経済安定委員会 第2号
- 発言数
- 115 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1949/12/22
会議録
○小野瀬委員長 ただいまより会議を開きます。 この際お諮りいたします。去る十二月十七日理事成田知巳君が委員を辞任され、また去る二十一日理事金光義邦君が委員を辞任され、当日再び委員に選任されましたのでこれより理事の補欠選挙を行いたいと思いますが、先例によりまして、委員長指名ということに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小野瀬委員長 それでは勝間田清一君及び金光義邦君を理事に指名いたします。
○小野瀬委員長 引続き公団の整理問題を議題とし、経済安定本部の東畑生活物資局長から説明を聽取いたしま
○東畑政府委員 食糧、油糧、食料品の公団につきまして、十一月二十五日付をもちまして、総司令部のマーカット少将から、経済安定本部総務長官あての非公式メモが出たのでございます。その内容につきましては、ただいまお配りをいたしました資料によつてごらんを願いたいと思います。 その内容は、これにも書いてありますように、食糧公団、油糧公団及び食料品公団というものを、昭和二十五年の四月一日をもつて廃止をしろ、そうしてそのうちで塩、砂糖及び油脂は、現在のところ供給量が少くて、まだ中央統制を継続する必要があるから、公団を廃止しても、これを食糧特別会計を拡大して現在の統制を行わしめる。なお食糧公団が現在持つております配給券とか精米工場とか加工工場を、四月一日より1箇年以内に民間に移譲する。こういう内容をもちまして、これに対する実施計画を本年の十二月十五日までに、総司令部に提出するという非公式覚書が発せられたのであります。これは十一月二十五日の発信になつておりますが、実はわれわれが受領いたしましたのが十二月の九日になりましたために、この間非常に時日が経過いたしまして、回答を十二月十五日までに出さたければならぬというので、余裕がなく回答いたしたのであります。 これを出されました経緯につきましては、私深く存じないのであります。十月ころでありましたか、実は司令部の担当官の方から口頭において、特別会計でひとつこういうものをやつてはどうかという意思表示があつたのであります。われわれといたしましては、砂糖とか油脂とかいうものは、これは配給統制は一時的である、一時的な配給統制機構であるから、これはやはり一時的な統制機構である公団が取扱う方がいい、こういう意味のことを話をしたのであります。こういうメモランダムが出るということは、実はまつたく政府としては予想しておらなかつたのであります。ただこのメモランダムは、日本政府は左記措置を講ずることを希望するということになつておりまして、われわれとして政府部内において、愼重に審議した結果、来年度の予算編成方針等にものつとりまして、とりあえず特別会計にこういう公団物資というものを移管すること自体は、主食特別会計と砂糖、油脂の性格から見て少しむりがあるのではないか。ことに油脂、砂糖というような、いまだ食管特別会計で取扱つたことのない物資をやりますことについては、相当商業的機能の色彩が強いものでありますから、これについての成熟した人を補填しなければたらない。こういうりつぱな人を政府官吏にすることは、俸給、職階その他のいろいろな差がある現在、なかなか困難ではないか。また砂糖及び油脂の貿易の将来を考えますと、そう長く需給が不足するように思えない。今後の貿易事情につきましては、砂糖及び塩についてはある程度緩和すれば、むしろ配給統制を廃止するという方向になるのじやないか。あるいはまた食管特別会計にかりに食糧公団を移管すると、三月末までに八万三千名という人を政府役人に切りかえなければならぬ。そうした上でまた末端の方を民間に移譲するというようなことは、非常に事務的にも煩雑でありますし、むしろ公団は公団本来の性格が非常に臨時的なものでありますから、これは物資需給がある程度緩和し、また緩和する見通しがつけば、これはむしろ公団自体を廃止するという方向を考えた方がいいのじやないかという意味におきまして、とりあえず農林、大蔵、安本大臣のサインをもちまして、司令部にさしあたり現在の予算編成当初の方針通りの、公団廃止方式によつて措置することを特に懇請する。そうして法律では三月三十一日までで一応公団は終ることになつておりますが、それ以後の問題につきましては、政府においてさらに愼重に検討を加えた上で、むしろ特別会計に移管するという方式でなしに、公団そのものを必要に応じて廃止して行くという方向で、研究をさしていただきたいというさしあたりの回答を、三大臣のサインをもちまして、向うへ十二月十五日の最後の日に提出いたしたのであります。長官みずから参られまして、その趣旨をお話になつたのであります。 総司令部におきましてはよく研究の上回答しろというお話なのでありまして、今後われわれとしては抽象的な一応の回答に引続きまして、具体的に食糧公団、油糧公団及び食料品公団の三公団を今後どうして行くかという、もつとより具体的な明確な方針を政府部内でつけまして、さらにこの回答をいたしたいという心組みでおります。もちろんこれにつきましては、正式にきまりますれば、議会その他の方面の御協賛を得なければならぬことは当然でございます。そういう段取りをもちまして、この十五日という期限を切られた覚書に対する回答が非常に出るのがおそくなつたために、急いでさしあたりの回答をいたしたのであります。目下それに引続いてより具体的なはつきりした方針を、今政府部内で研究中であります。一応そういう経過になつております。
○小野瀬委員長 ただいまの東畑政府委員の御説明に対して質疑があれば、これを許します。
○多田委員 ただいまの御説明によると、非公式なメモランダムの日付は十一月二十五日ということになつておりまして、政府が受領したのは十二月九日に受取つたというようになつているようでございますが、その間の事情を御説明を願えませんか。
○東畑政府委員 十一月二十五日付の覚書を十二月九日に受領しましたことについての司令部内のことにつきましては、安定本部としてはわからないのであります。従来覚書が出ました場合においては、割合に早く議了するのであります。たまに向うの事務的な都合等によりまして非常に遅れる場合もございます。その場合はこの間も約十四、五日かかつておつたのであります。こういう例もたまにございますので、別段遅れましたことにつきましては、單なる事務的な問題として考えられていいのではないか。その間そう深い理由は私はないと思つております。その点につきましては、安定本部としてはなぜ遅れたかということは、はつきりわからないのであります。
○多田委員 ただいまの政府から司令部に回答しました線、すなわち公団をあと一年間存続するという、三大臣の連名で出されました政府の方針に沿うて、今後具体的な案を立案されるか。あるいは一応政府の回答——回答と言いますか、司令部に対しまする申出と切離して、これらの公団の実情をさらに検討した上で案をつくられるか。政府が今後具体的に案をつくられるその方針について、御説明願いたいのであります。
○東畑政府委員 実は政府といたしましては今後一箇年内に公団を廃止するという一応の回答をいたしたのであります。この回答そのものをわれわれとしましては固執はいたしません。今後公団統制というものが物の需給の面から考えまして、なお存続するか、あるいはもつと簡素にしたものでいいかどうかという問題につきまして、最も日本の現実に合つた今後の見通しとしても最もいい案ができますれば、そういう回答を実はいたしてさしつかえないというように考えているのであります。われわれとしましても政府部内の一員といたしまして、各方面とも連絡をいたしまして、さらにこれにおつかけた回答を出すべく愼重に努力いたしております。
○多田委員 メモランダムによりまする食糧特別会計を拡充するということについて、司令部側との話の上において、どの程度のことを考えた上でこういつた考え方が生まれたか。今までの交渉の経過について、食管特別会計をどの程度に拡充するかという点についてお話願えましたら……
○東畑政府委員 本年の十月ごろわれわれ口頭で言われましたときに、司令部の担当官の御意見というものは、要するに主食、油脂、砂糖というこの三つは世界的な食糧需給その他から見て、まだ当分日本においては統制を廃する物資ではないが、一面公団というものは臨時的な機関であるから、臨時的機関というものの性格と主食油脂、砂糖というものの性格は少し違う。従つてこういうものはむしろ政府の会計で統制をしてはどうかというような、実は口頭の意思表示があつたのであります。その当時われわれとしましても、この回答に盛られているような内容のことは安定本部としましても回答をし、農林省は農林省として回答されたようであります。その趣旨は、要するにわれわれの見るところでは、砂糖、油脂というものと主食は性格が違うのではないかという趣旨のことを申し上げた。その当時の向うの責任担当官のお考えとしましては、食糧公団等においての末端機構につきましては、漸次それは民間に移すべきであるけれども、配給段階の方の途中の段階においては、それを特別会計に移管して統制配給する。ことにまた砂糖、油脂等につきましても、中央のむしろプールするとか指図をするものは、これを特別会計に移管して事務を代行せしむる。こういう趣旨であつたように記憶いたしておるのであります。食糧公団の末端における職員以外の者は、油糧公団においても、砂糖においても、主食公団においても、これを政府特別会計の付託として移管してはどうか、こういう趣旨の話が実はあつたのであります。そのときの口頭の指令と、ここに書いてありますメモランダムとは若干違つて、末端までも特別会計に移管するという趣旨と思われるのであります。その点が若干違つておりますが、大体そういう趣旨のことと私は思つております。おそらくそういう御趣旨でこの覚書が出たのではないか、こういうように感じられるのであります。
○多田委員 日本政府から司令部に出しました回答、すなわち本公団を一箇年間存続する、しかもその期間においてなるべく早く公団方式による統制を撤廃するという考え方の内容、すなわちこの三公団の今後の見通しについて、政府の考え方を御説明願いたいと思います。
○東畑政府委員 三公団を廃止する時期の問題でございますが、こういう問題は要するに物の需給というものの見通しが、すべてこれをきめる問題でございます。われわれただいまの見通しとしましては、油糧につきましては本年七月から来年の六月までには、大体十四万トン程度のものが来るのであります。そこで大体二十万トン程度の油としまして、物が確保できますれば、まず需給というものはよほど緩和し、むしろ配給統制の撤廃を考えてもよい段階ではないかというような考え方を持つているのでありまして、これはわれわれが敗戰当時に、総司令部に油脂の懇請をいたしました政府の資料からも、その当時は十九万トンくらいは輸入していただきたいという懇請を出しております。一体二十万トン程度の油脂を国内及び輸入によつて確保いたしますれば、まず今日の段階としては食糧油においても、工業油においてもまずよいのではないか。問題は二十万トン程度の油脂というものを大体確保できるという見通しいかんという問題が、油糧公団存続の根本になるのであります。われわれはそういう計数につきまして、目下実は検討中でございますので、政府として最後の決定を申し上げるわけには実は参らないと思います。砂糖につきましては、大体従来百万トン程度あつたのでございますが、軍需的なものが非常に多かつた。まず六十万トン程度参りますれば、これは相当緩和するのではないか。現在におきましては見通しははなはだ困難でありますが、まあ三、四十万トンの間ではないかと思つております。それは今後の見通しとして——来年のことでありますが、五十万トンないし六十万トンくらいの確保ができれば相当緩和できるのではないか。そういう物的な輸入の見通しというものを一応目下検討いたしまして、その検討の結果によつて、公団の方向というものをきめてもらいたいということを、内々申し上げているのであります。両者につきましても、徹底的な最後の結論までは至つていない次第でございます。
○志田委員 今砂糖についての配給統制を撤廃してもよいというようなお話がありましたが、主食については一体来年度の輸入それから日本の国内産主食、そういう点についてはどんな御計画でありますか、お尋ねいたしたい。
○東畑政府委員 主食につきましては、一応来年度予算の輸入補給金の基礎といたしまして三百四十万トン、要するに来年の四月から再来年の三月までの輸入であります。一応輸入補給金の基礎といたしまして、三百四十万トン程度の食糧輸入を実は考えておるのでありますが、われわれの今の需給推算と申しますか、需要量はどれくらいあるかということは所得との見合いで非常に困難であります。われわれの見るところにおきましては、三合一勺程度のものが主食で確保できる。国民一人平均でございますが、その程度になるまではなおかつ食糧の配給統制は必要ではないかと考えております。従いまして今後の生産供出の事情にもよると思いますが、三百四十万トン程度の食糧の輸入でありましては、まだまだ主食に関する配給統制の撤廃は困難ではないかというように考えておるのであります。もちろんその統制の方式を末端まで今の公団組織でやる必要があるかどうかという問題は、これは別個の問題であります。やはり消費的な統制というものは、主食に関する限りは来年一ぱいはまだまだ解決はむずかしい問題ではないかというように、想像いたしておるのであります。この点につきましても、まだ政府部内で最後的の決定には達しかねておる次第であります。
○志田委員 国内の生産供出の状態を見なければならぬということはもつともなのでありますが、来年の供出の事前割当というようなことについては、その当時までには相当重大な変化があるものと予想されるか。それとも従来の通り大した変化がないというふうに見て、事前割当の構想を練つているかどうか。ちよつとお伺い申し上げたい。
○東畑政府委員 ただいまのところでは事前割当までに、そう重要な変化があるとは考えておらない次第であります。
