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7回国会衆議院1950/03/31

決算委員会 第8号

発言数
49
登壇者
11
会派数
1
開催日
1950/03/31

会議録

本間俊一自由党

○本間委員長 これより会議を開きます。  まず理事の補欠選任の件につきましてお諮りをいたします。去る三月二日松田理事、同四日東井理事、さらに同二十七日深澤理事が委員を辞任いたしましたので、理事三名を補充いたさなければならぬわけでございます。つきましては理事の補欠選任は選挙の手続を省略して、委員長から指名いたしたいと存じますが、異議はありませんでございましようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

本間俊一自由党

○本間委員長 御異議なしと認め、ただちに指名いたします。    大上  司君  高塩 三郎君    井之口政雄君に理事をお願いいたします。

本間俊一自由党

○本間委員長 本日は公法でお知らせをいたしておつたのでありますが、公共事業費等の認証制度と交付金並びに補助金の交付状況に関する件につきまして、審査を進めて参りたいと存ずるのでございます。本日この議題をいたしましたのは、公共事業費の関係なども認証というような制度がありまして、必ずしも必要なときに地方の方へ金が流れて行かないというようなうらみもありますので、二十四年度の状況等を調査いたしまして、新しい年度も目前に迫つておりますので、地方の方にできるだけ迅速に金を流してやりたい。こういうような考えから本日の議題をいたしたようなわけでございますから、どうかよろしく御審議なり御意見をお願いいたしたい。こういうふうに考えておる次第でございます。  まず政府委員の出席の関係などもありまして、農林省の方から一応説明を聴取することにいたしたいと存じます。伊東農林省会計課長。

伊東正義農林事務官(大臣官房会計課長)

○伊東(正)政府委員 お手元にたしか資料をお配りしておいたのでありますが、農林省関係の公共事業といたしましては、農地局関係と林野庁、水産庁、三局にまたがつておるわけであります。それでお手元に差上げました資料は農地局の東京農地事務局関係でありますが、二十四年度の公共事業費の補助金の調査、それからもう一つは林野関係の公共事業の補助金の資料、それから漁港関係、三つの関係の補助金の調査資料を差上げてあります。きようの決算委員会の御趣旨は、今委員長からお話がありましたので、大体それに関連いたしまして、公共事業費というものの補助金の交付の経路等はどうなつておるかということを、簡單に御説明いたしまして、大体どういうような点で非常に遅れておるかというようなことを説明いたしたいと思います。  お手元にあげました資料にも書いてありますように、これは安本の認証のありました日と、それから県から補助申請が出て来ました日と、それから補助金の交付の指令が出た日というふうに、段階をわけて資料をつくつて見たわけなのであります。大体補助金の出ます経路をざつと申し上げますと、予算がきまりますと、これは安本からあらかじめ予算の内示があるわけなのであります。これは四半期ごとに安本から内示がありまして、これを農林省から各県に、これだけの予算の内示があつたということを知らせてやる。そうしますと県の方からいたしますると、その知せを受けまして、今度はまた農林省を経由いたしまして、経済安定本部の方へ認証の申請書が出て来るわけなのであります。それから次の段階に来ますと、安本でこれを検討いたされまして、その事業の認証がまた安本から農林省へ行き、農林省から府県へ行くというような段階に相なるわけなのであります。それからその次の段階になりますと、県がその通知書をもらいまして、今度は補助の申請書をまた提出して来る。これが県かち農林省にやつて来るわけなのであります。そうして次の段階でこれは農林省から今度は大蔵省へ交渉する。これは御承知の支出負担行為の計画書をつくりまして、これを大蔵省へ提出する。それでその際に予算の移しがえでありますとか、あるいは支沸い計画書でありますとか、そういうものを大蔵省と交渉いたしまして、そこで初めて大蔵省からその計画通り金を使つてもいいという指令をもらいまして、そうして今度はまた県の方に流してやるというような手続をもつて今やつておる次第であります。それでこれは一般的な場合でありますが、農地関係はその間に農地事務局が入りまして、農地事務局は局長がみな支出官になつておりますので、その間に農地事務局が一つ入るという段階はあるのでありますが、大体今申し上げましたような手続を経まして、非常にこれは複雑なのでありますが、複雑な手続を経て補助金の交付という段取りに相なるわけであります。それで今大分段階を申し上げたのでありますが、これを最初から始まりまして、金券になつて金が出るというところまで行きますのに、時間的に申し上げますと、大体三箇月近くかかるというような、かなりの時間を要しておるわけなのであります。それでこれは三箇月と申し上げましたが、その中で一番時間を要しておりますのは、事業の通知書を府県へ出しまして、府県から補助の申請書が出て来るという段階が、これが一番日数を要しております。私今大ざつぱに百日と申し上げましたが、その認証の通知が来ましてから、補助の申請書が出て来るまでには、少くも一箇丘くらい大体かかつておる。お手元にあげました資料では、認証がありまして、補助申請が出て来る期間をずつと書いてありますが、これをごらんになりましてもわかりますように、大体には一箇月近く、あるいはこれ以上の日数で出て参つておるのであります。この段階は、実は今申し上げました中で、一番時間を食いまして、今委員長のお話もありました非常に時期に遅れて金が行くというような結果になつておりますので、——これだけじやないのでありますが、これが一番大きな問題だ。農林省といたしましても、これは大蔵省等に支沸い計画の交渉をいたします際に、一つの県だけが出て参りましても、それで一々やるということに相なりませんで、やはり全部そろつて一括した書類で交渉するというような段階になりますので、これが手続の中では一番手間を取るということになつております。そのほか、この認証の制度は四半期ごとにやるのでありますが、これを年二回ぐらいにするとか、何か事務的にもう少し簡素化したらいいんじやないかというふうにわれわれとしては希望するようなこともあるのでありますが、今申し上げましたように、今までのところでは年四回ずつ事業の認証をいたしまして、今申し上げましたような手続で補助金が出ているということに相なつております。われわれの希望は、もう少し認証の回数を少くしていただくとか、あるいは安定本部からの予算の内示を早くしていただいて、県の方の補助申請を至急やつてもらうような手続をするとか、われわれとしても何とかこれ早くしたいという希望は持つております。これは補助金を交付しております各省共通の問題であろうと思います。  大体今申し上げましたようなところが農林省の農地関係、林野の関係、あるいは漁港の関係に出ております補助金の経路であります。詳細なこの資料あるいは内容等につきましては、御質問に応じまして、各局からみな担当官も出ておりますので、お答えいたしたいと思います。

本間俊一自由党

○本間委員長 それでは一応建設省の方から引続いて説明を伺うことにいたします。

植田俊雄建設事務官(大臣官房会計課長)

