水産委員会 第13号
- 発言数
- 37 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1950/02/15
会議録
○石原委員長 これより会議を開きます。 この際お諮りいたします。去る二日坂本實君の補欠として委員になられました福田喜東君より漁業制度に関する小委員、漁港に関する小委員、水産物集荷配給並びに水産貿易に関する小委員、漁船並びに水産資材に関する小委員に加えられたいとの旨申出がありましたが、いかがですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○石原委員長 御異議なしと認め、さよう決します。 それでは水産行政に関する件を議題といたしますが、政府側より、大蔵省銀行局総務課長杉山知五郎君、安本財政金融局次長西原直廉君、水産庁次長山本豐君、漁港課長林眞治君、漁船課長高木淳君、漁政課長戸嶋芳雄君等がお見えになつております。なお地方自治庁よりはただいま会議中のため、もうしばらくして委員会に出席されるそうであります。 それではまず水産金融に関しまして質疑の通告がありますので、これを許します。夏堀源三郎君。
○夏堀委員 水産金融について質問をいたします。まずわが国の水産は、今一大危機が迫つておるということを私は聞いておるのであります。そこでこれに対する対策を、政府が持つておるかどうかということをお伺いしたいのであります。その危機と申しますことの内容を簡単に申し上げますると、長年なれておつた統制経済から、間もなく全部統制撤廃になる段階において、業者の販売操作、金融の操作、そうしたような自由の行動のために、非常なる混乱に陷るというおそれは多分にあるのであります。すでにそのおそれではなくして、現実にそれは迫つて、実際に行われつつあるのであります。一例を申し上げますると、これは集荷配給面の方にも関連がありますので、若干これにも触れなければならぬのでありますが、自由販売になつた、統制撤廃をしたものと統制品が残されておる現在において、どういう操作が行われてあるか、こう申し上げますると、販売業者が自分の好む魚を買い取ることにはすこぶる勇敢である。そしてそれは現金による買取りという方法をとり、一方これまでの統制品に対する掛売りは、できるだけこれの支拂いを延ばそうとする操作が行われておる。実際に残されておる統制品ではありまするけれども、事実これはすでに公定価格をおそらく全部割つておると申し上げてもさしつかえはないでありましよう。どこにも統制というものに対する何物も残つておらぬのであります。それによつて生ずるすべての事態は、業者の販売操作によつて非常に大巾の利益を牧めるということであり、よつて生ずる損害は生産者がこれを負担しなければならぬというはめに陷つておるのであります。こうしたことは一日延ばせば一日延ばすほど、いわゆるわが水産界の大損害であり、そうして遂にはそのために、せつかく漁獲したその仕切金を受取ることができないとさえ考えられる恐るべき段階に突入したのであります。この事実を否定することはおそらくできないでありましよう。もしこれが事実であつたならば、いかなる方法によつてこの事態を収拾するかということであります。承ると、市場法は何かの関係であるいは本国会に提案にならぬかのようにも聞いております。そうした場合にいかなる処置をとるか。私はこうした混乱の時期においてその秩序を維持し、制度及び組織の強化によつて、一応これを軌道に乗せなければならぬと思うのでありまするが、ただ漫然と自由にとり放したままであつたならば、今申し上げたより以上の恐るべき事態に突入することは当然であります。ここにいかなる方法によつてこれを收拾するか。私はこの面に対しては金融措置ということは不可分の関係において、どうしても強力にこれを進めなければならぬと考えておるものであります。これはいずれ政府の方の御答弁を承つて、それによつて次から次へとなお質疑を行いたいと存じます。これに対する危機が迫つておるかどうかということに対する点及びこれに対する対策について、政府の御所見を承りたいと存じます。
○山本説明員 魚類の統制の撤廃に伴う金融危機と申しますかのお話だと思うのでありますが、ただいま政府におきましては、この統制撤廃の問題について、新聞ではとかくいろいろと批評されておりまするが、実は関係方面といろいろと連絡をとりながら折響をいたしておるわけであります。ただ最近は関係方面でも大分空気はかわつておるのでありまするが、いついつからそれを撤廃するというところまでは、まだ参つておらないのであります。ただ最近の出荷の状況なり、あるいは価格の関係等が、半年前くらいとはよほど事情もかわつて来ておる点は、関係方面でもよく御認識があるようであります。近くそういう方向に結論がつくであろうという予想は持つておるのでありますが、そういう状態でありますので、これと関連のある市場法の問題でありますとか、あるいはまた撤廃に際しての金融的措置の問題であるとかいうふうな、起り得る問題をいろいろと並行的に考えて参りたいと、せつかく研究はしておるのでありますが、ただいま夏堀さんから御質問の、何か対策ありやというお話でありまするが、ただいまのところは、まだはつきり具体的にどうするというところまでは参つておらないのであります。お話のような点は、政府におきましても生じ得るという考えのもとに、どういうふうにすればいいかという点は、私の方といたしましても、非常に重大視はしておるのであります。ただこれに対する特殊の金融措置というふうな名案もなかなかないのでありまして、われわれの考え得るところによりますと、要するに先ほども御心配のように、生産者が仕切金が手に入らないということになりますれば、これは非常に重大な問題であります。そこで生産地から消費地までの一連の販売業者とか、仲買人、卸売というようないろいろな関係があるのでありますが、そのうちのどこかに注ぎ水を考えてやらなければいかぬじやないか、円満に行きますれば問題はないのでありますが、もし金まわりが惡いために魚が動かないということになりますと、ただ單に生産者がめいわくするのみならず、都会の消費者もめいわくするのでありまして、その一連の関係者のどこに金融の重点を置いて、政府として考えておいたらいいかという問題が、一つ取上げられると思うのであります。私の考えによりますれば、結局生産者は非常にわれわれとしては重要視いたしておりますので、いわゆる集荷機関が金がないために生産者に支拂えない、この点が非常に問題になるのじやないか、その点をよほど考えなければならぬと思つておるのであります。むろん金融の方法としましては、あるいは協同組合等につきましては農林金庫にお願いし、また一般の会社につきましては、市中銀行からお願いするより手はないのであります。その金額がどれくらい融通されるかというようなところまでは、まだ計算は出ておらないのでありますが、そういう方面をよく研究して行きたいと考えておるのであります。またこれらにつきまして、何か建設的な御意見でもございますればお聞かせいただきまして、それからも取入れて善処して参りたいと考えておるのでございます。 市場法の問題でございますが、これは青果物との関係も考慮しつつ、農林省でもいろいろと研究して参つておるのでありますが、この国会には間に合わないはめに相なつたわけであります。しかしわれわれといたしましては、続けて各方面の意見なども聽取しながら、案を練りつつあるわけであります。もしその前に統制が撤廃になつた場合はどうするかという御質問があつたと思うのでありますが、この際には農林省としましては、各府県の條例というものがつくられると思うのであります。これがてんでんばらばらになつても困りますので、水産庁としましても、それらの大体の向うべき方向等を、通牒等によつて指示いたしまして、不統一のないようにはかつて参りたい、こういうふうに考えておるわけであります。これと並行しまして、今後もこの市場の問題は十分案を練りまして、近い機会にぜひ実現をはかりたいと考えております。