○勝間田委員 この問題とは関係がないかもしれませんけれども、肥料公団の方もやはり同じようなことが考えられますが、そのほかの公団の問題は、この問題と関連して何か新しい事情はございませんでしようか。
○東畑政府委員 肥料公団につきましては私実は担当官でございませんけれども、ただいまのところ別段かわつたものが出るというようには考えておりませんし、これは日本政府自体で至急にその方針を決定すべき問題であるというふうに考えております。
○高倉委員 主食の問題がありましたが、公団を廃止するかしないかという問題につきましては、事前割当の問題がただちに現われて来ると思うのです。これらに対する支障があるかないかということを、十分に検討しなければならぬと思いますが、政府におかれては、どこまでも公団を廃止しないでこのままで行かれるというお考えでありますか。今のお考えをひとつお伺いしたいと思います。
○東畑政府委員 公団は一年ずつ議会の協賛を経まして存続を願つておるのでありまして、政府としましては、公団というものは一時的な機関であつて、需給が緩和すれば、これは当然解散をされるべき性格のものであるということは考えておるのでございます。従来なかなか油脂につきましては、主食はもちろん、砂糖につきましても、需給が緩和いたさなかつたためにやはり公団方式を存続して参つたのであります。来年につきましてもなお一年間存続して、そのあとで考えるという回答が出ますか、あるいは来年中にひとつなるたけ早くこれを整理するという回答が出ますかは、今後の輸入原料の状況というものの見通しいかんにかかると思うのであります。われわれの見るところでは、これをいつまでも存続をするという気持は現在持つておらぬのであります。ただこういう公団方式を整理する場合においては、最も円滑に移管をいたしまして、国損というものがなるたけ少く、損をかけてはいけないというので、その切りかえるときに配給の困難なり損失の起らないように、愼重を期さなければいかぬということは考えておりますが、あくまでも公団そのものを存続するというようには、今日の見通しにおいては考えていない次第でございます。
○高倉委員 そうするとこの総司令部よりの廃止に関する件がこれで出たのですが、これに対して政府としては三大臣の名によつて一応回答をしておられるという話も聞きましたが、いつごろこれを案を立てられて、いつごろ大体のものがきまるような御予定であるか。それはまだお見込みはつきませんか。
○東畑政府委員 司令部から非公式メモが出ておる次第もございますので、われわれとしましてはただいま本年中にでもはつきりとした方針をひとつきめて行きたい。こういう実は考えでおる次第でございます。
○小野瀬委員長 ほかに御質疑はございませんか。——御質疑がないようですから委員長からちよつとお伺いします。三大臣から司令部の方に御回答になつた内容を仄聞いたしますと、当初の来年度の予算編成改訂方針当時の公団処理方式に従つて、処置して行くというようなことをお答えになつておるようでございますから、その処理方式というものをごく簡單に御説明願いたいと思うのです。
○東畑政府委員 来年の予算編成改訂方針と書きましたのは、要するに特別会計に移管をいたして公団を廃止するという考えでございませんで、公団そのものをもちろん来年も存続するが、たとえば食糧公団等につきましては、退職資金等の予算を同時に組んでございまして、末端機構廃止の方向で今予算は編成されております。油糧公団その他につきましても同様でございまして、われわれといたしましては特別会計に移管をして、特別会計の官吏をふやすという予算を実は組んでおらないために、公団そのものとして考えて、これの存続なり廃止をはかつて行くという方向でひとつ考えていただいてはどうか。こういう趣旨でここに懇願をしたような次第でございます。
○小野瀬委員長 なおお尋ね申し上げます。やはり三大臣からの回答書の中に、各物資の特殊性を加味して、新しい流通方式を樹立してということが言われておるのですが、この流通方式というものはもちろんこれから御研究になることと思いますが、大体どういうふうな流通方式をお立てになつたかお伺いしておきたいと思います。
○東畑政府委員 流通方式という問題は非常にむずかしい問題だと考えますが、油糧、砂糖等は、率直に申し上げますと油糧等におきましては、公団廃止後は流通方式というものを樹立することが非常に困難であります。むしろある程度の緩和をいたしますれば、配給統制は撤廃した方がよりいいというような骨子でございますので、そういう広い意味の流通方式とお考えを願いたいと思います。砂糖におきましては、なお公団廃止後割当配給をやります場合においても、他の物資におけると同じように割合に簡單に行けるのではないかと考えておりますが、公団廃止後も配給統制を継続するか、公団廃止と同時にこれを廃止するかという点につきましては、まだ具体的に研究中でございまして、そういう広い意味の流通方式であるというように御解釈を願いたいと思います。
○小野瀬委員長 これは当委員会の希望なのでございますが、こういつた新しい流通方式等を立案される場合には、一応その立案ができましたときに委員会の方にお知らせを願いたいと思います。いつも問題が決定してしまつてからわれわれの方が知る。むしろ安定本部以外の関係の方が先にいろいろなことがわかつてしまうというようなことは、非常にわれわれ委員会として遺憾と思つておるのでございます。こういう点につきましては、一応その全貌をお知らせ願わなくとも、概略だけでも当委員会の方にお知らせ願いたいということを、一つの当委員会の希望として申し入れる次第であります。
○南委員 砂糖と油糧とを将来配給統制を継続しなければならぬという実質上の理由を、東畑政府委員にお伺いしたい。
○東畑政府委員 先ほど申し上げましたように、油脂はわれわれとしましては工業油脂等を含めて、大体二十万トン程度はほしいのではないか。昨年度は八万トン程度できたのでありますが、今年の七月から来年の六月までは、まず十四万程度は確保できるのではないかという見通しを持つておるのであります。これがだんだんふえて参りますれば、配給統制というものはいらないことになります。今これがふえつつございますけれども、まだまだ必要物資であると考えております。そのこと自体は、現在のマル公というものと油のやみ価格というものには、相当の開きがあるという現実から申し上げましても重要でございますし、また工業油脂等の利用というようなことも考えなければならぬということのために、まだ配給統制を継続いたしておる次第でございます。 それから砂糖につきましては大体一般消費者三百グラムという程度の確保は、多少停滯はいたしておりますけれども、ほぼ順調に進んでおるのであります。何分砂糖は一般家庭用消費以外に、工業用の潜在的な消費というものが相当ございますので、三十四、五万トン程度ではやや不足するのではないか。先ほど申し上げましたように、まず五、六十万トン程度の確保というものが必要ではないかというように、実は今日の有効需要というものを考えましても、考えておる次第でございます。そういう見通しというものはだんだん明るくなつて参りますので、そういう確かな見通しを立てました上で、配給統制を撤廃した方がより安全ではないか。こういうふうに実は計数的に考えておるのでございます。
○南委員 そういたしますと、いわゆる單なる需給のバランスがとれないことのために配給統制をやらなければならぬ。輸入であるからという理由でなくして、需給のバランスがとれるという理由から配給統制を継続する、こういうことに大体了解してさしつかえないですか。
○東畑政府委員 さように考えております。
○高倉委員 今の油脂と砂糖の問題ですが、今のお話を伺いますと、油においては二十万トン程度が必要である。砂糖は六十万トン程度輸入すればそれでよいというお話ですが、明年度からいも類の統制が撤廃される。これにかわるところの作物は何になるかというと、結局菜種あるいは大豆の方に転換をして行かなければならぬことになり、これによつて相当の油が生産されることになりますし、砂糖においても北海道においては本年度は約二十万ピクルは出るはずであります。今までの実績からいいましても、多いときは六十万ピクルから砂糖が生産されている。これをもう少し増産の方面に奨励されれば、砂糖も、この六十万程度のものはできないにしても、大きな増産になつて来ると思います。油もその通りであると思いますが、これらに対するところの助成の方法といいますか、増産の奨励方法を講ぜられたならば、輸入を緩和することができて、需給関係も非常に楽になる、このようにも思いますが、そういうお考えがあるかないかをお伺いしたいと思います。
○東畑政府委員 直接菜種とてんさいとの増産関係につきましては、実は農林省の責任者からお聞き願いたいと思いますが、われわれといたしましては、油脂そのものは国際的に見ましてもまだ若干不足いたしているし、ことに油糧資源が比較的ドル地域に多いということ等のために、なかなか日本に入ることが少かつたのであります。ことに中国方面の油脂資源というものが、中共の関係におきまして今日のところすぐには入つて参らない。従いまして今後油脂資源というものを、国内の農業経営の許す限りふやして行くということにつきましては、われわれとしては非常に努力をいたしているのであります。たとえば菜種であるとか大豆の増産ということにつきましては、今後とも大いに奬励し、確保して行かなければならぬと思うのであります。 砂糖につきましては、北海道のてんさい糖ももちろんございます。北海道のてんさい糖の生産の維持ということは当然考えなければなりませんし、これは経営上他の作物との関係も複雑でございますが、われわれといたしましてはあくまでも国内の砂糖の若干の資源というものは、緊急物資としても必要でございますので、これの生産の維持増進をはかりたいと思いますが、何分この生産力はわずかでございますので、これが輸入ということはやむを得ないのじやないかと考えております。
○多田委員 ただいま北海道のてんさい糖の話がありましたが、このてんさい糖の今後における政府の考え方をお伺いしたいと思います。御承知のように現在輸入されております砂糖の価格と、北海道のビートの生産コストには相当の開きがあるようでございます。ただいま国内の砂糖の資源として、これを保護助長しなければならないというようなお話がございましたが、将来ビートに対する保護助長の政策をどのように考えておられるか。それからいま一つは、現在の砂糖の供給量から考えますと、ビードの量はほんのわずかでございますが、それに対して国内産の含蜜糖の統制を撤廃したように、国内産糖全部の統制を撤廃するということも考える必要があるのじやないかと思いますが、その点について御意見をお伺いしたいと思います。
○東畑政府委員 北海道のてんさい糖につきましては、現在の価格というものは国際的に見ましても安くはない。相当高い価格であります。むしろ高い価格でできましても、北海道のてんさいそのものを維持するためにこれを続けて統制をするという形にして、維持をいたしているという次第であります。その他肥料、資材等につきましても、われわれとしては相当量の配給をいたしまして、北海道てんさい糖の維持をはかつております。なおチリー硝石等の輸入もしてくれというお話も実は聞いているのでありますが、今日の段階ではなかなかそういう肥料の輸入ができないことは遺憾であります。われわれとしては北海道のてんさい糖は、国内における唯一の砂糖資源であるという意味におきまして、なおこれを維持して行きたいと思つているのであります。将来砂糖の国際的な輸入が相当多くなりますと、価格的にはこれはなかなか圧迫をこうむるのではないか。従いましてそのときにおきましては、またこれをどうするかという根本方針をきめていただかなくちやならぬと思うのであります。われわれは北海道の農業経営上の特殊事情等もございまして、ある程度のてんさい糖の維持ということは、日本としても行わなくちやならぬと考えております。それから一般のかんしよ糖につきましては、これは従来砂糖の非常に不足しているときには、農村においても相当ふえつつあるのでありますが、われわれとしては、たとえば種子島等の特殊地帶を除きましては、一般のかんしよ糖の将来性につきましては非常に疑問を持つております。
○多田委員 いま一つお伺いしたいのですが、これは主として農林省の方にお伺いしたいのです。司令部のメモに、食糧特別会計を拡張し、そうしてその中の主食、砂糖及び油脂の統制を継続させるというように出ておりますが、これに対して農林省としてはどういう考え方をなされておりますか。あるいは一説には、輸入関係につきまして農林省と通産省の間に輸入の事務の取扱いといいますか、一つの事務的のなわ張り争いが行われた結果、こういつたことが一つの構想の上に現われているのではないかというようなことが言われておりますが、特別会計を中心にこれらの物資を扱うことに対する農林省側の御見解を、ひとつお伺いいたします。
○矢野説明員 お答え申し上げます。実は特別会計で油糧並びに砂糖を扱うという問題は、先ほど東畑政府委員から御説明のありましたように、食糧特別会計が元来主食の需給調整をやるという本来の性質を持つているという点からも、砂糖、油糧というものは主食と別の性格を持つている。たとえば国際的な商品であるとかというような面から、性質上おもしろくないではないかという点が一つ。それから砂糖並びに油糧につきましては、特別の知識を持つた人間がこれに当らなければならぬ。しかるにそこにはそういう人間が現在十分いないというような点にかんがみまして、今の食糧特別会計でこれを扱うのが適当ではないだろうかという結論に達しまして、先ほどのようなことになつたのであります。
○志田委員 今の多田委員の御質問に対する説明ですが、私ちよつと聞き漏らしたか、あるいはまだそこまで行つておらないのかもしれませんが、ビートの保護政策をとるというお話でありましたが、その保護政策をとるにあたりまして、これは特に寒冷地の農作物として、輪作の農作物との関係が私は非常に重大な点があると思うのであります。どんなふうに保護政策をとるつもりであるか。それは価格の面でとるのか。その他何か方法があるのか。ちよつと承りたい。
