電気通信委員会 第6号
- 発言数
- 77 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1950/02/15
会議録
○辻委員長 これより電気通信委員会を開会いたします。 この機会に御報告申し上げます。本日理事受田新吉君が委員を辞任され、その補欠として米窪滿亮君が本委員に選任いたしましたので、お知らせいたします。 理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。去る七日理事椎熊三郎君が、また本日理事受田新吉君がそれぞれ委員を辞任されましたので、理事が二名欠員となつております。この際その補欠を委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○辻委員長 御異議なしと認めます。それでは吉田安君、米窪滿亮君をそれぞれ理事に指名いたします。 —————————————
○辻委員長 さらに連合審査会開会の件についてお諮りいたします。昨十四日文部委員会は、放送法案について本委員会と連合審査をいたしたいとの意向から、その旨の議決をいたしたのであります。つきましては、本委員会といたしましても連合審査の必要性を認め、この際放送法案について、文部委員会と連合審査会を開きたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○辻委員長 御異議なければさよう決します。なお開会の日時等につきましては、文部委員長と協議の上、あらためてお知らせいたします。 —————————————
○辻委員長 これより電波法案、放送法案及び電波監理委員会設置法案を一括議題といたし、前会に引続き質疑を行います。 御承知のように、これら三案に対する公聽会の際の公述人の陳述の中には、問題の核心に触れたまことに傾聽に値する点が多々あつたように考えられます。しかしながらまた一面、単に問題の提起のみにとどまつていた事柄もあつたように感ぜられました。従いましてこれらの点につきましては、今後本委員会におきましてさらに十分な検討を加えまして、妥当なる結論を見出すべく努力いたしたいと思つております。 それではこれより質疑に入ります。中村君。
○中村(純)委員 これまでいろいろお尋ねをして参つたのでありますが、なお一、二お尋ねをいたしておきたい事柄があります。それは電波監理委員会設置法案に関する点であります。同法の第十九條におきまして、電波法所定の聽聞を行うために、電波監理委員会に審理官五人以内を置くという規定があります。この聽聞の制度はきわめて民主的な制度でありまして、われわれもその趣旨には賛意を表するものでございますが、この聽聞の事務を取扱います者としての審理官の選任の方針について、法案の上に表向きに表われたものが何らないのでございます。この聽聞の制度は、法律案では第一審にかわるべき程度の効果を持たせることを予期いたしておるのであります。従いましてこの審理官の任命にあたりましては、むろん技術的な問題が多いのでありますけれども、同時にまた法律的な問題も相当あると思いますので、どうしてもそういう、経歴、またそういう知識を持つた人を、やはりこの審理官の中に置く必要があると思うのであります。それに関して政府はどういう考えを持つておられますか。その点承りたいのであります。
○網島政府委員 お答えいたします。この審理官の任命は、法案にもございますように、新しくできます電波監理委員会の委員長が、委員会に諮りまして、その結果に基き任命されるのでありますから、私から決定的なことは申し上げられないのであります。立案者といたしましての考えを申し上げますならば、この審理官を五人といたしました理由の一つとして、ただいま御説のようなことを十分考慮した次第であります。すなわちこの審理の手続の中には、もちろん無線局の運用でありますとか、あるいはその他技術基準の設定というような、非常に専門的な事項もございまするが、法規の解釈あるいは異議の申立てに対する審理というようなこともいたしまして、この五名のうち若干はぜひ司法事務の経験者が必要と考えておる次第であります。しかしただいま申し上げましたように、非常に政治的な事柄もございますので、こういう人ばかりで構成するということもどうかと考えております。いろいろと各専門の分野の方を任命していただきまして、その事案によりまして適宜委員長がその審議事項を担当させるということが、適当ではないかと考えておる次第であります。
○中村(純)委員 次は同じく委員会設置法の第八條でありますが、この委員たるべき者の兼職の禁止の規定であります。これは法案にありますごとく、営利を目的とする団体の役員となり、みずから営利事業に従事することを禁止しておるのでありまして、この点はむろんよくわかるのでありますが、その他金銭上の利益を目的とする業務を行つてはならないということは、非常に広い意味合いにとれるのでありますが、この委員に任命せらるべき人は、広く学識経験に富むところの有能なる人材を選ぶことが、一番適当であると思いますが、その場合にその委員になるべき人が、たとえばある種の公共団体の役員をしておる。その方面からも報酬を得ておられるような人、そういう人までもこの規定によると、一応これはいけないということになるのでありますか、どうでありますか。その辺の御解釈を承つておきたいのであります。
○網島政府委員 この第八條の兼職の禁止でございますが、この委員の任務は、一般電波行政事務のほか、半司法的な事項も取扱う関係上、公正な行政を行うために、兼職については、他の委員会その他の例より多少嚴重になつておりまして、金銭を報酬として行うところの他の仕事にはつかない方がよいという考え方からでき上つておるのでありますが、御説のようにこの委員は、広く知識経験を持つた有能な方を選んでいただかなければならないわけでございますし、また国会の承認を得なければならないわけになつておる次第でございまして、国会においてその範囲を多少ゆるめた方が、この行政のためによろしいのじやないかというふうでございましたら、私どもとしてはそれに対してもちろん異議その他を持つものではございません。
