建設委員会 第28号
- 発言数
- 55 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1950/04/18
会議録
○淺利委員長 これより会議を開きます。 この際委員派遣承認申請の件についてお諮りいたします。御承知のごとく熱海市は去る十三日夕刻より十四日未明にわたる大火に見舞われまして、その被害はまことに甚大であるのでございます。この災害に関しまして、災害地対策特別委員会、及び厚生委員会におきましても、各委員会の立場より委員派遣の必要を認めまして、この際三委員会が連合して委員派遣をいたしてはいかがかとの打合せがあつたのでございます。本委員会といたしましても、都市計画の見地より、ぜひとも調査する必要を認め、この際委員派遣承認申請をいたしてはいかがかと存じますが、議長に委員派遣承認を申請いたすに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺利委員長 御異議がなければさよう決定いたします。 なお派遣委員の人選、期間等につきましては、各委員会と打合せの上決定いたしたいと存じますので、この際委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺利委員長 御異議がなければきよう決定いたします。 それでは暫時休憩いたします。 午前十一時三十分休憩 ————◇————— 午後二時十八分開議
○淺利委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 熱海国際観光温泉文化都市建設法案及び伊東国際観光温泉文化都市建設法案、以上二案を一括議題といたし、質疑に入ります。砂間一良君。
○砂間委員 「熱海国際観光温泉文化都市を建設する都市計画は、都市計画法第一條に定める都市計画の外、国際観光温泉文化都市としてふさわしい諸施設の計画を含むものとする。」ということが書いてあります。これは伊東の場合も同様でありますが、この「国際観光温泉文化都市としてふさわしい諸施設」ということは、具体的にどういう施設を建設して行くという御計画でありますか。いろいろ道路を広げるとか、あるいは小公園をつくるとか、ゴルフ場をつくるとか、いろいろ計画があると思いますが、この計画の具体的内容を二、三実例的に御説明願いたいと思います。
○畠山鶴吉君 今の砂間委員のお尋ねの点につきましては、提案者が希望をいたしております事項でありまして、提案者としては今この案をこうしてくれというところまで考えてはおりませんけれども、熱海や伊東は、御承知の通り、日本の観光地としては一応は設備が整つておるのでありますが、ただいまお尋ねのような道路の問題、あるいは衞生問題、大衆に対する慰安の施設、こういう面についてはなはだ欠けておるのでありまして、この機会にこの法案を通過させていただいた上は、その点を個人の力でなく、国家の力をかりて、今まで設備のできておりませんような部分に対して、全面的に施設をいたしたいというのが、本法案の大体の趣旨でありまして、お尋ねの点はごもつともだと思います。同時にかような点をぜひ皆様に御協力を切望してやまないものであります。
○砂間委員 これまで欠けておる点であつて、これから建設して行つて、国際観光温泉文化都市にふさわしいような都市にして行きたいという施設及び計画としてはどういうものがございますか。
○畠山鶴吉君 まず第一番に道路の面、それから共公施設の問題、衞生施設の問題、外客に対する施設、また外客が熱海の温泉地に来た場合に、それにふさわしい施設をするということであります。
○砂間委員 その外客に対する施設、外客が来た場合に公共的施設をするということは、どういうふうな施設を計画しておられるのですか。
○畠山鶴吉君 それは現在でありますれば、外国の人は自動車に乘つて来られる。その場合にしても、熱海、伊東は自動車の置場所もない。また外客の人は現在食事を持参されておりますが、あの景色のいいところで、外国人にふさわしいような食事をとる所もなければ、またお茶の一ぱいも飲もうという、外客から見た大きな施設が何もない。これらは一つの例でありますが、かような点からいたしまして、ホテルの設備、また国際観光ホテルとしてこれから立つて行きたいということを第一に考えております。
