P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
7回国会衆議院1950/04/21

建設委員会 第29号

発言数
35
登壇者
7
会派数
2
開催日
1950/04/21

会議録

淺利三朗自由党

○淺利委員長 これより建設委員会を開きます。  まず御報告申し上げておきます。昭和二十五年度における災害復旧事業費国庫負担の特例に関する法律案につきましては、先般大蔵委員会に対して、連合審査の結果に基き当委員会の修正意見を申し入れたのでありますが、大蔵委員会は当委員会の意見を参酌し、大蔵委員会修正案を作成し、関係方面の了解を得た旨通知があつたのであります。その内容は次の通りであります。    昭和二十五年度における災害復旧事業費国負担の特例に関する法律案に対する修案   昭和二十五年度における災害復旧事業費国庫負担の特例に関する法律の一部を次のように修正する。   第二條中「原形に復旧するものとした場合に要する金額に相当する金額」の下に「にその超える金額の三分の二に相当する金額を加えた金額」を加える。   附則を次のように改める。  この法律は、公布の日から施行し、昭和二十五年四月一日から適用する。  右の通りであります。ここに修正案は、当委員会の意見を最大限に取入れたものと考えるのであります。右御報告申し上げます。  次に建設省設置法の一部を改正する法律案に対する本委員会の修正意見に対しては、これを了承のまま原案の通り可決されたようであります。  また経済調査庁法の一部を改正する法律案に対しては、目下審議中でありまして、おそらく来週火曜日に内閣委員会においてさらに審議する予定と聞いております。  以上今日までの経過を御報告申し上げます。     ―――――――――――――