○東畑政府委員 てんさい糖につきましては、現実は砂糖の輸入が少いために、国際価格に比べますと日本の方が割高でありますけれども、相当国際的に比較して高いマル公をつけましても、これをプールして配給しているような次第であります。従いまして今日のところは肥料の配給方法を考えますとか、資材の配当方法を考えるというようなことを考えまして、北海道における輪作農業経営をこわさないようにいたしたいという程度の政策をとつているのであります。将来国際価格等にさや寄せされまして、砂糖が相当入りました場合には、これはむしろ価格的にはほとんど引合わなくなる。しかし基本は北海道農業経営の維持安定ということに触れるものでありますから、そういうときにはあらためてまた根本的な政策がおそらく打たれるだろうと思います。ただいまのところは、国際的な圧迫というものがそういう形で現われておりませんので、單なる価格政策あるいは配給政策という、普通の農政の一環としてこれを考えている次第であります。心持といたしましては、重要なてんさい糖の経営そのものの安定をはかりたい。しかも反收を上げて行きたい、こういう気持でございます。
○志田委員 ただいま輪作作物としての北海道におけるビートの保護政策の片鱗を承つたように思うのでありまして、将来維持安定に資して行きたいというのでありますが、現在すでにこの輪作の問題は、維持安定を政策の中にとり入れて行かなければならぬような状態にあるのであります。現在どの程度に維持して行つて、将来さらにそれをどの程度に維持育成して行くかということが、問題になると思うのであります。現在の問題が大きいのでありまして、国際価格よりも割高というようなことがすでにはつきりわかつておりますから、現実の問題としてこのビートの保護政策を、どういうようにとるかということの立案がなされているのじやないかと思うのでありますが、その点いかがでありますか。
○東畑政府委員 われわれとしては、今日のところは少くとも反收が二千斤程度であつては、とうてい引合わないのでありますから、これを理想としては倍程度でありますが、相当反收を上げるということによつて、コストの引下げをはからざるを得ないじやないか。従つてその反收を上げる方式というものに、重点的な方策を進める以外にないと思うのであります。
○高倉委員 今のお話ですが、昨年度はビートの耕作に対して、北海道庁は五百万円の補助金を出している。それから二十五年度は一千万円を出すという案を立てているのでありますが、一体こういうように砂糖の状況の悪いときに、奬励して増産しなければならぬという重要なときに、政府としては二十五年度の予算にそういうような助成的な、補助金というか奬励金というか、そういうものをお出しになるところの案が立てられているかどうか。関連してお聞きしたい。
○東畑政府委員 予算につきましてはよく調べてお答え申し上げます。
○志田委員 今の話は非常に重大な点があるのでありまして、たとえば輪作作物の問題としてのみでありません。さらに他の作物の深く掘つて行くというような状態も、農業経営の面で考えられて来ることでありますから、政府はひとつその政策を立てておられるようであつたならば、本委員会で他の機会にお示し願いたいと思います。文書をもつてお示し願えればたいへんけつこうであります。ただいま他の委員から御質問ありました北海道庁における保護政策の内容につきましても、もちろん安定本部としては承知せられていることと思いますから、その点の数字的な御報告も同時にいただきたいと思うのであります。それをお願いしておきます。 さらに私は食糧公団の問題につきまして、政府といたしましての方針をこの機会に承りたいと思います。食糧公団の機構改革を政府はどういうふうに考えているか、この機会にひとつお示し願いたいと思います。
○東畑政府委員 食糧公団の機構の問題につきましては、われわれといたしましてはこの指令にもございますように、末端機構というものを逐次民間に委讓し、しかも食糧の需給事情に応じまして、これを廃止する方向で実は考えておる次第であります。
○志田委員 そういう末端機構を廃止する、切り離すということは、われわれ党の方におきましてもいろいろと今検討して、その内容等も多少承知いたしておるのでありますが、これを切り離した場合における結果について、どういうような予想をもつてこれを切り離すことの対策を立てておられるのであるか。またそれを切り離す時期につきましては、どの程度の時期を適当と考えているかを御説明願いたい。
○東畑政府委員 末端の機構を民間に委讓しましても、主食そのものがまだ消費統制をする必要があるという段階におきましては、ある程度主食というものは、企業は民間に委讓いたしましても、配給統制の色彩を濃くして行くということを考えておるのであります。ことにまた末端をいつ切り離すかという問題につきましては、政府部内でもまだただいまのところは確かにはきまつておりませんので、その時期、方法等について検討中であります。
○志田委員 時期その他は検討中というお話でありますが、それでは末端を切り離すことの結果について、予想しておる状態がありますれば承りたいと思います。
○東畑政府委員 末端機構がかりに民間に委讓されます場合におきましては、消費者に対する配給統制が続きます以上、これは考え方としては現在のところ二つより方式はないかと思います。一つの方式は、要するに消費者の選択によつて店舗をきめる。いわゆる登録制か何かによりまして、一定の條件のものだけを消費者の登録によつてきめるか。あるいは自由にだれでも一定の施設を持つている人はこれを許すか。この二つの配給統制を担当する企業の方式が、実は現在のところ考えられているのでありますが、われわれといたしましては、前者の方向において考え得られるのではないかというように考えるのであります。
○志田委員 消費者の選択登録制をとる場合と、自由に施設を持つている者には許すという二つの場合があるという御説明でありますが、いずれの場合にいたしましても、たとえば第一の消費者の選択登録制をとるという場合におきましては、従来の業者でない者で、しかも第三国人のような人たちが、そういうことを集団的にやるというようなことをお考えになつておるかどうか。
○東畑政府委員 主食は国民必需の一番大事なものであります。この配給統制を継続する以上、これの統制が混乱するということは最も避くべきところであります。またこれについては相当金融的な、また施設的な設備ということも当然考えなくてはなりませんから、末端の自由登録ということも、そういう設備、資金、信用というものが相当あるところに集まるということは当然でございますので、国民の一番必需の主食配給というものは、配給統制を乱さない限度におきましての自由登録制というものが考えられるのであります。しかしこれも一つの仮定における話でございます。政府といたしましては、まだただいまのところまつたくの白紙でございます。
○志田委員 まつたくの白紙というのに白紙以上のものを聞いてもわからぬのでありますけれども、金融的施設を考えてやるということはどういうことですか。それをちよつとお伺いしたい。どういう金融的な施設を考えているか。
○東畑政府委員 結局主食でございますので、これを配給する場合におきましても、委託販売の形式で行きますか、あるいは買取り販売の形式で行きますかによつて、運転資金等に相当差が出て来ると思います。そういう運転資金等が必要な場合におきましては、消費者の主食購入というものが、中途の段階における運転資金不足のために混乱を来すということがあつては申訳ない次第であります。そういう運転資金等につきましては、今後の食糧配給制度というものを勘案しまして、どうしてもこれの確保ということにつきましては、あつせんその他をしなくてはならないというように考えておる次第であります。
○志田委員 たいへんけつこうなお話を承りましてありがとうございました。金融施設の問題に引続きまして運転資金を政府の方でお考えくださるということであれば、信用があり施設があつても、運転資金がないために、正常な立場にある業者がその取扱いができないというようなことがなくなるのではないかと思いますので、たいへんけつこうだと思います。そういうことができるかどうか。現実にどういう方法でやるのか。それはまだ今日紙の状態だということでありますから、おそらくそれ以上のこともわからないだろと思うのでありますが、消費者の立食購入に支障があつてはならぬからそういうことをやるというのでありますけれども、ついでにお聞きしたいのです。消費者もなかなかこれからは一箇月前に米を一箇月分全部支拂うということもできなくなりまして、そういう場合における消費者に対する金融的施設も何か考えておるかどうか、ちよつとお聞きしたい。貸売りするようなことでも何か考えておられますか。
○東畑政府委員 話が非常に具体的になりまして、実はきまつていないことは申訳ないのでありますが、われわれといたしましては、主食を民間に委讓する場合におきましても、現実の経済事情というものを相当考えまして、たとえば金融上多くの人々がこれを確保することが困難であるという場合におきましては、末端を切り離す場合におきましても、中央的なものから委託的なものにして配給して行くというようなことをいたしますれば、金融的な操作というものも楽になるのではないかというように考えているのであります。一番末端における消費者そのものの購売力が不足する場合において、今日のところは売掛けということは考えていないのであります。将来それを末端におきましてどうするかということになりますと、これは民間の企業に移り、民間でどういう形で営業が続けられるかという本質と考え合されて来るのであります。たとえば一番末端においても、全部売り拂う。そうして一定の配給統制のもとにこれをやるということになつて参りますと、これは個々の企業と消費者との自由によるものでありますから、そういう形の移管ができますか、あるいは米はあくまで政府の米を委託しておるものであるという形で参りますか、ただいまのところまだきまつておらないのであります。委讓いたします場合も、一ぺんに委讓せずに徐々に編成がえをして行くということが予想されるのでありまして、ただいまの御質問のような点は、時期と順序によつては違つた御回答をしなければならないと思うのであります。完全に委讓し、需給が緩和して民間に米を完全に売拂うということになつた段階におきましては、個々の消費者と企業者とのお互いの話合いということになると思います。
○志田委員 そうしますと食糧公団の末端機構を民間に委讓するということは、まだ最終の段階の末端の自由というようなことにつきましては、大した施策がないように私は思うのでありますが、この食糧公団の末端機構を民間に委讓するということは、実質問題は何かというと、やはり先ほど政府の方がおつしやつたように、消費者と企業者との間の問題が一番大きな問題になるのであります。機構としては末端でありまするけれども、国民生活に及ぼす影響という点から見ましても、これが一番大きな問題になるのでありますから、そういう点を考慮せずして末端機構を民間に委讓するというような機構いじりだけをやつて、食糧公団の問題が解決されるとは私思わないのでありますが、その点はいかがでございましようか。
○東畑政府委員 食糧事情が徐々に緩和安定するに応じまして、こういう一番大事な主食の機構というものも、それに即した委讓をやつたら一番いいというようなことから、非常に実は愼重を期しております。先行きとしてはそういうことになるかも存じませんけれども、移管の仕方というものは愼重にいたしたいというのが政府の考えでございます。
○志田委員 愼重にということと徐々にということだけでもつて、さつぱりわからぬようなことになるのでありますが、その愼重にやるということも徐々にやるということも、結論はやはり一番最後の消費者と企業者との間の問題をどういうふうに考えてやるかということがなければ、これは愼重にやつたということにならぬし、徐々にやつたということにもならぬと私思うのであります。だから愼重にやることもけつこうでありまするし、あるいは食糧事情の緩和について徐々にやるということもわかるのでありますけれども、一番最後の問題をやはり考えてやらなければ、末端機構を民間に委讓するということの理由が私はないと思うのでありますが、その点をもう少し詳しく説明願えればありがたいと思います。もしそれが詳しく御説明願えないということであればまた何でありますけれども……
○東畑政府委員 結局率直に申し上げますと、米とか麦というものを政府が委託販売をするかどうかという問題にかかると思うのであります。われわれが愼重と申し上げましたのは、まずさしあたりは委託販売の方向で考えた方がいいのではないかと事務当局としては考えておりますが、最後の決定まではいたしておりませんので、明確なお答えはいたしかねるのであります。
○志田委員 それでたいへんけつこうなんであります。委託販売にする、買取り販売にするということをもう少し早くおつしやつてくだされば、何も私もそこまで行くつもりはなかつたのであります。
○高倉委員 ちよつと聞いたのですが、澱粉が今度はいもと一緒に統制撤廃になつた。ここでかんしよ澱粉とばれいしよ澱粉の価格で、大体二、三百円ばれいしよ澱粉の方を高くするというようなことを聞いておるのですが、この点どういうふうな理由で高くなるのか、安くなるのか。また澱粉を工業用にも使つておりますけれども、主食用と見ておるのでありますが、これらはどの程度まで需給ができているか、あるいはどの程度需給が不足のために輸入しているかというようなことをお尋ねしたいと思います。
