港用船舶、すなわち漁船の問題については運輸省との関係がございます。さらにまた漁業用資材の関係で、綿糸の関係であるとか、漁網の関係であるとか、水産機械の関係とかいう面は、通産省の関係になつておるのであります。かような面でこれらの行政にあたりましては、かなり複雑な面もあるのでありまするが、ただいま漁港の問題につきましては議員提出をもちまして漁港法が上程される運びになつております。なおまた漁業法の一部改正案につきましても同様の考え方があるのであります。なお漁業用資材につきましても、逐次統制が緩和あるいは廃止され、自由経済にもなるのでありまして、従来のような複雑性はないかと思うのであります。とりあえず私どもといたしましては、今日の機構を十分活用して行く考え方で進みたいと考えております。従いまして水産省設置に関しましては、われわれは理想としてはそれに同調いたすのでありまするが、ただいまでは早急の実現は困難であろうかと考えておる次第であります。
○鈴木委員長 別に御質疑はありませんか。——御質疑がなければ次に移ります。 —————————————
○鈴木委員長 次に日程第一一、小川平二君紹介、信州時報社に用紙割当の請願を議題といたします。文書表の朗読を願います。 〔書記朗読〕 本請願の要旨は、日刊「信州時報」は昭和二十年十二月創刊され、今日に至る紙齢千百有余を重ね、長野県岡谷市を中心に一市一町三箇村を対象として地方文化の向上に、産業の振興に、教育の刷新に寄與していることは多大である。創刊当時、自家印刷でなかつたため、用紙割当なく昭和二十四年七月工場を設立し、日刊「信州時報」に一万部「週間経済」に五千部の用紙割当を申請した。しかしながら、当時は平板用紙少く、巻取用紙は輪転機用であつて、輪転機購入資金の調達には「用紙配給証明書」が必要なため、断念のやむなきに至つているが、用紙配給を受けた後は、輪転機も設置して、印刷、編集の拡充、強化を計る計画であるから、地方新聞の使命にかんがみ、用紙割当を許可されたいというのである。
○鈴木委員長 政府の意見を求めます。新聞出版用紙割挙局長鈴木政勝君。
○鈴木(政)政府委員 信州時報社の問題につきましては、結論を先に申し上げますと、すでに解決いたしておる問題であります。信州時報社は二、三年前から用紙の割当を申請いたしておつたのでありまするが、昨年の九月ごろから用紙の生産事情がよくなつて参りましたので、新しい新聞並びに既存の新聞に対する割当を審議し、これを実行に移して参つたのであります。その中で信州時報社は、長野県の特殊事情と申しますか、御承知の通り長野県は非常に新聞の数も多いし、また新聞の普及率という点から申しましても相当発達している土地柄でもありますので、この新聞の扱いにつきましては愼重にいたして参つたのでありますが、ようやく昨年の十二月末に至りまして、信州時報社の発行責任者も非常に熱心であるし、またその土地における新聞の信用という点から申しましても申分ないということで、昨年の暮れに割当を決定いたしまして、関係方面の承認を得ました上で、今年の二月から割当を実施いたしておる次第でございます。割当の数量も、大体申請は日刊で一万部ということでございますが、申請通り日刊一万部で割当を許可し、実施いたしておる次第でございます。
○鈴木委員長 御質疑はございませんか。——御質疑がなければ次に移ります。 —————————————
○鈴木委員長 次に日程第三九、日本の安全保障態勢確立のため総選挙実施に関する請願、淺沼稻次郎君外一名紹介を議題といたします。紹介議員にかわつて説明を願います。松岡駒吉君。