淺利三朗自由党

○淺利委員長 この際一昨十九日熱海市の火災の実査を行いました派遣委員の調査報告を求めます。派遣委員瀬戸山三男君。  なお政府側よりは八嶋都市局長、伊東住宅局長、佐藤道路企画課長、経済安定本部の高野建設交通局長が見えております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 去る四月十九日衆議院規則第五十五條によりまして議長の承認を得まして、本委員会委員八百板正君並びに不肖瀬戸山三男は熱海市の災害地調査並びに復興計画検討のため今野調査員及び建設省都市局八巻計画課長を帶同しまして、詳細に現地を調査して参つたのでありますが、ここにその概要をご報告申し上げます。  去る十九日午前七時半東京駅を出発、九時半熱海に到着いたしまして、ただちに市役所の焼跡に設けられております対策本部に参り、市長、市議会議長、靜岡県土木部長などより図面によつて火災の状況、消防活動並びにその復興計画などにつきまして概略の説明を受けた後、火災現地の視察を行いました。現地は市民、消防団または県内よりの勤労隊などによる焼跡整理に大わらわでありました。また罹災地跡にはすでに百軒近くのバラツク建築が建ち始め、復興の意欲はきわめて旺盛であることを認めたのであります。煤煙と砂塵の巻き上る中を発火地点、消防活動の状況、さらに復興都市計画路線について三万八千坪にわたる区域を踏査したのであります。終つて午後二時より開催されました緊急市議会に臨みまして、熱海市の大火についての見舞を申し上げると同時に、復興計画について熱海市民、特に指導的地位にある人々が大局的見地に立ち、しかも熱意を持つて国際観光都市にふさわしい計画及び実施をなされることを強く要望いたし、さらに来宮に急設されております市土木課に参りまして、都市計画の設計に奮鬪中の建設省、県土木部及び市の係員等より都市計画の一般的説明を聽取し、夕刻帰京した次第であります。  次にその被害状況を御報告申し上げます。去る四月三日駅前より出火し、駅前商店街約五十坪を焼失したのでありますが、そのほとぼ曲りのさめぬうちに、同月十三日、午後五時三十分海岸埋立地の東端榎本組工事場より発生した火災は、折柄の強風にあおられ、たちまち市街西部に延焼し、東海岸通りを焼き盡し、遂に東町一部、浜町、銀座、新宿、糸川町、本町、清水町、旭町、天神町、上天神町、下天神町等、熱海市の商店街、花街及び官衛街を全焼し、店舗を含めて一般住宅千四百六十五戸並びに市役所、公会堂、警察署、消防署、温泉会館等公共建物四十二軒を焼き盡し、午後十二時ようやく鎮火したのでありますが、この焼失区域は約三万八十坪、市街の五〇%になんなんとし、損害五十五億円の巨額に達する未曽有の大火に遭遇いたしたのであります。罹災区域は、旅館、花街、商店の櫛比する目貫の繁華街で、強風に火勢きわめて早く、加えて急坂と狭降路に阻まれ、消防活動はまつたく困難をきわめ、羅災者は家財、商品等の搬出不能にして、そのほとんどを灰燼に帰した状態であります。国際観光温泉都市として、その華麗を競つた旅館の姿も、繁華な街の面影も今はなく、ただ一望のさんたんたる廃墟とかわりはてておるのであります。  この事態に対処いたしまして、靜岡県並びに市当局は、ただちに災害救助法を発動し、食糧及び日用品等生活必需品を急配すると同時に、避難所を六箇所に設置し、負傷者の手当等万遺漏なきを期したのであります。一方建設省におきましては、市及び県関係当局の絶大なる協力のもとに、復興都市計画の立案に清手し、十八日には、早くもその都市計画を決定告示し、建築線を指定いたしました。しかもこれが実現に当つては、都市計画法第十三條による区画整理を断行することとし、事業執行者を県といたし、二十六日までに換地割を決定するという方針を示したのであります。従いまして現在の段階においては、熱海市はきわめて順調な復興の道を歩むべく見受けられたのでございます。  次に何ゆえにかかる大火災を生じたか、その原因について若干の説明を試みたいと存じます。  第一に、当夜は濕度低くしかも北東の風強く、あまつさえ火元がガソリン置場であつたことがあげられるのでありますが、これらは天然の現象でありまして、今日の科学では何ともいたしかたのない原因であります。  第二に、熱海市は温泉町に通常見られる通り自然発生的な市街を構成しており、その都市計画がきわめて無秩序に行われて来たために、街路幅はきわめて狭小であり、さらに街路系統は著しく無秩序であつたことであります。ために消防活動に著しい支障を来し、さらには避難を阻害したのみならず、延焼飛火を助長したのであります。  第三に、建築密度が過密であることであります、熱海市が都市計画的に何ら整備されていないため、建物が錯雑し、街路幅員に比し、建物が著しく高くあり、さらに公共空地過小のため、延焼を助長し、消防活動を阻害したのであります。  第四は、建物が木造であつたことであり、防火的な建築物はきわめて僅少であつたことであります。  第五に、水利施設の位置及び系統が組織的でない点があげられます。若干の貯水槽あるいは水量豊富な初川には取付道路なきため、消防自動車の接近が不可能であつたのであります。  以上述べました第二ないし第五の諸原因は、人為的に改善し得る原因であります。  ここでちよつと付言いたしたいのでありますが、先般本委員会において、火元にかけつけた消防自動車が、かたわらの海水を放射すれば消えたのではないかという質問があつたようでありますが、実際に現地に参り、地形上サクンヨン・ヘツドが不足で吸水が不可能であることを確かめましたので、御参考のため申し添えておきます。  次に地元の要望について申し上げます。第一に今回の大火により、罹災市民は、その家財商品のはとんどを灰燼と化し、担税力はもとより生活の資力を喪失したから、所得税その他の租税の減免措置を講ぜられたいというのであります。  第二は今回の被害にかんがみ、この際都市計画事業を断行し、禍を転じて福となしたい。従つてこれが事業に要する費用につき、すみやかなる予算的措置を希望するというのであります。  第三は、防火的見地より不燃性建築物の築造に対して、国庫補助金を交付せられるよう特例を設けられたいというのでありました。  最後に今回の視察にあたりましての所感を申し上げたいと存じます。  第一に都市計画事業の必要性についてであります。先ほど今日の火災の原因として、熱海市街化がはなはだ無計画に行われて来た点を述べたのでありますが、今回の大火を契機としまして、この際都市計画事業を断行することこそ災いを転じて福となすものであり、さらにこれは熱血市民のためでもあり、ひいてはさきに本委員会及び本会議を通過しました、国際観光温泉文化都市建設から申しても必須のことであると確信するものであります。幸いに建設省当局におきましては、地元と協力の上、資金、資材事情を考慮して、きわめて現実的な復興計画を作成し、過ぐる十八日には計画決定をいたしたもののようであり、まことに当を得た処置であると存ずるのであります。しかしながら、本計画は先般衆議院を通過いたしましたる熱海国際観光温泉文化都市建設法案よりかんがみますれば、その内容においていまだしの感があるのでありまして、本法制定のあかつきには、十分その趣旨を取入れた都市計画事業を途行いたす必要があると存ずるのであります。  第二は復興事業の実施の方法についてであります。本事業はその性質上、迅速をたつとぶものであります。その点事業執行者を県として、しかも本事業の換地決定の方法として各ブロツクごとの権利者の協議による換地割方式を採用していることはきわめて喜ぶべきことでありますが、熱海市はその権利の錯綜せること一般都市の比ではなく、しかも泉源などという特殊のものが存在し、その仮換地の決定にあたつては相当の問題があり得ると考えます。しかもすでに焼け跡には相当数のバラツクが建築線を無視して建てられつつあり、日を追つてその数は増大するものと思考されるのであります。従つてこの際、建設省においては関係地元と協力し、一日もすみやかに仮換地の決定をなすべきであり、場合によつてはある程度の強行策も辞なさい考えを持つことが事業遂行の最大のかぎであると信ずるのであります。  第三に復興事業に対する予算措置についてであります。熱海市の復興都市計画事業費は、建設省において概算一億円と考えているようでありますが、このほか都市計画事業として区画整理に並行して下水事業を行いたい要望があり、これに要する費用は約三億円と考えられます。これら復興事業に対する予算措置はきわめて重要な問題でありますが、さしあたつて、一、災害予備費百億円より支出するか、二、預金部資金より融資するか、三、公共事業に充当される模様の見返り資金百十億円より支出するか、四、一般公益事業である都市計画事業費二十一億円より流用するか等各種の措置が考えられるのでありますが、僅少なる戰災復興事業費より流用することは、絶対的に避けなければならないと思うのであります。従つて前に申しました一、二、三その他の予算あるいは金融措置を早急に決定し、熱海市の川俣興意欲を消沈せしめないようにいたし、復興事業のすみやかなる遂行をはかるよういたさねばなりません。  第四は不燃都市の建設であります。今後の災害復興に際しては、熱海市の特殊な地勢上、防火的見地からして再びこの惨禍を繰上返さぬためには、道路の拡張はもとよりでありますが、不燃建物の必要が切に痛感いたすのであります。幸い十五メートルの海岸通り及び九メートル銀座通りを防火地区、その他の市街地を準防火地区として、都市計画決定を見たことは当を得た措置であります。しかしながらかく指定しましたことは、海岸通り、銀座通りにおいては必ず鉄筋コンクリート等の不燃化構造に、他の準防火区域においては三階以上の建物は不燃化構造にせねばならないことになるのでありまして、不燃都市実現の上からきわめて喜ばしいのでありますが、これに要する費用は約八億円程度と考えられ、先ほど地元の要望について申し上げましたように、羅災によつてその資力は相当に消耗されておりますので、不燃性建物の建設にあたつては、何らかの助成を必要とするのであります。特に防火地区に指定された銀座及び海岸通りにおいては、県もしくは市において、不燃性の共同建築物を築造し、それを現在の権利者に賃借もしくは売渡しすることにより、建物建設にあたつての起債もしくは金融の措置ができるよういたすことも必要ではないかと考えるのであります。  以上きわめて概略でありますが、所信を加え視察報告を終りたいと考えるのでありますが、さきに本委員会において、熱海国際観充温泉文化都市建設法案を可決いたした関係もあり、今回の大火を契機として、熱海市を国際観光温泉文化都市として建設し、かかる災禍を再び繰返さぬよういたし、加えて国際観光都市としての真価を十分に発揮せしめるよう、本委員会においても、十分なる援助をいたされるよう希望してやまない次第であります。以上報告を終ります。

淺利三朗自由党

○淺利委員長 この際ただいまの調査報告に関連いたしまして、熱海市の復興対策について当局の意見を伺いたいと思います。

八嶋三郎建設事務官(都市局長)

