電気通信委員会 第10号
- 発言数
- 51 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1950/03/24
会議録
○辻委員長 これより電気通信委員会を開きます。 まず理事の補欠選任についてお諮りいたします。去る二月二十七日理事米窪滿亮君、三月二日理事河口陽一君、三月七日理事中村又一君、三月十五日理事松本善壽君、昨二十三日理事飯塚定輔君がそれぞれ委員を辞任されました。そのうち河口陽一君、松本善壽君、飯塚定輔君は委員に再び選任されてはおりますが、理事の欠員は結局五名となつております。この際その補欠を委員長において御指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○辻委員長 御異議なしと認めます。本日は都合によりまして欠員五名のうち四名だけ補欠選任いたすことにしまして、他は留保いたします。では飯塚定輔君の補欠として飯塚定輔君を、松本善壽君の補欠として松本善壽君を、米窪滿亮君の補欠として受田新吉君を、河口陽一君の補欠として今井耕君をそれぞれ理事に御指名いたします。 —————————————
○辻委員長 次に、連合審査会開会につきましてお諮りいたします。ただいま大蔵委員会におきまして審査中の、米国対日援助見返資金特別会計からする電気通信事業特別会計及び国有林野事業特別会計に対する繰入金並びに日本国有鉄道に対する交付金に関する法律案中、電気通信事業特別会計に対する繰入金に関する部分は、御承知の通り米国対日援助見返資金を電気通信事業における電信電話等の建設改良費の財源に使用するために、電気通信事業特別会計へ百二十億円を繰入れるための法的措置を講ずるとともに、その繰入れを受けた金額については、電気通信特別会計において国有資本の増加として経理せしめるための必要な規定を設けようとするものであります。本委員会におきましても、この法律案について大なる関心を有しますので、大蔵委員会と連合審査を行いたいと存ずるのでありますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○辻委員長 御異議なしと認め、さよう決します。 なお両委員会間の協議が整いまして、連合審査会を開くことになりましたならば、大蔵委員長とも協議いたしました上で、あらためて開会日時をお知らせいたします。 —————————————
○辻委員長 これより請願の審査に入ります。 電波法案中一部修正並びにアマチュア無線許可に関する請願、中村純一君紹介、文書表番号第一三一〇号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。中村純一君。
○中村(純)委員 本請願の要旨は、アマチュア無線局は他の無線局とまつたく異なつた目的、性格を持つものであるから、電波法案の審議においては、左の條項を考慮されたいというのであります。その一つは、アマチュア無線は一面実験研究をも目的とするもので、一般無線局のように固定した同一の装置を、長年月にわたつて使用することはない。従つて詳細な工事設計書の提出、機器検査等の手続は省略し、資格検定出願及び免許のみの手続段階とすること、その二、同無線局は非常利的であるから、多額の検定検査科の徴收や工事費、運用費の支弁方法の調査は、これを廃止することなどであります。この請願の趣旨はただいま申し上げましたごとくでありまして、しごくもつともと思われるものでございますので、何とぞ御審議の上御採択あらんことをお願いする次第であります。
○辻委員長 本請願の御趣旨は、目下審査中の電波法案にかかるものでありまして、その趣旨は十分参酌の上、法案の審査にあたりたいと存じます。 —————————————
○辻委員長 前会に引続き電波法案、放送法案及び電波監理委員会設置法案を一括議題とし、質疑を続行いたします。江崎一治君。
○江崎(一)委員 二月二日付の政府資料によりますと、本年の一月の二十五日までに民間放送の許可申請が約四十件余り出ておりますが、資本金別にいたしますと、一番大きなものが一億八千万円、これはセントポールの放送局であります。一番少いのは二十万円という北海道広告事業株式会社というのがあります。また電力の点から見ますと、最も大きな放送局は十キロワット、最も小さいので百ワット、こういうようにわかれております。これにつきまして、もちろんこの認可は電波監理委員会においてこれを認可されるものと思いますけれども、どれくらいの基準で認可をしようと思つておられるか。お話願いたい。
