厚生委員会 第34号
- 発言数
- 119 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1950/04/29
会議録
○堀川委員長 これより会議を開きます。 まず理事補欠選任の件についてお諮りいたします。去る四月二十日、理事の中川俊思君が委員を辞任されたのに伴つて、現在理事が一名欠員になつておりますので、この際その補欠選任を行いたいと存じますが、この選任の手続に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議なければ、再び委員に選任された中川俊思君を理事に指名いたします。 —————————————
○堀川委員長 次に公衆浴場法の一部を改正する法律案を議題といたし、審議に入ります。 まず提案者の青柳一郎君より提案理由の説明を聽取することにいたします。
○青柳委員 ただいま提案になりました公衆浴場法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 御存じの通り、わが国の公衆浴場は、世界はたぐいのない日本固有のものであります。古来から国民の日常生活に必要欠くべからざる、多又に公共性を持つた厚生施設であります。従つてその偏在を避けまして、配置の適正をはかることによりまして、でき得る限り多数の者に公衆浴場を利用させる便宜を與えまするとともに、その経営を健全ならしめ、ひいては衞生的設備を充実せしめることは、公衆衞生上きわめて必要なことでございます。また公衆浴場の大衆性よりいたしまして、入浴料金はでき得る限り低廉にする必要がある、統制経済の行われる以前から、これに対しましては統制が加えられて来たのでありまして、公衆浴場の新設にあたりましては、その設置の場所に何らの制限を加えず、その濫立にゆだねる場合には、その経営は経済的に行き詰まり、浴場の衞生設備なども低下するのは、必然で、公衆衞生上まことに憂慮すべき状態に陷ることになるのであります。よつて昭和二十三年七月制定せられました公衆浴場法におきましては、その第二條第二項に、公衆浴場の設置の場所またはその構造、設備が公衆衞生上不適当と認めるときは、都道府県知事はその営業の許可を與えないことができる旨を規定いたしまして、この公衆浴場の設置の場所という文字の中には、浴場の適性配置をはかるという趣旨も含めるものと解釈いたしまして、政府におきましては、都道府県知事に対して、公衆浴場の新設許可にあたりましては、配置の適平を期するように指示しておりまして、各都道府県においては、この旨を規則または條例に定めまして、公衆浴場を設置する場合には、既設の浴場から一定の距離を置かなければならない旨を規定いたし、配置の適正化をはかつて来たのであります。しかるに昨年秋以来、この第二條第二項に、設置の場所が公衆衞生上不適当と認めるときはとありますのは、いわゆる適正配置を含むものなりやいなやにつきまして、しばしば問題を生じ、都道府県の條例または規則で公衆浴場の距離制限を実施して行くには、法律解釈上ややむりがありますので、これを明確ならしめるために、今回公衆浴場の設置の場所またはその構造、設備が公衆衞生上不適当と認めるときのほかに、その設置の場所が適正の配置を欠くと認めるときを加えまして、ともに都道府県知事は許可を與えないことができる旨を規定せんとするものであります。 なお、この設置の場所の基準につきましては、都道府県は條例をもつてこれを定めることといたしておるのであります。 何とぞ御審議の上御可決あらんことをお願い申し上げます。
○堀川委員長 御質疑はありませんか。
○丸山委員 ただいまの御提案の趣旨から考えますると、前の法律の規定が、適正なる配置ということを含むか含まぬかということが不明確であるがゆえに、これを明確にしたいというような御趣旨に承つたのであります。その御趣旨は一応了解できるとは考えますが、日本国憲法で基本的な人権の享有を妨げられないという規定があり、また十三條には、「国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」とありますし、第十二二條には「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業撰択の自由を有する。」とありまして、この職業選択の自由と居住移転の権利が個人的に侵されないということから考えまして、適正なる配置を欠くというだけの理由によつて、その職業を忌避するような法律をここに設けるということは、第十一條あるいは十三條の違反になりはせんかということであります。 第二番目は、私的独占禁止法、及び公共取引の確保に関する法律の第二條において、私的独占は禁止せられておりまするが、この私的独占とは、「事業者が、單独に、又は他の事業者と結合し、若しくは通謀し、その他いかなる方法を以つてするかを問わず、他の事業者の事業活動を排除し、又は支配することにより、公共の利益に反して、一定の取引分野における競争を実質的に制限することを言う。」ということであります。これに該当する危險があるのではないかと、かように考えられるのであります。もつともこの私的独占禁止法の條文におきましても、公共の利益に反するということがあります。また憲法第二十二條においても、公共の福祉に反しない限りとあり、あるいは十三條においても、公共の福祉に反しない限りという文句がありまするから、その配置が公共の福祉に反することであれば、これは正しいと認められるのが当然であります。しかしただいまの御説明をもつてしても、この設置の場所が不適当である——近接した場所にできるということが、どういうわけで公共の福祉に反する結果を生ずるかということに対して、その明確なる御説明がなかつたように考えます。この点について、もう少し御説明を願いたいと考えます。
○福原法制局第二部長 私からかわつてお答え申し上げます。 ただいまの第一点の、憲法第二十二條ないしは憲法第十三條との関係の御質問につきましては、すでに丸山委員のお言葉にもございました通り、十三條においては、公共の福祉に反しない限りというような表現がしてあるのでありますが、十二條におきましては、やはり個人に與えられておりまする基本的人権というものが公共の福祉のために利用されなければならないとありまして、これを受けまして、十三條もそのように、公共の福祉に積極的に反しない限りというのでなくて、大きな意味で公共の福祉に反するということならば、それを当然含むと考えられるのが、一応の解釈のように考えております。従いまして、本案の場合には、ある場所に二箇所あるいは三箇所の設置をしたということが適正を欠くということは、一面においては、ある一定の区域を考えますると、その結果において、他に必要とせられる場所においてその設置がないということを想定しての表現なのでありまして、この適正を欠くということは関係的な考え方でありますので、そのような場合には、やはり大きな目から見ますと、公共の福祉に反する結果を招来するというふうに解釈できるものと考えるのでございます。 第二点でございますが、これも私的独占禁止法の趣旨から申しましても、これが公共の福祉に反するというようなときの、一定の国家的見地からなされまする立法措置を制限するものではございませんので、直接この独占禁止法の二條の問題には抵触しないものと、こう考えております。
○丸山委員 どうも御説明が不明確なのでありますが、適正なる配置でないということは、つまり近い所にできると、他の場所に足らなくなる、こういうことが條件になるように今御説明がありましたが、そういう條件の場合にのみ近い所につくることがいかぬという意味は、法の面にはさらに現われておらないと考えるのであります。この点いかがでありまするか。 また、かようなものがますます現われて来るということによつて、競争によつて公衆衞生上設備がよくなつて行くというようなことが考えられるのではないかと思いますが、この点についてはいかがお考えになつておりますか。
○青柳委員 ただいまの御質問にお答えいたします。 設置の場所が一方に偏しますると、それ以外の方面にそれだけ施設が足りなくなるということも事実でございます。またほかの観点からいたしまして、今の御質問の中にもございましたが、自由競争にまかせるというのも一応考えられることではございまするが、自由競争にまかした場合には、どんどん浴場が濫立して参ります。しかるに濫立いたしますると、自由競争が始まり、料金の値下りというようなことも考えなければなりませんし、またふろ場の利用者も減つて来る。そうなると、浴場の経営に必要な金が入らない。従つて経営が困難になつて来る。そうなりますと、ふろの湯を何回かかえなければならないのに、それをかえられないし、あるいは上り湯を設けるべきなのに設けられぬ。湯が非常に溷濁して不衞生になるというふうな事態は、今までのところでも各府県に例があつたのであります。かかることをなくすることによつて、公衆衞生上必要な設備が公衆浴場にでき得るようにいたそうという意味から、公共の福祉のために、かかる改正を行わんとするものでおります。
○丸山委員 了承いたしました。
○堀川委員長 小川議員より、委員外発言を求められておりますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議ないようでありますから、小川委員。
○小川半次君 委員外質問を許されまして、たいへん感謝にたえません。 ただいま丸山委員から、憲法十三條並びに二十二條に抵触しないかという御意見があつたのですが、これは憲法第十二條の「公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ」という、ここから出発いたしますると、今度の公衆浴場法の一部を改正する法律案が必要となるのであります。なぜかと申しますると、たとえば浴場が接近しておりますると、御承知のように、ふろ屋というものは煙突を利用するので、右にも煙突があり、左にも煙突があつて、その中間に住んでおる人は、風が北から吹く場合はこちらの煙突の媒煙を受け、南からの吹く場合は南からの媒煙を受けて、非常に迷惑がかかる。だからこれはもう少し距離を離しませんと、接近して浴場がありますと、その中間の人は必ず毎日媒煙に見舞われて、迷惑をする。ここに根本がある。その点をぜひ考慮していただきたいと思う。そんな関係からも、距離を広めて制限をすることが、常に公共の福祉のためになるということを、この法律について認めてもらいたいのです。私このことだけをちよつと申し上げたいのです。そうしてこの改正案に対しては大賛成です。
○堀川委員長 お諮りいたします。本案に対する質疑ももうないようでありますので、この際質疑を打切りまして、引続き討論に入るのでありますが、討論につきましても、御通告がないようでありますから、ただちに採決することにいたします。御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 それでは、これより公衆浴場法の一部を改正する法律案の採決をいたします。 本案を原案の通り可決するに賛成の諸君の御起立を願います。 〔総員起立〕
