厚生委員会 第7号
- 発言数
- 27 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1950/02/24
会議録
○堀川委員長 これより会議を開きます。 まず麻薬取締法及び大麻取締法の一部を改正する法律案、栄養士法の一部を改正する法律案及び性病予防法等の一部を改正する法律案を一括議題といたしまして、審議に入ることにいたします。まず政府の提案理由の説明を求めることにいたします。 林厚生大臣。 —————————————
○林国務大臣 ただいま議題となりました麻薬取締法及び大麻取締法の一部を改正する法律案につきまして、簡単に御説明を申し上げます。 現在麻薬及び大麻の取締りは、各都道府県の吏員の中から厚生大臣が任命した麻薬取締員に司法警察権を与えまして、これが取締りを行つて来たのでありますが、これが欠陥といたしましては、身分関係は都道府県知事に属し、捜査の指揮の権限は厚生大臣に属しております関係上、国の一貫いたしました取締行政を行うことが困難な状況にあつたのであります。今回の改正によりまして、国の一貫した行政、すなわち官吏としてこの麻薬取締行政を行わんとするものであります。 以上改正の大要を御説明申し上げたのでありますが、何とぞ御審議の上、すみやかに可決せられんことを、希望してやみません。 次に栄養士法の一部を改正する法律案提案の理由を御説明いたします。 今回改正しようといたします第一の点は、栄養士養成施設の修業年限及び栄養士試験の受験資格として必要な見習期間を二年以上とすることであります。これは現行制度によりますと、栄養士の資格を得るには、厚生大臣の指定いたしました栄養士養成施設において一年以上栄養士たるに必要な知識及び技能を修得するか、または一年以上栄養士の実務の見習をした後、厚生大臣の行う栄養士試験に合格しなければならないことになつておりますが、施行の経験によりまして、さらにこの修業年限及び見習期間を延長し、栄養士の資質の向上をはかることが必要と認められるに至つたからであります。 第二の点は、栄養士試験審査会に関する規定を設けることであります。これは栄養士、試験の公正を期するために必要と認められるからであります。以上が栄養士法の一部を改正する法律案の提案理由及び改正の要点であります。何とぞ御審議の上、御可決あらんことをお願ひ申し上げます。 次に性病予防法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を説明いたします。 わが国の公衆衛生は、終戦後著しい発達を示して参つたのでありますが、昭和二十二年の保健所法の改正によりまして、保健所は従来行つていた指導業務のほかに、衛生に関する行政事務をもあわせ行うようになりまして、地方第一線における公衆衛生問題につきましては、保健所が責任をもつて目下着々その成果をあげるよう努力いたしているわけであります。これらの保健所は、都道府県並びに政令で定めた三十の市がこれを設置しておりまして、かつ保健所法の規定により、都道府県知事またはこれらの市の市長の衛生事務に関する権限を保健所に委任することによりまして、保健所を中心とした衛生行政を実施している次第であります。しかるに近来の衛生関係の法律におきましては、これら市長の権限につきましては、ほとんど規定するところがありませんので、現在は地方自治法の規定によりまして、都道府県知事の衛生事務に関する権限の一部を、これらの市の市長に委任することといたしましてその委任の範囲を厚生次官通牒をもつて示して来たのであります。しかしながらかかる措置によるのみでは、なお行政事務を行う吏員の身分、権限委任に伴う費用負担の関係等につきまして種々不便がありますので、これを法律で明瞭に規定することといたしまして、性病予防法外十四件の法律を改正することとしたのであります。 次にこの法案の内容につきまして、その大要を申し上げますと、第一に従来都道府県知事の権限に属する衛生業務のうち、全県的考慮を要するもの、その他特殊なもの以外はこれを政令で定める市につきましては、その市長をして行わしめることとして各法律についてそれぞれの事項を規定いたしましたこと。 第二の政令で定める市の市長は、その事務を行うために、市の吏員の中から食品衛生監視員、環境衛生監視員、屠畜検査員等の職員を任命し得ることといたしましたこと。 第三にこれらの市長の行う事務につきましてその市が費用を負担したときは、国庫よりその市に対して負担金を与えるようにいたしましたこと。 第四にこれらの法律中の「行政官庁」「地方長官」等の用語を現行の用語に改めましたことであります。 以上の改正によりまして、これらの市についての都道府県市間の事務の範囲及び市長の行う事務に伴う費用負担、並びに手数料収入の関係を明瞭にさせ、これらの衛生行政の一層の進達を期しておる次第であります。 以上がこの法案の骨子でございますが、何とぞ御審議の上、すみやかに可決せられんことを希望いたします。 なお詳細のことにつきましては、政府委員並びに説明員より御説明申し上げることといたします。