○小澤国務大臣 江崎君の御指摘のように、この法案が成立をいたしますれば、その権能はあげて委員会に一任されることになりますので、その場合においては、もちろんこの所管も私の所管から離れて内閣に行くのであります。従つて所管外になられてから実施される行政の予想を今申し上げるということは、あまり適切なことではなく、私の考えを私的にしましても申し上げることは将来の行政にかえつて何らか悪影響を及ぼすのではないか。こう考えますので、公式の席上でない場合に、個人的にざつくばらんに江崎君から話がありました場合であれば格別でありますけれども、こういう速記をとるような場合に、いたずらに摩擦を起すような答弁、あるいは個人的な見解は、表明しない方がかえつていいのではないかと考えております。しかしそういう点については、私も全然考えがないわけではございませんから、私的な会合あるいは個人的にお話をする時期があるいはあるのじやないかと思つております。
○江崎(一)委員 放送法案の第五條に、「国際放送は、国際親善を害するものであつてはならない。」という項目がありますが、それでは国内放送ではどういうような場合でしようか。
○小澤国務大臣 質問の趣意がはつきりいたしませんが、国際放送に関する限り国際間の親善を害していけないことはもちろんでありまして、国内関係には、国内の治安とか、あるいは国内の政治経済に著しく変動を来すようなことがあつてはいけないという趣旨でお聞きになつたとすれば、やはりその精神は国内にも規定がなくとも、当然なことであると考えております。
○江崎(一)委員 今一々例をあげるということはいたしませんが、そのどれが悪い、これが悪いということは申し上げませんけれども、現在の日本放送協会の放送内容が、非常に反ソヴェト的であるということが言えると思います。その点につきまして大臣は、これについて注意するというお考えは持つておらないでしようか、お伺いしたい。
○小澤国務大臣 現在の放送プログラムに反ソヴェト的色彩があるかどうか。第一この問題について私はあるとは考えておりません。従つて具体的に御指摘等がございますれば、私の権能の許す範囲においては、どういうことでもいたしますけれども、今前提としてそういう放送が行われておるものと考えておりません。従つてその次の処置をどうしようということももちろん考えておりません。
○江崎(一)委員 実例と言われますが、これはたくさんあると思うのです。ここでは時間が長くなりますから、この次の機会に讓りたいと思いますけれども、その点特に国際的に、日本は非常にデリケートな状態にあるということをお考えの上、こういうまずい点があつたら御注意を願いたいと思うのです。 その次には電波法の第十三條につきましてお伺いしたいのです。免許の有効機関でありますが、放送を目的としないところの普通の無線局におきましては五年間の免許機関があるわけですが、この放送局に限り三年にしたというのは、一体どういうことであるか、その点をお伺いしたいのであります。これでは相当な資本を投じて放送局をつくつても、三年であと認可がおりなければだめになる。これは非常に大きな問題だと思うのですが、この点をひとつお聞きしたい。
○小澤国務大臣 この規定は相当疑義を生ずるのは、ごもつともでありますが、今後行政の運用の仕方につきましては、最初一たび認可されたものは、原則として再認可をするという建前で行きたい。では三年なんて必要がないじやないかという議論が出て参りますけれども、民間放送をある程度自由に許しますので、国民から見て、こういうものは国内の政治、経済、文化上から、あまりよろしくないのだというような悪評をこうむるような放送局がかりにあつたような場合に、これを強制的にすぐやめさせるということはやはりおもしろくない。むしろそういうように三年という短期間でこれを一応許可しておいて、もし国民の大きな非難があるようなときのみに限つて、この期限の更新の場合にそういう措置を講ずるとか、あるいは條件を押しつけるとかいう方法で行つた方がよろしいのじやないか。こういう建前でありまして、三年たつたらもう全然既設の権利を認めないという建前で行けば今御質問のような御心配がありますけれども、われわれはむしろ一つの既得権的にしてこれを認める。但しはなはだしく国民生活に害をなす放送局があつた場合には、これだけを許さない。こういう建前で行くために、この期間を設けた次第であります。
