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7回国会衆議院1950/05/02

経済安定委員会 第26号

発言数
6
登壇者
2
会派数
1
開催日
1950/05/02

会議録

小野瀬忠兵衞自由党

○小野瀬委員長 ただいまより会議を開きます。  この際お諮りいたします。理事勝間田清一君が去る四月二十九日委員を辞任せられましたので、これより理事の補欠選任を行いたいと存じますが、先例により委員長御一任に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小野瀬忠兵衞自由党

○小野瀬委員長 御異議なしと認めます。それでは一昨日勝間田清一君が再び委員に選任せられましたので、同君を理事に指名いたします。     —————————————

小野瀬忠兵衞自由党

○小野瀬委員長 引続き事業者団体法に関する小委員会、多田小委員長より小委員長報告を聽取いたすことといたします。多田小委員長。

多田勇自由党

○多田委員 去る四月十五日経済安定委員会におきまして、事業者団体法に関する小委員会の経過を御報告いたしておきましたが、その結果に基きまして、委員会から司令部に、団体法の改正草案を提出いたしておいたのであります。その後の経過々簡單に御報告申し上げておきたいと思います。  二十六日に経済科学局のアンチトラスト課のウエルシュ氏と会見いたしました。会談の要旨は、大体次のようなものであります。まず改正案の草案につきまして、ウエルシュ氏から大体次のような意見の開陳があつたのでございます。改正案を拝見し、かつ十分に検討したけれども、この改正案は不必要であると考える。第二にこの改正案は、事業者団体法を弱めるものであるという考えを持つておる。従つて一応この改正案の結論に達した理由を詳細に聞きたいというような御意見が、まず冒頭にあつたのでございます。そうしまして、特に第四條の許容活動の條項に対しましては、私どもは今までの制限的な許容活動の範囲を、例示的なものにとどめるという考えで第四條の許容事項のうち、「のみ」という字を削つたのでございますが、「のみ」を削つたということは非常に重要な関心を持たれた点であり、司令部としては重要視しているというような、特に強い見解の表示があつたのでございます。それで私から団体法の改正について、経済安定委員会が小委員会をつくり、各団体の意見を求めた上で、本改正案の草案をつくつた経過について、詳細に申し上げたのでございます。それに対しまして先方から、この改正案について、十分検討された経済安定委員会の努力に対しては敬意を表する、特に経済安定委員会が、団体法を施行してから二箇年間になる今日まで、はたして団体法が法の精神をくんで施行されておるかどうかという点について、特に日本経済の実情から見て、各団体の意見を聞き、公聽会まで開いて再検討されたことは、非常に適切であるが、本改正案については、団体法を現在のものよりも一層不明瞭にし、独占禁止法で禁止しているあらゆる事項を弱体化しようというような試みを持つておるものであるような感じがする。さらに言葉を強めまして、これほどに司令部の考えている法律を弱体化しようということは、自分としては初めて見るものである、なるほど二年前に私は衆参両院の委員会で、団体法の悪い点は、将来改正するということを考えてもいいではないかというようなことを言つたけれども、今出されました改正案の内容の四條と五條を併記する理由も、特に申し述べたはずである。四條の許容事項を明記したのは、日本の産業団体がどの程度の仕事をやることが適当であるか、あるいは何がやれないかというような点について明確にすることによつて、団体の組織もでき、従つて不必要な経費も少くて済むという考え方から、許容事項と禁止事項を並べることが適当であると考えたのである。特に昨年の末ワシントンを訪問したその際の主題は団体法の改正であつて、そのとき団体法を改正することによつて、特殊的な立場にある者が共同して対価を決定しようとする動きがあることを報告したけれども、それに対してその相手である高官が、このような動きは防止しなければならないということを言われ、次いで文書をもつて総司令部にその旨が伝えられて来ておる。これは結局事業者の結合によつて価格を協定したり、あるいは輸出支配するような行動は、絶対にいけないという最高の方針であることがはつきりしておる。  その次に、もしかりにこの改正案が通過して法律となつたときに、一応考えられることは、第一に、外国の輸入関税が引上げられるであろう。第二に、現在の外国のダンピング禁止法が発動し、あるいは新たに立法されるおそれがある。第三に、アメリカが現在日本のためをはかつて努力している各種の貿易あるいは関税の会議等に、日本を参加させることがおそくなるであろうというような点を申されたのであります。  ざらに中小企業、特に今回の団体法の改正の骨子とするところは、中小企業者のために、中小企業の結合を団体法から除外して行くべきであるという考え方が中心になつておるのでありますが、これに対しましても、中小企業に特に特典を与える必要はない。取引の制限といつたようなものは、企業形態の大小を問わず、いずれの段階においてもいけないものであると考えるというようなことを言われまして、結論として、この改正案に対しましては反対であるということを言われたのであります。  ただ、第四條の許容活動の範囲に関しましては、もし許容活動の範囲をさらに追加して行こうというようなものがあるというならば、団体法の精神に即した限度において、改正を再検討することについては用意がある。しかしそのときには、許容活動でさらに追加すべきものがある以上は、禁止活動も当然加えるものがあるであろうから、それについても十分検討する必要があるということを言われまして、第四條並びに第五條の許容活動及び禁止活動の範囲の追加については、具体的に考え方を提出してほしいというような話があつたのでございます。  