○堀川委員長 起立総員。よつて本案は原案通り可決いたされました。 なお議長に提出する報告書の作成に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じますから、さよう御了承願います。 —————————————
○堀川委員長 それでは次に、クリーニング業法案を議題といたし、審議に入ります。提案者の大石武一君から提案理由の説明を聽取することにいたします。大石武一君。
○大石(武)委員 ただいま議題となりましたクリーニング業法案につきまして、提案の理由を御説明いたします。 従来クリーニング業に対しましては、特にその取締り、指導を行うべき法令もなく、いわば自由に放任されていたのでありますが、御承知のごとくクリーニング業の業務は、直接身体に接触するものを取扱う場合が多いのでございまして、国民の健康並びに衞生に及ぼす影響の甚大なることは、いまさら多言を要しないところであります。もちろん業者の中には、すでに自発的に相当な衞生的顧慮を拂つている向きもあるのでありますが、戰争の慘禍いまだいえざる現在においては、公衆衞生上まことに寒心にたえないものも少くない実情にあるのであります。他方一般国民大衆が、家庭生活の合理化のために、その洗濯物をクリーニングに依頼する必要は、時代とともにますます増大している次第でありまして、この際これを従前のままに放任いたしますことは、すべての生活部面について公衆衞生の向上及び増進に努めなければならないと規定している日本国憲法第二十五條の精神に照しましても、まことに遺憾のことといわなければならないのであります。 以上の理由によりまして、この際クリーニング業に対し、早急に公衆衞生上の見地から必要な指導及び取締りを行い、その経営を公共の福祉に適合させる必要があるのでありまして、ここにこの法律案を提出する次第であります。 次にこの法案の骨子を御説用いたします。第一に、この法律の適用範囲をドライクリーニング営業及びその他の洗濯業に限定したことであります。もちろん公衆衞生上の見地から申しますれば、指導取締りの対象を必ずしも営業者に限定する必要もないのでありますが、この部門における初めての立法である関係上、必要の最小限度の範囲にとどめたのであります。 第二に、この法律においては、営業者に対し、その施設及びその依頼された洗濯物の取扱いについて、公衆衞生上必要な措置を行うことを要求するとともに、十名以上の従業者を使用するドライクリーニングの営業者に対しては、試験に合格して、免許を受けたドライクリーニング師を、少くとも一名採用しなければならないこととしたことであります。この点につきましても、公衆衞生上最小限度の要求を充足することを主眼といたしたのでありまして、設備または資格を制限することによつて、職業選択または営業の自由を妨げることのないよう特に留意したのであります。 第三にドライクリーニング師の免許制度を創設したのであります。試験は都道府県知事によつて毎年一回以上実施されるのでありますが、その主眼とするところは、公衆衞生上及びドライクリーニング取扱い上必要とする一般知識を検定して、クリーニング従事者の素質の向上をはかるとともに、その地位を法的に確保しようとするものであります。 第四に、クリーニング業に対する行政監督は、原則として都道府県知事とし、一部大都市について市長としたのでありますが、これらの監督機関は、法律の規定に従つて、定期の健康診断及び立入り検査を行うことができるようにするとともに、法令処分の違反者に対しては、営業停止、閉鎖処分及び免許取消し処分等の強制手段を用いることができることにいたしまして、公衆衞生上の監督指導の徹底を期したのであります。 以上は、この法案の骨子であります。ここに一言申し上げたいことは、この法案は公衆衞生上必要な最小限度の規則を定めたにすぎないのでありますが、実質的には、これによつてクリーニング業者及びその従事者の素質の向上をはかり、その経営の健全化を企図しているのでありまして、あわせて国民大衆が安んじてこれを利用することを可能ならしめ、家庭労働の合理化のために、その一翼をになわんとするものであります。何とぞよろしく御審議の上、可決せられんことを希望いたします。
○堀川委員長 御質疑はありませんか。 〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 それではお諮りいたします。本案の質疑は盡きたと思います。すでに皆様方この前、事前審議して、質疑を終了されておるのでありますから、この際質疑を打切りまして、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 それでは質疑を打切り、引続いて討論に入るのでありますが、本案の討論につきましての通告は、別にもらつておりませんので、これを省略いたしまして、ただちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議がなければ、クリーニング業法案の採決をいたします。 本案を原案通り可決するに賛成の諸君の御起立を願います。 〔総員起立〕
○堀川委員長 起立総員。よつて本案は原案の通り可決いたされました。 なお議長に提出する報告書の作成に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じます。さよう御了承願います。 —————————————
○堀川委員長 次に日程を追加いたしまして、社会福祉主事の設置に関する法律案を議題といたしまして、審議に入ります。まず提案者より、提案理由の説明を聽取することにいたします。山下参議院議員。
○山下参議院議員 ただいま上程せられました社会福祉主事の設置に関する法律案につきまして、その提案理由と内容の御説明を申し上げたいと存じます。 今日国民の福祉を目的とする法律のうち、生活保護法、兒童福祉法、身体障害者福祉法の三つは、福祉立法中の三大支柱ともいうべきものであることは申すまでもございません。生活保護法によりましては、国民の最低生活を保障し、兒童福祉法によりましては、次の世代をになうべき兒童の健やかな成長をこいねがい、身体障害者福祉法によりましては、身体障害のために、沈帶しがちな障害者の更生をはかりまして、今日の社会生活に一人の落伍者なからしめ、明日の国家生活の健全な発展に備えようとしておるのであります。 しこうしてこれらの法律が、その企図するところを達成いたしますためには、どうしても担当責任者が、その適用を受けます者の日常生活のうちに、深く溶け込んで参りますことが必要となつて参るのであります。従いまして、その運用に当りまする責任者、特に直接国民に接して行きまする第一線事務の担当者に、よき素質と、高き教養と、福祉増進に対する熱意とを要求いたしますことが、他の場合に比べまして、一層必要となつて参る次第であります。 ここに提案いたしました社会福祉主事の設置に関する法律案は、この要請にこたえんとするものでありまして、生活保護法、兒童福祉法及び身体障害者福祉法の事務に従事いたしまする專任職員の設置と、その資格とに関する事項とを内容といたしておるものでございます。すなわち專任職員の名称を社会福祉主事といたしまして、その任務は、出活保護法、兒童福祉法、身体障害者福祉法に関する事務の第一線のケース・ワーカーとして働くべきことを明記いたしました。都道府県におきましては、この法律施行と同時に、市におきましては、昭和二十五年七月三十一日までに、町村においては、昭和二十六年三月三十一日までに、この社会福祉主事を設置すべきことをまず規定いたしたのでございます。 次に福祉主事の資格といたしまして、年齢上の條件素質についての條件、知識技能についての條件等を明らかにいたしました。年齢上の條件といたしましては、戸別訪問によります連絡、調査、指導等を主たる任務といたしまする関係上、健康上の制約も加わますので、二十歳から四十五歳までといたしました次第でございます。 素質につきましての條件といたしましては、他人の家庭生活に立入ることの多い事務でございますことにかんがみまして、その人格、思慮、熱意等につきまして、適格者を得るよう考慮いたしました。 また知識技能につきましての條件といたしましては、專門的な知識技能の習得が、大学、專門学校、養成機関、または講習会等において行われましたか、あるいは試験等によりまして確認されましたか、または一定年数專任職員として勤務することによりまして得られたかの、いずれかを要件といたしたのであります。ただ、ただちにこの要件を強制いたしますると、所要人員が確保できない場合が生ずる事を考慮いたしまして、今後二年間を限りまして、知事の認定による選考の制度を経過的に認めることといたしたのでございます。 これが施行期日は、公布と同時に施行されることにいたしました。 なお本法によりまして、生活保護法と関連いたしておりまする、すなわち生活保護法の第二十一條を、本法によりまして改正させていただきたいと考える次第でございます。 以上が法案の内容でございますが、なおこの法律案の施行に関連いたしまする国の予算といたしましては、二十五年度におきまして、三千八百人分の人件費に対しまする二分の一の補助が、地方財政平衡交付金の中に含まれていることは、御承知の通りでございます。幸いにこの法案が御賛同をいただくことができますならば、生活保護法の改正と関連いたしまして、一段とその態勢を整備いたしました福祉立法の運用も、また新たなる陣容を整えた專任職員によつて行われることとなる次第でございます。何とぞすみやかに御賛同賜わりますることをお願い申し上げまして、提案理由の説明とさせていただきます。
○堀川委員長 御質疑はありませんか。
○丸山委員 ちよつとお尋ねいたします。ここに二十歳以上四十五歳以下という年齢の制限がございますが、なんか特定の理由をもつておきめになりましたか。そのねらいをひとつ御説明願いたい。
○山下参議院議員 ただいま申し上げましたように、この社会福祉主事は、実際の第一線のケース・ワーカーとして、あちこち立入つて働いていただかなければならぬのでありまして、相当身を粉に碎いて、動いていただかなければなりません職務でございますので、あまり老齢の人では活動がどうかと考えます。單にデスクで事務をとりますこととは異なるのでございます。またあまり年齢が若過ぎましても、経験その他が不十分であつてはなりませんので、まず一番働き盛りの二十歳以上、四十五歳以下というように、身体も壯健な年齢の方々を求めたいという希望を持ちました次第でございます。
