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7回国会衆議院1950/02/15

通商産業委員会 第9号

発言数
16
登壇者
6
会派数
4
開催日
1950/02/15

会議録

神田博民主自由党

○神田委員長代理 これより通商産業委員会を開会いたします。  前会に引続きまして私が委員長の職務を行います。  ただいまより産業復興公団法の一部を改正する法律案を議題として、討論に付します。討論は通告の順序によつてお許しします。門脇勝太郎君。

門脇勝太郎民主自由党

○門脇委員 ただいま本委員会に上程されておりまするところの、産業復興公団法の一部を改正する法律案につきまして、民主自由党を代表しまして本案に賛成の意見を、簡単に申し上げたいと存ずる次第であります。  産業復興公団の従来規定されましたところの金融先である復興金融金庫が、その貸出し業務を停止するに至りましたために、新たに運営資金を借入れるために、適当な借入れ先を定めたいというのが、本案の骨子であります。そこで産業復興公団自体としましても、本年度におきましては、相当收入の予定があるのであるが、しかし内部運営の操作その他の観点から、時期的のずれもあるという内容も、政府の説明によつてよく了解したような次第であります。そこでその新しい借入れ先として大蔵省の預金部ということが、この提案の内容になつておるのでありまするが、これは現下の事情に即しましてきわめて適切である、こう考える次第であります。ただこの機会に一言政府に向つて希望を申し上げておきたいことは、もとよりこの施設は、要するに戰後におけるところの一つの暫定的措置のための施設でありまするから、たとい新しい借入れ先ができたとしましても、ことさら積極的な運営が試みられるわけではないということは、十分に私ども理解ができる次第でありまするが、かういつたような暫定的施設は、できるだけすみやかに整理を終了されまして、そうして清算の過程に移してもらいたいということを、私ども考えるわけでありまして、今後そういつたような線に沿つてなるべく早くこういう施設は清算終了の道に向つて、努力されんことを希望するわけであります。以上をもつて私の賛成討論を終ります。

神田博民主自由党

○神田委員長代理 次は今澄勇君。

今澄勇日本社会党

○今澄委員 私は本法案に日本社会党を代表いたしまして、次の四点の條件を付して、賛成の意を表する次第であります。本法案についてはやむを得ざる処置と、われわれは存ずるのでありますが、一月十六日付メモランダムによる産業復興公団を初めとする各種公団、特別調達庁等のいわゆる保有物資の処分については、この産業復興公団こそ、わずかに十数億と言われるけれども、その他のものを含めると、これは厖大なものになるのでありますから、いわゆる有効需要の減退と、厖大な滯貨を抱えておる現下の市場を十分考慮に入れて、これを圧迫しないような措置を講ずるということが、第一点でございます。  第二点は、各種公団の閉鎖を間近に控えておる現在、滯貨処理の円滑を期するために、各機関が保有しておる物資のたなおろしと、その物資の品種別の在庫集中を実施する必要があると思うのであります。特にこの産業復興公団については、各種の不正事件が一般市に云々され、これが経理状態その他の問題についても、国民の疑惑を招いている点の少しとしない実情にかんがみまして、私どもはこの産業復興公団が正当に運営され、しかもその物資の処分についても、そのような懸念を国民に與えないために、十分留意する必要があると思うのであります。このためにも、なおまたこの滯貨処分の公正を期するためにも、いわゆる物資処理委員会というようなものを設けて、滯貨の処理に專念させるという点を第二点として要望いたします。  第三点としては、いわゆる有効需要の伴わない市場へ、しかも短期間に処分を強行するとすれば、結局はこれはダンピングとならざるを得ないであろうと思われます。その結果は、いわゆる公団等の経理に、値段の値下りによる赤字を生ずることは必至である。かくて国家財政に無用の負担をかけるおそれがあります。しかもこれは現下の金詰まりをさらに深刻にするから、これが対策について万全の処置を講ぜらるべく、質疑応答において私どもが要望いたしましたが、この点についてはわれわれは満足すべき御答弁を得られなかつた次第であります。しかしながら私どもは、日本経済の実情からこういつた点についても、長期にわたる計画的な方針を立て、折柄司令部においては三月幾日かを期して、これらの各公団その他の手持滯貨の、いわゆる調査表の提出を求められておりまするが、政府は十分このような実情を留意して、それらの点を善処されんことを希望する次第であります。  最後に私は、ここに預金部資金をこの産業復興公団へ融資をされるという法律を提案されるにあたつて、われわれのこの預金部資金というものについての考え方は、預金部資金は国民の零細な貯蓄の集積であるから、この預金部資金はすべからく国民全体の利益のために、融通さるべきものでありまして、少くともこれらの預金部資金が農業であるとか、あるいは地方財政、中小企業等の今日の苦難を救うべく、大衆へはき出されるという形が最も望ましいと思う。にもかかわらず、これらの預金部資金は公団の融資その他局限された部面にしか出ていない。最近一般市中銀行あるいは無盡会社等へも、この預金部資金の貸出しをされるような措置をとる旨、政府の発表がありましたが、われわれは本法律案が出たのを契機として、預金部資金のわくを広く広げて、これらの国民経済へ十分浸透せしめ、特に中小企業、一般国民経済への流入を強く要望いたしまして、本法案に賛意を表する次第でございます。

