決算委員会 第4号
- 発言数
- 50 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1950/02/13
会議録
○本間委員長 これより会議を開きます。 日程を変更いたしまして、薪炭需給調節特別会計の方を議題といたします。本件に関しましては、先般委員各位から質疑が行われまして、また資料の要求などもあつたのでありますが、その後会計検査院の方の見解がまとまるのを待つておつたような状況になつておりましたので、この際会計検査院の方から見解を一応聽取いたしたいと存ずるのであります。
○小林説明員 薪炭会計のことにつきまして、昨年の十月四日に、当時かたまりません案で事務総長から御説明申し上げました。その問題がただいまは確定いたしましたので、その点を御報告いたしますのと、その際に、一体薪炭事務所のいろいろなものの受け拂いの計数がはきりしつないのじやないか、その点は第三者である通運会社なりを調べたらいいのだ、それによつて薪炭会計の行方不明というようなものの適正を期するのに、会計検査院も検査をもつと徹底的にやつたらどうか、そういう二点であつたと存ずるのであります。 第一点の方につきましては、お手元に薪炭需給調節特別会計昭和二十三年度損益計算という表の二十五年の二月八日付のものを差上げておいたはずでございますが、大体それによりまして一通りまず御説明いたしたいと存じます。売上げが二百十九億、これに対しまして原価は期首薪炭が二十九億五千万円、それから年度中に仕入れましたものが百六十億二千六百万円、期末の薪炭が三十四億六千六百万円、以上の合計売上原価が、百五十五億一千万円、売上げから差引きまして、売上総益が六十三億九千万円ということになります。この点で違いますのは、と申しますのは、薪炭需給調節特別会計の決算として、二十三年度林野庁の作成されました決算と比べますと、期末の薪炭三十四億六千六百万円というものが、林野庁の分から比べまして十三億円あまり少くなつております。これはいわゆる亡失薪炭の問題でありまして、なお後ほど補足して説明いたしたいと存じます。それから総売上げが六十三億九千万円に対しまして、営業経費が九十三億、差引営業上の損失が二十九億一千一百万円となつております。その次に営業外收入が九千六百万円でありまして、これは弁償金等でございます。わずかの営業外損失というものがありまして、差引二十三年度の純損失は二十八億一千五百万円ということに相なります。これに前年度における繰越損失一億四千一百万円を加えまして、二十三年度末においては薪炭需給調節特別会計は二十九億五千五百万円の欠損である。こういう結論に達したのでありまして、二十三年度末の林野庁のつくられました決算上の損失は九億余万円でありまして、この間十九億余万円の開きがあるのであります。これはどういう点から出たかということに自然相なると思うのでありますが、これは大きく申しますと、ただいまの現物不足の十三億とそれから二十三年度の決算には現われておらないところの——実際経費に使つたが、それが決算面上現われておらない、まだ現金は拂つていないという経費が、五億余万円ある。この二つの点から林野庁のつくられた決算と開きがあるわけであります。 第二枚目の方に亡失薪炭その他損失の内訳を記載いたしておきましたが、これによつて申し上げますると、現品の不足が十三億七百万円というのでございます。この十三億でありますが、これはいつの年度に十三億の物がなくなつたかということは、今日となりましては確定いたしがたいのでありますが、この十三億という損を確定いたします際に、会計検査院は各木炭事務所から調書をとつたのでございます。この調書は亡失したと思われる原因を十数項目も掲げまして、そしてその一々について帳簿上の現在高に対して、なくなつたものの内訳を報告してもらつたわけであります。それによりますと、ほぼいつの年度になくなつたのではないかという推定ができます。それはそれといたしまして、今日となつてはそういうことが確実には確定できませんので、今までの在庫品なりの農林当局の証明を真実なものとして処理し、二十二年度末のものは真実なものとして処理して来たのであります。従つて十三億の現物不足というものは、形式上二十三年度に生じたものであるということに相なります。なおどうしても各年度のものがどのくらいあるかということのお尋ねでありましたならば、後ほど申し上げたいと思います。 それからその次に予定減耗率を越えた亡失というのでありますが、木炭の予定いたした亡失は〇・五%。薪は一%というものを予定しておつたのでありまして、二十三年度中には二億七千四百万円というものが亡失いたしております。そうしてそれに対して一億三千万円というものがちようど〇・五%なり一%に当りまして、それからまた弁償金を徴したものが四千五百方円あります。これを除きましたものが八千八百万円でありまして、これが予定減耗率を越えた亡失というものであります。 第二次の値引による收入減四億二千八百万円でございますが、このうち三億一千七百万円は二十三年十二月から長尺薪及び製材薪の価格を引下げたために生じたものであります。今考えてみますと、二十三年十二月以前もう少し早く長尺薪なり製材薪の買入れ価格を引下げておいたならば、こういう損を生ずるという結果はなかつたのでありまするが、この点損を出したということは遺憾なのでありますけれども、当時の燃料事情から見ましてこれを会計検査院が不当だと断ずることはできないという結論に達しております。一億一千百万円というのが備蓄及び一時保管薪炭の値引でありまして、薪炭が品質を低下したために値引処分をして欠損になつた。過大な備蓄をした結果でありまして、今考えてみますれば、こういう過大な備蓄をしなくてもよかつたではないかということは考えられるのでありまするが、やはり当時の燃料事情からはやむを得なかつたというふうに結論をいたしました。 三番目には、政府マージンを越えた経費十九億円でございます。二億一千六百万円というのは二十三年の十一月以降販売者等に対しまして木炭一俵三円、まき一束一円の割で横持料というものを支拂いました。この点につきましては二十三年度の検査報告に掲げてございますので、なおその際に御審議を願うことにいたしまして、これは会計検査院の検査報告で不当ということにいたしたものであります。 次の七億六千四百万円は備蓄及び一時保管経費でありまして、政府が最初備蓄費に積算いたしたものは二億四千百万円なのであります。それを予定外に備蓄をいたしたために要した経費でありまして、備蓄については前に申し上げましたようにやむを得ないものである、こういうふうに認めました。 次は三億八千三百万円の特別小出賃及び早期築窯費でありますが、特別小出賃が三億六千四百万円、早期築窯費が一億四千六百万円合計五億一千百万円から、そのさきに政府のマージンの中に見込まれた一億二千四百万円を控除した金額をここに掲げました。この経費は薪炭供出者に対する一種の助成金でありまして、この経費を本会計で負担するということについては多少妥当でない点もあるのでありますが、従来及び最近の燃料事情から連年支出されて来たものでありますので、やむを得ないではないかという結論に達しました。その他の三億七千万円でありますが、これは運搬料なり保管料なりの増嵩によるものでありまして、この経費のうちには、借入れ限度を越えて薪炭会計が資金を借入れた利子の五千四万円といつたようなものものも、その一部として含まれておるわけであります。 第四番は二十二年度分経費を過年度支出をしたもの一億八千八百万円でありまして、これは本来ならば二十二年度の経費として二十二年度に計上すべきものであつたのでありますが、その経費を二十三年度で負担をさせられたという経費であります。