海外同胞引揚に関する特別委員会 第5号
- 発言数
- 97 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1950/02/04
会議録
○中山委員長 これより会議を開きます。 昨年より持越しになつておりました小川委員提案の長野県在外同胞帰還促進家族連盟委員長の放送に対する拒否事件につきましてお諮りをいたします。本問題に関し、その経緯につきまして小川委員より、まず御説明を願います。小川委員。
○小川(平)委員 本件の経緯につきましては、昨年末の委員会におきまして概略の御報告申し上げ、一応の議論も盡していただいたと承知しております。繰返し申し上げますが、ラジオ放送を利用するということが今後引揚げ促進の運動を展開いたして行きます上においてきわめて有効強力な武器であることは申すまでもございません。本件に関しましては、特にこのような問題をこの委員会で取上げて、いわば浮き彫りにして取扱うようなことは、しないでもいいじやないかという御議論もございましたが、しかしこのことにつきましては、長野県の帰還促進家族連盟が、すでに今日まで二回にわたつて本委員会の善処方を要望いたしておるのでございます。さらにまた帰還促進家族連盟の全国協議会も、この問題につきまして、すみやかに有効適切な方法をとつてもらいたいという決議もいたしておるのでございます。さらにまた正式に請願も提出されたわけでございます。 私といたしましては、まつたく受動的にこの問題を取上げておるのでございまして、決してことさらにこの問題だけを拾い上げて、いわゆる浮き彫りにするというような意図を持つておるわけでございません。こういう事情になつておるのでございますから、結論はいかようにもあれ、とにもかくにも、この委員会において直接に事情を取調べていただきたい、こう考える次第でございます。 つきましては、当事者の双方を直接喚問していただいて、つぶさに事情を聴取していただくということを第一段階としてぜひお願いをしたいのであります。たまたま一方の当事者であります。島立廣次氏が上京しておられて、今ここに傍聴しておられます。つきましてはここで御採決を願いまして、証人喚問の手続をとつていただきまするか、あるいはそれが時間的に間に合わないということでありましたならば、裁判における在廷証人のような形で、何らかの便法を講じていただきまして、この場で直接当事者から詳細な事情を御聴取願いたい、こう考えておる次第でございます。
○中山委員長 皆様お聽きの通りでございますが、本問題につきましては、一応当事者を呼びまして聴取するのが妥当と思います。幸い本日長野県の在外同胞帰還促進家族連盟の委員長の島立廣次氏が見えておりますので、本委員会の参考人として呼ぶに御異議ございませんか。
○玉置(信)委員 ただいまの小川委員の提案に対して、賛成でございますが、同時に在席されておりまする島立氏に対して、ただいまの委員長の御発言では、あらためて呼ぶというように聞えたのですが、私としては時間の関押上、一応その内容を知るために在席証人の形でこの席で取上げて、アウト・ラインだけでも聞くことによつて、さらに次の相手方を呼ぶということになりはせぬかと思います。ただちに在席証人として取上げて一応内容を承りたいと思いますので、そのようにおとりはからいを願います。
○中山委員長 参考人として一応お話を聞かしていただくという動議が出ましたが……
○竹村委員 この問題については、もちろん前々から問題になつておりまして、一応調査するということについては、別段問題はないのでありますけれども、先ほど小川委員の提案によりますと、一応これを採決して、そうして正式証人として呼ぼうということでありますが、この場合におきましては、私は定員が不足だと思う。それで採決では問題の処理はできないと思うのでありまして、事情を聞く、しかも事情を聞くのも証人とか何とかいう固苦しい形でなしに、少くともどういう事情であつたかということを簡単に、協議会か何かの形で正式ではなしに聞くということについては、私は別に異議はないのであります。しかし今言われるように正式な方法で、証人とか何とか、あるいは在廷証人というような形で正式にこれを取上げるというのには、やはり私は委員会としての定員が不足である。不足のものをそういう採決とか何とかでやることは間違いで、今後にも悪例を残すのでそういう点については反対である。従つてまずそれよりも、その前に問題になつておりました、今提示されましたことにつきまして、私は先に日本政府の方から、この人員の問題についても聞いておきたい。しかもそれがなされて、しかる後にここで事情をお聞きするということについては私は異議はないのですが、まずその前にやはり政府の方で——問題になりましたのは数の問題でありますから、その点が日本政府ではつきりしているかどうかというような点を聞いて、それからこの事情を聞くことが一番いいのじやないか、こういうふうに考えます。
○玉置(信)委員 竹村委員の発言で、正式でなくという御意向に対しては、私も実はそういう考えで申し上げたのでありまして別に四角ばつて申し上げたのではないのであります。ただ動議という言葉を使いましたために、竹村委員はそうお感じになつたろうと思うのです。従つて竹村委員の申された政府側の意向をただすということも、当然第二段階として起つて来る問題ではありますが、そうすることによつて、せつかく今日おいでになつている島立委員長のお話を聞く機会も、時間的になくなりますから、お互いに四角ばつたことではなくして、砕けた気持で、ごく五分か十分の間にお聞きするという程度で、先にこれを取扱つていただきたいと思います。
○中山委員長 これはまず取上げました問題でございますし、玉置委員のお話の通りに、竹村委員もそのお気持には御賛成くださつておると思いますから、皆様御異議ございませんでしたら、まずこの方から開かせていただいて……