○夏堀委員 ただいまの御答弁によつて、統制撤廃に対する対策ということについての大体の構想はお伺いいたしましたが、これはただちに何かの対策を講じなければ、統制が撤廃になつてからではおそいのであつて――もうすでにおそいのであつて、私はこれに対する緊急の便宜措置がいるということを申し上げましたけれども、やはり次長のおつしやつたように、何か都道府県の各地方庁の條例的なものをつくり、それによつて一応わくに攻めるという方法がよろしいと思います。そういうような御勘案がある以上、それを前提としての金融対策を、一応私の意見として申し述べて、これに対して政府がいかなる所見を持つているかをお伺いしたいのであります。大体そういう方向で参りますと、地方庁が條例としてある程度の許可制度、あるいは仲買制度というものを許可制度にして、一応認可するという段階に入るのではないかと思われるのでありますが、これまでの出荷機関、荷受機関、仲買い等にいかなる方法をもつて金融を行うか、そしてこの購買力は全体として減退しておりますけれども、現状では購買力の減退以上に、先ほど申し上げました商人の操作によつて、ますますそれが減退されつつあるというような現状を示しているのであります。これが打開策をどうするかということが、私の今質問する要点なのであります。そこで漁業者が仕切さへ取ることができないという最惡の事態に迫つていることをいかにして打開するかということは、いわゆる出荷機関、荷受機関に対する信用を向上することにあり、従つてそれは仲買い制度を設けて仲買いの信用を向上することにあり、そして小売販売店はできるだけ多く許可して、現在のわくにはめていわゆる三割以上の、五割もの利益のあるものでなければ買わぬというような惡い事態を一掃すべきものである。いわゆる自由競争によつて購買力減退をある程度調整することはできると考えるのであります。そうした場合に仲買人に金がないということと、多少ある者は出さないということで魚価が暴落しているのでありますが、仲買いに対しての金融をいかにするかということが問題になるのであります。私はこれに対しては保証金制度をとつて、そして一級、二級、三級くらいにして仲買いに対する資格を與え、これに対する保証金制度をとることであります。その保証金によつて銀行が結託し、この保証金を基金として仲買いに対しての金融の道を開のであります。そしてこれに対する共同責任制をとることであります。こうした面において手形制度の活用は絶対必要であると思うのであります。なお一方購買力のないものに加えて、鮮魚であるから、少し漁獲が出まわつた際には魚価が崩落することはやむを得ないことでありますけれども、これを調整するために水産加工の面を強く押し出すことであります。水産加工をどういう方法にもつて行くかということは、日本の今非常に重大な問題であります。これまでのような原始的なあり方ではいかぬ。これをもつと科学的に推し進めなければいかぬという面において、見返り資金の活用というものを考えてはありますけれども、水産庁の考えているそれは、安本の方ではどの程度に行つているか、これも今日できればお伺いしたいと思うのであります。水産加工の面においての調整をとるという面において、ここにもまた水産金融の必要が非常に強く迫つて来るのであります。ここに水産加工に対ての金融を、やはり手形の活用によつて、市場に手形によつて支拂いし、それを割引する、そして倉荷証券によつて倉庫の活用と相まつて、この金融化をはかることがよろしいではないかと私は考えております。現在ではよほど信用のある者でなければ、魚を買つてその支拂いに手形を活用するところまでに行つておりませんので、これをもつと制度化して何とか円満な活用方法を考えてみたいものだ。しからばできるかできないかということになりますが、私は断然できることであろうと思う。なぜなれば、未知数の漁業手形でさへ制度化してこれをやつたではないか、結果としてあまり成績は收めておらぬようでありますけれども、漁業の面におきましても、この手形の活用が必要とあつてこれを断行したのであれば、実際にものを見て、そのものに対して融資をするということは非常に安心ではないか、こうしたことは、何の躊躇もなくこれを断行するという方法を、速急にとらなければならぬのであつて、それによつて初めて出荷機関、荷受機関、仲買い制度及び小売商の大巾の拡張によつて、購買力が減退したとはいいながら、一応現在の何倍かの購買力は、これによつてプラスする操作が行えるのではないか、こう私は考えております。こうした問題をでき得るものであれば、ただちに実施したいと考えておりまするので、今申し上げたような方法によつて法はまだ準備はできておりませんけれども、最も近いうちに議会はこれを決定し、これが実施方を政府に要求したいと考えております。なおこうした重大な問題を処理するにあたつて、今までこれに対して十分な研究はいたしておらぬというような状態では、たいへんな問題になりまするので、きようははつきりと私の今申し上げたような対策に対しての御所見を承つて、なおこれ以上の名案がありましたならば、政府においてもきようはつきりとこれに対する言明をしていただいて、すみやかによい方法をとつて、これを実施せられんことを要望するのであります。今私が申し上げたことに対しての御所見を承りたいのであります。
○山本説明員 仲買い制度に対する金融といいますか、そういう問題についてお話があつたのでありますが、われわれが先般来研究しておりまする市場法の関係においては、卸売人あるいは仲買人、これらの信用が今非常に問題である。従いましてこの卸売人、仲買人に保証金制度を考えましてそうしてそれのないものは脱落して行く。従つて信用確実なもののみが残つて市場で仕事をするようにいたしますれば、これによつて生産者その他のめいわくも非常に緩和される。こういうことは今はまだ表に出ておりませんけれども、市場法の中でもいろいろと論議をしておるのであります。そこで市場法が出ない場合のことでありますが、この点につきましては、私も仲買人の信用をあげるような何らかの措置ということは、非常にけつこうではないかと考えておるのであります。 次に水産加工面の金融の問題でありますが、この点は、鮮魚については、御承知のように非常に腐敗しやすいものでありますし、これをいわゆる担保といいますか、融資式の金融ということは、金融の面からいいまして非常に困難な問題があると思いますが、しかしそういうものも、たとえば滯貨がある場合には、冷蔵冷凍設備等がありますれば、その中に入れておけば持つわけでありますから、そういう措置こそまた必要であると思います。従つて冷蔵冷凍設備でありますとか、あるいはまた別の面からいいますと、水産物の高度利用というふうな観点の資金の融通という点につきましては、水産庁としてもいろいろと考えておるのであります。これはどうなるかわかりませんが、見返り資金の計画の中にも、そういう面のことを織り込んで計画はいたしてあるわけでありますが、ただそれらと別に、先ほど夏掘さんのおつしやられました水産加工品、こういうものは相当に長持ちするものでありますので、これを何とか担保式に手形制度というふうなお話があつたのでありますが、これらも相当に持ち得るものは、たとえば極端なものを言いますと、かんてんなどは非常に恒久性があるわけであります。現に昨年などもかんてんの滯貨の問題が非常にやかましくなりまして、農林金庫その他と交渉して、約三千万円くらいを滯貨一掃のためにお願いして、大体了解をとりつけたのでありますが、そういうふうな行き方は、物によつてはできると思うのであります。しかし一概に加工品全部についてということになりますと、なかなか問題は複雑になると考えるのでありますが、取上げられ得るものはかような方法によつても考えてみたい。全体としての手形制度というお話もありましたが、これは十分ひとつ研究して、はつきりできるかできぬかということは申し上げかねるのでありますが、これらについてまたいいお考えがございますれば承りまして、水産庁としても十分研究してかかりたいと思つております。
