経済安定委員会 第8号
- 発言数
- 238 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1950/03/09
会議録
○小野瀬委員長 これより会議を開きます。 前会に引続き、臨時物資需給調整法の一部を改正する法律案を議題に供し、質疑を続行いたします。質疑は通告順にこれを許します。米原昶君。
○米原委員 時間が非常に制限されているようでございますから、ごく簡單に要点だけ大臣に聞きまして、あとの点は政府委員から伺うことにします。 第一にお聞きしたいのは、先日川上委員が質問して、要領を得なかつた点でありますが、昨年中における精油の輸入量、わかつたら、それの月別の量、それから配給量、結局ストツクがどのくらい残つているかということを、大体の量を聞きたいのであります。
○青木国務大臣 ただいまの米原委員の御質問のうち、昨年中の輸入量、それから配給量、この数字はただいま大体わかります。そこで月々大体十五万キロリツトルないし二十万キロリツトルという数量であります。そして簡單に申し上げますが、ストツクは大体五十万キロリツトル、約三箇月分くらいのストツクがあるように承知しております。
○米原委員 そうしますと、五十万キロリツトルといいますと、われわれの伺つているところでは、ランニング・ストツクとしては一箇月分くらい、十五万キロリツトルから二十万キロリツトルくらいの範囲で、大丈夫だということを聞いております。五十万キロリツトルのストツクをとつておいて、一方で非常に配給量が減つているという点に、非常に矛盾を感ずるわけでありますが、これはいかなる理由でありますか、説明を聞きたい。
○青木国務大臣 これについては、別段私どももいかなる理由か存じておりませんが、大体毎月の配給量の三倍近くぐらいは貯蔵されておるというのが、大体のこれまでの状態でなかつたか、こういうように存じておりますので、別段それについて、特別な何らかの理由があるかどうかということについては、存じておりません。
○米原委員 五十万キロリツトルというのは、おそらく元請業者のストツクだと思いますが、末端の業者まで含めて行けば、さらにおそらくもつとふえるのではないか、二十万キロリツトルくらいふえるのではないか、こういうような計算だと思うのであります。そうしますと、最近の非常に配給量が減つている点を考えてみると、非常に矛盾があるのではないか。その理由がわからないとおつしやいますが、なぜわからないか、聞きたいのであります。
○青木国務大臣 ただいまお答え申し上げました五十万キロリツトルは全部の数量でございますので、さよう御了承願いたいと存じます。なお油の配給量につきましては、多少減つているかもしれませんが、大した変化はないというふうに考えておりますし、またその減つている理由についてどうか、という御質問でございますが、御承知のように昨年まではに精油で持つて参りましたが、この一月からは原油で持つて参りまして、こちらで精製するというようなことになつておりまするが、その他に何らかの理由がないかということであれば、私どもはその他に別段理由があるとも考えませんし、また存じておりません。
○米原委員 たとえば自動車のガソリンでありましようが、実際の需要の点から言うと、四万キロリツトルくらいの配給がなくちやならぬと思うのであります。ところが、むしろこういうのも去年の七月あたりは二万六千キロリツトルだつたのが、だんだん少くなつて行く。たしかこういうふうに聞いております。それから鉄工業方面に出ている重油の配給量にしましても、だんだん少くなつている。一方ではむしろ輸入が増加していることは明らかでありますが、そういう意味で私は疑問に感じている。しかもその理由がわからないと言われることが、ますますわからなくなる。そうしますと、この前問題になりました、こういう入つて来る精油なり、原油なりの所有権の問題でありまするが、日本に所有権があるかどうか、このことを聞きたい。
○青木国務大臣 いろいろ自動車とか、その他について減つたようなお話でございますが、自動車の方は、現在はふえている状態でございます。なお所有権云々の問題でございますが、こちらに渡されたものについては、日本に所有権があると了解しております。
○米原委員 渡されているものというと、つまり日本は今度民間輸入も行われるようでありますが、日本の外貨を使つて、日本に入れたものは、日本の所有権だということは明らかだと思いますが、それ以外の、ガリオアで入つて来たものの中の渡されたもの、こういう意味でありますか。
○青木国務大臣 ガリオアは、やはり日本に入れられたものとして、日本に所有権があると解釈をいたします。
○米原委員 そうしますと、渡されているというのは、渡されないのが相当あるという意味でしようか、ほとんど全部渡されているのでありましようか。
○青木国務大臣 これは輸入されたものが、全部渡されているように承知いたしております。
○米原委員 そうしますと、輸入されているものが全部渡されていることになれば、これから、もちろん日本の国内の原油は、当然日本の所有権が許可せられるでありましようし、そうしますと何も、わからぬ問題は一つもない。全部日本の所有権だという結論になると思うが、そういうものについて、一々放出の許可を得なくちやならぬようになつている理由はどういうところにあるか、それを聞きたいのであります。
○青木国務大臣 これは米原君も御承知だと思いますが、輸入の割合が多い。大部分輸入であつて、大体日本で出ました原油というものは、使用量の一割くらいと思います。そうしますと、輸入されたものがすべて日本の手によつて、必要な限度に使われているというふうにすなおに解釈をいたしております。
○米原委員 そこで疑問なんです。輸入されたものが全部日本に所有権があるということになりますと、日本内部で統制をやる必要はありましようが、何も一々放出の許可を得るという形式をとる必要はないじやないかと思う。これはむしろ日本の政府が自主的に統制すべきであつて、一々放出の許可を得るというのは合点が行かない。第一、そういうことの法的な根拠がどういうところにあるか、日本の所有権があるものを、放出の許可を得なくちやならぬという、法的の根拠を私は聞きたい。
○増岡政府委員 かわつてお答えいたします。所有権が日本にあるということは、ただいま大臣からお話がありました通りであります。これを使うことについて、一々許可を受ける法規的な根拠があるかということでありますが、これは先ほどもお話がありましたように、大部分のものが輸入、特にガリオアで入つて来ている関係がありますので、この前も申し上げましたように、消費はできるだけ有効に、最小限度に需要をまかなつて行く建前で配給すべきことは、議論がないと思うのであります。これについての手続あるいは法規的な問題の御質問でありますが、これについては、今言つた趣旨から、司令部においていかなる数量を毎月使うかということについて、放出という言葉はいろいろ疑問にもなると思いますが、どういうように使うかということについて、各用途別にみているというふうに解釈してよろしいと思うのであります。この点は別に石油ばかりではありませんで、国内産のものについてもできるだけ有効適切に物を使うという意味で、配給計画について打合せというか、意見を聞いているものもありますので、そうゆうものと同じ意味に考えまして、こちらのものではありますけれども、現在の状況においては、物をできるだけ有効に使つて、経済復興を早くするという意味で、消費のしかたというものについて意見を聞いている。石油については、その意見を聞く程度が、輸入の数量が非常に多いという点からいつて、ある程度他のものに比べてきついというか、色が濃いということは言えると思いますが、そういう考え方でやられているというふうに考えます。もちろん輸入の状況がかわつて参つたりいたしますと、だんだん石油の供給量もふえて参りまして、先ほど自動車のお話もありましたが、一時昨年の十二月などには、かなり少かつたものが、現在では従来の二割ないし三割近くも配給量が多くなつたという実情にありますので、そういう需給関係が改善されて来るということになりますと、今申し上げたような関係も、当方において自主的な配給計画を立てるということが、さらに積極的にほかの段階に進んで行つて、将来はわれわれの方でもつぱら計画を立てて、配給をするということになるだろうというふうに考えます。
○米原委員 私の聞きましたのは法的根拠であります。その点についてさらに御説明を聞きたいのであります。
○増岡政府委員 法的根拠と言いますと、国内としては御承知のように石油指定生産資材配給規則なり、あるいは各用途別石油製品の配給に関する規則によりまして、配給しておるのであります。
○米原委員 繰返すようですが、先日も川上委員からその点に関して話されたそうですが、たとえば昭和石油に国会議員の方が行つたときに、あそこの倉庫に相当のストツクがある。これもどうにも放出ができない。進駐軍の許可を得なくちやどうにもならないのだということを説明しているわけなんです。そこで一体先ほどの御説明では五十万キロリツターもストツクがある。全体の世界の石油界の情勢を見ると、原油はむしろ生産過剩の状態になつておる。むしろ外国の精油工場で精油し切れないというような状態になつていて、今後日本にたくさん原油が来て、日本で精製される可能性が相当多いわけであります。こういう状態で先行きの見通しは、これが少くなるということは思えない。そういうような状態のときに五十万キロリツターも、何ゆえにストツクしなくちやならないか、私は理解できない。しかもそれの配給についてほんとうの自主権をまだ政府がにぎつていないわけです。所有権は日本側にあるとおつしやいますけれども、実際はなかなかそういうふうに行われていないという点、そういうことを聞いているのであります。さらに政府としてこういう点について自主的に運営ができないかどうか。これを聞いているわけなんです。
○増岡政府委員 先ほども申しましたように、われわれといたしましては、できるだけいろいろな配給の問題について、自主的にやるということは、何も異論はないのでありまして、いろいろのものについてだんだん段階的にそういうふうになつて来ておるのであります。石油についても、今お話のような状況もありますので、われわれといたしましては、常に国内における配給量の多いような配給計画を立てまして、先方とも打合せをしているわけであります。五十万キロリツターが多いかどうかという問題でありますが、これは見通しあるいは判断の問題でありますので、いろいろ議論もあると思うのでありますが、御承知のように、昨年の四月からは公団の取扱いが、全部元売業者なり、あるいは販売業者の手に移つておりまするから、この回転のためにも、ある程度のストツクが一手に取扱つておる場合よりも、多少多くなるということは考えられるのであります。それからまたいずれにしても九〇%程度のものを輸入製品に仰いでおるという状況では、必ずしもきちきちのストツクでまかなつて行くということが、安全だということも言えないと思う。そこにある程度の、在庫にゆとりを持つておるということも適当であろうというふうに考えますので、ただいま五十万と言いましたのは、必ずしも非常に多い数字ではないというふうに私ども考えております。なお五十万キロというのは、昨年の暮れの数字でありますが、その後一月分の配給等から考えまして、これはやや現在では減少しておるだろうという推定でありまするし、われわれの需給の見通しから申しますると、二、三月の配給も従来の配給よりも漸次ふえて来ておる関係もありますので、年度末における持ち越しは五十万ということではなくて、三十万を多少上まわる程度の数量て持ち越しになるのであろうという考え方を持つておりますので、現在の石油の在庫量は国内の消費に比べて、そうたくさんの数字ではないというふうに見込んでおります。
○米原委員 その数字については、できたらさらに資料をあとでもらいたいと思います。 ただいまこの年度末に三十万キロリツターくらいということを言われましたが、それは單なる政府の方の希望じやないかと思うのであります。はつきりその程度のものとなつて全部配給ができるということが確言できますか。政府の立つておられるその計画を見ますと、それを予定されておるようでありますけれども、それから来年度の予定量も出ておるようでありますが、ああいうふうになるということが大体はつきり言えますか。
○増岡政府委員 その数字をはつきりそうなるということを、必ずしも確言はできないのでありますが、五十万というのは年末の在庫であつて、一、三月においては、相当配給量もふえて来ておるから、その程度のものは持ち越しとしては減つて行くであろうという見通しだということであります。
○米原委員 私が聞いておりますところでは、しかし一箇月のランニング・ストツクは、大体十五万キロリツターで大丈夫だということを業者の方から聞いておるのであります。その点が非常にまだ不可解だ。それと同時に先ほども言いましたが、一部の石油業者は、むしろストツクがあまつて困つておる。売りたいが売れないというような話を聞くから、私は聞いておるのであります。 さらに聞きたい点があるのでありますが、そういう点と関連して、非常に業者がストツクが多くて困つておる。それを何とか金詰まりの方をカバーする意味で、政府が調整金を出されるという計画があると聞きますが、これは事実でありますか。
○増岡政府委員 特別にそういう措置をとるということは考えておりません。
○米原委員 それではさらに別の問題に移つて行きますが、それは先日も志田委員から聞かれました石油価格の問題であります。最近は新聞紙上にも—二、三日前にたしか日本経済に出ておつたようでありますが、石油販売マージンの点であります。ああいうふうに、石油の価格の輸入価格が下つて来た。去年の初めと比べますと、二割くらいも下つて来た。今まで政府がとつておられる価格政策の点から見ると、大体国際経済にさや寄せをするといこような行き方であろうと思うのであります。ところがこの石油の場合には、逆に差額だけを元売業者の販売マージンとしている。販売マージンが去年の暮れに八百八十円も上つている。こういう行き方をされておるようでありますが、それはどういう理由からされたか伺いたいのであります。
○川鍋説明員 お答えいたします。元売会社のマージンの問題は、公団が解散いたしました当時に、元売会社としまして、取扱い手数料がどれくらいかかるかということが、はつきりわからなかつたので、とりあえず公団が配給いたしました当時の実績を元といたしまして、その当時暫定的に定めたものをしばらく採用しておつた。その後元売会社の実際の経費というものが、だんだんと判明いたして来たのでありますが、その実績が暫定的にきめましたものよりも相当上まわつて、元売会社が赤字になつたというような事態が生じましたので、せんだつて元売会社のマージンを引上げたというような措置をとつたのであります。
○米原委員 一応理由はあるのでありますけれども、そこで非常に不可解なのは、この販売マージンの引上げを七月にさかのぼつて実施した。たしかおとといあたりの日本経済に出ておつたのでありますが、貿易特別会計からの、結局過拂いを受取らなくちやならぬという問題が起つている。それが総計十三億三千万円受取るということが問題になつておるようでありますが、これはどういうように処置されることになつておりますか、聞きたい。