○中村(純)委員 次には電波法案に関する事柄でありますが、同法の第二條に、無線設備というものの定義が載つておるのでありまして、それによりますと無線電信、無線電話、その他電波を送り、または受けるための電気的設備全般を指しているのであります。しかしてこの無線設備は、それ以下の條文によりまして、免許を受ける際にいろいろと詳しいことを書いて調べてもらい、あるいは検査を受けなければならないという手続に相なるのでありますが、この第二條にいう定義の意味が、これは広くも狭くもいろいろとれるのであります。これをきわめて広義に解釈いたします場合は、直接無線電信、電話の操作に要する設備以外の間接的なもの、たとえばラジオについて申しますならば、スタジオの設備とか、あるいはその他強電関係の受電設備とかいつたようなものも、これは間接的には無線電信、無線電話、その他電波を送るために必要な電気的設備でありますが、そういう部面までも含む意味でありますか。あるいは直接的なものだけを考えておられる意味でありますか。その点を伺います。
○網島政府委員 お答えいたします。この二條の第四号にあります無線設備の範囲でございますが、この電波法におきましては、第二十八條にもございますように、電波の質を電波監理委員会規則の定むるところに適合させるようにということになつておるのでございます。従いましてこの無線設備も、その電波の質というものを対象といたしまして、その範囲をきめるべきであると考えます。従いましてこの設備の操作を間違つたり、あるいは設備が不完全であつたりする場合に、直接電波の質に影響を與えるというようなものは、すべてこの無線設備の範疇の中に入れるのが適当であると考えておりますが、ただいまお話にありましたような、電源設備とか、あるいはスタジオと放送所をつなぐ線とか、そういうようなものは、それがたとい故障になりましても、電波がとまるだけでありまして、直接電波の質には関係はございません。従いましてそういうものはこの無線設備の中には入れておらないのでございますが、スタジオの設備の中の若干のもの、たとえば増巾器であるとかいうものは、その操作が悪かつたり、あるいは設備が不完全であつたりすることによつて、特別な高調波を持たせまして、あるいはシンギングを起したりいたしますと、直接電波の質に影響を持つて参ります。従いましてこういうものはこの中に入ると考えております。いずれにいたしましてもこの無線設備のさらに詳細な範囲は、委員会規則できめたいと存じておる次第であります。
○中村(純)委員 次には第四條でありますが、無線局を開始せんとする者は免許を受けなければならないのでありますが、但しその電波が著しく微弱な無線局に関しては、この限りでないということに相なつておるのであります。この著しく微弱なものというものは、どういう程度のものであり、また具体的にはどういうものを予想せられておるのでありますか。その点をお伺いいたします。
○網島政府委員 この無線局の定義は、第二條にもございますように、無線設備とその無線設備の操作を行う者を、両方合せて言つておるのでございますが、無線設備は先ほど御説明申し上げたように、電波を送りまたは受けるための設備ということになつて参ります。こうなつて参りますと、たとえば無線のいろいろな設備を検査するために使用するところの測定器、その中には非常に微弱な電波を出しまして、受信機がはたして十分良好に働いておるかどうかということを調べるものもございますし、また送信機のいろいろな特性を調べるために必要なそういう測定機もございます。たとえば電波の波長をはかるためのヘトロダイン型の波長計というものもございます。これらはやはり微弱ながら電波が出るのでございます。ところがこういうものを一一電波監理委員会の免許を受けなければ使えないということになりますと、非常に不便であります。またそれを運用するために、特殊の資格を持つた無線従事者が必要であるということにもなりますので、そういうものを除外するために、この委員会規則できめるものは除くということになつておるのでありまして、目下のところ電波の発射が非常に弱いところの、ただいま御説明申し上げましたような測定機、少し技術的な言葉で申し上げますと、発射地点から一定の距離において電波の強さが十五マイクロボルト以下であるというような、ごく弱い、他を妨害するおそれのないものを、この規則で除外するつもりであります。
○中村(純)委員 次は第三十三條でありますが、これによりますと、義務無線の主送信装置については、晝間百九十キロメートル以上の通達距離を持つものでなければならないということに相なつておるのでありますが、銚子、函館間というような距離を考えます場合においては、この百九十キロメートルでは足りないという考え方もあるようであります。従つてこれをもつと最低限を上げるべしという考えもあるようでありますが、その点はいかがなものでありましようか、承りたいと思います。
○網島政府委員 この第三十三條にあげました数字は、現在の海上における安全條約にありますところの数字そのままを採用したのでございます。お説のように、ある地域のみを考えますと、海岸局と海岸局との間がこれ以上にも上る。従つて船舶無線電信の通達距離をもつと延ばさなければいけないのではないかということも考えられるのでございますが、そういうことを考えて参りますならば、太平洋を横断する船というようなものは、一体どうなるかということになつて参ります。海上における安全條約会議におきまして、こういう点はいろいろ論議されまして、海上におきましては、海岸局のほかに若干の船というものは、その一定の範囲には必ずおるチャンスがある。こういうことをいろいろ研究いたしました結果、この数字が出て参つたのでございまして、私どもも、たとい海岸局が離れておりましても、その中間に他の船舶がおるということも考えまして、この数字で適当であろうというふうに考えておる次第でございます。
