考査特別委員会 第31号
- 発言数
- 927 件
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- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1950/06/16
会議録
○鍛冶委員長 これより会議を開きます。 本日は薪炭需給調節特別会計赤字問題について調査を進めます。さつそく証人より証言を求むることといたします。ただいまお見えの証人は富岡正雄さんですね。
○富岡証人 そうです。
○鍛冶委員長 ではこれより薪炭需給調節特別会計赤字問題につき証言を求むることとなりますが、証言を求める前に、各証人に一言申し上げますが、昭和二十二年法律第二百二十五号議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならぬことと相なつております。 宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者、またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて黙祕すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることとなつておるのであります。一応このことを御承知になつておいていただきたいと思います。 では法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。御起立を願います。 それでは読んでいただきます。 〔証人富岡正雄君朗読〕 宣誓書 良心に従つて真実を述べ、何事を かくさず、又何事もつけ加えないこ とを誓います。
○鍛冶委員長 署名捺印を願います。 〔証人宣誓書に署名捺印〕、
○鍛冶委員長 富岡正雄さんですね。
○富岡証人 そうであります。
○鍛冶委員長 あなたは全国販売農業協同組合連合会の林産部長をしておいでですか。
○富岡証人 そうであります。
○鍛冶委員長 いつからいつまでです。
○富岡証人 全国販売農業協同組合連合会が設立になりましたのが昭和二十三年の十一月でございますが、それからずつと林産部長をしております。
○鍛冶委員長 今でもそうですね。
○富岡証人 現在でもそうであります。
○鍛冶委員長 あなたの連合全会が薪炭特別会計の代行業務をやつておいでになつたそうですが、それはいつからおやりになり、そうしてどういう関係かりそういうものをおやりになつたのですか。
○富岡証人 全国販売農業協同組合が設立されましたときには、いわゆる物調法に基くところの薪炭需給調整規則によりまして、末端の県の連合会が集荷の指定業者になつておりますので、その指定業者である県の連合会の委任を受けまして、一括契約というような形で特別会計と代行上の契約をいたしたのであります。しかしながら薪炭特別会計の代行事業というのは、農業団体関係について申すならば、昭和十九年から関係を持つております。昭和十九年に、当時全国農業経済会といつておりましたが、この全国農業経済会が農業会系統の中央機関といたしまして、それまでは集荷指定業者という形で、集荷の業務は生産者の方で行つておつたものが、買上げ地点がかま前近くになるということで、集荷という仕事が政府の直接の仕事という形式になつて参るので、そこで買い上げるということと、それに伴う輸送というようなことが政府の代行ということで、中央機関と政府と契約を結んでやる。爾来団体は戦時農業団であるとか、あるいは全国農業会であるとか、今日全国販売農業協同組合であるとかいうふうにかわつて参りましたけれども、規則の関係上若干の違いはありましたが、おおむねその当時の内容が中心になりまして、仕事が進められて参つたのであります。
○鍛冶委員長 そこで、その特別会計の代行業務としてどういうことをし、またどんなやり方をしておいでになりましたか。
○富岡証人 ただいま申しました昭和十九年の十月かと記憶しておりますが、薪炭の需給関係が非常に逼迫しておるというようなことから、でき得る限り現物をすみやかに把握して、そしてまた生産の増強をはからなければいけないという御趣意のもとだたと思いますが、買上げ地点をかま前の方に進められることになつたので、政府みずからがかま前等で薪炭の受入れをするということは、これはなかなか容易でないというので、その仕事の内容は、出産者団体がそれまで扱つておりしたいわゆる集荷の仕事と内容を向じくするということからいたしまして、買いげるという仕事、それから買い上げたものを、県外へ出るものについては発送の港もしくは駅のホームまで運びます仕事、つまり買上げ業務と、それから運送の業務が代行業務の内容になつておつたのであります。
○鍛冶委員長 それでは今もつと実施の概要を聞きたいのですが、あなたの方でそういうことを一括して全国のを引受けてそうしてあなたの方から各末端の各県の協同組合連合会へ指令されるのですが、それはどういうことですか。
○富岡証人 最初は、政府とそれから全国農業経済会とが契約をいたしまして、その契約の内容につきまして県の農業会なり、あるいは県の農業会ほさらにそれを市町村の農業会に、おのおのその地域において処理すべきことを適当とする業務の内容を委任しておつたわけでございます。
○鍛冶委員長 この買上げのときの検収の方法はどういうことをしておりましたか。
○富岡証人 検収の方法については、地方によつて多少事情が違つておつたかと思いますが、林産物検査員がまず第一に検査をされますので、その数量を確認するということがおもな仕事であつたと思います。
○鍛冶委員長 検査員というのは政府の役人ですか。
○富岡証人 林産物検査員ですから、地方庁もしくは政府の職員であります。
○鍛冶委員長 林産物検査員が検査するから、あなたの方では内容については調べないで、数量だけだ、こういうわけですか。
○富岡証人 銘柄等の区別は一々いたす必要がないというわけでございます。
○鍛冶委員長 検収員というのがいたそうですね。
○富岡証人 検収員は多分特別会計の規則によりますと、すべて政府が買い上げるものについては検収を要したということで、その検収をする者を検収員ということで呼ばれておつたと思うのでありますが、その検収につきましては、直接に木炭事務所が任命いたしました検収員と、それから代行機関に関係を持つ農業会系統の職員、具体的には市町村農業会の職員が、木炭事務所から委嘱を受けて、兼務をしておつたのもおつたかと思うのであります。
○鍛冶委員長 さつきあなたがおつしやつた林産物検査員と、今おつしやる検収員とは違うのですか、同一なんですか。
○富岡証人 林産物検査員は主として生産検査の方であつて、一方検収員の方は、これは政府が買い上げるための検収ということで、おのずから違うというように思つております。
○鍛冶委員長 しかし採用は木炭事務所でやるのですか、木炭事務所というのは、これは農林省の役人でしよう。
○富岡証人 木炭事務所は、薪炭特別会計の方面から術語で申せば、前渡官吏というようなことでも呼ばれておりますが、これは薪炭特別会計に直属する農林省の職員であり、林産物検査員は、これは別途に地方庁が中心になつて、木材その他の検査をする検査専門の方たちだということであります。
○鍛冶委員長 では検収員の給與、監督等については、だれがやるのですか。
○富岡証人 検収員はすべて特別会計に直属するものであるというぐあいに考えられますので、これは特別会計の官吏が監督をするものであり、従つて木炭事務所長の監督下に仕事が進められておつたのだろうと思います。
○鍛冶委員長 そうすると検収員というものも公務員ですね。
○富岡証人 その辺のことは、私にはちよつとどういうふうに扱われておつたかわかりませんが、嘱託というようなことで行われておつたものと、検収員という辞令で行われておつたものとあつたかと思いますので、公務員もしくは公務員に準ずるものだというように解釈されるかと思います。
○鍛冶委員長 先ほどあなたがおつしやつたように、林産物検査員というものは品物について検査をする。そうして数量だけ調べる4あなたが調べると言われるのは、あなたの方の代行者の話ですか、検収員の話ですか。
○富岡証人 これは検収者の立場にお、いて調べる。
○鍛冶委員長 そこで林産物検査員が検査をして、そうして検収員がこれだけは間違いないぞ、こういつたものをあなた方が取扱う、こう考えてよろしいでりすね。
○富岡証人 そのように解釈しております。
○鍛冶委員長 そういう検収は厳格にやられておりましたか、いかがですか。
○富岡証人 金銭に関係を持つことでもありまするし、それから需給調整規則の上から見ますと、一俵だに横流しするというようなことができないような法規のもとにありますので、嚴重に検収が行われておつたものと考えておつたのであります。
○鍛冶委員長 それから進んでお聞きするのですが、そうすると薪炭の買受け代金、それから代行手数料等の受拂いの方法はどうしてやつておられるのですか。
○富岡証人 買受け代金につきましては、検収員が検収の報告をされますと、木炭事務所長からそれに相当する代金の金券が発行されるわけであります。しかしその方法は一貫した方法でなくして、最初木炭事務所長から検収をされました数量に基いて計算をされましたその計算書について——これはいわゆる受領証というような形で呼ばれておりますが、この受領証に基きまして代金が木炭事務所から支拂われておりましたが、途中におきまして、木炭代金については特別会計の支拂いの業務を、農業会関係におきましては農林中央金庫がかわつて立てかえ拂いをされるということになつたので、その現金の取扱いについては、受領証を木炭事務所から受領いたしますと、それを農林中央金庫に提示いたしまして農林中央金庫がそれに基きまして代金の立てかえ拂いをされたということになつておるのであります。
○鍛冶委員長 それから今の代行手数料はどうです。
○富岡証人 手数料は木炭代金と分離いたしましてこれは主として輸送報告書、つまり輸送をいたしたということを証する書類によりまして、木炭事務所から代行機関が手数料を受領しておつたのであります。
○鍛冶委員長 どこへ報告して。
○富岡証人 買上げまして、それからそれを指令によつて輸送いたします。輸送いたしますと、県内の場合にはおおむね指定業者、これは政府でその県々によつて取扱う卸売業者がきまつておりますので、その卸売業者に持つて行きます。そうするとその卸売業者から受領証をとつて、そしてその受領証を木炭事務所に提示するわけです。それから県外に出るものについては、駅港頭における政府の輸迭代行機関、これは主として日通、船舶会社等でありますが、それから受領証を徴しまして、それを木炭事務所に出し、それによつて該当金額の受領をいたしておつたということであります。
○鍛冶委員長 あなたの方で取扱われたる総数量、金額、手数料、そういうようなものがわかつておるはずですが、現在統計ができておりますか。
○富岡証人 年度々々決算をいたしておりまするので、団体がかわらない以上、その団体の取扱いは年度別に数字がはつきりいたしておるわけでありますが、ただいま記憶をいたしておりません。
○鍛冶委員長 どこかあなたの方で統計ができておりますか。
○富岡証人 農業会当時のものにつきましては、全国農業会の清算事務所で全部とりまとめておるはずでございます。
○鍛冶委員長 やはり農業会という場合は、あなたの方でしよう。
○富岡証人 私は先ほども申しました通りに、全国販売農業協同組合の方におりまして、全国農業会とは形式上は何ら関係を持つておりませんし、ただいま全国農業会当時のものは中央金庫がこの清算人になつておりますので、その清算人のところで事務局が全部とりまとめておるわけであります。
○鍛冶委員長 しかしあなたのところは総代理店になつておるわけですが、あなたのところで金は取扱わないのですか、各末端の何でやつておるのですか。
○富岡証人 代金の取扱いにつきましては……。
○鍛冶委員長 代金並びに手数料。
○富岡証人 代金並びに手数料につきましては、全国農業会当時には、全国農業会の駐在員というものが各県におりまして、その駐在員から請求書が木炭事務所に出ますので、そこでその請求書に基きまして金が支拂われることになりますから、全国農業会が扱うということにはなつておりますけれども、現金の取扱いにつきましては、おおむね木炭事務所から直接現金を頂戴するときには、駐在員が会長の委任をもちまして受領いたします。受領いたすと同時に出発の駐在員はただちに県の連合会の口座口に振り込むという形をとつておりますので、一々その代金が中央に吸い上げられずに、地方で銀行もしくは中央金庫、あるいは信用組合連合会の口座で振替がなされた。それから手数料につきましては、これは全部中央まで吸い上げられて来たということになつております。
○鍛冶委員長 だから二十三年までは全国農業会でやつたかしらぬが、二十三年十一月からは、あなたの方でやつておつたわけでしよう。
○富岡証人 二十三年十一月から全敗連になりましたものにつきましては、そのときに取扱い方法はいわゆる登録業者というものになりまして、県販連が指定業者ということになりまして、そしてこの代金の受領につきましては、支拂証票というものが木炭事務所から発行になりますと、その支拂証票を金融機関へ持つて行けば、ただちに現金化する。こういうことになつておりまして、その支拂証票は一々全販連に上つて参らずに、末端で支拂証票を信用組合連合会、いわゆる信連に提示し、信連へは中金の出先機関が代行して支拂う。こういうことになつておりますので、現実にはこの代金は、全版連で取扱つたという金額は載つて来ないわけです。
○鍛冶委員長 報告もないのですか。
○富岡証人 報告はあります。数量は全部掌握しているわけであります。
○鍛冶委員長 要するにあなたの方は総代理店なんだから、あなた方でこれだけ取扱つているから、末端の方でこれだけとつてあなたの方へ幾ら納めるということになつているのでしよう。
○富岡証人 品代金につきましては、全部ただちに支拂証票によつて末端に行つてしまいますが、手数料につきましては、一括して中央機関である全敗連が受領いたしますので、その受領いたしましたものを全販連が幾ら、県販連が幾ら、町村農業会が幾らという内容がありますので、全敗連の取分だけをとりまして、あとは県販連に支拂うという形になつております。
○鍛冶委員長 そうするとあなたの方は手数料を扱つている、その統計はありますか。
○富岡証人 ございます。
○鍛冶委員長 しかし買上げも、あなたの方が元請でなければならないはずですね、業務の代行の総元請であるから。
○富岡証人 その通りであります。
○鍛冶委員長 それで報告はないのですか。
○富岡証人 それは品代金については、現実に金額を扱う扱わないにかかわらず、数量、金額は全部掌握しております。
○鍛冶委員長 それならば統計がなければならぬが……。
○富岡証人 その統計はございますが、私今持つて参つておりません。
○鍛冶委員長 そうすると、前の全国農業会からの引継ぎもあろうし、あなたの方になつてからはもちろんあろうから、そういうものをまとめたものをほしいから、それがどこにあるかと私は聞くのですが。
○富岡証人 ただいまの全国農業販売協同組合連合会といたしましては、全国農業販売協同組合が扱つたものだけの数量しか持つておりませんが、農業会当時のものは、ただいま申しました全国農業会の清算事務所で持つているわけです。
○鍛冶委員長 そういうものをまとめてこちらへ出してもらうように、とりはからつてもらいたいのですが。
○富岡証人 全国農業会の清算事務所の方に連絡いたしまして、とりまとめるようにいたします。
○鍛冶委員長 二十四年度の一月に特別手数料値上げをしたそうですが、これはどういうわけなのですか。
○富岡証人 二十四年の十二月までの買付と輸送の手数料が、中央機関、それから県の連合会、町村の段階の全部を合せまして六円だつたと記憶いたしております。その六円の基礎をつくりますときは、昭和二十三年の三月ころだつたと思つております。その基礎の事務費、人件費等の算定に用いました袷與ベースは、その当時は多分三千何がしかのべースであり、それから昭和二十四年に改訂を要求いたしましたときには、それが六千何がしかのべースに改訂された。その給与のベースが改訂されましたのに基きまして、当然要求しているのが第一の理由。それから第二の理由といたしまして、輸送上の積載効率を高めなければ困るので、積込みのための貸材費というものがかかります。それを従来見てなかつたので、積込みの資材費というものを特にそのときに要求をいたしました。それからいま一つは、検収補佐費というようなもの、当然検収補佐が必要であるのですが、それらの費用が見てなかつたので、これまた要求いたしまして、それらのものが総合されて増額の内容になつていると考えております。
○鍛冶委員長 検収補佐というのはどういうことをするのですか。
○富岡証人 駅港頭へ品物を持つて参りまして、それを政府の代行機関である日通が受取る場合に、その受取りに立ち会いまして、そうして事故のないようにするというようなことで、われわれの方から申しますというと、それが検収補佐になるという解釈であつたわけであります。
○鍛冶委員長 日通へ渡すときに、こつちの持つているものをどれだけ渡すかということを確認するためですね。結局そういうことでしよう。
○富岡証人 その品物に直接関係している代行機関のものが立ち会わないような場合には、事故の責任がとかくはつきりしないようなこともありますし、当然そこのところに立会いをさせるということが、事故を防止する上においても必要であるというようなことから、現実にそれらの人が使われておつたが、従来の手数料の中にはさようなものが含まれておらなかつたということで、要求いたしたわけであります。
○鍛冶委員長 事故とおつしやりつたが、事故とはどういうようなことが一番大きい事故ですか。
○富岡証人 今日になつていろいろ事故の内容を見ますと、数量が不足いたしておりますのが事故の大きい問題のようであります。その数量の不足をいたしまする内容については、保管中の保管設備が不完全等のため、それから輸送器具が思うようにまわらないということから、積んでいる間に俵がいたんだりいたしまして、そうして欠損をいたしまする問題、それから当時非常に薪炭が不足しておりましたために、ともすれば盗難にあつたというような問題、それから水害等によりまして流失してしまつた問題、それから火災等で燒失をしてしまつたというようなものが、おもなるものだと思います。
○鍛冶委員長 今あなたのおつしやるようなことが事故だつたら、そんな補佐員がおろうがおるまいが、別に関係のないように聞えるが、補佐員がおるとそんなものが防止できるのですか。
○富岡証人 それは今申しましたように、奥地から駅港頭に持つて参りまする場合に、一々正俵にするというような七とで持つて参らない場合もありましようし、一方だけにそれをまかしておきますと、その責任の帰趨というようなものも明らかにならないような場合も多々出て来ようかと思うのであります。
○鍛冶委員長 それより一番こういうことの起るのは、千俵積んだと言つていて、実際一々千俵積んだか調べて見ないんだから、五百俵よりないのを千俵と言つたり、五千俵よりないのを一万俵と言つたり、そういうことが一番多いのではないですか。
○富岡証人 それはいろいろの手を経て参りますから、そういう数量のごまかしはでき得ないだろうと思つております。
○鍛冶委員長 世上空気木炭と言われておるのは、それが一番大きなものなんでしよう。貨車をあけてみると何もないのに、何千俵、何方俵送つたというようなことがあつたのです、実際に……。
○富岡証人 貨車に積んで以降到着地へ参ります問題については、私どもの關與する範囲ではないのでありますが、空気木炭であるとか、からす木炭であるとかいう問題については、事実の問題がどういうことになつておるかということについては、私どもまだそういう内容についてはつきりつかんだものはないのであります。
○鍛冶委員長 要するに積んだ者は確かに積んだというし、着いてみればなくて、そうしてどこへ責任をなするかということになつてやかましいのでしよう。そういうことになりますと、この事故の調定ですが、これは代行機関の責めに帰すべき事故、国家の責めに帰すべき事故ということが、われわれ法律家から見れば明らかになると思うが、そういうことはどういうことになつておりました。
○富岡証人 契約の内容にも一項目あるわけで、特別会計の責めに帰すべきものもあるし、それから代行機関の責めに帰すべきものがあるのでありますが、そういう事故の責任の帰趨につきましては、一々事実に基きまして、木炭事務所がこれについては相手方となり、一々現実に即して公正に処理されて参つたと思つております。
○鍛冶委員長 木炭事務所で認定するのですか。
○富岡証人 さようになつております。
○鍛冶委員長 すべて……。
○富岡証人 はあ。
○鍛冶委員長 代行機関の責めに帰すべきものだというので、相当あなたの方でそういうものの損害負担をされたことがありますか。
○富岡証人 もちろん木炭事務所が認定をいたしますので、これはお前の方の損害になるべきものであるということで、それが事実そのような内容を持つておれば責任を持たなければならないというので、処理したものはあると思います。
○鍛冶委員長 抽象論でなく、私は具体論を聞いておるのだ。それは帰すべきものがあれば負担するのはあたりまえだが、それをほんとうに負担したことがあるか、あるいはどれくらい負担したことがあるかを聞きたいのです。
○富岡証人 一括契約の相手方になつておりますので、そういう問題については、一々政府に対しては、中央機関である契約の相手方である全国農業会なり、あるいは全販連が皆掌握すべきものであるということには、形式主なろうかと思いますが、実際問題といたしましては、山からいろいろの手を経て駅港頭の間までに参るということで、中央機関自身としてその内容に一々タツチいたしておりませんので、地方地方によりまして、地方の單位農業会なり、あるいは県販連が中心になつてその処理をされ、その処理のてんまつが詳細にわれわれの方に報告になるものもあれば、報告にならずに、そのまま処置されてしまつたものもあるというようなことで、当然そういうものを承知しておらなければならないということではありますけれども、逐一そういうものを握つておらないということであります。
○鍛冶委員長 しかし負担するということになれば、あなたの方で金を拂つたり、損害賠償、債務を負担したりするのだから、わからなければならぬわけだけれども、どこかほかのものが負担するのですか、代行機関が負担するといえば、実際支拂うものに末端のものかもしれませんが、責任者はあなたのところだと考えますが、それはどうです。
○富岡証人 この点につきましては、全国販売農業協同組合連合会になつてからのものについては、まだ具体的に一々そういうものの報告を受けたものはないのでありますが、全国農業会当時のものにつきましては、全国農業会の清算事務所の方にそれらの内容が相当詳細に報告されておるようでありますが、この点につきましては、私実は一々それに関與をいたしておりませんので、ちよつとわかりかねるわけであります。
○鍛冶委員長 農業会の方はね……。あなたの方はそういうことはまだ起つたことはないですか。
○富岡証人 末端で起つておるかもしれませんが、私の方に報告になつたものはない。
○鍛冶委員長 事故のあることは数限りなくあつたでしような。いろいろの事故は……。
○富岡証人 全国農業会の事故の内容というものを聞かされておりますが、その事故の内容にはすいぶん数々の内容があつたようでありますし、また原因の不明というものも相当あることも聞いております。
○鍛冶委員長 あなたの方へ来た二十三年十一月以降についても、事故はたいへんあつたでしようね。全国農業会だけでなくつて……。
○富岡証人 そういう事故が事故として処理されましたか、あるいはたとえば水害であるとか、火災であるとかいうようなものにつきましては、一々現地でそれを処理してしまふますからして、金銭上の出入りというようなことで、火災のためにこれだけ燒けたから、これだけ代金をどうこうするというようなことについては、全然その以降のものについてはまだ扱つておりませんです。
○鍛冶委員長 そうすると事故のあつたことはいろいろ聞いておるが、その損害の負担については具体的に聞いておらぬ。こういうふうに承るよりほかにありませんな。
○富岡証人 そうです。
○鍛冶委員長 そういうことですね。たいがい皆国家に負担させておるのではないですか。
○富岡証人 その点については、農業今当時のものについては、ただいま私の聞いておる範囲におきましては、それが当然代行機関で負担すべきものであるか、あるいは国で負担すべきものであるかということが明らかでないものについては、折衝されておるものがある。しかし明らかになつたものについては、全部その当時の責任あるものが負担しておるということに聞いております。
○鍛冶委員長 現在まで農業団体もしくはあなたの方の連合会で特別会計に負担しておる債務額、それから損害賠償、支拂い義務その他のものの大体のことはわかりませんか。損害賠償はわからぬとしても……。
○富岡証人 全国販売農業協同組合に対しましては、先ほど申しましたように、損害賠償の負担額の請求等を受けたことはありません。全国農業会に対しましては、詳しいことは一々承知しておりませんが、最初約六千万円程度の食い違いがあるということが、特別会計の方から清算事務所の方に連絡があつたということは聞いております。
○鍛冶委員長 それは拂つておりますか、まだ拂つておりませんか。
○富岡証人 それにつきましても、どのように進行しておるかということを詳しい承知しておりませんが、拂つたものもあるし、それから目下政府とその内容について糾明中で、折衝中のものもあるというように聞いております。
○鍛冶委員長 それからあなたの方はたた取扱いたけだが、あなたの末端で代金の本郷いのものは現に相当ありましような。
○富岡証人 政府に対してですか。
○鍛冶委員長 そうです。
○富岡証人 政府に対しまして拂下げを受けた木炭代金で支拂わないというものがあることを知つております。
○鍛冶委員長 それから末端といつて、あなたの方のは買上げ、輸送だけですか、売りさばきはまた別の機関ですか。
○富岡証人 販売ということはわれわれの方はやつておりません。
○鍛冶委員長 そうすると、あたりまえを言えば、あなたの方では政府から手数料をもらうだけなのですか。
○富岡証人 そうであります。
○鍛冶委員長 そうすれば、債務を負担するといえば損害賠償債務だけじやないか、そのほかに何かありますか。
