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7回国会衆議院1950/02/10

地方行政委員会 第4号

発言数
55
登壇者
9
会派数
4
開催日
1950/02/10

会議録

中島守利民主自由党

○中島委員長 これより会議を開きます。  日程に入るに先だちましてこの際お諮りいたしたいと存じます。  今回の国会に政府より提案せられる予定になつておりまする地方税法は、その提出時期が大分遅れる模様であります。そういうわけでありますから、本委員会といたしましては、前国会において起案いたしました地方税法の一部改正、すなわち入場税の低下、不動産收得税の廃止、この二つを国会の提案としてここに提出いたしたいと考える次第であります。この問題は政府で提案しまする地方税法におきましても、三月一日より入場税を三分の一軽減するということ不動産取得税を全廃するということは、その税法の中にも盛り込まれてすでにその筋の承認もとつている次第であります。しかしとの地方税法がいまだに提出案になりませんのでいかにこれを敏速に処理しましても、三月一日には間に合わないことは、衆目の見るところであります。さような問題は三月一日より軽減するということで、国民に相当の刺激を與えておるわけでありますから、この際国会として独自の立場において、これを提案し、三月一日より入場税場の軽減並びに不動産收得税の廃止をいたしたいと考えるものであります。この二点を本委員会として起草いたしたいと考えるのでありますが、これに対して御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中島守利民主自由党

○中島委員長 御異議なければ、以上二点に対する問題は、委員長の手元においてこれを法文化し、関係方面へ手続いたしたいと思います。これに対して御異存ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中島守利民主自由党

○中島委員長 異議なければさようにとりはからいます。     ―――――――――――――

中島守利民主自由党

○中島委員長 次に本日の日程に入りますが、日程を変更して、地方財政に関する件を議題にいたしたいと思います。御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中島守利民主自由党

○中島委員長 それでは地方財政に関する件を議題にいたします。通告順によつて発言を許可いたします。床次委員。

床次徳二民主党(第九控室)

○床次委員 私は地方財政に関しまして、概括的な部門について、まず御意見を伺いたいと思いますが、この前の質問のときにも実はお尋ねして、まだ御答弁をいただいておりませんので、来年度の地方歳出は六体幾らと予定しておられるかということについて、すみやかに御返事をいただきたいと思うのであります。御承知の通り今日すでに、予算総会におきまして、相当議論が進捗しておるのであります。しかしこの予算総会におきます議論のおもなものは、国民生活がはたして来年度において安定し得るやいなや、国民が全員担に対してどれくらいの負担をなすかどうか、この軽重という問題も大きな問題になつておることは御承知の通りでありまして、私どもといたしましては中央の予算の輪廓は大体わかつておりますが、地方財政がはたしてどれくらいの状態にあるかということに対する確たる資料を今日持つておらない。少くともこれを議論いたします場合におきましては、政府がどの程度の数字を予期して、今日考えておられるか、中央、地方を合せまして相当の減税になるということを言つておられ、具体的な数字もあげておられます以上は、当然地方の歳出が大体幾らであるということを、お見込みになつておるはずだと私は思うであります。もう今日におきましては、この地方財政の大綱というものをお示しなるべき時期である。少くともそれをお示しになつていただかなければ、私どもはほんとうの地方財政を論ずることはできない、同時に中央の一般予算に関しましても、論ずることができないと思うのであります。  なお念のために申し上げますが、昨年度におきましては、いわゆる中央の均衡財政のために、地方財政が非常に犠牲になつて、しわ寄せを受けたということが言われておる。事実昨年度においては地方においても非常な迷惑を受けたのでありますが、今年もやはりそういうことがあつてはならない。私ども地方行政委員会の立場におきましては、かかることは今日において嚴に戒めたいと思つておるのであります。なお本年におきまして特に考慮いたされなければならぬことは、税制が全面的に改正されまして、特に新しく設けられましたところの附加価値税、あるいは固定資産税等の問題につきましては、なかなか問題が多い。税負担がこの二つの税にしわ寄せされるようなことがありましたならば、今後の市町村財政並びに市町村民の生活をよほど圧迫することと存ずるのであります。どうかこういう点におきまして十分検討ができるために、政府は早くこの地方の歳出の大綱また歳入の大綱、今日これは予測であることはやむを得ないと思いますが、すでに全体として先ほども申し上げましたように、国民の生活の負担があるかどうかということについて、十分議論しておられる際でありますからお示しをいただきたいと存じます。

小野哲緑風会地方自治政務次官

○小野(哲)政府委員 ただいま床次さんから、二十五年度の地方における歳出入の推定について示されたいという御要求でございまして、この点につきましては次長から大体のところを御説明できるのではないかと思つておりますが、御承知のごとく地方税制の改正等もございますので、ただいまから的確なる歳出入の数字をはじき出すということは、困難ではないかと思つております。大体二十五年度の地方団体における当初予算の編成の時期にも差迫つておりますので、現行制度のもとに一応の当初予算を組むようなぐあいに、地方団体に対しましては通達もいたしておるような次第でございす。従いまして地方税法の改正等が実施されましたあかつきにおきましては、これに伴いまして的確なる歳出入の予算の編成をいたすことに相なるであろう。かように考えておりますのと、なお御審議をお願いいたしたいと思つておりまする地方財政平衡交付金の運用の問題もございますので、これら彼此勘案いたしまして、目下のところでは一応昭和二十四年度の現行制度に基いた当初予算の編成をいたすようにということの、一応の通知は出しておるような次第でございます。なお二十五年度の推定につきましては、次長から説明をいたしたいと思います。

荻田保地方自治庁次長(地方自治庁連絡行政部長)

○荻田政府委員 二十四年度が大体三千八百億円くらいだと思つておりますが、それに対しまして来年度は一千億円くらいふえまして、四千八百億くらいの歳入歳出で、両方ともそのような額になるのではないかと思つております。

床次徳二民主党(第九控室)