○須賀説明員 澱粉についてのただいまのお尋ねでございますが、澱粉は先般十二月一日にいも類の統制のやり方をかえました際、同時にやり方を改めたのでございます。それは御承知のようにかんしよ澱粉につきましては、政府が澱粉の製造業者に原料かんしよを売りまして、その製品を政府で買い上げるという形をとつております。澱粉の製造業者は政府に製品を売る義務が残つておるわけでございます。その点だけなお法規上の取扱いといたしまして、澱粉に関する統制が残つているのであります。その他の面につきましては、全面的に統制をはずしたと同様のことになつているのでございます。 それでは特に二十五年度において澱粉をどういうように扱つて行くかということでございますが、私どもといたしましては、澱粉は御承知のように消費者といたしましては、できるだけ総合配給、主食用配給の中に入れてもらわない方が便利であるというように考えまするので、需給事情の許します限り、澱粉は主食用に使いまする数量を少くいたしたいというように考えております。そう大量に澱粉を主食用に食うというようには、私どもとして考えておらないのでございます。主としてあめでありますとか、あるいはその他の工業原料方面へできる限りまわして行くというように、操作をいたしたいと思つております。 それからかんしよ澱粉とばれいしよ澱粉の価格の建て方でございますが、これは原料費等の関係でコスト計算をいたしますと、かんしよ澱粉とばれいしよ澱粉とかわつて参るのでございます。ただいま二、三百円の差をつけるというようなふうに考えておるかということでございますが、これは目下私の方の価格の方の係で作業をいたしておりますが、価格の差をつけるというふうに結論を出しておるわけでもございません。その点は別にきまつておらないのであります。
○小野瀬委員長 ほかに御質疑はございませんか。
○多田委員 最後に一つお伺いいたしますが、統制をなるべく早く撤廃して民間の企業に移すということについては、非常に日本経済の実情に即した考え方としてわれわれも考えておるのでありますが、その場合に問題となりましたことは事業者団体法との関係でございます。たとえば油の統制を撤廃して民間企業に移すという場合に、油の一つの大きな企業体が——大きいと申しましてもある程度油の配給を操作するための企業体が必要になつて来るということで、その資金を集めるためには油に経験ある部面から資金を集めなければ、現在の実情ではなかなか困難であるという実情から、当然でき上ります企業体が事業者団体法に抵触する危險が多分にある。その他の面にもいろいろな部面から団体法に抵触する部面が相当あるという点から、事業者団体法が日本の経済の面から考えてみて、相当大幅に改正しなければならないという点が相当あると思うのでありますが、安定本部としましてはこれらの問題に対する考え方、あるいはその措置に対する関係方面への申出、そういつた点についてどういうような努力をされて来ておるか、との点をお伺いいたしたいと思います。なおこれは非常に大きな問題でありますので、午後の委員会で公正取引委員会から責任のある方の出席を願いまして、質問をいたしたいと思います。
○小野瀬委員長 そのようにとりはからうことにいたします。他に御質疑もないようでありますから、午前中の会議はこの程度にいたしまして、午後は二時から再開いたします。 それではこれにて休憩いたします。 午後零時五十一分休憩 ————◇————— 午後三時七分開議
○小野瀬委員長 休憩前に引続き会議を開きます。多田君。
○多田委員 公団の改組あるいは廃止の問題が起つておりますが、それに関連しまして事業者団体法の影響するところが非常に大きいと思いますので、事業者団体法の改正について、公正取引委員会がいろいろ考えられておるようでありますし、私どももある程度の改正を希望しておりますが、公正取引委員会から団体法についてのその後のいろいろな経過について、まず御説明を承りたいと思います。
○黄田政府委員 事業者団体法の改正につきましては、大体大きなねらいはいわゆる事業者会社というものを、事業者団体法の対象外に置くのが至当じやないかというのが、一番大きな眼目であつたのでございます。御承知のように事業者団体法という法律ができました経緯は、当初におきましてはいわゆる事業者団体というふうなものを主として対象といたしまして、それが準拠すべき基盤をつくろうというのがねらいであつたのであります。従いまして四條に許容活動、五條に禁止行為というものを規定いたしました。その対象となるべきものは、いわゆる商業団体というふうなものを対象にしたいということが、そもそもの考えであつたのであります。ところがこれを第二條において定義いたしました際に、二以上の事業者が共通の利益増進のために云々というふうになつて参りましたために、当初立法の端緒におきまして、われわれがねらつておりましたよりも非常に広範囲なものを、対象の中に包含することになつて参つたきらいがあるのであります。従いましてこの改正を考えます場合には当初の立法の目的に帰ろう、つまりいわゆる事業者会社というふうなものは、これは別に取締りなりあるいは活動の規制なりをする必要があるならば、ほかの法律の対象となつてもそれはやむを得ないことであるけれども、いわゆる事業者団体法というものでこれを縛るということは、不適当であるという考えからいたしまして、いわゆる事業者会社というものは、事業者団体法の適用外に置こうということが、われわれの一番大きなねらいであつたのでございます。それに付随いたしまして、たとえば営業行為の禁止という項目が五條にあるのでございますけれども、これなんかを少し緩和したらいいではないか、あるいは仲裁の禁止というふうな事柄も、緩和したらいいじやないかという問題が起つたのでございますけれども、これはいわゆる事業者会社というものを、事業者団体法の適用外に置くことがとても困難だという場合に、第二次的にそういうことを考えました次第でございます。一番大きなねらいは、先ほど申し上げましたところにあつたのでございます。ところがその改正の努力がどうもうまく参りませんで、ただいまのところでは事業者団体法の改正ということは、もし行われるにいたしましても、きわめて具体的な場合には二つの会社が共同の施設を持つてよろしいというふうなきわめて限定された場合に、事業者団体法の改正ということは考え得られることがあるかもしれないけれども、大きな主流をなす問題に関して事業者団体法の改正を行うということは、非常にむずかしいというふうな状況にございます。
○多田委員 事業者団体法が立法されました当時、私ども立法に参與したわけでございますが、その当時の考え方は、あくまでも事業者が集まつて、その結合によつていわゆる独占的な企業を行うということに対する制裁的な法律であるという考え方で、立法されたように記憶するのでありますが、ただこれによつてこの法律の適用範囲を非常に広義に考えて運用されました場合には、日本の経済企業というものが、ほとんどこの法律の適用を受けるというようなことになる危險性が、多分にあると思うのであります。そこで二以上の事業者が集まつて共通な利益を目的にするという考え方そのものが、一つの企業の独占、あるいはそれによつて他の競争者を圧迫するというような事態が起つた場合に問題にすべきものであつて、実際の日本の企業体の現状からして、現在公正取引委員会がこの法律の運用についていろいろな調査なり、いろいろな問題なりを提供しておるのでございますが、何かこの団体法によつて日本の経済企業体が非常な圧迫を受けているような感じを、一般に與えていると思いますけれども、それに対して団体法が公布されました後において、公正取引委員会がとられましたいろいろな処置その他について、公正取引委員会としてどのような考えを持たれておるか、その点についてお話を願いたいと思います。
○黄田政府委員 ただいま多田委員の御質問中、事業者団体法は大きな独占体を対象として、それを取締るというふうなお考えのように拜聽いたしたのでありますけれども、事業者団体法の母法と申しますか、独占禁止法におきましても、いわゆる独占企業的な大企業のみを取締ろうとするのが、法の唯一の目的ではないのでございまして、大ざつぱに言いますならば、自由な競争を阻止するようなことは全部とめようというのが、一番大きな流れなのであります。従いまして独占禁止法の第四條におきましては、いろいろな予防規定というものをおきまして、独占禁止法が禁遏しようとしておりますところの法域を侵すおそれのあることを、全部禁止ないし制限するという規定があるのでございます。事業者団体法も実はこの禁遏法の一環をなすものでございまして、必ずしも大きな独占的企業のみをつかまえようという趣旨ではなく、むしろそれによつて自由闊達なる競争が制限されるというふうなことを防ごうということが、根幹となつているのでございます。つまり個々の事業者が団結するというふうな結果を防ごうというのが、この目的の大きな流れになつているのでございますから、従いまして必ずしも大きなもののみをつかまえるということはないように、小さいものの間におきましても、それによつて自由競争が阻害されるおそれがある場合には、それが全部取締りの対象となる。こういう次第に相なつているわけであります。事業者団体法ができまして、多田委員がおつしやいましたように、相当難解な法律ではございますし、また今までのしきたりが、いわゆる事業者団体法が禁遏しようとしているような形式をとりました事業体が多いために、いろいろ本法に抵触するような事態が相当ございました。むしろ公正取引委員会で取扱いました事件の中の半分くらいは、事業者団体法関係のものがあつたように記憶しております。
○多田委員 ただいまのお説は私も承知しておりますが、この法律を立法する当時においては、少くとも独占的な企業体なり、今言われたように自由闊達なる競争を、事業者の結合を阻害されることによつて、非常に大きな経済的な、あるいはその他の弊害が起る場合にのみ、この法律を適用しようという考え方のもとに立法せられたように、私どもは承知しているのであります。従いましてこの法律が適用された後において、あるいは広い意味ではこの法律に抵触するというような事態があつたとしましても、実質的には、それによつてこれはというような弊害がなく、むしろそういうことによつて経済活動が活発になるというようなものに対しても、公正取引委員会がこの法律の適用対象に考えていたというようなものもあつたのではないかと私どもは考えておりますので、もしそういつた考え方で、この法律を運用されるということになりますと、二以上の事業者が集まつて、共通の利益を目的にした活動をするということは、全体を対象にした場合には、非常に大きな問題になる危險性がある。日本の会社の大部分というものは、構成分子である株主の中には事業者が含まれている。事業者が含まれてない企業体はほとんどないと言つてもよいと思うのでありますが、ただ事業者が含まれておりました場合でも、その会社の企業活動が今言われたような自由活発なる競争を阻害し、しかもそれによつて非常に大きな経済的な弊害を生ずるというような場合には、これはもちろん取締りの対象にすべきであろうと思うのであります。しかしただいまの御説明では、非常に広い意味で解釈されておるようでございますけれども、立法当時の考え方とただいまの御説明との間には相当隔たりがあるように私どもは感ずるのでございますが、それに対して非常に広い意味で今言われたように、とにかく自由活発なる競争を少しでも阻害するというような場合、それがたとえて申し上げますならば、現在の日本の経済では統制経済が一部行われておりますが、統制経済を完全に遂行するために、かりに企業者が話し合い、企業者が結合して経済活動をするというような場合でも、団体法の対象になる危險性が多分にあるのであります。そういつた場合に対する公正取引委員会の考え方、あるいは今後公正取引委員会が、団体を通じて非常に広い解釈の考え方のもとに、この法律の運用を考えておられるかどうか。その点について御説明願いたいと思います。
○黄田政府委員 事業者団体法におきましても、適用除外の項目を設けまして、六條第何項でございましたか、十九人以下の組合員でその使用者が少い場合には、これを適用しないというふうなことを明らかにいたしまして、きわめて小さい業者の結合体はむろん事業者団体法の適用外にしようという試みといたしまして、これをとり入れてあるのでございます。しばしば問題になります点は、一体事業者として共通の利益を増進することが目的であるかどうかということが、法規をいずれにでも解し得られますような漠然とした規定になつておりますために、常にこれが問題となるのでございますけれども、ただいま多田委員がおつしやいましたように、日本の経済分野においてこれを取上げることが、はたして法の目的とするところに合致するかどうかという点に関しましては、十分公正取引委員会といたしましても考慮をいたしておるつもりでございます。独禁法におきましても、御承知の通り共同行為の制限というような條項がございますけれども、これにもその影響が軽微である場合には適用しないという規定があるのでございまして、同様の精神は事業者団体法においても存在し、かつ存在すべきものなのでございまして、公正取引委員会が事業者団体法を主管いたすにあたりましても、そういう点に関しましては十分なる注意をもつて運用いたしております。
○多田委員 まあその解釈のいかんでは非常に議論になり、水かけ論になる危險性がありますので、具体的にいろいろな事例について御説明願いたいと思います。たとえば先般公正取引委員会で問題にいたしました山梨県の菓子の組合の問題でございますが、山梨県の菓子の組合の場合には、協同組合法によつて設立されました小規模な業者の集まりでありまして、これらの業者の集まりのその活動に対して、事業者団体法の違反であるということでお取上げになつたようでございます。もちろんそういつた疑いがある場合には、公正取引委員会として当然取上げなければならない問題であるかもしれませんけれども、公正取引委員会に取げられることによつて、企業者の受ける打撃というものは非常に大きなものがあろうと思うのであります。そこで山梨県の菓子の組合の場合には、この組合は組合員の加入脱退に関して制限を加えておる。だれでも加入させ、だれでも脱退させるようなことはしていないというようなことを取上げられておりますけれども、現在までの統制下において菓子の卸業者というものは、新しい卸業者が存在しないというような実態でございますので、当然新しくその組合に加入しようというような資格者は、組合の定款によつて実在しないというのが実態であつたというように聞いておるのであります。従つて新しくその組合に加入しようという申出をし、そしてその組合に加入することによつて卸売業者の資格を獲得するというような形において、むしろこれが不公正な競争が行われておるように私は聞いておりますが、この山梨県の菓子の卸業者の組合に対する公正取引委員会の考え方並びにその結果について、御説明を願える関係にございましたら、御説明願いたいと思います。