○小川(平)委員 ただいま一方の当事者がたまたま都合よくここにお見えになつておることであるから、形式はいかようにもあれ、一方の当事者に陳述の機会を與えていただけまいかということをお願いしたのであります。これはさしあたりの問題でございます。しかしこの問題の真相をきわめて行きます上には、一方の当事者の言い分を聞いただけでは、もとより十分でないことでありますから、今委員が少いという御発言がありましたが、ごもともであります、採決のできる機会に採決していただいて、もう一方の当事者を正式に喚問していただきたいと考えます。 それから今竹村委員の御発言のうちに、数字が問題になつておるのであるからというお言葉がありましたが、私の前回の御説明が、あるいは不十分であつたかもしれませんけれども、これは数字が問題となつておるわけではないのであります。放送局の責任者の正式に発表した説明としましては、数字云々ということは申しておりません。何らの理由を示さずに拒否したのでありますから、その点御了承願いたいと思います。
○中山委員長 それではただ参考人と申しますか、話を聞かせてもらうことには皆様御異議ございませんでしようね。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中山委員長 御異議ございませんでしたら、島立帰還促進家族連盟委員長のお話をただいまからここで聞かせていただくことにいたします。それでは島立委員長。
○島立参考人 私、長野県の在外同胞帰還促進家族連盟委員長をいたしております島立廣次であります。全国協議会の方の常任委員をいたしておりまして毎月こちらの方へお伺いいたしまして、特別委員会の委員の方々が非常に御熱心に帰還促進につきまして御配慮くださつておりますことを、留守家族とともに常に心から厚く感謝いたしておる次第であります。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。 御心配願つておりますところの長野県の長野放送局における私の放送原稿の拒否問題についての概要を申し上げますと、十一月の十一日に長野県の各郡市の家族の代表者の会議がございまして、そこで下伊那の郡の代表から、今後の引揚促進運動は輿論を喚起しなければならない、総司令部その他へしばしば陳情いたしましても、国民の輿論が足りない、こういうことを言われておりますので、その点特に輿論喚起に重点を置くような方針のもとに運動を進めております今日、国民の輿論喚起は新聞、ラジオによることが最も近道である、そういう意味合いから、長野県の県民と留守家族に訴える放送を委員長の立場でやつてもらいたい、こういうような提案がございまして、これを満場一致で決議して、その帰りに長野放送局と長野放送委員会へこの問題を申し込んだわけであります。その結果、十二月の三日と思いますが、長野の方から電話が参りまして、そうして放送原稿を十部出すようにということで、原稿を出したわけでございます。それから七日に県の方から徳武という民生部の事務官が参りましてこの原稿はいけない、こちらの原稿ならいいということでもつて私の出した原稿は突き返されて、違う愛の運動協議会の原稿を示されたわけであります。どこが悪いかということを私が尋ねましたときに、それはわからない、そういう返事でございました。これは県の放送委員会の意向であるか、または長野の放送局の意見であるか、そういうことを念を押して聞きましたときに、これは長野放送局長の意見であるという返事を、はつきりされたわけであります。それから愛の運動協議会の原稿を読んでみましたところが、その内容は、年末愛の運動の期間におきまして、愛の運動協議会としてはこういう運動をするということを書いてあるのでございまして、そういうような援護を受ける立場におります私どもの放送すべき筋合いではございませんので、提案者の下伊那及び副委員長をいたしております各郡の代表者と相談いたしまして、これはお断りしたわけでございます。 私の方はそれで一段落になつておりましたが、たまたま三月の十一日に長野県の県民大会を諏訪市の市役所の二階に開会いたしましたときに、当時提案いたしましたところの下伊那の代表から、このてんまつについて質問があつたわけでございます。どういうような経過になつておるかということで、そのときに私がただいま申し上げたような経過を申し上げますと、そこにちようど小川先生、吉川久衛先生がおいでくださいまして、ともにその程度ならさしつかえないのではなかろうか、それからまた長野県の民生部長もそこに列席しておりまして、私は詳しい内容は知らないが、いずれ調査してみよう、こういうような御返事でございました。それで大会の決議といたしまして、特別委員会へお願いして、この点を究明していただく、こういうことになりまして、居合わせた小川、吉川両先生にもお願いいたしまして、こちらの方へ御苦労をおかけした次第でございます。 私ども毎月こちらへ参つておりまして、いろいろの運動については東京の全国協議会を中心にしていたしておるわけでございますけれども、今日まで国民輿論の展開が足りない、こういうことを常に各方面から言われておりますが、運動の実際の状態から考えまして、実際新聞とラジオほど効果の大きいものはないわけでございまして、この点始終そういうふうに痛感しておるわけでございます。その後県内の反響はどうであるかと申しますと、信濃毎日新聞を通じまして、長野市会議員の岡野亮という人が——これは鉄道の職員でございますが、こういう問題はどこまでも徹底的に常に取上げてもらつてやらなければ、国民輿論喚起にはならないし、この重大問題は解決しない、長野放送局の態度ははなはだけしからない、こういうような意見の発表もございましたし、また県庁の県政記者団の方々あたりの御意見を聞きましても、同じ長野県に一つの放送局があつて——長野と松本にあるが、松本の放送局は非常に民主的にこういう問題を取上げてやつてくれるが、長野の放送局はその点非常に遺憾の点が多い、そういうような意見も私たち聞いておる次第でございます。 簡単に経過の概要を以上申し上げたわけでございます。
○中山委員長 ありがとうございました。
○池見委員 今島立さんから経過の報告を承りましたが、島立さんに対してちよつとお尋ねすることはどうでしようか。
○中山委員長 皆さんにお諮りいたしますが、かまわないでございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中山委員長 御異議なければ、どうぞお尋ねくださいませ。
○池見委員 経過はきわめて簡単明瞭と私は考えましたが、その長野放送局とそれから松本放送局の二局が長野県内に設置されておる。長野放送局と松本放送局のこの二局は、松本は非常に民主的な運営のやり方であるが長野の方はそれにやや反するというような気分が周囲にも非常に話されておるというふうなことは、これはある点まで立証できますか。