○砂間委員 非常に抽象的な御答弁でありまして、まだ具体的な内容がよくわからないのですが、大体大まかな点は了承しました。たとえば熱海の場合において、すぐ区画整理や道路の問題が問題になつて来ると思いますが、ちようど熱海は先般火災で燒けまして、すぐそのあとでそれらの問題に関連してこの問題が起つておるようであります。道路を広げたり、あるいは公園をつくつたり、いろいろな公共施設をつくるといたしますと、当然それに関連いたしまして、その犠牲になる人が出て来ると思います。道路を十メーターに広げるという場合に、新聞等によりますと四千坪以上のつぶれ地ができる。この補償の問題等が起つて来ると思いますが、この補償は地主になさるのですか、それとも借地権者になさるのですか。あるいは借地の上に店舗なり住宅なりを建てて、それをまた人に貸しているという人もあると思うのです。非常に複雑な関係があると思うのですが、その補償はだれになさるのか、またどういう価格をもつて、どの程度になさるつもりか、こういうことが今度の火災の問題にもすぐに関連して現に起つておると思うので、この点をお伺いしたいと思います。
○畠山鶴吉君 お尋ねの点はごもつともでありますが、ただいまそれらをどういうふうにして、罹災者に御迷惑をかけないようにするかということを関係当局にお願いやら、また御意見を聞いておる最中でありまして、そのお尋ねの中でも、この方法の一部としては、大体において地主あるいは市当局、県当局のできるだけの負担によつて、罹災者に御迷惑をかけないような方法を考えておるわけであります。
○砂間委員 提案者の方は今関係当局と御相談中だそうでありますが、関係当局の政府委員の方のお考えをこの際お伺いしておきます。
○舟山政府委員 お尋ねの点は、大体都市計画法の問題だと思いますが、これは建設省所管になつておりまして……。
○砂間委員 建設省の都市局の方はお見えになりませんか。
○舟山政府委員 きようは建設省はお見えになつておりません。
○砂間委員 政府委員の方も見えておりませんようで、はなはだ残念でありますが、居住権の問題等もからんでいろいろ紛糾があるようであります。しかしこれについては罹災都市借地借家臨時処理法等を適用していただけば、一応大まかな線でさしあたつての解決の線は出るかと思います。この法案については私どもも今いろいろ努力準備しておりますので、その点はまたあとにいたします。 その次に金融と申しますか、資金の面についてであります。これは燒けない場合でも、伊東や何かの場合にしても、相当の資金が必要になつて来ると思います。この場合国の方からできる限りの援助をするということが、この法案の中に書いてありますが、しかし地元としても相当の負担が出て来ると思います。特に熱海のような焼けた地におきましては、この財政上の負担は相当重くなつて来るのじやないか。きようあたりの靜岡新聞なんかによりますと、区画整理のために民有地のつぶれ地が四千二百坪とか、これの補償について、三分七厘は五千三百万円の経常費から出す予定である、残りの部分二億円は、市の起債によつて補償したいというふうなことも見えております。火事で燒かれた熱海では、最もこういう問題が現実の問題となつて起つて来ているのであります。伊東の場合においても、道路を広げたり、区画整理とかいろいろやりますと、当然補償の問題が起つて来る。その場合、市の財政負担というものが相当大きくなつて来る。あるいは起債につきましても、今のような地方債のわくが国できまつているような場合には、いろいろ困難な事情が出て来ると思いますが、伊東や熱海市においては、こういう財政上の負担を、どういう方法をもつて切り拔けて行かれようとしておられるのか、その具体的な御方針を御説明願いたいのであります。
○畠山鶴吉君 お尋ねの点は、はなはだ回答に苦しむものでありますが、この法案の原案に書いてあります通り、熱海市においても、伊東市においても、国家の援助に伴いまして、その都度その関係者に御相談をいたしまして、御許可をいただいたものに対して、国家の補助金、またはその市の負担すべき金額とを総合いたしまして、了解のもに、文化都市の建設をするということになつておりますので、あらかじめかような点で御了承を願いたいと思います。
○砂間委員 私のお尋ねしておりますのは、どつちみち、地元の負担も将来相当大きくかかつて来ると思います。これはもう目に見えたことだと思います。国からいろいろな援助を受けるにしても、国の援助がきまつたときに、それに比例して、幾らか地元で出すというだけの御答弁では、はなはだたよりないのでありまして、どつちみち地元の負担がかかつて来ることは、わかり切つているのですから、その費用をどういう方法によつて捻出し、切り拔けて行こうとされているのか、その具体案をお伺いしたいと思うのであります。
○畠山鶴吉君 国の補助につきましては、ただいま申し上げた程度でありますが、市といたしましては、これから先この法案が通過いたしましたあかつきには、五箇年なり十箇年なりの新しい計画を立てまして、その計画の割当金額等によりまして、それを一応関係当局に御相談をして、はつきりそこにきまるのでありまして、今の場合は、お尋ねの点はごもつともでありますが、今これをどういう方法でということは申し上げられませんが、結局は市民の負担にもかかる、また国家の補助にもかかるということで、それ以上のお答えは、提案者として今持つておりませんので、御了承願いたいと思います。