○横田説明員 ただいまお話の山梨県の菓子の卸協同組合の問題は、実はすでに審決も決定いたしまして、その内容を申し上げていい段階にあるのでございます。この山梨県の菓子の卸協同組合の問題は、お話のごとく事件といたしましてはそれほど大きな問題でないのでございまするが、お話のように事件として取上げます際には、いろいろその影響等も考えまして、熟慮の末に審判開始ということになつたのでございます。あの組合につきまして一番われわれが遺憾に存じましたのは、今お話のございましたように組合員の数を制限するという点が見られまして、事実上その種の業者がいないので自然に制限になつておるのでございますれば、大して取上げるほどのこともなかつたと思いまするが、たしかあれはずつと昔から、卸売業をやつておつたその人に特に限るような趣旨が見えたものでございますので、そういう点を特に取上げまして審判開始をいたし、また被審人である組合員の方でもそれをお認めになりまして、結局審判もきわめて簡單な同意審決というような形で済んでおるわけでございます。なお今お話のごとく公正取引委員会で取上げられますることは、その取上げられました事業者にとりましては、われわれが簡単に考えます以上にいろいろな打撃を受けることは、われわれも今の御説明でよくわかりますので、今後これらのものを取上げます際には、十分に注意をいたして御希望に沿いたいと考えております。
○多田委員 山梨県の菓子の組合の場合は、これは現在中小企業等協同組合法によつて、全国各地にできつつあるところの協同組合の今後に、非常に大きな影響がある問題として、私どもは非常にその審決の結果に関心を持つておつたのであります。ただいま横田さんの言われましたように、山梨県の菓子の組合も大体これに対して納得したというようなお話でございましたが、公正取引委員会から審判開始の決定を受けたということ自体によつて、これらの企業体の受ける精神的な打撃というものは非常に大きなものであつて、実際問題として非常に難解な法律でございますので、その法律に対してこれらの企業者の反撥する方法はない、非常に困難だというようなことも言い得ると思うのであります。そこでこういつた小さな企業体に対して、ある程度の欠陥があり、法律に抵触するといつたような問題があつたとしましてもこれらは大きく審判開始をするというような決定でなしに、公正取引委員会がそれに対して注意をするというような処置をとつて行かれることが、今後の日本の協同組合の発達のために、ぜひとも必要なことではなかろうかと、私どもは考えているのであります。 それといま一つは、ただいま御説明がありましたように、組合員の数を制限されたというようなお話でありますが、私山梨県の菓子組合の実体についてはよく承知いたしておりませんけれども、おそらく菓子の協同組合の定款というのには、組合の資格としてそういう條項が示されていると思うのであります。従いまして自由に生れ、しかもこの協同組合は協同組合法によつて、地方長官の認可を受けて設立された組合でありますので、その組合が組合員の総意によつて一つの資格條件をきめる、その資格條件が独禁法並びに団体法に抵触するというようなことをもし考えるとすれば、これもまた今後の協同組合の発達のために、非常に大きな支障を生ずるおそれがありますので、これらの自由意思によつてお互いの協同組合の資格、あるいはその他の條件をきめることが、独禁法あるいは団体法に抵触する場合があるかどうかという点についても、ひとつ御説明願いたいと思います。
○横田説明員 ただいまのお話の点は法律的に申しますと、さらにむずかしい点があるのでありますが、組合員の資格をある程度に限定いたしますることは、もちろん当然に予定されていることと存じます。たとえば卸売の組合でありますれば、その卸売事業を営むものというような意味の資格の制限といいますか、資格の決定ということは当然に組合法が予想していることでありますが、ただその上に加えまして、いろいろその事業の規模の制限であるとか、その他いろいろ各事業者の加入脱退を不当に制限するというような條件が加わつておりますると、独占禁止法二十四條の第二項でございまするかの要件が欠ける、こういうことになるわけでありまして、いかなる程度のものがしからば不当な制限になるかということは、具体的事案によつてきめられることでありまして、その事案事案で考えなければならぬかと存じます。 なお今の御質問から少し離れるかと存じますが、公正取引委員会といたしましては、こういう小さな業者の事業者、あるいはその事業者の団体につきましては、中小企業等協同組合法もできました今日、きわめて深い関心をもつて、それらの中小企業の奏達をむしろこいねがつているのでございまして、ただこちらの思う通りにいろいろ参らぬような事情もございますので、結果におきまして今仰せのような遺憾な点も多少あるかと存じまして、今後十分その点は注意いたしたいと考えております。
○多田委員 小規模業者の結合体に対して非常に好意のある御意見で、私ども感謝いたしているのでありますが、ただ問題になります点は、中小企業等協同組合法によつて、独禁法第二十四條の一号の適用除外団体にするというような一つの條件が、協同組合法にあるようであります。その條件に商業者の場合には二十人以下の使用人を持つているものでなければならないとかいうようなことになつておりますが、二十人以上の使用人を持つているものが構成員になつた場合でも、公正取引委員会がその届出によつて、それに対して一つの決定をすることが必要だというようなことになつておりまして、必ずしも二十人以下の使用人を持つているもののみが、構成員でなければならないというようなことに、はつきり規定してないようでございますが、これは二十人以上の使用人を持つものが構成員になつておりました場合であつても、それによつてその協同組合が独禁法並びに団体法の精神に反するような行動がないというような、実体に即したような行き方をぜひひとつとつていただきたい。軍に二十名以上の使用人あるいは相当大き左企業体が構成員に加わつていることによつて、独禁法二十四條の適用除外団体でないというような考え方でこれを処理されるということになりますと、協同組合の運用、協同組合の活用そのものについて本非常に支障が生じる場合があるし、協同組合法の精神にも反するような場合がなきにしもあらずとわれわれ思いますので、その点についてひとつ御考慮をしていただきたい。 〔委員長退席、永井(英)委員長代理着席〕 それといま一つ、そういつた場合に二十名以上の使用人を持つているものを構成員にするどいつたような場合に、独禁法二十四條の適用除外団体でないというような、これはそのものの実体を見なければ御説明願えないと思いますけれども、かりに二十名以上の使用人を持つものを構成員にしておつたような場合に、どういうような事態が起りました場合には、適用除外団体でないというような見方をとられるかどうか。それをひとつ御説明いただきたいと思います。
○横田説明員 ただいまお尋ねの点は、先ころ中小企業等協同組合法ができまする際にも、非常に論議の的になつた点でございまするが、お話のごとくあの法律は一方には二十人、百人というような形式的な制限を設けながら、これを越えましたものが入つておりまするものも、必ずしも独占禁止法または事業者団体法に抵触しないように、きわめてゆとりのある規定ができているのでございます。しかしていかなる場合に、その数を越えてもなお小規模と公正取引委員会で認めるかという点は、その団体の構成事業者の営みます業種、あるいはそれに加わつております二十人あるいは百人以上の従業員を持つておりまする組合の、その団体の中における地位、その他諸般の事情を考えましてきめられることでありまして、仰せのごとくこれはちよつと一概に簡單に申せないことかと思いまするが、 〔永井(英〕 委員長代理退席、委員 長着席〕 ただ実際のわれわれの実務上の今までの動きを申し上げますと、この数を越えましたという一点をもちまして、ただちに独占禁止法なり事業者団体法をびしびしと適用するというようなことは、全然われわれも考えておりません。実際の動きはそういうふうになつておりますので、その点はあまり御心配いただかないでいいのではないかと思います。なお御承知のように、かりにそういう業者が入つておりましても、中小企業等協同組合法によりますれば、その業者を脱退せしむることによりまして、その組合はりつぱに存続し得るような法律の仕組みにもなつおりまするし、また実際に公正取引委員会におきまして今まで二、三事業者団体法違反の組合の事件を取扱いました場も、その組合自体を解散する等の措置をできるだけ避けまして、その場合に欠格の組合員を脱退せしめるという條件をもつて、組合を存続せしむるという審決をいたすような傾向にございますので、かたがたあまり御心配の点はなかろうと存じます。なおこの点は法律ができまして間もないことでございますので、今後十分に研究もいたし、慎重に事を処したいと考えております。
○多田委員 横田さんは心配するほどのこともないという仰せでございますが、これは現在の全国各地の協同組合の最も心配しておる点であつて、たとえば先般の大阪の砂糖卸組合のごとき場合でも、これは目不審判継続中だろうと思いますけれども、軍に二十名以上の使用人を使つている会社が四社ないし五社入つておる。あるいはまた資本金三百万円以上の会社が入つておる。しかしその実体の組合の内部におけるところの、これらの大規模業者の組合員の内部において占める活動範囲というものは、他の小さな企業者以下であるというような実体に対しても、公正取引委員会がこれを正式に取上げられておるというようなことになりますと、全国の協同組合に及ぼす影響は非常に大きなものがあろうと思います。そこでただいま横田さんが言われましたような考え方で、今後協同組合に対して考えていただきたいつそうすることによつて協同組合が自由に、しかも活発な活動がなし得られますし、協同組合の発展も促進されて来ると思いますので、その点特にお願い申し上げておきたいと思います。 いま一つ次にお伺いいたしたいのは、公正取引委員会がいろいろな面でいろいろな企業体を調査される。査されることは公正取引委員会の職務として当然であるかもしれませんけれども、調査される企業体自体にとつては、非常に大きな精神的な打撃をこうむる場合が間々あるのであります。そこで希望を申し上げたい点、あるいはこういうことができないかという点でございますが、事前に公正取引委員会に具体的な企業体からの相談をする。その相談によつて公正取引委員会が、そういつた形をとることがいいか悪いかというような判定を事前に下すことができるかできないか。大阪の組合の場合のように、公正取引委員会に相談した上で、そういつた組合の構成をつくつた結果が、団体法に抵触するというような問題が起るというようなことでは困ると思いますけれども、とにかく現実の実体に即した行き方について公正取引委員会が事前に相談にあずかるというような方法をとることができないかどうか。その点についてお伺いいたします。
○横田説明員 公正取引委員会の発足以来二年余りになりまし仕事の方もやや軌道に乗つて参りましたが、何分にも新しい役所でもございまするし、なお現実に仕事をしておりまする職員、まことにふなれかつ能力も足りませんので、いろいろ調査いたしまするのに不都合な点もあるかと存じまするが、この点はなお一層注意をいたしまして、あまりごめいわくにならぬような程度の調査をいたすようにいたしたいと考えております。なおある問題について事前に公正取引委員会の正式の意見を聞く方法がないかという点につきましては、われわれも実は日夜その点を考えておりまして、すでに多田さんは御承知と思いまするが、公正取引委員会には相談部というようなものを設けまして、ここで日々相当数のお問合せの御相談に応じてはおるのでございまするが、ただここで申し上げましたことが後に事件になりまして、ただちにそのままそれが公正取引委員会の意見と合致するかどうかという点は、実際問題としまするとなかなかむずかしい点がございます。ことにお尋ねいただきまする場合に、いろいろな事実が全部はつきりわからずに、こちらでお話だけの事実に基きましてお答えをいたしますような場合々は、津々にしまして違つた結論が出たりいたしまして、お尋ねの方もおそらく意外に思われるというような場面があろように存ずるのでございます。この点はこちらがお答えいたします際にも、十分注意はいたすつもりでございますが、それらの点につきましてはできるだけ皆様の御便宜のように、この相談部において御相談に応ずるように今後いたしたいと考えております。 なお大阪の問題につきまして今お話がございまして、実に恐縮に存じまするが、東京と違いまして出先の役所になりますと、なおさら連絡が惡うございまするし、ことにあの事件につきましては、法律の出た早々でございまして、非常に不都合な点もあのたかと思いまするが、今後そういう不都合のないように十分注意いたすつもりでございます。
