議院運営委員会 第10号
- 発言数
- 125 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1949/12/24
会議録
○大村委員長 これより会議を開きます。 通商産業委員会の委員派遣承認申請の件について、議長から諮問があります。事務総長より御説明を願います。
○大池事務総長 通商産業委員会から委員派遣承認の申請があります。それは鉱害の状況を実地調査をいたしたい。福岡県、山口県の方へ行きたい。行かれます方は神田博君、村山勇君、今澄勇君、柳原三郎君、田代文久君、永井要造君、山手滿男君、以上七名でございます。期間は一月四日から七日間、こういう内容でございます。
○石田(博)委員 通産委員会の人たちにかわつて御説明申し上げます。この案件は、御承知のごとく従来北九州並びに宇部に生じました鉱害の補償といたしまして、炭価に若干の金高を加えて、それに振り当てておつたのが、石炭の自由販売によつてそれができなくなつた。しかし依然として鉱害の状態は、非常なさんたんたるものでございますので、復旧策について方途を講じなければならない状態にあるわけであります。さらに憲法上、法律上、従来の措置並びに今後の措置につきまして、各種の問題がありまして、関係市町村長の陳情が盛んにあるというのであります。従いましてこれを早急に解決いたしまするために、通産委員を派遣して調査をいたしたい、こういう趣旨でございます。御審議を願います。
○田中(織)委員 この案件は、私の記憶するところは、先般委員十名であつたと思いますが、一応出されたものであります。そのときに十名という人数は多過ぎる、従つて五、六名に委員を圧縮した方がいいという意見が、石田一松君から出ました。委員派遣について考慮すべき点を十分議長において当該の委員長と検討されました上で、承諾を與えていい、こういう決定を一応見ておる事項のようにも思いますので、五、六名というのが七名になつておりますけれども、見渡したところ各党代表というような点を考慮された関係から七名になつたと思いますので、その点の事情は了解できまするが、私はこの委員派遣を承認してもらいたいと思います。
○大村委員長 それではただいまの通商産業委員会の委員派遣の件は、議長においてこれを承認すべきものと答申するに御異議ありませんか。
○大村委員長 御異議がなければさように決します。 —————————————
○大村委員長 次に国会議員の歳費旅費の支給規程を議題といたします。 国会議員の歳費、旅費及び手当等支給規定の一部改正の件(案) 国会議員の歳費、旅費及び手当等支給規定の一部を次のように改正する。 第十條の次に次の一條を加える。 第十條の二 議会雑費は日額二百円とする。但し、予算経理上の必要があるときは、両議院の議長が協議してこれを減額支給することができる。 第十一條中「滞在雑費」の下に「及び議会雑費」を加える。 第十二條の次に次の二條を加える。 第十二條の二 人事官彈劾の訴追に関する訴訟を行うことを指定された議員が、国会閉会中、当該訴訟のため裁判所に出頭したときは、実費として日額五百円を支給する。 第十二條の三 前條の経費および訴訟代理人に支拂う費用は、各議院において折半して負担する。
○大池事務総長 私から簡單に御説明申し上げます。これは先日議員の歳費旅費及び手当等の法律の一部の改正を願いまして、例の人事官彈劾の問題の起りました際に、実費を支給するという規定になつておりますから、その実費をどうするかという点と、それから一番最初の十條の二というところにあります常任委員長、あるいは各特別委員長等に対する日額を、二百円以内ということに法律案ができておりまして、その金額は予算の範囲内においてという條件がついておるわけであります。そこで一応二百円といたしまして、「但し、予算経理上の必要があるときは、両議院の議長が協議してこれを減額支給することができる。」つまりその年度の予算の経理上、不足を生ずるような場合には、減額ができるというような建前にしていただきたいと考えておるわけであります。従つてその次の「第十一條中「滞在雑費」の下に「及び議会雑費」を加える。」というのは、十條の二が入つた結果、そういう事項が入るわけであります。一番問題になつておりますのは、十二條の二の人事官彈劾の訴追を行います場合に、その訴訟を行うことを指定されました議員、すなわち衆議院議長の代理としてやられます議員が、どれだけの実費をもらえるかという問題が、大きな問題であります。これはその当時、実は淺沼委員から、訴追委員等の例もあるから、十分均衡のとれるように願いたいというような御希望もあつたわけであります。従いまして事務的に考えまして一応案といたしましては——訴追委員は国会開会中の訴追の事務をとる場合には、何らの手当もないのでありまして、やはり国会の一つの與えられた職務として行う建前に相なつております。ただ国会の閉会中に行いました場合には、手当として日額、今までは三百円でありましたが、それが今度滞在雑費等が五百円になりました結果、閉会中議員が委員会その他で職務をとりましたときの審査手当——これは手当になつておりますから、税金をとられる結果になりますので、従つて滞在費も手に入らないということでは相なりませんので、予算の面におきましては、七百五十円というものを認めていただきまして、それから手当の税金を差引きますと、手取り五百円になるようにということで、滯在雑費と同じような建前で行つておるわけであります。従いまして国会の閉会中の当該訴訟ために裁判所出頭していろいろする場合が起りましようが、裁判所に出頭した場合は、実費として日額五百円を支給するというぐあいに、十二條の二の規定をお願いしたならば、訴追委員等と均衡がとれるのじやないかと思うのであります。次に十二條の三の方は、前條の経費及び訴訟代理人に弁護士等を選びまして費用をとられることもありますが、訴訟代理人に対する経費というものは、これは別途予備金等で支出することができますので、現実の報酬金というようなものの費用は、両議院でもつて折半をして負担する。これは一院の彈劾ではありませんで、両院の彈劾でありますので、折半をして負担をするという規定にいたしてあります。これは先日の法律案に基きました支給規程でございますので、至急お願いをいたしたいと思つております。
○大村委員長 御質疑、御意見はございませんか。
○石田(一)委員 十二條の二ですが、「人事官彈劾の訴追に関する訴訟を行うことを指定された議員が、国会閉会中、当該訴訟のため裁判所に出頭したときは、実費として日額五百円を支給する。」この裁判所というのは彈劾裁判所ですね。これは国会の機関ですね。
○大池事務総長 これは彈劾裁判所ではありません。最高裁判所であります。最高裁判所の方へ衆議院議長名をもつて訴追をやることになつております。
○田中(織)委員 今の事務総長の説明に直接関連はございませんが、国会議員の閉会中等の出張の場合の旅費、これは現在では、とにかく宿舎でも泊れないような事情にもなつておりますので、この点については福利委員長とも、旅費の増額の問題について御研究願つて、すみやかに実現するように御努力を願いたいと思います。 それからこれも直接関連はありません、あとで福利委員長から御報告をいただければよいのですけれども、福利委員長の方で御心配くださつているだろうと思いますが、議員の祕書に関しても年末手当の法律を適用していただきたいという、祕書側からの要求がございます。これも取り上げてくださつておることとは思いますが、これとは直接関係はございませんけれども、福利委員長から後ほどお見通しをお話し願えれば、この案件が一応終りましてからでもけつこうですから、お願いいたします。
○大村委員長 それでは歳費、旅費支給規程につきましては、別段御異議もないようですから、原案の通り決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大村委員長 それではそのように決しました。
○今村(忠)委員 この際議員祕書に歳末における手当を、国家公務員の場合と同じように適用を願いたいという希望につきまして申し上げます。御承知のように、すでに一般公務員に対する議案が衆議院を通過して参議院にまわつておりましたので、これを單行法によつて出してはどうかというような参議院側からの希望もありましたのですが、一昨日福利小委員会を開きまして御相談申し上げた結果、現在まわつておる参議院のものを修正してもらつて、それが衆議院に回付されたならば、これを衆議院としては賛成であるから簡單にのもう、こういう打合せができまして、正式に参議院の側に議案修正の研究を要望しておいたのであります。本日の決定を見たところによりますると、まず祕書の科目にあたるところの修正というものはなかつたように聞いておるのであります。従つて今回の祕書の年末における一般公務員と同じような待遇を受けるということは不可能になつたわけであります。これについて多少つけ加えて説明を申し上げておきますと、実は意味は少し違いますけれども、大蔵省側にさような意味の折衝をいたしたのでありますが、何といいましても祕書の勤務状態は、常時勤務しておるものではなく、つまり常勤ならざる公務員という特別の扱いを受ける実情にあるものでありますから、この点を折衝いたしますと、祕書の今後の身分に関して、いろいろ新しい事態が起きて参るというような点がありました。簡單に申しますと、一般公務員とは違う。常勤せざるものとしての扱いを受けておる方が、議員各位と祕書との関係においてもかえつてよいのではないか、率直に申しますと、学歴、閲歴、年齢等から、一般公務員法に規定されるような手続その他が必要になつて来ると、かえつて祕書として現在すでに就任しておる人たちにまで影響する部面が広いのではないか。こういうような点から考慮されまして、一応とりあえずこの案にしておこうというお話合いになつたのであります。今回私たち幸いにしてアメリカに参りますので、アメリカにおける議員祕書というものの待遇等も、国会議員の場合と同様に調査研究して参りまして、これが改善する必要な箇所がありましたならば、報告書の中にも明らかに明記いたしまして、これが改善を皆様の方へ提案いたしたい、かように考えておる次第でありまして、今回歳末に当つて祕書の方々に一般公務員と同様の待遇といいますか、手当を差上げることができないことになつたことを実に遺憾に思うのですけれども、同時に今回アメリカに行く者が、今後さような点に対しての改善については大いに努力いたしたい。こう考えておる次第であります。
