厚生委員会 第15号
- 発言数
- 120 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1950/03/22
会議録
○堀川委員長 これより会議を開きます。 ただいま当委員会に付託になりました生活保護法案を議題といたしまして、まず厚生大臣より提案理由の説明を聽取することにいたします。林厚生大臣。
○林国務大臣 ただいま上程されましな生活保護法案につきまして、その提案理由を説明いたします。 本案は、現行の生活保護制度にかわる新たなる制度を創設しようとするものではなく、現行の制度を強化拡充して、よりよき制度たらしめようとするものでありまして、いわば生活保護法改正案とも申すべきものであります。生活保護法が、昭和二十一年十月一日に施行されましてから、今日に至るまでの間、救済福祉に関する基本的法律として果して参りました重大かつ効果的な役割につきましては、あらためて申すまでしないところでありますが、わが国現下の情勢より見まするとき、ここしばらくの間は、この制度の保護に依存しなければならない者の数の漸増することが予想されますので、この際、この制度を急速に整備強化することが必要となつて参つたのであります。 特に昨年以来当国会においても、きわめて緊急なる問題として取上げられました未亡人母子援護の問題、あるいは遺族援護の問題等を通じまして、はしなくも現行制度における各種の欠陷が指摘せられ、遂に昨年九月十三日、内閣に設けられました社会保障制度審議会から、現行の生活保護制度を緊急に改善強化し、もつて当面の緊迫せる情勢に対応すべき旨の勧告を受けるに至りましたので、政府におきましてはこれらの要請に応じまして、現行の生活保護制度を真に憲法第二十五條の定める理念にふさわしいものたらしめるよう、ここに生活保護法の全面的改正を提案することといたしたのであります。 今回の改正におけるおもなる点を申し上げれば次の通りであります。 第一に、この制度を憲法第二十五條の規定に盛られた、国民の生存権保障の理念を体現するにふさわしいものとしたことであります。もとより現行の制度のもとにおきましても、この法律による保護は、慈惠的、恩惠的のものとして行われるのではなく、国の責務として行われる建前をとつているのでありますが、今回の改正におきましては、第一章総則におきまして、国民は一定の要件のもとにおいて、この法律による保護を当然に受ける権利ある旨を明らかにいたしますると同時に、第二章保護の原則、第三章保護の種類及び範囲、第五章保護の方法等におきまして、この法律によつて行われる保護の内容を、法律において規定することにより、慈惠的色彩の一掃を期したのであります。 第二に、この法律による保護に対して不服申立ての道を開いたことであります。すなわち第一審を都道府県知事の決定とし、第二審を厚生大臣の裁決とする不服申立ての制度を、法律上の制度として確立することといたしたのであります。 第三に、この法律の実施に当るものの主体を、訓練された有給專門の職員とし、民生委員は、これに協力するものたることを明らかにしたことであります。民生委員の関與により、生活保護制度が国民にきわめて親しみやすいものとなつている長所は、高く評価さるべきでありますが、他面真の責任者にあらざるものに、あまりに多く依存することは、法の執行における公の責任をあいまいにするきらいがありますので、今回の改正においては、法の運営における両者の責任区分を明確にするとともに、両者の協力体制を今後も維持することとしたのであります。 第四には、教育扶助及び住宅扶助の制度を創設したことであります。現行の制度のもとにおきましても、教育費だけが調達できないとか、あるいは住居費だけが調達できないとかいうものを保護するに十分でありませんので、これまでの生活扶助、医療、助産・生業扶助、葬祭扶助の五つの種類のほかに、新たに教育扶助及び住宅扶助を設けまして、保護に遺憾なきを期することとしたのであります。 次に第五に、医療機関について、指定制度を設け、監査制度を実施することといたしたことであります。生活保護法により、医療保護を受けているもののために使用されている費用は、保護費総額の約四五%に達しておりますので、今回の改正におきましては、医療機関の指定制を確立するとともに、その診療方針及び診療報酬は社会保険のそれに準ずるものたることを明らかにいたしまして、あわせてその請求を監査し得る道を開き、濫診濫療をなからしめるようにしたわけであります。 以上が本案の概要であります。何とぞ愼重御審議の上、すみやかに御協賛あらんことを望みますとともに、詳細につきましては政府委員から御説明申し上げることがあろうかと思います。
○堀川委員長 お諮りいたしますが、本法案は本日当委員会に付託されたのでありますが、本法案の付託以前にも、生活保護法に関しまする点は、回を重ねまして政府当局より説明を聽取したり、質疑を行つたことがあるのであります。そこで法案は一般的関心及び目的を有する重要なる事案と考えられかつ派遣委員の諸君におかれましても、本法案の審査のために公聽会を開くことを希望されているようであります。そこで公聽会を開くためには、衆議院規則第七十七條によりまして、あらかじめ議長の承認を得なければならないことになつているのでありまして、そうしてその後に諸般の手続をとるという順序になつております。つきましては生活保護法案について公聽会を開くため、議長に承認要求書を提出することに御異議はありませんでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたすことにいたします。 次に議長の承認を得ましたならば、意見を聞こうとする問題について、案件、期日、その他の手続を定めねばなりません。これにつきましては理事会を開き十分協議いたしたいと存じまするが、御意見がありましたらこの際御発言願いたいと存じます—御意見がなければさよう決定いたして御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 それでは理事会でお諮りすることにいたします。 —————————————
○堀川委員長 次に厚生年金保険法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本法案は前会で討論が終局されているのであります。つきましては、これより厚生年金保険法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案の採決をいたします。 本法案を原案の通り可決するに御賛成の諸君の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○堀川委員長 起立多数。よつて本案は原案の通り可決いたしました。 なお議長に提出する報告書の作成関しましては、委員長に御一任願いもいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 では御了承願います。
○苅田委員 厚生年金保険法等の一部を改正する法律案の審議は、前委員会でもつて、共産党の反対を押し切つて打切られたのでありますが、その際委員長は、この問題は一応質疑は打切りても、その後また係の人を呼んで立て、そうして随時質問はさせるといことをおつしやつたのであります。本日は幸いに厚生大臣がおいでになつおりますので、この件に関しまして、問題の採決とは離れて、一、二点質問いたしたいと思うのですがよろしゆうございますか。
○堀川委員長 ちよつと待つてください。
○亘委員 今回政府におきまして、現行水道條例の不備を全面的に改正する必要があるため、水道法案を提出すべく準備をしていると承つているのであります。この際本委員会におきましても独自の立場から、現行水道條例が畑実に沿わない数々の不合理があることを認められるのでありますから特に公衆衞生的見地よりいたしまして、われわれの日常生活の大切な一部分をなしている水道でありますから、特に愼重に調査研究をする必要があると考えられるのであります。よつてこの際本委員会内において、水道法に対しまて小委員会を設置されて、その小委員会において十分調査研究をしたいと思いますから、この際小委員会設置について提案いたす次第であります。
○堀川委員長 ただいま亘委員より、水道法に関する小委員会を設置したらどうかという動議が提出されたのでありますが、当委員会に設置するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 ではさよう設置することにいたしまして、小委員長、小委員の人選は理事会においてお諮りいたしまして決定することにいたしたい、かように存じます。 —————————————
○堀川委員長 苅田君。
○苅田委員 厚生大臣にお伺いいたします。厚生年金が本年一月末におきままして百八十一億円の積立金を持つて、それが大蔵省の預金部に入つていいることは御承知と思うのであります。この厚生年金は、言うまでもなく主として労働者が、その零細な給料の中から積み立てたお金でありまして、これに対しましては、日本の全組合から、この金を労働者の福祉に使いたいという声が強いのであります。これは昨年来厚生大臣にもしばしばお願いしておつたことと思うのでありますが、これにつきまして大臣として、どういうように大蔵省との間の交渉をなさいましたか。この点についてお聞きしたいと思います。
○林国務大臣 ただいま苅田委員からのお話はごもつとものことと考えまして、大蔵大臣とは終始機会ある、ことに御相談をいたしております。これと似通つた問題は御承知の簡易保険の問題にもありまして、ともどもにこれは進んでおりますが、不幸にいたしましていろいろな関係より、まだそれの実現を見るまでに至つておりませんけれども、一面その方向といたしましてはあるいは近く、これを全部のものということにあらずして、若干のものは、無事に償還し得られる方面については、厚生年金を社会事業的な方面に使い得られるようなぐあいに進んで行くのではなかろうかということを期待いたしております。なおこの上とも盡力いたしたいと考えております。
○苅田委員 ただいまの厚生大臣のお話は、せんだつての委員会でもつて保険局長の方から、大体積立金の一割くらいのものを労働者の住宅の方面に用いられるのではないかというようなお話があつたのですが、そのことでしようか。それともまた別個でございましようか。その点をお聞きしたいと思います。
○林国務大臣 そのことも加わつて、大体その方面に向つておるわけであります。
○苅田委員 そうすると、もしこの住宅ということになりますと、これはどういう方法で労働者がその住宅難を解消することができるか。どういう方法でそれが渡るかというような、もう少し具体的な方面のことがおわかりでしたら、御説明願います。
○林国務大臣 私の方ではそれらの問題につきましては、大蔵省あたりと折衝しております。なお大蔵省ばかりでなしに、その筋とも関係があることでありますし、いろいろ交渉いたしております。
