通商産業委員会 第43号
- 発言数
- 81 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1950/05/02
会議録
○澁谷委員長代理 これより通商産業委員会を開会いたします。 本日は私が委員長の職務を行います。 まず閉会中の審査に関する件についてお諮りいたします。 当委員会が今第七回国会会期初めに、議長の承認を得て調査に着手いたしました通商産業行政に関する事項は、鉱工業、電気、商業、貿易等の実情を調査し、その合理化並びに振興に関する対策を樹立するために、今会期中に限つて調査を実施して参つたのでありますが、通商産業行政そのものが非常に広範囲でありまする上、当委員会は幾多の重要議案の審査に忙殺されておりました関係から、これが調査を終了するに至らず、なおこれが閉会中に継続して調査を実施する必要があると認められますので、先刻各派の理事各位と御協力をいたしました結果、次の案件について議長に閉会中審査の申出をすることに決定いたしたのであります。 まず第一は、電気事業及びガス事業に関する件でありまして、その目的は電気事業及びガス事業は、産業経済に重大な影響を及ぼすものであるから、その実情を調査するためであります。 第二には、中小企業振興対策樹立に関する件でありまして、その目的は中小企業等協同組合の結成状況、並びに中小企業金融問題を調査し、その税制対策及び経営改善方策を検討し、すみやかに、中小企業に対する具体的な振興対策を樹立するためであります。 第三には、貿易振興対策樹立に関する件でありまして、その目的は近東地域との求償貿易、貿易収支の改善並びに密貿易に関する事項を調査するとともにブラジル、フイリツピン、韓国、濠州各貿易協定国との貿易の促進をはかり、もつて全般的な貿易振興対策を樹立するためであります。 第四は、金その他の鉱物増産対策樹立に関する件であります。その目的は、金属鉱物増産のため、金山その他の復興開発に関する具体策を樹立するためであります。 第五には、基礎工業自立対策並びに化学工業振興対策樹立に関する件であります。その目的は、補給金撤廃に伴う鉱工業等の自立に関する具体策を樹立するとともに、肥料その他の化学工業の振興、特に新興化学工業の研究並びに工業化を促進するためであります。 第六は、石炭鉱業の合理化並びに石油及び天然ガス増産対策樹立に関する件であります。その目的は、合理化徹底による炭価の安定、国内石油、天然ガスの増産増量対策樹立のためであります。 以上の通りであります。 それではお諮りいたします。以上理事会の決定通り、閉会中審査の申出をするに御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○澁谷委員長代理 御異議なしと認めます。よつてそのように決定いたします。 次にただいま申出することを決定いたしました閉会中審査すべき案件が、院議によつて当委員会に付託されました場合、これらの案件について、委員全員が参集することは、閉会中のことでありまするから、不可能に近いと存じますので、これが閉会中審査すべき便宜のため、各案件ごとに、それぞれの小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○澁谷委員長代理 御異議なしと認めます。よつて閉会中審査の案件ごとに、小委員会を設置することに決定いたしました。 —————————————
○澁谷委員長代理 引続き各小委員及び小委員長の選任を行いたいと存じますが、これは選挙の手続を省略して、委員長において御指名することといたしたいと存じますが御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○澁谷委員長代理 御異議ないと認めます。委員長において指名することと決しました。これは後刻、各派の理事各位と御協議の上、御指名申し上げることにいたします。 —————————————
○澁谷委員長代理 次に委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。本件もまた先刻議長に申し出ることと決定いたしました閉会中審査すべき各案件が、院議によりまして当委員会に付託となりました場合、これらの閉会中に審議すべき案件について、実地調査を行う必要が起ると存ぜられまするが、そのときに委員会を開会して、委員派遣承認申請の件を御決定願うことは煩雑でもありますので、あらかじめ本日御決定を願つておいた方が便宜でありまするので、お諮りいたします次第であります。委員派遣承認申請の件につきましては、委員長及び理事に御一任を願うことといたしまして、派遣委員の選定、その期間、派遣地等は、委員長及び理事の協議により決定することといたしたいと存じますが、このように決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○澁谷委員長代理 御異議ないと認めます。それではさよう決定いたします。
○澁谷委員長代理 ただいまより本日付託となりました、内閣提出の地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、通商産業局石炭事務所及び鉱山保安監督部支部の設置に関し承認を求めるの件を議題として、審査を進めます。まず政府の説明を求めます。 —————————————
○宮幡政府委員 先般本委員会において可決に相なりました、臨時石炭鉱業管理法の廃止に関する法律案が施行せられました場合には、同法第三條によつて改正されました、通商産業省設置法第二十八條、同じく第四十八條によりまして、所要の地に通商産業局の石炭事務所及び鉱山保安監督部の支部を置くことが許されておりますので、政府といたしましては、本件別表記載の通り、それぞれ石炭事務所と支所を置くことといたしたいのでございます。 これらの事務所及び支部は、いずれも既存の石炭局、及び同支局、並びに炭鉱保安監督部の機構を必要最小限度において踏襲するものでありまして、現在これらの場所のほか、仙台、東京、大阪、名古屋及び丸亀に設置せられておりまする各石炭局の支局は、それぞれ通産局本局に吸收せしめて、これを廃止いたします。 ここに掲げました十一事務所及び二支部は、いずれも現地の炭鉱のきわめて便宜とするところに置かれてありますので、ぜひとも継続存置いたしたいと存ずる次第でありまして、ここに地方自治法第百五十六條第四項の規定に基きまして、本国会の御承認をお願いする次第であります。 何とぞ御審議の上、御承認あらんことをお願いするものでございます。
○門脇委員 ただいま上程になりました本案につきましては、質疑並びに討論を省略して、ただちに採決に入られるよう、ここに動議を提出いたします。
○澁谷委員長代理 門脇君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