○多田委員 ひとつ相談に応ずる場合には、相談する方がざつくばらんに話のできるように、その相談をすることによつて他に事件を新しく発生させるというようなおそれのないように御配慮いただきたい。かりに一つのことを相談に参る。その相談に参つたことによつて、公正取引委員会がその事態をさらに調査され、それによつていろいろな不安を生ずるというようなことがあつては、結局相談部を設けられました趣旨に反することになると思いますし、日本の経済の発展のためにも、ぜひ公正取引委員会が細心の注意を仰つていただきたい。この點をお願い申し上げておきます。 その次に現在一番大きな問題になつておりまする、先ほど黄田部長からお話のございました事業会社の適用の問題でございますが、この団体法を立法する当時に、たしか横田さんだつたと思いますが、商法による民間会社に対してはこの団体法をなるべく適用し左い方針である。というよりもむしろ適用しないというようなことを言われておつたように、私どもは承知しておるのでございます。しかしそれはあくまでも独禁法の精神に反しない程度において適用しないというお考え方であることは、もちろん十分承知しておりますけれども、事業会社に対して公正取引委員会としてどのような考え方を持つておるか。たとえば公団が廃止になりました後において、公団の従業員もあるいは公団ができることによつて転廃業させられた者が、もしかりに他の企業に関係し、あるいは同一の企業に関係しておりました場合に、新しく公団の廃止後の受入れ企業体というものを考えて、その企業体をつくつた場合に、これらの企業者がその構成分子になつておるということになりますと、当然事業者団体法の適用を受ける危険性があるわけでございますが、こういつた会社をつくる場合、あるいはその他の一般の事業会社の場合、二以上の事業者が集まつて共通の利益を目的とするという範囲をどの程度に考えておられるか。この際一応はつきりした御見解をお聞かせ願いたいと思います。
○横田説明員 ただいまの事業者会社のことでございまするが、これは事業者団体法制定のときから非常にわれわれも悩みの一つにしておつた問題でございまして、同法の二條の定義がこれを形式的に見ますと、きわめて広汎なものをさしておるように見られます結果、客観的、実質的ましてあまりさしつかえないように思われるものまでが、同法の規律を受けるというような好ましくない事態に至つておるのであります。従いましてわれわれといたしましては、なるたけこの第二條のような広汎な定義を緩和いたしましてもつとわれわれの実際の気持にぴつたりといたしました団体法にいたしたいという観点から、先般来お話のような事業者会社のうちのあるものを、この団体法の適用から排除いたしまするように法律の改正をいたしたいと、相当前からいろいろ努力をいたしておるのでありすが、諸般の事情川によりましてなおその後実現を見ないので、まことに遺憾に存じております。従いまして残されました問題はも現行法のもとにおいてこの定義をいかにしぼつて解釈するかという点があるばかりであるわけであります。ただこの点につきましては、軍に二人以上の事業者がその構成員であるということだけでは、かりにその事業者が何らかの目的を持つておるとしましても、それだけではただちに事業者団体になるものではなかろう。しからばどの程度に達すれば、それがこれにいう事業者団体になるかという点でございますが、これいろいろな団体の性格なり、やつておりまする仕事なり、あるいはその事業者の団体における位置であるとか、諸般の事情をしんしやくしませんと、にわかに決定しにくいのでございまして、きわめて平たく申しますれば、それが一つの会社としての独立の企業体としての面がきわめてはつきりしておる。しかも個々の事業者の事業との関係が比較的薄いというようなものにつきましては、商法の会社的の面が強く、事業者の団体的な面が少いという点で、それらのものは事業者団体法の適用を受けない団体であるというふうに、抽象的には申せるのでございます。その線をどこで引くかということにつきましては、この定義からは何もはつきり出て参りません。この適用を受けられる団体の側ではきわめて不安な位置にあるということをお考えになると存じますが、これもわれわれとしては今後できますれば、その辺の解釈をなるだけ具体的に確定いたしまして、今後の事件を処理して行きたいと考えております。なおできますれば、今後も先ほど申しました同法の改正の問題を強力に推進したいと考えてはおりまするが、最近の情勢等を考えますと、その点もやや悲観的な観察がいたされるのであります。しかしなおその熱意を捨てないで今後大いに努力いたしたいと考えております。
○多田委員 非常に御苦心されておる点については敬意を表しますが、先ほど申し上げました、たとえば公団を廃止することによつて次の受入れ態勢をつくるということは、公団による統制のためにその経済機構というものが混乱破壊されて、新しくつくり上げられなければならないというような経済の実体が相当あると思うのでありますが、そういつた新しい企業体をつくるということになりました場合に、その企業体の資本を集める面においても、あるいはその企業体が円滑に活動するというような面においても、関係者を中心にしてその企業体をつくらなければならないというような、やむを得ざる事情が相当あると思うのであります。その場合にその構成員がほとんど事業者であつた場合に、団体法の適用を受けて、企業体としての成立が不可能になるということが、結局において国の経済を混乱に導くことになる危険性がありますので、これらの場合にどういうような考え方を持たれるか、いま一つは統制との関連でございますが、国の要請によつて統制をしなければならないというような物資を扱う企業体、たとえば酒の場合を考えましても、大蔵省が徴税を円滑に行うために各府県の酒の卸売会社を活用する。そうしますとその卸売り企業体を活用するためには、その卸売の金業体の構成者は、酒に全然関係のない者が出資をするというようなことは今日考えられませんので、酒の小売業者も酒の駅売業者がほとんどその構成員になつておるというような実体があるようでございますが、これらに対しましても団体法の違反であるというような考え方で、現在調査を進められておるようでありますけれども、これらは国の要請によつてでき上つた一つの企業体であり、その企業体による国の行政、国の徴税が円滑に遂行され得るというような必要性から生れた企業体でございますので、こういつた企業体、あるいは統制のためにどうしても必要な企業体が自然に生れた。その企業体の内容が、事業者を構成分子にするというような実態があつても、そのことによつて自由公正な競争を阻害するというようなことがなければ、団体法の適用対象に考えないで行くような考え方はとれないものかどうか、この点について伺います。
○横田説明員 統制撤廃後のいろいろな卸売の組織の問題は、ことに公団廃止後のいろいろな機構の問題を含みまして、事業者団体法の関係において、いつも問題になることでありまして、われわれも先ほど申しましたように、この規定がきわめて広汎なものをとらえるような形にできております結果、せつかくの統制廃止後の機構がどうもうまくできないということについて、各方面から御苦情その他御相談等があるのでありますが、先般の酒の場合の例を取りますと、われわれの方もあの問題につきましては非常に愼重な態度を取りまして、先ほど申しました相談係の関係などが大蔵当局の方々とよく連絡を取りまして、この程度の形態にいたしますれば事業者団体法には抵触しない、独占禁止法でも問題はなかろうというようなことについて、相当突込んだ研究なり御相談をいたしまして、発足いたしたのでありますが、残念ながらその後二、三の団体につきまして、こちらで問題として坂上げざるを得ないような事態が発生いたしましたことを、非常に残念に思つておるのでございます。しかし実態的に、その関係業者がそういう事業体に関係しなければならぬという経済的な関係、ことに酒の場合で申しますと、徴税上の国の目的のために、特にそういう団体が必要であるというような面もありまして、これらの点はその各場合々々の具体的な事情によりまして、やむを得ないことは関係方面等におきましても、ある程度最近は了解してくれておるようでございます。従つてその意味におきまして、団体法をある程度緩和するというようなことが、相当関係方面でもまじめに考慮されているようでございます。何分にも規定がまだそのままの状態であります結果、往々にして今申しましたような好ましくない結果に陥るのでございます。この点は今後いろいろな物資につきまして、同様な専態を招来することと思いますが、われわれといたしてできますことは、子の際関係の方々官庁方面並びに業界方面の方々と事前に十分のお打合せをいたしまして、そういう不祥な事態の生じないように、われわれもできるだけのお手伝いをいたしまするし、そちらの関係の方々の方も、十分にわれわれの立場もお考えくださいまし三後に困つたことのないように、万全の処置をおとりいただきたいと考えて、いる次第でございます。
○多田委員 その次に、これもやはり公団を廃止した場合における問題でありますが、公団統制を廃止した場合に、現在の日本の実情から、その物資については統制を継続しなければならないというようなものもあるわけでございますが、その場合に配給の統制と並行して、価格の統制をしなければならない。価格の統制をするためには、ある程度の価格そのものの調整をして行く機関がどうしても必要だ、こういうような場合が起つて来ると思うのであります。あるいはまた検査をしなければならないというような場合が起つて来ると思うのでありますが、これは団体法の第七條の適用除外規定の、ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件、すなわちポツダム宣言の受諾に伴つて発する政府の命令、あるいはこの命令によつて行う正当なる行為については、これを適用しないということになつております。具体的に申し上げますと、価格統制令によつてそういつた措置をし、命令を発して、その団体を指定するというような方法をとつて行く場合に、団体法の適用除外になるどいうように考えられますが、そういつた場合、公正取引委員会の御見解はどうでございますか。
○横田説明員 ただいまお話のように、あの適用除外に関する法律の規定に従いまして、統制令に根拠を持つている団体なりその他の機関においてお話のような行為をすることは、法律的に申しまして適用除外の扱いを受けることになると思います。ただ最近の、と申しますよりも、終始一貫したと申した方がいいかと思いますが、司令部の方の考え方といたしまして、そういう問題をやはり民間の団体たり、その他それに準ずるものに扱わせることについては、かなり強い反対の意向も持つているようでございますので、実際問題としての実現は困難かと思います。しかしそのルートによつて参りますれば、独占禁止法の適用除外ということにはなると思います。
○多田委員 今の御説明、事情はわかるのでありまするが、団体法の適用除外になつているけれども、実現が非常に困難だというようなことは、ちよつと解せないのですがもそういつた場合を考えて、団体法を改正するというような考え方があるのかどうか、その点をお聞きいたします。
○横田説明員 ただいま私の申し上げ方が少し悪かつたのでございますが、今のような方法で参りますれば、団体法の関係の第七條で適用除外されることになります。ただ私の申し上げましたのは、はたしてこのポツ勅に基く命令に、そういう実態が盛り得るかどうかという実際問題のことをちよつと申し上げましたので、かえつて申し上げ方が徹底を欠いたかと思いますが、要するにその方法でもしそういう団体が指定されるということになれば、もちろん適用除外になると思います。
○多田委員 適用除外になるという点ははつきりいたしましたが、価格統制令で現在民間団体に検査を行わしているものがあります。その検査を行わせる際に、公正取引委員会では反対的な意見を持つておられたというような話でございましたが、ただいまの話で価格統制令に基く命令によつて行う行為については、適用除外であるということがはつきりいたしましたので、私の質問はこれで打切ります。
○小野瀬委員長 黄田政府委員並びに横田説明員に対する質疑はほかにございませんか。なければ第四・四半期における資金需給の見通しについて、勝間田委員の質疑を許します。
○勝間田委員 この年末から来年の三月にかけても資金の問題が非常に重要になつて参りますので、資金の需給の見通しをひとつ御説明願いたいと思います。
○清島説明員 私から概略の御説明をいたします。お手元に届いておると思いますが、「昭和二十四年度資金需給見込」というのがございますので、その表をたどりながら御説明いたします。 左の方に資金の供給と資金の需要がうたつてありまして、資金供給の面は一は金融機関の資金の増加、これは大部分が金融機関の預金でございまして、そのほかに金融機関の自己資金なり、留保なりというものが入つておりますが、大部分は金融機関の預金であります。もつともその預金の中には公金預金も入つておりますが、これはわずかでありまして、大体は預金の増加と御了解願つてけつこうだと思やます。その次には政府の出資がございますが、これは予算に基く政府の出資金がそこにあげてございます。三は対日援助資金国債償還という項でございますが、これは援助資金から国債償還がなされまして、その金は金融機関等に返りまして、再びそれが産業界その他に流れるという意味におきまして、資金の増加の方でうたつてございます。その次は手元現金でございますが、手元現金は預金等が増加いたしましても、金融機関の手元現金がふえれば、それだけ金融機関がそれを融資する力がないのでございまして、これがふえると実はマイナスの要素になるものであります。 それから資金の需要でございますが、一は国庫財政、これは財政でございまして、(2)のところの援助資金は、その財政の中で特に援助資金というものが問題でありますから、抜き出してあるのであります。それから二の地方財政、これは地方財政の地方債の引受け等でございます。それから三の産業資金でございますが、産業資金は金融機関から出る分と、預金部から出るものと、そのほかに上の方の対日援助資金からの産業投資がこれに加われば、大体金融的に出る資金はそこに全部そろうわけであります。資金計画的に申しますと、さらに自己資金を加えなくてはならぬことになつておりますが、この表では自己資金は出ておりません。 それから第三が資金の不足でございまして、その次に調整項目があり、子の次に通貨増発があつて、期末の発券高があるわけでございます。 こういう分類で第四・四半期の御説明を申しますと、右の方の一月、二月、三月、第四・四期計、年間計というのがございまして、その一月、二月、三月のところをごらんになれば、それが出て来るわけでありますが、ちよつと大まかに御説明申しますと、金融機関の資金の増加は第四・四半期におきまして四百三十二億ということになつております。預金が大体四百三十二億ばかりふえておる。