以上申し上げたのが三十九億一千八百万円でありまして、これが損失の方の原因であります。 これに対しまして六番、十億六百万円という薪炭特別会計は、年度末の在庫品に対して市価に準拠して評価いたしまして、それによつて出ましたのが十億六百万円という評価益であります。この評価益は当時薪炭が備蓄等のために品いたみをしておつたというような関係から、評価益を今期において計上することは適切でない、現に林野庁におきまして、二十四年度の処分計画によつて見ましても、在庫薪炭は公定売渡し価格に対して二割ないし三割程度の値引きをもつて、その全量を処分しようとしているという状況でもありますので、こういう評価益を出すことは適当ではないということでありますが、とにかく評価益が出ておるものであります。 次に差引営業損失でありますが、二十九億一千一百万円という損失になりまして、なお八に掲げてあります弁償金その他の雑收入、固定資産の亡失の損、そういうものを引きまして差引の純損失が二十八億一千五百万円、先ほど本年度の損失を申し上げた数になるのであります。それに前年度からの一億一千四百万円を加えまして、二十九億という損が二十三年度末における薪炭需給調節特別会計の欠損ということに相なります。 なお第二点の実際運送会社なりを調査いたしました結果を申し上げたいと思います。日本通運株式会社の出張所と申しますか、東京につきましては十六駅、大阪は四駅、実際の貨車番号ごとに調査を進ませました。それにより調査いたしました貨車数は、東京、大阪を通じまして木炭二万七千貨車というものがこれらの駅に届いております。普通まきが一万九千、ガスまきを含めまして三万八千車というものがこの二十の駅に届いておるのであります。調査いたしました結果、なお調査を要するものが木炭で二百二十一車、普通まきで二百八十一車、ガスまき一車を合せまして五百三車ということになつております。しかしその後なお再調を要するものに対して調査、照会いたしました結果、ただいまでは五百三車というものがだいぶ減りまして、今日では百五十三車という分についてなお今後調査をいたします。これは品物は卸に渡つておるが、受領証が政府の方に届いておらないといつたようなものでございます。簡單でございますが、一応これで終ります。
○本間委員長 林野庁の方から、今の会計検査院の大体の検査報告につきまして説明をするような箇所がありますか。ありましたらひとつ説明をしていただきたいと思います。
○三浦政府委員 ただいま会計検査院の方から御説明のありました二十三年度の決算についてでありますが、これらにつきましては、二十三年度の決算報告の中で約十項に近く批難事項として御報告になつておるものがございます。いずれこれにつきましては、この決算委員会で林野庁としての事情も述べなければなりませんので、一応私の方といたしましては、今回はこれについて御説明を一応差控えたいと存じます。
○本間委員長 ちよつとお尋ねをいたしますが、薪炭需給特別会計を検査されて、二十二年度の決算の計数をかえられる御意見ですか。その点はどうなつておりますでしようか。
○小林説明員 お答えいたします。二十二年度の決算はすでに確定いたしておりますので、会計検査院といたしましては、二十二年度の決算の数字を動かすようなことはございません。そこでこの際二十二年度の決算について敷衍いたしますならば、現物不足というものが二十二年度末においてもあつたのではないか。もしそれが二十二年度末にあつたならば、どういうことになるかという点でありますが、これは事実の問題において二十二年度末において亡失したものがなかつたとは申し上げないのでありますが、当時の検査の方法といたしまして、二十二年度末においては、農林当局がそれだけの品物があるということに基いて決算いたしておりますので、また形式上そういう取扱いをすでに了してもおりますからして、われわれの方としては、二十二年度末の決算を動かすということはございません。
○本間委員長 ただいまの御説明によつて、時価による薪炭の評価益を約十億ばかり見ておられるようですが、実際はやはり三十九億なら三十九億赤字になつている。この間から問題になつている約五十億ばかりと推定されておるのだが、そのうちで二十三年度の実際上の赤字が三十九億ばかりある、こういうような見解ですか。その点はどうなつておりますか。
○小林説明員 お答えいたします。二十三年度末におきましては、二十九億の損失であるということを申し上げましたが、ただいま委員長からその金は評価益等を考えて、もう十億ぐらいふえるのではないかというお尋ねと存じます。そこで薪炭の評価益でございますが、薪炭需給調節特別会計は年度末における在庫につきまして時価によつて評価をする。その評価益は、消費地にあるものは消費地の政府売渡し価格、生産地にあるものは生産地の価格というもので評価いたしておるのであります。これは実際の品を調べてみなければわかりませんので、十億の評価益を出したということが、需給調節特別会計令に基いてやつたことでもありますので、そういう評価益でありますからして、この評価益を出すことは不当であるということを断ずることはできないのであります。ただしかし先刻も申し上げましたように、当時滯貨及び品質不良などのために、実際評価益を上げただけの値段で、つまり公定の政府売渡し価格で政府の在庫の品は売れないじやないか。最近の現状におきましても、今までの実績におきましても、大体その通りになつておりますので、結果的にはなりますが、当時年度末において十億の評価益を出したということは相当むりであつた。それからこの評価益を出さなかつたとすれば、二十九億という損失は三十九億という損失に自然考えざるを得ないような次第でございます。
○本間委員長 五十億との関係はどうなつておりますか。二十四年度との関係ですが……
○小林説明員 お答えいたします。会計検査院といたしましては決算を検査いたしておりますので、この会計が全部終結いたしましたあとで決算することになりますし、その中途において、もちろん部分的にはときどき検査を進めておりますが、ただいまのところ薪炭需給調節特別会計が終末を告げたときに、その損失が何十億になるかという計算はいたしておらないわけでございまして、そこの点は二十四年度の決算を確定するときまで、お待ちを願いたいという次第でございます。
○本間委員長 二十四年度の分も合せてあなたの方では御処置になつたのとは違いますか。その点はどうなつておりますか。
○小林説明員 二十四年度の分は、全体の損が幾らであるかということの検査は、今なお進行中でございまして、今のところでは、まつたく白紙の状態でおります。
○本間委員長 そうすると、二十四年度にも薪炭の亡失が当然予想せられるわけですが、その数量もまだ見当がつかないのですか。
○小林説明員 二十四年度に新しく生じた亡失とかというようなものは、実際はだんだん調査いたしておりますが、ほぼ時期を限りまして、二十四年の九月末というようなことで一応の決算をつくるように努力しているのであります。しかし御承知のように政府の会計は一暦年でありますので、年度の中途において仮の決算というようなことをする仕組みにもなつておりませんから、なかなかその間、数字を確定することが困難な状態にあります。しかしながら二十三年の九月末において、大体どういう状況を示しただろうかというような点について、目下検査を進めておりますので、従いまして亡失等の状況も若干はわかつているのでありますが、まだここで御報告申し上げるまでには至つていない次第であります。
○本間委員長 御質問があれば……