そこで私から、団体法を弱体化しようというような意思をもつてこの改正案を考えたものではない。ただ日本の経済の実情に即応するようにしたいというのが、改正に対する考え方の基本であつて、その点弱体化しようというような意図を持つたものでもなし、改正案自体が弱体化でないことを了承されたいということを申し上げまして、今述べられました対価の協定や輸出の支配等については同感であるから、大小の企業は同等の立場で行くべきだという意見は、一応意見としてはわかるけれども、それでは結果的にかえつて独占を強化することになるのではないか。独禁法に反しない限り、中小企業の結合を認めることが日本経済を育てることになるのであると思う。ことに中小企業の金融状態が非常な困難な状態に直面しておる際に、それを打開してやるためにも、零細中小企業の多い日本経済の実態からして、事業者の結合を認めることが、この際必要であるというように考えておる。そうしないと、結局大資本の独占傾向を助長する危険な素地をつくることになると思うから、どうしても中小企業の結合体を認めることが、日本経済の実情に即して当然であるという結論に達したものであるということを申し上げたのでございます。さらに中小企業の活動に対しては、協同組合によつて当然その活動範囲並びに結合体が認められておるけれども、現実に協同組合によつては中小企業の活動が十二分でないということは、旧法の協同組合法による組合と、新しい中小企業等協同組合ができました現在を比較しますと、その組合の数が旧法時代の半分にも達していないというような現状から見ても、組合形態による事業経営のいかに困難であるかということは、十分わかつてもらえるものであろうということを申し上げたのでありますが、ちようどその日は、例の遭難機で死なれましたピッケル氏の葬儀がありました関係上、約束の十二時に遅れまして、ウエルシュ氏から委員会の考え方は悪くはないけれども、この改正では価格協定を認めることになる危険性がある。さらに小企業の結合をかりに認めるとすれば、その上の中の企業の結合をどうするかということが問題になつて来る。従つて小企業の結合と大企業との中間に立つ中企業をどうするかということが問題になつて来ると、再び中企業の結合も認めなければならなくなるおそれがある。そうすると、どこでその線を引くかということが、非常にむずかしい問題になつて来るということが一応問題になると思う。また新しい組合法のもとで組織されておる協同組合の数が、旧法時代の組織の半数にも満たないというのであるが、それは確かに事実であるかもしれないけれども、それと同時に、団体法による届出が最近において二倍の届出数になつておるという事実からして、協同組合の活動が不十分であるというようなことは言えないではないか。さらにまた協同組合の数が少くなつたということによつて、団体法の改正をするということは、改正の理由にはならないというようなことを言われまして、中小企業の困つておる実情はよくわかるけれども、結合によつて企業の当面しておる問題を解決することは、全面的にはできないはずである。中小企業の金融の問題にしましても、もし中小企業の金融が困難であるとすれば、銀行の制度を改正するなり、あるいはそれに対する立法的な措置を講ずることによつて解決すべきであつて、団体法の改正によつて解決すべき問題ではないというようなことを言われまして、時間がないというので、その会見は終つたのであります。但しその際に、先週のことでございますが、先週の末に、いま一度会つてさらに検討するということで会見を終つたのでございます。  そこで委員長とも連絡をいたしまして、さらに司令部側と折衝いたしたいという考え方で、それぞれ連絡をとつておつたのでありますが、二十六日に公式に本改正案は承認しがたいとの回答に接したのであります。委員会としましては、日本経済の現状より見て、団体法の改正をすることが必要であるということを痛感して参りまして、小委員会におきましても一応の成案を得、委員会としましても、この成案に基いてそれぞれ検討をされて来たわけでございますが、さらに休会中も継続審査をいたし、小委員会もそのまま継続してさらに検討をして行きたいと存じております。この点委員会の承認を得たいと存ずる次第であります。  なおさきに各団体の参考意見を聞いたのでありますが、その節、後刻意見を提出することになつておりました社団法人日本出版協会から団体法改正について、具体的に次の諸点を陳情して参りましたので、その点をあわせて御報告申し上げておきます。  それによりますと、次の二案を要望して参つております。第一案としましては、第四條の許容活動のうちに次の條文を加える。(一)その団体が私的独占禁止の精神に反しない限りにおいて団体を正当に維持するために必要なる事業、二、(イ)第五條の禁止行為に該当する行為であつても、それが左の各項に相当する場合は第五條の適用から除外する。(一)会員の利益を代表した行為またはそのためにする事業が、それが中小業者の擁護のためであり、非独占的で、業界の民主化のためのものである場合(二)その事業がいかなるものでも、それが文化的な意味において公正に行われる場合、(ロ)第五條第一号を割当案の作成に必要な業務を政府のためにすることが可能なように改めること。第二案は一、日本出版協会の文化的使命にかんがみ、また非独占的機能にかんがみ、適用除外団体に指定すること、第六條第四号ハの次に左の法文を加える。二、出版業を営むものにより構成されたもので、出版業の民主化と出版文化の向上を目的とする社団法人。  大体以上のような案をもつて陳情がされて参つております。  以上その後の経過について、中間報告をいたす次第でございます。