○田中(織)委員 福利委員長としての御努力を多とするものでありますが、参議院の方の非常勤者に対する年末手当の支給の問題についての修正案、これは向うのオーケーをもらつて来たので、委員会では、私の聞いたところによりますと、一票の差でその修正が通らなかつたということになつておるわけであります。提案をいたしました社会党は、実は本会議に重ねて修正を出すように先ほど決定したような報告を受けておりますので、もしその点で参議院の方の御意思が、修正が可能になりましたような場合におきましては、ひとつ御考慮を願うことにしていただきたいと思います。
○大池事務総長 その点に対して、ちよつと私から補足をして申し上げておきますが、実はただいま田中委員からもお話のありました通り、参議院の委員会で、修正案が一票の差で否決をされたということでありますが、その際に大蔵当局と諸種の打合せ、あるいは話合い等もいたしたように聞いております。これはただ伝え聞きでありますのでわかりませんが、かりに法律に漏れても、何らかの方途があるならば考慮をしたいというようなことを、大蔵当局としては発言をした。従つて両事務総長としては大蔵省の主計局長と至急そういう方途があるかないか、あるとするならば研究をして見るようにというお話も実はありました。従つてただいまの田中委員のおつしやるように、本会議で別個の修正案が出まして、拂い得る合法的な措置ができれば、これに越したことはございませんが、万万一それが、不可能な場合におきましても、一応私どもとしてはそういう途があるかどうかということを、大蔵当局と打合せてみたいと考えます。
○神山委員 ちよつと質問ですが、今の事務総長の発言の中に、こういう意味のことがあつたと思うのです。それはこれを否決するについては、大蔵省との間にある程度の意思の疏通があつてこういうようになつたという意味のことをおつしやつたのですが、そういうふうに聞いておるとおつしやるのですか。そういうことがあるのかないのか、あつたとすれば何のだれそれがそういうことをやつたのか、これをひとつ伺いたい。
○大池事務総長 それは実は正式に参議院からの申入れではない。向うの委員の一員が祕書の数名を私のところへ引連れて参りまして、こういうことがあつたから、さつそく主計局長なり、大蔵大臣の方と打合せてみてくれという一つの希望的立ち話合いで、廊下でほんの二、三分の立ち話でありましたので、これをだれがこういうことを申出たというようにはつきりここで申し上げて、もしそういう事実が大蔵当局との間になかつたということになりますと、そう申し上げて来た人にも影響があると思いますので、これは正式のことではなく、ただそういうことがあつたから、私の方は確めた上で、また適当な時期に御報告をする時期があればできると思いますが、いかがなものでございましようか。ただそれはもちろんたれか言つて来たからと、私の受けた話だけを御報告するのは何でもないと思いますが、大体趣旨は先ほど申し上げた範囲にとどまつておる次第であります。
○神山委員 今発言されたことは相当大事だと思います。参議院における決定が九対十ですか、たつた一票の違いできまつておる。この場合われわれが考えなければならないことは、祕書数名を連れて来た委員の人、その人がどういう態度をとつたかによつて、この祕書諸君ばかりではなくして、他の非常勤務者に対しても影響を持つような、こういう重大な法律が、やみ取引の間に大蔵当局と意思を通じて投ぜられた一票によつて決せられたとすると、大問題だと思います。そこではつきり名前を言つてもらいたい。一分でも二分でも会つたとしたら相手の顔を見、名前もわかつておると思いますから、言つてもらいたい。
○大池事務総長 これは議院運営の正式な発言でありますから、そういう場合にそういうことを申し上げてよいかどうか、御当人の意向も聞いておりません。従つて一時保留を願いたいと思います。非常に迷惑を及ぼすような場合が万々一あるとするならば、私の発言が本人を指定したことによつて、きわめて重大なことになると思いますので、なお一応向うの方の意向を聞いた上でないと困難だと思います。
○神山委員 私はこれは非常に重大だと思います。言いにくければ私の方で言つてもよい。それは参議院議員の小川友三君だ。こういう人がもし委員会の間に介在しておつて、大蔵当局と通じて、その投じた一票によつてこういう法律が修正せられたということは、非常に国会の権威そのものにも関係すると思う。従つて私の言つておる小川友三君がもし違つておればけつこうだが、事務総長は留保されておるので、はつきりこの点言明してもらいたいと思います。
○石田(博)委員 参議院の議決の内容の問題ですから、これは参議院の議題であつて本院としてここでそれ以上参議院のことを問題にしてもしようがない。
○神山委員 ぼくも何もあえて言葉をあげつらうのではない。初めから祕書その他の歳費については、田中君、園田君、私ばかりではなく、民自党の委員諸君も関心を持たれて、各党の話合いの上で、本委員会の福利委員会で問題を取上げようとしたことがある。きようこの点問題になつたから私は発言したのでありまして、この点さえ御了解願えれば参議院の内容そのものについてとやかく言うものではありません。ただ参議院の了解した問題が、こういうことによつてまつたくやみに葬られるということを一言言つておけばよい。
○篠田委員 この祕書の歳費を上げるとか、年末手当を公務員並に支給するということについては、もちろん私は大賛成であります。それに付随して事務総長にお尋ねしたい。祕書の歳費を上げるとか、年末手当を一般公務員並に支給するということについては大賛成ですが、しかし祕書の問題というものを、一般公務員並に待遇を與えることになると、結局人事院の試験であるとか、あるいは勤務時間の問題とか、そういうことが付随して起つて来るのじやないか。それをお聞きしたい。特別職として扱えばよいけれども、それを一般公務員並に扱うことによつて、そういう問題が起るのではないかと思うが、いかがですか。
○大池事務総長 この前も私から一応御説明申し上げましたが、国費をもつて支弁し得るものは一般職か特別職以外はないということになつております。従つて一般職の方は、特別職でないものが一般職になつておるという形になつております。祕書の方は特別職に入つておりません。従つてどちらであるかと言えば、国家が給料を支給している関係上、一般職であります。しかしながら一般職の中のどういうものに入るかと言えば、非常勤職員というところに入つておるわけであります。これは明瞭であります。事実はそういうことで採用しておる。従つて今言うように非常勤職員でありますから、四十八時間の制度もございません。非常勤職員といえども採用の場合の資格その他がございますが、その歳費等については、従来の先例通りやるということに、一応人事院との了解ができておりまして、将来は人事院の規則でそういうようなものを出すということに、フーバー・セクシヨンと、私たちの方で入江法制局長と一緒に行つてお話して、その案文等も出してもらいたいということで、人事院を通じて出しております。それが今日まで正確に人事院の規則としては出ておりませんが、それまではどこまでも一般職の非常勤職員ということになつておりますので、今回衆議院で議決して参りました越冬資金の法律案から言えば、支給ができない、こういう関係に相なつております。従つてあれが通りまして、議決の後は同様に支給せよという支給規程というものが定められなければ、あの法律だけでは支給できない。従つて支給規程の中にそういうものを支給し得る論拠が入つて来ない限りは、衆議院としては、いま法規的に一応拂うことの不可能な状況にありますので、実は昨日来特別な修正をする、あるいは單行法で支給できるようにするというお話が出たのであります。
○篠田委員 不可能であるということはわかつておる。それを可能にして一般公務員なみに扱われて、人事院の試験であるとか、そういうような問題が起り得る可能性がないかということを聞いておる。
○大池事務総長 それは支給し得る状態、どういうぐあいの形で支給を認められるかによると思うのであります。たとえば非常勤の者でも、参議院の方のこの前の修正案では、総理大臣が指定する者には拂つてもよろしい。たとえば国会議員の祕書というものを指定し得るように、何かこの中に入れてもらえば支給ができるわけであります。
○篠田委員 なるべくそうしてもらいたいのです。そういう形にしてもらわないと、祕書と議員の関係は特別の関係ですから、年末でわずかばかりとれたから今度は試験までするということになると、うるさくてしようがない。それをしないようにしてもらいたい。 —————————————