○八嶋政府委員 ただいま瀬戸山先生から熱海市の火災の問題につきましての状況報告がございまして、さらにまた都市計画の問題につきましても、いろいろと詳細なる御援助の言葉をいただきました点につきましては、私どもその当局におりまするものといたしましても、非常に心強く感じた次第であります。ただいま都市計画の内容につきましてお話がございましたが、一応私から簡單に図面をもちましてその都市計画を立てておりまする概要を御説明申し上げる方がいいのじやないかと思いまするので、御了承願いたいと思います。  図面が非常に小さうございまして、はなはだ恐縮でございますけれども、これは熱海市の地図でございます。最初四月三日に焼けました地域がこの駅前を中心といたしました四千三百坪の地域でございます。十日をたちました四月十三日の日に焼けましたのは、御承知の通りに、銀座街、観光街を中心といたしました地域でございまして、大体こういうような地域に相なつておるのでございます。これが大体先ほど御報告にございました三万八千坪と言われております。両方合せて四万二千坪でございますが、新聞紙上等におきましては五万坪と言われておる地域でございます。今回私ども参りまして、県並びに市当局と打合せを遂げました結果立てました都市計画の案はどういうことになりましたかと申しますと、ただいま瀬戸山先生からお話がありましたことくに、街が非常に錯雑いたしており、街路が非常に狭小でありまするがために、非常に消防活動においても支障を来したということから考えてみまして、まず第一番に、初川、糸川でございまするが、この川の両岸に六メートルの道路をつくりまして、遊歩道にすると同時に、いわゆる防火帶を二つの線においてつくろうということで、大体中心地を三つに分割いたしたのでございます。それから街路網といたしまして幹線といたしましては、実は海岸通りに現在は九メートルくらいの道路がございますが、これを十五メートルの―最初二十メートルの計画街路が決定されておつたのでありますが、いろいろの関係上これを十五メートルの計画街路に今度の計画として取上げたのでございます。これは南北に通じます。この十五メートルが一つ、それから駅前からずつと市役所の方へ参ります道路でございますが、この辺は非常に狭い五、六メートルくらいの幅員のものもございまするが、この銀座街に出ますところでは、大体九メートルくらいの街路幅になつておるのでございます。これを大体十二メートルの歩車道の区別をつけた一つの街路にしようじやないかということにいたしたのでございます。実は都市計画の要請から見ますれば、車道が九メートルあれば、両側に三メートルずつの歩道をとるのが一応の都市計画の要請になつておるのであります。従つて十五メートルまでは欲しいところでございまするけれども、御承知の通り非常に位置が込み入つておりますし、しかも非常に高いところにございますので、そう多くの土地を要望するということは、不可能であるという情勢から、大体八メートルに両わきニメートルくらいの歩道というような構想のもとに、十二メートルということにいたしたのでございます。これによつて南北を横断する道路を幹線といたしまして二つとる。それから東西は来宮を通じまして十国峠の方に抜ける道路でございまするが、この道路と、それから梅園の方に参ります道路、これも大体十二メートルの幅員によつて東西に二本の幹線を入れる。また南北に二本の幹線を入れる。こういうことを一応の建前といたしたのでございます。  そこでこれを一体区画整理においてやつて行くか、あるいは市の道路の買收によつてやつて行くかということが残る大きな問題でありますが、買收をいたすということとになりますと、これは非常に莫大な金を要するのでございます。売買価格は坪当り十万円というようなことも言われておるような、非常に地価の高いところでございますので、こういうところを一々売価によつて買收するということになれば、莫大な金を要するということにもなりますし、また街路の幅員を拡張するために買收するということになりますれば、その買收にひつかかつた一部のものだけが非常な大きな犠牲を拂つて行かなければならぬという関係もございますので、これはやはりどうしても区画整理によつてできるだけ犠牲も平等に負担して行くという措置がいいのではなかろうか。そうして市民の方々も区画整理によつて多少負担して、お互いの犠牲によつてこの都市計画を完成して行くことがいいのではなかろうかということで、実は区画整理の方法によつてやるということに、市当局と県当局と打合せを遂げたのでございます。つきましては事業の施行主体をどこにするか。県にするか、市にするかというお話でございますが、やはりある程度権利も相当に複雑いたしております関係上、市だけの力においてはなかなかやり切れないという御要望もございましたので、この機会に県においてこの区画整理事業を施行した方がよかろう、こういうことに話がなりまして、県の方においても引受けてみようということになりましたので、県がこの区画整理事業ということになつたのであります。  もう一つ水の問題がございましたが、上水道はここが水源地になつております。この上水道は管の太さが非常に細く、六インチくらいのものであつたそうであります。特にこれは明治四十何年くらいに上水道をつけたのだそうでありまして、大分中にさびがついたりして、水の流通の口径が三インチ程度だそうで、この点が非常に不備であります。水の量は上水道としては、取水路の地点においてはそれほど貧弱ではございませんが、今申し上げましたような状態で水の流れも非常によくなかつた。この初川の方は丹那トンネルあたりの湧水が流れておりますが、糸川は温泉の余り水とか汚水が流れるだけで、ほとんど水が流れておりませんので、糸川に取水路をつけまして、この川にも水を吐かせたい。この両側に幅をつくりまして、十個くらいの貯水槽を設けて、将来の防火上の措置をはかつて行きたい。こういうようなことを政府として一応は計画をいたしまして、この前の月曜日の緊急市会において滿場一致をもちまして、この都市計画を大体承認していただいたような形になつております。正式には県の都市計画審議会の議を経なければなりませんが、市当局の御意見、市会の方面の御意見がきわめて重要なポイントになりますので、その方面の大体御承認を得ましたので、審議会を近く開きまして正式に決定いたしたい、実はこういう気持を持つておるのであります。これで大体一億円程度の事業費を概算も出して見たのであります。もとよりこれは十分なものではございません。先ほど申し上げましたように、やはり地元の人たちにも土地の提供をしていただき、犠牲もこの機会において忍んでいただかなければならないという点はもちろんでございますが、この一億程度で今申したような一定のかつこうがつくのではなかろうか、こういうぐあいに実は考えておる次第であります。一応今回の熱海における復旧対策に対する都市計画の概要は以上申し上げたような次第であります。  なおもう一つ駅前のところでございますが、これは大体私の方といたしましては、これはやはり区画整理において旅行しようということにいたしたのでございますが、大体駅前から四十二メートルぐらいの広場をとろうということになつておるのでございます。そうして駅に沿いましてのこの道路と、それから駅の裏をまわりますこの道路は、これもやはり幹線に続きます街路といたしまして、十二メートルの計画をつくつておるのであります。ここに燃え残りの家が十四軒ぐらいあるのでありますが、これは移転をしてもらうことをいたしたいと思つておるのでございます。