○富岡証人 特別会計が店じまいをするにつきまして、産地に手持ちしておりました木炭をそれぞれの関係団体に拂下げをいたされたようであります。また拂下げをしたものが、われわれの系統内に相当あります。その拂下げを受けました代金が納まつていないのがあるだろうということを申し上げたのであります。
○鍛冶委員長 あなたの方の末端でですね。
○富岡証人 そうであります。
○鍛冶委員長 その拂下げについても、今全国至るところで問題が起つておりますね。これはお聞きになつていませんか。われわれは現に知つておる。検事局の手に渡つておるものがずいぶんあるのだ。
○富岡証人 拂下げの問題について問題が起つておるということについては、私がただいま関係の団体から困つておるというので依頼を受けておるのは、何分にも品物が、非常に長い間放置されておつたようなものが拂下げを受けたので、そこで今日その清算をしてみると、かなり足りなくなつて困つておるということを聞いております。
○鍛冶委員長 その程度ですか。私の知つておるのでは、一万俵あるのに二、三千俵よりなかつたというて拂下げを受けておる。全然なくなつたと言つていながら、何万俵のものがあつて、それが今になるとみな盗品だといつておる。現に私は実際に当つて知つておるが、そういうものはあなたの方に報告はありませんか。
○富岡証人 私どもの方に対しましては、そういうものの報告は受けておりません。
○鍛冶委員長 ところがあべこべに、農業団体から政府に損害補償を莫大に要求しておるそうですが、そういうことは御承知ですか。
○富岡証人 これは現に損害補償を要求いたしましたし、その損害補償に対しましては、現実に補償してもらいましたものがあります。それは昭和二十四年二月でありましたか、品物の出まわりが意外に順調であり、一方非常に冬が暖かかつたというようなことから、消費数量が自然に規制ざれるということで、特別会計が手持ちする数量が非常に多くなつて、金繰り上、規則の上におきまして全部特別会計でなければ売つてはいけないということになつておるにかかわらず、それが換金されないということで、集荷業者といたしましては非常に困りまして、そこで多額の金を借りて、生産者には一応立てかえの支拂いをいたしたというようなことからいたしまして、昨年の二月、三月、四月、五月と、あの期間に立てかえをいたしました金利がかなり莫大に上つておりましたし、それから一方特別会計が八月に店じまいをいたしたのでありますが、その店じまいをいたします場合に、当然経過的な措置が行われてしかるべきものであると考えておつたのでありますが、何らそういう措置なしに停止いたされたために、買い上げてもらうために持つておつたものの買い上げがなされなかつたために、その損害が非常に生産者の方に影響して参るというようなことから、こういう金利であるとか、あるいは買上げ停止によるところの手持ち薪炭の処分に対する損害というものについては、当然政府で負担してもらうべきものであるという要求をいたしたのであります。その結果金利につきましては厳格に調査されまして、その調査に基きまして支拂いを受けたということになつております。
○鍛冶委員長 閉鎖のときにあなた方の方に手持ちがあつたというのはどういう意味ですか、まだ輸送せぬ先の滞りですか。
○富岡証人 輸送したものもありますし、輸送されないものもありました。
○鍛冶委員長 要するに卸売業者のところまで渡らぬ先の中間のものですね。
○富岡証人 卸売業者のところに行つておりましたものの金を受取つておらなかつた、政府から金をもらつておらなかつたので、結果から見ると、それは不買木炭と申しますが、政府に買い上げてもらえなかつた数量の中にそういうものもあります。
○鍛冶委員長 生産をしたが、まだ政府の買上げにならないもの——ほんとうは政府は買わなければならぬわけだね。卸売業者まで持つて行かなかつたものはあなた方の手持ちになつた、こういうことですね。
○富岡証人 それが第一であります。それからいま一つの問題といたしましては、そのときにすでに卸売業者の手もとへ持つて行つたものもあつたわけであります。これは量から見ると大したことはないのでありますが、そういうものも中にあつたのであります。
○鍛冶委員長 持つて行つても、卸売業者はもういりませんと言い出したのですか。
○富岡証人 卸売業者はいらないとは言わないけれども、政府の買上げの対象になつておらないために、あるものは遂に政府に当然買つてもらうべきものが、政府が買わなくなつたから、じかにその卸売業者と取引をしなければならないという結果になつたものなのであります。
○鍛冶委員長 ちよつと私にはわからないが、卸売業者へ持つて行くのは、卸売業者に売るために持つて行つたのでしよう。
○富岡証人 卸売業者というものは、政府の指定する業者であつて、そこへ届けるように指令されておる。従つてそれは売るために持つて行つたわけでありますが、手続上は政府が買わなければ、それは代金もとれませんし、それから卸売業者はそれを政府に金を拂うということが行われないわけですが、事務上はその買入れの手続がされておらぬというわけなんであります。
○鍛冶委員長 買入れは生産者からでしよう。
○富岡証人 政府の買入れはなされておらぬ。
○鍛冶委員長 生殖者から……。
○富岡証人 はい。
○鍛冶委員長 買入れはされぬでも、あなたの方でできたものだから送つてやつた。こういうわけですね。——先ほどの話は卸売業者というものはあなた方の方と、そうすると全然別個のものがやつておつたわけですね。主としてどういうものがやつておりましたか。
○富岡証人 卸売業者は別個のものであります。おもに燃料業者以前の燃料配給統制組合というものが解体になりましたが、それらのメンバーである人たちが中心になりまして、燃料会社を設立されておられたのですが、そういう会社がほとんどであります。
○鍛冶委員長 そのおもなるものはどういうものでしたか。
○富岡証人 たとえば東京の場合に例を引きますと、東京燃料林産株式会社であるとか、隅田川燃料林産株式会社とか、中央燃料林産株式会社とか、米田物産株式会社とか、あるいは関信農林物産株式会社であるとかいうようなものであります。
○鍛冶委員長 これは日本に相当大きな数のものがありますか。
○富岡証人 卸売業者の数につきましては、私詳細には承知しておりませんが、ただいま申しましたように、一部府県で二個以上ということになつておりますので、数会社だろうと思います。従つて二百近い卸売会社があるのじやないかと思います。
○鍛冶委員長 そういう会社の内容及び資本金等については御承知ありませんか。
○富岡証人 そういうものについては一々承知いたしておりません。
○鍛冶委員長 ほとんど内容がからつぽのもので、そういう会社だけで、卸売の引受けだけやつて、そうして今日になつて金が拂われぬというので、けつをまくつておる会社が大分あるそうですが、そんな話は大分聞いておるでしよう。
○富岡証人 私ども自由になりましてから、販売する相手方といたしまして、従来の卸売業者に行つてみましたところが、その卸売業者が実は政府の方に相当まだ代金が滞りになつておるということを承知したものは一、二あります。
○鍛冶委員長 資本金の何十倍かの債務を背負つて、そうして金を拂わずにそのまま放つて置くという話ですが、そういう話は聞いておいででしようね。
○富岡証人 二、三聞いております。
○鍛冶委員長 あなたの方の全販連の系統でも、そういう卸売業者が相当あつたようだが……。
○富岡証人 今申しました東京の場合の関信農林物産株式会社というのが、世間では私の方の系統の会社と言われておりますが、全販連とは全然関係を持つておりません。農業会が解散される直前に、ただいまの薪炭需給調節規則がかわりまして、登録制度になつたわけでありますが、その当時に農業会といたしましても、当然購買事業で木炭を買入れる業務があります。そういう業務を單に購買事業だというだけでやるわけに参りません。やはり登録店舗になりませんと買受けられませんので、そういうことからいたしまして購買連合会が登録店舗になるということで資格がそれによつてとられる場合と、とられないような場合とありますので、別途に関係を持つておる有志によりまして会社をつくりまして、そうして卸売の登録を受けるという会社が、ただいま申しました関信農林物産会社というような形になつておるわけであります。
○鍛冶委員長 あなたの方の全販連の職員で、その中へ入つている人は大分あるそうですね。
○富岡証人 関信農林物産の場合には、不肖私もその中の役員の一人になつております。それからそのほか職員で二人ほど役員になつているものがありますが、これは全販連の職員ということで関與いたしたのではありませずに、ただいま申しましたように設立が全国農業会当時のものでありますので、その当時から関係をいたしておつたということであります。
○鍛冶委員長 そういうことはしていかぬのじやないですか。あなた方の方は販売人だし、向うは買人だからね。販売機関の責任者と買受け機関の責任者と同じものだつたら、売人、買人が一つになるね。
○富岡証人 ですから、先ほど申しましたように、これは全然別個のものでありまして、運営の衝に当るものなども全然別個のものでやつているわけで、買受け機関である全販連とその販売会社である関信との関係におきましては、何らそこに資本土のつながりもなければ、形式上のつながりも全然持つていないわけであります。
○鍛冶委員長 公団規則でそういうことはいかぬことととめてあつたでしよう。
○富岡証人 その規則に牴触するようなことは全然やつておりませんわけであります。
○鍛冶委員長 あなたの方は公団じやないのか。
○富岡証人 公団ではありません。
○鍛冶委員長 公団じやないからいいのか。しかしあなたの方はとにかく売人の代行者であることは間違いありませんね。
○富岡証人 私の所属しております全販連は、売人の代行者であることには間違いございません。
○鍛冶委員長 あなたはその責任の部長ですね。それも間違いありませんね。その人が買人の役員になつておつて今でもいいと思いますか。
○富岡証人 それは売人の部長であるという資格で買人の役員になつているのとは全然違いまして……。
○鍛冶委員長 部長をやめて入りましたか。
○富岡証人 その当時全旧農業会の清産中につくりました会社で、その当時に役員になつたので、そのままにずつと来ているということなんで、その関係については何ら持つておりませんので、規則上間違いを犯しているとは考えておりません。
○鍛冶委員長 いずれにしても売主の立場に立つ役員であるものと、買主の立場に立つ役員であるものとは同一ですね。これは事実ですから間違いありませんね。
○富岡証人 間違いありません。
○鍛冶委員長 それでいいですか。
○富岡証人 これは私ども別に制裁を受ける何ものもないと田急つております。
○鍛冶委員長 制裁はとにかくとして、法律家でなくても、常識でもわかると思います。配炭公団でもそういうのが幾つもあるんだ。
○富岡証人 あの当時にはいろいろの意見もあつたようですが、特別会計が終ります昨年の七月末現存におきましては、兼業等については別に制裁等の規定はなくなつておつたと思つております。
○鍛冶委員長 それではこの関信農林物産会社は現在政府に相当借財を持つておりますか。
○富岡証人 私の関係しておる今の東京関信の場合においては、借財は持つておりません。ただ関信農林の他の支店、特に千葉とか栃木等においては、まだ政府の未拂いが相当あるということを聞いております。
○鍛冶委員長 もし後日問題が起りまして、そういうものに売つたのが悪いのだ、金を拂わなかつたという問題が起つたら、だれが責任を負いますか。そういうものを選定したのはだれだということになりませんか。
○富岡証人 規則上登録店舗になつたものでなければ売れないということでありますから、登録店舗になつたもの以外に売ることができないので、信用のいかんにかかわらず、いきおいそこに品物が持ち込まれるということになつてしまうかと思うのでありますが、代金が支拂われなくて、政府に対してまだ債務が残つておるということになれば、それはそれぞれの会社が責任を負わなくちやならぬ問題だろうと思います。
○鍛冶委員長 このほかにもまだあなた方の全般連とつながりのある会社で、相当債務の支拂いをせぬ会社があるのじやないですか。
○富岡証人 東北の場合には東北農林というのが同じようなものであつたし、それから名古屋の中京の場合には東海農林というものがあります。それから九州の場合には九州農林というのがありますが、今申しましたような関信と同じような内容を持つた会社であります。それぞれの会社が政府に対してどのくらいの未拂いがあるかということについては、詳しくは承知しておりませんが、まだ未拂いになつておるものがあるようであります。しかしその見通しにつきましては、私の承知しておる範囲内においては、いずれも近いうちに完済するというようなぐあいに聞いております。
○鍛冶委員長 今あなたの言われるように、指定機関になつた以上はそこに売らなければならないというのだが、資本金も少いし、内容も薄弱なものがやたらにただ買つて来るということになると、ただ取込みをしたように世間から見られますが、そういうことでよいですか。
○富岡証人 よいか悪いかということになりますと、私どういうお答えをしてよいかおかりませんが、売る者の立場になれば、一番心配になるのは資本金の内容であるとか、あるいは施設の問題でありますが、そういうことが登録店舗になる資格に何ら織り込まれておらないというところにそもそも問題があるので、登録されてしまつた店舗に対して、一々信用がないから拒否するというようなことが開かれておらなかつたようでありますので、信用の有無にかかわらず、きめられた数量を送り込まなければならないというので、やむを得ないことじやないかと思つております。
○鍛冶委員長 あなた方に全然関係のない会社に問題が起つたのならば、あなたはそうおつしやつてもよろしい。あなたが役員になつておる会社ですよ。あなたの方の職員が関係しておる会社ですよ。そういうことを言つておつてよいですか。
○富岡証人 ですから今の問題につきましては、私の直接関與しておる東京につきましては、政府に対する未済はないのでありますが、その他の方につきましては、支拂わないでおいてよいとか悪いとかいうことは論外であると思いますが、これは支拂うべくみな努力しておることだろうと思います。
○鍛冶委員長 薪炭特別会計には相当厖大なる赤字の出ておることは御承知でしようね。どれほど出ておりますか。
○富岡証人 私の承知しているのでは、その内容を知りませんが、第六国会なり第七国会で、新聞紙上等でも五十四億七千万円とかが赤字であるとかいうようなことを言われておりましたので、かなりの赤字が出ているということは想像がつきます。
○鍛冶委員長 こういう赤字の出た根本はどこにあると思いますか。あなた方実際に扱つた人から見た実際論として……。
○富岡証人 どうも私にはそんなにたくさんの赤字の出るわけがないように考えられまして、その原因につきましてはちよつとはかりかねます。
○鍛冶委員長 先ほど聞いたところから見ても、事故が起りましても、その責任について明白を欠いているようだし、結局だれも負担するものがなければ、国家のものだから国家が負担する。代金もいいかげんのところへ売りつけたから拂わぬ、これも国家が負担する、そういうことが積り積つてそういうことになつたのではないのですか。
○富岡証人 薪炭は統制中は値段が上つて参つて来ておりますからして、価格の面で損をするというようなことは想像できませんし、従つて数量が不足だというようなことにおもな原因があるとするなら、私の承知している範囲では、そんなに厖大な赤字になることはあるまいと考えられるのです。
○鍛冶委員長 先ほどおつしやつた手持品となつた値下りもありますね。 ほかに質問がありますか——島田不信君。
○島田委員 農業団体が政府に立てかえ拂いをした、これはどうなんでしよう。立てかえ拂いをしておいて、但しその後に政府から買入れ代金をもらえば事が済むという関係だつたのか、あるいは立てかえ拂い自体が一つの代行機関による正式の買入れをも意味しておつたので、もし値上りでも見れば代行機関がもうけをするというような、何らか含みを持つていたものか、どうなんですか。
○富岡証人 代行業務の内容をきめる際に、最初の契約に、その契約書の條項の一つに、代行機関は政府が清算拂いをする前に概算拂いをすべきであるというような規定があつたことがあります。これは生産をできる限り助長しなければならないというときに、薪炭の代金の支拂いがおそいということから、生産意欲を喪失させてはいけないという親心に基いておつたと思うのでありますが、そういうことに出発をいたしておりまするし、また代行機関である生産者団体、農業会はそういうきめられ方のいかんにかかわらず、生産した木炭を提示されると、それに対しまして間違いのない金を内渡しするというのが、農業協同組合なり農業団体と生産者との間に当然行われておる業務でありますので、お話になりましたように、買うことによつて値上りがあればもうけるというような考え方は、全然そういうものに支配されずに立てかえ拂いをいたしておつて、なおそういう値上りがあつたような場合においては、私の承知しておる場合におきましては、値上りのために価格差の出たものについては、それは国庫の方に納入するというようなことで処理されておつたことも、過去においてはあつたように記憶いたしておるようなわけであります。
○島田委員 ただしそれは概算拂いが本来の動向に基くいわゆる実行方法なんだ、概算拂いは政府ができないから代行機関でもつてやつて行くということは、むしろあべこべに考えると、もしその値上りをした場合の差益というものは当然代行機関がとつていいということになると思いますが、それはどうでしようか。
○富岡証人 その辺の関係になりますと、具体的にどういう処理をしたであろうかということから検討してみないとわかりませんが、われわれの方で概算拂いをいたしましたものが、後に値上りをいたしたというようなものは、政府がその値上りの分を別途に徴収するということがない限りは、生産者に再び清算されるというような処理の方法が、われわれの方の処理の内容になつておると思います。
○島田委員 従来政府が概産拂いすべきものを代行機関が立てかえ拂いをした結果、もし値上り等のあつた場合の差益を代行機関が収受しておる実例はありませんか。
○富岡証人 そういう事実については承知をいたしておりません。
○島田委員 それから代行機関がそういう政府の立てかえ拂いをしたことによつて損失を来したことに対して、相当厖大な損金の補償要求をしておるようでありますが、これは他の機関と十分協議したはずでありまするが、一つその事実を言つていただきたいと思います。
○富岡証人 代行機関の業務の内容については、大よそ代行機関は同じような形に扱われております。具体的には全国農業会のほかに全国森林組合連合会というのもありますし、それから全国企業者連盟というものもありますが、政府がそれらの代行機関を扱う態度はいずれも公平に扱つておりますので、ひとり全販連なり全国農業会のみが代行機関という特別な扱いを受けているというわけではありませず、従つて損害の内容につきましては、農業会系統だけがその損害を要求すべき内容を持つておるということでもないので、そういう点についてはおのおの独自の見解によつて調査をいたしたわけでありますが、その調査をいたしました内容は、政府の目から見ますると、ある団体とある団体と非常に食い違いがあるということには考えられないというようなことで、一緒にその内容についての検討をしたということはございます。
○島田委員 それでは全販連では、事前にそういう関係団体と十分協議の上で、損失の補償を申し入れたということになつておりますね。
○富岡証人 この問題については、実は昨年の八月金利の補給ということについては当然なされるものということで安心をしておりましたところが、それがついに補償なくして、支拂われないということを聞きましたので、これは尋常一様のことではこの損害を補償してもらうことができない。そうするためには、関係を持ちます機関が一丸となつてそれぞれ要所々々にお願いをしなければならないということで、その運動方法について連絡をいたしたことがございます。
○島田委員 それから損失補償の要求額と事実補償してもらた金額とを明らかにしていただきたいと思います。
○富岡証人 全国農業協同組合系統の私の方だけについて申すならば、当時政府事務当局に損失要求は総額で一億八千万か九千万近くをいたしておりました。それがいろいろ折衝の結果、要求いたしました内容について一々精査をするということがとうてい困難な内容がある。と申しますのは、私ども今申しました数字の内容の中には、当然政府が買つてもらえると期待しておつたところが、買わなくなつてしまつたので、そのものに対するところの立てかえ金の金利であるとか、あるいはそのものを持つて来たために、保管料や手直し等がかかりましたし、さらに当然そのものについては手数料も頂戴しなければならないというのが、手数料ももらえなかつたというようなもの、そういういろいろの損害に算定されますものは、全部算定をいたしました額が大よそ一億八、九千万円になつたのでありますが、その後政府といろいろ折衝いたしました結果、今申しました政府が買上げるべくして買上げることのなくなつた数量の押えについては、すでに木炭事務所も廃庁になつて、なかなかそういうものを具体的につかむことが困難である。だからそういうものについてはできるだけ事実に基いて何らかの方法で埋め合せるようにされるより以外にない。従つて政府としてはそういう確定しがたいようなものについてはこの際見ることができないので、政府の帳簿に載りました数字についての金利をのみ補償する。こういうことになりまして、その額が四千三百万円ほどになつたのであります。
○島田委員 その四千三百万円程度の政府からの補償された額について、その処分した内容についてお伺いしたいのであります。
○富岡証人 これは一件々々について木炭事務所において立てかえをいたしました日時、それから政府に対して請求書を出しました日時、そのものがいり安拂われたかという調書を全部調査いたしまして、その調書に基いて金利が個々に計算されて支拂いを受けましたので、その計算書に基きまして地方に全部支拂いをいたした、こういうことになります。
○島田委員 次は全販連の役員の中で、全敗連系統の登録卸売会社の役員になつておられる方が相当数あるだろうと思いますが、これをひとつ全部明らかにしていただきたいと思います。
○富岡証人 全販連の役員の中には、東京に関係を持つております会社につきましては、役員の方がその会社の役職員に関係しておるという者は全然ございません。それから東北農林、東海農林、九州農林につきましても、全版連の役員で、その会社の役員であつたという者は全然ございません。
○島田委員 次は昭和二十四年の初めに特別手数料の値上げを要求しておりますが、その場合に三千七百円ベースが六千三百円ベースになつたという人事院の関係、それから積込み資材費、検収補佐費というものを総合したもので手数料の値上げを政府に交渉しておりますが、それはどなたがなさつたのですか。
○富岡証人 これは昭和二十四年の一月にその改訂がなされておりますが、その要求は昭和二十三年の十一月ごろからやつておりましたので、その要求につきましては全版連が中心になつてやりました。
○島田委員 そういう切実な必要に応じて値上げの要求がされておるにもかかわらず、その後わずか短期間の間に、すなわち三月二十二日に廃止されておるようでありますが、そういう短期間の問にこれが廃止された理由をひとつお聞かせ願いたい。
○富岡証人 これは私ども寝耳に水の撤回でありまして、特別会計の内容が危殆に瀕しておる原因の一つが、手数料を中途に上げたというところにあるので、そういうものは撤回すべきであるということをその筋からの注意もあつたということで、引下らざるを得ないということに承知いたしました。
○島田委員 なお次に進んでお伺いしたいことも少々ありますが、これは他の証人の方からもあとでまたいろいろ証言があるだろうと思いますから、それらと一貫してお尋ねしたいと思います。私の質問はこれで終ります。
○横田委員 東京に米田利吉がやつておりますところの米田物産というのがあるのですが、これを御存じですか。
○富岡証人 承知いたしております。
○横田委員 これは一体どういうものを扱つておりますか。
○富岡証人 私の承知いたしております範囲では、燃料——これは薪炭、練豆炭、コークス、石炭、そのほか木材とか坑木というようなものを扱つておるというふうに承知しております。
○横田委員 住所はどこにありますか。
○富岡証人 詳しい番地は承知しておりませんが、港区の御成門の近所でございます。
○横田委員 二十四年の春ごろに横持料というものを出させるための運動があつた。これはおそらくあなたは関係がないだろうと思いますが、この横持料があなたの関係しておられるところの全販連なんかに少しでも行つておりますか。
○富岡証人 その横持料というのは、着地におきまして、ホームヘおろしたものを操作するための内容であるということに承知いたしておりますが、われわれの方は着地の関係は一切ございませんので、その横持料には関係を持つておりません。
○横田委員 そうすると二十三年の冬に、滞貨のために卸業者が二億五千万円の金をもらつておるのですが、それとちようど同じようなときに生産者団体が一億九千万円の金をもらつておるのです。これは大体滞貨処理のための費用としての横持料と言われておるのですが、この一億九千万円はお宅の団体なんかに行つておるのではないですか。
○富岡証人 そういう数字については私一向に記憶がございませんし、特別にそういうものをもらつたことはございません。
○横田委員 そうですが。あなたは集荷業者の関係者ですね。
○富岡証人 そうであります。
○横田委員 そういたしますと、荷を集めろ集めろとやかましく言われて苦労して集めた、集めたがあまり得がない。得がいくのは卸業者で、あなたたち国のために非常に集荷に努力されて荷を集める、そして利益をとるときには卸業者がとるので非常に不満を持つておられる。業者間のそのような不正なやり方については富岡さん、それから次の細見さんなんかは実に通じておられる方で、この人たちが日本の薪炭の五十四億七千万円の赤字問題について国民が非常な負担を課せられた、こういうようなことを気の毒に思つて、国民的観点から義憤の念にかられて相当業者問の悪いことを暴露されるのではなかろうか、こういうことが言われておりますが、その業者間においてあなたたちが一番これはふらちなことをやつていると思うことを聞かしてもらうわけには参りませんか。