○中村(純)委員 次は第三十七條でありますが、同條におきまして警急自動受信機というものが初めて出て参りまして、検定に合格したものはこれを備えつけてもよろしいことに相なつておるのであります。このオート・アラームは、わが国の現在におきましては、まだどの船舶にも備えつけられておらないのであります。従つてオート・アラームの効能、効果というものを、今日現実にこれを確認することは困難な問題でありますけれども、しかしながら戰時中におきましてわが国がいろいろな問題、特にこういう電波関係の技術におきましては、非常に立遅れをいたしておるのでありまして、今日世界的の情勢から見ますならば、相当の船に対してオート・アラームを備えつけておりまして、これがまたきわめて有効、的確に作用をいたしておるように聞いておるのございます。またこれは本法案には載つておりませんけれども、たとえば高周波による測深機、あるいはレーダーのごときものも非常に発達をいたしまして、船舶の航行安全上きわめて重要な要素になつて来ておるようであります。従いまして近き将来において、このオート・アラームを日本の船舶にもどんどんとりつける機運に相なつておるように存じておるのであります。今後わが国におきましてこのオート・アラームの受信機の優秀なるものがどんどんでますように、電波庁としても御研究なり、あるいは民間の御指導を願いたいことは当然でありますが、あるいは外国の製品を輸入してとりつける。あるいは国産品でも優秀なるものができて、これをとりつけまして、その機械的な効果がきわめて的確であるということが判明いたして参るような時期におきましては、このオート・アラームのとりつけによつて、無線通信士の人手を省き得ることが現実に立証せらるる時期が、遠からず来るのではないかと思います。さような場合におきまして、このオート・アラームのとりつけと無線通信士の配置との関係につきまして、将来何らか適当な調整方法を考えられるお考えがありますかどうか。その点を伺いたいと思います。
○網島政府委員 お説のように、これらの警急自動受信機あるいは方位測定機、レーダーというようなものは、おそらく今後の航海上必要欠くべからざる要素となつて来るだろうということを、私どもも考えておるのでございまして、できるだけ早くわが国におきましてもこれらの機械の質のいい、確実なもののできることを念願しておる次第でございます。この警急自動受信機につきましては、機械そのものは大分古くから考えられておりまして、わが国におきましても過去におきましてこれがつくられ、また船舶に設備されたこともあつたのでございますが、残念ながら今日までの経過を見ますると、そのことごとくが十分な働きをしなかつたという結論に到達しております。最近海外におきまして大分確実なものができているということを聞いておりまするが、戰後わが国に十分な資料が入つて来ないために、私どもといたしましてまだ確認しておりません。従いまして今日の状況におきましてこれを設備することによつて、ただちに通信士の数を減らし得るかどうかということにつきましては、私どもとしていろいろ疑念を持つておる次第であります。先般ペルシヤ湾におきまして、日本の船舶の通信方法が悪かつたために、附近を航行いたしておつたところの英国の船舶の警急自動受信装置を働かしたということによつて、抗議を受けたことがあるのでありますが、これらにつきましては、その根本原因を私どもとしては確認する手段を、ただいまのところ持つておらないために、また私どもといたしましては、どちらがどうかということは確認できない立場にもございます。従いましてこの法案におきましては、一応こういう警急自動受信機をつけることを認めておきまして、一方行政措置によりまして、これをできるだけ普及発達きせるという方法を講ずることによつて、他方その機能も向上させるということを考えておるのでありますが、将来これらが非常に確実に働くということになりましたあかつきにおきましては、現在他の国におきましても行われておりますように、これによつて人手を減らすということも、もちろん予想しておる次第でございます。そのときにはあらためてまた法律の改正をお願いしたいと考えておる次第であります。
○中村(純)委員 次は第四十條でありまするが、四十條におきまして第二級無線通信士の行い得る業務の範囲が規定をされておるのでございます。これによりますると、国内通信の無線設備の通信操作ができるのでありまして、国際通信に関しましては、一級無線通信士の指揮のもとに、それらのアシスタントとしてやる場合以外は、みずから主任となつて行うことはできない建前に相なつておるのでございます。これは一応ごもつともと思うのでありまするけれども、従来わが国の領土でありました朝鮮とか、台湾とか、あるいは中華民国におきましても、わが国の無線局もありましたので、かような範囲に航行いたしておりまする船舶の、これらの土地との間の通信に関しましては、二級無線通信士において操作を行つておつたのでありまするが、今日敗戰後の事態におきまして、これらのものがことごとく純然たる外国並になつて参つたのであります。従いましてこれらの国との通信が、国際無線通信の方式によることになつということはよくわかるのでありまして、従つてこの建前から言えば、これは除外せられることになるのでありますが、しかしながらそうは言うものの、やはりこれらの諸地域との通信は、現在においてはまだまだ過渡的な通信状態ではないかと思うのであります。すなわちアメリカとかイギリスとかいう、昔からの純然たる国際通信をやつておりました範囲とは、多少事情を異にしておる点があるのではないかと思うのでありますので、これらの諸地域に対しまする通信に関しましては、現在の二級通信士に対しまして相当の訓練を與え、あるいは要すれば必要なる試験等も行うことによりまして、少くともここ当分の間これらの地域に対する通信に関しては、二級通信士でもやれるような過渡的な措置を講ずることが、適当ではないかとも考えられるのでありますが、その辺に対する御所見を伺いたいのであります。