淺利三朗自由党

○淺利委員長 なお経済安定本部、大蔵省また住宅局長等もおりますから、それぞれの御立場から一応の御説明を願いたいと思います。

伊東五郎建設事務官(住宅局長)

○伊東(五)政府委員 私十三日の火災から一日おきまして、十五日に現地に出張を命ぜられまして、視察をし、また若干指導をして参りましたので、この復興計画の建築関係につきまして御説明を申し上げたいと思います。先ほども瀬戸山委員から御説明がありましたが、温泉都市のこれは通例でありますが、非常に木造家屋が密集しております。しかしこの熱海の焼けました区域は、私の知つている限りではその中でも非常に顕著な例だと思います。道路は狭く、敷地内には家がほとんど一ぱいに建つておりまして、しかも木造の三階、四階という家が非常にたくさんございまして、こういう例は日本でもあまりないのじやないかと考えるくらいであります。この復興計画につきまして、道路とか防火路線というようなものの設定も、ただいま都市局長から申し上げました通り、十分なことは行きませんので、どうしても建築物自体を防火的にしなければならぬということが、復興対策の重点であろうと考えます。この区域のうち一部を甲種防火地区に指定をいたしまして、鉄筋コンクリートの建物を建てさせるということ、それからそのほかの区域におきましては、特に大規模な建築、たとえば三階建以上のもの等は、これも耐火建築に規則でもつて制限をする、それからその他の区域における一般の建築物については、一般の戰災都市などでもやつておりますように、臨時防火建築規則というものを施行しておりますが、それによりまして、木造の場合には外壁をモルタル塗などのいわゆる防火構造にさせる、こういつたことで建築物自体を防火的のものにしよう。このことにつきましては、地元におきましても、この根本の方針については賛成を得ておりますし、また総司令部からも、ぜひそういうことでやるようにという御指導も受けておりますので、大体この方針については、十五、十六日の地元の会議の際に、建設省の方針も明らかにして参りました。これについて指定の手続などをただいま進めております。  それからこの大火災後の復興につきましては、常にこういう障害があるわけでありますが、こういう計画を立てましても、さしあたりみなバラツクができます。そうしてそのバラツクもかなり半永久的なバラツクが建つてしまつて、せつかく防火地区を指定しましても、鉄筋などの建つのは遠い将来のことになり、バラツクということで、焼ける前よりもむしろ危險な建物が建ちそうだということが多いのでございます。道路を広げたり区画整理を実施したりするために、家はなるべく簡單なものとすることによつて、建築物の防火については、かえつて後退するというようなことがしばしばあるのでございます。その点につきましても、総司令部から御注意がありまして、何とかバラツクを建てさせないで、いきなり本建築で行くような方法はないものかというような御意見もあつたのでありますが、これを強行することは、さしあたりいろいろな生涯もありますので、全部バラツクを禁止するというわけには参りませんが、なるべく本建築を建てる時期を早めるために、簡單なバラツクにしていただくという趣旨で、バラツクの制限をいたしまして、たとえば十坪ぐらいの、ごく簡單なものにしていただく。外壁や屋根は鉄板張りのものにして、ごく移動除去が容易のものにして行くということで、特に鉄板の配給などもあわせていたしておりますので、そういうことで行きたいと考えます。このバラック令につきましても、ただいま手続をとつておりますので、きようあすにこれも規定になるはずであります。ただ、ここで問題になりますのは、ただいま瀬戸山委員からの御報告にもありました通り、この防火地区を指定したり、建築の制限をしたりするということだけでは、実際はなかなか地元におきましても、経済的の負担にたえないという関係もありますので、何とか国や公共団体などが資金的な援助をする必要があると思います。それにつきまして、特に防火地区などの耐火建築につきまして、資金的の援助について、いろいろとただいま研究を進めておりますが、これにはいろいろな方法が考えられるわけでございます。たとえば耐火建築の補助金を出すというような方法、それから木造の建築費と鉄筋の建築費との差額について特別の融資をするということ、この融資につきましても、いろいろな方法が考えられるわけでありますが、見返り資金から出すとか、預金部資金から出すとか、あるいは銀行からの融資のあつせんをするというような、いろいろな方法が考えられるわけでありますが、これについては大蔵省に、研究をお願いいたしておるわけでございますが、ただいまのところ、預金部からの融資について、ひとつ具体案を作成してみたい、そうしてこれを進めて行きたいというふうに考えております。

高野與作経済安定本部建設交通局長

○高野政府委員 熱海の大火につきましては、先ほど御報告のありました通り、むずかしく複雑で、ことに防火上非常に欠点の多い都市でありましたので、この際災いを転じて福となすべく、新しい都市建設をするということは、私どもも当然そういう方向に進んで行きたいものと考えております。その上に地元、それから県当局におかれましても、今回都市局長が説明なされました都市計画を英断をもつて採択されたということは、まことに慶賀の至りと存じます。従つて国といたしましても、できる限りこれの経済的な御援助をいたさなければならぬものと考えておるのであります。それでさしあたり、しからば都市計画につきまして、予算の出資がどういうふうにできるかということを考えてみますと、先ほどもお話にありましたように、第一に今年度災害予備費として公共事業費の中に百億御承知のごとくとつております。これを広く解釈いたしまして、できる限りこの金を使うということが第一点でありますが、これは先ほどの都市局長のお話の一億円の内容というものをいろいろ検討いたしまして、できる限りこの中から支出できると解釈のつくものは、支出したらどうかというふうに、私は今考えております。関係の各省と今後協議いたしまして、早急にこれについて決定いたしたいと思うのであります。それからすでにきめられました予算の都市関係のものから、これは非常にやりたくない方法ではありますけれども、ある場合には計画変更をいたしまして、非常に緊急であるならば、予算の配分がえということも考えられるのでありますが、これらにつきましても、一応研究の上でなければはつきり申し上げられぬと思います。  それから第三番目に先ほどお話のありました見返り資金の運用でございますが、これも今のところでは見返り資金の計画というのは実はほんの第一歩、案を立てておる初期でありますので、これについて取入れ得るかどうかということはもう少し研究させていただかなければならぬと思います。ここではちよつとお答えできかねるのであります。いずれにいたしましても政府といたしましてできる限り、私どもの所管いたしております公共事業費の中から御援助申し上げたいと思つております。とりあえず私の考えといたしましては以上であります。