○増岡政府委員 石油のそういう、多少こまかい問題については、通産省でやつておりますので、通産省の方にお聞きを願いたいと思います。
○米原委員 ただ八百八十円引上げた結果、七月までさかのぼつてやつておる。そのために相当大きいものを貿易特別会計から出さなければならぬ。現在特別会計は赤字が二百億出ておると思いますが、石油の分だけは九億何万円かの黒字になつておると聞いております。しかし、このときに十三億三千万円も引き出して、七月までさかのぼつてやるというやり方は、実に不可解だと考えるのです。そこまでして元売業者の販売マージンを上げるという行き方が、——あらゆる場合そうではありませんが、国際価格にさや寄せするという政府の政策、この点では石油の場合はまつたく逆になつておる。われわれとしてはむしろ相当原油も安く入つて来るのでありますし、当然消費者価格の引下げも含めて、価格引下げをやらなければならぬと思いますが、この場合にはそういう政策はとらない。ほかの商品の場合には非常に安くなつて来て、むしろ日本の産業を破壞するような現象が起つているのに、石油の場合には販売マージン引上げという逆の現象が起つている。どういうわけでこういう極端なことをやられるか、この根本的な方針について聞きたいと思う。
○増岡政府委員 先ほども説明を申しましたように、最初の販売マージンというのが非常に過渡的なものであつて、きわめて不合理であつたということで、それを合せて調整したということであります。もとより一般の物価を低位に安定させるという方針からいつて、この具体的な問題についてそういう処置をとつたということは、あるいはかわつた感じを持たれるかもしれませんが、今申しましたように、過渡的にきわめて前のが不適正であつたのを、ある程度調整をして補正したというふうに考えてよろしいと思います。
○米原委員 ところがその後、さらに一月以降、運賃の値上げが行われた。このはね返りをさらに入れて、販売マージンを引上げたと聞きますが、大体その結果どういうふうになつて来るか聞きたいのであります。
○川鍋説明員 一月一日から運賃のはね返りを含めまして、元売会社のマージンが四千二百二十円になつております。
○米原委員 そうしますと、八百八十円上つたのが、さらに加わつて今おつしやつたような数で計算しますと、千二、三百円ぐらい、去年と比べて販売マージンが上がつたという計算になるようですが、その場合に十二月末の元売業者の手持ちの、その価格差損を補償するということでありますが、そういうことになつておりますか。
○川鍋説明員 私の直接担当ではございませんので、私の知つている範囲でお答えいたします。 昨年の七月にさかのぼつて、元売会社のマージンを引上げまして、昨年の七月から十二月までの分につきまして、昨年の十月一日以降の貿易特別会計からの拂い下げ価格をC・I・F換算にいたしましてその差額をもつてこのマージンの補填をするということになつております。その七月から十二月までの差額がただいま十何億というお話でございましたが、それを全部貿易特別会計から出すのではありませんので、貿易特別会計として、黒字になつておりました分だけを出すということになります。
○米原委員 貿易特別会計からは九億幾らか出るわけでありましようが、総額としては、やはり販売マージンとしてさらにこの十三億というものが出るのでありましようが、今聞きますと、さらに運賃の値上げを織り込んで、これだけ上つたその結果、元売業者の年末に持つていた手持ちの額が、それに対する補償であります。こういうものが出るということを聞きましたが、私が聞いたのでは総額でこれを計算してみると四億幾らかになるというように、伺つておりますが、その最初の八百八十円とは別に、大体そういうようなものが出るということは事実なのですか。
○川鍋説明員 その点につきましては、われわれは何も聞いておりません。ただ七月から十二月の取扱い量につきましてそのマージンの差額を補填するということだけであります。
○米原委員 この問題はえらくしつこく聞くようでありますが、非常にほかの場合と比べて優遇されておる。しかもこの場合に前にまでさかのぼつて総計十七、八億もこういうような補償が出て来るというのは不可解なのです。それを出すというのは、元売業者のマージンが最初は低かつたからというようなことを御説明になりましたが、そういうことも具体的によく調べてみないと、ほんとうにそうかどうか私は判断がつかない。ただ実際に日本の元売業者にも、現在その中に相当多くの部分を外資が結局やつているということ、私が去年の八月ごろの数量を調べてみますと、元売の割当が、たとえばスタンダードが、全部の量が二一・八三%、それからシエルが二一・八三%、カルテツクスが二四・九六%、総計してこの外資三者で日本の石油元売業の大体七〇%を占めているわけですから、結局販売マージンの引上げということは七〇%までが、こういう外商の超過利潤になる。こういうような関係が現実に出て来るわけでありますから、特にこういうものだけが販売マージンが非常に高く引上げられたということを、非常に不可解に感ずるのです。これがほかの業者の場合にも、大体同じように行われているならば別でありますが、そういうことが実際にここで起つていると思う。これは私の納得の行くように説明していただきたいと思います。
○増岡政府委員 あるいは納得が行くように御説明ができ得ないかもしれませんが、私どものあういう措置をとりましたにつきましては、繰返して申すようでありますが、外資が入つておるかどうかということで、販売のマージンを多くするというような考え方は毛頭ありません。私が取扱つたわけではありませんが、現実に取扱つた物価庁といたしましては、きわめて公平に、ほかのものと比べて不当に石油業者だけが余分にとるというようなことのないように、十分根拠のある算定をいたしましてきめたものであろうと私は考えます。なお将来の問題につきましても、外資がどうこうということでなくて、石油の価格をできるだけ国内においても安くして行きたいということは考えておりますので、この前も申しましたように現在いろいろな方面から大分金融の状況もかわつて参りましたので、その情勢に応じていろいろの方面から、価格の問題を検討いたしておりますが、いずれにいたしましても石油業界だけが特に手数料等において、有利な取扱いをするということのないようにしなければならぬと考えております。物価庁においてもそういうつもりでおそらく算定をいたしだであらうと思いますし、算定をするであろうということを私は確信をいたします。
○米原委員 それだけでは実際は納得が行かないのですが、先日も志田委員から共産党が外資導入に反対することについて、非常に批判的な御意見があつたわけです。実は志田委員の御意見は少し共産党の主張を根本的に誤解なさつておるように思うのです。われわれはあらゆる意味の外資導入に反対しておるのではなくして、これは何回も共産党の機関紙なんかにも書いておる通りに、日本の産業の復興にほんとうに役立たせる外資であり、日本の国民生活を高めるために役立つ外資であつて、そうして日本が結局経済的に自主性を守ることができるような入り方なら、決して反対するのではないのです。そういうことでこの石油販売マージンの問題なんかも、現実はそうなつていないのではないかという意味で、われわれは反対するのであります。たとえばカルテツクスが日石と結んだ場合、あるいはスタンダードが東亜燃料と結んで外資を導入した條件を見ましても、これではほんとうに日本の産業は隷属化して、一番うまい汁は吸われてしまうようなことになるのではないかと思われる條件がここに出ております。そういう例はあげられると思うのですが、現在の情勢ではどうしてもそういう形になりやすいのであります。そういう條件がよつて、何でも外資導入という行き方は誤つておるのではないかということをわれわれは言つておるだけなのです。そういう意味で政府がもつとそういう点をはつきりとわれわれの納得が行くように、説明を望みたいのであります。これは何も外資導入ばかりではなく、すべての経済政策の点においてもそうであります。この物調法の問題にしましても、この物調法を残すか残さないかという問題も、これは形式的問題ではなくて、統制すべきものは統制し、統制する必要のないものはやめればよいという抽象論ではなくて、実際に石油を統制に残す場合、その石油のあり方が、こういう統制の仕方で、相当安いものが入るのに、依然として石油の価格は高い、配給もまた少いというような行き方の統制では、どうしても納得ができない。そういう意味で私は聞いておるのであります。第一統制の撤廃——今まで大分いろんな品目についてやられたわけですが、こういう撤廃をやられる場合に、日本の政府が独自の見解で統制を撤廃した品目が幾らありますか、これを聞きたいのです。たとえば昨年末に相当のたくさんの統制が撤廃された。しかしあれはあのときに安本長官からも御報告になつたように覚書が来て撤廃したのだと、私どもは了解しております。そういう覚書が来たというような形でなくて、日本政府の独自の立場で統制が撤廃されたものがありますか、ありましたらどのくらいの品目があるか、こういうことを聞きたいのであります。
○増岡政府委員 覚書で云々というお話もありましたが、従来指定生産資材として統制をしておつたもので、統制を解除したというものについては、私の考えによればむしろ全部のものが日本政府の独自の考え方でやつたのだというふうに考えておりまして、覚書でやつた云々ということは、われわれがこれをやりたいということについて、ただ書面なりあるいは口頭なりで相談したのについて賛成をするということだけの問題でありまして、考え方の発端はいずれもわれわれの方から出したものが大部分であります。昨年十二月末の覚書の問題でありますが、あれなどは全部こちらから出したものに対する回答でありまして、統制をするかしないかということについて考え方をきめたのは、まつたく日本政府の方できめたのであります。大きなものでありましても、石炭の統制を解除したという場合にも、そういう意見を出していろいろ議論をした発端は、日本政府でやつたものであります。
○米原委員 おつしやるように日本政府の発言があつた場合もあるでしようが、ほとんど日本政府がきめたとおつしやるならば、これは非常に根本的な問題になりますが、なせ覚書という形式をとらなくちやならぬか、私はこれが理解できないのです。そういうような場合に一々覚書という形をとることになつておるのでありますが、むしろできるだけ自主的にやる建前になつておるのが、私は占領政策じやないかと思うのです。その点について聞きたい。
○増岡政府委員 私は向うの文書の取扱いについてどういう方法でやるかよく存じませんが、覚書というのも、ただ英語で言うメモランダムという言葉を覚書というふうに翻訳して使つておるのでありまして、非常にきついものもありましようし、それからただほんとうにメモメモといつておりますように、紙きれに書いたいわゆる覚えというふうに軽いものもありましよう。そういうようにいろいろ段階がありますので、ただ一概に覚書というだけでやることが適当であるかどうかという議論はでき得ないと思います。それに最初に申しましたように、覚書の中でどの程度のものを向うでいわゆるフオーマルなものあるいはインフオーマルなものとして考えられておるかわかりませんが、われわれが普通今申しましたような統制を解除するかどうかというようなことで話合いをするのに対して、返事をよこす場合の先方の形式は、いわゆる非公式の覚書か、それよりもさらに軽い意味で紙切れに書いてくれたという程度のものでありまして、この通りやれというような形のものはもらつておりません。
○米原委員 ではさらに問題をかえてちよつと聞きますが、今は石油の方は統制に残る物資でありますが、先日皮ぐつの統制が撤廃されておりますが、日刊東洋経済新聞を見ますと、二月二十八日のところに、ちよつと驚くべき記事が出ているのです。それは十一文以上の軍靴、編上ぐつですが、これが近く店じまいをする貿易公団の職員の話を聞くと、実に四億足が日本に送られるということが書いてある。私はびつくりしたが、こんなことは実際にあり得ないことであります。また計算してみても、こんなことはできることではない。しかしそこにさらにけたが違うのではないことを特にお断りして、おく。一足三ドル幾らで引取らなければならぬそうだが、イエス・マンの吉田さんも、この程度でクレームを発動してもらいたいものだ。こんな記事が出ておる。経済的な情報では一応権威ある東洋経済が、こういう記事を出しておる。四億足というのを三ドルで計算してみますと、十二億ドルでありますから、日本の援助資金、外貨予算を全部使つても、これは買えないのでありますから、これはじようだんだということは私は大体想像できる。しかしこんなうわさが飛んでおる。四億足ではありますまいけれども、大体そういうようなくつが最近入るということがあるでしようか。あるんでしたら聞きたいのです。
○鵜崎政府委員 今までは放出の軍靴につきましては、日本政府から放出の許可を申請してこちらの要求に応じて、日本側がもらつておつたという状況でありますが、今後そういうものが相当入つて来るかということについては、何ら私どもは知つておりません。
○米原委員 そうしますとそういうくつが入るということは、全然デマであつて、全然根拠のないことでありますか。
○鵜崎政府委員 政府といたしましては、全然関知して、いない問題だと思います。
○米原委員 そうしますと、そのほかに今まで軍靴が相当入つて来て、それが公団に相当たまつておるということを聞いておりますが、それは事実でありますか。
○鵜崎政府委員 政府から軍靴を輸入する申請等はいたしておりませんで、ただ余剩のものについて日本政府から放出許可を受けて、そういう関係で日本側が入手しておるというだけであります。要求はいたしておりません。
○米原委員 そうしますと、その入手して現在残つておるのが二百万足と聞きますが、これは事実でありますか。
○鵜崎政府委員 ちよつと数学については、今ここで覚えておりませんので、もし御要求がありましたならば、後ほど数字は調べてお答えいたします。
○米原委員 これはこの東洋経済にもしばしば出ておりますし、ほかの方面の雑誌なんかでも見かけるのでありますが、十一文以上の軍靴が二百万足ある。そういうものが農村の報奨物資として、軍靴を改造したものが出ておるということを聞いておりますが、量はとにかくとして、そういうものが相当あるのは事実じやないですか。
○鵜崎政府委員 従来放出物資を農村の報奨用の物資といたしまして、相当量出しておりますが、今後の計画といたしましては、需要の関係もあまりない状態でありますので、計画はいたしてないのであります。
○米原委員 それではもう一つ、くにのことで聞いておきますが、大体一年間で日本ではどのくらいのくつの需要があるということになつておりましようか。
○鵜崎政府委員 今ちよつとここではわかりませんので……
○米原委員 私が伺いましたのは、大体五百万足から六百万足だと聞いておる。ところがこれがはつきりしないから聞いたんですが、二百万足のそういうくつが余つておるということになると、相当大きな割合だと思う。一年間に五百万足ぐらいの需要のところに、さらに今伝えられているこういううわさが載つておる、これはまさか四億足ということはいくら何でもちよつと信じられませんけれども、そういうくつが入つて来るとすると、これは大きな問題ではないかと思つて聞いたわけです。その問題で全然ないとおつしやるならば了解できますが、この点については、別の機会でもいいから、明快に説明してもらいたいと思います。 こういうものが放出品というので相当出ておる。たとえば町を歩いておつても、このごろは外国製のマツチも、相当売られておるようであります。あれも放出品だと思いますが、どういうふうな経過をたどつておるか、ひとつ聞きたいと思います。