○島立参考人 長野の記者室において、われわれが聞いた言葉でございますが、こういう機会において徹底的にこの問題をよく究明してもらつて、そうして長野放送局ももこういつた問題について協力してもらうようにやつた方がいいだろう、こういう意見でございました。
○池見委員 それから長野の放送局長にあなた方がお会いになりましてもこの放送を拒否する理由は、ということに話がなつたときに、それはわからないということですか、それは言えないということですか。
○島立参考人 私は放送局長にその原稿を拒否されて後、会いません。長野の民生部の徳武という人が持つて来て、それはできないということであつた。その場合に、どこか一部の訂正をやつてもいいから、これならいいというところで放送をやらせててださい……
○池見委員 どういうわけであなた方、放送局長にお会いにならなかつたのですか。
○島立参考人 つまり必要がありませんでしたし、七日に持つて来られて、十一日、十二日と県民大会を開くことになつておりましたし、すでに県を通じてそれだけの手続をしておりまして、どうもこうもできない、こういうことを県の方ではつきり言われたので、私どもとしては、その間に放送委員会がはきまつておりましたし、私どもが直接それを交渉したところが、やりようがない。放送委員会に持ち出しましたものですから、県の方からそれを持ち出されると、私どもがやる筋合いのものでないと思いましたので、やらなかつたわけであります。
○池見委員 放送委員会といいますと、どういうものですか。
○島立参考人 長野の県廳の広報課にありまして、各方面の委員が出ているようでございます。その後私どもの方でも、放送委員会にわれわれのメンバーを入れてもらいたいという陳情をやつております。
○池見委員 そうしますと、総合的なそういつた放送に対しては、放送委員会が一応放送案というふうなものを審査するというようなかつこうのものに私は考えますが、そうですか。
○島立参考人 放送委員会は、よく存じませんが、私の考えたところでは、一応プランを立てる中に相談にあずかつて、いろいろなものを組み入れる程度のものじやないかと思つております。その後厚生課の方から、私たちが聞いたところでも、実際の内容については放送局長がそれを断る権利があつて、放送委員会はあまりタッチしないということでございます。
○池見委員 その場合におきまして、いわゆる放送局長から、その放送委員会にこの原稿はいけないということで渡されて、それからあなた方の方に来たわけなんでしよう。
○島立参考人 そこの経緯はよく存じませんが、私のところに来たのは、民生部の厚生課の主席事務官の徳武という方でございます。
○池見委員 放送委員会に関係はございますか。
○島立参考人 関係はないと思います。
○池見委員 これは私の意見ですが、こういつた放送は、真にあなた方が引揚げ促進をいわゆる同志とともに展開しなければならないという、熱意がこもつたものでなければならぬと思う。またこもつておると私は思いますが、そういうふうな場合に、單にあなた方が県民大会まで開いて、こういつたものを質問されるくらいの輿論があるものに向つて、その原因を明確に追究せられなかつたということにつきましては、多少遺憾な点がありはしないか、会長、連盟委員長自身に対して私は言いたいと思います。
○島立参考人 その問題につきましては、私どもは県の厚生課を通じまして、県がこれをあずかつておりますから、それによつて民生部長に十分の調査をしてもらいたいということで、民生部長に調査を約して参つたのでございまして、これは小川先生、吉川先生も同席でごらんになつたわけであります。私どもといたしましては、私どもがそれに直接参りましても——その前に一度放送局には交渉に行きましたけれども、これは直接にあなた方の来る筋合いでない、そういう問題は放送委員会を通じて来いというわけで、門前拂いを食つておりますから、そういう方法をとつたわけです。
○池見委員 この委員会にも小川先生が提案されまして、委員会としても、すでに昨年この問題については一応の検討もしたということであれば、その係官等はさらにその責任を感じて、私は原因を明確に示すべきであると思う。だから私はその係の責任だと思う。私はその係に対してあなた方が責任を追究されぬことも、私は遺憾な点がありはせぬかと思います。
○島立参考人 責任は追究しております。
○池見委員 相当時日も経過しておりますし、すでに五十日以上になりました今日、ただ私のあなたにお尋ねせんとするところは、放送局長が、この放送案はいけないというか、この放送案は相当内容等にかんがみて、かれこれというふうな、そういつた放送局長の考え方を聞きたいわけであります。あなた方も、もちろんその考え方を今追究されておると思いますが、これはひとつその点が明確になつて来ないと、この原稿につきましても、われわれの単なる見解だけであつて、はつきりした質問もまたできないと思います。ただ私は、いわゆる放送局長の拒否した理由というものを、あな方の手によつてまずここに示していただきたいということを要望いたします。
○島立参考人 その点につきまして、私どもとしましても、なほ一応直接そういうことを尋ねたいと思つたわけでございますけれども、とにかくそういう事情で、こちらの方からそういうお願いをしてありますときに、私どもが差出がましくそういうものに飛び込んでいいかどうか疑問を持つておりましたので、遠慮しておつたのでございますが、そういうお言葉でございますれば、私どもとしても強く追究して確答を得たいと思つております。
○池見委員 さつきこの原稿について数字の問題が相当の理由をなしているという点について竹村君は政府のこれに対する見解をまず聞いたらよかろうという話でありましたが、この放送原稿に出ている数字というものは、すでに政府も発言し、連盟の方においても、政府の発表による数字をここに記録したものであるがゆえに、私は政府に対するそういつた質問等は、今日の場合必要でないということを申し上げておきます。
○竹村委員 この放送原稿は、県の民政部の厚生課を通じて申し込まれたのですか。
○島立参考人 申し込んだのは県の放送委員会であります。ところが県の民政部の厚生課から、放送原稿を十部厚生課あてに送れと言つて参りましたので、厚生課あてに送つたわけであります。
○竹村委員 そうすると、申し込まれたのは放送委員会で、断りに来たのは、民政部の厚生課からこれはだめだと言つて来たのですか。