○大村委員長 次に移ります。この際、地方行政調査委員会議設置法第五條の規定に基き、地方行政調査委員会議の委員に左の者を任命することの同意を求めるの件を議題といたします。事務総長から御説明を願います。
○大池事務総長 ただいま委員長から御宣告のありました地方行政調査委員会議の委員に、 高橋誠一郎君 渡邊 銕藏君 杉村章三郎君 神戸 正雄君 鵜澤 総明君 の五名を要求して参つたわけであります。これは御承知の通り、地方行政調査委員会議設置法案というのが、十一月の十六日に提出になりまして最近通りました関係から推薦をされて来たのであります。この五人の委員ができまして委員会議が開かれるということになつております。その五條を見ますと、三人は推薦をする方法がきまつておりまして、全国の都道府県知事の連合組織の代表者が推薦をした者、道府県知事の連合組織——どういう形の組織がありますか、私ども実情は存じませんが、その連合組織からの代表者が選ばれまして、それが推薦した者が一人。全国の市長の連合組織の代表者が推薦した者が一人。全国の町村長連合組織の代表者が推薦した者が一人。こういうことに相なつておりまして、ただいまの五名の中の都道府県知事の連合組織の推薦された方は、渡邊銕藏さんに相なつております。それから全国の市長の連合組織の代表者として推薦された者が神戸正雄さんになつております。全国の町村長の連合組織の方から鵜澤聰明さん。それ以外に二人を政府の方から推薦ができることになつておりまして、それが高橋誠一郎さんと杉村章三郎さんのお二人になつております。この五人の方については、「内閣総理大臣が両議院の同意を経て任命する」ことになつておりますから、衆議院、並びに参議院の同意を求めて来なければならないという関係から、ただいまお手元にあります五名について同意を求められておる次第であります。それにつきまして衆議院は同意をするかしないかという議決が必要と相なりますので、でき得ればなるべく至急を要するというお話でありますから、早い機会にお願いをしたいと考える次第であります。
○神山委員 ちよつとお尋ねしますが、この承認はどういう形式で行われますか。
○大池事務総長 これはいつもの形式でございますので、政府からこういうものに左の五名の承認を求められておりますから、これを承認されるかされないかということを、院議で問うことになつております。
○神山委員 そこでお尋ねするのですが、五人全部一括してそうするのか。一人々々についてやるのか。
○大池事務総長 皆さんの方で御異議がなければ一括で出しますけれども、だれについては異議があると言えば、どうしてもその方だけは議決をわけてとらなければならぬと思います。
○岡田(春)委員 この五人を承認しろというお話でありましたが、われわれは相当履歴を通じまして調査する必要がありますので、各党で調査をして、次の運営委員会で願いたいと思います。
○大村委員長 それではこの際は懸案にいたしておきまして、また次の運営委員会もしくは便宜の措置によりまして、御相談することにいたします。 —————————————
○大村委員長 次に地方自治庁設置法第四條の規定に基く地方自治委員会議の委員任命について同意を求めるの件を議題といたします。
○大池事務総長 委員の同意を求められました案件といたしまして、ただいまの委員長御宣告の地方自治庁設置法に基きました地方自治委員の推薦がありまして、衆議院の同意を求められております。これは御承知の通り地方自治庁設置法によりまして、地方自治委員十二人でもつて組織されることに第四條によつてなつておりまして、すでにきまつておられる方が十二人あるわけであります。それは衆議院議員から選ばれる人は、すでにここで同意をされまして、でき上つております。中島守利さんであります。それから参議院の方で指名した者がありまして、この方はどなたでしたか、今ちよつと覚えておりません。三番目は全国の都道府県の連合組織で推薦されました安井誠一郎さん、これがきまつております。それから全国の市長の連合組織でその代表者を推薦されました方が神戸正雄さん、それから全国の町村長の連合組織の代表者が伊藤幟さん、全国の都道府県議会の議長の連合組織の方が石原永明さん、それから全国の市議会の議長の連合組織が、その代表者として推薦した者が藤本慶一さん。それからただいま全国の町村議会の議長の連合組織が、代表者として推薦した者がまだきまつておらないのであります。その方がお手元にございます齋藤邦雄さん、それからもう一つは学識経験のある者として四人推薦をされることになつておりまして、その中の三人はすでにきまつておりまして、田中一郎さん、小暮藤三郎さん、春彦一さんの三名は、すでに任命があつたわけであります。一人欠員でありました方に遠山信一郎さんが推薦を受けて来ておるわけであります。
○大村委員長 本件も前案と同様に、ひとつ御相談することにいたしたいと思います。 —————————————
○大村委員長 次に公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件の参議院回付案の取扱いについて討議を願います。
○大池事務総長 私から簡單に、事務的な手続として一応御説明を申し上げますが、その前に参議院から本院に回付いたされました回付案をお手元へ配付を願うことにいたします。 ただいまお手元に配付いたさせました公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件に対しまして、参議院から昨日回付されて参つたのであります。回付案の内容はお手元にある通り「右件は貴院から公共企業体仲裁委員会の裁定中十五億五百万円以内の支出を除き、残余について承認しないことを議決して送付されたが、本院においては公共企業体仲裁委員会の裁定第二項に関しては十五億五百万円以内の支出を除き、残余は昭和二十五年一月一日以降日本国有鉄道の予算上、資金上及び独立採算上支出可能となつたとき速やかにこれを支給すべきものと議決した。よつてここに回付する。」こういう回付案の内容に相なつております。従いまして衆議院の方ではこの前段に書いてございます通りに、政府から国会の議決を求められました本件については、すでに不承認の議決をして参議院に送付をいたしたのであります。その送付案を参議院が審査の結果、これに対しまして承認するというような字句の明示はございませんが、議決の内容から見ますと、一応何と申しますか、條件付で承認したものと解するか、あるいは衆議院の議決にある程度の修正意思を加えたものであると見るのか、その見方はいろいろあると思いますが、要するに衆議院の議決に同意ができませんで、これを回付して参つた次第であります。そこで衆議院といたしましては、参議院の回付案に同意するかどうかということを、院議で御決定を願わなければならないと思います。そこでその結果、衆議院の方が参議院の議決に同意をいたしますれば、参議院の議決通りが、国会の議決と相なるわけであります。もし衆議院の方で不同意の議決があるならば、両院の議決が異なることになりまして、国会の議決が得られないという結果になります。その際に国会法の第八十七條によりますれば、衆議院の方が両院協議会を求めることのできる規定がございますから、これを両院協議会に移して、これを認めるか認めないかということは、衆議院の任意に決定し得るところであると思います。その結果によつていろいろになりましようが、かりに両院協議会を求めないということに決定いたしますれば、両院の議決が不一致でありますために、政府から国会の承認を求められました本件は、国会の承認が得られなかつたという事実になりますので、その旨を最終的に議長として宣告をしていただかなければならぬ。もし両院協議会を求めることになりますれば、両院協議委員等を選びまして、協議会を開いていただいて、その結論をまつてさらに本会議の議決を必要とする、こういうことに相なろうかと思いますので、その取扱いについておきめを願いたいと考えるわけであります。
○石田(一)委員 ちよつと事務総長にお伺いしたいのですが、このいわゆる国鉄の裁定問題、この国会の議決を求めて来た案件は、国会法の八十三條に基いて処置さるベきじやなかつたか、このことについて私は今さらどうにもならぬと言えばそれまでですが、討論の際においても私はこの点については特に強調しておいたつもりなんです。今聞くところによりますと、八十七條によつてという事務総長の御説明でありますが、もし八十三條によらないとするならば、これは八十五條のいわゆる「予算及び衆議院の先議の條約について」の條文によつて処理さるべきものじやなかろうか、こういうふうに考えるのですが、その点について事務総長はどう考えますか。