○松岡委員 同僚淺沼君並びに川崎君が見えませんから、私がかわつて請願の要旨を述べます。 本請願の要旨は、講和会議に臨むに先立ち、日本の今後の安全保障態勢をどうするかについて国論を喚起し、国民大衆の意思を問うため、国民投票を行うか、もしそれが不可能な場合は総選挙を施行し、左の各案の何れを希望支持するか投票させて、大衆の意思に従つて決定されたいというのである。(一)現在の憲法通り「絶対中立を守り通すか」、(二)憲法第九條の一部を改正して、日本は非武装のまま、米国その他の大国に防衞條約の締結を懇請するか、(三)中立を放棄して国際連合、その他の集団防衞條約に参加するか。 以上いずれかこの三つを明らかにいたしまして、国民がどれを希望し、どれを支持するかということを投票させようというのであります。 ただこの際一言加えておきたいと思いますことは、第三の「中立を放棄して国際連合、その他の集団防衞條約に参加するか」、文章はこうなつておりますが、必ずしも中立を放棄するということが、国際連合に加盟する要件であるやいなやということにつきましては、いずれにしても議論があろうかと思います。この点について、紹介議員にかわつて説明します私自身にも、必ずしもこの書きぶりが正しいかどうか、私個人としては疑問を有するのであります。請願の要旨は大体において憲法の通り、あくまで絶対の中立を守り通すか、あるいは集団保障のごときものによるかということと、中立を守り通すということとが、両立せぬという議論もありますし、両立するという議論もあるので、その中立を守り通すということと、あるいは特殊な国との防衞條約というものによつて、日本の安全を保障するか、こういう事柄をあげて、国民がいずれを希望し、いずれを支持するかということを、選挙によるか、あるいは特別にこの問題について投票せしめるということなのであります。はなはだ簡單でございますけれども、請願の要旨は以上の通りであります。
○鈴木委員長 右に対し政府側の意見を求めます。官房長官。
○増田国務大臣 今松岡委員の請願の要旨は拜承いたしました。そこで政府といたしてはどういうことを考えておるかと申しますと、外務委員会あるいは本会議等においてるる吉田総理が外務大臣兼任の立場から申しております。すなわち講和会議あるいはそれに引続く各種の安全保障態勢等については昨年の一月二十三日に行われました選挙の際も国民に訴え、その結果国民の適正なる判断を求めて出たのが今日の自由党の代議士である、こういうふうに申しております。またもとより講和会議関係その他の関係については、共産党は別として、ほかの政党においては、そう見解の相違はないというふうに私どもは考えておりますから、レフェレンダムとか、あるいは特別な総選挙を用いなくてもよろしいということを、吉田兼攝外務大臣は申しておる次第でありまして、しいて反対するほどのことはございませんが、政府の所見は今申した通りであります。
○鈴木委員長 御質疑はありませんか。 —————————————
○鈴木委員長 御質疑がなければ、この際陳情日程中の第五、大臣の称号変更に関する陳情書を議題といたします。 文書表の朗読を願います。 〔書記朗読〕 大臣の称号変更に関する陳情(第二九〇号) 陳情者 愛知県西加茂郡小原村会議員山田伊八 「大臣」の称号はその由来する所極めて古く、従つて封建的な語意を内包するから、主権在民の現行憲法の精神にのつとり、今後これが改正の要ある時、本職名をも「卿」と修正するよう考慮せられたい。
○鈴木委員長 右に対して、増田官房長官より御意見を求めます。
○増田国務大臣 所見を申し上げます。政府といたしましては、憲法に書かれておることでございまして、憲法所定の手続をとるなら格別、大臣という称号の存置は、民主憲法と言われる、終戰後できた、初めて世界無比となるべき憲法の中に書いてあるわけでありまして、われわれは大臣という言葉が必ずしも君主が主権の主体であつた時代の君主の大臣というふうには考えていないのでありまして、国民主権であるこの国民に奉仕するというような意味とも解釈できないことはないと考えておる次第であります。
○鈴木委員長 御質疑はありませんか。 —————————————
○鈴木委員長 御質疑がなければ、日程三四、行政機関職員定員法の改正に関する請願を議題といたします。 文書表の朗読を願います。 〔書記朗読〕 本請願の要旨は、行政機関職員の定員法による整理は、多数公務員を路頭に迷わせ、国家再建の主動力である労働者の要望を無視したものである。定員の不均衡、人員の減少から事業の遂行に支障を来し、従業員の労働強化はその限界に達して、事業の維持運行はますます困難となつている。ついては、国民の、諸権利を保障するためにも電通、郵政両省の機能を充分に維持できる定員に大幅の改正をせられたいというのである。