○苅田委員 それでは、これは具体的なことはおわかりにならないと思うので、もしわかりましたら至急またその点につきまして、委員会で御答弁を願いたいと思います。 さらにもう一つお聞きしたいことは、先ほどの銀行局長の御答弁によりますと、この積立金の相当額が、二十五年には金融方面に使われるということが発表されたのであります。そういう方面の使い方について、厚生大臣としてはどういうふうな御所見をお持ちになりますか。適当であると思いますか。その点について御意見を伺います。
○林国務大臣 御意見の通り、適当だと思いますが、まだ私どもはその点について大蔵省との話は進んでおりません。
○苅田委員 私は適当だと思つていないわけであります。つまり現在の、言われておる金融恐慌を解決する一つの手段として、そういうお金を持つて来て使うということは、私どもとしてはこれはとんでもないことだと思います。もちろんそれは解決されなくちやならないのですが、それは別個な方法を考えてもらいたいと思う。そうでなくて、そういうところに金があれば、それを労働者が要求している福祉の方に大巾に用いてもらいたいということをお願いしておるのであります。それを厚生大臣が御賛成になるということは、私どもとしてはやはり労働者の非常に因つておる窮状について、十分御理解が行つていないじやないかと思いますが、その点は非常に私としては残念なことだと思います。
○林国務大臣 大蔵省の方針をそこまでよく伺つておりませんが、困られておる方々に対しての金融の問題であるという事柄につきましては、大蔵省の案なども参考に供して、その中で正確に償還できるようなものにはさしつかえないのではなかろうか。またかえつてその方がいいのじやなかろうかと思つて、お答えいたしたわけであります。
○苅田委員 ただいまの大臣の答弁は、その金は労働者の金詰まりを解決されるために貸していただけるようなふうにお答えでしたが、そうじやなくて、銀行局長がおつしやつたのは、これは金融債の応募か何かの、もつと大きな方面の—労働者でなくて、大きな資本家への融資というような御答弁があつたわけですが、今大臣がおつしやつたように、ほんとうに労働者が貸してもらいたいという厚生資金とか、生業資金のような形で貸してもらえるのであれば、それは私どもとしても当然だと思うのですけれども、銀行局長のお答えはそうではないのですから、ぜひ今大臣が御答弁になつたような方向でこれは結局労働者の金なんですから、いわゆる労働者の生活の困難を打開するための資金に出してもらうように、ぜひひとつただいまの御答弁のような趣旨で御努力願いたいと思います。
○中川委員 この問題は、この間銀行局長が参りまして、詳細な報告を出すということになつておつたのでありますが、ただいま苅田委員の御指摘になつたような、大きな方面にばかり出しておるかどうか。あるいは労働者に直接金融しなくても、労働者の福祉になるような方面に出しておるかもしれません。ですからそういうような点について、ここでいかに論議してみてもしようがないのですから、銀行局長からはつきりした資料をもらつてからにしてもらいたいと思います。
○苅田委員 中川委員の御質問は違つておるのでありまして、私が資料を要求いたしまして、かつ銀行局長が資料を出すとおつしやつたのは、そういう二十五年度の運用についての計画じやなくて、すでに二十四年度にこれが地方債となつて各地方公共団体に出ておる金が、どういうふうに配分されておるかということの資料であつて、二十五年度の運用についてまだ出していない。ただいま計画しているという御答弁ですが、これはぜひ、ただいま副総理がお答えになつたような、そういう労働者の生活の打開の方に使えますように、さらに御努力をお願いしたいと思います。
○中川委員 二十四年度の方もよく伺つてみて、二十四年度のそれに基いてまた二十五年度もそういう計画があるかもしれませんから、ですから二十四年度のをよく伺つた上に、ひとつしていただきたいと思います。 —————————————
○堀川委員長 それでは本日の請願の日程の審査に入ることにいたします。まず日程第二九、文書表第三二〇号、これを議題といたします。紹介議員の説明を求めることにいたします。苅田委員。
○苅田委員 この請願の趣旨は、第十次改訂による生活扶助の基準額は、保護を受ける標準五人世帶、平均五千二百円程度となつておるのでありますが、これは今日の勤労者の家計調査の実情から考えても、あまりに低き過ぎることが明らかであります。この五千二百円という基準に対しましては、医療扶助、無料医療券が交付されるのでありますが、療養中に医療扶助打切り、または高額な一部本人負担となるものとしますれば、患者の家計が非常にこれによつて悲惨な状態に立ち至るのであります。そこでこの生活保護法の生活扶助費基準額、最低生活費認定基準をただちに引上げられたい、そういう請願の趣旨でございます。
○堀川委員長 政府の説明を求めます。
○木村(忠)政府委員 生活保護法によりまする最低生活費の基準につきましては、累次の改正によりまして、逐次上げられて参つておるのでございますけれども、たびたびわれわれが当委員会において申し上げておりまする通りに、飲食物費以外の経費の点におきまして、きわめて不十分であるということは認めておるのであります。この点につきましては、われわれとしましても、財務当局と折衝いたしまして、できるだけ早い機会にこの改訂をいたしたいという考えでもつて努力いたしておるような次第であります。
○苅田委員 詳細はいずれ生活保護法の改正が委員会にかけられますときに、お伺いしたいと思うのでありますけれども、今度の改訂と同時に、従来の基準の全面的な改訂引上げということは、同時にお考えなさるおつもりでしようか。その点だけお伺いしたいと思います。
○木村(忠)政府委員 われわれといたしましては、できるだけ早くいたしたいというふうには考えております。ただこの法律そのものと同時になりますかどうですか。これにつきましては、まあわれわれの努力いかんにかかつおるということになるのじやなかろうかと思つております。 —————————————
○堀川委員長 次に日程三二、文書表第九〇二号。日程三六、文書表一一六七号を一括議題といたします。まず紹介議員の説明を求めます。庄司一郎君。
○庄司一郎君 ただいま議題と相なりました最初の請願の趣旨は、請願者は宮城県遠田郡沼部村村長よりの請願でございまして、請願の目的は、同村村営をもつて沼部村共同授産場というものを、昭和二十三年度より開始をいたしまして、もつぱら村内における引揚者、戦災者あるいは疎開者にして、当該村に永住の決心をされた方々、その他これという生活の安定を欠く未就職状態にある者、世帶戸数において約七十五世蔕を收容して、あるいは疊表の機械を買入れ、製麺機械あるいは製繩機械、わら打ち機械等々の共同作業を通して職業を指導し、生産面に指導されつつあるのでございますが、これを電力をもつてこれらのわら工品、あるいはその他の生産をする場合においては、現在わら工品において一人、一日正味七時間の働きをもつて三十枚程度のむしろしかでき上らない場合において、これを電化する場合においては、百三十四枚の生産を見ることができる。その結果、これら七十何戸世蔕の方々に、職業を教えながら、より以上の生活費を分配することができ得るというのでありまして、請願の結論は、今回さらに第二次の具体的な計画を立て、建築費において四十五万円、動力電燈架設費等において約五万円その他モーターの買入れ、トランスの買入れ、器具機械等の買入れ、合計において約八十万五千円の計画をたてたのございますが、政府におかれては、特に厚生省におかれては、さような不幸な境遇におらるる七十五世蔕の方々の、将来の生活の安定を與えるために、何とかこの電化関係の計画に向つて、設備費としてできるだけの御援助をいただきたい。かような趣旨が、この請願の中にうたわれておるのであります。この七十五世蔕はほとんど生活保護法によつて生活の補助金を受けておるわれわれの同胞である。こういうことを村長は請願書の中に述べておるのでございますが、要はでき得るだけより多くのこの授産場に対する第二次計画に対して、国家の補助をいただきたいというのが請願の第一でございます。
○堀川委員長 政府の御意見がありましたら御発言を願います。
○木村(忠)政府委員 沼部村の授産場につきましては、当初厚生省として助成いたしまして設立いたしたのでございまして、その後の拡充等につきましても、この運営の状況とにらみ合せまして、われわれとしましてはできるだけ健全に発達さして、擁護を要します人々が、適切な正常なる收入を得られるように努力いたしたいというふうに考えておるのでありまして、できるだけ請願の趣旨に従うように、運営の内容を拝見しながら考えて行きたいと思つております。
○庄司一郎君 ありがとうございました。 さらに第二の議題としていただきました請願は、宮城県宮城郡広瀬村村長よりの請願でございます。この広瀬村は仙台市の西北方約五六里の地点にございます一村にして十七万里の大村でございます。田畑が少く主に林業等の関係において生活をしておる村でございますが、この村に昭和二十一年より樺太の無縁故引揚者が百二十六戸だけ入つて参りました。他の町村非常に毛ぎらいしてお断りをしたにかかわらず、この村の諸君はあたたかい愛の心をもつて百二十六戸の無縁故の樺太引揚者をこの村に抱いてくださつたのでございます。ところがこの百二十六戸の諸君を收容するところの住宅がございませんので、宮城県立の農学寮という農学校のようなものの木小屋であるとか、あるいは牛小屋とか、豚小屋のようなものを臨時に改造いたしまして、この百二十六戸の諸君を一応暫定的に收容いたしたのであります。しかしだんだん家族もふえて参りまして、この無縁故者の子供さんたちで、新制中学校あるいは小学校に行つているものだけでも、約四百人ほどあるのであります。従いまして暫定的にただいま申し上げたような不衞生的なところに、この上この百二十六戸を長く收容しておくということは、とうてい忍びない。こういう点からこの村の村長は計画を立てまして、昭和二十五年度において、厚生省がきわめてあたたかい同胞愛の上から獲得された予算の五億何千万の引揚者に対する住宅費の予算のうちより、この村に最小限度八十戸だけ住宅を建てていただきたい。これがこの村長の切なる請願でございます。何とぞかような無縁故の同胞をあたたかい愛をもつてその胸に抱いてくれたこの村の人人の心持もお買いくださいまして、無縁故者とはいいながら農学寮の木小屋、豚小屋を改修したようなところに長くおくということは、衞生上もまことに望ましくないのでございます。せつかくけつこうな御計画のもとに厚生省がかような気の毒な同胞のために五億何千万の予算を確保されたのでありますから、百二十六戸はごむりであるとしても、ひとつ八十戸程度に住宅を何とか御建設を願いたいという村長さんの請願の趣旨は、まことに御同情にたえない、また正しい正義な請願であると思います。とくと御考慮の上御善処を願いたいと思うのであります。
○堀川委員長 庄司さんに申し上げますが、今のは私がちよつと間違つておつたのでありますが、三十六は援護庁の長官でないとちよつと答弁ができかねるそうでありますが……。
○庄司一郎君 了承いたしました。私は文書表番号を拝見しなかつたものでございますから、私の紹介議員としての本日の日程はただいま申し述べた二案でございましたので、あるいは第二の案も委員長のお示しのようにお許しを得たものと思いまして説明を申し上げました。政府の参考になる御意見は他日でもけつこうでございます。ただ趣旨を述べまして、委員長並びに委員各位のかような正しいところの請願に対して、正しい御判断のもとに御善処あらんことをお願いいたします。