○網島政府委員 もともと第二級無線通信士の独立して行い得る通信の範囲というものは、国内通信ということを目標としておつたのでございまして、二級通信士の資格検定試験におきましても、その意味合いからその試験の項目でありますとか、あるいは試験問題の程度とかいうものが考慮されておつたのであります。従いましてこれをこのまま国際通信に独立して行い得るようにするということにつきまして、私どもは疑念を持つております。しかしながらただいま御説のように、戰前わが国の領土でありました地域におきましては、従来はこの二級通信士が十分その任務を遂行し得たのでありまして、この状態は今日におきましてもそう急にかわつておるというふうには私どもは考えておりません。従いまして暫定的には、御説のように国内通信の技能を持つた二級通信士が、取扱つてもよろしいというふうには私どもも考えるのでございまするが、将来はたしてこれらの新しい地域が、従来のようなやり方をやつてくれるかどうかということにつきましては、私どもいろいろ疑念を持つております。これらの地域が純然たる国際通信の取扱い方法をやつて来るということになりますれば、この二級通信士では十分ではないというふうに私どもは考えております。しかしながら先ほども申し上げましたように、暫定的という意味であれば、私どもは異存はございません。
○中村(純)委員 次は第四十五條の第二項でありますが、これは無線従事者の免許の更新の規定であります。これはどうもちよつといろいろに読めるのでありますが、読みようによりますと、これは免許の有効期間中通算して一年六箇月以上経験を持つている。その一年六箇月以上のうち六箇月というものは、申請直前の一年以内に六箇月が入つていなくてはならない。すなわち全部合計では一年六箇月でよろしいのだとも解釈せられるし、あるいはそれと反対に一年六箇月以上と、加うるに申請直前の六箇月、合計二箇年の有効経験を持たなければならないというふうにも解釈せられるのでありますが、私どもはこれは前項と比べ合してみますならば、当然最初に申し上げた意味と解釈しておるのでありますが、その辺に対するはつきりした御解釈を知りたいのであります。
○網島政府委員 この意味はお説の通りでございまして、この一年六箇月の中に、申請前の一年以内の六箇月というものが入つておるのでございまして、全部通算して一年六箇月ということになります。
○江崎(一)委員 電波法につきまして御質問いたします。二十八條につきまして、電波の質を規定しておりますが、高調波の強度はどうかといつたような電波監理委員会での腹案がありましたら、これを発表していただきたいと思います。
○網島政府委員 腹案は持つておりますから、近くそのうちに刷りものにして差上げたいと思いますが、大体ただいまお話の高調波の強度に関しましては、私どもは現在の国際條約のものをそのまま採用しようと考えております。
○江崎(一)委員 三十四條に関連しましてお伺いをしたいのですが、現在三十四條によりますところの補助装置の非強制船は、わが国の船舶のうち何隻くらいあるか。またそれは何%くらいに相当するかをお伺いしたいと思います。
○網島政府委員 現在はつきりした数字は宙には覚えておりませんが、漁船は大部分補助装置を免除されております。従いましてその隻数は二千五、六百隻に及ぶものかと考えております。船舶の無線局は、漁業の船舶を含めまして大体三千六百隻くらいであります。従いましてそのうちの二千六百くらいですから、七〇%前後かと考えます。
○江崎(一)委員 今のお話を聞きますと、漁船ということが非常に大きくクローズ・アップしておりますけれども、それ以外の相当なトン数の船もこれに含まれることになるのじやないですか。
○網島政府委員 漁船以外の商船は、大体補助装置を持つことになつております。
○江崎(一)委員 そうしますと、八百八十トン級のいわゆる改E型という船は、一体どういうことになりますか。
○網島政府委員 ただいまの八百八十トン級の船舶は、條約におきましても、また国内規則におきましても、強制的に無線電信を装置する船舶とはなつておりません。しかしながら現在無線電信法に基く私設無線電信電話規則によりまして、義務船舶ではありませんけれども、原則として補助装置は持つことになつておりまして、そのうち特に行政官庁において認めたものだけを除外するということになつております。
○江崎(一)委員 この三十四條によりますと、今の八八型は補助装置を持たなくてもよろしいということになります。また現在補助装置を持つているものでも、はずしてもかまわぬということになるのだけれども、これは一大事だと思いますが、その点政府は、八八型のものに対して補助装置をつけるということを特に嚴命する意思はないですか。
○網島政府委員 この船舶を含めまして、一般国民に法律をもつて一定の義務を強制するということは、いろいろな角度から研究されなければならない問題でありまして、私どもといたしましてその点に関し愼重に考慮したのでありますが、その結論といたしまして、これは現在の海上における人命安全條約に従つて、そのまま踏襲した方がいいという結論に到達いたしまして、この條文は條約そのままを持つて来たのであります。従つてただいまお話のように八百八十トン級の船は、この補助設備を持つことは望ましいのでございますけれども、法律をもつて強制的にこれを装置させることは考えておりません。