○澁谷委員長代理 それでは採決いたします。門脇君の動議に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○澁谷委員長代理 起立多数。よつて門脇君の動議は可決いたしました。 ただちに採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○澁谷委員長代理 起立多数。よつて本案は可決いたしました。 この際、本案の委員会報告書作成の件についてお諮りいたします。これは先例によりまして委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○澁谷委員長代理 御異議なしと認めます。委員長に御一任をいただいたことに決します。 —————————————
○澁谷委員長代理 次に、ただいまより、一昨日予備審査のために付託されました内閣提出の商品取引所法案を議題として、審査に入ります。まず政府の提案理由の説明を求めます。宮幡政務次官。 —————————————
○宮幡政府委員 ただいま議題となりました商品取引所法案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 昨年来経済九原則及びドツジ・ラインの実施によりまして、インフレもようやく終熄し、物価も安定して参り、物資に対する統制も順次解除されつつある状況でございます。従つて公定価格制度や配給統制は、ごく限られた一部の商品についてのみ存続し、大部分の商品の生産及び配給は、経済原則によつて規制されることと相なつたのであります。従いまして、商品の価格は需要と供給のバランスによつて決定されることとなり、この需要と供給をなるべく広い範囲にわたつて集中して、公正な価格をつくるための市場の形成が必然的に要求されて来るとともに、現物のみならず、先物についての市場も要求されることになります。ここに商品取引所の設立が、業界から強く要望されるに至つた次第でございます。 わが国の商品取引所は、古くは徳川時代の米会所に由来し、戰前におきましては米を中心とし、綿花、綿糸、綿布、繭、生糸、人絹糸、雑穀、肥料、砂糖等広汎な種類の商品にわたつて設置されていたのでありますが、戰時に入りまして、これらの商品について全面的な統制が行われるに及んでその機能を失いまして、昭和十六年ごろまでにはことごとく閉鎖または解散されるに至つたのであります。しかして商品取引所に関する法律も、明治二十六年の制定にかかる取引所法が数回の改正を経て今日に至つている次第であります。すなわち昭和二十二年証券取引所開設の必要に応じ、まつたく新しい構想をもつて証券取引法が制定されたのでありますが、商品取引所については、いまだ開設の時期にあらずとして、何らのくふうもなされず、ただ一応旧来の取引所法に商品という字句を冠して残されていたのであります。これが現行の商品取引所法であります。従つて商品取引所を新たに開設するにあたつては、まずその根拠法規である商品取引所法を現在の経済の実情に即したものとするため、新たな構想のもとに全面的に改正する必要が生じたのでございます。 以下改正をいたしました主要な点について、御説明を申し上げます。 まず第一に、現行法によりますと、取引所は株式会社組織によるものと会員組織によるものと、二者いずれをも認めておるのでありますが、今回の改正案では、会員組織のみが認められることとなつているのであります。株式会社組織によるときは、実際の取引業者にとつて開設の必要がない場合においても、投機的な取引のみを行うことを目的として取引所が設立される危險性がありまするし、会社として利益をあげ、配当をふやすために、実情に沿わない売買であつても、取引高が多額に上ることのみが念願される傾向を誘致いたしまして、また実際に取引を行う者とは別個な会社の幹部によつて取引所が管理されることとなる等、従来からその弊害が批判の対象となつていたところであつたのでございます。従つて今回は会員組織のもののみを認めることとしたのであります。 次に今回の改正の第二点は、取引所の設立にあたつて免許主義をやめて、登録主義をとることといたしたのであります。本法案では、取引所の設立の要件はできるだけ法律上明記することといたしまして、法定の要件を備えたものは、特に法律で定めた登録拒否の規定に該当しない限り、登録を行うことといたしました。これは官庁の許認可等による自由裁量の余地をできるだけ少くいたしまして、業界の自主的な活動にまつ趣旨であります。 次に改正の第三点は、取引所において上場することのできる商品を法定している点でございます。この法案では、綿花、綿糸、綿布、乾繭、生糸、人絹糸、スフ糸、毛糸、ゴムが法定されておりますが、これらは大体においてかつての取引所に上場されていた商品でありまして、今後においても、取引所の設立が妥当または必要と認められるものであります。しかしながら今後のわが国の経済は、戰前とはおのずから異なるものがありますので、その他の商品につきましても、取引所を設立することが必要となる場合も予想されますので、本法案では、必要の都度政令で商品の品目追加が行われるような道を開いてあるわけであります。 次に改正の第四点といたしまして、本法案では民主化という点から種々の規定があります。すなわちまず第一に、証券取引法の先例にならいまして、取引所における各種の紛争を円滿に解決するために、仲介の制度を創設しております。これは紛争の当事者の言分を聞きまして、妥当な解決点を見出して、その受諾勧告をいたすものであり、その他にも主務大臣の処分に際しては、必ずその事前に公開による聽聞を行う等、行政の民主的な運用を期している次第であります。 なお今回の改正案におきましては、以上のほかにも改正点が種々存するのでありまして、たとえば商品取引所の定義を明確にしたこと、他人の委託を受けて売買取引を行う者を商品仲買人として特に嚴重な規制を加えていること、取引所の取引についても、従来と異なり、かなり巌重な監督規定を設けたこと、定款、業務規程、受託契約準則の必要記載事項を明確にしたこと等がこれであります。要は免許主義を登録主義に改正した等、産業界の自主的な活動を尊重したこと、取引所の業務については、できるだけその自治にまかしたこと、しかし他面取引所の国民経済上の重要性にかんがみまして、売買取引の基準を明確にし、その行き過ぎの是正をはかり、もつて売買取引の公正と委託者保護の徹底を期したことが今回の改正の大綱であります。 何とぞ御審議をすみやかに進められまして、ぜひとも御賛成を賜わらんことをお願いする次第でございます。
○澁谷委員長代理 これにて政府の説明は終りました。 質疑に入ります。門脇勝太郎君。
○門脇委員 経済界が順次昔日の自由経済に復帰して参りました折柄、ここに商品取引所の新しい法案が上程されましたことは、非常に産業界に明朗色を與えるものでありまして、衷心より私どもは欣快に存じ上げる次第であります。つきまして、ただいまの御提案に対しまして、苦干補足的に質問をいたしたいと存ずる次第であります。ただいまいろいろこの法規の取引の対象になりまする商品名が列記してあるのでありまするが、以上の列記してありまする品目のほかに、現在政府がきわめて近い将来に、追加せられるべく想定しておられるものがあるかどうかということをお伺いしたいのであります。たとえて言いまするならば、ビニエール系のもの、これらの新しい科学繊維等についてどういうお考えをお持ちになつておりまするか、その点をお伺いいたしたいのであります。