○夏堀委員 昨日水産金融の小委員会を開き、あとで懇談会に移しましたが、銀行の方からも出席を求めて、いろいろ意見を交換したのであります。結果において、今の水産加工に対する問題を取上げていろいろ話合つてみましたが、大体価格の低落の場合もありますので、手形の際にもあとで心配のないように一割程度の積立て、たとえば販売の際に一割を引去りて積み立てるというような操作ができますと、これも積り積つて自然大きな額になりますので、手形に対して銀行が不安を感ずることは毛頭ないと私は考えております。今次長のおつしやつた、全部に対しての手形ということもおそらく不可能でありましようから、ある種目を指定する。これは調査の上でさしつかえないのであります。私どもが申し上げたいことは、政府は特に各地方の銀行に――これは日銀が大体地方銀行に対していろいろな意見を持ち出すようでありますから、地方銀行及び中金に対する操作は、もつと敏活に行くように何らかの方法によつて措置してもらいたいことと、その方法をとるために日銀との何かの形において実を結ぶように、最も近いうちに何らかの会合を開いて、この結論を生み出してもらいたい。そうして一日遲れれば遲れるほど、日本の水産業者に対して一大損害を生ぜしめつつあるという現状を直視してもらいたい。このことを申し上げたいのであります。 なお集荷配給の面と不可分の関係をもつてこれを推し進めなければなりませんので、きようは小委員会もあるそうでありますから――これは冨永君の所管になつておりますので、その際私からもいろいろ意見を申し上げ、私どもの小委員会の方と合同審議のような形において、議会ではこの問題を一段と進めて、この結論を求め、政府に実施方を要求したいと考えております。これをもつて私の質問は終ります。
○石原委員長 ちよつとお諮りいたします。地方自治政務次官が御出席になつておりまして、これに対しては鈴木委員より質問の申出がありますからこの方を済ませたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○石原委員長 では鈴木君。
○鈴木(善)委員 小野政務次官に漁港の災害に対する国庫助成につきまして所見をただしたいと思います。政府は、シヤウプ勧告に基いて昭和二十五年度に限り、災害土木工事に対して地方財政確立の見地から、全額国庫負担をもつてこれを施行するということを閣議において決定し、わが民主自由党においても、この政策を強力に推進しようといたしておるのであります。しかるにこの災害土木工事のうちで、市町村公共事業体の管理いたしますところの漁港に対して、政府の一部においてこれを一般港湾と差別待遇をいたしまして、漁港については従来と同じような補助率によつてこれをやつて行こうというような、誤まれる考えを持つておることを私ども仄聞いたしておるのであります。そこで先般来当委員会におきましては、経済安定本部の建設局長、大蔵省の河野主計局長の御出席を求めまして、安本及び大蔵省のこれに対する御所見をただしておるのでありまするが、この問題は主管官庁である地方自治庁の明確なる方針をお示しになることが、本問題を解決する最も結論的な政府の態度を私どもに表明する結果に相なるのでありまして、小野政務次官から、地方自治庁のこれに対するお考えを率直、明快に承りたいと存ずるものであります。
○小野政府委員 ただいま御質問になりました二十五年度における災害復旧費の全額国庫負担につきましては、御承知のごとく、シヤウプ税制報告書の趣旨にのつとりまして、今回法律案を国会に提案いたしたい、かように考えておるのであります。つきましては、昭和二十五年度における災害復旧費の全額国庫負担については、地方自治庁はもちろん、各関係省庁等と十分な連絡をとり、かつ協議を進めて参つたのでありますが、二十五年度における全額国庫負担は、二十五年度の特例措置としてこれに関する法律を制定する、こういうふうなことに政府部内といたしましては、協議がまとまつた次第であります。しかしてこの対象になりますところといたしましては、いわゆる災害の範囲はどういうものであるか、こういうことになるのであります。天然現象であることは申すまでもありませんが二十五年度におきましては、さしあたり災害土木に重点を置きまして、これに対する全額国庫負担の措置を講じて行こう、こういう考え方になつておるのであります。先ほど申しましたように、災害復旧費の全額国庫負担は、昭和二十五年度における新しい制度でありますので、このこ二十五年度における実績に徴しまして、ただいま御質問がございましたように、さらにこの範囲を広げて実施することが適当であるかどうかということにつきましては、地方自治庁といたしましては、地方団体の財政力等も考え合せまして、できるだけ研究をいたしたい。さしあたりといたしましては、先ほど申しましたような範囲におきまして実施をいたしたい、こういう考えを持つております。
○鈴木(善)委員 さらに具体的にお尋ねしたいのでありますが、そこでこの今回の全額国庫負担の対象となりますところの災害土木のうちで、わが水産界に最も基本的な施設として、全漁民がこれに重大な関心を拂つておりますところの漁港の災害工事を、やはり運輸省関係が従来所管して参りましたところの地方港湾と同じような取扱いをなさる御方針であるかどうか。この点をお尋ねいたします。
○小野政府委員 港湾の、特に漁港の災害につきましては、昨年デラ台風が発生いたしました直後、私九州、四国をずつと調査して参りましたので、漁港の災害の問題につきましては、多大の関心を寄せている一人であります。二十五年度においては、しからばいわゆる運輸省所管の地方港湾と同様の意味合いにおきまして、漁港をも対象として災害の範囲を広めるべきであるかどうかということにつきましては、なお研究を要する点があるのではないか。特にこの法律案を提案いたしたいために、いろいろ関係方面、並びに政府部内において協議を続けて参つたのでありまするが、地方自治庁としては、できるだけ範囲を拡張いたしたい、こういう考えを持つておるのでありますけれども、目下成案を得つつある法律案におきましては、これをただちに範囲を広げるということが困難ではないか。しかしお説のように、また御意見を十分尊重いたしまして、さらに地方自治庁におきましては、先ほど申しましたように、関係方面なり各省方面とも十分に協議を進めまして、将来はこの範囲を広めて行くように努力して参りたい、こういう考えを持つておるわけであります。
○鈴木(善)委員 小野政務次官の好意あるお考えにつきましては、全水産業者にかわつて敬意を表するものでありますが、この機会にもつと明快に、具体的に御所見を伺いたいのであります。それは当委員会におきましては、まずこの問題につきまして、経済安定本部の建設局長の御意見を求めたのでありますが、経済安定本部の意向といたしましては、漁港であつでも、地方自治団体の管理する漁港は、これは一般地方港湾と同様に取扱うべきものである。ただし漁業協同組合の管理いたしますところのいわゆる收益的な港については、これは従来のような扱いをするほかはないけれども、市町村自治体の管理するところの港は、これは地方港湾と同じように取扱う考えの上に、経済安定本部としては方針を立てておるということを、明確に意見を開陳されておるのであります。しかもその際、今日の漁港の行政が、制度の欠陷から一部運輸省においてこれを取扱い、一部水産庁において取扱つておるような、行政上の紛淆はありますけれども、地方財政を確立するというシヤウプ勧告の線に沿うならば、地方自治団体が管理するものは、運輸省所管であろうと、水産庁所管であろうと、これは当然その対象になるべきであるということを、はつきり当委員会において言明されておるのであります。また大蔵省の河野主計局長も、二度にわたりまして当委員会に出席されまして、大蔵当局といたしましても、やはり市町村自治体の管理する漁港に限つては、地方財政の確立の見地から、シヤウプ勧告の精神を入れて、大蔵当局としても、これに対しては全額国庫助成をする方針である。ただし魚揚場であるとか、その他の收益的施設は別である。また漁業協同組合等の管理するところの港は、利益を得るところのその団体が負担すべきであるからして、これは除外するけれども、市町村自治体の管理する港については、地方港湾と同等に取扱う。さらに私からそれは運輸省所管であろうと、水産庁所管であろうと、町村自治体の管理するものは差別をしないかという重ねての質問に対して、大蔵当局としてもさよう取扱う方針であるということを、明快に当委員会において言明されておるのであります。しかるに地方財政の育成強化を主張されるところの地方自治庁において、これに対してもつとはつきりした明快なる御方針をここに宣明されることが、一番この問題を最終的に決定するかぎだと私は考えますので、重ねて小野政務次官の御所見をお伺いしたい次第であります。