○江崎(一)委員 御存じの通り戰前から、まだ優秀な商船を持つておつた時から、日本は海難国で有名であります。特にこの八百八十トン型の改E型という船は、一枚底のドラムカン式の船でありまして、これはまつたくちよつとした事故によつて海難を起す非常に危険な船である。特にこれが現在のわが国におきまする船舶の約半分に達している。こういうときにこういう條件下におきまして、この改E型から、わざわざ今度のこの三十四條によつて補助装置を免除するようなことは、これは実に今までの無線電信電話規則の、あの法の精神を無視し、実にこれは船主側を擁護し、国民あるいは船員の人民を非常に軽く見る、実に最も憎むべき條文であると考えるのですが、その点どうですか。
○網島政府委員 ただいまこの八百八十トン級の改E型は、非常に悪い船だというお話があつたのでありますが、この問題に関しましては管海主管庁の適当な考え、または処置が考えられるべきだと思うのでありまして、この船が惡いからこの船には無線電信をどうする、あの船はどうだからあの船の無線電信はどうするということを一々電波局で考慮することは、実際問題としてできませんし、またそういうことは電波法の精神から言いまして適当ではないと考えます。従つてこの補助装置の限界をどこに置くかということは、もつぱら船舶の安全の点から考慮さるべき問題でありまして、電波行政の立場から言いますならば、人命の海上における安全からいろいろ論議されて定められました海上における人命安全條約、及びこれに基いて国内的にきめられております船舶安全法にのつとつて考慮されるのが、私どもは適当であろうと考えております。
○江崎(一)委員 今私の申し上げたのは、どの船につけて、どの船にはつけないというようなことではなく、あの私設無線電信電話規則を、わざわざここで法律をもつて改惡したという考え方が、どこから出ておるかということです。その点をお伺いしたいのです。
○網島政府委員 この電波法の目的は第一條にございますように、電波の公平かつ能率的な利用確保をすることでございまして、これによつて直接海難をどうするとかこうするとかいろ直接的な目的は、これは別な法律で考慮さるべきものであると考えております。この海難の問題につきまして、あるいは海上における人命の問題につきましては、他に船舶安全法という法律がございますので、これを十分考慮すべきものと考えるのであります。そういう見地からこの電波法の目的を逸脱いたしまして、そこまで入つて行くことは適当でないと考えましたので、現在の私設無線電信電話規則の行き方を変更した次第であります。
○江崎(一)委員 これ以上申しませんが、共産党の立場から考えますと、この條文は、すべての船舶無線局は補助装置を設置すべしというように、改訂の意見を持つております。 次には第三十八條に移ります。この技術基準につきまして、電波監理委員会規則で定めると書いてありますが、これについての腹案があれば発表していただきたい。
○網島政府委員 これらの規則は、将例電波監理委員会ができましたあかつきにおきまして委員会が慎重に聽聞会を開きまして、一般公衆の声を聞いてきめることになつておりますから、ただいま決定的な案をお示しすることはできません。しかしながら立案者といたしましてこういうことを考えておるという程度のものはできておりますから、近くお見せできると思つております。
○江崎(一)委員 それは今あなたから発表していただけませんか。これは非常に重要なことです。メーカーなんか非常に大きな関心を持つておると思いますから、ぜひ知らしていただきたい。
○網島政府委員 無線機器にもいろいろな機械がございまして、まず第一に問題になりますのは、先ほど中村委員からも御質問のございまして警急自動受信機であるとか、あるいは無線方位測定機とか、周波数測定装置というように、行政官庁の型式試験を必要とするものでございますが、それらのうちの二、三の例を申し上げますと、無線方位測定機の條件として、まず周波数の範囲はA一及びA二電波の、少くとも二百八十五キロサイクルから五百三十五キロサイクルまでの周波数によつて、正確に到来電波の方位を測定することができます。あるいは各周波数の間隔が五キロサイクルの場合においても選択できること、外来雑音がない状態において、電界強度五十マイクロボルト毎メートルの測定用変調波を受信し、最大感度の方向において測定用変調波の受信信号と受信機雑音との比が、十デシベル以上でなければならない。それから測定確度は混信及び電波の乱れの少い場所において、地上波電界強度三ミリボルト毎メートルの測定用変調波によつて測定し、プラス、マイナス一度以内でなければならない。それから方位測定巾は、電界強度百五十マイクロボルト毎メートルの測定用変調波によつて測定し、二度以内でなければならぬ。その他いろいろあるわけであります。
○江崎(一)委員 そういうのをお伺いいたしますと、電波監理委員会は相当技術的なよりどころがなければいかぬというふうに考えられるのですが、それに対して技術的な研究機関その他持つておられますか。
○網島政府委員 現在の電気通信省の設置法にもございますように、電波庁はこれらの技術基準を設定するための、若干の研究機関を持つております。しかしながらその機能はもちろん十分ではありません。従つて設置法におきましては、電波技術審議会というものがつくられておりまして、この審議会には各学校のその方面の権威ある先生方、及び各製造会社の專門家の方々を煩わしまして、昨年電波庁発足以来非常に活発な活動をしております。そういう方々の御研究によりまして、これらの技術水準をいかにしたらいいかということをきめつつある次第でございまして、この技術審議会の制度は、目下提案されております電波監理委員会設置法の中にもございまして、将来も引続きこの制度はぜひ生かして行きたいというふうに考えておる次第であります。