○大池事務総長 ただいまの石田さんの御説は一応ごもつともの点もございますが、八十三條は現にここに書いてございます通り「国会の議決を要する議案」ということに相なつております。従つて本件が議案なりやいなやということの解釈によろうと思いますが、やはりこれは一つの承認を求める議案と言いますか、むしろ事件としての取扱いをしておつたわけであります。それは実はただいまの公共企業体のこれが、衆議院の本会議で不承認と議決をいたしました際に——これは御承知の通り初めての事件でありまして、提出当時から種々の議論があつたのであります。従つて衆議院の意思の決定に基いて、この議案の処理をどうするかということが、やはり相当問題でありますので、一応御研究を願つた上で、参議院に対する処置をとることが穏当であろうと私どもは考える。そういうことをはつきりした上で御処置を願いたいということで、急拠当委員会の御招集をもお願いを申し上げた次第でありますが、これについては一応参議院の方へ送付をしてさしつかえないということに御協議がまとまつたということで、特に運営委員会で、これの衆議院の議決後の処置に対する論議はなかつた次第であります。従いまして参議院の方へ送付をいたした次第でありますが、これはなるほど今おつしやる通りに、議案とみて取扱えば、衆議院の方で承認を求められたものを不承認にしたのだから、これは否決したものだ、こういうように解釈をいたしますれば、石田さんの言われる八十三條そのままの適用ということにも相なろうと思つておりますが、何といたしましても初めてのものでありまして、しかも不承認ということではありますが、場合によれば、その三十億の中の一部の承認というようなこともあり得るのじやなかろうか、衆議院の方では全額不承認の形になつておりましたけれども、その中の十億は承認できる、あとの二十億は承認できぬというように、一部の承認と言うことができるかできないかということは、もちろん議論がありましようけれども、そういうことも考えられるのでありまして、国会の議決を求められたときの、一つの創設的な意見として全額を不承認にした、こういうことに相なつたのだと思います。従つて一部の承認であつて、あとは不承認であるという場合は、当然送付をしなければなりますまい。従つて全額を不承認だといつてそれは送付はせぬ、否決として通知一本で処理してしまう、それから一部の承認のような場合には、これは送付するというように、取扱いが二、三になるよりも、両院の国会の議決を求められたのであつて、衆議院の意思は決定したのだから、すでに予備審査等にも付されておるから、参議院に送付して参議院の意思を聞くのが穏当であろうというので、一応送付すべきものとして向うへ送付いたしました結果、向うからは承認をするという意味の議決に相なろうかと思つております。向うも衆議院並にこれは不承認という意味合いならば、回付する必要はございませんので、衆議院の意思通りに確定するわけでありますが、これが回付されたのは衆議院の意思に同意ができなかつたから回付されたと見なければならないと思います。従つてそうなりますれば、議案としての取扱いは否決として取扱いがしてありませんので、衆議院としては回付案が返れば、その回付案と衆議院の議決というものとの、意思の一致を見なければなりませんので、この回付案をそのまま承認するかしないかということの、議決をとつて進むよりほかはないと考えておる次第であります。
○石田(一)委員 そういたしますと、ただいまの事務総長の御説明を聞いておりますと、事務当局としてはこの委員会において送付すべきものと協議がまとまつた。私は委員会ではそういう覚えはないのですが、委員会で協議がまとまつたというので、事務総長は一部の承認で修正の議決である。こういうふうにお考えになつたのですか。
○大池事務総長 いや全部を不承認したということです。一部ではありません。向うから議決を求められたのは十五億五百万円は除いてありまして、それ以外の分について承認するかしないかということの議決を要求されておりますので、衆議院は承認すべきものではない、つまり承認をしない、こういう議決をしたのであります。これは二項だけを引拔いて議案と言いますか、議事の議題となつておりませんので、別紙の中に四項もあるわけでありますから、その中の二項だけが意思がはつきりしておるということで向うへ送付したと考えておるわけであります。
○石田(一)委員 それは今の国会法の両院の関係の手続において、どの條文に基いてこれは送付いたしたか、今のその解釈は、どの條文に該当して送付の手続をおとりになつたかということです。
○大池事務総長 それは今は予備金というものは政府の方にはありませんけれども、従来予備金の承諾案等が参りましても、たとえば予備金の中の一部を承認して一部を承認しないというような場合には、当然送付しております。それと同じように、一応送付することが穏当であろうというので送付をした。向うも送付を引受けて審議した。こういうように事実上の問題としては解釈しておるわけであります。
○石田(一)委員 そうすると現在は予備金の制度はないけれども、過去において予備金の制度があつた時代に、この国会でとつた慣例にならつてこの送付をなさつたのであつて、国会法あるいは衆議院規則の法律の命ずるところによつての正式な手続ではない。こういうふうに解釈してよろしゆうございますか。
○大池事務総長 そう解釈しますか。むしろこういうぐあいに御解釈願つたらよいのじやないでしようか。衆議院だけで議決が確定するものではなしに、国会の議決を要求せられておるわけでありまして、衆議院の不承認の議決があつたから、その不承認の議決が八十三條にいう否決というものに見るのか、不承認という一つの議決と見るのか、そこが問題のわかれ目でありまして、議決したからには報告書と言いますか、その事件を参議院に送付するか、通知するか、二つの義務のどちらかを衆議院としてはとらなければならぬ。そこで通知すべきか、送付すべきかということを決定して処置をとるベきですが、それが通知でなしに送付するのが穏当であろうという御意見に基きまして——御意見と言いますか、これは内部の打合せといえば打合せですが、正式にはきまつておりませんけれども、そういうことで送付したというふうに御解釈になる以外はなかろうと思います。
○石田(一)委員 そうすると、要するにこの取扱いそのものは、運営委員会に諮られていないということ、それからただいまも事務総長が御説明なさつたように、その協議の経過等の記録は何ら残つていないというような状況においての御意見があつたので、送付した方がよかろうというので送付なさつたということは、やはり通知するか、送付するかということの問題が起きたときに、どの條文によつてそれを解釈するかと言えば、まず八十三條の援用解釈ということでやつたという以外には、その解釈の生れて来る適切なる條文というものは、国会法にもまだ衆議院規則にもない決定がなされた。その手続というものは八十三條の援用である。そういたしますと、これはおそらく臆測と言えば言えるのですが、参議院側においてもこの衆議院の意思に同調するだろうというような考えがあつたときには、まことにこれはスムースに行くのですが、実際において衆議院の議決と異なつた意思が、参議院においてなされた場合には、これは要するに八十三條の第二項以下の命ずるところによつて処置されなければ、送付したこと自体がどの條文によつて送付されたかということさえ説明がつかない。私はその意見をちよつとここに申し上げておきます。
○大池事務総長 ちよつとこの際申し上げますが、この裁定案が議決されます日におきまして、議決されましたあかつきには前例もないことであるから、送付もしくは通知、いずれの取扱いをいたすべきかということについて、議長から諮問をいたしたいから運営委員会を開くように、委員長に事務局の方から交渉があつたのであります。そこで当時場内で運営委員会の再開を御相談をいたしたのでありますが、院内交渉におきまして送付することに異議がないことに大体話がまとまりましたので、運営委員会は開かぬでよかろうということで、運営委員会を再開するに至らなかつた事実のあつたことだけ御報告申し上げます。
○石田(一)委員 それについて私はまだ疑義がある。今の取扱いについては、要するに公労法における第一回の問題であるので、相当国会としても愼重に審議しなければならぬという建前で、それぞれ各党各派の意見がありました。しかも最後の段階に衆議院がこれを議決したそのものの取扱いについて、院内交渉でこれこれでよかろうというようなことで、この取扱いが簡單になされたということは要するに初めての手続の愼重を欠き、いよいよ最後という段階において、相当大きなミスがあつたと私は思う。少くともこれは第八十三條によつてこれの類推解釈によつてなさるべきである。この点だけ一応申し上げておきたい。
○大橋委員 これにつきましては、院内交渉において私どもやはり参議院に送付すべきものという意見で、かような扱いに同意したわけです。そのときの理論上の根拠を申し上げますと、今回の不承認の議決なるものは、政府の提案に対して否決をしたというふうに見るべき性質のものではない。これは政府の方では承認されるなり、あるいは不承認されるなり、国会の意思を決定してほしい、こういう意味であつた。そこで衆議院といたしまして不承認という衆議院の意思を決定いたしました。しかしこの衆議院の不承認の意思は、それだけでは国会の意思になつておりませんから、従つて参議院においてさらに不承認である、こういう両院の一致の議決があつて、初めて国会の議決になるべきものだ、こういうふうに私どもは考えております。従いましてかような場合の扱いといたしましては、八十三條の前段によりまして、国会の議決を要する議案を甲議院において可決をいたした、つまり一つの意思をきめたわけであります。それが国会の議決として最終的に成立するかどうかということをきめまするためには、どうしても参議院に送付すべきものなりというので送付をする。こういう理論的根拠に基いて、私どもは院内交渉においてこれを送付すべきものといたしたのであります。