○小野政府委員 ただいま御質問がございました御趣旨につきまして、私もまつたく同感でございます。この法律案を立案する過程におきましては、各関係省庁におきましていろいろ意見があつたのであります。地方自治庁といたしまして、お説の通りに地方財政の確立、特にシヤウプ報告書の勧告に基きまして、できるだけ範囲を広めてこれが実施をいたしたい、こういう考え方のもとに折衝を続けて参つておつたのであります。ところが先ほど申しましたようなぐあいに、一応災害土木を対象としたものにいたしまして、しかしその施設につきましては政令でもつてこれをきめる、こういうふうなところに実は落ちついているわけであります。従いまして、自治庁の考え方は今もつてかわりがございませんので、関係方面並びに関係各省がさような意見の一致をみておるとするならば、何とかさらに検討を加えまして、できるだけ御趣旨に沿うように努力いたしたい、かような考えを持つておりますことを申し上げておきたいと存じます。
○鈴木(善)委員 そこで結論的にお話ししたいのでありますが、問題は政令第四條の五つの対象になつておりますところの河川、海岸堤防、砂防、道路、港湾、この第五項の次に漁港を港湾と併列させまして、第六項に漁港ということを明確に政令の中に記載されるように御処置を願いたいと思うのでありますが、もしもそれがいろいろな従来の関係から困難であるというならば、第五項の港湾の中に、町村自治体の管理するところの漁港を含むということを明記さるべきであると考えるのでありますが、これに対して地方自治庁のお考えはどうでありますか、このことにつきましては、関係方面のモスラー氏にも、漁港に関する小委員長をされております川村委員からしばしば折衝されました結果、日本政府において完全に意見が一致して参るならば、関係方面としてはそれを尊重しようということを言つておられるのであります。そこで私は、先ほど経済安定本部並びに大蔵省の主計局長が明確に本委員会において言明をしておきながら、役所間の折衝になると、どうもそこがもやもやしておるということについて、国会としてはきわめてそのことを不愉快に感じておるのであります。もしも大蔵省の一部官僚の中に、国会においては明確にそのことを当委員会に約束をしておきながら、役所に帰つて煮え切らない態度をとつておつて、国会の言明を裏切るがごとき態度をいたす者がありますならば、そのこと自体が重大なる問題であります。私どもはこのことについても、本国会を通じて政府に警告いたしますと同時に、国会における言明の線に沿いまして、この問題をすみやかに、港湾の中に漁港を含むとか、あるいは港湾と並べて漁港ということを政令の中に入れられるように、明確なる御処置をとられることを望むものであります。これに対しまして最後に小野政務次官の御言明を承りたいと思うのであります。
○小野政府委員 ただいま重ねて御質問がございましたが、この法律案はなお国会に提案の運びに相なつておりませんので、提案のあかつきにおきましては、関係委員会において十分に御審議をたまわりたいと存ずるのであります。ただこの法律案を作成する段階におきましては、先ほど来私が申し上げましたような状態に置かれておるということを、御了承願つておきたいのでありますが、この法律の御審議の結果、成立に伴つて政令を出すことに相なつておりますので、政令案を作成する場合において、ただいま御指摘になりましたような点については、大蔵、安本、農林各省とも十分に相談いたしまして、できるだけ御趣旨を尊重いたしまして、解決をはかるように、他方自治庁としてはまとめて参りたい、かように考えておりますことを申し上げておきたいと存じます。
○鈴木(善)委員 小野政務次官の御真意は、ただいまの言明によりまして十分私も了承いたした次第であります。何とぞ政務次官の政治力に私ども期待をいたしまして、この問題が円満なる解決をみまして、全国三百万の漁民大衆が、しかも圧倒的にわが党に支持協力を惜しまざるところの漁民大衆が、満足の意を表するように御処置あらんことを希望いたしまして、私の質問を終ります。
○川村委員 ただいま議題となつております漁港の災害に対する国家負担の問題でありますが、私は小委員長として、もちろん政府内部の問題についてはしばしば折衝をいたしたのであります。それからさらに本委員会では、先ほど鈴木委員から言われたように、政府当局から言明されております。私は関係方面のことも明らかにしなければならぬというので、これも数回折衝しております。昨日最後の段階としてモスラー氏に会いまして、今度の災害の特例に関する法律案と政令に関する問題で、最後的折衝をしたのであります。内容のことについては、もうすでにおわかりでありますからこの際申し上げません。ただ一言承つて、さらにモスラー氏の意見を最後に申し上げて、強力にあなた方の成功をみたい、かように考えます。まずお伺いしたいのは、モスラー氏のいわく、経済安定本部、地方自治庁並びに大蔵当局がこの法律案と政令を提起して、そうして私らの意見を求めた。その場合にこの三者の事務関係の意見が一致したから、何ら政府内部においては漁港を入れなくてもいいということで来たのであるから、関係方面でも漁港を除いてあるのだ。こういうことを言われたのであります。まことに私は遺憾にたえない。その入れなければならないという理由は、先ほど鈴木委員から言われたように十分に主張したのでありますが、しかし政府内部が意見の一致をしておるというので、なかなか容易に承服する意見も漏らさなかつたのでありますが、そのことにつきまして、この三者が完全に意見が一致して、すなわち漁港を入れなくてもいいのだ、今度の政令から除いてもいいのだということに一致したということを、はたして自治庁で知つているかどうか、しかも自治庁の事務局がそういうことを言つたかどうかという問題を、まずもつて承りたいのであります。
○小野政府委員 ただいま御質問がございましたいろいろのいきさつにつきましては、私直接関係方面との折衝にも当つておりませず、かつ事務当局相互間における協議にも実はあずかつておりませんために、あるいは御趣意に沿わないような答弁をいたすかもしれませんが、あらかじめ御了承願つておきたいと存ずるのであります。ただありていに申し上げますと、地方自治庁の考え方は、災害を非常に広く対象にいたしたいというのが原案であります。それに対しまして関係者の方では、できるだけこれを狭まくいたしたい、こういう意見もあるし、また地方自治庁と同様の見解を持つている向きもあつたのであります。従つて政府から関係方面に出しました案といたしまして、関係各省が折衝の結果、この辺で落ちついた案を持つて行つたものであろうそういう意味合いにおいて、関係政府部内の機関が一致した意見に到達した、こういうふうなことになつたのではだかろうかというふうに想像されるのであります。地方自治庁における考え方は、先ほど来申し上げたように、またただいま申し上げたように、非常に広汎な対象にしておつたということを申し上げておきたいと思います。