○堀川委員長 ただいま議題となつておりますこの三つの法律案に対しまし て、これらの質疑は、ただいま三木局長もおられませんから、次の委員会にまわすことにいたしまして、本日は他の件を審議することにいたします。 それでは木村社会局長より発言を求めておられますから、これを許します。
○木村(忠)政府委員 この前の国会におきまして、国会側から提案になりまして通過を見ました身体障害者福祉法は、昨年の十二月二十六日の法律第二百八十三号をもちまして公布になり、本年の四月一日から施行に相なることになつておりますが、これが政令につきましては、一応御報告申し上げておくのが筋だと考えまするので、この政令の内容につきまして申し上げておきたいと存ずるのであります。 この法律は、ほとんど必要な事項を法律をもつて規定いたしておりますので、政令におきまして規定いたしますることは、きわめて形式的なものだけに相なつております。政令で規定しなければなりませんことは、法の第六条の審議会に関する事項、それから法の二十五条の身体障害者がつくりました物品を政府その他公共団体におきまして購入いたすことに関しまする事項、及び費用負担の関係の規定でございます。それでこれらは一つの政令にいたすのが当然なのでありますけれども、実は身体障害者福祉審議会というものができませんと、他の政令ができないという関係になつておりますので、身体障害者福祉審議会の政令と、その他の政令の二つの政令といたしたいと考えております。身体障害者福祉審議会の政令は、法の第六条の審議会そのものの任期と、委員の任期それから審議会の組織に関する規定でありまして、任期につきましては通常の例によりまして二年、組織につきましては会長とか副会長を置く規定、その招集期日、招集の仕方、議事の開き方、それから委員の数の中で官公吏の数の割合を制限する規定、次に身体障害者の障害の程度に関する審査をいたしまする審査部会という特別の部会をつくる規定が、法の第六条の第六項に規定してあるのでございます。これらの組織の規定を必要といたしますので、この規定を設けることにいたしたのであります。 それから次にその他の部分につきましても、政令といたしましては、身体障害者のつくりました一定の品物を国、公共団体が購買いたしまする場合におきまして、どの程度の身体障害者に特典を与えるかをいうこと、それからどういう物品について購買しなければならぬことにするかということ、この二つが中心でありまして、もう一つは購買に関しまする事項を審議いたしまする購買審議会の組織等の規定、それから最後に費用の負担に関する規定であります。身体障害者の範囲につきましては、お手元に配付してあると思いますが、別表をもちまして、相当範囲は広くいたしておるのであります。法の方の別表にあります身体障害の範囲のうちで、症状の高い者をある程度選んでありますが、われわれといたしましては、この購買義務を国に負わせる者の範囲をできるだけ広くしておくことが適当であると考えられますので、ある程度広い範囲のものを規定いたしております。しかし身体障害者福祉法の適用を受けます者全部をこれに当てはめるということは適当でありませんので、そのうちでやはりある程度普通の仕事につき得る可能性の多い者につきましては、これを削除するというような方針をとつております。それから購買を認めることのできる物品につきましては、いろいろのものが考えられますけれども、とりあえず現在奨励されておりますものが、ほおき、はたき等でありますので、これに近いところのモツプとか、掃除ブラシ、それから非常に簡単にできるところの封筒というようなものを一応考えてみたわけであります。身体障害者のつくりますもので、官公署に使いますに適当なものが、ございましたならば、逐次つけ加えるようにいたして参りたいと考えております。その他の規定は、大体従来の各種の法令にあります例によりまして規定した形式的なものであります。 —————————————
○堀川委員長 次に生活保護法に関する件を議題といたします。質疑をいたすことにいたします。苅田アサノ君。
○苅田委員 局長に対して、この前の委員会でもつて御答弁願われなかつたことで、次に材料を揃えて来て、ここで御説明をお願いしたいと申したことが三点ほどあつたと思いますが、それにつきまして、きよう御答弁がいただけますか。すなわち一つは、民生委員の指導事務強化の経費というものの中に、民生委員の指導の経費というものと、民生委員の活動の経費というものがあるわけで、この二つがどういう配分になつておるかということ。それから民生委員連盟に委託されたお金はどういうふうに使われておるかということが一点。それから二十五年度に改正になります生活保護費の新しい基準についての御説明をお願いしたいのが第二点。それから失業者の調べ。この三つでございます。