○富岡証人 いろいろのこと聞かされてはおります。たとえば目方が三貫五百匁になるものが、政府に対しては三貫二百匁で計算されたといつたようなことは聞かされはいたしましたが、その事実について私ども掌握いたしておりませんので、これがほんとうだ、こうだというようなことについて確信を持つてお答えするような内容を承知いたしておりません。
○横田委員 そうすると三貫五百匁のものが三貫二百匁と言われたというような話があつたということについても、それはうわさであつて実際なかつたんだ、こういうようなお考えですか。それともうわさはやつぱりあつたのだ、あつたのだけれども事実がつかめなかつたのだ、こういうようにお考えですか。
○富岡証人 その辺のことについては、あつたんだかどうだかさつぱりそういうものをつつ込んで聞くこともいたしておりませんので、わかりません。
○横田委員 それではあなたたちが集荷業者として、山からどこまで責任を持つて炭をお出しになるのですか。
○富岡証人 集荷業者の立場におきましては、政府の買上げ地点から、その県内の配給のものについては卸売業者の店先までが普通であります。それから県外に出るものにつきましては、発送の港、もしくは駅のホームまでになつております。
○横田委員 卸業者の店先と申しますと、炭のようなかさの大きい物が卸業者の店先に持つて来られたら困る、何か倉庫とか、あるいはそれを集める場所があるのではないですか。
○富岡証人 店先と申しましたのはちよつと具体的に誤りかもしれません。表現は政府の指定地点ということになつておりまして、政府の指定地点というのは、卸売業者の店先の場合もあろうし、倉庫の場合もあろうし、いろいろな場合があろうかと思いますが、その一つの例を申し上げたわけであります。
○横田委員 そうしますと山からあなたたちがお集めになる、それから駅にお出しになる、その駅がたとえば指定場所であつたならば、そこに積まれた場合に、いろいろの理由でとりに来るのが二日遅れた三日遅れたというような場合に、どういうようになりますか。
○富岡証人 駅頭等で渡す場合には、日本通運がやはり政府の代行機関の立場に立つておりますので、日本通運から受取りをとります。従つて受取りをとりましたそのものについては、日本通運が責任を持つ、こういうことになります。
○横田委員 そういたしますと、炭はたしか東京の倉庫に入れられますと、保管料が一俵について一日六十銭でしたね。こういうような六十銭の規定は、そういう日通が扱つている限りにおいては拂はなくてもいいのですね。
○富岡証人 東京の場合におきましては、私関係外でありますからよくその内容がわかりませんが、ごく普通に解釈しますと、東京へ参りまして倉庫に保管されたというような場合には、日通の責任よりも、それは他の保管業者の立場においての責任で処理されておることだろうと思うのであります。
○横田委員 それでは山から炭を出す場合に、大体損耗する率は一体どのくらいですか。あなたたちが荷を集められるそのとき、たとえば十貫俵を十俵集めたち百貫になりますね。それを東京に集められたら八十貫になるとか、九十貫になるとか、炭によつても違いましようが、大体基準というものがあるだろうと思いますが、その基準は一体どのくらいのものですか。
○富岡証人 普通の場合百分の二ぐらいが、あの算定の内容になつておつたと記憶しております。
○横田委員 実際は百分の二くらいで済んでおりますか。これは卸業者の手に渡つてしまうたので、あなたの方ではわからないというのですか。
○富岡証人 その点はお話のように、卸業者の手に渡つたものについてはわからないわけであります。
○横田委員 それでは百分の二が大体算定の基準だ、こういうようにわれわれが解釈しておいてよろしいのですか。それよりか多いのもあるだろうし、少いのもあるだろうが、これが百分の十になつていたり、百分の二十になつていたとしたら、よほど特別の事情がない限り、不正があつたというふうに解釈できるのですか。
○富岡証人 百分の二と申しますのは、われわれが荷を扱う場合に当然の減耗として、たとえば国におきましても、営林局署渡しで取扱う場合におきましても、さような率が用いられておるということを聞いておりまするし、私どもが代行機関の立場で手数料等の算定の場合にも、おおむねそれらの率が使われておつたというものであります。
○横田委員 その場合に、たとえば荷車でお出しになり、トラックでお出しになり、あるいは貨車でお出しになるかどうかしらぬが、そういうふうないろいろの輸送機関でお出しになるうちで、百分の二に一番近く行くもの、その運搬する道具、あるいはそれよりかもつと一番こわれるのは何ですか、汽車に積んだときに百分の一で済まないとか、あるいはトラックに積んだら百分の一以下で済むとか、そういうやつですね。
○富岡証人 機関別にどの機関が一番減耗が少くて上るかというお尋ねですが、どの機関が一番減耗率を少くされるかということについては、具体的に握つたものはありませんが、俗にがつたり百というような表現もされておりますように、動かすたびに粉炭になつて百匁ぐらいは飛ぶということであります。積みおろしのはげしい機関ほど目切れが多いだろうということが予想されます。
○横田委員 それではあなたが荷を集めろと言われて、お集めになつてお渡しになるうちで、特に数量の点について問題が起つたようなことがありますか。
○富岡証人 私一々現物について立会いをするというようなことをやりませんので、これは東京へ来るまでの間は、末端の町村農業会からあるいは県の関連機関を通り、それから運送店、それから卸業者というような形になつておりますので、そういう事実について、一々詳しい内容については承知いたしておりません。
○横田委員 それでは末端のいろいろ協同組合の各支部から——支部と言つては語弊がありますが、とにかく一番下から出したやつを、あなたたちがそれを書類で見るのですね。それから現物が行く。受けた者は卸業者。この人たちから非常に少かつた、これは何とかしてくれと言われたことはないのですか。米の場合にも相当あるのですが……。
○富岡証人 受渡しにつきましては、常にそれは盲取引でなくして、その立場立場において、たとえば集荷の代行機関から輸送の代行機関へ渡す場合には日通で検収し、それからさらに今度は日通が卸業者に渡す場合には、政府の検収員とともにその検収をするというようなことが普通行われておつたようでありますから、その都度処理されておつたのだろうと思います。
○横田委員 それじや検収員というのは、山で木炭ができたら、それを検収に行くのも検収員でしよう。
○富岡証人 そうです。
○横田委員 山で木炭ができますね。それから輸送する機関の日通なら日通が扱つている間は日通の責任で負担する……。
○富岡証人 その通りであります。
○横田委員 それがまた町におろされ、卸業者が受取つた場合にはまた検收するのですか。
○富岡証人 これは私どももその内容は詳しくは承知しておりませんで、見聞きしておることでありますが、たとえば東京の場合におきましては、木炭事務所の中に検収に携わる職員がおりまして、渡す場合にはその検収の方たちが立会つておつたということを聞いております。
○横田委員 それじや山で検収する場合には何を検收して、町でいわゆる卸業者と立会うて検収する方はどういうものを検收するのですか。
○富岡証人 指定買上げ場所で検收するというのは、まず第一に特別会計が買入れるための検收で、それが発地の木炭事務所の帳簿に載り、今度は消費地の方に参る場合には、消費地の木炭事務所は消費地の木炭事務所としてその数字の受入れをいたします関係で、消費地の木炭事務所の立場において数字をはつきり握りたいということから、そういうことをやつておられたのじやないかと思います。
○横田委員 そういたしますと、山で検収される方はおもに品目と量目を検收されますね。たとえばこれは何炭で何キロあつたと検收しますね。それを基準にして何俵か積んだものを町に送つて、そうして町では検査の票がありますね。生産者がだれであつて、どんなものを何ぼ出すという、それを基礎にして検査するのじやないでしようか。
○富岡証人 発送報告書というものができるだろうと思いますが、その発送報告書によつて検收をされるだろうと思います。
○横田委員 こんな場合に私たちがよく困つたのですが、一軒の家に政府から四キロなら四キロ配給するという。町でそれを受入れる。そうしたら俵は確かにある。ところが俵の中をあけて、各家庭が十軒なら十軒でわけますと、あるべぎはずの炭がなくて、八軒分しか配給を受けられない。あとの二軒分がないと言つても聞かない。しかたがないから八軒分を十軒でわけておつたということでありますが、これについてあなたは生産者団体じやないから御存じないのですが、こういうようなことは大体検收員が不正をやつているのですか。たとえばはつきりと量目が減つているのだから、さつきおつしやいましたように、百分の二なら百分の二の算定内容で行つたらいいのに、そうしないでたくさん減つている。減つているなら減つているということを言つたらいいのに、それをそのままのみ込んでしまう。こういう結果、検査を通つたのはしかたがないから消費者が損したままのみ込んで行く、こうなるのですか。
○富岡証人 それがどこでどういうように減つて参つたということにつきましては、どうということをはつきり申し上げるわけに参らぬですが、おそらくあの当時におきましては——量目も普通自由取引の場合におきましては、四貫目はつきりないと値段に影響するというようなことから、増し目というようなものが励行されやすいと思うのでありますが、統制当時におきましては、正四貫あればよろいのだ、検査はそれで当然通るのだということにならざるを得ないと思うのでありますが、そうしますと、先ほど申しましたように、いわばがつたり百で、動かすたびに匁が切れるということになつて参ると、その切れ方については、悪意でない匁切れのものも相当あつたのではないかと思います。
○横田委員 こういう場合に大体消費者といたしましては、五十四億七千万円という金の面におけるところの損をこうむる。しかも先ほど申しましたように、一々配給される場合においては、現物を受けるときに消費者は現金でとるのですから、とつた場合に量目の不足までも補つておる。それでは五十四億七千万円の損ではなくて、もつと大きな損になる。私たちはそれを知りたいのであつて、あなたたちがどうや、こうやいう問題ではないのですが、こういうものが一体どこから出て来るかということは、炭を扱つておるくろうとであるあなたから見たら、大体わかるのじやないのですか。
○富岡証人 どうもそういう内容が、どういうわけで莫大な赤字になつたかということは、ちよつと私には了解できかねておるわけであります。
○横田委員 米の場合には、つき減りというものは見込んでおるのです。炭の場合は、がつたり百というならがつたり百のうちで、五十でも見込んでおるのじやないのですか。百は消費者の損、そんなものはほうつておけというので、消費者の損ということで解釈しておるのですが、米の場合なら確かにつき減りは見込んでおります。
○富岡証人 お話のようなことに想像もされますので、私にはそういう莫大な損失が出るということについて見当がつかないわけでございます。
○横田委員 これもあなたの関係ではないのですが、薪炭を扱つておるところの各業者は損だ損だと言つておりながら、大阪なんかで見ましても、りつぱな事務所を建てておるし、公団ではないのですが、政府がやれと言つてやつておる統制経済のもとにおきましては、非常に赤字を出したところに限つて個人の私経済がいいのです。しかも事務所なんかもりつぱなものが建つている。お宅はそういうようなことはないでしようが、大体卸売業者はそういうことをやつておる。それをあなた方が接しているうちに、山でおれたちには苦労させて、卸売業者は赤字だ赤字だと言つておりながら、こういうようなことができるという不平なんか相当あつたのではないか。赤字だと言つておりながら、事務所を建てられるようなばかなことをするのは政府がのろまなんだ。何であんなばかな統制経済をやつておるのか、そういうようにお考えになつた点はありませんが。
○富岡証人 お話のような点が私にも不審の点として思われますけれども、どうもそういう点について具体的に何ら承知いたしておりませんために、はつきりこれはこういうことではないかということをお答えする内容を持つておりません。
○横田委員 それで失礼なことを申しますが、きようは私たちはしろうとでわからないのでありますが、薪炭の赤字問題を検察機関なんかで相当調べておりますが、後刻もしそういうところで調べた結果として、あんたたちが知つておられたのに、あのときは言わなかつたというようなことはないでしようね。
○富岡証人 そういうことはないと思います。
○横田委員 もう一点だけ伺います。そうすると特別小出し費二億一千万円の予算を見ますと、早期築窯費一億二千万円というものが出ておりますが、特別小出し費の内容がわからないのです。早期築窯費なんかお宅は関係はあるのではないですか。
○富岡証人 早期築窯に対しましては、夏山増産ということが薪炭需給緩和のために非常に大事なことであるというので、すみやかにかまを構築させることにしなければならないという要求はいたしましたし、その要求は当然のものであるというので、今お話のような助成が購ぜられたと思うのですが、その金を取扱うにつきましては、これはおおむね地方庁を通しまして、地方庁からそれぞれの系統を通じて生産者に交付されるだろうと思います。
○横田委員 夏山増産のために、すみやかにこういうような施設をしなければならないといつてお願いになつたのは、いつごろのことですか。
○富岡証人 昭和二十年も二十一年もそういう要求をいたしましたが、はつきりどの年度に幾ら交付されたということは記憶しておりません。
○横田委員 この薪炭の統制は昭和十五年から続いておりますね。——十五年から二十年まではどうやらこうやら今までの施設でやつて行けたのですか。
○富岡証人 十五年からずつと統制が続いておりましたのを、私が代行機関ということで関與いたしましたのが十九年からでありまして、それ以前のことにつきましては、詳しい内容を承知しておらないわけであります。
○横田委員 それでは十九年からこの職におつきになつて、その前とやり方が一緒であつては日本の国が要求するところの木炭は出せない、そういうふうな條件が何かに現われたのですか。そうして早期築窯費なんかをもらわなければいけない、こういうようになつたのですか。
○富岡証人 昭和十九年には、あのときの需給推算から見ますと、この冬を越すためにはかなり治安問題にも発展するような心配があるということで、極力それを防ぐために買上げ地点を奧へ持つて行つて、そうして早く代金を支拂うことができるようにし、生産意欲を高めよう、それからそのことによつて輸送についても政府みずからが掌握して、いろいろの機関を動員するというようなことが行われましたし、二十年におきましても二十一年におきましても、依然として需給関係は逼迫しておりましたために、同じような内容で進まざるを得なかつただろうと思つております。
○横田委員 それではもう一つ尋ねますが、生産意欲を高めなくちやならない、そうしなければ治安問題にも影響するだろうというようなことを言われましたが、生産意欲を高めるためにどういうような措置をとられておつたのですか。生産意欲を高めるためには、炭価を引合う炭価にすればいいでしよう。それが安かつたから出さないのであつて、しかも今日から見ますと、炭は相当に出ておつた。出ておつたけれども、政府がきめた値段では出せないから横流しをしておつた。だから正確な数字がつかめない。そういうような原因でやみの炭があつて、やみでないマル公の炭がある。こういうような現実のために薪炭の五十四億七千万円という赤字が出た。これは実は国の立場から見て赤字になつたので、その負担を国民が拂うことによつてたれかが私腹を肥やしておるというような結果になるのではないか。だから聞きたいのは、生産意欲のためにどういうような態度をとつておるかということをあなたから聞きたいのです。
○富岡証人 公定価格が安いから改訂してもらいたいという要求は、あの当時から——改訂されたときにおいても非常に低い改訂であるということは言われておる。従つて時日がたてばたつほど、薪炭の価格が安いから生産上悪い影響があるということで要求はいたしたことはあるのですが、物価をきめる立場の政府から見ますと、薪炭だけを特に割高にするということはできないから、その他の物価改訂と相まつてやるといつたようなことで、その改訂になるまでの間には、生産者としましては、かなり安いということで生産意欲に悪い影響があつつたことは承知いたしております。ただ私どもこの薪炭の統制のために、産地の横流れ等がいろいろ言われましたが、統制をするためには全国の運賃プールをいたすために、たとえば岩手から東京へ持つて参ります場合の運賃も、岩手において盛岡へ配給する場合の価格をきめるときも、内容といたしましては同じような要素できめなければならないということから、産地最寄りにおいては、政府が扱うために買うは安く買つて、売りは高く売るという姿が現われて、これが非常に統制上のむずかしさであり、どう改善すればよいのであるかということについて、ともに苦心した点であつたわけであります。
○横田委員 それじや公定価格が安かつたと言われたが、それは年代によつて違うでしようが、基準になるような点を聞きたい。公定価格が何ぼに対して、生産者はこれは安いからこれだけ上げてくれと言つたか。これに対して政府はどれだけ上げたかという三つの値段を、毎年々々どいうわけには行かないでしようが、あなたの覚えておられる年代を基準にしてひとつ言つてもらいたい。
○富岡証人 要求いたしました具体的な年度別の炭価の記憶がありませんが、大体きめられた金額は八割ないし七割程度の場合が多かつたのではないかと記憶しております。
○横田委員 それでいいです。
○鍛冶委員長 中村寅太君。
○中村(寅)委員 先ほど証人の申された中に、こんな厖大な赤字が出ることは想像がつかないというようなお話があつたのですが、現在その厖大な赤字の出る原因についてわれわれしろうとが考える場合には、木炭を受取る場合量目に相違があつたということが一つ考えられる。それから今度木炭を渡す場合にまた量目に違いがあつたということが一つ考えられる。それから価格の変動によつて赤字が出るということが考えられる。この三つくらい以外にわれわれの想像では考えられないのですが、あなた方木炭の業務に携わつている人から考えられた場合、ほかに何か赤字が生れて来る理由があるかどうか、ひとつ聞かしていただきたい。
○富岡証人 私も今御質問のような内容が普通の場合に考えられるので、その他のものについては、具体的な事実を一々握らない限りは、ちよつとここで抽象的に考え得られない問題であると思います。
○中村(寅)委員 それでは木炭を受取るときに、さつき検査数量を買上数量にしておつたのではないかというふうに聞えたのでありますが、現地で生産者の木炭を検査員が行つて検査するときに、やはり荷受機関としてはだれか立ち会つていたという方法をとられておつたのですか。それともときによつては検査数量即買上げ数量にしておつたというようなことがあるのではないかと思いますが、この点はどうですか。
○富岡証人 形式上はへすべて検収負が生産検査等をしたものを確認して受入れるということになつておりますが、実際問題といたしましては、非常に人手不足であつた時代もありまするし、一々毎俵検査ということが行われなかつた場合があつたろうと思います。
○中村(寅)委員 それからこの品物を渡す場合にそういうことが考えられるのではないかと思いますが、現物を一々伝票と引合わせるというようなことは、これは実際問題としていろいろむずかしい場合があり得ると思いますが、林産部長の立場においてそういうことがやはり考えられますか。
○富岡証人 現物を引渡す場合には、受取る方は利害関係に非常にさどい業者が多いので、持つて行つた発送報告書に盲判を押すことがあるかないかという問題でありますが、これは盲判を押して受取るというようなことも中にはあるかもしれませんが、多くその受取りに対しては実際に立ち会つて受取つておつたのではないかと思つております。
○中村(寅)委員 そうしますと、先ほど言いましたように、品物を受取るときに赤字が発生したのか、品物を渡すときに赤字が発生したのか、あるいはその途中において赤字が発生したのか。その赤字が発生したところと申しますか、発生した場所はどこで発生したとお考えになりますか、聞かせてもらいたい。
○富岡証人 品物を検収して、それを倉庫に保管中に数量のなくなつたものもありましようし、輸送中になくなつたものもありましようし、それから駅ホームに積んでおつて盗難等にあつた場合もありましようし、輸送中に減耗したものもありましようし、さらに消費地へ着きましてからも、ホームで盗難等にあつたというようなこともありましようし、こういうことの出方につきましては、どこが一番多くて、どういうことになつているかということについては、ちよつとどうも私にはわからないのであります。
○中村(寅)委員 そうするとどこかの倉庫か、あるいは保管の途中で、貯蔵されている途中でなくなつたことに原因があるということに結論が行きますが、そういうふうに解してよろしゆうございますか。
○富岡証人 保管、輸送の間になくなつたというものも相当あるだろう。しかしそればかりでなしに、その他の原因によるものもあるだろうということも想像されます。
○中村(寅)委員 その他の原因というのはどういう原因でありますか。具体的に……。
○富岡証人 数量そのものの不足と、それから一俵の内容についての貫軽というようなことと二つ想像されますが、数量の不足につきましては、普通の場合にはそれが盗難を受けるとか、あるいは輸送途中にほうり出されてしまうというようなこと以外には考えられません。一俵々々の目方の不足ということになりますと、これはどこへどう行つて抜き取られるということがないとも限りませんし、それらの点になりますといろいろなことが想像されるのですが、そういう問題については具体的に一々握つておりませんから、はつきりこうだというお答えはできないわけです。
○中村(寅)委員 その中身の目方の不足というのは、これは赤字となつては出ておらぬのじやないですか。先ほど横田君も言つておつたように、配給の場合、たいてい消費者の面で十貫俵が八貫しかない場合に、八貫を十貫分としてわけているというようなことが配給の場合には行われたと私は思いますが、途中で中身が十貫あつたものが九貫五百匁、あるいは九貫目しかないという場合には、その目減りというものは赤字として出ておらぬのであつて、やはりまとまつた数量の赤字というものがこういう大きい数字になつておるのではないかと思いますが、受取るときに、ぼくらが常識で考えても、物が動いて生産者から消費者まで行く過程において大きな赤字が出たのであつて、小さい赤字ならともかくも、こういう厖大な赤字がどこで出たかということはわかると思いますが、それはわかりませんか。
○富岡証人 これは実例を握つたわけではございませんから、確信をもつて申し上げるわけには参りませんが、消費者に対しては、なるほど目方が切れておりましても一俵ということで配給したようでありますし、また事実私ども消費者の立場でそういう経験は持つておりますが、その金がそのまま政府に全部入つてしまうということでなしに、その金がいろいろな径路をたどるのですから、木炭事務所で何トンこの業者に渡したと言つても、それは何トンなかつたから何トン分値引してもらわなければ困るということで、値引が行われるとすれば、消費者とは関係なしに、特別会計の方に影響のある内容がそこに含まれるのではないかということが想像されます。
○中村(寅)委員 それ以外にないですか。そういうことでどつかへうせたとか、あるいは輸送途中に減つたという以外に、今おつしやつたような赤字の原因はもうちよつと考えられませんか。いわゆる専門家の立場から……。
○鍛冶委員長 私からちよつとお聞きいたします。先ほど島田君も言われたのですが、統制時代にば品物がなくてしようがなかつた。いよいよ統制がはずれるとなつたら山のごとく出て来た。これが根本だろうと思う。どういうわけで出たのだね。
○富岡証人 八月以降に品物がたくさん出たということを御指摘のようでありますが、私ども取扱つておりまする立場でこれを見るというと、必ずしもたくさん出ておりませんので、ただ必要なところへ自由に持つて行けたということで、一時潤沢には見えましたけれども、必ずしもそうたくさん出まわつたということではないと私は承知しております。
○鍛冶委員長 だつて先ほど言われた手持品の値下りで、たいへんな損害を要求せんならぬようになつたのは、手持品が多かつたということじやないのですか。
○富岡証人 その数字はたいへんに多かつたと申しましても、その数字は自由になつたから多くなつたということではなくして、その数字そのものは普通の状態であつたということなんです。
○中村(寅)委員 ぼくらが常識で考えても、先ほど証人の話を聞いておると、品物が渡つて行く場合にはおよそ検収が確実に行われて行く。受取る方が盲判を押すというようなことはなかなかない。そうすると、生産数量を受取る場合に、検査数量即受取数量というふうにやつていたことがひとつありはせぬかと思われますが、証人もそういうことが実際問題としてはあるかもしれないということを言つておられるが、そうすると、品物がないものをそこで買うたようになることがあり得ると思うのです。そうすると、そこに一つの意識的な不正が隠れておるようなことがありはせぬかと思いますが、証人はそういうことは、あなた方の立場から見られてもありそうに思われませんか。
○富岡証人 検査数量によるということになれば、実際に検収をするしないにかかわらず、一応信頼すべき数字でありますので、そういうものに準拠したために数量が減つておつたということになりますと、これはどこでそういうことが行われたかちよつと見当がつきませんが、確かに実際問題といたしましては、検査数量をそのまま検収した数量という扱いをした点はあつたんじやないかと思います。
○中村(寅)委員 そうすると、そこにないものが買われたというような形が生れ来るという面がわれわれはあり得ると思いますが、そういうことは考えられませんか。
○富岡証人 いわゆるからす木炭であるとか、空気木炭であるとかいうことが、現実の面からそういう問題が起つておるとりすれば、今お話のような問題に原因しておるんじやないかと思います。
○中村(寅)委員 そうすると、そこには一つの赤字の種が隠れておることがあり得るということがあり得ると思いますが、現物が動いておる途中で、そういう意識的な赤字を生むような不正な行為があり得るような場所が、あなた方の立場で考えられてほかにありませんか。
○富岡証人 そういう内容について詳細に検討してみておりませんので、ちよりとわからないのであります。