○砂間委員 それでは大蔵省の政府委員の方にお伺いしたいと思いますが、さしあたり熱海の場合においては、相当莫大な復興資金が必要になつて来ると思うのであります。この復興資金については、政府はどういうように考えておられるか、ことに熱海が單に火災で燒けたというばかりでなくて、これを機会に国際観光の文化都市に持つて行こうと、すでに都市計画や、道路の拡張等も始つているようでありますから、これは先の問題でなくて、現に起つている問題であります。この問題について、国の方で金融財政面において、どこに財源を求めて、どれくらいの予算で、いかなる具体的な援助をされて行こうというのか、こういう点について、大蔵関係の政府委員の御説明を伺いたいと思います。
○舟山政府委員 熱海の復興につきましては、ただいまのお尋ねは、文化都市建設法案に関連いたしまして、その建設に必要な資金をどうするかというお話と、さしあたつて、最近の大火の救済方法をあわせてお尋ねになつたと思うのでございます。第一の文化都市建設につきましては、この法律の第三條に、国及び地方公共団体は、できる限りの援助を與えなければならないと規定してございまして、これは規定が抽象的でありまして、具体的に何をするかというようなことについては、市当局と話合いをして、きめて行くことと存ずるのでございます。 それから最近の大火の跡始末につきましては、政府といたしまして、財政支出をいたすにつきましては、建設省と大蔵省財政当局との協議によりまして、適当の措置を講ずることと思うのでございますが、金融当局といたしましては、さしあたつて預金部資金の活用等について、できる限りの御援助をいたしたいと考えておるのでございます。
○砂間委員 ただいまの預金部資金の融通について、どのくらいの金額を予定されておりますか。
○舟山政府委員 本年度の預金部資金の災害に対しまする対策費といたしましては、一般災害に対して、これは台風とか、その他全国にわたつてのわくでございますが、三十億円程度がございます。そのほかに火災に対しましては、大体これは全国分といたしまして、年度間五億程度のわくがとつてあるのでございます。熱海につきまして、これからどれだけ出すかということにつきましては、熱海市当局とも相談を重ねているところでございます。
○砂間委員 そのほかに、一般の罹災市民の方々の生業資金と申しますか、すぐに家を建てたり、品物をみな燒かれてしまつたものですから、そういうものを購入するための費用がいると想います。大きな旅館業者であるとか、あるいは資力のある方ですと、金融機関なり銀行なりから、融資を受けるという道も、開かれていると思いますが、もつと下の方の零細な、貧乏な市民の人は、そういう資力もないと思いますが、そういう人たちの生業資金というようなものに対しては、どういうような救済の方法をお考えになつておりますか。
○舟山政府委員 一般救済費につきましては、ただいま申し上げました預金部資金のごときは、これは貸付金でございまして、その他に財政支出をもつていろいろ支出する面につきましては、主計当局において所管いたしておりますので、私よりお答えの限りでないのであります。そのほか預金部資金以外における金融につきましては、各種の金融機関におきましても、できるだけ熱海市の復興については御便宜をはかるであろう、また政府といたしましては直接にこれに対して命令することはできないのでございますが、十分熱海市の復興のごめんどうを見て行くように指導いたしたいと考えております。
○砂間委員 私どもは火災にあつた人たちの復興にいたしましても、あるいは火災にかからない一般の人たちが、国際観光都市として発展して行く場合におきましても、やはり大きい旅館業者とか、そういう特殊な少数の有力者だげが繁栄して行くという方法でなくて、やはりそこに住んでおる全市民の繁栄と幸福を念願しておるわけでありますが、火災にあつた熱海の場合におきましても、政府から預金部資金の貸付けを受けられるような身分の方、あるいは銀行に対しましても十分担保能力があつて、いつでも金が借りられるという人たちに対しては、別に問題はないと思います。しかしそういう担保能力のない、そうして火事でまる燒けになつてしまつて、バラックを建てるにも自力では建て得ない人たちに対しましては、何らか特殊な救済の方法を講じなければ、燒かれた熱海の復興もできない、まして国際観光都市の建設ということもできないと思います。国際観光文化温泉都市というものを、單に大旅館業者や、一部有力者だけの利益のために建設して行くのだつたらいざ知らず、全市民の利益と幸福のために建設して行くのだつたら、当然そういう零細な中小市民の立場も考えてやらなければならないと思います。この場合におきまして、特に燒かれた熱海のようなところにおきましては、もうその問題が現実の差迫つた問題になつている。これをどうして救済し、復興し、さらに大きくは国際観光都市として建設して行く場合に、その利益が均霑できるようにして行くかということを特に今考えてやる必要があると思いますが、その点に対しまして、提案者並びに関係当局の御意見を伺いたいと思います。