○田中(角)委員 二、三伺いたいのですが、二十三年度末における損失の数字が明らかにされたのでありまして、もちろん事情やむを得ない損失のあることも認めるのでありますが、当時の処置といたしまして、事業所別に検査報告、たなおろし仮決算というようなものを、年度区分を明確にするためには当然出さなければならないと思うのであります。そういうことをなさなかつたということに対しては、ただ單なる批難事項としてあげられるということだけではなく、非常に大きな国庫の予算を持つておられるものだけに、この線に対しては非常に嚴密な会計検査院としての態度も必要であろうというように考えております。 なお二十三年度の総決算をやるに当つて、その前の年度分等の損失が明確になつておらないというようなことも、ただいま拜聽いたしたのでありますが、会計検査院としましては、二十三年度の決算を出すということは、薪炭需給調節特別会計のみならず、この種の特別会計がたくさんあるわけであります。私たちもかつて住宅営団の廃止に伴う損失に対しても相当つつ込んだ議論をしたのでありますが、将来なるべく事情やむを得ないもの以外は、マイナスを最小限にとめるという見地に立つても、会計検査院がこれまでのようにただに批難をし、嚴重なる注意をしているというだけではなく、もう少し新しい観点に立つてこれが処置を行わなければならないのだ。こう考えられるのでありますが、これに対して何か特別の処置をおとりになつているかどうか。 なおもう一つは、二十三年度の決算を行つて、これが整理が終つたら、これにもう一歩進んだところの調査を行つて、将来の資料とするだけの気持を持つておられるかどうか。しかもそれを行おうとした場合、現在の会計検査院の機構組織その他は、それに対応するだけの組織能力を持つかどうか。これはひとり薪炭需給特別会計の損失の原因を糾明するにとどまらず、非常に大きな国庫財政の面にも響くものでありまして、会計検査院としてのその決心、お立場、新しい感覚、これは一つのものさしになる。こういうふうに考えられますので、かかる見地からの御意見を総合的にでも伺えたら伺いたいと思います。
○小林説明員 ただいまの御質問にお答えいたしたいと思います。二十二年度末までに現品の不足があるという点でございますが、この点につきましては、何分にも薪炭の集荷場所は全国を通じましておそらく七万箇所以上もあつたようでありまして、その一々について現品の検査ということは事実不可能でもありまして、局部的には行つた問題もあつたのでありますが、薪炭につきましてはこの結論を得るに至らなかつたという状況でございました。しかし二十三年度になりまして、だんだん現物が不足しているということがわかりましたので、長野県下に五十人ばかりの人間が、二週間くらい山奥まで歩いてみまして、これは現物が非常に不足している。そこで全国の分については調書で検査をするというようなことで、この現物不足の数字を一応確定いたしたわけでございます。そこで今後この会計のこういう跡始末をなおどういうふうに考えるかということでございますが、実はだんだん木炭事務所を検査いたしてみまして、また国会の御議論等によりましても、損失はおもに消費地にあるのだ。全体炭はみな貨車へ載つて来るので、その炭がどこヘ行つたかわからないというはずはない。こういう御指導やら御鞭撻も得ましたので、本年に入りましてから先ほど申し上げましたように、たくさんの着きました貨車と、その荷物をどこのだれが受取つたかという受取書と対照いたしますし、またその荷物を迭つて来たものが、木炭事務所においてはどういう整理をされているかというなことも検査をいたしまして、現在のところ先ほど申しましたように、なお調査中のものが、金額にいたしまして三百九十万円、約四百万円あるようなわけであります。これらのものは、荷物は確かに受取人の所へ行つているが、政府の方としてその代金を徴收する手続ができておらない。もつと極端に申しますれば、木炭事務所の方はそういう荷物が行つていることをさつぱり知らなかつたというような問題でありまして、こういうものを含めまして、あくまでも代金の徴收を間違いなくやるようにということで、検査を続けるつもりでおります。なお産地の側におきまして、いわゆるからすのとまつた木を買つたというようなものにつきましては、だんだん一つ一つにつきまして木炭事務所の方からも報告を得ておりまして、これの補填なりというようなものも嚴重に監査いたしたいと思つております。なお運送会社におきまする運送途中の亡失についても、これは主として日本通運がそういう亡失については責任がありまするので、日本通運の責任を明確にいたしたいと思つております。ただいまだんだん進行いたしておりまする段階においては、産地の方ではこういう品物を送つたのに受地の方では非常に品物が悪いものが来ているといつたような関係のもの、あるいは輸送中に貨車から落ちてなくなつたといつたようなことで、多少日通の問題については困難な問題もあるようでありまするが、われわれとしてはあくまで精密に、そして嚴正にこの問題を処理して行きたいと考えております。なおほかの会計につきましても、薪炭会計がこういうことに相なつたということについて、これはまあ根本的にいろいろ制度上の欠陥——と申しましても薪炭の受拂いなりを正確にするためには、倉庫なり人員なり、そういう面で経費が非常によけいかかるのでありまして、この会計のものがなくなつたのは、経費をかけないためになくなつたという面も、これは確かにあると思うのでありますが、何しろこういう現物不足というものが、政府の会計について非常にたくさんあつたことは、われわれとしてももつと早くこのことを調べなかつた、検査にやはり十分でなかつたという点は十分痛感いたしまして、他の会計において万一にもかような現物が不足することがあつてはならないということで、でき得る限りいろいろやりくりをいたしまして、現物の把握ということに努力をいたしておりまするので、あわせてその点も御了承願いたいと存じております。
○田中(角)委員 ただいまいろいろ御説がございましたが、私はただに薪炭需給特別会計の損失にかかつてのみ申し上げているのではありません。当委員会はこれからずつとかかる種のものがかかると思います。しかしこれは国家が高度の社会性をもつて行つている事業であるから、こういう損失に対しても、当然国家がこれを補填するということになるのでありますが、一面考えましてこれが普通の事業体であつたならば非常に大きな問題であります。のみならず国家資金を適正に投下するという根本趣旨から見ましても、こういう損失は補填するにしても、将来なぜこうした損失が出たのかという原因と責任というものは、明確にしておかなければならないということだけは、これは何人もいなむことができないと思います。その意味においては、すでに二十三年度のものが今やつと机上に載つておるのでありまして、二十四年度にもかかる種の損失が引続きつつあるという事実を考え、このままで行くならば二十五年度にも幾らかそれが載るという場合に、私は現在までの会計検査院がおとりになつておるような、ただに批難をする、そうして各省では嚴重に注意を喚起しておいたということだけをもつて、これは済ますわけには相ならぬと私は考える。そういう意味においては、少くとも年度別に、ごめんどうでも二十一年度に幾ら損があつた、二十二年度に幾ら損があつた、二十三年度においては幾ら損があつた、そしてその結果二十九億余の赤字が出たのである。しかもこれが事情やむを得ないもの、その原因の中には事情やむを得ないものがあると思います。事情やむを得ないものと、その処置の適正を欠いたために国費の投下に遺憾があつたという場合には、これは当然その責務をはつきりと出していただきたい。こういうふうに私は考えるのであります。なぜかと申しますと、私たちは現在民主自由党でありますが、二十三年度の決算を了承し、かつ二十四年度のをやる場合に、これはみな民主自由党の政府においてマイナスが出たということを当然言われます。