○江崎(一)委員 そういたしますと、たとえばこれは仮定でありますが、ある労働組合が一つの放送局を認可されて持つた。ところがこの組合の放送局が、いわゆる賃金ベースの改訂であるとか、いろいろなそういう問題を非常に強く放送した。そうすると今の政府が、これではぐあいが悪いということになりまして、とうとう三年目にこれを再認可しないということになり得る危險が十分あり得ると思いますが、その点はいかがですか。
○小澤国務大臣 大体労働組合と政府の考えは、常に反するという建前において今御質問されておるのですが、かりに反するような場合がありました場合においても、これを許可するとか認可するという権限は政府になくして、委員会が持つておるのでございまするから、この委員会というものは、法案にも盛られて御承知の通り、きわめて学識経験あり、しかも公正な行政をやる人材を、国会の承認を経て任命することになりまするので、この委員会が一党一派に偏したり、あるいは一政府のみに忠実であつて、野党に不忠実であるというようなことがありますれば——そういうことはありますまいが、われわれはこの組織はそういうことを避けるために、最も公正な立場で電波行政を行うという建前に、この法案の特質があるのでありますから、そういう事態はもちろん政府としても起つて来ないし、かりに政府が権能のある場合も、そういうことが起つて来ないと私は考えるし、いわんや政府の力によつてある放送局が取消されたり、あるいは認可されたりするものではないから、お説のような心配は全然生じて来ないと考えております。
○江崎(一)委員 そこで電波監理委員会なるものが問題になつて来るのでありますが、これは非常に民主的な機関であるというような御説明でありましたけれども、私はちようどこれを反対にとるのです。というのは民主主義の理想を持つている、実際は御存じのように総理大臣の——今で申しますと、自由党のワン・マン・パーティーの方のお筆先で、大体見当をつけるということになつておりまして、国会の承認を得るということになつておりますけれども、大勢はここできまつてしまう。そうなるというと、民主主義的な形を持つておりますけれども、これはこのときの政府、特に絶対多数の政府、この政府の意図が非常に強く入つて来る。こういうことになる危險がわれわれ十分あると思います。これについては大臣はちよつと否定できないのじやないかと私は思うのです。その点についてはいかがですか。
○小澤国務大臣 江崎君の考えている民主主義と、現在政府の考えておる民主主義とは、あるいは根本的に違うかもしれません。しかしながらおよそわれわれの考えておる民主主義は、国民の過半数がこうすることがいいのだということを、完全に行われることを理想といたしておりますので、この内閣がワン・マン・パーティーであるとか何とか、いろいろなことを言われますけれども、やることは国民の総意、少くとも絶対過半数の国民の支持によつて政策を行つておるのでありますから、そういうことを多数でやつたことが、民主主義に反するというようなことは、全然考えておりません。従つてこの内閣で支持することも、民主主義に適合するものであるし、また支持された人が、いわんや政党には関係の薄い一党一派に偏しない委員をもつて構成するということになつておりまするので、かりにぼくらの所論が違つた場合でも、なお愼重な考慮の上に人選を行うことによつて、よりよく民主的になるものと考えております。
○江崎(一)委員 これ以上大臣と民主主義論争をやろうとは思いません。これはあとの機会に譲るといたしまして、次には放送法案の第九條の四号に「放送の進歩発達に必要な研究施設を設置すること。」とありまして、この研究施設というのは、いわゆる技術的な研究施設と文化的な研究と両方あると思いますが、その点はどういうようなお考えなんですか。
○小澤国務大臣 この研究施設ということは、單に機械的な科学的な考慮ばかりでなく、さらにプログラムの編成等をどうすることによつて、国民諸君に要望にこたえ得るかという点までつつ込んで、この研究施設を設置することになつております。
○江崎(一)委員 そうすると文化研究機関というものを置くというような御見解と解してよろしいですか。
