運輸委員会 第30号
- 発言数
- 84 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1950/04/25
会議録
○岡村委員長代理 これより運輸委員会を開会いたします。 委員長がお見えになりませんので、かわつて私が委員長の職を代行いたします。 これより請願の審査に入りますが、その前に審査の方法についてお諮りいたします。本日も前会同様、紹介議員がありました請願につきましてのみ紹介説明を承り、他は文書表によつて御承知願うこととし、ただちに政府よりの意見を承ることにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡村委員長代理 ではまず日程第四、七を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。小淵光平君。
○小淵光平君 長野原、太子間に旅客列車運転の請願をいたしました。その趣旨の御説明を申し上げまして、御採択あらんことをお願いしたいと思います。この長野原線、太子線はその分岐されている所は上越線の澁川から長野原線と称しまして、草津のすぐ根元まで行つておる線であります。この長野原線は今回指定されましたところの新潟、群馬、長野にわたるところの高原国立公園の中心地帶の草津を中心としておりますとこでありまして、草津町は太子という駅からわずかに五キロ未満のごく近接した地域にあるであります。草津はまた信越線の方の軽井沢からわかれまして、草津鉄道をもつて草津まで貫通いたしておりますもので、草津、太子の間はわずかに五キロ未満、信越線、上越線を貫通されるという結果にもあるところの重要な路線にもなつておるわけであります。この地帶は言うまでもなく非常な資源に富んだ地域でありますが、この鉄道の敷設されておりますところの六合村という村は、群馬県下の最も北の方に位しておりまして、総面積が二百三万キロ、人口四千人という村落でありまして、その地形は南北五里にわつて村民が点在いたしておるような村であります。この村の人たちは現在交通機関というものは全然ありませんので、徒歩によつて長野原という所まで交通をいたしておるわけでありますが、この太子線という線が客車運転をしていただくことができまするならば、この太子は六合村という村の大体まん中ほど入つておりまする訳でありますので、この村の交通事情が極度に改善される事情にあるわけであります。この村は草津温泉を近郷とするところの温泉地帶でありまして、湯の平、広徳、花敷というような温泉、また尻明というような温泉がありまして、相当な浴客も迎えておるのであります。この鉄道が敷設されましたのは昭和十八年の十二月でありまして、澁川、長野原線の鉄道工事同様に、長野原、太子線という鉄道工事が着手されて、その鉄道が敷設されたというゆえんのものは、戦争中戦力増強の重大使命を帶びて鉄道工事をいたしたのでありますが、村民もこの鉄道敷設については、戦争中のゆえもありまするが、その土地であるとか、あるいは労力であるとかいうものは、一切提供いたしまして、この鉄道敷設にほとんど全力を傾注いたしたのであります。時あたかも真夏でありまして、いろいろな収穫、養蚕というような時期にも際会いたしておりまするが、そういうことを一切振り捨てて、淳朴な農民が、ただこの交通不便にあるところの村の中ほどまで鉄道が敷かれるということの希望に燃えて、実は一生懸命にやつたような経過もあるわけであります。この鉄道がいよいよ開通いたされまして、われわれもほんとうによかつたと思つて喜んでおりましたのですが、この鉄道は実は長野原、太子線というのは、日本鋼管の私線であるということが初めてそのときになつてわかつたのでありまして、これには客車運転をすることはまかりならぬというような結果に実はなつてしまつたのであります。そこで村民は非常に失望落胆いたしまして、現在に至るまでもその鉄道が毎日何回か往復いたしておりまするありさまを見て、実は怨嗟の目さえ投げかけるようにならざるを得ないような状態にあるのであります。これをどうしてもこの際何らかの方法によつて、緊急に長野原、太子間に客車の運転をいたしていただいて、毎日の定時発着の客車をぜひこの太子まで動かしていただきたい。そうして浴客あるいは産業従業者、観光、登山、これらの人たちの利便をはかり、そうしてこの地方の産業開発に資せられるように、ぜひともお願いをいたしたいと思うのです。しかしながらこの鉄道をただ客車運転をしてくれ、あるいはこの私線に客車を通してくれといつても、簡單にそうは行かないことは、われわれもよくわかつておりますので、この鉄道は申し上げるように私線でありますが、実はこの鉄道に客車を通してもらいたいということは、ひとり六合村という村だけの問題でなく、先ほど申し上げましたように五キロ未満のほんとうに近い地点にあるところの天下の名湯草津温泉も、この客車運転を一日もすみやかに運転されることをこいねがつておるような次第であるのであります。