○鵜崎政府委員 相当量市中に外国マツチが出ておるのでありますが、これはおそらくPXから直接に出ておると思うのでありまして、われわれの計画的なものには入つておりませんので、ちよつと数字はつかんでおりません。
○米原委員 私はそういう問題を初めて聞いたんでわからないのでありますが、PXから直接出るとおつしやいましたが、そうすると日本では、政府は直接これに関與しないで、PXから直接民間に放出されるということがあるわけなんですか、聞きたいのです。
○鵜崎政府委員 マツチは実は統制をしておりませんので、どういうふうなルートで行つておるか、ちよつとわかりません。
○米原委員 だから統制の問題が問題になるわけです。統制がはずされておると、自由に、政府に直接関係なくどんどん放出されたものが出て来るとか、外国から、統制していないから、政府が直接関與してないからそこにくつが大量来る。しかし政府は関係がないと逃げておられますけれども、日本の産業全体には非常な打撃になるわけで、物調法を生かして、そちらに行くべきではないかと思えるところに統制が廃止されておる。そこで日本の競合するくつ屋さんならくつ屋さんが、そんなに大量のくつが入つて来たのでは、やはり競争してかなわないということが起つておる。マツチなんかでも、ああいうふうに日本のマツチと比べると非常にいいマツチですが、ああいうものが政府に関係なくどんどん放出されて行く。そうすると日本のマツチは去年あたりから相当参つておる。ずいぶん方々で倒れておりますが、そういうものがまたさらに強化されるということになりますと、むしろそこにこそ統制すべきものがあるのではないかというような気かする。そういうわけで、PXあたりから出ておるものが、政府と全然関係なく出ておるということが合点行かないのでありますが、一体どういうふうな経路で、どういうふうなものが出ておるか、一応参考までに聞きたいのであります。
○鵜崎政府委員 実は今御心配の点は、一般の外貨資金をもちまして輸入されるものにつきましては、為替の割当がありますから、そこでもつて多量のマツチが入るか入らぬかということにつきましては、計画的に措置されることになつておるのであります。ただ進駐軍の、その関係の物資の放出につきましては、ちよつと量的には今ここでわかりませんので、お答えいたしかねると思います。
○米原委員 それではもう一つ聞きますが、たしか一昨日あたりの読売新聞だつたと思いますが、アメリカから相当大量の古洋服が入つて来るようであります。あれは大体どういうふうな形で、どこの商社を通じて入ることになつておるのでありますか。どのくらい入ることになつておるか聞きたい。
○鵜崎政府委員 外国からの古着類の輸入につきましては、通産省からその措置につきまして通牒が出ておりまして、その関係で、相当こまかく規定して輸入されておることになつております。
○米原委員 そういう方面にはあまりこまかいことを聞いても御説明いただけないと思いますが、これは予算委員会の外貨予算の問題で、ずいぶん問題になつたわけであります。たかたかそう日本の産業とよくにらみ合せてやられておるようにはどうしても思えない、あの予算委員会の場合には、自主的にこの外貨予算が組まれておるかどうかには、われわれは非常に大きな疑問を抱かざるを得なかつた。そうして一方、こういうものが将来どんどん入るということになると問題だと思う。たとえばこれは計画的にやられておるかもしれませんが、オーストラリアから二十五万俵の羊毛が入つて来るということは、日英協定で協定ができておるが、この協定が実行できるかどうか、疑問になつているようであります。二十五万俵入つて来て、そのうちの二十万俵が内需用になるというように聞いておりますが、これで計算してみますと、洋服が千四、五百万着できる計算になる。現在の日本の国民生活の実情で、それだけの洋服を私は消化する力はないと思う。そうすると、やはりここでいわゆるわれわれの言葉で言えば、恐慌輸入でありますが、むしろ日本の国内産業が圧迫されるという形になり、物がだぶついて来るということをわれわれは心配するのであります。しかも一方では統制が撤廃されている。物調法の問題にしても、單に形式的な問題ではない。しかも石油のように、さつき言つたように、外資が相当入つて、七〇%の日本の石油業を握つている方面では、統制が残されて、販売の価格が上つているというような点が非常に不可解です。しかもこういうように、日英協定でこれだけの羊毛が入るというときに、相当大量の古着が入るということはどうしても理解できないので、私は聞いたのであります。 それからさらに聞きますが、一体統制は撤廃されたけれども、撤廃されるまでは非常にみな国民は自由経済を望んでいた。これは疑いないところであります。ところが撤廃されるときになつてみると、むしろ買う金がないという状態になつて来ているわけです。農村は、この前農業調整委員会の全国協議会の代表がこの議会に来まして、われわれに請願しているところでも、たとえば先ほどお話がありました供出の報奨用の物資でありますが、これは実際は農民が買えない。みな返して来ておる。たとえば綿製品の場合をとつてみても、本年度一年間に七百万反の綿製品が報奨品として出たが、そのうちの三百五十万反は返上して来たと農民の方も言つている。それを全部農業協同組合が背負つて困つている。そのために、農業協同組合でやつて行けないから、これを政府が買い上げてくれないかという請願に来ておる。こういう状態です。ところが、そこに一方このような羊毛などの大童輸入があり、古着も輸入がある。なるほど安いものが来ることはけつこうですが、そのためにまつたく日本に余つたものが入つて来る。これが非常に不可解です。こういう点について、私はこの統制のやり方についても、もつと納得の行くように説明していたたきたいのです。
○増岡政府委員 いろいろ広い、全般的な問題だと思うのでありますが、臨時物資需給調整法は、元来が物が足らないということを前提とした法律でありますので、いわゆる統制を解除して行くという関係においては、物の需給がバランスがとれた場合においては、それを解除するし、なお現在においても需給がバランスしないものにおいては、この法律に基いて統制して行くというのが建前であります。今お話のように、一方においては物の足らないものもありますが、非常に生産が伸びたということのために、需給の関係が緩和されまして、あるいは物によつては一部相当の滯貨があるというものもあるのであります。こういうものについて、どういう措置をとるかということは、きわめて重要な問題でありまして、経済の諸般の政策がその処理に集中されるべきであろうと思うのでありますが、非常に滯貨があるというようなことも、一面の考え方といたしましては、価格の面が、従来の、物が足らなかつた時代の価格に、ある程度まだすえておられるというような関係から、価格を中心にして、ある程度需給のバランスがとれることも考えられると思うのでありまして、この統制を解除することによりまして、一方需要がふえて参りまして、供給に対して需要がバランスをして来るというようなことも考えられると思います。滯貨の処理の問題はきわめて重要な問題で、最近政府の首脳部の方におかれましても、いろいろ御苦心に相なつているようでありますが、いずれにいたしましても、購買力が最近の状況では一時より多少落ちて来ておる。いろいろな原因があると思いますが、これを振起して、滯貨をできるだけなくする、それによつて国内産業を萎靡しないようにして行くというような措置が考えられなければならないと思いますが、物調法の建前は、最初にも申しましたように、物の足らない場合の統制の法規で、ありまして、余つた場合に、あるいは滯貨ができた場合に、どういうふうに措置するかという問題は、物調法では必ずしも完全に動くというようには考えられません。しかしながら実際のいろいろな動かし方によりまして、滯貨の処理というようなことは、十分に考えて行きたいというふうに思つております。 なお先ほど、大分いらない物というか、余りでいる物について、どういう形かで輸入をされているが、そういうことは非常につまらぬことであるというような御意見もございましたが、その点につきましては、十分に計画的に、主要な物資については、輸入することを考えておりますので、そうむやみに不必要なものが輸入されているというようなことはないと考えております。
○米原委員 ただいまの説明だけでは、どうも納得できないのです。新しい民間輸入のやり方、外国為替予算の問題については、予算委員会でも聞いたのですが、どうも自主的にやられていないような印象をわれわれ受けているのです。これは議論に入りますと相当長くなりますが、今おつしやつた滯貨処理の問題、これは非常に重大だと思います。これは政府の方でも非常に苦心されているというお言葉でありますけれども、最近伝えられるような公団滯貨が、ああいうふうに放出される。しかも相当短かい期間に、あれたけの大量の、六百億でありますか、そういうものが処理されるということは、非常に大問題だと思うのです。これで受ける全体としての打撃は相当大きいと思う。それにもつて来て、これが予定通り行かなければ、結局また国民の負担が大きくなる面も出て来るわけでありまして、なかなかいろいろな問題を含んでおると思うのでありますが、どういう理由でああいう滯貨処理をやられるのか、ひとつ次官から聞きたいのであります。
○西村(久)政府委員 品物はなるたけこれを有効に国民に使用させなければなりませんので、いつまでも滯貨を公団その他の機関に持つていることは、好ましいことでないと信じまして、なるたけ処分をいたしまして、国民に利用していただく、こういう心構えで処分をやつておるのであります。
○米原委員 そういうものだけを処理せらるることに、何も異議があるわけじやないのであります。しかしわれわれ聞いておるところでは、むしろ国内需要のまつたくないものが、ずいぶん滯貨になつておる。たとえばさつきのマツチのこととも関連がありますが、赤燐でありますか、こういうものがずいぶん滯貨になつておる。日本の国内に、十分あるのに、こういうものが輸入されているために、相当滯貨になつておる。それから、全然変質して使えないものが相当あるということも聞いておりますし、またものによつては非常に高過ぎる。むしろ新しく輸入した方が安い。たとえばボーキサイトのごとき、そういうものがあるということも聞いております。むしろ、そういう国民の欲しがつているものを死蔵して置くことは、そんなことをやられては困るのでありますが、しかしそうでなくて、今滯貨の処理が問題になつているのは、むしろ国民が、普通であつたら、とうてい買わないようなものが相当たまつているのじやないか。買うにしても相当安く、投売りにでもしなければ問題にならぬようなものがたまつている。それを大量に放出されるということが問題になるのじやないかと思うのであります。少し御見当が違うのじやないかと思いますが、政務次官からもう一度御説明をいただきます。
○西村(久)政府委員 お考えの点は私もよくわかりますが、国民があまり望まない品物である、こういうふうなものであればあるほど、滯貨していつまで持つおりましても、ますます腐朽するという形になりますので、どの程度国民が希望されまするか、一応出しまして、そして売れるだけのものは売つて行く。こういう建前がいいと信じまして、そういうふうな処分の方法をとつておるわけでございます。
○米原委員 そうすると、すでに今まで不必要なものが輸入されて来たことになると思うのです。第一、六百億もそういう滯貨があるということが、非常に大きな問題でありますが、輸入されて来、また輸出できなかつたものがずいぶんあるわけでありましようが、ここに非常に問題がある。しかもこの滯貨の処理がうまく行かなければ、それだけ公団の赤字を埋めるために、結局国民の税負担によらなくちやならぬという事態も、また将来起ると思う。どちらにしても、困るような事態が起る。そういう形で今までの統制撤廃が行われて来たのじやないかと思つて、われわれはその意味において、一応残すか残さぬかという問題でなくて、われわれとしては、こういうような状態では、今までの統制のやり方は決していいとは思わない。こういうようなものが余つて来た。しかも外国から入つて来て、それと国内産業が競合して、つぶれて行くような状態にある。先ほど、物調法はそういう場合の法律ではないと言われましたが、そうでなくて、新しい形の別な意味の統制をやる必要があるのじやないか。そういう形において、むしろ別個の統制をやるための行き方に行かなければ、單に物調法を一年間残すようなことでは、解決がつかぬのじやないかという気がするのでありますが、これだけのことで、日本の産業が守れるかどうか、ひとつ御意見を開きたい。
○西村(久)政府委員 御意見はごもつともでありまするので、私どもも際限もなく滯貨を処分してしまおうという考え方を、持つておらないのであります。国の経済に悪影響を及ぼしまするような品物につきましては、ある程度の量は備蓄方法を考えて、悪影響を及ぼさないようにして、国民の所用を満たして行きたい。こういう考え方で進んでおるのでありまするから、さよう御了承願います。
○米原委員 大体私の質問を終ろうと思いましたが、最後に、今備蓄の点についてお話があつたので、その点もうちよつと伺いたいと思います。今度備蓄されると言われる物資は、大体どういうようなものを備蓄される予定になつておるか、どういうような意味でそれをされるかということを聞きたい。
○西村(久)政府委員 先ほど申しました通り、国内産業に悪影響を及ぼしまするような品物、あるいは備蓄して置きますれば、今後日本の経済に役立つと見られる、生産が少いような関係の品物、いろいろございまするが、一言にして申し上げますると、経済に非常に急激なる変動を来さないような程度のものを備蓄いたしまして、勘案して、経済の急変動を避けたい。こういうことに御了承おきを願いとうございます。考えておる物資はありまするけれども、ここに資料の持合せがございませんので、そういうふうに御解釈願えればけつこうだと思ひます。
○米原委員 これで終ります。ただいまの備蓄物質についてわれわれ聞いておるところでは、たとえば錫とか鉛とかいうようなものが入つおるそうでありますし、それから先ほど私が聞きました靴なんかも、一部は備蓄物資として相当残つているのではないかというふうに聞いておりますが、そういうふうなものなんでありましようか。