こういう問題が党内に残つておるのでありまするが、なぜに二十二年度はこう出た、二十三年度はこう出た、もしそれが現在すでに二十一年度の分、二十二年度の分、先ほど委員長が言われた通り、二十二年度の決算の最終数字は変更する意思がないということであるならば、当然二十三年度に、これは全部書類の上では動かすことのできない、永久に残る数字として出て来るわけであります。私は現在與党なるがゆえにそういうことを申し上げるのではありませんが、こういうものは当然明確にしておく必要がある。しかもこれはこういうふうな高度の社会性を帶びるものであつて、かつ個人事業にまかしておけなかつたという高度の必要性からかかる変則なものがやられた。しかもその結果出た数字というものに対しては、明確な一つの基準というものを明らかにする必要がある。なおそれに対しては信賞必罰というごとき態度は、当然とるべきであると私は思います。その意味において、この責任の所在、このマイナスの原因の所在というものが明確になつたときには、当然処罰される人もあるでしよう。当然またその意味において、事情やむを得ないものであつても、努力をし適宜な処置を得たために、当然出る赤字を食いとめた人もあるだろうと思います。そういう人はこれを称揚すべきである。私はこう考えておるのであります。そういう意味において、この年度別に一応決算をされたものでありますが、その数字は動かさなくても、これを公表できるくらいな自信ある数字を、会計検査院は探求する御意思があるかないかということを、先ほどから伺つておるわけであります。 なおもう一つ伺いたいのは、このままで参りますと、二十四年度の分はまだ発表には至らないようでありますが、当然マイナスが引続いて出て来るようであります。現在この薪炭の問題に対しては廃止かいなかというような問題が、今論議されつつあるのでありまして、これはもうすでに時間的な問題だろうと思います。そうして見ますと、もうすでに非常に過去のことをここで研究しておるのでありまして、これから運営よろしきを得て、このマイナスを何とかしてプラスマイナス零にしようという処置はなかなかとれないというときになつておるわけであります。そういう意味から申しますと一定の目標を持ち、一定の基準を持ち、一定の投資をいたして、一定の結果を生んだ以上、なるべく現在この特別会計の終息にあたつて、総決算においてはこのマイナスを少くしなければならぬということは、当然考えられなければならない問題であります。私はかつて住宅営団廃止の問題につきまして、住宅営団を廃止する、これはもちろん廃止するのは異論がないところである。しかしこのまま続けて行くならば、なおこの上に人件費の赤字が出るということを言われました。そのときに、赤字が出るからこれは当然国家が負担するのであるから、何年掛つてもいいということは、断じて許されない問題であります。その意味においては二十五年度の末までというものを、二十五年度の第一・四半期の末までにこれを繰上げて行うことによつて、微細でありとはいえ、国家に対する損耗の数字をもう少し小さくできないか。そういうふうに積極的になつてもらえまいかということを言つたのでありますが、現在私はここにおいて先ほどの次官の御説明のように、薪炭の評価益十億余万円というものに対しては、いわゆる財産の処分、それからこれらの適正なる措置等によつて、少くともこの上に積み重ねられるところの最終決算に現われる数字というものは、できるだけ少くする、しなければならないという具体的な措置はとれると思うのです。こういう問題に対する今までの決算をおやりになつた会計検査院としては、二十四年度の決算を正式に見なければ私たちは何も言えないというような在来の御処置をとりますか。なおここまで来れば、二十三年度の末までに生じた欠損に対する原因は、大体おつかみになつておるはずです。これをいわゆる責任官庁である農林省、もしくはこれが下部組織に対して、相当強く指示をし、また慫慂するお気持があるかないかということの二点を伺いたいのであります。
○小林説明員 二十二年度までの決算の問題でありますが、二十九億という損は現物不足の問題を除きましては、これは二十三年度中に生じたのであるということは断言してよろしいと思うのであります。先ほど御説明申し上げましたように二十三年度において契約なりをした、すなわち保管料を拂つたとか、余分の横持料を拂つた、あるいは手数料を拂つたとか、特別小出賃を実際政府が持つておつたそろばんよりもよけい拂つたとか、そういう現金を必ず伴つておる問題でありまして、これは二十三年度に出たのだということは、もう見解の相違などということではない、非常にはつきりした問題だろうと思うのであります。それからまた値引による收入減でありますが、この値引ということも、一ころのように燃料でありさえすれば消費者が買うという時代においては長尺まき、製材まきでも、値引しないで、公定価格で売り渡すことが容易にできたと思うのでありますが、こういうものを値引をして損が出たということは、もちろん当時の天候のかげんもあつたにしろ、一つの客観的な状況も手伝つておるのでありますが、とにかくこれも二十三年度において生じたのだということについては、これはもうどなたも御異論がないと存ずるのであります。こういうふうに一つ一つの内訳として掲げましたものを、だんだん洗つて参りますと、現品不足というものが過去においてもあつたのじやないか。こういう点だけは私どもとしても、形式上はとにかく、実質としては過去の年度においてもその物がなかつたのだ、それは過去の年度の損失じやないか、こういうことになることは十分認めなければならぬと思うのであります。そこで今みんな二十三年度に損が出たように言うのは少し違うじやないかという点は、その点に限つてはまことにそうだろうと存ずるのでありまして、われわれとしても過去の年度までさかのぼつて、十二分に再検討をいたしてみました。ところがこういう十三億の現物不足のうち、実際産地において自然に腐朽して来た、何年か前にあつたものがなくなつて行つたという現実は、これはどうあつても確認のしようがないのでありまして、そこでこういうものがもしかしたら何年度分の損失じやないかということを、推定すると言いますか、調べてみたいのであります。それは生産地の木炭事務所から消費地の方に送つたということになつているのに、消費地の木炭事務所の方ではそれを受取つておらぬと言つておる、こういうものがあるのであります。それは現在でも約四百万円のものが、日通の各駅を調べてみたところ、そういうものがあると申しましたが、それと同じものが過去にもございます。それがなぜわかつたかというと、各木炭事務所からの報告を徴してみましてわかつたのでありまして、それによりますと、二十年度において木炭では三百トン——二十年度中に送つたがまだ着かない、どこへ行つたかわからぬというものが二十年度で三百トン、それから二十一年度で二百四十四トン、二十二年度で三万五千三百六十五トン、こういうものが消費地木炭事務所へはまだ到着しておらない。これを合わせますと、三万五千九百十トンです。なおこれはまきについても、二十一年度において七百十八石、二十二年度で十二万九千三百四十六石というものがあるのであります。
○本間委員長 炭は二十二年は……
○小林説明員 二十二年度は三万五千三百六十五トン、二十三年度の分は、なくなつたものの全部の数量から行くと大分多いのでありまして、金にして十三億九百万円のうち、四億一千三百万円が二十二年度及びそれ以前の二十年度、二十一年度、こういうことになつておるのであります。ですからこれは決算を動かせとか動かさぬとかいうことに、デリケートに響いて来る問題であります。
○田中(角)委員 石数にして、薪は二十三年度末で減耗は何石ですか。