○石原政府委員 御質問にお答えいたします。第二條の二頁で、十に政令で追加をいたすような道を開いてございまするが、今お尋ねの近い将来に追加を一応考えておりますものは、人絹織物でございますとか、あるいはスフ織物、毛織物、かようなものについては、近い将来に今後の実情をよく調査をいたしまして、追加をする必要があるのではないかというふうに現在考えております。 今お尋ねのビニエール系のものにつきましては、現在まだそれほど大量の生産ができておらないと思いますので、さしあたりすぐに指定するということは、今のところ時期尚早ではないか、かように考えております。
○門脇委員 今回の御提案の取引所の組織は、会員制度ということが根幹になつておるのでありまするが、旧来の株式組織の旧法を全面的に撤廃して、会員制度にせられたところの根本的な理由を、今一応お伺いしたいのであります。
○宮幡政府委員 詳しいことはまた企業局長から申させます。大体は提案理由で申しましたように、株式会社組織はともすれば営利追求に專念いたしまして、価格が正常な形において、しかも公平に決定されることを主眼といたします取引所の生命を失うような運営が行われて参りまして、これについては幾多の弊害のあつた事例に乏しくないわけでありますので、さような点にかんがみまして、今回は強固なる力を持ちました会員の団結体といたしまして、会員組織を選んだわけでございます。しかしながら経済の正常な進展過程におきまして、これを株式会杜組織等をとり入れることが適当であるというような事情に到達いたしました場合は、あらためて思いをいたしまして研究いたしたいと、かように考えております。
○門脇委員 この法案の骨子になりまする商品の立場でありまするが、今後これらの上場されますところの商品は、自由価格制度が続くものという前提のもとに、ここに法案に盛り込まれているものである。こういうぐあいに私ども察するのでありますが、日本の経済情勢もやはり世界の情勢に支配されます。こういつたような場合きわめてデリケートな情勢にありまする関係上、この上場が決定されました商品目でありましても、将来の貿易上の情勢に関連いたしまして、再び統制をせんければならぬ、こういつたようなことも当然予想されるわけであります。そういつたような場合に、ただちに上場されるべき商品目のうちから、それが削除されるということは、当然想像でき得るわけでありまするが、現在なお世界情勢が現下のような立場にありまする関係上、多分にそういつたことが想像されますので、これらの関連に対しまする今後の御処置等に対しまして、政府の御意向を拝聽したいと思います。
○宮幡政府委員 御承知のように、インフレ高進の時代から、ようやくにいたしまして、ただいまインフレを収束させますところの政策に、大半の成功を収めて来つつあるところでありまして、従いまして、順次経済は安定から安定へとたどつて行くものと考えております。ここに掲げました大体例示的な九品目、この中にもいまだ統制の残つているものもありまするので、統制されておりまするものは、正常なる取引所の上場品目とすることには幾多の疑問がありますと同時に、許されまして取引所を開設いたしました後において、ただいまのところ私どもはさような事態が起ころうとは考えておりませんけれども、各種の国際経椅の影響を受けまして、萬が一にも門脇委員の御指摘のような、再び統制をしなければならないというような時代が参つたといたしますならばーこれはもちろん仮定の問題でありますが、かような場合におきましては、取引所が全面的な機能を発揮することはなかなか困難でありますが、その移りかわりの過程におきまして、なお取引所を閉鎖いたしまする段階におきまして、適当な措置を講ずる余地はあるものだと存じます簡単に申せば、最後ーもし悪い場合には発券業務等を取引所に委任いたしまして、その発券を通じます操作によりまして、微弱ながらも取引所の生命をつないで、順次逆に自由経済から統制経済に移りかわる緩和もできるのではなかろうかと考えております。しかしただいまのところは御質問の趣旨に合うかどうかしれませんが、再びあらゆる統制物資が統制下に置かれ、再び価格、配給両面において、不自然な規制を受ける経済情勢になろうということは、まず考えておらない法律案でありまして、その点を御了察いただきたいと存じます。
○門脇委員 法案の第四十七條第二項によりますと、仲買者の保証金に関する規定において、主たる事務所については最低三十万円、従たるものは五万円というような限度が規定してあるのでありまするが、昨今の物価情勢から見まして、こういつた金額がはたして妥当であるかどうか、一面非常に低きに失しはしないだろうかとこういつたような考え方が、多分にあるのでありまするが、これが妥当であるというような基礎は那辺にこれを求めて、この金額を算出せられたものであるかどうか、お伺いいたしたいのであります。
○石原(武)政府委員 ただいまの仲買保証金三十万円及び五万円という根拠のお尋ねでございますが、これは非常に確たる計数的な根拠というお尋ねをいただきますと、はつきりした御答弁をいたしかねるのであります。証券取引法が十万円ということになつておりまして、その後少し経済情勢が、価格の価値ということも変動いたしておりますので、その辺の関係を一つと、戰前におきまして一番低かつたところは五千円でございます。その後の物価の変動等を考えまして、一応この辺が現状といたしましては妥当ではないか、かような考えできめたわけでございます。
○門脇委員 ただいまの御見解はどうも少し妥当でないようには存じまするが、しかし他の方法において欠陥をまたカバーされるようなことをお考えになるべきだとも存ずるわけであります。 第二十三條におきまして会員の資格が規定してあるのでありますが、これはいささか常識的に考えてルーズになつておるのではないかといつたような感を深くするものであります。もちろんこれは各業界ごとに、それぞれ長年の取引関係で大体メンバーの人物、物的信用関係等は了知せられておるのでありますが、しかしこういつたものは、非常に高度な信用が対象になるものでありまして、もし個々の信用が動搖いたすようなことがありますると、その取引全体、ひいてはその業界全体の今後の発展にまで影響を及ぼすことがありますので、こういつた点について、少し老婆心のようではありまするが、もう少し的確な規定をしてしかるべきにあらざるやという感を持つものであります。一応御見解を伺います。
○石原(武)政府委員 御指摘のように、この会員の資格につきましては、従来のように非常に少数に制限ができるという考え方を捨てまして、できるだけこうした制度が広くのものに利用されることがむしろ望ましいのではないかということで、資格につきましては、やかましい條件を課することをやめたわけでございます。今お話のように、会員の中に非常な不適当なものが生じて、それが全体の取引所の信用に関するというような御懸念もごもつともだとは存じますが、会員になりまして以後の監督は、できるだけさようなことが起きませんように、十分注意いたしたいと考えております。会員を初めから非常に制限して行くということは、必ずしも取るべきではないというような考え方から、かような会員の資格について、一応相当広く認めて行くということにいたしたわけであります。