○増岡政府委員 ではお答えいたしますが、備蓄しようというのは今政務次官からもお話がございましたように、きわめて日本産業経済に影響のはなはだしいものということで、非常に範囲を狭く考えなければならない。考え方の方向としては、できるだけ範囲を狭く考えるべきだ。あまりルーズに考えますと、どれもこれもそこに入るようなかつこうになる危險がありますので、できるだけ範囲を狭く考えるべきだというふうに思いますが、今どの物資をどれだけの数量というようなことはまだ全然考えておりませんけれども、今お託がありましたような錫とかあるいは鉛というようなものは、鉱物資源の一例として、こういうようなものを——概括的に言えば、鉱物資源は御承知のように、きようやめて、いるときにまた掘ろうといつてもきわめてむずかしい品物なんでありまして、きよう非常に余つておるからといつて全部使つてしまつて、またいるときにすぐ欲しいといつても、なかなかこれが掘れない。輸入もそのときにはうまく行くかどうかわからぬというような意味で、紘物資源のあるものについては、備蓄するのに最も適当な品物ではないかというふうにも考えております。しかしそれはどれだけの数量が適当であるかというようなことについては、なお検討を要する問題であろうというふうに存じております。なおそのほかにも、幾つか輸入原料で、現在持つておりますものを、一部持つておつた方がいいのではないかというふうに考え得られるものもありますが、そういうものも最初に申しましたようにあまり範囲を広くなく考えたい。靴などの方で先ほどお話のようにべらぼうな教量がかりにあるとすれば、これを一時に放出することは国内産業に影響するということも言い得ましようが、どうも靴などというものは、あまり備蓄する方のものではないのではないかというふうに考えております。
○米原委員 では私の質問はこれだけで終ります。
○小野瀬委員長 高倉定助君。
○高倉委員 物調法にちよつと関連しておりますので、幸いに農林政務次官もおいでになるようでありますから、供出報奨物資に関してお伺いしたいと思います。供米及びいも類の供出の報奨物資といたしまして、農業協同組合に対しまして約四十六億円ばかりの報奨物資が配給になりました。その中で大体半分ばかりは農村でこれをとつたのでありますけれども、現在においての滯貨を金に見積りますと、大体二十二億五千万円ばかりあるのであります。これは主として綿織物とそれから作業用ズボン、自転車、放出用の衣料あるいは放出用の皮ぐつ、タオル、たびその他のものであります。これにつきまして本日農村衣料全国協議会緊急大会を、十三農業団体が開きまして、この対策を練つておるのであります。この大きな滯貨によつて、今農業協同組合はまつたくこの滯貨を処分することもできず、といつて金融の道もないので、まことに瀕死の状態に立至つておるというような現状でありまするがこれに対して政府におきましては何か手を打たれるお考えがあるかないかお聞きしたいと思います。
○坂本政府委員 供出に対しまする報奨物資といたしまして、衣料の配給その他を行つておるものでありますが、ただいまお話になりました通り、最近経済事情が急変をいたしまして、そのために多くの滯貨がありまする点につきましては、われわれといたしましてもまことに憂慮をいたしておるのであります。ことに今お話がありました二十四年度産米及びかんしよに対しまする報奨物資は、その数およそ原反にいたしまして七百万反、なおまた製品にいたしまして十一億円程度、余類にいたしまして全体で五十億円程度であろうかと思いまするが、実は今申しまするように、非常に情勢がかわつて参りましたので、一体この報奨物資がどれだけ個々の農家に配給をされておるかという問題につきましては、ただいま調査を進めておる次第であります。しかしながらいずれにいたしましても、ただいまお話がありました通り、相当のデツド・ストツクになつておるものがあるだろうということも想像されまするし、またこれに対する代金支拂いのために、非常に困難しておるという実情も、十分承知をいたしておるものであります。従いましてこの問題については、通産省ともいろいろ連絡をいたしておるのであります。 まず第一点といたしまして代金の支拂いの面であります。手形が次々とまわつて参るのでありますが、その手形を決済いたしまするときの資金の調達が、非常に困難であるわけであります。これに対しては緊急に何とか処置をしなければならぬわけでありますが、これはかような問題が起りましたために、一般金融界に及ぼしまする悪影響も考えなければなりませんので、公式にこれこれという措置をいたしまするまでには、かなりの時間もかかるかと思いますけれども、とりあえずこの実体に十分見きわめをつけて愼重に取扱つてもらうように、実は話合いを進めておるような次第であります。なおまたデツド・ストツクになつておりまするものについては、これを一応返品するという考え方があるのでありまするが、中には相当の値引きをしてもらえれば引取つてもいいし、また農家としてもほしいのだが実は高い値段で引取るわけにも行かない。すでに相当無税の品物も出まわつておりまするから、これらとも見合いまして、相当安ければ取れるというものもあるのでありまして、そこらを一体どれくらいの程度に押えるかというような問題について、今通産省ともいろいろ話合いをいたしておるのであります。 それからもう一つは差損の問題であります。かなり大きな損失を協同組合が負担しなければならないというような実情でありますので、この兼損金についても、何とか考慮してもらわなければならぬと思うのであります。これは協同組合等のお話では、国庫が負担すべきであるというような御主張もあるのであります。われわれといたしましても、すでに配給いたしました時期が十二月の末にかかつておりましたため、一月一日以後物品税なり取引高税が改正されたのでありまするが、こういうことになりますと、末端の現状としてはかなりむりな点もあろうかと思いますので、これらも含めまして、相当の値引きをしてもらうことにしたらどうかという点で、今通産省とも話合つておるのでありまするが、その値引きの額等につきましては、まだ最後的な決定を見ておらないのであります。しかしいずれにいたしましても、日本の農村を建直しまするためには、協同組合の健全な運営が、その根幹でありますることは申し上げるまでもないのでありまして、かような事態に立至りましたので、急速にわれわれといたしましても処置いたしたい。かように考えまして努力をいたしておる最中でございます。
○多田委員 前回の委員会で物調法に基く各種の需給調整規則に、民間団体を友誼機関その他の名目で取扱うということについて、次の委員会ではつきりした御見解をお述べになるというお話でございましたが、その点についてお伺いいたしたい。
○増岡政府委員 多田委員からの御質問に対して、私はこの前各種の個別的な法規、規則の中に、多田委員がおつしやつたやうな趣旨で、統制事業をやらすために統制の経済団体を指定するというやうなことが可能であるかもしらぬというようなことを申し上げたのでありますが、その後帰りまして研究をいたしました結果、やはり各需給調整規則というようなものに入れまするについても、法律の根拠がなければむずかしいということになりまして、私が申し上げたような方法で、団体を使うことはできないということになるわけであります。それで多田委員からこの前この問題についていろいろ御意見があつたのでありますが、元来戰後の物資需給調伊法による統制におきましては、戰争中いろいろな統制団体を使つてやりましたやり方が、どうもいわゆる経済民主化の点から見て適当ではないというような批判のもとに、統制はともかく政府自身である程度こまかい点までやるということにきめまして、その結果過渡的には御承知のように附則の第二項によつて、産業団体を使つて切りかえに当つたのでありますが、その後の状況は、相当こまかい点まで役所がやるという建前にかわりましたので、この前も御説明をいたしましたように、大体統制団体の指定ということはやめてしまつたかつこうになつておるのであります。商業の取引、いわゆる配給の取引につきましても、できるだけ統制的な配給ということを考えずに、いわゆる切符制をうまく運用することによつて取引をやつて、できるだけこの切符制もやめにして、自由な形にもどそうという考え方で進んで来ておるのであります。配給物資については、いろいろ御意見もあつたのでありますが、現在のところでは、相当大きな業者について、何らかの結合を認めまして、これに経済行為あるいは統制的な経済行為を行わすということは、どうもむずかしいのだということを考えなければならないのであります。
○多田委員 この前の考え方と非常にかわつて来ておられるようでありますが、非常に大きな業者の結合を認めるという点につきましては、事業者団体法その他で制約されておりますので、困難だということはわかりますけれども、小さな業者の結合体を実質的な統制業務でない、現実に配給物資を動かすために、必要な限度で統制的な業務にしない限度において承認させるという意味で、これらの団体を需給調整規則で指定するということは、法的にさしつかえないじやないかというように考えますけれども、その点いかがでございますか。
○増岡政府委員 小さな業者の場合につきましては、この前も申し上げましたように、中小企業等の協同組合法によつて、共同事業すなわち共同購入たり、共同販売等を行うことができるのでありますが、協同組合法で認められております規模以上の業種につきましては、これの団体をつくりまして、それの団体がある程度統制品に対して統制を行うというような事業を認めることは、やはり事業者団体法等によつて規正されるということになるだろうと思うのであります。たた配給物資についてどうもこの前から、いろいろお話を伺つたのでありますが、大体どういう事業に特に団体をつくつて行わなければならないかというような点が、まだほんとうによく理解できないのでありますが、事実上の問題として、たとえば組合をつくりまして、それが統制事業というような形でなくて、お互いの話合いというような形において、ある程度協同の利益を追求して行くというような形は何らか考えられるのではないかというような気もいたしますので、配給物資については、まつたくこれを事実上の問題として処理して行く方が適当ではないかというように考えます。
○森山委員 前会も物調法の改正の審議の際、統制を撤廃する場合の基準として、需給調整のほかに、その生産者、たとえば農産物である場合には、農家経済に及ぼす影響等も考慮せられて、統制を撤廃されておるという御方針を、安本の政務次官からお伺いしたわけでございます。その際、具体的に、たとえば大麻の統制撤廃のような場合についても、そういうことを考慮したのかということを御質問したところ、政務次官の方から、そういう点も考慮した。しかもそれを考慮に入れた上において、統制を撤廃したというお話でありました。しかし現実にはそういう点を考慮したと思えぬという点を私が申し上げましたところ、それは見解の、相違であるというように突つぱなされたのですが、しかしたとえば一例として申し上げますならば、大麻の生産農家が、その生産期に統制を撤廃されたために、非常な農家経済の混乱を巻き起しておる。大麻の束をながめて、腕を組んで非常に困つておるというのが、最近の農村の状況なのです。その事実は政務次官の御答弁いかんにかかわらず、嚴存すると思うのですが、そういう統制撤廃後に、たとえば季節的その他のいろいろの理由から、生産者である農村の場合においては、農家が非常に困るという問題に対して、統制撤廃後の事態をそのまま放置されるのか、それとも具体的に何らかの手を打たれようとするのかということを、ちようど農林政務次官もおいでのようですからお伺いしたい。
○坂本政府委員 ただいまの御質問でありますが、農産物につきまして、統制を存続するか、あるいは廃止するかという問題をいかにしてきめるかというお話でありますが、経済事情は非常に複雑でありまして、統制を存続いたしますことが、その業界にとつてプラスの場合もありましようし、あるいはまた、むしろ統制がない方が都合のいい場合もあらうかと思うのでありまして、これは個々の場合におきまして決定しなければならない問題でありまして、たくさんの品種もありまするし、一々については申し上げにくいと思うのであります。ただ私どもといたしましても、従来たとえば、かんしよの統制は、一応これを緩和して行くということになりますれば、その跡始末といたしましては、どうしても今まで長い間、戰時中から終戰後に至る今日まで、われわれが主食の中に入れていも類を増産させて来た。しかもこれの統制を緩和することによつて、農家経済に及ぼします影響を考えますならば、これは何とかして跡始末しなければならない。こういうようなことでありまして、もちろんこれは統制を存続するか、廃止するかという場合には、愼重な考慮が拂われなければならないと思いますが、これは今申しまする通り、その品物よりましていろいろと場合が異なろうかと思うのであります。しかしながらわれわれといたしましても、あまり大きな打撃がある、また目に見えてさような打撃を與えるということになるならば、これは統制の存続をかなり延ばして考えるということもあろうかと思うのでありまして、はなはだ抽象的でありまするが、品物によりましては、いろいろ手の打ち方も違つて来るのじやないかというように考えておるわけであります。
○森山委員 統制を撤廃する場合に、たとえば農家経済に及ぼす影響も十分考慮されてやつておられる。先般安本の政務次官はこれについて、それを考慮した上において統制を撤廃されたと言う。その跡始末についてはお伺いしなかつたのですが、今農林関係省の政務次官のお話を伺うと、考慮する場合もあり、考慮しない場合もある、その場合には跡始末については抽象論としてはお考えになるというお話なのですが、政務次官は多方面のことをお持ちになつておつて、なかなかこまかいことはおわかりにならないと思うのですが、私は具体的な一例として、大麻の場合は、統制撤廃における農家経済の立場が、あまり考慮されておらない。考慮されておらないという点は、安本の政務次官と見解を異にするのですが、そこで考慮されておらない結果、自由に放置された大麻耕作というものに対して、今度は具体的にどういう跡始末がなされておるか、考慮もしなければまた跡始末もしない。自由に放置するということになつて来ると、経済的な弱者であり、あるいは経済的に知識の少い農村が、経済的に強い立場にある、あるいは知識のよけいある農村を相手とする商業部門の人たちの餌食になるという傾向が非常に濃厚なんです。本日お答えを得られないといたしましても、次回の委員会において当該の問題について、具体的なお答えを事務当局からいただけるように御処置願いたいと思います。
○坂本政府委員 ただいま大麻の問題について御意見があつたのでありますが、この問題につきましては、実情をよく調査いたしまして、次の機会にでも御答えを申し上げたいと存じます。
○小野瀬委員長 ほかに御質疑はございませんか。——御質疑はないようでございますから、本案に対する質疑はこれにて終局いたしました。 —————————————
○小野瀬委員長 それでは引続を、内閣提出、第八二号、飲食営業臨時規整法の一部を改正する法律案を議題とし、政府当局より提案理由の説明を聽取いたします。農林政務次官坂本実君。