○中村(寅)委員 最後に一つ。そうするとあなた方の全国販売農業協同組合連合会の代行しておる初めからしまいまでの間においては、この不正の責任はないといつたふうに考えられますが、またそうあなた方も考えておられるだろうと思いますが、その点はつきり聞かしてもらいたい。
○富岡証人 これは町村の農協から全国販売農業協同組合まで一貫して参りまする間に、事実上足らなかつたものが起つたとがどうとかいうことになれば、これはその内容のいかんによりましては当然責任を負うべきものであり、その点につきましては決して責任を負うのにやぶさかでないと考えております。
○中村(寅)委員 しかしそれはその都度その都度たいてい解決がついておる問題ではないですか。あなたの今おつしやるのは、そういうのが集まつて五十数億というようなものになつておると解すべきですが。
○富岡証人 全国農業会に対しまして、まだこれだけ納めなきやいけないという特別会計からの通知の内容を見ますと、原因不明によるところの未収があるというような内容もありますので、そういうものにつきましてはもちろんのこと、その他の事項につきましても、一々十分に糾明をしなければならないような事項がありますので、まだその赤字の内容に関係を持つところの数字につきましては、未解決になつておるものがあるわけであります。
○中村(寅)委員 その未解決の数字の中にも、販連としての責任も含まれておるということに解してよろしゆうございますね。
○富岡証人 全国農業会の当時のものにつきましては、全国農業会の責任において処理しなければなりませんし、そのものが引継ぎ上販連の引継ぎの中で処理しなければならないものでありますと、それは全国販連の責任で処理しなければならぬと思います。
○中村(寅)委員 その責任とおつしやるのは、もちろん正しい意味の問違いであろうと思いますが、不正というようなことではないのでしようね。
○富岡証人 それが正しいのであるか不正であるのかにつきましては、いずれの場合におきまして事実に基きまして責任を負わなければならぬと思います。
○田渕委員 さつきから山元で燒けていないのに、燒けているがごとくにして検収をしてチヶツトを出しているというような事実をたびたび聞いているのですが、たとえば五月の月と仮定して、五月にこれこれ焼けたという検收でチケットを出している。そして集荷が一万俵入つていないというのは、やみのチケツトが出ているわけであつて、こういうことは林産部長は統計の方でわかつておらなければならぬ。半年も一年もたたなければわからないということが赤字の大きな原因であつて、目方が減つたとか、不正に燒きもしないのにやみのチケツトを出してこれが何年もわからなかつた。あなたの方と山元と、あるいは山元とあなた方の間の中間の町村、あるいは扱うところの湖において意識的にこれを知りながらやつていた。あるいは金がないから燒かないものにもチケットを出していたということが積り積つて赤字の大部分を出していると思うのですが、その点はどうですか。
○富岡証人 私は買い上げられたものが納まらないでおる、それが赤字の原因になつているということはちよつと了解がつかないと考えております。あくまでも納めたとして金をとつたものについてはそこに納めなければならぬ、かりに品物がそこに行つていなかつたならば、何がゆえにそうなつているかということを突き詰めて糾明しなければならぬし、不正があれば不正があるとして、それを摘発しなければならぬでしようし、その赤字の内容にどれだげ不正があるということは承知しておりませんが、今農業会と政府との間においていろいろ不明の点で折衝なり調査をしている問題は、そういう事故の内容を糾明いたしているということであつて、それがどの程度に赤字に関係を持つておるかということは、そういうものが全部明らかになつた後でなければわからないのです。私の今の考えから行けばさようなものはないということを信じておるわけです。
○田渕委員 もう一つ伺いたいのは、四貫匁俵が三貰五百とか三貰とか、これは数字ではつきりわかるのですが、もつとひどいのは燒けていない炭、ほんとうに完全に炭化しなければならないものが、あの当時の炭というものは、火鉢にくべれば煙がもう家中漂つてしまつた。よく燒くと目方が軽くなるから、なるべく燒けぬような方法にして生燒けの炭を出しておつたものが多々あつた。目方の少いのは証人も知つておるし、われわれも認めておる。目方を持たすために半燒けの炭を、ガス木にすら使えないような炭を出しておるという事実を知つておるでありましよう。目方の減つておることはもちろん悪いが、生焼けの炭を配つたということに対して当時あなたはどういう責任を持つておられましたか。
○富岡証人 品質粗悪の点につきましては、これはたいへんに遺憾だと思つておりますが、生津者の団体といたしましては、さようなことのないように指導はしておつたのでありますが、一一そのものについては林産物検査所におきまして検査をいたします関係上、現実の問題といたしましてはそちらの方で十分監督指導をしていただいており、またそれをやらなければその実が上らないというように私ども今日でも考えておりますので、最近におきましては品評会のようなものを開催してこの改善には努力しておりますが、戦時中にはただできる限り量ということに走つた傾向もありますので、それが不心得な者については今お話のようなものも出て参つたのであつて、この点につきましては生殖者団体といたしましては、はなはだ遺憾に存じておるわけであります。
○鍛冶委員長 それでは済みました。 三十分休憩いたします。 午後二時五分休憩 ————◇————— 午後三時三分開議
○鍛冶委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 ただいまお見えの証人は細見才次さん、山本平保さん、大久保正市さんですね。 ではこれより薪炭需給調節特別会計赤字問題につき証言を求めることになりますが、証言を求める前に、各証人に一言申し上げますが、昭和二十二年法律第二百二十五号議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならぬことと相なつております。 宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者、またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて黙祕すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることとなつておるのであります。一応このことを御承知になつておいていただきたいと思います。 では法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。御起立を願います。 山本さんひとつ代表して読んでいただきたい。 〔証人山本平保君各証人を代表して朗読〕 宣誓書 良心に従つて真実を述べ、何事もかくさず、又何事もつけ加えないことを誓います。
○鍛冶委員長 署名捺印願います。 〔各証人宣誓書に署名捺印〕
○鍛冶委員長 証言を求める順序は細見さん、山本さん、大久保さんといたしますから、細見さん以外の方はもうし度控室でお待ち願います。細見才次さんですね。
○細見証人 はい。
○鍛冶委員長 あなたは薪炭企業団体連合会の専務理事をやつておいでですか。
○細見証人 さようでございます。
○鍛冶委員長 いつからですか。
○細見証人 昭和二十二年十一月と記憶いたしております。
○鍛冶委員長 現在もやつておいでですね。
○細見証人 さようでございます。
○鍛冶委員長 この薪堤企業団体連合会というものの組織、機構はどういうものなんですか。
○細見証人 組織は会長一名、副会長五名、専務理事一名、常務理事一名、それから普通理事が十四、五人、それから監事が五名です。そのほか一般会員であります。
○鍛冶委員長 これはどういう人々がつくつている会なんですか。
○細見証人 業態で申しますと、薪炭を専門的に、企業的に経営している団体でございます。
○鍛冶委員長 薪炭業者が集まつてつくつた団体ですね。
○細見証人 薪炭生産企業団体の集まりでございます。
○鍛冶委員長 目的はどういうところにあつたんですか。
○細見証人 連合会の目的といたしましては、いろいろ生産技術の指導でありますとか、あるいは経営の方式、生産費の逓減といつたようなところをねらいといたしまして、どつちかと申しますれば、そういつた指導方面に重点をおいておりました。
○鍛冶委員長 あなたの方は薪炭特別会計の代行業務をお取扱いになつたそうでありますが、いつからですか。
○細見証人 昭和二十二年の七月六日であります。
○鍛冶委員長 どういうところからそういうことになつたんですか。
○細見証人 これは林野庁とされましても、当時炭は統制中でありましたので、なるべく中央のものと折衝することが、いろいろな指示がよく行き渡るというような意味——林野庁の意向はそういうところにあつたのではないかとうかがわれるのでありますが、私の方といたしましても、当時政府に協力いたしますのには、単なる地方官庁の木炭事務所程度の普及方法では民間は満足できないのでありまして、すべて出る通牒でありますとか、そういつたものをかみ砕きまして、よく政府の趣旨が徹底するようにした方が国家のためであるというような意味から、そういう契約が成立したものと考えるのであります。
○鍛冶委員長 代行は末端の実際に行う機関がやるのでしよう。
○細見証人 代行は私の方からまた地方の全員に委任をいたしまして、そうして私の方は指導監督をするということで実行して参りました。
○鍛冶委員長 そうすると元請ですね。
○細見証人 さようでございます。
○鍛冶委員長 代行業務の内容は……。
○細見証人 それは薪炭の買入れ並びに輸送の代行でございます。
○鍛冶委員長 販売は入つてないわけですね。
○細見証人 さようでございます。
○鍛冶委員長 そこで今日までやられてからの大体の経過と実際の概要を承りたいと思います。
○細見証人 昭和二十二年七月六日に契約いたしまして、同二十二年度間における経過と概要を申し上げますれば、木炭を扱いましたのは、二十二年度に輸送の方といたしましてその数量が千五百三十六万五千六百八十六俵でございます。その受領した運賃は、一億四千七十八万四百三十八円大十五銭であります。それからこの仕事について手数料を政府から受領したのでございますが、その受領額は四千六百十一万九千六十八円四銭であります。普通まきは三千百八十五万四千九百七十四束であります。それからガスまきは三十万四千四十束、以上でございます。その二つの受領運賃は九千九百九十七万八千九百五十七円六十三銭であります。それからこの二つの手数料として受領いたしましたものは二千九十三万五百三十一円三十銭ということに相なつております。
○鍛冶委員長 それは二十二年度だけですか。
○細見証人 さようでございます。
○鍛冶委員長 そうすると二十三、二十四。五年はやつておりませんか。
○細見証人 やつておりません。
○鍛冶委員長 四年までですね。
○細見証人 二十三年の八月三十一日で終つております。
○鍛冶委員長 三年ですか。
○細見証人 そうです。私の方は任意団体でございまして、事業者団体法が二十三年七月二十九日に施行になりまして、そうしいう経済行為はどうもおもしろくないというふうな解釈からお断りをいたしました。
○鍛冶委員長 今あなたは表をお持ちのようですね。その控えを事務当局に出していただきたいと思います。以上聞いたような買受代金及び手数料の受拂い方法はどういうふうにしてやつておりますか。
○細見証人 これは仕事を地方会員に委任いたしました関係で、代金の受領も大部分を同時に委任いたしました。
○鍛冶委員長 末端ではどういうやり方をやつておりますか。
○細見証人 末端では林野庁と私の方との契約に基きまして、木炭事務所の指示を受けまして、契約通り義務を履行したということになるのでございますが……。
○鍛冶委員長 その履行の方法を具体的に聞きたいのです。たとえば炭を買うときにはたれが行つて、どういうことをして、金をどうして渡すのだということは……。
○細見証人 炭を買いますときには、買入代行というものの——当時は政府でなければ売つてはいけない、買つてはいけないということになつておつたのでございまして、形式といいますか、検收員というものがやはりあつたのでございます。それで所有権で移転するというのは、検收員がその現物を引取つたときに政府のものになつてしまつておるのであります。そこで実際の契約に基く仕事と申しまするのは、検收員の指示を受けまして、炭をあつちへやつたり、こつちへやつたり、指揮に従つていろいろお手伝いするといつたようなことが、買付の内容になるように私は考えております。そこでそれが政府の炭になりますると、政府にかわつて一応自己資本をもつて立てかえまして、金を拂うということが起つて参るわけでございます。それから今度木炭事務所の指示によりまして、産地の車着地点で検收の終つたものを荷馬車なりトラックで駅まで輸送するということになるのでありますが、この場合、会員は自分自身で荷車なりトラックを持つておる者もありますし、持たない場合は、それぞれ途中で運送機関に請負をしてやらすといつたようなことが内容になつておるわけでございます。
○鍛冶委員長 そうすると、検收員が受取ると、受取つたという何か伝票のようなものを発行するのですか。
○細見証人 それは政府内部の事務の方法でございまして、検收員が検收いたしますと、やはり検收員は検收報告というものを木炭事務所に報告することになつておると思うのでございますが、その写しを生産者に交付すると思つております。そうしませんと、渡したか渡さないか生産者の方も不安でございますので、何かそういうふうになつておるのじやないかと思つております。
○鍛冶委員長 そこで代金を拂うのはあなたの方でしよう。
○細見証人 そうであります。
○鍛冶委員長 あなたの方で生産者に拂うのですか。それを持つてとりに来るのですか。
○細見証人 いや、それは規則によりまして、政府の集荷場所というものがきまつておりまして、大体その当時は産地の重着地点というふうな解釈になつておつたわけでございます。
○鍛冶委員長 そこへ持つて来るのですか。
○細見証人 生産者が現物を持つて参ります。
○鍛冶委員長 そうしてそこでもつて検收するのですか。
○細見証人 そこで検收をいたしまして、政府の手に移るわけでございます。そうすると検收調書というものをつくりまして、そうして生産者にも一通やり、それからまた私の方の委任を受けておる団体にも一部出す、自分の控えにもする、木炭事務所にも報告するといつたような組織になつておると記憶しております。それからあとは、今度は……。
○鍛冶委員長 金を受取るのは……。
○細見証人 生産者でございますか。
○鍛冶委員長 ええ。
○細見証人 生産者は今度私の方が政府の代拂いをするということに契約上なつておりますから、生産者へ拂うということになるわけであります。
○鍛冶委員長 生産者へ持つて行つた報告書ですか。あなたのところに来た報告ですか。
○細見証人 現物が参りますと、大体私どもの会員がそこに立ち会いますのですぐわかるわけでございます。その検收調書の控えをもらえばわかるわけしでございます。
○鍛冶委員長 すぐいつでも現金拂いするんですか、それともしばらくしてからやるんですか。
○細見証人 それはいろいろ連絡をとつたと思うのでございますが、少し生産者の方に余裕がありますれば、今度のは来月の十日に来てくれというようなこともあつたと思いますし、今すぐもらわなければ困るというような場合とかいろいろありまして、大体は現物引きかえという思想になつておつたと思うのであります。
○鍛冶委員長 手数料は…。
○細見証人 手数料は政府からいただくわけであります。あの当時運賃なんかもマル公がございましたので、そういう利潤と申しますか、人も使わなければなりませんし、いろいろ経費もかかるわけでありますから、そういう資本に対するひとつの手数料といつたものを、政府から運賃のほかに別にいただいておつたというわけであります。
○鍛冶委員長 そうするとここで買付けて、それをどこそこへ送つた。そういう報告もあなたの方から出して、そうして政府の方から拂つてもらう、そういうことですね。
○細見証人 そうでございます。
○鍛冶委員長 その報告を出すについては、だれが検査したり監督したりするのですか。あなた方にまかせつきりのものですか。
○細見証人 それは着駅では荷さばき監督員というものが当時つけてありました。それが確かにこの駅へ何ぼ来たということを証明することになるわけであります。
○鍛冶委員長 荷さばき監督員というのはどこの者ですか。
○細見証人 それは政府の職員に準ずる者だと思います。
○鍛冶委員長 木炭事務所でやつている者ですね。
○細見証人 そうでございます。
○鍛冶委員長 それから今あなたは形式上検收するとおつしやつたが、検收の実情はどういうことですか。
○細見証人 その前に県がやつております品質検査というのがございます。それからいよいよ政府がそれを今度は買上げるときに、検收員というものを産地に配置いたしておきまして、それが検收するわけなんですが、これは例の会計令に基く検收のわけですから、品質なり銘柄なり量目は間違いない、これは国家の所有権に移していいのだということを確定する行為だと思います。
○鍛冶委員長 検收員というのはどこの機関であつて、だれが任命するものですか。
○細見証人 あれは会計令によりますと、別にだれが任命しなければならぬということは書いてないようでございまして、そのものを政府の所有に移していいのだという能力があればいいので、必ずしも技術者でなくとも何でもいい、従つて特に検收員という辞令を出すとかいう形式行為を必要としないというふうに私は存じております。
○鍛冶委員長 おもにだれが当つておりますか。
○細見証人 これは大体その部落のその方面に通じた方でありますとか、所によりましては生産者団体の一職員が任命を受けましたり、あるいは末端の団体系統の一職員が委託を受けると申しますか、検收員の役目をするといつたような状態になつておるわけでございまする
○鍛冶委員長 今言う代行機関のうちからでも命ぜられておつた者があつたわけですね。
○細見証人 ありました。
○鍛冶委員長 それは公務員でも何でもないのかね。
○細見証人 公務員法にいう公務員の資格は私はないように解釈いたしております。
○鍛冶委員長 別に特別の給與はもらわないのですか。
○細見証人 それはひとつの報酬は、木炭事務所から出ておるわけであります。
○鍛冶委員長 お話を聞くとたいへん簡單なようだが、悪く言えばルーズな話だが、これに伴つて相当大きな弊害があつたということですが、あなた方はそういうことはお認めになりませんか。——いいかげんな者がなつて検收をやつておつた。従つて一万俵あると言われるものが三千俵よりなかつたとか、炭だと言うのにからすだつたとか、そういう実情があつたようですが、そういうことはお認めでありませんか。
○細見証人 事実を私はつかんでおりませんので、そういうことまでちよつと規定できかねますのでございますが、しかしいろいろうわさでありまするとか、その他現実に数量のないものをあるかのごとく金を拂つたとかいうことはしばしば伺つております。そういう点から総合いたしますと、非常におもしろくない点があつたということは言い得るというふうな考えでございます。
○鍛冶委員長 あなた方はただ政府の代行としてやられるから何でもないようだが、しかしこまかく考えてみると、三千俵よりないのに、一万俵運んだと言つて一万俵の手数料をとることになると、七千俵だけ不正な金があなたの方に納まつたことになりますね。
○細見証人 さようでございます。
○鍛冶委員長 そうすると、そういうことがあつたとすると相当責任があるわけですね。
○細見証人 しかしそれは現物がなくて、炭代金だけを木炭事務所が拂いました場合は、木炭事務所が意識してやつたということでありますれば過拂いという問題が起つて参りましようが、手数料は輸送した後に起る問題でございまして、輸送の事実がからのものに対しては起つておりませんので、手数料を余分にいただいておるという筋合いにはならぬわけでございます。
○鍛冶委員長 三千俵しか送らないのに一万俵だと言つて代金が拂われれば、手数料も拂われることになりますよ。
○細見証人 筋合いはそうでございます。これは林野庁を御調査くださればわかるのでありまするが、からの炭でありまので、もともとそれがないわけであります。運送とかということは起つておりませんので、運賃とか手数料は拂つてないというふうに私は信じております。木炭代は間違つて拂つたと申しますか、過拂いということはしばしばあつたように伺つております。
○鍛冶委員長 あまり議論してもしようがない。しかし代金を拂う以上は、着いたと言わなければ拂わないのですから着いたとすれば手数料も拂つているわけだ。しかし抽象論はやめましよう。二十四年一月に特別手数料の値上げという問題が起つだそうですな。
○細見証人 起りました。
○鍛冶委員長 これはどういうところから起つたのですか。
○細見証人 あれは当時給料の改訂問題が一般に叫ばれておりまして契約を願つた当時の賃金ベースではとてもまかない切れないどいうような関係から、いろいろ御相談をいたしまして、若干増していただいたような筋合いでございます。
○鍛冶委員長 検收補佐費というものが非常にかかるから、この点からも上げてもらいたいという話があつたそうですが、それはいかがですか。
○細見証人 それはちよつと伺いかねますが、どういう御趣旨ですか。
○鍛冶委員長 今までのようなことでは検收が足らぬから、特別な検收のやり方をせんければならぬので、それに対する補佐費をもらいたい、こう言われたというのです。
○細見証人 昭和二十二年七月当時は買入代行契約ということになつておりましたが、取引高税ができましてから、取次荷渡し契約というふうに変更になりましたわけであります。その取次荷渡し契約になりますときに、この契約の内容でありまする仕事の分量というものをよく分析して参りますと、検收員が一人ではたくさんの炭をどうにもできないのでありまして、実際には私どもの下部団体が朝から晩までお手伝いして、指示に従つておつたわけであります。当初の買入輸送代行契約というようなときには、そういう費用は契約の因子に政府は見てくれなかつたわけであります。それで取引高税ができますと同時に、取次荷渡し契約という名前をかえるときに、これはどういう仕事をするのだということをまず明瞭にして、そうしてそれぞれの費用の因子をそこに積算せしむべきであるというようなことからそういう話が出で参りまして、それで今まで表に出ていなかつた検收補佐費は、検收補佐なんだから補佐費というのを因子に見てくれというようなことが動機でございました。補佐費として特によけい要求したわけでも何でもないのであります。
○鍛冶委員長 あなたの方は運送して卸売業者へ渡すわけですね。
○細見証人 さようでございます。
○鍛冶委員長 卸売業者との売買契約はだれがやるわけですつか。
○細見証人 それは木炭事務所が卸に売渡すということになつておりまして、私の方はその品物が着駅に何俵着いたという報告を木炭事務所にすればそれで足りておつたわけであります。あとは木炭事務所がそれを卸に売り拂うという手続になるわけであります。
○鍛冶委員長 その売買の仕事は、あなたの方は全然やらぬわけですね。
○細見証人 はあ。
○鍛冶委員長 ところが買つた者に、資産内容等が悪いのにたいへん大きな買入れをやつて、今日ではもう代金が拂えないでけつをまくつているものがあるそうですが、そういう事実は御承知ありませんか。
○細見証人 ずいぶんそういう話も聞きます。しかも卸も小売りに倒されているといつたような関係もあるのでございますが、はたしてそれが唯一の原因かどうかはよくわかりません。本来は、もう御調査済みと思いますが、延納担保を卸は入れて、その担保の範囲内で売り渡すというのが正規の手続だと思うのであります。それがいつの間にかどこかへ行つてしまいました。しからば現金で收入できるかというとそれもできなくなり、順次貸売りというようなことでたまつてしまつた。そこで卸から回收がつかないからというのもありましようが、中には、品物を先に自分が持つておるのでありますから、代金を回收して、それをどうやつたかわかりませんが、いろいろな状態が現われたと思うのでございます。
○鍛冶委員長 ところがこの卸売業者には代行業務をやつておるものと直接関係のあるものが相当あつたというのですが、あなたの方にはありませんでしたか。
○細見証人 と申しますのは……。
○鍛冶委員長 卸業団体ですね。つまり会社の資本なり社員なりが、あなたの団体から出て行つてやつておる。言うてみれば、あなたの団体の第二団体が卸売業者になつておつたという事実はありませんでしたか。
○細見証人 中にはそういうのがございます。
○鍛冶委員長 あなたの方はありますが。
○細見証人 あります。
○鍛冶委員長 何というのですか、あなたの方と直接関係のあるのは。
○細見証人 今はつきりここで申し上げかねますが、もう一度よく調査をしてお出しするわけには行きませんですか。
○鍛冶委員長 あなたの方で直接関係しているのはありませんか。
○細見証人 ございません。
○鍛冶委員長 たとえば関係農林だとか東北農林だとかいうのがありますね。
○細見証人 私の方の会員の中にはそういうのがございます。たとえば何々県林産株式会社とか、あるいは薪炭生帝協同組合でありますとか、生産団体ばかりであります。そうして一方それが卸売会社の株式を持つておるとか、あるいは重役をしておるというのが中にはあるのでございます。しかし会社の方に関係しておりましても、やはり純粋の問屋方面の議決権が大部分でありましてそのうちの一部を持つておるといつたようなものが多いのであります。
○鍛冶委員長 ところがそういうのがありますと、あなた方が政府の代行で持つて行くのですから、政府は売人で、売人の代行者はあなたのところですね。そういうこどになりますね。
○細見証人 はい。
○鍛冶委員長 その売人の代行者と買人の役員と、同一人格あるいは特別の関係のあるものがやつておつたことになるわけですが、それで弊害の起ることはありませんでしたか。
○細見証人 それは私はこういうふうに思います。裏面では援助し合うとか便宜をはかるといつたことが起るかもしれませんが、私の方はその買入れ輸送代行、その次は取次荷渡し契約ということでございまして、政府の販売代行というものはやつておらないのでありますから、政府が直接卸売に売るという建前になつておりますので、職務上ではそういう便宜を與えるということは起らないというふうに考えております。
○鍛冶委員長 これは一県に幾つもあるのですか。