○堀川委員長 ほかに御質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 それではお諮りいたしまするが、本案の質疑も先般すでに終了いたしておると存じますので、この際質疑を打切りまして御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議がなければ、これにて質疑を打切り、引続いて討論に入るのでありますが、討論につきましても、別に通告もございませんので、討論を省略したしまして、採決いたしたいと考えますが、御異議ありませんか。
○苅田委員 議事進行について——本案について決をとるとおつしやるのでありますけれども、定足数の、半数の委員もそろつておりませんし、ことに社会党からは一人も見えておりません。私がこつちに参ります前に、もうすでに二つの法案が通過したというふうに聞いたのですけれども、特にその一つの、初めて本委員会に付託された法案が、そういうふうに野党、社会党、共産党を全然除外してその場で通つてしまつたというようなことを聞いて、非常に私は審議のしかたについて疑義を持つておつたわけなのです。やはりこれは規定通り人数をそろえて、そして質疑があれば質疑を聞かれて、採決されることを希望いたします。
○堀川委員長 ちよつと速記をやめて…… 〔速記中止〕
○堀川委員長 それでは速記を始めてください。 討論を省略いたしまして、ただちに採決いたすことにいたします。御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議がなければ、社会福祉主事設置に関する法律案を採決いたします。 本法案を原案通り可決するに賛成の諸君の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○堀川委員長 起立多数。よつて本案は原案の通り可決されました。 なお議長に提出する報告書の作成に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じますから、さよう御了承願います。 —————————————
○堀川委員長 それでは次に本日の請願の日程の審査に入ります。まずお手元に配付してあります通り、文書表第二一号、第一六六号、第二七四六号、第一八一七号、第二三九二号、第二三九三号、同じく二三九四号、二四六九号、二六二二号、二六二三号、二七四二号、二七五九号、二七九四号及び二七四三号。以上の十四件の請願を日程に追加いたします。 次に本日の日程にあります二百八十八件の請願の審査の方法についてお諮りいたします。もちろん請願は愼重に審査をいたさねばならないものでありますが、会期も切迫しております。——これを検討すれば、審査未了の請願が続出するおそれがありますので、本日は医薬分業、医療制度、公衆衞生、社会問題、国立公園問題、社会保險問題、婦人兒童問題、引揚援護問題等に大別して、審査をして行きたいと存じますから、さよう御了承願います。 まずお諮りいたします。日程一ないし第三三の各請願はいずれも去る二月二十七日当委員会において採決の上、内閣に送付すべきものと決議した請願と同一趣旨でございまするので、それらと同一の取扱いをなしたいと存じまするが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議なければさよう決定いたします。 —————————————
○堀川委員長 次に日程第三四ないし第六〇及び日程追加第一一ないし第一四、以上三十一件、医薬分業関係の請願を議題といたします。まず紹介議員の御希望でありますれば、この際御発言を願います。御発言がなければ、政府側の御意見を伺います。
○久下政府委員 医薬分業問題につきまして、最近の状況を御報告申し上げたいと思います。御承知の通り、請願の趣旨にもございますように、医薬分業につきましては、昨年の秋のアメリカ使節団の報告に基づきまして、わが国におきましては医薬分業すべきものであるというような勧告が出ております。本年になりましてから、関係方面におきましては、この問題を医師会、歯科医師会、薬剤師協会、このいわゆる三師会におきまして、実際相談をして結論を出してもらいたいというような要望をいたしまして、その後しばらくの間三師会におきまして、相談をしておつたのでありますが、結局三師会におきましては一致した結論に至りませんで、ごく最近におきまして、関係方面から厚生省に対しまして、まず今月のわが国の医療費につきまして、十分検討をいたしますために、審議会を設けてやつてみたらどうかというような勧告があつたのであります。厚生省におきましては、ただいまこの勧告に基きまして、審議会を設け、診療報酬の問題を検討いたしますために、審議会の構成等につきまして、関係の向きと相談を進めておるのであります。わが国の従来の診療報酬は、一般的にもそうでございますし、また社会保險診療報酬にいたしましても、いわゆる医療薬剤というものの中に、医師の診察料あるいは処置料、さらにまた薬の調剤料も、薬そのものの原価も一切合財が包括されておるような仕組みになつておるのでございます。これらの点につきまして、薬とその他のものをわける場合には、どういうふうにわけたら適当であるかというようなことを主といたしまして、この審議会において検討してみたいと思うのでございます。このことは、医薬分業をするといたしました場合における、国民に対する医療費負担の影響等々知りますためにも、当然必要な事柄でございますので、厚生省におきましては、できるだけ各方面の権威の方に御参加をいただきまして、愼重に検討をして結論を得たいと思つておる次第でございます。ただいまのところ、さような医薬分業につきましては、経過的な段階でございまして、結論的なことを申し上げまするまでに至つておりませんことを御了承いただきたいと思います。
○丸山委員 ちよつとお尋ねいたしますが、ただいまの委員会は、法制的の裏付けのない臨時の委員会でありますから、従つてその委員の任命に関しては、だれが推薦する、またはだれが決定するということが法的には束縛を受けておらない。御自由であるとは一応考えられます。しかし適正にこの委員会を運営し、そして正しい結論を出すという意味からは、この委員の任命については、相当の考慮が拂わなければならぬということは当然であります。この場合に、このいわゆる分業というものが、医師の利益であるとか、あるいは薬剤師の利益であるとかいう観点から考えられてはならぬ。国民への福祉をいかに増進するかということが、大体基盤にならなければならぬものと考えます。その意味から行きまして、この常識経験者というようなものの認定にあたりましては、社会情勢に最も明るい、経済学に最も明るい人を任命せらるべきが当然であると考えるのであります。しかるに従来の他の社会保障制度、あるいはその他の委員会に、学識、経験者として出ておられる方は、ある一定の色彩を明確にせられておる方が非常に多いのであります。こういう人を再びこの委員にせられるということは、この委員会を円満に運営し、完全なる効果をもたらすような結論を生じない危險があると考えます。その点に対して何らかのお考えがあつて再選なさいますかどうか、それをひとつ承つておきたいと思います。
○堀川委員長 それに関連して、臨時診療報酬協議会の規定に関して、金塚委員から発言を求められておりますから、これを許すことにいたします。金塚委員。
○金塚委員 すでに本国会も会期余すところ三、四日となりましたので、この際私の郷里であります茨城県医師会よりの問合せ依頼事項があり、帰郷の上報告の必要があるので、医務局長に一、二簡單に御質問申し上げたいと思います。 まず第一にお尋ねいたしたいことは、私の仄聞いたしまするところによりますと、医師の診療報酬に対する厚生大臣の諮問に応ずる審議機関として、臨時診療報酬協議会なるものが構成されるということを聞いておるのでありますが、この協議会なるものの目的並びに組織についてお伺いいたしたいと思います。
○久下政府委員 丸山委員からのお尋ねと大体同様のことについてのお話でございますので、一括してお答えを申し上げたいと存じます。 まずこの協議会でございまするが、丸山委員のお話の通り、正しい結論を得ますために、委員の構成につきまして、愼重な考慮が拂わなければならぬことは当然でございます。私どももその考え方で、ただいま関係の向きとお話合いをいたしておるところであります。お話の通り、この問題はただ單に医師、歯科医師、薬剤師だけの問題ではございませんで、この医療を受けまする一般の国民の利害に影響するところ大なるものがあるのであります。私どもといたしましては、ただいまごく大筋の考え方といたしましては、医師、歯科医師、薬剤師等、この方面の直接関係のある方々と、同時に一般の医療を受ける立場を代表する方々、同時にまたこの方面におきまして、いわゆる公益代表と申しまするか、学識経験のある方々を入れまして、これらの三つの各部門から適当な方を選任いたすように考えております。これが構成につきましては、ただいまのところ申し上げられますことは、以上のようなきわめて抽象的な考え方でございまして、具体的にそれをどういうような比率で構成するかというようなことにつきましては、目下医師会、歯科医師会、薬剤師協会の意見を徴しつつあるところでございます。医師会、歯科医師会、薬剤師協会も、一応それぞれ御意見は出ておりますけれども、これに対しまして、私どもの方にも若干の意見もございまして、ただいま話合いをして最中でございます。以上はなはだ抽象的なお答えで恐縮でございまするが、そういうような気組みでやつて行くということで御了承願いたいと思います。
○金塚委員 この委員の選定方につきましては、当然厚生省の任意選定と存じますが、この委員をどういう方法で選定するか、またどのくらいの委員が選定されるものか、その点について具体的にお伺いいたします。
○久下政府委員 これもごく大まかな考えでありまするが、医師、歯科医師、薬剤師に関しましては、その相互の割振りの関係もございますし、また具体的な人選もございましようが、これらにつきましては、私どもとしては各関係会——日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師協会の御意見を十分尊重して人選するようにいたしたいと思います。全体の構成としてただいま考えておりまするのは、三十名ぐらいでやりましたならばいかがかと思つて、やつておるところであります。
○金塚委員 ただいま三十名というお話を承りましたが、その三十名の人選方について、各方面というようなお話もありましたが、どういう方面でありますか、もう少し具体的に御説明願いたいと存じます。
○久下政府委員 私どもが今御相談を申し上げておりまするのは、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師協会でございます。この三会は、それぞれ直接の関係者でもございまするので、いろいろ御覧のあるところであります。大体この方面の御意見を伺いまして、お話合いをしたいと思つております。