淺利三朗自由党

○淺利委員長 次に、大蔵当局の財政措置または金融措置についての御意見を承りたいと思います。

佐竹浩大蔵主計官

○佐竹説明員 本来でありますと、主計局長ないしは主計局次長が伺いましてお答え申さなければならぬ問題でありますが、たまたまほかにやむを得ぬさしつかえがございまして、私がかわつて参りました。  熱海の大火につきましては私どもといたしましても熱海市の羅災民の方々に対して御同情にたえない次第と存じております。これに対しまして国会方面におかれましても急遽現地調査をおやりになりまして、熱心なる先ほどの瀬戸山委員の御報告は、私どもも傾聽いたした次第でございます。  熱海市の復興ということはこれは国際観光都市という見地からもまた防火対策という見地からも至急根本的な計画を実施に移さなければならないということは、私どもも痛感しているところでございます。ただその財政措置その他につきまして関係各省寄り寄り協議しておるわけでありますが、ただいま安定本部の高野建設局長からお話がありましたように、まだ最後的な結論は出ておりません。大蔵省といたしましてもこの熱海市の区画整理を実施するということにつきましては、将来の防火対策あるいは国際観光都市対策という面から見て、しごく時宜に適した措置であると考えておりますが、その経費の負担を静岡県なりあるいは熱海市なりに負担させるということは、県ないしは市の財政の現状から申しまして相当困難ではないか。従つて何らかの国家資金の導入ということを必要とするのではないかというふうに考えるのであります。これに対する方法といたしましては、先ほど瀬戸山委員からもお話がございましたが、第一点はこの災害予備費百億を使うか、第二点は都市計画関係の既定予算十八億三千万円というものを予算の内部において流用をするか、ないしは補正予算を編成するかということであろうと思います。何分にもこの災害予備費の百億は、建設委員の皆様方は十分御承知のことと存じますが、天然災害等の突発を予想して一応計上されたものでございますので、今年の気象條件その他を今からにわかに予断は許されないのであります。どの程度の災害が発生するか予測し得ないとろでありまして、にわかにこれに手をつけるということは今後の災害復旧対策を考えます場合に、相当問題があると考えるのであります。  第二点の都市計画の既定予算をやりくりするという点につきましても、たとえば長崎、広島のごとき予算、これは相当国際的な性格を持ち、にわかに流用を許さないという点もございましようし、既定費のやりくりも今ただちにどの程度ということは申し上げがたいと思うのであります。いずれにいたしましても建設省でお立てになりましたこの一億円の計画というものを十分伺いました上で、その財源措置については研究いたしたい、こういうふうに考えておる次第であります。

淺利三朗自由党

○淺利委員長 瀬戸山委員の報告並びに当局の御説明等に関連しまして、この際御質疑があるならばこれを許します。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 建設省当局に簡單にお尋ねしておきます。刻下早急の場合でございますから、先ほどの御説明の中にもありましたように、一億円は一応の目安であるということは了解いたします。そこで一億というのは、私どもはその方の專門家でありませんので、きわめて抽象的な議論になりますけれども、あの地形、ひな段みたいになつているところの区画整理というものは、予定以上の経費を食うのではないかと思つております。一億では足りないのではないか、そういう考えを持つておりまするが、よろしく御研究願うということでとどめておきます。いずれにいたしましても、早く復興しなければならないということの建前で作業を進めていただきたい。もう一つ現地で市長その他の方々の説明を聞きますと、駅前の方は減歩率が相当多いのでありますが、これは区域が狭くて、道路を拡張いたしますのでそうなりますが、今度の十三日の火災のあと減歩率が大体一割三分ないし四分、それに対して一割以上の減歩卒のところには補償をするのだというお話がありました。私また法律的によく研究するいとまがないのではつきりいたさないのでありまするが、この問題は現地でもちよつとそういう話があつた。憲法の二十九條の第三項「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる。」この規定と減歩率との関係がどういうふうになるかということを私は尋ねられたのでありますけれども、私まだ研究いたしておりません。しかしこの点はあらかじめはつきりいたしておかないと、ああいう複雑なところでは、区画整理を急速に実行するのに混乱を来すおそれがありますので、この点をひとつ確かめておきたいと思うのですが、御見解を承りたい。

八嶋三郎建設事務官(都市局長)

○八嶋政府委員 ただいまの一億円の問題につきましての御質問でございまするが、これは非常に急でございましたし、私の方といたしましても大体の概算を一応出したのであります。御承知の通り非常に段地か多い。従つて区画整理をして参りますれば、その段地等のある程度の整地というものも公共事業としてやらなければならぬのではなかろうかということの意味をもちまして、多少その費用も入れておるのでございます。それからその災害の減歩の問題と憲法との問題でございますが、これは実は戰災復興の区画整理の場合におきましても、いろいろ問題があつたのでございまするが、区画整理をやることによりまして、一定のその土地の増進率というものを算定いたしまして、その増進率の分は一応各人が負担をして参るけれども、増進率以上に土地をとられることになれば、この点はこの事業主体におきまして補償をして参らなければならぬ、こういうように憲法上の解釈もいたしておるのであります。それは大体の見当といたしまして、先ほどもお話が、ございましたように、中央地区につきましては、一割程度は各人が負担してもらつてもよろしいのではなかろうか、こういう見当のもとに、一応の予算といたしましては一割程度は出していただく、駅前の方はそれよりも多少増進率があるんじやなかろうか、こういう地元の御意見もございますので、一割五分程度は出していただこうか、こういうような一応の措置で予算の組立てをいたしているような情勢でございます。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 ぼつぼつそういう話が出ておりますから、あらかじめさようなお答えでありますれば周知させていただきたい。私はその場合にきわめて政治的な言葉でありますけれども、もし補償しなければ区画整理に応じないというのであれば、熱海市は国際観光都市案を放棄してほしいということを申して、先ほど御報告しておりますように、熱海市民の熱意がこの復興を促推するゆえんである、そういう政治的な回答をしておいたのですが、非常に憂慮いたしておりますから、その点ははつきり態度をきめて、市当局なり、事業執行の県当局から市民に周知さすことをお願いいたします。  もう一つ、これは区画整理もそうでありますけれども、国際観光温泉文化都市建設法という法律を少くとも衆議院が成立させております以上は、とにかく国が取上げた建前になりますので、ただ区画整理をいたしただけでは、これはそういう名前にふさわしい都市ではないと思うのであります。そこで火災のあとでありますから、きわめてきたない部面か見えたということは、私も割引をいたしておりますけれども、初川にしろ、糸川にしろ、きわめてきたない川であります。そのほかに段地でありますから、下水道がきわめて不整備になつている。そこで下水道の問題も現地で起りまして、この計画の中に下水道を入れるということになりますと、相当経費がかかることになるが、この際計画をいたしておかなければ、将来さらにこれをやり直すことは、ああいう地勢ではきわめて困難ではないかと私は考えております。でき得べくんば、下水道の計画をこの際いたしておくのがいいのじやないか、かように考えていると同時に、先ほどお話がありましたように、二階、三階の建物を防火建築にするということになりますと、これは現在もありますけれども、水洗便所にするという問題も起きて参ります。そうなるとよけい下水道を整備することが国際観光文化都市の姿に一歩でも進む、こういうふうに私は考労えておりますが、建設当局はどういうふうにその点を考えておられるか、伺つておきたいと思います。