○小林説明員 二十三年度末において、帳簿上に対してないというものが、木炭で七万七千トン、その中の三五千トンが二十二年度まで……
○田中(角)委員 約半数ですね。
○小林説明員 約半数であります。まきの方では百八十四万石というものが二十三年度末の不足量、忘失量でして、それに対して二十二年度末には十三万石という数字になつております。これは大部分が二十三年度中になくなつたというふうに、しいて今のそういう点を考えますれば、そう結論せざるを得ないわけであります。それから過去の年度において、こういう忘失のものは、だんだん弁償金などで過去の分が入つて参ります。つまり不足量というのは、二十三年度末において帳簿のあり高に対して不足しているもの、こういうことで調べているので、これはだんだん責任者が出て来まして、その分が補填されて行くということは、これまた実情でございます。 なお、われわれがあとから検査するという点ですが、これは今の二十四年度内において、もつと欠損が少くなるように検査するのが事実じやないかという仰せの点でありますが、これはまことにごもつともだと存ずるのでありまして、実は非常にこまかいことまでも実際の取扱いの方には申し上げているので、たとえば各地の木炭事務所がなくなる。そうすると各木炭事務所の人たちは、国有林なら国有林の方の仕事に移られる。そういう場合には今ごろのことでありますから、机とか、いすとか、調度品を国有林の方の事務所へ持つて行くというようなのも実情なんでありまして、そういう場合には、会計の本来の建前から言えば、それは薪炭会計の品物なのですから、たとい国有林であつも、相手の会計から代金をとらないで、無償でそつちへ持つて行くということは適当でないじやないかということで、大部分のものは競争入札なりで、公正に売り拂つております。そういう気づきましたことは、こまかいところまで申しておるのであります。それでも二十四年九月末におきまして、二十四年度に入つてからの損が大体十五、六億はあると思つております。それは政府の薪炭が非常に品いたみしておるとか——二十三年度あたりに出て来た品物は、最近になりますともう規格が劣つておるのであります。そういうものは最近供出されたものに比べると、非常に惡いというようなことで、高く売れない状況にありますので、われわれとしては、売掛金の取立てそこないが出やせんかというふうなことに重点を置きまして、この会計の損がなるべく少いようにと心がけておる次第でございます。
○田中(角)委員 私のお聞きしておるのはもう一つ突つ込んだ線です。今にして適宜の措置をしたならば、この損失が小さくなるのじやないか、こういうふうに考えておりますので、その適宜の措置をするように御明示になるお気持があるかないかということを伺つておるわけであります。二十二年度の決算を行つた。そしてこの数字は非常に厖大なものでありまして、まだ百八十四万石——ここには議論がたくさんあつたのであります。しかもそれをカバーされるお話としては、こういうものの中からも弁償金として入つて来るもの、それからいろいろの操作によつて入つて来るものがあるので、なるべくそういう回收金を多くすることによつてプラス、マイナスの差を小さくしたいというお気持でありますが、これは会計検査院がはつきり二十三年度までの損耗を明らかにしろと言われれば、その場合はもちろん最後には刑事責任に問われるわけであります。もしそこまで行かない場合には、第一の段階においてはどういうことになるかというと、これは当然弁償その他現実にはプラスの面が必ず出て来ると思います。現在がたがたとやつておりますが、これが個人の商人間における取引であつたならば、何月何日までに支拂いをなすべし、何月何日までに現金を納入すべし、何月何日までに弁償をせざる場合は告発をするということが残つて、現在の金詰まりの状態においては、非常に忌むべきことではあるが、そういう手段がとられつつあるのです。しかし国家がかかる特殊なものを持つてやつておるがゆえに緩漫でいいということは、許されようはずがないのであります。そういう意味で、こういうものに対して責任の所在を明らかにし、しかもその責任を追究するということが眼目ではなく、なるべくマイナス面を少くするために回收を急げ——、これはただ示達で急げと言つても、現在金詰まり——その他いろいろな事情もあるのでありまして、簡單に回收せられるとは思つておりません。そういう意味において、会計検査院は特に注意を促し、有効適切な措置をとる御意思ありやいなやということを伺つておるのであります。 もう一つは、ただいまの御説明によりまして、マイナス分として現在は計上しておるが、徐々に回收をして来るものがある。もちろんこの予算の中で、調度その他の資産を売り渡す場合は、当然收入として起して来なければならぬことは、これは論をまたないところでありますが、二十一年度の決算をなし、二十二年度の決算をなし、かつ二十三年度の決算に向つている現在、二十二年度に確定した損耗がどの程度回收されているか。現在決算報告を出すと、あとの回收がどうなるかということは当然追究される問題である。二十三年度の決算をやる場合に、どういう処置をとればいかなる額が回收されるかという数字は、当然お出しにならなければならないと私は考えておるのですが、二十三年度の決算をのんでもらつた場合に、どの程度の回收ができるかということは、将来の問題であり予測できないというならば、二十二年度の決算で、二十三年回收された金額があつたらお知らせ願いたい。処置をとつております、とるつもりでありますと言われても、現実の数字によつてどの程度まで回收ができたということを一応たしかめる責任があると思いますから、その意味で御答弁願いたいと思います。
○小林説明員 会計の損失を少くするためにもつと有効適切な措置はないか、こういう仰せでありますが、会計検査院としては、何と申しましても、決算の検査ということが第一になつております。最近はだんだんそういうような御指示も受けまして、決算ばかりでなく、会計が適正に運営されるようにしなければいかぬではないか、こういう気持でやつておりますが、いかんせんそういうことを強力にするには、法規上にもなお研究しなければならぬ点が残つておりますし、また実際問題といたしまして、そういう会計の実情にまだ精通し切れないというはなはだ遺憾な点もありまして、不十分な状態ではありますが、とりあえず薪炭のような問題については、できるだけ各種の木炭事務所に出張をさせまして、木炭事務所の措置の迅速適正を促しておる。はなはだ抽象的でありますが、そういうことで一応の御了承を願いたいのであります。 なお二十二年度亡失なりほかの責任のあるものが、その後の始末でどのくらい入つているかというお尋ね、ただいま資料を持合せておりませんので正確にお答えができませんが、過去のものの跡始末ということはむろん力を入れてやつておりますので、もう少し整理をいたしまして、その関係がどうなつているかということについて御注意もありましたので、次の機会にできるだけ計数なりを入れましてお答えしたいと思つております。
○田中(角)委員 もう一つだけ、これは直接の責任者であられる三浦さんからお答えになつた方が一番いいですから、ひとつお答えになつていただきたい。今の問題でありますが、ここにいろいろこれからこのマイナスを何とかして埋めるような科目が出ておりますが、その中に二十三年度の決算をもつて来ても、二十二年度の欠損として整理したものが、特別の処置、その後の情勢の変化によつて償還されたというようなものもなし、かつ二十三年度から二十四年に移る科目の中にも、これら適当な処置をするために、このくらいプラスになるというものもないようであります。弁償金その他雑收入という科目が、非常に大きくならなければならないと思うのでありまして、これに対して実際の面から、ただいま会計検査院で言われたように、適宜適切な処置をとりつつある。しかもそれをとつたならば大いに回收ができ、マイナスは小さくなるというような処置をおとりになつておるかおらないか。なつておるならば、どの程度の回收が見込まれるか。しかもそれが全然できないという場合、現在までのこのマイナスのよつて来たる原因を、いかなる方策によつて探究しようとされておるかということに対して、御答弁を願いたいと思います。