○木村(忠)政府委員 民生委員指導に関する経費でございますが、昨年度とかわつておりますのは、昨年度は民生委員に関する経費は全部国庫補助であつたものが、二十五年度は平衡交付金をもつて支弁する方に入りましたので、厚生省の予算からは一応落ちておるわけであります。従いまして、総額におきましては、昨年度とほとんど内容においてはかわりはないというふうに御了承願いたいと思います。ただ民生委員連盟に委託いたします経費の中では一応削減いたしまして、明年度は本年度より少くなる。やつておりますことは「民生時報」という民生委員の指導のための雑誌を委託しております。もう一つは、民生委員がいろいろ職務上必要な事項を記入いたしたり、あるいは職務上必要な事項を記入してあります民生委員手帳を委託しております。委託しておりますのはこの二つだけでありまして、他の仕事は委託しておりません。 それから次は失業者の数でございますが、現在どのくらい失業者が実際におるかという数を測定する方法は、きわめて困難でございまして、御承知の通りにいろいろな統計を用いまして失業者の数をはかるように労働省といたしましてもしておりますし、また総理府といたしましても統計をつくつておるのでございますが、現在最もよりどころになります統計は、総理府の統計局から出しておりますところの労働力の調査報告でございます。これによりますと、失業者の数は最近におきましては大体三十万から四十万前後の間を上下いたしております。そのうちで完全な就業を希望する者の数は、さらに五、六万少い数ということに相なつております。そのほかに失業者数を推定する一つの資料としては、労働省の職業安定所に参りまする求職者のうちで就職することのできない者がどのくらいあるかという数でございますが、この数は毎月やはり六十万前後ということに相なつておりますので、大体現在労働省といたしましては、五十万ないし六十万の失業者があるというふうに考えておられるようでございます。そしてこの失業者の増加の傾向というものは、現在のところ、総理府の方の統計から見まするものは、さして増加の傾向にあるとは見受けられない。上つたり下つたりしておりまして、増加するような傾向はまだ出ていないようでございます。それから職業安定所の方の未就職者の方は、逐次増加いたしてくるという傾向にあるようでございます。それからもう一つ、生活保護法の適用を受けておりまする者のうちで、失業が原因になつて生活保護を受けるに至つておるという者の数は、顕著なる増加を示しておりません。しかもその数は割台からいたしましてきわめて少いので、ございまして、生活保護法によりまする保護を受けておりまする世帯の総数が四十四万六千ばかりございまするが、そのうちで約八千世帯が、本人が失業かあるいは本人が適当でない職業についておるために収入がきわめて少いというような原因でもつて生活保護法の適用を受けなければならぬという状態になつておる者の数でございます。 それから、昭和二十五年度の生活保護費の基準はどのくらいになつておるかということにつきましては、まだ確とした数字が出ておりません。一応私どもの目標といたしましては、この前にお話申し上げました内容でもつて、最近のいろいろな物価の指数というようなものを調査いたしまして、的確なものをつくりたいというふうに考えておりますけれども、財務当局あたりとの折衝はまだ始まつておりませんので、正式には幾らになるかということは決定いたしておりません。
○苅田委員 第一番の民生委員の指導事務強化の経費につきましては、この前お願いしておきましたように、実数をあげて御説明が願いたかつたわけであります。特にこの民生委員連盟に委託した仕事のために、二十四年度あるいは二十三年度にどれだけの経費が出ておるかということ、それから今年度はそのためにどれだけのものを見込んでおるかということを、実際の数字をあげて御説明が願いたかつたわけなんです。ただいまではそれはできないでございましようか。
○木村(忠)政府委員 二十四年度に約千五百万円が出ております。明年度も大体そのくらいの数字でございます。
○苅田委員 そうしますと、ただいま御説明になりました「民生委員手帳」と「民生時報」は本年度どれだけのものが配付されたか、部数をお知らせ願いたい。
○木村(忠)政府委員 いずれも約十四万、民生委員の数より若干余分に見て刷つてございます。
○苅田委員 その数字について多少疑義があるのです。というのは、私どもの調べによりますと、今局長がおつしやつた数字よりはるかに少い数字になつておるのですが、十四万冊確かに刷つておるという、はつきりした証挺があれば、その点をお聞きしたい。
○木村(忠)政府委員 私の方としましては、民生委員連盟でもつてはたしてどのくらい刷つておるかということにつきましては、現実に連盟の方で印刷しておりますものの契約等について完全に調べておりまするから、数字は十四万、あるいは少し欠けておるかもしれませんが、民生委員の数が十二万五千でございますから、十二万五千から十四万の間、それくらいのものを出しておるとかたく信じております。