八嶋三郎建設事務官(都市局長)

○八嶋政府委員 下水道の御意見ごもとつともだと存じております。ことに国際温泉文化都市として将来伸びて行くという意味におきましては、私どもはやはり上下水道とも相当に完備して参らなければならないと思つておるのでございます。ただ今回の火災の問題につきましては、とりあえずのものだけしか実は要求いたしておらないようなわけでございますが、お説の点はごもつともだと思つておりますので、この文化都市の性格にかんがみまして、将来何とかこの問題を解決して行かなければならないというぐあいに考えているわけであります。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 その点はぜひお考え願つておくこととして、できることならば、この際計画を立てて、実施ができるような態勢にしてもらつておきたいということを希望して申し上げておきます。  それから局長さんから最初にいろいろ御説明がありまして、御苦労されているということは私も承知いたしておるのでありまするが、防火地区を設定してやるということは、当然のことであります。そこで防火地区には耐火構造の建築をしなければならない、地区以外でも三階以上はそうなるということになりますと、これは非常に理想的でありますが、いざやるということになると、ただまかせきりではとても不可能であります。実は私地元の新聞を見ましたときに、具体的の内容ではないのでありますが、国際文化都市にふさわしいような耐火構造建築などをするについては、資金的にきわめて朗報と申しますか、局長さんからそういうふうなお話があつたように新聞記事に書いてありました。内容は書いてありませんが、何かそういうことをしなければ、一方は耐火地区である。不燃構造の建物を建てなければならぬという制限だけいたしておつたのでは、地元として非常に迷惑するだけのことでありまして、そういうことをするなら、それに対して、私報告にも書いておきましたが、援助するとか補助する。これはなかなか現在の財政、しかもその考え方では困難であろうと思いますが、何かそういう点について、もう少し先ほどのお話以上に突き進んだことを考えておられるかどうかということを伺つておきたい。

伊東五郎建設事務官(住宅局長)

○伊東(五)政府委員 大体先ほど申し上げた程度なのございますが、とりあえず預金部資金を銀行を通して貸し付けるような方法が話になるんじやないかと考えまして、その方をただいま折衝をいたしております。それがいけない場合には、別な方法もありますから、とにかく何かの方法で国としても資金的の援助をしたいと考えておりますので、その程度しかただいまのところ申し上げかねるわけでございます。なお住宅金融公庫が近く設立せられるということになりますと、住宅については、この方から特に耐火的なアパートの建築について、ただいまの法案にもございますが、賃貸住宅を経営する会社法人に対して融資ができるようなことになつておりますので、これも計画のしようによつては、あるいは対象になるんじやないか、こう考えます。ただあそこは、御承知の通り純粹の住宅が現在非常に少いのでありまして、旅館とか、店舗とか、料理屋、そういうようなものが大部分を占めておりますのす、そうたくさんは期待できませんけれども、計画のしようによつては、防火地区などに一階が店舗、二階、三階―上の方にアパートをつくる、こういうような適当な計画が立ちますと、そういうことも考えてみたいと思つております。この間も県知事さんや市長さんなどもぜひそういうことをやりたい、県あたりでも相当の負担を考えてみようというお話でございますので、これは県や市の御計画なども拝見しまして、ひとつ真劍に考えてみたいと思つております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 経済安定本部の交通建設局長さんから先ほどお話がありましたが、私の考えでは、戰災都市復興事業費をこの方にまわすことは、きわめて不適当であると思います。御承知の通りに縮小された五箇年計画の平均一箇年計画でも、ことし予算がありません。全国の戰災都市から申し上げると、執海に対してはきわめて同情はいたしますけれども、特にこれだけ取上げるということになりますれば、これは全国の戰災都市としては、ちよつと承服しかねる問題が起りますので、この際あまりに小さな予算からさかれることは、お考えになつていただかないように私からお願いいたしておきます。ただ問題は、先ほどもお話がありましたように、災害予備費をどうするかということは、理論的に見て、そう簡單に多くはおつしやれないと思いますが、しかしできた事態でありますから、しかもこれは早く処理をしなければならぬということは皆様同じ考えでありますから、お互いにりくつを言つておつたのでは事が始まりませんので、何かそういう方法をお考えくださつて、この予備費から出されるお考えがあるかないか。先ほど各方面と相談をしてというお話でありましたけれども、もうちよつとはつきりしていただいた方がいいのじやないかと思いますが、いかがでしようか。