○石田(一)委員 ただいまの大橋君の御説明も一応認められる点もあると思いますが、この八十三條にいうところの議決を要する議案という問題は、ただいまおつしやつたように、政府は何らこれを承認してくれとか不承認としてくれとかいう意思表示をしない。要するに不承認の議決ということは、政府がいずれとも望んでいなかつたものであるけれども、衆議院としては独自の見解で、こういうことについて決定した。これは可決ではないのであります。可決と申しますのは要するこの議案の要求者自体がこれを否決してもらいたいのか可決してもらいたいのか、この意思が要するにこの議案には明示されておるはずであります。その場合において明示された提出者の意思と同じように衆議院が議決したときに、これが初めて可決である。またこれを修正した場合には、もちろん修正である。否決という場合には、提案者の意思に反した議決を衆議院がなした場合が否決である。こういうふうに解する以外にはない。第八十三條の解釈は、ただいまの大橋君の御説明では相当苦しいと私は思うのです。なぜかというと、政府自体が、この運営委員会においては増田官房長官が、あるときは、具体的に言えば認めてもらいたくないのだということを速記録にとどめながら、また一方の委員会の合同審査等においては、運輸大臣は、政府はどちらとも意思をきめておるわけではない。議会の意思を尊重してやりたい。要するに政府の閣僚間においても、それぞれ異つた発言をなされて、むしろ本案に対するところの決定は、国会の責任であるというふうなあいまいな態度をおとりになつたことが、こうした結果になつて来るのであつて、政府のこのあいまいな態度のために、八十三條の可決、あるいは否決、修正というものを、ただいま大橋君のおつしやつたような便宜的な解釈をすべきものじやない。私はこういう意見を持つております。
○田中(織)委員 この問題についての議論は、これは参議院に送付するかどうかという問題を相談したときからすでにあつた問題であります。私はやはり八十三條の前段の場合の甲議院において可決したものを乙議院に送付した、この規定を援用して送付されるべきものと私は解釈しておる。同時にここにわれわれの考えなければならない問題は、やはり参議院の回付された案件につきまして、参議院において参議院としての意思を決定いたしまして、衆議院に回付して来ておるという事実状態の発生というものを、やはり、われわれは無視するわけには行かない。従つて問題は石田君の言われておることにもありますように、参議院へ送付した根拠はどこにあるかと言えば、はつきり八十三條の前段に基いてである。私はこういう点をはつきりさすべきだと思う。同時にこれから後の本院における取扱い、並びにこの案件に対する取扱いにつきましては、この問題は率直に申し上げまするならば、私は法律案に準じた取扱いで国会の意思決定をすべきであろう、こういうように考えておるのであります。問題はすでに参議院の方に送付されて、参議院で衆議院と異つた意思決定がされたからこそ本院に回付されて来ておるのでありますが、これに対して本院としてどういう意思決定を行うかということ、またこれに基いて両院協議会の問題なり、あるいは法律案に準じての取扱いをいたしまするならば、いわゆる衆議院の意思についての再議決を、三分の二によつて行うかどうかというような問題についても、われわれの態度を決定すればよいのじやないか、かように思います。
○石田(一)委員 関連しますが、要するにただいまの意見を聞いておりますと、これが参議院から衆議院への回付案であるということは決定しておるようでございますが、回付案ということになりますと、また八十三條の第四項によりまして「甲議院において乙議院の回付案に同意し、又は同意しなかつたときは、その旨を乙議院に通知する。」その前の「乙議院において甲議院の送付案を修正したときは、これを甲議院に回付する。」というのですから、要するにこの参議院からの回付案なるものは、修正をされたものであるのか、どうなのか。それとも第二項にいうところの衆議院の意思に同意したのか、または同意しなかつたので参議院からの本院に対する通知であるのか。この点についても大きな疑問を残しておると私は思うのであります。しかしこれが回付をなされておる以上は、すなわち修正と参議院が解釈した、こうなるのでありますが、こうなりますと、衆議院の最後のミスのために、参議院までがこれにつれて大きな波乱を繰返して来た。まことにこれは一つの過失を犯したために、次々にその過失が多くなつていくという醜態を暴露しておると私は思うのであります。その際これを何と解すべきかということが問題であります。しかし回付となつておる以上は、結局第三項の要するに修正をされたものと解釈をして、これを取扱うか、この点について私は事務総長の先ほどの御説明もありましたが、どうも納得が行かない。
○大橋委員 私どもは今石田さんの言われました問題につきましては、八十三條の第一項前段によつて参議院に送付したるものを、参議院におきまして多少異なつた意見を持つておられる。従つて修正せられた。そういう意味合いにおきまして第三項によつて回付されたのだ、こういうふうに考えます。従つてこれに対する処理は第四項によつて処理すべきものだと考えております。
○石田(一)委員 ただいま與党側の大橋委員からの御説明を聞きますと、これは八十三條の第一項の解釈によつて一応初めての案件であるので送付をした。しかも参議院に送られたところの送付案なるものは、参議院が衆議院の意思に修正を加えたものとしてこれを衆議院が受付けるべきである。衆議院のこの回付案に対する意思が決定したあかつきには、第四項によつてこれを参議院に通知をすればよろしい、こういう解釈になつて行きます。そうなると、私は本問題の取扱いは、おのずからまた成規の手続によつて、本会議においてこれがなされなければならない、こういう結果に相なる。これ以外には方法がないと解釈をいたします。要するに法律案の取扱いと同じ取扱いをして、これに準じて本会議でやらなければならぬ、こういうことになるのであります。
○大橋委員 ただ法律案の場合は九十二條によつて三分の二ということがある。八十三條の場合はその問題は生じない。
○神山委員 今一番初めの方が論議になりましたので、今度は私は一番しまいの方から事務総長に聞いておきたい。先ほどの事務総長の話の中では、最終的にこの問題については議長から事実上承認を得なかつた旨を言つて、そうしてこれが打切りになつたとおつしやつたがそうですか。
○大池事務総長 そうです。
○神山委員 そこで問題ですが、事実上承認を得なかつたというのは、政府側は不承認の承認を求めて来たのですから、それが承認されなかつたということになるのじやないですか。
○大池事務総長 不承認の承認を求められません。それは十六條の二項によつて国会の議決を求めると出ておりますが、十六條の二項をごらんになれば、国会が承認するかしないかということを議決する以外の権能がないというわけでありまして、不承認という議決を特にするわけじやない。承認するとか、しないとかいう議決をするようにできております。従つて本院においては承認すべきものではないという御決議になつたので、不承認というとこの議決になつていないのでありますが、その事柄が事実上承認が不承認かということとは別です。
○石田(一)委員 私が今申上げたことは大橋委員の意見があつたので、その意見に準拠すればこうなるということを申し上げたのであります。私はこの回付案として参議院が衆議院に回付したこの案件そのものは、絶対に衆議院の意思に修正を加えたものではないということであります。全然異なつた衆議院の意思に反したところの決定である。要するにこれは参議院が衆議院の議決に同意をし得ないとして、これは通知すべき性質のものである。私はこう解する以外に、本案のどこを見ましても絶対にそういう修正という部分はないということであります。しかも修正の体裁もとつていないということであります。全然衆議院の意思と異なつた決定、すなわち衆議院の議決には同意し得ないものとして通知されて来るものである。私はこういうように理解する以外には、正しい解釈はあり得ない、こういうふうに思つております。
○神山委員 そこでさつきの事務総長の問題に関連するのですが、公労法の第十六條の第二項「前項の協定をしたときは、政府は、その締結後十日以内に、これを国会に付議して、その承認を求めなければならない。」と明らかに書いてある。しかし当時承認を求めるということは、不承認を求めることがあり得ることだということは、政府側の言明によつてはつきりしておるわけです。そうして国会に提出されたのは不承認を求めるために提出されておる。そういうことは政府側は何べんも言つておる。だから議長が宣告すれば、不承認が承認を得られなかつたというふうに言うべきであつて、事態が裏返しになつておる。この点は事務総長の見解であるが、これはひとつお互いにはつきりさせる必要がある。承認を求めることは初めから言つておるわけだ。ところが、政府側は不承認を求めて来ておる。
○岡田(春)委員 先ほどの事務総長の説明によると、八十七條によつてこの回付案を処理することができるというような御説明があつたのですが、その場合において回付案をこちらが受取つた場合には、あなたのお考えでは、衆議院においてどのような形でこれを受理するか、受理される根拠ですが、八十七條においては別段に受理すべき根拠はない。むしろ八十三條によらなければならぬ。八十三條の修正による場合以外には、これは回付案として受理するわけには行かない。その点は八十三條に準拠しての事務総長の説明ですか、どうですか。