○床次委員 ただいまお話になりましたのを、あとで項目別にお示しを願いたいと思うのであります。今日私どもがこれを特にお尋ねいたしたいのは、先も申しましたように、国民負担が来年度は軽くなるかどうかということは、大きな疑問であります。国税においては軽減されるけれども、地方税においては相当重くなるのではないかということが、予想されるのでありまして、地方税が重くなるということは、平衡交付金だけでカバーできるかどうかということも、大きな疑問があるのであります。従つて私どもが伺いたいのは、現実に大蔵大臣が予算総会において頭の中である前提のもとに考えておられるところの地方歳出の数字、それを私どもはお聞きいたしたいのでありまして、地方自治庁の皆さんが考えておられるところの地方歳出、はたしてこれが同じであるかどうかということについて、私は疑問を持つておる。むしろ大蔵大臣は前年度の予算を頭において、比較的小さく地方財政を見ておられるのではないか。そういう感じがいたしますから、それで私は案外楽観的な結論を出しておるのだと思うのであります。これはそちらから数字をいただきましてから、その数字について議論いたしたいと思うの伊ありますが、当然そこに私どもは疑いを持つのであります。これについてでき得る限りはつきりした数字を示していただきたい。  なおこの問題は将来の問題にも関連いたしますから、あらかじめさらに申し上げておくのでありますが、平衡交付金その他の歳出にあたりまして、それでは経費をいかほどに考慮して計上するかという問題に関連して来るのでありまして、今日すでに問題になつておりますが教育費予算をいかにして確保するかという問題が、具体的に論ぜられておるのであります。もし財政当局において地方の要求を過小に算出いたしまして、これを目当てに地方財政を組まれるといたしたならば、事実市町村では非常な迷惑をうむることになります。形式上は国民は税負担が軽くなつたということを言われながら実際上においてはなお重い税を負担しなければならないということが予想されるのであります。どうかそういう意味をわかります程度に、なるべく歳出のお見通しとできますれば概算の詳しいものを御報告願いたいと思います。今の点はなるべくすみやかにお知らせいただくことをお願いいたします。  第二に御質問申し上げたい問題は、税の問題に関する点であります。来年度の地方税は、いわゆる中央の所得税の改正と相まちまして、所得というものを中心として建てられたものが実施せられるのであります。従つて地方税を知全に徴收し、税務を円滑に行わせるということに対しましては、所得の捕捉というものが非常に重大でありまして、これは国税庁その他が今日青色申告その他において、いろいろ努力をしておられるのでありまするが、地方自治体といたしましても、今後の地方税の捕捉を確実にするためには、よほどの努力をいたさなければならないと思うのであります。今日まだ税法案ができ上つておりませんか、しかしいずれにいたしましても、相当大きな仕事が地方自治団体にかかつて来るということは、今日において予想されるのであります。これに対し御当局は大体いかようなる考えを持ち、いかようなる対策を持ちまして、今後の地方税の捕捉に対して万全を期せられるかということについて、お尋ねをいたしたいのであります。

小野哲緑風会地方自治政務次官

○小野(哲)政府委員 昭和二十五年度におきまして、地方税の部門において、相当増收が見込まれておるということは、御意見の通りでございます。特に今回の税制の改革の勧告に基きまして、都道府県税並びに市町村税が独立いたします結果、現行制度のごとき徴税機構なりあるいは徴税能力をもつていたしましては、完全な捕捉、徴收を期待することは困難ではなかろうか、かように思うのであります。それにつきましては、もちろん各地方団体におきまして、徴税機構及び徴税能力の点につきまして、ただいまよりこれに対する準備をいたしつつあるような次第で、特に市町村の部門におきましては最も懸念されるのではないか、かように考えておるのでございます。これらの点につきましてはあるいは税務吏員の増員であるとか、あるいは都道府県等との間の協力の問題であるとかいうことにつきまして、くふうをいたしますと同時に、地方自治庁といたしましては、これら税務吏員に対しましては適当な講習等の措置によつて、できるだけ齟齬のないようにということを心がけておるような次第でございます。

床次徳二民主党(第九控室)

○床次委員 ただいまの問題に関しまして、さらに私は特に自治庁についてお願いいたしたいのは、過去の所得税の養殖につきましては、いわゆる地方差というものの存在が、事実において問題となつておるのであります。これは国税庁において当然考慮しなければならない問題で、非常に努力はしておると思いますが、まだまだ十分に是正し切れなかつた。ここに私たちは非常な欠陥が今日残されておると考えておるのであります。新しい所得税法におきまして、依然として過蚕におけるような地方差というものが、そのまま残つておるようなことがありましたならば、わが国の税制の体制というものは、やはり旧態依然として――せつかくシャウプ博士の勧告がありましたにかかわらず、その実行を期すことができないのではないかということを、私どもはおそれておるのであります。地方税におきましても、これと同じ問題があるのであります。今度の新しい地方税の課税にあたりまして、やはり地方差というものが出て参りましたならば、ほんとうの地方税の課税が行い得ない。なお特に單に徴收する税の問題ばかりでなしに、いわゆる平衡交付金を交付する場合におきましても、同じような問題が出て参るのであります。すなわち地方の標準收入というものを計算いたしまする場合に、その根本になつておりまする地方の税源と申しますか、これを捕捉するにあたつて、地方差というものが依然として残つておつたならば、正しい意味の平衡交付金の交付というものが行い得ないということを、私どもは非常に懸念するのであります。これに対していかようなことを考えておられますか、お尋ねいたしたいのであります。

荻田保地方自治庁次長(地方自治庁連絡行政部長)

○荻田政府委員 おつしやいますような懸念があるわけでございまするが、ただ具体的に申しまして三つの税について申し上げますと、市町村民税は、国税の査定したものをそのままとりまするから、これはむしろ地方では国税がどうきまつたかということさえはつきり突き詰めれば、そこに地方的な差はなくなるわけであります。但しその前提となりまする国税の方の査定につきまして、地方差のないような改善が加えられなければなりませんが、国税の均衡がとれている限りにおきましては、地方では問題を超さないと思います。  次に附加価値税であります。これが一番問題になると思いますが、こういう点につきましては、十分徴税吏員の程度を高めるということに努力いたしたいと思います。  それから固定資産税でありますが、これは結局評価の問題になりますが、これにつきましては、やはり地方市町村に置かれます詳価委員の素質向上に努めたいと思いますが、ただこれにつきましては、なるべく全国的、あるいは府県ごとの基準等をこちらで考えまして、そう差等のないようにいたしたいと思います。  それからその問題の一般平衡交付金に及ぼす問題でありますが、この点につきましては先般も御説明いたしましたように、現実に地方団体がどれだけの税をとつたかということはわかりません。客観的基準によりまして、どれだけの税をとり得るかという数字をつかみまして、仰せられましたような不公平のないようにいたしたいと思います。

床次徳二民主党(第九控室)