○畠山鶴吉君 その資力のない人をどうするかということでありますが、それは市当局におきまして、熱海の市会議員が火災後急遽東京方面へ出て来られて、泊りがけであらゆる方面に折衝しまして、救済事業また資金面について奔走したようであります。私が聞き及ぶところでは、もちろん組合等をつくりまして、罹災者に対する低利資金の融資を市当局があつせんしたり、また区画整理をするような場合におきましても、少い土地を持つておる人には減歩をかけずに、たくさん持つておる人に減歩をかけるようにして、資力のない方に対してはできるだけの考慮を拂つておるようであります。提案者といたしましては、かように聞き及んでおります。
○淺利委員長 ただいまの砂間君の御質問は、本案以外の問題ですから、むしろ政府当局の方で、答弁されるのがほんとうで、提案者から答弁することは適当でないように思います。
○砂間委員 しかし、たとえば熱海の場合において、罹災された方々が、学校やお寺に相当数避難しておるようであります。しかし学校は元来人間が住むようには設備されておらないのでありまして、子供が授業を受けるところであります。従つて疊もなければ、いろりもない、かまどもないので非常に不自由をしておると思う。ところが一方においては、燒かれない大きな旅館がたくさんある。ことに提案者の畠山さんの鶴屋旅館などは、室もたくさんあるだろうと思う。そういうところはどんどん開放されて、罹災者を收容して行くということができないものかどうか。このことは單に火災の問題だけではなく、こういうものの考え方、精神が、やはり熱海や伊東を国際観光温泉都市に建設して行くという場合に、市民全体の利益と幸福と繁栄をはかつて行くという気持であるならば、当然私はだれも何も言わなくても、そういうことが出て来るはずだと思う。それが一方では燒かれた人たちがああして難儀をしておるのに、燒かれない人たちがほくほくして、温泉客をたくさん泊めて、非常にもうけておるというような形では、これから先国際温泉文化都市を建設して行く場合に、結局大きい人たちが自分たちの利益だけのためにやつて行きやせんかということをはなはだ心配するのであります。そういうわけでありますから、今の罹災民の收容所等につきまして、大邸宅や大旅館等を開放して行かれるお気持があるかどうか、この点を提案者にお伺いしたいのであります。
○淺利委員長 砂間君に申し上げますが、これは国際観光温泉文化都市建設に関する法案であります。ただいまの御質問は災害に対する善後策の質問でありますから、これは明日当委員会より特に実地調査に委員を派遣することが先刻決定いたしておりますから、他日あらためて災害の善後措置については、質問の機会をつくることにいたしまして、できるだけこの法案の根本の問題について質疑を集中していただきたいと思います。
○砂間委員 私のただいま御質問いたしましたのは、国際観光温泉文化都市の一番根本になる考え方についてであります。これが單に大きな旅館業者や有力者だけが繁栄し、もうけて行けばいいというような考え方であつてはならないと思うわけです。そういうものの考え方、根本精神についてでありますから、これは決して災害対策の問題ではない。やはりただいま審議中の法案の根本の精神の真髄についての質問で、決して逸脱した質問ではないと思うのであります。こういうことが結局あらゆる問題に出て来ると思う。たとえば税金などにいたしましても、当然今後市の財政等も大きくふくれて行くと思うのですが、その場合に地方税などに対しましても、下の方の人たちに税金を出させて、その税金によつて大きな業者がうまい汁を吸つて行くというふうなことであつてはならないと思うのです。ところがもうすでに燒かれた熱海なんかにおきましては、区画整理等に関連して、ある有力者の持つている土地や、あるいはその場所が、ちようど自分の持つている所が町の角店になるようにというふうな策動をいたしておる。これは新聞なんかにも出ているのですが、こういうふうな問題が起つているのであります。
○淺利委員長 それは都市計画の実施の問題じやないですか。この法案を要するか要せぬかという根本問題に論議の中心を置いて質疑を進めていただきたいと思います。実施面については都市計画法によるのですから、都市計画法の実施の面の議論だろうと思うのです。