○門脇委員 御見解は非常に窓口を広めるというのでけつこうでありますが、要するにこれらのことは非常に信用ということが、すべての運営の中心になりますので、万が一にも信用上の磋跌のために、せつかくの政府の御立案がかえつて反対的な結果を及ぼすことになることをおそれるものでありますから、そういうことは将来運営の面で十分にお取締り願いたいと希望しておきます。 次に第三十八條第三項、第四項によりまして、担保品のうち社債もしくは株式のうち云々としてありますが、大体これらの社債及び株式に対しましては、時価の何掛くらいに見積るものであるか、またその時価変動の激しいときなど、弾力性を持つた比率にするつもりかどうかということを、一応お伺いしたいのであります。
○石原(武)政府委員 今お尋ねの点につきましては、目下研究はいたしておりますが、現在のところでは六割とか、七割というところで、一応承認の限度にいたしたいと考えております。
○門脇委員 本案の商品があげられている中に乾繭があるのでありますが、この乾繭は従来農林省の蚕糸局の方の管轄内と私どもは承知しておるのでありますが、この取引所法が成立しました際に、この乾繭等につきましては、通産省で御管理されるものであるか、あるいは農林省で御管理されるものであるか、それらの関連をお伺いしておきます。
○石原(武)政府委員 ただいまのお尋ねの点は、所管の物資によりまして百四十八條に規定があるので、農林省所管のうち、具体的に申しますれば、乾繭と農林物資は農林省の所管であります。その他のものにつきましてはその物資が通産省所管のものでありますれば通産省、かようにその所管に応じてわかれて来るということにいたしてあります。
○門脇委員 あまり私だけではいかがかと思いますから、いま一問で遠慮したいと思いますが、従来ありました米穀取引所は、目下のところは食糧管理法の関係上もちろん問題にならぬとは存じますが、長い将来こういつたような主食関係の統制がはずれました場合に、これらがこの法律案によつて将来律せられる建前のもとの対象になるかどうかということを、もちろんこれは農林省の御管轄と考えますから、農林時間から御答弁を願います。
○坂本政府委員 ただいまお尋ねのありました米穀についてでありますが、御承知のような今日の食糧事情におきましては、相当統制を強化いたしておる実情であります。従いまして今後におきましていろいろこれの需給関係、食糧事情等が変化をいたしました際におきましては、そのときその場合におきまして考えて行きたい、かように考えておる次第であります。
○河野(金)委員 関連して……。今坂本君の答弁を聞いて重大な問題だと思います。自由党は米の自由販売ということを言つておられるが、一体今の説明を聞くとそうでもなさそうだが、一体統制を解かれるのかどうか、自由販売をやるのか、やらないのか、農林大臣は始終わからないことを言うが、政務次官はもう少しわかつたことを言うと思うから、はつきり聞かしてもらいたい。
○坂本政府委員 先ほどお答えを申し上げました通り、ただいまは米は統制をいたしております。従いまして将来において考慮するということを申し上げたのでありますが、ただいま河野委員からお話のありました現段階においてどのように一体農林省は考えておるかというお尋ねだと思うのでありますが、もちろん最近におきまして食糧事情が非常に好転して来たということは、われわれも十分認めておるのでありまして、今後におきまする統制方式等につきましては、いろいろ研究をいたしておるのでありますが、少くとも今年度におきまして、既定の方針に著しき変化をするというようなことは実は考えられないのでありまして、この点は本年度に関しまする限り、つとめて既定の方針をそのまま実施して行く、こういう考えをいたしております。ただ雑穀等につきましては、供出後の自由販売というような問題も考え得るかと存じますが、ただいまのところは、それらの点につきましてはさらに愼重に考慮しなければならない問題だと、かように考えておるわけであります。
○河野(金)委員 雑穀の統制は今年は自由販売にされるのではないですか、自由賑売にされるとしたらこれは対象になるものですか。
○坂本政府委員 雑穀につきましてはいろいろ全体の需給関係と十分にらみ合せなければならぬと思いますが、大体ことしの供出を完了いたしましたならば、はずしてもよいのではないか、かように考えております。しかしながらこれはまだ決定的なものではありません。なおまたその場含において、これを上場商品にするかどうかということにつきましては、まだ結論を得ていないのであります。
○河野(金)委員 そうすると、先ほど来の答弁から承りますと、少くとも本年度に関する限りは、昨年の選挙に公約なさつたことは、いろいろな事情から実現しない、こういうふうに了承してよろしゆうございますか。
○坂本政府委員 今河野委員のお尋ねは、米麦についての供出後の自由販売という点についてのお尋ねであろうかと思いますが、農林当局といたしましては、ただいまのところ既定の方針で行くというふうに考えております。
○首藤委員 この重要法案が国会最終に出ましたので、詳細見ておりませんが、大局について一応お尋ねしておきたいと思います。この取引所の設置は、考え方としては私は賛成するものでありますが、しかし実際問題として、現在の日本の経済の実態から考えて成立つかどうかという点に、非常な疑問を持つものであります。もつともここに掲げてあります商品のうち生糸、繭、これらは大体すべてが自由になつており、取引所に上場いたしましてもさして支障はないと考えるのでありますが、その他に関しましては、相当考えなければならぬのではないかというふうに考えられます。と申しますのは、この説明書によりますと、統制も順次解除しつつある状況であります。いわゆる久しい間の統制経済が自由経済になつたということが前提となつておりますが、ここに掲げております商品が、はたして自由になつておるかどうか、綿花、綿糸、綿布のごときは、なお続制が持続しておりますのみならず、根本的にこれらの輸入が政府の為替の許可によつて輸入されておる、ここに私はこの実現性に重大な難点があると思うのであります。およそ取引所というものは、まつたくの自由であつて、世界経済と並行するものでなければならぬ。ある場合には買つたものを海外に転売する、あるいはまた買占めが行われた場合に、産地から幾らでも輸入ができるという態勢にあることが、根本的な対策であると私は確信するのであります。もし現在のごとく、政府が一定の量を限つて輸入を許可するー一つの商品に限つて、大体年度々々の絶対量の予定数というものが決定しておると思うのでありますが、そういう場合に、この三割あるいは四割というものを、業者のある者、あるいは業者以外の者が買い占めた場合、一般の消費者は一体どういう結果に陥るか、現にゴムのごとき、本年度の輪入量は大体四万トン計上されております。