またちようど草津温泉と太子という駅の間に、国立療養所栗生楽泉園というのがありまして、ちようどそれもその間に位しておりますので、この延長からもどうしてもここに客車運転を一日もすみやかに通していただきたいというような熱望があり、嘆願書も何通も出でおるような次第であります。そういうような事情にありますので、日本鋼管といたしましてもいたずらにこのまま傍観することは、当然会社としてもできませんので、会社はこの五キロ何分かの敷設されました鉄道を、この際大英断に無償でもつて国家に提供いたしまして、この提供いたしました鉄道をぜひとも客車運転をしていただくようにお願いをいたしたいというような意見表示も、実は日本鋼管からあつたような次第でありますので、この事情をよく御賢察いただきまして、以上申し上げましたようにこの長野原、太子間にぜひとも客車の運転を開通していただくようにお願いを申し上げる次第であります。以上この請願の趣旨を申し上げた次第であります。
○岡村委員長代理 本件につき政府の意見を聞きます。
○石井(昭)政府委員 長野原線から出ております日本鋼管の専用線を、日本鋼管から国鉄へ無償寄附いたしまして、ここに旅客列車を運転してもらいたい、一般に提供をしてもらいたいというお話は、かねがね承つております。この件につきましてはただいま御説明がございましたように、同専用線の敷設当時の経緯もあるようでありますし、また森林資源、地下資源の開発等に及ぼす使命も十分あるようでございます。かような観点から国有鉄道の方におきまして、ただいま同線の運営について研究しておりまして、近く御要望に沿うような稟申が、当運輸省へ出て参ることと期待しております。その稟申をまちまして運輸省といたしましては、所定の手続を進めたい、さように考えておる次第でございます。
○岡村委員長代理 質問はございませんか。——なければ次に移ります。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第四一より第四六の請願は、列車運転の関係でありますので、一括議題といたします。政府の説明を承ります。
○石井(昭)政府委員 日程四一、特急つばめまたは急行銀河を神戸まで延長せよという御請願でございます。本件はまことにごもともな御請願でございますが、これはかつて神戸まで列車の運転をいたしておりましたときは、明石に操作場がございまして、そこで客車の留置並びに整備を行つておつたわけでございます。ただいま明石の客車操作場は全部施設を撤去いたしまして、近くの大阪宮原操作場で全部仕事をしております関係上、御要望はまことにごもつともと思いますが、技術的に実施困難でございます。何かこれにかわるべき適当な方法を考えておる次第でございます。 それから次に四二、水群線にガソリンカー運転の請願でございますが現在のガソリンカーは御承知のように戰争中使つておりませんでしたために、非常に車両が破損いたしておりまして、これを修理いたしまして運転することもなかなか急速には困難かと思います。しかしながら燃料事情、ガソリンの事情も好転して参りましたので、車両の更正と相まつて、こういうガソリンカーの運転については、再び研究をいたしておる次第でございますが、全般的に言つて御希望のある線区の状況を勘案いたしまして、実施いたすことになると思うのでございます。 次に四三、野幌駅に急行列車停車の御請願でございますが、現在運転中の急行列車は、野幌駅の近くでは札幌、江別、岩見沢に停車しております。ことに野幌駅に江別駅の隣の駅でございまして、乗降の実績も現在の停車駅のいずれの駅よりも少いのでございます。ただいま急に同駅を停車駅に追加することは、ちよつとむずかしいのではないかと思います。 次に四四、美禰、小野田両線直結に関する御請願でございますが、美禰線と小野田線とは、これは資源供給地と工業地との関係でございまして、実際に貨物の輸送、旅客の往来の関係は非常に密接でありますから、列車の直通運転をはかる必要は決してないとは申し上げられないのでございますが、御承知のようにこの両線を直通いたしますためには、山陰本線を横断するという結果になるのであります。従つて技術的に非常に大きな問題がありますので、なお研究はさせていただきますが、ただ急に実施することは困難かと存じます。 次に四五の御茶の水、両国両駅間電車運転復活に関する御請願でございますが、総武線はこの区間のみならず、全体的に非常に混雑いたしておりますので、何とか緩和しなければならないということで、本年四月一日からは朝の混雑時に対して、二個列車を増発いたしました。また車両編成も増大しております。特に御茶の水、両国駅間だけを限つて輸送力をつけるということは、現在の全線のつり合いからちよつと困難ではないかと思います。