○島立参考人 そうです。
○竹村委員 そうすると、民政部の厚生課とあなた方のおやりになつております帰還促進家族連盟との関係はどうですか。
○島立参考人 長野県は民政部の中に厚生課というのがございまして、その厚生課が引揚げ問題を取扱つている跡の課になつているわけでありまして、この仕事は一切厚生課が取扱つております。それで私どもの考えとしては、放送委員会から厚生課へ行つて、厚生課が中へ入つて便宜事務を取扱つた、こういうように考えております。
○竹村委員 そうしますと、これは帰還促進の純然たる民間の連盟であると私たちは考えているのです。もちろん政府や県がそれに対してある程度の援助をすることはありましようけれども、しかし私の特に聞きたいことは、放送委員会へ向けて放送を申し込まれた。それが県の民政部の厚生課から断りに来たということに、ちよつと疑問かあるのですが、その関係がわからぬのです。
○島立参考人 それは私も県の者でありませんのでわかりませんが、結局厚生課の所管事項であるから、放送委員会は直接のつながりが厚生課にあるために、厚生課に便宜連絡をまかせた。こういうことでないかと思いますが、その点私もよくわかりません。
○竹村委員 それではあなた方ではりつぱな民間団体として放送委員会に申込みされた。それに対して民政部から断りに来た、それはどういうわけであるかということをまだ究明されていないわけですか。
○島立参考人 そのときに聞いたことは、放送委員会として断つたのであるか、または放送局長として断つたのであるか、その点だけは聞いたのでありますが、そのことは聞いておりません。
○池見委員 それでは島立さんに放送委員会の構成内容と、放送委員会と放送局との関係、それから放送委員会が厚生課を通じてその拒否の原稿をあなたのところに持つて来た——県廳内にある放送委員会から厚生課の方に依頼したということは一応うなずけます。ですから以上二つのことをお調べ願いたいと思います。
○島立参考人 承知いたしました。
○玉置(信)委員 私はこの問題に関心を持つたのは、言うまでもなく衆参両議院は、毎回の国会において在外同胞引揚促進の決議をいたしております。これに基いて総理大臣は関係筋に要請をしておるということで、今や引揚げ促進は国論となつて展開いたしておるわけであります。それを国論とは申せ、国民一人々々の熱意のある引揚げ運動を展開せしむる手段として、先ほど島立君のお話によると、県民並びに引揚者で、その引揚げの趣旨徹底あるいは運動の高揚に資するために放送をせんとしたということであります。それがたまたま放送局によつて断られた。そこで放送局に対して引揚げ促進運動に協力せしめるという趣旨のもとに、私はこの問題の核心をつかみたいと思うわけであります。従いまして、考えようでは問題はさほど大きな問題ではないのでありますが、前段申し上げましたように、放送局当局をして引揚げ促進に協力せしめるという意味合いから、どういう理由のもとにこれを拒否したかということを確かめるために、一応放送局の拒否した局長を参考人として喚問して聞いてみることも必要でないかと思うわけであります。従いまして次会に正式にこの問題を本委員会に取上げて、究明していただきたいと考えております。
○小川(平)委員 今の玉置委員の御発言に全然賛成であります。今御発言のあつたような措置をとられることを希望いたします。本日の島立氏の陳述で、事件の概要がわかつたわけでありますが、留守家族の非常に切実な叫びが放送局の一事務当局の事なかれ主義によつて抑圧をされる。当然自由でなければならない言論の機会が不当に奪われるということが今後しばしば起るようでは、これは非常に大きな問題だと思いますので、今後もこの問題につきましては、どこまでも事態の真相をきわめる努力を継続していただきたいと思います。この問題はここで打切らずに、ただいま池見委員から当の鳥立氏自身に、徹底的に自分で真相を究明しろという御注文がありました。私も全然賛成でございますが、それと並行して、本委員会としましても、みずから進んで積極的に事態の真相を究明する努力を継続していただきたいと考えます。
○中山委員長 それでは追つて日を改めまして、長野放送局長を参考人として呼び出しまして、向う側の話を聞くことに御異議ございませんか。
○玉置(信)委員 その際にやはり島立君も呼んでいただかないと、一方的になりますし、両方の意見を聞くということが正鵠を得ることだろうと思いますので、島立君も同時に喚問されんことを希望いたします。
○中山委員長 それではただいまのお申出がございましたので、島立氏も同時にその日にお列席願いまして、両方の話をつき合せて伺うということに取扱わせていただきます。この問題はいずれ次の機会に皆様方に向う側の話を聞いていただくことにいたしますから、さよう御了承を願いたいと思います。 —————————————
○中山委員長 次に倭島管理局長が見えておられますので、御質疑がございましたらお願いいたします。
○玉置(信)委員 私は昨年来在外資産の問題につきまして、政府当局に質疑をすることをしばしば通告いたしておつたのでありますが、今日までその機会を得られなかつたのであります。実は大蔵大臣か大蔵次官の御出席を願えれば、なほ幸いでございますが、本日はそれらの方々がおいでになつておりませんので、倭島政府委員にお伺いいたしますが、在外公館の借入れの問題につきましては、実は昨日参議院の予算委員室におきまして、衆参両院の海外同胞引揚特別委員の方々が打合会を開いた際に、倭島政府委員と参議院の方々との質疑応答によつて、そのアウト・ラインを承知いたしましたが、私はこの問題について、本日は根本的にお伺いする時間もございませんので、その予備的にお伺いしておきたいのであります。 それは在外公館借入金の当時の総額、それからその対象となる件数、これをまず第一にお伺いしたいのであります。 第二点といたしましては、引揚同胞対策審議会というものがありますが、それが今日までどういうような仕事をして、どういうような結論を得られておりますか。 第三点といたしましては、すでに一応解決しておりますが、ひとしく在外資産として取扱われておりました樺太における北拓に預金された支拂い停止の金が、十二月の二十二日かと思いますが解除されたということであります。預金額の四分の一ほどが解除され支拂いされることになつたということでありますが、その樺太の預金総額を政府で調査した数字、すなわち総額はどういう額になつておりますか。しかして支拂いされた額はどれだけになつておりますか。それからその現金化されたものはどうなつておりますか、さらにまた残りの四分の三というものの支拂いはいつになりますか、こういう点をまずお伺いいたしたいと思います。