しかも一・四四半期に一万トンないし一万一千トン輸入されることになつておる。ところが、これは最近輸出貿易の非常な不振のために、為替の方にきゆうくつさを増して来た、かような関係上輸入がだんだん予定よりも遅れて来る、そこで相場は海外とはまつたく別個な相場をさして、海外の産地の方では現在八十円内外ものが、内地では百八十円しておる。これは一つの例にすぎませんが、およそ政府が統制して、そうして嚴重な監督下にあるところの商品を、まったくフリーの形に置かなければならぬところの取引所に上場して、これがために取引の安全を確保するということは、絶対に至難だと私は考えるのであります。ことに今私が申し上げたのは買占めの場合でありますが、かりにこれをたくさん買つた者が、売るといたしました場合も、海外に転売ができない、国内だけに販売をしなければならぬというような状態の今日におきましては、それがためにまた市価が予期以上の一暴落を来す。結局相場の騰落は非常にはなはだしくなつて、せつかく取引所をつくつても、実際は取引所をつくつた目的に相反するような混乱を来す。これは明々白々でありまして、私は今日断言してもよいと思うのであります。従いまして、考え方といたしましては私はけっこうだと思いまするけれども、現在の日本の経済の実情から考えた場合に、いささか尚早ではないか、もう少し政府の為替の許可など撤廃されて、各民間の業者が白由に輸入できる、さらに自由に輸出できるという態勢に置かれて、初めて取引所の機能を発揮できる。かように考えますが、政府はこの点に対していかなるお考えでありますか、お聞きしたいと思います。
○宮幡政府委員 ただいまの首藤委員のお説は、理論として私は正しいものだと存じます。従いまして、この第二條に掲げてあります九品目も、先ほど申し上げましたように、まだ統制のとれてないものもあるのでありますので、これを取引所を開設する品目として一応掲げてありますが、第十五條の規定、あとにその四号において取引所開設を拒否する権限が認められており、ご指摘のような混乱が起る、あるいは国際経済に支配されて国内市場が自主性を持たないというものに属しますものは、たとい品目は掲げてありましても、十五條の操作によりまして、この登録を拒否して参りまして、大体御指摘のような弊害の起らないように考えております。また為替の問題が自由になつたらという前提でありますが、これはまた別な観点で考えなければならぬのでありますが、これは根本的に日本の経済が立て直りまして、各種民間業者に資力と信用がつきまして、国際経済の中に日本人が一つの力を持つて来る、自由に活動できるという状況にならない限りは、首藤委員のお考えのような事態は多いのではないかと実は心配いたしておる、現在の為替割当の状況は、御承知のように品目を掲げまして、そうしてスターリング地域、オープン・アカウント・ドル・エリアその他となつております。その他の方に、第二のその他を設けるということで、今為替予算の編成の仕方については十分研究を加え、そうして関係方面との折衝もいたしておりますので、順次緩和されて参りますが、絶対的にさような條件が来ることが近い将来にあるということは、ここでは断言できない状況であります。御趣旨はごもつともであります。従いまして十五條の規定を活用いたしまして、弊害のある取引所の開設等はいたさない方針を堅持して参りたいと存じます。
○首藤委員 次官は私の質問に対して、理論的には賛成するが、実際的にはどうかというが、私は実際的に不適当だということを申し上げておるのであります。ただいま私の見るところでは、繭と生糸だけは取引所に上場して支障ないと思いますが、その他には、私はここに掲げてある商品はほとんどないと思うのですが、政府の方では現在どういう商品が生糸、繭以外に上場できるとお考えになるか、この点を御回答願いたい。
○宮幡政府委員 まず第一に開かれるのは、御指摘の通りの品目程度だろうと存じております。その他は申請者の書類によって審査いたしまして、適当であるかどうかを決定いたしたいと存ずるのであります。
○首藤委員 なお今の次官のお説では、為替がだんだんゆるやかになるということであります。非常にけつこうでありますが、はたして為替が今後次官の考えられるように緩漫になるかどうか、この点にも私は大きな疑問を持つものでありまして、現在の輸出の実情並びに各国の購買力の状態等から考えまして、為替の前途に対しましては、楽観よりもむしろ悲観すべき材料が多過ぎはせぬかという見解を持つておるのであります。そういう関係からも、これらの商品が早急に上場されるとは考えておりません。しかしながら今の次官のお答えでは、上場できるような環境ができて上場するということでありますから、その点を了解いたしまして、私の質問を打切りたいと思います。
○風早委員 この法案は、今日初めてわれわれの手元に参りまして、今日ただちにこれを処理する。われわれはこれをまだ十分に読む余裕も與えられない。こういつた審議の仕方というものは、そもそも最初から問題だと思う。提案者はいろいろ提案の理由を述べられましたが、実際これほど大事なものであるならば、どうして今日この際、もう今日一日で会期が終るという蹌〓の際に出されるか、その点について政府は提案者として何ら釈明もないのでありまするが、われわれはこれをどういうふうに扱つたらよろしいか、まずその態度をきめるために、政府の十分なる釈明を望みたい。
○宮幡政府委員 風早委員の御意見まことにごもっともであります。かような切迫いたしました時期に、審議を煩さなければならないということにつきましては、常識的には、私の方から先にその経過を申し上げまして、御了解を得るということが至当であつたと存じますが、いろいろ取込んでおります関係上、御質問を受けましてから申し上げるようで、まことに恐縮に存じます。 この点は平にお許しをいただきたいと思います。この法律案が遅れましたのには諸種の事情があります。しかしながら国民経済の安定を期する上におきまして、ぜひとも必要なものであり、でき得べくんば御審議を願つて、何とか成立を期したいという意味であります。しかしながら国会のお考えが、もしこれを否定いたしまして、かような粗雑な取扱いができないという御意思ならば、政府の方で遅れましたのには理由はございますけれども、それをもつて国会の御意思を押しつけようというわけではありませんので、その点はどうぞ御賢明に御判断をいただきまして、遅れましたことはくれぐも御了承を願います。
○風早委員 国会の審議権にあなたは責任を持たせておられるようでありますが、大体国会の今の情勢として、御承知のように自由党の絶対多数でやつておられる。本委員会においてもまた同様であります。従って国会の審議によつてどうにかしてくれと言われることは、すなわちもうその結論はきまつておるということを、他の言葉をもつて言われたとしか解釈できない。つまりありていに言えば、これは結局少数党がどういう意見であろうと、またこの審議ができようとできまいと、そういうことは、結論として自分たちの方としてはもうちやんと出ているのだから、そんなことはかまやしない、こう言わんばかりの御釈明であると思う。もう少し率直に、どうしてもこれはこうせざるを得なかつたという理由を、一言でも具体的にお願いいたします。