○川村委員 それで事務当局が、かようなことを申したというので、相当強硬でありましたけれども、いろいろ港湾の内容、その他漁港の内容を私からるる説明いたしまして、大体納得したのであります。そこで最後の言葉といたしまして、政府内部は先ほど申し上げたようにかようなことを言われても、意見が一致するならば、港湾の第五項の中に入れる、漁港も含むということを入れても、何らこちらでは拒否するものではない、従つて政府当局と国会等において、すみやかに協議をして入れることは、まことにけつこうである、但し日本の財政から考えて、予算はより以上に増加するとは考え得られないので、その予算の範囲でやらなければならないことは、シヤウプ勧告によつてもわれわれはそう考えているので、その点は十分議員諸君も考えていただきたい、ということを言われました。そこで私はぜひ政府当局にも折衝するし、さらに国会内部も十分これを固めて、第五項の中に漁港を含むということを入れて持つて来ますから、どうぞそのときにはお受けくださることをお願いするということを申して結んで参りましたが、非常に好意を持つて、よくわかつた、ぜひそうした方がいいということで、握手して参つたのであります。どうぞ小野政務次官におかれましては、私が申し上げたように、日本の内部だけのことであつて決して関係方面ではこれをどこまでも除外するということの意思のなくなつたことは事実でありますから、御参考までに申し上げて、ぜひ漁港の災害復旧に対して一段の努力を願い、さらに政令に対して一項を加えるようにお願いして、私の質問はこれで打ち切ります。
○玉置(信)委員 小野政務次官にお伺いし、重ねて要望しておきます。ただいまの御答弁の中に、この案に落ちついたらしいのでというお言葉がありましたが、経済安定本部の西村政務次官のお話によりますと、経済安定本部では、こうした法案の行き方にははなはだ不満である、しかも政令で出すという中にもこれがオミットされているということで、安本としては、これはあくまでも水産常任委員会の進んでいる線で行つているというお話でございますから、どうかここへ落ちついたのだという御答弁に対しましては、先ほど鈴木委員の結論として申されたごとく、この政令の面において特に明記してくださるように要望いたします。
○冨永委員 先ほど金融を中心として市場対策処置に関する質疑が、夏堀委員からいろいろな角度からなされたのでありますが、私がその小委員長を勤めております関係から、特に水産庁当局に一応質疑いたしたいと思うのであります。 鮮魚の統制撤廃はすでに目睫の間に迫つているにかかわらず、農林当局その他関係各省といたしましては、私どもただいまの考え方からいたしますれば、いまだ何ら対策がない。こう言わざるを得ないことを悲しむものであります。と申しますのは、先ほど次長の答弁の中にも、農産物との折衝ができておらないので、一応今期国会には提出することは困難である、よつて都道府県知事の條例等によつて処置いたしたいという御答弁があつたのでありますが、今の事態におきましては、そういう程度ではまつたく処置しがたい、重大な時期に当面いたしているのであります。その点は夏堀委員から述べられましたから、省略さしていただきますが、簡單に数字的に申し上げますならば、荷受機関が現在市内の小売方面に貸付未回收になつております金額が、およそ三億円と考えられているのであります。また都内以外の貸付は約六億と言われております。もちろん産地の方面からの数字は、ほとんど正確に近いものとは思われるけれども、今確実とは断言できませんので、推定ではありますが、五億ないし六億というふうに考えられているのでありまして、金融に関する限り、必ずしも水産関係は金融方面から善意のある待遇を受けておらない状況にあるにかかわらず、こうした事態に追い込まれているわけであります。もちろんこれは統制があるから、ないからということに関連いたすわけではありませんが、統制撤廃後は、こらした非常な金融の行詰まりの一般的な情勢にさらに拍車をかけて、非常な混乱を来すおそれがあるということは、今さらるる申し上げるまでもなく、水産庁当局においても御承知のことであろうと存ずるのであります。しかるに水産庁内における協議が一致しないということの理由をもつて、これほど重大である問題が等閑に附されているということは、私どもははなはだ遺憾に考える次第でありまして、そらした今期国会に提案する意思なしという事実を知るに及んで、私は小委員会を設置いたしまして、それぞれ議員提出の形においてでも、この危機を切拔けることを考えなければならない、こういう意味合いから、去る十日午前十時市場関係方面を招きまして、われわれ水産常任委員の各位と一応懇談を遂げたのであります。本日はこれが小委員会を催し、さらに小委員等をきめまして急遽これが対策を講じ、関係方面の了解の折衝をいたしたいと考えている次第であります。しかもすぐに参議院選挙等に関連いたして、会期もあまり長期なものでもないように考えられますので、急速にこれが実現の方向に努力いたしたいと考えているのでありますが、水産庁は水産庁内の評議が一致しないという程度をもつてして都道府県知事の條例によつて、これほど重大なる危機に当面している市場対策措置を切り拔け得られるであろうとお考えになつているのかどうか、この点に対する意見を承りたいと思うのであります。
○松田委員 ただいまの冨永委員からの市場法案に対する水産庁の態度があまりになまぬるいのではなかろうか、こういう御意見でありましてこれに対しては私も同感であります。この根源をついてみるときに、私どもは実に意外なることを発見するのであります。先ほど夏堀委員からも、先日の小委員会における大体の結論に基いてるる当局に質問されたのでありますが、要はわれわれ漁業者は今日非常な漁価の安値と販売の売れ行きの惡さ、これに悩んでおる、それはどういうことに原因するかということであります。そこでまず生産された魚は鮮魚として市場に出る、加工品として市場に出るというこの二つの道があるが、今日の市場が戰時中と同様なやり方になつて来ておるのが、今日一番の行き詰まりでなかろうかと考えるのであります。現に市場においては仲買人制度を認可せよという声も相当高くなつているが、現在の荷受機関はいまだ統制の夢を考えて、またわずかな自分の権利を主張するがために、この仲買制度の活発なる運営に対して反対する空気が濃厚である、そういう実態になつておるのであります。要するに市場の行き方が、戰時中の統制に固まつて、不当な利益を得たがために、その残骸をいまだに持続せんとする古い形より脱却でき得ないのが今日の姿であります。鮮魚に対する自由経済の根源は、販花の方法を分業的に、自分の業務に熱心に努力をしてかんことでなければならない。しからば市場つまり荷受機関は一つの荷受機関として存続し、しかして戰時以前にあつたようなりつぱな仲買制度を立てて、仲買人が初めてその場所において小売屋に売ること、及びその日その日の荷物のぐあいを見て地方に発送するというような行き方でなかつたならば、今日の状態のように小売業者はわずかの口物をもつて、自分の三但を維持するために販売の方法を調整しておる現状になるのであります。一例を申し上げますといわしのめざしは一番安いものである。あのめざしが多量に出たときには、他の高い魚が売れない。ゆえにめざしを持つて行くことさえ希望しない。めざしはただ燒いてぢかに食ぜんに上せることができる。そしてカロリーの点においても非常に多いものである。こういうものさえも、その日その日のわずかなものを持つて行つて営業せんがために、これを拒否して持つて行かない。かようなわけで在庫が非常に多くなる。こういうことから売れ行きが惡いということになつておるのであります。またそれを薄利多売に持つて行つた場合においては、労して功をなさぬ、これが現在の東京市内における小売屋の現状であります。かようなことにして行つたならば、われわれが漁獲しておる魚がどうして処理されるか。