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7回国会衆議院1950/06/17

考査特別委員会 第32号

発言数
982
登壇者
9
会派数
3
開催日
1950/06/17

会議録

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これより会議を開きます。本日は薪炭需給調節特別会計赤字問題について調査を進めます。  昨日に引続き大久保証人より証言を求めることといたします。  大久保正市さんですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 はい。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 宣誓はきのうしていただいたから、あらためていたしませんが、おわかりのことと思います。  あなたは日本通運株式会社の薪炭係長ですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 さようであります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 いつからおやりです  か。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 薪炭係長といたしましては二十一年の十月から、薪炭係として赴任しましたのが昭和十五年の九月一日から。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 係長は二十一年、現在は……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 現在は係長であります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 薪炭特別会計ができましてからあなたの方で取扱われた薪炭の輸送運賃の各年度の表か何かできておりますか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 御承知のように、終戰のときに書類は一切焼きましたので、昭和二十一年度からの書類をつくつて参りました。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 ありますか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 あります。控えもあります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 一通持つて来てください。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 私の方に昨日この調書を出せということでありましたので、控えはとつてありますけれども、大体の調書はここに……。それからその総括にありますのは貨車トンであります。政府は大体実トンで出しておりますが、われわれの方は貨車トンで出しておりまして、その内訳の方に扱いの俵数、そういうものが出ております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうすると木炭とまき、それからガスまきと、この三種になつておりますね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 さようでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 あなたの方でこの薪炭特別会計の運送に関する代行業務を取扱われたということですが、代行業務とはどういうことをすることなのですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 契約書によりまして、政府と私どもの契約の内容によりますと、発駅のホームで受けて、それから着駅のホームで渡す。その間におきますところの書類の作成、事故防止、負担、そういう一切の業務をわれわれの方で契約書の内容によつて引受けてやつたのであります。これを一般の貨物で言いますと、私どもでは元請貨物と称しておるのであります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 普通の運送委託と代行業務というのは違うのですか。普通ならば、あなたの方で荷物を預かつて運賃を……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 普通の品物は、御承知のように現地の作業駅が直接一般貨物として取扱つておりますが、統制された品物とか、あるいは大量の貨物は中央で一本で契約をします。そうしてその書類の作成にも、一般貨物と違つた発送報告書とか、受領書とか、そういうものを特に政府にかわつてわれわれがやつて行く。あるいは品物を検収するとか、引渡しの業務をやるとか、こういうものをわれわれの方で政府にかわつてやつておるので、代行業者ということになつております。代行業者ということは、これはただ通称でありまして、われわれはあくまで運送元請契約において業務を執行しておるわけであります。代行業務という名称は何もありません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうですが、そこをお聞きしたがつたのです。代行というのは通称ですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 通称です。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 しかし代行というのは、実際にやるのは政府で、政府が本人ですから、かかつたものを報告し、そうしてかかつただけもらうということになると思うのですが、そうでないのですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは運送契約の内容によつてわれわれがそれをやつただけの話です。代行業者という特殊な仕事はしていないのであります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 元請契約はそこにありますか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 あります。     〔証人、委員長に書類を渡す〕

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 昭和二十三年の分だけ持つて来ました。ちよつと補足して申し上げますけれども、運送契約の中に代行という事務はありますが、それは検収ということを政府にかわつて代行するという、限られた代行というものをやつております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 「前項の検収は甲の委嘱により乙これを代行する」これですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 そうです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうすると、運賃の決定、支拂い方法等はどういうことにしておつたのですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 運賃の決定は、われわれは物価庁へ原価計算を出しまして、物価庁の許可を受けております。収入は、契約書にありますように、現地の木炭事務所から受けている。しかし最近に至りまして、昭和二十三年の十月ごろから、非常に運賃の支拂いが遅延いたしました結果、われわれの未収金が五億にも上つたような状態であります。その後政府の特別会計が閉鎖になりまして、それを中央で決裁することになりましたが、以前は全部木炭事務所から頂戴しておりました。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 発送地の……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 発送地の木炭事務所から……。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 普通の運送契約だつたら、そんな原価計算をしないで、どこからどこまで何トンで幾らという運賃表はあるでしよう。それと違つた原価計算をすることはどういうわけですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは運送手数料というものをもらう、あるいは横持料をもらう、それから事故の補填費をもらうというような、普通の一般貨物と違つた業務を政府から受けております。それに対するところの原価計算をつくつて物価庁の認可を受けるのです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 普通の貨物運賃表がありまして、それはそれでやつて、そのほかのものはそういうことになるのですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 そうです。普通の貨物運賃というものは、貨車積みおろし扱い量、こういうものを鉄道が認可料金をきめておる。これが全国の輸送状況によりまして、パーセンテージを出して一号駅、二号駅というものがあります。それで認可料金というものが違つて来ます。都会地は一号駅になり、都会地以外のところは二号駅というように認可料金が違う。前年度の到着の数量によつてパーセンテージを出して、それによつて貨車積みおろし扱い量というものをきめて、そのほかにわれわれの方は、政府の統制輸送をやるために要するところの手数料、これは要するに人件費がかかりますために、そういうもののプールをするために原価計算をするのです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 ちよつとわからないね。普通の貨物であれば運賃表に載つておる運賃でいいものを、政府の荷物であるがゆえに、そういう特別の人件費がかかると言われることがわからないのです。それはどういうことですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それはわれわれが薪炭を輸送しますのには、輸送計画というものが政府から出るわけです。その輸送計画に基きまして、これを円滑に輸送するためにわれわれは主管店制度というものを持つております。現地でその主管店が鉄道の管理部とか、あるいは木炭事務所と連絡いたしまして、その輸送計画を円滑にせんがために、そういうふうな仕事をやつて行かなくてはならない。それには專門の人間を置かなくてはならない。それで專門の人間を——各日通の機構は、本社、支社、主管店、その下に支店あり営業所あり、こういうものの営業所まではいいのですが、主管店から上の專門にかかる人間の費用をもらうために運送手数料というものを別にもらうわけです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうすると、薪炭の輸送計画というものが特別に立てられるために、ほかの荷物より特別に人間がよけいにいるというわけなんですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 そうなんです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 仕事が多ければ人間がよけいいるのはあたりまえじやないですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは一般には荷主がただ停車場に持つて来るだけですが、しかし輸送計画を立てて、ある程度のものをここからここまで送らなければならない。それをわれわれの方で、これだけのものをどこそこの駅に送れ、こういうものの数量を出す、そのためにここへ来る。御承知のように戰争のときから非常に配車というものがむずかしくなつたので、そういうものをわれわれの力によつて獲得しなければならない。それには管理部へ行き、あるいは鉄道省へ行き、あらゆる方面に向つてこれを獲得するためにそういう費用を見る。薪炭というものは生産ができても、山の中に品物があつたり、配車計画と生産とはマツチしない場合が多い。そういうものもわれわれの方で督促して出して行かなければならない。あるいは御承知でもありましようけれども、岩手から一日に四十車の臨時列車を出す、そういうものにマツチするために出荷督励もやらなければならない。こういうような関係で、專門の人間が各主管店に全国で二百人くらいおります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 一応聞いておきましよう。われわれとすれば、仕事が多くあるんだから、当然そういう人間がふえるのはあたりまえで、運送をやるときには、費用においても、もちろんあなた方の方でそれは配車のために苦心するのがあたりまえじやないですか。運送店がそういうことを苦心しないくらいなら運送店ではない。そのために薪炭だけに特別の金がかかると言われることがどうしても納得できぬのです。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは薪炭ばかりではありません。元請の品物は、すべてそういうふうに、われわれの方でもそれだけの人間をかけなければ実情はやつて行けない。なぜかというと、荷主がただ單に品物を一般貨物として持つておいでになるなら、それは中央でも何でもそういう問題は起きません。運送契約を結ばなければそれでいいのですが、運送契約を結んで、われわれが配車にマツチするような仕事をして行くためには、それ相当の人間を使つて政府に協力しなければならない。だからそういう費用がいるわけです。これは一般貨物以外にそういう費用がいるわけです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 じや一応聞いておきましよう。それから運送中の事故の発生についての問題はどういう解決の方法をやつていましたか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 運送中の事故の発生については、運送契約に基きまして日通が全責任を持つて……。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 運送中は……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 はい。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 その次は発送地並びに到着地における現品の受渡しの実情ですが、ことに先ほど言われた政府の代行による検収と言われたが、その実情はどういうことであるか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 これは非常にむずかしい問題でありまして、昭和二十二年の七月に、大体非常に量目が不足している品物が多い。こういうことからいたしまして、われわれの方でその全責任を持つことはなかなか困難であるという問題が起きまして、政府は二十二年分十月に是正運動を起したのです。それはまきの胴まわりの不足、木炭の量目の不足、あるいは銘柄の不鮮明、こういうものが非常に増加いたしまして、これを防ぐために昭和二十二年の十月から是正運動を起した。しかしながらなかなかそういう正当な品物というものは出て来ない。それでわれわれの方でも現地でいろいろな看貫をみな備えまして検收するというような方法をやつたのでありますが、それにしても事故弁金が大体一億七千万円程度と記憶しておりますが、まだ解決がつかないものが相当あります。それは一句目通が運賃から差引いてもらいまして解決したわけです。卸の方も、これはどうも二百匁足りないとか三百匁足りないという問題が起る。それはなぜかというと、価格の立て方が、四貫目山で買う、消費地で四貫目で売り拂う、こういう立て方です。ところが木炭のごときは御承知の通り、とつておけば百匁減るというぐらいで、それはあるべきものがない。そのために到着地においては、卸売業者とすれば二百匁足りない、そういうものは、これは大体五十俵ぐらい看貫しまして、全体の数においてこれだけ不足したというので日通がやるというようなことでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 目方の減るのは、これは運送中に事実上起るかもしれませんが、数の足らぬのはどういうわけですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 数の足らぬのは、全部日通が責任を持つているわけです。それは御承知の通り、薪炭が非常に逼迫した場合においては、途中でなくなる品物が相当あつたらしい。あるいは保管中において盗まれるというようなことがある。そういうものは一句目通が責任を持つ。その量目の不足まで日通が責任を持つてやる。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それではあなたの方では、第一に検収をあなたの方でやつて、責任を持つて数を受取るのですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 そうです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 渡すときはだれが……