○江崎(一)委員 今お伺いしますと、絶対権力を持つておるところのこの電波監理委員会なるものが、人のふんどしで相撲をとるというかつこうであります。当局の電波技術官なんか増強して、自分のほんとうの研究機関にするおつもりじやないのですか。
○網島政府委員 この技術の研究をやるのに、いかにしたらいいかということについては、いろいろな考え方があると思います。もちろん経済的に事情が許すならば、自分みずから優秀な設備を十分持ち、優秀な人材を多数擁して、これらの技術の研究に従事することが一番望ましいのでありますが、現在のわが国の情勢におきましては、とうていそういうことは許し得ません。従いまして各分野におきまして、それぞれ研究されました成果を集めまして、專門家の相互の協力と、それらの討議によりまして、最も斬新なる優秀な結論を出す仕組みが、現在のところ一番いいのではないかというふうに私どもは考えておる次第であります。
○江崎(一)委員 参考にちよつとお伺いしたいのですが、あなたの方の電波観測所は何をやつておられるのですか。
○網島政府委員 私どものところに現在電波観測所というのと、電波監視局というのと両方ございますが、電波観測所と申しますのは、電離層の研究及び測定をやつておるところでございます。御承知のように電波行政の非常に重大な仕事の一つは、最も能率よく波長を割当てるということでございます。従いまして、どういう時期にどういう波長の電波が、最も適当であろうということを決定しますためには、電離層の研究がぜひとも必要でございまして、この電波観測所はそれらのことを担当してやつておるのであります。
○江崎(一)委員 そうしますと、いわゆる短波無線の電波伝播の研究は、相手がなければいけないと思いますが、どこを相手にしておりますか。
○網島政府委員 ただいまお話の電波伝播は、江崎委員も御承知だと思いますが、これは地球の上空百キロないし二百キロのところにある電離層によつて曲げられ、地球に到達するものでありまして、この電離層の状態が非常に影響するのであります。ところがこの電離層の電子密度がどうであるかというようなことは、必ずしもほかの電波を受ける必要はないのでありまして、自分みずから一定の波長を持つた電波を打上げまして、どの波長の電波がその電離層を突き抜けたかということを調べることによつて、その電子密度を逆に計算することができます。この電離層の電子密度がわかりますと、それから理論的な、あるいは従来実験的にわかつておる計算によりまして、逆にこの電離層の場合はどういう波長の電波が適当であるということがわかりまして、現在電波庁におきましては、全国約九箇所の観測所を、北は稚内から南は鹿児島の南にあります山川というところに持つておりまして、それぞれ自分みずから電波を打上げて、電離層の観測をやつておる次第であります。
○江崎(一)委員 あなたの方の人から伺うところによると、ヘヴイサイド・レーヤーのいろいろなデーターを、全部サンフランンスコに送つているということでありますが、ほんとうですか。
○網島政府委員 この電離層の観測結果は、これはわが国の平和的な新しい憲法下におきまする状況からいたしまして、できるだけ広く世界各地にお知らせして、世界各国民の利益、利便に役立たせた方がよいのではないかという考えをもちまして、ただ單にサンフランシスコのみならず、世界各国の電離層観測機関に、これを印刷して配付しております。従いましてある特定の場所のみに送つているということはございません。
○江崎(一)委員 三十八條は非常に大きな意義を持つと思うのです。電気通信業界といたしましては、この技術基準が電波監理委員会できめられますために、委員会に生殺與奪の権を持たれることになります。これはあまりよい例じやありませんけれども、あのしろうとのど自慢の天池君が、実にとんでもないことをやらかしたのは、こういう生殺與奪の権を持つていたからである。これと同じような危険を必ず冒すと思うのですが、その点に対して対策がありますか。
○網島政府委員 この技術基準が電波の行政面において相当重要なポイントを占めるということは、私も同感であります。しかるがゆえに今度の電波法においては、これらの規則を定める場合は聽聞会を開きまして、審理手続を経て、一般の声を聞きまして、審理官が公平な立場から結論を出し、その結果を委員会に提出します。委員会におきましては、各分野から選ばれました七人の委員が集りまして、十分愼重に審議して決定するということにした次第でありまして、目下のところ行政といたしまして、これ以上民主的な公平なやり方はないのではないかと、私どもは考えておる次第であります。
○江崎(一)委員 今民主的とおつしやつたのは、どうも平清盛の民主主義のような気がするのです。よろいの上に衣を着た民主主義だと思うのでありまして、この内容が問題である。この審理委員会、これについてどんな腹案を持つておられるか、それをお伺いしたい。
○網島政府委員 ただいまの御質問は、大臣から御答弁していただいた方がよいのではないかと思いますので、私の答弁は遠慮さしていただきます。
○江崎(一)委員 それならそれ以上は申し上げません。次に四十條に聽守員級というのがあるのですが、どうして今度再び通信士に級を設けられたのですか。これは一旦なくなつたはずです。
○網島政府委員 この制度は現在もございます。先ほど中村君からも御質問があつたのでありますが、将来警急自動受信機が設置された場合には、通信士の数を減らす意思がないかという御質問がございましたときにも申し上げましたように、現在のわが国の事情といたしまして、ことに現在の警急自動受信機の状況に照らし、私どもといたしまして、今ただちに警急自動受信機が設置されたから人員を減らすということは、危険であるというふうに考えております。しかしながら警急自動受信装置の目的とする遭難通信を完全にキヤツチするのには、必ずしも一級、二級の高級な通信士でなくてもいいのであります。従いましてこの聽守員級、すなわちウオッチだけできるという制度は、引続き残した方がよろしいと考えます。この制度は條約にもございまして、各国の認めておるところの制度でございまして、わが国だけ特別つくつた制度ではございません。