今日のような段階を一歩も出ることができ得ないような状態になつておるのでありまして、一日も早く市場法案を新たに制定して、これに善処あらんことを希望するものであります。 また加工品に対しても同様でありまして、加工品に対しては二つの道があります。私は前の委員会にも申し述べておるのでありますが、何でも鮮魚で出せばよい、何でも加工すればよい、かように考えて行つたときにおいては、もはや現在においてはその販売に限度がある。われわれはアメリカの好意によつていろいろの資材をあてがわれております。これに対して、どうしても貿易の線に進まなければならない。現在われわれが漁獲しておるすけそうが四百五十円か五百円にしか売れてない。これらを加工してほすことによつて、ないしは塩蔵して行くことによつて、南方に相当の販路があることが明らかであります。ただこれに対する金融の道がないために、それを加工することができない現状である。私は北海道または東北のたら、すけそうに対して、十億ないし七億の金融の確保ができるならば、必ず一年に二十ないし二十五億の優秀貿易品ができ得るものと確信しておるのであります。こうしたものによつてその金融ができないために、この貿易品をつくることができない、そのためにちくわをつくるとか、いろいろなそぼろをつくるとか、または鮮魚で出すということで、それが市場にあふれて、小売業者は手一ぱい持つて行かぬ。かようなことで金融は一日増しに行き詰まり、しかも生産原価を割るような現在の価格になつておるのでありまして、かようなことが永続して行つたならば、もはや日本の水産というものの姿を悲観的に考えざるを得ない時代が参る。これは今年中に参る、私はかように考えるのでありまして、先ほど夏堀委員のお話のごとく、金融を第一にお考え願うこと、それから市場法を制定するように御努力あらんことを希望いたしまして、私の意見として申上げておく次第であります。
○玉置(信)委員 私は水産庁の次長、漁政課長も来ておりますから、そのお二人に加工金融の問題について質問をいたします。 第五、第六国会を通じて私は、この加工金融制度の確立について当局に要望をいたして参つたのであります。先ほど夏堀委員が申されましたように、夏堀委員長司会のもとに、日銀、大蔵、中金等の関係者の御会合を願つて、その際にも意見を申し述べて、この加工金融制度の確立を要望いたしました。また本委員会におきまして、その後において私は、この問題について水産庁長官に意見をただしましたところ、趣旨最も適切であるので目下立案中である、近く成案を見るというお話であつたのでございます。しかるに先ほどの夏堀委員の質問に対する水産庁次長の御答弁によりますと、いまだ何らの具体的な案ができていない。かような御答弁でありましたが、水産庁長官の御答弁と次長の答弁とは、非常な食い違いがあるように思うのであります。しかもすでにもう数箇月になんなんとしている今日におきまして、長官自体が適切であるからこれを確立するのだ、しかも関係各機関との相談もいたしたこの問題について、今日なお何もできていないというようなことは、私はまことに遺憾千万に思うのでありますが、これに対する次長の明確なる御答弁を要求するものであります。 さらにまた、先ほど夏堀委員の質問に対する御答弁の中に、見返り資金に織り込んで云々ということでありましたが、この漁業資金あるいは加工資金の面において、見返り資金をどの面に織り込もうとしているか。あるいは織り込んで立案しつつあるのか、この点をお伺いいたしたいのであります。 農林中金にすがつて、農林中金一点張りに依存しているこの水産金融の点から考えますと、農林中金におきましては限度のあることではありますが、しかしながらこのことも前回申し上げましたように、すでに農林中金におきましては増資をいたし、しかも発券のことなども考慮をいたしているということでありますから、農林中金の資金というものも相当増額されるのではないかと私は考えるのでありますが、こうした金融機関との連絡もいかにとつておられるか。 さらにまた不動産金融の機関を設置するという、目下政府では案もできつつあるということであります。これも全面的ではありませんが、不動産をもつて担保として金融の道も開かれることになりますが、こうした部面との関連はどうなるのでありますか、これをまず第一にお伺いしたい。あと二つしかありませんから、ごく簡單でありますので続いて質問をいたしたいと思います。
○山本説明員 玉置さんの御質問に対してお答えいたします。 先ほど私から、この加工金融についてまだ何も対案がないというふうなお答えをいたしましたところが、長官の答弁と違うというお話でありますが、何もやつていないという意味ではないのでありまして、これは庁議としてたびたび会議をやつているが、決定的なところまでは行つていないわけでありますので、それをざつくばらんにお話したわけであります。水産加工金融につきまして、これを具体化したいというので、加工の方でいろいろこれの実態調査といいますか、そういうことは現にやつているようであります。しかしまだこれは結論的には参つていないように思うのでありまするが、そういうふうに研究はしているようでありますので、その点を訂正いたしたいと思うのであります。しかしそういうのんきなことでは困るじやないかとおしかりを受けると思うのでありますが、ひとつ早急にこれを具体化するべく、なお努力したいと考えているのであります。 それから見返り資金の点でありますが、これにつきましては先ほどもちよつと触れましたように、この見返り資金の使途というような点は、NRS、あるいはまた安本等におきましても、なかなか吟味がむずかしいのでありまして、何でもかんでも、持つて行つてもなかなか通してくれない。こういう事情もありますので、通りよくといいますと語弊がありますが、相当筋の通つたようなものを選んで計画を出さざるを得ないのであります。そういう意味で高度利用とかあるいは水産加工施設、そういう方面の、どつちかといいますと長中期的な金融面をこの見返り資金の方に入れべく、いろいろ努力をしているのであります。 それから農林中金その他との連絡の問題であります。これは御承知のように、現在日銀の政策委員をしております荷見さんを中心にいたしまして、毎週中央金庫の理事長と荷見さんをかこみまして、本省の各局長連中が一、二回くらい集まる会合があるのでありまして、その会合をできるだけ利用いたしまして、その一週間にたまりました具体的な問題、たとえば金融のあつせんの問題でありますとか、あるいはまたその他の恒久的な問題でありますとか、これを時々連絡をとつてその口を通じて、また必要があれば日銀にもお願いに行く。また金庫にも足を運ぶということをいたしているのであります。中央では割合連絡はとつていると思いますが、ただ地方の方に参りますと農林中央金庫の支所などの扱い方が、あるいは漁業者の方々からは不満が出るような点も、これは耳にいたしているのであります。これらはやはり出先で横の連絡を十分にはかるようにいたさなければならぬと考えているのでありますが、この辺の点は何かのきつかけがないと、なかなかできないのでありまして、先般できました漁業手形制度の普及等に関連しまして、それらのことも漸次改善して行けるというふうに考えているのであります。なお一層そつちの方からも鞭撻して行きたいと考えるのであります。 それから、話はあとさきになりますが、冨永委員また松田委員から、市場法の非常に遅れていることをおしかりを受けたのでありますが、この点はわれわれも非常に恐縮に考えているのであります。ただ市場法の改正の問題も、おざなりの改正、大体旧法とあまりかわらないというような改正でありますれば、これは割合簡單に早くできるのでありますが、しかし相当根本的な問題もあつて、いろいろ議論しているわけでありまして、そういう点で手続が非常に遅れており、たとえば関係方面との折衝もまだ開始するまでに至つていない関係もあります。ことに今国会に提案するものは、過日、六日でありましたか、少し延びまして十日ごろまでにとにかく閣議を通さなければならぬという事情もありまして、先ほど申しましたようなことに相なつたわけであります。 これで切り拔けられるかという御質問でありますが、今度いろいろ統制を撤廃いたすといたしまして、むろん市場法もその重要な一つでありますが、先ほどからるる言われており、特に松田委員からお話がありましたように、金融の問題とか、いろいろ方面の、あの手この手を合してやることが大切であると思うのであります。もし市場法が間に合わぬ場合には、結局現在の市場法がそのまま生き残るわけでありまして、これを運用の上でできるだけ弊害の起らないように、さしずは十分いたすつもりであります。その他金融の問題につきましては、これは急遽考えて、齟齬のないようにいたしたいと考えているわけであります。