○砂間委員 建設の具体的なことは、結局今言つたような道路を広げたり、ホテルをつくつたり、公園をつくつたりということになると思うのです。ですからそういう問題がこの法案が通過した後において起つて来た場合に、それをどう処理されて行くかということが、これはきわめて重要な問題だと思うのです。
○淺利委員長 それは一般の都市計画法によるというのですから、都市計画法の実施によつてこの問題はどこでも起つて来る問題で、それは特にこの法案に限つた問題ではないと思うのです。この法案を必要とするかしないかという根本の問題を主として論議をしていただきたい。この法案の内容が都市計画法に基いてやるということになれば、都市計画の実施の面になりますから、一般のことになるのではないかと思います。
○砂間委員 それでは簡單に別な方面からお尋ねいたします。そうすると、先ほど提案者の方からは、外客を誘致する、たとえば自動車の駐車場をつくるとか、あるいは食事や宿泊の設備等についても、外人が来やすいようなふうにするということを言われたのでありますが、しかし熱海や伊東みたいな、ああいうりつぱな、温泉が豊富に出て、そうして風光明媚な土地は、單に外人に楽しませるばかりでなく、でき得べくんば、まず日本の国内に住んでいる日本人がこれをひとつ大いに利用し活用し、その天然の惠みを受け、楽しむ、そういうふうにして行くことがまず重要だと思うのですが、現在のような重税と失業と、首切りと低賃金のもとにおきまして、そういう政策をそのままにしておきましては、そういうことが可能であるかどうか、その点をひとつお伺いしたいと思います。
○田中(角)委員 議事進行について発言を求めます。本法案は当委員会におきましても小委員会までつくり、十分審議をいたしたのでありますし、加えて大蔵委員会とも前後二回にわたり合同審査会を開き、大体において議論は盡されておつたのであります。昨大蔵委員会との合同審議において、砂間君が一部発言を保留せられておつたのでありますが、本日すでに長時間にわたつて御発言でありますので、本法案に対する質疑は以上をもつて打切ることが妥当であると思います。よつて質疑を打切り討論に入られんことを望みます。
○淺利委員長 ただいまの田中君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺利委員長 御異議がないものと認めます。それではこれをもつて質疑を終了いたすことにいたします。 これより討論に入ります。通告により順次これを許します。田中角榮君。
○田中(角)委員 私は自由党を代表いたしまして、両案に対して賛成の意見を簡單に申し述べます。熱海、伊東国際観光温泉文化都市建設法案につきましては、当初より本委員会において考慮いたされて来ました通り、この種法案の続出を懸念いたされ、基準法を制定することが妥当であると考えているのでありまするが、さきに別府温泉都市建設法案の通過を見、加えて今次熱海の火災を考えまするとき、熱海の建設はまさに焦眉の急であります。その意味におきましても、両法案を通過せしめることが至当であると考えられますので、自由党は本両法案に対しては賛成をいたす次第であります。
○淺利委員長 次に小松勇次君。
○小松委員 私は民主党を代表いたしまして、ただいま上程されてありまする熱海国際観光温泉文化都市法案、伊東国際観光温泉文化都市法案に賛成の意を表するものであります。両法案は去る日衆議院を通過いたしました別府国際観光温泉文化都市法案とその内容を同じくし、目的を一にするものであります。古くからして、西に別府、東に熱海、伊東と並び称せられました温泉都市であり、東京の奧座敷として知られている地であります。終戰後国際観光の重要性にかんがみまして、従来の国内観光より飛躍して、新たなる構想による国際観光温泉文化都市を建設するためには、現行の都市計画法でいうところの都市計画の範囲外に及ぶ施設が多いのであります。先ほど砂間君から具体的の施設いかんというお問いがあつたのでありますが、私をして言わしむるならば、国際観光ホテルをつくるとか、あるいは温泉会館をつくるとか、ゴルフ場、美術館スポーツ・センターを新設するということも、これらの中に含まれる計画であるのであります、熱海、伊東の観光資源を開発いたしまして、文化施設をこれから拡充して参りますのには、大いに衆知を集めたところの計画施設をしなければならぬと思つているのであります。そういう意味よりいたしましても、ただ單に都市計画法だげでなくして、都市計画法に含まれるその範囲以外の施設をなすには、本法案が必要であることを私は認めるものであります。わが国は戰争によりまして多くの領土を失いました。今や四つの島に八千万の人口は閉じ込められて、いかにして生きるかが切実な問題であります。ことに生産資源が乏しく、輸出産業も資材の多くを海外から輸入しなければ成立たないようなわが国におきましては、将来輸出の超過ということを夢みることは困難だと考えるのであります。