○宮幡政府委員 風早委員の御意見は承つておきますが、先ほど申しましたように、こういうときに、いかに適当なる言葉をもつてしても弁解の辞はないのでありまして、それでおわびを申し上げることは申し上げたのでありますが、今日まで遅れざるを得なかつた事情といたしましては、事務的な問題といたしまして、企業局長から一応の経過を申し述べまして、御了解を願いたいと思います。
○石原(武)政府萎員 実は政府部内におきましては、商品取引所の問題を昨年の暮から取上げておりまして、その当時は役所の所管が大蔵省所管ということになつておりまして、大蔵省においてこの法案の骨子となるものを立案されておつたわけであります。その後閣議で所管がかわりまして、物資によりまして農林または通産ということにかわつたわけであります。われわれといたしましては、その後大蔵省の御立案になりましたものについて、鋭意成案を得るように努めて参つたわけであります。一応の成案を得ましてから、閣係方面に打合せをいたしておりましたのですが、その打合せが意外に手間どつて、非常に遅れて提案せざるを得ないという状況に立至つたわけでございます。
○風早委員 いろいろ政府部内の問題もあつたようでありますが、今のお答えでは、結局関係方面からの了解というものが遅れたというようなお答えでありますが、これは今回この際にオーケーを出して、そうしてこれでもつてきよう一日でやれるという見通しですか。一体そういう了解があつたのでありますか。われわれとしては、そう国会というものはなめられてしかるべきものじやないと思う。きよう一日でこの厖大な法案を通してしまう、しか今首藤委員からもいろいろ根本的な難点が出ております。こういう点について、私どもも十分に検討したい。一体これを今国会で通すつもりで、今ころになつて了解云々ということが出て来るのか、その点政府としてどういうお考えでありますか。
○宮幡政府委員 先刻も提案理由でお願いいたしましたように、通常の提案理由の締めくくりと違つた意味でお願いいたしたようなわけであります。(「愼重審議の上と書いてある」と呼ぶ者あり)速記録を読んでいただけばわかります。私はそういうふうには読んでおりません。これは民間におきます要望がきわめて熾烈でありまして、地方税のごときは参議院において否決されたという現段階であるにかかわらず、参議院の方では特にこの法案の必要性を痛感せられまして、たとえ遅れても、きようでも提案したならば、即刻審議して本国会で通過するように努力したいというお話がございまして、現在通産委員会の可決を頂戴し、六時くらいから再開せられますところの参議院の本会議において可決せられる状況にあるのでありまして、従いまして、政府はむりやり押して一日を争つて成立させなければならないというようなことよりも、国民の声に押されまして、一応皆さまの御審議を願う、こういう意味であることを御了解いただきたいと思います。通産委員会に責任をなすりつけるということを仰せられますが、そういうことは決してございません。どうか十分お考えいただきたいと存じます。この法律案を参議院で先議を願いました理由は、参議院には電力の特別委員会がありまして、通産委員会があいておりましたからでございます。民聞の要望がきわめて熾烈であつたということに重大な理由がありますことを、御了解願いたいと思います。
○風早委員 たびたび申し上げるようですが、もしも国民の切なる要望に基いてやられるならば、どうして参議院に出す前に、衆議院のわれわれの通産委員会に出さないのですか。参議院に先に出したということは、これまたわれわれはなはだ解釈に苦しむわけです。
○宮幡政府委員 風早委員も御承知の通り、予算につきましては衆議院が先議権を持つておりますが、その他の法案は、審議の状況において衆参いずれを先にしてもよろしいのであります。御承知の通りに、参議院は電力に関する特別委員会を持つておりまして電力法案がかかつております。こちらは通産委員会で電力をあげておるので、余裕がない。そうして本法案が正式にアプルーブされたのは本日二時ころであります。そういう状況でありますので。衆議院をことさら参議院より遅らせて取扱つたというようなことはございませんので、どうかその点を御了承いただきたいのであります。
○風早委員 どうも別に了承はできかねるのでありますが、しかしながら、われわれもいつまでもあなた方の非民主的な手続の点で、あるいは国会を非常に軽視せられるそういう手続の点だけでもつて、この大事な法案の審議の時間を食うということも、これも私どもとしてはやりたくない。でありますから、一刻も早くその内容の質問に移りたいと思いますが、これはわれわれ通産委員会としては、はなはだ汚点を残すものであるということだけは一言しておきたい。今までいやしくもわれわれの委員会では、こういうめちやなやり方は、お互いに紳士的に、やつて来なかつたはずだと思います。その点はひとつはつきり申し上げておいて入りたいと思います。ただ先ほども申したように、今日出て来た法案でありまして、十分これを検討するいとまがなかつたわけであります。そのために今日今まで検討したところで、一部分だけ質間をいたしまして、あとはさらに継続審議の際に続けたいと思うのです。 まず第一点に伺いたいことは、この法案におきまして、大きな新しい特徴は、やつぱり何と言つても先物取引であろうと思います。先物取引ということになりますと、これが非常に貿易に関係して来るわけでありまして、貿易商品、先ほどもいろいろ出ておりましたが、ゴムでありますとか、綿花でありますとか、特にこの上場商品の種類に非常に関係して参ります。またこれが日本の取引所というよりも、たとえばニユーヨークならニユーヨークの取引所、こういうものと非常に関連して来るわけだと考えるのであります。そういう点で、私どもはまず上場商品の大体の種類、現在考えておられます近い将来に見通しておられまする種類、これは法定でありますから、その点について明確な品目ををあげていただきたい。
○石原(武)政府委員 先ほど政務次官からもお答えございましたが、最も早く考えられますのが乾繭生糸の関係であります。それに次ぎまして人絹、ステープルフアイバー、これも国内資源でございますし、統制も現在完全にはずれているという品目で、これらの品目については割合早く考えられると思います。綿の関係につきましては、御承知の通り現在まだ統制が残っております。ただ輸出の綿につきましては、現在形式上まだ統制が残っておりまするが、国内のものとその統制の度合いは大分事情が異なつております。なお輸出のものにつきましては、近い将来に続制があるいは完全に輸出だけにつきましては撤廃されるのではないかと思いますので、そうしたあかつきにおきましては、あるいはそれらのものについても上場商品として、具体的に上場するということも考慮し得るんじやないか、かように考えております。