極力総武線全体の輸送力を高めるように努力させていただきたい、かように考える次第でございます。 その次に四六、山陽本線宇部市通過に関する御請願でございますが、宇部地帶の発展は、西日本有数の工業地帶でございますので、ごもつともではございますが、御承知のようにこの線路は戰争中買收いたしました元の秋鉄でございまして、山陽本線に比較いたしますれば、線路の強度が非常に悪い。ここに本線を通つております長大かつ高速列車を通過せしめるためには、線路規格の向上、なおそのほが保安設備、あるいは有効長を延伸する等、相当大規模の改良工事を家施いたさなければならない。かつまた距離が山陽本線よりもまわり遠くなります。従いまして実際の通過の貨物及び旅客にとつては多少不利益になる。こういう点を勘案いたしまして、極力この宇部線の強化ということには全力を注いで参りたいと思いますが、直通列車をこの線をまわすということにつきましては、なおもう少し研究させていただかなければならぬ。現状ではちよつと困難ではないかと考える次第でございます。
○岡村委員長代理 御質問はございませんか。
○岡田(五)委員 神戸発の急行を設置していただきたいという請願についてでありますが、私もこの請願には満腔の賛意を表するものであります、以前は神戸発の急行が相当あつたのでありますが、先ほど政府委員の御説明のように、明石の操車場、その他、神戸駅の改造というような関係からいたしまして、ほとんど大阪発になつてしまつた。ところが一方神戸港は、西日本における貿易港でありまして、外貨及び外客の門戸になつておるのであります。現在神戸付近から大阪に来まして、大阪発の急行に乗る者の数は相当あるのであります。どうか神戸港の日本の世界貿易に対する門戸港としての地位、また六大都市の一に入つております神戸市の立場を十分御認識願いまして、一日も早く特段の措置を講じていただき、神戸発の急行を一本でもけつこうでございますから、設置していただくように、私から特にお願いを申し上げる次第であります。明石の操車場を使うとか、また大阪付近の宮原操車場を使うとか、あるいは鷹取操車場を使うとか、いろいろ技術的に御研究願う機会があると思いますが、どうか神戸市の立場を十分御認識願いまして、一日も早く急行の発着ができるよう、特に御盡力あらんことをお願い申し上げます。 —————————————
○岡村委員長代理 日程第一及び第二を議題といたします。日程第一は、熊本市に鉄道局設置の請願でありますが、鉄道局設置の問題につきましては、去る四月一日の委員会におきまして、同様な請願の審査に当り、政府より詳細な説明を聽取いたしましたので、政府の意見を承ることは省略いたしたいと思います。日程第二につきまして政府の意見を承ります。
○石井(昭)政府委員 興津に現在ございます機関区が広止されるというような前提に立つての御請願でございますが、目下のところかような計画はございませんので、御了承願いたいと思います。 —————————————
○岡村委員長代理 日程第三より日程第一九は、鉄道敷設関係のものでありますから、一括議題といたします。この関係につきましても、去る四月一日の委員会において、鉄道の建設方針等について詳細なる説明を承つたので、本月はそのうちで特に実現の見通し等について、もしも運輸当局に御意見がありましたならば承りたいと思います。
○石井(昭)政府委員 ただいま委員長のお話の通り、先般鉄道敷設関係につきましては一括御説明申し上げたのでありますが、特に戦時中工事に着手いたしており、なお路盤ができておるが、いろいろの事情で工事を中止した、線路さえ敷けばよろしいというような所にして、かつ国鉄の独立採算制の立場から、経営上も非常に有望であるというような線路については、もはや着手の時期も相当近くなつていると思うのであります。日程第五の赤穂線、あるいは第七の影野、吉野生聞の鉄道の開通の件につきましては、ただいま申し上げたような趣旨で最優先的に考慮せられるであろう、かように考えておる次第であります。
○岡村委員長代理 日程第二〇、岩本、沼田両駅間上越路線変更に関する請願、これにつきまして政府の意見を承ります。
○石井(昭)政府委員 上越線の岩本駅の東北約二、三百メートルの所に、トンネルがございます。その付近の線路は、昭和二十二年九月のキヤスリン台風以来、毎回被害をこうむる。従いましてこの路線をかえまして、岩本隧道を掘鑿して、別のトンネルを掘つてそちらの方を通ることになつております。従いましてただいまといたしましては、新しいルートによつて災害を防いでおるのでありまして、この請願の御趣旨はちよつと受入れかねると思うのでありますが、なおよく調査いたしたいと思います。
○岡村委員長代理 日程第二一、熱海梅園、十国峠間に鋼索鉄道敷設に関する請願、この件につきまして政府の意見を承ります。