○植田政府委員 建設省は御承知の通り公共事業費の上におきまして、約半分を占めているわけであります。認証制度及び公共事業費の予算の令達方法につきましては、最も影響が大きいわけであります。私ども会計事務を担当いたしているものといたしましても、この予算が直轄工事なり、府県の補助工事なりに、できるだけ早く伝達されるということに一番力を注いで参つているのでございます。この公共事業費が、予算が成立になりましてからどういう手続で各府県にまで参るかということは、ただいま農林省からもお話がありましたかと思いますので、詳しく申し上げませんが、要するに現在の会計法の手続が相当複雑であるということも、一つの原因であろうかと思うのでございます。しかしながらこの会計制度というものは、單に公共事業費ばかりでなく、他の行政部費その他の予算につきましても、同様適用されておるのでありまして、ただ公共事業につきましては、予算科目が行政部費と同様なものを使つておりますと、工事関係から来ますところの特殊な事情がなかなか盛り込みにくいという関係、また予算がどうしても行政部費のような單純な形では実行できないというような関係におきまして、予算の配賦におきましても、その後の運用におきましても、非常にむずかしい場面が多いのでございます。こういう点につきましては、私ども昭和二十四年度の途中におきましても、大蔵省等にお願いしまして、できるだけ簡便にこれが令達され、また運用できるように努力して参つたのでございます、一番問題になります点は、何といたしましても、この予算が当初経済安定本部の予算として成立いたしまして、これが四半期ごとの認証を経て初めて建設省の予算に移しかえできるところが、令達遅延の一番の原因であろうかと思うのであります。この予算が成立いたしましてから現場まで行きます間の日数がどれだけかかるか、こういう問題でございますが、これは各省によつて事情も違いますし、またその四半期の移りかえのときの特殊な事情によりまして、日数においても相当の開きがあるのでございますが、私ども標準的な場合を考えまして、この日数を計算いたしますと、四十五日という数字が出て参るのでございます。このうちに安本の認証あるがためにかかつておる日数が約十二日ございます。従いまして会計法を今のままにしておくということにいたしまして、認証制度というものをもつと簡略化する、あるいはむしろこれを実質上予算令達の支障を全然なくするということに持つて参りますれば、この日数が十二日短縮することができることになるわけでございます。なお次の問題といたしまして、これを建設省から大蔵省に申請しまして建設省の予算にし、それからそれを県に流すという手続の面におきましても、いろいろとむずかしい問題があるのでございます。また多くのものがあつたのでございます。たとえば負担行為担当計画表というようなものになりましても、負担行為担当官が相当多数にわかれておるのでありますが、これを各工事別に、しかも行政等に使われております予算科目をそのままに使いまして、予算を縦横十文字にそろばんを合わせて行けるということになりますと、負担行為担当計画表というものをつくるために、これをできるだけ早くいたしましても、約十二日の日数がかかるというふうな手数のかかる手続を要するのでありますが、この点につきましては二十四年度の中から大蔵省とも十分打合せいたしまして、二十五年度におきましては予算科目を他の行政部費とは違つた、もつと簡略なものによるという交渉ができ上りましたので、この点は二十五年度におきましては相当緩和できる見込みでございます。こういう二つの点から申しまして、認証制度というものにつきまして、これを全然予算配賦のじやまにならないよらな制度に持つて行くということができますれば、支沸い予算はもつと早くなると言うことができるかと思うのであります。なおもう一つ大きな問題で、これに関連する問題でありますが、認証制度というものがありますために、負担行為担当計画表というものを早手まわしに用意しておくことができないのであります。他の行政部費でありますと、第一・四半期の移管した予算の執行中に次の第二・四年期の予算の準備をいたしておきまして、第二・四半期が始まればすぐにこれを令達するという形ができますが、公共事業につきましては安本の認証というものが先決事項でありますので、先決事項がきまつて来なければ予算配賦の方の準備ができないということになりますから、安定本部の認証というものを四半期の始まるよほど早くから始めないと、予算の令達というものが相当遅れる、こういうことになるわけでございます。二十五年度においては公共事業費の予算が安本で一括して計上せられることになつたのでございますが、これをどうするかという問題は、これは大蔵省と安定本部の方で十分協議していただきたい問題だと思つておりますが、私どもとしましてもこの手続ができるだけ簡略にされ、また早く令達されるように期待しておるわけでございます。また私どもとしましても、この令達の手続が建設省内部の事務的の遅延等によつて遅れることのないように、十分努力して参つたつもりでおるわけでございます。なおただいま資料ができておるのでございますが、手違いでただいままだ届いておりませんので、その資料が参りましたらもう一度御説明することにいたします。

本間俊一自由党

○本間委員長 ちよつと私から二、三お尋ねしておきたいと思います。今一般的な説明を伺つたのですが、農林省の場合、土地改良費でもよし、灌漑排水の関係でもよし、災害復旧費の補助でもよいのですが、二十四年度にかりに土地改良費なら土地改良費の方が、県の方からの認証申請の書類がいつ農林省の方に届いて、それが安本の方へまわつて、安本の方から農林省の方にいつ返つて来て、県の方に行つたのがいつというふうな実例を二つ、三つお話願いたいと思います。

前田正義農林事務官

○前田説明員 お手元に昭和二十四年度公共事業費認証及び令達月日調というものを差上げてありますが、これをごらんいただきます。それでは第一・四半期の方を一つとつて申し上げてみますと、第一・四半期の公共事業費の閣議決定が五月四日でございまして、私の方の関係で認証になりましたのは五月三十日であります。それから農林省から大蔵省へ書類を出しましたのは六月の二日でありまして、大蔵省から農地事務局の方へ令達していただいたのが六月七日になつております。それから東京の農地事務局からこれに基いて県の方へ内示いたしましたのは第一・四半期は六月二十九日であります。それから灌漑排水事業費の方をとつてみますと、五月三十日に第一・四半期に内示いたしまして、これに基いて県より認証申請が六月二十九日に出て参つております。それから六月二十九日に出たのを東京農地事務局で審査いたしまして、金を送つたのが七月六日になつております。それからもう一つ四・四半期をとつてみますと、四・四半期は閣議決定が十二月十五日でありまして、認証になりましたのが一月二十五日、農林省から大蔵省へ出ましたのが一月の二十六日でありまして、大蔵省から事務局の方へ金が行きましたのが一月の三十日であります。農地事務局から県の方へ内示いたしましたのが二月十三日でございまして、これに基いて県から申請書が出て来たわけであります。それからそれに基きまして指令いたしましたのが三月十日というふうになつております。

本間俊一自由党

○本間委員長 引続いてお尋ねしますが、一番最初に県から書類が出て、その書類をまとめて安本の方へ認証の申請をしておられるわけですか。

前田正義農林事務官

○前田説明員 認証は一応地方から計画をとつて、それから認証申請書を出すということになつておりますが、それをとつておつたのでは間に合いませんので、本省において作成いたして一括して認証申請をやつております。

本間俊一自由党

○本間委員長 そうすると県とあなたの方との関係は、認証が終つて県の方へ指令をやつて、それから県の方で補助申請の書類を出して来るということになりますか。

前田正義農林事務官

○前田説明員 県と私の方との関係は、県の方へ内示いたしますと、県の方がその内示に基いて補助金の申請書を出して参ります。それに基いてこちらから指令を出しておるわけです。