○小澤国務大臣 文化研究機関ということは、全部の文化ではなくして、放送に必要な文化の程度のものの受入れは、もちろんやるつもりでおります。
○江崎(一)委員 ポリス・ラジオのFM式の無線設備の現情はどうなつておりますか。
○網島政府委員 お答えいたします。FM式の超短波を使いましたポリス・ラジオにつきましては、国家地方警察本部におきまして、その通信綱拡充の一環といたしまして、昨年の夏ごろからこれの研究に着手いたしまして、私どもも電波行政を担当するという立場から、これに対して波長の割当、あるいは実験の認可ということに、できるだけ協力して参つているのでありますが、現状は第一次試作機が昨年末できまして、それを調べた結果、あまり思わしくない。どうも十分じやないというところから、第二次の試作機を完成いたしました。現在その完成した、いわゆる試験に合格したものについて、試験をやつているという状態であります。
○江崎(一)委員 かつて人事院が、政府に対して七千八百円べースの勧告をいたしましたが、これにつきまして電通省並びに郵政省関係の労働者の実態調査をなされたか。そうしてこの七千八百円ベースに対する大臣の御見解はいかがですか。
○小澤国務大臣 この問題は、すでに私個人の見解ではなくして、政府全般として、総理大臣の施政方針演説にもあり、また本会議で各党からの質問演説にも答えている通り、賃金そのものというよりも、日本の現在置かれた経済財政全般の面から見ますと、賃金を上げるということは適当でないという結論を政府が持つております。しかしながら公務員諸君が現在で満足する程度の生活水準に行くような名目賃金をもらつているかどうかということについては、これは必ずしも満足すべきものではないのであつて、それをカバーするために、われわれができ得るだけ実質賃金の向上ということに全面的に努力をいたしまして、この不調和を調和させようと思つております。
○江崎(一)委員 政府は給與白書で、大体全公務員の平均給與が、諸手当をまぜて七千四百円ぐらいになると言つているのですが、電通、郵政関係はどれくらいになりますか。
○楠瀬政府委員 電気通信省といたしましては、本給だけで申し上げますと大体六千三百円ベースでございますが、それに超過勤務手当でありますとか、特殊勤務手当、それから超過勤務の中におきましても、特にキティ台風の場合でございますとか、あるいはほかの特殊の事件が起りまして、そのために出す特殊の割増の超過勤務手当、そういうものを全部入れまして、大体七千二、三百円程度になろうかと存じております。
○江崎(一)委員 またこの政府の給與白書には、いろいろな節約をやつて、年末給與を出すというようにいつておりますが、これは将来のことだから推測するのはむずかしいかしらぬけれども、その点はどういうふうに考えておりますか。
○小澤国務大臣 ただいま申し上げました通り、政府の考えでは、できるだけ、公務員の希期に近い、たとい名目賃金でも措置したいということは考えておりますが、今年度の予算におきましては、もうすでにそうした面における手当等は、ほとんどなくなつております。二十五年度の予算の面では、御承知のように超過勤務手当等も二十四年度に比較して、多く計上しております。またそればかりではなく、たとえば欠員を補充しないで、その分を昇給に充てるとか、あるいは年末の賞與を出すというような、いろいろなことが考えられておりますが、いずれも確定案ではなくして、たとい幾分なりとも、何とかして公務員諸君の実際上の收入を増加したい。この念慮の一環として、いろいろな説が新聞に出、また閣議でも論議されておりますが、現在の範囲内においては、いずれも確定した案はございません。しかしいやしくも予算案が通過し、いよいよ予算の実施に入りますれば、それらの節約できるものは、何費はこれだけ、何費はこれだけというふうに、具体的に細目を検討して、適切なる措置を講じたいと考えております。
○江崎(一)委員 共産党の意見としては、同じ政府部内の人事院の勧告を無視する態度は、非常にいけないと思う。ぜひ勧告を聞かなければいけないということを申し上げておきます。 次に、通信機の製造業界の経営者側の話でありますが、電話機とか交換機とかいう通信機材の電通省の買上げ値段が、生産原価を切る。そのために賃下げや首切りをやらなければならぬような状態に追い込まれたというように言つておりますが、この点の御意見を伺いたい。