○床次委員 ただいま御答弁がありましたように、所得税が確実に捕捉されますれば、おのずから市町村税も解決するのであります。むしろ根本は所得税そのものにあるわけでありますが、これは国税であるから大体国税関係でやつてもらうという形ではいけないのじやないか、今の国税の徴收の関係から申しますと、ほとんどこれは困難で、国税関係者並びに市町村税関係者と申しますか、地方自治団体もよほどの協力をなさらなければ、予期した結果は得られないということを私ども予想するのであります。先ほど地方歳出その他についての数字の大要をお示しになりましたか、私は地方歳出の総額については、非常に自治庁は過少に見ておられるのじやないかと思う。予算書を見ますと、地方歳出の昭和二十五年度の推計は四千九百三十八億という数字であるのに、先ほど次長は四千八百億と言われたのであります。その間に二百億円近くのずれがあるのであります。かように少さく少さくと見ておりますと、地方ではほんとうに必要な経費の計上ができないような圧縮された予算を編成せざるを得ない。結局これが将来地方民の負担の増にもなり、同時に町村財政に、俗に言われております国の財政のしわ寄せが行われることになるのではないかという懸念があるのであります。もつと積極的に、将来に対する正しい課税を行わせるという問題に対しましては、地方自治体としても積極的な考慮が必要なんじやないか。これは地方のことだから地方にまかせておけばいいという問題でなしに、正しい課税を行わしめるということにおいて、来年度予算においては特別な考慮をすべきじやないか、もちろん税務関係者も多数ふえなければならない、またその徴税費もふえるのでありますが、同時にその準備に対しましても当然経費を計上して、これに当らなければ、所期の目的を達することができない。結局従来通りの所得税の材料をそのまま流用して参つて、新しい税という名目だけかわつたということになるのではないかと、私はおそれるのであります。もつと積極的に地方税を確実に徴收する。また所得税そのものに対しましても、地方自治団体の立場におきまして、これはわれ関せずえんという立場では、とうていあり得ないので、当然これは自分の方に影響する問題でありますから、地方自治団体として、もつと積極的な御考慮が低しいと思います。重ねてお尋ねするわけです。

荻田保地方自治庁次長(地方自治庁連絡行政部長)

○荻田政府委員 地方歳出の問題につきましては、たいへん地方財政に御理解あるお言葉でございまして、われわれもごもつともだと思いますが、なかなか現在地方団体で與えられた仕事を十分やつて行くだけの財源を確保することにつ雲しては一嘉くこのような情勢でございますので、徹底したこともできないのでありますがシウプ勧告の趣旨もありまして、来年度はある程度財源がふえる。従つてその総額として見積り得る額も大きくなりますので、ある程度これでやつて行けるのではないかと考えております。  それから国税につきまする負担の不均衡という問題を御指摘になりましたが、これは大蔵省の問題だとは思いますが、ただシャウプ勧告としましては国税、地方税を通じまして各税についてそれぞれ独自の査定をする。しかし国と府県と市町村と、この三つが独自な査定をして、それがそれぞれかみ合つて、その間に負担の不均衡の起らないようにする仕組みになつておる。これが一つの大きなねらいだと思います。そういうような意味におきまして、たとえば市町村民税の賦課等をいたしました場合に、市町村民税の賦課額から国税について負担の不均衡があることがわかつて来るのではないかということも、今度のシャウプ勧告の一つの長所であると思いますから、そういう長所を生かしまして国税、地方税を通じて、地域的な不均衡のないように努力いたしたいと考えております。

床次徳二民主党(第九控室)

○床次委員 ただたいまの点は、特に各地方団体に連絡せられまして、来年度からは確実な税をとれるような余裕を、歳出上においても持たしていただきたい。先ほどのような一定のわくのもとに、四千八百億という前提のもとに、予算を編成させる。ということになりますと、実はほんとうに計上すべきものも計上しなくなるのではないか。計上したくても計上し切れないというふうなことを、私どもはおそれておるのであります。ほんとうに地方で必要なものはこれを計上させる。そうしてその上において全体の財政を論ずることが、ほんとうではないかと考えておるのであります。このことについてはさらに後日の機会に、もう少し具体的に論じたいと思います。  次にあと小さなことを二つばかりお尋ねするわけでありますが、市町村に対する補助金であります。これが従来非常に形式的に行われておつたために、地方の負担と実は適合しなかつた点があるのであります。今度平衡交付金制度その他によつて、かなりこれが是正されると存じまして、この点は非常に改善だと思いますが、しかしことしの予算の中において気のついたことが一つばかりあるのであります。それは市町村の農地委員会の経費の問題でありますが、一町村幾らと大体平均額を各町村にわけておるわけであります。ところが市町村の実情を見ますと、耕地面積の大きいところ、あるいは農業の盛んなところというような状態によりまして、同じ農地委員会においても活動するのに、非常に経費が違うのてあります。自分の立場から申すとおかしいのでありますが、特に鹿児島県のごときは、一つの町村が他府県の市町村のたいがい四、五倍というような大きさを持つておりますにかかわらず、普通の六百戸ぐらいを持つております町村と、同じくらいな一箇町村割当額をもらつておるというようなことは、非常に不合理なことでありまして、こういう機会にこれを直すべきだと思う。今年の予算の中を見ても、農地委員会の補助のことが、ちよつと目についたのでありますが、ほかにもまだこういう例があるかもしれぬというような気がいたすのでありまして、これは直接自治庁の所管ではありませんが、各省の予算編成において、市町村に不合理な負担をさせるような補助金の扱い方、これに対しては適当な機会にひとつ是正していただきたい。特に今年のごときどきにおいて、これを是正することがほんとうではないかと思うのであります。何か御意見かありますれば伺いたいと存じます。

荻田保地方自治庁次長(地方自治庁連絡行政部長)

○荻田政府委員 ただいま申されましたことは、まことにごもつともなことでございまして、それぞれ関係者にも連絡いたしまして、われわれ地方財政の立場から、そのような補助金の交付方法をとつて参りたいということを、強く申し添えておきたいと思います。

床次徳二民主党(第九控室)