○風早委員 ここに提案理由の中には、綿花やゴムもあるようですが、これは現在法定の中に入つておるものと考えていいわけですね。
○石原(武)政府委員 お話の通り一から九までは法定の商品でございまして、法律上明らかに指定しておりますので、具体的な上場につきましては取引所の登緑がございますが、そのとき、政務次官からも先ほどお答えがありましたように、拒否をする場合を除いては、登録になり得るということになつております。
○風早委員 そういたしますと、やはり先ほど首藤委員がすでに同じような問題を出されておりまするが、実際現在の條件というものを、われわれもう少しよく検討してみる必要があるんじやないか。これは提案者の側では、大体これによりまして、昔ながらの取引所を再開するというような非常にけつこうな趣旨でありまして、これは経済法則上当然しかるべきだと思うのであります。しかし現在の條件というものは戰前とはまるで違うのでありまして、すなわち貿易につきましては、協定貿易の場合にしましても、これは決して自由な貿易じやないわけです。民間貿易といつても、それはちやんと国際的な統制があるわけであります。こういつた場合におきましてこの品種が特に綿花であるとかゴムであるとかいうことになりますと、これらの国際市場の繁閑の関係もありますし、需要供給の関係もありますが.それよりも何よりも、やはり一つのわくというものがその都度あるわけであります。そういうものと、この先物取引の危險負担というものと、これの関係が非常に問題になつて来ると思うのであります。そういう場合に、この先物取引の危險負担というものについては、どういうふうに規定せられるか、またどういうふうに政府としては考えておられるか。
○石原(武)政府委員 ちよつと今のお尋ねは最後の方は実ははつきり了解いたしかねましたので、答弁が食い違っておりましたら重ねてお答えをいたしたいと思いますが、現在の輸入の制約からいたしまして、今ただちにこれらの商品が上場商品として適当であるかどうかということにつきまして、先ほどゴムにつきまして政務次官からお答えがありました通り、個々の商品につきましては、現在の状況に即して考えて、現在として上場を認めるかどうか考えなければならぬと思いますが、一般論といたしましては、為替あるいは輸入の一定のわくがあるという場合におきましても、そのわく内で、なお上場商品として取引所の商品と取引をするということは考え得ると考えます。先ほどもお話がございましたように、これらのものは国際商品でございますし、御承知の通り相当価格がフラクチユエーシヨンしておりますので、保険かけつなぎの取引をするということも、実際問題として相当必要が出て参ると思いますので、その量いかんによりまして、非常に量が少ない場合におきましては、輸入のわく内であるということは非常に困難であると思いますが、これが相当広いわく内でございますれば、輸入のわく内でございましても、なお上場商品とする場合もあり得る、かように考えております。
○風早委員 今私の質問がはつきりしないというお話でしたから、もう一度繰返しますが、先物取引をやりまして、結局それによる危險負担をどう負うかという問題でありますが、これは一方で貿易のわくというものがあるということは、これは個々のあるいは仲買人にしましても十分にわからないわけです。それを認識しているのは、非常に大きな外商であるとか、その貿易関係の中枢を握つている者だけしかわからない。しかもこれがまた政策いかんによつて左右せられる。すると、非常に不安定な前提のもとに取引所の運営がなされるということになりますと、一方ではまつたくめくらめつぽうにやらなければならない。これは主として日本の商社あるいは日本の仲買人ということになると思う。それに対して外国の仲買人なりあるいは商社というものが、非常に有利な立場に必然なつて来やしないかと考えるのでありますが、そういう点についてはどういうお考えを持つておられますか。
○宮幡政府委員 商品取引所といたしましては、先物取引をいたさなければ意味がないことのように私どもは考えております。ところで、ただいまいろいろ外商との関係、為替の関係等も先ほど首藤さんからのお話以来続いているのでありますが、現在世界的な為替の問題については、かつてのような金本位時代において、為替基金を各加盟国間におきましてプールしておりました当時の状況と違いまして、協定貿易というようなものが主体になつておる時代でありますので、いずれも為替関係は正常な状態になつておりません。従いまして、各種のそれに通ずる思惑が行われないとは、私は断定いたしませんけれども、先物取引の危險の負担をどうするかという風早委員のお尋ねでありますが、先物取引による利益受益者が負担する立場になければならない。そういうような不安定な物資であつて、これを上場していけないというようなものでありましたならば、これは政府の命令で設立いたしますところの取引所でないのでありますから、各業界の方々がかかる取引によつて取引所等をお立てにならないということが、現実の問題で解決するだろうと思います。これはむしろ政府がその設立を命じたりするような状況でありますと、弊害もあると思いますが、先ほど首藤さんがおつしやいましたゴム売買のことで、たとい取引所をつくりましても、取引所をつくつては悪いというようなことが、首藤さんの御意見通りでありましたらでき上るものでありませんし、従つてゴムの取引所をつくるというようなお考えはまず起らないだろう、これは安易な考え方かもしれませんが、さように考えておる状況であります。
○風早委員 今の御説明を承りましたが、実際問題として、この資力の点から考えて行つた場合に、どういうことになるか。実際日本の商杜でそれだけの危險負担に耐え得るかどうか、これは結局今の非常に不平等な関係のままで、国際経済のあらしの中へ日本の商品取引を入れて行く。つまりはつきり言えば、ニユーヨークならニユーヨークの取引所の網の中へ入れて行く。現在生糸と繭についてはあまり問題のないような先ほどの御議論もありましたが、生糸や繭についても、これがはつきり今まで事実上あつたわけです。これの価格操作というようなものもあつた。今度はもつとこれがゴムであるとかあるいは綿花であるとか、こういう非常に主要な大きな商品になつた場合には、いよいよ同じような問題がこれについて起つて来やしないか、この点を非常にわれわれとしては懸念いたします。そういう点で、結局日本のこういう商品、取引を破壊してしまいはしないかという心配を、われわれは持たざるを得ないのですが、そういう点では 政府は楽観しておられるわけですか。結局つぶれるものはつぶれる、何らそれでさしつかえないというふうに考えておられるわけですか。