○倭島政府委員 お答え申し上げます。いわゆる在外公館の借上命というものの調査は、政府の方で持ち合せておる材料がまだ総括的でないと思つております。これはある地方によつては、参考資料なり基本資料をいただいておりますが、欠けておる地方が相当ございます。従つて従来私どもの存じておる資料はどれくらいな割合に当りますか、とにかく一部分である。こう存じております。それでその一部分でも従来の調査の点を申しますと、借入れが行われた機関でわれわれが今承知しておるのは百六箇所でございます。これはおそらくまだずつとふえるだろうと思います。それから口数、これもやはりわれわれの現在わかつておる口数でございますがもそれの集計は現在までのところ十九万四千七百八十七口であります。これは御承知の通り、いわゆる満洲から南方諸地域にわたりまして、各地域にわかれておるのでありまして、しかもこの金の表示は各地ばらばらであります。法幣だとか儲備券だとかから始まりまして各国のにわかれております。この関係も目下実は整理中でございまして、一応わかつてはおりますが、一々それをこまかいところまで今申し上げた方がいいのでございましようが、実は今申し上げましたようにその口数なり、それから件数から言いましても、また貨幣表示の単位なんか、実は種々さまざまで、どこにはつきり入るか、今調査中のものもございますが、大体のところを申し上げますと、百六箇所とそれから今申しました約二十万件程度わかつておるということで、一応御了承願えれば、さらにごく近くと申しますかも間もなく調査しました全貌を明らかにしたいと思つておりますが、まだ総括的になりにくい関係にございます。 それから在外公館等借入金整理準備審査会法というのに基きまして、審査会が成立いたしまして、それでその委員並びに幹事の会合の第一回を一月三十一日に開催せられました。実は今申し上げましたように件数が、われわれの承知しておるのでも二十万件ございますが、昨年の十月ごろからその二十万件につきまして個人別、件別にカードを整理いたしまして大体できております。まだ一部分は整理中でございます。何しろ件数が多いものでございますから、昨年の十月ごろから整理にかかつておりますが、約八十人の人がかかりましてどうやら整理ができかけた状態でございます。 なおこの一月三十一日に委員会が開かれましたのは、委員会に対して、従来の整理状況を報告しまして、今後の審査会の運営その他について御協議願つたわけであります。現在のところ約千件外務省に確認要求が出ておりますが、それの取扱い方も、現在のところは、従来できた調査及び原本等と引合せ中でありまして、あと十日かそこらで第一回の照合を一応終りまして、そうして委員会で実際的に審査を始める段取りになります。それで実は従来の調査もそうですが、いろんな態様、いろんな関係書願の不足等もございまして、その第一回の審査会にかけますまでにも、これからまだ出て参りましたものについて、十日ぐらい準備がいるという程度でございます。この前の第一回審査会では、大体の各地方の借上金の借り上げられた状況だとか、その状況が各地方でいろんなふうに違つております。それをある程度審査会法に定められておる方法によつて審査を進めて行くわけでありますが、それにいたしましても、その審査をする手続その他が、形式がいろいろ違つておるために、さらにこれをある程度の標準を設ける必要もございまして、そういうような手続の問題についての相談を第一回の審査会でいたしました。さらにそれについても目下研究中のもございます。大体そういうようなことで遅れたわけでございますが、ようやくすべり出して事務を急いでおる状況でございます。樺太の関係につきましては大蔵省の方から御説明いたします。
○前野説明員 樺太の預金につきましては、先ほどお話がありましたように、昨年十二月にその支拂いを開始してもいいという告示を出しまして、ただいま支拂いは行われておると思いますが、まだ大蔵省の方といたしましては、その支拂済み金額が幾らでありますか、その数字については集計ができておりませんので、ここでその支拂済みの金額等につきましてのこまかい数字については、ちよつと説明いたしかねるわけであります。樺太の北拓の預金につきましては、御承知と思いますが、非常に特殊な例でありまして、樺太にあります北拓の預金は、通常銀行業務といたしましては、現地で調達しました預金は原則としてその土地の資産に投下されるというのが普通の状態でありますが、樺太の北拓預金につきましては、ほとんど全額が内地に送金されて来ておりましてもその預金の裏づけになります資産というものは全然在外資産になつていないというような特殊のケースであることが判明いたしまして、特にあのような特別の取扱いをすることになつたようなわけでございます。なお四分の一、四分の三の計算方法につきましては、大体内地の金融機関再建整備の考え方にのつとりましてやつたわけでありまして、はなはだ恐縮でありますが、ただいまそのこまかい計算資料を持つて来ておりませんので、後刻計算方法につきましてはこまかい方法を御連絡いたしたい、こう思つておりますから御了承願います。
○玉置(信)委員 在外公館借入金の問題につきましては、私今日は時間がありませんので、次の機会に詳しくお聞きすることにして、本日はこの点に関する質問はこれで打切ります。 次に樺太の預金の問題でありますが、ただいまの前野説明員の御答弁によりますと、在外資産でないということがわかつたということであります。私は第五国会におきましてただいま答弁のあつたように、これは在外資産にあらずという前提のもとに実は当局にお聞きをし、この解除の促進を追つたわけであります。爾来第五、第六国会にわたつて、当局に早くこの支拂いをするように追つたのでありますが、当時大蔵大臣は少しく触れましたが、大蔵事務次官はやはり在外資産であるというような答弁をし、また管理課長の御答弁にもそういうふうな答弁があつたわけであります。しかしただいまの御答弁によりまして私どもの指摘した通りであつたということがわかつたのは非常に満足するところであります。詳しいことは当時のいろいろな質疑応答の速記がありますので、ごらんを願つて次会に詳しく御答弁を願いたいのでございますが、せんだつて十、二月に支拂いされた金額は何ほどありますか、それをお伺いいたしたいと思います。
