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第7回国会衆議院1950/04/14

考査特別委員会 第26号

発言数
12 件
登壇者
6 名
会派数
4
開催日
1950/04/14

会議録

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 会議を開きます。  この際お諮りいたします。公団をめぐる不正事件のうち、油糧配給公団関係に関しましては、すでに証人尋問の段階は一応終了しておつたのでありますが、調査部において種々検討、整理いたしました結果、これについて一応の中間的結論を得ましたので、すでにお手元に配付いたしましたような委員会報告書原案を作成したのでありますが、種々の都合で延び延びになつておりましたので、本日これを委員会の報告書として決定いたしたいと存じます。これにつきまして何か御意見のある方はございませんか——坂本泰良君。

坂本泰良日本社会党

○坂本(泰)委員 社会党といたしましては、この報告書の使命というのは、本委員会で調査いたしまして、その調査の事実を報告するのであると思うのであります。そこでこの報告書を拜見いたしますと、業務上横領の疑いがある、あるいは背任罪の疑いがあるという断定的の言葉があるのであります。これはこの報告書としては行き過ぎではないか、從つてかような刑法何條の背任罪、あるいは横領罪、こういう文句の削除を求める次第であります。

大橋武夫自由党

○大橋委員 私は原案通りでさしつかえないと思います。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 他に御意見がなければ、これより採決いたします。本報告書原案を委員会の報告書として決定いたすことに賛成の諸君の御起立を願います。     〔賛成者起立〕

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 起立多数。よつて本報告書原案は、委員会の報告書といたすことに決定いたしました。  なお字句の整理等に関しましては、委員長に御一任を願います。     —————————————

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 次にお諮りいたします。  日本共産党の在外同胞引揚妨害問題に関しましては、今後の証人といたしまして、来る二十一日の本委員会に徳田球一君の出頭を求めたいと存じますが、この点に関しまして何か御意見のある方はございませんか。

