厚生委員会 第27号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1950/04/14
会議録
○堀川委員長 これより会議を開きます。 前会の委員会において地方税法案に関する件につき、地方行政委員会に申入れをなし、その申入れの手続に関しては委員長に御一任願つたのでありますが、その修正申入れを昨日作成し、地方行政委員会の委員長及び委員に配付いたしました。念のため申入れ文を朗読いたします。 昭和二十五年四月十三日 厚生委員長 堀川 恭平 地方行政委員長中島守利殿 地方税法案に対する申入れの件今次の地方税制改正中厚生行政に関する事項についての当委員会における調査の結果に基き、次の修正意見を申入れる。 主 旨 社会保障制度確立の要最も急を要する今日、社会保険事業、社会事業等の見地からして、今次の地方税改正には、未だ極めて不合理、不均衡の点がある。 修正意見及び理由 一、附加価値税において (1) 健康保險組合、同連合会並びに国民健康保險組合(代行組合を含む)同連合会の行う社会保險事業は非課税とすること。 (2) 医師の診療収入中、社会保險診療報酬分に対しては、特別の税率を設けること。 (理由) (1) 健康保險組合及び同連合会並びに国民健康保險組合(代行組合を含む)及び同連合会の行う社会保險事業は、元来政府又は市町村が行うべき事業を代行するものであるから、第二十四条第一号の公営事業と同様当然非課税とすべきものである。 (2) 健康保險及び国民健康保険等の社会保險事業は、現在財政難の実情にあるが、その診療報酬単価は本事業の建前上極めて低廉に据置かざるを得ないのである。 しかるに本税においては、従来事業税の性質を有する特別所得税において、必要経費として控除せられていた人件費は、第三十条第七項に所謂特定の支出金額とならぬため、課税標準から控除されないこととなり、一点単価を決定する因子に変動が起るため、その修正が必要となつてくる結果、社会保險経済を一層困難に陥れることとなる。よつてこの結果を防ぐ意味において社会保険診療報酬分については特に低率の税率を設ける必要がある。(第三十二条第二項参照) 二、固定資産税において健康保険組合、同連合会及び国民健康保險組合(代行組合を含む)同連合会の行う社会保險事業用に直接供する固定資産は非課税とすること。 (理由) 一の(1)におけると同様の意味において、これらの固定資産は第三百四十八条第二項第一号の公用又は公共の用に供する固定資産と同様に扱うべきである。殊に同条同項第九号において社会事業等の用に供する固定資産が非課税と明定されておる以上社会保障制度の確立の要望せらるる今日特にその必要がある。 三、市町村民税において六十五歳以上の老齢者であつて十八歳未満の子または孫のみを有する場合又は総所得金額年十万円未満の者は非課税とすること。 (理由) 寡婦であつて十八歳未満の子を有する場合又は総所得金額が年十万円未満の者に対しては第二百九十五条において非課税の特典が與えられているが、六十五歳以上の老齢者であつて十八歳未満の子又は孫のみを有する場合又は総所得金額が年十万円未満の者も寡婦同様の悲惨な境遇にあるものであるから同様の趣旨において非課税とすべきである。 四、市町村の目的税として国民健康保險税を創設すること。 (理由) 国民健康保險事業の危機は主としてその財政面にあり、その財政を確立して本事業の崩壊を未然に防止することは、社会保障制度確立の強く要望せらるる今日緊急の要務である。よつて従来の保険料を当該市町村の目的税たる国民健康保險税に改めて国保財政の堅実化を図る必要がある、(第五条第四項、第七百三条参照) かような文面を申入れることにいたしましたから御了承願います。 —————————————
○堀川委員長 それでは次に精神衛生法案を議題といたします。本法案は前会において質疑を打切つておりますので、これより討論に入ることにいたします。丸山委員。
○丸山委員 ただいま議題となりました精神衛生法案につきまして、自由党を代表いたしまして賛成の討論を行わんとするものであります。 本法案は従来行われておりましたところの精神病院法の不備なる点を補正し、これを強力にし、正しくするがために考えられました法案でありまして、その第一点といたしますことは、私宅監置の制度を廃止したことであります。これは精神病者が従来私宅において監置せられていることについて種種なる弊害のありましたことは、天下周知のことでありまして、これが最も本法案のねらいといたしまして賛成を惜しまない理由の一つであります。さらに精神病院の設置を都道府県の義務といたしましたこと、及びその対象を精神障害者全部にこれを広げまして、変質者にまでも及ぼしたということ、並びに精神衛生鑑定医の制度を新設いたしまして、疾病以外の動機によるところの身体の拘束せらるるようなことを防止すること、及び精神障害の特殊性にかんがみまして仮入院、仮退院の制度をつくりましたこと、あるいは医療保護の必要が緊迫いたしております。精神障害者を保護するための国民全体の協力体制を整えること、及び医療保護に関しましては、病院への収容措置のほかに、自宅における精神障害者の指導措置がとられるようになつたこと、遠隔の地においてただちに病院に収容することのできない場合の臨時的措置が講ぜられることになつた等の点において、長足の進歩を遂げたものと考えられます。ただこの法律でやや考えられますことは、本人及び家族の承諾のない場合に、県知事が危険ありと認めた場合においては、それを強制的に収容することを許されておる点であります。これが誤まつて運営せられる場合においては、多少の弊害なきを保しがたいのでありまして、この点の運用に関しては十分なる注意が払わるべきものであり、将来この場合における異議の申立て等に関する措置が講ぜられるような改正が行われるであろうということを期待いたしまして、ただいまの現状といたしましては、この程度でまず可なるものと考え、この法案に賛成する次第であります。 これをもつて賛成の討論を終ります。
○堀川委員長 討論は終結いたしました。 暫時休憩いたします。 午後二時五十四分休憩 ————◇————— 午後三時開議
○堀川委員長 では休憩前に引続きまして開会いたします。 これより精神衛生法案の採決をいたします。本法案を原案の通り可決するに賛成の諸君の御起立を願います。 〔総員起立〕
○堀川委員長 起立総員。よつて本案は原案通り可決いたしました。 なお議長に提出する報告書の作成に関しましては委員長に御一任願いたいと存じます。さよう御了承願います。 本日はこの程度で散会いたします。次会は公報でお知らせすることにいたします。 午後三時一分散会