○細見証人 あれは二十二年の十一月でございましたか、登録制が実施になりまじて、小売店から何百点以上の登録を受ければいいというので、大分各県にたくさんございます。多いところは七つ八つもございます。
○鍛冶委員長 あなた方の代行機関は一県に幾つも入つていますか。一つだつけですか。
○細見証人 これも複数制でございまして、一定の資格者がありますると登録が受けられたわけでありまするので、これも五つ六つあるところもありまするし、大きいところは七つも八つもございますし、小さいところは二つとか、いろいろでございます。
○鍛冶委員長 その間に、代行機関と卸売機関と特別関係があるからというので、特別にそこだけに行くようなことはなかつたのですか。
○細見証人 しかしそれは卸の方にいたしましても、売渡しの扱いの数量がきまつておりましたので、よけい値引きしましても、どうにもならぬわけでございますから、そういうのはないと思うのでございます。
○鍛冶委員長 それからこの代行機関が現在政府に対して負担しておる債務というむのがたくさんあるようですが、あなた方の方にはそれほどありませんか。
○細見証人 私の方はおかげさんで昨年の暮れに今までの売掛代金なんかを全部お拂い願いましたので、今非常に少くなつておるわけでございますが、ただ前のものでも、数量が足りなかつたという事故のあつたところは、まだ炭代をもらうのがありましても、その調査が済むまでは押えられているというような関係で、若干政府に売掛金があるという程度でございますが、大部分はいただいているようなわけでございます。
○鍛冶委員長 事故とおつしやつたが、大きい事故はどういう事故でしたか。
○細見証人 事故の中には、よくはやつている言葉で言いますと、からす木炭でございますか……。
○鍛冶委員長 空気木炭……。
○細見証人 空気も中にはありますが、そういつた問題でございますとか、政府が特別会計を整理するにあたりまして、産地のまだ未発送の分を拂い下げるという措置をとつたわけでございます。それで一旦それを買い受けましたが、よく現地を見ないで、見ず転で契約したというようなことのために、非常に乱俵があつたとか、数量が足りなかつたというようなことから、それは重大なる錯誤だから何とかしてくれということで、ごたごたひつかかつているというのがおもな事故でございます。
○鍛冶委員長 どうも今のお店を聞きますと、検査員とか検収員とかいうものがおつた以上は、さようなことのあるべきはずはないのですがね。
○細見証人 それは正当におやりになつておればそういうことはあり得なかつたのだということは、私も同感でございます。
○鍛冶委員長 そうしてみると、そういう不正がずいぶんあつたわけですね。
○細見証人 ……。
○鍛冶委員長 まあ、それはそれだけにしでおきましよう。ところが今、企業団体連合会から政府に対して、たいへんな損害補償を要求しておられるそうですが、どれくらいのものをどういう理由で要求しておられるのですか。
○細見証人 現在はそういう事実はございません。
○鍛冶委員長 もうみな解決したのですか。
○細見証人 さようでございます。
○鍛冶委員長 どれだけほどあつてどういう理由でおとりになりましたか。
○細見証人 あれは私の方だけではございませんでして、全薪連さん、全販連さんの方も同一でございます。当時私どもの団体といたしまして、規則が厳然として生きておりまして、政府でなければ売つちやいけないんだ、また何人も買つちやけないということでございましたので、それじや政府に買つてくれといつたところで、今銭がないから買わないというわけで、買入れ停止というようなことになつたわけであります。そうなりまして、その品物を換価する方法がなくなりますと、勢い資本の蓄積がない限りは自滅するよりしかたがない。そこでこれは單に店屋のりんご一山十円という売買の申込みとは性質が違う。当然政府は引取る義務があるのだとわれわれは考えたわけであります。そこで政府に一種の引取り遅滞と申しますか、そういうことによる損失を何とかしていただきませんと、できた品物がだんだん数は減つて参りますし、あるいはそれを買わないんだということでありますならば、当然政府は何かここに国民の向うべきところを示すべきだという観点からいたしまして、しかもそれまでに出します代金の支拂い方法も、通常の官庁が支拂うのに比較いたしまして非常に遅延いたしておつたというような点から見まして、どうしてもこれは政府に責任があるのではないかというような意味で、第六国会並びに第七国会を通じまして、先生方にお願いをいたしまして、通過させていただいて調査をいたしたという筋合いでございます。
○鍛冶委員長 統制がはずれると一ぺんに手持品が非常にふえたようですが、これは何か特別の理由があるのですか。統制のある間は品物があつても、どこに行つてもないないといつて探して、消費者がひどい目にあつたんだが、統制がはずれるとなると一ぺんに出て来て、一ぺんに手持ちが現われて、利子も重なつて来るし、値下りの損失も多くなつたように思うのですが、そうではありませんか。りくつ抜きにして実際のところ……。
○細見証人 これは私りくつを申し上げておるのではございませんで、私も真実を申し上げたいのでございます。特に急にふえたというのじやありませんで、政府が買上げ停止を始めまして、それから何箇月かうつちやつておりましたものでございます。そしてことに私どもの団体は里山を離れまして、五里も十里も二十里も奥で仕事をいたしております。そういう関係で休むわけにも行きませんし、といつて政府は出荷停止、買上げ停止というふうで、それが解除にならないものですから、貯炭場としても、中間貯炭場も駅にも一ぱいになるというふうに蓄積されましたのが、通常のランニングに比較して非常に多いのだというふうに考えておるのでございます。
○鍛冶委員長 しかしあれだけ統制時代には一俵の炭も、一かけらの炭もないといつて困つておつたやつが、統制がはずれたといつたらたいへんな手持量が出て来たのですから、われわれはどうもふしぎでならないのだ。もつと言つてみれば、立てかえ金のあるときは默つて見ておるが、下つて来たから一ぺんに今まで持つておつたやつが出て来たのじやないですか。
○細見証人 統制がなくなりましたのはたしか二月十五日でしたから、時期的に申しまても、だんだん市価は下る時期には向いておつたわけであります。ですからその手持品は早く処分したいということになるわけでございますが、しかしその前に政府の出荷停止、買い上げ停止のために相当備蓄されておりますので、どこにも処分されないで生産は続いておりますし、そのこぶがだんだん大きくなつたのが、ちようど市価の下る時期に出て来ることになつたということの方が、私はすなおな考え方だというふうに判断しております。
○鍛冶委員長 あなたも御承知の通り、五十何億という損害が現に現われておりますが、この根本原因はどこから出たのですか。
○細見証人 これは非常にむずかしい問題じやないかと思いますが、私ども民間団体でございまして、結局皆さんのお話なり、私どもの仕事の関係から判断するよりしかたがないじやないかと思います。あれは二十三年でございましたか、大都市に備蓄をいたしたことがあるのでございます。そのときに手直し等があつて、相当大きな赤字が出たというのが、まず五十四億の内容のうちの一つじやないかと考える次第です。それがかりに十億出たといたしますれば、あと四十余億という問題でございますが、これはやはり毎年の資産表をあそこでつくるときに作為があつたというふうに考えるのであります。
○鍛冶委員長 どこでつくるのですか。
○細見証人 林野庁でつくるのです。年度末在庫を評価することになつておりました。ですから現物があるないにかかわらず、それをバランスの合うようにつくりますれば、それで一応通るわけでありました。ところが現物はそういうふうになかつた。そういうことがある一定の期間継続されておつた。いよいよたなおろしをしてみれば、そういう大きな穴があるという一つの見方ができるというわけであります。
○鍛冶委員長 要するに損金として上げたくないものだから……。
○細見証人 品物があることにしてふやして行けばいいわけです。
○鍛冶委員長 そうなのか、実際調べればないものをあるように報告してその報告をうのみにして空気を俵に数えておつたか、それはどつちかわからぬ。この倉庫には百万俵あるというから百万俵と書いたか、五十万俵よりないと知つておつて百万俵と書いたかどうか、いずれかその二つよりほかにないのだ。両方だというのですか。
○細見証人 そのほかにもいろいろありましようけれども、やはり事実をつかみませんと申し上げられないことになりますので……。
○鍛冶委員長 あなたはこういう木炭の方の専門家ですか。
○細見証人 私は木炭はしろうとでございます。
○鍛冶委員長 もともとこういう御商売ではなかつたのですか。
○細見証人 もともとはそうではございません。
○鍛冶委員長 何をやつておいでになつたのですか。
○細見証人 役所におりました。
○鍛冶委員長 ほんとうに専門的な人が個人の仕事としてやつていたら、こんな損害が出るわけはありませんね。
○細見証人 さようでございます。
○鍛冶委員長 どうして出るのですか。政府のものだから出るのですね。それをわれわれは情ないことだと思う。私企業でやつていたら——私企業はたいてい専門家の人がやつていて専門家で自分の仕事だつたら、こんな損害は出るわけはない。それが政府の仕事だから出るということは、まことにわれわれは了解に苦しむのです。
○中村(寅)委員 先ほど証人が検收員のことを話されている中に、きわめてあいまいな点があつたのですが、検收員というものはどこで任命しているのか。 それからどういう資格の者でなければ検收負になれないか。 それから検收員の権限とか報酬についてお話願いたいと思います。
○細見証人 お答えいたします。検收員というのは、会計令七十五條の中に、政府は物を買う場合に検査して受入れなければならぬということがございまして、それから起つているものと思うのでございます。そこでその場合にどういう資格のあるものかという問題でございますが、あれは技術者をしてという文句を使つているようでございますけれども、しかしたとえば技術と申しましても、お医者さんでありますとか、一定の免許なり特許なりの資格を要するものでございますと、技術者というものの定義が明瞭になるわけでございますが、そうでない場合には、なかなか技術者というものの一般的な定義はむずかしいように私どもは考えているわけでございます。そこであの会計令に言うております技術者というものは、結局政府が物を買う場合に、これは契約の内容、目的に合つているかどうかということを判定する能力のある者であれば技術者と言い得るという解釈が正しいわけでございまして、別に資格要件というものはないように私は存じております。 それから報酬の問題でございますが、これは公務員法に言う公務員ではないように私どもは考えております。同時にその報酬は、木炭事務所で雇い入れますときに、月幾らとか、あるいは一日幾らとかいうふうにきめているわけでございます。
○中村(寅)委員 その検收員によつて、あなた方は代行業務のうちの買入れをなさつたのですか。
○細見証人 検收員の補佐をいたすわけでございます。
○中村(寅)委員 あなた方の団体というものは、薪炭の買入れと輸送を代行しておつたわけですね。つ
○細見証人 さようでございます。
○中村(寅)委員 買入れる場合は、検收員の検收によつて買入れておられたのですか、あるいはあなた方の機関の中に、さらに受取るものを持つておられたのか。検收員というのは木炭事務所に所属しているんでしよう。そうするとあなた方が木淡を買い入れる場合には、何かの買入れ機関を持つておられたわけですか。
○細見証人 別に買入れ機関というものはないのでございます。政府自体が買つているのでございます。検收員がいわゆる買つているわけでございます。
○中村(寅)委員 政府自体が買つているし、検收員が買つているのだけれども、あなた方の機関は買入れを代行していたんでしよう。
○細見証人 そうでございます。
○中村(寅)委員 あなた方が買い入れる場合には、何かそこに買い入れる機関がなければ買い入れられないわけですね。
○細見証人 その機関は大体県に一つでございますが、これは戰時中できた何々県林産燃料株式会社というのがございます。そしてその中には林業会法に基く林産組合もございまして、それが今協同組合になつておりますが、全部そういうものの組織でございまして、それらのまた末端に出張所でございますとか、支店というものが各山間に置いてあるわけでございまして、それが検收員のお手伝いをするというふうになつているわけでございます。ですから買入れ代行というそのものがすでにおかしいというふうに私どもは考えております。買入れということは政府みずからがやつておることでありまして、政府以外には買つてはいけないということでありますから、代行という文字は当てはまらないのじやないかというふうな感じを実は持つておつたわけでございますが、しいてこじつけますれば、買入れのお手伝いをするというところから買入れ代行、買入輸送——輸送は現実にやるわけでございます。それで買入れ輸送の代行というふうに契約の名称をつくつたのにすぎないわけでございます。
○鍛冶委員長 あなたの方でものを受取つて、代金を拂うという仕事をしておつたのでしよう。
○細見証人 さようでございます。
○鍛冶委員長 それじやりつぱな代行機関じやないか。向うから品物を受取り、代金を支拂つたというのなら、りつぱな代行機関じやないか。
○細見証人 現物を授受したり契約をすることは政府がやることでありまして、代拂いをするわけでこざやます。
○鍛冶委員長 いや、そんなでとはない。あなたの方は品物を受取つて代金を拂つてやつた。その畑物を受取るのにあなた方が責任かないから、自身で調べないで、検収員というものが調べたものをうのみにしておつただけだろう。
○細見証人 検収員の一旦検収の済んだものを、今度は私どもが保管を命じられるわけです。
○鍛冶委員長 検収員というものは、ただ数量を調べるだけのものですよ。品物の授受者があなた方なんですよ。つまりそれが代行者なんですよ。それをそういうふうに思つておるから、空気でも何でも炭にしてしまつている。それはとんでもないことだ。検収員というものは、あなたに聞けば責任のないものだ。検収員はこうこうこういう出炭でありましたというだけのものです。代行者として受取るのはあなた方なんです。こういう炭が何日俵、何千俵あつたということを調べれば、こういうことは起らないはずなんだ。そう思いませんか。これがほんとうの代行なんですよ。輸送するときに品物を受取らなければ輸送はできない。現実に品物はなかつた。あなたが受取者なんですよ。その現実がルーズになつているから、こういうふうになつてしまつたのだ。一々調べて渡さなければならぬのです。代行者というものは、本人に対して受取つておらぬものを受取つておると言つたら、自分で弁償しなければならぬ義務がありますよ。それだから今日品物がなかつたということになると、その責任をだれが負担するかという問題が起つて来るのです。
○細見証人 これは制度が一回かわつております。この買入れ、輸送代行という当時、私どもの方が検収員が買つたものを保管いたしまして、今度それを輸送する。それから今の登録制が始まるようになりましてから、検収員が受入れ調書というものを発行いたしまして、すぐ検収負が金を拂うというようになつたわけでございます。それでから炭事件が起つて来たわけであります。
○鍛冶委員長 それはいつからかわつたのだね。
○細見証人 昭和二十三年十二月からだと思います。
○鍛冶委員長 検収員が……。
○細見証人 検收員が金を拂うようになりましたのは、受入れ調書によつて……。
○鍛冶委員長 今聞いたのでは、そんなに資格もない、公務員でもない者が、政府の金の取扱いをするのですか。
○細見証人 それは規則でそういうことになつたのです。受入れ調書によつて金を拂う。
○鍛冶委員長 受入れ調書によつて金を拂うのは、それはまだいいでしよう。それにしたつて、あなた方品物を調べて、受入れ調書と違つておれば、違つていると言わなければいかぬのです。運送するときに、品物を受取らなければ運送できないのです。だからいずれにしたつてあなた方は受取る人ですよ。空気を受取つて、炭を受取つたと言つておつたのじやいかぬのです。受取つた以上は受取つた人の責任です。検収員というものは、買入れをする場合に、これだけのものがありましたということを調べるだけの役なんだ。現実に物を受取るのはあなた方代行機関ですよ。
○中村(寅)委員 今の問題の続きなのですが、やはりわれわれも委員長が言われるように、あなた方は買入れを代行してい以上、どこかで品物受取つておらなければならぬ。輸送する以上、品物を受取らなければならぬ。その受取るときの受取人は、だれが受取つたかということを聞きたいのです。あなた方の使用人のどういう立場の者に受取らせたか、こういうことがなければあなた方の台帳に載らない。品物というものは、あなた方の台帳に一応載らなければならぬでしよう。その台帳に載せる数量をだれが確めたかということを聞きたいのです。
○細見証人 それは私はこういうふうに考えております。とにかく生産者は一応政府の検収員に渡す。検収員からさらにその占有を移されて契約に基く輸送をするというふうに私どもは当初も考えておつたわけです。それからが私どもの責任だ。いきなり生産者から私どもが受取りまして、そうしてこれは確かに国家のものだ、よろしいと言う権限は私どもにはありません。それだからどうしても検収員というものがおられて、そしてたくさん集まつて参ります。そうすると現場では補助をいたしまして、あつちのをこつちに持つて来いというふうにしてお手伝いをするわけです。そうすると検収員が、これをならの一等、ならの中というふうにわけまして、俵数、品質を見て、よろしいということで一その方が検収調書、受入れ調書というものをそこでつくるわけであります。そこで政府のものになつたと決定される。それから買入れ、輸送代行契約によつて、今度は本炭事務所からどこどこに出すのだ、はいよろしうございますということで、一時お預かりしておつたというふうに私どもは考えておつたわけです。
○中村(寅)委員 それはそういうふうにあなたは解釈しておつたのでしようが、しかし一応検収員からあなた方が受取らなければならぬ。検収員が一万俵あると言つた場合に、それがなかつたら、責任は当然あなた方にある。それだからその場合にだれかを立ち会わせるとか、あるいは検収員からどういう形式で受取つておつたか、それが聞きたい。 それからもう一つ、そういう過程においてあなた方の方の受入れなさつた数量と、それから拂い出した数量との差があるのではないか。その差の数量はわかりますか。
○細見証人 検収員から受取つた数量と、着地に着いて木炭事務所に渡した数量との差でございますね。
○中村(寅)委員 あなた方が受入れた数量と拂い出した数量との差です。
○細見証人 それは実際には一つもないわけなんでございます。
○鍛冶委員長 りくつじやない。実際ですよ。
○細見証人 実際も、それは政府の品物でございますので、検収員から引渡しを受けたものは、これは今度は汽車に乗る場合は日通に渡すわけでございます。そこで日通さんの方でその荷送りの品目、数量が合わないと受けてくれませんから、そういう事故はないわけでございます。
○鍛冶委員長 そうすると、あなた方は、実際のものは一つも扱わずに、伝票だけを扱つておつたという姿ですね。
○細見証人 それは本部はそうでございますが、末端の受けた者は実際の仕事をやつておつたのでございます。
○中村(寅)委員 実際の任務をやつておれば、品物も実際の数量をどこかで確かめているわけですね。その受入れる場合にはどういう機関に受入れさせておつたか、検収負がこれだけあると言うものを全然そのままあるとしてのんで出しておつたのか、そういうものを完全に伝票だけ扱つておつたのならば、そういうことが考えられますけれども、末端において品物を扱つている以上、やはり数量を確かめることがどこかにあつてよさそうな気がします。それを確かめておらぬというのは、いわゆるないものがあるということにもなるでしよう。
○鍛冶委員長 実際確かめていることはなかつたのじやないか。小売業者のところはほんとうに配給するのだから、確かめましよう。そのかわり八人分よりもないものを十人分だといつて押しつけておつたことは、たくさんある。
○中村(寅)委員 受入れ数量と拂出し数量と一俵も間違いなく、カッチリ合つているというようなばかなことはないと思います。物を動かしてふえるわけはない。減つでいなければならぬ。あなた方の受入れ数量と拂出し数量の差はどのくらいですか。
○細見証人 その差のあつたということは、まだ私どもも聞いておりませんし、林野庁でもそういう事実を認めておりません。ただ日通に渡してから、その品物が途中でなくなつたというような事故は相当あるように聞いておりますが、私どもはたとえば産地で検收員の方が検收して、今度は県内の卸に自動車で持つて行く場合には、卸の領收書をちやんととるわけです。そこで領收書を私どもとつておきまして、一方発駅で日通に渡す場合には、日通の領收書をちやんともらつて、日通が立ち会つて現物を引渡すわけでありますから、その領收書と卸に渡した領收書と合せて、検收員から引渡しを受けた数量と合致すれば、それでいいわけでございます。
○中村(寅)委員 あなた方が卸業者に渡される場合に、卸業者心品物を検收しますね。
○細見証人 はい。
○中村(寅)委員 それと同時にあなた方が検收員から受取られる場合にも、検收がなければ受取られないのじやないか。全然受取らずにおいて、渡したということはないでしよう。そこがどうもはつきりしない。一応あなた方が買入れと輸送の責任を持つておる以上、買い入れておる以上、あなた方の手に一応責任ある数量が渡されておるはずだと思うのです。その責任ある数量をどういうことにおいてあなた方が受取つておるだろうかということですね。それが今聞いておると、どうも検收者から受取る場合に明確な受取人というものがなくて、ただ向うの言うなりに受入れたんじやないか、そういうふうに考えられますが、そうじやなじですか。
○細見証人 それは必要な手続と申しますか、書類も具体的な問題になりますので、どういう書類でどうしておつたということも私はよくわかりませんが、とにかく重着地点に生産者がたくさん炭を持つて参ります。そうすると政府の検收員が検收いたします。そういたしまして私どもの方は、それを下部団体のもう一つ出張所が立ち会うわけであります。そうしてその契約に基きまして、発送するまで保管の義務が背負わされておるわけであります。そうしてこのうち木炭事務所からの指示によつて、どこどこの県内のどこの卸に持つて行けということでありますと、トラックで持つて行きまして、領收証をとつて来るわけであります。それからそのうち何なりはどこどこの駅へ持つて行けということになりますと、駅へ持つて行つて日通さんの領收証をもらうというわけであります。そうするとこの領收証を全部トータルいたしまして、検收員から引渡しを受けた領收証と一致すれば、そこに何ら不足がない、もしその間に不足がありますれば、それは契約に基きまして弁償金を命ぜられるということになつておつたわけであります。
○中村(寅)委員 それはわかりますけれど巷、検收員かあなたの方の末端の機関が、だれか立ち会つておつたとお つしやるのですね。
○細見証人 そうでございます。
○中村(寅)委員 その立ち会つておつたときには、数量を検收しておるはずですな。
○細見証人 さようでございます。
○中村(寅)委員 そうすると、そこでやはりあなた方の責任を持たれる数量というものが明確になる。明確になつた数量が受入れ数量ですね。その受入れ数量と、今度は拂い出した数量との差です。あなた方が政府の木炭の買入れと輸送を代行しておられた期間に、あなた方が受入れられた数量と、それからあなた方が拂い出された数量との差額というものが、ぼくはやはり赤字の種だと思うのですよ。赤字の一つだと思う。そうでしよう。それがなかつたとするならば、あなた方の代行機関としては、政府が負うべき赤字の負担というものがなかつたということにならなければならぬ。
○細見証人 先生のおつしやるのは、政府が買入れてから輸送までの間における問題でございますね。
○中村(寅)委員 あなた方がとにかく代行しておる業務の過程において、政府に今起つておる赤字をあなた方がどこかでつくつたものか、つくらないものかということを私は知りたい。それにはあなた方が受入れた数量と拂い出した数量がかつちり合つておれば、そういう赤字というものはあなた方の中から出ておらぬということになる、ところがわれわれが考えると、あなた方が受入れた数量と拂い出した数量との間に大きな差があるのではないか、そういうものが赤字の一つになつておると思うのです。さつきから聞いておると、どうも検收員から受取るところがきわめてあいまいだから、そこでいわゆるないものをあるように受入れたりしておるようなことがありはせぬか。そうすると受入れ数量と排出し数量に大きな差が生まれて来る、こういうことが起つて来るのです。それともう一つ、いろいろこれは正確なことを私は知つておるわけじやないですが、いわゆる空気木炭があつたと同じように、ないはずになつておつた木炭がどこかにある。現在帳簿上ではないはずになつておるものがどこかにある。そのある炭がだれかのところに行つておるというようなことがいろいろうわさされるのです。ちようど終戰当時のどさくさに品物をかつてに外の者がとつたように、統制がはずれるときにごたごたして、空気木炭だとかいう、非常に内容がめちやくちやで、ごたごたした最中にいわゆるないものになつておる。すなわぢ空気木炭だとして赤字として処理されておる。実際は木炭がどこかにある。そのある木炭をだれが握つておる。不当利得をしておるというようなことをいろいろ聞くのですが、そういうことはありませんか。五十数億なんという赤字は、けさも全販連の林産部長が言つておるのですが、そういうものが出るということは想像もつかぬと言う。おそらくあなた方もそうではないかと思う。空気木炭を握つたということもあろうが、反面ある物がないことになつて、それをだれかが不当利得をしておるというようなことがあり得るのではないか。われわれはいろいろ聞いておる。薪炭に関する業務に携わつておる人たちの私生活にいろいろうわさを聞くのであります。そういうこと自体が、何かそういうことから起つて来ておるのではないかと思う。あなた方の立場に立つて、そういうことは想像されませんか。これはあなた方の握つてないことで、はつきりは申されぬだろうと思いますけれども、ぼくはそういうことがあるのではないかと思う。そうでなければとても五十何億というべらぼうな赤字なんというものは出るものではないと思う。全敗の人の話を聞いても、あの人たちが代行しておる範囲内でそう大きな赤字の種もないように思う。あなたの話を聞いても、やはりそういう赤字の種はなかろうと思う。そうすると政府自体が扱うておらなければならぬ品物を扱うた代行者の中で、どこかでその赤字というものが出て来ておらなければならぬ、そういうことはないですか。