○前野説明員 先ほどお話いたしましたように、ただいままだ大蔵省といたしまして、その支拂済みの金額の集計ができておりませんので……
○玉置(信)委員 総額もわからぬですか。
○前野説明員 はあ、ちよつとここで今お答えいたしかねます。 それからもう一点、先ほどお触れになりました樺太の預金については、在外資産でないという点につきましては、今私の説明いたしました点について若干誤解をされておるのではないかと思いますからちよつと申し上げておきますが、預金自体は、あくまでも在外資産であるわけであります。しかし樺太の預金につきましては今お話しましたような特殊の事情にあつたので、在外預金ではあつたがお拂いしたというようなかつこうになつております。従つて樺太の北拓支店の関係資料がただいま向うの方に押えられておるわけでありますが、将来もしその資料に基いて先方からこれだけの版金は樺太にある北拓支店の資産であるから、日本側として負担すべきだという要求がありました場合には、やはりこの問題は将来の問題として残るわけであります。その点は今度の北拓の預金の支拂いにつきましても、やはり一応留保條件がついておりまして将来の問題が残ることは一応御了承願つておることになつておりますから、その点誤解のないようにお願いしたいと思います。
○玉置(信)委員 これはこの前に大蔵次官並びに管理課長にも申し上げたのですが、引揚者側の調査によりますと、最初は一億五、六千万円あるのではないかということでありましたが、その後調査の結果は一億九千五百万円ほどある。そのうち一億一千万円が本店借りとなつて、これを差引いた八千五百万円は当然支抑わるべき義務があるこういうように引揚者は解釈しておるわけであります。従いまして早期引揚者に対してはそのうちの三三%を切り捨てても、少くとも五千六百九十五万円ほどは無條件に支拂つてもらわなければならぬという解釈をしておるわけであります。従つて、私は実情がよくわかりません、政府当局すらわからぬのでありますから、無論私なんかわからないのですが、引揚者の見解からいたしまして、かりに五千六百万円程度のものが早期に支拂わるべきであるというこの根拠からすれば、これの四分の一拂われたものであるかどうかということを実は聞きたかつたのであります。それはまだおわかりにならぬということでありますから、ひとつお調べを願います。今お聞きしたいことは、現金化されたかどうか、解除された分が現金化されていないとするならば、早く現金化することに政府当局の御努力を要望いたします。さらにその五千数百万円のわくが解除されたとするならば、その支拂いの残つておる分も早急に引揚者に対して支拂いを開始されるよう、私はこの機会に強く要望するのであります。これに対して御答弁を得られれば御答弁をお願いしたい。御答弁が得られないならば、次会に承ることにいたします。
○前野説明員 計数につきましては後刻御説明いたしたいと思いますから、そのとき資料をそろえまして御説明いたしたいと思います。
○竹村委員 今いろいろ在外資産が問題になつておるのでありますが、それもさることながら、今一番国民の聞かんといたしておりますのは、未帰還者の問題であると思います。この際ひとつ政府の方でお聞かせ願いたいのでございますが、われわれは新聞でしか見ていないのでありますけれども、新聞の報ずるところによりますと、極東委員会におきまして、未帰還の数字の問題が日本政府の提供いたしました資料に基いてといつて——これは新聞が間違いであつたら間違いかもわかりませんが、そういうふうに言われておる点乞見たが、おそらく日本政府におきましては、未帰還者の数はもうはつきりわかつておることだと思いますが、わかつておりましたならば全体の数字をひとつお聞かせ願いたい。そうしてわかつていないのか、わかつておるのか、もしわかつておるならば、ひとつそれを詳細ここに御報告願いたいと思います。これは昨年度から問題になりまして、判明すれば、この委員会に出すと政府の方で言つておられますので、お聞きするわけでありますからその点お聞きします。
○倭島政府委員 未帰還の同胞の数字につきましては、すでにいろいろ発表がありまして、新聞でも御存じの通りだと思いますが、特に最近対日理事会でも発表がありまして、御存じの通りに、新聞に出ておる通りであります。日本側の数字もそれと一致しております。それで従来ごらんになつた通りであります。
○竹村委員 それでは資料としてひとつお願いしておきたいのでございますが、われわれはやはり委員として、新聞だけの材料で皆様にお話しするのは、非常に心もとない。もちろん新聞はいろいろ誤植やなんかあるわけであります。たとえば、私も新聞の切拔きを持つておるのでありますが、昨年の十二月の対日理事会の新聞と、二月一日の新聞とを見ても、われわれの見たところでは、数字の点においても判断に苦しむような点も出て来るわけです。日本政府はまつたく一致しているという言明をいただいて私は非常にうれしく思いますので、ひとつその数字の詳細——各府県別、郡別あるいは町村別までもはつきりわかつておられると思いますが、その点を至急に次の委員会までに御提出を願いたいと思います。これは委員長から政府に要求していただきたい。そして次の委員会までに出していただけるかどうか、御返事をいただきたい。
○倭島政府委員 従来発表せられているところで御承知の通りだと思いますが、その従来発表せられたところをさらに本委員会に報告しろということでございますならば、まとめて報告するようにしたいと思います。ただ、今御要求のありました府県別、その他にわけるという点は、現在のところまだそういう発表をするときかどうか、私自身もその発表の時期ならば、してもいいと思いますが、それは研究してみることにいたします。
○竹村委員 そうすると一応府県別、町村別はわかつておりますね。それは発表の時期が来たかどうかということが問題なので、この委員会に報告することができるかもしれない、あるいはできぬかもしれないが、しかし現実にはそういう数字がはつきりわかつているというのですか。
○倭島政府委員 大体わかつております。