ところが四の手元現金の欄をごらんになりますと、五百八十億というのがそこに現われております。従いましてこれを山いたしますと、実は預金の増加は逆に百五十億ばかりネツトがひつ込むというようなことでございまして、これはちようど三月が金融機関の決済時期でございますから、金融機関はいろいろな見せかけの預金をお互いにやり合いまして、そういう関係から実は預金のネツトの計算におきましては、百五十億ばかり減るというような関係になつております。これは必ずしも今年だけの現象ではないのでございまして、昨年の例を申しますと、第四・四半期におきまして、去年は二百三十八億の貯金が名目上はふえでおつたのでございますが、金融機関お互いの見せかけの預金が三百二十五億ばかりございましたから、実際はやはり去年は百億ばかり減つておるというようなことで、これは本年の特有な現象ではございませんけれども、しかし本年はその程度がややはげしいということになつておるわけでございます。 それから国庫財政でございますが、これは非常に問題でございまして、第四・四半期におきましては、国庫の引上げ超過が千九十四億という数字に上つております。これは一般会計と特別会計の両方でございますけれども、一般会計の方の数字の内訳を申しますと、一般会計におきまして引上げ超過が八百二十八億、それから特別会計におきまして五百九十二億という引上げが実はあるために、全体の国庫の引上げ超過が千九十四億、もつとも昨年はやはり千億代を越えまして、国庫の引上げ超過は千十億ということになつております。それから今年の四月から十二月までの国庫のいろいろな数字を見てみますと、二十四年度、つまり今年の四月から来年の三月までに、税金の徴收は三千八十四億になる見込みでありまして、これが大体全体の予算から見ますと、五九%の徴収の進捗率であります。それから二十三年度は千五百九億でございまして、これは予算に対しまして、大体四八%の徴収でございます。それから歳出の方は、二十四年度の方は、予算から申しますと六九%、二十三年度は七四%になる見込みでございますから、達観的に申しますと大体財政は、この引上げの方は昨年よりも非常に順調に進んでおるけれども、支拂い方は昨年度の方がやや順調であつたというような関係が見られまして、とにかく第四・四半期におきましては、千九十四億の引上げ超過があるわけであります。この引上げ超過につきまして、第三・四半期の欄に目を移していただきますと、一月の隣に第三・四半期の計が書いてありまして、実績見込みと計画とございますが、計画はこれは当初私どもの立てました計画で、実績見込みはその期の実績を検討した結果こういう結果になつたのでありまして、第三・四半期におきましては、国庫財政におきまして実績見込は七百六十四億の支拂い超過になつておるわけであります。それからなお今度は十月の次の左の欄に第二・四半期の計がございますが、第二・四半期におきましては、国庫財政の状況は二百四十三億の引上げ超過になつておる。それから同様に第一・四半期を見ますと、七十一億の支拂い超過になつておる、こういう推移でございまして、とにかく第四・四半期は国庫が一番引上げをする時期でありまして、これが資金の需給見込みとしてはいろいろな問題をそこに投げかけるわけであります。 それから財政の次の援助資金でございますが、ここで問題になりますのは、大体産業投資でございまして、その一番最後の(二)の同上産業投資というのがございますが、大体年内には五十億程度は出る見込みでございますが、一、二、三を通じまして大体ここに書いてあるように、私どもの見込みとしては一月に七十億、二月に七十億、三月に六十億と大体二百億程度は金が出るだろう、こういうふうに考えております。それから地方財政はこれは一番右の年間計のところは三百四十億になつておりまして、本年度の三百十億と三十億ほど違うのであります。これは地方債が三百十億でございますから、実は金融機関の方から一時的に貸す金があるのでありまして、それが三十億くらいあるだろうというような予定でございまして、地方債の予算とはやや三十億ほど違うのですが、これは大体予算以外のものは金融機関が引受けることになつております。それから産業資金の金融の欄を見ていただきますと、第四・四半期におきましては六百七十六億の産業投資を金融機関が行うわけであります。昨年は金融機関が第三・四半期に行いました産業に対する融資は、四百二十八億であつたのでございますが、昨年はまだ復金が存在いたしておりまして、それが大体第四・四半期に二百八億ばかり融資をやつたものですから、合せますと大体復金と金融機関で六百三十六億くらいの融資をやつておつたのでございますが、本年は金融機関は第四・四半期におきまして、六百七十六億の融資をやるようなことになつております。この六百七十六億は実はあまりこまかなことはあげてはありませんけれども、第四・四半期におきまして大体この程度の金が出れば大体経済は円滑と申し手か、そうぎちぎち言わずに循環するのではないかというような感じもいたしております。 それから一番下りまして結局この期末発券高は、三月の発行はこの三月の欄の一番下の方をごらんになりますと、三千三十六億というような数字になるわけでございます。この三千三十六億は、昨年の三月末は三千百二十五億でございましたが、それよりもやや下まわる。年末はもう間近に迫つておりますが、この見込みはこの十二月の実績見込みの一番下のところに、三千五百十六億という数字がありますが、大体三千五百十六億程度におちつくのではなかろうか。この三千五百十六億が三月末に三千三十六億になります。一月から申しますと三千三百十四億、二月は三千百九十三億、三月は三千三十六億、こういうふうに推移して行くのではなかろうか。この状況は昨年よりもやや下まわつた発行高でございますが、大体昨年程度のところにおちつくのではなかろうかというふうに考えております。 ただ今のは需給の簡單な説明でございますが、しからばこの三千三十六億が適正通貨量かどうかということはいろいろ疑問があるところではございますが、大体私どもとして、昨年が三千百二十五億であれば、昨年の物価、賃金、出産、雇用等から見まして三千億からそう下まわることは、必ずしも適切ではないというように考えます。三月末において三千三十六億の通貨の発行のためには、日本銀行が相当追加信用を出して応援をしなければならぬというように考えております。しからば日本銀行として三年末に三千億の通貨の発行を維持するためには、どの程度の信用追加が必要であるかということを各金融機関別に計算いたしますと、大体日本銀行で六百四十億から五十億の追加信用があれば、この表に書いてあります三千三十六億の通貨の発行が維持できる。この六百四十億から五十億につきましては、日本銀行の国債の買入れが御承知のように非常に進んでおりますが、これが二百三十億から二百五十億あるいは二百六十億、大体二百五十億程度おそらく国債の買上げをやられるのではないか。あとは借入金と政府の指定預金、両方で一般金融機関に資金を供給して、大体関係者として六百四十億か五十億の日本銀行の追加、あるいは財政面からのいろいろな金融的の援助というか、政府の指定預金等によりまして、この六百四十億か五十億の金は市中の方につぎ込む態勢は十分あるわけでございますけれども、ただ問題は普通の金融機関が産業にはたして貸すか、貸さぬかというようなところに帰着するだろうと考えます。結局こういつた問題が、これは今の均衡予算なりドツジ・プランなりの一つの構想で、金融の自主性を確立した一つの大きな経済実体面とのいろいろな立地の関係が、そこにいろいろ帰納的に現われるわけでございますが、これにつきましてはなお関係機関と十分検討いたしまして、そういうことで金融の梗塞がないように十分するというふうなことで、いろいろ研究を進めておるわけでございます。 簡單でございますが、あとこまかな御質問があれば、お答え申し上げたいと思います。
○勝間田委員 この食管会計の方の歩留りはどのくらいに考えておりますか。
○入江説明員 今の御質問は食管が農中に対します前渡金の歩留りのことと思いますが、それは十月から十二月までは大体食管が農中に拂いました金が農中にたまりまして、一月以降は大体食管が拂いました金よりも、余分に農中が農民の方に食糧代を拂うというふうに聞いております。具体的に申しますと一月は食糧の供出がかなりございますので、一月からすでに期中大体百八十億ぐらいは、農中の預金が減るように見ております。
○清島説明員 今の食管の関係ですが、これは農協組の預金いろいろな関係があるわけであります。農協組の方から申しますと、十月から十二月の農協組の預金増加は、末端の支拂い供米代金の約五〇%程度が農協組に残つております。一月も同様に五〇%とつてみたのですが、そうする大体農協組においては百二十七億程度の増加となるだろう。それで二百五、六十億の支拂いがあるわけでありますが、そのうち百二十七億程度は農協組の増加となつて残るであろう。二月、三月は納税期でありますし、春耕資金等もいりますから、昨年同様に減少すると、いうことにしまして、これは農林中央金庫のいろいろな推算をもとにしたのですが、二月が大体九十億ほど預金よりよけいに引出しがあるだろう。三月も大体二百三十億から四十億程度は、また減少するだろうと見ております。
○勝間田委員 国債、復金債などの日銀の還流は大体一年間にどのくらいあると考えられますか。
○清島説明員 年度の初めに立てた計画を一応申しまして、あと第四・四半期でどの程度返るかということを御説明いたします。 日本銀行に返るのは、見返り資金だけでなく、一般会計その他政府機関の借入金も含めまして、全部財政償還の全額について御説明申し上げます。総額において千三百億返るのですが、それはどういうふうに返つて行くかというと、日銀に八百七十六億、一般金融機関に三百四十五億、それから預金部に四十五億、その他が二十一億、初めこういうような予想を立てたわけであります。しかしいろいろその間に国債や復金債や短期債の移動がありまして、第四・四半期で大体私どもが見ておるところでは、日銀に百四十八億、一般金融機関に百七十三億、預金部に六十六億、その他六億、合せまして三百九十三億が大体第四・四半期に返つて来るだろうとにらんでおります。ただ財政償還命につきまして、今年は大体財政償還金の償還の行き先なり種類がはつきりきまつておるわけであります。ところが来年はどういうものを償還するか、ほとんどきまらない。大体私どもの今の記憶によりますと、来年も千二百八十億程度の償還金があるわけであります。そのうち見返り資金が五百億あります。大体千億程度はどういうふうにして返すかはつきりしないで、今きまつておるのが大体二百八十億程度ではなかろうか。今年も財政償還金はいろいろな問題を投げかけておりますが、来年は特に通貨の收縮傾向から見て、財政償還のその方針なりあるいは方法ということは、金融上非常に大きな問題になつて来ると考えていろいろ検討いたしております。
○勝間田委員 それから見返り資金の関係は、これからも来年の三月までには出て来るのでしようけれども、結局最近の見通しからいつて、どの程度来年度に繰越すことになるでありましようか。
○清島説明員 来年度は大体二百八十億程度は繰越すという予算になつておりますが、実はもつと繰越すのではないかと思つております。ただいまは新聞等にも載つておりますが、中小企業に十五億、その他CIF関係が少し出るような様子もあるのです。これは何か宣伝関係の教育映画らしいのですが、そういう関係で出るのでありますけれども、まあ二百八十億以上はおそらく繰越されるのだろうと思います。
○勝間田委員 この前私がシーツさんに会つたときに、二百七十億という予備金があるから、財政の非常にむづかしいときにこの金を出す。だからそう心配するなという忠告を受けたが、一体こういう金は本年度に使えるものですかね。場合によつてこういうことについて、特に最近の金詰まりから見て政府は考えておりませんか。
○清島説明員 今の金詰まりは、見返り資金の放出の遅延と預金部の金がないということが大きな原因だということで、私どもいういろいろ司令部と折衝いたしておるのですが、本年度はリザーヴを使うべく向うを納得させるだけの計画がおそらく出ないだろう。今年としてはせいぜい二百五十億から三百億まで出れば、上々ではなかろうかというふうな見通しを持つておりますが、来年は、まだ正式にはきまりませんけれども、本年と違いまして、公共事業に百億とか、住宅関係に百億とか、公企業関係に相当金をつぎ込む見込みもございまして、そのほかに私企業に大体四百億程度はつぎ込みたいという意向もあるようであります。結局向うは見返り資金自体を通貨金融の調節機能に十分重点を置きたいという関係から、公企業関係の住宅とか、公共事業もある程度リザーヴ的に考えて、情勢が悪ければ使おうというようなことを考えておるようです。それからこの留保もそういうふうに考えておるようです。私どもとしては見返り資金の計画は計画として、この金をどうやつて円滑に出すかということに努力したいと思います。出し方としては安本の計画に乗つたものは向こうへどんどん送りつけるということで、できるだけ向うにたくさん——リザーヴはどれだけかということでなく、全部を使うような感じで、できるだけ産業や公企業の投資の計画を向うに持ち込んで行くということで、この解除を早めたいと考えております。向うもだんだん遅延につきましては、もう少し円滑に出したいという意向もあるようでして、このためにたとえば電気とか船舶というふうな問題は、特に向うでは重要に考えておるものですから、こういうものについては直接日本側と会議を開いて、そこで大体きめて行くというようなかつこうになつて来ております。鉄道や港湾は割合に予算にありますから、すつと出て行く関係があり、予算にない私企業の方は非常に愼重に審査をされておるわけでありますが、そこにいろんな問題がある。われわれとしてもできるだけ大きな事業について向うと共同でいろんな打合せをやつて、そこで全体の了解をとりつけて、できるだけ早く出すことが必要でないかということで進めておりますが、今年はおそらくリザーヴが残るだろう。来年の通貨金融の見通しですが、相当いろんな問題が財政償還金等のために出て来ると思いますから、リザーヴは必ずしも来年は残す必要はないではないか。われわれとしてはリザーヴを残さぬように、来年は来年として今年の分まで使いたいという気持でおります。