○床次委員 この前に私ちよつとはつきり伺いそこなつたので、重ねてお尋ねするわけですが、今度の災害補助の問題であります。災害に対して全額国庫負担でもつて、実施せられるようでありますが、将来の災害の負担の方法につきまして、一定の金額つまり十五万円を標準として、それから上のものは全額国庫負担にされるという御意見のようでありましたけれども、シャウプの勧告その他に見ましても、一つ一つの仕事について額が少くても、全体として町村に負担が大きい場合には、これを考慮することの方がいいのではないかという御意見がございますか、私どもその考え方の方がもつともだと思うのであります。国の営造物あるいは県の営造物その他目についた大きな仕事がありますと、これは災害金額として明瞭に出て参ります。ところがあまりそういう栄造物のない、いわゆる町村費あるいは部落負担等で行つておるものにつきましては、数字が小さいために、いつも災害補助から抜けてしまう。そこで市町村で一番困るのは、そういう小さい災害をたくさん持つておるところであります。従つてこれを是正するためには、やはり市町村の災害全体の額を、その町村の歳出と比べてみて、一定の割合以上に災害費の支出がある場合には、これに対して補助するというシャウプの考え方の方が、将来はいいのではないかと思うのでありますが、これに対して政府の方におかれては、どのように考えておられるか。この際にそれをお改めになるようなお考えがないかどうか、承りたいのであります。

荻田保地方自治庁次長(地方自治庁連絡行政部長)

○荻田政府委員 災害費を国庫でどのように負担するかという問題でございまして、非常にむずかしい問題だと思われますが、ただ二十五年度は一応全額負担、但しその建前は今仰せになりましたような箇所ごとに切るというような建前で、実行することにいたしておりますが、この根本的改革は現在置かれております地方行政調査委員会議にも諮りまして、恒久的な根本的な方針を、そこできめることにいたしたいと思います。ただこの十五万円以下の箇所を切るということでありますが、これはおよそ国庫補助をいたす限りにおきまして、どうしても箇所ごとに工事の額を査定しなければならぬわけであります。その際にいかに小さいものでもたくさん集まれば、大きな金になるには違いありませんけれども、一つ一つ小さな箇所を査定してまわることが、きわめて事務的にむずかしいものでありますから、一応十五万円という数字に標準を置いたわけでございます。これは基準年度におきまして、大体五百円くらいのところで、基準を設けておりましたので、それに対する物価指数等を乗じますと大体そのくらいになる。これによりまして、府県は別にそう問題はないと思いますが、おつしやいましたような町村等に至りますと、相当むりなところが出て来るのではないかということも考えられます。こういう点は根本的に地方行政調査委員会議において検討したいと考えております。

床次徳二民主党(第九控室)

○床次委員 ただいまの問題は地方行政調査委員会議の結論まで待たなくても、来年度の実施について相当考慮する余地が、まだあるのではなかろうかと思うのですが、片一方において平衡交付金制度その他が実施されますし、町村の課税の負担の公平ということを強調して、その目的に一致する方がいいのではないかと思うのであります。この機会に論議をすることはいかがかと思いますが、ひとつもう少し研究していただきたい。私もあともう少し研究した上で、議論を申し上げたいと思います。     ―――――――――――――

中島守利民主自由党

○中島委員長 樋貝国務大臣が見えましたから、財政に関する件はこの程度にいたしておきまして、警察に関する件を議題にいたしたいと思います。御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中島守利民主自由党

○中島委員長 それではさようはからいます。  警察に関する件。通告順によりまして質疑を許します。吉田君。

吉田吉太郎民主自由党

○吉田(吉)委員 私は自治体警察の定員の配分の点につきまして、樋貝国務大臣に簡単に御質問申し上げます。本問題はたびたび前国会におきましても論議された案件でありまして、私が今さら喋々と申し上げるまでもないのであります。自治体警察の定員の配分は、御承知の通り人口の動態の定まらなかつた昭和三十年の十月一日の人口統計によつて配分せられたのであります。その後戰災都市の復興、並びに疎開等から帰つて見えて、非常に人口動態に変更を来たしておるのであります。特に大都市の周辺にある衛星都市等には非常な人口の膨脹を来たしまして、この定員の不足を非常に憂慮いたしておるのであります。この意味におきましても、中島委員長から特に御質問されたときに、樋貝国務大臣は十分御認識を願つておるわけであります。特に尼ケ崎、川崎、あるいは広島の点を指摘されて、できるだけ早い機会に考慮する。事務的にはおそらくあるいはこの臨時国会に間に合うのではないかということも、言明されておるのであります。そうした点におきまして、当該自治体警察を持つております市町村は、鳩首その実現を待ちこがれておるわけであります。その後の経過並びに実施の見通しにつきまして、はつきりお答えをいただきますならば、非常に仕合せだと思います。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝国務大臣 お説の通りに自治体の警察吏の定員等におきましては、非常に古い標準で配分しております。ことに戰災面後の人口を標準として配分しておりますから、現在において実情に沿わないという状態が現われておると思います。今お説にありましたように川崎においても、尼ヶ崎あたりにおいても、今日の需要に応じて警察吏の数があまりに少い。他方におきまして地方の小さい町村などにおきましては、定員以内においてしかもなお余裕をそこに生じておるというような有様でありました。それで実は本年にならないうちに一応の仮案をつくりましてそれで人の分配をも考えたのであります。いろいろとその方面にも交渉をいたしました結果として、しばらく待つておるようにというようなことで、私どもはその結果を待つておつたのであります。こういう状況であります。先方ではむしろ非常に好意を持つておりまして、これに対してはひいきの引き倒しと申しましようか、ちよつと申し上げられないのは遺憾としますけれども、好意のある点からして、もう少し待つておるようにということで、非常に私どもの方は、この問題は政治上の問題ではなしに、差追つておるからということを申したのでありますけれども、平和会議等にも関係があるだろうし、もう少し待つておれということで、今日待つておるような状態であります。ちようどただいまも閣議でそんな話が出ましたけれども、非常に議会の方からおしかりを受けておるというわけであります。それは法律案が出べくして、出方が遅いということであります。しかし内閣では相当に数多く法律案も通りましたけれども、まだOKの来ないのはたくさんありますので、従つて議会へは提出ができないというような有様で、今日御質問受けましたような定員の再配置ということにつきましても、同じような関係で、むろん国会において決議を経たのではありませんけれども、しかもそれに類似したような関係で、非常に好意をもつてくれておりますけれども、待つておるような状態であります。一日も早く私どもは再配分をしたい。現在の需要に応じたい。こういうようなことを考えておるのであります。今申しましたような事情で遅れておるような状態であります。