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 渡すときはやはり私の方の現場の係員が検査をして……。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 受取るときには検収する者はおらぬのですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 受取るときは、これは検収を受けておりますから、日通の作業員がやつでおります。渡すときもやはり検収監督員というもの、これは木炭事務所から指令が出ております。これは日通は荷受けはしておりませんが、この者が判を押して手渡ししております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 あなたが受けるときの検収はだれがやるのですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは政府から……。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 検収はだれがやるのですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 検收する者は、日通の従業員がやります。検收といいましても、検収補助ですな。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうでなくてはあなた方は責任が持てないわけだから、それはいいが、受取るときは日通の検収係が検收する。それから今度は着いて渡すときには、やはりあなたの方の者が数を読んで渡す。受ける者はだれが……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 受ける者は要するに卸売業者が受ける。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それには検收はないのですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは要するに政府が、日通の職員もしくは政府の直接の現場監督員というものを置いて、それにやらせていたわけです。それが判を押したものは、要するに日通が全部——これは事故のものは全部責任を負うのであります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 受取るときにはあなたの方の係員以外に、政府の方の任命した検収員というものがおりましたか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それはおりました。それは山で買い上げるときの検収員が行つたわけです。停車場でわれわれの運送契約の責任上起るものはわれわれの方で一応検収して出す。山で買い上げるときには政府が直接おやりになつております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 渡すときは卸売業者直接ですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 直接です。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これは業者だから、自分で数の少いものをとれば損が行くから、調べるべきはずなんだな……。多く出て来た事故はどんな事故ですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 大体木炭の事故にもいろいろ変遷がありまして、昭和十九年ごろまでは、あるいは昭和二十一年ごろまでは、業者と政府との契約はこうなつておりますが、日通との間において当然日通が責任を持つのだから、政府は発送報告通りに売拂いをした、それであとは業者と日通でこれを解決していたのです。ところが昭和二十三年に複数制になつた。指定業者も複数制になり、卸売業者も複数制になり、小売店ができる。こういうようなことで、このまま行つたならば非常なむずかしい問題が起る。われわれと業者との間の受渡しはいけないというので、政府にこれは直接弁金するのだということで、そこでかえて行つた。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 どういうふうにした……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 政府の告知によつてわれわれは政府へ弁金する。それ以前には覚書を交換しまして、発送報告通りにやつていた。ですから政府にはちつとも減耗に責任も何もなかつた。ところが複数制にするのだ、何にするのだというのでやかましくなり、これを業者と日通とでやると非常にもんちやくが起きて来るから、われわれは正当のものを渡す。あるいは事故の起きたものに対しては告知によつて政府に弁金する、こういう方法にかえて行つた。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 主としてどういう事故でした。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 主としては、過不足は全体の三厘五毛ぐらいしかないのです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 過不足というのは、目方の過不足ですか。数の過不足ですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 数の過不足ではない。目方の過不足と、それから銘柄相違というのが大部分です。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 銘柄の相違なんか運送中にかわるわけはないのだから、それを受けるときに検査のしようが惡いからでしよう。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それがどうもわれわれの方から言いますと、嚴格にそれをやつていれば運送はできないということになるのです。ということは、県の検査票というものは、ゴム判で押してある。山の中で雨にぬれたためにこれがわからなくなつている。しかしそれを持つて来る輸送計画はできている。それでわれわれの方でこれは検査を控えてしまえということになると、その当時の需給調整はできなくなつて来る、そういうふうな関係でやむを得ず輸送したというような面がある。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 要するに嚴格に検査しでおれぬということですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 嚴格に検査しておれば、需給調整ということはできなかつた。ほとんど全部がそういうような状態であつた。ことに岩手のごとき、アイオン台風にやられたものを一々われわれの方で嚴格に検査すれば、輸送は全然できなくなつて、全部手直しをしなければならぬ。この費用は莫大なものになるということで、われわれの方では嚴格にやれないということであつた。これをやつたならば、その当時炭は消費地に来なかつた。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 政府のものだからそういうことをやつておるが、自分のうちの商売だつたら、かた炭だと言つて買いながら、やわらかい炭を持つて来たらとるものじやないがな……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 これは運送業者としてどうとも言えませんね。運送業者としてはとにかく生産者が送り状で、こういうような銘柄であるというものを信用したわけなのです。ところがそれが到着してみれば荷札が切れたり、スタンプのために字がわからなくなる。そうすると到着地ではこれをあけてみて、これは雑炭であるというように認定されておる。この認定のことについては、われわれも相当卸売業と現地でもけんかするぐらいにしてやりましたが、結局そういうものが多かつた。それならそういうものを積まなければいい。われわれもそういうものを一切積むなということを現地に指令を出し、また打合会も始終やつてやつたのですが、それがなかなかそういうわけに行かなかつたという事情にある。これは現地においでになつてお調べになれば……。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 大体わかります。しかし自分の商売であればさようなことはないわけだがな。まあ物が多いからしかたがないといえば、これは別だが……。今政府との間になり、卸売業者との間にもんちやくが起ると言われるが、もんちやくが起るのは、主としてそのときどつちが負担していいかということがわからぬからでしよう。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 私の方で判を押したものは、一切責任をもつて解決しております。従つてもんちやくはありません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 だけれども、銘柄が違つていたら……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 銘柄が違つたのは受領書が上つて来ますから、その分だけはわれわれの方で負担しておる。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 銘柄の落ちたもの……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 負担しなければやむを得ない。これは政府がそういう売り拂いをしておるからら、われわれの方にかかつて来てもやむを得ない。それは発送報告に書いてあるのと受領書の対照が違つて来たものは一句目通が責任をもつてやつております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 今あなたの話を聞けば、ほとんど違つているわけだ。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 事故としてあげたものの大半はそれと、量目の不足です。それからまきは胴まわりが二尺七寸ということになつておりますが、なかなか三尺七寸ないのです。一寸くらい違つておる。全体の数にあてはめて何束不足ということになつておる。これについてはわれわれも主力を盡して是正に運動したのですけれども、なかなかそういうふうに行かなかつた。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 現在あなたの方で政府に対して相当の債務が残つておりますか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 現在は債権はありません。債務は今事故問題でまだ政府から配当にならないところがありますから、それが出て来るだろうと思う。政府の考え方では今私の方で調査——大体政府に現地で支辨つたものは一千七百四十二万三百六十四円八十三銭、相殺されたのが一億四千五百八十七万三千六百五十四円八十四銭、そのほかに目下本庁に回付中にして支拂いを要する見込額は千五百六十万三千二百二十四円七十七銭という数字になつておる。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 支拂うべきものですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 これはもう支辨つたものです。それで現在本庁で告知をもらつて来ておるのが千五百六十万二千二百二十四円七十七銭、これが残つておる。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これはみな事故による損害賠償ですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 事故による……。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 今年の一月末で六千九百九十三万円あつたというのは、全部事故の賠償ですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 ええ。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 一々調べた結果、きまればあなたの方で拂うわけですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 拂わなければならない。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 御承知のようにたいへんな大きな赤字が出ておるのですが、この赤字の出た根本原因はどこにあると思いますか。あなた方扱われた上から見て……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 これはどうも私にはよくわかりませんですけれども、結局は生産が落ちたために、その生産を奨励するということと、それから政府の統制経済をやつて行く上において、確たる倉庫施設がなかつたために起きた問題じやないかと思います。ということは、山の中で買い上げたその数量の確認というものもむずかしい問題なんです。そういうものから起きた問題じやないかと考えられます。その点停車場方面に倉庫がありまして、そこで政府の倉庫に入つたものを買えば、そういう問題は少かつたのじやないかと思います。山の中のここへ五十俵、ここへ百俵というものを買つたために起つた問題が多いのじやないかと思います。それと風雨にさらされて荷づくりが不完全だということ、あるいは橋梁が落ちてその負担金を出すとかいうような費用が相当大きなものじやないかと思います。それでわれわれの運送契約から見ますと、御承知のようにわれわれの方で起きた責任は全部われわれが負担しておりますから、政府に一切迷惑をかけていない。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 一つ一つ区別して開きますが、先ほど来のお話で、発送に当つて非常に政府に損害を及ぼす原因が見つかりませんか。先ほどあなたの言われた銘柄の違つたもの、惡いものをいいものだと言つてむりやりに出して来る。それによつて政府に損害を及ぼすということはありませんか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 これは県の責任でないかと思いますが、大体生産検査というものは県がしなければならない。その当時の生産の状態からいつて、そういうことをやつていたのでは炭の増産はできないのだということで、生産検査というものはほとんど行われなかつたのじやないか。その結果はつきりした検査票がついていないというのが原因であつたと思います。ということは、現在の炭はそういうものが一つもない。政府のやつているときに限つてそういうものが多かつた。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうなると、さつきのあなたの話を聞くと、そういうものがあつても運送店の方がみんな責任を負うておつたら政府に赤字が来ぬのだが、それで赤字が来たのはどういうわけですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 そういうものは微々たるものじやないかと思います。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 微々たることはないでしよう。ほとんどのものがそうだつたという……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 しかしわれわれが責任を持つて解決しているのですから、政府はそれについて何も損害を受けていないのです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうすれば検査がルーズであつたということでは赤字が出ない、こう聞いておいてよろしゆうございますか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 私はとにかくそういうふうには考えます。ということは、生産検査がはつきり行つておれば、そういうような手数はかからなかつたということですね。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 ではまたあとで何しましよう。今度は渡してから、卸売業者の側でこういうやり方をしたから政府に大きな損害を及ぼしたということはありませんか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 卸売業者は自分の営業を守るために、今言う通りに百匁足りなくても、二百匁足りなくても、足りないものは足りないとしてわれわれの方に要求したというだけの答弁しかできない。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そのために政府に赤字を及ぼしておると考えられない。そうすれば……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 いや、私はそのことについて、政府に赤字を及ぼしたとか、及ぼさないとかいうことは……。政府に赤字を及ぼさなかつただろうけれども、消費者は赤字を負つた。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 あとの代金を安排わぬというようなことはまた別ですけれどもね。生産者の方から言わせると、同じ品物を同一の駅から同時に発送しながら、駅によつて非常に事故の起きるところと起きないところとあつたと言つておるそうですが、そういうような実情はありませんでしたか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それはどうもわれわれの方としては納得が行かないですがね。むしろ卸の方においてそういう問題が起るんじやないか。大体この事故の起きましたのは、昭和二十四年ごろからなんですから……。それは炭がダブついて来たために、小売業者も卸売業者も、炭のないところは事故にならない。それは自分の品分を獲得しなければならぬために事故が起らぬ。ところがダブつて来たところは事故が起きるということであつて、駅の方で事故が多かつたとかなんとかいうことより、卸の方の関係でそういうものが多いのじやないかと思う。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 今あなたもちよつと言われたが、それだろう。二十三年九月に岩手県から平井へ着いた四十車の木炭でたいへん紛議が起つたそうですね。これはどういう事情だつたですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 これは私もその場に行きまして、これは四十車ばかり海上輸送にやるつもりだつた。ところが運送の問題でこれを鉄道へ持つて来た。ところがその当時岩手県にはアイオン台風の品物が相当山の中に多い。それを回送することができずに、そのまま平井へ荷をつけた。平井といたしましては、あそこは非常に構内が狹いから、それを自動車に積んですぐ運搬した。ところがそれに対して百二十万円ばかりの弁金があるということを東京支社からわれわれのところへ話があつた。そんなばかな話がない。四十車で百二十万円も弁金をするなら、日通で炭を買つた方がいいということで、木炭事務所の人と一緒に行きまして、どういうわけでこういうような、われわれとしてホームで渡せばいいものに対して、これだけの弁金がどこにあるか。かりに減耗があつても一割くらいのものじやないか。その炭がちやんと積んであつた。そこえ行つて、この程度ならそんな損害を受けないということで、そこで交渉しました結果、要するに卸売業者とすれば、夏場でありましたために、三月でも四月でもこれを置かなくてはならぬ。そうして野天に積んでおげば減耗が起きる。そのほかに銘柄も小売商に売渡すときに落されるから、そういうものをすべて見込んだからそういうことになる。しかしわれわれの方は、それは政府とあなたの方との関係で、われわれはホームで現物を売渡すというのだから、現在の足りない分だけの弁金しかわれわれ責任が持てないということで話をしたことがあります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 結局どうなりましたか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 結局二十五万円で解決いたしました。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 何か二十四年の二月からマル特の薪炭受入れというものがあつたそうですが、これはどういうことですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは中央では全然タツチしていません。それは木炭事務所でやつたことで、われわれの方にはマル特はどういう性質のものであるかよくわかりません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 木炭事務所とどこでやつたのでしようか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 木炭事務所がマル特の炭とか、まきとかを出したということであつて、運送契約にはそういう問題はないように思います。われわれの方ではその内容はわからなかつた。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 普通のものと同じことにしてやつたのですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 運送契約では普通と同じわけでしよう。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 木炭事務所と卸売及び小売の業者の話ですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 そうです。卸売業者との話です。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 どういうことなのですか。大体あなたの聞いておつたのは……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは今売れないから、政府保管をするものを、業者に保管させたものじやないかと思います。しかし政府としては保管料を拂つたかどうかわかりませんが、大体マル特というのはそういうように聞いております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 赤字はこれから出たのじやないですか。卸売業者が受取らぬので、政府が一時保管をしておいて、それからあとで今度は卸売業者へもう一ぺんまた別に拂下げしたというのでしよう。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは拂下げと備蓄の品物がありましたから……。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 備蓄と、それからいよいよ統制がはずれるという場合にどんどん出て来て、売りさばくことができなくなつた。そういうようなものをみんな保管をさせたのでしよう。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは業者が保管しまして、日通で保管したものもあります。大阪あたりでまきを保管いたしておりました。それから木炭も保管いたしました。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それを今度はあとで業者に拂下げるというか、買つてもらつたのでしよう。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 ほかのものには売れないことになつておつたのですから、それはやつただろうと思います。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 持つて来るときにはめちやめちやのものを持つて来て、いよいよ買うときには一々調べて、目方がない、銘柄が違うということで、みなけ落されただろう。おそらくこういうことじやないですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは本社ではわからないのです。現地の契約ですから……。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 けれども大体あなたは聞いておるでしよう。われわれだつて知つておるのだから……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 数量はわかりませんけれども、そういう面もあるのじやないかと思います。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 あなたの先ほどから言われるお話ですと、政府に赤字が行くわけがないのに、驚くべき五十何億という赤字が出ておる。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 運送の方は、運送契約からいつても微々たるものであつて、そこにありますように全部で昭和二十一年から十九億しかやつていないのですから。政府からもらつた金はそのうち二億円政府に返しているのですから。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 運送賃ではそんな大した問題は起らないが、その間にものがなくなつたり、値下りしたりしたことが問題なのです。ところがあなたはそう言われるけれども、現在ずいぶん日通にいろいろな刑事事件が起きているじやないですか、薪炭に関して。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 日通は薪炭に関しては、全然そういう問題はありません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そんなことはない。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 いやありません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 本社にはないかもしれぬが、地方に……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 地方にもありません。この間岩手県に一つありました。それはマル仮の事件でしたが、福島にもありましたけれども、そんなことは個人がやつたことであつて、われわれはそのものの責任は政府にちやんと果しております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 どういう事件が主として起つておりますか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは仮受領証を発行して——営業所長が仮受領証を発行して、そのものに対しては政府が金を融通してやるということで、——まきの買上げを中止したときなのですが、そのために生産者が非常に困つた。それでわれわれは百メートル以内のものは仮受領証を発行した。それを逸脱して山で切つたやつがある。そういうものが二、三起きていますけれども、しかし政府に対する処置としては、われわれは全部弁金しておりますから、政府の損害は起きないわけです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 ところが私の知つておる事件は、今言つた運送店が、一時買おぬから預つた。それから今度また業者へ拂下げましたね。押下げしたときには全部拂下げした。かりにここに十万俵あつた。その十万俵全部を拂下げした。こういうので、一俵もないことになつておつた。ところがあとになつて何方俵かのものが動いておる。それでつかまつておるのがある。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは炭の方はわれわれの方にはわからないのです。炭は政府が山元で買つておりますから。——まきは停車場で買うことになつておりますが……。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 まきであるか炭であるか知らぬけれども……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 まきは、停車場へ日通の自動車が行かなければ、金は拂わぬことになつておるから……。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 林産物産と運送業者、両方がひつぱられておる。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 木炭は、政府が山の中で金を拂つておるのですから、指定業者との間にどうなつておるかわかりませんが、まきの方はホームで買うことになつておりまして、日通が仮受領証なら仮受領証を出して、その日通の受領証を出した者に金を拂うことになつております。そのために、今お話のようなことが金融上二、三あつた。しかしそれは政府が帳簿面で全部業者に拂下げをし、業者と日通の間において責任を分担しておる。こういうことなのです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 帳簿なるものがおかしいのですが……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 帳簿は買入帳簿なのですから、買入帳簿で発送して、政府は全部向うに行くものは金をとつているから……。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 りくつはそうだが、実際はそうでないですね。現に私は起つておる事件を知つておる。林産物産という炭の扱い業者と、運送店がひつばられていますよ。おそらくどこにでもあるのじやないですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは岩手じやないですか。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 岩手のも聞いておる。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それだけですな。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それから先ほどからお話の出た特別小出賃、それから横持料などというものが起つたそうだが、それはどういうもので、どういうわけで起つたのですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 特別小出賃というのは、われわれの方に関係ないことです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 どこのものですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 これは山の中の話じやないですか。横持ちといいましても、横持ちというのは着の方の横持ちじやないですか。これもわれわれの方に関係ないことですね。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 卸売業者が……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 卸売業者がやつたことで、私どもには内容はよくわかりません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 要するに山の小出しは、何か荷渡し場所まで持つて来るのに遠くてかなわぬので、出さぬものだから、しかたなしに出したものらしいですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは聞くところによりますと、結局増産するために、そういう費用を出さなければ増産できなかつたのじやないかと思います。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 増産と言うが、出て来ないんだ。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 アイオン台風のあつた後、経済査察庁の会議を福島でやつたことがありますが、そのときに岩手のアイオン台風でやられたものをカバーするために、福島県から出すことになつた。それについて県は一定の量だけは持つが、それ以上カバーできないものについては、何らか報奨制度がなければ生産者は出さないというので、その席上できめられたことがあるように聞いております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 横持料は、あなた方が卸売業者に、駅に着いたら一応渡しますね、それからどういうことをするための料金ですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは私どもの方はわかりません。私の方はホームで渡すことですから、その横持料というのは、備蓄するための横持ちか、あるいはどういうふうにやつているのか、そいつは私の方ではわかりません。私の方はホームで荷物を渡す。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 横持料は、荷物がたくさん来ておるのに受取らぬようになつてから起つたんじやないですか。特別小出賃は、出て来ないので、しかたなしにとられたものだし、今度はこつちへ出て来たものを持つて行かないから、特別にこうやつた。こういうのでしよう。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それならば私の方に拂つてくれるのがあたりまえでしよう。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 あなた方から卸売業者に渡すものを、運んで行かなければならないが、特別の料金をくれなければ運ばないというので、それでとつたことじやないですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それはどうもよくわかりません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 先ほど言つたように、あなた方なり政府なりで、たくさん出たものを保管しましたね。保管したやつをまた拂い下げたね。そのときに保管した数量と、拂い下げの数量とに、たいへんな大きな差がありませんでしたか。それは知りませんか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは、私どもの方が保管したのは、大阪のまきを保管しただけでありまして、それはみな現地契約になつているものですから、よくわかりませんけれども、その数量は、政府は帳簿価額で最上げるんじやないですか。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 取上げるといつたつて、実際なければだれも拂いはしない。百万俵あつたというのが五十万俵しかなければ……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 われわれの方は卸売業者にこれだけ渡したという受領証をもらつておるのですから、その債権をとるとらぬは、政府が自分がやることなんです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 しかし保管中どろぼうにあつたとしたら、どうなりますか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは保管の費用に入つているわけですね。そういうふうに思われますがな。その保管の契約はどうなつているかわかりませんけれども、ただ單に保管といつても、そのくらいなことは考えて、責任を持たしておると思いますが……。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 私はあなたにりくつを聞きたくない、りくつはこつちもわかる、実際上はどうだつたということを聞きたい。りくつはあなたの言われる通りですよ。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それはかわらないですよ。私の方は自分の方の事故の整理に追われまして、それを軽減するために一生懸命になつていましたから、そういう方面のことはわれわれの方ぢやよくわからないのです。現地におりませんで、私どもは本社におりますから……。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それはそうだが——それではいいでしよう。だれか何か別にありませんか。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 証人にちよつとお聞きしますが、先ほどからの陳述の中の、数の過不足は別ですが、重量の過不足は、これは日通の負担になるのですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 これは運送契約にそういう明文がある。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 そうすると、これはこういうようなことはしておりませんか。量の過不足は、これを一俵四貫目に直して、結局数の上においてこれだけの不足ができたというような計算の仕方はやりませんでしたか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それはやつております。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 そうしますと、実際上発送駅から着のおろしまでにいたる間、相当量目の上において不足があると、これは数の上に換算される。数の過不足の上に換算されるが、その責任はやはり日通が負うことになつておりますか、政府に対して不足分を要求しますか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 日通が負つております。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 日通が負うようになる。そうしますと、実際上あなたが先ほど言われたように、発送駅で一俵四貫目ということでもつてこれを検收して、卸売業者にやる場合に、日通が同じく一俵四貫目として計算して渡すというやり方は、考え方が間違つておると思わないですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは間違つておると思います。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 そうすると実際先ほどあなたが言つたように、炭俵をちよつと置いても、二百目や三百目は減つて来るという従来の品物の扱い方からいえば、そういう発送駅において四貫目あつたものを、今度は卸売業者に渡す場合において四貫目で渡すという契約をするということは、実際不審じやありませんか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 その関係で事故補填費というものを政府にわれわれは要求しております。ということは、要するに自然減耗もある。そのパーセンテージを入れて、事故補慎費というものを政府に要求しております。それによつてわれわれは全責任を負わなくちやならぬ、そういうことです。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 そうすると、補填費を含めて先ほどの十九億何ぼという今までの輸送費ですね。それはそういうような一切の費用を含めて日通が請求したのですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 そうです。一切の費用を含めて請求したわけです。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 その点はわかりました。  それからこの卸売業者に渡された場合、卸売業者と日通との間に嚴重な検收が困難なことは、実際から見てわれわれの想像できるのですが、その間において非常にあいまいな引渡しというものが実際に行われたというふうには考えられませんか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは現場監督員というものがあつて、それに政府が指示をしておりますし、われわれの方としても、日通の責任になることだから、そういうあいまいな受渡しはしていないと考えているわけです。その費用が日通の責任にならないものならば、あるいは政府がそれを負担すべきものであるならば、そういうことも言い得るのですけれども、この発送場所と受領所との間に差が起きた場合には、日通が全部これを負担しなければならないということを打合会で指定してあるのでありまして、そういうのが二、三あつたかもわかりませんけれども、大体においては良心的にやつておるものだと考えております。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 そうしますと、最近の五十何億という赤字は、あとで出て来るマル特問題が中心かと思うのですが、その前に、赤字が少しずつ出ておるのです。それらは要するに政府の予算額の輸送費というものと、実際上の輸送費の額というものが、相当開きがあつたという事実から、そういう点についての欠損が出たと考えられる。それがもし予算通り行われておるものならば、最近における欠損は別ですが、昭和二十一年、二十三年当時の欠損というものは、予算のの輸送費内において日通が実際行つておつたならば、赤字は出なくてもよろしいのです。他の理由もありましようけれども原基としては出なくてもいいと思いますが……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それはちよつとお考えが違つているんじやないかと思います。われわれの方はわずかにホームからホームだけの仕事なんです。輸送費なるものは、第一海上輸送がある、山から出して来る輸送がある、それから鉄道からおろして配達する輸送がある。こういうものが大部分であつて、日通の運送契約の面はわずかなものであります。それで今ここに表をあげてありますけれども、昭和二十一年度におきましては二千三百万円しか運賃をもらつていない。これによつて赤字が出るという理由はないわけです。それから二十二年度において一億四千六百万円、二十三年度において十二億九千三百万円、こういうふうにわれわれの方の輸送の費用というものは非常に少いのです。この問題の起きた一番の問題は、要するに山から持つて来た費用とか、あるいは海上輸送とか、あるいはホームからおろして配達することとか、そういう費用じやないかと思うのです。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 そうするとあなたの見解から言えば、赤字の大部分は、單なる目通の引受けておる輸送費の中から来ておるのじやなくて、山元からあなた方が引受けて、発着駅間における数量の過不足、もしくは輸送費の増大、こういうものに相当な費用が出ているのじやないか。日通が元請けしておる関係においては、金額においても非常に少いのであるから、その間における赤字はそう考えられない。こういうわけですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 そういうわけです。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 わかりました。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 あなたのところは、山から輸送を頼まれたものを卸売業者に渡しておりますね。渡してしもうたら卸売業者のものになるわけですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 山からはわれわれは輸送していません。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 ではどこからですか。指定地からですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 停車場から、発駅からです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そうすると、卸売業者に渡してしまいますと、手が切れますね。手が切れたやつを、もう一回また持ち直すということはありませんか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 ありません。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 ありませんか。しかし現地ではよくそんなことをやつておるところがある。それはほかの運送屋がやつておるのですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それはどうか知りませんけれども、運送契約においては一切やつておりません。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そうすると、あなたは大阪にまきを保管したというようなことを言われておりますが、事実ですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 事実です。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 どこさんのまきですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは島根、鳥取、あの方面から大阪へ入つて来るまきをやつたわけですね。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 どのくらいですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 その数量はよくおぼえておりませんが……。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 これは書類か何かに、はつきりありませんか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 これは現地で現地契約でやつておりますから……。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 これはずつとやつていられたのですか。その年限りでやつたのですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 これは一番むずかしくなつたときだけしかやりませんでした。あとは業者がやつたのです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 保管料は一体どのくらいもらわれましたか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 保管料というものは、配達賃やあるいは全部含めてやつておるので、それも現地の契約になつておりますから、本社の方へは報告は来はしないから……。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 一日預かると炭の場合は六十銭というようなことがあるですね。まきの場合はないですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは政府との契約においてやつております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 しかし駅に小荷物を預かつても、手荷物を預かつても、二日預かれば二円ですか、ああいうようにやつておるのですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは違うのです。それとは違つて、一箇月の保管料——今の倉庫料金というものを、何割引きかでやつておるわけですね。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 倉庫料金というものは、どうなつていますか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それはここには何を持つておりませんから……。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 倉庫料金ははつきりきまつておるのだから、わざと炭を長く倉庫に残しておくというわけに行きませんね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 これは政府が需給関係でやつているわけですから……。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 政府がこれをとにかく渡した、お前のところに預かつておけというので預かり、どこそこへ渡せというその間の命令が来るまでの間は預かつておるわけですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 預かつておるのです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 あなたの所に長く置いておこうと思つても、置けないわけですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 置けないのですが、それは大体大阪では業者がその保管をやつていたのです。それで業者の場所がなくなつて、日通にむりにやらされたようなものですな。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 要するに、保管場所がなくなつたということは、業者の手持品がたくさんになつてしまつて、今までの保管場所では足りないという意味ですか。それとも今まで倉庫に使つておつた建物を、住宅か何かに改造してしまつたために、保管場所がなくなつた。東京にもそんなことがありましたね、それで保管場所が少くなつたために、今までの数量は預かることができぬということで、日通に置いたという意味ですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 あのときはまきが山のごとく来たのですね。山のごとく来たから、置き場所がなくなつたのでしよう。それで業者としては、この上自分には場所ができないもんだから、手のつかぬものは、これは政府と日通と業者で話合つてやつたんだろうと思います。これだけのものは日通で保管してもらいたいというようなことでやつたということを聞いております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そういたしますと、政府が買上げた炭、まき、こういうようなものの一切を輸送する場合には、日通を経てやつているわけですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは今申し上げましたように、発駅ホームから着駅ホームまでで、海上輸送とかいうものは日通ではやつておりません。ほかの業者がやつておるわけです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それでは海上輸送以外のものは、みな日通にかかつておるのですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 日通でやつております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そうすると、海上輸送で扱われた金額と、あなたの方で扱つた金額のすべてを出しますと、一年間に動いた炭とかまきの数量はわかりますね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 わかります。数量はここに出しております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 あとでそれを見せてもらいますから……。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それでよろしゆうございますか。

田渕光一自由党

○田渕委員 大久保さんは、さつき委員長の言つた輸送数量から見て、生産者及び集荷業者側の不正または過失に対して赤字が出たのかという問題について、この責任は山元で負うべきものである。それが大体の原因だろうとおつしやつておるのですが、昨日の全森連の連中は、ほとんど貨車から落ちたのが多いだろう、こう言うのです。業者の方ではまきが貨車から落ちたもので、いかにも日通にふまじめな輸送のあるようなことを言われておる。そんなことはわれわれ取入れません。受入れませんけれども、少くとも山元にその責任は負荷されるだろうというようなことを御想像なさることは、山元だけでこの五十何億円という赤字が出るとお考えかも知れませんが、あなたの御常識からして、その山元の負荷というようなことだけでこれだけの赤字が出ると思われるのですか。もう少しあなたの御感想があるのではないですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 ただいま山元から大部分の損害が起きたかのごとく私が答弁したようにおつしやいますけれども、これはちよつと私は……。

田渕光一自由党

○田渕委員 そうあなたはおつしやつた。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 いえ、私はそういう答弁はしていない。

田渕光一自由党

○田渕委員 山元のあつちこつちで起つたと言つたでしよう。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 五十四億の赤字は、そういうあらゆるものが結集した結果で、必ずしも山元が大部分だというような答弁は私はしていない。ということは、これは御承知のように、台風とかそういうもので相当な減耗が起きています。これは輸送上からいつてもそうです。それから生産業者が、それは日通が扱つている途中で落ちた、こういうことを言つておるということについては、これは今言う通り、われわれは落ちなものの弁金は政府に出しておるので、これで赤字が起きようわけがない。今の大体五十四億の赤字はどこから起きたかということは、これはその当時の需給調節あるいは生産事情、そういうものから考えてみて起きたことであつて、ただ單に山元で起きたとは私は言わない。御訂正願えれば‥‥。

田渕光一自由党

○田渕委員 そこはわかりました。そこで伺いますが、そうすると、二十二年に扱つた大体の輸送費というもの一は、一億四千六百万円である。二十三年度は十二億九千三百万円、こういうふうにふえておる。約八倍くらいになつておるですな。こういうようなことは、一体貨物運賃もそう上つておらぬし、数量も国民の消費量ですからそれほど変化がないですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 貨物運賃というものは上つております。第一、鉄道運賃は三回上つております。このほかに小運送の認可料金も上つておる。数量は昭和二十三年度においては三百十万トンの数量をやつている。それ以前にはこの数量と非常な相違があります。昭和二十二年では百四十六万三千六百六十九トンしかやつておりませんが、ところが昭和二十三年は三百十万九千五百二十五トンやつております。これは運賃がかざんだというのみではない。昭和二十一年から二十二年、二十三年度には、鉄道運賃は三回も上つております。そのほかに小運送認可料金も二回ばかり上つております。その結果こういう数字が出たわけです。

田渕光一自由党

○田渕委員 伺いますが、小運送料金はあなたの方に関係はないのですか。貨車発駅から着駅までのオン・レールだけの運賃をとつておつたのだから、小運送料とか、横持料とか何とかいうものはないのですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 構持料も貨物積みおろし料も上つておるのです。