○勝間田委員 これはあるいは関係がお違いになるかもしれませんけれども、鉄道通信関係の事業は非常に困つています。しかし見返り勘定は非常な御努力でかなり順調に行つておる方なのですが、一体これの発注というもの、それから実際金が渡つておるもの、これは現在どういう状況になつておりましようか。
○清島説明員 これは資料を持つておりませんが、大体今年と来年は見返り資金が鉄道から言いますと百五十億、そのほか自己資金その他で四十億くらいの事業をやりまして、事業量としては百九十億か百九十五億ぐらいのところをやると思います。来年は鉄道は見返り資金から出るのはおそらく四十億ぐらいだろうと思うのですが、自己資金が二百億くらいございまして、償却費がそれだけ多い。公債の方は借入金は少いけれども、事業量としては来年は今年よりもふえるということで、今年ほどのことはないと思つております。それから通信も同様に今年よりも来年は事業量としてややふえるような計算になつておりますが、詳細な調べたものはきよう持つて来ておりませんので、あとでお届けしてもけつこうだと思います。
○勝間田委員 お願いします。これは私非常に重大だと思うのですが、来年の三月三千億程度の通貨の発券高ということになつて、しかむそれをカバーして行くために、どうしても追加信用が六百余億いるということですが、これはお話の通りの銀行が貸せるか貸せないかというような問題もたくさんありましようし、また今後の目安から言つておそらく非常な貸控えが行われるのではないか。それから現在のたとえば滞貨融資、いろいろな融資から見て相当な限度へ行つているのではないか。うつかりするとその方面からも金融機関が相当圧迫を受けるというように、逆に考えられると思うのであります。これらの滞貨融資、いわゆる貸付の最近の状況から見ての限度あるいは限界といいますか、かなりのところまで行つているのではないだろうか。特にたとえば非常に増産だとか、金がないくぜに増産しなければならないとかか、そういう早くいえば自転車が走つていたければとまつて倒れてしまう。だからとにかく走れということで走つている。今まで銀行はかなりむりして滞貨金融なんかやつておる。もうこれ以上なかなか貸せないという面も相当出て来ると思いますが、この六百四、五十億ということも、追加信用をしてそれが実際資金化して行くということについてなかなか問題多いので、私は三千億の維持ということは非常にむずかしいだろうと思いますが、どうでしようか。
○清島説明員 これは非常にむずかしい問題でございます。実はきのう通貨発行審議会がございまして、そのときもいろいろ委員からそういうお話があつて、結論は出ませんでしたが、そういう問題についていろいろ論議されたのですが、この六百四、五十億の追加信用については、実は日本銀行あるいは政府の預金部等——今度預金部は二、三日中に百億ぐらい預金を出すようなかつこうになつておりますが、そういう方から言えば、実は去年も四百八十億ほど第三・四半期にやつておるわけであります。今年は追加信用をそれよりも二百億か百八十億程度よけいにやるわけですが、こちら側の態勢が整つても銀行がそれを受けるかどうかという問題が、結局今勝間田委員の言われたような結果なのですが、これは私どもとしてはできるだけいろいろな手というか、日本銀行のバツクでそれをやるよりしようがないと思うのですけれども、今までの日本銀行の追加信用のやり方はひもつきのオペレーションでありまして、実は無條件のオペレーションはあまりやつていないのであります。ところが年末を控えまして、日本銀行の政策委員等で無條件のオペレーションを、第一次には五十億、今度三十億ほど追加になるらしいのですが、八十億か百億の無條件オペレーションをやろうということでやつておりますが、この成績は割合よいようです。これは今まではこの設備を使うから、この社債を引受けるからということで、国債を日本銀行に持ち込んで、来ておつたものを、そうでなくとにかくそういう條件をつけずに国債を日本銀行が買つてやる。これは三分利半の国債を有利に買うのですから、銀行としても相当得な関係もありまして、日本銀行に相当なオファーがあるようであります。これは順調に行くようなことなのですが、そういうところから申しますと、日本銀行が金を貸す余地は、方法によつて残つていないこともないというような感じもいたします。ただインフレのときは割合に日本銀行の追加信用というものはきくのですが、デフレの場合にはそれがきかない。非常にむずかしいということは、たんだん経験を通してみんなわかつて来たわけなのです。そういう点から考えまして、金融面は非常にむずかしくなるのですが、結局問題は財政に対して金融のいろいろな限界が来ているということで、財政自体のはね返りを金融が受ける限界の問題だろうと思います。金融の限界を越してそれをやらなければ、結局やらないとそれはまた財政にはね返つて来るのではなかろうか。こういうことですが、これが第四・四半期に出るか、来年に出るかということは問題だろうと思うのであります。金融としては限界の限りにやるけれども、デフレ過程においては財政のはね返りを金融で調整をつけるということは、非常にむずかしいということが結論としては言えるだろうと思います。
○小野瀬委員長 ちよつと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○小野瀬委員長 速記を始めてください。 —————————————
○小野瀬委員長 それでは価格統制の撤廃に関し、物価庁総務課長高橋説明員より説明を聴取いたします。高橋説明員。
○高橋説明員 最近におきます物価統制の廃止という問題につきまして、大体のことを申し上げてみたいと思います。 物価統制につきましては最近いろいろなものが続々とはずれて参りますので、一体今後どういうことになるのかというようなことが、問題になつておるわけでございますが、昭和二十四年度の当初・四月一日におきましては大体常識的な分類で、たとえば米なら玄米とか精米とか、ぬかとか、こういうような勘定の仕方をもつていたしますと、大体二千品目ぐらいマル公がついておつたと申すことができます。それが現在までどのくらいになつておるかと申しますと、大体千三百ぐらいになつております。十二月一日現仕で約手三百ぐらいであります。昭和二十四年度末、つまり来年の三月三十一日には、大体千種類ぐらいになるであろうというふうに考えられます。しからば二十五年度末、つまり昭和二十六年の三月三十一日にはどのくらいになるであろうかということでありますが、大分遠い将来のことでございますので、明確なことはもちろんつかめないのでありますが、大体五分の一ぐらいになつてしまうのではないか。あるいはもう少し減るかもしれませんが、それ以上はちよつともう減らないのではないかというふうに考えております。 しからば今までにどんなぐあいにはずれて来ておるかということを大体申し上げて見ますと、今年の四月一日、先ほど申しました二千種類ばかりの品目がございましたけれども、これは物価統制の最盛期と申しますか、一番物価統制を手広ぐやつでいたときの品目でございまして、この二千品目からその後はずれたものを大まかにピック・アップしてみますと、御承知の通り四月十日に農林省の野菜統制関係の人員その他事務費が、主計局の査定によつて削られたというようなことから、野菜統制をやめろというようなことがございました。もちろん野菜の需給状況も改善して来たというような点もありますけれども、四月に野菜がはずれ、その後ほしいたけとか、こんぶとか、澱粉かす、しようゆかす、それから肉、牛肉、豚肉の類、これは九月ごろ。それから日用品関係を拾つてみますと、家具、建具、和がさ、洋がさ、こういうようなものが七月にはずれまして、それから野球のボールだとかゴムの雑品が八月。それから繊維関係では、一番大きい問題は繭、生糸の統制撤廃でございまして、これは三百六十円レートの施行に伴いまして、三百六十円ではとても現在の五千六百掛というような高い掛目の繭、及びそれからとつた生糸というようなものは国際的な市場性がないであろう。であるからこの際リコントロールすべきだ、こういう議論になりまして、九月二十七日に繭、生糸がはずれました。それから普通言いますガラ紡関係が八月二十日にはずれました。それから燃料関係で一番大きいのは石炭であります。これは非常にいろいろな問題を巻き起こしたわけでございますが、九月にはずれま旧した。それからそれより以前に豆炭れんたん、たどん類が七月にはずれております。それから機械類が一番たくさんはずれたのでありますが、たとえば時計とか、医療機械、中古自動車、電気自動車、真空管、トラクタ、ミシンこういうようなものがはずれました。それから化学薬品では、塩酸とか、硫化ソーダ、塩化石炭、醋酸、合成染料、こういうようなものがはずれております。また金属関係では、鉛、亜鉛・アンチモン、伸銅品、電線、水銀、それから大きい問題ではアルミがはずれました。それから最近になつて銅がはずれましたが、これはいろいろと問題がございまして、御記憶に新たなところであると存じます。 それから今後どういうぐあいにそれでははずれて行くかという問題でございますが、今後はずれますのは、人絹、スフ関係が近いうちにはずれるだろうということが一番に考えられますけれども、その他相当急速にはずれて参るわけでございまして、おそらくはずせるものは絶対どんどんはずして行くということになると思うのでありますが、ただ若干のものにつきましては、なお需給のバランスを見てよく考えて行かなければならない、こういう品物もまだかなりあるわけで、ぎりぎり結着どういう時勢になつても残るというものが、まだ相当あると思うのであります。たとえば主食関係でございます。米、麦、それから雑穀類、それでつくりました乾めんとか、乾パン、パン類、幼児食とか、それから主食でつくりました清酒、合成酒、しようちゆう、みりん、ビール、雑酒、それから大豆類、大豆かす、それからとうもろこし、及びとうもろこし関係のいろいなものを、それから飼料用のとうもろこし、こういうものは日本の食糧事業が徹底的に改善しない限り、ここ当分の間はマル公というようなもので縛つて行く必要があるのではないかというふうに考えられます。それから最近非常に需給状態は改善して参りましたが、ミルク製品、粉乳、練乳、それからみそ、しようゆ、みそについては最近需給は大分緩和して参つたようでありますが、何と申しましても主食から直接つくつたものでございますので、これを急速にフリーにすることは困難でないかというふうに考えられます。しようゆについてはまた需給状態が非常に悪うございまして、急速にはずすということは望めないのではないかというふうな感じがいたします。それから菜種とか、大豆油かす、砂糖、こういうものが若干ございます。これは大体農林水産物関係でございます。さらにそれに関連して綿漁網とか、タンニン染料、これは水産用資材でございますが、こういうものが相当程度まだ不足しておりますので、統制が続くのではないかというふうに考えられます。それから石油関係を若干拾つてみますと、石油及び石油製品、こういうものはほとんど九十五、六パーセントを輸入に仰いでおりますので、こういうものは相当続くのではないかというふうに考えます。それから現在問題になつております電気料金、これは昔から電気事業法というようなものによりまして、世の中が自由経済でありました時分におきましても、政府の統制が強く及ぼされておつたものでございまして、この電気料金につきましては、なお全然フリーになるということは当分考えられないのではないかと思います。それから政府の補給金をたくさんもらつております鉄、銑鉄、鋼材の類でございますが、銑鉄につきましては、来年度一ぱいぐらいはやはりマル公で縛つておくというようなことになると思いますが、鋼材の二次製品等につきましては、来年度の中途において生産の状況、需給の状態等からにらみ合せて、はずせる時期になればはずすことを考慮して行くことになると思います。それから肥料、これが相当の難物でございまして、肥料はまだ相当不足いたしております。化学肥料につきましては生産が相当急速に回復して参つたのでありますが、終戦前まで入つておりました満洲からの大豆かす肥料というようなものが、現在はほとんど入りませんので、肥料全体としてはまだ相当の不足をいたしておる状態でございますので、化学肥料につきましては来年度一ぱいは統制を続けなければなるまいかということが予想せられるわけであります。これに関連して燐鉱石とか、硫化鉱、こういうような肥料の原料となる鉱石につきましても、統制が相当必要であるというふうに予想されるわけであります。
○多田委員 時間も大分おそくなりますので、価格統制のただいまのお話、現在どの程度価格統制が行われておるか、それから二十四年度末にはずすもの、あるいは二十五年度以降の見通し等について、書類でもつて委員会に出していたたきたい。
○小野瀬委員長 それでは多田委員から御要望がありました通り、どうぞ書類をもつてお出しを願いたいと思います。では価格統制の撤廃に関する質疑はこの程度にとどめます。 —————————————
○小野瀬委員長 この際皆様にお諮り申し上げます。委員派遣承認の件についてでありますが、本委員会におきましては、本会期の初めに、経済の安定に関する事項について国政調査の承認を得たのであります。これに関連いたしまして明年一月中旬ごろ、重要物資の生産、配給及び消費、その他経済の安定に関する総合的基本施策の現状視察のため実地調査を行いたいと存じますが、御異議は、ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小野瀬委員長 御異議なしと認めてさようとりはからいます。 なお派遣地、派遣期日、派遣委員の人選、申請の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小野瀬委員長 御異議なしと認めまして、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時二分散会