吉田吉太郎民主自由党

○吉田(吉)委員 ただいま国務大臣から非常に好意の断るお答えをいなだいたのであります。この自治体警察の定員の配分の問題は、非常に重大な問題であると私は思うのであります。政府におきましても、大きな責任のある点だと思うのであります。御承知の通り警察法の第四十條によりますと、自治体警察の維持並びに法律及び秩序の執行は、全責任をもつて自治体が負わなければならぬというふうに、法律的にその責任を課しておるわけであります。従つて国家が法律をもつて特定のものに責任を課する以上は、その責任を遂行せしめるところの万全の努力と、方途を講じなければならぬことは、また二面責任があるのだと私は思うのであります。こういう点におきまして自治体は、特殊な自治体によりますと、常常に今の当面の治安問題に困つておるというわけであります。特に尼ケ崎市のごときは、当時の人口統計によりますときには、十九万であつたのでありますが、今日ではもう二十八万を突破しておるというような実情であります。その上川一つ距てた大阪市は、百五十人に一人というところの定員の充実した警察官を持つておるわけであります。こういう特殊事情によりまして、実に警察官の過労がはなはだしいのであります。そういうような実情にあるにもかかわらず、やはり依然として法律的には治安の責任は自治体が血わなければならぬというふうなことでありますが、こういう点を考えましたときに。もし治安の維持が、このわずかな警察官の定員によつて維持ができない、不詳事が突発したというような場合に、その責任ははたしていずれにありや、これはこうした実情を政府において十分認識しておられるにもかかわらず、なおかつこれが遅れておるがために、その結果、そういうふうな問題が起つたというときには、どうしても政府として一部の責任を持たなければならぬと私は思うのであります。こういう点をどうか御考慮いただきまして、一日も早く実現するように、せつかく大臣の御努力をお願い申し上げる次第であります。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝国務大臣 今の御質問はよくわかりました。政府においても十分覚悟はいたしております。ただ現在の警察法によりますと、自治体から請求があれば、ことに自治体の公安委員会の請求がありますと、国の警察がただちに出動することになつております。昨年から見ますと、非常に装備もよくなつたわけであります。科学的のいろいろな機関について予算をとつて充実しておることは事実であります。それで今の場合として、もし緊急の場合がありますれば、どうかその要求を頻繁にしていただきまして、要求がなくても、私ども準備はいたしておりますけれども、御要求願えれば、当面の必要には応ずるつもりでおります。しかし御説のごとくに根本の問題として、十分に考慮を拂い、かつまた努力を続けるつもりであります。

池田峯雄日本共産党

○池田(峯)委員 私は警察を強化充実させるというような問題が、いろいろ各方面においてもやかましく言われておりますので、その警察のあり方というような根本の問題で、ひとつお尋ねしたいと思う。  昨年十一月十八日ですか、本委員会において共産党の立花委員が、長野県の東京管区三都本県警察官の警備訓練において、齋藤長官の行つた訓示の内容について質問をしておるのであります。つまりそこで問題になりましたのは、齋藤長官が、警察の任務は重大だ、警察は軍隊のなきあとの軍隊だと言つたと、立花委員が質問したら、いやそうじやない。警察に課せられた治安維持の責任は、軍隊のなき日本においては一層重大だ、こう言つたのだ。こういう質疑応答が行われておるのでありますが、軍隊がないから特に警察の任務が重大だというのは、やはり一応問題になるのじやないかと思う。警察の任務が重大だというなら、それはその方で一応うなずけるのでありますけれども、特に軍隊がないのでありまするから警察の任務は一層重大だということになりますと、相当ここに問題があるように感じられるのでありますから、特に軍隊がないから、そういうふうに齋藤長官が強調された。国務大臣としてはそういう点について、どういうお考えであるか、承つておきたいと思います。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝国務大臣 私はしばしば申した通りに、警察は弱くてはならぬ。明るくどこまでも民主的であつてくれということを願つておりますので、機会あるごとにそのことを申しておるし、そういうふうにいたしております。長野県における演習後に齋藤君がどういうことを申したかについては、それはお互い水かけ論でありましよう。こう誓つた、こう聞いたというようなわけで、速記にとつておるというわけでもない。その内容についてもはつきりいたしますまいが、しかし私どもが考えておることは、そのこといかんにかかわらず、日本の警察かどこの方面から参りましても、治安を乱す者に対しては、あるいは暴力に行く、直接行動に行くというような場合でありましたならば、警察が決して違法なことをやろうというつもりはありません。どこまでも明るい警察であるつもりでおります。しかし私どもは力で行かなくては治安が保てないという場合においては、昨年はもとよりのこと、昨年より非常に向上しておりますところの警察力を使いましても、実力と申しましようか、合法的ではあろうけれども、私どもの警察が持つておるところの力にものをいわして、この治安を維持して行こうという考えを持つております。

池田峯雄日本共産党

○池田(峯)委員 樋貝国務大臣の御答弁の意味はわかりますが、私の特に問題としておるのは、齋藤長官が特に單隊がないからと言つた意味ですね。この点については国務大臣の方では、どういうお考えであるか。たとえば私がなぜそういうことを問題にするかというと、かつて日本の軍隊というのは、外敵に当り、外国を侵略するばかりでなく、内敵といいますか、内乱を鎖圧するというようなことをやりました。足尾銅山のストライキであるとか、あるいは米騒動に対してとか、あるいは大正大震災のときの朝鮮人の殺鐵であるとか、ずつと前にさかのぼりますと、憲法発布前の自由民権運動というようなものを日本の軍隊が、薩長軍閥の軍隊が弾圧いたしましたけれども、そういう警察の弾圧に民衆が対抗いたしまして、結局曲りなりにもプロシャ憲法でありますけれども、憲法議会が開かれた、こういうことになつておるのであります。当時の自由党の革命的な運動というものは、やはり日本の歴史に燦然として輝いておるのでないかと思うのでありますが、そういう運動をやはり当時の警察、軍隊が弾圧しておるのであります。そこでそういう軍隊が今ないのだから、そういう軍隊が今までやつて来たような任務を警察が引継がねばならないのだから、だから警察の任務が重要であるというふうに、われわれには考えられる。ですからこの点をひとつ明確に御答弁願いたいと思うのであります。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝国務大臣 どうも齋藤君がどういう意味で言つたかということを探求して想像を非常に加えて、お答えするということは私はできませぬ。結局日本の政府が今日においで考えておる、警察力というものをどういうふうに用いて行くべきかということを、申し上げるほかはないと思います。従つて齋藤君がどう言つたかということは想像を及ぼして、いろいろお話を聞くことはちよつとむりだろうと思つております。

池田峯雄日本共産党

○池田(峯)委員 それではその点は齋藤長官にお尋ねいたしましよう。もう一つお尋ねしたいことは、この間参議院において、やはり齋藤長官が、参議院の岡本愛祐委員の質問に対しまして、現在日本の警察が持つておるピストルは、アメリカから借りたものである。こういう答弁をしておるのでありますが、その点につきまして御答弁をお願いします。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝国務大臣 ただいま日本のピストルその他の修繕をしておりますから、修繕中借りておるものを意味しておると思います。