○細見証人 空気木炭で、銭は一旦政府が拂つた。ところがそういう事件の中には現物が事実あつて、ないことに出納簿では扱つてしまつて、さらにそれをだれかで利得しておるというような事実問題でございますが、これはやればでき得る問題でございますので、全然ないとも申し上げかねますし、また徹底的にあつたとも申し上げかねるのでありますが、まあ戰後の日本の廃頽した空気から申しますると、あるいはそういうこともあつたのではないかということの方が、判断するときには強いような感じがいたします。それから今先生のお話の差額の問題でありますが、さつき申し上げましたように、検收されたものを一旦引取ると言いますが、それは現物まそのままあるのでありますけれども、いわゆる帳面にはどこの工場に何ぼ、どこの工場に何ぼという台帳があるわけであります。そうして木炭事務所からどこの駅に何ぼという指示が参りますと、日通から必ず領収証をとるのであります。それから今度は直通でどこどこの卸へ持つて行け。県内のどこの卸ということになりますと、トラツクなり馬車なりで持つて参りまして、そうして領収証をとるわけでありますから、この領収証の合計と検収員から引渡しを受けた数量と一致すればよろしいのでありまして、事故がなかつたということになるわけでありますが、もしそれがそうでなかつた場合には、保管中にとられましても、それに対して政府から弁償金を命ぜられることになるのであります。それですから、それは弁償金として政府は債権を持つておるわけでありますので、赤字回収不能になりますれば別でございますけれども、今回問題になつております五十四億七千万の内容をなす赤字ではないというふうに私は考えております。
○鍛冶委員長 それでは、さつき聞いたのですが、今あなたがおつしやつた弁償金を政府はあなたの方に請求しましたね。
○細見証人 はあ。
○鍛冶委員長 それは手持品ですね。手持品というか、立てかえてあなた方が手持をしておつたのですね。これは卸売業者に渡つておらぬものですね。言うてみれば、あなた方の手持であつたものですね。
○細見証人 はあ。
○鍛冶委員長 それをどこか拂い下げたそうですね。
○細見証人 はあ、また地元の生産団体に拂い下げたわけであります。
○鍛冶委員長 それが来た数量を拂い下げた数量とにたいへんなギヤツプがありはうませんか。手持品だと言つて、何十万俵手持したと言つて政府に金を拂わした。ところが今度それを拂下げして渡したときには、その間に大きな開きがあるのじやないですか。それが第一だ。
○細見証人 それは御論の通り非常に食い違いがあると思います。貯蔵しておいて渡すことになると、置き場所がないものですから乱雑になつてしまいまして、だんだんかさが低くなりますので、今度は拂い下げるという数字は、政府が買い入れて金を拂つた数字よりはずつときゆうくつになつております。
○鍛冶委員長 その次は、拂下げしてしまつて、これだけよりなかつたと言つて、一ぺん政府に損させてしまつて、そうして品物がなくなつたはずだ。ところがそれがたくさん残つておつた。現にこれは日本中至るところに起つておる。なかつたはずの炭が残つておつて、その代金が入つておる。その後にできた会社がみなそれを持つておる。これは石炭でも何でも皆同じである。刑事事件が今至るところに起つつております。この両方ですね。それはあなただつてたいていわかるでしよう。ぼくらが知つているんだもの。これで赤字が出なかつたらどうかしていますよ。
○田渕委員 証人に伺いますが、薪炭企業者団体の連合会というものは、各県にあります生産者団体ですか。それとも山なら山で原木を買うために金を出してやるというふうな団体なんですか。この企業というのはどういうのですか。
○細見証人 性格から申しますると、会社組織のものもございますし、それから元は林産組合でございましたが、今度中小企業協同組合になりました。そういう薪炭企業協同組合といつた集まりでございます。それらの組合の方は協同組合法で仕事の範囲がきめられておりまして、組合自体が生産をいたしてもよろしゆうございますし、また組合の生産したものを販売してもよろしいわけでございます。それから会社の方も会社直営の山を持ちまして、奥山で生産しているのも若干ございますけれども、大体は会社が生産資金を燒子に貸し付けまして、そうして一俵当り幾らというふうに燒賃を拂いまして生産しておるといつたふうな内容になつております。
○田渕委員 あなたが就任されたのは二十二年十一月、政府と買取輸送の代行契約をしたのが七月の六日で、契約ができた後にあなたは入つておられるのです。今伺つておりますと、主として技術面の指導をやつておつたということでありますが、生産をやつておつた人が検収員の補佐をして自分で自分のものを検収するわけです。これは悪く言えば、つくつてもつくらなくてもつくつたという伝票は書けるわけです。輸送もあなたの方でやつた。マル通でも使つていれば架空なものを輸送したか本物を輸送したかわかるが、これをごまかすように自分でやつている。つまり幽霊が幽霊をやつている。自分が生産して検収員の補体をして輸送する。県内の消費ならわかりませんけれども、県外へ移出しますね。あの時分は炭一俵トラツクへ積んでも自転車へ積んでも警察が坂締つた。マル通から受取をもらうというお話でありますが、どういう受取かということを現実にあなたは御存じですか。
○細見証人 現実には見ておりません。
○田渕委員 ではよろしい。マル通は受取は出しはせぬ。何俵積んだというなら甲庁があるわけです。われわれも近日調査に行きますが、現実にこれ一つだけ見てもはつきりわかる。ところが今証言されているところでは、二十二年七月六日に契約をして、二十三年の八月までの約一年の間に、あなたがさつきおつしやつたように手数料とうて炭で四千六百万円を政府からとつている。一年としてもまきと合せて手数料は約一億です。輸送もしていないのに三億近い輸送費を拂つている。決してあなたを疑つているわけではありませんが、あなたは専務理事として、一年に輸送費三億、手数料一億、大体四億、五億ぐらいの収入をされているめで、そのくらいのことが現地で行われておつたか行われておらなかつたかわかりませんか。これは全部で五十億の赤字です。われわれは検事局ではいのでこんなことは言いたくないが、何とかして隠している財産を取上げて国民にお返ししなければならぬというのがわれわれの考えなんです。六千万円から使い込んで、めかけを三人も置いて、堂々たる家を建てている者もある。こういうのはあなたの組合ではないかもしれませんが、悪いことはできない。玉の井のこま切れ事件というのは絶対つわからないと言われておつたけれども、手の皮の指紋から犯人がわかつた。生産県は多く都市へ出しているので、結局マル通へ何卓出しておるかということを調べればすぐわかるが、中村君の聞かれた点、ある程度わかつたことは、おつしやつていただかないと……。
○鍛冶委員長 あなたは実際に取扱つている人ではないけれども、何百俵つくつて何百俵送つたということを調べていれば、こんなことが起るわけはないのです。
○細見証人 県外輸送は全国一律で、政府が契約をしております。しかし県外へ出す発駅までは私どもの下部が持つて参りまして領収書をとるわけであります。そこで渡しましてからは日通の責任でありますので、その方はどういうふうになりましたか存じません。これは日通でも受領書を出しますからには責任がありますので、現物のないものを渡してはいないというふうに思うわけであります。検収員から引渡しを受けまして、輸送するまでに途中でとられたとか、あるいはなくなつたとかいうことがありますれば、それは弁償金を命ぜられておるわけでございます。生産関係で空気木炭というのが終末に若干出て参りましたが、それを除きまして、契約に基く問題で不正とかいうものは絶対にないという確信を持つております。
○鍛冶委員長 いいでしよう。
○横田委員 この薪炭企業者団体連合会が二十二年七月六日に代行機関になつたのですね。
○細見証人 はい。
○横田委員 これはいつごろ設立されたのですか。
○細見証人 さつき就任のことをお尋ねいただきましたが、あれは間違つておるかもしれませんが、たしか二十二年十一月ということに、私が就任いたしましたのはそういうふうに記憶いたしておりますが、そうして今こちらの先生から契約は七月六日じやないかという御指摘を受けましたが、これはこういう関係があるのです。この薪炭企業団体全国連合会というものをつくります前には、林産燃料会社全国連合会というのがございまして、それを十一月に改組いたしまして、薪炭企業団体全国連合会というふうに名前をかえたのでございますので、それで二十二年十一月就任というふうにお答えをいたしたわけでございます。
○横田委員 それからあなたはたしか会計検査院にお勤めたつたでしよう。
○細見証人 さようでございます。
○横田委員 あれはいつころ勤めておられたのです。何年から何年ごろ……。
○細見証人 やめましたのは昭和十六年の五月と記憶いたしております。入りましたのは大正十五、六年のように記憶しておりますが、忘れました。
○横田委員 それでは在職中に、一年ほど薪炭のいわゆる検査をしなくちやならないような性格を帯びたところの検査員におられたのですね。
○細見証人 はあ、さようでございます。
○横田委員 何かその間に薪炭のことで検査に有かれたことがありますか。
○細見証人 薪炭のことではございませんですが……。
○横田委員 そうですが。そうするとお入りになつてからと、この会計検査院におられてからと、この企業者団体にお勤めになる間にしばらく何にもしておられない期間があるのですね。その間はどういうふうにしておられたのですか。
○細見証人 当時政府の利子補給を受げておりました日本木材会社におりました。
○横田委員 それから俗に言うたなおろしというやつですね。たなおろしは一体どんな必要からやるのですか。そうしてこれをやりましたらどういうふうな結果になつてどういうふうな——たとえば政府に対して損になる、得になる、帳簿が合うというような関係になるのですか、それでどういう時期を選んでやるのですか。
○細見証人 この特別会計につきましては、かつてたなおろしをしたことがないというように私は承つておるのですが……。
○横田委員 しかし何か帳面が合わなくなつて、たなおろしをやつたこともないにもかかわらず、やつたようになつていますね。これは昭和二十四年の第五国会の八月一日の三浦林野長官のいわゆる十九項目に上るところの赤字問題のときにも、たなおろし論議というものが出ているのです。たなおろし論議によつて、たなおろしをやつた、そんなことはやつたことはないということで……。ところがやつたことになつているじやないか、こういう論議が出ているのでありますが、何かたなおろしのことについてあなた御存じなのではないですか。
○細見証人 この特別会計はずいぶん問題になりまして、本院でも各委員会で論議されたのでございますが、そのときも傍聴を許していただきまして、今のその特別会計法の中に年度末に在庫を評価するということになつておるように聞いておりましたですが、そこで実際のたなおろしをしませんでも、とにかく日銀から借りた金が運転がきかなくなつたということであれば、それでは政府が債権で持つておるか、現金で持つておるか、品物で持つておるかということ以外にないのでございまして、現金の運転資金が詰まつてしまつた、そこでだん会苦レくなつて来るということで、その三つを合せまして帳じりが合わぬということになりますと、現物がなくてもあるということでバランスを合して来たために、今日までだれもそれをほじくらなかつたからこんな大きな穴が開いてしまつて、日銀の借入金が全部なくなつてしまつたといよう見方がいいのじやないかと私は考えておるのであります。
○横田委員 あなたのことは大体私の方でもよくわかつております。あなたに対する卸売業者の不平を言つていただくとよくわかると思うのです。なかなか言わぬでしようけれども、そうしますと一体この企業者団体にお入りになつてどのくらいの給料をもらつておられたのですか。
○細見証人 二万円くらいでございます。
○横田委員 月ですね。
○細見証人 はあ。
○横田委員 それ以外には何にもなかつたのですか。
○細見証人 それ以外には年度末に決算の上で剰余というか、使用額が節約してありますと、総会できめて賞與として出すというようなことはありました。
○横田委員 あまりいい給料じやないのですね。 そういたしますと、大体あなたは日本の全国の府県の中で、どういう府県のことだつたらお答え願えますか。
○細見証人 やはり薪炭関係でございますか。
○横田委員 ええ。
○細見証人 ……。
○横田委員 薪炭のことを言うておりましたら、不正があつても、あなた方が聞いておつても知らぬことがあるでしようし、また知つておつても言えぬところがあるでじよう。そういうような点で具体的に上つた県があるのです。だからあなたは大体どういう県、だつたら御存じかということを聞きたいのです。
○細見証人 特にという所は……。私は国は兵庫でございますけれども、兵庫が得意かとおつしやつても、どうも得意ではないのでございまして、大体同じような感じでおりますけれども……。
○横田委員 それだつたら、皆知つておるというのですか。炭のことはしろうとだし、会計検査院におられたんだし、そうして企業者団体にお入りになつたんだから、どこか知つておるかというとそうでもない。それならばどこでも知つているということですか。
○細見証人 奥行きは浅うございますけれども、ある程度の範囲では大体共通的の問題が多うございますので、そういうようなお答えになるのでございますけれども……。
○横田委員 大体八月一日の速記録なんかから割出しましても、このときにはたしか五十四億七千万円の赤字になつておらずに、十四億の赤字だつたのです。その赤字の関係においても大体十九にわたるところの不正の項目があるのです。そこにはもちろんあなたに関係ないことがあるでしようが、三番目あたりは関係あると思うのです。三番目にあげられた問題は、現品が未生産であつたのに受入れ調書を発行したと、こう書いてあるのですが、そういうようなことがあるのじやないか……。
○細見証人 それはありましたように……。
○横田委員 ありましたようにじやなくて、たとえば先ほどあなたが申されたからす炭、空気木炭事件というものはあつたとも思いますし、なかつたとも申しかねますしというように言つておるが、それでは実際のところ話にならぬ。現にからす炭があつたということは事実です。知つているのですね。しかもあなたに関係ないこともあるのです。たとえば岩手の問題、あるいは福島の問題、あるいは宮城の問題などがあるべきはすなのです。そういうふうなことを漏らしてもらいたい。特にあなたが会計検査院におられたときのいわゆる辣腕ぶりから見て、非常に業者問では不平を持つている。先に来られた富岡君とあなたとは、業者にとつては不平満々たる人だということを私たち調査して知つておるのですが、あなたのところまで聞えているのではないのですか。岩手のことなんかわかりませんか。長野県の一例をあげてみますと、長野県の木炭事務所では、帳簿上には二十七万俵の現物不足がある。これは調査の結果、十万俵が山元や輸送代行機関の倉庫の中で発見されている。県指定の集荷機関に集荷した残り十七万俵の行方は遂に不明。そういたしますと、不足分は一俵について百円としましても一千七百万円の赤字が出ている。こういうようなことを御存じなのですか。
○細見証人 それは何でも業者の幹部が、県外足どめを食つているということはうわさに聞いておりました。しかし内容はよく聞いておりません。宮城の問題は存じております。これは向うの理事が私のところに来て報告をいたしましたから。
○横田委員 宮城のどこですか。
○細見証人 宮城の薪炭協同組合連合会の方です。
○横田委員 それは刈田郡のことですか。
○細見証人 事実が発生いたしました郡は存じませんが、あの連合会のもう一つ下の単位組合でございます。それが検収員と通謀したといいますか、とにかくからす木炭があつた。
○横田委員 小さい事件でじよう。
○細見証人 たじかあれは二百万円近い問題ではなかつたかと記憶しております。
○横田委員 私たちの聞いているのは、十八万五千二十八円とかいうのですが、あなたの言うのだつたら、それからずいぶんふえるじやないですか、それはどこかに具体的にあつたのですか。
○細見証人 向うの理事が来まして、こういう問題があつて実に困つている……。
○横田委員 理事とはどんなんですか。
○細見証人 太宰虎太郎という人です。
○横田委員 いつごろ来たのですか。
○細見証人 ことしの一月ごろでございます。
○横田委員 あなたのところに来たのですね。
○細見証人 そうでございます。
○横田委員 あなたの事務所に来たのですか。
○細見証人 もちろん事務所でございます。
○横田委員 どういうふうに言うて来たのですか。
○細見証人 連合会が私の方の本部つの取次荷渡し契約の委任を受けているわけです。それをまた下部のもう一つ下の組合に委任しているわけなのです。その組合が今の検収員と通謀しまして、受入れ調書を出して……。
○横田委員 何ぼに対して何ぼの受入れ調書を出したのですか。
○細見証人 数字は覚えておりませんけれども……。
○横田委員 金額にしてはどのくらいですか。
○細見証人 二百万くらいだと思います。
○横田委員 それで全然品物はなかつたのですか。
○細見証人 はあ。なかつたというわけなのです。
○横田委員 なかつたものに対して金をもらつてしまつたのですか。
○細見証人 そうなります。
○横田委員 もらつたのはだれですか。
○細見証人 もらつたのはやはり検収員と通謀した単位組合なのであります。
○横田委員 検収負はたれですか。
○細見証人 その名前はよく知りませんが……。
○横田委員 それは調べてもらつたらわかりますか。
○細見証人 それは調べればわかるわけです。
○横田委員 通謀した単位組合は何ですか。
○細見証人 それは宮城県の林産組合連合会の構成員の一組合でございます。
○横田委員 組合連合会ですね。
○細見証人 それのもう一つ下のものです。それの名前は聞いておりませんが、政府から契約者がお前だから、お前弁償金を出せと責められているが、それは何も私は責任がないのだ、下部が通謀してやつたから、その刑法上の責任はわれわれはないのだということで、政府にひとつ交渉しようと思うがどんなむのだろうかというような、そういう概念的の話を聞きまして、しかしこれは法律上の問題だからなかなかむずかしい。これは組合としてもよく聞いて、訴訟を起すなら起すで、何としてもやるだけやつてみたらどうかという程度で、あと林野庁と話して、弁償金を負けてもらつて拂うとか、もう少し交渉してみたらどうだ、どうしてもうまく落ちつかなければ訴訟をやるとか、とにかく解つ決しなければいけないという程度にタツチしたのです。
○横田委員 こういうようなことは聞きたくないが、調べておりまして、あまり具体的事実もなしに全国的にばあつとあつたことだからばあつと済ましたというのであるならば、私はやらぬ方がいいと思う。しかも配炭公団はこれに関係ないようだつたが、調べてみたら大きなボロが出て、考査委員会は笑われる結果になつた。中間報告が出てないからこうなつたろうが、しつこいことを聞くようだが、太宰虎太郎という人は実在の人物ですか、そして住所はどこですか。
○細見証人 白石という所です。
○横田委員 何しておる人ですか。
○細見証人 やはり薪炭の企業者です。
○横田委員 二百万円の金は、一体たれが、どこへやつたのです。この人がふところへ入れたのですか。
○細見証人 それは単位組合の役員をしておるというように私は聞いておりましたが、しかし政府は契約の当事者である連合会に、お前の責任であるというので、弁償金をぶつけている。
○横田委員 その金はないのですか。
○細見証人 今のその金は本人は使つてしまつたのです。受入れ調書によつて銀行から金を出しまして、ないのです。
○横田委員 完全に炭は出たように調書は出たのでしよう。調書が出たから金が出たのでしよう。
○細見証人 そこは検収員と妥協するわけですが、何月何日までに納めますから受入れ調書を出してくださいというので……。
○横田委員 妥協してもどうでもいいが、帳簿上は出たことになつているから、金の拂いが済んだのでしよう。
○鍛冶委員長 さつきあなたの言うた報告書です。
○細見証人 そうです。
○横田委員 空気炭で、これは悪質ですね。それが使われてとまつた。あとで気がついて、返してくれと言つたら使われてしまつて金も何もなかつた。これは明らかな事実ですね。
○細見証人 そうです。私の聞いたことを今申し上げているわけですが、それは私は事実だと思います。
○横田委員 聞かれた日はいつであつて、どこのたれであるということを聞いておるのです。
○細見証人 日にちは覚えておりませんが、ことしの一月です。
○横田委員 この人一人から聞いたのですか。
○細見証人 それと宮城県木炭事務所長からも聞きました。
○横田委員 宮城県の何という人ですか。
○細見証人 どわ忘れしました。
○横田委員 その人は今でもおりますか、かわつておりませんか。
○細見証人 まだ在任せられております。
○横田委員 聞いたことは間違いありませんか。
○細見証人 はい。
○横田委員 その人たちに来てもらつたらわかりますね。
○細見証人 わかります。
○横田委員 宮城県もそうだが、福島県など供出のまきが二十三万束出たというので、調べてみたらうそだつたという。
○細見証人 新聞などにも出ておりましたから存じておりますが、福島県に私どもの会員がおりましたけれども、会員からは直接聞いたことはありません。
○横田委員 それではお帰りになりましたら、先ほどの太宰虎太郎さんと、共謀したと言われる検収員、それから宮城県の木炭事務所の所長さん、そのときにあなたに話された内容、もし今覚えておられるならその内容を話していただきたい。たとえばこういうように二百万円のボロが出て来た、こうしたら片がつくのではないか、えらいことをしやがつたなというようなことを言うた、そんなことがあつたんですか。大体でいいんです。
○細見証人 私の今記憶しておりますのは、宮城県の薪炭企業団体全国連合会に弁償金を命ずるのが正しいのか、あるいは直接悪いことをしたもう一つの単位組合に責任があるのか。これは非常にむずかしい問題だと思う。だから訴訟をやるのなら徹底的にやるがよかろう。もし責任を背負うというのなら、情状をくんでもらつて、政府と交渉して、弁償金を幾らかでもそこの中をとつてもらうというような方法がいいのではないかという程度のことはお話しました。それらは何も直接関係はないのでございます。
○田渕委員 細見さんに伺いますが、木炭は大体わら俵とか炭俵とかでばらで扱うことはなかつたんですか。
○細見証人 統制中はなかつたと記憶しております。
○田渕委員 私は今日のあなたの御証言で大体わかつて来ました。大体これはいろいろな単位組合がやつていることは事実なんです。ただ石炭とかその他の燃料なんかでばらでやりますと、風化損の減耗がある。ところが木炭だけは検収は俵でやつておりますから、結局一貨車やれば五百俵とか六百俵という数量で出ますので、これは比較的わかりやすいと思う。ただ伺いたいのは、ぼらで扱つた場合はごまかされてしまう。トラツクに四トン積んで来たと言つても、実際は三トンしか入つていないかもしれない。大体四トン車で八十俵か百俵ときまつておりますから、そういうことでわかつて来るんですが、われわれの聞かんとするところは、何しろこういう全国の単位組合は悪い。なぜなれば、単位組合は扱えば扱うほど手数料が入る。一車でも三軍でもよけい手数料は入る。できてもできなくても役得で手数料をとつておる、無責任なものです。そして輸送しても輸送しなくても、から伝票を切つている。県外消費となると、貨車の数が出て来る。県外消費でどれだけ消費したかということは、全国の生産県で相当行われたとするならば、これは何万もあるのじやないか。決してさつきおつしやつたような、四貫目の目が少いからそうなつたとかどうとかいうことではない。例の無責任な統制経済に食い入り、林野庁の機構の欠陥に食い入つて炭屋がやつている。大体炭屋というものは悪いにきまつている。昔から四貫目俵を切つてたどんにする、あるいは三貫くらいに切つて持つて行つたものです。だから塩原多助以来みんな身上をつぶしてしまつた者はない。そういうふうに手数料、運賃でごまかす。しまいにはねこの子もやつてしまえというので、一ぺんに炭がばらばらと出て来た。要するに値段が下つて出て来たというのではない。火事場どろぼう式に出て来ている。こういうような点で調べてみれば出て来ると思う。そこに隠匿資材があれば、国民の税金を軽減する意味においても取上げなければならぬ。そういう方法はないものか。もし証人にそういう点でお気づきがあれば教えていただきたい。宮城県長野県等、二百や三百の例ではない。公団の連中の悪いことをしたことは絶対的にはつきりわかつているんです。御記憶のある点で参考になるなら、けつこうと思います。
○横田委員 これはあなたは御存じないかもしれませんが、くず炭というものは、先ほどの人は百分の二くらいだめになる、動くたびに百目くらい損をすると言つておりましたが、大体くず炭というものはだれのものになるのですか。
○細見証人 それはどこで生じたくず炭でございますか。
○横田委員 たとえば検査が通つたら山で出します。それが汽車やトラツクや荷車やいろいろなものに積まれ、結局消費者に行くまでに小売業者に行く。その前にこぼれてしまつたものは仕方がないが、くず炭として発見される。そのときにはどれだけのものが認定で粉炭になるのか、それが一つと、それからそういうふうにくず炭と名前がつけられたものがたれの所有になつて、たれが処分することができるか、これはあなたの方に関係ないのですか。