○江崎(一)委員 遭難通信をキヤツチするのは一級とか二級とかいうような、そういう熟練した通信士でなくてもよいというようなお話ですけれども、これはむしろ実際のことを御存じないのじやないかと思う。遭難しつつある船は、電力もだんだん弱くなるだろうし、実際遭難通信は弱い。特に夏季なんかは、空電の雑音の中でSOSの信号を受取るということは非常に難事です。よほど耳がしつかりしておつてもとれぬでしよう。四十から六十、八十デシベルほどの高い雑音の中で、この信号を受けることはなかなか至難のことです。それを未熟練な聽守員級というような人にまかせておいていいのだろうか。ここに大きな問題がある。またSOSを受けそこなつて、知らなくてここでもし何か通信をやるということになると、これは実に相当に大きな刑罰を、その船全体の通信士が受けなくてはならないということになるのです。その点どう考えるか。
○網島政府委員 ただいまの質問に対しましては、船舶通信の経験を持つておる石川説明員から、説明していただいた方が適当と思います。
○石川説明員 あまりに專門的にわたりますので、私からお答え申し上げます。この聽守員級という通信士の資格は、現在の規定にも、今度の電波法の中にもありますように、その目的とするところは、狭い範囲のものでありますが、その狭い範囲のものに対しては、通信の受信の方面とか、あるいはそういう符号をどういうふうにしてキヤツチするかというようなことについて、相当高い程度の試験をすることになつております。従いましてこれは船舶におきまして警急符号であるとか、遭難符号であるとか、SOSとか、ほかの方から見ると非常にかわつた符号をキヤツチするのでありまして、こういうものでも、そういう混信がありましても、これは非常に熟練した人と比べるとどうかしれませんが、大体においてそういう特別な符号はキヤツチできるような者に、それに十分な試験をやつて免状を與えるということになつております。
○江崎(一)委員 昭和二十三年の四月ごろのことですが、日本からアメリカへ船を返しに行つて、何かQO五十六号ですか、このときにやはり誤りをやつておるのです。SOSが出ておる間に通信をやつておる。これでひどい刑罰を受けておるのですが、このことは御存じですか。
○網島政府委員 知つております。但しその場合、その通信に従事しておつたのは聽守員級ではございません。
○江崎(一)委員 聽守員級でなくてすらそういう誤謬を犯す。だからそれよりももつと程度の低い聽守員級を従事させますと、こういうような危険が起る機会がますます多いと思う。
○網島政府委員 御存じと思いますが、聽守員級というのは聽守のみをするのでありまして、通信はできないのであります。従いまして通信をする必要が起つたような場合、あるいはまたそれを必要とする受信をしたような場合には、ただちに上級の通信士に連絡をとりまして、上級の通信士がやることになつております。従いまして聽守員を乗せたから電波をいたずらに発射して、ほかの船を妨害するというようなことはあり得ないと考えております。
○江崎(一)委員 これ以上申しませんが、日本共産党は聽守員級というものはなくすべきだと考えております。 次に特殊無線技士というのはどういうものですか。
○網島政府委員 最近超短波及び極超短波の技術が非常に発達して参りまして、この方面の利用分野が非常に開けて参りました。一例を申し上げますならば、アメリカにおきましてはすでにこの無線電話を持つておる。最近日本におきましても、各方面にこういうごく小さな機械を自動車その他の自働体に積みまして、動きながら自働体の中から電波を使つて、電話なり電信をするということが盛んになつて参つたのでありますが、そういう場合に一々これに対して、一級あるいは二級の無線通信士の資格を要求するということは、非常に酷であります。またこれらは超短波ある極超短波を使いますから、電波がそう遠距離に飛びません。従つて国際混信を起すということもないのであります。他方最近のこういう設備は、周波数変調とか、あるいは位相変調とか、あるいはインパルス・モジユレーシヨンとか、特殊な方法を使つておりまして、従来のものよりも多少技術的にむずかしくなつております。従いましてそれらの両方の初歩的な技能を持つた者をもつて、そういうものの扱いをさした方がいいという結論から、今回新たに特殊無線技士という制度を設けたのでありまして、これらはできるだけ簡易な知識、技能によつて無線設備の取扱いをできるようにして、無線の普及発達に資したいという見地でございます。
○江崎(一)委員 最近海岸局がだんだん縮小されるように聞いておるのですが、その実情はどういうことになつておりますか。
○網島政府委員 海岸局の設置並びにその運用は、電気通信省の事業局の方でやつておりまして、電波管理の主管庁でありますところの電波庁の所管ではございません。従いましてその縮小の方針その他につきましては、その方面から御説明を申し上げた方がいいと存じますが、電波庁に関する限りにおきましては、電波行政の立場から、あるいは現在の無線電信法の示すところに従いまして、海難その他の見地から最小限度の基準は考えておりまして、各方面事業体その他海岸局を持つております分野からのいろいろな相談、協議によりまして、逐次その意見を発表しております。
○江崎(一)委員 具体的にはどことどことが残るのですか。
○網島政府委員 この問題は目下電気通信省の事業体の方と、他方海上保安庁の間の協議が進められておりまして、まだ結論が得られてないと聞いております。従いまして私どもはその最後決定案を聞いておりませんし、また電波行政の立場から、それに意見をさしはさむという段階には到達しておりません。