本間俊一自由党

○本間委員長 大体大蔵省の方へ支拂い請求をしてから県の方へ行くのが比較的早いようですね。これは従来大体そうですか。

前田正義農林事務官

○前田説明員 そうです。

本間俊一自由党

○本間委員長 昨年の御報告で見ますと、あなたの方で認証の申請をしてから、安本が認証の許可をして来るのが三十日くらいかかるように思いますが、安本の中でそのくらいかかりますか。

前田正義農林事務官

○前田説明員 今のところ安本の中においての審査は一週間くらいで終つておると思いますが、認証の手続が非常に複雑なので、書類をつくるだけでも私らの方はぶつ通しの徹夜を四日くらいいたしておるような次第であります。それからいろいろ認証の関係で、あそこがいかぬ、ここがいかぬというふうになりますと、どうしても遅れて参りまして、二週間くらいはかかると思います。

川端佳夫自由党

○川端委員 今認証制度の問題が中心になつておるようでありまして、経済安定本部の係官が御出席になつていると、多少御意見も伺いたいと思うのでありますが、ここで昨年から始まつた認証制度を運用してみての各省におけるお気づきになつた点、いい面悪い面を率直に、経済安定本部の係官が見えない前に伺つておきたいと思うのです。

植田俊雄建設事務官(大臣官房会計課長)

○植田政府委員 私は建設省の会計課長でございますが、認証制度につきましては、私どもの仕事についてはこれが非常に重要な意義を持つものでありますから、たえず考えているところを率直に申し上げさせていただきたいと存じます。認証制度というものは、公共事業というわくで縛られたものの配分の方法だと思うのでございます。公共事業というものの中味は何かと申しますと、これはたしか昭和二十二年度から始つた事業だと存じますが、国の直轄または国の補助による地方公共団体等の建設的な工事を一括して含めるということであろうと思うのでございますが、註釈的に失業対策に資するものというような点がくつついているわけであります。この失業対策に資するということのくつついていることが、あるいは認証制度の骨子になる。またそれがあるがために、いろいろ認証制度というものが遅れるために、いろいろ批評を受けているのではないかと考えておるのでございます。公共事業としてただいま一括計上せられている中味を、私ども建設省の仕事ばかりではなく、他の省の仕事について見て参りましても、昔は河川事業、土木事業のようなものにつきましては、国会に提出する予算におきまして、利根川は何千万円、淀川は何百万円というふうにちやんと予算に川の名前が出ておつて、一目どの川にどれだけの工事をやるかがわかるというようなものがあつたのであります。道路についても大体同様なことがあつたわけでございますが、ただいまの予算書にはその点がはつきりしておらないのであります。これを要するに、国または地方公共団体が国の補助によつてやるような工事を一切ひつくるめてやるというようなところに、一つの問題があるわけでございまして、そういうわくで縛られておりますがために、はたして公共事業費という中にひつくるめてよいのかどうかと私どもが思う程度の小さな工事——小さな工事という言葉は語弊があるかもしれませんが、そういうものとか、あるいはその所管の省の何らかの事業費の中に組入れてもよいような性格のものまで入つていやしないかと思われるのでございます。一例をよその省にとりましてまことに恐縮でございますが、たとえば燈台の整備費が公共事業費に入つておるが、これなんかは海上保安庁の何らかの予算に計上してよいのではないかと思います。それから厚生省の社会救貧施設といいますか、社会事業施設の新営費が公共事業に入つておるが、これも社会政策的な事業の中に組入れてよいのではないかと思います。そういう点からみますと、公共事業費というものは国が金を出して雇用の機会を與えるところの工事を一切含んでおつて、公共事業費を見れば、国がどの程度の予算で、どの程度の工事をするかということは、全部公共事業費の九百七十億のうちに含まれているかと申しますと、そういうことは言えないのでありまして、公共事業費は一般会計の予算だけでありまして、特別会計でありますとか、その特別会計と類似の、たとえば最高裁判所の営繕費でありますとか、あるいは国会関係の新営関係の経費、こういつたものは公共事業費に出ていないわけであります。そういうものをひつくるめて見なければ、国がパブリツク・ワークのためにどれだけの費用を出し、またどれだけの雇用機会を與えているかということも、出て来ないわけであります。私ども希望といたしましては、これは公共事業費として一括計上するのじやなくて、それぞれの事業に応じて各省ごとに計上せられて、ただ国がどれだけの工事をやるかを、あとで総括して見るのに便宜なように、あるいは公共事業費の一つの部を設けて、各省の公共事業費の部を拾い集めてみると、国の公共事業、パブリツク・ワークにつぎ込んだ経費がわかるという仕組みでいいのではないか、こういうふうにも考えるのであります。ただ公共事業費には、先ほども申しましたような、失業対策的な意味が多分に含まつておりますので、それがあるいはできないのじやないかというふうに、私どもは想像いたしておりますが、これは経済安定本部の方は、あるいは別の意見をお持ちであるかもしれぬと思います。  それから私ども経済安定本部でまとめておやりになることが、都合がいいのではないかと思われる点といたしましては、経済安定本部の建設交通局は、それぞれの建設事業のエキスパートを局内に集めておられまして、このエキスパートがそれぞれ自分の担当しておられる事業につきまして、多年の経験を生かして、その工事の部がかりその他につきまして、真劍にこれと取組み、この工事をできるだけ安く仕上げる。あるいは各工事間の、建設省の仕事で言えば、各河川間の均衡等も十分考えてやられる。こういう点から申しますれば、あるいは建設交通局でまとめるということも、一つのいい点になるのじやなかろうか。大蔵省でこの予算をお組みになるのに、査定をおやりになるよりも、専門家がやつているという意味において、いい点がありはしないか。こういうことも謙虚に私どもは建設交通局の評価をして参りたいとひそかに考えております。しかしながら一面において、専門家がやつているという点が、逆に弊害の場合もありはしないかというふうに考えております。  それから建設交通局でまとめて予算を持つておりますために、初めからの事業というものが、四半期ごとに区切られて、かりに河川事業で、利根川なら利根川に何億という予算が計上されているということがわかつておりましても、その事業を実施する建設省としては、年間の計画は表向きとしてはできないわけで、四半期に與えられた予算のわく内でしか契約もできない。また事業見積りもできない。こういうことになりますと、実際は会計法から言えば非常にまずいことでありますが、やはり多分これだけ出るだろうという見立てのもとに、一応準備しませんと、年間の工事が消費できないということでありまして、実際におきましては、契約等はしておりませんが、年間を見越しての計画は進め、またもしも資材を購入するのであれば、資材の購入計画を立てなければやつて行けないという実情でございます。私は国の予算というものは、今すぐに年間計画一本でなければならない、一旦予算が成立した以上は、あとは各省にまかせて、各省が仕事の進捗に応じて使つて行く。そのあとのしりぬぐいは大蔵省がやつて行けばいいというところまで、一足飛びに参りませんので、これは何かの計画をもつてやつて参らなければならぬだろうと思いますけれども、それは会計法上の支拂い計画で十分できるのじやないか、かように考えております。そういう観点から申しますれば、失業対策的な考慮を常にする。また年度途中において事業の変更をしなければならぬようなときには、簡單に事業の変更ができる。この点については詳しく申し上げませんでしたが、たとえば途中で災害が起りますれば、道路の方の費用を災害の方につぎ込む。こういつたことをやらねばならぬという必要がある際におきましては、確かに認証制度ということが必要であつたと思うのでございますが、二十五年度のように災害に引当てといたしまして、百億の予算が公共事業費の中で留保されているということになりますと、この必要性の大分減少するのじやないかと考えております。また一番大きな問題としましては、これは私どもとしては論議すべきでないかもしれませんが、公共事業費というものをむやみにつぎ込むために、インフレを促進しはしないかという考慮も、あるいはあつたかもしれないと思います。この点も私どもだけで考えれば、その心配も多分ないのじやないかと思いますので、そういう意味から言いますと、認証制度というものをなくするか、あるいはもつと簡略化ができるのじやないかというふうに考えております。  私今急に立ちましたばかりでございまして、そのかわりまた率直に思つたことを申しましたので、また違つているところがございましたら、御了承願いたいと存じております。