○細見証人 私の方の下部の問題で申しますと、政府は生産者から買入れるということになつておりまして、個人の立場で政府に売り渡すわけであります。政府に引渡しました以上は、もうあと何貫目あろうとも、どういうように減耗品が生じましようとも、一応責任がないという形に置かれるわけであります。今度はそれが発駅まで持つて行くまでに生じたというような場合も考えられるのですけれども、大体政府が買入れる場所は産地の車着地点ということを言つておりまして、路面の上で政府が買入れるという規則の建前になつておつたわけであります。しかし組織立つた団体、たとえば農業会系統のようなところでございますと、道路ぶちの農業倉庫というような所に入れておきまして検収を受けたというのが普通だつたと思うのです。そういう場合に、検収後に生じたということでありますれば、その所有は政府のものじやないかと私どもは考えますが、その政府のものを持つて歩くたびに自然に落ちるものは、拾つてもそう目立つほどの財産価値はありませんから、粉になつて散つてしまいます。今度は着駅に着きまして、出先監督員が立会いの上で、卸売人にそれを売り渡した炭について生じたということになりますと、これは卸のものじやないかと私は思います。 それから小売——あれは持込みになつておりましたので小売は持つて行きます。小売でまだ消費者に渡さぬうちにそういうものを生じたということになりますと、これは小売のものじやないかと思います。売買された品でありますから、当然所有権が移つておりますから、それぞれ自分のものだということでよかろうと思います。それでくず炭の程度でございますけれども、これはちよつとむずかしい問題でございまして、それが熱源なりその他の薪炭林なり何かに利用し得る程度のものでございますれば、粉炭ということが言えましよう。そうでなければ——たくさんでもあれば別ですが、少々のものだといなかでは相手にしないのでございます。
○横田委員 それでは炭の規格はないのですか。たとえばじやがいもだつたら、出る数字は正確ではありませんが、十匁以下のものは検査で通さない。炭でも規格はあるのでしよう。
○細見証人 それはあります。
○横田委員 どういうような規格ですか。
○細見証人 規格は非常に複雑になつておるのですが、今私規格を持つておりませんので、よく存じませんが、ちやんと規格はあります。
○横田委員 その書類をください。山で生産します。それを政府が買い上げますね。買い上げたらただちに政府が引取るというわけでもないでしよう。輸送機関も非常に不十分だ。買い上げたところで積んでおくということもあるでしよう。そういうような場合には保管料はもらわないのですか。
○細見証人 特に保管料という名前ではありませんでして、取次荷渡し契約という手数料の中に……。
○横田委員 どのくらいもらえるのですか。
○細見証人 二十二年の七月六日の契約当時は三円四十銭でございます。
○横田委員 一俵でですか。
○細見証人 はい。
○横田委員 何日積んでおいても三円四十銭ですか。
○細見証人 積みだけではないのでございます。これは木炭事務所から指示が参りますと、県内の卸へ配達いたしましたり、県外へ出るものでございますと、発駅までトラツクで持つて打つそ、荷主に引渡すというような仕事も含まれております。そういう一貫した仕事につきまして、一俵について三円四十銭ということになつております。
○横田委員 それでは何日預かつておつても三円四十銭ですか。
○細見証人 さようでございます。
○横田委員 薪炭の赤字面としてあげられている現物下足と、卸業者に備蓄保管費をめちやめちやにとられている。備蓄保管費はうんと金を出しておるにかかわらず、生産者側は政府に渡すまで預かつておつて一俵について三円四十銭の金しかもらえない。これでは片手落ち泥からもつともらえるなうにするというような運動なんか起らないのですか。それがいわゆる横持料を口実に、解釈を広めて金をせしめるということになつて来るのではないですか。
○細見証人 横持ちというものは、今の卸方面が政府からもらつた金のことでございますね。生産団体の方は、これはそういう横持ちという——そういうものに相当することになるかも存じませんが、検収員が炭を買つて政府の物にした。それから木炭事務所からいろいろ指示のあるまで保管しまして、今度はそれぞれの指定の場所まで輸送するにつきましては、その炭に対しまして責任があるわけでございます。もしなくなつたら弁償金を命ぜられるわけでございますので、また今度はそれを馬車なり自動車で持つて行くということになりますと、いろいろ事務費等もかかりますし、請負に出すということになりますれば、運送屋に代金も拂わなければならぬということになりまして、ある程度の運転資金に対する利子と申しますか、当然出なければならぬ利益に相当するものをもらつてしかるべきだというようなところで手数料というものが定められたわけであります。
○横田委員 二十三年の冬に炭の滞貨がずいぶんできましたね。そのときに生産者団体が一億九千万円の金をもらつておる。それから特別小出し費として、何に使つたかわからないが二億一千万円とつております。しかもそれは炭を生産する釜元である。生産のための早期築窯費に対しては一億九千万円しかもらつておらない。生産してしまつたものに対してたくさんの金が出ておる。町へ炭を出して、一日でも多く積んで置くどこんなにたくさん金がもらえる。山に置いておいてももらえない。こういう理由から一億九千万円がとれるような條件になつて行つて、特別小出し費として二億一千万円とれるようになつて来た、そういうわけではないのですか。こういうものをもらつて長く積んでおく、そういうふうにしたり、あるいは積んでおいたうちに品物がなぐなつたものをこれらの金で補つて行つた。そういうこととをやつておるのではないですか。
○細見証人 それは何年ですか。
○横田委員 二十三年の冬の滞貨ですから、二十四年の初めに支拂われている。そうでなかつたら夏前後に拂われているわけです。
○細見証人 特別小出しといいますのは、この指定集荷場所まで生産者が持つて参りますいわゆる生産費ですね。その指定集荷場所まで持つて来るという価格を物価庁で制定しているわけです。釜元で生産いたしまして、俵に詰めて包装して、政府の指定場、いわゆる車着け地点、馬車なり自動車の通り得る道ということなのでありますが、そこまで持つて来るのに小運搬賃がかかるわけでございます。そこまでは炭一俵の価格を形成しているわけであります。物価庁はそこまで見てあるわけでございます。特別小出し費というものは当時の物価庁の告示によりまして、そこまでの価格は含んでいるけれども、特に必要ある場合には特別小出し賃を加算して買い入れてよろしいという物価庁の告示があつたわけです。
○横田委員 一俵に対して特別小出し費として幾ら見ているのですか。
○細見証人 その告示にはその額は書いてないのでございます。前項価格に特別小出し賃を加算して買い上げることができるというふうになつておつたわけであります。そこでそういう特別小出しを必要としますのは、通常の場合には、ちやんと政府の指定する地点まで持つて来る運賃を含めて一俵幾らということで出ているのでありますが、災害がありましたとか何かでもつて道路が決壊しましたり、橋が落ちたというような場合には、その道路を直したり、橋を架けりたりしませんと炭が出ないわけでございます。そういう特別の経費がかかつたときに、その特別小出し賃を加算して買い上げることができるというふうにしておつたわけであります。それですからそのときの情勢によりまして、一俵につきまして十五銭加算して政府が買い上げますか、二十銭加算して買い上げますか、その当時の被害と特に経費が増高を来す内容のいかんによるというわけでございます。
○横田委員 被害によつて、そのままの状態においては輸送ができないということを申請するのはあなた方がするのでしよう。
○細見証人 大きな被害になりますと、むろん県会を通過いたしまして、県が助成を申請いたしましたり、県庁がまたやつて来ましたりするわけでございます。
○横田委員 そうすると炭が先に出て、あとからその費用をもらうのですね。私がそう思うのは、このごろ災害復旧の状態を見ておると、橋が落ちそうな状態には金は出せぬ、落ちてから出そうといつて橋が落ちるまで見ている。だから災害があつたときに炭が向うにある、出させる炭であつたけれども、炭を目的地へ持つて行くまでに橋が落ちてしまつた。そうなると橋が落ちたことを政府に言わなければならないでしよう。
○細見証人 そうでございます。
○横田委員 それを県会とかいろいろなものを開いてやつておつたら非常に長くかかりますね。その場合に炭を先に出してしまう、そうしてあとで特別小出し費をもらつてやる、こういうことになりますね。
○細見証人 それは仰せの通り二色になつていると思います。いろいろ実費をかけましてやつと政府に売り渡した、こういうようなよけいな経費がかかりましたから、ひとつ調査して特別小出しをもらいたいという場合もございましようし、とにかく政府から先に特別小出し賃をもらわなければとても炭が出ません。需給の円滑をはかりたいということで、どうしても今炭がお入り用ならここで幾ら実費を出していただけませんかというようなことで、自然とそこに二通りにわかれて支給されていると思います。
○横田委員 これはほんとうは道路がいたんでおらなくつても、橋梁が落ちていなくつても、やみの炭がどんどん出て行く。町で消費が非常に盛んだ。だからやみの炭に吸われて行く。しかたがないから公定価では安いから何とかの形で金銭を出してやらなければならぬので、炭の出たくずは一緒にしておいて、しかも金をよけいもらうために、炭の値段がよけい上りますね。それでこういうふうな名目でとつているのではないのですか。
○細見証人 あれはずつと昭和十五年から統制でございまして、やみもあつたには違いないのでございますけれども、そういうものに比較いたしまして生産費がまかなえないからというのじやないのでございまして、やはりそういう価格に入つておる運賃以外によけいかかるという事実を認めないと、林野庁は出さないわけなんでございます。
○横田委員 事実の認定はだれがするのですか、あなたたちがするのでしよう。
○細見証人 私どもは何も関係がないのでございます。
○横田委員 だれがするのですか。
○細見証人 それは林野庁でございます。
○横田委員 一々検査官が行くのですね。
○細見証人 それは申請者に県庁の証明とか、あるいは木炭事務所の証明とか、それから測候所あたりの当時の気候の証明とか、巡査の駐在所の証明とか、いろいろな関係書類をつけまして、団体なりまた県庁の役人が一緒に同行しまして要求するわけでございます。
○横田委員 いいです。
○田渕委員 もう一つ……。あなたの方の企業者団体が政府から金を借りて、原木の買付に投資しだというようなことは、お扱いになりませんでしたか。
○細見証人 政府からは一文も——貸しはありますけれども、借りはございません。ただ政府に——融資あつせんを日銀さんに願いまして、日銀さんから今度は各日銀さんの支店に連絡していただきました。それから地元の普通銀行さんに集まつていただきまして、原木資金を地方の会員がお借りしているのはあります。
○田渕委員 その額は大体トータルどのくらいでございましようか。日銀があつせんしても、ただ無條件ではあつせんしていないですね。それには保証するとか、いろいろなことでなければ地方銀行は出しませんね。たとえば一割保証するとか、二割保証するとか、いろいろな條件はありましようが、少くともあなたの方の薪炭企業団体連合会で、今、日銀融資あつせんによつて全国に貸し付けている金はどのくらいですか。
○細見証人 大体お答えいたしますが、貸付期間が、原木資金でございますので、一週間や十日借りたのではとても資本にならぬのでございます。大体六箇月ごとに更新するということになつております。それで本年度に入りまして、四月ごろだと思うのでありますが、例年によつて薪炭の原木資金をあつせんするようにという通牒を出していただきまして、それから林野庁からも県の経済部長に、日銀さんと協力して原木資金のあつせんをしてやつてくれという回状を出していただきまして、目下借入交渉中でございますが、今借入れたといつて報告が来ておりますのが二、三あつたように記憶いたしておりますが、その金額は、今ここではつきり覚えておりません。
○田渕委員 そうすると今、日銀の融資あつせんによつて地方銀行から借りて負債になつているものは、連合会としてどのくらいになつているという資料はおわかりになりませんか。相当私は原木を買いつけるのに出ていると思うのでございますがね。
○細見証人 それが六箇月更新で、大体年度末には一旦お返しするというふうな仕組みになつておりましたのですが、年度ごとにまた新たにその年の借入れ融資額の交渉をいたしまして日銀さんからまた通知を出していただくというふうで、今年の分は今ちようど借入れの交渉中でございまして、旧債の分で借りたまま残つているのはほとんどないというふうに私どもは思つております。非常に成績がいいというふうに日銀さんでは言つております。
○田渕委員 そうすると政府のあつせんによる原木の借入金、負債というものはない、大体切りかえられておるわけだ、こういうふうで、政府関係でせわになつた金で、今あなたの方の連合会で借りておる金はない、こういうふうに伺つてようございますか。
○細見証人 さようでございます。政府から直接借りたものはございません。ただ日銀さんに、政府からの依頼でお借りしているのがありますが、既往に借りました分は一応お返しいたしまして、本年度に入りまして今大部分が交渉中でございますが、二、三は借りたという報告が参つております。
○鍛冶委員長 済みました。御苦労さんでございました。 山本平保さんですね。
○山本証人 はい、そうです。
○鍛冶委員長 あなたは全国森林組合連合会の専務理事ですか。
○山本証人 それはちよつと団体の名前が違いますから御訂正を願います。全国森連会の専務理事であります。
○鍛冶委員長 それは森林連合会の略称じやないのですか。
○山本証人 それはちよつと御説明申し上げた方がいいと思うのですが、森林組合の下部組織から県段階の森林組合、それまでは森林組合で、全国森林組合連合会——実質は連合会なんですが、法人格を與えられないとそういう名称が使えないことになつておりますので、全国森連会という名称で、法人になつておりません、任意組織であります。
○鍛冶委員長 しかし専務理事と言つているですね。
○山本証人 そうです。
○鍛冶委員長 いつからですか。
○山本証人 昭和二十三年の五月からです。
○鍛冶委員長 そんならこの森連会の組織機構については……。それからつくつた目的。
○山本証人 申し上げますと、単位森林組合、これは町村ですね。その県の連合会、その県の連合会の全国の連合体、四十六府県が参加しておる任意団体であります。目的は、各府県の連合会のいろいろな中央との連絡事務をやる、こういう仕事であります。従つて森林組合関係の仕事の全般にわたつて連絡をする、こういうような仕事であります。
○鍛冶委員長 あなたの森連会で、薪炭特別会計の代行業務をやつておられるそうですね。
○山本証人 いや、私の方では代行は一度もやつたことはありません。取引も全然やつたことはありません。県の連合会が直接契約し、直接代行しております。私のところは法人になつておりません。事業者団体法の適用を受けるから、そういう経済行為は一切やつておりません。
○鍛冶委員長 それではこのことについては何ら関係はないのですか。
○山本証人 このことについては、たとえば薪炭需給調節特別会計法の改正だとか、需給調整規則の改正とか、そういつた問題の情報連絡をするだけであります。それから取引については、地方森連から代金が拂つてもらえないから、これを催促してくれとか、一々上京して旅費を使つて催促するのは困るから、ひとつ拂いがおそいから催促してくれとか、そういつた連絡事務だけをしております。
○鍛冶委員長 そうすると当事者ではないのだね。
○山本証人 そうです。
○鍛冶委員長 始終薪炭特別会計との交渉はあるわけですね。
○山本証人 始終ということではないのですが、たとえば金融を——生産資金を出してもらいたい、農林中央金庫から出してもらいたいというときに、先ほど見えた証人の方々と連絡をとつて、どのくらいのわくできめたいということを連絡したり、そういう程度です。
○鍛冶委員長 それでは各県の連合会の業務の代行の内容はいかなることであつたかは御承知でありますか。
○山本証人 私どもそういう連絡の関係で細部のことはわかりませんが、大体特別会計と県の連合会とで、そのときどきの需給調整規則に合つた契約をして実行しております。細部のことは私よく存じませんけれども、ことに本会は仕事の性質上、森林関係全般の仕事をしておりまして、薪炭の関係では二人か、三人おるだけで、非常に手不足で、連絡も不十分だ、こういう状況でございます。
○鍛冶委員長 どういう業務内容であるか、その代行についての経過及び実施の概況等は御承知ありませんか。
○山本証人 大体申し上げます。昭和二十三年の登録制度になる前から、機構改革があるそうだが、ひとつ全森連——私の方では略称全森連と言つておりますが、全森連の方で、どういうふうになるか、ひとつ知らしてくれどいう連絡が方々から出、それから今までは森林法の問題だとか、また一般造林問題、苗木の問題、そういつたものについての連絡をしておつたのですが、薪炭の問題についても、規則の改正があるから連絡してくれというふうなことで、その連絡をやり始めたのが最初であります。それから登録制度については、こういうような制度になつたという通牒と連絡、あるいはブロツク会議等に出席して説明をするというようなことをやつておりました。それから登録について、どのくらいの登録が各府県でできたかというような集計をしたり、そういうような事務をやつておるだけで、取引について直接契約は一切しないものですから、こまかいことはわかりません。
○鍛冶委員長 いや、業務代行の内容ですよ。
○山本証人 府県の代行の内容ですか。
○鍛冶委員長 そうです。
○山本証人 それもこまかいことはよくわからないのですが、一般の他の農業団体や何かでやつているのと同じ形式でやつておるものと考えますが……。
○鍛冶委員長 代行というのは、今まで聞いたところでは、買受け並びに輸送の代行をやつておつたようですが……。
○山本証人 初めは、登録制度になる前までは、山元から政府の指定場所までの小出しの代行をやつた。そういうふうに記憶しております。
○鍛冶委員長 代金支拂いには——炭を受けますね。そういうことをやつておりますね。
○山本証人 それの代行を……。登録制度になる前までは山元の、かま元から指定場所まで運び出すまでの代行、それから買上げの代行、そういうことをやつておりました。但し炭についてはほとんどやつておりません。森林組合系統ではまきだけをやつておりました。
○鍛冶委員長 ではかま元じやないじやないか。
○山本証人 山土場です。まきの生産です。登録制度になつてから、炭も一県一団体ではいけない。多数のもので登録によつてやるということで、森林組合の系統団体でも登録をすることになりました。それで各府県でも二十三年の登録制度以後取扱いをするようになりました。
○鍛冶委員長 それでは取扱いの実情は。
○山本証人 数量的にはつきり記憶はありませんが……。
○鍛冶委員長 いや、そういうことよりは、受渡すときはだれが何をする。どういうふうにして金を拂つたとか、そういうことは御記憶ですか。
○山本証人 大体ですが、私よく実情を——それはそれぞれの係があるのですが、検収員というのがおつて、そこで受領証というのですか、受取証というのですか、そういうものを品物の検収を受けて出しておる。そうして登録制度になる前から、駅土場で渡すようになつておつたと記憶しておりますが……。
○鍛冶委員長 検収員がこれだけこれだけのものがあつたから、これだけ買いとることにする、こう言つて代行者へ案内するのですね。
○山本証人 駅土場まで運び込んで、そこで検収員が……。
○鍛冶委員長 これだけあるだからこれだけ買いとれ、こういうのだろうね。
○山本証人 買いとれというのじやなしに、そこで政府のものになるということです。
○鍛冶委員長 政府のものになるというには、受渡しをしなければなりませんからね。
○山本証人 いや、登録制度になつてからは、制度としては政府の代行機関じやなくなるのです。政府への売渡し機関の代行機関、生産者の代行機関、規則ではそういう形になるのです。
○鍛冶委員長 いや、政府に売渡すのじやなくて、政府の代行だろうが……。
○山本証人 いや、登録制度になつてからは、政府に売渡す生産者側の代行者という形になつたのです。その前までは政府の代行機関で、輸送の代行をしたり、買受けの代行をしたりした。しかし今度は検収員という制度ができてからは、検収員に渡すという形をとつたわけです。政府の代行で買う側におるのじやなくて、売る側に立つたのです。
○鍛冶委員長 生産者の……。
○山本証人 生産者側におつたわけです。
○鍛冶委員長 運送はだれがやるのです。
○山本証人 輸送は政府が輸送機関と契約をしてやる。
○鍛冶委員長 輸送機関へ持つて行くまでは、かま元から……。
○山本証人 それは生産者の代行なんです。生産者の代行で駅上場まで持つて行く。そこで検収を受ける。
○鍛冶委員長 そこはどうも今まで聞いたのと違う。
○山本証人 そういうように私は記憶しております、登録制度後は。需給調整規則をごらんいただけば、よくわかります。
○鍛冶委員長 登録制度前と違つたわけですね。
○山本証人 違つたわけです。
○鍛冶委員長 そうすると検収員は、政府の買受けについての検査をやるのですか。
○山本証人 数量の検収をするわけですね。
○鍛冶委員長 そうすると、代行機関から引取るときに検査をするのだね。
○山本証人 実際はどういうようにやつておりますか、とにかくそういう規則になつておりますから、そのようにやつたものだと思います。
○鍛冶委員長 それでは今まで言つたことと大分違つて来たね。そうするとかま元から受取つて……。
○山本証人 受取るのではない。
○鍛冶委員長 受取つて輸送機関に渡すまで仕事をするのだね。
○山本証人 実際の仕事はそうです。
○鍛冶委員長 そこで輸送機関に渡すときに、検収員からこれだけあるから、輸送機関、お前は受取れというのですね。
○山本証人 検収員がこちらに渡せば、あとは輸送機関へは政府が直接にやりますから……。
○鍛冶委員長 そうすると検収員は代行機関から輸送機関に渡すときに、これだけ間違いなくあつたということを検査する……。
○山本証人 それは私たちは実情がよくわからないので、はたして検収員がどの程度に確実にやつたかどうか……。
○鍛冶委員長 いやいや制度は、りくつはそういうことですね。
○山本証人 そういうことです。一定の駅土場からどのくらいかのメーター離れたところに持込めば、そこへ持つて来たことになる。
○鍛冶委員長 そうすると検収員が調べて運送屋に渡す。
○山本証人 そうしてあとは輸送機関の責任において向うへ持つて行く。そうして輸送機関と政府の特別会計との特別の契約であるから……。
○鍛冶委員長 さつきいつやらからかわつたというのは、それを言つておつたのだね。——そこで検収員の任命委嘱についての実情は知りませんか。
○山本証人 そういうのは県の方でやつておることで、あまり詳しいことは知りません。やはり経験のある人でなければ間に合わぬという話は聞いておりましたが、そういう者を採用したかもしれません。
○鍛冶委員長 登録はすぐやつたというのですね。
○山本証人 それは全部の府県ではなく、やはり登録のとれた県、あるいはとれるような実情にあつた県……。
○鍛冶委員長 そうすると、かま元から受取つて運送屋へ渡子までの問の受渡しの責任は、代行機関にあるわけですね。
○山本証人 はあ。それまでの小出しはむしろ生権者の代行機関としての立場に立つたわけなんです。
○鍛冶委員長 そうすると、運送屋へ確かにこれだけのものはありますと言うて代行機関が持つて来る。その代行機関が持つて来たものを確かにあつたということを調べるのは検収員ですね。
○山本証人 実情はそういうことです。私どもの知つておる範囲では、とにかく一つの駅にいろいろな生産者からのものが入つて来るから、入つて来てしまろとだれのものかわからなくなつてしまうのです。しかし受けるものは政府の立場において受けますから、幾ら入つたということはわかります。
○鍛冶委員長 それを聞きたいのです。
○山本証人 出て行くときには、だれのものが幾らということはわからずに出て行くのではないかと私どもは想像しております。それはやはり現地の人に聞かなければわからない……。
○鍛冶委員長 着いてからのものはいいとして、はたしてどれだけ着いたかということはわからぬですか。
○山本証人 それは、私らはわかるのが当然だと思つておりますが、現地について仕事をしたことがないし……。
○鍛冶委員長 もう一ぺん聞くが、かま元から受取つたものを、代行機関は確かに調べてやつておつたのですか。
○山本証人 それは大体末端の——われわれの方は県の連合会の名儀で登録をとつておりますが、末端の組合なり、場合によると生産者自身がそこまで持つて行くというのがあるようにも聞いております。
○鍛冶委員長 そうすれば、代行機関というのはただ名前だけで……。
○山本証人 そういう場合にはもらつた手数料を元にもどしてやるということをしておりますから、その点は合理的にやつておるのではないかと思いますが、われわれのところではそういうところまで触れずに数量的なものを集める、こういう状況にある。代金の未拂いがこんなにあるから拂つてやつてくれという連絡をする程度のことが仕事であつて、まきを扱つておるか炭を扱つておるかという具体的なこまかいところまで、実情をよく存じておらないのです。
○鍛冶委員長 二十四年の一月、代行機関がみな寄つて特別手数料の値上げを要求したそうですが、これは知りませんか。
○山本証人 特別手数料といいますか、これは三団体で非常に実情に迫られて、お願いしたいということを連絡した記憶はございます。
○鍛冶委員長 あなたもやつたのだろう。
○山本証人 私も二、二回顔を出しましたが、係の者が大部分やつでおりました。
○鍛冶委員長 迫られた理由は何ですか。
○山本証人 私は、当時の詳細な数字的なことはわかりませんが、経費の関係でどうしてもやり切れないという声が地方でやかましくなつて来たので、それをお願いしたというふうに記憶しております。 もう一つ、私の記憶違いかもしれませんが、去年の一月だと思います。そのあとで政府の支拂いが非常に遅れたものだから、その遅れた分の利子を拂つてくれというお願いをしたことがあります。
○鍛冶委員長 森林組合が現在なお政府に対していろいろな債務を負担しておるそうですが、そういうことは御承知ないですか。
○山本証人 数字はちよつとはつきり覚えておりませんが、まだ幾らかあるように聞いております。
○鍛冶委員長 おもにどういう債務ですか。
○山本証人 買いもどしの代金じやないかと思います。政府に売つたまきやなんかがストツクになつて、荷くずれや何かしたのを、政府の方でもどうにもならぬので、お前の方で適当に処分せよという話で、そいつを値段の折衝をして——、これは場合によつては大分損をしたのもあるというふうに聞いております。代金を拂えないで困ると……。
○鍛冶委員長 組合の負担に帰すべき事故が起つたのはありませんか。