○金塚委員 ただいまの御説明で、大体わかつたのでございますが、これも私の仄聞するところでありますが、すでに厚生省は、関係方面に、医療関係者十人、医療を受ける立場にある者十人、学識経験者または関係行政機関の職員十人というようなふうに内申したということを聞いておりますが、この事実について、御伺いいたしたいと思います。
○久下政府委員 御承知の通り、この審議会を設けるようになりました根本が、関係方面の勧告に基いてもおりまするので、私どもとしては、終局的には関係方面の意見によつて、その承認を得た上でやるべきものとは考えておりますが、ただいまの段階におきまして、大体私が申し上げました程度の構想につきましては、一応報告はしておりますけれども、それによつて今国内的に御相談をしております各団体の御意見を押えつけると申しまするか、そういうような気持はございません。自由な御意見の開陳を願い、また自由な立場で御相談をするというような気組みでやつております。
○金塚委員 ただいままでの御説明によりまして、一応了承いたしたのでありまするが、本件はあくまでも新時代に即応する医療向上のため、適正なる医師の診療報酬を審議される機関と存じますので、これが協議の能力あるいは焦点、並びに決定の責任は、今後の医療界に重大なる影響を及ぼすものと考えますから、本審議会の構成並びに運営については十分なる関心を持たれるように当局にお願いいたしまして、私の質問を打切ります。
○青柳委員 端的にこの問題につきまして一点伺いたいと思います。連合軍司令部からの勧告が行われましてから、相当時日を経過しておるのであります。その間におきまして、厚生当局におきましては、この問題につきましていろいろ調査研究があつたはずでございます。そこで私の承りたいのは、この医薬分業によつて、国民の負担すべき医療費が値上りするものであるかどうか、あるいは現行のままでいいかどうか、その点につきまして、われわれはいろいろな危惧を持つのであります。この点につきましての、今までの調査研究のほど、お考えのほどをお聞かせ願えれば、非常に仕合せだと存じます。
○久下政府委員 お尋ねの問題につきまして、私からお答えするのは適当であるかどうかと思いまするが、一応便宜私から申し上げることにいたします。 勧告がございまして以来、特に三師会に自主的な検討を進めるようにという具体的な話がありまして以来、私どもとしては、実はこの問題には、さような関係もありまして、積極的に関係をするわけには参らなかつた事情もあります。ただしかしながら、厚生省の立場、責任もございまするので、実は今でも内部的には関係各局が集まりまして、検討をして参つて来ておるのであります。しかしながらこの結論は、ただいまのお尋ねに対しまして、明確にお答えをし得るまでの結論を得ておらないのであります。申すまでもなくこの問題は、先ほど御指摘にもございましたように、重大な問題であり、しかもこれはいろいろな要素を考え合せて参りませんと、正しい結論が出て来ないと思います。そういうような点から、ただいまのところまだ、今お尋ねの国民医療負担に対する影響ということにつきまして、どういう結果が生じまするか、結論を得ておりません。幸いに今申し上げました審議会において、医療費というものがどういうふうな構成になつて行くか、検討することにもなろうと思います。そこで医療費につきましての審議が行われました結果、ただいまの御賛同に公式にお答えできるような結論が出るのではないかと思います。それまで御猶予をいただきたいと思います。 —————————————
○堀川委員長 それでは次に、日程第一三三ないし一四〇、二二六、一六六、以上国立公園問題に関係の請願十件を一括議題といたします。まず紹介議員の御希望がありますれば、御発言を願いたいと存じますが、なければ政府の意見を求めます。
○飯島政府委員 文書表第一四八号、佐世保九十九島等を国立公園に指定の請願につきましては、従来五島列島、佐世保が軍港地帶になつておりましたために、自然景観の概要を調査する機会もございませんでしたが、最近軍港の転換その他の諸問題に関連いたしまして、比較的軍事施設の地域に自然景観の保持されている要素が多いということを、地元の佐世保市並びに長崎県からいろいろの資料を提出されたことによつて了知いたしたのでございまして、この点は至急に事務能力と比較調査の進度との調整によりまして、できるだけ現地調査の上、何分の処置を決定したいと考えております。 それから第一〇四四号、藝北公園を準国立公園に指定の請願につきましては、帝釈峡並びに藝北地帶の渓谷を中心とした自然景観地区を準国立公園に指定されたいという請願でありますが、この点につきましては、諸文献によつて明らかでありますが、はたして日本の自然景観を代表するに足る傑出した景観であるかどうかにつきまして、なお相当調査をする余地がございますので、至急に調査を進めて、措置を決定したいと考えておるわけでございます。 第一二四三号、妙高戸隠地帶を国立公園に指定の請願、これにつきましては、中部山岳国立公園を指定いたしまする際に、妙高並びに戸隠、赤倉スキー場等を国立公園の地域に編入した方が適当ではないかという意見もあつたのでありますが、糸魚川渓谷と姫川渓谷では若干自然景観を異にいたしておりますので、中部山岳国立公園指定の際には除外されたのでありますが、最近国際的スキーの利用、その他田口以西の地域が日本における最も降雪量の多い地方でもありますし、自然的にもウインター・スポーツとしての利用の点を考えますると、他に比較して傑出した自然諸条件を備えておると考えられますので、調査でき次第中部山岳国立公園の地域に編入することが適当ではないかと考えて、目下調査を進めておるわけでございます。 第一二七五号、皇居前広場に新憲法記念平和の鐘楼建立敷地借用に関する請願でございますが、皇居前広場は、現在公園として公共福祉用財産となつておりますので、この地域に憲法記念平和鐘楼を建設することが適当であるかどうかということは、さらに法律に基いて国家意思が決定すれば明らかになるわけでありますが、現在のところ平和の鐘楼と皇居外苑の国民公園としての運営との関連性が、はなはだ稀薄なものと考えられますので、この建立について敷地を借用することは、必ずしも適当ではないと考えておるわけでございます。 第一七七九号、伊豆七島及び伊豆平島一帶の区域を海洋国立公園に指定の請願、これは日本の南方亜熱帶地域の諸島嶼のうちで、自然的にまた地理的に考えて、海洋思想の普及、その他船に乘つて回遊する地域といたしましては、伊豆牛島から七島をまわるということが最も適当であつて、将来横浜あるいは東京方面に外人が来る際に、この地域にヨツトの施設あるいは利島に出ている温泉なんかを活用した方がいいではないかという意見がございまして、東京都において調査を進めておりますが、これまた事務的には陸上の施設と海上の施設を一貫した運営をしなければならないと考えておりますので、伊豆半島の南伊豆方面と総合的な一環として、海洋国立公園にできるかできないか、目下関係者の意見を徴しておるわけでございます。 第一九八二号、須賀の山を国立公園に指定の請願及び第二四六六号、帝釈峡と道後山及び比婆山を結ぶ地域に準国立公園に指定の請願、後者は、その渓谷並びに水蝕によつてできた土の橋が帝釈峡の特異なる景観を呈しておりますが、これらを至急に調査いたしまして、はたして国立公園として、その自然景観が国土を代表するに足る傑出したものであるかどうかということについて、前の藝北公園と同様に研究調査の必要があると考えておるのであります。須賀の山につきましても同様でございます。 第二四八二号、皇居前における観光ホテルの建設敷地変更に関する請願、これは皇居外苑の元法制局跡地に観光ホテルを約三十三億の外資導入によつて建設したいという、その敷地を他に移した方がいいではないかという請願でございます。これは現在公共福祉用財産として厚生省の所管になつておる地域と離れたものでございますので、少くともこの地域以外の公共福祉用財産に観光ホテルを設置することにつきましては、皇居前の一元的な総合的運営の点から考えて、必ずしも適当でないと考えますので、現在の敷地以外には敷地として適当な敷地はないと考えておるわけであります。 第二五七三号、木花村、都井岬間海岸地帶を準国立公園に指定の請願でありますが、これは青島から折生迫を通じて都井岬に至る海岸道路一帶を準国立公園に指定せられたいという請願でございますが、日本国内における臨海道路として最も発達しておる地域でありまして、熱帶的な植物景観も各所に散在いたしておりますので、これを道路公園というような着想を取入れて、臨海並びに層状節理の自然現象を国立公園として保護することが適当であるかどうかについて、現在調査を進めておるわけでございます。 —————————————
○堀川委員長 次は日程第二六九ないし二七四、進駐軍労務者の健康保險料政府負担額増額に関する請願六件を一括議題といたします。まず紹介議員の希望がありますれば、この際御発言を願います。
○青柳委員 この請願は、連合軍要員健康保險組合から出ておるものでありまして、その要旨は、連合軍要員健康保險組合は、昭和二十四年八月、事業主及び被保險者間の保險料負担割合を現行の一対一から三対一に変更しようと、その認可を厚生大臣に申請いたしましたが、事業主たる日本政府から承認せられない、特に大蔵省は事業主が政府である組合の保險料負担割合は、すべて一対一の同率を固執しておりまするが、これは国家公務員と同様である連合軍要員二十数万、その家族四十万の社会保障の見地から遺憾である、ついてはこの事項を即時実施せられ、この保險料負担額を、三対一に変更されたいというのであります。 この問題につきましては、政府の御意見を承るために御質問をいたしたいと思いますが、お許しを願えますか。
○堀川委員長 どうぞ。
○青柳委員 それでは御質問によりまして、続けて御当局の御意向を承りたいと思います。 まず第一に、事務費の問題でありまするが、現在の各種の健康保險組合におきましては、事務費に大体事業主の負担であると存じておりまするが、その実情について承りたいと存じます。
○河野(一)政府委員 健康保險組合の事務費につきましては、青柳さんのおつしやる点もございますが、必ずも組合の全額負担ではございませんで、国がたしか一人当り三十円の補助をいたしておると思います。しかしそれでは十分でないので、事業主の方からある程度負担しておられるというのが健康保險組合の一部の実情じやないかと思います。