池田峯雄日本共産党

○池田(峯)委員 修繕中のピストルと言いますと、今まで日本の警察官は全部が全部。ピストルを一ちようずつ持つていなかつたのでありますが、今の警察官はピストルを一ちようずつ持つておる。そうすると今修繕中であるから、その期間だけアメリカから武器を借りたという御答弁ですと、借りた数量と修繕中の数量と同数である。こういう結論が出るのでありますけれども、私はそう考えない。修繕中のピストルもあるでしようけれども、その方が少数で、借りておるものが多いのではないか、こういうふうに考えますから、修繕中のピストルは何ちようで、借りたピストルは何ちようであるか。この点御答弁を願いたい。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝国務大臣 本来から言えば、第一線に立つ警察官でピストルもない、短かい棒よりほかにないということ自体がおかしいと私は思う。常識から判断しまして四・五人に対して一ちようしかないというようなことが、おかしいじやないかと私は考えておる。従つて一人が一ちよう持つということが本来であるべきであつて、少い方がどつちかというとおかしい。従つて製造をしたり修繕をしたりするというならば、その間借り方がちつとぐらい余分であり、あるいは少いどいうことに対して、疑義を挟んではむりじやないかと、私は考えておる。従つてあるいは今までよりかは余分であるかもしれませんけれども、一人が一ちようぐらいは持つておるのがあたりまえの話で、従つてその間余分に借りたとかりにいたしましても、そういうことに対して疑義をさしはさむ方が、むりだと私は考えます。

池田峯雄日本共産党

○池田(峯)委員 私はそのことを聞いているのではなくてアメリカから武器を借りているということが、私には問題なんです。ですから何ちよう借りたのかということです。それをお尋ねしているのです。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝国務大臣 そのことは事務当局から答えさせます。

川本末治民主自由党

○川本委員 自治体警察の人員の再配分につきましては、すでに吉田君から御質問がありましてお答えをいただきましたが、今共産党の池田君の警察の整備の問題について、いろいろ御質問がありましたが、私もその点について国務大臣の御答弁と同感であります。実は国警の方は昨年度末までに、大体拳銃などの点も一人に一ちようずつ配分されたようでございます。従つて農村の駐在巡査までも、りつぱな装備をいたしておりまするが、一方自治体警察の方は、この点がまだ十分に行き渡つていないようであります。都会におきまする自治体警察の方面では、非常に不便を感じておるようなことを聞いておりますが、これらにつきまして、自治体の方には、政府としては今日まで何らかの方法を講じておられないかどうかということをお尋ねしたいと思います。  それからいま一つは、昨年警察電話が電通省の方へ移管されましてから今日まで、はたしてその後の成績がいいか悪いかということも、おわかりになつておりましたら承りたいと思います。それは最近の一、二の新聞が報道しておりまするように、国警や警視庁あたりは、相当多額な通話料を未拂いのままでおる。そのために電通省の方でも非常に憤慨して、最近に通話停止処分でもしなければならないのではないかということも、聞いております。読売新聞の記事などによりますると、警視庁が千五百余万円、国警本部が七百四十四万円余という額に上つておるようでありますが、それはどういう理由で、かようなことをしておりまするか、それらの点についても一応承つておきたいと思います。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝国務大臣 自治体警察官の再配分につきましては、今申し上げた通り政府においても非常に努力をいたしておりますような次第であります。それからまた装備の点につきましては、東京の警視庁及び大阪の警視庁等につきましては、すでに一部は――一部はと申しますのは武器などの点についてですが、ただいま申し上げたことく、修繕に伴いまして渡しておるような事情であります。従つて大体自治体の九万五千の警察官の半分ぐらいには渡りましたような次第であります。地方の都会等につきましては、まだ渡らぬところがあるかと考えておりますけれども、それも早晩渡るように努めたいと思つております。  それから電話料滞納の点につきましては、ご承知の通り移管されまして、非常に維持がしにくくなりまして、警察におきましては現在の状態ではなかなか創設、維持ができないようなわけであります。通産省の方ではいつでも警察の方に譲ると申しておりますけれども、しかしながら警察の方でも予算が十分ない。それで本来の維持創設をしてくれるところの通産省の方に、もちはもち屋だからというので、頼んでおりますようなわけで、そのオペレートの金は今申した通り滞つておるかもしれませんけれども、しかしそれにつきましては、政府予算に基いた支拂いがあり次第、国の方では支拂つております。また自治体の点についても、これはよく私存じないわけでありますけれども、これらについても優先的に支拂いをするように考えております。従つて今の国の滞つておることについては取調べて、なお御返事を申し上げます。

川本末治民主自由党

○川本委員 大体お尋ねした点は了承いたしました。  もう一つお伺いいたしたいと思いますのは、自治体警察吏員の退職者に対する恩給の支給の点であります。この点につきましては昨年の末に、水田大蔵政務次官にお尋ねいたしましたときには、これはただちに支拂うことができるようになつておるということを、この席上で承つたのでありますが、事実においては支給されていないように思います。この点につきまして、現在これは非常に片手落ちの問題である。国警の退職者の方はどんどん支拂われておるのに、自治体の方はなおざりになつておるということは、はなはだ遺憾だと思います。現在政府としてはこれに対しまして、何らかの方法をおとりになつておりまするか、それがそのままでありますれば、この際至急大蔵当局に対しまして、この問題の解決をいたしまするように、十分の御努力をお願いいたしたいと思います。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝国務大臣 今恩給とおつしやいましたが、多分手当のことだろうと思います。国の方の警察においては、退職いたしました者に確かに與えております。それから地方の自治体において議した者は、延び延びになりましたけれども、この年内には沸いたいと思いまして、八千万円をこの年内に支排うことにきまりました。八千万円あると、今までの者のまかないがつくことになつております。将来退職して参る者に対する手当については、それぞれの年度において考慮することになつております。

藤田義光民主党(第九控室)