○大池事務総長 それはその通りであります。先ほど御説明の中に、これは修正されたものであるのか、そうでなければ條件付で承認したものであるのか、いずれにいたしましても向うから、修正的な意見をもつてこちらヘ回付して来たものであろうと思われるということを申し上げた次第であります。従つていやしくも回付案として受取るべきものにあらずとして、衆議院がこれを向うへつつ返すのだというような御議論になれば別でございまして、回付案を受取つた限りは——これを受取るか受取らないかということはもちろん御議論があると思います。が、受取つた限りは八十三條によつて持つて来なければ回付はできないのでありますから、甲議院において乙議院の回付案が来た場合には、これに同意するかしないかを本院で議決しなければならぬ。そこでかりに回付案を同意すれば参議院の議決通りが国会の議決として成立するし、同意をしないということになれば、従つて十六條二項によつて求められた国会の承認ということが得られなかつたということになります。私自身としては承認を求めることが十六條の二に書いてありまして、付議して承認を求めておるわけでありますから、承認が得られなかつたということを最終の決定として宣告する以外にはなかろうということを申し上げた次第であります。
○岡田(春)委員 それで先ほどのあなたの御意見の中で、修正であるか、あるいは一部分の同意と見るかというような意味のお話があつたのですが、八十三條の第三項によると、修正したときのみ回付するのであつて、部分的であれば別だが、同意ならば通知でよろしい。問題は同意と解釈したか修正と解釈したかという点で、これは手続の問題としてはきわめて重大なわかれ目であります。そこであなたが衆議院事当局として回付案を受理されたということは、少くとも修正案であるという根拠に立つて受取られたのですか、どうですか。
○大池事務総長 それは受理したかしないかは、向うから来たものを預かつておるわけであります。それはこちらでもつて回付案としては受理できるものではないという御決定になれば、ただちに返してやるわけであります。一応来たものをお預かりしておるわけであります。
○岡田(春)委員 もう一つ。先ほど八十三條の一項に可決ということがあるが、これは石田君がはつきり言われたように、案件の意思を何らかの形で問うた場合に、初めて可決という言葉が使われるので、結局この可決という場合の裏には、先ほど神山君が言つたように、不承認の承認を求める件について可決をした。ですから不承認の承認を修正したということは、事実上あり得ないわけだ。この文章では修正ではなくして同意をしなかつたということなんだ。そうすると当然八十三條の第三項に該当しないで、第四項に該当することになる。これは通知さるべきものである。こういう解釈以外に出て来ない。
○田中(織)委員 問題は、政府が大体衆議院に最初に出すときの出し方からむりがあることが、ここに現われて来ておるのだと思います。従つてこれはやはり公労法の第十六條二項に従つて国会に承認を求める、それに対する衆議院の意思決定が、その承認を求める件を認めないということになれば、八十三條の一項の後段に従つて、これは当然衆議院だけの議決で済む案件なんです。ところがそういう形にならずに、国会の議決を求めるという形で出されたところに、いわゆる衆議院の不承認という創設的な意思決定、議決という形になつて現われ、参議院に回付しなければならぬという事態になつたものと思います。それから今岡田君等の意見から申しますれば、八十三條の四項の衆議院に対する通知なんだ。従つてこれを回付案として受取るべきじやないという点を申されておりますけれども、現にこれは衆議院としては回付案としてこれを受理しておる。本日の本会議に議題に出しておるというこの事実は、何としても否定することのできない問題である。従つてこの事実の上に立つて、一番合理的な取扱いをすべきである、かように考える。そこで問題は参議院の回付案に対して衆議院が同意を與えれば、先ほどの事務総長の御見解の通り、参議院の議決通り国会の意思決定がなされたということになりますが、もし同意しないということに相なりますれば、この点について不承認という事実関係が現われたと申されますけれども、本件に関する国会の議決はあり得なかつたという事実関係が残るだけであつて、爾余の問題は純然たる法律問題として残るだけの問題だと思います。そこで事実関係の決定において承認を得られなかつたということではない。やはり議決がなかつたという事実が生れただけの問題で、あとの問題は私は裁判上で争う以外に問題はなくなつたのだ、こういう見解に結局おちつくのじやないかと思います。
○石田(一)委員 ただいまの田中君の説明によると、すでに議事日程に上つておる。そうすると参議院の案なるものは、回付案として衆議院が受理したという前提に立つておるのであります。そうだといたしますと、これは修正と認めてこれを受理したのか、こういうことこなるのですが、ただいまの事務総長の説明では、一応向うから持つて来たものを受取つておいたのであつて、受理したということにはなつていないとの御説明でありますので、この際はこれを回付案として受理すべきであるか、それとも、これは本院と異なつた意思の決定があつたのであるから、通知でよいのか、どういうふうに処理すべきか、こういう問題が先に決定されて、その後にただいまの田中君の問題が論議される、こういう段階になつて行かないと順序が違うと思います。
○淺沼委員 これは私もはつきりしないのですが、私の考えを申しますれば、案件として出て来た場合に、政府は両方に案件を示せばよかつたのじやないかと思う。たとえば人事の問題について両方の承認を求めておる。これを見れば承認を求める件ということになつて出ているのです。従つて政府の案も国会の承認を求める件というぐあいに、承認という文字を使つておる。国会の意思を問うために、参議院と衆議院に出して、両方に意思決定をさせて、いろいろの意思の食い違いをどう調整するかは別問題として、投げ出して来ればよい。先議権はこつちにあると言つて、こつちに出して、向うに予備審査をさせておいたところに案件提出の非常な誤謬のあつた。これが一番問題があつて、そこから問題がくずれて来た。向うでは予備審査をやつておるが、こちらが先に意思決定をした。政府としては不承認の承認なんということを言われた。ところが政府の方が不承認の承認という言葉を使うから——承認なり不承認の承認という政府の意思が出ておるから、可決した形になるのじやないかというので、向うの方では一部修正と考えて回付した。こういうことになつてあやまちを累加しておると思う。しかしそれならばどこで救済するか、救済の道を考える場合に、これを案件として扱つて、要するに本会議でもつてこれに対する態度をきめるか、それでなければ回付と思わないで——案件の内容というものは、明らかに衆議院の意思というものは、財源がないという考え方で意思を決定した。ところがこの意思の決定は財源があるということを明らかにしておるから全然別です。従つて修正にあらず、意思の決定が違つたものであるから回付と受取らない。従つて通知を受けておく。従つて国会の意思が決定しなかつたという取扱いをするか、それとももう一つは修正として本会議で決定するか、これはある意味から言えば全然意思が異なるから廃案にしたならばよいと思います。
○神山委員 今私は回付案ではない、返してしまえという意見を持つておるのですが、その一つの論拠としては、議決の内容の問題があろうと思う。それは三行目の「十五億五百万円以内の支出を除き、残余は昭和二十五年一月一日以降日本国有鉄道の予算上、資金上及び独立採算上支出可能となつたとき速やかにこれを支給すべきもの」云云と議決してある。こういう議決は政府側から出した議案そのものの中に含められていない。そういうものをわざわざ書き加えて来たということについても、これは問題そのものを取違えておる。そういう意味からも私は真の意味の議決としての体をなしていないと思う。もしこれが衆議院でなされましたように、附帯的なものであるならば別でありますけれども、議決の内容に取扱うべき対象でないものが入つておる。そういう意味から言つても体をなしていない。従つてこんなものはお返し申し上げましようということになる。
○岡田(春)委員 先ほどの事務総長のお話をだんだん聞いておりますと、これは扱いの問題で非常に問題の点がたくさんある。たとえば先ほどの私の質問に対する御答弁は、これはまだ受理いたしておりません、こういうお話になつております。現実に議題としてもうすでに日程に上つておる。これは私も気がつかなかつたが、予定に上つておることは、はつきりしておる。受理したということを明確にしておる受理したとすれば、先ほど社会党の方からお話がありましたけれども、八十三條の第三項による回付案を受理した場合と、もう一つは通知を受けた場合で、廃案にする場合と二つあるというわけではなくして、事務当局の考え方としては第三項によつてこれを回付案として受理したのだ、当然修正案であるということによつてやる以外に考え方はない。この点は今運営委員会で議題になつておるのですが、これは事務総長の問題というよりも、国会の審議権の問題として、議長、運営委員長の問題として処理しなければならない。今後惡例を残さないという意味で嚴重に扱つていただきたい。特にこの点は運営委員長からお話があつたけれども、参議院に送付する場合でも、事務当局から要請があつたにかかわらず、議場内できめたというお話であります。しかし議事の運営の問題について議場内の交渉でよいということの態度は納得ができない。委員長自身、もつと国会の運営に対して愼重にやつていただかないから、こういうことになる。これは前の例から言つても、特に今度の場合については愼重に扱つて行かなければならぬ。