川端佳夫自由党

○川端委員 今率直なお話を承つたのですが、大蔵省あたりで支拂いをする場合に、安定本部でこういう認証の制度が、中間でいわばコントロールの制度があるために、特に資金の計画といいますか、大蔵省の支出の面で便利を受けるというようなことがありますか。もう一つ、会計検査院からもお見えになつておりますが、これによつて会計検査院は、会計検査の面からも使途の点については十分監督がして行けるものだと思いますが、失業対策を含む、含まないというようなこと以外に、金の支出の仕方を適正に、嚴格にやるという面は、ほかの面で幾つも規制できると思いますが、何かそのほかに、こういう制度で特別に会計検査院等もお気ずきの点がありますかどうか、伺いたいと思います。

佐竹浩大蔵主計官

○佐竹説明員 お答えいたします。ただいまの川端委員の御質問は、認証御度のために、支拂い計画上特に利する点があるかというお尋ねだと思いますが、大蔵省といたしましては、支拂いの適正というようなことは、支出負担行為なり、また支拂計画なりで制約して参りますれば、十分その目的は達し得るというように考えておりますので、特に認証制度がなければ、支出の適正を期し得ないというふうには実は考えておらないのであります。大体この認証制度につきましては、今建設省の会計課長からもお話がありましたが、われわれとしましては、この問題について認証制度のそもそもの起りというものは、結局詰まるところ、物資の需給計画と労務の需給計画というものに適合させて、公共事業費を支出して行くということが、この制度のそもそもの起りであつたと考えているのであります。これは昭和二十一年度、二十二年度当時の、非常に物が足りないというときに、またその労務の需給計画をよほどうまくやらないと、円滑な運営ができないというときに、こういう制度がとられたわけであります。最近のように物資の需給が非常に緩和されて来た、いわゆる物動計画というようなものがその意味を失いつつあるという今日においては、認証制度の大半の意味が今失われつつあるのではないか。むしろ残つた問題は、資金の支出を適期にやれるかどうかという適期の調整の問題だけであろうと思いますが、その点は支出負担行為なり支拂い計画というもので調整が十分にやれるのではないかと思うのであります。先ほど農林省の会計課長からも、認証は現在年四回でありますが、もう少し回数を減らす方向に持つて行きたいというお話がありましたが、今のところでは二十五年度からは、これを年二回にするという方向に大体今動きつつあるように考えておりますが、そういう形で認証の回数を減し、それによつてこうむるいろいろの時間的なロスを少しでも減して行こう、こういうふうに考えております。

池田直会計検査院事務官(検査第一局長)

○池田説明員 会計検査院の第一局長でありますが、ただいまの御質問に御説明いたします前に、私の方の所管であります第一局といたしましては、大蔵本省関係とか、総理府とか経済安定本部、そうしたものを担当いたしております。従いまして本日ただいま御審議になつております公共事業費の認証制度の問題でありますが、これは経済安定本部が認証いたしておりまする関係上、認証のことまで、並びに大蔵省の主計局で予算を経済安定本部から各省へ移しかえますまでの予算執行の段階でございます。これを私の方で検査を担当いたしておりまして、なお決算の総括の検査の関係を担当いたしております関係で、私本日御説明のために参つたような次第であります。各省が公共事業費を予算の移しかえを受けてから、事業の執行に関します関係でございます。これは二局、三局、四局それぞれ各省所管を担当いたして検査を実施しております。従いまして私の担当いたしておりまする関係は、工事の実施の末端の方はいたしておりませんので、本日御説明の衝にあたります上に、必ずしもその面は適当でなかつたかもしれませんが、私の関係しておりまする範囲におきまして御説明申し上げたいと思います。  公共事業費の認証制度の件、また予算の編成のことにつきましては、先ほど来各省の担当の方から御説明がありましたことによりましておわかりのことと思いますが、会計検査院といたしましては、予算なりその他の行政施策の執行を検査いたしておるわけでありますが、ただいま農林省なりあるいは建設省から御説明がありましたことによりまして、認証制度の検討上、安本の認証に要する期間等につきまして御説明がありましたが、私の方で承知いたしておりますことを大体御説明申しますと、二十四年度の公共事業費の今日までの認証額を各四半期ごとに大体申し上げてみますと、第一・四半期が百四十六億、第二・四半期が百三十二億、第三・四半期が百五十九億、第四・四半期が百六億と大体こういうふうになつておるのでありまして、たとえば農林省、建設省の例をとつて見ますと、認証のために安本で各省からの申請を受けましてから、審査の手続を済ませますまでに要する日数は、昨今ではよほど期間が短くなつております。二十二年度におきましてはかなり日数を要した関係上、各省からも苦情等がございまして、認証の手続の簡易化、促進につきまして、いろいろ希望がありましたにつきまして、仮認証制度というものを、たしか二十二年度の末ごろからつくりまして、一応申請を受けて、安本ではこれを仮認証して、各省にそれぞれこれを内示する。そしてあとほんとうの認証をやる。そうすることによつていわゆる予算の配賦の迅速化、支拂いの迅速化を努めて来られたわけであります二十三年度まで大体それでやつて来られたわけでありますが、二十四年度からは大体そうした必要も少くなつて参りましたので、仮認証制度を廃止して参られました。二十四年度の認証のための審査に要する期間は、先ほど農林省からお話がありましたように、一週間前後、早いのは一両日で済んでおるようであります。ただ先ほど農林省の方からも御説明がありましたように、申請をします前の段階におきます予備交渉でありますが、その協議のために要する期間が、相当日数を要しておられたように聞いております。それからいわゆる認証が済みまして、予算が安本の方の所管から農林省なり建設省なりにこれを移管になるのでありますが、移管までに要しまする日数、これが建設省、農林省、それぞれ時期によつても違いますが、申請の受付の日から大体二十日から一箇月ぐらいのところではないかと思いますが、早いのになりますと、最近は、第四・四半期の例で申しますれば、建設省の例をとつて申しますと、二十四年の十二月の十四、五日ごろ申請なすつたのが四十五億の金がありますが、これは大体早いのは一両日あるいは六、七日を要しまして認証になつておりまして、それを予算の移しかえが済みましたのが結局二十四年の十二月二十四日、こういうふうに早いのもあるような状況でございます。従いましてこの認証の関係でございますが、これは二十一年度はたしか経済安定費ということでやつておられたと思うのでありますが、公共事業費になりましてから二十二年度、二十三年度、二十四年度にわたりまして逐次認証関係も改善されて来ておると思います。これは結局資金なり資材あるいは労力等の面、そうした諸般の事情の変化によつて、認証関係も非常に楽になつて来たということもあるかもわかりませんが、ともかく昨今では認証の手続は安本で正式に申請を受けて認証を済ませますまでの期間は、非常に短縮改善されて来たように私見ております。  なおただいまの御質問の一番の要点は、結局会計検査上、この認証制度なるものが必要であるかどうかの問題でございますが、多少私の個人的な意見にわたるかもわかりませんので、その点は御了承願いたいと思いますが、私どもとしましては最も会計検査上重点といたしまして見まするところは、支拂いの迅速化、これを一番私ども公共事業費の検査等につきましては要点に置いておるわけなのであります。それがためには結局予算の配賦等が迅速に行われなければならない次第でございまして、予算の配賦が迅速に行われるためには、現在御承知の通り財政法、会計法にいろいろ制約がありまして、やむを得ぬような規則のために各省で非常に手数をかけておられまして、それがために各省で非常な努力をなさつても、相当の日数を要して拂払い遅延を起しやすいという面は、これはいなめない事実かと思うのであります。そんな次第でございまして、私どもといたしましては認証制度があるために、これが支拂い遅延の決定的な原因になつているかどうかということにつきましては、必ずしも各省と意見が一致しないこともないではないかと思うのでありまするが、要するに認証のために相当の人数を要することは事実であります。なお認証制度がかりに廃止されて、他の制度なりによりましてこれにかわるようなことになりますれば、そのためにまたある程度の日数を要するということは避けがたいことではないかと思うのであります。問題は、私どもといたしましては、率直に申し上げますれば、二十一年度の経済安定費、二十二年度から公共事業費になつておりまするこの予算の編成なり、あるいは予算の執行の認証制度のことなり、これは当初創設のときよりも現在は、私から申し上げるまでもなく、資金面なりあるいは資材面なりにつきましては、事情が非常にかわつておりまするので、これが創設当時ほど公共事業費の認証制度が必要ではないということは、私どもの一致した意見と申し上げられると思うのであります。要するに私の方といたしましては、工事が適正に執行され、支拂いが迅速に行きますれば足りるわけですが、今の国の状態におきまして、何らかこれにかわるような企画の機関、これが必要であるかどうかにつきましては、非常に重大な問題と思います。