神田博民主自由党

○神田委員長代理 次は有田喜一君。

有田喜一民主党(第九控室)

○有田(喜)委員 私は民主党を代表いたしまして、産業復興公団法の一部改正法律案につきまして、強き條件を付しながら賛成するものであります。すなわち本法律案は、従来の復興金融金庫からの借入金につきまして、ある制限が下されました結果、大蔵省預金部より資金の繰入れの道を開くという趣旨でありますから、この点につきましては私は賛成いたすのであります。ただ私は現在の産業復興公団の運営につきまして、あきたらない点を見出すのであります。すなわち産業復興公団の設備の建設並びにその貸付につきましても、所期の目的を達してない点が多多あるのみならず、ことに隠退蔵物資その他の資材の処分につきまして、はなはだしく世間の疑惑を招いているのであります。時間の関係もありますので、一々これが指摘はこの際差控えますが、いやしくも政府がこれを監督している以上、かかる措置について遺憾の点があることは、私は残念に思うのであります。すべからく政府は監督の十全を期せられまして、そうして少くとも世間のかかる疑惑を招かざるように、十分な監督をせられんことを強く私は要望して、本案に賛成する次第であります。

神田博民主自由党

○神田委員長代理 次は風早八十二君。

風早八十二日本共産党

○風早委員 私は日本共産党を代表して、この改正案に対して反対を表明するものであります。  第一に、産業復興公団は不正腐敗の巣窟となつております。わが党はこのような状況のままで、政府の無責任な監督のもとに、これを存続させること自体に対して反対であります。復興公団はその業務を遂行して行きます過程におきまして、公団に結びついた一部の大会社、大やみブローカーに不当な利得を得させ、これをめぐつて無数の不正腐敗の事件を生み出しておる点では、御多聞に漏れない機関であります。現に検察当局にかかつているものには、昨年十月の産復大阪支部の繊維、生ゴム切符にからむ收賄事件など多数の横流し事件がありますが、それにとどまらず、大体滯貨の拂下げの代償を取立てることもできないようなややこしい仕組みで、いたずらに赤字をこしらえております。最近日鉄に特殊鋼やマンガン鉱、約二十五億に上る滯貨の拂下げをやつたのでありますが、その取立てができない、こういう事件がある。これは日鉄が日本鋼管に株名義を貸しただけで、支拂い義務はないと言つておる。でありますからその取立てもなかなかできないというような状態であります。こういうことは、この公団に対して監督の責任を持つておる通産大臣の重大なる責任問題として、われわれは強くこれを糾弾するものであります。同時にこれに対して少しも責任を感じない政府の監督のもとに、こういう不正腐敗の巣窟を温存させるということ自体に対して、断固として反対いたします。  反対理由の第二点は、公団の不正の赤字のしりぬぐいをやるために、国民負担を新しくかけることに対してであります。先ほど今澄委員からも御指摘ありましたが、本改正案の提案理由によれば、復金の借入金返済のために不足を生ずる運転資金を、預金部から借り入れる道を開くためだと称しているのでありますが、これははなはだ妙な話であります。それでは預金部に対してはどうして返すか。これは目くそ鼻くそといいますか、まつたくわれわれにはわけがわからないやり方であると考えます。公団の滯貨をダンピングすることなく、正常な値段で処理するならば、赤字が出るはずはないのであります。しかもこの赤字の穴埋めを、国民辛苦の結晶である預金部資金に仰ぐに至つては、あの薪炭特別会計の不正赤字を、国民の税金負担でしりぬぐいした、その二の舞を演ずるものではないか。ほかの公団がどんどんと今縮小され、すでに清算事務に入つているのに、ひとり産復公団のみが、新たに預金部から特別融資を仰いで、手広くやつて行こうという理由はどこにあるか。政府のいうところの復金の借入金返済のためということでは、われわれは絶対に納得が行かない。聞くところによりますと、政府はこの際緊急重要物資の備蓄制度を設けようとしているようであります。そのいわゆる緊急物資というのは何か。これはボーキサイト、錫、タングステン、ニッケル、クローム、マンガン鉱、亜鉛、黒鉛、水銀、鉛、工業用ダイヤ、軸受鉱石、雲母、石綿、ヨード、アヘン、ゴムといつたようにいずれも特定の外国が現在特に必要としている物資と符節を合するということは、はなはだ注目すべき点であろうと考えます。これらの物資の備蓄が、いかなる機関でなされるかは、現在必ずしも明確ではないのでありますが、産業復興公団が、この際このような新たな任務を負わされるという疑問は相当の根拠があるのであります。公団の職員の間ではすでにそのことが一般的にとりざたされておる。しかも産業復興公団が預金部からの特別融資の道を開く必要があるとするならば、いわばこの戰略物資の備蓄という以外には考えられないのであります。はたしてそうだとするならば、これはまことにゆゆしき問題ではないかと考える。日本政府は国民負担において、特定国の戰争準備の下請機関をつくることにならないでありましようか。この点は私が再度にわたつて政府委員にただしたのでありますが、政府委員はその都度言を濁して、何らわれわれを納得させる説明を與え得なかつたのであります。私はますますこの点に関する疑いを深める印象を受取つたのであります。この意味においても私は本改正案には反対せざるを得ないのであります。  反対理由の第三は、現政府に滯貨の原因に対する正確な認識がない、責任感がない。従つて現政府の滯貨処理政策は、ますます恐慌を深めておるのみであるという点であります。