○青柳委員 大体一般に健康保險組合におきましては、国からは一人当り三十円の事務費が補助されておりまするが、それだけでは足らないので、事業主において相当負担しておるのが実情であろうと存ずるのであります。ことにこの進駐軍要員の健康保險組合におきましては、その労務の特殊性といたしまして、進駐軍勤務者を健康保險事務に従事せしめることが認められないのであります、また組合員が全国に散在いたしておりまする関係から、どうしても各都道府県に健康保險のために專用事務所を設けまして、これに非常な経費を要しておるのが実情であります。一つの計算によりますと、一億一千万円以上もこれに現実に要しております。しかるに政府からの補助金はたつた六百万円というのが現状でありまして、これほど多額の事務費を負担する健康保險組合は他に類例がないと私は存ずるのであります。 さらに質問を続けまして、次は保險料に関する質問でございます。健康保險法の第七十五條によりますと、規約をもつて事業主の負担部分を増加することが認められております。しかもこの法律によりまして、現状におきましては、保險料は、被保險者の負担するものと事業主の負担するものと同額であるという組合よりも、事業主の負担する部分の方が多いのが現状であると存じまするが、一般の健康保險組合の実情につきましてお尋ねをいたしたいと存じます。
○河野(一)政府委員 先ほど事務費の点を申し上げたのでありますが、前年まで三十円でありまして、今年度予算からは四十五円というふうにふやしております。 それから一般の保險料を折半負担するというのでありますが、それは組合によりましては、事業主側において多く負担しておるものもあるようであります。しかし必ずしもそういうものばかりではございませんで、私も、実際事業主の方でよけい負担しておるのがどの程度あるか、ただいま明らかにいたしておりませんが、私どもいろいろ考えてみますると、健康保險組合といたしましては、進駐軍の組合というものは全国で一番大きい組合でありまして、これほどの要員を擁しておるところはほかにあるまいと思われます。組合の員数が少い場合におきましては、危險の分散という点からいいまして、非常に負担率が高くなるというのが普通でありますが、こういう大きな組合におきますると、事務費の点についても大分割安につくということもございます。それから危險負担についても相当分散されるということで、現在のところ折半負担でやつて行けるのではないかというふうに思つております。ことに進駐軍労務者は国家公務員ということになつておりまして、一般の共済組合との関連も考えねばならぬわけでございます。共済組合におきましては千分の二十二を負担しております。進駐軍関係のものはたしか千分の二十だと思いまするが、その点におきましてもまだ低いわけであります。そういう横のいろいろな関連から考えまして、今ただちに国庫側の負担をふやすというふうにも考えておらぬ次第であります。
○青柳委員 私はこの問題に関する質問を、この組合は健康保險組合でありまするから、健康保險組合の面からのみお尋ねをして行こうと存じております。また、ただいまは事務費について御説明がございましたが、先ほども申し上げましたように、全国にまたがる進駐軍労務者でありますので、各方面に事務所を分散しなければならないという点から考えますると、節約と言われましたが、節約にもならないのじやないかというふうにも存じておりまして、先ほどの質問をいたしたのであります。 健康保險組合におきましては、私どもの考えによりますると、保險料の負担はどうしても実際におきまして事業主の負担の方が多いのが大多数である、こう存じておるのであります。そういうところもあろうというようなお話でございましたが、私は事務費は大体の組合におきまして事業主負担部分が多いと存じておりまして、なおその点からも質問を続けて行きたいと存じます。 次に、各健康保險組合におきましては、いわゆる保健厚生施設を行つておりまして、これらの費用は事業主の一方的負担が実情として多いと思いまするが、その実情につきまして、どういうふうに考えておられますか、その点について伺いたいと存じます。
○河野(一)政府委員 民間の方におきましても、私ども手元に持つておりますのは、パーパーの負担のところも相当ございます。多いところもございますが、相当な大会社におきまして、半々に負担しておるのが多いと思います。 それから、いろいろな福祉施設でありますが、これは青柳さんはよく御存じのことでございますが、保險料の中に大体五%程度を福利施設にとるのが普通のように私は存じております。ただ最近社会保障の問題がなかなかうるさいと申しますか、問題になつて来まして、そういう見地からも、この点を相当拡充しなければならぬというような空気にはなつております。また相当な会社におきましては、事業主において單独にせられておるところもあるようであります。国の方におきましても、国鉄あるいは逓信というようなところにおきましては、官の病院を持つて、そうして割安に医療をやるというようなところもあるようでございます。労務者の福利施設としてどういうふうな問題を考えて行くかということは、今後の社会保障制度の一つの筋であろうと思います。いずれこの点について、本格的な問題を考えなければならぬと思いますが、それまでのところは、ただいまの態勢で考えて行かざるを得ないのじやないかというふうに考えておる次第であります。
○青柳委員 私は実は、実情をお尋ねしたのでありまするが、もちろんパーパーのところもありましようけれども、大多数は福利施設につきましても、事業主の負担が多いのが実情であろうと思います。もしその点が間違つておりますれば、御指摘を願いたいと存じます。 次に、特別調達庁の方にお尋ねいたしたいのでありまするが、昨年の八月に組合会議におきまして、事業主と被保險者との負担を三対一に変更する案が上程せられました。事業主といたされまして、特別調達庁側におかれましてもこの案に賛成せられましたる事実があるかどうかを承りたいと准じます。
○石破政府委員 青柳委員の御質問の通り、昨年第一回の組合会議を開きました際におきましては、多数をもつて三対一にするということを議決したような次第でありまして、賛成者の中には、もちろん事業主側の議員も、いわゆる選定議員もまじつておつたわけであります。
○青柳委員 厚生省にお尋ねいたしまするが、そういう決議は、厚生省に届け出しまして、厚生省で御審議になると思うのであります。そういう事実に対していかにお考えになつておるかということをお聞きしたい。
○安田政府委員 進駐軍労務者の健康保險組合は、健康保險法によりますところの健康保險組合でございまして、健康保險料率の点につきましては、千分の三十から八十までということになつております。但し労働者の負担分を三十より上げてはいかぬということになつておりますからして、事業主の方の負担が多くて、労働者の負担が少くなるというようなことが出て来ましても、もちろんさしつかえもないし、けつこうなことだと思うのであります。ただいくらそういう決議がされましても、この場合事業主でありますところの国の方で、それだけのものが出るということかはつきりいたしません限りは、私どもといたしましては、それをそのまま認めてやつて行くということはできぬだろうと思います。これは主として事業主でありますところの国、本日おいでになつておりますところの特別調達庁なり、あるいは大蔵省の方でおやりになつておりますし、他の一般の国の費用との振合い等もございましようから、そちらへひとつお願いしたいと思います。
○青柳委員 ただいまのお答えによりますると、事業主である国の方で出る範囲においては、事業主の負担が従業員の負担より増してもかまわぬというふうにとられたのであります。そこで大蔵省の御当局にお尋ねいたしまするが、本年度の予算におきまして、進駐軍労務者に対しましては、政府管掌の健康保險における事業主負担と同じように、千分の二七・五の政府負担の保險料を計上せられておるということに承知しておりまするが、さようでございましようか。
○河野(一)政府委員 さようでございます。予算としては千分二七・五であります。
○青柳委員 国庫の財政の模様によりまして、三対一の保險料の負担割合が実現しないといたしましても、先ほど来私が申し上げておりまするように、事務費において相当な負担をいたし、また保險料におきましても、他の健康保險組合におきましては、事業主の負担が非常に大きいのでありますが、この際事業主たる国におきましては、予算の範囲内におきまして、予算に計上されておりまする額、すなわち千分の二七・五の保險料をお支拂い願つて、そうして従業員の方は——この進駐軍労務者はいつ解雇されるかわからないような状態にもあるのでございますしる、また一般に労務者のふところぐあいは非常に悪いのでありますから、こちらの方は従前通り千分の二二でがまんをしていただくというふうなお考えを、実行に移されることはでき得ることだと存じます。これが本請願のほんとうの趣旨でございます。この点につきましては、政府御当局におきましても、何とぞ十分好意のある御考慮を切にお願いいたしたく、その点につきましての御意見を承らしていただきたいと思います。
○河野(一)政府委員 いろいろ御意見もございましようと思います。進駐軍労務者、公団の職員、これは国家公務員法で公務員になつております。特別職ということになつておるのでありますが、公務員になりますと、やはり一般の公務員と同じような振合いをとらなければ、ここだけの——進駐軍労務者だけの問題として考えることも、ちよつと国庫の立場としてはできにくいかと思うのであります。同じく健康保險の組織をとつておりますものに公団がございます。公団も同じようにパーパーでやつておると存じておりますが、政府の一般の共済組合職員も当然パーパーであります。この政府の方の割合をふやすかどうかという問題は、やはり共済組合制度自体をどういうふうに考えておるか、民間とつり合いをとるか、あるいは政府一般職員の方につり合いをとるかというけじめだけの問題でありますが、共済組合制度につきましては、今度いろいろ検討を要する点もございます。そういう機会においてよく研究いたしまして、善処いたしたい。こう考える次第であります。
○青柳委員 ただいまお答えがあつたのでありまするが、私はこの際、政府御当局、関係の御当局は、——この席にも全部網羅して御列席でありますが、進駐軍労務者をその健康保險組合でもつてやつて行くならば行くように、もし公務員と同じように取扱うならば、公務員の共済組合に入れて、ほんとうの公務員と同じような保護をせられるように、いずれかをとられるのが政府のとるべき態度であると、私は固く信ずるのであります。ただいま主計局長さんから御考慮されるということがございました。そういう点も合わせまして、将来お考えのほどを切にお願いいたします。
○堀川委員長 ほかに御質疑はございませんか。
○苅田委員 同じ件で御質問申し上げたいのです。ただいま大体青柳委員が御質問なすつた趣旨と同様なわけなのですが、国家の方で予算は三対一の比率で一応計上してあるけれども、それが三対一の比率では実現できないとおつしやる。それで現在の進駐軍労組の健康保險組合の経理状態は、赤字が出ておるというような状態であるのでしようか、どうでしようか。それともそういう経理状態は赤字になつていないという状態でしようか。その点をひとつお聞きしたいと思うのですが……