高野與作経済安定本部建設交通局長

○高野政府委員 大体おわかりだと思いますが、どうも巖密に解釈してみますと、いろいろな説が出て来ると思うのであります。これは災害復旧費であつて、都市計画は災害対策ではないといつたような議論をいたしますと、これは非常にいろいろな角度から私は問題があろうと思いますし、考えてみますと、一体これだけの計画を現実に政府も関與しながら、こういう計画を打立てておるという際でありますし、また緊急を要する際でもありまするので、何らか国としても援助しなければならぬということになりますと、最も出しやすいところは、そこしかないのではないかと、実は私は考えるわけであります。仰せのごとく、すでにきまりましたわずかの都市計画費、毎年毎年切りつめておりましたこの費用を、緊急を要するからといつて、大部分をまわすということも考えられないわけでもありませんが、おつしやる通り非常にこれも困難だと思います。  それから見返り資金のお話も、一応考えられぬことはないと思いますが、これはなかなかめんどうなことでありまして、あるいは急場の間に合わないどころでなく、なかなか最後的な決定がなされぬかもしれぬ、こういうおそれもあります。従つて、現在政府として最も考えやすいものは、災害予備金ではないかというように私は考えております。それから、そのほかに一時融資ということもございましようが、これとても一時融資でありまして、近く何らかの財政的措置をいたさなければならぬものでありまするので、そういつたような一時融資というものは、預金部資金あたりなり、何か公共事業費の裏づけがないと出ないという今までの例もありますし、また事実そうでありまするので、やはり公共事業費から何がしか出すということになりますと、解釈を少し広げて、予備金からでも出さなければならぬのじやないかというように私は今考えております。しかしこれは先ほど申しました通り、まだ十分部内で打合せた結論ではありませんので、御了承願いたいと思います。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 大蔵省の方にお伺いしますが、これはただいま高野局長がお話になりました通り、補正予算を出すことは、現在予算がちようどできたばかりで、そういうことは現在考えられない。しかも既定予算のうちからとるところもない。災害復旧費から出すかどうかの問題でありますが、それも相当疑問がある。しかし金がいることは間違いないのであります。そこで大蔵省にお尋ねいたしたいことは、これは建設省が協力するということになりますけれども、現地で復興計画ができて、これだけは公共事業費でやるものだというはつきりした計算の基礎が出たときには、りくつを言つておつても始まりませんので、どうしてもまず金を出して仕事をさせなきやならぬ。そこで一番手取り早いのは、今お話がありましたように、預金部資金を融資する。これも百億、二百億というのなら問題でありますけれども、せいぜい一億足らずの金でありますから、それはぜひやつていただきたいと思うのでありますが、今御即答はできないと思いますけれども、大蔵省当局はどういうふうに考えておられましようか。

佐竹浩大蔵主計官

○佐竹説明員 問題はもつぱら災害予備費百億から出せるか出せないかという点に集中して参ると思うのでありますが、この点につきましては、先ほど申し上げましたように、何分にもいわゆる天然災害というものの発生が年々予想されますので、それらの帰趨も今日予測しがたい。はたして百億で、足りるかどうかもわからないという状態であろうと思うのであります。そこで熱海の火災も、やはり災害の一種ではないかというお考えもあるかと存じますが、何分にも国土の保全というような、治山沈水方面の災害復旧というのが、非常な圧力を持つて今日迫つております現状から考えまして、相当問題はあると存じます。私はむろんここではつきりお答え申し上げるべき立場でもございませんし、また一介の説明員としては、はつきりとお答え申し上げるべき筋合品いでもございませんので、何とも申し上げかねるのでありますけれども、ただ考え方といたしましては、天然災害との関係をよほどお考え願いたいということなのであります。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 よく御研究になるのはよろしいのです。私がなぜこういうこをくどくど申し上げるかというと、熱海はかりではありません。災害復旧を、特に区画整理といいますか、戰災復興をやりますときに、今熱海の実情を見ますと、早く復興いたしたい、相当の犠牲を拂つても、先ほど都市局長が申されましたように、非常に土地が高価と申しますか、利用価値がある所でありますから、寸尺の土地といえども非常に執着がある。そこで再びこういう災いを繰返さないためには、きわめて救済のある土地だけれども、これを供出と言いますか、公共のために提供しようという空気があります。しかも一方においては急造のバラツクを建てなければ住むところもない、商売もできない、こういう状態になつております。そこでただいまならある程度の強行をとつても、これは熱海百年の大計であるという考え方から、応ずる可能性が十分にあると思うのでありますが、これは日がたつてバラツクを建てて少しでも商売をする。そうするとなかなか動きたくない。もうそういう計画はいらないことじやないかという議論が、いかなる土地でもそういう区画整理が長引きますと起つて来る。これは現在全国の戰災都市が、その当時はこういうことになつたのだからやりましようということで承諾しておるけれども、終戰後五年になつて、今日まだ御承知の通りの戰災復興の状況でありますので、各地で道を狭めるとかなんとか議論が起つておる。東京都でもそういう議論が起つておることは御承知の通りでありますから、狭い熱海ぐらいではそういう摩擦を生じないように、私どもから見ると、これは熱海の方に失礼でありますが、すぐにこのくらいの土地はやろうと思つたらできる。ですからいろいろ研究しようということは―もちろんご研究願わなくてはならぬのですけれども、そういう潮どきを逸したならば、熱海の国際文化都市などということはできないと私は思つておりますから、ひとつぜひ関係各省の方々は、ものを仕立てるのだというお考えのために、あれもいかぬ、これもいかぬ、それではどうするんだと言われたのでは、今日お答えはできないと思うのですけれども、そういうことは私も申し上げません。どうか現在熱海市民がある程度の犠牲を拂つて復興計画を甘受して、早くもとより以上の熱海市にしたいという熱望を持つておりますから、この機会を逸しないように対処されんことを要望いたして、私の質問を終ります。

小松勇次民主党(第九控室)

○小松委員 熱海の相次ぐ大火の被害状況また復興興問題につきましての御報告は、さきに本委員会から出張されました瀬戸山代議士より御報告があつた通りでありまして、多くを私が申し上げる要はないと思います。御承知のごとく、さきの火災において熱海の玄関とも言わるべき熱海駅前を焼失し、さらに十日後において、熱海の中心地の市街地並びにその周辺を全焼いたしましたことは、小さなあの熱海といたしましては、まさに熱海壞滅だと言うても決して過言でないと思うのであります。当時私は熱海にとどまりまして、焼跡において羅災者のいろいろ悩める訴えも聞いて参つたのであります。当時はまつたく羅災者が虚脱状態に陷つておつたのであります。日経るに従いつたということは、思うに関係各官庁の当局がいち早く熱海に出向かれまして、そうしてこの復興計画、羅災者の救済問題に対して御努力くだすつたたまものだと私は深く感謝しておるのであります。つきましては、熱海の復興計画をすみやかならしむるためには、さきに決定いたしました都市計画路線に伴うところの区画整理をすみやかに決定する必要があると思うのであります。区画整理によりまして当然起つて参りますものは換地問題であり、あるいは減歩の問題であります。先ほどのお話では、換地の関係は二十六日までに決定するとかいうふうに私は伺つたのでありますが、すみやかにこの問題を決定していただきたい。また当局においては、これらの問題に対してどういう御指導の御方針をとられたか、またこの換地あるいは減歩に対しまして、国からどういうような助成の道があるか、この点をまず伺いたいのであります。

八嶋三郎建設事務官(都市局長)