○玉置(信)委員 ただいま次長の御答弁によりますと、相当努力を拂われておるようでありますが、次長みずからも申されておるごとく、荏苒日を過すということは、あらゆる地区的に見て水産業に影響するところが多いわけでありますから、どうか早急にひとつ漁業手形にならつて、先ほど夏堀委員の申された方式を加味して、立案されるように要望いたします。 ただいまの御答弁のうちの、見返り資金を流用する面について、高度加工の点についてお話しになりましたが、高度加工利用の施設は、もとよりこの見返り資金の四百億円のうちから来ることは御承知の通りでありますが、幸いにこの問題は、安本長官が去る経済施政方針演説の中にこれをうたつて、天下に声明しておるのであります。先般安本長官にお会いしたときも、この問題を特に要望いたしましたところが、相当の理解を持つておられる。さらにまた農林大臣も、今朝お会いいたしましたところが、この問題についてはかつてない熱意を示しておられるのであります。さらにまた関係業者がESS、NRSに参りまして、陳情並びに懇談をいたした経過等から見ましても、この関係筋におきましても、非常な熱意を持つて、むしろ日本政府がこうした案を早急提出されることを期待しておるかのごとき状態になつておることは、まことに私は欣快とするところであります。そこで水産庁に要請することは、一日も早くこの問題を具体化して――一日早ければ一日施設が早くできるわけであります。しかもこの加工資金は前回の委員会でも申し上げましたごとく、漁業等との一貫性がありまして、加工資金はただちに漁業資金にも潤いが行くのでありますから、この点をひとつ早急に手を盡していただくよう、重ねてここに要望するものであります。 そこでこの金融とからみまして、統制の問題について伺いますが、御承知のごとく北海道の産業の重要なポストをなしておりますにしんの漁期が目睫に迫つております。そのにしんの統制がはずれるかはずれないかということは、ただちに資金面に影響するわけであります。この統制のわくがはずれるかはずれないかということで、北海道のにしん業者は今日非常に焦慮いたしておるわけであります。先般の私の質問に対する飯山長官の御答弁によりますと、大体において統制のわくははずれるかのごとき印象を受けたのでございますが、言うまでもなく、この統制に対する予算というものが全面的に削られておる、統制予算のないところに統制の行政が行われようはずがない。従いまして私はにしんというものは全面的に統制のわくをはずされるものであるとの観点からお伺いするのでありますが、水産庁といたしましては、今日どういう程度に進んでおりますか。もしも統制のわくははずれないということになりますれば、今後の統制行政をいかなる方法でやる意思であるか、この点を明確にお答えを願いたいのでございます。
○山本説明員 統制撤廃の問題は、先ほど申しましたように、前国会のときから委員諸公のいろいろ御要望もあつたのでありまして、われわれとしましても、その方向に漸次向けるべく努カしておつたのでありますが、ただ当時の事情では、なかなか関係方面を説得し得るだけの、はつきりしたデーターもつくれないという事情にあつたのであります。最近状況も多少かわつて参りまして、そいうい方面のいろいろの資料も一応は整いまして、安本あるいは物価庁三者一体になりまして今折衝しておるのであります。しからば今のところ何月からはずれるかというところまではまだ参つておりません。御心配のにしんの問題でありますが、水産庁としましては、このにしんだけを残して統制を持続するというようなことは、なかなか困難であると思うのであります。できればこういうものも、やはりその他のものと同じような方向に取扱わなければ、非常に困るのじやないかというように考えておるのであります。そこで問題になるのは、にしんの漁期の途中ではずすというようなことになると、これは非常に生産者にとりましてはごめいわくだと思うのでありまして、相なるべくはその前かあとか、何かそういうところに全体の撤廃論が行きますれば、非常に都合がいいわけでありますが、そういう点を考慮に入れつつ今いろいろやつているわけであります。
○玉置(信)委員 途中ではずすとか何とかいうことになると、それこそ大混乱を来すことになる。またぽかつとはずして、統制のはずしつ放しでも、これは非常に混乱を来すわけでありますが、こういうことについては、もちろん御当局としては考慮されているのでありましようが、なるべく早く何とか手を打つていただかなければ、私は困ると思います。しかも関係筋において、統制に関する予算を削るということについて何らかの了解がある以上は統制のわくをはずすという前提のもとに、この予算を削ることを認めたのではないかと思いますが、こうしたことははなはだ明瞭でないのですから、すつきりした御答弁を願いたいと思います。
○山本説明員 これは二十五年度の予算の編成のときにも、水産庁でもいろいろ議論があつたのであります。関係課長はもちろんこれは置いてもらわなければ困るというふうな、いろいろ強い要望もあつたのでありますが、ただ大蔵省あたりの空気からいいますと、ひとりこの統制だけでありませんので、そのほか資材関係のいろいろな事務の費用などは、相当にそれは削らざるを得ないというふうな空気が濃厚でありましたので、われわれの方でもいろいろと考えて処置したのでありますが、ただこれは漸次減つて行くであろうということは言えるのでありまして、かりに人の問題にいたしますれば、これが全部一挙にゼロになるわけではないのでありまして、多少浮し得る方面の人をまわしてでも、この過渡的の措置はぜひやつて参らなければならぬ。ことにまた現在統制課の事務等におきましても、かりに統制事務がなくなりましても、あるいは市場関係の問題であるとか、あるいはその他の観点のかわつた仕事に切りかえ得るものがあると思うのであります。これは本省におきましても、水産庁全体としての彼此融通をやりまして、過渡的の齟齬を来さぬようにやるだけの用意は持つているのであります。ただ具体的問題としまして、来年度はおそらくなくなるであろうというふうな方面の事務の費用は、これは大蔵省あたりでも相当削限されたわけであります。しかし現状は全体で彼此融通いたしまして、過渡的には不便のないように措置して参りたいと考えているわけであります。関係方面の云々というお話がありましたが、むろん予算は関係方面にも行つておるのでありますが、そういう点特に向うの方から注意のあつたことはないのであります。
○夏堀委員 先ほどの私の質問に対して、大蔵省側の方からまだ御答弁がありませんので、どうぞ杉山総務課長がお見えになつておりますから、御答弁をお願いいたします。