○石破政府委員 保險組合の経済という点でありますが、昭和二十四年度はこの組合の初年度でありまして、従いまして健康保險の制度ができたということを被保險者一般に周知徹底することが十分でなかつた点もあるかとも思いますし、それからなお医療費の未拂いというような点で、まだ未計算の分もありますし、そういうようなことがありまして、初年度をもつて今後の全部をはかることはむずかしいかと思いますが、昭和二十四年度におきましては、歳入の約一割以上が翌年度に剩余金として繰越しされる、かような状態にありますから、御承知願います。
○苅田委員 そうしますと、大体現在ぐらいの收入があれば、二十五年度の健康保險組合の経済も、大体赤字なしにやつて行かれる、そういうお見通しはお持ちになれるわけだと思いますが、いかがでしようか。
○石破政府委員 お答えいたします。先ほどお答えいたしました通り、二十五年度は歳出面がまだもう少しふえるであろうというような見込みがありますので、これで十分やれるとは思つておりません。二十五年度は相当経済もきゆうくつになるかと思つております。なお連合軍要員健康保險組合におきましては、いわゆる健康保險の法定給付のほかに、附加給付といたしましていろいろの給付をやつております。そういう関係がありますので、足りるとか足らぬとか申し上げましても、一応どんどん附加給付の制度を創設して行きますれば、これは赤字になつて参ります。それを削つてしまいますれば、黒字になつて行くというような状況であります。いずれにいたしましても、現在のままで行きますと、二十五年度におきましては、二十四年度よりも相当苦しくなるであろう、かように考えております。
○苅田委員 二十五年度は、積極的に前年度よりもよけいな收入を健康保險に見込んでおられますか。
○石破政府委員 二十五年度の保險組合の予算におきましては、歳入の方は、二十四年と同じ見積りにいたしております。ただ二十五年度の国家の予算におきましては、保險料の政府負担分を二七・五まで組んでいただいておりますので、被保險者の保險組合の保險料等におきましては、事業主と被保險者が折半でやつて行くという範囲内におきまして、あるいは保險料を少し上げるというような問題も起るかと思いますけれども、ただいまのところはそういうことは考えておりません。
○苅田委員 そういう御事情を伺つておりますと、大体二十四年度の歳入の程度では、相当苦しくなるかもしれないけれども、本年度はやつて行けないこともないというような御事情のように伺うわけなのです。そうとすれば、もうすでに予算的な措置は、国費の方では保險者と被保險者側でもつて三対一の割合でとつてあるといたしますれば、先ほどから青柳委員も話されておりますように、請願の趣旨の通り三対一にしましても、問題はただ政府職員との待遇上の権衡という点だけに私は帰着すると思うのです。そういう点でしたならば、私はやはり進駐軍労組としては言い分があると思うのです。進駐軍労組の方は、健康保險にかかつておりましても、結核等になればすぐその場で解雇されてしまう。ところが一般共済組合員であれば、六箇月なりあるいは場合によつては一年なり猶予期間もあるわけなんで、そういう点ですでにほかの点の待遇が違つておるのでありまするから、料金だけの点で公労員との待遇の均衡ということを言うのは、はなはだおかしいと思うのです。その点いかがですか。
○河野(一)政府委員 二七・五と予算で一応計上いたしましたのは、折半という原則でやつてあるわけなのであります。先ほど特別調達庁からのお話がございましたが、健康保險組合の給付というのは、長い間を見ませんとなかなかそのバランスがはつきりいたしません。ことに最近におきまして、非常にその医療の内容も徹底いたしましたし、それからこれは公務員の生活の実情もございましよう。非常にその給付がふえて行つているような実情であるのであります。一般の国家公務員の共済組合でも多少そういう事情はございます。それから進駐軍の労務者につきまして、多少前年度は余りましたけれども、昨年はことに開設早々でありまして、必ずしもそれでやつて行けるというふうな自信もないというので、もし保險経済のバランスをとるという意味からしまして、多少ふやしておいたというのが実情であります。それでありまするから、折半の原則というものは一応この際は立てて参りたい。予算上にあるから、これは使つてもいいということでなしに、やはり一般と同じような建前で行くのが、権衡をとるゆえんであろうと思います。従つて進駐軍労組の方で保險料を上げられるということになりますれば、それに応じて上げるという建前を現在のところではとつて参りたいと思つております。
○苅田委員 政府のそういう御意向はよくわかりますが、私の質問いたしましたのは、ただ保險料金だけを他の共済組合並に取つても、あとの給付の点で、今説明されましたように、進駐軍労務者はほかの共済組合の一般職員とは、進駐軍関係の雇用者という点からやはり不利益な点があるというので、そういう点を考えられれば、特別の給付の面において利益があるのだからといつて、ただ料金だけを同じように取立てるということは、不合理じやないかということを言つておるわけです。
○河野(一)政府委員 進駐軍労務者の方が、一般の国家公務員より不利であるということを前提としてお考えになつておるのかとも存ずるのでありますが、私どもは必ずしもそう見ておりません。これはいろいろ見方がございますが、たとえて申しますれば、給與ベースなんかにいたしましても、おそらく八十円以上になつておると思います。一般の政府職員は六千三百円ベースであります。実際は六千七百円程度になつておりますが、そういう点において違います。それからいろいろな附加的な給付が非常に多いのでありまして、進駐軍特殊労務者は、そういう関係で給付の点におきましても大分違つております。結核の場合の給付につきましても、一般職員と同じように取扱つております。原則的には全然同じようであります。従いまして勤務がつらいとかいろいろなことはございましようけれども、非常に不利な点に立つておるというようにも信じておりません。従いまして、これは国家公務員と仕事も違いますし、待遇も違いますので、一般職員とは違いますけれども、いろいろ不利な点を申し立てればきりはございませんが、ただいまのところ、国家公務員として同じように取扱われているからには、やはり同じように扱うのが権衡上適当であろう、こういうふうに申すわけであります。
○苅田委員 議論はあまりしたくないわけなのですけれども、私が申し上げているのは、一般の労働條件のことを言つておるのではなくて、健康保險の点だけについてお話しているわけなのです。これらは青柳委員も言われた通りなのです。それで結核の点について同じだと言われたのですが、私が聞いたり調査したところによれば、違つておる。つまり普通の健康保險であれば、病気になつても解雇ということは見ないはずなのです。ところが進駐軍の労務者に限つては、結核ということになれば、すぐその場で解雇ということになつておる。そういう点が非常に違う。そういう健康保險適用上の違いを申し上げておるわけなのです。
○石破政府委員 御意見の通り、進駐軍の方は、結核になりますと即日解雇するというのが実情であります。ただ健康保險におきましては、当初若干の手違いはありましたけれども、健康保險法に認めておりますところの継続給付、結核でありますと、たしか二年間というものは解雇後も継続して給付を受け、医療をすることができるというような制度をとつて参つております。
○苅田委員 ただいまの御答弁のことにつきまして、私の方もなお事情について明らかでない点もありますので、この席でさらに御質問申し上げることはいたしませんけれども、やはり請願の趣旨については、これは自由党の青柳委員からもお話になつた通り、現在の普通一般の健康保險の、われわれが実情として知つておる点から言えば、確かに進駐軍労組の人たちが受けておられる條件というものはよくないように私も思います。この点さらに十分御研究の上、請願の意のあるところをくんで、善処していただきたい。この問題につきましては、私の方でも研究いたします。 —————————————
○堀川委員長 それでは次に日程第六一ないし一〇三、第一九九ないし第二二三、第二四四、第二四五、第二四七、第二四九、第二六七、第二六八、日程追加第一、以上七十五件、社会保險問題に関する請願を一括議題といたします。まず紹介議員の御希望がありますならば、御発言を願います。
○青柳委員 これは先般も一応問題になつた請願と同様な請願でございまするが、入院料の問題であります。ここにありまするのは、第一一一号の加藤という人の請願でございまするが、現在の健康保險診療報酬は、昨年十月以来すえ置きのままであるが、物価の高騰によつて、人件費その他経費は膨張して、大幅の経営費の増加となつておる。これは私設の結核療養所であります関係から、山間僻地にあるのに、入院料以外の診療報酬をほとんど期待できないのであります。病療設備はおろか、人件費さえも支拂い困難の現状である。その上医療法の実施によりまして、所定の設備と人員を要することになりましたので、極度の経営難に陷つておる。ついては健康保險による入院料を適正増額してもらいたい、こういう趣旨でありまするが、この入院料の適正増額の問題並びにその他の施策によつて、この私設の療養所を助ける方途についてお考えを願いたい、こういう趣旨であります。
○堀川委員長 この際政府の御意見を求めます。
○安田政府委員 健康保險診療報酬の中で、入院料を上げてもらいたいというような請願でございますが、この点につきましては、私ども従来から研究いたしておるのでありますが、保險経済の現状、その他の関係から、まだ結論に至つておりません。もう少し研究さしていただきたいと思います。 —————————————
○堀川委員長 それでは次に、日程第一二三ないし第一三二、第二四六以上公衆衞生問題に関係ある請願十一件を一括議題といたします。まず紹介議員の希望がありますれば、この際御発言を願います。
○丸山委員 日程第一二四の新潟県下のつつが虫病予防組合事業費国庫補助に関する請願について、ちよつと御紹介したいと思います。 この請願は新潟県下のつつが虫の被害地帶三十数箇村でこしらえておりまするつつが虫病予防組合からの請願でございまして、組合長の松田弘俊君ほか七名の町村長からの請願でございます。御承知のように、つつが虫病は新潟県特有の地方病でございますが、これが従来非常に死亡率が高い危險な病気でありますために、その被害地帶には農民が立ち入ることを非常に恐れていたわけであります。つつが虫の被害地帶は川の沖積層でございまして、非常に地味のよろしい、作物のよくできる場所であります。その場所を、つつが虫を恐れて、開墾もせず放任してあつたために、国家が食糧増産上において非常な損失をしておる。つつが虫を予防する点において、この組合の費用が欠乏しておるから、それに対して国庫の補助をせられたいというのが趣旨でございます。これは実情を申し上げますと、食糧の増産のために、二十三年度においては、農林省から、特別増産費の方面から八十万円であつたかと思つておりますが、補助金をいただいておつたことがあるのであります。しかし事は増産ということに直結するのみならず、厚生関係にも重大な関係を持つて直結すべきものでございますから、厚生省方面の費用で、地方病予防費であるとかいうような方面から、これに補助を出していただきたい、こういう趣旨でございます。今までのこれに対する組合等の助成について、どういうふうにお考えになりまするか、ちよつと所見を承りたい。