○山本証人 そうですね。組合に責めを負わされたようなものもあるようです。責めを負わされて抑えというふうにあとになつてから言われたのはあるようでございます。
○鍛冶委員長 それはどういうことです。いわゆる不正ではないですか。
○山本証人 私もよく詳細は存じません。森林法の改正その他の方面に重点を置いて仕事をしておりまして、係に大部分まかしておりましたのですが、何か輸送の関係で数字が合わぬが、それはお前たちの責任だということで、代金を拂えというようなことがあつたように聞いております。
○鍛冶委員長 要するにかま元から受取るときに一々調べて受取つておらぬで……。
○山本証人 政府の帳簿と実際の数字と合わぬ。それはけしからぬ、検収員が受取つたじやないかということで議論したけれども、何にしても品物がなければ因るというようなことで、大分強行に言われたというふうな話は聞いております。
○鍛冶委員長 そこでそういうふうなことがどうして起るのかお聞きしたいのです。
○山本証人 そういう実情はちよつとわかりかねます。
○鍛冶委員長 これはあなたが知らぬと言われればそれまでだが、品物をほんとうに数えてかま元から受取つておるかどうか。
○山本証人 私どもは、一応常識として数えて受取るのではないかと思つておるのです。
○鍛冶委員長 数えて渡して、検収員が数えて受取れば、そういうことはあるべきはずはないではないですか。
○山本証人 りくつから言えば私どもはそういう問題が起るということはおかしいと思つておつたのです。
○鍛冶委員長 現に起りつつある。赤字のたくさん出るのはそこにある。
○山本証人 ちよつと話の筋が違いますが、統制が廃止になつて後の仕事で、一台の貨車が東京に入つて来てそれで私の方で受取りに行く。これは別の会社でありますが、たしかトラツク二台だけは持つて帰つたけれども、一台は取引先の方から受取らない。もう一台確かにあつたはずだというので、すぐ翌日に連絡したけれども、どうも行き先がわからぬ。だんだん調べたらほかのところへ持つて行つた。これはすぐだつたからわかつたのですが、あとだつたらわからなくなつてしまつたのじやないかと思うのです。
○鍛冶委員長 そういうのは、受取るときに数を調べて受取ればいいが、伝票だけ受取る。その間に何が動いて歩くかわからぬ。それから今あなたの言われるように、だれのものを持つて来たのかわからない。ここからも五俵、あそこからも十俵来たというときに、伝票だけの受渡しで……。
○山本証人 たくさんだからそういうことがあるかもしれません。たくさんだから私はそこまではわかりません。苗木の問題とか造林の問題とか森林全般の問題をやつておりまして、全販連、県販連、全森連のように専門の人間が相当おつてやるのと違いまして、二人かそこらでは文書の連絡だけでようやく精一ぱいといつた実情でありまして、そういつた実情はなかなか調べられなかつたのです。
○鍛冶委員長 今おつしやつた、政府へ会社の損害の補償を請求しておつたというのはどういうわけですか。
○山本証人 それは昨年の二月だと思いますが、政府が一部買上げを停止した。それまではとにかく足りないから増産せよ増産せよというので増産をする。またほかの理由も加おつたと思いますが、増産ができたと思います。しかし暖冬異変、買手の方の金づまり、いろいろな條件が加わつて、ある程度生産が増して来たが、消費の方はだんだん少くなつた。ところが特別会計ではストツクがだんだん多くなる、しようがないから買上げストツプをする、しかも五十億を突破して、何か特別会計の会計法違反だということを聞きましたが、そういうことでストツプをかけられる。生権者は生産をぜいぜいと言つて、生産をしたものを売る相手は、政府以外には売つてはならぬ、その政府は買わないということを言われたものだから、生産者の生活問題だということで、何とか金融をつけてくれと言つた。ところが金融も一部分受入れ調書というものですみやかにつけてやると言つたが、それもいけないという話になつた。それで買上げがだんだん遅れ遅れになつて、しかも実際には、一応政府のものになつても、代金を拂う債権債務の関係は四月以後になつて、年度のかわりを過ぎなければいけないというような話もありました。これは記憶が明確ではありませんが、そういう事情があつて、とにかく代金の支拂いが非常に遅延したために、利子の補償をしてもらいたい……。
○鍛冶委員長 立てかえて拂つたのですか。
○山本証人 それは生産者の親団体だから、生産者の方に金融機関から借りて拂つてやつておるわけです。その利子の補給をしてもらいたいということで連絡しておりました。
○鍛冶委員長 今あなたはいろいろ理由があると言われたが、統制中は品物が出て来ないので、一俵どころでない、一かけの炭でもほしがつて探したのだが、統制がはずれるといつたら山のように出て来たのは、そんな理由ばかりではないのではないか。
○山本証人 統制がはずれるからという意味ばかりとは私申し上げないのですが……。
○鍛冶委員長 値下りしたからでしよう。
○山本証人 値下りというのは、暖冬異変のため暖かくて炭を使わない、あるいはガスや電燈が緩和された、それで消費量が少くなつたのではないかと私は思います。またその前年度においても、必要のない時期に夏でも買えというふうにして、統制時代は各家庭に——多少私ども自身も経験しているのですが、あるうちに買えというので、割当てられた炭を断つた人もありますけれども、まあ買つたというわけで、ストツクが各家庭にもあるし、また政府のストツクも多かつた、そういう関係ではないかと思います。一方生産の方は不景気になつたので山代が安くなる、それから人夫賃も安くなる、安くなるけれども、炭燒とか、まきをつくる人は、それをやらなければ生活ができない、あるいは背中を使つてやみをするというような人たちが正業につかなければ生活ができなくなつて来る、正業として一番手取り早くやれるのは、まきをつくるとか炭を燒くとか——炭を燒くのはやや技術がいりますけれども、まきをつくるという方に力が入り、それで多少生産が増して来て、政府がやれやれとは言つて来たものの、そういうような経済情勢がそういうことを生むに至つたと私は解釈しております。
○鍛冶委員長 それよりか、立てかえて持つておる、値の上るときは隠しておるけれども、値が下るようになつたからみな出すようになつたのではないか。
○山本証人 僕らは生産者の立場に立つて考えてみて、そんな余裕のある生活をしているものではないと思う。
○鍛冶委員長 生産者じやない、代行者だ。
○山本証人 代行者も金がないのでどうにもならぬ。その時代は金がなくて、中金でもなかなか金を貸してくれない。われわれの系統団体の組合長などは、自分の所有の牛を売つて、組合に出して、そうして組合員にとにかくこれだけで生活しておいてくれというくらいにして拂つておる所もあります。そんな余裕があつて、金もうけしようなんという考えは、全然ないとは私は断言できませんけれども、少くともわれわれの団体では、そういう状況をしばしば私は耳にしております。
○鍛冶委員長 今までは買つて持つてさえいれば上つたのだから、隠しておつて……。
○山本証人 それは昔の商売の人たちはそういうことを常に考えておつたが、われわれの系統機関では、少くともそういうことは本旨でもないし——全然やつていないということを私は断言できませんけれども、大部分の話はそういう実情である。生産者が困つておるので、牛を売つてまでやつたという話を聞いて、実際私は涙ぐましく思つております。
○鍛冶委員長 五十何億という厖大な赤字が出ておりますね。これはあなた方実際に当つてみた考えで、どこから出ていると思いますか。
○山本証人 五十何億というのは私どもちよつと見当がつかないが、そういう大きな赤字が政府にあるかないかを聞き出したのは昨年あたりからで、それまではそんな話は全然聞いていなかつた。そこでどうしてそんな赤字があつたのだろうか、実にふしぎだつたが、いろいろ伝え聞くくくらいの程度しか知りません。要するに政府が毎年現物等のたなおろしをしつかりやつていなかつたという話を聞いて、なるほどそういうこともあるかもしれない、非常にたくさんの箇所から買い集めるが、現物が非常にかさのあるものだからなかなか取扱いがめんどうで、こういうことからあるいはそういうこともあるかなあという程度で、五十四億の赤字が何ゆえに出たかという根本を突きとめてのことは、われわれとしてちよつと想像がつかないわけであります。
○鍛冶委員長 しかし一ぺんに出て来てしまつたらどうにもならぬようになるからと言われたが、機構からいつたら、たなおろしをしなければならぬ政府の手持というようなものは、あるべきはずはないではないか。生産者から運送機関に持つて来て、運送機関は卸売機関にそれを渡すから、卸売機関に渡せば政府のものではないですよ。
○山本証人 われわれのいろいろ聞いた範囲では、そういう規則は実際問題になると、代金ひとつ拂うのにも一週間か十二日で拂つてもらえるつもりなのが、一月にも二月にもなる。いわんや現物については貨車回りのよいときもあるし、悪いときもある。一月たつても貨車をまわしてくれないときもあるので、貨車回りをよくしてくれという陳情もあつて、なかなかりくつ通りには行かないこともあつたと思います。
○鍛冶委員長 その間に品物はなくなつたのでしよう。
○山本証人 それは語弊があるかもしれませんが、貨車輸送中に自然に落ちたか、落す人があつたか、そういうこともあると思います。
○鍛冶委員長 そうすれば買入れの量と売渡し量と差があるということだね。差が出て来るということは、それよりほかにはないということだね。
○山本証人 そこらは実際われわれとしてもわからない。たとえばずつと前に何県でしたか、広島か岡山かそこうの話だつたのですが、積込んでやつて今度こちらに受取るときに、荷物がほかの取扱い機関とごたごたになつて非常に苦しんだというような話も聞いております。あるいはそこから受取つて持つて行く機関が複数制になつておつたために、またごたごたしてしまつたというような問題があるのではないかと想像されるのです。
○田渕委員 全森連は非常に小さくやつておられるような話ですが、幾人でやつているのですか。
○山本証人 今係は三人です。
○田渕委員 先ほどの話でも各部門の者がやつているので、専務理事はわからぬという話だつたのですが……。
○山本証人 その三人も、地方に出張してそういうこまかい実情を調べて来るというほどに手がまわらない。数字を集めたりすることばかりやつているのではない。造林の問題、苗圃の問題、苗木の問題、森林法の改正の問題調査に行く問題、各県の連合会の総会やブロツク会議に出席する問題、そういういろいろな一般業務が多いので、薪炭をやつている者を、君こちらの方を手伝え、あちらの方を手伝えというようなことで動員させられて手がまわらないのです。
○田渕委員 下部單位が町村であり、それがまとまつたのが県の連合会であり、県の連合会がまとまつたのが全森連というふうに伺いましたが、そうするとやはり情報の交換あるいは連絡親睦をはかるというような意味の団体規正令による一つの団体でございますね。
○山本証人 そうです。
○田渕委員 そうすると会長がおられるわけですね。
○山本証人 おります。
○田渕委員 会長はどなたですか。
○山本証人 井出一太郎氏です。
○田渕委員 そうすると、もう少しくあなたがその専務理事さんとして内容をお知りではないかと思うのですが、たとえば……。
○山本証人 知つているだけ申し上げますから、お聞きを願います。
○田渕委員 県單位、つまり県連合会を統轄しおられるのだから、薪炭、木材あるいはいろいろありましようけれども、たとえば薪炭を扱うについて、情報あるいは統計、農林中金のわくをとるというようなことに対して……。
○山本証人 農林中金のわくをとるというような際には、一体どれくらいあなたの方で生産をするか、生産計画はどうなつておるか、その数字をこちらで電報や何かで照会して合計して、これだけの合計を得たから、これでひとつ何とか心配してくれというようなことで、非常に拙速でやつておるので申訳ないと思うのです。そういう実情なんです。
○田渕委員 そうすると、森林組合の方から上つて来る経費で薪炭組合の方の県連のもの、いわゆるあなたの方の県單位の連合会の仕事のうちの薪炭に関する分はほとんど手数料といいましようか、何ら経費の補助を受けずに金森連はやつておるのですか。
○山本証人 全森連は各県からの負担によつてやつている団体だから、人数をよけいにすれば各県に迷惑をかけるからできるだけ経費を節約しろというので、人数をふやさないので、人手も足りないからつまり手不足になる。ほかの団体では三百人、四百人もでしておるのに、全部の仕事で二十人しかおらない。そういう実情で、多くしようとすれば各県の負担が多くなる。負担が多くなれば、各県では負担し切れないというジレンマに陷つて来る実情なんです。
○田渕委員 これは各中小企業もしくはその他の団体がみなそういう雲行きになつておるのであります。たとえば代行機関として三円四十銭の手数料をとつておる。その総収入の中から一部をあなたの方へも納めているのじやありませんか。
○山本証人 私の方は一俵について幾らというようなものは全然とつておりません。前には全国農業会ですか、全山連ですか、それが一俵四十一銭の中央機関費をとるという際も、私どもの方では一括契約をしてないし、連絡だけだから、とにかく三十銭のうち十銭は各県にまた返す、そしてしかも十銭はその翌年度まわしで、人つてからでいい。十銭だけわれわれの連絡機関へほしいというので、一回やしましたけれども、その後はまたとらなくなつた。
○田渕委員 伺いますが、そうすると、あなたの方では県單位の連合会から何がしかの、たとえば神奈川県なら神奈川県の負担金の一箇月千円とか五千円というものが全国でまとまつて参りますね。それが皆さんの二十人かの俸給になるということになつておる。そうすると、県單位の連合会はやはり一俵三十銭なり四十銭の手数料をもらつておる。その上つて来た県連の金の一部がとにかくあなたの方のいわゆる全森連に来ているわけですね。
○山本証人 これはそこから出したか、どこから出したかということは私の会ではわかりません。とにかく私どもが苗圃をつくつたり、苗木をよその県から買うのでも、一人々々の組合員なり、一人々々の個人がよその県へ行つて苗を買つて来るのはたいへんだ。県連合会が行つて一括して買うから、苗をいつ幾日にどこに植える準備をしておけというようなことで、われわれの單位組合では苗がついたといえば、それに関するいろいろな仕事があるわけです。われわれの薪炭はそのうちの一部分の仕事なんですから、全体の経費の中からわれわれの方へ来ているわけです。
○田渕委員 やはり全県連がいろいろな名目で、項目はいろいろありましようが、経費はとつておりましよう。苗木とか炭とか、いろいろなものについてそういう各單位組合の金があなたの方へ一県何がしかの負担金で来ておるから、出炭関係の経費というものも多少そういう県関係の会費の一部をとつておつたということになりますね。
○山本証人 それは一部入れて来るか入れて来ないかはわかりませんが……。
○田渕委員 それは入つておりますよ。総括して人づて来たものの中の何がしかの現金が中央にあるわけだ。これは各事業者団体連合会の行き方ですね。
○山本証人 会費の中に入つているかどうか知りませんけれども、とにかくりくつからいえばそういうことも言えますね。
○田渕委員 そこで私は伺いたいのですが、少くとも先ほど全企連の専務理事さんのお話を大体伺つたのですが、あなたの方の井出一太郎さんという会長はりつぱな有名な人で、われわれも尊敬する人なんですが、その方々のやはり下部機構が扱つておつた仕事は、自分が生産者であり、自分が輸送者であり、そして自分がまた代行機関であるというようなことの全部を扱つておつたのですから、結果がずつとみなそうなつておるのです。そこで結局統制を撤廃したからできたというような赤字でなくて、山元で生産されていないものが生産されたことくチケツトを切られ、これが輸送をされて買いとられて倉へ入れられて行くというような、そこに大げさな貨車扱いたら貨車扱いの手数料が入るわけです。あなたのおつしやるような貨車から落ちるというようなものは知れたものです。またマル通がそういう不完全なことをやつておるということはまれなんで、もう知れておるのです。この大きな五十四億というような赤字は政府の毎年のたなおろしばかりではない、もちろん政府がたなおろしを完全にやらなかつたのだから悪いのですが、地元の各県單位でやつておるものが、ありもせぬものをあるかのごとく出して来た結果だ、要するに倉に白ねずみがたくさんおつてこれだけになつて来たというふうにお気づきになりませんか。
○山本証人 今のお話の生産者団体のことですが、われわれの組合は輸送もします。ところがそれを受取つたのは政府の役人なんです。だから役人とここで結託したかどうかということはわれわれにはわかりません。
○田渕委員 そこで伺うのです。よその全企連の方ではこう言うておるのです。木炭事務所は検収員がやつておるのでありません。検収員の補佐がしておる。あなたの方でも補佐をしておるわけであります。あなたは御存じかどうか知らぬが、それでやつておる。その補佐は生産人です。ですからあなたが先ほどおつしやつた通り駅へ行きまして、みなぶちまけて行くから、甲、乙、丙、了いずれの山のものかわかりませんし、何俵来たりかもわかりません。そうすると、かりにトラツク一台のものを持つて来たが、ここに百五十俵あるかどうかわからぬというような無責任なものです。ほんとうを言えば、検収員が完全にやるのだが、検収員の補佐がやつておる。補佐というのは生産者だ。結局自分で自由なことができた結果がここに出て来ておるわけです。
○山本証人 そういう御想像をされることも私はむりじやないと思います。しかしわれわれの団体は、大体組合長というのは村長なんです。大部分、半数以上みなそうであります。従つて半官半民的な考えがある。だから業務をするのでも非常に商売がかた苦し過ぎる。われわれとしてはそういうことはないとむしろ信じたい。実際あるかもしれませんが、ないと信じたい。ほかの団体のことは知りませんが、少くともわれわれの団体ではそういう点で非常にまじめにやつておると信じております。われわれの団体の性格は公の性質を持つた仕事が多いのです。そういう関係から、商売になれないために商売は損をしておる。たとえば受入れ受領証をもらつたらすぐ金にかえてしまえば、政府からの支拂いが遅れるということはないのに、その手続が遅れてしまつて、ほかのものはみなもらつておるのに、とれなくて大騒ぎをしておるというのがわれわれの団体に多い。われわれは商売下手なものだから、そういうことはないとはいえない。あるいはあると思いますけれども、そういうのは非常に少い。あるいはないのじやないか。こういうふうに私は信じております。
○田渕委員 そこでさつき損金の補償について要求された——あつせんされたというのですが、それば専務理事としてどのくらいの額を要求されたのですか。
○山本証人 それはとにかく早く出せ、こういうことで非常に急いでおりましたので、的確な数字は撮れなかつた。しかし大体このくらいということを今までの経過から見て係の者が算定して、このくらいだろう、しかしこれは的確でないという條件をつけて申し上げた。最後にそいつをもらいました。それでも期間を切られて、そうして各木炭事務所の証明書をつけて申込めということになりましたから、非常に額が——各県が計算して、しかも百円未満の利子の場合には、これもいけないというふうにして削られたものですから、非常に額が少くなつた。
○田渕委員 大体どのくらいということを御記憶ありませんか。
○山本証人 それで金額にしまして、われわれの方は実際もらつたのは三百万前後じやないか、こう記憶しております。
○田渕委員 これはあとでもしおわかりになりましたら詳細にお出し願いだいと思います。
○山本証人 承知いたしました。
○田渕委員 それから私はどうもふしぎでならないのは、全森連は非常に大きな方々でやつておられるのだから、私はもちろん信じたい。実際五十四億という赤字はまつたく考えても山本さん言う通りわれわれもふしぎでたまらぬ。どう考えても幽霊切符が動いてやられたということだけはあると思うのですが、これは甲片、乙片で貨車の方を調べて行けばわかるのですけれども、私は思うのに、検収員がどうも生産者団体、また村長なら村長さんの下の者がやられたということは、非常にこれは道義的に考えても、政府のものをやるのだから、国民の税金で買つてもらうのだ、それを自分らのつくつたものを自分らが補佐員でやることは、後日疑いを受けるというようなことが県連で気がつかなかつたのでしようか。こういうことをやつておる場合に……。
○山本証人 私どもはそういう問題について信じておつた。しかしたとえば三重県の空気木炭事件を聞いて実は驚いたのですが、なるほどそういうことがあるのか、えらいことをやつたものだというふうに感じておりまして、それがこの県、あの県にそんなにばらばらにあるのではない。あるとすれば、これはたくさんの人間の中だから、悪い人もいる。そういう人が何かこれだけ金をやるからこうせいというような——人を殺すなという法律があつても人を殺すんだから、われわれの系統にも私は絶対ないとは言い切れませんが、どこの団体にも中にはそういうことはないとは限らない。
○田渕委員 そこで伺いますが、金森連から林野庁に対して、こういうような木炭のあれになつて来たから、これをひとつ扱わしてもらいたい。手数料でどうかというようなことを、自発的に県單位が申請したものか。あるいは林野庁が君らにひとつこれをやつてくれと言つたのですか。
○山本証人 何をですか。
○田渕委員 代行機関ですね。これはあなたの方から自動的にやらしてくれと言つたのか、林野庁の方から金森連、全企連、あるいは全販連へやつてくれと言つて来たのか。
○山本証人 金森連自体ですか。
○田渕委員 そうです。
○山本証人 全森連自体は、私が先ほど申し上げましたように全然やつておりません。
○田渕委員 やつておりませんが、あなたの下部県單位がやつておりますね。
○山本証人 はい。
○田渕委員 ときの木炭事務所なら木炭事務所へ私の方にやらしてくれといつて、この大きな三つの団体が割込んで行つたのか。
○山本証人 登録制度になりましてからですか。
○田渕委員 いや登録制度以前です。
○山本証人 登録制度以前は私どもの方はまきだけです。炭は全然やつておらない。一県か二県、どつかでやつておつたかもしれませんが、記憶が違うといけませんから申し上げられませんが、まきだけです。森林系統でまき、全国農業会系統が木炭、その木炭の統制を始めたころに、われわれの団体はまだ生れていなかつた。十四年に法律改正があつて、十五年に実施になつて、生れましたのが十六年。十六年の暮れに昔の金森連が生れたのです。そういう状況で農業会系統がそれを取扱つてずつと来た伝統があつたので、森林産物だから森林団体が扱いたいということは考えたけれども、どうしても伝統があるから、木炭はこつちでやる。まきをお前の方で扱えというのでまきを扱つた。
○田渕委員 十五年なり十六年といいますと戰争中でありまして、それは統制組合的なものであつた。それは敗戰と同時に解散を命ぜられているわけです。
○山本証人 それはそうです。それは農業会でやつておりましたから、そういうわけであります。
○田渕委員 まきの統制が始まつたのはずつとおそくなつてしまつてからで、いつごろか私は記憶がないのです。私は十九年に応召しましたから……。そのころはまだやつておらなかつた。
○田渕委員 いつ復員したのですか。
○山本証人 二十一年七月です。
○田渕委員 そうすると統制組合が解散して、いろいろそれにかわるべき団体ができておつたということですね。
○山本証人 そうです。
○田渕委員 そこでもう一つ伺いたいのは、全森連が農林中金なりにあつせんをしまして、現在薪炭の原木山として買付その他に対して、政府あるいは日銀融資あつせん等でどれくらい負債があるかおわかりがありませんか。一応政府の……。
○山本証人 薪炭原木代金としては幾らかということはちよつとわかりません。
○田渕委員 およそどれくらいということも……。
○山本証人 とにかく森林組合系統全体の各種の事業、たとえば施業案——山の森林計画……。
○田渕委員 それはよろしい。ただ薪炭の原木で……。
○山本証人 薪炭関係については今わかりません。
○横田委員 ちよつと委員長に聞いておきたいのですが、大体こういうことをやつておりますと、損をするのはあたりまえだということがわかるのですが、みなそういう悪いことをやつておりますということは言うのですが、自分はやつておらないで人がやつていると言うのです。人がやつているというのはだれがやつているのかわからないのですが、大体今日来てもらつた人の中には、山で炭を焼いていた人の責任者、あるいはしばを出した人の責任者だと思うのです。だから委員長に聞きたいのですが、そういう人たちが何人でなんぼどこに出して、どこの消費地にまわして、どこで配つたということはわからないのですか。それがややこしいことでわからないのでしよう。
○鍛冶委員長 それは要求してある。
○横田委員 資料は来ていないですね。こうやつておりますと、一体何を尋ねて、どうしているんやらわからない。話は非常におもしろいですが……。
○鍛冶委員長 この証人は直接扱わぬというからわからないが、ほかのものはわかる。
○横田委員 だからあなたに聞いている。だからもう少し調べるんだつたら調べるように、調べる数字が問題になつる。それが明らかにならぬと、五十四億七千万円なら五十四億七千万円いるといつたつて——話の内容は空気とか、からすとか、氷炭とかおもしろいですが、どうしてもわからない。田渕さんから言わせましても、国民は損をしているんだ。現物はある。取返してやらにやならぬということはあるのですが、これを裏づけるのは数字だと思うのです。そこで簡單に聞きたいのは、あなたはしばなんかをお出しにならないですか。
○山本証人 私が出したというのはないのですが、たとえば全森連は直接契約もしなければ、物も出さない。われわれの団体の全森連そのものは契約もしないし——全敗連は一括契約で契約の責任者になつている。こちらはそういう契約も何もしていない。ただお金の拂いがおそいから請求してくれとか、これだけまだもらつてないからそれを話してくれという連絡係はやつているけれども……。
○横田委員 組合員は出しているでしよう。
○山本証人 組合員は出しているけれども、組合員が出したやつに対して契約の対象は県の連合会が対象になつている。
○横田委員 わかりました。それでいいです。
○鍛冶委員長 済みました。御苦労さんでした。 大久保さんは今日はおそくなりましたので、明日に延期していただきたいと思います。どうも御苦労さまでした。本日はこれにて散会いたします。 午後六時二十分散会