従いまして貿易外の勘定において外貨を獲得する道は、わが国の国柄といたしましては観光資源を開発して、国際観光事業により外貨を獲得することが、きわめて適切なる方途であり、国策でなくてはならぬと考えているのであります。かつてアメリカでさえナイヤガラの滝を産業に利用するならば、わずか三、四千万ドルの値打しかないが、これを観光に利用するならば、優に一億万ドルからの値打があるという言葉を思い起したときに、いかに観光がその経営と施設がよろしかつたならば、国家経済の復興に役立つかということが明らかだと存ずるのであります。観光資源を開発し、風致、温泉を資本化することは、まさに産業の一部門だと存ずるのであります。わが国にはわが国独特の風光と、こんこんとして盡きざるところの温泉資源があるのであります。これらの資源と風光を資本化して、世界の客を引くことは、観光国として利するだけでなく、彼我の文化の交流、国際親善に貢献するところきわめて多いものがあると信ずるのであります。けだし同じ観光事業でも、従来のごとき国内観光と国際観光とは、その重要性において格段の距離があることは、およそ想像にかたくないのであります。観光事業を振興するためには、施設の面だけでなく、もちろん観光思想の普及、あるいは国民の教養を高めることもその一翼をになうものでありますけれども、文化の高い国民をわが国に観光客として誘致するのには、交通、衞生施設等、国際都市にふさわしい観光都市を建設することが第一要件だと存ずるのであります。熱海、伊東におきましては、それぞれ権威者の手によつて観光都市計画案が立つておるのであります。熱海のこのたびの大火に際しましても、この国際観光都市法案の精神にのつとつて、復興計画を立て、昨日その都市計画案なるものが確定いたしたのであります。ただ陸上のみならず海上に対しましても、熱海はすでに運輸省より国際観光施設の指定を受けているのであります。伊東はまた海上公園として、伊豆七島に渡航の地として、知られております。両市の海陸の観光計画が完成したあかつきには、国内産業はもちろん、経済文化に寄與するだけでなく、わが国における近代都市として観光日本を形成するに裨益するものがあると存ずるのであります。私はかような意味よりいたしまして、フランスの観光政策を見、あるいはドイツの観光政策を見、あるいはスイスの観光事業を見れば見るほど、わが国の国際観光事業の重要性を認識いたしておるものであります。かような見地よりいたしまして、本案をすみやかに通過せしめ、そうして観光日本の建設のための発足たらしめんことをこいねがうものであります。 以上の理由をもつて本案に賛成するものであります。
○淺利委員長 次に寺崎覺君。
○寺崎委員 私は農民協同党を代表いたしまして、本案に賛成するものであります。 ただ先ほど砂間委員から心配されましたような問題は、実施の面にあたりましては必ず起つて来るものと思いますから、これは当局の監督と指導のよろしきを得て運営をやつていただくようお願いして本案に賛成するものであります。
○淺利委員長 以上をもつて通告者の討論を終りました。お諮りいたします。これにて討論を終局いたすに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺利委員長 御異議なしと認めます。よつて討論は終局いたしました。 これより両法案を一括して採決いたします。両法案に賛成の諸君の御起立を願います。 〔総員起立〕
○淺利委員長 起立総員。両法案は原案の通り可決いたしました。 お諮りいたします。以上両法案に関する報告書の作成並びに提出手続等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺利委員長 御異議がなければさよう決します。 —————————————
○淺利委員長 次に経済調査庁法の一部を改正する法律案に関しまして、本日午前中に内閣委員会と連合審査会を開きまして、愼重に審査いたして参つたのでありますが、これより本案に対する当委員会の態度を決定いたし、内閣委員会に申入れをいたしたいと存じます。ただいま一応案が出ておりますが、これを朗読いたします。 経済調査庁法の一部を改正する法律案に対する申入れ事項。 目下内閣委員会に付託せられている経済調査庁法の一部を改正する法律案について連合審査の結果に基き、左の通り当建設委員会の修正意見を申し入れる。すなわち「第一條の二「経済調査庁は、前條に規定する事務の外特別調達庁及び法令による公団の業務の調査及び経理の監査を行うことができる。」とあるうち、「特別調達庁及び」を削除せられたい。理由。一、行政官庁たる経済調査庁が行政官庁たる特別調達庁だけに限つて特に経理の監査を行うことは妥当でない。