○靱説明員 通信機器製造業者としては、相当経営の合理化をしなければならぬ。すなわち需要に対して、戰後通信メーカーの復興が非常に早くて、設備が余つて来るということで、人員の整理があつたということをわれわれ承知いたしておりますが、さてしからばそれは電通省で使う通信機器の値段が安いか高いかという点については、これは物価庁との関係もあつて、私どもも最も愼重に考えておる点でございます。もちろん原価を割るようなことによつて、日本の通信機器製造業を衰微させるようなことも、絶対に賛成できない。価格につきましては、適正な価格というものを常に検討しておる次第であります。なお現在においても連合会長から若干の希望意見が出ておりますが、現在のものが原価を割るようなものであるというように、ただいまここでただちに結論も出ません。目下この点は検討中でございます。
○橋本(登)委員 お忙しいようでありますから、簡單に御意見をお尋ねいたしたいと思います。それは本委員会には直接的な関係ではありませんが、大蔵委員会に提出せられている。米国対日援助見返資金特別会計からする電気通信事業特別会計及び国有林野事業特別会計に対する繰入金並びに日本国有鉄道に対する交付金に関する法律案の内容は、本委員会にとつては相当重要な関心を持たなければならぬような内容を持つております。これにつきましてお伺いいたしたいのは、二十四年度における見返り資金の利用方法は、大体において借入金として各会計とも使つておつたようでありますけれども、二十五年度の予算案によりますと、会計によつては、たとえば電気通信事業あるいは国有鉄道の場合はそれが繰入金となつて、官己資本の増加に加えられる。あるいは公共事業費における見返り資金の使用は、單に自己用として使つておる。こういうぐあいに二十五年度の予算案の表面上から考えると、こういうような援助見返り資金の使い方をわけた事情について、大臣が国務大臣として内閣におけるいろいろの折衝の上から御見解があれば、回答を得たいと思うのであります。
○小澤国務大臣 御指摘のように、二十四年度の百二十億の見返り資金は、單純なる借入金になつております。ところが二十五年度においての百二十億は、今お話のように繰入れとして、しかも自己資金になるという勘定になつております。これは要は見返り資金の勘定というものの本質の見方がかわつた結果であると思います。すなわち二十四年度の見返り資金の勘定の見方というものは、一応これはアメリカの援助物資からこれだけ歳入が入るのでありますから、これは将来は返すべきものだという見解に立つてやつたことが、二十四年度の見返り資金の勘定の処置でありますし、二十五年度においては、見返り資金は米国からある援助物資であつて、また米国の国民の負担によつて日本の復興に捧げた、それを具体的にはつきりするという趣旨だけで、見返り資金ができるのだというような観測をすることが適当になつて参つたので、これは返さぬでもよろしいのであつて、その利用の用途がはつきりさえすればよいのだ。こういう見解から、二十五年度においては借入金ではなくて、繰入金といたしておりまするが、しかもこの問題については特に江崎君の方の共産党では、これをやることによつて日本は奴隷化するとか、あるいは植民地化するとか、あるいは電話を乗つ取られてしまうというような、いろいろの御議論もございますので、われわれ政府としては少しもそういう心配はいたしておりませんけれども、この法案そのものによつて、今心配されておるような意見をなくするような措置を講ぜられるとすれば、私はこれに対しては反対ではありません。
○橋本(登)委員 政府の大体考えておられることは、われわれも同感で、あえてこの見返り資金がいわゆる悪質の意味の外資導入とは考えてはおりませんけれども、なおこの法案の内容において、自己資本に関してこういうように会計措置まではつきりと書かれておるのでありますが、その点、法律案がそうした各特別会計の会計技術の点にまで触れて、こうした具体的な法文を必要とするかどうか。ことに電気通信事業、あるいは日本国有鉄道においては、その帳簿価額なるものが資産の再評価をしておらない関係上、非常に僅小なる金額になつておる。そこに今次の借入金の百二十億というものが加えられると、あえて今度の資産再評価の場合においては問題はないかもしれませんが、一応自己資本の中に加えられるということになれば、その間算定上もいろいろの困難を来しはせぬか。こういう意味においてこれは私個人の意見でありますが、根本的にこういう点については、明確な措置をして置く方が、将来の立法運営の上において過ちがないのではないかと考えておりますが、これに対する大臣の御意見を伺いたいと思います。