○苅田委員 ただいまの局長のお話は間違いないと思いますけれども、私の方に入つておる情報では、非常にその部数が少いのです。民生委員連盟の監督は厚生省がやるのだと思いますので、一応その点について民生委員連盟がそういうものについて政府からとつた金を正確に使つておるか、保険局の方にその資料があれば、どういうものによつてこの数字が違つていないと御確認になつておるか、それだけお伺いしておきたいと思います。
○木村(忠)政府委員 こまかいどういう資料があるということは私存じませんけれども、つくりまして全部送つておりますから、送つた方で受取つておらないという証拠があればあるいは受取つていないかもしれません。ただ問題は、刷つておりますものを町村に送りまして、町村で民生委員にわけてもらつておりますので、町村当局が怠慢で民生委員さんの手に渡らぬというのがないとも言いかねます。実際に調べるには印刷所を調べればすぐわかることであります。
○苅田委員 その印刷所はどこですか。
○木村(忠)政府委員 そこまで覚えておりません。
○苅田委員 この問題につきましては、さらに私の方でも調べまして、あらためて御質問することにいたします。 次に、生活保護法のこまかい基準等については、まだ全部決定していないというふうなお話だつたのですが、生活保護法は等七国会に上程されることになつておるわけです。これは確かに今度の国会に上程されますかどうか。もしされるとすれば、大体いつごろ委員会にまわる予定で交渉をなさつておいでになりますかをお聞きしたい。
○木村(忠)政府委員 ちよつと速記をとめてもらいたいのですが……
○堀川委員長 ちよつと速記をとめて…… 〔速記中止〕
○堀川委員長 速記を始めて……
○苅田委員 それでは内容のことにつきましてはそのときに伺います。 ただこの際お願いしておきたいことがあります。生活保護法の改正をやることは、一般の生活が窮迫しておる現在におきましては、非常に大きな意味を持つておると思います。理事会の方でもこの法案の改正に際しては、一般の人たちからの意見を聞く公聴会を持ちたいという大体の意向になつておりますので、その手続に要する日にちと、この委員会でそれが十分審議される日にち等を見込んで、厚生省の方でもぜひ間に合うようにその手続をやつていただくことをお願いしたいと思います。 それから、ただいまこの厚生委員会の方にいろいろ請願が出おりますが、請願はいつも最後のときに十把一からげとなつてしまうのです。それでまだあまり法案が出ていないうちにこれを審議していただきたい。特に民自党の青柳委員やその他各派の人たちから出ております社会保険事業に従事する職員の身分を地方自治体に委譲する件というふうなもの、これは期日も迫つており非常に心配しておる向きもありますので、特に早く審議していただきたいと考えるのであります。おそらく他の紹介議員も同様のお考えだろうと思いますので、この点をとりはからつていただきたい。
○堀川委員長 請願の件は今請願を整理しておりますから、だんだんにやつて行こうと思つております。それから先般の旧海軍の共済組合の年金の件ですが、あれも向うの委員会へ話したところ、委員会は承知なさるのですが、どうも手続がぐあいが悪い。そこでこの委員会で採択してもらうことにして、もう一ぺん議題に上せて大蔵省から出て来て、これに対してはつきりした返答をする、こういうことでありますので、その請願もまたやりたいと思つておりますから、そのときに一緒に何ぼかに切つて請願をやりたい、かように考えております。
○青柳委員 この生活保護法の審議がもうじき開始されると思うのですが、その前に生活保護の最近の状況はどうふうであるかということを一ぺん承つておきたいと思う。と申しますのは、いろいろ質問など問いおりますと、生活保護のやり方についてまだ理解されていない方々が大分ある。そういう理解を与えるという意味で、最近の実情を知つていることが生活保護法の審議に非常に有益だと思うからであります。どうぞそういうふうにこの次最初におとりはからい願いますと、議事進行もうまく行くのではないかと思います。
○堀川委員長 かしこまりました。 それでは本日の午前中はこの程度で、暫時休憩することにいたします。 午後零時三分休憩 ————◇————— 午後一時三十分開議 〔以下筆記〕
○堀川委員長 休憩前に引続きまして再開いたします。これより引揚者の生活援護に関して協議懇談いたしたいと思います。これより懇談に入ります。 〔午後一時三十一分懇談に入る〕 ————◇————— 〔午後二時二十九分懇談終る〕 —————————————
○堀川委員長 これにて懇談を終ります。次会は二十七日午前十時より開会いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時一黒十分散会