○鈴木委員長 政府の意見を求めます。
○中川(融)政府委員 行政機関職員定員法の問題につきましては、先ほどの請願の際にも御説明申し上げましたが、われわれとしては、今後この定員法の内容を、各省庁の仕事の内容の状況に応じまして増減して行きたい。しかしながら全体としては極力総定員の増は阻止したい、こういうような考えでおります。今の請願の中に言われております電通、郵政両省の定員の問題につきましても、でき得る限り今後何らかの考慮を加えたいという考えは、われわれも持つておるところであります。
○鈴木委員長 御質疑はありませんか。 —————————————
○鈴木委員長 御質疑がなければ、日程五六、運輸省設置法の一部改正に関する請願、米窪滿亮君紹介を議題といたします。 文書表の朗読を願います。 〔書記朗読〕 本請願の要旨は、運輸事業は、一般国民の消費経済に、直接間接に多大の影響を與えるものである。この意味から、運輸審議委員は、広い経験と高い識見を有する者のうちから選ぶことはもちろんであるが、より公平で、しんに国民生活と結びついたものとして、運輸省設置法第九條を左記のように改正されたいというのである。「第九條委員は年齢三十五年以上の者で、広い経験と高い識見を有する者及び労働者団体のうちから、内閣総理大臣が両議院の同意を得て任命する。」
○鈴木委員長 これに対し政府の意見を求めます。運輸省文書課長土井説明員。
○土井説明員 ただいまの請願の趣旨を案じますのに、運輸審議会の委員をより公平に、より国民生活と結びついたものとするために、現行運輸省設置法第九條、「委員は、年齢三十五年以上の者で広い経験と高い識見を有する者のうちから、内閣総理大臣が両議院の同意を得て、任命する。」とございます規定に、「高い識見を有する者」の次に「及び労働者団体」という文言を加えたい、こういう御趣旨のものと解しますが、現行の規定は格別労働者団体に属する者を排除しておるものではございませんので、本條の規定に適合しており、別に欠格條件を有しない場合におきましては、委員に任命され得る次第でございます。なお運輸審議会の委員は常勤でございまして、別段各界の利益代表というような性質のものではございませんので、候補者の出身あるいは職歴あるいは所属分野というようなことは要件になつておりませんので、ただいまのように新たな限定をするということは、なお今後の研究によらなければならないかと存ぜられる次第でございます。
○鈴木委員長 御質疑はありませんか。 —————————————
○鈴木委員長 御質疑がなければ、日程五七、北海道開発に関する請願を議題といたします。 文書表の朗読を願います。 〔書記朗読〕 本請願の要旨は、北海道は土地広大であるから、未開発資源の開発には、鉄道の建設及び改良を除外しては考えられない。現在、鉄道は独立採算制であるから、現実として採算が採れないという理由で、鉄道の建設に着手しないとするならば、北海道の開発はおぼつかない。ついては、総合開発予算の一部を、鉄道の独立採算制と矛盾しない形式の下に充当して、開発を促進されたいというのである。
○鈴木委員長 政府の意見を求めます。中川政府委員。
○中川(融)政府委員 北海道の開発を総合的に実施するという必要は、政府も十分これを認めまして、その趣旨から今国会に北海道開発法案を提案いたしておる次第であります。この法案が法律となるときに、北海道開発庁という役所ができまして、もつぱら北海道の総合開発に関する予算上の措置につきまして配慮することになつておりますので、ただいまの請願の趣旨はそれによつて達成せられるように思います。
○鈴木委員長 御質問はございませんか。——御質問ないと認めます。 —————————————
○鈴木委員長 それでは先ほど留保いたしておりました日程第四四及び四六の元軍人傷い者の恩給増額並びに療養費国庫負担の請願についてただいま厚生省から説明員が参りましたから、この際御意見を求めておきます。岡林説明員。