○坂本政府委員 ただいま議題と相なりました飲食営業臨時規整法の一部を改正する法律案につきまして提案理由を御説明申し上げます。 飲食営業臨時規整法は第五国会において議決を見、昭和二十四年五月法律第五十二号として公布施行せられ、その後同年十二月一部の改正をせられて今日に至つておりまするが、御承知の通り、本年五月一日または経済安定本部廃止の日のいずれか早い時に失効するものと規定されておりますが、本法を本年五月一日に失効させて飲食営業をただちに自由営業といたしますことは、現在の食糧特に主要食糧の需給事情及び米国の対日援助の関係から見て適当でないはかりでなく、食糧の統制されている現状のもとで、飲食営業者が営業するにあたつて違法行為のないことを期するゆえんでもないと認められますので、本法の有効期間を一年延長いたしたいと考えるのであります。なお経済安定本部設置法の一部改正により、経済安定本部は一応値久的機関として置かれることとなる見込みでありますので、本法の失効を経済安定本部の廃止につながらしめることは適当でないので、この際これも改めることといたしたいと考えるのであります。しかしながら主要食糧においても漸次需給事情が好転し、昨年十二月以降におきましては、いも類、でん粉等につきましては、すでに一部統制が緩和され、自由に販売することができ得ることとなりましたこと等を考えまして、将来食糧管理法及び同法に基く命令の規定により、一般に自由に販売することができることとなつた主要食糧及びこれを調理加工したものについては、飲食営業者は、その提供についての制限を解除されることといたしたいと考えるのであります。 以上、簡單でありますが、本法案を提案した理由でありまして、何とぞ愼重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを御願い申し上げます。
○小野瀬委員長 それでは引続き本案に対する質疑を行います。質疑は通告順にこれを許します。多田委員。
○多田委員 ただいま提案理由の御説明がございましたが、食糧管理法及び同法に基く命令の規定により、一般に自由に販売することができることとなつた主要食糧の内容を具体的に伺いたいと思います。
○坂本政府委員 御承知のように、昨年十二月一日、食糧管理法の施行令を改めまして、いも類及びその加工品の供出後の自由販売を一応許可いたしたのであります。従いまして市場には供出後自由販売になつたいも類及びその加工品が出まわつておるのであります。これらを対象といたしたものであります。
○多田委員 新聞によりますと、くず米を自由にするということがございましたが、くず米の点についてはどういうふうに考えておられますか。
○坂本政府委員 ただいまのところくず米の問題は、この中に入つておらないわけであります。
○多田委員 近い将来の見通しはいかがですか。
○坂本政府委員 ただいまのところこれを自由にいたしますることは、ちよつと困難ではなかろうかと考えます。
○多田委員 本法を施行しましてからの、本法に対する違反の件数及びその違反の内容について、おもなるものをお聞かせ願いたいと思います。
○坂本政府委員 ただいま調査をいたしておるのでありますが、次の機会に詳細御報告申し上げたいと存じます。
○多田委員 外食券食堂につきましては、他の営業と兼業させない方針で今日まで来ておると思いますが、地方では專業ということになりますと、非常に不便が生じ、かつ経済的に成立たたないという事例が相当多いと思います。これに対しまして知事の権限によつてさらに兼業させるその範囲を拡大させることが必要だと考えておりますが、そういつた御意見はございませんか。
○坂本政府委員 軽飲食店に限りましては、兼業を認めない方針でありまするが、その他のものにつきましては一応これを認める方針でございます。
○小野瀬委員長 それでは次に笹山委員。
○笹山委員 私はこの法案は経済安定本部が重要な関係を持つておる法案だと思うのですが、この法案が審議されるとたんに、安本は全部退席して、農林政務次官だけ残られたということは、何か今後農林省だけでこの法案を專管することになつたのであるか、その点をまずお聞きしておきたいと思います。
○坂本政府委員 ただいままでの経過から申しまするならば、経済安定本部がこれの指導権をとつておられたのでありますが、御承知のように、今日の飲食営業につきましては、食糧問題が最も大きな問題であるという観点からいたしまして、今後は農林省におきまして、これを主管する。かようなことにいたした次第でございます。
○笹山委員 この法案をさらに一箇年延長するということは、食糧の配給なりその他の統制が今後一箇年間も現行のままで継続されるということを前提にしてのお考えと思うのですが、けさの新聞によりますると、司令部方面から、食糧の供出なり、あるいは配給等につきまして、何か現在の行政措置、あるいは統制のやり方について、変更を命ずるような指示があつたように見えておるのでありますが、その指示の内容等をおさしつかえなかつたならば、この際明瞭にしておきたいと思います。そういう点について政務次官の方でわかつている範囲において御説明を願いたいと思います。
○坂本政府委員 ただいまのところ、正式に司令部の意向を何ら伺つておらないのであります。たまたまお係の方では、この問題について、いろいろのお考えもあるかのようでありますが、ただいまのところ、農林省が正式な指令を何もちようだいいたしておりません。
○笹山委員 けさの新聞には、相当具体的に、たとえば関税の問題等についても、将来一九五〇年までは食糧の輸入については、輸入関税を課せないようにといつたような、具体的な指示が出ているのでございますが、この点についても不確かなのでございますか。
○坂本政府委員 さような具体的な問題につきましては、先ほど申しましたように、何ら正式の交渉を受けておりません。
○笹山委員 ああいつた記事は、今のところ司令部から指示するようなことはない、従つて政府としては現在の配給統制を、そのまま今後継続するという前提の見通しを、はつきり抱いてのこの案の趣旨と思いますが、その通り考えて、われわれは進んでよろしいか。その途中において変更等は絶対ないのでありますか、そういう点について御見解を伺いたいと思います。
○坂本政府委員 ただいまわれわれの考えておりまする、国内産食糧の集荷の方針なり、あるいはまたその絶対量の不足に対する食糧の輸入につきましては、大体既定の方針をもつて進みたいと考えているのでありますが、よく問題になりまする雑穀の問題等につきましては、いろいろ今後勢の変化もあろうかと思うのであります。いろいろ各種各様のものがございますが、これらのものはある時期が来れば、やはり相当整備をするとか、あるいはまた供出後の自由販売を認めるとかいうようなことは、あろうかと思うのでありますが、ただいまそれらの点につきまして、はつきりした考えを持つておりません。
○笹山委員 これは議事の進め方の問題についてでございますが、委員長にお伺いしたいと思います。この前の臨時物資需給調整法の一部改正につきまして、経済安定本部の関係との関連において、経済安定本部が将来恒久的なものになるということについて、やはり関連性が相当深いと思います。従いまして経済安定本部を恒久的な機関にすることがいいか悪いか、そういつた審議もやはり同時になされなければ、かような議案のような改正をもつていいか悪いかという問題も、はつきりして来ないのではないかと思います。もしこの法案が通つて、今後経済安定本部が恒久機関としては承認されないというふうになりました場合においては、一旦通過したところのこの法律を、改正するというような必要も生じて来るでしようし、やはりこれは経済安定本部の設置法の改正と同時に、あるいは並行的に、御審議をせひお願いしたいと思います。委員長のお考えはいかがでございますか。
○小野瀬委員長 この前、多分森山委員からの御意見と思いますが、本法案は経済安定本部の設置法案と並行して審議を進める方がいいぢやないか、という御意見でございましたが、私としましては、その際は切離して考えてやつてもさしつかえない、かようにお答えしたのでございます。 再び笹山委員から同じような御発言がありますが、大体初めは、設置法案は当委員会にかかる予定でございましたが、内閣委員会の方にかかる予定になつておりますので、いかようになるか、私どもの方ではわかりませんが、大体において値久官庁として存続するということが、予想できるように存じておりますので、別に切離して進めて行つてもさしつかえないと考えております。
○笹山委員 きようはこれで終ります。
○小野瀬委員長 それではこの際お諮りいたします。 本案について、議員畠山鶴吉君から委員外発言を求められております。これを許すに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小野瀬委員長 それでは畠山鶴吉君に発言を許します。
○畠山鶴吉君 私は委員外としてお伺ひしたいのでありますが、飲食営業臨時規整法の改正につきましては、しばしぱ伺つているのであります。昨年の第五国会におきまして、一年間延長をいたしまして、その結果におきましては、業者が非常に困つている。非常な損害をこうむつているのであります。この点を一点お伺いしたいことと、今後国際ホテルあるいは観光ホテルに関して、食糧問題についての取扱い方の見通しについてお伺いしたい。それから現在の旅館を一つの例にいたしましても、ここに現わしてあります通り、日本全国には三万四千四百七十五軒あります。この業者の今後の営業方針について、本日の議題となつておりますところの自由販売をするという項目でありますが、調理加工したものについては、飲食営業者はその提供については制限を解除されることにいたしたいと考えると書いてありますが、この前の規整法の改正のときも、かような文面があつて、業者は非常に緩和されにおいては、主食券を持つて来ない者には食事を上げてはいけないということで、そのために業者は主食券を持つて来る人がないために、全部これを購入しております。現在の三万四千四百七十五軒、一軒の旅館に一日五人とまるといたしますと、一日に十七万二千三百七十五人という厖大な数字になります。これを一箇月にいたしますと、五百何万という数になります。これは一つの例でありますが、これを現在の食券を一枚十円で買うといたしますと、五千万円という空な金々業者は拂つている。何のためにこういう方法をしなければならないか。これは現在では実際問題において、食券を持つて来る人はほとんどないといつていいくらいである。今度の改正において、この調理加工したものを飲食業者が提供するということは、どういう程度のことを意味しているのか、私はこの三点について御当局の御意見々承りたいと存じます。
○坂本政府委員 この飲食営業臨時規整法についていろいろ業者の方々が苦痛にされております点がかなりあろうかと存じますので、この点につきましては畠山議員からお述べになつた通りであろうと思うのであります。従いまして、私たちといたしましては、事情の許す限りこれを自由にすることがよろしいと思うのでありますが、ただいま提案理由にも申し述べた通り、食糧事情がまだその段階にまで至つておりませんので、はなはだきゆうくつな法律でありますが、これをなお存続しなければならないという事情にあるのであります。しかしながら第六国会におきましては、副食券をやめることにいたしたのでありまして、これはみそ、しようゆその他のものがいくらか緩和いたして来ましたのでとりあえず副食券はやめよう、こういうことにいたしたのであります。それから外食券についての御意見でありますが、実はこれを直接利用する者にとりましては、なかなかめんどうが多かろうと思うのでありますが、この外食券は、御承知のように、食管法におきます割当配給の規則の中から、特にこの点を便法として外食券を認めることにいたしたのでありまして、この問題も今後の食糧事情によりましては、緩和する道もあろうかと思いまするが、ただいまのところでは一応やはり外食券制度をもつてやつて行くということ以外にはなかろうかと思うのであります。なおただいま提案理由にも述べましたが、今後におきまする事態の変化によりましては、十分一つ御意見の点は考慮いたして、逐次改良をいたしたいと考えている次第であります。
○畠山鶴吉君 ここに調理加工したものの提供については制限を解除するとありますが、この点はどういうことを意味しているのか伺いたい。
○坂本政府委員 ここに申します主要食糧及びこれを調理加工したものということは、いも類の問題を指しているのであります。米や麦その他につきましては、まだはずれてはおらないのであります。
○畠山鶴吉君 自由販売という文字がはつきりしておらないのでどうも商売土取扱いに苦しむことが多いと思いますから、もう少しはつきりした説明をお聞かせ願いたいと思います。現在の主食券は一体どのくらい主食券として取扱い官署へ集つているか。この数がもしおわかりでしたら、ちよつと聞かしていただきたいと思います。
○坂本政府委員 食糧管理法の第二條を御覧をいただきますと、「本法ニ於テ重要食糧トハ米穀、大麦、裸麦、小麦、甘藷(其ノ加工品タル食糧ニシテ農林大臣ノ指定スルモノヲ否ム以下同ジ)、馬鈴薯(其ノ加工品タル食糧ニシテ農林大臣ノ指定スルモノヲ含ム以下同ジ)、雑穀其ノ他政令ヲ以テ定ムル食糧ヲ謂フ」こうなつております。この中で十二月一日にこの食管法の施行規則を改正して、このうちのかんしよとばれいしよの供出後の自由販売を認めましたので、その分について、今回これを自由に扱つてよろしいことにした、こういう意味であります。
○畠山鶴吉君 ただいま伺いました主食券の数がどのくらい飲食業者から集まつておるかということは、おわかりにならないでしようか。
○坂本政府委員 外食券の数につきましては、府県知事が監理をいたしておりますので、私どもの手元ではその発行数がどれだけあるかということは、ちよつとお答えをいたしかねるのであります。
○畠山鶴吉君 私はこれをあえてお伺いするのではありませんけれども、業者は何万枚という外食券を一々紙へはりまして、丁寧にして、毎日々々調べられてこれを主務官庁に届けるのですが、この届ける手数も、持つて行くのがたいへんなものです。これを紙くずにしたら、莫大な紙くずができるのではないが、同時に外食券を買い集める業者の苦心と苦労というものは莫大なものであります。こういう無意味なことをあまりいつまでも継続することは、私は希望いたしません。同時に在来のように、米を持つて来たらそれを加工して出すぐらいの恩典をせひ與えていたたきたいということを私は希望を申し上げます。第六国会までは、米を持参しで来れば、たいて出してやつてもよかつたのですが、現在は持つて来たものをたいてやることも何もできない。ただ空の外食券を持つて来たという形によつて、お客さんを取扱うということは、はなはだ矛盾してはいないかということを申し上げたいのであります。
○坂本政府委員 外食券の利用につきまして、実際消費される方々の御不便はよくわかるのであります。何とかこれにかわるべきもつとよい方法がありますならば考えたいと思いますが、ただいまのところ、この方法が一番よいのではないか、こういうことで実は採用をいたしておるのであります。 それからもう一点の現物を持つて来て、これを調理し加工することはどうかという御意見でありますが、このいわゆる委託加工を認めますと、それがあまりに高度に利用されまして、結局取締りができなくなつて来るということでありまして、この飲食営業臨時規整法の第五條におきましては特にこの点は「飲食営業を営む者は、消費者の委託を受けて、その持参する飲食物の調理加工をしてはならない。」というふうに規定をいたしたのでありまして、この点ひとつ御了承を願いたいと存じます。
○畠山鶴吉君 最後に一言お願いしたいのは、ただいま政務次官のお答えもごもつともな点がありますけれども、実際の業者の立場と一致していないということをお考えくださいまして、今後改正する場合には必ずその実際の問題に近いような方法で、この法律案をきめていたたきたいことをお願いすると同時に、関係常任委員の方に特にお願いを申し上げて、私の質問を終ります。
○小野瀬委員長 それでは本案に対する質疑は本日はこの程度にいたします。 —————————————