○三浦政府委員 薪炭需給調節特別会計の執行の責任者としての私といたしましては、田中委員が先般来お尋ねの点は、当然究明しなければならない。かつまた究明するばかりでなくて、この結末におきまするところの国家の損失というものを、なるべく浅くしなければならないのは、当然の責務でございます。そこで昨年の三月、この特別会計が、どうも節の合わぬ点があるというような事情を発見して以来、この特別会計がどういうふうにして、はたしてどういう内容でもつてかような不円滑な点を来たしておるか、各方面からいろいろとできるだけの吟味を加えました。先ほど会計検査院の方から、二十二年度、過去におきますところの決算について動かす意思はない。またその理由はないというお話であります。また私どももさように存ずるのでありまするが、ここに一つの見方をいたしますると、また別の数字が出て来るという事実がございます。決算報告をごまかすというのではなしに、この究明をどうするか。どうしてはたしてこういうような結果を生じたかという原因の探究の方法として辿りました一つからは、かような数字が出る。この特別会計は昭和十五年から始まつたのでございますが、そのいわゆる企業会計的な見方をこれに施して行く。すなわち売上げ高と期末の在貨を財産と考える。それから期首の在貨收益というものをコストと考えますと、差引したものがいわゆる売上げの総益金にならなければならない。その売上げの総益金と、その年度に使いました諸経費というものがどんな関係になつておるであろうか。まさに薪炭につきましての各年度を企業会計的に見るということは、その見ること自体は決して不合理なことではない。これを企業会計的に見た場合に、はたしてどうなるかということの角度から見ましたところのものは、昭和十五年度から申しますと、売上げの総益が五百四十万円。ところが諸経費が一千万円になつている。十六年は売上げ総益が一千百万円になつておるが、諸経費は千六百万円。十七年は売上げの総益が千四百万円であるのに、諸経費は千六百万円を出しておる。十八年は二千七百万円の売上げ総益に対して、諸経費は三千二百万円出しておる。十九年は売上高と期末在高からは期初在高、仕入代金をまかなえない。すでに買入れの方が高くなつている。六百四十四万円がすでに益ではなくて、損になつておる。しかも経費は一億二千五百万円を要している。また二十年におきましては、売上げ益金が千三百万円であるのに対して、経費は二億一千六百万円出しておる。二十一年におきましては、五千七百万円の売上げ総益に対して、経費は六億四千百万円出しておる。二十二年度におきましては、二十五億四千百万円の売上げ総益に対して、三十二億四千八百万円という経費を出しておる。二十三年におきましては、七十七億三千三百万円の売上げ総益に対して、諸経費は八十七億四千六百万円を出しておる。かくのごとくいたしまして、今日の企業財産的な経理方式で試みてみると、あの決算報告に出しました同じすべての因子を少しも動かすことなくして、そういうような角度で組みかえて並べて差引いてみただけでありますが、それによつてかような数字が出て、二十三年度末には、すでにいわゆる不足木炭——いつの間にやらできたと言われて、先ほど問題であります十三億円に上る問題に全然触れないで、なおかつ二十三年度で、累計二十三億八千万円という欠損になるべきではなかろうか、なるべきものだという一つの見方もできておるのであります。この特別会計がその名の示すごとく、薪炭需給調節を目的としてやりました関係であるのに、その一課あるいは一局、一庁が、一方薪炭の行政を行つておる。この同じ人がやつたというようなことからした結果とも存じますが、さような企業会計的な数字の並べ方を用いますと、決算に用いた因子そのものからこういうような数字も出て来る。私どもといたしましては、とにかく今日かような、終末において約五十億の欠損を来たそうとする際には、どうしても手持薪炭の売拂いをなるべく有利に処分すること、及び先ほど来問題の十三億の処理問題、つまりその探究、追究という問題を強く今日やつておるのでございまして、政府手持薪炭の諸状況については、資料を差上げてあると存じますが、一月末に売りました八割なりに当りまするものにおきましては、標準価格から一六%引き、一月末、これは話は進んでおるのですが、値段の協定ができませんので、あとに残つた数量そのものにつきましては、結果において木炭、ガスまき、普通まきを加えて、ならし標準に対して三二%ぐらいでぜひやりたい、かような状況でこの方もすでにほとんどなくなつて、最後に残つておるのは一月末にできなくなつた分でございます。それから問題の十三億の、いわゆるいつの間にやらの帳面ずらと現物との不足、先ほど会計検査院からしいておわけになられた推定の御数字がございましたが、これにつきましても、現在の処理状況といたしましては、これは十二月末しかだまわかつておりませんが、木炭につきましては四一・六%、まきにつきましては一九・五%、ガスまきにつきましては五八・一%の処理が済みました。その処理の概要につきましては、現物不足で補充させたものが……
○田中(角)委員 御答弁中ですけれども、御答弁に対して御注文があるのです。時間も非常におそくなつておるようですし、いろいろ懇切な御答弁を煩わしておるのでありますが、私がお聞きしたのは、もう二十三年度の決算報告がわれわれのところに届いております。しかも会計検査院は二十三年度に対して批難事項も発表しておられるということであれば、この数字をとやかく申し上げるのではありません。もつと高度の目的をもつておるわけであります。そういう意味からいいまして、会社の決算でもそうでありますが、ぶちまけて申しますと、ある営利会社で一つの決算を行つた場合に、その決算書が、もう整理が終つた場合は、この評価よりも多く收入が出た場合とか、もう一つ、一応決算はしたけれども、なおかつ適当なる処置をとつたためとか、情勢が変化したためとかいうため、一応決算が終つたものであるけれども、プラスが出て来る場合があります。これは決算の数字は動かさないというけれども、かかる種のものは決算の数字を絶対に動かさないものであるとしても、今までの会計法の取扱いその他から言うと、こういう決算をのむこと自体が非常に時間がかかるものです。そうでなくて、一応のまなければならぬという場合は、これはまだこの中に問題の損失の最も大きな部分を占めるものが——いつのまにやらというけれども、いわゆる亡失薪炭がある。これは亡失としてこの項目には書いてあるけれども、亡失ではなく、当然輸送機関が責を負うべき金額もあります。なお山元から未生産であるというものもあります。前渡金、仮拂い金というような内訳が全部整理され、執行され、しかも義務が完全に遂行された場合には、ここに必ずプラスの金が浮いて来るわけなんです。この数字をいかに処置するか——この数字をいかに処置するかというような、そんなしちめんどうくさいことを言うのではなく、この数字を出さなければならぬ。出す意思があるか。出すためにはどういう処置をとるかということを聞いておるのでありまして、私はいわゆる財政法上の二十三年度のものは、決算が終つたから動かせないというがごときものでなく、現在の日本の財政状況から言えば、予算に対しても、かつての予算編成方針と全然違つております。