○竹村委員 一月三十日の毎日新聞に、オーストラリヤのシドニーサンデー、トルース紙の報道として、日本人の捕虜が反乱を起して、二百余名が死亡したという記事が載つておりますが、こういう未帰還者も御調査の中にはつきり含まれて、そういう数字が積み重ねられて来たかどうかということをお聞きしたい。
○倭島政府委員 これは具体的な関係を調べてみなければ、ここで今どうとも申し上げられませんが、従来の政府の数字は、御存じの通り終戦時における日本政府——これは軍の記録も各関係の政府の記録もそうですが、当時持つておつた記録の最も正確で、また信頼すべき記録に基くものでありまして、その具体的なケースは今どういうふうに取扱われているか存じませんが、それぞれ記録のあることだと思います。
○竹村委員 私はこの問題をはつきりさせるためには、やはり先ほど言われた時期であるとか、ないとかいう問題ではなしに、できれば府県別、郡別あるいは町村別というふうに積み上げられた数字のもとに立つて論ぜられるべきだと思う。なお援護者の全然ない方もありましよう。そこで問題は一応そういうふうに積み上げられたものの上に立つた全体的な数字が発表されてそこから真相を究めて行つて、初めて国民の疑惑も解かれ、あるいはその真相が国民の前にわかつて来ると思うのであります。従つてそういうはからいをぜひとつてもらいたいと思います。ただ大づかみに総計だけを発表されても、これを信用しないというわけではありませんが、やはり問題は町村から積み上げられた数字、これが基礎になるならば、問題の性質は非常にはつきりすると思うのでありまして、そのことを重ねてお聞きしておくわけであります。 なお一つお聞きしたいのでありますけれども、この二十五年度の予算で、大体未復員者給與法に基く予算が提出されておるのであります。これはおそらくこれだけ給與されるのだという点がはつきりして、この予算が提出されておると思うのでありますけれども、これは何人分を基礎にされたかお伺いをしておきたいのであります。
○倭島政府委員 未復員者の関係は、私外務省の関係として直接存じませんので、その問題は厚生省の方に適当の機会に御質問願いたいと思います。
○竹村委員 未帰還者、未引揚者の数字が基礎にならぬと、この予算が出ぬと思うのでありますが、政府は厚生省とか外務省とか、その数字については別々にやつているのでありますか。
○倭島政府委員 別々にやつておりません。
○竹村委員 一緒にやつておられるのでしよう、それならばその数字はわかりませんか。一緒にやつておられたならば、数字ははつきりわかると思います。
○倭島政府委員 もちろん未復員の数が基準になつておることであり、政府の中で数字がばらばらになつておることはあり得ないのでありますが、その点はそれぞれ担当省がありますから、担当省にお聞き願いたいということを申し上げておきます。
○柳原委員 外務省の方に御意見をお伺いいたします。実はフィリッピンの戦犯の関係でございますが、私の知人の友人が現在フィリッピンに絞首刑として残つており、その本人から手紙が参りました。その手紙の内容によると、日本の国民、特に国会などにおいて減刑嘆願というか、申請というかそういう運動をやつてもらえると、刑の執行にあたつて減刑される可能性が多分にあるというのです。これはフィリッピンの戦犯関係の弁護人などもはつきり言つておるのです。だから日本の国会において、至急そのようにとりはからつてもらいたいという内容の手紙が来ているのであります。そこで現在フィリッピンの戰犯関係で、どういう刑の者がどのくらい残つておるかということを私はお聞きしたいと思います。
○倭島政府委員 実はその戦犯関係につきましては、外務省に専門の課がございますが、私の担当している局ではありません関係上、残念ながらどのくらいの同胞がそういう関係に立つているかということをお答えする用意は、今日はして来ておりません。御質問の点が、それらの人がどういう関係でどういう刑を受けているかという点だけでございましたならば、私が次の機会に調べて来て御返答するなり、あるいはさらに御質問がございますれば、その担当の係りにこちらの方へ次の機会に出席させまして、御返答申し上げさせたいと思います。それでよろしゆうございますか。
○柳原委員 実は私こういう関係の問題を全然取扱つたことがないので、委員長におかれて、——私今日は手紙を持つて来てないのですが、あらためて提出いたしますから、一ぺん理事会においてどういうふうに取扱つて行くものか御研究を願つて、その上で委員会で取上げていただきたい、このように思つております。
○中山委員長 この前も戦犯関係の係のお方々に、第五国会であつたと思いますが来ていただきまして、少しこの問題について掘り下げたことがございます。それはフィリッピンだけの問題でなく、全部を含めてだつたと思います。戦犯という題のもとに、海外全部の戰犯者について、何とかして戦犯関係の人を内地に連れもどつて裁判をしてもらいたい……
○柳原委員 実はその問題ですが、未引揚者のうちには、ソ連にも戰犯関係あり、フィリピンにも戰犯関係がある。しかしソ連と日本、それからフィリッピンと日本の国際的情勢というものは、フィリッピンはソ連よりも日本に友好的であるというのか、私は同じ運動を展開しても、フィリッピンの方がなお友好であるという考えを持つている一人であります。それでソ連にそれをやると、かえつてソ連に悪感情を起させることも考えられる。しかし同じことをやつても、フィリッピンの場合はソ連と同様に考えられないということも考えられる。そういうために、特にフィリッビンについて減刑運動をやつてもらいたい、こういう国民運動を起したいと考えておるのですが、その点をお含みの上、ひとつ御考慮願いたい。
○中山委員長 第五国会においてこの問題を取扱いましたときには、濠州、フィリッピン、この二箇所が非常に国民感情を害しておるというわけで、非常にむずかしい問題であるということを、私どもは結論として言われて参りました。弁護士を送るにしても、また証人を送るにしても、船の問題が非常にむずかしいので、何とかしてこういう人たちを内地に連れもどつて、ここで裁判をし、証人も出し、また刑にもつかせてあげたいという気持で大分調べさせていただきまして、お尋ねもして参りました。しかしまた御希望によりまして、お手紙を拝見し、もう一度この問題を取上げても、また年がかわつておりますので、あるいは国民感情が前よりも緩和されておるかもしれませんので、それではこの委員会に御提出願いましたら、またその方の運動を展開したい、こう考えております。