政府の答弁によつても、滯貨現在高は約六百億円に上る。そのほかにまだ特別調達庁関係の巨額な、おそらくこれも二、三百億といわれておりますが、滯貨があります、この滯貨の根本原因というものは、吉田内閣が現に採用しつつある日本植民化政策に求められるのではないか、この日本従属化政策こそが、外に対しては不等価貿易や押しつけ輸入、すなわち買わせられるための貿易、飢餓輸出をもたらし、国内に向つては多数産業の破壊と、一部特定の産業経営の軍備的な編成がえに導いております。これは盲貿易とか何とかいうなまやさしいものではなくて、意識的な強行輸入であると考えるのであります。吉田総理初め稻垣通産大臣の答弁は、かような滯貨原因に対する爪のあかほどの反省もない。かえつてたけたけしく安定である、安定であるということを言つておる。しからば何のためにあわてて滯貨処理を急ぐのか。政府の公団滯貨処理方針の三原則というものを見てみますと、第一には、公団の赤字をいくら出してもかまわない、第二には処分によつて市場撹乱の非難があつてもさしつかえない、第三には販売業者が中間利潤を得てもかまわない、こういうところにあるのでありますが、これはまつたく狂気のさたであると考える。しかしこのようなめちやな処理方針をやつても、また六百億滯貨の半分は、処理できる見通しを持たないのであります。それもそのはず、日本に生産能力があり、あるいはいらないものがどんどん輸入されるからであります。昨日も私がただしたのでありますが、マガジソーダ灰一万トンが輸入されて、そのまま滯貨になつておる。赤燐のごときはトン当り千二百八ドルで輸入したのを七百四十ドルで輸出するというばかばかしいことになつておる。しかも赤燐の輸入、外国マツチの大量の輸入で、群小のマツチ場は軒並に倒れておるではないか。安本の中では、こういう滯貨をダンピングしても結局は赤字になるのだから、水の中に捨てた方が業者を圧迫しないだけましじやないかというような意見さえ、出ておるくらいであります。これは明らかに吉田内閣の通産行政の完全な失敗を示すものではないかと信ずるのであります。この際大急ぎで滯貨処理をはかろうとするのは、こういう吉田内閣の植民地化的な強行輸入の証拠を隠滅せんとする意図によるものでしかないと考えられる。稻垣通産大臣は、ローガン構想の協定貿易になるならば、このような盲貿易は改まると答弁しておる。しかしそのこと自身が、今日までの吉田内閣の貿易政策が完全に失敗であつたことを、みずから認めたものでしかないのであります。日英貿易協定の進行の中で、すでに現われておりますように、輸入はしたけれども輸出は全然できない。ポンドの残高の減少を来しておる。一月の輸出というものが、激減しておるのは一体何を物語つておるか。しかしこの協定貿易によつて事態が改まると考えるに至りましては、これは政治家の言ではなく、一御用商人の言としか、われわれには受取れないのであります。国会の介入し得ない外貨予算というものができましたが、あの外貨予算による戰略物資の優先的取引ということをあわせ考えるならば、協定貿易の矛盾というものは、一層明瞭になるのであります。中共との貿易がなぜ伸びないか、その祕密もやはりここに見出されるのであります。中共は日本に対して建設資材をほしがつておる。しかも日本にはこれらの資材がある。鋼材にせよ、化学製品にせよ、ある。あるけれどもこれは戰略物資は該当するという理由で売らないだけであります。しかし一体だれがための戰略物資であるか。日本は戰争を放棄し、戰略物資は不要であるし、存在しないはずではないかと、われわれは考えるのでありますが、ここでも特定国の戰略物資維持のために、日本に最も有利な対中共貿易というものを、むざむざ犠牲にして顧みないという、吉田内閣の買弁政策が露骨に現われておるのであります。  反対理由の最後の第四点は、この公団の職員に対する不当首切りであります。われわれは、公団の過去現在の実績に対して、その不正腐敗の巣窟である本質を暴露して、公団の維持そのものには反対するのでありますが、同時にすでに公団があり、職員の現業がある限りは、これらの職員の生活権の擁護については、深甚の考慮を惜まないものであります。しかるに産業復興公団はごく最近、二月二日に突如として二十名の首切りを申し渡したのであります。その理由とするところは、職場秩序の維持でありますが、課長以下職場全員はまつたく納得しておらない。労働組合は全部この首切りを不当として反対しております。実際この首切りの以前に、職場の秩序に関する何らの問題も起つていない。秩序維持ということが、公団当局の一方的な認定の押しつけ以外には、何の理由も見出し得ないのであります。われわれがしいて理由を求めるならば、この首切りは、第一に公団に山積しておる不正腐敗の暴露をおそれて、最もまじめな職員を今のうちに追放しておく、そのためである。第二は、公団の新たな任務として出て来ると予想される戰略物資の備蓄の祕密を暴露される、これをおそれていわゆる戰闘的な分子を一掃するためである。第三には、三月末大量の整理が予想されておりますが、これに対する地ならしのためである。われわれは今回の改正案の本質と、この不当な首切りとを不可分のものと考えております。政府は公団の人事権には介入しないといつて逃げておるが、しかし、この不当首切りは明らかに業務内容に関係するものであります。政府はこの首切りを放置しておくことによつて、不正を隠蔽する公団の、軍事的な下請機関化というものに、奉仕するものと言わなければならないと思う。  以上の四点の理由によりまして、私は本改正案に対し、絶対に反対の意を表明するものであります。