川端佳夫自由党

○川端委員 お話中ですが、私が会計検査院にあわせて御意見を伺いたいと思つたのは、こういうふう認証の手続にいたずらに日がかさんで、われわれ地方の側から見ておりまして、補助をもらうことになつてもなかなか来ない。だからそれが認証制度のためにそういうふうに遅れているのであつたらわれわれは認証制度というものは非常にありがた迷惑と考えざるを得ない。しかも先ほどの話を伺つても、第四・四半期のものが三月の半ば近くになつてやつと来る。こういうことで非常に地方においても迷惑だというのですが、こういうようなことで、好ましくないのが認証制度に原因を発しているのだというようなことだといけないから、この点を裏づけするような会計検査院の御意見も伺いたいというのです。たとえば、こういうふうにおそくなるために、先ほど建設省のお話もありましたが、四半期ごとに認証を受ける。しかし計画は年間通じてやつて行かなければならぬというようなことで、あなた方の言われる年度区分を乱るとか、あるいは用途をかえて使つたとかというようなことも、こういうことによつて起つて来ることが多いのじやないか。こういう点であなたの方のお立場での御意見を伺いたい。こういう意味だつたのです。

池田直会計検査院事務官(検査第一局長)

○池田説明員 ごもつともに存じます。そこでただいまの点でございますが、二十四年度の第四・四半期の予算の移しかえが済んでおりますのは、大体一月に済んでいるわけであります。それから、先ほどもどなたかからお話があつたかと思いますが、各省で実際各府県なら府県に、具体的に個々の方針につきまして予算を配付されます。これがいろんな関係から、ある程度遅れている。そのために、いわゆる工事の現場で工事の執行上非常な不便を感じている。こうしたこともあるかと思うのであります。私も結局認証制度自体につきましては、これは私の個人の意見になるかもわかりませんが、現在は非常に認証制度の意義が少くなつて参つているということは私も考えるのでありますが、要するに認証制度なり、こうした制度、いろんなものがいろんな事情にあるわけでありますが、これを最も効率的に運営するため、そうして支拂いも迅速に行き、工事も十分所期の目的を達して、できるようにするのには、結局各省それぞれの機関がお互いに協力して十二分に、支障が少くて済むように、そしていい面だけの効果を上げられるように、大いに協力することが望ましいのではないかと、私はこういうふうに考えておる次第でございます。

本間俊一自由党

○本間委員長 ちよつと私からお尋ねしますが、安定本部から提出した資料の中にも、大体認証制度は昭和二十五年度は二度やるということに、関係方面とも話がついたように書いてありますが、これは関係方面との話合いなり、あるいは安定本部と各省との話合いだけで行けるのですか。その点どうなつていましようか。さつき大蔵省の方へお聞きしたのですが、わかつている範囲内でちよつと話してください。

小笠原喜郎経済安定事務官

○小笠原説明員 公共事業課の小笠原でございます。ただいまの委員長のお話ですが、認証制度は閣議決定によりまして、公共事業処理要綱というのがありまして、それにのつとつて現在やつておるのでありますが、関係筋の方の意向が非常に強くて、現在まで年四回の認証を続けて参りましたけれども、先ほど来お話がありましたように、資金面、資材面、労務面におきましても、大分当初と事情がかわつて来ましたので、年に四回もわけて事業計画をそれぞれ検討する必要というものが薄らいで参りましたから、それで関係筋の方面にいろいろ説明しまして、了解を得たのであります。しかしながら国内的には、閣議決定により処理要綱によつてやつておりますので、閣議にこのことを報告しまして、処理要綱の一部をかえて、年四回という方針を年二回というように閣議の了解を得たいということで、閣議にこのことを大臣からお諮りしていただくように手続をとつております。それで閣議で了解を得て処理要綱の一部をかえていただけば、国内的にも完全に手続が終るわけでありまして、二十五年度はとりあえず二度の認証で事業が執行できるように手続を進めております。

本間俊一自由党

○本間委員長 そうすると、二度というといつといつやることになりますか。

小笠原喜郎経済安定事務官

○小笠原説明員 その間の処置といたしまして、四・四半期の分をとりあえずつくつておりますが、大体は四月から九月まで、それから十月から翌年の三月まで、その二回にしたいと思つております。