○神山委員 これは私らも一応明らかにした方がよいと思う。この問題が出たのはまさに採決に入る直前なんだ。だから運営委員会を開いても途中で会議を打切らない限り、問題にならないという状況であつた。ただ責任を追究するということになれば、本院の運営委員会にかけなかつた責任を追究すべきであつて、場内の交渉係が最善を盡して、民自党とわれわれの間にいろいろ意見の違いがあるのを話し合つて参つたのでありますが、これは八十三條によつてやつたということを事務当局も言明しておる。従つて第三項なり第四項で行くべきだ、事務当局の事務の処理の仕方を見ると、明らかにこれは第三項で来ている。しかしこれは第四項で処理すべき問題ではないかと思う。
○大村委員長 ちよつと速記をとめてください。
○大村委員長 速記を始めてください。暫時休憩いたします。 午後三時十七分休憩 ————◇————— 午後五時五十二分開議
○大村委員長 休憩前に引続いて会議を開きます。 裁定案を議題にいたします。事務総長から御説明を願います。速記をとめてください。
○大村委員長 速記を願います。参議院の回付案の本会議の取扱いについて御協議を願います。
○椎熊委員 われわれは参議院の間違つた手続で、大いに迷惑なものを受取つたのですが、こういうものは問題にしても国会の意思が完全に決定することにならないのです。あえて本会議でこれをまた審議をやる必要はない。このままたなざらしにしておいて、来年の何月か会期が切れれば廃案になるのだから、手をつけない方がよいと思います。
○田中(織)委員 同一の見解です。
○倉石委員 私どもは一応こちらから送付したものに対して、向らから違つた意見を本院に回付されて来たのでありまして、一応受取つておるのでありますから、本会議を開かれまして、本会議でこれを承認しないという意思決定をしていただく手続をとつていただきたいと思います。
○石田(一)委員 ただいま事務総長から、参議院側の決定された報告の中に、提案並びに送付された当時から、参議院としてこれに疑義を持つておつたけれども、一応送付して来られたのでこれを審議の結果決定した。これは要するに修正として取扱うより仕方がないから修正案ということにして出した。こういうのですから、参議院の決定というものは何ら法的根拠もなければ、とにかく送付して来たから、こつちは修正案としてするよりほかないから、そうしてやつたのだ。そんな無責任な参議院の態度というものはない。どの法律によつて出したということをはつきり明記して来るならば、われわれも了承するが、しようがないというので、そうした、それを衆議院がまともに討議をして決定する、そういう不見識なことをしてはいかぬということです。第一回答そのものがなつておらぬ。
○田中(織)委員 ただいま椎熊君、石田一松君から申し上げておるように、われわれはこの参議院の回付案は、どうも筋の合わない問題でありますから、これを回付案として本会議に上程することには反対します。従いまして委員長におかれては、これを本会議に上程するかどうかということについて、まずおきめを願いたいと思います。もし本会議に上程されるというふうに多数できめられるかもしれませんが、きまつた場合には、おのずから上程された場合の、われわれの案件そのものに対する態度は、別の態度をもつて臨まなければならぬと思います。
○大村委員長 ほかに御意見ございませんか。
○岡田(春)委員 これは今採決をするのかもしれませんが、あとの国会の運営上重要な問題ですから、採決をされる前に、各党の態度を簡單でよろしうございますから、明確にしておいて、それから願いたいと思います。
○大村委員長 この問題については意見がわかれておるようですから、この際採決で問題をきめたいと思います。
○神山委員 採決に入る前に一言したい。今日になつてこういう事態を生じたのには、今参議院側の事情の説明もありましたが、参議院でも問題になりましたように、この裁定の取扱いそのものにおいて、政府が單に不手際であつたばかりでなく、言を左右にし、二つのことを言い、あるいは三つのことを言つて、無理押しにこれをかけて来たというところに、そもそも問題があると思うのであります。しかも途中において内容そのものを実質的に変更したというような、はつきりした問題を、正誤という形で、自分で誤謬を認めながら訂正というような形にするような無謀きわまることをやつた結果として、こういう不手際が生じたと思うのであります。従つてこの責任はあげて政府にあり、政府を支持する與党全体の責任であると思います。従つて與党としてはこういう醜態を演じた責任を深く満天下に向つて謝し、かつ国会の権威のために、将来のこともありますので、大いに注意されるように、特に嚴粛に言つておきたいと思うのであります。
○淺沼委員 この扱いは初め公共企業体労働関係法第十六條第二項により国会の議決を求める場合において、衆議院にも一つの案件を出し、参議院にも一つの案件を出して、それで決定をまつて両方がこれを承認か不承認かということを決定する、そういうような扱い方を取扱うべきであつたと思うのですが、衆議院にこれを出して来て、参議院には事前審査の形をとつたところに問題が紛糾して来たと思うのであります。従つてそういう取扱いをしておるから、衆議院の方においては衆議院の意思決定をして参議院に送付した。しかし参議院で議決すべきものは送付された案件を議決するのではなくして、政府から出された公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き国会の議決を求めるの件を議題にして、それで可否を決定すればよいのを、こつちから送付された送付案を議題として、「残余について承認しないことを議決して送付されたが、本院においては」云々と、結局それに対する修正的なことをきめて、こつちに回付になつて来ておると思うのであります。従つて取扱い的にも非常な誤りがあると思う。回付案というよりも、参議院では意思を決定して、われわれに通告すればよかつたのでありまして、当然参議院としては通告の態度をとるべきであると思います。そういう意味において回付するという考え方よりも、参議院の通告の形に改めてもらうということを申し上げて、取扱いを決定してほしいと思うのであります。
○石田(一)委員 私は再三繰返しておりまする通り、この仲裁委員会の裁定の政府提案になつておるところの案件についての取扱いは、終始與党側は多数をもつて法を自己に有利に独善的な解釈をして、こういう結果にまで追い込んで来た。その段階に至つてこういう取扱いをすることにおいては、結局この案の結末をつける場合に、衆議院がこの取扱いに関するところの法規に関して、全然無知であつたというような醜態を暴露する結果が来るぞ、そこまで強く私は主張した。それが現実に来ておる。本案はこれ以上採決する等の手続をとると、あやまちの上にもまたあやまちを繰返すという結果になるのでありますから、ただいま淺沼委員より提案がありましたように、われわれ衆議院の運営委員会としては、これを回付案として受取るべきではない。少くとも本院の見解において、これを参議院から本院に通告されたものである、通知されたものである、こう理解してこのまま本会議を開かず廃案とすべきである。こういうような見解を私は持つておる次第であります。
○倉石委員 私の方は、これは回付案として取扱うことにいたします。
○大村委員長 ほかに御意見ございませんか。——それでは本件の取扱いについて採決いたします。参議院より送られたものを回付案として取扱うことに賛成の諸君の挙手を願います。
○大村委員長 念のために回付案として取扱うことに反対の諸君の挙手を願います。
○大村委員長 少数。よつて回付案として、取扱うことに決定いたしました。つきましては回付案として取扱う場合のことを事務総長から御説明願います。
○大池事務総長 回付案といたしまして参議院の議決案を取扱います場合には、回付案に同意を衆議院がするかしないかということを、本会議で議決をお願いしなければならないのであります。衆議院の方が参議院の回付案に同意いたしますれば、その結果国会の議決といたしまして、参議院の議決通りに相なるわけであります。そこで参議院の回付案に同意するかしないかの議決をお願いするのでありますが、これは従来の先例通り各派でこの回付案に同意するかしないかという態度の御表明があつて、採決をいたしておる次第であります。従つて大体において各派が御一致の態度がとられますれば、だれか各派を代表しての御発言が自席においてありまして、それですぐ決定する次第でありますが、この問題につきまして、各派がどういう態度をとられるかということによりまして、その採決方法等も御相談願いたいと考えます。
○椎熊委員 回付案でないと思いましたけれども、多数によつて回付案という取扱いをするということであれば、本会議で審議することになるのでありましよう。その際はわが党といたしましては、参議院の決議はわれわれと同感ですから、案の内容に賛成の意を表します。その際もしも万一われわれの意見が通らなくて、多数がこれを葬り去るがごとき結論を出した場合は、即刻両院協議会を開くべしとの要求をいたします。
○倉石委員 これは野党側の方々は、すべて参議院に同意をされるという御意見一本にまとまつておるようでありますから、その一本にまとまつておる御意思を、どなたか代表して、ある一人の方が意見を述べられるということではどうでしようか。
○大村委員長 ちよつと速記をやめてください。
○大村委員長 速記を始めてください。 それでは回付案の同意、不同意は各派自席から簡單に意思表示をされるということでいかがですか。
○大村委員長 本件の取扱いはさように決定いたしました。 —————————————
○大村委員長 次にお諮りいたします。人事承認の件をなるべくこの際きめたいと思いますが、いかがですか。
○椎熊委員 わが党はこのうち二名反対いたします。人事に関しますから理由は申し上げません。