○八嶋政府委員 ただいま小松先生の御意見の区画整理の換地をすみやかならしめるということの問題でございますが、こうした点におきましては、私どもは一日も早く換地をきめたいと思つておるのであります。それと同時に今一番初めの問題は、やはり建築線の指定をいたしまして、先ほど申しあげましたこの計画に基きまする計画は一応市会の方においても御承認を願いましたので、これに伴う都市建築線の指定をする。同時にこれをブロツクに実はわけまして、そうして権利者の協議をまずやらせる。換地は、できるだけ現地換地というものをやりたいと私は思つておるのでございますけれども、しかしどうしてもやはりできないところもあるだろうと思いますが、そういりところは堅牢建築物の線によつてまた補つて行くということも考えて行かはければならぬのであります。そういう意味におきまして、ブロツク的に権利者の協議でやらず。事業施行者であるところの県といたしましては、一つの案を提示いたしまして、これを権利者の協議によつてひとつ問題を進めて行きたい、こういうぐあいに考えておるのでございます。そういうふうに実は指導をいたしておるのでございます。また私の方からもその後区画整理の專門家を現地に派遣いたしまして、この指導に実は当らせておるのでございます。  それから減歩率の問題につきましてのお話がございましたが、先ほども申し上げましたように、大体中央地につきましては概算といたしまして、大体一割程度は負担をしていただく、あとは事業施行者の負担ということでよかろうかと思いまして、そういう面に対しましては、個々の方面の助成をはかりたい。駅前につきましては、大体一割五分程度は各人が負担していただきたいという考えをもつて、一応案ができておるのであります。

小松勇次民主党(第九控室)

○小松委員 今の一割の負担というのは、地元が負担するということですか。

八嶋三郎建設事務官(都市局長)

○八嶋政府委員 これは各人という意味であります。

小松勇次民主党(第九控室)

○小松委員 なおお尋ねいたしたい点は、建築の問題でありますが、御承知のごとく都市計画によつて、不燃性の構造物でなければならぬ地域が指定されたのでありますが、従つてその地域内にかような建築物を建てまするのには、今日の経済が逼迫しておる状態におきましては、非常に困難を感じておるのであります。これらに対しましては、先ほど瀬戸山委員からもいろいろお話がございましたことく、融資の道についても十分お考えをいただきたいのでありますが、同時に特例をもちまして、この防火地区内の不燃性建築物に対して国としての助成の道があるかないか、この点をお伺いしたいのであります。

伊東五郎建設事務官(住宅局長)

○伊東(五)政府委員 防火地区に指定されました所に耐火建築を建てる場合、国の補助があるかないかというお尋ねでございますが、これはかつて関東大震災の後に、東京と横浜の甲種防火地区に建つ建物に、坪当り平均五十円程度の補助を出したことがあつたのでございますが、ただいまはそういう制度はございません。熱海市の今回の復興対策としては考えることができないわけではございませんが、予算的にもむずかしいと思いますし、これは急速の間に合わぬと思います。とりあえずは何とか融資あつせんの方向で行きたい。これもまだ結論的には申し上げかねますが、ただいまその融資について努力をしておるところでございます。

小松勇次民主党(第九控室)

○小松委員 その関東大震災の当時の補助規定というものは、今日は存続しておらないのでありますか。

伊東五郎建設事務官(住宅局長)

○伊東(五)政府委員 あの補助規定は、東京と横浜の関東大震災の焼失地区に適用さされるものでありまして、あの規定は現在はたしか廃止してないと思いますけれども、予算的の裏づけがありませんから、実際は実施しておりません。その他の戰災都市については全然やつたことはありません。

小松勇次民主党(第九控室)

○小松委員 よくわかりました。ぜひこれらの問題に対しましての融資の御あつせんをお願いしたいと思うのであります。御当局においては熱海のこれらの地区に対する融資がおよそどのくらいの額に達するかというお見込みもあるかもしれませんが、そういうお見込みがありましたならば、およその数字でよろしいですが、お知らせ願いたいと思うのであります。  なおまた一般の個人に対する建築の融資でありますが、ただいま審議中の住宅金融公庫法が制定されるようになりますれば、それによつて融資の道もあろうかと思いまするけれども、熱海の現状はなかなかあの既定だけの融資では困難だと存じます。よつてこれらに対しましても、特別の融資の道を御考慮願いたいと思います。もちろん個人の住宅と申しましても、商店を含めて私は申しておるわけでありますが、個人の住宅並びに商店に対する建築資金の御あつせんを特にお願いいたしたいのであります。  それから熱海の旅館でありまするが、このうちには国際観光ホテルとしての登録をしてある旅館があろうと思うのであります。それらに対しての建築につきましては、国際観光ホテル整備法の十條によりますと、主務大臣において施設または経営の改善に関してのいろいろの資金の御あつせんが願えるようになつておりまするが、こういう点について、当局においては御考慮をなすつておるかどうか、この点を伺いたい。

伊東五郎建設事務官(住宅局長)

○伊東(五)政府委員 初めのお尋ねは、大体融資がどのくらい必要かということのようでございましたが、これはただいままだ計算中でありまして、腹づもりが、この二つの地区でどのくらいの鉄筋の建物か建つかどうか、ちよつと見当がつきませんが、焼失前に三階以上の木造だつたもの、それから防火地区に指定される所に平均二階建くらいのができるというふうに考えますと、総じて鉄筋の工事費と木造の工事費の差額が全部で三、四億見当になるのではないかというふうに考えます。その建物が一ぺんに全部建つわけではありませんから、そのうちの一部の金額を考えればいいではないかというふうに考えます。  それから旅館に対する融資でございますが、これにつきましては、これは運輸省の所管でありますので、特に旅館だけについては、私の方では考えておりません。全般的に耐火建築ということで考えております。

淺利三朗自由党

○淺利委員長 なお問題はたくさんありますが、主として金融措置の問題、予算措置の問題は当局においても検討中であるようでありますから、本日はこの程度にとどめまして、追つてまたこの問題を検討することにいたしたいと思います。

淺利三朗自由党

○淺利委員長 次に住宅金融公庫法案を議題といたします。  本案の取扱いに関しまして、これより懇談いたしたいと存じます。速記をとめてください。     〔速記中止〕

淺利三朗自由党

○淺利委員長 速記を始めてください。  それでは住宅金融公庫に関する問題は、本日はこの程度にとどめまして、月曜日ぐらいに開会する予定にいたします。  本日はこれをもつて散会いたします。     午後四時二十六分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