○小野瀬委員長 引続き公共事業及び経済復興に関する問題を議題として、質疑を許します。志田義信君。
○志田委員 公共事業の二十五年度の予算のうち、特に農業関係のことについてお尋ね申し上げますが、今度の公共事業費は昨年二十四年度よりは大分増額になつておりますから、たいへんけつこうだと思うのでありますけれども、小規模の土地改良あるいは灌漑用水というものに対しては、どんなふうに御計画なさつておりますか、ちよつとお尋ねいたします。
○白石説明員 小規模の土地改良につきましては、特に公的色彩の強い、たとえば農道だとか、それから耕地整理というようなものにつきましては、数億の予算を計上いたしまして、その他の土地改良事業につきましては、融資をもつてこれを実施するということで、予算には計上せられておりません。
○志田委員 たとえば、土地改良については融資をもつて処置なされるというお話でありますが、その融資というのは見返り資金、その他の融資という意味でありますか。もし見返り資金でなされるといたしますならば、その内容を承りたい。
○白石説明員 見返り資金におきまして、当初四十億ほど融資をするということで計画されておつたのでありますが、最近におきましては、その数字が幾らかかわつているのではないかと存じておりますが、私それに直接々ツチしておりませんので、これ以上のことを御説明できない状態であります。
○志田委員 今の御説明によりますと、土地改良のうち農道のごときものにそういうものをやるというお話で、ありましたが、農道だけでありますか。それとも耕地整理というようなものに対しましても、この融資、見返り資金等を考えておられるのでありますか。
○白石説明員 農道、耕地整理等につきましては、公共事業の予算の中から支出をするという計画をしております。
○志田委員 ただいま、その予算の中から支出をするというお話でありましたが、それはこういう公共性のあるものに対しては、補助するということじやないかと思いますが、補助、助成をするということでありましたならば、どの程度のことを計上せられておりますか、ちよつとお知らせ願いたいと思います。
○白石説明員 御質問の通り補助、助成をするという意味でありまして内地におきましては耕地整理につきまして四十八地区程度のものを補助するというように計画されております。
○志田委員 予算の面で、その点を補助するという金額も出ているようであります。そこで、これは開拓の方の事業になると思うのでありますが、すでに計画実施されているもので、いまだ中途になつているものがあります。たとえば二十三年度、二十四年度、あるいは二十二年度の分も残つているものがあると思いますが、そういうものに対しましては事業の完成をどういうように企図せられるつもりでありますか、お伺いしたい。
○白石説明員 御質問の趣旨は、耕地整理関係について、すでに計画せられているものについてどうするかという御質問かと思います。そういうものにつきましては引続き補助をするという計画で、四十八地区計上しているわけであります。
○志田委員 そうすると、新しい計画は全然それには入つておりませんか。
○白石説明員 この点は、実はちよつとはつきりしないのであります。
○志田委員 私はその点は機会のあるときに、四十八地区以外に新規の計画として何か考えておられる点がありましたならば、ぜひお知らせ願いたいと思うのであります。 それから、ちよつとこの点もあわせてお伺いしだいと思います。土地改良の点でありますが、御承知の通り土地改良は、これも昨年、二十四年度よりは今年、二十五年度の方が、三十三億ばかりになつておりますから、三割以上増されているようでありますが、これの灌漑排水事業の方で、受益面積をどの程度お考えになつているか、どの地区はどの程度のものかどいうことをお知らせ願いたいと思います。
○白石説明員 灌漑排水事業でありますが、これにつきましては御承知のように、受益面積三千町歩以上のものにつきまして、直轄事業といたしまして実施いたしておりますが、詳細の数字が今ちよつと手元にございませんので、後ほど書類をもつてお届けしたいと思います。
○志田委員 数字の点がわからないということになりますと、私の質問もたいへん戸惑いするようなことになるのでありますが、それでは数字の説明のあまりいらないような御質問を先に申し上げます。一般公共事業費のうち、農村関係に特に今年度出て行くものの内容をお知らせ願いたいと思います。
○白石説明員 農業関係の予算といたしましては、第一が開拓事業費、第二が土地改良関係の事業費、第三が災害復旧関係の事業費、大体三つに大別できるかと考えております。その数字はお手元に配付しておりますように、土地改良関係が三十三億ばかり、開拓事業関係が五十一億ばかり、災害復旧関係が七十二億、かようになつているわけであります。
○志田委員 それだけでしようか。たとえば農業施設の災害復旧のようなことについてはどうですか。
○白石説明員 農業施設の災害復旧が七十二億計上されているわけであります。
○志田委員 この農業関係の災害復旧というのは、災害復旧につきまして七十二億計上されているというのでありますが、これは過年度分において予定された災害に対しましては、どんなふうなことになつておりますか。
○白石説明員 これは二十四年度までに発生いたしました過年度分の災害に対する復旧費であります。
○志田委員 それが七十二億なんでございますか。
○白石説明員 さようであります。
○志田委員 それは何か数字の誤りがございませんでしようか。
○白石説明員 いや、七十二億であります。
○志田委員 過年度分の災害に予定せられた分が七十二億でありますか。
○白石説明員 さようであります。
○志田委員 そうすれば公共事業費九百七十億の中に、災害復旧費が四百七十億ありますが、その四百七十億の災害復旧費の中に、どのくらいの過年度災害があるのでありますか。
○白石説明員 四百七十億のうち、百億が二十五年度分でありまして、過年度の分が三百七十億であります。
○志田委員 それからいま一つお尋ね申し上げますが、農村の文教施設の関係でありますけれども、農村の学校の復旧の問題であります。この学校の問題は、御承知の通りただいまいろいろな施設を行わなければならぬことになつておりますが、運動場についてはどんなふうにお考えになつているか、お尋ね申し上げます。
○白石説明員 学校施設といたしましては、建築関係のみを考えているのでありまして、土地の問題は、公共事業費につきましては考えておりません。
○志田委員 私の今申し上げたのは、運動場の建築の問題をお尋ねしたのであります。従いまして、寒冷地方面における屋内運動場の建築は、その公共事業費の中でお建てになるだろうと思いますが、いかがでございますか。
○白石説明員 寒冷地等の学校の屋内運動場は建築する予定であります。
○志田委員 そういう場合に、これはやはり学校の災害復旧という関係で予算をおとりになつているのですか、どうでございますか。
○白石説明員 今まで屋内運動等がないために、施設が不足している。こういうものにつきましては、文教施設費の五十五億から支出して建てる予定になつております。
○志田委員 そうしますと、寒冷地帶、ことに東北方面における、教室と同じ程度の性質を持つている屋内運動場も、全部建つということにならうかと思うのでありますが、これに対しましては、やはり〇・七に満たない学校に対しましても、あるいは中学校に対しましても、その点は同率に行われるということになりますか、どうですか。お尋ねいたします。
○白石説明員 六・三制問題につきましては、児童一人当り〇・七坪に達しないところに対しましては、〇・七坪に達するまで建築する。それから東北地方等の寒冷地につきましては、そのほかに屋内運動場をつくる。こういう計画になつております。
○志田委員 中学校における基準面積の引上げという点につきましては、各地から盛んにわれわれは、請願ないし陳情を受けているのでありますが、それに対していかがになつておりましようか。
○白石説明員 すべて〇・七坪に達するまで建築するという予算を計上してございます。
○志田委員 そうしますと今後どの程度、たとえば二十四年度までに復旧するものは、それはわかりますが、二十四年度以後、公立学校の戰災復旧というような面におきまして、二十五年度ではどの程度のことをお考えになつておりますか。二十四年度はわかつておりますが、特に二十五年度はどの程度にお考えになつておりますか。お尋ね申し上げます。
○白石説明員 六・三制につきましては、二十四年の四月現在で全国の調査をいたしまして、そうしてその当時において〇・七坪までに達しないものは、すべてこれを〇・七坪まで引上げるために、幾らいるかという算定をいたしまして所要の予算を計上しております。
○志田委員 その予算は十三億でありますか。
○白石説明員 五十五億の中に四十五億と、それから二十四年度に成立いたしました追加予算において十五億、合せまして、六十億ということになります。
○志田委員 それは二十五年度の公立学校の災害復旧費が六十億でありますか。
○白石説明員 一般公共事業費の中の文教施設費五十五億の中に四十五億計上されております。
○志田委員 それで大体私もわかりますが、開墾の方でちよつとお尋ね申し上げたいのであります。開墾事業に対しましては、二十五年度新規入植は、どういうふうにお考えになつておりますか。
○白石説明員 一万戸分を計上しております。
○志田委員 一万戸とすると、二十四年度の十四万戸と合せて十五万戸ということになりますが、これに対する開墾事業補助というものは、どの程度にお考えになつておりますか。また入植施設の費用はどの程度お考えになつておりますか。
○白石説明員 開墾作業補助は、内地分といたしまして、九億一千六百四十六万六千円ほど、計上されております。それから入植施設費の補助は、四億三千五百七十五万円、それから北海道分といたしまして、開墾作業の補助費が五億一千七百六十九万三千円、それから入植施設費が一億六千九百万円、さようになつております。
○志田委員 東北六県に対する入植はどの程度でございますか。
○白石説明員 東北の分としてわけてございませんので、今数字は……
○志田委員 それではまあ、あらましの数字はそこらあたりでけつこうでありますが、それから公共事業中、失業者の吸收率の測定がこの表にあるようでありますが、詳細なものがここに載つてないように思いますが、どの程度になつておりますか。
○白石説明員 これははつきわした計算は、なかなか困難であるのでありますが、九百七十億の予算によりまして、專業費を算定いたしますと、地方負担分がありますので、千三百億以上の事業ができる。かようになるわけであります。そうしますと、労務費を大体半分と見まして、六百五十億程度の労務費が支出せられる。かようになるわけでありますので、一人平均賃金を年六万五千円程度と見れば、百万人となりますし、七万円程度と見れば、九十万人程度となる。大体九十万人程度は吸收できるものと考えております。
○志田委員 九十万人の吸收というのは、年間ですか。
○白石説明員 実人員として九十万人程度になると、一応算定しているわけであります。
○志田委員 そうしますと、今度の公共事業の予算のわくで、大体そのくらいは実人員として吸收できるというように解して、いいんですか。
○白石説明員 さようであります。
○志田委員 ただいまここに私は、電報をいろいろともらつているのでありますが、国土開発問題が、今非常に全国で問題になつております。そこでお尋ね申し上げますが、日本の狭められた領土と、過剩な人口において、今後日本が経済の安定を来し、さらに貿易の黒字によつて、民生の向上をはかろうとするためには、どうしても国土開発が重要な問題となると思うのでありますけれども、国土開発の計画樹立の面において、公共事業の持つ役割は、非常に大きいと思います。それに対してのお考えをどんなふうに持つておられるか、お漏らし願えればありがたいと思います。その点は保留いたしますが、大臣が来るまでの間、もう一つお尋ね申し上げたいのですが、先ほど大体のお含みをお漏らし願つたように思いますが、小規模の土地改良の、補助の対象とできないようなものに対しましては、特別の金融措置によつてやる。その金融措置とは見返り資金であるというお話でありましたが、土地改良以外に農業関係で、特に農業の公共事業費目の中において、何か見返り資金で出そうとするような御計画があるかどうか、お尋ね申し上げます。
○白石説明員 これは私が所管いたしておりませんので、ちよつと間違いがあると思いますが、農林、水産関係といたしまして、最近の数字は三十五億五千万円ほど、予定されているように聞いております。
○志田委員 三十五億五千万円というのは農業関係全部での金額じやないかと思いますが、その中でどういうふうになつておるか、お聞きしたいのであります。
○白石説明員 これは私ちよつとはつきりわかりませんので、財政金融所轄庁の方から……
○志田委員 政務次官が突然お見えになつたようでありますから、特にただいま留保いたしました国土開発の点についてお尋ね申し上げます。われわれはここ何日の間に、全国各地から国土開発の急務を打電されておりまして、本国会におきましても、昨日の建設委員会におきまして、増川官房長官は、国土開発法を今議会に提案され、その立法化をはかるということを言明しておられまするが、この国土開発に当りまして、一、二お尋ね申し上げたいと思います。先日安本の方から国土開発審議会の問題と、国土開発法の安本の要綱案を私は受領いたしましたが、その中に国土開発審議会が内閣総理大臣に答申いたしました国土開発法の機構といたしまして、内閣に総理大臣のもとにその主管事項として置くということが答申されているのでありますけれども、安本当局よりわれわれの方に昨日非公式に御回付いただきました書類の中には、経済安定本部総裁のもとにこれを置くというふうになつておりますが、その点についての御所見を承りたいと思います。
○西村(久)政府委員 国土総合開発法に基きます機構の問題につきまして、ただいま審議会を安定本部に置くか、内閣に置くか、両方の意見があるが、いずれが正しいのであるかというお尋ねの趣意かと拜聽いたします。安定本部の考え方といたしましては、当然国土開発事業をやります関係は安定本部で総合計画を造成する仕事をやらなければなりません関係上、事務局を安定本部に置き、同時に審議会も安定本部に設置いたしまして、国土開発に万支障なき機関にいたしたい、かような考え方を持つているのであります。
○志田委員 審議会を安定本部に置いて、事務局をまた安定本部に置くというお話でありますが、審議会を経済安定本部に置くということでありまするならば、現在の経済安定本部設置法に基きまして、これに関する審議会の設置が可能であると私は思つておりますが、この点についてはいかがてございますか。特に新たに国土開発法のような別の法律を制定しないでも、現行の設置法において私はできるのではないかと思いますが、いかがでありますか。
○西村(久)政府委員 現在内閣にあります総合国土開発審議会は、今度立法化されます国土開発法に基きます審議会と趣を異にする審議会になると思うのであります。従いましてその法が立法されまして成立いたしますれば、法の精神に基きます審議会を設置しなければならないものと、私は解利いたします。