○小川(平)委員 今の御質問に関連して、倭島局長にお尋ねしたいのでありますが、戰犯の減刑運動をやりたい、嘆願をしたいという要望を各所で聞くのであります。かような場合に、何らかのルートが開かれておるものかどうか、司令部を通じて手紙を出すとか、そういう道が開かれておるかどうか、御存じならば承りたいと思います。
○倭島政府委員 開かれておると思います。これもまた私直接の担当でございませんから、その詳しいことを存じませんが、一つは司令部に直接請願書その他をお持ちになる道があります。それからなお司令部に直接でなしに、日本側の方へお持ちになる際には、外務省の連絡局の調査課というのがございます。その調査課長というのが、この戰犯関係の仕事をいたしておりますが、そこへ御連絡せられれば、また日本側の方でいろいろお取次をするようになつております。
○柳原委員 先ほど申しました私の知人の友人からの戰犯の手紙というのは、直接に来ているわけなんです。そうすれば国会としてもし取上げた場合には、フィリッピン政府へ直接に行動を展開することも私はできると思つております。
○倭島政府委員 この点もあるい御は存じかと思つたのですが、実は現在まだ平和條約ができない占領下にあります日本といたしましては、その点はできないと思います。それは指令がございまして、やはり司令部を通じて交渉なり、あるいは意思表示なり、連絡なりをされるということになると思います。
○中山委員長 私、倭島政府員にお尋ねをしたいのでございますが、百二、百五でございますか、対日理事会に出席いたしておりましても、引揚げの問題がなかなか遅々として進まないのでございます。数年前には国際司法裁判所というものがあつて、そこには日本側からも出廷しておつたように私は記憶いたしておりますが、今日そういうものがやはり存在しておりますか。またもう一つには、もしそれが存在しているというのならば、ポツダム宣言において約束された、われわれの戦争関係の人たちをすみやかにその国土へ返すという宣言に対する約束違反という問題を、そこに提起することができるかどうか、この二点をお聞きしたいと思います。
○倭島政府委員 国際司法裁判所というのは現在でもございます。御承知の通りそれは今の国際連合との関係がごく密接でございますが、とにかく現在でもございます。 ただ第二の点の、引揚問題に関して、ポツダム宣言との関係でそこへ持ち出す提訴するというような問題については、現在私ここでどういう方式、どうしたらいいということを、はつきり申し上げるだけ研究をしておりませんので、お答え申し上げかねるのでありますが、現在のような占領下にある日本としては、直接そこへ持ち出すのは困難ではないかと、さしあたりそう思います。
○中山委員長 それでは私からお願い申し上げますが、この問題は御研究くださいまして一方的にポツダム宣言を守ることをいたして来ました私どもとして、何とかそれに対処するところの道がもしありとしますれば、委員会としてそれに対して行動を始めたい、こう考えますので、どうか御研究の結果をこの委員会においてもし御発表ができますれば、右か左かひとつお知らせが願いたいと思います。 それで私前野説明員にお尋ねをいたしたいのでございますが、関東軍というものがございました際に、大阪に在住しておりました中華人が関東軍に品物を入れまして、その代償として百二十万円の日本銀行小切手をもらつて、昨年の十二月に中共軍の所から脱出いたしまして、朝鮮を経由して長崎で上陸して参りましたが、そういうふうな小切手は、どういう処置がとらるべきものでございますか、お尋ねをしたいと思います。
○前野説明員 その日本銀行の小切手はどういう性質の小切手でありますか、その現地の日本銀行代理店拂いになつておりますか、あるいはこちらの日本銀行本店拂いになつておりますか、ちよつと詳しい点をお聞きしないといけませんが、いずれにいたしましても、終戦の年の九月二十二日だつたと思いますが、日本と海外との間の取引関係が全面的に遮断されまして、日本と海外との間に貸借関係の起るような行為は、すべてできないという立場に置かれているわけであります。現在でもやはりその根本的な方針は依然として残つている次第でありまして、従つて直接そのケースに当てはまるかどうかわかりませんが、たとえば横浜正金銀行上海支店が、内地の横浜正金銀行本店で支拂うような送金小切手を出しまして、それを持つて帰つて来られました方につきましても、やはりその送金小切手の支拂いは現在ストップになつております。
○中山委員長 第三国人であつても……
○前野説明員 第三国人でありましても、やはりその取扱いになつております。従つておそらくそれから推察いたしますと、ただいまの件ももやはり先ほどお話いたしました根本方針に照して、現在のところお支拂いができないことになるのではないかというように存じております。
○中山委員長 それでは私詳細に調べまして、その写しでもとつて参りまして御研究を願いたいと思います。
○池見委員 結論を言いますと、この程度で散会していただきたいということが一つ、それから今日の委員会は昨日の参議院との合同委員会におきまして、在外公館借上金の問題を検討しました結果、衆議院は衆議院の立場において適当にこれを審議して、その歩調を合せるというような話合いと心得ておりますが、さつきからまた数字の問題が非常に問題となりまして、相当時間を要しましたので、委員長といたされまして、昨日合同打合会で打合せました問題を、これから先、本委員会でどういつた状態において取扱つて行くかということにつきましては、いろいろ御意見もありましようが、一応理事会を開いていただきまして、その問題を中心に参議院との合同提携の歩調が一致するようにしていただきたい。しかもこの期日が昨日も聞きましたように三月十日で締め切られるという、相当時間的にも制約されておりますから、そういつたことを中心にこれから先進めていただきたいという要望をしておきます。
○中山委員長 次会は七日火曜日十時半より委員会を開き、大連労働組合難民救済資金借上金に関する件、華中地区引揚者持帰り金返済に関する件を議題といたします。ぜひ御出席をお願いいたします。 理事会もまた十時に開きまして、この問題を検討いたします。 それでは本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十四分散会