○藤田委員 二、三簡單に御質問したいと思います。まず第一の点は、現在内外の視聽を集めております日本共産党の野坂參三氏に関する問題でございますが、この問題を質問いたしますに際しまして、第一にコミンフォルムというものの性格を、樋貝さんはどういうふうに感じておられますか。これは国際連合的な一つの国家集団であるUNO的な存在であるか、法律の大家である樋貝さんにお尋ねいたします。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝国務大臣 どうも御質問が、警察のことかと思いましたが、そうでなかつたようですから、私の考えの一端だけを申し上げます。私はコミンフォルムはやはり性質上は、インター・ナシヨナル的なものであると考えております。この間野坂君がコミンフォルムの攻撃に対して、共産党の会議の第二日日であつたか、自己批判という形で、インター・ナシヨナルであるようなことを申しました。それまではインターナシヨナルでなくても、日本の特殊性を加味して十分に目的を達することができるというふうに、言つておりましたのに対して、インター・ナシヨナルでなければだめだ。同志二、三にも諮つてその話をしたというようなことが現われておりますので、内部のことに関しましては、詳しくは申し上げることはできませんけれども、新聞に現われておりますところを見て、また再びインターナシヨナルになつたのではないかしらんということを強く感じます。

藤田義光民主党(第九控室)

○藤田委員 実は私が質問しようと思つた点も御答弁がございました。アカハタに出ましたる自己批判というものも、お読みになつておるようでありますが、いわゆる野坂コースといわれました平和革命方式を揚棄するということになりますと、一両日前に参議院におきまして、殖田法務総裁が答弁されましたる団体等規正令の適用問題が、非常に微妙な問題になつて来ると思います。巷間伝うるところによれば、福島事件あるいは広島の日本製鋼事件等の結果が判然とした際におきましてはその地歴の共産党細胞あるいは委員に対しまして朝鮮連盟に対すると同列なる処断をされるというようなうわさも聞いております。もし野坂氏の自己批判によりまして、積極的なる動きが現われたと仮定いたしました際におきましては、団体等規正令を発動されますかどうですか。取締りの第一線に立たれております樋貝さんの御意見が、あの問題以来一度も発表されていないようでありますが、発生後、しかも公判にかける段階になつて、法務総裁の意見は発表されておりますが、あまりに抽象的ではつきりしません。この問題に関しましては、おそらく全国津々浦々に至るまで、相当注目しておるだろうと思いますので、国家警察の最高責任者である樋貝さんから、一言この問題に対する取締りの方途というようなものを仮定でもけつこうでありますが、御答弁願いたいと思います。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝国務大臣 団体等規正令につきましては、御承知の通り法務総裁が主管大臣になつておりますので、従つて私の方としてはあれを発動するかしないとかいうことを、ちよつと申し上げかねるような事情にありますので、私はただ今日考えておる警察の点から、日本の治安が維持されない、乱されるというような場合においては、嚴として私どもの力を発揮する。こういうことだけ申し上げて、御了解を願いたいと思つております。

藤田義光民主党(第九控室)

○藤田委員 団体等規正令に規定いたしておりますいわゆるトラブルが、具体的に生じました際におきましては、当然まず取締りをなされるのが、国家警察でございまして、この点に関しましては、団体等規正令の立案、あるいはその権限の問題よりも、実際の実施面におきましては、国家警察がまつ先に責任を負わなくてはならぬだろうと思います。その点に関しましては、おそらくいろいろ地方でも問題があるだろうと思います。幸い本日は全国の地方課長会議も自治庁において開かれております。この問題に対する質問が、相当私個人にもございましたので、いま少し具体的に――実は先般の朝鮮連盟の解散におきまして、全国の地方課長が非常にいろいろなトラブルに遭難いたしております。いま少し具体的にお話を伺うと非常に好都合でありますが……

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝国務大臣 非常に抽象的で、申し上げたいとは思つておりますけれども、具体的にこうだああだということを今申すことは、ちよつとはばかりたいと思つておりますようなわけで、ごかんべん願いたいと思います。

藤田義光民主党(第九控室)

○藤田委員 次に、私が本委員会において再々私見を申し述べまして、樋貝さんにお願いしたのでありますが、法務府で、国家警察が現在持つております犯罪科学捜査所的なものをつくる計画があるが、これは国警の組織とだぶるから、むだな費用を使わぬで、国警の組織をぜひ強化してほしいということを再三お願いしましたところが、予算書を見ますと、予算面において検察研究所という名前で、二千百万という厖大な予算が計上され、確定いたしております。これは従来国家警察が持つております研究所とどういうふうに違いますか、簡單に御説明願いたいと思います。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝国務大臣 検察官の方は御承知の通り警察ではありませんけれども、その検察官の方を再教育したい。ことに物的に教育したいというような考えで、法務府の方は進んでいると思います。あれに対しましても、警察が持つておるところの研究所とだぶるようなことは、困るということを申しましたのに対して、決してだぶりやしない。しかしながら教育の上からいつて、一箇所くらいでは十分とはいえないから、その意味において法務府の方にも置きたいということを申しておりましたようなわけであります。その範囲をもし出まするようならば、抗議を申したいと思つております。今のところはそんなことはないつもりでおります。

藤田義光民主党(第九控室)

○藤田委員 幸い自治庁の政務次官も見えておりますので、両者関連の問題を簡單にお伺いしたいと思います。まだこれは案文でございまして確定的なものではございませんが、現在自治庁当局で立案されております地方財政平衡交付金法案によりますと、いわゆる交付金の査定基準と申しますか、その中に土木費、教育費、ずつと七項目並んでおりますが、そのうちに警察消防費という項目があつたやに、記憶いたしております。これは御存じの通り国家警察と国家消防庁は全然別個の行政体でございます。末端に行きますと、なおさちその点は俄然と区別されておるのでございます。従いましてこの交付金の対象として警察消防費を入れることは当然でございますが、末端の自治体の理事者がこの交付金を受けました際に、必要以上の誤解を受けたり、あるいは予算の配分に紛満を来したりする危險なしとしないと思います。この点に関しましては、おそらく自治庁にも相当強力な要望が行つていると思いますが、警察消防費にあらずして、警察費を一項目、消防費を一項目というふうに、項目を改めまして、査定の基準を明確にしていただきたいと思いますが、これはこれからでも十分間に合う。関係方面のOK等は問題でないと思います。この点に関しまして樋貝さん、できましたら小野さんの御意見も承りたいと思います。

小野哲緑風会地方自治政務次官

○小野(哲)政府委員 ただいま藤田さんから地方財政平衡交付金法案の内容について、特に平衡交付金を算定いたします場合における測定標準と申しますか、その場合において自治庁案としては警察消防費というふうな経費の種類になつておるのを二つにわけてはどうか。こういうふうな御意見のように思うのですが、御説の通りに一応大きな項目といたしましては、警察消防費と相なつておりますがさらにこれを細目にわけまして、警察費、消防費というふうにいたしまして、それぞれその特徴に応じた測定標準によつて算定をいたしたい、かように考えておりますので、御意見のような運用ができるのではないかと考えております。