○志田委員 従来経済安定本部には、国土開発に必要な機関といたしまして、国土計画審議会があつたと私は思います。しかしそういう審話会のようなものでなく、新しい必要に応じて今度国土開発審議会を横成し、その基本法としての国土開発法を政府は近く国会に提案するというのでありますが、そういう場合にあたりまして、国土総合開発の計画のうち、国の計画と地方の計画とを調整するというところに重点を置くのが、今後日本に要請される国土開発審議会なのであるか、あるいは従来通り安本におきまして識者に諮問するというのが、今度の審議会の構想になるのであるか、その点をお尋ね申し上げたいと思います。
○西村(久)政府委員 今回考えております国土開発法に基きます関係の機構は、地方には府県單位の地方総合開先と申しますか、機関があり、その機関により関係の主務省に、河川、あるいは道路というものは建設省に関係がありますが、その関係の各省大臣の方へその案が出まして、そうして各省関係の大臣の方から安定本部の方へ意見が出て参りまして、その意見を調整いたしまして、適当なる計画を立つて国土の開発を進めて行きたい、かような構想になるものと御了承おきを願いとうございます。
○志田委員 つまりそういう国土開発に必要なる中央計画機関をつくりたいということだろうと思うのでありますが、従来とも中央の計画機関としては、国土開発の面からは、河川の総合的な利用とか、あるいは治水の面からいたしましても、経済安定本部はかりでなく、建設省の河川局や通産省の資源庁、あるいは農林省の農地局計画部というようなものがあり、さらに林野庁のようなものまで、これらの分野にまたがつて担当して来たのであります。また、今次官が言われる地方の計画の問題につきましても、ある特定の地域、地域総合の計画を取上げるような部局といたしまして、経済安定本部の中に経済復興計画室あるいは資源調査会、建設交通局開発課、あるいは建設省の管理局企画課等が十分あるのでありまして、これらの機構があつても、なおかつ審議機関ないしは計画機関を必要とするということでありますれば、これらの従来あつた計画機関というものは、機構の上において何らか不備が指摘されておるがために、新しい審議機関を必要とするのだと了承するのでありますが、これに対する次官のお考えをお伺い申し上げます。
○西村(久)政府委員 御意見の点につきましては、不便なきにしもあらずでありまして不便も多少あるのでありますから、今回考えておる事柄はこれを民主的にし向けたい、かような方針のもとに地方の意向を尊重するという趣意のもとに、この法律案を立法しつつあるわけでございます。
○志田委員 地方の意見を尊重して立法作案するために、今度審議会を必要とするというお話でありまして、私もまつたく同感でありますと同時に、どうぞそういう方向に向つてりつぱな審議機関なり、計画機関なりが中央において統一されることを望むのでありますけれども、そういう場合になつて来ますれば、なおさらのこと私は経済安定本部総裁のもとに、その審議機関を置くよりも、内閣総理大臣のもとに置いた方が公正にして妥当な審議が行われると思いますが、この点につきまして政務次官の御所見を承りたいと思います。
○西村(久)政府委員 お考えは一通りごもつとものように伺われますけれども、現在安定本部に各種の機関がありまして、あらゆる資料を実は持つておるわけでございます。屋上屋を避けるために、審議会も安定本部に設置することがしかるべきものであろう、こういう考え方であるのでございます。
○志田委員 先ほど料理飲食店の法案が出たときにおきましても、野党の委員から、本法案は経済安定本部の設置法が論議せられる場合に、これと並行してやつたらどうかというお話がありました。私は経済安定本部が臨時的な機関であるという点にこだわるものではありませんけれども、少くとも従来の経済安定本部が根本的に換骨奪胎いたしまして、将来わが国の企画官庁になるという情熱をもつて、今後進まなければならないのでありまして、そういう場合におきましては、国土開発に関する所要の事務は、もちろん経済安定本部においておとりくださることが、機構を一番善用するという意味において、私は賛成であります。しかしながら総理大臣のもとに置くということが、屋上屋であるという考え方に私たちは賛成いたしません。なせかならば、ややもしますれば、公共事業とかあるいはその他の総合開発事業というものは、従来は中央集権的になつておりまして、そのために東北方面は政治力が弱いというような点から、非常な犠牲をしいられて、今日未開発地域というものは、東北に特に多いのであります。そういう点から考えましても、総合開発を行うにあたりましては、その審議機関の所轄は総理大臣のもとに置きまして——経済安定本部総裁と総理大臣とはダブル・キャラクターでありますから、このダブル・キヤラクターを利用いたしまして、経済安定本部が総理大臣のもとにおける審議会の運営をやつて行くということの方が、先ほど申し上げました中央計画機関の各省にわたる点との摩擦抗争をさける意味からいたしましても、私はぜひともこれは総理大臣のもとに置いた方がいいと思つておるのであります。それについての次官の御所見を承りたいと思います。
○西村(久)政府委員 先ほど申し上げました通りに、私は安定本部に置くべきものであるという考えを持つておるのでありますから、あなたの御意見は御意見として、十分尊重して拜聽することにいたします。
○志田委員 全国各府県から近日来われわれ国会議員に対しまして、国土開発に関する要請が電報で参つておりますが、安定本部政務次官は経済安定本部の総職のもとに置かなければ、この国土開発の重要なる役目を果すことができないという観点に立つて、特に総理大臣のもとに置くことを反対されるのであるか、あるいは経済安定本部の今後行く方向として、そういう仕事をやりたいという意味において、特に経済安定本部総裁の直轄下にこの機関を置きたいというのであるか、お尋ね申し上げます。
○西村(久)政府委員 後段のような意味合いで仕事をやつて行きたいというために、私は意見を申し述べておるのでございます。
○志田委員 たいへんよくわかりましたが、特に全国の総合開発を摩擦がなく、しかも民主的に地方分権的に、地方の自主的にこれを行おうとするお考えのもとに、ぜひともこの国土開発法が今国会を通過するように、われわれは努力いたしたいと思つておるのであります。 そこで具体的な問題を一つお尋ね申し上げますが、昨今経済安定本部は全国の主要な経済安定局に対しましては、総合国土開先に必要な資料を流しておるのでありますが、この資料に基いて機構の法制化を急いでおる経済安定局があり、その安定局長がこれらの機構の会長になつて建設省から出ておる建設局長あるいは、通産省から出ておる通産局長を副会長にして爾余の関係各知事を委員にして、この構成を進めている県もありますが、これに対するお考えはいかがでございますか。かような構成の仕方が、今後国土開発をやる上において、妥当と思つておられるかどうか、お尋ね申し上げます。
○西村(久)政府委員 実は考え方といたしまして、出先機関と申しますか、地方行政庁の長または府県知事というような名義のもとに法案を考えておるのであります。双方互いに話合いをして、地方の総合計画を取りまとめさせることが妥当であろう。こういうふうな考え方のもとに、そういう運び方をしておるものだと御了承おきを願います。
○志田委員 仕事の運営をうまくするために、そういう運び方をしておるのじやないかというような次官の御答弁のようでありますが、もし仕事の運営を円滑にするために特にそういう機構をつくるというのでありますならば、この世の中でありますから地方の各府県の知事をその会長にいたしまして、それに経済安定局長なり、あるいは建設局長なり、通産局長のそれぞれの分野における資料を提供して、意見を求めるというような仕組みにした方が、地方の国土開発のために、地方計画の遂行のために、感情的にまた仕事の運営の点から行きましても、妥当ではないかと思いますけれども、いかがでございましよう。
○西村(久)政府委員 御意見ごもつともと思いますので、今後そういうふうな線に是正して行くように努めたいと思います。
○志田委員 特に今の御発言を私は電視いたします。 そこで東北地方におきましても仙台、あるいは中国地方におきましても、そういう機会をつくりつつあるやの報告が参つておりますから、こういう中央の親心を知らない地方出先機関、特に経済安定局長等のこうした行き過ぎな行為に対しましては、至急何らかの方法をもつてその是正を当局は通達してくださるようにお願いして、私の質問を打切ります。
○小野瀬委員長 それでは大臣が来られるまで順序が違いますが、高倉委員に発言を許します。
○高倉委員 アルコール工場の問題に対してお伺いしたいと思うのでありますが、新聞その他の情報によりますと、現在全国に十三箇所あるところのアルコール工場を経営しておられるのでありますが、その十三の工場を全部この際いろいろの事情のもとに、民間に拂い下げるというように聞いておるのであります。これはすでに閣議で決定いたし、従つて早急にこれを拂い下げて民営に移すというような話があるのでありますか、さようなことになつておるのかどうかをお尋ねいたします。
○長村政府委員 お答えいたします。ただいま御指摘の通りに、現在国営工場は十三全国にあるわけであります。これを民間に拂い下げる問題につきましては、今日のアルコールの需要関係その他から見まして、必ずしも十三の工場全部を従前通り政府が一つ残らず持つていなければならないとも存じていないわけでございます。さればと申しまして、十三の工場を全部拂い下げるというような方針はきまつておりません。閣議決定等はまだ何もございません。
○高倉委員 それならばわかりましたが、その中で北海道に北見、帶広の二工場があるのであります。これはばれいしよを原料としてやつておりますが、このばれいしよの価格の面からみまして、原單位が非常に高くなります。従つてこの二つは、まず第一に拂い下げるとかいうようなことで、すでに政府におかれましてはこれが評価の調査に数回行かれたというお話を聞いておるのでありますが、かように調査が進められておるかどうか。
○長村政府委員 北海道にございます二つの工場につきましても、先ほど申しました、一般的な考えのもとに拂い下げをすべきであるかどうかを、ただいま検討しておるわけでございます。しかしこれを特にほかと区別いたしまして、これだけを拂い下げるために特別な調査をするというようなことはいたしておりません。ただ一つの一般的な問題として、各工場ともいろいろ調べております。やはりその一環として北海道についても調査をいたしておるわけであります。
○高倉委員 ところがこの北海道の二工場を別々に拂い下げるのではなく、北見と帶広を一つにして拂い下げしなければ経営が成立つて行かない。これについてはアルコールばかりでもいけないので、これに合成酒の釀造権をつける。従つてこの問題はすでに拂い下げに決定をしておつて、その拂い下げるべき会社も現在設立しつつあるということを聞いておるのでありまして、これは通産省においても大蔵省においても了解を得ておる、こういう話があるのでありますが、これは絶対にそういうような了解があるのであるかないのであるか、それをお伺いいたしたい。
○長村政府委員 北海道の工場につきまして、いろいろと希望も出ておると思いますけれども、通産省といたしましてあの二工場を拂い下げるという了解ないしは内示と申しますか、これはいたしたことはございません。
○高倉委員 どうもたいへん、ふにおちない点があるのでありますが、この拂い下げをする問題はまだはつきりいたしていないと言われますが、話に聞きますと現在のアルコールの生産から見て、またいわゆる需給関係からいたしまして、現在のアルコール工場ではアルコールをこしらえても引合わない。どうしても原料高であるからして、原料を安く買わなければ引合わないということを聞いておるのでありますが、これらに対して現在十三工場は赤字になつておるか、あるいは黒字のところもあるか、これをお伺いいたしたい。
○長村政府委員 今日の官営のアルコール製造事業は、先ほど申し上げましたように十三の工場を全国に持ちまして、その十三の工場を総合的に経営いたしまして、採算をとつておるわけであります。従いましてこれを各個の工場別に見ますならば、原料関係その他から見まして、今日の拂下価格を前提といたしますならば、赤字になるという工場もところによつてはございます。また黒字になるというところもあるわけでございます。これらを全部総括いたしまして、十三の工場を一括したものとしまして、ひとつの官営企業を経営している。かような状態になつております。
○高倉委員 そうしますと、いわゆるプール計算によつて現在のアルコールの工場が運転されているというお話でありますが、アルコールを一キロ生産するに大体十万円以下、すなわち七、八万円程度でないといけない。こういうような話を承つておるのでありまするが、現在のばれいしよあるいはかんしよを原料として製造しておられるのでありますが、この原料を引合う範囲にまで買つて、そうしてアルコールを製造されるということになりますれば、どの程度にお買いになつたならば、生産が引合うか。今日のばれいしよ及びかんしようの価格は相当高い。これは主食としての取扱いでありまして、工業用としての取扱いでないために、相当高い価格になつておるのでありますが、現在いも類はすべて統制が撤廃されまして、自由販売のような形になつておるのでありますが、どの程度にお買いになつたならば、引合うかという点をおわかりになりましたならば、お伺いいたしたいと思います。
○長村政府委員 現在のアルコールの売渡し価格はおおむね九万一千円でございます。九万一千円ということにいたしますると、工場原価といたしましてはほぼ八万二千円程度のものでないと引合わぬ、こういうことに相なるのであります。この工場原価の八万二千円にいわゆる管理費その他が加わりまして、大体九万一千円程度の売渡し価格を形成しておることになつておるわけであります。工場の原価としましては、一万二千円程度のものを目標といたしておるわけてあります。従いまして原料でありますばれいしよ、かんしよ等につきましても、この工場原価を前提といたしまして、逆算した価格というものが、自然一つの目標になるだろう。かように存じます。
○高倉委員 そうしますと一キロ八万二千円程度の原料があれば、これで引合う、こういうわけでございますね。
○長村政府委員 私の申しました八万二千円というのは、工場の原価でございまして、原料費がそのうちの大部分を占めるのは当然でございます。そのほか人件費、その他が入つておるわけでございます。
○高倉委員 そうしますと、工場原価が八万二千円になる。その中にいろいろの費用がかかつておるのでありますが、主としてこの原料のいもが中心をなしておると思うのであります。これにつきまして実は北海道では今澱粉粕、それから二番粉、これらが相当にあるのであります。この生産が大体におきまして澱粉粕において二百万袋、貫数にしまして二百五十万貫くらいになりますが、それから澱粉の二番粉が二十五万袋ですから約三百万貫になりますが、このくらいあるのですが、これらは原料として相当高いものでありますけれども、これをある程度まで生産者が犠牲を拂つて行つたならば、大体工場の運転ができるのではなかろうかというようなことを言つて参つておるのでありますが、これらに対して御調査をされたか。あるいはこれが御調査をされた結果どの程度まで原料としてこれらをお買いになつて利用してやられたならば——あの二つの工場は今操業しないで休ましておる。休ましておりますために、大体一箇年に二千万円ばかり人件費その他で欠損をしておるということを聞いておるのでありますが、かように遊ばしておいて給料を拂つて欠損をするということは、国家といたしましても、あまりいい問題でもありませんのでこれらを御利用になつて、どの程度操業をしたならば、アルコールを製造することができるかという点でありますが、これらに対してもしもおわかりになりましたならば、おわかりになる点だけでけつこうでありますから、お答え願いたいと思います。詳しいことは文書でもいただければけつこうであります。