田渕光一自由党

○田渕委員 そうすると、あなたがさつき横田さんから聞かれたとき、要するに発駅から着駅までを扱うだけであつて、積込料もあるいは横持料も入つていないような御答弁であつたが‥‥。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 ホームから貨車に積むまでの費用ですね。百メートル以内ならば政府が品物を持つて来たものはわれわれは受取らなければならぬ。だから三十メートル以上は横持料が入つております。しかし今の委員長のお聞きになりたのは、橘持料というものは普通の横持料でなくて、卸売業者がもらつた横持料のことをお聞きになるから、私はそう答えた。

田渕光一自由党

○田渕委員 けれどもこれは関連しておるんですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 しかしこれは違う。日通の横持料というものは着じやない。発駅で荷を受けて、それが百メートル以内、あるいは五百メートル以内にある場合には、われわれは受領証を出して受けなければならない。それに対する横持料はもらつておる。

田渕光一自由党

○田渕委員 そこで伺いたいのですが、要するに横持料がなぜ出て来たかというと、結局要するに発駅の貨車まわりが悪いから、駅傍貯炭がいつぱいになつて来てしまう。そこで駅に置けないから駅の近くに動かすということで、百メートルから二百メートルという所に置く。大体駅に入るのがほんとうですが、駅のホームにどんどん、出て来て、置けないから、そこで駅以外の近い所に置く。その百メートル二百メートルの所にあるものを、貨車べ積み込むまでの料金はあなたの方でとつておるのでしよう。これを横持料として、山が同時に請求しておるんでしよう。この山元生産業者、代行機関の方で横持料あるいは特別の運賃料金をくれと要求する場合には、あなたの方も一緒に請求したのじやないか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 われわれの方舞います。われわれの方はそういうものじやない。

田渕光一自由党

○田渕委員 ではどうして二十二年度の輸送額とつまり輸送費と、二十三年度の十二億九千三百万円、それは社会党内閣のときに二倍運賃を上げたことも知つておりますけれども、單に量が倍しかないものが八倍の運賃がかかるということはないわけです。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは御疑念があれば、われわれの方で物価庁の認可を受けた原価計算がありますから、それをお届けします。

田渕光一自由党

○田渕委員 私の伺うのはそうじやい。要は二十三年の八月になると登録制になつて来る。そこで今まで出なかつたものが出て来る。もちろん値下りもありましよう。それも原因にはなりましようが、きのうまで調べた上ではこういうことになつておる。大体生産者が政府の代行機関として管理も検収一切やつておる。農林省の林野庁がやるのじやなくして、林野庁の木炭事務所が検収員の補佐というものを生産者にやらせておる。生産者からチケットを出しておるのは事実です。おそらくマル通はこんなことはなかろうと思うが、鉄道の貨車の総数とか、発駅からのあれの動きはすべてわかつて来るのですから、けれどもあまりにも金額が一ぺんに厖大になつてしまつた。ふえたとはいいながら、それで現実にはいよいよ卸業者に渡すときには品物がなくてその間にわれわれはどうしても割切れぬものがある。からチケットを出して赤字があるということ、そこをわれわれとしては一応疑う。なぜ疑うかといえば、こういうことになる。私も事業者です。ともあれあなたは御存じないかもしれぬが、木炭などという政府事業に対しては、特別サービス料を出せない。たとえば五十貨車入つてももうからぬものはやらない。貨車の主任、助役というものに相当の買収費を出さなければならぬ。青森のりんごではつきりしておるではないか。一貨車に対して五万円も十一万円も出しておる。それによつて不必要なものを運んでおる。戦時中からもそうであつた。飛行機の生産が忙しくて、軍が着剣でもつてやつておる。賄賂を使わなければやれなかつた、これは事実だ。われわれはそれを握つておるのです。そういう式でマル通が相当な利益になるのでなければ扱わない。扱わないから滞貨が駅にどんどん出て来る。滞貨が出て来るから結局貨車まわりがないと言つて、故意にまわさなかつたものがある。これは御存じありませんか、薪炭係長として‥‥。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 一、二はそういうことはありました。

田渕光一自由党

○田渕委員 一、二ではありません。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 われわれとしては薪炭の輸送に非常な努力をして来た。それだからあれだけの品物が来て、消費地にそういうような燃料危機というものが起きていない‥‥。

田渕光一自由党

○田渕委員 努力をされたならば、なぜ山元の一部に五十何億という赤字が出て来たのか。風化が出るようなところであつたら、なるほどそれは持つて来なければならぬ。貨車があいておれば、駅頭貯炭なんかしないで、あなたの方でどんどん運んでやれば言いう赤字は起きやせぬ‥‥。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは鉄道でお聞きにならないと、われわれの方では‥‥。

田渕光一自由党

○田渕委員 鉄道ではない。あなたの方です。あなたの方で貨車を便宜的に良心的にまわしてやれば、山元からでもどんどん持つ乗る。それなのに政府事業に対しては駅々に貨車があつてもまわさない。民間事業の方には二千や享やつて貨車どんどんまわしておる。そうして政府で扱うのはもうからぬからと言つて‥‥。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 あなたはどこのことをお話になるかわかりませんけれども、そういう面は鉄道を……。

田渕光一自由党

○田渕委員 私はここではつきり速記をとつて言つておるのですから……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 私の方ではあらゆる努力をして輸送に協力した。そのためにとにかく政府が予想した以上の輸送を完成している、こういうように考えている。それはいろいろ見解の相違もありましよう。ありましようけれども、われわれとしてはこの薪炭輸送はどうしても……。

田渕光一自由党

○田渕委員 あなたと議論するのはよして次に伺います。  それならば先ほどあなたのおつしやつたまきが、たとえば三尺のわくのものが二尺五寸とはつきりされておるのに、その少量なものをあなたの方で知りながらこれを運んでおるというあなたの方に責任はある。ほんとうは三尺の寸法ではないか。三尺の寸法のものを二尺五寸と承知しながら、これで誠心誠意やつておると言うけれども、良心的にやつておりはしないではないか。迷惑するのは消費者の国民である。三尺ということになつておるが、二尺五寸しかない。これを消費者の国民が使うのであれば、国民としては小さいものを受けて、何か知らぬが五十何億という赤字を負担して行かなければならぬ。これは当時日通が責任をもつて現地に指令して嚴重にやつていないからである。誠心誠意やつたと言うが、現にやつていない。生産業者も惡いが、マル通も惡い。とにかくあらゆるものが結託して、木炭五十何億という赤字を出したとしか思えない。それでもあなたは責任を感じないか。誠心誠意といつて逃げますが、現に三尺のものが二尺五寸しかない。それを政府がやつたんだという。政府のものであろうとだれのものであろうと、品物を運ぶというものは——少くとも貨車料を普通の三尺の料金をとつておる。おそらく十二億九千万円のうもその一割の一億二千九百万円というものは負けてないでしよう。規定通りのものをとつておるでしよう。これは国策から言つてもマル通が最も大事だから、その将来に対して申し上げるわけです。ほんとうに十トン貨車に十トン割当てて輸送するならばいいが、三十トンのものを運ぶのに何貨車もあの高い石炭で輸送されておるということになるのではないか、これはまつたくマル通の責任です。こういうような大きな責任があなたの方にもあるわけです。拂うとか拂わぬとかいうのでなくて、精神的に済まぬことだと思いませんか、薪炭係長として……。私はそれを聞きたい。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 ただいまのお話はよくわかりました。われわれも薪炭の輸送につきましては、非常に政府とタイアツプしまして、そうして各地に打合会を設けまして、しかも現場監督官というものを流して、これが事故防止については非常な努力をした。しかし今おつしやいますように、まきの二尺七寸は現地では巻尺ではかつてやつても、輸送の途中の動揺によつて一寸か五分くらいは少くなる、これは争えない事実です。それから山で生木を二尺七寸で切つたものも、停車場に来れば一寸や一寸五分は少くなる、これも争えない事実です。しかしそれを一切われわれの力でこれを拒否するということは。われわれサービス事業としてできないことです。この点については政府の、あるいは県の林務課長等にも連絡をして、こういうものを出してもらつては困るということまでわれわれは努力してやつて来た。しかしそれについては、そういう事前におけるものまでもわれわれは責任をもつて解決しなければならぬという立場になつて今解決しておるのでありますから、それはあなたが言われるようにいいものを必ず持つて来い、これはあたり前の話です。これがその当時でき得なかつたということは、そのときの社会情勢が非常に惡かつた。終戰後におけるところの日本の社会情勢から考えてみて、これをただ良心的にやれといつてもできるものではない、私はそう思います。終戰後におけるところの社会事情からいつても、そういうものが確実に行われたのがどこにありますか。一般的に言うて非常な惡い傾向にあつたときに、われわれはしかも認可料金においてこれをやつて来た。

田渕光一自由党

○田渕委員 それはあなたの……。社会情勢が惡いから人はどろぼうをしてもよいとか何とか言つておるが、ほとんど国家の運送機関であるくらいの今日の日通が、少くとも三尺なければならぬものを二尺五寸、二尺七寸と知りながら輸送して、料金だけはきちんと一人前にとつておる。それをあなたに言いたいのです。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは先ほど申し上げたように、われわれは巻尺を全部買つてやつた。それから木炭のはかりも買つてやつた。これは百万円ばかりかかつた。これを備えつけて、そうしてやつていて、なおかつそういうような問題が起きたのであります。これ以上われわれに全部そういう面の責任を持てと言われても持てないのであります。

田渕光一自由党

○田渕委員 全部の責任を持てと言うのではない。この五十何億の赤字を出したことに対して、日通としては一部の責任もあるし、この中には日通が誠心誠意サービスをやつて、国民の金を運賃だけはきちつととつておる。そうして実際において三尺なら三尺、四貫なら四貫なければならないものが三貫五百、国民はあてつけられたものをみな受けつけておる。小売業者は国民に配給するにはみんな現金を持つて来なければ配達しない。消費者は金をとられてしまつておる。小売業者で停滞しておるか、卸売業者で停滞しておるが、あるいは薪炭企業連合会の方でどうたつておるか、あるいはマル通がもつとしつかりしておつたならば——私はそこまで言いたくなけれども、少くとも生産者団体の検收員を置いて書きつけを出しておるという点、日通と各駅各駅の貨車主任あるいは貨車助役、貨車掛との間には公文書の偽造はできておらないか、この点につてあなたがそこまでおつしやるなら私どもは調査に行くのだからはつきり握つて来ましよう。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これ以上議論をしてもしようがないです。これは個人の仕事だつたらそういうものを受取る者もおらぬし、渡す者もないはずです。それはあなたは認めるでしよう。やむを得なかつたのでしよう。やむを得なかつただろうが、これは個人の仕事だつたら、三尺のものが二尺五寸しかないならば、みうみす損をするから。受取りやしない。あなた方だつて受取らないでしよう。これは渡す者も国家のものだからどうもしかたがない。やかましいから運送店の方も目をつぶつて運送してやつた。結局そこへ行つたら消費者や小売業者が泣寝入りに終らされる。これが実情ですよ。何といつてもあなただけの責任だとは言いません。あなたの言われる通り、統制というものは不可解なところもあつたでしようが、これは実際われわれとしてみてははなはだ遺憾だと思います。あなただけの責任じやないのです。そんなものをとつたらみすみす損をするのだから、ほんとうの商売人にやらせたらとるわけはない。また持つて来たらたいへんなことが起るから持つて来るわけもない。それを持つて来るやつも持つて来るやつ、運ぶやつも運ぶやつ、受取るやつも受取るやつ、全部でなくなつておる。これだけは間違いないことだ。ぞれ以上のくつを言つてもしようがないですよ。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 先ほど尋ねましたときに、何か資料があるようなことを言つておられたがこれですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 それは数量なんです。二十一年度から二十四年度までに扱つた数量です。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 もつとはつきりしたものがあるでしようね。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それはあるだろう。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 はい。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 私がなぜ聞きたいかと申しますと、先ほど聞いておりましたときに鳥取、島根のしばが出ましたけれども、ちようどあれは輸送してはいけないものである。にもかかわらず日通関係の人の口添えがありますと、そのしばが来ておる。たしかに規格にひつかかるなと思うものが来ておる。ところが配給のしばがおそい。あなたに言わせるとしばがたくさんあつて扱かつたとおつしやる。その扱つた年度別の実績を見ますと実にあきれたものです。二十一年、二十二年、二十三年、二十四年に扱つた品種が書いてあつて、收入の総額として二十四億四千九百八十万六千百八十円九十二銭と書いてあるだけだ。これだから私たちが何を聞いても末端のことでわかりません。正しくやつておつたのです。政府が言うたよりもつと成績を上げました。そう言われると、そうですかと引下るよりしようがない。だから私が聞きたいのは、今度お帰りになりましたら、やはり大阪の日通もあなたの責任下にあるのでしようから、島根、鳥取からのしばの品種、それから来た後にそれをだれに渡したか、そうしてその間に保管するのに一体どれだけの理由があつてやつたか、はつきりさせてください。そうしないとこんなもの何を見てもわかりません。  それからもう一つこの赤字の内容ですが、出荷したものの発送報告書が発行されていなかつたのが大きな赤字の原因になつておる。現に三浦君が八月一日の何委員会が、薪炭の赤字問題を論議されたときに言うておるのです。だがこういうような場合において、発送報告書というものはだれが書くのか。またあなた自身かつてにつくた事実があるかないか。それを受取つた人があるかないか知りたいために、各府県においてはだれが発送して、どこのだれに渡したか。木炭事務所なら木炭事務所の所長でよろしいのですから、だれに渡したかということをお帰りになつてから、きようのように興奮しないで、もつと落ちついてやつてもらえませんか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 発送報告書というものはみんな残つています。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そういうものは燒いてしまつたのではないですか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 二十一年までは燒いてありません。これから後は残つております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 間違いないですね。もらいに行きますよ。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保委員 発送報告は各駅にあります。各運送店にみんなあります。だから今はこういう問題があるのです。発送報告は出ておりまして、そして貨車の着かないものがある。これを今調べている。これは全国で岩手だけは一番大きいのですけれども、木炭事務所は整理がついていない。それで私の方で全部書き出しまして、同月何日に受領証をとつておるものは政府に報告している。これは全国で五十車くらいはあると思います。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それがいわゆる空気木炭だ。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 これは鉄道甲片がついておつて、二十一年度、二十二年度のはわからないのです。鉄道はみんな書類をなくしていますから、それを今どういうわけで甲片があるものが着いていないかということを調査しております。そういうのが若干あります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それは現地へ行つたら調べてごらんなさい。必ずあるということを……。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 海上輸送と陸上輸送はどのくらいの振合いで輸送していますか。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 半々くらいでしよう。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それではあなたのところは年代によつても違いますか。二十四年になつてから輸送するのが非常に少いですね。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 二十四年は七月におしまいになつております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 大体二十三年を例にとりまして、十二億に相当するような輸送だつたらどのくらい輸送できるのですか。こまかく書いていないですが……。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 平トンで内訳に俵数が書いてあります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 借りて行きます。

大久保正市日本通運株式会社農林課薪炭係長

○大久保証人 ええどうぞ。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それでは済みました。  では三十分休憩いたします。     午後一時三十九分休憩      ————◇—————     午後二時四十八分開議

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 休憩前に引続き会議を開きます。  ただいまお見えの証人は工藤裕雄、山室章、以上二人ですな。ではこれより薪炭需給調節特別会計赤字問題につき、証言を求めることになりますが、証言を求める前に、各証人に一言申し上げますが、昭和二十二年法律第二百二十五号議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならぬことと相なつております。  宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が証人または証人の配偶者四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者、またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは三月以上十年以下の懲役に処せられることとなつておるのであります。一応このことを御承知になつておいていただきたいと思います。  では法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。御起立を願います。     〔証人工藤裕雄君各証人を代表して朗読〕    宣誓書   良心に従つて真実を述べ、何事もかくさず、又何事もつけ加えないことを誓います。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 署名捺印願います。     〔各証人宣誓書に署名捺印〕

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 証言を求めますのは工藤さん、それから山室さんにしますから、山室さんはもう一度控室でお待ちください。  あなたは元日本海運仲立企業組合木船部長をおやりでしたか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 さようでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 いつからいつまでです。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 昭和十九年四月一日から二十五年三月三十一日まで勤めておりました。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それでどうしておやめになつたのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 今年の三月三十一日で組合が解散になりましたから、同時にやめました。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 あなたの方の組合で薪炭海上輸送の代行業務をやつておられたことがありますか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 中間の仲立業の組合ということです。それはいわゆる中間においての業務をつかさどつておるわけです。代行ということはいたしておりません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 具体的に言うとどういうことをするのです。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 われわれは荷主と船主の中間におつて、代行でなく、取次の業務をしておつたわけです。代行となると仕事をまかされたということになりますけれども、そうでなくして中間におつて……。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そして輸送業者に仕事を引受けさせることの業務……。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 仕事の引受けじやございません。輸送したものに対する計算書、運賃の請求、それからそれを持つて政府の方に請求して、その運賃をとつて船主の方へお渡しする、こういう業務でございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 仕事のあつせんはやらぬわけですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 さようでございます。運賃の授受ですな。それからあるいはまたトラブルの起きた場合、その者に折衝してどちらにも御満足の行くようにあつせんいたします。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 この薪炭特別会計に関する海上輸送業者としては、あなたのところのほかにまだどういうものがおりましたか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 私のほかには地方々々によりましていろいろな部門がございます。そういう方面は詳しく存じません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 あなたの方の組合加入者であるところの機帆船‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 私の方には機帆船というものは加入しておりません。私らの方の組合というものは、昭和十何年かの海運法によりまして、海運仲立業組合の仲立業者が寄り集まつて組織したのであります。ですから船主などは入つておりません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうすると仲立業者だけですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 さようでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうするとほんとうの輸送する者は機帆船の所有者でしよう。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 さようでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それからそのほかに船舶運営会所属の大型汽船があつたのじやありませんか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 それらは運営会の外郭としてありまして、業務というのは運賃取立とか何とかいうことだけをやつておりました。それですから輸送ということについてはわれわれはタッチしておりません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 この運営会に所属する組合は主として大型の汽船だつたのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 運営会の方は鋼船、大型船ばかりやつておりました。私の方は機帆船ばかりをやつておりした。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そのほかまだありましたか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そのほかはございませんでした。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 あなた方の方へ入らぬ地区の小さい船がありましたか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 第一種船以外のものは機帆船、地区船と言つております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それはあなた方は取扱わなかつたのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 私は関係しておりません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それはだれがやつたのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 それは地方々々の連絡をしている人はやつておりました。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 大型汽船はだれがやつたのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 大型汽船は運営会ですから、われわれの方がほとんどやつておりません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 しかしあなたは機帆船だけだと言われましたが‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 機帆船だけでなしに、大型船というか、鋼船のことを言うのです。運営会には機帆船は関係しておりません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 だからあなたの方でやつたというのでしよう。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 機帆船の一種船というやつです。中央船だけ関係しておりました。地方の方は関係しておりません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 よくわからない。運営会に属しておつた大型汽船は、あなたの方で取扱わぬというわけでしよう。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 運営会の方は取扱つております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 運営会の方は取扱つておる。そうでない機帆船は‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 地区機帆船と言いますね。地区機帆船は私らの方はやつておりません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 地区でない機帆船は‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 私らの方でやつております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうするとあなたの方は大型と機帆船もですね。それからあなたのところで取扱わぬ大型船というのはまだほかにあるのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 大型船というのはどういうのですか。機帆船の大きい形ですか。あるいは鋼船の‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 汽船。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 汽船も運営会に所属しておりますから、あの当時は汽船は運営会一本になつております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうするとあなたの方は機帆船だけなんですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 さようでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 汽船の方は運営会がやつておつたのですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そうでございます。運営会に一括されておつたのです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうすると、あなたの方で取扱つておられる仕事の内容は、先ほど聞いたように契約の仲立ち、運賃授受の仲立ち、それから問題が起つたときの解決、こういうことですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 さようでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 運賃の決定等については、これはきまつておつて、別にいらぬのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 運賃の決定というのは、これは政府、いわゆる新炭課と、それから船主といろいろ利害が反しておりますから、そこにいろいろ要求がございます。それを両者がある妥結点までこぎつけまして、会議の上運賃の決定を以前はやつておりましたけれども、物価庁の庁令が出てから、もう一定しおります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これは常に一定しておつて、ほかに‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 ただそれは一定しておりましたのは、最高点を抑えておりまして、それ以下というものはどこまでいつてもさしつかえないというものでございます。けれどもその当時以前は非常に海運市場も強かつた時分ですから、なかなか船主の方も政府の言う通りになりません。それでレートだけはマル公にいたしまして、そのほかのサービスとして、普通十八俵一トンになつておりますけれども、二十俵にしたり、二十三俵にしたり、俵数によつて政府の方にサービスして輸送しておりました。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 何かそのほかに横持料だとか、それから特に費用がかかつたとかいつてとるようなことはないのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そのほかにはずつとおそくなりましてから、手数がかかつたものに対する取扱い料などというものを受けておつたようでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それはやはり物価庁の許可を得てですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 さようでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そういうものの決定は、やはりあなたの方と薪炭特別会計とでやるのではないのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 さようでございます。交渉しまして‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そして各機帆船でこの通りやつてくれといつて、この通りやられるわけですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 はい。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それで支拂いの方法はどういうことになるのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 支拂いの方法は、本船が揚げ地へ着船いたしますと、そこで積荷協定書というものが一艘々々私の手元へ参ります。その積荷協定書に基いて運賃を計算いたしまして、薪炭課の方へ請求いたします。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 その協定書というものは‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 何時何十分にこれだけ積んだという、そこには積地の薪炭事務所のサインをしております。それは積地の方の協定書で、揚げ地の方へ行きますと、同じフォームのものへ揚げ地の方の薪炭事務所の代行者が判を押している。それを二枚届けて初めて運賃請求ということにしております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そういうふうにして木炭事務所から金を受取るのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 いえ、私らの方のやつているのは全部薪炭課へ請求いたしまして‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 林野庁の‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 さようでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 運送中に起つた事故に対する損害の負担はどういうことになつておりますか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 その事故というのがいろいろございますけれども、どういう点を称して事故というのですか。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 普通言つているでしよう。量目が足らぬ場合とか‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そういうことは輸送船に限つては無関係です。なぜかというと、今申し上げました通り、協定書ですね、何千俵積んだという積地の方で協定にサインをしたものを渡します。そのまま揚げ地へ持つて行つてお渡しすると、今度は揚げ地の方でそれだけ受取つた、いわゆる合数の意味をなすわけでございますね。その協定書によつてわれわれ計算して、薪炭課の方へ請求するのでございますから‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 あなたの方は揚げ地では卸売業者に直接渡すのでしよう。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 いえ、私らの方では第三者に渡さないのです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 だれに渡すのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 薪炭事務所というものがございますね、その代行者でなければ渡さぬことになつております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうですが。卸売業者に渡すのではないのですね、陸運と大分違いますね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 卸売業者ということは——私らの方では、何しろ官の荷物でございましよう、その当時統制ですから、卸売業者へは渡すということはないはずです。官の代行した人にお渡しするわけでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 実例を言えばだれですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 たとえば東京都へ行くと、東京の木炭事務所の、その指定を受けた方へお渡しするわけでございます。ですから、われわれの方、輸送者は、卸売業者とかそういう方には直接渡しません。あるいはその代行を受けた方々が、卸売業者であるかもしれませんけれども。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 指定業者というと、その代行業者ですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 指定業者というのは、薪炭課の方の代行をされたお店でしよう。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 森林組合だとか、そういうものですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そういうことになりましようか