○堀川委員長 承知いたしました。 —————————————
○堀川委員長 日程第三〇、文書表第三八〇号、日程第三一、文書表第一一〇六号、この二案を一括上程いたします。—紹介議員に説明してもらうのでありますが、お見えになりませんから、かわつて亘委員に説明をお願いいたします。
○亘委員 これは、消費生活協同組合に対する緊急融資及び消費生活協同組合中央金庫設置の請願であります。 本請願の要旨は、第二国会において消費生活協同組合法が制定され昭和二十四年十月末日においては六百八十四の同組合が設立され、出資総額は一億一千万円、二百万余の組合員を擁している。しかるに、組合活動に必要な資金的措置が全然確立されておらず最近の一般市中金融機関の無理解な融資引締めによつて、組合の経営はきわめて困難な段階に当面している。ついては、同組合に対する当面の緊急措置と特殊金融機関の設置とを講ぜられたいというのであります。
○堀川委員長 政府に御意見がありましたら、発言を願います。
○木村(忠)政府委員 消費生活協同組合の健全な発展のためには、これに対する必要な資金を円滑に融通することが必要であると考えるのであります。本法案を提案いたしました際にも、一応この問題を考慮いたしておつたのでありますが、各種の事情から、この組合について特別な措置が講ぜられなかつたことは、本組合自身の発展のためにも、まことに遺憾に存じておる次第であります。この融資の点につきましては、いろいろな方法を考慮し、現在は国民金融公庫による融資の道を開くことにいたしました。この点につきましては国民金融公庫当局の非常な御理解により、健全なる組合に対しましては相当の融資が行われたのであります。今後も同公庫の資金のわくが広まるに従いまして、逐次それが増すことに努力いたしておる次第であります。なおそのほかに中小企業の資金融通のために、組合を設置いたすことができることに相なつておりますが、これについては消費生活協同組合そのものとうらはらになるような組合をつくる方途を講じまして、信用事業を同時に行う機関につきましては、かような方途を金融関係当局との間につけて、この点についても消費生活協同組合を指導いたしまして、この措置をとるようにいたしておるのであります。こういうような信用事業との特別な関連をいたして行きましたならば、これによりましてその方面の緩和も、若干できるのではないかと考えておる次第であります。 なお消費生活協同組合中央金庫の設置につきましては、われわれ事務当局といたしましては、その旨を非常に熱望しておるのでありますけれども、特殊の金庫を設置することにつきましては、現在のところ金融関係当局において、その設置に賛成をいたさないのでありますが、消費生活協同組合への融資のための金庫の設置につきましては、できるだけ努力して参りたいと考えております。 —————————————
○堀川委員長 次は日程第三三、文書表第九九四号を議題といたします。—紹介議員がお見えになりませんので、かわつて亘委員に説明を願います。
○亘委員 本請願は老人の福祉に関する法律制定の請願であります。請願者は東京都杉並区上高井戸三丁目八百四十八番地全国養老事業協会長中川望というのであります。 本請願の要旨は、戰後社会状懸急激な変化により老人の生活ははなはだしく困難となつている。すでにわが国には、兒童には兒童福祉法があり、身体障害にもそれぞれ福祉法が、あるが、ひとり老人に対する福祉に関する法律を制定されたいというのであります。
○堀川委員長 政府側の御意見を願います。
○木村(忠)政府委員 扶養する適当の者のいない老人の生活がきわめて不安であるということは、結局国民の生活全体に不安を與えるものであると考えるのであります。老人に対する各種の福祉施策がきわめて必要であろうと考えておるのであります。現在生活保護法によつて、生活困難な老人に対し必要なる生活費を支給することにいたしておりますが、なお生活保護法による保護施設としても、特に養老施設の拡充についてもできるだけ努力いたしまして、これによつて老後の不安をできるだけ一掃いたすようにいたしたいと考え、努力いたしておる次第であります。問題となるのは、そういう生活保護法に該当しない者で、適当なる扶養いたすべき子女がいないとか、子女と同居して扶助を受けることが適当でないといつた者をどうするかという点であります。これらにつきまして、法律をもつて具体的に適当なる福祉をはかることが考えられましたならば、これを立法化することにつきましては、われわれとしましても何ら異議はないのであります。ただいまその方面については、各方面の実情等を調査しておるような次第でございます。 —————————————
○堀川委員長 次に日程第一 文書表第二七号を議題といたします。—紹介議員がお見えになりませんので、その代理といたしまして、お願いいたします。
○中垣國男君 ただいま議題となりました熊本県荒尾市、市立荒尾病院を国立に移管の請願でございます。その要旨は本病院は元陸軍第二造兵廠内にあつたのでありまして、これを市が一時使用の認可を受けて、住民の医療施設の一環してこれを経営して参つておるのであります、土地、建物及びおもなる医療器具はすべて現在でも国有になつております。荒尾市は人口六万三千余でありまして、医療機関を利用しております者を大別いたしますと、大体半数は本市の特殊事情といたしまして、三井鉱山関係の従業員であります。これらの者はいずれも、鉱山関係の病院を利用しておりますが、残りの半分は一般の開業医並びにこの市立病院を利用しておるのであります。しかしながら軽易なる疾患は開業医等を利用して手術をしておるのでありますけれども、入院を要するような重病患者は従来遠く福岡、熊本方面の総合病院を利用しておりました。本市は市民生活の安定、福利確保を痛感いたしまして、国有財産の貸與を受けて、四月より市立病院として発足をいたしまして、総合病院としての機能を発揮するよう努力いたしておるのであります。しかしながらその経営は、現下の客観情勢よりいたしまして、貧弱なる市政においては非常なる困難を伴つておるのであります。国有財産を借用いたしながら、しかもかくのごとき状態でありますので、市議会の要望もありますから、この際各位の御賢察を願いまして、ぜひ御採択になるよう、請願の趣旨を説明した次第であります。
○堀川委員長 この際政府側の御意見を願います。
○久下政府委員 荒尾病院を国立病院として運営することにつきましての御請願でありますが、実は私どもただまのところの考え方といたしましては、現在の国立病院を箇所的にふやして行くということにつきましては、まだ方針として何も考えおらないのでございます。従いまして一般的な方針といたしましては、ただいまのところ具体的にさような考えがないということを申し上げる以外にないのでございますが、御承知のように、現在国立病院は特別会計をもつて運営をする建前に相なつております。私ども承知いたしておりまする範囲におきましては、市立荒尾病院は規模も小そうございまして、従つて事業費に比較いたしまして、事務費が非常に多くかかる病院のように承知をいたしておるのであります。国立病院としてやります以上は、相当の規模にいたし、また総合病院になるようにいたさなければならないと思いますので、さような意味合いから今ただちに国立病院としてお引受けをいたすということにつきましては、私どもとして明確なお答えをいたしかねる事情にあるのでございます。なおこの点につきましては、いろいろと関連をした事項もありますので、十分検討をいたしまして、事情が許しますならば、御趣旨に沿うように努力いたしたいと考えております。 —————————————
○堀川委員長 次に日程第二七、文書表五五八号を議題といたします。まず紹介議員の御説明を願います。内海安吉君。
○内海安吉君 厚生省御当局が療術の科学的調査に着手せられまして、いろいろと御配慮を煩わしておられる点に対しましては、組合員一同が心から感謝の意を表しておるような次第なのでございます。私はこの問題につきまして、第一回国会以来絶えず療術がわが国民の治療保健上、その福祉増進に寄與しつつあることを認めまして、その保護助長を主張して来ましたが、御当局においては主として療術に対する科学性が究明されておらぬことを理由に、この問題を拒否されて来たのでありますが、幸にもわれわれの主張を入れられて、昨年の四月に五十万円の調査費を支出くださいまして、全国五箇所、北大医学部、東大医学部、東京医大、横浜医大、九州医大(別府温熱研究所及び国立亀川病院)において、一流の学者陣を動員し、療術師を試験台に乗せて、その科学的研究に着手せられたことは、当局の療術に対する御理解と誠意ある態度に対しましては深く感謝の意を表するものであります。 まず第一に承りたいことは、各療術調査所におけるその後の結果がどうなつておるか、すなわち療術(手技療法、電気療法、温熱刺戟療法、光線療法)が無害にして有効であるか。そしてその科学的証明が裏づけられたかという点について、この際久下次長さんより、中間報告なり御説明なりを承われればまことにけつこうでございます。 第二は療術の施術効果が科学的に立証された場合、この療術師法制定に関する請願に対し、いかなる御措置をとられるお考えであるか、この点に対して御答弁を願いたいと思うのでございます。申すまでもなく、政府が今回とりつつある療術は、われわれがかつて厚生委員として、本委員会において、国民の治療保健上有益なものは、一日も早く法律第二一七号第十九條を改正してその禁止を解き、彼らの身分を保護し、その業を助長すべきであることを絶えず主張して参つたのであります。 その結果療術調査に着手されたことと確信しておるものでありまするが、この際療術に科学的な医学理論が裏づけされたときには、当局として彼ら療術師の身分を保護し、その業を助長させて、国民の保健福祉の増進をはかられるお考えがあるかどうか、これが第二点であります。 第三点は、療術師法の制定を要望するのであります。政府は財政緊縮の苦しい予算の中から、特に本年度に五十万円をさいて療術調査にとりかかられた熱意と誠意には、重ねて感謝するものでありますが、この際特に政府御当局の御同情を得たいことは、全国療術業者の団体である全国療術協同組合においては、地方組合の療術師を動員し、この療術調査の衝に当らしめておるが、その数四十余名に上り、これらの人々の生活費をも全療協組合みずからが支出負担しておるような次第でありまして、その費用は厚生省補助金の五倍にも達しておるような実情であるのであります。この点からもすみやかに本問題を処置されまするならば、まことに望外の幸いとするところなのであります。 第四に、実力ある者を救済せられたいというのであります。われわれがこの療術師法の制定をさつきゆうに要求するいま一つの理由のあることを、この機会に政府当局に申し述べておきたいのであります。第一は営業中失格した者の救済である。これは昭和二十三年十二月二十日公布の法律第二一七号によつて現在の療術業者がその営業権を認められたのでありますが、しかしその適格者を査定するにあたり、政府は昭和二十二年九月二十日まで開業したる者とここに一線を画したために、九月二十日以後、この法律公布の日まで開業していた者は看板をはずさなければならなくなつたという不幸な業者は、全国に二千六百余名あるという事実なのであります。 