藤田義光民主党(第九控室)

○藤田委員 私ただいまの点は第七次案か第六次案までのやつで、誤解をしておりました。ただできますれば大きい項目でわけていただくと、なおさらはつきりするのではないか。昨年の一月から六月までの半年間の統計と記憶しておりますが、火災による国家の損害は、実に七百五十億という厖大な数字になつておりまして、消防行政ということが、表面に出ませんが、消極的な非常に大きい仕事でございます。そういう関係もございますし、また最近の統計によりますと、消防団員の数もすでに三百万を突破したという盛況でございます。いろいろな関係からいたしまして、できましたら警察費、消防費と別個の大きい項目にしていただいて、自治庁当局が消防行政に非常な熱意と関心があるということを見せていただくことが、政治ではないかというふうに存じております。国家消防庁事務当局の熱望もあるやに拝聽いたしておりますので、もしできましたらいま一度この点を二大項目に分割することによつて――これは技術的な問題でございますが、非常にいい影響を與えるだろうと思いますので、お願いいたしておきます。  それから先ほど池田委員その他の委員の質問にございました自治警察の人員再配分の問題は、重複いたしますから省略いたします。ただおそらくこの国会におきましても国家警察として、本委員会に提出される法案があると思いますが、自治庁当局からもその都度詳細な原案が提出されまして、われわれの参考資料になつております。ところが、国家警察からはいまだに何らの連絡、通知もございません。突然提出されましては、われわれも面くらいます。近く地方財政平衡交付金法という重大な法案が出ますので、多忙をきわめるだろうと思います。なるべく早く出していただきたい。あるいは試案でもけつこうでございます。一応御説明願つておくと、非常にわれわれの参考になるのではないかと思いますが、どういう法案で、いつごろ出されますかお聞きしたいと思います。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝国務大臣 警察に関しましては、質屋営業法というのが出ます。この前の閣議で通りましたようなわけですが、目下その方面のOKを求めておるような次第であります。これは今の古物取締法というのが古物法にかわりましたあの内容と同じくらいであります。あまり変更はないだろうと思つております。それからもう一つ、消防組織法の一部を改正する法律案というのが出ておりますが、これは一部の関係方面では承知してくれて、すでに法案となつて表わされておりますが、はたしてそれに対して全面的に同意するかどうかということは、私ども疑念を持つております。それをお見せする段階にはまだ達しておりません。いずれ近日両法案について申し上げるつもりではおりますが、そういうような事情になつております。

中島守利民主自由党

○中島委員長 私は委員長として先ほど吉田君、川本君の質問に、樋貝国務大臣がお答えになりました警察官の配置について、お尋ね申し上げたいと思つております。現在の警察官の配置が適当でないということは、政府でもお認めになつておるようであります。実情に則しないと、樋貝国務大臣は述べられておる。他の問題と違いまして治安の維持はう国家の重要なことであります。一日も等閑に付することを許さないのであります。国務大臣からは相当に計画はされて、最後の了解を求めるところで、つかえているという話であります。私ども国会の立場から、ぜひこの問題は一日も早く解決してやりたいと思つている。政府の処置が緩漫だと申すのではありませんが、国会と参してもこの問題は、適当に処理しなければならぬと思うのであります。ただ警察官の配分が、ただいままで、樋貝国務大臣の御説明を拝聴しますと、自治体警察は自治体警察だけで、警察官を配分するような機運が、あるように聞えるのであります。私はそういうことはないと思うのであります。自治体警察、国家地方警察、あわせて警察官の配分をすることが適当だろうと思う。なるほど十二万五千のうち三万は国家地方警察になつておりまするが、しかしそれは配分だけの話でありまして、大した問題ではないのであります。国家警察があるいは二万五千人になり、二万人になりましても、私はさしつかえないじやないかと思う。国家のその実情に応じた警察官を配分することが主たるものであつて、国家、自治体警察というようなことを、頭の中に入れる必要は私はないと考えるのであります。そういう意味で、もし樋貝国務大臣の手元に警察官の配分の草案がありますれば、どうか本委員会に御提示を願いたいと思います。そうして私をもはそれを按配しまして、国会の力によつても了解を得るような方法を講じたいと思います。これについて樋貝国務大臣は、どうお考えになつておりますか、率直にお答えを願いたい。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝国務大臣 この点については、昨年におきましても早くから考えておつたところであつて、昨年九月におけるマッカーサー元帥の、あの声明以後におきましては、政治に関係ない両配分というようなことを抜き出して、早く考えたらいいだろうというようなことを考えておりまして、いろいろやつたようなわけであります。私どもの手元では自治体が地方の警察官を持つているということを前提にいたしまして、考えましたようなわけであります。それはちようど去年の十月一日の人口調査によることはできませんで、一昨年の十月一日の人口調査によつたものをつくりましたようなわけでそれより前に今申し上げました通り先方に交渉いたしましたが、一部の関係方面は非常に同情を持つてくれましたけれども、なお考うべきことがあるじやないかということを強く申しておりまして、ちようど年末において二週間まで待つておれというお話でありまして、二週間はとうに過ぎましたけれども、そういうようなことでありまして、その後においてもその考えは、自分はやはり一日もゆるがせにすることはできないと考えておるわけであります。従つてできることであれば、一日も早くやりたいというような考えを持つております。ちようど法律案もさきに申しました通り、非常にたまつておりまして、議会の方からは、政府ももう少し急がなければいかぬということを、言われておるということを官房長官からも聞いております。大体明日土曜日ですから、このくらいで一段落つけなければいかぬ。それよりむしろ今までの法律案を、早く議会に送ることを考えなければいかぬということを、申しておるような次第でありますが、この再配分に関しましても、今その方面でぐずついておるようなことになりますと、これに間に合うかどうかということも、私ども非常に恐れておるようなわけでありまして、特にその点について委員長及び委員の方に、御相談する機会も出て来るのではないかということを、私どもは考えておるような次第であります。そのときに御便宜の御処置をとつていただくことに、なるかも存じませんけれども、私どもはできるだけ急いでやつて参りたいと思つております。

中島守利民主自由党

○中島委員長 速記をやめて。     〔速記中止〕

中島守利民主自由党

○中島委員長 速記を始めてください。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時三十八分散会

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