○三木政府委員 つつが虫病防遏の予防組合に対する国庫補助の件でございまするが、これは組合に対しては、遺憾ながら現行法制のもとでは補助金を出すことができないのでございます。市町村というような形でやりますれば方法がございまするので、いずれ具体的にまた御相談を申し上げたら、可能な問題であると思います。 なおこのつつが虫病につきましては、クロロマイセチンという薬が出て参りまして、二、三日の間に百パーセント完全になおるというような状態になりましたので、従前とはその様相が非常にかわつておるのでございます。しかし、さりとて予防をやらないで荏苒と罹患するのを待つという手もありませんので、予防組合の仕事につきましては、私どももしつかりやつていただきたい、かように考えております。組合補助につきましては以上申し上げましたような次第でございまするので、何らかやり方を考慮いたしたい。かように考えます。
○丸山委員 予防組合なるものに補助ができないということを承つたのでありますが、実はこの組合は各市町村長がつくつておる連合体を組合と称しておるのでございまして、事実上事業は市町村がやつておるのでございますから、その点ひとつ御考慮くださいまして、しかるべく御善処願いたいと思います。 —————————————
○堀川委員長 次に、日程一四一ないし一九六、二二四、二二五、二四八、二五〇ないし二六三、追加日程第二、第四、以上七十五件の医療制度関係の請願を一括して議題といたします。まず紹介議員の御希望がありますれば、この際御発言を願います。
○青柳委員 二つほどあるのでありますが、一つは保健婦助産婦看護婦法の一部改正に関する請願であります。これは日本助産婦、看護婦、保健婦協会からの請願にかかるものでありますが、その要旨は、保健婦助産婦看護婦法によれば、看護婦に甲と乙との区別があつて、乙は急性かつ重症の傷病者並びに褥婦の看護に従事することができないことになつておりますが、重症、軽症の決定は容易にできるものでなく、また甲種看護婦のもとに乙種看護婦が就業するということは、乙種看護婦をして卑屈感を持たせ、看護業務の円滑な向上を妨げるものであります。ついては甲種、乙種の別なく、甲種看護婦と同等の教育内容を有する者のみを看護婦と認められたい。なお資格既得権者に対しては、試験の適用なしに甲種と同等の内容を持つものと認められたい、こういう趣旨であります。
○堀川委員長 どうぞ政府の御発言を願います。
○久下政府委員 請願の御趣旨は、現在の甲種乙種の区別があります看護婦制を改めまして、甲種一本にしてもらいたいという趣旨のようでございます。 この問題につきましては、実はいろいろな見方があるのでございまして、ただいまの請願にあるような見方も、私ども全然否定すべきものでないと思うのであります。もともと乙種看護婦制度を甲種と並列して設けました趣旨は、わが国の実情から考えまして、看護婦の充足が十分に行かないであろうという見地から、それを重く考えまして設けたのでございます。二本の制度を設けます以上、その間に御懸念のような問題が絶無とは申せないと思うのであります。それにもかかわらず、看護婦充足の必要性から、現在と大体同じ程度の看護婦制度を並列して残すという考えでやつておるのであります。実はまだ看護婦法も全面施行になつておりません。学校指定に関する規定だけが現在施行されておりまして、本年の九月一日以降、看護婦に関する法律の新しい規定が全面的に施行される段階でございます。目下各方面におきまして、甲種、乙種の養成所の指定の要望が出ておりまして、これを審査いたしておる段階でございます。今後も続続と出て参る見込みであります。問題は、私どもとしては、あくまでも看護婦の質の向上ということもありますけれども、同時にまた必要な看護婦の数の確保ということも大きな問題でございまして、その辺のところから、もうしばらく現行の制度の推移を見たいと思つております。もとより現行制度におきましても、今日の看護婦養成所の資格申請の出方が非常に少うございまして、ただいまの見通しでは、十分に補充できるかどうかは多少心配をしているところでございます。看護婦制度につきましては、それらの点をも十分にらみ合せまして、検討はいたしておるのでありますけれども、しかしながら制度としてまだ施行になつておりません段階において、あまり根本的な問題にまで触れる段階ではないというふうに考えて、研究をしつつありますが、結論的にはただいまそういう考えでおります。 —————————————
○青柳委員 次に、国立大阪病院白浜分院を田辺市に移転反対の請願であります。これは田辺市の国民健康保險関係の団体である紀南保健協会長から出ておるものであります。 この要旨は、田辺市は、昭和三十四年西牟婁郡白浜町にある大阪国立病院白浜分院を田辺市に移転するために、千二百万円を起債して、国庫に寄附する案を可決いたし、同病院の移転に努力されておりますが、田辺市にはただいま申しました総合病院として完備した紀南病院が現存いたします。これは数箇所に分院診療所を設けまして、西牟婁郡内町村の国民健康保險組合を主体といたしまして、これに農業協同組合の資本を仰いで、一貫した総合的な方針のもとに運営されておるのであります。同市のような小さい地域に二つの総合病院を持つことは不用であり、かえつて国民健康保險事業の健全なる発展に支障を来すものでありますから、白浜分院の田辺市移転はどうかやめていただいて、総合病院の適正な配置を考慮せられたい、こういう趣旨であります。
○堀川委員長 政府の御意見を求めます。
○久下政府委員 白浜にありまする国立病院を田辺市に移しますことにつきましては、この請願の要旨にございまするように、私ども国立病院の関係者といたしまして、地元のお話を伺つて、今実はその点で仕事が進みつつあるところであります。これをいたしますためには、確かにお話のような点がございますので、私の方といたしましては、責任者である主務の課長を現地に派遣をいたしまして、各方面から十分な検討をいたしますとともに、和歌山県当局、田辺市当局といろいろ打合せをいたしたのであります。 まず田辺市にあります現在の国立病院は、規模もそう大きくないものでありますし、二面におきましては、あの地区にはその一つの病院があるだけでありまして、その背後地等を加えますると、二十四、五万の人口がこの病院を利用することになります。二つ病院がありまして、決して多過ぎるということはないというふうに見て参つておるのであります。この点につきましては、県の責任当局とも打合せまして、何ら異存がないということに相なつております。知事以下和歌山県当局者も、全部この白浜分院を田辺市に移転することに賛成をしておると私は承知しております。 なお地元の田辺市におきましては、理事者はもちろんでありますが、田辺市議会におきましても、全員一致をもちましてこの決議をいたし、私どもの方に要望して来られたようないきさつで、私どもといたしましては、受身のような立場で、ただ御懸念のような点を心配しながら、これに最後的には同意したというようなことでございます。 これは病院の立地條件から申しましても、利用いたしまする人口の背後地の関係から申しましても、決して御心配のような点はないと思いますし、まただいまの段階におきましては、地元がさようなところまで進んでおりますので、私どもの立場からこれをやめることはできないということを、御了承いただきたいと思います。
○青柳委員 現在社会保障制度がどうしても実現しなければならない段階になつております。ことに医療設備の普及、整備につきましては、真劍に社会保障制度審議会において審議が進捗しておるのでございます。ところで国民健康保險は、社会保障制度の基盤となる制度であると私どもは存じておるのでございます。しかもこの国民健康保險制度によりまして経営しております紀南病院の組織は、各関係町村に診療所として手足を持つておりまして、しかもその中央病院としての存在であるという、国民健康保險の面から見ました場合には、非常におもしろいと申しますか、有益なと申しますか、将来かかる形態でありたいという病院であります。これが白浜病院ができましたために、経営困難ということに相なりましては、将来社会保障制度をどうしても打立てなければならない際におきまして、非常に遺憾な点であると存ずるのであります。ただいまお話がございましたが、十分その間の調整をはかるように、適切な御措置を願いたいと存じます。ことに現在の日本では、適性な医療施設の配置を考えなければならないときでありますので、何とぞこの具体的な事例につきましても、国民健康保險関係の病院、診療所が、これがために従前よりも悪くなるということは、社会保障制度への進展の道にある日本といたしまして、非常に考えなければならない問題と存ずるのであります。たびたび申しまするが、その間の調節につきましては、適切なる御措置を何とぞお願いいたしたいと思います。 —————————————
○苅田委員 まず日程第一八七の、国立福島療養所内の民主化促推に関する請願でございますが、これは福島療養所内に、せんだつて起りました火災のあと発生しました不正の問題、また療養所内の非民主的な運営の問題について請願が出ておるのでありまして、私もこの委員会で詳しく御説明も承りたいと思つておつたのでありますけれども、請願者の方から、すでに医務局の方にこの陳情をして、そして善処方の確約を得たという知らせがあるものですから、きようは時間もございませんので、ただ、さらに医務局次長の方からその促進方について御確約を願うだけで、この詳しい御説明は略します。その点はどうぞよろしくお願いいたします。 それから次に、これは請願の事項として出ていないのですけれども、関連して医療制度に関する問題として一点だけ御意向を承りたいと思うのです。これは今度公職選挙法の改正に伴いまして生じました問題なのです。御承知のように、今度からは国立病院なり療養所なり、長期の療養者は本籍地が別個にあり、そちらに家族とおぼえる人たちがいたような場合には、現住所でなくて本籍地で選挙をするというような建前になつておるわけなのです。これに対しましては、質問書によつて、もしも本籍地に同様な身寄りがない場合には、現住所の療養所なり国立病院なんかで選挙してもいいという政府からの御答弁があるわけなのです。それらの御答弁があるわけなのです。それに対しまして、一つ問題なのは、癩療養所の問題なのです。御承知のように癩療養所の患者は、ほとんど原籍を隠して、郷里には秘密で療養所の中に入つておる人たちなのです。こういう人たちが選挙に際して原籍でなければ投票できないということになれば、これは選挙法にも書いてあるように、明らかに本人の選挙権を抑圧するようになると思うのです。癩療養所の場合には、特に現住所において日本国民としての当然の選挙権を行使するようにはかられるのが当然である、そういうふうに私は解釈できると思うのでありますけれども、この問題について療養所内の患者さんが非常に心配しておられるので、医務当局としての見解を伺つて、そして法務局なり選挙管理委員会の方なりに、そういう一括的な処置をお願いしていただきたい、かように思うのです。その点について医務局次長の御意向を承りたいと思います。