○神山委員 これはさつきの申合せもありますし、一応のあとにしていただきたい。
○大村委員長 それでは休会の問題を先にやりまして、そのあとで処置していただきたいと思います。それでは休会の件について御協議願います。
○椎熊委員 今までの自然休会のようなだらだらした態度ではなくして、きよう休会の決議をしてもらい、明日から一月二十一日まで、二十三日から開かれるということに願います。
○田中(織)委員 休会の問題が出ましたので、この際與党側の委員諸君に御質問申し上げておきます。それは第七国会に入りましてからの年内の議会運営につきまして、いわゆる二十五年度の予算案を中心といたしまして、大体のスケジユールにつきまして、與党側の心組みを再三お聞かせ願つておるのであります。それによりますと、予算案は少くとも年内に提出する。政府の御都合もさることながら、予算案提出ができましたならば、それに対する総理の施政演説、大蔵大臣の予算案に対する説明、その他も年内にこれをしますということを申されておつたのであります。今休会の問題が議題になつて参りますと、さらに與党側の年内の議会運営についての予定が、まるきり狂つたことになりますが、その点についてまず予算案が、年内にいまだ予定の通り提出されないようでありますが、それはどういうようになつておりますか。與党の方で政府と連絡した点について、この際、明らかにしてもらいたいと思います。
○石田(博)委員 第七国会の当初において、私ども政府と連絡いたしました見通しについて、しばしば申し上げて参つたことは、田中君御指摘の通りであります。私どもといたしましても、当初から予算案のごとき重大案件は、できるだけ会期の初めにこれを提出して、十二分に審議期間を置かなければならないという建前のもとに、十二月の中旬前後には提出せしめ、これによつて施政方針演説、及び財政演説、経済演説等も年内に行いたいという希望を持つて進めて参つたのであります。党においても役員会等におきまして、再三その決定をいたしまして、準備の促進を政府に督促いたして参つたのでありまするけれども、その後国鉄の裁定、あるいは国家公務員の年末給與の支給等の問題が生じて参りまして、その処理等に思わざる時間をとりましたのと、なおシャウプ勧告あるいは先般のドツジ氏の示して行かれました線以上に、特に減税を勤労所得税において行いたいという趣旨に基きまして、せつかく交渉を進めたという点と、また内部におきまして公共事業費やあるいは失業対策費その他の問題、また地方税の処理の問題等におきまして、意外にも時間を経過いたしましたために、今日まで延び延びになつて参つたのであります。しかしながら一応大蔵省の案としてのまとまりは見せたようでありますが、さらに大蔵省案に基きまして、政府におきましても、また党におきましても、特に政府におきまして、最終的に決定するためには、さらに協議を要する模様であります。しかしながらその最終的決定ができましたならば、すみやかにこれを提出いたしたいという気持には、かわりはないのでありますけれども、すでに年も押し迫つて参りまして、年内に施政方針演説をやり得る状態ではなくなつたと私どもは判断をいたしております。従いまして施政方針演説及び財政演説は、休会明け劈頭にこれを行いたいと考えておるような次第であります。
○椎熊委員 ただいまの與党側の事情はよくわかりますけれども、私はきようは政府の人が来ておれば嚴重な抗議をしたいと思つておつた。いまだ国会には予算の大綱も予算書も示されておらぬのに、昨夜の夕刊には、政府の発表による予算の内容が天下に示されておる。国会の権威を冒涜するもはなはだしい。そういうことで、むしろあなた方に私は聞きたいのであるが、絶対多数を持つている與党がそんなことで承知できるのか。委員長を通じて、あるいは議長を通じて、政府のこういう粗漏な態度に対して、私は嚴重なる抗議をしたい。国会は国権の最高機関である。予算の審議権は衆議院が優先的に持つておる。重大な予算が衆議院議員のだれもが知らないのに、新聞に発表されるというやり方は、過去においての政府にはほとんどないことである。そういうことを一体與党が許しておいたのかどうか。諸君の政治的感覚さえ疑問に思う。私はこういう点について嚴重な考慮を願いたいと思う。
○石田(博)委員 今の椎熊君の御説、まことにもつともであると考えます。党におきましても、実は新聞にそういうものが発表され、ラジオにおいても放送されたという状態を知りましたので、さつそく役員会を招集いたしまして、政府関係者の出席を求めて、嚴重なる抗議を行いました。その漏洩をし、あるいは事前に発表された事情につきましては、目下調査中であります。その調査の結果を待ちまして、当然責任者に対する問題も起つて来ると考えております。私どもの党といたしましては、実は非常に意外なことであり、さらにまた政府としましても、閣議の決定をみていない。先ほど政府から発表という言葉でありましたが、政府全体の決定はみていないのでありまして、大蔵省の一部から発表されたものであろうと私は思うのです。事情は目下調査中であります。事情調査の上、適当なる処置をとりたいと考えております。
○神山委員 椎熊君の意見及び石田君の意見にはわれわれとしては同感です。ことに最近の政府——政府と言つて語弊があれば官僚の動きを見ておりますと、明らかに国会無視と言つては言い過ぎですが、軽視の傾向がある。その一つの現われが、今回の予算の発表の仕方だと思います。従つてこの点については党派の利害を越えて、委員として嚴重なる抗議を政府に対していたす、そうしてその責任者に対しては、断固たる態度をとらせるようにすべきだということを、私どもは強調したいと思います。しかもこういうことをやりませんと、今日の各紙の論調を見ておりますと、政府側が今予算を出すと野党攻勢が強くなる。またさらに労働攻勢をあおる結果になる。こういう痛くもない腹を探られては政府にもお気の毒だし、與党の諸君にもお気の毒な結果になる。従つてこういうふうな機会に、われわれは断固としてこの問題については責任を追究する。この点について満場一致きめてもらいたい。
○椎熊委員 議長を通じて嚴重なる抗議を申し込みたい。
○石田(博)委員 議長を通じて委員会として抗議を申し込むということは異存はございません。ただ決議とか何とかいう形は、私どもの党としても要するにそのつもりで目下調査を進めつつあるところでありますが、この点はしばらくお待ちを願いたい。議長を通じて、本院に提出せられる以前において、予算案を外部に発表したという責任だけは明らかにしで参りたいと考えます。
○大村委員長 それではただいまお話がありました点は、運営委員会の申合せとして、議長を通じて抗議をいたすということで御異議ございませんか。
○石田(一)委員 今の予算の提出の遅れたことについて、これは先般の運営委員会でも、増田官房長官が政府を代表して、官房長官として、今月の下旬の中ごろ、いつごろかと言つたら、二十四、五日ごろ予算案を提出するということを言つておる。にもかかわらず政府側から委員会に対する発議がない。にもかかわらず與党の運営委員である石田君が、政府にかわつて釈明される。ちよつと筋が違うじやないか。
○大村委員長 お諮りいたします。休会の問題につきましては、椎熊君その他の発言がございましたが、休会議決をなすやいなやは、参議院にも申し込む必要があります。なるべく早目に結論を得たいと思います。椎熊君の御発議の通り明二十五日から一月二十一日まで議決休会をいたすということに御異議ございませんか。
○神山委員 自分たちとしては休会には賛成できないのです。それは石田君から話がありましたけれども、政府側がここで言明しておることと違うし、それから予算も出て来ない。それからいろいろな法案がどういうふうになるかということも徹底しない。しかも年の瀬が迫つて解決すべき問題がたくさんある。こういうときにこういう問題を解決せずして、すぐ休会に入るということは賛成できないのだ。従つて私たちは反対です。
○田中(織)委員 休会の問題につきましては、わが党といたしましても、あえてこれには反対をいたしません、しかしただ一点だけ、これは政府からの出席者がおられまするならば、政府へ強く要請しておきたいことでございますが、政府の都合とは言いながら、予算案の提出も明年に延ばされるのでありますから、今月四日の人事院の給與ベース改訂に伴う勧告の問題を、政府側において休会期間中に十分検討いたしまして、明春予算案提出にあたりましては、この人事院の勧告による給與ベース改訂を実現するように、政府が極力努力するということを、強く政府側に要望いたしまして、この議決休会に社会党は賛成いたします。
○大村委員長 休会の件につきましては反対もあるようでありますから、採決をいたします。明二十五日から一月三十一日まで議決休会をすることに賛成の諸君の挙手を願います。
○大村委員長 多数。よつて椎熊君の動議のごとく決しました。
○神山委員 反対の討論を保留します。
○大村委員長 休会の件が決しましたので、次に人事承認の件を続いてお諮りいたします。本件についてはなお最終の御決定になつていないところもおありのようでありますが、これは本議場において意思表示をしてもらうことにいたしまして取進めたいと思いますが、御異議ございませんか。
○大池事務総長 地方行政調査委員会議の方の委員の高橋誠一郎さん以下五名については、どなたか御反対の方があればそれだけ取離してやりたいと思います。
○大村委員長 それでは開会までにおきめを願います。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時三十四分散会