○岡林説明員 請願にあります元軍人傷病者の恩給を受給いたしました者が、一旦病気がなおりましたが、なお療養所にいる者に、未復員給與法による療養を行つてもらいたいという趣旨であると思いますが、この件につきましては、政府といたしましては傷病恩給を受けたという事実は、これは症状が固定をしたという事実に基いて恩給の裁定があるのでありますから、症状が固定、すなわち病気が一ぺん治癒したことによつて恩給を受けた以上は、国の義務としての療養はそれで終りである。すなわち療養に関する国の補償はこれで終りであるという見解のもとに今まで来ておる次第でございます。 なお症状が固定した以後に再発したかどによつて、再び療養を国で行うという件につきましては、もしもこれを未復員者給與法の関係においてやりますと、その他の同じような状態の者に対しても同じ問題が起きて参るのでございまして、相当影響するところが大きいという意味合いも一部ありまして、現在まで未復員者給與法の適用はいたしておりません。実情はどうであるか、これは私復員局の業務課長をしておりますので、その事務の主務担当者であります関係上申し述べますが、実情はこういう方々が相当おられるのであります。昨年の暮、現在国立病院及び国立療養所で療養しておられます傷病恩給を受けられた患者が、どのくらいあるかということを調べましたところが、大体全国で三千四百名くらいおられるのであります。その三千四百名の方でしからば療養の費用はどうなつておるかと申しますと、大部分の方が生活保護法による医療給付を受けておられます。それが六六%くらいであるかと思います。それから国立病院及び国立療養所に療養費用を減免する規定がありまして、それによつて全額の免除を受けておる者が、たしか一〇%くらいあつたかと思います。それと反対に全額自分の費用で療養費用を負担しておるという方が四%くらいであります。そのあとは健康保險法あるいは共済組合法等によります家族療養として、あるいは国民健康保險法による療養として大体半額を負担をしておる。あるいは今申し上げました国立病院及び療養所における減免規定によつて、全額免除にあらずして、半分なりあるいは四分の一なり減額していただいておるという方があとの方であります。そういう状態になつております。
○鈴木委員長 御質疑はありませんか——御質疑がなければ、本日の請願の日程の審査はこれをもつて全部終了いたしました。 —————————————
○鈴木委員長 次に陳情書の審査に入ります。陳情書日程中第一ないし第四、第六、第八はただいま審査いたしました請願と同趣旨でありますから、その審査を省略いたします。 —————————————
○鈴木委員長 日程第七、第九、第十を一括議題といたします。中央出先機関廃止の陳情、文書表の朗読を願います。 〔書記朗読〕 中央出先機関廃止の陳情(第四六一号) 陳情者 松山市愛媛県議会議長立川明 国の出先機関は新憲法施行以来これを設置し得ざるにもかかわらず、今なお残存するもの多く、地方自治の本旨にそむき、行政事務を阻害しつつあるから、すみやかに全面的に廃止するか、または大幅にその権限を地方自治体に移讓して、行政の民主化と明朗化を図られたい。
○鈴木委員長 政府の意見を求めます。
○中川(融)政府委員 この陳情の趣旨にあります地方出先機関の整理の問題につきましては、政府はまつたく陳情の趣旨と同意見でありまして、極力この方針によりまして出先機関の整理統合をはかつております。本国会におきましても、農林省資材調整事務所等が廃止せられるように法案が出ておるところであります。今後におきましても行政機構の簡素化の一環といたしまして、地方出先機関の整理につきましては、これを推進いたしたいと考えております。
○鈴木委員長 御質疑はありませんか。——御質疑がなければ本日の陳情書についての審査は全部終了いたしました。 —————————————
○鈴木委員長 この際お諮りいたします。通商産業省設置法の一部を改正する法律案について、通商産業委員会より本日内閣委員会と連合審査会を開きたい旨の申し入れがありましたので、通商産業委員会と連合審査会を開きたいと存じますが、御異議はありませんか。
○鈴木委員長 御異議がなければさようとりはからいます。なお連合審査会は九日午後一時より開会いたしますからさよう御了承願います。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十七分散会