第二は、当時は戰後幾ばくも経なかつたので、業者は都心空爆を避けるために僻地に疎開営業しておりました者が、新法律を知らなかつたがために、昭和二十二年三月末日までの届出をしなかつた業者であります。これが全国で約三百余者あります。 第三は、実力あつて届出ぜざる者の失格者であります。これは北海道、秋田、福島等の地方庁においてその試験を受け、それに合格したが、法律の制限を受けて失格した者、及び実力は十分あるが、助手をしていたために失格した者、合せて千二百余名あります。 第四は、外地すなわち朝鮮、台湾、満洲等において営業し、引揚者として帰国した者及び戰時中召集され、その復員が届出に間に合わず、失業しておる者の数は約千七百名以上、全部で五千八百余者に達しておるでのあります。これらに対して何とか救済の道を講じてもらいたいというのであります。 なお全療協組合に、所属しておる業者は、議員会館で治療しておりますから、御承知のこととは思いますが、決して新興宗教を名乗つてインチキ治療をし、社会の人々をまどわすような業者ではなく、ここ三年間にわたり地方衞生部及び保健所と緊密な連絡のもとに、学問的に、技術的に、長期間の講習を開き、引続き療術研究所を全国五十四箇所に開設して、まじめに修業しております。そして療術の立法化を裏切らぬようにと涙ぐましい努力を拂つております。しかるに多数の業者中には、将来新法律が公布された場合には、当然その恩典に浴するものとうぬぼれて、この修業機関に参加せぬ者があります。これは昭和二十二年第一国会の厚生委員会の席上、東政府委員が業者みずから修業するように努め、また指導したいと申されましたから、この見地からこれら怠慢な業者に対してはこのまま看過せずに、地方衞生部を通じ、各保健所等から、それぞれ戒告して、自発的に修業しつつある全寮協組合の傘下に集められるよう特に御考慮お願いしたいのであります。 以上は私の請願書に対する説明であり、また久下次長に対する御質問の要点なのでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○堀川委員長 政府側の御意見がありましたら、発言を許します。
○久下政府委員 まず最初に療術行為に関する調査のことでありますが、お話の通り本年度五十万円の調査費がとれまして、ただいま御指摘のようなところにそれぞれ委託をいたしまして研究を継続してもらつておるわけであります。二十五年度におきましても、ただいま国会において御審議をしていただいております予算の中には、同額の費用が支出せられるようにお願いしておるのであります。私どもといたしましては、国会の御決定がありましたならば、現在やつております研究をさらに継続して、徹底したいと考えておる次第であります。 最初にこの中間報告でもというお話で、ございましたが、何分、実は本年度の予算を、最も合理的に使用をいたしますために、最初に適当な研究者を選ぶということが第一の問題であり、引続きこの選定されました研究者との間に、具体的な打合せ等が、ございましたために、二十四年度に入りまして数箇月をこうした準備に費してしまつておるのであります。それから正式に私どもの方から、調査研究を依頼をしたような実情でございまして、ただいまのところ各委託研究先から、私どもの方に報告をもらつておりませんので、せつかくのお話でございますが、今日のところでは、中間報告として申上げる資料を持つておらないことを御了承いただきたいと思います。この調査研究の結果得ました結論をどう扱うかということでありますが、この点は現在のこれに関する法律制定の際に、厚生大臣からも申し上げました通り、科学的にいいものであるという結論が出ますならば、これが立法化をすることは、政府の方針であるということを申し上げておるはずでございますが、私どもといたしましてもその考え方をもつて、ただいま調査研究の結果を待つておる次第でございます。ただこれには申すまでもなく二つの問題がございまして、療術行為そのものの科学的な効果というものが明確にされますると同時に、その療術行為をいたしますために、どの程度の資格の者がやつたらよいかという、第二段の問題を検討してかからなければならないわけでございまして私どもとしては調査研究を委託いたします際には、この両面をそれぞれ研究、回答してもらうようにいたしておりますが、あとの方の問題は、ひとり研究者の意見のみならず、あるいは各方面の専門家の意見を聞かなければならないとも考えております。いずれにいたしましても、そうした点につきまして合理的な結論を得ました上で、適法な措置をとりたいと考えておる次第でございます。 次にお話の、ございました全寮協組合の組合員の方々、あるいは役員の方々が、進んでこの調査研究に御協力願つておる点でございます。当時私どもは五十万円の予算では、とうてい十分な調査研究ができるとは思つておらなかつたのであります。幸いに関係業者の犠牲的な御協力によりまして、この予算が御指摘のように数倍の効果をあげておることは、私ども自身も感謝をいたしておる次第でございます。この機会にむしろこちらから、その点についてお礼を申し上げたいと思つておる次第でございます。 それから次にいろいろと失格をされました方々の救済についてお尋ねがございましたが、この点は実は法律制定のときに、すでににある程度予想をいたしまして、いろいろと検討いをいたしたのでございますが、確かに昭和二十二年の末に法律が公布になりますその前、九月二十日までというような限定をして、その間の資格を得た者につきましては、法律上これを認めないという措置をとりましたので、これはいろいろと関係各方面と打合せましたが、何分当時この法律が出て、こういうふうな結果になることが一般に知られましたことと同時に、また一面におきまして、当時は何らその資格につきまして制限の制度がございませんでしたので、非常に多数の人々が、十分な資格を持たないにもかかわらず、届出一本で仕事を始めるというような傾向が多いことを聞き、業者それ自身の方々の中にも、これを問題にされた方があつたのであります。さような点から公布の前三箇月というものを押えまして、その以内の資格者につきましては、これを法律上は既得権と認めないという措置をとりました。少しむりな点が出ているかと思いますけれども、全般的な立場からただいま申しましたような措置をとらざるを得なかつたのであります。その他二、三についてお話が、ございましたが、いずれもごもつともな点でございますが、これらの点は結局は、療術行為そのものの科学性が証明され、合理性が確定されました際に、すべてを解決すべきことと思います。現在のところといたしましては、療術行為そのものが問題になつておる際でございますので、その点はそうした線に向つて進んでおりますということを、ぜひ御了承いただきたいと思うのでございます。 それから療術協会の組合員のうち、あるいは組合員以外の者で、十分に学問的なあるいは技術的な講習を受ける者がないというようなお話でございまして、これを厚生省の方から参加するように指示しろということでございますが、これはよほど文章などに気をつけませんと、いわゆる憲法違反の疑いも生ずることでありますので、十分この点は注意をして御趣旨に沿うようにいたしたいと思います。幸いに近く衞生部長会議も開く予定でございますので、それらの機会を利用いたしまして、適当な方法で趣旨の徹底をはかるようにいたしたいと思います。
○内海安吉君 御答弁の御趣旨はよく了承いたしました。どうぞこの連盟の人々のために、また社会のこういつた方面の不安を一掃するためにも、一日もすみやかに本組合員に対する法案の制定をお願いいたしまして、私の説明を終りたいと思います。
○青柳委員 ちよつと久下政府委員にお尋ねしたいのですが、私は実は療術行為推奨派の一人でありまして、私の記憶にして間違いなければ、昭和十八年の予算において、厚生省は五万円の研究費をもつて療術行為の研究に当られ、その予算を出して委託した先の名前は忘れたのでありますが、西欧医学から入りました大島博士なども入つておる団体に委託した覚えがあるのであります。そういう事実があつたかどうか、その結果がどうであつたかということを、覚えておられればお知らせ願いたいと思います。
○久下政府委員 御指摘のような事実は確かにございました。昭和十八年度の予算であつたと思います。金額は二万円でございました。委託先は財団法人同愛記念病院の中に、内科の主任をしておりました板倉という医者がおりましたが、板倉博士がそこに更亜治療研究所というものをつくりまして、私的なものでありますが、それに委託をした事実がございます。ところが委託をしまして、事実研究も始めたのでありますが、これも若干準備に手間取りましたり、その後空襲を受けてしまいまして、病院そのものは残りましたけれども、病院の周囲が全部焼けてしまいまして、患者がほとんど来なくなつてしまつたのであります。患者が来ないために研究も中断せざるを得ないというようなことで、昭和十九年度も同じ予算を追加をいたしまして、金だけは出たのでございますが、満足な結果を得ないで中絶をしてしまいました。その際のわずか半年ほどの間の中間的な報告も参つてはおりますけれども、これも全般的に問題を解明するまでの資料にはなつておりません。
○青柳委員 本年度から始めておられます調査研究、すなわち療術行為の科学性、合理性についての調査研究の見通しと言いますか。これまた数年を要するようなことであつてはならないと思うのでありますが、その辺の見通しを承りたいと思います。
○久下政府委員 先ほどちよつと申し上げましたように、実は趣旨を話し、委託しまして、まだ日も浅いことでございますので、簡單に見通しを申し上げるわけには参らないと思いますが、ただ相当の方々が私どもの委託に応じまして、喜んでこの仕事を引受けておりますることなどから推察いたしまして、そう何年もかかるということでなくて、ある程度の結論が出るのではないかと思つております。私どもの方といたしましては、ある程度まとまつた結論が出ましたならば、逐次措置をとるようにして行きたいと思つております。 —————————————
○堀川委員長 次に日程第二、文書表第一六六号、日程第四、文書表第一一四四号、日程第六、文書表二一二号、日程第七、文書表六六〇号を一括議題といたします。まず紹介議員の説明も求めます。苅田アサノ君。
○苅田委員 まず日程第二の請願者、神奈川県国立相模原病院の代表者からの請願の事項につきまして御説明申し上げます。 本請願の、要旨は、国立相模原病院現在八百名の入院患者がおるのであますが、そのうちに二脚とも切断されたり、あるいは脊髄が損傷いたしまして、またカリエス、結核等で起き上れない者が百三十人もおるのであります。これらの療養者の経済状態はまとに悲惨をきわめておりまして、療養上に必要な配給品でさえも辞退するか、あるいはこれを買つてほかに転売するか、というような非常にせつぽ詰まつた生活をしておるのであります。こういう百三十名の気の毒な人たちに対しまして、病院内の比較的軽い患者がアルバイト等によりまして、寄付金を仰ぎまして、これでその救済に充てておるのでありますが、とうていこういう方法では問題が解決できないのであります。そこでこういう起床もできないような百三十人もおる患者のために、ぜひ政府は適当な処置を講じられたいという請願の趣旨なんでございますが、これにつきまして政府側の御方針を承りたいと思います。