かつてのものは、もう予算が通過したらそれだけ使わなければならぬ、使つていいのだという見方でありましたが、現在はそうでなく、これは大体のものであつて、しかも実行予算でもつて使つて、もし余つたならば科目を振りかえて減税にまわしたり、いろいろな新しい方式をとつておるじやありませんか。そういう見方からいつても、一応確定したものであつても、数字が大きいだけにこのマイナスは、できるだけ小さくするということが私たちの立場であり、かつ務めであろうと思う。これが具体的方策いかんということをお聞きしておるのであります。なおこの確定した数字の十三億数千万円という減耗の木炭は、これは行つてもだめです。持つていないのです、回收の道は全然ない。なければないでいいのです。そういう簡單な一つの処置をする。してもないと思うかということ。かつてとられた処置、それによつて生れましたところの事績、とりつつあるところの処置、現在主れつつあるところの事績、将来とるべき処置、将来これによつて浮ぶであろうところの見通しというものを伺いたいと思うのです。これは非常にむずかしいですが、與党である私たちの立場からこれを御質問しておるのですから、攻撃じやありません。何もこれをひつくり返してどうしようというのじやありませんが、これは決算委員として将来の見通しをつけ、将来の資にするためには、当然これを行わなければ決算委員としての義務が果せないという立場から言つておるのでありますから、もう少し簡單な御答弁でけつこうですから、どうぞひとつ……
○本間委員長 林野長官に私からもお願いしておきますが、機能を八月一日に停止してから、一般会計の方からの繰入れもあつたわけでありますから、債権債務の関係はどうなつておるか。それを将来どうするかということと。今の特別会計の現状はどうなつておる。その後どれだけ回收がついたというような点に触れて、どうか御説明願うように希望いたしておきます。
○三浦政府委員 二十三年度の決算はやつておりませんから、現状を申し上げる前に二十三年度の決算に対する林野庁の考え方を申し上げます。
○本間委員長 二十四年度もあなたの方でわかつておるならば、現況を中心にしてあわせて話してくれませんか。
○三浦政府委員 今不足木炭あるいはまき、帳簿面と現物との開きがあるものについては決算は落してありませんが、これは先ほど田中委員もお述べのように、ぜひ追究して国の收入に入れなければならない、かように考えております。そうして現在十二月末までの経過では、約四割何がし、五割弱を糾明いたしました結果は、その約半分が責任——責任と申しますか、相手があつて、それから追究をすべきであるというふうにきまつたのであります。それから大ざつぱでありますが、その半分は帳簿を調べて行つたらばつけ落しをしておる。同じものが二つの欄、別のところにあつて、二重づけをしておつたということであります。それでありますから、その調子で行けば、約半数近いものが国庫に責任を明らかにして回收ができる。かような意気込みで督励しておるような状況であります。 それから最近の薪炭特別会計の状況でございますが、補正予算を前国会でお認めをいただきまして、それに基いて今日実施しておるのでございます。そこで最近におきまするところの收入未済の状況は、卸売業者が約十六億千五百万円あります。それから集荷業者、いわゆる産地の方の集荷業者から取立てるべき收入未済の分が一億六千四百万円ございます。日通の方から弁償金として取立てるものが約六千九百万円あります。それから配給業者が同様に二千三百万円、それから閉鎖機関、これは元の燃料配給会社、あの関係が六千九百万円、その他五千百万円ございまして、合計では十九億九千二百万円というものが、一月末におきますところの收入未済でございます。收入は十二月ころからようやく上りまして一日千七百万円見当、一月ではちよつと落ちましたが千四百万円見当が一日に入つております。これはもつと入らなければ——あの補正予算を組んだときに、こういうふうにして償還をする、こういうふうにして年度内に決算は全部するつもりだということになつておりましたが、いささか遅れまして、今日收入を督励しております。一方債務関係を申しますと、同じく一月末の債務の状況でございますが、大口は日銀に発行してもらつておる薪炭証券、あれが九億ございます。それから集荷業者の方に、あの十二月の本国会の初めに法律の御通過をいただきまして、年内にあのとき確定しておつた要支拂い者、生産者方面には全部拂いました。その後なお集荷業者あるいはその下部の団体等の、請求が明らかに現在あるもの、これが三億二千三百万円、それから国有林の生産物をやはり買つておりまして、その判明しておるものが七百八十万円、日通関係の運賃請求が二億九千六百万円、海運業者の運賃請求関係、あるいはほかのものも入つております、日通も入つておりますが、これが四千四百万円、それから卸業者に対して逆にこちらから拂わなければならないもの、つまり保管手数料、これらのものが九千二百万円、その他一億三千二百万円ございまして、合計十七億九千七百万円というものが、一月三十一日現在におきまする政府の支拂いをしなければならぬ数字でございます。そして前申し上げました十九億と、この十七億との差はございますが、今日、人件費、事務費等が一月約四千万円かかります。ただ私どもといたしましては、この状況で行つたのでは、当初御説明申し上げた五十四億七千万円という一般費からの繰入れがあれば、年度中に清算が済ませるつもりであると申し上げた点が、收入の状況によつてずれるのではないか。経理内容の面はそのままであるけれども、有利に展開する要素は着々やつておりますが、あるいは年度中にという問題は少しずれるのではないか。この点を非常に心配して、せつかく督励中でございます。
○本間委員長 今説明された中で、債務の方の関係で、これから拂うべきものが三億二千三百万円あるというのですが、これはどういう内訳ですか。
○三浦政府委員 この三億二千三百万円と申しますのは、産地の方面の指定集荷者——生産着がその手を通じて政府の方へ売り渡しを登録する、俗にいつて産地の集荷業者の分でありまして、これにつきましては先ほどの行方不明、帳簿と現物との不足の解決とからみまして、相殺をして行く分があることはあります。これにつきましては先ほど申しましたように、収入がどうしてもずれるということになれば、おかしなことになりますので、また別途そのものの関係でなくて、目下関係の事務当局、東日本の方だけ今日からまたやつておるような状況であります。
○本間委員長 それから続いてお尋ねしますが、大体収入未済のものが十九億あつて、債務の方が十七億あるというのですが、一般会計から繰入れをいたしました結果、薪炭特別会計の現金はどうなつておるのですか。
○三浦政府委員 今日、毎日の収入は大体千三百万円見当です。そうして出ました分につきましては、つまり入つた分につきましては極力集荷業者の方に支拂うということで、最近の数字は今ありませんが、私どもとしては現金で持つておるということは原則としてはしておりません。今の集荷業者にからむ相殺の問題がきまり次第、その方に支拂つているという状況であります。
○本間委員長 そうすると現金は今はないわけですな。
○三浦政府委員 一月末には一億二千万円あつたのですが、集荷業者、仲介業者との相殺の分がきまり次第、それを支拂つているような状況です。
○本間委員長 そうすると債務の方で、たとえば海運関係とか、日通関係とか、卸商に対するいろんな手数料その他いろいろありますが、それは日通の方の未済分から入つて来れば、こつちの方を帳消しするというような関係でやつておるわけですか。