川端佳夫自由党

○川端委員 安定本部の方が見えましたから伺いたいのでありますが、先ほどから議論になつておりましたのは、認証制度の問題であります。いろいろ各省のお話を伺つてみますと、あなたの方の認証の期間等が相当かかりまして、そして補助の金が出て来るまでに日にちがかかるということで、ひいてはわれわれ地方のものには非常に不便というとおかしいですが、不自由を忍ばされておるわけなんですが、あなた方直接その責任におられる方々のお考えは、認証制度についてどういうふうにお考えになつておるか。先ほどはもう大体認証制度というものは、かなり必要度が薄くなつて来たというようなお話も出ておつたのですが、この制度はわれわれ十分わからないのだが、認証制度というものをもう少し説明していただいて、あなた方はこの認証制度がいいものであると思つておられるのか。昨今安定本部全体の問題についても、あるいはだんだんその必要度が薄くなつたのではないかというようなことも言われているのですが、そんなことはともあれ、認証制度の点について、あなた方はどういうようなお考えを持つておるか。ちよつと御意見を伺つておきたいと思います。

小笠原喜郎経済安定事務官

○小笠原説明員 本日口頭だけで御説明申し上げましてもどうかと思いまして、一応資料を印刷して参りましたですが、それを読んでいただくと、大体われわれが認証をなぜやつているか。その沿革並びにその効果についても概略を述べておきましたですが、ただいまのお話で、認証制度があるために、支拂いが遅れているということと、それから認証がよいと思つているか、つまり認証というものをやる必要があるかどうかということだろうと思いますが、認証制度があるために、認証の手続そのもののために遅れているということは世間の誤解でありまして、そういうことはありません。それは認証というものがあるために、その認証の申請書をつくる準備が相当かかるのです。それで私の方へ来るまでにかなり準備がかかると思います。けれども、これは大体は各省とも、どうしてもやらなければいけない仕事ではないかと思うのです。と申しますのは、事業計画のこまかい設計内容と、それから予算の見積りその他そういうものは、どうせ各省ではおやりにならなければいけないのだと思いますが、それが私たちの方へ書類になつて来るまでに、各事業種別の作業がいるわけであります。それで各事業者にしますれば、年間一応はつくつておきましても、年四回の認証があるために、少くとも四回は検討しなければいけないということがありまして、かなりその準備作業に手間がかかるということと、それから本省へその書類が集まりまして、各省でそれを整理されて、それで大蔵省の認証が済んでからの資金の配付に至る諸手続に順応したような書類の仕方をいたしまして、認証申請書を安本へ持つて行くわけでありますが、安本へ持つて来ましたときは、安定本部では、各主査や公共事業課の課長は、事業内容については、予算の策定の際に十分知つておりますので、大体普通の場合ですと、二、三日で終ります。それでその申請書の内容に予算の策定のときと違つた内容が盛られておりますと、それを検討しますから、そのために一週間ないし十日かかる場合がないとも限りませんが、大体は二、三日で終つております。それから認証が終りまして、各省へその書類をお返ししますが、大蔵省へ行くまでにまた各省でそれをもう一度整理いたしますので、その時間が相当かかつているはずであります。それで認証のために時間がかかるというのは、認証の手続そのものに時間がかかるのでなくて、その準備作業と、そのあとの実際事業現場に資金が令達されるまでに時間がかかつているのでありまして、これを世間では総称して認証のために遅れているということを申しておりますが、認証そのものはわれわれはちつとも手間はかけておりません。  それから認証制度がいるかいらないかという問題でありますが、これはお話のように、安定本部の存在そのものとも関連して来ると思いますが、認証制度があるために、予算が策定されて、その後実際にその予算策定当時の金額並びに事業内容が、その通り実行されているかどうかということを確認するためには、認証制度というものがあつて、それで書類をとつておくからこそ、初めて公共事業課で確認できるのでありまして、これがないと、私たちの方では非常に小人数で全国に散らばつている事業ですから、ほとんどわからない。実際に見て来なければ、ほんとうに予算策定通り仕事ができているかどうかわからない。かりに見に行きましても、予算策定当時の御説明をわれわれがただ聞いただけでは、確認することができない。それでその反面関係筋からは、公共事業が実際に適正に行われているかどうかということを確認しろということを、絶えず鞭撻されている次第でありまして、そのために監査制度というものを行つております。そして時期をきめまして、地域的に現在監査を実行しておりますが、そのときの監査の資料になります書類は、この認証申請書が基礎になつておりまして、これをもつて各事業の実際を監査して、初めて適正に行われているかどうかということを確認している次第なのでございまして、そういう意味におきましては、認証制度がなくなりますと、たよるべきものが非常に稀薄になりまして、ただ單に予算の策定のときに審議するだけになりますので、現在公共事業の運営は、やはり認証制度が基本になつていると私たちは考えておる次第でございます。