○堀川委員長 政府の御意見を求めます。
○久下政府委員 御請願の趣旨につきましては、ただいま拝聴いたしたのでありますが、実はこの問題は医務局の立場からお答え申し上げるよりも、社会局からお答えするのが筋だと考えております。もちろん私どもが責任を持つております病院におられる患者さんのことでございまするし、相ともにこういう点につきまして関係の当局にお願いするつもりであります。後刻社会局長に伝えまして社会局の方から何分の御回答を申し上げた方が筋だと思いますから、御了承いただきたいと思います。
○苅田委員 そうすると身体障害者福祉法というのは、社会局関係でございますか。
○久下政府委員 そうです。
○苅田委員 それではあらためて社会局長においでいただきましてお伺いすることにいたします。 それでは、こういうことは医務局の方でおわかりでしようか。現在身体障害者福祉法の実施に伴つて、この三月で障害者が今までやつておりました街頭募金等が打切られることになるので、障害者の人たちがそのために、生活の不安にかられておることの陳情を受けておるのでありますけれども、現在そういう患者が何人おられるかというような数字等について、それからまた街頭募金が打切られることの対策についても、社会局の方からお答え願うのが適当であれば、この問題につきましても社会局の方から資料を出していただいて、御答弁願いたいと思います。
○久下政府委員 お話の通り、全般的な問題としては社会局の方からお答えするのが筋だと思います。ただ私どもの方に関連がございますので、その分だけをお答え申し上げておきます。国立病院に入院しております患者が、街頭に出まして募金をするという問題でありますが、これは実はいろいろと各方面から指摘を受けておりまして、私どもとしても何分患者のことでもありまするし、不自由な身体で街頭に立つて募金をするということは、生活に困ることはわかりますけれども、疾病の治療の上からも適当なことではないと思いまして、極力そういうことをやめさせるように各病院長に指示いたしております。
○苅田委員 その問題につきましては、さらに社会局長においでいただいて質問いたしたいと思います。 次に日程第四の国立病院患者の給食改善に関する請願につきまして請願の趣旨の説明をいたしたいと思います。この請願は、香川県善通寺町の国立善通寺病院伏見分院から出されておりまする請願でありまして、その要旨は、国立病院入院患者の食費は、健康保険診療報酬点数表によると一日が十点でありますが、実際支給されておる食費は五、六点程度である。このような食事費では、結核患者等医薬よりも重視される栄養の補給も困難で、患者の病気回復を非常に阻害しておるので、どうぞ早く国立病院患者の給食を改善していただきたい。こういう請願の趣旨であります。
○堀川委員長 政府側の御意見を願います。
○久下政府委員 国立病院に入院しておりまする患者の食費は、健康保険の標準で扱つておりまして、お話の通り十点でございますが、予算上組まれておりまする金額は、材料費だけでございます。主食及び副食の材料費だけでございまして、本年一月以降入院患者一人当り六十三円支出することに相なつておるのであります。このほかに当然まかないをいたしますのには、光熱費、水道料、人件費等を伴いますので、これらの計算をいたしますと、大体十点、百円という金額にはなるようになつておるのであります。従来その点が、六十三円になりますまでは少しむりであつたことは事実でございますが、本年一月以降金額の補正がございまして六十三円に相成りました以後は、大体一ぱい一ぱい食費に支出しておるという計算になるのでございます。
○苅田委員 この点数につきましては、実は私が本年直接善通寺病院をたずねましたときにも、今年一月からすでに食費は六十三円に改善されておつたと思いますが、そのときに施設長からも、この点数の計算は実は自分も非常に納得が行かない。燃料費、人件費等を合せてもこれだけのものはいらないということを施設長も申されておるのでありますが、その点はただいまの久下次長の御説明とは、いささか食い違つておるように思うのでありますが、そういう点につきまして、実際の施設の長がそういうふうに申されておるということも御考慮になつて、実情をもう少上お調べ願いまして、これはもつと食費の方に向け得るのではないかというふうにわれわれは思いますので、なお御研究願いたいと思います。それから久下次長がただいまおつしやいました一日六十三円ですか、実際御調査になつたもので、燃料費、人件費等が何点になつておるかということの資料がそちらの方にあれば、一度そういう明細な、裏づけになつておるものを出していただきたいと思います。
○久下政府委員 実はこの点について明確なことを申し上げられない事情があるのでございます。と申しますのは、電気代にいたしましても、別にそのまかない所にある電気だけを別計算するわけには参りませんので、病院全体として電気代を拂つております。その他のガス、水道、石炭代にいたしましても、まかないだけの分を抜き出して計算をするということは、どうしても作為的になるわけであります。まかない所に働いております炊事婦などの人件費等は明確でありますが、その他の人件費になりますと、やはり掃除をいたしたりする雑仕婦等はどういうふうに計算をするか。これらのものが非常にめんどうなものでありますので、病院経理の上から、まかないの費用の中にそうしたものがどれだけ入つておるように計算するかということは、相当の問題でありますので、はつきりと申し上げかねるのであります。私どもの方としては、とにかく結論的に申し上げますと、六十三円という主食及びその他の食事の材料費を予算上もらいまして、あとの費用を全部病院の経理として一括して患者に給食をしておるという事情であります。その結果今日のところ、二千カロリー以上はどこの病院でも支給されておるという結論は出ておりますが、これが百円になるにはどういう計算にするか。これは差上げてもよろしいのでありますが、どうしても作為的になり、また病院個々の事情によりまして違いますので、その辺の御了承がいただけますれば差上げてもよろしいと思います。
○苅田委員 一応そういうものをお出し願いたいと思います。それからもう一つまかない費の問題で聞きたいのは、これは国立病院だけでなく、療養所の方においても今たいへん問題になつておるわけでありますが、承るところによりますと、同じ厚生省の中でも栄養課の方では、栄養のとれる食費として百三十円と計算いたしておるというようなことを聞いておるのであります。そういたしますと栄養課が出している百三十円というもののカロリーなり、あるいは食費の計算なりと、医務局の方で出したものとの間がそういうふうに食い違つているのは、どういうところにあるのですか。
○久下政府委員 公衆衛生局の栄養課からそういう資料の出ておりますことは、私どもも承知いたしております。しかし私どもの担当者の見ましたところでは、国立病院として必要なカロリーを盛つた食事を支給いたしますのに、営養課で計算したほどには費用はかからないであろうというようなことでもありましたので、大体私どもとして、今正確な数字は記憶しておりませんが、昭和二十五年度予算の折衝のときに当初出しました数字は、材料費が八十七円になつているはずでありまして、その程度の予算がもらえればということを要望いたしたのでありますが、いろいろ予算の査定の結果、五十円の予算にその後十三円の予算の増額があつた、かような実情でございます。問題は結局八十数円の材料費を支出いたしまして、自然その他の人件費、光熱費、炊事費を附加いたしますと、健康保健で扱います十点以上、つまり百円以上の経費がかかります。国立病院としては、はたしてそういうことができるかどうか、これが一つの問題でございます。それだけの医療費がとれればよろしゆうございますが、これもまた影響するところが大きうございますので、何とかその辺の調和がとれませんと、私どもとしてはあまり多く要求いたしましても、収支のバランスの点等を考えますと、無理が言えないというところでございます。
○苅田委員 次に癩患者の待遇改善に関する請願、六の方の岡山県の国立癩療養所長島愛生園からの請願、七の方の東京都北多摩郡東村山町の国立癩療養所の多摩全生園からの請願、どちらもこれは同じく癩療養者の待遇改善に関する請願でありまして、大体共通している点がありますので、一括して申し上げます。 癩患者が、現在隔離された癩療養所の最低の衣食住の中で闘病生活をしている。この状態につきましては、すでに厚生省当局の方でも御注意になつていることと思うのでありますけれども、さしあたつて必要としております所内の状態の改善の要求につきまして、ここに出ております請願の具体的な問題を箇條的に申し上げて、これについて政府の御善処方をお願いしたいと思うわけでございます。 第一番はベットの増床のことでございます。現在二十五年度の計画で、二千床のベット増床を許されたそうでありますが、この点について具体的な御計画をお伺いしたいと思います。
○久下政府委員 癩療養所のベットの増床は、お話の通り、昭和二十五年度には二千床ということで御審議をお願いしておりますが、この内訳は千床は熊本県にあります菊池恵楓園という癩療養所にまとめて増床をいたす計画でございます。ほとんど新規に等しい増床であります。幸い菊池恵楓園におきましては、隣接の土地に旧軍用地がありまして、県当局との話合いによりまして、相当広範な土地を手に入れておりますので、これを使いまして、ここに千床の新設に近い増床をいたす計画でございます。あとの千床の方は、他の九個所の国立癩療養所に分割をして二百床、三百床あるいは百床というぐあいにふやして参りたいと思つておりますが、この点はまだ予算の御決定もございませんから、今決定的に申し上げる段階に至つておりません。いずれにいたしましても、千床は他の九個所の療養所の増床に充てるつもりであります。
○苅田委員 従来療養所内においては非常にきゆうくつな生活をしておつた。国民健康保険法の規定では、大体一人当り三疊を規定しているわけですが、それが実情として行われていないで、特にはなはだしいのは夫婦者でありながら、三十疊もあるような広い場所でもつて雑居しているというような状態も出ておるので、そういう点についての緩和については、どういうふうにお考えになつておりますか。
○久下政府委員 お話のように癩療養所の患者の一人当りの面積と申しますか、これは必ずしも十分ではございませんので、一般病院ほどに余裕がないのは事実であります。実は恵楓園に増床をいたします千床以外の他の千床分につきましては、当初はそういう考え方で、そうした予算の要求をいたしたのでありますが、結局どちらともつかないようなことで、とにかく千床ふえるのだというようなかつこうで予算が認められました。私どもとしては、この費用を使いまして何とか千人が入れるようにいたしたいと思いますので、その意味におきましては、従来のきゆうくつな病床を広げるという面には、十分なことができないかとも思いますけれども、できるだけ予算のやりくりをいたしまして、その方面にも使つて行きたい。それから今もお話がございましたし、あとでまたお話が出るかとも思いますが、夫婦者の問題なんかにつきましても、十分これらの金を活用して効果をあげるようにいたしたいというつもりでおります。