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 全販連とか‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 けれどもわれわれの方では、別に卸売業者だからどうとか、あるいは小売業者だからどうとかいうのでなしに、薪炭事務所の代行を委任された人の方へお渡しする建前になつております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 いずれにしましても、途中で荷受書に書いてあるものと違つたものが着くということはあり得ることじやないのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そういう銘柄に対しては責任を持ちません。それはなぜかというと、昭和二十一年の当時は、先ほども申し上げました通り、海運界は非常に好調であつたために、当時は薪炭はあまり喜ばれませんでした。それに持つて行つて、たまたま歩減りをするとか、銘柄がどうするとかいうようなことがありましたので、船主の方もあまり好かなかつたのです。それで私ら中に入りまして、それじやそういう銘柄や数量が減つたということは無関係にしようというので、そういうことは責任を持たずに、積んで来たものをそのままお渡しするということで運んで参りました。そのことについてね薪炭課の方と常に打合せしたこともございました。御承知の通りわれわれはしろうとですから、これは木炭であると言われると、もうどういう銘柄のものであるか一向わかりません。薪炭課の方に後日私としてそういう意見を申し上げたことがあるのですが、これは松だとか、これがかしだとか、そんならいつそのこと、ここで色わけをしたらどうか。そうすると赤は松だとか、あるいは白は何であるということは、しろうとでも銘柄はわかる。ただあの通りなわでゆわえたものを持つて行つて、これは何であるから、違つたからお前の方で弁償せいと言つたところで、とうていこれは責任を負いかねるものであるから、どこまでも責任を負わすのであるならば、あるいはレッテルをつけるとか、あるいはなわで色わけをするとか、そういう方法であれば、船主に対してもある程度の責任は負わせるけれども、現在のやり方であつたならば、これに対して銘柄が違うから責任を負えということは、とうていできかねるというので、しばらく銘柄ということに対しては、現在のままにして責任を持たずに運んでもらいます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 目減りはそうかもしれませんが、故において違つていたらどうします。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 個数は無関係ということになつております。それはなぜかというと、運営会の方では船場を提供するわけです。ですから一般に何万俵積もうと、あるいは、また普通でしたらば五万俵積むものが五万五千積んでも運営会は責任はない。そのかわり四万八千より積まなかつたといつても運営会が責任を負わぬ。ですから個数無関係という契約になつております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それはいいが、これと私の言うのとは違います。たとえば盗難にあつたらどうだ。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 ですからそれは契約書にこういうことをうたつております。重大なる過失とか、あるいは悪意とかいうことであれば輸送者は責任を負いますけれども、その以外のことについては責任を負うておりません。ですからそれはもう契約の條項の中に入つております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 お持ちですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 いいえ持つて参りませんが、薪炭課の方にお届けしてあるはずです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうすると盗難があつても‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 悪意であると当然‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 盗難が悪意ならば、自分が盗んだということになるでしよう。悪意の盗難ということは、自分が盗んだことになる‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 盗難ということではなく、そこには総括的に悪意というように書いてあります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 この契約の相手方は、あなたのところではないのですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 私の方は仲介ですから‥‥。一番おしまいの方に書いてあります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 川崎近海汽船株式会社外十八社ということになつております。ね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 さようでございます。それは連署でみな契約してあります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 二十三年の八月になつて、また別の協定書ができましたね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 はい。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これでは責任を負うことになつたのじやないですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 二十三年ですか。二十四年ではございませんか。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 二十三年八月三十一日になつております。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そうですか。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これは検收をすることになつて、そうして検收をしたにもかかわらず、違つておれば責任を負うのでしよう。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 さようでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 前項の荷渡し現品と発送報告書面記載の相違により甲に損害を及ぼしたときは、甲の認定により、乙その責に任ず。こういうことになつておりますね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 二十三年の契約後、そういう條項を加えたのであります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これはどうしてあとで附加えられたのですか。やはり相当不都合があつたからではないですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 不都合があつたばかりではなく、揚げ地の方でよくそういうような積荷に対する苦情が諸所方々から出ましたから、それでやむを得ず船主も泣寝入りで、その條項を入れたわけです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 たいへんなものだつたでしよう。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 ええ、たいへんなものでした。われわれも先ほども申し上げました通り、荷姿といろものは全然わかりませんでしたからね。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 要するに先ほどあなたがおつしやつたように、荷受書をつくると言われるのですが、荷受書といつても、こういうものを受けたといいながら、調べないで受けるのだから、あつたかどうかわからない。荷受書はわれわれから言わしたからですよ。それが向うに着いたら違つていた。それはきまりきつたことだ。ただ紙をもらつただけで、現品と引合せにしなければ、何が着いて来るか。からす木炭どころの騒ぎではない、空気木炭でも何でも出て来ますよ。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 われわれとしてはつきり申し上げられません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 人間の世界だから、われわれにはすぐそういうことはわかる‥‥。  それでその後になつて、そういう検收をすることになつて、検収をしたらあまり問題が起らぬようになりましたか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 問題は起りませんし、そういう條項になつてから、船主の方も弁償ということが起つて参りますから‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 相当注意をするようになつた‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 さようでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 しかしそれでも問題が起きてはいるでしよう。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 おります。それですから、片つばしから弁償を出しておりますから‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 仰せつけられる‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 ええ。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 この現品の受渡し並びに検收方法について、ほかの方はどういうことをやつておりましたか。御承知ないですか。みな同じですか、

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 その方ははつきり申し上げかねる‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 今あなたの方は日本海運仲立組合でやつたというのは十八社。そのほかは先ほど聞いた船舶運営会でやつておる。それからあと地区は地区々々でやつておる‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そうでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 あまり聞いておりませんか。どういう方法でやつておるのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 地区の方は存じません。たいてい地区の方もそれにならつてはおるだろうと思いますけれども‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 現在起つておりまするそういう問題は、主としてどういうことですか。その後起つた問題は‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 現在といつたところで今二十五年からですと‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 二十三年八月以降、この契約をしてからどういう問題がおもに起りましたか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 問題という問題は、現在のところは何もひつかかつておることはございません。ただ弁償金の問題だけです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 だからどういうことで弁償させられたか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 それはやはり数量が減つておる‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 第一番は数量ですか。数と量、量というのは目減りですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 目減り、そうです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 数と量は違いますね。数は初めからなかつたのがあることになつておるのだ。それから量はあるけれども減つて行つた。初めからあるけれども、少いものを積んだ。こういうことになりますね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 われわれの言う目減りです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 だから数と量ですね。それから品質、銘柄ですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 銘柄は大分やかましい何は出ておるのですけれども、今天くだりに損害要求をされておるのは、今の銘柄の中に入つております。それで今折衝しておる船会社もございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これはあなたが直接おやりにならぬからおわかりにならないかもしれませんが、検收するといつても、実際やつておりましたか、どうですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 検收は不可能でございましよう。片方は御承知の通り本船が一時間でもおれば、一々それだけやはり滞船料という費用がかかるのですから、何でもはしけで積みおろしをして、そうしてそこで台数で揚げ荷の協定書をもらうというのですから、実際の検收ということ輸送船としては不可能だろうと思います。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そういうものに対して、それはおれの方で負担すべきものでない、国家が負担すべきものだ、これはおれの方で負担すべきものだという何か区別のつくものはございませんでしたか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 私としては聞いておりませんですが‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これは陸運でもあることですが、実際はそういうのでめちやくちやに持つて来る。調べておつたのでは手間がかかる。手間がかかるどころではない、不可能だというのですがね。着いたものは着いたままではなかなか受取れませんから、悪いものが来ておつても、それでもたいていとつておつたのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 たいていそれでみなパスしておりました。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうすると、結局配給を受ける消費者がばかをみるわけですな。  これは先ほども言つたのですが、実際はそうであつたかもしれぬが、これを個人の仕事でやつてごらんなさい。そういうことはあり得べきものではないのですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 それはそうでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これがこういう薪炭の特別会計なるがゆえに起るということについて、あなたどうお気づきになりますか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 これは現在のわれわれの海運界から申し上げますと、現在の海運界は非常に不況になつております。それから二十一、二年というと、今日から見ると、海運界というものは相当いい。やはりこういうことは、海運界に支配されるようなことも、一つの原因ではないかと思います。不況であると、やはり親切に取扱いますが、景気がいいと、勢い薪炭などあまり芳ばしくない荷物ですから、どうしても粗雑になるということが、一つあるのではないかと思います

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そういうこともあるかもしらぬが、個人の商売だつたら、そんな消炭みたいなものを受取りませぬな。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 それはぞうでしような。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 根本は損をしても個人に降りかからぬというところにあるのではないですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 多分ございましよう。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 多分どころでない。そうなると、われわれとしてまことに嘆かわしいことだと思わざるを得ないのです。だからここで調べるのですがね。最も大きな実例としては、昭和二十二年十二月十八日、釧路発同月二十三日芝浦着、大栄丸で輸送した木炭の事故率が四四・四九%、ですから半分しかなかつたという話ですが、そういうことは御承知ですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 それは話に聞いておりますけれども、どうも私は運営会の方にタッチしておりませんから‥‥。その係からの話によりますと、これは運営会の取扱いですが、運営会の船ですから、そう赤字になるのも論外だという話をしておりましたですが、それは何かというと、その大栄丸も、契約するときには個数の関係で船腹で提供してある。ですから、それは、政府の代行者がそれを契約したのだと思います。大栄丸はたしか薪炭課直接じやないと思います。その代行者でやる。一般を提供しておりました。ですから、台数ということについては、運営会の責任はないわけです。積んで来たものを直ぐ芝浦で渡す。ですから、たしか受渡しも台数ということになつておるのではないかと思います。そのまま運賃を請求してとつておりますから‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 いや、それは数量も調べないで、何方俵ある、うん、そうかと言つてとるのですから、どれだけのものが入つておるかわからぬ。さて着いてみると、先ほどのいわゆる荷受書と違う。これが問題になるのでしよう。これから起つだのですよ。冷凍木炭というのは‥‥。ばら積みでぬらして来たのだから、一かたまりの氷になつてしまつていて、それが目方ばかり多くてたいへんなものだつた。冷凍木炭というのは、これを言つているのです。調べぬで積んでおるのですから、何でも入れさえすればよかつたというのだから、着いてみればないのはあたりまえだ。これは最も代表的に言われておることだが、そんなことはざらにあると思われますがね。われわれの想像しているのも‥‥。結局これはどう解決したのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 それは運営会の方は、ただ船腹契約したものをそのまま船腹契約運賃だけもらつておりますから‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 代行者が責任を負うわけか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 運営会としては何も関係しておりません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 責任ないことにきめてあるのか。そうすると代行者が負担するか、代行者が負担しなければ国家の損になるわけか——御承知の通り五十何億という厖大なる赤字が今日現われておるのですが、今私の指摘したようなことに基くが、そのほかにも、こういうばかなことをやつておつたからこういう赤字が出たと気ずかれるようなところはありませんか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 現地の方にあまり関係しておりませんから、申し上げる箇所はございません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それはそうと、昨年の春以後急にたくさん薪炭が出て来たそうですね。これは御承知ですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 はい。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 あなたの方も、揚げてとり手がないような事実はありませんでしたか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そういうことを聞いた覚えはありません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 積んで来たが、おろしても受け手がなくて一ぱいに港で‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 話を聞いておりません。たいてい私らの方は三陸から東京、それから四国から阪神‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 二十四年の春ですよ。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そういうことは聞いておりません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 陸運ではみなあるんですがね。とり手がないものだから、一時たいては運送業者で預かつておつたのですよ、国家の保管にして。海運業者だつてそういうことがあつたと思うのですが、そういうことはないでしようか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 ございません。われわれの方でやつておる機帆船会社で、そういうことがありますれば、いの一番にわれわれの方の耳に入らなければならぬのですけれども、そういうことは聞いた覚えはございません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 もつともあなたの方としては、直接木炭事務所へ渡すというのですから、あとの方は木炭事務所と卸売業者との話になるわけですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そうです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それにしても現実にそういうことが現われているそうだが、あなたは東京にいるのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そうです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 東京のどこにいるのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 東京の日本橋におります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 日本橋のどこですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 吾服橋です。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 川のふちじやないのですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 ちようど東京駅のうしろですね。丸善のうしろになります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 現実の荷物はごらんになつたことはございませんね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 ございません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そのほか薪炭特別会計として、こんなばかなことをやつておつちやいかぬと気づくようなことはありませんか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 われわれ輸送部門といたしましては、そういうことは気がつきませんでした。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 しかし調べずに荷受証だけとるということは、今初めてわかつたわけでなかろうが、そうすれば人間の世界では、何を持つて来るかもしれない。私の質問はこれで終ります。

田渕光一自由党

○田渕委員 二十三年の八月に契約が更改されて、それからはつきりと責任を持ち出した。それまでは統制であるから、政府のやることであるから、自由な契約をした。これは林野庁の荷主、いわゆる政府と船会社との悪意な契約だ。いかに好況時代であつても、ウエイトで行くか、ヴオリユームで行くか、要するに船腹で行くと言いましても、およそ五十トンの機帆船には何トンの炭が積めるかということは、実績から割り出して船賃を出さなければならぬ。それに荷主が五千俵だと書いたら、よろしいと無條件でこれを五千俵で持つて来て、陸地に揚げたら五千俵だといつて渡す。こういうことではどうもわれわれは納得できぬのです。出す方はそれでいいかもしらぬけれども、受ける方では少くてはそれは数が合わぬ。石炭のようなばら積みじやないから、松炭とびん長とかわり、あるいはなら丸と松炭とかわつたということは、大きな品質においての差はあつても、当時はとにかく火にさえなればよい、暖まればいい、やむを得ぬというような国民の窮迫状態につけ込んでやつておるようですが、銘柄は質の問題で重大ではあるが第二として、第一数量が何ぼあるかわからぬものをそのまま揚げてしまつて、まるで無から無べやつてしまつて、船賃だけとつておる。こういうことになるですね。幾ら機帆船が好況時であつたといいながらも、そう船主ばかりにわがままを言わして、政府の統制しておるところの品物を自由にわけもわからずに持つて行つて、わけもわからずに揚げてしまつたものを、運賃を請求するという基礎はふかしぎなものなんですね。数量的な基礎は出ないですね。それをあなた方は当然として取扱われましたか何、ら良心的に感ずることなく。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 今あなたは悪意ということをおつしやいましたけれども、そういうような気持で、輸送者というものはどの船でも扱つたことはございません。それからもう一つは、数量が空なものをその当時台数として受取る。これもやはり船舶というものに関係しておらぬ方は、あるいは仮説にそういうことを言われるかもしれぬけれども、船というものはちやんとドラフトというものがあつて、一俵や二俵であるとドラフトというものはそう大した関係はございませんけれども、この船に対しては何千俵積むというと、吃水でわかります。ですからこれだけの炭を積んだがということであれば、おそらくそういうような数量をごまかすとか何とかいうことはないはずです。ですから積んだものを悪意で途中で抜荷したとかいうことがあれば、これは当然船主が負担せんければなりませんけれども、そのほかは五千俵積んだものは必ず揚げ地においても五千俵あるはずだ。それで政府の事務所、荷主の代行者のところへ積地の方の協定書を一ぺん見せて、これだけ積んで来たからというて、そこで台数としれ受取つていただくということになつております。

田渕光一自由党

○田渕委員 そこで伺いたいのは、そういう良心的にやられた方もありますが、たとえば、近海機帆船ならそれでいい。朝出ましてあくる口入る。たとえば岩手県で積荷したものが芝浦へ来るという場合に、少くとも三日でも四日でもかかるとすれば、給水あるいは食糧のために寄港する場合がある。そういう場合に、現地で炭と米とか、あるいはその他とかえて行くために、悪意な船主においては。これは炭ばかりでなく、相当物々交換が行われておる実績をわれわれ握つておる。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 それは一種船にはほとんどございません。

田渕光一自由党

○田渕委員 一種船にはなかろうが、従来はそれが当然行われておつた。水面だけで、これくらい入つたということは大体間違いない、われわれもたいていわかる。石炭なんか何十トンあるといつて、揚げてみるとたいてい間違いない。わかるのですけれども、要するに政府の欠陷、機構の欠陷があるのを幸いに、ことに好況時代を幸いに、とにかく運んでくれというときに、そういうことも多少一種船の中にもあつたんじやないですか。あなたは割合に率直におつしやつてくれるのですが、類は類をもつて集まるで、悪意のやつは最初から悪意に出ておるから、そういう一貫した線で出て来たものじやないでしようか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 一種船の場合、あるいは運営会の方の側から申し上げると、私はそれを是認することはできない。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 さつき言つた大栄丸の冷凍木炭なんかというのは、その例じやないですか。何でもばら積みで、ぬれた一かたまりのほんとうに冷凍になつてしまつたものを入れたから、とても重いものになるわけだ。だから芝浦に着いてみると、みんな氷が消えるものだから、半分になつてしまうのです。

田渕光一自由党

○田渕委員 二十三年八月の契約更改から仲立組合が解散される本年の三月三十一日まで、責任を持たれる間に、あなたの方の機帆船で扱つた運送量は概略わかりますか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 それは薪炭課の方に表にして差上げておきました。

田渕光一自由党

○田渕委員 そうすると、事故の起つた損害はどのくらい入れてありますか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 それも一緒になつているはずです。

田渕光一自由党

○田渕委員 そうすると仲立組合の方でやつておられる機帆船組合の方では、大体全国的な機帆船の第一種船を何ばいくらい持つておられて、どのくらい組合本部の方へ手数料というものがあがつておりますか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そういうことはちよつとここで申し上げかねます。

田渕光一自由党

○田渕委員 あとでわかつたものは、事務局の方に書類をお出しくださいませんか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 というのは、つまり何ですか。

田渕光一自由党

○田渕委員 つまり仲立組合の手数料と、今までに受取つた手数料の総額でございます。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 その手数料というのはどういう必要で‥‥。

田渕光一自由党

○田渕委員 それで大よそ数が出て来るのですね。私の方はどういう必要があろうとも、おさしつかえなければひとつ出していただきたいと思います。  もう一つ伺いたいのは、二十三年八月の更改になるまでは、大体三円四十銭とか三円五十銭になつていましたが、あなたの方では一俵に割当てると大体どのくらいの手数料になつておりましたでしようか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 これはどちらの方へお届けするのですか。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 事務局でよろしゆうございます。