○久下政府委員 まず福島療養所に関しては、承知いたしております。私の方も関係をいたしつつ、東北の出張所長が任責を持つて解決をするようにいたしております。 それから癩療養所等におきます入院患者の選挙投票のことでございます。お話の点は、いわゆる不在投票制度に関係をすることであろうかと思うのでありますが、私も実はそれ以上のことを、選挙法の内容は詳しく存じませんので、あるいは的がはずれるかもしれませんが、不在投票の点につきましては、すでに選挙管理事務局の方からも私の方に話合いがございまして、全国的にこれに協力をするようにということを通知いたしておる次第でございます。両局長の連名で出してございます。これはまずベツド五十以上を持つておりまする病院におきましては、極力選挙管理者を置いて、そうしてそこで不在投票ができるように、そのための医師、歯科医師等の証明書につきましては、できるだけ便宜を與えるようにという趣旨の指示をいたしております。同時に私どもといたしましては、医務局で管理をいたしております病院、療養所につきましては、さらにその点を付加いたしまして、大体大きな施設が多うございますので、ここに投票箱を置きまして、患者が入院した病院、療養所で投票のできるように、またそういう措置をいたしますために必要な証明書につきましては、無料でやるようにというような指示をいたしているのでございます。そういうことで大体御趣旨に沿えるような措置がとれるのではないかと思つております。
○苅田委員 私は、ほかの場合はそういう不在投票でもつて、こちらから向うの選挙区に投票するやり方でいいと思うのですけれども、癩療養所の場合には、やはり原籍地の方には癩療養所に入つているということを隠しておきたいという建前で、現住所を選挙区にして投票さしていただかなければ、やはりこれは棄権することが普通になつて来ると思うのです。そういう点で、これはもう家族、本籍もこちらに移したと同様な人たちなのですから、そうした本籍が向うにないと認められるので、療養所に入つている者、また向うに家族等と見られるような者がいない場合には、当該療養所の中で現住所でもつて投票できるという、質問書に対する御答弁がありますので、それをぜひ癩療養所の場合には時に適用してもらつて、不在投票という形でなしに、現住所を原籍と認めた投票が行われるようにお願いしたいと思うのです。そうでないと、結局公職選挙法にある、決して病院内の居住者、そうした人たちの選挙行使権を抑圧するものでないという一條にも、私はもとるように思うので、そういう点についての特別な御考慮をお願いしたい、かように思つておるわけなのです。
○久下政府委員 不在投票の点だけお答え申し上げましたが、そういうふうなこともございますれば、私どもとしてはあくまでも長期入院患者が選挙権を行使することなくこれを棄権するというようなことのないように、できるだけの便宜をはかるつもりでおります。精神としては完全に御趣旨に一致しておりますので、そういう向きがありますれば、そういう道につきましてさつそく処置をとりたいと思います。 —————————————
○堀川委員長 次に、日程第一〇四ないし第一二三、青少年飲酒防止法案に関係のある請願十九件を一括議題といたします。政府側の意見を求めます。
○三木政府委員 未成年者につきましては、飲酒が心身に有害であるとうことは、これは論ずるまでもないところでございまするので、現在法律をもつてこれが禁止をいたしてあるのでありまするが、御請願の青壯年につきましても、心身のためにも、社会風教のためにも、飲酒はできるだけ避くべきものであるというふうに私どもは考えておるのでありまして、従いまして、この法律を制定したいという御趣旨に対しては、私ども反対する理由はもちろんないのであります。ただ問題はきわめてデリケートな問題でございまして、法律をもつて強制するということはなかなかむずかしいのではないか、むしろ教育によつてやつて行くというのが建前ではないかと私ども考えております。かりに本法が施行せられます場合を考えてみますると、施行上の問題がいろいろと出て参りまして、法の威信に関するというような点も保しがたき点がございますので、私どもといたしましては、これは法による強制は避けるべきではないか、かように考えておる次第であります。 —————————————
○堀川委員長 次に日程第一九七、一九八、以上婦人兒童問題の請願二件及び日程二六四、二六五、追加日程第三、引揚問題に関係のある請願三件を一括議題といたします。政府の御意見を求めます。
○高田政府委員 私どもの関係は、新宮市と、それから熊本県の天草郡本渡町といいますか、そこに母子寮を設置してくれという御請願のように承知いたしております。いずれも必要性は十分に認められておるところだろうと私ども考えます。ただ予算の関係その他で、ただちにそれが実現し得るかどうかということについては、何とも申し上げかねるかと存じまするが、事柄の必要性は十分認められてしかるべきだと思うのでございます。
○安福説明員 御請願の四六二号に関してでございますが、帰郷旅費の増額につきましては、昨年の十二月から、従来一千円でありましたものを一千円ないし三千円に増額いたしたのであります。 それから越冬被服等につきましては、これは一般の生活保護制度等で、引揚者の中で保護を要する状態にあるような方々に対しては、その施策が講ぜられておるのでありますが、引揚者として特に特殊性の強い一般邦人につきましては、応急家財といたしまして、被服その他の応急家財を支給いたしました。本年度もできることならば、昨年度より單価を若干上げまして支給いたしたいと存じております。 職業のあつせんにつきましては労働省で所管いたしておりますが、引揚援護庁におきましても、引揚者の特殊事情に応じまして、実質的な特別な扱いをしていただくように御連絡もし、労働省におきましては各職業安定所を御指導願いまして、その線に沿つて就職あつせんをお願いしておるのでありますが、この就職のあつせんは、公共職業安定所のみでいたしますことも、なかなか困難でございますので、地元の援護、開拓等につきましても、各府県、市町村等と連絡をとりまして、できるだけ就職の機会を與えられますように努力をいたしておる次第でございます。 住宅につきましては、昨年度約一万二千戸の引揚者住宅を設置いたしまして、本年度におきましても、引続き約五億円の予算を計上されておりますので、これが建設につきまして、着々事業を進めておる次第でございます。 生業資金につきましては、昨年度七億円の貸付をいたしたのでありますが、今年度は八億円の目標をもちまして、貸し付けるべく着々進めておる次第でございます。 資材の保証という点でございますが、御承知の通りいろいろの資材は経済界の変遷によりまして、いろいろ商売を始めたり、資材は非常に潤沢になりつつありますので、この点は、過去においてはともかくといたしまして、将来におきましては逐次よくなるのではないかと思つております。御了承願います。 —————————————
○堀川委員長 それでは次に、日程第二二七ないし二四三、追加日程第五ないし第一〇、以上社会問題に関係のある請願二十二件を一括議題といたします。紹介議員の説明を願います。
○青柳委員 いろいろありますが、一点だけ請願をこの際説明いたしたいと存じます。民生委員の機能充実に関する請願であります。 この請願は、全日本民生委員連盟会長の原泰一氏から提出にかかるものであります。その要旨は、民生委員は、生活保護法の運用について、従来市町村長の補助機関として、要保護者の発見及び援護補導に盡して来たのでございまするが、今回行われんとしておりまする生活保護法によりまして、これが市町村長の協力機関となつたのでありまして、より適正妥当なる方式によつて、民生委員の積極的協力を求める必要が新しく出て来たわけでございます。ついては生活実情調査、保護の申請の介助、保護の方法と程度に関しましての意見の具申並びに内容についての審議、保護開始後の生活指導等につきまして、民生委員の機能を充実する明確な方針を確立せられませなんだ際には、過渡期におきまして、いろいろな問題が起ると思うのであります。それらの点につきまして、政府御当局は十分お考えになられておるはずでございまするが、いかなることを、いかなる方式でもつてやられようとするか、その点につきまして承りたいと存じます。 大体そういうようなことが、この請願の趣旨であろうと存じます。
○堀川委員長 政府側の意見を求めます。
○小山政府委員 ただいまのお話のありました民生委員の機能充実に関しての考え方は、ただいまのお話とまつたく同様に考えております。今回の生活保護法には、公の立場において民生委員が関與する場合の原則を書いておりますが、民生委員と生活保護制度ないしは兒童福祉制度とを含めました公的扶助の関係は、單にこれに盡きないのでありましてこれ以外に民生委員が有志として、ボランティアとして協力すべき余地は非常に多いのであります。従いまして、今後はこの面における協力をますます充実、強化するということにいたしたいと思つております。その場合の協力方式等につきましては、過般の全国民生委員大会等においても研究されておるわけでございますが、逐次そういつた結論を明らかにいたしまして、これに従つてはつきりやつて行くようにいたしたい、かように考えております。
○青柳委員 この点につきまして、なお承りたいのでありまするが、今後の民生委員のあり方について非常に重要な問題でもありまするから、この際政府の考えておられまする点を、明確に全国に通達する必要があると存じまするが、その御用意があるかどうか、承りたいと存じます。
○小山政府委員 ただいまの点は、生活保護法案の審議の際にも、本委員会において強く御指摘のありました点で、生活保護法における考え方が、十分理解されないままに反対されているという傾向もないでもなかつたのでありまして、この点は政府側といたしましても非常に遺憾を感じておつた次第でございます。そのような意味合いにおきまして、生活保護法が成立いたしましたならば、これを機といたしまして、今後のあり方について、はつきりとした方針を、文書で地方に徹底させる。そうして今後ますます協力していただける余地があるんだということ、及びどういう方法で協力してもらうかということを、はつきりしたいとこういうふうに考えております。
○堀川委員長 以上で本日の請願日程及び追加日程の請願につきましては、全部一応審査を終了いたしました。 本日はこれをもつて散会いたしまして、次会は明日牛後一時から理事会、二時から委員会を開くことにいたします。 午後四時十八分散会