○苅田委員 この前に癩療養所の所長会議のあと、本委員会に医務局長だつたと思いますが御同席になりました際に、やはり同じ問題でお聞きしましたときに、夫婦者だけは今年度解決するということを御答弁になつたと思います。ほかの不便なこと等につきましては忍ぶといたしましても、そういつた夫婦者の点だけは、新しい施設をお願いしたいというのは、特に今回の二つの療養所内においておのおの要求されておるのであります。この点につきまして、ただいまとしては非常に見込みが薄いということになるわけでしようか。お尋ねいたします。
○久下政府委員 そういう意味で申し上げたのではないのでありまして、医務局長が申し上げたのはどういうふうな意味で申し上げたか存じませんが、本年度で全部夫婦者の問題は解決するのではないのであります。ただ多摩全生園に行つて見ましたところ、大した金もかからずに、しかも非常にぐあいよく参るということがはつきりいたしましたので、それを逐次他の療養所に及ぼしますように、今計画中であります。本年度と申しますのは、二十五年度という意味で申し上げたのかもしれません。私どもといたしましては、夫婦者の問題は、かねがねこの委員会においても、重要な問題として御質疑なり、御意見を伺つておりますし、十分力を入れてこれを解決して参りたい。望み薄ということではなしに、大いに期待を持つていただいてよいのではないかと思います。
○苅田委員 あと、こちらで項目を続けてお尋ねいたしますから、順次お答え願いたいと思うのですが、癩の研究所について、もつと根本的な獺の治療の問題について処置をお願いしたい。こういう請願の趣旨があります。 それから、現在の療養の慰安金が、月額二百円になつておりますが、これを倍額の四百円に増額していただきたいという点。 それから、作業に対する慰労金を、従来の実情にそぐわない安いお金から、五割増しに増額を願いたい。 それから、プロミンの治療に附属いたしまして食費につきまして、もつと御考慮願いたい。少くとも結核と同様の程度の食費をやつていただきたい。プロミンの治療は、もしも栄養が欠けておれば、かえつて悪い状態を引起すというような実情からも、非常に痛切な訴えなのでありますけれども、そういう條項に対しましても、厚生省としての御方針を承りたいと思います。
○久下政府委員 まず獺研究所の設立の問題でありますが、私どもかねてから、その要望のありますことは承知をいたしておるのであります。今日のところといたしましては、各癩療養所におきまして、それぞれ医官がこの治療のために研究施設を持ちまして、研究を続けておりますし、また外部の研究の結果等も、十分そういう趣旨で、療養所長なり、療養所の医官が横の連絡をとりつつ、これを取入れてやつておりますので、特別に癩研究所を設立しなくとも、癩治療の問題は研究が行き届くのではないかというふうに考えておる次第であります。
○苅田委員 二十五年度は、研究費はどのくらい出ておりますか。
○久下政府委員 ちよつと金額を持つて参りませんでしたから、後ほど申し上げます。 それから、慰安金でありますが、私どもとしましては、実はこれはもつともだと思いまして、要求通りではございませんが、月三百円に増額方を要求いたしたのでありますが、いろいろ予算の実情から、どうしても二百円ということで、二十五年度の予算も実はそれ以上認められないような実情でございます。私ども、たいへんこれは遺憾に思つておるのでありますが、なおこれは、今後とも財務当局と折衝をいたしまして、増額に努力をいたすつもりでおります。 それから次は、作業慰労金の問題につきましても、私ども五割増しの要求をいたしたのであります。結果として二十五年度予算に現われております数字は、若干ずつ單価は増額を認められておるのであります。五割増しにはなりませんけれども、具体的に申しますと、作業の種類によりまして甲、乙、丙の三種類にわけてありますが、甲という、最も重労働と言いますか、それに該当しますのは、人数の点におきましても多くなつておりますし、單価の点におきましても、一人当り年四千百四十六円というのが本年度の予算であります。二十五年度の予算案では四千五百円に増額されております。それから乙の作業につきましては、一人当り年單価三千三百十六円でありましたものが、三千六百円になつております。丙の種類の作業につきましては、二十四年度は千六百五十五円でありましたのが、二十五年度には千八百円というように、財務当局の承認を得まして、ただいま御審議をいただいておる次第であります。若干の改善を見られるということでありまして、私どもとしても必ずしも十分とは思つておりません。今後ともなお努力をいたしたいと思つております。 それから次は、食費についてのお尋ねでございます。この点も御指摘の通りで、私ども、はなはだ遺憾に思つておるのでありますが、これは何とか予算の実施の面におきまして、くふうをいたしまして、実質的に同じであるようにいたしたいというつもりで考えております。
○苅田委員 なお一、二点、今の御答弁についてお伺いしたいのですが、最後の食費の点は、くふうにおいて実質上はかわらないだけのものをとりたいということは、予算措置はしないで、療養所内の経費の差繰りによつてそういうふうにしたいというお考えでしようか。 それから、慰安金の増額について、厚生省としても三百円増額を願つたのだが、現状通りでできなかつた、遺憾だというお話があつたわけですが、これを百円増した場合に、予算総額がどれだけにふえて、国としてそれができなかつたのはどういうわけか。これはごくわずかの金だと思うのですが、なぜそれが出なかつたのか。簡單でよいのですが、その二点だけ御答弁を願いたいと思います。
○久下政府委員 第一のお尋ねの点は、大体御趣旨の通りであります。予算のことだから、あまりむちやなことはできませんけれども、合法的な範囲内におきまして、できるだけそういう方面にまわるようにしたいというつもりでおります。それから第二の、慰安金の問題でありますが、ごく大ざつぱな計算で恐縮でありますが、一人あたり、月百円といたしますと、年に千二百円で、現在患者が八千三百人おりますから、約一千万円になります。
○苅田委員 それはやはり、予算上ほかに重要なものがあるから、これは出ないというわけですか。
○久下政府委員 これは、私からお答えするのはいかがかと思いますが、実は作業慰労金の問題につきましても、慰安金につきましても、食費につきましても、プロミンにつきましても、私どもとしては、すべての点に予算の増額を頼んだ。その一部がある程度認められ、一部はけられるというよろなことで、これだけに限つて予算が足らないからという特別なことは、ございません。結局総括的に見て、それ以上のことは財政的に認められないということと考えております。 —————————————
○堀川委員長 次は日程第五、国立秋田病院の焼失病とう復旧に関する請願、文書番号第一二二三号を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。飯塚議員。
○飯塚定輔君 本請願は、国立秋田病院の焼失病棟の復旧に関する請願でございます。これは昨年の十月三十日未明に落雷によつて罹災したのでありまして、当時早速当事者から本省に詳細なる御報告を申し上げておるはずでありますから、私は簡單に、復旧をしていただきたいというお願いを申し上げたいと思います。 本病棟の罹災は、伝染病棟の大半を焼失したのであります。その伝染病棟は当初二十四のベツトがありましたが、その大半を焼失し、その利用は急性伝染病と開放性結核に利用しておつたのであります。開設以来の利用は極度にと申しますか、百パーセント以上の利用度であつたのであります。入院の希望者も多く、常に予約によつて入院をしなければならぬという状態でございましたが、焼失後はさらにこの感を強くし、常に二十数名の結核患者が収容せられておるのであります。焼失後伝染病の専門の病棟が焼けたのでありますから、従つて内科の一部を開放して、伝染病の病棟に充てておるような次第であります。伝染病という観点から見まして、まことに寒心にたえない次第であります。どうかこの点を御考慮くださいまして、すみやかに復旧をしていただきたいと思うのであります。ことに立地條件と申しますか、これは秋田市に設けられてあるのであつて、秋田市を中心に半径約四十キロの広範囲にわたる町村の患者を診療しております。この利用者層から見ますと、あるいは健康保険組合員、あるいは未帰還者の家族、あるいは医療扶助を受けておる人たち、あるいは国家の共済組合の組合員であるとか、経済的に見て主としてそういう患者が多いのであります。どうかこれらの点も御考慮くださいまして、すみやかなる復旧をお願いするとともに、でき得べくんば五十病床ぐらいまでふやしていただきたいということを、特に御考慮をお願いしたい次第であります。 以上簡單でありますが、国立秋田病院の復旧をすみやかにせられんことをお願いする次第であります。
○堀川委員長 政府側の御意見を願います。
○久下政府委員 秋田病院の復旧につきまして、御熱意のあるお話を承りまして感謝いたす次第であります。私どもといたしましても、できるだけ早くこれを復旧することに努力をいたしたいと思つておるのであります。何分にも来年度の予算として予定されております金額が、全体としてきわめて少額でありますので、今ただちに時間的な区切りを設けて、お約束申し上げることはできない実情であります。十分この点につきまして私どもとしても誠意をもつて当るつもりでございます。本日のところはその程度で御了承いただきたいと思います。 —————————————
○堀川委員長 次に日程第九、文書表一二七一号を議題といたします。紹介議員がおりませんので、かわつて今泉議員にお願い申し上げます。
○今泉委員 紹介議員の圓谷光衞先生が欠席でありますので、かわつて私より趣旨を御説明申し上げます。 国立福島療養所火災による災害者救済に関する請願であります。請願人は福島県岩瀬郡須賀川町にあります国立福島療養所入所者自治会災害対策委員会であります。昭和二十五年一月十六日午后一時三十分、国立福島療養所の第十病棟の湯沸し場より出火いたしまして、折柄の風と消火設備の不完全によつて、二十数分間で同病棟を全廃いたしたのであります。出火の原因は目下詳細に究明中でありますが、湯沸し場の耐火設備の不備が最大の原因と思われております。また加えて消火設備が皆無の状態でありますので、何の処置の施しようもなく、またたく間にこの火災によつて病棟の焼失を見た次第でございます。この火災によつて罹災いたしました患者の総数は四十二名で、火足が非常に早かつたために、ようやく身一つをもつて避難したような状態でありまして、患者の大多数は所有品のほとんど全部を焼失するような状態になつたのでございます。重傷者を救い出す人がなく、このような場合における処置にふなれであつたために、火の身辺に及ぶまでこれを知らず、火災の事実を叫ぶ者さえなかつたために、罹災者がこのような災害を受けたことは、不幸中の不幸といわなければならないと思うのであります。患者のほとんどは社会保障制度の上に療養する身でありまして、患者の焼失したものは金額にいたしますれば、七十余万円に及んでおりますことは、窮乏生活を余儀なくせられております患者にとりましては、まことに重大な影響を與えておるといわなければならないのであります。どうかこれらの現状をよく御賢察くださいまして、積極的な御努力と御援助を切望してやまない次第であります。この請願の結論といたしまして、左の三項目をあげておるのであります、焼失病棟のすみやかなる復興、罹災者の救護、防火設備の増設と予算の増額、以上の三項目でございまして、御当局の熱意のある御回答を承りたいと思います。