田渕光一自由党

○田渕委員 さつきから私伺つているが、なるほど好況時代には、船は船長が荷を選別します。なるたけかさのない高いものを扱うのは当然で、炭などをきらうでしようけれども、とにかくいくらきらわれても、いくら政府国家のものでも、先ほど言つた通り、何千俵とか何百俵違うわけはありませんから、当時の林野庁が折衝されて、何でもいいから運んでくれといつたようなことで、林野庁あたりが悪意でいいかげんなことをやつて、すべてのものをごまかすようにやつているというように、われわれは悪意に考えているのです。だからあなたの方のそれはどうも良心的でないということがわかりますね。機帆船組合の方は言いなりほうだいです。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 いや、そうではございません。

田渕光一自由党

○田渕委員 政府が国民のものを運ばす契約をするのに、何でもいいから運んでくれというようなことを言うはずがない。しかし消費都市であれば、たとえば東京とか大阪とか名古屋とか困つている所が相当多い。それで何でもいいから炭を運んでくれというので、あなた方は数さえ文句なければ、運賃さえ文句なければ扱おうと、そういう弱点につけ入つたということは言えますね。一応これは率直に認められると思う。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そういうふうにお認めになるというなら、そうかもしれません。

田渕光一自由党

○田渕委員 われわれは最初から、林野庁そのものが計画的にやつておるというふうに思えて来るのです。

田渕光一自由党

○田渕委員 事故があれば、大体あなた方がこれを弁償しなければならぬが、海上保険か船荷証券をつけておりますか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 つけません。

田渕光一自由党

○田渕委員 炭に関してはつけないのですか。政府のものだから、国民のものだから沈んでしまつてもかまわぬというわけですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 政府のものは保險をつけておりません。

田渕光一自由党

○田渕委員 ここにも欠陷がありますね。炭に関する限り船荷証券とか、海上保険をつけなかつたのですか。これは政府のものですよ。石炭みたいなものはりつぱにつけている。そこで何千万円という金を保険会社から割もどしを受けている。そこに保険をつけなかつたのは、あいまいだからつけなかつたのではないのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 私らもそういう欠点を進言したことはありますけれども、予算がないという話でした。保険会社の方でも非常に勉強した率を出していただいて、折衝をいたしましたけれども、とうとうそれは不成功でございました。

田渕光一自由党

○田渕委員 そうすると、日本海運仲立企業組合として取扱つた政府木炭に関するものだけに保険をつけなかつたのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 さようであります。

田渕光一自由党

○田渕委員 わかりました。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 途中で沈没したものも相当あつたろうね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 ございました。そのときには共同海損、全損、単独海損という三種類ございます。それはむろん保険会社で、薪炭であれば薪炭のコストによつて弁償することになつております。

田渕光一自由党

○田渕委員 もう一つ伺いたいのは、銘柄は積込む場所でただ木炭というだけで‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そうです。

田渕光一自由党

○田渕委員 松でもならでもびん長でもかまわず炭というのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 それは先ほども申しましたように、発送目録というものに書いてあるのもございます。乗組員の方ではこれが何だかという識別がはつきりできません。

田渕光一自由党

○田渕委員 大よそ三歳の童子といえども松炭か、なら炭かわからぬということはないでしよう。船を扱う十七、八の少年船員といえども、相当の年配のものです。それが松炭か、なら炭か、びん長かわからないということはない。松炭は荒俵に入れるとか、なら炭はちやんとした炭俵に入れるというのは社会常識で、銘柄なんて言うとややこしいが、松炭か、なら炭か船員がわからないはずはない。あなたのところの十七、八の女中でも、奥さん、今度来たのは松炭の悪いのですよ、今度はよい炭が来ましたよというように、女中だつて銘柄は覚えています。ほんとうのことを伺いたい。銘柄を船員が知らないということはないですよ。  それから相当運賃をとつていたことだと思いますが、お気づきになりませんか。各地の機帆船組合に言うてやらなければならぬということを、あなたはお気づきになりませんか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 私の方には別にそういう注意もございません。ほんとうの担当をしておつたのは私ではなくして、斎藤というのが薪炭課の方と折衝をしてやつております。私は責任は負うておりますけれども、事務担当というのは、私の下に斎藤というのがあつて、薪炭課の方と契約をやるとか、注意事項等にしよつちゆう関係してやつているのがございますが、私としてはそういうことを聞いておりませんでした。

田渕光一自由党

○田渕委員 そうすると二十三年の八月登録制になつて来て、いよいよいよものでなければならぬ状況になつて、相当増して来たというのに、さつきの委員長の御質問に対して、あなたの方の船会社に荷がふえておらぬ、非常に政府の生産はふえて来たけれども、二十三年の八月ごろからどつちかというと海運界も不況になつて来た。そこで今度ははつきりやりましようというので、一歩下つてサービス的に出て来た。そうすると相当出なくてはならぬのに、今度は船会社に出なくなつたのですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 それはあるいは地区機帆船の方に流れたかもしれません。なぜかといいますと、機帆船が死ぬか生きるかというような状態になつて参りました。それはなぜかというと、油の面とかいろいろの関係がありまして、相当地区機帆船が活躍して参りました。そうしてわれわれの方では数量が減つておりますけれども、地区機帆船の方では相当活躍しておつたように聞いておりますので、あるいはそちらの方に流れたかもしれません。

田渕光一自由党

○田渕委員 そうすると、第一種船のあなたの方の組合と、地区機帆船とのパーセンテージは、大体どんなものですか。たとえば一千隻あるとすれば、四百隻なら四百隻が地区機帆船であり、あなたの方に加入している一種船が六百隻であるとかいう、大よその割合がわかりませんか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 トン数の割合から言いますと、第一種船の方がちよつと多いくらいだろうと思います。

田渕光一自由党

○田渕委員 まあ相半ばするか、ちよつと多いくらいのところであるというわけですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 はい。

田渕光一自由党

○田渕委員 どうして地区機帆船はあなたの方に入らぬのですか。知識がないのでわからないのですが。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 第一種船というのは、御承知の通り機構が会社組織になつておりまして、大きいわけです。ところが地区機帆船というのは、自分で甲羅をしよつて歩いておるのと同じことです。自分でかつてにやつている人が多い。そういう方々が地区機帆船の方へおおむね入つておる。ですからそういう方々は運賃の標準なしに運んでいるという手合いが多うございます。

田渕光一自由党

○田渕委員 今回の鉄道運賃の八割値上げに対して、鉄道運賃が上れば船賃も上るというので、相当機帆船その他が側面から運動したということを聞いておりますが、あなたの方では鉄道運賃を上げるような運動はしなかつたですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 われわれの方にはございません。

中村寅太農民協同党

○中村(寅)委員 ちよつと証人にお尋ねしたいのです。今までいろいろお話を聞いておつたのですが、御承知のように薪炭特別会計において大きな赤字が生じております。この赤字が生じている点について、あなた方が日本海運仲立企業組合において政府の薪炭を輸送するという業務を受持つておられたのでありますが、その間において政府に赤字を引き起して迷惑をかけた。あなた方の仕事の範囲内において、現在厖大な赤字が出ておるもののうちどれだけかは、われわれの機構の悪かつたためとか、あるいは操作上その他いろいろの事故の面において、そういう赤字が出ておるというようなことが考えられる点がありますか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 私らのところで赤字が五十何億出たというようなことは、想像もつきませんでした。輸送については誠意を持つてむしろ政府にサービスしておつた。先ほども申しました通り、十八俵一トンであるものを二十三なり二十四なりにして、誠意をもつて輸送をやつて来ておるのですから、赤字が出たというのは、どういう点から出たのか想像もつきませんでした。また私らの方としても、ああいうことをしたから赤字になつたということを、考えたこともございません。

中村寅太農民協同党

○中村(寅)委員 そうしますと、あなた方の事業の範囲内では、現在のところ赤字の種になるようなものは、全然ないというわけですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 ございません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 さつきの話ですが、あなたの方からの渡し先は、なるほど木炭事務所の指定したものと言われれば、そうかもしれませんが、実際は卸売業者でしよう。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 通運が受取つておつたというような場合もあります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それはどこか汽車輸送をするときはそうだが‥‥。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 松山あたりは通運がある。それも私らの方では卸売業者かどうかわかりませんが‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 わからぬのか。直接扱つておらなければわからぬかもしれませんが‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 先ほどからの田淵委員の質問に対しまして、船に積んだ各銘柄の炭はあなたにはわからないのですが、それをやつておつたのは薪炭係の斎藤というのがおると言われましたが、この斎藤という人には全部わかつているのですか。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これは直接船をやつていないのだ。さつきの話は船の者がわからぬというのだ。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 だから斎藤という人はみなわかつているのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 いや、斎藤とても現地にその都度飛んで行つているわけでもありませんし‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そうしましたら、松炭俵とかしの炭とは、同じ四貫目でもかさが違うでしよう。船なんかに積みました場合には、松炭を積んだからかさが大きいが、それをかしの炭で割つておいて何トンとすると、ずいぶんだくさん運賃が違う。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 先ほどこちらからそういう質問がありましたが、それは私の失言かもしれませんから、取消していただきたい。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 どういうように取消すのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 銘柄が松か‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それなら銘柄がわかつているという意味ですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 私にはわかりませんけれども、向うに記載した積荷目録というものがございますから‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それにわかつているのですか。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 それにはわかつております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それではあなたが銘柄がわかつていないというのは失言ですね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 ええ。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そうしますと、この問題はこれで終りまして、木炭に関する限り保険をつけておらなかつたと言われますが、しかしいろいろな原因で輸送途中に紛失したものがある、あるいは沈んだものがあるというここは、石炭を送る場合においても、木炭を送る場合においても危険率は同じなんでしよう。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そうです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 とにかく木炭の場合には危險率が少い。だからこれには保険をつけなくてもいいというほどの安全性はないのでしよう。同じことなんでしよう。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 そうです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 同じことでございましたら、これについてやはり災難をこうむつた場合もあると言われましたね。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 ええ。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それを大体知らせてほしいのです。たとえば大きいのでもいいのですから、四千トンの炭を北海道から持つて来た、あるいはどこから持つて来た、それが沈んでなくなつてしまつた、そういうのはこういうように措置したという例はあるはずでしよう。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 ございます。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それなのですが。