○小澤国務大臣 お話のように、現在の電気通信事業の資産再評価はできておりません。しかしながら現実の面において予算を計上し、あるいは減価償却を出す場合においては、大体再評価をした価額、すなわち現在では一千六百億が再評価された場合の価額であるという見通しのもとに、予算的措置を請じております。従つて御承知のように建設資金の減価償却の金額は、二十五年度においては七十余億でございまして、その七十余億というものは、資産再評価された一千六百億の四分四厘に当ると思つております。そういうふうに計算をする場合、あるいは計理をとる場合においては、資産再評価されたものとしてやつておりますが、現実の面に出ておりませんと、わずか二、三百億の帳簿価額しかない場合に、あと二百四十億も入るというのは、半分の持分があるのだという感じも起つておりますので、今橋本君が言われたように、資産再評価ができた後に自己資本に入りますと、一千数百億に対する百二十億でありますから、きわめて明瞭になつて来ると思いますので、もし国会が橋本君の意見に賛成されまして、適当な修正がある場合においては、あえて政府は反対はいたしません。
○橋本(登)委員 なおもう一点お聞きしたいのですが、今度資産再評価に関する法律案が提出されますが、その中から政府資産に関するものが除かれておりますが、これはどういう事情で除かれておるか。その事情を聞きたいと思います。
○小澤国務大臣 資産再評価の問題は、御承知の通りシャウプ勧告に基く税制措置でありまして、課税の対象となるものだけを資産再評価する趣旨でありまして、御承知のように国有各機関に対しましては、課税の対象と一応なつておりませんので、これとは切り離して、今申し上げたような方法で、別途に資産再評価をしようという趣旨であります。
○江崎(一)委員 電波庁長官にお尋ねしたいのですが、この前ラジオ・カーについての問題があつたと思います。これは国警の移動無線の問題であると思いますが、これについて電波庁の許可なしにやつておつたという問題が起つておりますが、あれは一体どうなつたのですか。
○網島政府委員 お答えいたすにつきまして、問題の事件がどういう性質のものであつたかということを一応お話いたす方が、わかりやすいかと考えますので、簡單にお話申し上げたいと思います。 先ほど説明申し上げましたように、国家地方警察本部におきましては、国産品のFMの機械をつくりまして、それを実用化しようということで、今実験をやつておるわけであります。これと並行いたしまして、昨年来アメリカから貸與されました二、三の機械を使いまして、これも並行的に実験しておつたわけであります。先般の問題は、この二つの実験を国警として、同時にいろいろ切りかえその他の方法によりまして、比較検討する実験を計画しておつたのでありますが、アメリカから貸與された機械の実験につきましては、これはすでに昨年許可を得ておりまして、この実験はいつ行われてもさしつかえないわけであります。ところが国産品の機械につきましては、これは製作者がきまりまして、新しくできたものについて、これをその都度許可を得て実験するというような状態になつておつたのであります。過般の問題につきましては、こういう両方の実験が並行的に行われておりました関係上、その真相がどこにあるか、なかなかつかみにくい点がございまして、私どもといたしまして目下いろいろ調査して、大体の様子はわかつたのでありますが、この様子を申し上げますと、国家地方警察本部といたしまして、この日本で試作された機械につきましては、許可があるまでは実験しないようにということで、下部の実際の担当者によくその指令を出して注意しておつたのでありますが、その間何か事務の手続の行き違いがありまして、この米軍から貸與された機械のみならず、日本でまだ許可になつておらなかつた機械からも電波が出たということであります。この点につきましてはまだ多少の疑問がありまして、目下関東地方電波管理局を通じまして、極力真相の糾明に努めておるわけであります。私どもといたしましては、その真相がはつきりいたしましたならば、電波行政上必要な手続をとりたいというふうに考えております。