○堀川委員長 まず政府側の御意見を願います。
○久下政府委員 福島療養所の火災によりまして、患者の中から罹災者が出ましたことは、私ども御同情にたえないところであります。罹災直後に、福島療養所で保管しておりました真綿のチヨツキを、各被害者にとりあえず一枚づつ配給いたしますとともに、国立塩原温泉療養所で保管しておりました毛布百枚を保管転換をいたしたのであります。その後さらに東北出張所管内の各施設から、約百枚の毛布を移管するように、私どもの方から指示をいたしたのであります。この措置はすでに済んでおると心得ておるのであります。また社会局の方にも連絡しお願いいたしまして、ララ物資の衣料二こうり、すなわち下着約二百五十点を送付いたしまして、罹災患者に配給するようにいたした次第であります。そのほかに困窮者につきましては、県の扶助を受けまするように、地方事務所を通じましてお願いをいたしておるのであります。さような状態でございまして、私どもとしては一応の手は盡したつもりでありますが、なお不十分な点もあると思いますので、今後ともこの辺のところは十分努力して参りたいと思つております。 それから次に焼失病棟の復旧の問題でございますが、福島療養所にはまだ患者の入つておりません余裕の病棟がありまして、これに対しましては御承知の通り、昭和二十五年度の予算案に結核療養所大整備の経費が計上せられておりますので、この中から金をまわしましてそうした余裕病棟に手を加え、結局福島療養所の患者の収容には支障のないようにいたす考えであります。 それから防火設備の増設であります。これもごもつともなのであります。私どもとしては昭和二十五年度におきましても、予算の許します限り、何とか整備をするようにいたすつもりであります。何分各病院、療養所ともにほとんど全部が木造の建物でありますために、一旦出火いたしますと、なかなか途中で防火をするということは困難な実情であります。従つて私どもとしては防火設備の整備もさることながら、火災の原因をつくらないという方面につきまして、しばしば嚴重に警告しておる次第であります。 —————————————
○堀川委員長 次に日程第一七及び一八、文書表第一二一六及び一三三六号を一括して議題といたします。紹介議員がお見えになりませんから、かわつて苅田アサノ君に御説明願います。
○苅田委員 これは看護婦資格既得権者に国家試験の特例設定に関する請願でありまして、東京大学医学部附属医院橋本マサ外三十名から提出せられたものであります。紹介議員の吉田省三氏にかわりまして私が御説明申し上げます。 現行の保健婦助産婦看護婦法によりまして、来る九月から甲種看護婦の国家試験が行われることになつており、現在の看護婦資格既得権者も、この甲種看護婦の国家試験を受験する資格を與えられておるのであります。これは現在の既得の看護婦にとつてまことにありがたい恩典のように思われますが、実際は決してそうではないのであります。そもそも現在甲種看護婦学校の看護技術面の指導は、一体だれがやつているのでしようか。それは現在の看護婦資格既得権者がこれをやつております。看護技術というものは回数に回数を重ねて初めてりつぱに獲得できるものであることは、外科医の手術手技、内科医の診断に相当するものであります。この指導者と、新しく卒業する看護婦と同じ試験を受けますとき、もし万一この指導者にして不合格のうき目を見たときはどういう結果になりましよう。また一目や二日の試験では、からだの状況その他のことで十分自信があると思う者も、すつかり自分の持つておる技倆の発表すらできない場合もありますし、また長年かかつて獲得いたしました熟練した技術は、そういう短期間の検査でもつて十分調べられることはとうてい不可能なのであります。ことに、これまで黙々として働いておりました日本の看護婦には、臨床技術のある点では、医師と同等と思われる手腕を持つている者もたくさんあります。そういうことを全然無視いたしまして、新しく卒業する看護婦に合理的な国家試験も現在の看護婦にとつてはまことに不合理な試験となり、この不合理な試験の結果は、今日でさえ不足である看護婦の数、すなわち医療法完全実施のあかつきには、十六万人の看護婦がいるのでありますが、現在はわずかに六万数千人の実働者があるだけである。その看護婦の数をますます少くさせて、わが国の保健衛生上ゆゆしい結果になるということも考えられるのであります。ですから、この際政府におかれましては、現在の既得権者に対する国家試験にかえて、徹底的な再教育をもつて厚生省の看護婦名簿に登録するような特例を設けられたいというので、この請願をする次第でございます。 このように現在の看護婦を保護せられますことは、單に現在の看護婦のためではなく、看護婦に対する世間一般の認識を高め、また看護婦みずからの自覚を高めることになるのでございます。こういう痛切な看護婦の人たちの意見を了解せられまして、この請願につきまして適当な御処置を願いたい。これが請願の趣旨であり、説明でございます。
○堀川委員長 政府側の御意見を求めます。
○久下政府委員 御承知の通り従来の法令によりまして資格を得ました看護婦は、新しい保健婦助産婦看護婦法によりますと、業務上におきましては、新しい制度による甲種看護婦と何ら差別が與えられておらないのであります。言葉をかえて申しますと、新しい制度による乙種看護婦の方は業務上の制限が加えられておりますが、従来の看護婦には何ら制限が加えられず、そのまま看護婦の仕事を継続し得ることに相なつているのであります。従つて、その意味から申しますならば、名前こそ甲種ということは申しませんでも、甲種と実態的には何らかわりないものというように私どもとしては考えている次第でございます。そこで現在の法律によりまして、その上さらに、将来新しい制度が全面的に実施せられまして、甲種看護婦、乙種看護婦というようなものが制度的に出て参りますことになりますれば、やはり従来の看護婦としても、甲種という名前をほしいという方が多く出て来るであろうということを考えまして、特に何らの條件をつげずに、甲種看護婦の試験を受け得るようにいたしました次第であります。言葉をかえて申しますれば、試験は受けなくても、従来通り仕事はして行けるのであります。特にそうした意味から甲種看護婦試験の受験資格を認めましたのでありまして、その点におきましては別段私どもとしては、不合理はないものと思うのであります。甲種看護婦にならなくとも、甲種看護婦と同じように仕事が今後とも続けて行けるわけでありますから、その上さらに従来の看護婦は、御承知の通り検定試験で通つて来た者もありますし、あるいは義務教育を終りました程度で看護婦になつておる者もありますし、あるいはまた専門学校程度の教育を経ました者もあるというようなぐあいでありまして、一口に従来看護婦と申しましても、その実質におきましては、いろいろの差異があるのでありまして、これらを一括いたしまして、無條件で甲種看護婦の資格を與えるということは、制度的にむりがありはしないか、こう思つている次第でございます。なほ、お話の中にございました甲種看護婦の指導をしておるのは従来看護婦ではないか、これはその通りでございますが、しかしながら甲種看護婦の養成を指導しております養成所の専任教員は、昨年来私どもの方で四箇月間の徹底した教育を施しましてやつてもらつているのであります。單なる従来看護婦ではないと私ども考えておる次第でございます。従つてこれは私ども自身病院を持つておりますので考えておることでありますが、甲種でありましても、あるいは従来の看護婦でありましても、その昇進、資格等につきましては、何ら差異を設けない扱いをするつもりでございますので、私の考えとしては、今御請願の趣旨のように、ただいまの法律で定められております国家試験の特例を廃止することはいかがであろうかというふうに存じておる次第であります。
○苅田委員 ただいまの御答弁の中のことについて一、二お伺いしたいと思います。それでは、実際上は甲種看護婦がやると同じような業務上の仕事ができるのだという御答弁だつたのですが、第一番に、これは名称はどういうことになるのですか。甲種看護婦があり、乙種看護婦があり、今度そういう既得権者の看護婦があるわけですが、そういう人たちは甲種と呼ばなければ乙種と呼ぶのでしようか。それとも何か特別な称呼が與えられるでしようか。この点を一つお聞きしたい。 それから、実際上、業務上は同一でありましても、区別してあるからには、待遇その他について違うところがあると思いますが、どういう点が、実際上は同じ仕事をやつていても、甲種看護婦と今までの既得権者と違うか。その点の御答弁を願いたい。 それから、ただいま次長のお答えの中に、現在甲種看護婦の資格をとる人たちを指導している人たちは、以前の既得権者の中で徹底的な四箇月の教育をした人がやつているという御答弁があつたのですが、四箇月間徹底的な補導教育をやれば、甲種看護婦を指導するくらいの技倆があるというわけですから、他の人たちに対しましても、四箇月でなくても、その半分にしても、あるいは四分の一にしても、相当な補習教育がされますならば、この請願の趣旨にあるような、申種看護婦と何ら違わない実質を得るということは、その点でも明らかなんでありますから、そういうことを厚生省にやつていただくことは、これは厚生省の方でやる意思さえあれば不可能ではないと思うのですが、その点についてもお答えを願います。