工藤祐雄元日本海運仲立企業組合木船部長

○工藤証人 それは今記憶にはありませんが、調べましたらありましよう。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それをあとで知らせてください。それはどこの産の炭で、どこで積んで、だれが扱つて、だれに渡すものであつたか、その処置がどうなつたかということを知らせてもらいたいと思います。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それではこれで済みました。御苦労さんでした。  山室章さんですね。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 はあ。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 千葉地方検察庁検事ですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 はあ。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 いつからですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 昭和二十三年の八月三十一日からです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 現在もそうですね。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 はあ。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 あなたが千葉県においでになつてから、薪炭特別会計に関する不差事件を取調べられたそうですが、どういうものをお取調べになりましたか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 その事件は、大体昭和二十四年十一月ごろ国警の千葉県本部と協力して取調べまして、起訴したものであります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 一件だけですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 それば一連の事件なので、ただいままで起訴いたしました被告人の数が十二名、事件は五回にわけて起訴しております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 場所は幾つですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 場所は全部農林省の千葉木炭事務所に関係した事件です。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 県下全体‥‥。一所だけですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 そうです。千葉木炭事務所と卸売業者でございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 木炭事務所は一つしかないわけですね。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 一つでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 木炭事務所の者とその下の末端の卸売業者ですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 そうです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これは幾つもあつたのでしようね。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 木炭事務所の所長以下四名でございます。つまり木炭事務所の所長とあと三名でございます。それからあとの八名が卸売業者と申しましても、これは全部会社でございますから、その卸売業者である会社の社長でありますとか、重役であります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうすると、八つの卸売業者があつた、こう見るのですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 そうではないのです。会社は三つでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 三社で八名ですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 そうです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 場所はどことどこですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 全部千葉市にございまして、千葉県燃料株式会社、それから千葉県薪炭卸売株式会社、それから関信農林物産株式会社千葉支店、この三つの会社でございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 大体どういう内容の事件ですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 内容は起訴状を見ますれば正確に申されますが、ここで概括を申し上げますれば、起訴いたしましたのが、千葉県燃料株式会社から木炭事務所の所長や職員に対する贈賄、職務に関して利益を與えるものです。それが昨年中に三回、金額にして三十万円が一回、九万九千円が一回、四万一千円が一回、それだけの金額で三回贈賄して一方が収賄したという事件でございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それは燃料の方ですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 それが千葉県燃料株式会社の関係でございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それから卸売の方は‥‥。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 もう一つは千葉県薪炭卸、売株式会社、この社長と申しますのが吉原鉄治という者でございますが、その吉原鉄治とそこの総務課長をしております馬場嘉之、それから木炭事務所側では益子信也、この三名が意思を通じて、この吉原鉄治と木炭事務所の間に木炭の運送契約——御承知と思いますが転送料というものがあつて、結局千葉県は消費地になつておりまして、よそから千葉市なら千葉市に着きました木炭を、そこでただちに保管を解除して売渡す。それをさらに銚子まで持つて行つて銚子で売渡す。通常船で来ますから、銚子に着いたのを千葉に持つて来るのが多いのであります、それを転送する。この転送、運送の契約を木炭事務所特別会計と卸売業者と結んで、卸売業者に転送させておる。その転送料を政府、つまり特別会計から卸売業者に支拂う。こういう形式になつておる。そこでこの吉原鉄治という者とこの木炭事務所との間に転送契約を結んだ事実はないのに、結んだような内容虚偽の運送契約書をつくりまして、それを真正なものとして行使したという犯罪です。それからそれに基いて六十五万数千円——こまかい金額は起訴状を見ればわかりますけれども、六十五万円余の転送料を請求しておる。つまり転送した事実がないのに転送したというふうに請求しておる。それで木炭事務所の職員と意思を通じておりますから、それをさらに林野庁にその請求書をまわして、林野庁の係官をほんとうに運送契約があり、運送したものと誤信させて、林野庁から六十五万円を騙取したという内容虚偽の公文書作成行便と詐欺です。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それだけれども、銚子なら銚子で現品を受取るという事実がなくてはいかぬが、そういうことはどうしておるのですか。銚子で品物を受取るということがあるから、そういうことをやつたのじやないですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 どこからどこまで運送したという紙がたくさんあるのでございます。表みたいにつくつてあつて、それも内容は全部虚偽なのでございます。だから結局これは銚子なら銚子に着いたものを銚子ですぐ売渡しをしておるのです。ところがそれを銚子で売渡したようにしないで、千葉なら千葉に送る、佐倉なら佐倉に、館山なら館山に持つて来るというように、ぐるぐるまわしたような形式の明細書というのができる。この明細書も実は内容虚偽でございますけれども‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 実際は船で銚子に着いたものを銚子で売つた‥‥。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 銚子でそのまま売渡しておる。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それからその次は‥‥。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 結局今申しましたのは、千葉県薪炭卸売株式会社ですけれども、被告人は会社ではなくて、吉原鉄治という社長であります。今のは同じ転送料でも、銚子に着いたのを吉原鉄治が運送したのでなくて、ほかの人が一部は運送しておる。ほかの人と申しますのは、千葉県燃料林産組合という組合がございまして、これは昭和二十三年の末閉鎖機関に指定されましたが、この林産組合が六十五万円のうち半分くらいは運送した事実はありますが、あとの半分は全然虚偽です。そこで今言つたようなことが一つの型なんでございますが、もう一つの関信農林物産という組合は、そこの課長をしております松井宣という男がおります。この男が今の吉原鉄治のやり方を見てからやり出したことですけれども、これは今言つたように林産組合が運送した事実は全然ない。だから内容は全部虚偽ということになるわけです。それで松弁官が同じように六十五万円の転送料を請求いたしまして、その請求に基いて木炭事務所の職員が林野庁に請求して、林野庁の会計から六十五万円拂い出した、こういう事実であります。ただこれは内容虚偽のもの、つまり運送の事実がなかつたということを木炭事務所の職員が知つておつたという証処はないのであります。従つて木炭事務所の職員は詐欺の共謀までは認められませんでした。そこで松井宣という個人、業者側だけが詐欺というふうに起訴いたしました。ただその間六十五万円来ましたのですから、その六十五万円の請求について非常に早くやつてやつたり便宜をはからつてやつたということで、六十六万円のうちの十数万円は木炭事務所の職員に行つております。それは贈賄、收賄というので起訴しております。これが転送料関係の二つの型であります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 運送は、卸売業者がやり得ぬわけですが‥‥。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 ところが卸売業者との間に請負契約を結んであります。卸売業者がトラックで運送しております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 関信農林物産というのは、親会社が運送を引受ける代行業者になつておる。これはその子会社なんです。おそらく千葉の卸売業者というのもどこかの子会社なんでしよう。  それから最初の千葉燃料の贈賄だつて、ただ贈賄だけやるわけはなかろう。何か目的があつてやつておるのではないですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 これは木炭事務所側として卸売業者にどういう便宜なとりはからいができるかということでございますけれども、私どもの捜査の上で証拠上現われて参りましたのは、これは関係被告人の自供と、それからそのほかのいろいろな書類なんかも証拠上現われております。それの上から見ますと、大体木炭が産地から参ります。すると実際には駅あるいは港に着くわけでございますけれども、それを引渡す際に、木炭事務所側の末端の職員、それから運送業者、これは船の場合は船会社、それから陸の場合は通運でございますけれども、それと卸売業者全部が立会つてそこで引渡しをする。そうすると、その際に事故の見積りをなるべく多くしてもらう。これがかなり手かげんでできるんだそうです。その点についての事故の見積りをなるべく多くしてもらうというとりはからい。それから乱俵というのがございまして、これは炭を投げたりしますから、俵がこわれるのだそうです。それをつくろうのを業者は手直しということを言つておるそうであります。この手直しというものをやはり木炭事務所から業者に請負わせるのだそうです。しかしこれは同じ乱俵の手直しと申しましても、めちやめちやにこわれてしまつたのもあるし、それからなわが一、二本解けた程度のものもあるし、だからこれはなわが一、二本解けたものも八円なら八円、十円なら十円ということになれば、非常にありがたいわけです。その乱俵の手直しをなるべく多く請負わしてもらうというようなこともある。  それからさらに一番大きい点と考えられましたのは、結局政府から卸売業者に品物を売る。そうすると卸売業者はそれに対して品物の領収書を発行します。木炭事務所ではその領収書に基いて納入告知書を出して代金を取立てる。こういうことになるのですけれども、業者としてはなるべくその代金の支拂いを遅らせた方が利益でございますから、そこでまず第一に、木炭を受取つていながら、木炭事務所に対して受取つたという領収書を発行しない。もちろん催促されます。それをなるべく待つてもらうということです。この点については、千葉に証拠上現われましたところでは、領收者を業者が出ししぶりますから、木炭事務所はそれに対して過怠金と申しますか、領収書を出さないことに対して一日幾らで罰金みたいなものをとるのです。それを千葉県では現に取ろうとして、ある職員が計算したことがあるのです。それをいざ出そうとしたところが、業者から泣きつかれてやめたというような事情もありまして、まず領收書を出ししぶることを寛大に見てもらう。それから領收書を出した後、今度は納入告知書を振り出すことです。これはたとえば十万円の木炭を買つたら、十万円の納入告知書を出すのがあたりまえですが、しかし木炭事務所としては、これは業者の懐ろぐあいを見て、小刻みに切るのだそうです。一万円なら一万円ぐらい、今度は二万円拂えるから二万円というふうに、その納入告知書を切つてもらうのをなるべく少しずつやつてもらう。それからなるべくそれも寛大に延ばしてもらう。そうすると業者は政府に抗う金を拂わないで金を持つていますから、金利が非常にもうかるわけです。のみならず、昨年私どもがあの事件をやりました当時は、統制の解除ということを見越して、政府に拂う金を持つてみな山元に買付に行つているというような状況で、支拂いを待つてもらうことは非常にありがたいことらしい。そういうふうな便宜のとりはからいをしてもらうことに対する謝礼というふうに私ども認識しています。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 どうも今のお話を聞くと、制度そのものの欠陥というよりか、取扱う人間が悪いんですね。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 そうですね。両方でございましようか。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 制度の欠陷としてはどういうところをお気づきになりますか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 制度の欠陥は、私どもは捜査の面からでございますから、そういう政治的な面から見ておりませんし、どうということは言えないのですが、ただ私考えましたのは、納入告知書を出しますと、出したまま、もうあといつ拂つたかということは木炭事務所はわからないのです。あの点なんかもう少し、一体いつ代金を拂うたかどうかということを木炭事務所が把握できるような状態に置くということは必要だと思います。それからもう一つ大きい全体的な問題として考えますと、これは木炭事務所側の言つていることなんでございますが、非常に出荷の促進や何かに産地べ行つて、木炭を出してもらうためにいろいろ運動する。そうすると、なかなか政府の力だけでできないで、いろいろ業者の団体や何かの力も借りるのだそうです。そういうことに対するいろいろ費用もかかるのだそうですけれども、そういう点の予算的措置ができていない。のみならず、職員が出歩く旅費すらないというようなことから、動きがとれないような状態にあつたということは、職員が言つておりました。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そういうこともあるかもしれぬが、しかしそれにしても何十万いるわけでもなかろう。  今おつしやつた事故をなるべく多く、するというか、運送業者と卸売業者と木炭事務所の検收者、この三音立会いでやる、というのは事故を多くすると運送業者が損害を負担するのではないですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 そこで私の聞いた話では、日通側と業者と木炭事務所側とお互いになるべく自分の方がもうけてうまく行くように、交渉といいますか、かけひきといいますか、それが非常に微妙なものがあつたのだそうです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それはそう簡単にできぬはずだと思うのですが‥‥。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 できないのでしようね、おそらく。しかしやつているのです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 ところがもつと大きく見ますと、到着せぬ前に、発送のときからもうすでになかつたのだ、そういう根本的の事故に持つて行くようなことはありませんか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 それもあるようでございます。それは発報と照し合せて‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 今ここで調べてみて、汽車よりか船だとそれが多くあつた、そういうことはお気づきなかつたですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 船が多いのだそうです。翼と高いところからどんどん炭を投げるのだそうです。そうすると船底に積むのにクレーンからどんどん投げるとたいでいざくざくになつてこわれてしまう、大分減耗がある。それで船は非常に厖大なものだということは木炭業者側も言つております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 いや、そういうことよりか積んだ数を厳格に調べずに、ただこれだけ積んだ、ああそうか、五万俵積んだ、そうか、十万俵積んだ、そうか、こう言つておるらしい。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 それは産地の方ではいろいろあると思います。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうするとここでなくなつたのでない、もともとなかつたのだ、こう言えばこつちで負担せんでよいことになる。だから半分になつたりすることもある。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 そうふうこともありますでしよう。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そのほかあまり御承知になつておることはありませんか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 あと二つあるのです。起訴したうちで、先ほど申しましたのは単純な贈收賄、次は検収ですが、あとはちよつと古いのでございますが、昭和二十三年六月に木炭の統制価格が約倍値上りしたのでございます。六月二十三日でございますか、上つたのは。その際に木炭事務所側としては、たしか六月十七、八日ごろ全国の木炭事務所の職員を浦和とか何かに招集して、会議を開いて、その間の値上りの際の売渡しを厳格にやつて、薪炭特別会計のもうけになるものは厳格に薪炭特別会計のもうけにするようにという指示をしているらしいのです。ところがこれを千葉の例で申しますと、六月二十七、八日ごろ銚子に着いておるのです。だから当然これは新しく値上りした価格で、つまり倍近く値上りした価格で業者に売渡さなければならないのです。ところが業者としてはちよつと十日かそこら前に着いたとすれば非常に安く買えるわけです。そこで木炭事務所の職員に頼み込んで、何とかして船をもう少し前に着いたことにして前の価格で売り渡してくれという依頼をした。そして木炭業者側のこの頼みを入れて、その間倍近い値上りでございますから、俵数をちよつと忘れましたが、上つた値段にすれば二百数十万円の価格に売るべきものを、百数十万円の価格で売つておる。それでその間の百四万なにがしの価格差を業者に‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 六月幾日に着いたことにしたわけですか、二十三日ですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 六月の二十五、六日ごろに着いたやつを、六月の十八、九日ごろ着いたとしておつたようです。これは木炭事務所の職員の背任、それに業者側の身分なきものは身分あるものに確保しておくというあの基本の規定で、全部共謀しておるということで起訴しました。これは船がございますから、船長もその仲間に入れなければできないわけなのです。そこで船長にも饗応して、船が実際は六月の十八、九日ごろ着いたんだというような書類を作成しております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 やはり一種の詐欺だな。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 それがまあ価格差益の問題です。それからもう一つ、これは捜査の方が早かつたので実害になかつたのでございますけれども、昨年の八月末にキティ台風ですかございました。あのキティ台風の際に、ちようど千葉県と東京の境の、城東地区の近くに浦安という町がございます。あそこが水害にあつたのです。あそこに政府から卸売業者を通じて、小売業者にすでに引渡して、小売業者の店先にあつた炭が何俵か流れたことがあつたのです。これは業者側の供述によりますと、その損害は約七万円くらいだということでありました。これはもうすでに卸売業者へ金を拂つて、小売業者の所有のものですから、小売業者の炭が流れたのだから自分の損になるわけです。しかし卸売業者としては何とか小売業者に見舞金的なものを出したいのですね。そこでその見舞金の出し方を何とか考えなければいけないということで、これをまだ政府の手持、つまり政府の売渡しが済まない、政府の木炭が浦安地方に備蓄してあつた、あそこに保管してあつた、それが流れた、だからこれは政府の損害だというふうにするわけですね。これは物品出納官吏が責任を負いますから、物品出納官吏が政府薪炭が流れてしまつたのだという報告書を作成いたしまして、農林省を通じて会計検査院へ出して、責任を許してもらうといいますか、免責の願いを出しておる。これは天災によるものかからやむを得ないのだということで、物品出納官吏の責任解除の通知があれば、それだけの相当の金額のものを木炭事務所から卸売業者に対する売渡台帳から落すわけです。そうしてそれだけのものを徴収しなくていい、つまり小売業者の損害を政府が背負うわけです。それが七万円だけならまああれなんですが、この七万円の損害を四十二万五千円ばかり見積つておるわけです。だからこれは全然からになるわけです。四十二万相当の木炭を特別会計があそこへ保管しておつた、ところがこれが流れてしまつたというような報告書を作成して行使しておる。これは卸売業者と木炭事務所の職員との共謀で、虚偽内容公文書作成行使まで‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 詐欺未途だ。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 まあ詐欺着手がないじやないかという考えがあつたものですから、詐欺未遂は打たなかつたが、法律的にうるさくなければ常識的には詐欺未遂です。これだけのことでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 何か政府に支拂つた金について、そのほかにありませんでしたか。その横持料をごまかしたとか‥‥。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 横持料の問題は千葉ではございません、表面に現われて来たのは。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 手直し料については、先ほどおつしやつたのはあるわけですね。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 はあ。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 今そこで現われたのはそうだけれども、そんなに現われぬでもおそらくずいぶんあるでしよう。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 もつと長期間にわたつて、相当な人手で調べたらさらにかわつた何があつたかもしれませんが、何しろ限られた人員と限られた期間でやつたものですから‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 この検収及び事故の発生について、先ほどもちよつと聞いたのですが、特に注意しなければならぬようなところがありませんでしたか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 その検收員というものの性格が非常にあいまいなのです。何と申しますか、役人であるのかないのか‥‥。それでその予算的な措置も、ちようど請負契約みたいなことになつておるので、私たちはその性格が今でもはつきりしないのですが、あれは木炭事務所の役員が手不足だからやつておるのかもしれませんけれども、あれはああいつたものではなくして、ほんとうに農林省の事務官なら事務官が責任を持つてやつたらいいのではないかと思います。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 あなたの方だと たいていどういう者が検收員になつておりましたか。あなたの方は消費地ですね。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 ええ、消費地です。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 どんな者がなつておりましたか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 どんな者と申しましても、検事も若いし‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 いや、そうではない。たいていほかの商売を持つておつて、それが嘱託でやつておつたのではないですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 場所によつてですけれども、たとえば銚子などでは、目通の職員が嘱託されて検収員になつておりました。そうかと思うと、毎日本炭事務所に勤めて、木炭事務所の庶務や会計の職務をやつておる者も検收員をやつておりまして、身分は千差万別ですね。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 代行業者からも出ておるようですが‥‥。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 出ております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そうなると、日通から出ているやつぶ来ると、事故があつてもなかつたことにしてしまう。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 そういうことがあり得ると思います。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それから代行業者で卸売業者から金をとると、なかつたこともあつたことにしてしまう。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 そういうことも考えられます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 細部の額については、先ほどお話の通り延ばしたり何かするのもありますが、相当大きな借金をしておりながら、それをごまかしたとか、そんなことはありませんでしたか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 ごまかしたというのはありませんようでしたが、延ばしたというのは相当あるのですね。待つてもらつておるというのが‥‥。十一月私どもが捜査に着手いたしました当時、千葉木炭事務所としての収入未済と申しますか、その額は相当あるのですが、ちよつとメモを見てもよろしかつたら‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 どうぞ。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 十一月二十六日現在で、二百六十九万八千七百八十二円、それは会社は五つの会社がございます。全部卸売業者です。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 今あなたのお話を聞いていると、だんだん延ばして行く、延ばして行くで、しまいには延ばすどころじやない、もうないことにしたのが現われませんか。どうもそう聞くとありそうだな、だんだん延ばし延ばしているうちに、日がたつと消えて行くのもあり得るわけですね。延ばし得るということになると‥‥。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 これは証拠に基かない私の推定ですが、たとえば先ほど申しましたように、キティ台風で四十二万円相当のものが流れた、こういうものは、おそらく四十二万円の木炭の、何かそういう始末のつかないものがあるので、それを帳簿から落すのに、キティ台風で落しておるというふうなことじやないかというようなことが考えられます。というのは、私この問題で会計検査院へ調べに参りましたときに、会計検査官の方が非常におもしろいことを言つておられました。これは、最近薪炭特別会計が整理期に近づいてから、非常に台風による亡失損報告というのが全国各地から多い、これは台風様々だというようなことを言つて笑つておられましたが、ああいうところから見ると、ほかにもあるのじやないかという気がします。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それから、閉鎖しましてから、組合もしくは卸売業者が備蓄とか帶貨した政府の品物を相当預かつておつたのです。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 それは木炭事務所を閉鎖所したときですか。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 閉鎖したときです。その預かつたものを処分するについての不正はありませんでしたか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 それは、千葉の木炭事務な閉鎖しましたのは、本年の春になつてからで、大体私どもがこの事件をやつたあとなんでございますから、その点は調べません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 日本中にあるのです。それは洗つてもらわなければならぬ。これはこういうことです。閉鎖せぬ前に全部第二会社をこしらえております。前にやつておつた者が名前だけをかえて、第二会社をやつておるのです。そこへ拂下げせずに移してしまう。それからないことにする。それで閉鎖の場合に残つたものが、かりに一万俵残つたものを二千俵か三千俵しか残らなかつたことにしてしまう。それから閉鎖のときには何もなかつたと言つていながら、そのあとで品物が出て来ておる、これが非常に多いのです。石炭はなお多いのですが、木炭だつてあるのです。開銀のときにはおそらくまだ相当在庫品はあつたでしよう。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 ありましたでしよう。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それを調べてごらんなさい。必ず悪いことをしております。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 それから閉鎖のことでもう一つ申し上げます。先ほどのあの値上りした価格差でございますが、これは当時はまだ会社ができませんで、千葉県燃料林産組合というあの閉鎖機関に指定された組合がやつておつたのです。従つてその価格差の利益は、政府が損をしますから、組合に所属するわけです。そうすると組合がもうけるはずなんですが、二十三年の六月ごろあの値上りをして、その後間もなく組合が閉鎖機関に指定されるといううわさが飛んだ。それは組合に入れても何もならないのだから、その組合の役員たちが横領しておるわけです。それが百四万円。それから別にちよくちよく抜いておきまして、それを組合の役員たちが横領した。それが資本金になつて第二会社ができておるようでございます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それはそうでしよう。それはひとつ洗つてもらわなければいかぬ。——ほかにありませんか。

田渕光一自由党

○田渕委員 この事件は私全般に及ぼすところが大きいので、多少政治的にこれをやられると困つて来るというような意味で、業者団体とか、あるいは政界、官界などで、あなたの方にもみ消しとか、あるいは手心を加えてくれというような運動はなかつたのですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 私は末輩の検事で、ただ事件をやるだけなんで、さらに検事正なり次席検事なわ、そういう上の方ではどうかわかりませんですけれども、しかし大体検察庁の常識といたしまして、検事正や次席検事というものは、そういう者が来ても主任検事には何も申しません。だから私は安んじてやつておりましたが、そういううわさはかなり聞きました。

田渕光一自由党

○田渕委員 これはまことに嘆かわしいことで、私議員としては新しゆうございますけれども、政界の粛正、官界の粛正というものは、この公団からやつて行かなければならないというので、非常に熱心に研究しておるのですが、決して検事さんの手口をまねるわけじやありませんが、非常に参考になりました。これは実際において、検察庁でやろうとしてもやれないのです。まつたくあなたのような青年検事が、ほんとうに憂国の士であり、国家のためにやつてくれるのはありがたいが、私は夢を見たとして速記録へはとめておきましよう。法務総裁その他にも影響いたしますから‥‥。今日地方の検事正とかあるいは次席検事は相当年をとつておる、いろいろな関係があるのです。それは裏で頼みに行くことは間々あるのです。それが起訴する上において——私は帝人事件なんかのときでも、あの当時ほんとうに日本国家を守るものは当時の純真な青年士官と検察官だというわけで、あの検事を青山会館で表彰したことがあるが、なかなかその奥には政党のボスとか、いわゆる底に手がまわるのです。こういうことにおいて、もしあるならこれは何党でもやつて行きたいという信念でやつておるのですが、これは私は夢見たくらいにしておきますが、結局判決においてあなたの理想通り行つたかどうか。その判決に行くまでの間において、弁護士がいろいろ難くせをつけるのは事実だが、これは良心的に弁護してやるのならいいのだが、往々にしてこれらの問題がこうなると、農林省に火がつく、大きくなれば林野庁長官、農林大臣にまで、もしくは政府にまで行く政治性ある問題である。あらゆる問題についてこういうことがある。私は側面からこれは大いに応援しなければならぬと思うが、この判決はもうありましたか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 それは第一回の公判は去る五月に開きましてそれから今月の二十三日から続いて公判をやることになつております。

田渕光一自由党

○田渕委員 そこであなたが起訴されて行くうちに、スムースにこの事件があなたの理想通り、国家的に国の責任においてやらなければならぬという線で、徹頭徹尾公判にまわすまでに行かれたかどうか、上の干渉があつたかどうかということは伺わないことにいたしまして、スムースに行つたというお感じでございましようか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 起訴するまではしごくスムースに行きました。あの事件はちようど年末年始でございますが、検察庁では私を副検事一名、それだけでやりましたけれども、ただ毎晩十二時、一時ごろまで、被告人が正月だからなるべく身柄を拘束を解いてもらいたいということで、みずから希望して夜調べてもらつたのですが、起訴するまでには、もちろん今おつしやいました通り弁護士からいろいろな何がありました。それから千葉はいなかでございますけれども、中には県の政界におる人もありますし、嘆願的なものがいろいろあつたことはあつたようです。しかし私には何もございません。

田渕光一自由党

○田渕委員 そこでもう一つわれわれも近く各地区にわかれて、五班によつて全国を調査するのでございますけれども、私今伺うのは、あの場合にはトラックでやるものはできるのでありますが、相当遠いところへ貨車輸送をやる場合には、たとえば鉄道でやつたとすれば発駅の甲片とか——これは駅の貨物主任であるというような人をお調べになりて、そういうものが当時の複写紙に残つておらなかつたということが、そのお調べになる進行中の過程においてありましたか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 私の方では、貨車は千葉の関係では調べませんでしたから、その点はございません。

田渕光一自由党

○田渕委員 トラックで多く輸送しておりましたか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 そうです。

田渕光一自由党

○田渕委員 トラック会社でやつたということは調書にはつけてあるが‥‥。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 トラック会社は帳面にもつけてないのです。運んだ事実がないのですが、政府に請求する明細書だけが、ただあつちこつち動かしたというだけで、その根拠になるものが何もないのです。

田渕光一自由党

○田渕委員 幼稚なやり方だつたんですね。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 きわめて幼稚なやり方です。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 検事さんのお調べ中に、たとえば薪炭の現物把握の方法として、薪炭を扱つておる人々がどういうような方法をとつていたかということを御発見になりましたか。たとえば山から送つて来まして町で卸売業者がこれを受ける。そうして十受けたうちで全部が配給されるのじやない。そのうちの七つなら七配給されて三が残る。また山から十来て、そのうちの八を配給されまして二残る。最初の三と合せて五残つているわけです。そうすると、これは一々現物を確かめないと計算がややつこしくなるでしよう、こういう卸売業者と官側との間においては、どうして現物を確かめておりましたか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 その関係は、大体私ども調べましたのは、かなりさかのぼつた日時のものもございますし、大体現物は帳簿だけです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そうすると、検事さんなどお調べになりまして、実に基礎がつかみにくいわけですね。たとえば昭和十五年からの会計でしよう。そうすると、次から次と、やりかえやりかえやつているのですが、それが三月なら三月にはつきり帳簿の整理ができそおつたらいいが、できていない。そこで現物と帳簿を調べなければならぬが、現物は全国各所に散らばつている。これを調べなければ、それらの不正を摘発しても、数的根拠、物的根拠というものは出て来ないですね。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 私どもこの起訴した事件では、大体現物把握の必要はないわけです。転送料の関係でありますとか、あるいはまたキティ台風の問題などでは、当時は浦安地方に政府の備蓄炭がなかつたということさえ立証すればいいのですから、当時千葉にどれだけ着いて、それが全部売渡し済みであつたという立証をすれば、現物があるかないかという問題は、政府の手持ちがあるかないかという問題だけで‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そうすると、ほとんど刑事問題ですね。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 そうです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 たとえて申し上げますと、これの基礎になつている收納未済、調達未済、こういうものが多く上つておりますが、これなどは検事さんの方ではわからないのですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 私の方はわかりません。私の方は刑事事件として取上げているだけで‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 これは大きいのですがね。そういたしますと、小さいものでしたら、何か検事さんが扱つておられるうちで、薪炭を扱つておられる人たちが故意に金をとりたいために、名目をつけて金をとつたというようなものはお気づきにならなかつたでしようか。つまり横持料などはその一つだと思います。保管料もその一つだと思いますが、保管料というのは、倉庫の中に保管するというのでしよう。それをあの当時、千葉も東京もそうだつたと思いますが、倉庫であつて人間が住めるようなものはたいてい借家にした。場たか倉庫はないはずであるにかかわらず、それを野積みにして保管料をとつておつたというような例をお調べになつたことはありませんか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 そういう問題は、千葉の職員の話では、そういう保管料の問題などで、他の木炭事務所であるというようなことは言つておりました。おそらくそれは今おつしやつたように、野積みにして保管料をとつているのか、あるいはそういう野積みにしておいた木炭自体がないのに、転送料をとつているのか知らぬが、あるかのごとき口吻を漏らして、われわれだけを起訴するのは実に遺憾だということを言つておりました。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それでは薪炭関係の職員が‥‥。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 そうです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 どんな職員が‥‥。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 千葉の木炭事務所の職員がほとんど言つておりました。非常に抽象的ですが、自分たちだけではないのだということは言つておりました。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 戦後の経済界の人たちも、みなそう言つているでしよう。あげられたら、おれたちだけではない、あげられたのはわれわれが運が悪いのだと言う。それから私の記憶に間違いがなければ、二十四年の十二月の終りごろかと思いますが、そのとき公文書偽造、それから詐欺容疑で、千葉県の薪炭の卸売会社の仕入課長松井宣氏ですか、この人が千葉地裁の逮捕状によつて取調べを受けているのですが、これは検事さん扱われましたか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 私扱いました。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そうすると、このときに農林省の千葉の木炭事務所の事業課長の物江正義‥‥。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 正彦です。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 この人と係長の益子信也です。これが共謀いたしまして、三月ごろから関信農林物産の千葉支店長泉水治義ですね。この人たちの名義で運送契約書あるいは転送料請求書、こういうようなもの、農林省千葉木炭事務所長名義の支出証明書などを偽造して、農林省林野庁長官から六十五万円を詐取した容疑によるものであつたということが言われておりますね。これは当然県下の大物三者にも波及するということがやかましく言われたはずだと思うのですが、この事件並びに大物三名が逮捕されたのか、逮捕されないのか、あるいはこれはどういうわけで逮捕されなくて済むようになつたのか、それを知らしてほしい。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 それは先ほど委員長にも申し上げた、から転送料の問題で、古原鉄治という県会議員がおりまして‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 これがいわゆる大物三名のうちの一人なのですね。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 大物というのは私にはわかりませんが、その吉原と、それから益子と、それから吉原の会社の馬場というものがおるのです。この吉原、益子、馬場の三名が、ただいまおつしやつたような松井宣の関係と同じような手口で、やはり六十五万円相当のものを特別会計からとつているわけなのです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 これ以外に六十五万円‥‥。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 それは松井の関係とは全然違う事件です。ただ同じ金額で同じような手口なのです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それはさつき聞いた。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 先ほどお話いたしました。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そういたしますと、この薪炭などが東京に送つて来られましてから、ずいぶん町では炭がないと言つているにもかかわらず、雨ざらしになつておる。こういうような例がたくさんありますね。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 聞いております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 こういうようなものはあなたのところの線上に上つて来たでしようか。これはわざとこういうふうにしてあるのだ、あるいは全然わからないところの炭がこういうふうに残つて行つたのだとか、そういうのが犯罪線上に上つて行つたのでしようか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 千葉には直接そういう事件はございません。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 東京の事件は全然扱われなかつたのですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 東京の事件は私の方としては起訴‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 人が入り込んでいる限りにおいては、東京でも‥‥。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 捜査に着手したことはあります。これは東京の経済調査庁の方が調べをしておりましたので、私の方で調査に着手した分も全部東京の経済調査庁の方にまわしました。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そうしますと、薪炭の赤字については、これこれの点だけについて調べろという一つのわくがあつたのですか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 いいえ、ございません。私の方は中央の指示に基いて捜査したのではございません。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 自発的に‥‥。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 ええ。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 犯罪行為としてやられたのですね。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 そうです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そうしますと、この赤字問題については関係ないのですね。赤字を一つ一つ積み上げた基礎にはなるけれども、赤字のためにやつて行かれたのではないのですね。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 私の方ではそうではございません。つまり最高検察庁あたりからの指示に基いてやつたのではございません。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 私はまた季節がちようど同じころなので、赤字のために何か政治的な動きを持たれておつたのではないかと思つたのです。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 そうではございません。