小野瀬忠兵衞自由党

○小野瀬委員長 なお前回の委員会におきまして、委員長に御一任願いました閉会中の審査申出書の提出は、本日議院運営委員会の手元に提出いたしましたから、ただいま申出書を朗読いたします。    閉会中の審査申出書  一、閉会中審査すべき事件   一、事業者団体法の一部を改正する法律案の起草に関する件   二、公団の実情調査に関する件   三、経済実態調査に関する件   四、国土総合開発計画に関する件   五、その他  一、閉会中審査の目的  わが国経済の自立及び再建のために、その基礎たるべき国土総合開発計画、経済の実態調査及び事業者団体法改正等については、閉会中といえども緊急事態の進展に沿つて審査せんとするものである。  右により閉会中もなお審査をいたしたいから、しかるべくとりはからい願いたい。   昭和二十五年五月二日      経済安定委員長           小野瀬忠兵衞    衆議院議長幣原喜重郎殿以上でありますからここにお知らせいたしておきます。     —————————————

小野瀬忠兵衞自由党

○小野瀬委員長 この際、一言ごあいさつ申し上げます。  不肖昭和二十四年二月十九日、議長の指名により委員長に選任されまして、ここに一年三箇月、この間戰後経済復興の重要課題を課せられました本委員会は、臨時物資需給調整法の一部改正、飲食営業臨時規整法、外国為替及び外国貿易管理法、外資に関する法律案、国土総合開発法案等の重要立法の審査を初め、重要物資の需給計画、対日援助見返資金計画、輸出入計画等、わが国経済再建のための総合的基本問題に対しても終始徹底せる究明を行い、日本経済再建のための最高審議機関として、その困難な指名を果して参つたのでありますが、これひとえに、委員各位の御協力御支援のたまものと厚く感謝いたす次第であります。  このたび委員長交代により、本日をもつて経済安定委員長を辞任することと相なりましたので、ここに皆様方の絶大なる御協力と御支援により、大過なく委員長の重責を果し得ましたことを御礼申し上げ、一言辞任のごあいさつといたす次第であります。まことにありがとうございました。  それではこれにて散会いたします。     午後三時六分散会

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