○長村政府委員 御指摘のようにただいま北海道の二工場は、主として現地のばれいしよを使つておるわけであります。このばれいしよの価格は現在使つておりますアルコールの原料といたしましては、一番高い価格でありますから、先ほど私が御説明申し上げましたような見地から、なかなか使いがたいというのが現状でございます。そこで今お話の澱粉粕、あるいは二審粉をアルコール原料として使う問題が起るわけであります。この二つのものについて考えますると、現在の工場の採算の点からいたしますならば、ばれいしよに比べればはるかに値段の点では使いやすい点もあるだろうと思います。具体的に何円まで下げればこれを使えるかということになりますと、これは多少こまかい計算をしなければなりませんので、今ここで何十何円ということを申し上げることもできぬと存じますけれども、ばれいしよに比べますならば、澱粉粕、二番粉はかなり価格の点では扱いやすいものであるというふうに考えております。
○小野瀬委員長 ちよつと高倉さんに御了解得たいのですが、ただいま青木長官がお見えになつております。引続き予算総会に出席されなければならないので、あまり時間がないのですが、それで御質問の途中でございますが、志田委員と竹山委員から大臣に対する質疑の通告があります。あなたの御質問の中にはさんでいたたくことができませんでしようか。
○高倉委員 いいでしよう。
○小野瀬委員長 それでは志田委員。
○志田委員 大臣がお見えになりましたので、先ほど留保して置いた問題についてお尋ねを申し上げます。 今国土開発の問題について御質問申し上げたのでありますが、その中央の機構の問題は先ほど政務次官からもるる御説明願いましたので、一応了承したことにしますが、この国土開発計画か早急に進めなければならないという建前で、外資導入との関係をどういうふうにお考えになつておられるか。それから外資導入をもつて国土開発をやる場合におきましては、その計画を近き将来において総司令部に提出する意向があるかどうか、お尋ね申し上げます。
○青木国務大臣 志田委員の御質問にお答え申し上げますが、これは御承知の通りに、われわれとしては総合開発計画をなるべく早く立てて、そうして実施し得るものはなるべく早くこれを実施に移したいという念願においては、従来と少しもかわつておりません。御承知の通りに、ただ問題は外資の導入ということでありますが、これが、対象になり得るものは、現在のところでは特殊開発地域と申しますか、そういうものがおそらく対象になるのではないかと思います。そういう場合においては、従来の調査のほかにさらに一段と詳細なる調査をしなければならぬというような事柄も当然伴いますので、そういう対象となつて、これが実現の運びに至りまするまでの措置としては、なるべく早くしかも詳細に調査して、これが投資の対象たり得るような形をつくらなければならぬというふうに考えるのであります。こういう意味で、今ただちにこのどれかを提出するというようなことは、今のところまだ決定をいたしておりません。しかしながらそういう諸條件が整つて参りますれば、これはすみやかにその措置をとりたいという希望を持つておる次第でございます。
○志田委員 もう一つお尋ね申しますが、未開発地域の開発ということでりますが、日本の経済復興計画の基礎的な投資を、外資に求めなければなぬという結論に私はなると思います。そういう場合には御承知の通り、わが国はこのたびの戰争におきまして、直接的に三兆億以上、間接的にも一兆五千億からの国費を失つておるのでありますが、大臣はこの日本の経済復興の基本的な投資をどのくらい必要として御計画なされておるのか承りたいと思います。
○青木国務大臣 これはなかなかむずかしい問題でございまして、ここではつきりと御答弁を申し上げることの材料を持合わせしておりませんが、ともかく国土総合開発計画というようなものができ上つて、その中の特殊未開発地域の開発ということになりますれば、やはりそれぞれの持つておりますスケールに従いまして考えなければならぬと思いますし、また開発計画そのものの性格によりまして、よほど経費等は変化があるものであると考えられるのであります。たとえて申しますならば、一つの電力開発を実行する。こういう場合におきまして、日本の労働力ないしは機械器具等を用いて開先計画を立てる場合、また外国からこれに関係する種々なる物資を輸入して、しかも器具機械等を使用するということになれは、おのずからその費用ないしは完成年次と申しますか、その実行上における時間等についてもよほど違つて参りますので、そういうことを考えてみますと、これはそれぞれの対象について一応検討してみるということでないと、あらかじめ開発計画に伴なつた計数等は出にくいのじやないかとも考えておりますが、ともかく御承知の通りかねてから復興五箇年計画というようなものが検討されております。しかしながらそういう点から考えたものと、今日われわれが総合開発計画として、地方計画なり、中央計画なりという点から考えます場合においては、おのずからそこに違つた計数が出て来るのじやないかということを予想いたしておりますので、はなはだ残念ながら今日その予想計数等について申し上げるような材料を持ち合わしておりませんので、またさようなものができますれば、文書をもつてお答えを申し上げたいと存じます。
○志田委員 最後に他の同僚議員がたいへんお忙しくしておられますから、かいつまんで申し上げますが経済安定資料の一月号によりますると、経本の経済計画室の佐瀬六郎事務官がこれに対する所要の経費を出しておりますが、それによりますと、二兆九千九百三十億円という考え方がここに出ておりますが、私たちは二兆九千九百三十億円というのは、過去において失つて国の富の半分ちよつとというようなところでありますから、少くとも今日政府が経済復興計画を立てて、これをマ司令部その他に提示して、日本に対する民間外資の融資を張力に押し進められる場合においては、とうていこれだけの費用では日本の経済復興は困難であろうと思います。少くとも五兆以上を計算せられなければならぬと思いますが、その点についてお考えがあればお伺い申し上げます。
○青木国務大臣 もとより総合計画のことでございますから、おつしやるような計数等も重要な材料であろうかと思います。しかしながらこれはやはり日本が必要な開発計画の全体に向つて、ことごとく外資でやれるというような見通しは、まずおそらく立たないと思いますので、特殊開発地域等が一つの外資導入の対象として成立した場合において、これが決定せられるものと考えられますので、あらかじめここで計数を申し上げるということもできにくいかと思いますので、後日に讓つていただきたいと思います。
○志田委員 それでは私の質問は後日にゆずります。
○竹山委員 この間の委員会でちようど長官がお見えにならなかつたから、きようはせひそれに関連してお伺いしたいのです。というのは公共事業費及び公共事業費について行くところの見返り資金の問題、これは先ほど予算委員会でも私は申し上げたのですが、時間がないので、長官の御答弁を得られなかつたから、この際はつきりと申し上げておきたいし、また希望を申し上げたいのであります。というのは、どうも昨年以来の予算の経過から見て多少私は危惧の念を持つのは、安本の考え方、あるいはそれを裏書きをするGHQの考え方ではないかと私も想像はできぬことはありませんが、公共事業の仕事を考える場合において、農業に対する考え方というものが、これを純然たる私企業と考えて仕事をやる。そうして農民がそれに投資すればよいじやないかという考え方が、昨年以来強いように思います。これは農林省は昔からの伝統で、昔の継続的な考え方がありますが、これがよし、悪しは別問題として、安本がすらりとした考え方をする場合において、そういうことの考えが出て来るということも想像ができぬのではありません。しかし今の日本の現段階から見て農業を完全なる私企業と考えて農業の基本的な投資というものは農村にまかせて行く。足りない食糧は輸入すればよいのだというような考え方を基本にやつて行くならば、日本の農業は根本からくずれてしまうのであります。またこれだけの農業人口を養うことはできない。その辺が決して農業が單なる私企業でないと考えるゆえんであつて、別に国家の保護政策をやるならばいざしらず、そのかわりいつては語弊があるけれども、農村人口を維持するという前提に立つて、農業に対する基本的な投資を国家が援助をするということは、何ら私は間違つていないと考えます。そういう点がはつきりしないために、昨年の土地改良その他の公共事業費が非常に冷遇をされたと私は承知しておりますが、依然としてそういうお考えのもとに考えられておるのか。多少かわつて来たような感じもありますが、この際基本的な考え方を伺つておきたい。
○青木国務大臣 経済安定本部といたしましては、二十四年度の共事業費についても、実は農業関係のものを相当考えたのであります。しかしながら当時の一般的な考え方といたしまして、公共事業費で支出されておるものに、さらに見返り資金でもつてこれに加えて行くということについては、多少は異論がございまして、われわれの意図通りにこれを実行することができなかつたのであります。しかしながら二十五年度に移りかわるにあたりまして、われわれの考えといたしましては、農業の今後の成行きというものを考えますれば、当然ある程度の保護政策は考えなければならぬということを予想し、二十五年度におきまして農業関係に見返り資金を使いたいということになつたのでありますが、われわれの予想いたしておりまするものの数字を一応申し上げておきたいと存じます。但しこれはまだ閣議にも諮つておりませんし、また決定をいたしておりませんので、その通り嚴格に決定されるかどうかは未知数でございます。しかしわれわれの努力として、また今後の日本の農業に対するわれわれの態度といたしましても、これはぜひ実現いたしたいという数字でございます。ですからその意味であらかじめお聞取りおきを願いたいと存じますが、二十五年度の計画で見返り資金でもつて支出すべきものと考えておりますのが、三十五億五千五百万円であります。そこでこの配分は農業に対して——農業と申しましても、土地改良とか、あるいは小排水とか、あるいは農業倉庫等も一部分入ると思いますが、大体二十億一千万円、それから林業に対して四億二千八百万円、水産におきまして十億一千二百万円、製塩に対しまして一億というような数字をただいま予想をいたしております。従いましてこれをせひ実現いたしたいと私どもは考えております。なおこのほかに見返り資金から農業関係に百十億持つて行くべきものというふうに考えられておりますが、これをどう使つて、どういうふうに支出して行くか等の問題も残されておりますので、われわれとしてはせひこういう支出を具体化しまして、日本の農業生産を増加し、日本農業の将来を保障して行くことを考えて行きたいと存じておる次第であります。
○竹山委員 今の率直な御答弁は私も了承いたしますが、その熱意にこたえるべく私が希望を申し上げたいのは、すでに二十四年度見返り資金として一応安本において策定をされた分について、これは実施官庁は別かもしれませんけれども、今日なお一文も農業関係のものは出ておりません。これにつきましては、二十五年度分についても計画は立てられるものの今年度のようなことをいたしますとたいへんなことになる。これは行政的に見て、農村が他の産業と違つて時間的な差が非常にあるということの現われでもあります。しかしそこらをもつと考えて行政をしていただかないと、大資本家と同列にやつて行けば申込みはないにきまつている。そういうことについては、私は政府の熱意の問題だと思う。二十四年度の実行については、安本としても計画を策定された以上は、大蔵その他の実施官庁に向つて熱意をもつてこれを実現に移すように願いたい。なおそれをはばんでおる一つの問題は、今も長官がおつしやつたけれども、公共事業費と見返り資金との関連について、御理解がないとは申しませんけれども、末節において、支出不可能なような問題を御主張されておると私は考えます。この点におきましてもつと大きな農業に対する投資をどんどんやる場合には、従来国営あるいは県営等でやつておつたものも、この際ある部分については見返り資金に切りかえて仕事をするというような方向にいたしませんと、今の政府がやつているような、問題にならぬような少さなものを拾い上げておつたのでは、見返り資金の仕事にはならぬと思います。これは官僚の方の仕事の分で、大臣の心配をする分ではないかもしれませんが、そういう点が実行上における大きな障害になつている。そういう点については、農業というものの実態を理解され、その相手方というものをよく理解されて、計画ができたならば、それが完全に遂行をされるように政府みずからが誠意をもち、熱意をもつて実行をしていたたかないと、テーブル・プランだけできても、今年のような結果になり、来年もまたそうなるのではないかと思う。かつての復興資金が遅れたように、これでは政府の誠意が地方に伝達をしないということになりますので、長官も関係各省及び御自身の中においても、そういう問題については、一層の督励を願いたいと思います。なおこまかい点ついてろいろ伺いたい思いましたが、予算委員会の関係もあつて、その方に私も出なければなりませんし、長官も御迷惑と思いますから、きようはこの程度で私の質問は終ります。
○高倉委員 アルコール工場の問題は、各地において民間の方に拂い下げるとか、廃止するとかいうことが言われておりますが、北海道は寒冷地地帶でありまして、地下莖作物としてのばれいしよ、ビートのごときものは非常に重要視され、ばれいしよを工業化するという面が非常に発達して参つております。従つて現存しているところの工場に煙が出なくなつた場合におきましては、相当に生産者が大きな打撃をこうむるわけであります。この工場を民間の方に拂い下げるよりも、むしろ私たちは官営でこのまま現存させていただきたいことを希望しておるのでありますが、これらに対しては、通産省の方へ陳情が参つているはずであります。ので、重ねてお尋ねいたしますが、ちまたのうわさになつておりますよう一に、このアルコール工場は、もうすでに拂下げが実現する域に達しておる。それは決定的なものであるというようなことは、ほんとうであるかどうか、この際お聞きしておきたいと思います。
○長村政府委員 拂下げの問題につきましては、先ほど御答弁申し上げましたように、どういう方法で、どれだけ拂い下げるかというようなことは、具体的には一切何もきまつておらぬのはほんとうであります。ただいまちまたにいろいろうわさがあるように承りましたが、それはいわゆるうわさでありまして、私の方といたしましては、まだ何らそういうプランがないのは事実であります。
○小野瀬委員長 本日はこれにて散会いたします。 午後五時十七分散会