田渕光一自由党

○田渕委員 おつしやつたうちに、收賄だとか、あるいはさつきおつしやつたように木炭事務所に予算的な裏づけがないから使つたのだというような話も述べておるのですが、これはどうです、遊興方面までお調べになりましたか。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 それは、最初はその木炭事務所長が市川市に家屋を買つたというような聞き込みがあつたのです。それでそういう線があれば、非常に情状が悪いということになつて、それを調べてみたのですが、調べてみますと、事務所長はその家屋に入つていないのです。これはたしか東京都の杉並か何か、あつちの方の非常にきたない住宅営団の住宅か何か、そういうところに入つておる。その市川市の住宅というのも、業者から金を出してもらつて買つたのですが、木炭事務所の、ほかの非常に家に困つておる職員が住んでおるのです。だからその家の問題も、所長が自分の私腹を肥やしたというふうには出て来ませんし、それから遊興飲食とかいう点については、業者たちと一緒に飲み食いしたというようなことはございます。それはかなり出て来ております。しかしそのほかに度をはずしたといいますか、つまり木炭事務所の職員たちが飲んだり食つたりして、金を浪費したというような点は認められませんでした。  そこで先ほど委員長から大きい政治的な立場から赤字の問題をおつしやつたのですが、私はこの事件を取調べておる間に非常におもしろい言葉を聞いたのですが、木炭事務所の所長が言つた言葉で、親方は日の丸だという言葉があるのだそうです。ということは、つまり親方は日の丸だ、国家が親方だ、だから結局生産者としては生産者の損害を全部国家に押しつけろ、それから卸売業者は卸売業者として全部国家に押しつけろ‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 根本はそこです。

山室章千葉地方検察庁検事

○山室証人 こういうことを言つておるので、そこが一番問題だと思います。そういう心構えが‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 その通りです。まことに不都合なことですよ。

田渕光一自由党

○田渕委員 これは検事さんがなかなか熱心に調べてくれてよかつたのです。こういうことが一つの事実として現われて来ておる。そこで私は今後もわれわれの動いて行く方面の政治的の欠陷、制度の欠陷を直して行かなければなりませんし、またやりますが、ほんとうに国家を再建させようというのには、良心的に行かなければならぬのだけれども、実際あらゆる証人を呼ぶと、みんなどろぼうはしたのだから、みんな不正罪じやないかと言う。そこで今おつしやつた相手は日の丸だというのは、かつての旧憲法時代、あなた方おわかりにならないでしようけれども、日清戰争、日露戦争の時分には、親方日の丸だと言つた、それから出て来ておる。日露戦争のときなんかみな相当やつておるが、当時悪いことをやつたものはあがつておる、はなはだしいのはカン詰に石を入れておる。これに農林省とか各官庁とのつながりがあつたのです。加えて統制事務、統制経済に入るというと、私はいつも思うのですが、アメリカのシステムというものを持つて来たことも多少考えなければならぬ。この公団システムということは、占領政策の批判になるといけませんから、ある程度しか申し上げられませんが、勝つても負けても一つの大きな落ちなければならない状態に追い込まれた。物的な動揺、思想の動揺、人心の動揺、混乱、物がない、人間が教育がない、道徳的な訓練がない、教養がない、そこに持つて来て、アメリカの非常に物資の豊富な、そうして教養のある、公徳心の強いところにできた公団システムを持つて来ても、日本の国民性との間を考えて、ここにはつきりした制度をつくればこういう間違いはなかつたのです。こういう制度のために、結局扱うものは官のものだということを自分は自覚しながらも、切なくほしいから金をとつて悪いことをしておる。一方は親方日の丸だ、何でも金が入ればかまわないということでやつておる。これは公団システムの大きな失敗だと思う。これはわれわれも政治家として考えておるのです。まあしかし、どうかしつかりやつてください。それだけはお願いしておきます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それでは御苦労さん。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 本日は大分時間もおそくなりましたので、廣瀬與兵衞証人につきましては後日に延期し、本日は浜田証人だけを調べることといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 御異議なきものと認めますから、さよう決します。     —————————————

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 浜田正さんですね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これより薪炭需給調節特別会計赤字問題について証言を求むることといたしますが、証言を求める前に、各証人に一言申し上げますが、昭和二十二年法律第二百二十五号議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならぬことと相なつております。  宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者、またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることとなつておるのであります。一応このことを御承知になつておいていただきたいと思います。  では法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。御起立を願います。     〔証人浜田正君朗読〕    宣誓書   良心に従つて、真実を述べ、何事もかくさず、又何事もつけ加えないことを誓います。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 署名捺印願います。     〔浜田証人宣誓書に署名捺印〕

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 きようはこの前出ていた引いた後の整理の状況について聞きたいと思います。この薪炭特別会計の整理に関して、決裁官並びに責任担当官というものがあるそうですが、それはどういう人がどういうことをやる‥‥。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 決裁官は林野庁長官であります。その輔佐官は薪炭課長であります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 責任担当官は‥‥。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 決裁官が責任を担当するわけであります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 名前は‥‥。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 名前は現在の林野庁長官横川信夫。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 特別会計停止のときにおける薪炭の在庫量はわかつておりましような。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 わかつております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それはここへ出ておりますか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 ここには出ておりません。ラウンド・ナンバーで申し上げますと、木炭で約二十六万トン、まきが約二百万石、それからガスまきが五万トンです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これに対する整理はどういう方針でおやりになつて、現在どの程度まで済んでおりますか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 手持ちの現物は全部売り拂いまして、これは金額に直しますと約三十億円です。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 全部処分したのですね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 処分しました。実際処分した結果、これはものによりまして高  い安いがありますが、総平均でみますと約二割引くらいの程度です。二十四億円程度だと思います。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 三十億というのは処分した額ではないのか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうではございません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 現在が三十億で‥‥。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうです。ただしこの問題があります。それは前回の国会のときに審議いただきました現物不足の問題とからんで参ります。それで持つておる目に見える現物はそれだけであります。ただ帳簿残は現物不足と称するものの追求残、これが帳簿に残つております。この分はまだあります。これは帳簿残として帳簿だけ見れば現物です。しかし物理的にはないわけです。それが残つておりまして、木炭で五千トンです。それからまきで十五万石です。ガスまきは十トンくらいです、その程度残つています。これは整理における現物不足の追求、これから追求する分として残つております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これはさつきおつしやつた三十億以外ですね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうであります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 債権、債務については、停止時においてはどれくらいありましたか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 この点は説明がなかなかむずかしいのですが、停止時においては約三十億あつた。しかしこれは一部入つて来ると同時に、また売拂いをやつて行くということで、途中においてふえたり減つたりするわけです。ただし停止時の瞬間を見る場合には、約二十億と考えてもらえばよいのです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 債務はなかつたですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 債務は停止時においてはうきりわかつておりますのが、たしか二十五億ということを記憶しております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これは主として債権は売掛代金、債務は生活者の未拂いでしような。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうであります。それから生産者の未拂いと輸送機関に対する未拂い‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それはその後その整理はどの程度行つておりますか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 まず政府側の債権について言いますと、先ほど言いましたように、その後の売拂いとか弁償金の調定なんかでふえて来まして、これは一部分とつて行く、こういう形で現在政府側の債権でとるべきものとして残つているのが十四億あります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 まだ。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それを六億だけとれたわけですね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうじやありません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 出たり入つたりするからか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうです。とれたのは八、九、十、十一までで大体二億円見当とつておりますから、これで二、四が八で八億円、それから十二、一、二、三で五億円程度とつておりますから、これで四、五の二十で二十億、それだから二十八億ですが、ああいうふうにしてとつておるわけであります。初めの瞬間と、今のところの瞬間とを比較すると変ですが、その中間の内容を話せば以上のようなわけであります。  それから債務の方は前回の国会で認められました五十四億七千万円、あの口で全部支拂いを完了しております。しかしその後整理の過程で多少はまだ新たに確定したものが、ほんの多少二百万円とか、あるいは三百万円というものが小口には出ておりますが、大部分は拂つてしまつております。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 今現在残つておるのは幾らと言われたね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 十四億です。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これは主としてその後売つた代金ですね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 売つた代金もありますし、これは人によつて違うのですが、卸売関係にまだ十億余りありますが、これは売つた代金です。それから生産者に一億八千八百万円ほどありますが、これは売つた代金とそれから弁償金です。それから日通機帆船の輸送機関、これに六千万円ほどあります。これは全額弁償金です。それからその他閉鎖機関とか、あるいは官庁に物を売つてまだもらつていないとか、あるいは売るときにできるだけ有利に売る関係上、ある会社とか、ある個人に直接に売つたものが小口を総まとめにしまして、約七千万円程度であります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 今損失補償というか、弁償というか、これはずいぶんうるさいことであつたろうと思うが、一番大きい問題はどういう問題で、そうして、それの片づけばどういうふうに片づいておるか承りたいと思う。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 これはいささか強引にやり過ぎたのですが、大体その弁償金が今までのところ約三億程度です。一番大きいのは、やはり契約の内容によりまして輸送機関が一番大きいのです。二億円ぐらいありますか。その次に大きいのがいわゆる生産者側として指定業者ですか、それが七千五百万円ぐらいありますか、その他が卸、閉鎖機関、こういう関係であります。それで一番大きいのは輸送機関ですが、内容は、これも国会に報告してありますが、いわゆる現物不足というもの、木炭でいえば六割ぐらいに相当するものが輸送中における行方不明、こういつた項目になつております。そこで輸送機関に対してそれを調べさせて、調定して政府の債権を立てる、一方そういうやり方をします。そこで他方はちようどうまいぐあいに政府の拂う金があるわけです。ぐずぐずやつておるとどうにもならぬから、そこはうまく相殺をやつてもらうというやわ方で片づけておるわけです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 指定業者は‥‥。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 指定業者も、同じく五十四億が入りましたときに抑えるという状態になつて来たわけです。そのときまでに弁償金としてわれわれが調定したものと相殺にかけて行く、こういうやり方です。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 いやいや問題の原因は‥‥。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 中間業者の方は、つまり集荷業者から百トン買つた。その集荷業者の分を五十トン送り出した。あと残り五十トンあるはずじやないか、ないじやないかというので弁償金を調定する、こういうやり方であります。これはそういうふうにして全部片ずいたわけではない。その後さらにだんだん、探究が一ぺんにできるわけではありませんから、次から次へやつていて、まだ未拂いになつておるというものが先ほど言いました輸送機関に六千万円、それから生産者側に約三千万円程度あります。これは拂う金もありませんから、相殺にひつかけて行くということはできません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 ずいぶんその後調べてみますと、昨年の春になつて一ぺんに荷物が卸業者のところに着いたが、卸業者が受取らぬ、それで政府の手持ちになる、運送業者に保管をさせたりしたものがよほど多かつたようですが、その点はそういう事実がありましたが。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それは二十二年の‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 二十四年‥‥。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 二十四年では大体備蓄をやらぬという方針でありますが、事実上売れないで保管したものはあります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 横持料なんというのは、そのとき出したんでしよう。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 横持料は出しません。それは四月二十二日で全部打切つたわけです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 しかも出たのは、いつ出すことにきめたんですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 横持料を出すのをきめたのは、二十三年の十二月にきめまして、二十四年の四月二十二日までで打切つたわけです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 要するに荷物が多く出てから打切つたんでしよう。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そういうふうになつて横持料も出してもらつて、自然政府の手持がふえたんでしよう。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それをさらにまた業者に拂い下げしたそうですね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうであります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 そのときに政府に保管しておるへき量と、現実抗い下げた量とよほど食い違いがある、その点はどうでした。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それはこういうふうになつております。物が入つて来た、そうしてどの業者には幾ら渡した、卸業者には幾ら渡した、渡した中でその何分の一とか幾らまではそのままで売つた、今売つて金をとつた残りが、保管という形で書類の主にあるものを、そのまま売つたわけです。ですから現場にいてそれが幾らあつたとかないとか、一々調べる芸当はできませんから、量類でそれだけあるというふうになつておる。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 ところが現実なかつたら金は拂うまい。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それは現実にないとは言えないわけです。これだけ政府から受取りましたという一札が出ておる、だから現実にないときにはあなたの責任だということになる、保管しておるのですから、だからその書面上で売つたということです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それではトラブルが起るでしよう。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 トラブルが起るのは向う側から起るわけです。向う側がもらわなかつたということを現実に立証しなければ、たしかに受領証を渡しておる以上は、向うがもらわなかつたという立証ができぬ限りは、われわれは売るというほか方法がありません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 ところが実際全部処分してしまつたと言つてないはずですね、あなたの方で処分してしまつたから‥‥。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 ところがなくなつてから、あとで物が出て刑事問題が起つておるように聞いていますよ、そういうことはないですか、実際残つておるのに、これだけ売つてしまつた、こう言つているらしい。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 どうも委員長の言うことが理解できないのですが‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 処分してしまつたから、政府の手持のものはなくなつたんでしよう。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 ところがなくなつたと思うと、あとになつてから横流しして売つておるというような事実を聞いておるが、そういうことはあなたの方はないか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そういうことは考えられませんですが、その後特別会計に上つて、自分で買つて来たということがない限りは、政府の方がかりに百トン渡して九十トンに売るということはあり得ないわけです。その場合は十トンは当然横流ししたと考えられますから、百トンを渡して百トンで売るならば、その後どこからか別に調達をしない限りは、その点は考えられないのですが‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 あなたはそう言われるが、実際はそうじやないでしよう。ここに大体は百トンあるものを、八十トンよりないと、こういうことでなければ出て来ぬわけだが、そういうことはあり得ないかな。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それはこういうことなんです。われわれとしては、かりに百トンあるものを九十トンで売つたとする。そうすると十トンというのはどこにあるかということを言われるわけです。どこにもないといえば、どうしたといつて追究しなければならぬ。だから出納簿というものは、けつはどうしてもゼロでなければならない。そうでなければ店じまいにならない。百トンあなたに渡した、たしかに百トンもらいましたという場合、向うから一札入れてない限りは、いやでもおうでも百トンで売らなければなりません。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 その者へか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうです。だからそういうものがあるということは、どうもわからぬのですが。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 それはりくつの上であつて、実際はなかなかそう行かないのではないか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 こういうことなんです。委員長のおつしやる通り、かりに実際はそうは行かないと仮定いたしましよう、そうしたら、必ず百トンのものを九十トソ売つたら、十トンというものはどうにもならぬものが残るはずです。これが残つた場合、これを追究しない限り店じまいに持つて行くことができません。だからこれを追究して行つてゼロになつたところでよろしいといつて廃帳にする。こういう建前ですから、かりにやつたとしても、それは次から次へと続いて行けば、出て来なければならないはずのものです。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 りくつはそうだが、木炭事務所の倉へ行つて業者が、ここに百トンあるといつて調べてごらんなさい、五十トソよりないじやありませんか、だれが百トンに買えるものですか、何とおつしやつても買えません、こういつて、そこでからくりをやつておるのではありませんか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 大分わかつて来ました。それはこうです。それはまだ渡す前の話です。産地から送つて来る発送報告書で百トンと書いてある、だから着いたものが百トンなければならないはずです。そこで卸売業者にそれを渡すときに、発送報告書には百トンと書いてあるが、よく調べてみると五十トンよりないじやないか、いやあるじやないか、いやない、数えてみろ、こういうトラブルは、それはあります。そこでその次の話をしますと、かりに百トン送つて来たものを、着地の日通、木炭事務所の荷さばき人、それから卸というものが、そこでてんやわんややるわけです。そこで百トン送つて来たものが八十トンしかないということがきまりますれば、発送報告書と着地の数量とが違つた差額は、輸送機関から弁償金を受けるということになつております。そこでそのトラブルのときに、ほんとうは八十俵あつたものを七十俵受けたということに——それは一俵や二俵、十俵ぐらい違うことはあり得るかもしれません。それはあるのです。その差額は日通の方で弁償金でやつていただく、こういうことです。もしそういうことがあればこういうことです。八十俵あつたものを七十俵で受けて、その差額は日通からとれるが、実際は卸がとつておるのではないかということはあるらしい。あり得ることであります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 どうもいろいろなスキャンダルが起つておるのを聞くと、あなたが考えておるようなものではないようだ、たいへんなからくりをやつておるようだが、まあそれ以上はいいでしよう。横田甚太郎君。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 ちよつとお伺いしますが、薪炭の場合目方は俵込めですか、中味で行くのですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それは俵込めです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 俵を込めて四貫ですから、中味は四貫ないわけですね。米の場合は正味十六貫で、そのほかに一貫二百なら一貫二百、一貫四百なら一貫四百の俵装が別にありますれ。炭の場合はそうなつていないわけですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 一俵四貫目といつて、俵込めでやつております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そういたしますと輸送いたします場合に、山から消費者の手に渡るまでに、大体輸送機関は何回ぐらい積みかえをされますか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それは具体的な場合で違いますから、なかなかわかりませんが、かま元は山の奥にあるわけでありまして、堂々たる道はありません。そこで人の手で大体あるところまで出て来ます。その次は車とか馬車、トラックが入ればトラックで行きますが、車とか馬車とかで、相当トラックが通り得る道路まで出て来ます。それから今度はトラックに載せます。トラックに載せて駅まで持つて行きます。そこでこれは駅でぱつと汽車に載せるわけに行きませんから、駅前に相当期間野積みをやります。そこで汽車に積んで、政府に売るときは着駅で売るわけです。そういうのが典型的の例であります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 その場合ちよつと横道にそれるようですが、人の背で運んだ場合は輸送費はついていないのですね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それはこういうことであります。政府側が契約するのは生産者の団体と契約するわけです。団体と契約するにつきましては、大体その県の駅にどの辺から幾ら集まるかという数量と、それから集まる距離別の金額とのウエイトで割つて、プールで幾ら、こういうふうにきめております。ですからそれは生産者の集荷団体の責任において、近いところは近いなりにかかるし、遠いところは遠いなりにかかる。そういうやり方でやつております。積算の基礎においては、全部の距離を入れて、生産数量で割つて出しておるということであります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そうすると四貫目の俵を例にとりますと、これを輸送される場合に、大体人の肩から車、トラック、汽車、こういうふうになりますね、汽車からおろしてまたトラック、あるいは荷車、馬車、こういうことになりますね、こうなるうちに、昨日の人から聞いておりますと、炭というものは動かすたびに、がつたり百匁、それ以外のところに百分の二の損耗がある、こういうことでありますが、その間にいたんだものは消費者が損するのか。その間に卸売業者がその目方でもらつたところが、大きな炭だつたら配給はできるが、小さな粉炭を配給したらみなが怒るでしよう。怒りますから、その炭に対しましてはそれだけのかすになる炭、粉炭になる炭があるのだ、それを見込んであるから、これだけの値段で配給しろということになつているのですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それはこういうことです。まず建前を言いますと、建前は消費者が負担するという建前ではありません。かりに産地で円貫ばりつとあつた。俵装もぱりつとしておつた。ところが何回かやつて来て、駅で積むときに後装が妙なことになつておつたりしていたら、政府の代理でその荷物を引受ける日通は、生産者団体に対してこれをやりかえてくれ、こういうかうに言うことができることになるわけです。そこで今度はそれをずつと運んで来て卸へ渡すというときに、かりにばらばらになつたりしておつたら、ここで政府か金もかけて改装をやれ、こういう仕組みでありまして、筋書きは決して消費者に四貫目のものを三貫目で売れということではありません。ところがこれはその当時の実情というものを織り込んで考えて行つてもらいますと、実際炭が不足で、市民が塀をこわしたり、便所板をはがしたり、切れはしを拾い歩いたりしたというような時代に、生産者に、かりにぱりつとしたものを持つて来なかつたらつき返すぞというような芸当はできません。何となれば政府は需給調節をいやでもおうでもやらなければなりません。その時分から見れば、政府は生産者に頼む頼むと頭を下げる弱い立場にあつたわけです。その弱い立場にあるものが、でかいことを言つたのではできません。だからそこのところが自然に流れて来て、日通がやれというのも、日通は政府の代行だと言いながら、これは商売人です。そう厳重なことも言えないし、その時代から見て、そう厳重なことを言つたんではなかなか炭は出ない、拝む、頼むから出てしくれ、こういうことなんですから、実際は四貫目のやつが三貫目になつておつたときに、やり直せというような強いことは実際言わなかつた。それを実際に消費地に持つて来ても、それじや今度は配給をやる場合にぐあい悪いからばちんと直してそれからぼつぼつ配給するというわけにいかない。正月までに一俵よこせ、こういう問題です。だから一俵よこすためには、とにかく相当むりをしてでも着いたやつをとつとつとさばいて行くというこういう芸当をその当時においてやらなければならぬ。今こういうことを言うとはなはだなんですが、黒いかけらならとにかく飛びつくという時代ですから、三貫目のものでも、ぐずぐず言うと配給店が威張つておるくらいの時代ですから、もらえないわけです。まあというわけで配給を受けるというわけで、筋書きと実際とはその当時の需給関係によつてうんと違つて来ておる、こういうことであります。それから需給がずつと緩和して来まして、消費者が選択する、わしは悪いやつはいやだ、真四角なぱりつとしたやつでなければいけない、いやだということになると、とりかえてぱりつとしたやつを持つて来る、昔のようにいかない。建前と実際とはその当時の需給事情によつて違つておりまして、消費者に確かにぶつかけたであろうということはあります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 私が聞きたいのはそうじやないのです。あなたの言われるのはよくわかるのです。しかし人情の面から経済の現象をながめておるのじやないのでありまして、私の言うのは、動かすと必ず減るものです。炭屋なんかは商売をやつておつた人である。だから炭を扱うことにおいてもうけておつた人が、炭を正しく扱つておると損になる。しかしこれは別にやり方がある。たとえば消費者に負担さして行けばうまく行くというようなことで、政府の指令通りやつておれば損をする。そういう考えが炭屋や卸業者にわいて来て、これが悪の発生であると考えるのです。四貫目あるやつは三貫二百匁で配給した。三貫二百匁で配給できるのじや、それなら三貫匁で配給してもいいだろうということになつて、これが横持量とか備蓄保管費とか、いろいろなわくを広げて不正なことになつて来たのですが、だから私は米の場合は俵と中味が別にしてあるように、あるいは等級を別にしてあるように、炭も別にしてあるのですから、何かこれには四貫目のものは四貫目で配るのではない。三貫六百匁で配ればいいという規定があるのかないのか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それはありません。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そういたしますと、聞くことがむだになるのですが、日通、あるいは組合員の人たちから、不正なことがある場合に、何俵は正しく直せと言われる権限があるにもかかわらず、人情からそういうことができなかつたと解しておつていいですね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 その当時の実情からすれば、生産者に直せというようなことはなかつたようです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そういたしますと、今度は備蓄保管費のことをちよつと伺いたいのです。備蓄保管費の——私の記憶に間違えなければ、これは十億円ほどと出ておりますね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 二十三年度の分はそのくらい出ております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 これはどういうような條件のもとにおいて、だれに渡したということがわかりますか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それは全部わかります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それは資料は出していただけますね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 国会資料には出ております。それは府県ごとには出ております。が、各業者別にはまだそこまでは——相当厖大な資料になりますから‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 私の困るのは、府県ごとに出してもらつても、業者が入り込んでおりましてわからないのです。これは非常にやりにくいので、これは一体どういうふうに調べたらいいのですか。あなたはこれの専門家ですから、薪炭問題のような不正問題にちよつと手をつけましたところが、われわれが調べておるのは一部であつて、しかも法的な立場で見ましたら、国権の最高機関である国会で調べたやつが一番権威のあるものでなくちやいけない。しかし実際には「経済ジープ」で発表されたやつが一番権威のあるものになつたら、考査委員会何しているかということになる。だからあなたに聞きたいが、あなたは国会を構成している議員ではないのですが、国会において発言する一人の立場になつておるのですから、国会の権威のために聞きたいのですが、これはどういうふうに調べたらいいのですか。全国的に調べまして責任者を呼んで聞きますと、全国の責任者は府県のことはわからない。府県の人を呼んで聞きますと、全国のことがわからない。どうもつかまえどころがない。現物は全国に散在しているのです。帳簿は全国に一つなんですね。そうしますと、帳簿にしるされた日にちに全国に記載せられたものをつかまえないとわからないわけですね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうです。だから業者別に調べるのは、事務所の方での業者別の備蓄の経理だけを引張り出して、これを積算しなくてはできないのです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 これは私がなぜこんなことを言うかと申しますと、われわれが困るのではないのであつて、当の責任者はあなたですし、あるいは三浦君であつた。三浦君は政治的にはとかくの評がございましたが、あなたは農林省内の正義屋でありまして、首をかけてもこの問題は徹底的に追究してやると言つておられたのですから、何らかの目鼻をつけた善後処置をつけて、これはこんな余儀ない立場から赤字が出たのであつて、これはこういうふうにしていれば赤字が出ておらないんだという報告書ぐらい出なければ、とんでもないことになる。だからあなたの方ではこれについての具体的な不正の数々をあげて、それがなかつたらうまく行けるんだという成案があるのですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 この問題はこう問題はこういうことではないかと私は考えます。あの保管料を出すというものにつきましては、木炭事務所が実際に渡した数量、それから相手が保管した期間を調べて、そうして薪炭課へ持つて来て、オーケーということになつて、契約になつて出たものでありますからして、かりに横田委員のおつしやるように不正があつたとしましても、契約になつて話がきまつて出しているものを解消するという法的根拠はないわけです。ただその間に收賄とか何とかがあつたならば、これはそれぞれこちらが処置しなければなりませんが、契約になつて出ている、また事実それだけの金がかかつているものは、何ともこれはならぬのじやないか。かように考えております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それじや二十四年の八月一日の農林委員会で三浦さんが言われましたときに、赤字は十四億だつたですね。十四億の赤字の原因として十九項目にわたつて述べておられますが、一つをあげますと「現品が未生産であるのに証票をすでに発行しておる」、こういうふうに書いてありますね。こういうふうに書いている限りにおいては、三浦君だけの意見ではないのであつて、林野庁関係者の意見でしよう。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 ちよつと横田委員は、あれやこれやと何ですが、今おつしやるのはいわゆる現物不足と称するやりなんです。約十億の現物不足というやつなんです。それにつきましては契約もへつたくれもあつたものじやない。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 だから私の聞いているのは、備蓄保管費はおいておきましても——これだけ追究してもわかりませんし、あなたも当然悪いことをしている人じやないですから、あなたを追究しようとしているのではない。制度を聞きたい。制度としてそれを言つておつてもわかりにくいので、三浦君が赤字の原因として十九項目にわたつて述べているところがある。その一つのように「現品が未生産であるのに証票をすでに発行しておる」というようにはつきりと原因がわかつているものであれば、どこのだれが生産したようになつているので、証票を発行したのだが、実際においては生産されておらないのだということがわかつておるのじやないのですか、こういうのです。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 どこのだれというふうな問題は、もう少しやり方の制度をその前に申し上げた方がわかりいいと思いますが、どこのだれというのではなくて、政府が契約しておるのは、今のは県の販売組合連合会、あるいは森林組合連合会、あるいは企業者製炭の組合とか、こういうものとの契約になつておるわけです。そこで生産者がものを出す場合、その組合を通じて政府に渡すわけです。政府としてはどこのだれであろうが、要するにその組合が十俵なら十俵、百俵なら百俵出してくれればそれでよい。生産者の内部でどこのだれでもそれはかまわない。十俵出してくれればよろしい。そこで政府が取引するわけです。そこで生産者団体から百トン買つた。拂い出したのが五十トン、残りが五十トンしかないというわけです。そこで五十トンあるかないか、行つて見てなかつたということになると、われわれは生産者団体に対してその金をよこせ、こういうやり方なんです。そこで下へ持つて来て生産者団体から見れば、何の何がし、何の何がしが幾ら出したということがわかるわけです。そこでそれの内訳は、生産者団体から見ればわかつて来る。政府としてはその生産者団体から金をとれば、あとだれがやろうが、少くとも会計の担当者としては、金さえ入ればそれでいいという建前でおるわけです。政府は生産者団体から金をとる。生産者団体は自分でわかつておるから下からとるというので、問題を生産者団体に転嫁するといつたらおかしいのですが、一段下に移して行く、こういうやり方です。従つてどこのだれという問題は、あちこちの県で空気木炭というのであげられておる事件がありますが、その事件はわかります。しかし生産者団体の傘下のどこのだれが空気木炭を出したかということは、全般的にはわかりません。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そういうことを言うと水掛論になるのですが、あなたの言われるそういうこともあるでしよう。しかし現象はそんな一面的なものではない。そういうことを言われる場所もあるし、そういうことが言われない場所もあるということは、これは言える。私の言つておるのは、ここに列記してあるように、十四億なら十四億の現物不足の項目があがつておる。最も顯著なものは第七項目にあがつておるところの、指定業者の末端機関が無断で貸興しておつたものとか、六番目の指定業者が正式手続を経ないで売却したものがあがつておる。特に六番目の、正式の手続を経ておらないというものも現にあがつておる事実、しかも売つてしまつたというのは一つの行動ですから、一体これはどこのだれがやつたかという一例くらいはわかるのじやないですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それはわかります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 私がお願いしておきたいのは、きよう、あすにはむりでしようから、この十九項目にわたるところのこういうようなものに対して、一体代表的なものはこういうような形においてやられたということを報告していただきたいのです。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それはわかります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そういたしますと、現物があるかないかの一番大きな問題は、私の考えによりますと、大体現物をつかまなければいかぬ。この現物をつかむについてのたなおろし——たなおろしというのは柄の悪い言葉で、官庁におられる方が使つておられるかどうか知りませんが、大体たなおろし検査というのは、あなたのような官庁なんかの人に言つてもわかることですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それは通ります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そういたしますと、浜田君はずいぶん逃げられるのが上手だから、逃げないようにしてください。このたなおろし検査というものは、年に何回やるようになつておるのですか。そんな規定はないのですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 たなおろしは一応やるという形にはなつておるのです会計法でしたか、その規定のありどころの根拠はわかりませんが‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 あるとすると、それは当然だれかやらなければいかぬことですが‥‥。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それは物品出納官というのがやるわけです。物品出納官というのが本庁にありまして‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 本庁というのは‥‥。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 林野庁です。林野庁の薪炭課長が物品出納官です。それから事務所にそれの支店といいますか、分任出納官吏というのがおるわけであります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 これは何人ほどおるのですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 本庁に一人、木炭事務所に各一人。木炭事務所は四十七ありますから、合せて四十八人おります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 その人はそれをやるだけが仕事ですか。兼任ですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 もちろん兼任です。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 兼任でありましたならば、それはそれでよろしいのですが、一年に一回なら一回必ずやらなければいかぬのじやないですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 やらなくてはならぬはずです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 各県別にやられるわけですね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それなら、二十四年度は東京なんかやらなかつたんじやないで書すか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 やりました。二十四年の六月に‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 これは何年度分をやられたのですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 今までのを全部やつたのです。かりに、昭和十五年に幾ら買つて、幾ら売つた。残りが幾らある。これは十六年繰越し。十六年もそれぞれやつて十七年繰越し。だんだん繰越して二十四年の三月まで繰越すわけです。これがあるか、ないかということを二十四年の五月ごろやつたのです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 二十二年、二十三年はやらずに、二十四年一ぺんにやられたのじやないですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そうです。五月から六月、一月かかつてやつたわけです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 三年分を‥‥。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 三年分ばかりでなく、ずつと何箇年分を‥‥。(笑声)これは繰越し繰越しでやつておりますから、出納簿の残としてそれがあるか、ないかという調べです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 法規では一年に一回やるようになつておるんですね。それを固めておやりになつたのですね。  そういたしますと、今度私が聞きたいのは木炭の保管料です。一俵について、東京の場合は倉庫保管が一日六十銭ときまつたのはいつころのことですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 六十銭という、そこまで具体的な数字ははつきりしませんが、あの備蓄を始めだしたのが二十三年の十月ころ‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 備蓄保管費じやないのです。倉庫に入つておるものに‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 備蓄をやらなければ保管料じやない。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 備蓄をやらなくても保管になる場合があるんです。あなた方の帳面には、保管して金を受取つておる。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 十日やつても備蓄なんです。着駅におろして、ちやんと卸から小売べ持つて行くという建前です。そういうマージン、それからそういう運賃を考えているのです。ちよつと横へ持つて行つて倉庫に十日でも入れるということは、あのマージンの中には考えておらぬのです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 一日六十銭というのはそのときにきまつたのですね。その前にはもつと安かつたかもしれないんですね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 具体的な、六十銭までは出記憶しておりませんが‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 六十銭のときもあつた、三十銭のときもあつた、違つたことはあるんですね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それはあります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そうしますと、保管費は備蓄とまで名がつけられたのだつたら、屋根がある所へ保管するというようないろいろな規定があるでしよう。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それは減耗したり、雨にぬれたりすることを能とするのではない。原則として倉庫のある所にやるということです。ただこういうことがあります。できるだけ節約する方がいいから、どうせこの品物はこの辺の地区に配るのだという予定をして配給を受けることがあるのです。これをとんでもない所へ持つて行つて、倉庫に入れて、また持つて行くというようなことは損だから、これはその近くに倉庫があれば、そこにやる。できるだけ近い所に持つて行く方がすぐ配給できるというものですから、倉庫でないといかぬときまつたわけのものではありません。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そういたしますと、いついつかお前の所へ送つた、そして配給したのは何日だということになると、その間の日にちは保管だと解釈することができますね。その間に屋根のない所に保管しておつたのも、保管と‥‥。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それは保管です。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 備蓄に保管というのがありますか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 もちろん、あります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それも一日六十銭ですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それは野積みとなれば、遅います。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 どのくらいですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 具体的な金額は今わかりませんが、野積みの場合と倉庫に入れる場合とは、おのずから料金は違つております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 違つていることは事実ですね、あとで知らしていただけますね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 はい。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 これが実に大きな金額になつておりますね。  それでもう一つ知りたいのは、野積みの場合と倉庫の中に保管してある場合との損得は、もちろん冬とか夏によつて違いますが、どういうふうに解釈しておられますか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 損得というと‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 炭のいたみです。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 いたみは野積みの方が多い。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 ずいぶん多いでしようね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 多いです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 二十三年の冬には非常にたくさん滞貨がありましたね。その滞貨が非常に問題なんですが、その滞貨のときに、卸売業者が二億五千万円の金をとつております。これは何の名目でとつているんですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 横持料です