○久下政府委員 第一は呼称の問題でありますが、従来の看護婦はただ單に看護婦ということに相なつております。従つてそのほかの新制度による甲種看護婦、乙種看護婦というものは併存をいたしまして、当分の間、従来の看護婦があります間は、その三種類のものがあるということになるわけであります。そこで甲種看護婦と従来看護婦とーーわかりよく言えばただ看護婦でありますがーーの違いということについてのお尋ねでありますが、仕事の上におきましては違いが、ございません。言葉をかえて申しますならば、乙種看護婦に仕事の上の制限があつて、特定の急性かつ重症の疾病の看護ができない。あるいは甲種看護婦または医師の指導がなければ仕事に従事してはならないというような制限がありますけれども、従来の看護婦につきましては、独立して看護の仕事に従事できる。しかも疾病に対しても何らの制限がないという点におきまして、新しい甲種看護婦と差別はないのであります。ただ、しいて問題になるといたしますならば、法文の上で、乙種看護婦を指導するという言葉が、従来看護婦にはございません。つまり乙種看護婦のところに規定してありますのは、医師または甲種看護婦の指導ということで、従来看護婦の指導ということがありませんので、その点が若干疑問を生ずる点ではないかと思います。この点につきましては、私どもとしては実際問題として以上申し上げている通りでありますので、従来の看護婦さんが新しい看護婦を指導して行くべきものであると思いまして、さような指導をするつもりでいるのであります。 それから四箇月の教育で甲種を指導するようなものができるなら、みんなやつてもよいのでありますが、この点は若干問題があるのではないかと思います。申種看護婦養成所の専任教員になりますような従来看護婦は、現在の普通の看護婦の中でも、特に優秀な人を選んでやつているのでありまして、何人でも同様に参るとは私ども考えておりません。同時にまたそういうことを考えますると、相当長期の教育ということになりまして、なかなか病院の実情から、あるいは経費の関係から許されない点が多いのではないかと考えます。それよりも、仕事をしながら若干の勉強をして、さらにあるいはまた、その他の短期講習等も私どもの方で全国的に、ごく少数ずつではありますが、年来やつておりますので、事後続けて行くつもりでありますが、こういう講習にも参加していただくとかして、試験を受けられれば、新しい制度による甲種看護婦の免許証が出ることになりますので、そういう筋を進んでいただく方が、制度的に取扱いがよいのではないかと思つているのであります。
○苅田委員 ほかにもいろいろそのことについて御質問したいことがあるのですけれども、それよりも、今病院で働きながら勉強して受けた方がいいではないかということですが、看護婦さんの実情を見ますと、これはとうてい働きながら勉強できるというような状態ではない。これは次長は私よりもよく知つておられるはずでありますが、方々の病院で看護婦の定員が足らないところが多い。とうてい勉強するどころでなく、非常に疲労しているわけです。政府の方でそういう御趣旨ならば、受けたいという看護婦については、政府の方の保障で何らかそういう勉強ができる余裕が與えられるよう措置が考えられているかどうか。これをお聞きしたい。 それから現在岡山等では、看護婦さんの帽子に線のようなものが入つて、看護婦さんの職制のようなものができかけているのですが、実質上は力量が違わないという看護婦さんであつても、看護婦さんの間にこういうような三通りの職制が生れる危険性が考えられるのですが、そういう点についてどういうふうにお考えになつておりますか。
○久下政府委員 第一は、現在働いている看護婦さん方に講習を受けられろような保障を政府において與えよということでございますが、私どもとしては、すでに御審議をいただいたと思いますが、若干の予算を計上して、あるいは私どもが直接に、あるいは府県に補助をいたしまして、従来の看護婦さんの再教育をやつているのであります。御希望のある方に参加をするようにお奨めしている程度でございます。私どもの方から強制的に講習に出ろということは、私どもの権限では言えないことであると思いますので、その程度で御了承いただきたいと思います。 それから次に看護婦の職制のことについて御懸念のあるお尋ねでありますが、これは指導というような立場から、御趣旨の点は誤りのないようにしたいと思います。たとえばお話のような、看護婦の帽子などに甲種と従来看護婦との区別をつけるということがありますことはおもしろくないと思いますので、それらの点につきましては、私どもの與えられた権限の範囲内で、適当に指導して参りたいと考えます。
○苅田委員 補習教育の予算を組んだだけでは、先ほど申しましたように実際人手が足りなくて、そういうふうな補習教育も受けられないし、また国家試験を受ける勉強ができないという実情に対して、厚生省としてもつと積極的な措置をとつておられるかどうかということをお開きしたわけです。
○久下政府委員 講習会を開催いたします場合には、一定の計画を立てまして、関係のある病院に参加方をお將めするわけであります。そういたしますと病院では、病院の業務にさしつかえない限り参加さしてくれる。少くとも従来の例から申しますれば参加さしてもらつております。講習に参加いたしまする看護婦さんは、当該病院から俸給を受けつつ勉強するというようなことでやつております。講習を受けますことは御本人のためだけでなしに、病院としても看護能率の向上の上にいいことでありますので、私どもとしてはただいままでのところ、そういう点について、せつかく予算を組んだけれども受講者がなくて、その予算を使うに由ないという事情を聞いておらないのであります。別段むりなことをしなくても、ただいまの段階では各方面の御協力を得ていると考える次第であります。
○苅田委員 それでは直接看護婦さんの方から出ております質問があるわけですから、それを逐次申し上げまして答弁願いたいと思います。それは政府の方では、今年度の受験の予算を一万人分として予定しておられるのでありますが、既得権者全部と、それから新甲種看護婦卒業生等の全部が受験した場合に、そういう希望があつた場合に、この予算の関係からいたしまして、受験の制限をやつたり、あるいは自己負担をかけられるというようなことはないかどうか。こういう場合に、予算措置として、さらに追加予算等を組まれるということが可能であるかどうか。この点についてお聞きしたいと思います。
○久下政府委員 二十五年度の看護婦国家試験の予算は、お話の通り一万人を計上してございます。この基礎をつくりましたのは、私どもとしては予算の計上の上から執行上困ると思いまして、各府県に公文書で問合せをし、それを集計いたしまして、大体間に合うであろうという予想で、一万人の予算を組んであるのであります。従つて私どもの予想以上に受験者が多いということでありますれば、現在の予算ではとうていまかない切れません。その際にはとりあえずの措置は措置として、試験を執行いたしまして、何とか追加予算等で予算的な処置を講じなければならないものと私ども考えておる次第でございます。受験者が多いから、あるいは予算がないからといつて、受験をお断りするというような考えは毛頭ございません。
○苅田委員 次に試験場が全国三十箇所で、時日は二日間と予定いたしておりますが、受験希望者が一斉に受験することとなつた場合には、病院の中の業務が非常にさしつかえを来すということが考えられますが、こういう点についてはどういう措置をお考えになつておりますか。
○久下政府委員 実はまだそこまで予算の決定も、ございません。しかも第一回の甲種看護婦国家試験は、本年の十月ごろに実施することを予定いたしております。細部にわたつた詳しい試験計画等は確立をいたしておりませんので、今御質問の点につきましては、確かに問題もあるかと思いますが、これらの点につきましては、なお受験希望者を試験の間近になりましたならば、再度調査をいたしまして、非常に受験者の多い場合には、当該病院に試験場を設けるとかいう方法で、できるだけ便宜な措置を講じたいと考えております。
○堀川委員長 苅田委員に申し上げますが、羅列してあるのを一応全部言われたらどうです、質疑ではないのですから。
○苅田委員 承知しました。御答弁に都合がいいかと思つたのですが、それでは一括して申し上げます。 次にお伺いしたい点は、看護婦の再教育の予算が二十五年度分でどのくらい見ておられるか。東京でどのくらい、あるいは甲種看護婦の本年度の卒業生は何名見ておられるか。これは一緒になりましたが、最初の看護婦の再教育の予算の点が第三番目の質問事項であり第四番目は、甲種看護婦の本年度卒業生が何者くらいかという点であり、第五番目は、認定された甲種看護婦学校は全国で何十箇所か。東京都内では何十箇所かというわけであります。それから第六は、乙種看護婦養成所は全国で何十箇所予定されておるか、一九五〇年度卒業生が何名くらいであるかという点をお伺いします。それから第七には、法令第五十三條二項によりまして、既得権看護婦は甲種看護婦並の仕事はできても、業務範囲外の事項については、乙種看護婦に準ずるとありますが、待遇その他甲種看護婦並に扱うかという点です。それから第八項は、すでに国立では大部分の既得権者を乙種看護婦とみなして、待遇、号俸等の開きをつけて予算を組んであると聞いておりますが、その点はどうですか。それから第九番目は、再教育の講習場所は全国で何十個所見ておられるか。都では現在の二個所以外に増す意向はないかどうか。 大体以上の点につきまして一応御答弁を願いたいと思います。
○久下政府委員 お尋ねの点の大部分が数字にわたる点でございまして、実はたいへん申訳ないですが、きよう数字を持つて参りませんでした。これは後ほど資料として差上げることにしてお許しをいただきたいと思います。ここでお答えできることだけを申し上げます。 先ほども申上げましたように、別段甲種との間に差別をつける意思はございません。国立病院におきまして、差別待遇をする前提で予算を組んであるのではないかということでありますが、その事実もございません。その他の問題につきましては、みな数字にわたることでありますので、後ほど資料でお届けするということでお許上を願いたいと思います。
○苅田委員 看護婦さんの国家試験の問題につきましては、実は全国のあらゆる看護婦協会と、その他の看護婦さんの団体を含めまして、国家試験を定時に数十個所の場所で行うという方針に対しましては、一斉に反対で、今全国的な大きな反対の運動が起つているわけなんであります。私ども厚生委員会といたしましても、社会党の厚生委員の人たちとは、御一緒にしばしばそういう看護婦さんたちの訴えを聞きまして、これについても何とか厚生当局に対しまして、再考を煩わしたいという考えを相かわらず持つているものであります。実は本日のこの請願が出る場合には、そういう平素御一緒に御相談しました人はみな委員外質問をさしていただいて、十分に納得の行くような御答弁を得たいというふうに考えておつたわけでありますが、本日はかような状態で、私どもといたしましても、非常に不十分な御回答しかいただいておりませんし、この問題につきましては、なおまた日をあらためまして、もつとつつ込んでいろいろ御質問も申し上げ、御善処方をお願いしたいと思つております。先ほどの御答弁の中にもありましたように、看護婦さんのーーこれは全国一様に行かなくても、十分の補習教育さえ受ければ、従来の技術等をもちまして、新しく出られる甲種看護婦さんの実力に匹敵されるものは幾らでもあるので、こういう看護婦さんの必要である現状をも考えられまして、一律的なやり方でなくて、もつと徹底的な補習教育を受けさせた上で、もつと容易な方法で看護婦資格が得られることにつきまして、私どももできるだけ成案を練つて御相談申し上げ、御当局としても、そういう強い看護婦さんの希望があるという点をぜひお含みいただきまして、さらに予算その他の御折衝もなさいまして御善処方を願いたい。本日は大体これくらいなことで私の質問を終りたいと思います。 それから御答弁願えませんでした点につきましては、明日にでも御回答いただけるでしようかしら。
○久下政府委員 多分よろしいと思います。
○堀川委員長 残余の日程は延期しまして、本日はこの程度で請願の審査を打切ることにいたします。明日は午後一時から理事会を開きまして、二時から委員会を開くことにします。 それでは本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十九分散会