本間俊一自由党

○本間委員長 引続いて安定本部の方が見えましたから、提出しておりますこの書類について、もう少し説明を聞いた上で御質問を願いたいと思います。

小笠原喜郎経済安定事務官

○小笠原説明員 お手元に差上げました資料は、資金現金化の過程というのでございまして、これが、大体安定本部に認証申請書が参りまして、それが現金化するまでの過程の図解であります。この図解で説明申しますと、まん中の左の方に直轄事業所というのがございます。これは直轄事業の場合は直轄事業所でありまして、補助事業の場合は県並びにいわゆる地方自治体になります。ここで最初に四つ線がありますが、上から二番目の線に補助申請というのがございます。この直轄の事業現場あるいは県におきまして、毎年、前年度に次年度の事業計画を策定しておりまして、いろいろ予算要求がここでできるのでありますが、予算要求は少し予備的な作業でありますから、予算要求は飛び越えまして、次に大体予算ができ上つたと仮定いたしまして、その予算のわく内で各事業現場は、補助金の場合でかりに説明いたしますと、補助金をもらうために、補助申請を各省の当局にそれぞれ出すわけであります。それで各省の原局は事業別に補助申請をわけまして、まとめて、認証申請の形にいたしまして、これを安定本部へ持つて来るわけであります。経済安定本部では公共事業課で各事業別に専門家がおりますので、その事業内容について予算策定のときの内容と合致しているかどうかということを検査いたしまして、安定本部の中で別に誤りがなければ、認証の手続をとるわけであります。ここまでに——原局に書類ができ上るまでに大体幾らかかるかということは、私たちも想像できませんし、非常に長い場合もあれば、早い場合もあると思います。これも、実際は認証制度に時間がかかると言われるものの中に入つておるのでありますけれども、そこまでは——認証申請書が来るまでは一応抜きにいたしまして、安定本部で一応手続をとるまでには、先ほど申し上げましたように、大体二日くらいで局長のサインがとれるわけであります。もしその際に認証申請書の中に予算を策定した当時と、内容が違つておるものが盛られておるならば、これを再び原局に相談いたしまして、あるいは訂正するなり、あるいはまた計画の変更の御相談をいたしまして、認証申請書をつくりかえたり、あるいは修正したりするわけであります。そういうときは、かなり時間がかかりますが、それでも一週間以上かかることはほとんどありません。今の安定本部へ来るまでが上から二番目の矢印から、それから原局から経本へバツクする下の矢印、それから公共事業課から原局へ認証申請書を返しますから、それをもらつた原局では、これを事業別に整理いたしまして、その省の会計課の方へまわすわけでありますが、会計課へまわしてから、会計課では会計法その他の財政法に従いまして、支出負担行為計画表あるいは概算表その他の書類をここでつくりまして、大蔵省へ出す準備をするわけでありますが、われわれが聞いておりますところでは、会計課でこの書類を整理するのに二週間ぐらいかかると申しております。それから会計課から大蔵省にこの書類を持つて参ります。大蔵省では最初に、主計局の中で公共事業を担当しておられる係がございますので、ここに持つて行きまして、ここで再び、これは公共事業課とあらかじめ連絡がついておりますので、大蔵省の立場から予算の策定通りこの計画表ができておるかどうかということをごらんになりまして、ここから司計課の方に移していただくわけであります。司計課では、ここは最後の審査をするところでありますから、ここで綿密な審査があるわけであります。大蔵省では書類が行つてから終るまでに大体一週間くらいというようにわれわれは聞いております。司計課で審査が済みますと、支拂計画表というのをつくりまして、これを日本銀行へまわしまして、日本銀行でもやはりこれを一応審査いたしまして、その支拂計画表を、それぞれ事業場所が違つておりますから、日銀の支店のあるところは支店へ送る。あるいは代理店のあるところは代理店に送る。そうしてこれが当該事業箇所の日銀の支店なり代理店なりに行くのに、大体平均五日かかると聞いております。それで日銀の支店なり代理店に書類が着きましたならば、いよいよ事業現場はここの日銀と連絡をとりまして、金を受取るわけでありますが、この前に、受取ることができるような手続といたしましては、補助指令あるいは支出負担行為計画表とかいうようなものが、本省の会計課からそれぞれの事業箇所に行つておるわけであります。そこで初めて金になりまして、事業に支出されるという段取りになつておりまして、図解いたしまして、この経路はさほど複雑でもないし、またそう大して時間はかかるとも思えませんが、先ほどちよつと申し上げましたように、いろいろな財政法、会計法その他の手続に順応したように整理をするのにかなり会計課において時間がかかりまして、それで大体二十五日ぐらいかかるのが普通のようであります。特に長いものは、何かその間に事故があつて、書類上の不備があつた場合は、あるいは一月あるいは四十日かかる場合もあります。大体私のところに来るまでに、その期が始まつてからまだ金が来ないというようなことをよく聞きますけれども、それは大体安定本部へ各省の認証申請書を持つて来るのに、その期が始まつてもまだ持つて来ないというようなことがありますので、それをすべて安定本部の認証のおそいためと言われるのは、まことに理由のないことでありまして、われわれちつともそういうことはしておりませんから、ひとつ誤解のないようにお願いいたします。

大上司自由党

○大上委員 ただいまの資料の大体は、御説明願つて納得したのでありますが、さすれば本問題を議論いたすことにおきまして、まず第一にわれわれ国民の面からながめまして、川端委員からも話が出ておりました通り、実際の予算の実行面におけるこの資金の滲秀が遅れておるという、それは認証制度というものがあるという一つの見方、また一面安本の説明を聞いておりますと、その効果をねらうより、まず第一に、この認証制度があつて初めて事業の計画変更、その他当初予算に見積られた点より変更しておる点を見抜かれる。すなわち認証制度という大きなものによつて、各省予算の実行面を牽制しておる。だからこの制度はいいというように聞きます。こういう二つの見方があるのですが、私の尋ねたいという問題は、それはまず第一に認証を持つて来た折において、認証の不可能の分が何件あつたか。ただいま資料が手元にないと思いますが、大体概念的でけつこうでございますが、そういういわゆる認証ができ得なかつた、審査の不適格というものが大体何件くらいあつたか。なおさらに聞きたいのは、池田会計検査院検査第一局長に、この認証を済んでおるもの、さらに昭和二十三年度は決算の報告書が国会に出ておりますから、二十二年なり二十三年のでもけつこうでありますが、安本が認証制度を認証しておいたところが、現実にお調べになつて見て、検査の結果それが事業計画変更になつておつたものがあるとか、あるいは資金が他に流用されておつたものがあるという事実があるかどうか。この二点をまず伺いたいのであります。

小笠原喜郎経済安定事務官

○小笠原説明員 各省から提出していただきました認証申請書で、認証しなかつた例はございません。

池田直会計検査院事務官(検査第一局長)

○池田説明員 ただいまの認証で安本の手続を経て初期の認証通り工事をやらなかつたとか、あるいは非常に適正でない工事というのは、二十四年度におきましては、今審査しておるもので私ちよつと聞いておりますけれども、今ここでまだ申し上げるほどには、時期がそれまでには至つておりません。二十二年度、二十三年度は検査報告に掲げてあります通りでありまして、とにかく予算の示達が非常に遅れたために、先ほど川端さんからもお話がありました諸種の弊害が起つて来ておるという関係は、ただいまございますわけなのでありまして、これが認証自体だけに帰すべき問題かどうかということになりますと、問題は複雑になつて参ります。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員 当委員会で認証制度のことを取上げたのは、結局できるだけ早く二十五年度の公共事業費の放出をしていただいて、いわゆる有効需要の喚起の一つの大きな手段としたいというねらいだと思うのであります。先ほど経済安定本部の方からの御説明で、認証の手続そのもので資金の放出が遅れるということがないことは事実だろうと思いますが、われわれが言う認証の問題というのは、今安定本部の方でも認められているように、準備手続と申しますか、原局の準備手続も非常にかかる。それもそうでありますが、安本の手続が遅いという意味ではなくて、認証制度そのものが資金の放出を遅らせる大きな原因になつているのだろうと思うのであります。そういう点でわれわれももう少し検討をしたいと思いますが、この二十五年度の予算の執行について、お伺いしたいのでありますが、第一に、農林省でも建設省でもけつこうでありますが、大体二十五年度の公共事業費の認証の手続が、一体いつごろまでに提出できるお見込みでありますか。その点がわかりましたらお知らせ願います。

小笠原喜郎経済安定事務官

○小笠原説明員 二十五年度につきましては、四月の支拂いに間に合うようにわれわれも準備して来まして、予算が国会を通過し次第、すぐ手続がとれますように各省に御連絡をいたしております。大体の認証の書類はほとんど全部集まつております。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員 そうしますと、予算もいつ通るかまだ多少疑問がありますが、二十五年度の予算が通つたといたしますと、安本の方ではその認証の手続は、特殊な例はありますが、先ほどのお話のように大体二、三日ぐらいで手続はとれるというお話ですが、大体四月の半ごろまでには、認証の手続がとれるというお見込みがありましようか。

小笠原喜郎経済安定事務官

○小笠原説明員 公文書がついておりませんけれども、事業内容の審査はもうすでにいたしておりまして、大体完了しておりますから、普段の通り各省から公文書をつけていただきますれば、二、三日でどしどし手続を済ましてしまいます。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員 それから認証の手続そのものじやございませんけれども、公共事業費を大体四つの四半期にわけて認証する——今度は二回になるかもしれないというお話でありますが、大体公共事業全般的に申しまして、第一・四半期に認証される金額は、全体の公共事業費のどれくらいの割合になりますか。大体のお見込みでももしおわかりでしたら伺います。