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 間違いありませんか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 二億五千万円なら横持料たと思います。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 私は卸売業者のとつているのを調べて計算してあるんです。あなたは専門家ですから、伺わしてもらいたいと思つたのです。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 横持料です。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 生産者団体が一億何ぼの金をとつておりますね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それは手数料の値上げです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 何の手数料ですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それは生産者団体が政府に対して荷物を渡す。それからこういうことなんです。山元で政府が買う。そのときに政府のだれかがいて、一々管理するという芸当は、少い職員では絶対できませんから、政府に渡したものを生産者団体が保管するということになるんです。そうして駅まで持つて来て、政府に渡す。渡すについては生産者団体でも、これたけの仕事をするだけの職員をかかえて仕事をしなければならぬ。つまりそういう手数料——費用であります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 これらの費用は今までは出ておらなかつたが、このとき出たんですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 いや、前から出ていたんです。一億なんぼというのは二十四年の一月、今まで一俵当り六円であつたのを十円にした。つまりその四円というのを拾い出したのが、その一億なんぼということであります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そういたしますと、横持料はこのときになつて、なぜ必要になつたんですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 これはこういうわけです。原因が二つあるのです。三千六百円ベースを基準として卸のマージンをきめておつたのです。ところがその後六千三百円ベースになつて来て、マージンが非常にきゆうくつになつたということが一つと、それからもう一つは、二十三年の後半期から品物がどかどかと出て来た。ちようど出て来たときに運の悪いことに閉鎖機関になつた。閉鎖機関はわれわれが荷物を渡すとあぶなくて仕方がない。だから渡すのは困る、それで新しい登録制によつて卸が出るまで渡さぬというので自然政府の備蓄になつた。ところがその備蓄になつたものを新卸が出て来て、新しい登録が出て来た。これがとうとう十一月の終りから十二月にこれを急速にさばきたい、さばくためには相当の努力を要する、この荷さばきのために、横持料ということにして、一俵当り三円ですか、それを出したわけであります。四月の二十二日にこれを打切つたわけであります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 横持料をもらうために熱海で会合を開いて、卸業者が非常に騒いでおりますね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 それは騒いだかもしれませんが、どうもその辺はわかりません。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 その結果はどうなつたのですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 その時分は私は薪炭課長でありませんから‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そのときの薪炭課長はどなたですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 そのときの薪炭課長は‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 富谷ですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 富谷ではないかと思います。あるいは森薪炭課長——その辺のところははつきりしません。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それから早期築窯費を相当出されておりますね。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 出しております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 一億二千万円、これは間違いないですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 大体その程度であることを記憶しております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 この早期築窯費を出した結果は一体どうなるのですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 これは安本でたしか緊急越冬用木炭確保対策とか何とかいう要綱が次官会議できまりまして、越冬用木炭を確保するためには、木炭の生産期と需要期が食い違つておる関係がありますから、普通木炭の生産期でないときにうんとつくらせなければいかぬ。それで早場米の奨励のよろな調子で、いつからいつまでのかまでできたものは四円よけい出したわけであります。それからおそく出したものはちよつと値切りまして二円、こういうふうにして早目に早目に夏場に夏場に出させて行こう、輸送して、こつちに持つて来る時分には、よい加減になるというので、出したわけであります。早場米奨励金のような性格はそういうものであります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 この点はもつと追究したいのです。私も薪炭のことは相当研究して来ましたので、あなたにはそうは逃げられない、つもりですが、きようは閉会中ではあるし、土曜日でもあるので、この程度で‥‥。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 これは一ぺん聞いてあるなら速記録を読んでいただけばわかる。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 これは読んであるのです。あなたはうまいことを言つて逃げようとしておる。その結果特に私が聞きたいのは、收納未済調定未済というのは同じことですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 違います。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 これなんかもゆつくり聞きたいのです。実にこの中にこそ大きな赤字のからくりがあるのじやありませんか。この中にこそ薪炭業者が赤字を出しておりながら家を建てたり、妾をおいたり、自動車をかつぱらつた原因があるのじやありませんか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 收納未済に赤字のからくりはありません。收納未済は全部とつてしまうという計算でやつておるのですから‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 と表はなつておるでしよう。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 表はそういう計算ではとらぬ。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 調定未済の場合は‥‥。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 帳簿をよく調べて、わかつたところから調定する。それですから清算の過程で、済めば全部調定になるわけです、それは一俵たりとものがしはしません。だからそれが、赤字のからくりじやないのです。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 しかし、これが実に大きな浮貸しの金の基礎になつているのじやないですか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 だれが浮貸ししているのですか。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 業者がこの金を‥‥。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 その点をちよつと申し上げます。この点はこの前調べて国会にも話をしたのですが、六大都市について大体見ますと、六千万円くらいありましたですが、産地に手を打つておつた。同じくその会社の政府に対する未納金を見たら、六億程度あつた。言いかえれば六億の未納金のうち、六千万円ぐらいは産地に手を打つておつた。これが一例です。そういうようなのを六大都市で一ぺん調べて、この前報告したのです。このくらいの程度です。このくらいの程度というのは変な言い方ですが‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 とにかく世の中が金詰まりと言つているのに、薪炭特別会計自体が破綻しているのに、これが九箇月間も、私が計算したところによると、十九億からの売りだめを業者に許している。このからくりが私はわからない、ここにこそいわゆる林野庁の人たちの不正があるのではなかろうか。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 十九億の売りだめと言つたらどうも‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 品目に合しまして計算しますとそうなるのです。これは今度ゆつくり開かせてもらわなければならない。

浜田正林野庁業務部薪炭課長

○浜田証人 現物不足の問題ですか。十九億は‥‥。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 調定未済です。牧納未済との間におけるところのものがここに出るのです。これこそがいわゆる公団なんかをやつているときに、いろいろなことをやつたそれらのぼろ役人が、給料をためてもなかなか選挙費用ができないのに、一千万円もいる選挙に出る結果になる、このなかにこそ、社会党なんかもそうですが、共産党と統一戦線を張られない原因があると思います。このことについて私は今度徹底的に聞きます。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 済みました御苦労さまでした。     午後六時三分散会

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