○杉山説明員 先ほど夏堀委員から御質問になりました、たとえば保証金を積んだらどうかという御意見、私どもも先ほど来お話を伺いまして、目下検討いたしているところでございますが、これは金融の側から申せば、必ずやこれが一つの円滑剤となりまして、金融をなめらかにすることに相当貢献するのではないかというふうに考えるのであります。ただこれが共同のプールに使えるかどうか、名義はどういうふうにするのか、どこに預けるのかといつたような、いろいろな技術的な問題もございますので、これから水産庁とも連絡をいたしまして、至急検討をいたしたいというふうに考えております。 次に水産加工の問題でございますが、これもお説の通り魚価の暴落を防ぐという意味におきましては、何らかの冷蔵施設とか、いろいろ所要の施設が必要となつて参ると存ずるのであります。これにつきましては、見返り資金のほかに、今回国会に提案になりますところの、銀行の優先株式を見返り資金をもちまして、これによつて金融機関の債券発行を巨額にやつて参るという案が近く提案されることになつております。これによりますれば、大体昭和二十五年度におきまする金融債は、総額四百億円程度になる予定でございまして、これによつて農中、勧銀等の資金はかなり豊富になつて参りますので、この資金を使いますれば、こういう設備の方の資金も相当に潤沢に流れるのではないかと実は期待をいたしておるのであります。結局これも三体がどこでやるのかというような問題につきましては、私どもまだ十分研究をいたしておりませんので、水産省からもよくお話を伺いまして、研究して参りたいと存じております。また手形及び倉荷証券の活用という点につきましては、何分手形の流通性の問題からしまして、一体その物資がはたして期日通り売れるかどうか、値段が下りはしないか、担保の点はどうであるかというようないろいろな問題がからんで参りますので、これもあわせて研究して参りたいと存じております。
○夏堀委員 倉荷証券の発行による手形の活用ということは重大な問題でありますが、これに対する不安云々ということも当然であります。この面に対しては、漁業手形と同様に業者及び銀行当局との間に委員会を開いて、大体においてその商況を十分に調査した上において、各品目ごとにこれに対する値格の基準を定めて融資する方法に対しては、先ほど申したような一つの積立金にかわるべき販売ごとに一割程度の積立金を徴收するということによつて、大体間違いはないのであろうと私は考えております。そうしたようなことを考慮して、今後水産庁及び日銀方面との折衝をされることをお願いしておきます。
○石原委員長 ちよつとお諮りします。一時からこの委員室が使えぬそうであるから、その間に小委員会もちよつとやりたいと思います。つきましては、安本財政金融局次長西原政府委員がお見えでありますから、午前中論議しました金融等の問題について所見を伺つておいたらと思いますが、いかがですか。
○鈴木(善)委員 その御所見を伺う際に、このこともあわせてお尋ねしたいのであります。それは見返り資金から水産の面にいろいろ融資を水産庁で計画しているのでありますが、仄聞いたしますに、水産関係に対するエード資金の活用は、捕鯨と北海道、東北等における水産物の高度利用の面に向ける、こういうようなことを水産当局からかつて御答弁があつたのでありますが、このことにつきまして安本及び大蔵省では、具体的にどのようにこの問題を取上げておられるか。なお高度加工の面にもし見返り資金を出すということでありますならば、以下私が申し上げますことを、いかにお考えになつているかということをお尋ねしたいのであります。それは水産物の鮮度保持、需給の調整、加工のための原料ストックに対処いたしますために、全国の沿岸にはたくさんの産地の冷凍工場があるわけであります。かつて農林省は漁業組合連合会等の冷蔵庫等の施設につきましては、国が助成までいたしましてこれを復旧さしたことがあるのでありますが、これらの施設が戰時中以来ほとんど資金なり資材なりのために、復旧に手をつけておりませんために、今日非常に腐朽いたしているのであります。これらの施設に若干の長期資金を注ぎ込みまして、これが復旧改善をはかりますならば、水産物の高度利用の上に、わずかの金で非常に大きな効果をあげることは火を見るより明らかであります。北海道、東北等の大量に取れますところの水産物の高度利用の積極的な面も必要でありますと同時に、従来水産物の鮮度保持、需給調整のために、生産地に設置されたこれらのいたんでおりますところの製氷冷凍工場等の復旧のために、見返り資金を活用する道をお考えになつているかどうか。こういうことも水産に対するエード資金の問題に関連いたしまして、あわせて御所見を伺いたいと思います。
○西原政府委員 先ほどから夏堀委員初め皆様方のいろいろのお話を承りまして、最近の漁業界のいろいろな問題についてだんだんと御説明をいただき、伺つておりますので、いろいろ検討しているのでございます。大体漁業界の関係の資金といたしましては、御承知のように昨年の十二月末で水産業界に全国の金融機関から運転資金として大体百四十五億の資金が融通されております。また設備資金としては大体八十億の資金が融資されているのでありますが、この中で先ほどからお話がございましたように、手形の活用ということが、一昨年来からの問題として、昨年初めて漁業手形制度として設けられ、非常に大きな効果をあげつつあるように見られるのでありまして、現在の十二月末の統計によりますと、青森、岩手、山形、福島、千葉、神奈川、新潟、福井、静岡、三重、兵庫、和歌山、鳥取その他各府県におきまして、合計七億三千九百万円の漁業手形の融資があるように承つております。そういうような中で、農林中央金庫から大体三億六千万円の資金が漁業手形として出されているようでありますので、先ほど夏堀さんからお話がありました今後の手形を利用するという御提案につきましては、十分今後活用し得る制度じやなかろうかと私どもも思いまして、非常な御名案を御提出になつていただき、それに対してよく保証とか、担保力とか、そういう面もにらみ合わしますならば、運転資金の面において、相当なる道が開け得るのではないかと期待するものであります。また設備資金の関係におきましては、先ほど見返り資金の問題がございましたが、先ほど水産庁からお話がありましたように、捕鯨船の関係と高度利用の関係で、いろいろお話を伺つておつて、この関係につきましては、目下私どもの方でいろいろ案を研究いたしております。何分御承知のように、来年度の一応の見返り資金からの私企業に対する融資としては、四百億ということが予算上きめられております。これに対しまする融資の希望が千億以上にもなつているような現状でありますので、私ども非常に苦慮いたしておりますけれども、いろいろ水産業の御事情の拜聽いたしておりますので、できる限りこれにつきましては考慮いたしたいというふうに、現在努力いたしております。まだ完全な具体案とまで参りませんが、その点だけ申し上げさしていただきたいと思うのであります。 最後に、協同組合の全国各地の冷蔵庫のお話でございますが、これは先ほど杉山さんからお話がありましたように、今度農林中央金庫あるいは農林中央金庫以外の興銀、勧銀等に対しまして、見返り資金で優先株を引受けるという制度ができるわけでありまして、この関係で、たとえば農林中央金庫に百億前後の債券発行による資金ができるのではなかろうかというふうにも期待いたされます。また従来水産業界に非常に関係の深かつた勧業銀行も債券を発行するという段階に相なりますので、この方面の資金を十分御利用願えれば、相当に全国の冷蔵庫がまた昔のように活用され得る時代に入つて来るのじやなかろうかと思うのであります。現在農林中央金庫は、大体御承知のように二百二十億の貸出金をしておりますが、そのうち水産界に対して三十八億程度の資金を貸し出しているようであります。そういうような状況でもありますので、今後農林中央金庫その他このような関係の金融機関を十分活用するようにわれわれとしても努力いたしたいと思います。皆さんとしてもそういう関係をよくお考えいただければ、非常に幸いだと考えます。
○石原委員長 今の西原政府委員の御説明は相当楽観的に聞えまするが、その見返り資金あるいは勧業銀行の債券発行というようなことを期待するということは、大分先のことにたると思うのでございまして、そういうことを第二に置いて、もう一段早き金融の方法を講ずるようぜひ大蔵省にも安本の方にも切に希望いたしておきます。 本日はこれをもつて散会いたします。 午後零時四十四分散会