小笠原喜郎経済安定事務官

○小笠原説明員 正確なことはちよつと申し上げかねますけれども、大体認証の期間の変更が二回ということにはつきりきまつたのは、関係方面とも了解がついたのは最近のことでありまして、われわれは念のために第一・四半期といたしましてとりあえず準備をしたのでありますが、その第一・四半期の予想ですと、大体一般分は年間の四分の一、それから災害の方は、特に関係の深い農業とか河川とかいうのは年間の半分、それ以外の災害は年間の三〇%そういう見当で書類を用意しております。

本間俊一自由党

○本間委員長 ちよつと私から伺つておきますが、二十五年度の予算は、大体予算の編成も早かつたのですが、いずれ遠からず通ると思いますが、そうすると二十四年度と比較して二十五年度は、相当早く金が地方へ流れて行くようになりますでしようか。その点は実際の見込みですけれども、これは各原局の方から伺つた方がいいですか。準備の関係もありましようから……。

伊東正義農林事務官(大臣官房会計課長)

○伊東(正)政府委員 農林省関係について申し上げますが、認証の点は安本から御説明がありました通り、大体四分の一、それから農業災害等について半分、金額にして認証するというお話であつたのでありますが、われわれの方もことしは予算は大分早くできました関係上、現金化するものも、認証が早ければ四月の末なり五月には現金化するのじやないかと考えております。

植田俊雄建設事務官(大臣官房会計課長)

○植田政府委員 ただいまの御質問に対しての直接のお答えでなしに、前から小笠原さんその他からお話がありましたことと関連して申し上げます。認証制度というものは、先ほど藤枝委員がお話になりましたように、書類作成に回数がかかるわけでございます。安本の認証を受けます書類がそのまま大蔵省の予算の移しかえに使える書類であればまことにけつこうなんでありますが、実際は安本に出す書類と大蔵省に出す書類とがちよつと違うのであります。ちよつと違うために安本の認証の書類を急いでおりますと、大蔵省の移しかえの書類がおそくなる、こういうことでございます。また二十四年度までは安本の認証が済まなければ、原則として大蔵省に移しかえの書類を出せないということにいたしておりましたが、最近はそういうことでなくて、両方で共同審議でやつていただこうじやないかということにいたしておりますので、移しかえの書類ができましたら、安本の認証を待たないで大蔵省に持つて参る。何分認証制度というものは二十三年におきましても、二十四年におきましても、いろいろ会計法がかわつたり、あるいはこういう制度に不なれでありました関係で、そのために遅れた理由も相当あつたかと思います。大分なれて参りましたので、書類の準備も相当手ぎわよくやつておると思いますので、二十五年度におきましては、大蔵省へ行つてからの予算の手続の問題でございまして、私どもとしましては、予想はできがたい問題ではありますけれども、しかし二十四年度の認証及び認証後の予算の移しかえの経過等から見ますと、認証が予算成立と同時と言いますか、ごく短かい期間に終えていただきますれば移しかえの手続も早くできるのじやないか。そうしますとあとは会計法上の、それを現金化するまでの手続でございますから、これはそう日数もかかるわけではない。私どもとしては、ただいまとしましては昨年よりも相当早く現金が現場に参るのじやないか。かように考えております。

本間俊一自由党

○本間委員長 ちよつと農林省の方にお伺いしますが、大体四月の末ごろには認証が終るだろうというのは、安本の認証が終る意味ですか。それとも指令が大体そのころに出るという見込みでございますか。

伊東正義農林事務官(大臣官房会計課長)

○伊東(正)政府委員 建設省の会計課長からもお話がありましたが、大蔵省との手続の関係はありますが、私申し上げたのは、指令がそのくらいには行く。ことしは割に早く現金化するであろう。五月の初めくらいには大体行けるだろうというふうに考えております。

平井平治大蔵事務官(主計局司計課長)

○平井(平)政府委員 昭和二十四年度、ただいまの年度の大体の金と計画との関係を、御参考までに申し上げてみたいと思います。公共事業費は六百二十六億が昭和二十四年度の予算でありますが、そのうち大体全額の六百二十億八千万円、九九%を支出負担行為契約してよろしいという承認を私の方でいたしております。そのうち実際に契約が済んだのが、全国から報告がまだ二月末までしか参つておりませんが、四百二十九億で六七%契約は済んでおる状況であります。それから金の支拂いの方でございますが、これも二月末ですが六百十七億金を支拂つてよろしいという承認をいたしております。そのうち実際に出ましたのが四百十一億、六六%しか出ておりません。これは御承知の通り、昭和二十四年度は国庫の状況はまず大体よろしいのでございまして、ただいま国庫に約六百億金がございまして、なるべく早く支拂いできるものは支拂つてもらいたいということを、各省の会計課長に三月半ばごろにも、二十日過ぎにもお願いしまして、極力支拂いを促進しておる状況でございます。  それから昭和二十五年度のことを簡單に申し上げますと、昭和二十五年度は予算がまだ成立いたしませんが、支出負担行為計画、支拂い計画等一応主計局の査定は、公共事業費以外は全部済みまして、早いのはもう実は日附を入れないで、予算が成立したらその日附で執行してもらいたいということを日本銀行と打合せまして、末端まで金を送つておるような状況でございます。それから公共事業費につきましては、実はまだその関係が進行していない。こういう状況でございます。

本間俊一自由党

○本間委員長 各省の準備状況がお聞きの通りだとすると、見込みはどうでしようか。

平井平治大蔵事務官(主計局司計課長)

○平井(平)政府委員 公共事業費の見込みでございますが、公共事業費の資金が出るのは、工事が済んだ後、あるいは補助にいたしましても、私は去年よりもちろん早く出ると思いますが、相当遅れるのではないかと考えております。それは支出負担行為計画の承認が済みまして、各省が仕事が済んである程度まで進行したときでないと、金が実際には支払えないということになります。それから補助金にいたしましても、支出負担行為の承認をし、支払いの承認をいたしましても、実際に出すという段取りになりますと、また末端で相当仕事が遅れておるのでございまして、この二十四年度の実績から見ましても、大蔵省で承認をいたしましても、第一・四半期ですと半分くらいしか金が出ておらないのであります。先ほども申し上げました通り、二十四年度は二月に入りましてもまだ全体の金の支払いとしては六六%くらいしか出ておらないのでございますから、計画の承認というようなことは割合早く済みましても、実際に金が出るのは相当遅れるのではないかと考えております。

本間俊一自由党

○本間委員長 御質問があればなお御質問願いたいと思いますが——御質問がなければ、本日はこの程度にいたしたいと思います。  ただ一つ安本にも大蔵省にも私の方から一応希望を申し上げておきますが、ご承知のように経済もだんだん安定期の方向に入つて参りますので、できるだけ地方へ流す資金は迅速に必要なときに流すように、今後とも御努力を願うように希望を申し上げておきます。  それでは本日はこの程度で散会いたします。     午後三時十分散会

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