○宮幡政府委員 簡單に申し上げますれば、最後のお言葉のつぶれるものはつぶれてしかたがない、さようなことは政府では毛頭考えておらぬのでありまして、国内におきます取引所というものは、あくまで円建の取引所であります。それで輪入のわくがありまして、入りましたその限度におきます商品を会員によつて上場し、あるいは仲買人に委託いたして取引をするのでありまして、それが取引所を設けたために、特に国際経済に支配されるなどとは私どもは考えられない。現にこちらの取引所がなくても、銅の価格等は、御承知の通りアメリカのニユーヨークの相場によつて日本の価格が支配されておる。これは何らの因縁がないと考えていいくらいなものが、価格の問題については敏感に響いているのであリます。これは取引所をつくるつくらないという問題ではない。現在の国際経済の操作の中にあります、日本のまだ自立への過程を踏んでおります貧弱なる経済の全般的な悩みであると、私どもは考えておるのであります。でありますから、ドル建の取引所を設けるとか、あるいはポンド建の取引所を設けるのならば、これはまた特別な考慮を拂う必要があろうと思いますが、円建で、輸入であろうが、国内の商品であろうが、国内に存在いたします商品につき、会員が自己の名において売買をやり、仲買人に委託されてこれを取引するのでありますから、これと従来との関係は、別に新しい問題として検討する必要はなかろうと考える。これはあるいはお前らはそう簡單に考えても、そんなものではないという御議論がありますれば、これは大いに将来にわたりまして検討を加えまして、さような趣旨で立法いたしているものでないのでありますから、法律の趣旨の達成せられることに努力して参りたいと思います。
○風早委員 円建もドル建もそれは根本においてちつともかわりはない。円建といつたところで、やはりこれは貿易商品であり、また円の為替相場もきまつているのであります。これはちつとも根本的にはかわりはないわけであります。円建であるからこれで安全であるということは少しもないわけであります。国内の取引関係だけをお考えになれば、それは国内お互い同士ということになりますけれども、問題はそうではないから上場商品をやかましく聞いているのであります。これが綿花になり、ゴムになりますと、円建であろうがドル建であろうが、日本の経済が国際的な今の不平等の関係の中で、またさらに輸入がされるということが、どうして出て来ないということになるわけでありますか、われわれとしては了解に苦しむわけであります。その点不平等なら不平等で、この法律規制をもつて何とかそれに対抗して行く抵抗力をつくるだけの規定があれば、私どもは大いにそれは拝聴したいと思います。そういうものがなくて、ただこれを不用意にやられることは、現内閣は自由経済と言いながら、いつも国際的な不平等なあらしの中へ投込んで行く、それと同じ性格を持つことをはつきり現わしているのではないかという点を、われわれは非常に危惧するわけであります。そういう点については何ら用意がないのでありますか。
○宮幡政府委員 こういう時間も逼迫しているときでありますから、議論にわたるようなことになつては恐縮に存じますから申し上げませんが、この取引所は国内に実在いたしますものを対象としての売買でありまして、それがただちに取引所の会員が、取引所を通じましてニユーヨークなりあるいは南方地域の市場に買付をするというような操作をるすものではないのでありまして、およそ及ぼす範囲というものは、国内取引の中で一応限定されると考えるのが、私どもは正しいと思つております。これは国内の商品をやるのでありまして、会員が市場を通じて外国のものを買い付けるということはいたさぬのでありまして……。
○風早委員 日本に入つたものはみな国内商品です。
○宮幡政府委員 そうでございます。だからそれは普通の方法でやるのであつて、個々が買い付けるのであつて、個々が危險を負担し、利益を享受するのでありますから、これは国内市場であります。取引所の性格とは少し話が違うのではないかと思います。この際さような議論をいたすべきではありませんので、御意見を承りまして、日本が倒れて行かないような方法を講ずるのが行政庁の責任でありますから、十分考えて行くようにいたします。
○風早委員 保証金だけでも三十万円ですか、商品ごとにそういうことでは、とても小さい仲買人は成立たなくなるように思いますが、そういう点については、政府はどうお考えになりますか。
○宮幡政府委員 御指摘の保証金の点は限度をきめてあるのでありまして、その限度におきまして定款で規定するようになつていると思います。そういうわけでありますから、会員の自主的な定款の定めによりまして、それが極端に少な過ぎて弊害があると思いますれば、あるいは御勧告等申し上げる場合もあろうと思いますが、通常ならば会員の自主的な限度以内においてやりたい。特に示してあります限度は最低でありますから、もしこれより低い方がー自己の信用その他資力等を勘案いたしまして、ない者がむりやりにやるというような弊害は、ぜひなくして行くように指導して参りたいと考えております。
○風早萎員 証券取引所との関連はどういうふうになつておりますか。
○宮幡政府委員 別に証券販引所とこの商品取引所は、直接の関連はございません。両取引所の間には関連はございません。
○福田(一)委員 大分時問もたちましたし、きようはまだほかにいろいろと法案に関係あることもあつて、大分人も少くなつておりますので、一応ここら辺で休憩に入られんことを望みます。 〔「流会」「休憩賛成」と呼ぶ者あり〕
○澁谷委員長代理 ただいまの福田君の動議について採決いたします。賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○澁谷委員長代理 起立多数。それではただいまより暫時休憩いたします。 午後五時三十一分休憩 ————————————— 午後八時三十五分開議
○澁谷委員長代理 休憩前に引続き会譲を開きます。 この際、御報告いたします。予備審査のため審議中の商品取引所法案は、先刻、内閣提出原案を無修正のまま、参議院送付案として本委員会に付託せられました。ただいまより本案を議題として審議を進めます。
○門脇委員 すでに会期も切迫しております。よつて本案は、この際質疑を打切り、討論を省略し、ただちに採決せられんことを望みます。(「そんなばかなことがあるか」と呼ぶ者あり)以上動議を提出いたします。
○澁谷委員長代理 ただいま門脇勝太郎君より、質疑を打切り、討論を省略して、ただちに採決すべしとの動議が提出されました。本動議について採決いたします。((「賛成」「反対だ反対だ」と呼び、その他発言する者多し)賛成の諸君の起立を求みます。 〔賛成者起立〕
○澁谷委員長代理 起立多数。よつて、本動議は可決されました。 それでは、ただちに本案について採決いたします。賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立」
○澁谷委員長代理 起立多数。よつて本案は可決されました。 この際、本案の委員会報告書作成の件についてお諮りいたします。これは先例によりまして、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○澁谷委員長代理 御異議なしと認めます。よつて委員長に御一任をいただいたことに決します。 この際暫時休憩いたします。 午後八時三十七分休憩 ————————————— 〔休憩後は開会に至らなかった〕 —————————————