○三浦政府委員 先ほどの数字でもありますように、日通には差引きしても支拂う金が多いわけです。そこで他の方面は、卸商の方面は、これはもらう方が多いわけです。そこでこれは支拂いを要しません。つまり差引き勘定でやつて参ります。ただ日通方面あるいは機帆船の方面については、運賃の方はこちらから取立てる勘定になつている方が多いのですが、この行方不明の木炭あるいはまきという先ほど来の十三億の中には、かなり運送中の行方不明に関連するものが多いのでありまして、日通なり運送業者の方に対してはいかがかと思いますが、その問題を処理して行く上に、その支拂いをあとまわしにしておるというのが現状なのでございます。
○田中(角)委員 会計検査院の方にちよつとお願いしたいのであります。これは先ほどから私がくどく言つているのですが、この損失科目の中でまず現品不足、もう一つは予定減耗率を超えた亡失、この内訳をこまかに検討する場合に、この中でこういう科目では出してあるけれども、いろいろ日通に関連するものとか、立木で買つたものとかいうものを一括した科目で出しておられるわけですが、この分から赤字を消すものを持つて来なくてはならないわけです。二十三年度末現在における決算を行うために、いわゆるこの中の数字がどの程度現実的に二十四年度の中に入つて来るかという見通し、いわゆる今のお立場で、責任官庁である農林当局をよく督励されまして、ひとつこの次の機会に、大体この程度入つて来る予定でありますというところでけつこうですから、御報告を願いたい、ひとつお願いをしておきます。
○川端委員 今田中委員からのお話もありましたが、会計検査院が今お調べになつている方法なんです。この十三億の欠損のうちから、今あなたの方で欠損の原因として対象につかんでおられる分量が、最初は五百三車分になつておる。それがだんだん減つて百三十五車分、三百九十万円、こういうものを大体対象におつかみになつておるということなのですが、こういう輸送その他の原因の所在点をどういうふうに今取扱つて行かれておるか。この輸送の問題を原因点としてつかまえてやつおられる点もありましようし、そのほかどういう点を今お調べになつておるかということを参考に聞いておきたいと思います。
○小林説明員 今までの現物不足についての田中委員からの仰せでありますが、これは原因別が大体わかつておりますし、また現に調査しつつありますので、十三億のうちどれくらいが一体政府に回収しなければならなぬものかというような点は、なおできるだけ詳細に調べまして、次の機会にお答えいたしたいと思つております。 その次に今の貨車の点でありますが、これは実は二十三年の四月一日以後に——十三億と申しますのは二十三年度末、二十四年の三月なのでありますが、貨車の方を調べましたのは二十三年四月一日以後二十四年の七月末までに、東京なり大阪に着きました貨車を中心にいたしまして、これは亡失ということと多少目をかえたわけであります。このものは一応は生産地の事務所では、まだ帳簿に残つておるわけでありますが、それを東京なり大阪に送つて来て、日通の貨車の到着の表がありまして、それはずつと一表になつておりますから、それと、それから卸なりが受取つたということを、日通の方を経て木炭事務所へ出す受取があるわけです。これを一々対照させたわけであります。そういたしますと日通に対して荷物を受けたというときは、運送人が各家へ持つて行きますから、それに対して判がとつてあるのですが、今度は木炭事務所にこういう荷物を卸が受取つたという、その卸の受取証が政府の方へも出ておらない。もちろん日通に出ておらない。こういうものがあるのです。
○川端委員 するとそういうものと、それから前に委員会でもしばしばあつたのですが、いろいろな調べ方があるのではないかというようなことが出ておつたですね。そのほかにどこかで、そういうつかまえる場所を見つけてやつておられるかどうか。
○小林説明員 それでわれわれとしましては、今のほかに何か調べるものがありはせぬか、こういうものはただいま申し上げました日通関係でありまして、日通関係は幸いにして他の関係から会計検査院の検査を受けるということになつておりますので、このごろは薪炭関係を扱つておりまする薪炭課というのもありますが、そこで向うも協力し、今のような支拂いを政府から受ける関係もあるからですが、役所の者も非常に熱心に検査をしてみたというのが、この関係の問題でありまして、これが公平な第三者が、つまり鉄道なりが荷物を必ず動かしておるのでありますから、この関係から調べれば非常によくわかるじやないか、こういうわけであります。そこでこの着地に現に荷物が届いたということをもとにいたしまして、着地の事務所では、その届出が卸に渡つておるということを知らないものがある。それからものによりますと、着地の事務所の説明では、いやそれは政府の炭じやなかつたのだ。つまり政府の炭じやないから向うからの発報を取消すように要求しておる、こういうものもあるのであります。そうするとそれに対しては発地の事務所の方から、東京へ送つた炭はみな政府の炭なんだから、そんなものを取消しをする必要はないというようなことを言つて来ておりまして、どうもこのものがほんとうに政府で買入れた炭であるか、あるいは政府の名前を使つて東京まで送り出した炭であるかということについて、多少疑問のものもあるようなわけでありまして、いかなる決裁をつけるのかということで、最後までただいま残つておりますのが今の百五十三車、三百九十万円という炭なのであります。
○田中(角)委員 これは非常な暴論かもわかりませんが、回收を急ぐという意味から、こういう適宜な便法をとれないものか。これは日通さんなんかにしかられると思いますが、政府からもらう金は早くとらなければ物は動かないから、時間的にも、とにかくもらう金を早くもらいたいためにお急ぎになることはわかるのですが、国家財政の立場から、とるものも早くしなければならぬことは当然のことであります。そういう意味で、会計検査院も非常に御努力をなされ、かつまた林野庁長官も直接の責任者として非常な御努力をなさつていられるでしようし、御自分でもつていろいろな機構を使つてやることが妥当ではありますが、一つの便法として、日通に対してこの十三億余万円の中で、大体貨車に関し、かつ日通に関してのマイナスは三億円なら三億円だ、君の方に拂うものは四億円あるから、とにかくはつきりするまで三億円を引いて一億円だけ拂つてやるということになれば、日通は自分の足に火がつくことですから、これは日通と集荷業者、送荷業者というものの間に、相当嚴密なる調査ができ、かつその損失負担者の地位が明確になると思う。なおかつ何々木炭事務者に対して支拂うべき金が二十四年度末にはこれだけある、これに対して君のところでうやむやになつているものが何億円あるから、これを差引いて支拂う、だから一箇月間にその損失負担者の所在を明らかにして来い、こういう手をお打ちになる御意思があるかどうか。私の意見は非常に暴論かもしれませんが、国家財政の現在の立場から考えれば、こういう処置をとることもまた妥当であると考えるのでありますが、いかがでありますか。
○三浦政府委員 ちよつとはつきりわかりかねましたが、私どもとしては、この日通と海運業者、これのちようど間に立つておりますので、この輸送契約に従つてこの輸送業者の方々に責任を負う問題が相当ある。そこで日通さん及び海運の方には、私の方は支拂いをとめている。そうして一方協力を求めているというふうな状況なのでありまして、またその点生産者に対しても、いささか酷であるように聞えまするが、生産者に対しても二重拂いとか何とかいう問題について、お互いに議論をしております。それがきまるまでは私の方は拂えないというので、そのまま持つておるのが実はこの金であります。
○本間委員長 それではまた適当なときに説明を聽取することにいたしまして、本日はこの程度で散会いたします。次会は公報をもつてお知らせいたします。 午後三時三十一分散会