○松本(善)委員 同僚議員である中村君から、私の伺いたいと思うところを質疑をなされたのでありまして、私も特に申し上げることはないのでありまするが、簡單に次の二つの点について御意見を承つておきたいと思います。 放送法案、電波監理委員会設置法案の二つについては異議がありません。しかし電波法案の第二十三條、第二十三條、第二十四條の免許状の返納とその廃止ということに関連いたしまして、この前行われたところの漁業関係の代表者の言が、もしもこの法案の中に盛り込まれるならば、一応御検討願いたいという考えを持つておるものであります。従いまして無線局が一箇月以上休止しておるということになり、またそうした場合においては、免許はその効力を失うという免許の返納のことでありますが、漁業というものの特殊性から考えれば、一箇月では期間がどうしても短いのではないかという御説は、私も納得するものであります。従いまして、期間については六箇月という説も出ておるようでありますが、この一箇月という期間は、どういう関連から来ておるか。もしもどうしても一箇月でなければならぬというようなことがおありになれば、一応その点承つておきたいと思います。
○野村政府委員 今お尋ねの点は、この前公聽会で私も傍聽しておりまして、漁業代表者からお伺いしたのでありますが、その際の基礎になつておる第二十二條の読み方を、公述人の方は少し誤解されておるように思うのであります。第二十二條に書いておりますのは、免許人は無線局を廃止するときは、その旨を届け出なければならない。同時に無線局の運用を一月以上休むときも届け出なければならない。こういうことを言つておるのでありまして、届出の義務を課しておるので、やめるときにはというのではなく、運用を一月以上休むときは届け出てもらいたいという意味でありますから、さよう御了承願います。
○松本(善)委員 そういう考え方がこの法文であり、またそういう解釈をなさるというのなれば、私も納得するのでありますが、この表現の方法についてもう少し平易に、だれでもわかるような書き方に修正できないものかと思うのであります。つまりこの文章から見ますると、二つにかかつているようでございまするけれども、第一項と第二項的なものでなくして、これがぶつ込まれておるように、考えられますので、この書き方についてももう少し御検討を傾わしたいと思うのであります。 次に百七條と百八條の点でありますが、百七條は「無線設備又は第百條第一項第一号の通信設備によつて日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する通信を発した者は、五年以下の懲役又は禁こに処する。」それから第百八條はわいせつの件で罰則の規定がありますが、この規定を特に電波法でここに設けなければならぬということは、私は納得に苦しむものであります。もちろんこういうような行為がなされた場合においては、一般刑法によるというような説も聞いておりますが、こういうことを特にここに書く必要は毛頭ないと思います。またここに書いたら保安上において非常にいいのであるか。こういう点で私は技術的という面ではわかりませんので、しばしば疑問を持つのでありますが、もしも私の考えから行きますると、この第百七條と第百八條というものはここになくても、大体こういう趣旨の目的は達し得られると私は考えるのであります。この点について一応條文がなくてはならぬということであれば、あえて私は反対するものではありませんが、その点についてお伺いします。
○野村政府委員 お答えいたします。この百七條、百八條は、現在も無線電信法に同様の規定があります。但し表現は違いまして、公安を妨害したり、あるいは風俗を壊乱し、こういうふうになつておるのであります。この公安を妨害し風俗を壊乱しということは、ある意味では漠然たる表現であつて、もつと突き詰めてはつきりしておくことが必要である。ことに新憲法下においては、こういうことをはつきりしておくことが必要である。こういう意味におきまして、ここに書いてありますような趣旨にかえてある次第であります。なお一般刑法との関連につきましては、現在も無線電信法の中に同様の規定があるので、現在の刑法と現在の無線電信法の関係と同様であります。そうして現在の刑法の中では、そういうような無線電信によつて公安を妨害するとか、あるいは風俗を壊乱するというようなことをした場合の罰則はありません。従いまして特別法をもつてやつておるという、従来の趣旨をそのまま継承しておるような次第であります。御了承願います。
○松本(善)委員 百七條、百八條に関しては、もちろんそれ以上のことは私も申す必要はないと思います。従いまして今私から一応申した通りでありますので、百七條、百八條については一応御検討を願いたい。 それから今言つた二十二條、二十三條、二十四條における関連事項の書き方、ことに表現方法がまずいと思われまするがゆえに、その点一応御検討願つて、結果をまた別の機会において承りたいと思います。以上をもちまして私の質問を終ります。
○江崎(一)委員 資料の要求をこの際さしていただきたいと思います。小規模な無線電信電話の通信設備でありますが、これは特に漁船関係に重点を置いて考えていただきたいと思いますが、これの使用周波数並びにその割当の時間、これをたとえば宮古とか、銚子とか、こういうようにわけて詳細に資料をいただきたい。 それから現在船舶無線設備を持つておる船舶局が幾つあるかということ、これを今言つたような各グループごとに調べて、ごく最近のものを至急にお出しを願いたいと思います。
○辻委員長 よろしゆうございますか。
○野村政府委員 承知いたしました。
○辻委員長 本日はこの程度にとどめます。次会は公報をもつて通知することにして散会いたします。 午後零時五十一分散会