二、国の行政機関に対して、会計検査院以外のものに会計経理の検査または監査の権限を付與することは憲法第九十條の規定に違反する疑いがあり、またかりに違反しないとしても会計検査院と重複するがごとき経理監査の権限を経済調査庁に付與することは重大な官庁権限の紛淆を来すおそれがある。年月日。建設委員長。内閣委員長殿。 お諮りいたします。本案文を当委員会の意見と決定いたし、内閣委員会に申し入れるに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺利委員長 御異議がなければさよう決定いたします。なお手続等につきましては委員長において行います。御了承を願います。 —————————————
○淺利委員長 なお建設省設置法の一部を改正する法律案に対しましてはいかがいたしますか。
○田中(角)委員 本日午前内閣委員会及び建設委員会との合同審査会におきまして、建設省設置法の一部改正の法律案について私から質疑を行つたのでありますが、同法案中、第十條第一項の表中、官庁営繕審議会、河川審議会及び道路審議会の項を削りという、この三つの審議会を削ることになつているのでありますが、でき得るならばこの三つの審議会を存置するように修正意見をお出しになつていただきたいと思います。その理由を申し上げますと、河川審議会及び道路審議会を削り、土本審議会を置くということになつておるのでありますが、建設省といたしましては次官の説明にある通り、行政機構の簡素化という立場から、各審議会を削るという説明でありましたが、まさに建設省に残る審議会は申し上げるまでもなく測量審議会、建設業法審議会等々でありまして、建設省の本来の使命であるところの河川、道路の審議会を削つて土本審議会にするがごときことは、建設省の機構をみずから弱体化せしめることでありまして、この法案に対して賛成をするわけには相ならぬということが第一の理由であります。 第二の理由は、かかる建設省の立場から各審議会を削るというのでありますが、同時に提案せられております経済安定本部設置法の一部を改正する法律案は、昨日内閣委員会で討論採決の結果通過したようでありますが、その中には現在まで、経済安定本部の内規において、河川総合開発調査協議会というものをつくつておつたのでありまして、これを法制化する必要は全然なかつたのでありますが、現在あるのであるから法制化してもさしつかえなかろうというような逆論をもつて、河川総合開発調査協議会というものを法制的に裏づけをした事実に徴しましても、このままに進むならば、まさに建設省は水政省に転落をいたし、経済安定本部をして大国土省の前身たらしめる感がありますので、その意味からいつても河川審議会及び道路審議会は当然存置すべきであると私は考えております。同時に、なお建設省行政の一元化をはかるために、建設委員会といたしましては国土計画委員会当時より大いに意見を発表いたしておりますところの官庁営繕の統一、私は官庁営繕基準法ともいうべきものを当然出さなければならぬということを考えておるのでありますが、そう意味から行きましても、総合国土省をつくりたいというような内閣の考えである現在、私は官庁営繕の統一ということを考える意味においても、当然官庁営繕審議会は確実に残してもらいたいということを考えております。 もう一つは、さきの合同審議会でも私から強く申し述べたのでありますが、当建設委員会といたしましても、改正道路法小委員会をつくつて、現に審議中であります。建設省でできない場合は委員会提出としても出そうということを考えている以上、改正道路法が通過せられれば、必ずや道路審議会の設けられることは当然であります。その意味においても道路審議会を残すということも当然の帰結になるわけであります。私が申し上げるまでもなく、国富の喪失非常に大きいところの例年の災害は、言うまでもなく河川の問題でありますので、河川審議会を残すことは当然であるということになりますと、現在各省でもつて設置法の一部改正でつくつておる審議会よりも非常に重要度の強いこの三つの審議会は、何としても残すということに当委員会の意見をまとめられ、内閣委員会に強くこれを望要せられんことを望みたいのであります。
○淺利委員長 ただいま田中君より同法案に対する修正意見が述べられましたが、同君の意見を本委員会の意見と決定いたして、内閣委員会に申し入れるに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺利委員長 御異議なければさよう決定いたします。 申入書の作成並びに手続等については委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺利委員長 御異議なければさよう決します。 それでは本日はこれをもつて散会いたします。 午後三時十五分散会