○江崎(一)委員 最近警察が非常に軍事的な意味を持つようになつて来た、その結果の一つの現われとして、この電波庁を無視するという形が出て来たのじやないかと思うのです。これは余談でありますけれども、旧近衛連隊の中に警察学校がありますが、ここでは日本の警察軍隊を訓練しておるという感じを非常に強く受けるのです。すりとか、どろぼうとか、強盗とか、殺人とか、こういうものをとらえるのじやなくて、人民大衆が税金に苦しみ、税務署に押しかけると、この大衆に対して彈圧を加えるために練習をやつている。労働組合のデモンストレーションなどに対しても、これをたたきつぶすための練習をしておる。こういつたようにまつたくこれは軍事的な性格を明確にして来たと思うのです。そういう点が明らかにこのラジオ・カーの試験においても出ておると思いますが、政府はこの点について特に注意される必要があると思う。特に電波庁の長官である責任者としましては、この問題を徹底的に糾明されんことを望む次第です。
○網島政府委員 私どもといたしまして、現在の国家地方警察本部が、ただいまお話のありましたような意図のもとに、いわゆる御説に従えば、電波庁を無視しておる、電波行政を無視してかかるという意向を持つておるということですが、そういう意向のもとに行動しておるとは考えておりません。先ほども申し上げましたように、先ほどの問題は目下判明しておりますところによりますと、まつたく事務的な行き違いのようでございます。なおこのラジオ・カーの整備の問題につきましては、わが国はむしろその整備がおそきに失すると思うのでありまして、私昨年アメリカに行つていろいろ見て参つたのでありますが、向うはこういう施設が非常に発達しております。これは社会の秩序保持のために、私どももぜひ必要な施設じやないかというふうに考えておる次第でございまして、ただいまお説のようなふうには、私ども考えていけないということをお話申し上げたいと思います。 なおこの電波行政の公正妥当なやり方という問題につきましては、私ども平常念願いたしておるとこでありまして、これは国家地方警察といわず、民間といわず、私どもは常に公正な行政をやつて行きたいと考えておる次第であります。
○江崎(一)委員 この前警察電話関係の全国における配線状態、敷設の状態等の資料を要求したのですが、それがいまだに出て来ないのですが、これはどうなつておりますか。
○中村(純)委員 今の御要求の資料のことですけれども、それは江崎委員個人と申しますか、委員として御要求であつたのか、委員会がその資料要求を決定したのか、ちよつと今のところ私はつきり記憶はないのでありますが、委員会で決定しないものなら、この委員会にお諮りする必要があろうと思います。
○江崎(一)委員 それは資料が正式に出て来たのであります。ところがそれがこの間も申し上げたように、まつたくストック・リストのような資料であります。とても今度の電信電話料金法の一部を改正する法律案を審議する資料にならないのです。政府はこの立法機関が要求したものは、やはりはつきり出してくれなければいけないと思います。
○辻委員長 その江崎君の資料要求に対しましては、当局の方から出たように今お話でありまして、何がそれ以上の資料でありますれば、さらに委員会においてそれ以上の資料を要求される点につきましては、お諮りして決したいと思います。あなたの御発言に対する資料は一応出たと思いますので、さらにそれに不満の場合におきましては、さらにそれについて委員会として正式に要求したいと思いますから、それをお諮りしたいと思います。
○江崎(一)委員 当時の資料要求の内容は、全国の警察電話の配線状況といろ條件で要求したのでありますが、しかしそれが條件をはずれまして、ストック・リストのようなもので報告されたわけであります。これは要求の條件と全然違うわけです。これは当然政府は責任を持つて、要求通りの資料を出すべきものだと思います。そういう点において、再審議すべきものではないと思います。
○辻委員長 それでは、ただいまの江崎君の御要求の資料についてお諮りいたしたいと思いますが、委員会として御必要があれば、委員会から正式に要求いたしたいと思います。いかがでございますか。 〔「必要なし」と呼ぶ者あり〕
○辻委員長 先般配付を受けた資料で十分であるという御意見が多いようでありますから、それで御満足願いたいと思います。ほかにございませんか。 それでは本日はこれにて散会いたします。 午後二時十五分散会