梨木作次郎日本共産党

○梨木委員 私は徳田球一氏の喚問に反対するものであります。その理由は、今までの当委員会における証人調べによつて大体次のような事実が明白になつたと思うのであります。それはいわゆる反動を帰すなという徳田要請があつたということを肯定する証人もありました。ところがこのいわゆる徳田要請の事実を証明する証人、これはどういう人たちかと申しますと、そのほとんど大部分がいわゆる目の丸梯団に所属しておつた人々であります。ところが日の丸梯団に所属しておつたこの人々というのは、これも大部分元将校あるいは特務機関、憲兵、満州国における高級官僚、これらの経歴を持つておる者であります。そしてこの日の丸梯団というのは、大体その目的とするところは、軍国主義的な思想の基盤の上に立つて、いわゆる日本の軍国主義時代における軍人精神を温存しようとする意図をもつて、反ソ反共的な運動に狂奔している分子なのであります。そしていわゆる徳田要請問題が起つたのは、これら日の丸梯団に所属している人々が舞鶴に上陸した後において、こういうことが問題となつて来ておるのであります。しかも舞鶴においては、日の丸梯団に所属している人々がいわゆる徳田要請問題を参議院において調査方の懇請署名運動を行つている。ところが一方そういう事実はないと否定している人々の署名運動は当局において彈圧され、しかも日の丸梯団の署名運動が当局の援護の下に自由に行われたという事実が、証人によつて明白になつておるのであります。かような事態を見ますと、日の丸梯団に所属している人々が何を目的にいわゆる徳田要請問題の調査を要求したかということはすでに明白であります。つまり反ソ反共宣伝のための意図をもつてなしていることは明白であります。そしてそれ以外の証人はいわゆる徳田要請の事実のあつたことを根本的に否定しているのであります。特に強調しなければならないことは、このいわゆる徳田要諸問題、つまり反動を帰すなというようなことをソビエトの政治将校が言つたと称するその通訳をした本人の菅季治君が、明らかにさような事実はなかつたと当考査委員会において証言しておるのであります。しかも菅季治君が当考査委員会において証言した際に、あれを傍聽しておつた人々で、少くも物事を客観的に見ようとする人であるならば、あの菅君の陳述態度というものは、実に良心的に、誠実に事実を事実として述べようとすることにいかに努力しておつたかということを認めるであろうと思うのであます。ところが彼のこの真摯な陳述に対して、非常に不信な態度で、まつたく聞くにたえないような乱暴な、惡意に満ちた尋問が多数党の諸君から行われたのであります。その結果、真理に忠実な一人の良心的な学究が考査委員会の取調べに抗議するような遺書を残してみずから死を選んだということ。この事実の中にいわゆる、徳田要請問題の真相がどこにあるかということが明白であろうと思うのであります。以上によつて徳田要請問題についての真相はすでに明白になつておると思うのであります。しかも当の本人である徳田球一氏は、去る三月二日内外の新聞記者団の前に、さような要請をした事実はないと公表しているし、またいわゆる要請問題の相手方であるべきソビエト同盟においては、タス通信を通じて、それはつくり話にすぎないと言つて、事実を根本的に否定しておるのであります。この意味において客観的には事実はすでに明白である。従つてこれ以上本問題について徳田球一氏をこの委員会に呼んで調査する何らの必要も私は認めないのであります。もしもあえてまだ徳田球一氏をこの委員会に喚問して調査しようと決定されるならば、それはいわゆる徳田要請問題についての調査が目的ではなしに、目的は他にある。つまり反ソ反共的な宣伝の場所にここを利用する。それによつて反ソ反共宣伝を盛んにし、ひいては戰争の準備べと、つまり反ソ反共的な宣伝を通じて、これは戰争の準備をするものであると言われても弁解の辞がないであろうと思うのであります。何となれば、すでにヒトラーが反ソ反共的な宣伝に狂奔し、あるときにはみずから国会に放火しておきながら、これは共産党がやつたといういわゆる国会放火事件なる心のをでつち上げた。あれと回し道を選ぶものであると言われてもしかたがないと思うのであります。私はかような点に立ちまして、徳田球一氏り喚問に対して絶対に反対するものであります。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 ただいま共産党の梨木君より、徳田球一君を二十一日に喚問することについて反対の御意見がありましたが、これを承つておりますときに私の感じたことは、共産党はことごとく事実を歪曲しておるということなのであります。ととに菅通訳の死に関しましては、まつたくその事実の真相をわれわれと誤つた立場において見ておると私は思います。菅君の死は、すでに参議院に召喚される前から死を覚悟して、これでは死ぬ以外に方法がないということをその手記の中に明らかに書いている事実から見ても、私はおそらく菅対をして死に至らしめた理由は、もつと他に深いところがあるのじやないかと考えざるを得ない。それでこの十数日にわたりわれわれが鋭意取調べをしました各証人の証言を考えてみまするときに、婆、日の丸梯団云々とおつしやいましたが、日の丸梯団はともかくといたしまして、共産党の方から証人としてその喚問を要求した相原和光君のごときは、これはクリスチャンでありますが、その人の証言を聞いておりましても、私たちは菅通訳がほんとうのことを述べていないという事実を考えざるを得ない。なぜならば、管君はあの四九年九月十五日のいわゆる民主クラブにおける会合において、ロシヤの政治将校が述べた最も大切なことを菅君のあの手記の中には書いてありません。しかるに相原君はその事実をここで述べている。かような点からいろいろ考えてみまするときに、私はこの際、徳田球一君を喚問し真実をここで明らかにするということは、この問題に対する最も大切な点であり、われわれは国民の前にこの事実を明らかにするためにも、徳田君の喚問は当然であると信じますがゆえに、賛成をするものであります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 石田一松君。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 私はただいま委員長より提案されました本件に関し、日本共産党書記長徳田球一氏を、来る二十一日に本委員会に証人として喚問することに賛成の意見を申し述べようとするものであります。常々私もこの委員会の席をかりまして申し上げておりまするごとく、本件は参議院において、多数によつてその真相に近いものが発表されてはおるのでありますけれども、しかしあくまでもこれは認定の上に立つたものでありまして、事実であるという断定は、参議院自身も下しておらないのであります。しかし私たちこの考査特別委員会は、少くともこの両者の証言を徹底的に冷静な立場に立つて究明をいたしまして本件のごとき要請がもしなされたという事実がありとするならば、これは日本人のソ連の捕虜になつた人々、またその家族、日本人全体にとつても、これはゆゆしい重大問題であります。そういう観点におきましてこの事実を究明するためには、われわれはほんとうにこれが既定の事実であるという断定の上に立つてもしこれを調査することになりますと、往々にして行き過ぎがありまた過誤がなされる。私はこういう観点に立つて、絶えずまん中を行くというような意味でこの委員会に臨んで来たわけであります。そうして要請がなされたと一部の証人は言つておりますし、また通釈自身は、期待をしておるという言葉を用いておつたようであります。こういう食い違い等もございますので、私は御本人であるところの共産党の徳田書記長自身に証人としてこの委員会に来ていただいて、本当に偽りのない事実を、ここでわれわれがお尋ねすることは最も必要だと思います。しかも私はこの際、特にこういう考えを持つておるものであります。それはこの菅証人もすでに自殺なさつたのでありまして、再び菅氏の証言をわれわれは得ることはできません。しかし速記をとりまして、真実を述べ何事も付加しないということを宣誓をして証言をなさつた速記録があるのでありますから、これ事実でないということの認定はまだ早いと思うのであります。そういう観点に立つて、この事実を徹底的に究明するためには、何としてもそのときエルマーラエフ上級中尉という方が菅氏のおるところで、ロシヤ語で話をした、これが二、三百名の人々によつて菅氏の通訳で聞かれたというのでありまして、この通釈のなした言葉のいろいろの解釈の問題になつて来ておると思うのであります。そこで私は、先般この委員会の前身でありますところの不当財産取引調査特別委員会におきましても、委員長がすでに御承知のように、ある大きな問題で、しかも日本の現在において、とうていその人を証人として喚問することができないというような場合に、正規の手続をとつて連合軍当局に依頼し、その本国に向つて連合軍当局から、正式のいわゆる問合せ状というものを発送していただいて、その任意の返信を待つておるというようなことも、この委員会ではなされた事実があるのであります。こういう観点に立ちまして、少くともこの委員会が、この事実を徹底的に究明するためには、ただいま議題となつております徳田書記長はもちろんのこと、エルマーラエフ上級中尉のその当時なされたといういわゆる問合せが、もしこの委員会によつて連合軍の手を通じてなされるならば、これはなお真実が明らかになることと思つております。私はこういう観点に立ちまして、ただいまの委員長の提案に賛成をするものであります。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 石田君の御意見は賛成の御意見でありますが、あとのエルマーラエフ上級中尉を呼ぶか呼ばぬかということは、あらためて理事会に出していただいて、その上で決することとして、きようはただ希望意見として承ることにしたいと思いますが、よろしうございますね——それではほかに御意見がありませんければ、これについて採決いたします。  徳田球一君を二十一日に証人として出頭を求めることに、賛成の諸君の御起立を願います。   (賛成者起立〕

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員長 起立多数。よつて徳田球一君を二十一日に証人として出頭を求めることに決しました。  本日はこれにて散会いたします。     午後四時十六分散会

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