神田博民主自由党

○神田委員長代理 これにて討論は終局いたしました。引続き採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

神田博民主自由党

○神田委員長代理 起立多数。よつて本案は可決いたしました。  この際本案の委員会報告書作成の件について、お諮りいたします。これは先例によりまして、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

神田博民主自由党

○神田委員長代理 御異議なしと認めます。委員長に御一任をいただいたものと決しました。     —————————————

神田博民主自由党

○神田委員長代理 この際昨日散会後御懇談を申し上げました特別鉱害復旧臨時措置法案審査のための小委員会の設置について、お諮りいたします。本小委員会は、昨日の懇談の席上においても申し上げました通り、特別鉱害復旧臨時措置法案の取扱いについて、超党派的に各派の御意向をとりまとめ、修正点についても協議の上成案を作成し、関係各方面とも交渉を行う等、実質的には本案の取扱いについて協議するために設置することといたしまして、その名称は特別鉱害復旧臨時措置法案に関する小委員会とし、小委員の数は十名といたしまして、各派の所属委員数の比率によりまして、これを各派に割当てて選任することとし、なお小会派よりも必ず一名は御参加を願うことといたしたいと思いますが、以上の通り小委員会を設置するに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

神田博民主自由党

○神田委員長代理 御異議なしと認めます、小委員会を設置するに決します。  次に小委員及び小委員長の選任の方法についてお諮りいたします。

小金義照民主自由党

○小金委員 私はここに動議を提出いたします。すなわちこの際小委員及び小委員長の選任は選挙の手続を省略いたしまして、小委員には、   神田  博君  村上  勇君   門脇勝太郎君  關内 正一君   福田 篤泰君  今澄  勇君   有田 喜一君  田代 文久君   永井 要造君  山手 滿男君  そうして小委員長には神田博君を推薦いたします。

神田博民主自由党

○神田委員長代理 ただいまの小金義照君の御意見に御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

神田博民主自由党

○神田委員長代理 御異議なしと認めます。よつて小委員には   神田  博   村上  勇君   門脇勝太郎君  關内 正一君   福田 篤泰君  今澄  勇君   有田 喜一君  田代 文久君   永井 要造君  山手 滿男君  小委員長には私、神田博が選任されました。  本日はこれにて散会いたします。次会は公報をもつてお知らせいたします。     午後二時五十三分散会

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