○石井(昭)政府委員 鋼索鉄道の敷設につきましては、その必要のあることを認めまして、二月二十七日付で出願者駿豆鉄道株式会社に対しまして、免許をいたした次第でございます。 —————————————
○岡村委員長代理 日程第二二、岐阜市内東海道線の高架工事施行に関する請願、この件につきまして政府の意見を求めます。
○石井(昭)政府委員 本工事は相当大規模の改良工事となりまするので、莫大な予算、資材を要します関係上、目下国鉄といたしましても、経営上の面もあわせまして研究をいたしておりますが、早急実施は困難と存ずる次第でございます。 —————————————
○岡村委員長代理 て日程二三、熱海、函南間の新丹那トンネル開設工事再開並びに国道に利用の請願を議題として、政府委員の意見を承ります。
○石井(昭)政府委員 この新丹那トンネル開設工事は、お説の通り工事半ばのまま工事を中止しております。ただいまのところでは、ちよつとこれを再開することは困難かと存じます。なおこのトンネルを完成して国道として利用されたいという御趣旨でございまするが、まだこの新幹線鉄道の計画が全然中止になつたというわけでもございませんので、国道として使用するということにつきましても、相当考慮の余地があると思います。 —————————————
○岡村委員長代理 日程二四、筑豊電気鉄道建設に関する請願を議題とし、政府の意見を承ります。
○石井(昭)政府委員 本件は免許申請がございましたので、ただいま事務局におきまして調査中でございます。調査完了の上は法律の定めるところによりまして、運輸審議会に諮問いたします。運輸審議会は地方交通の利便増進等各般の事情を考慮の上、何分の決定があることと存じております。
○岡村委員長代理 次は日程第二五、岐阜県下国鉄各線の電化促進に関する請願、文書表第二三八七号、加藤鐐造氏紹介を議といたしまして、政府の意見を聞きます。
○石井(昭)政府委員 電化問題につきましては、過日一般的に御説明申し上げたと思うのでありますが、岐阜県下におきましても、特に東海道線は当局並びに国鉄といたしましても、優先的に考慮いたし、その早急実現に努力をしておる次第であります。中央線、高山線、大多線に至りましては、どうしても順位はあとになるかと思います。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第二七、御殿場線電化に関する請願外一件、同時に日程第二八、御殿場線電化に関する請願を一括議題といたします。政府の意見を聞きます。
○石井(昭)政府委員 ただいま御説明申し上げました通り、電化につきましては、一般的にはすでに御説明を済ましてございますが、山陰線、御殿場線等につきましては、輸送量並びに石炭節約量等の事情を勘案いたしますと、どうしても幹線の電化の後順位にならざるを得ないかと思うのであります。しばらくごしんぼうを願いたいと思います。 —————————————
○岡村委員長代理 日程第二九より三八は、駅の敷設等の関係でありますので、一括議題といたします。政府の意見を聞きます。
○石井(昭)政府委員 第二九のこう配変更に伴う小鳥谷村内三駅の設置に関する件でありますが、これはまだ調査中でございますので、何分の具体的な計画はございません。従いましてここで確たる御返答を申し上げられませんので、御了承願いたいと思います。 次は古河、栗橋両駅間に設置予定の信号所を停車場に変更の請願、三〇、三一と同じでございますが、本件につきましては目下調査中でございます。いずれ調査が済み次第御答弁申し上げたいと存じますから、御了承を願います。 次は三二の東北本線海岸廻り線の西塩釜駅新設並びに同駅及び北塩釜駅の業務開始促進に関する請願、これもただいま調査中でございます。御了承を願いたいと思います。 三三の平倉駅存置に関する請願、三四、辰野駅の飯田線乗降口閉鎖反対に関する請願、この二件につきましては目下実情調査中でございますので、調査完了次第御説明申し上げたいと思います。御了承を願いたいと存じます。 次は国分寺駅南側に改札口開設の請願でございますが、本件はまことにごもつともでありまして、国分寺駅乗客四〇%が南側の利用をされておると思います。御不便の点をお察ししております。ただいま府中東京競馬場前までの電車を運転しておりますので、この線の輸送の増大と相まつて研究いたしたいと存ずる次第であります。 次は三六の吹田駅北出口地下道開設工事促進の請願でございますが、これは七〇%程度進んでおりましたが、戦争の結果、一時中止のやむなき結果となつておりますが、当局といたしましては、この地下道は利用者もきわめて多いので、二十五年度中に竣工させたいと考えております。 次が三七の会津若松駅構内喜多方街道踏切を地下道に切替の請願でございますが、全般的に踏切りを立体交叉にしたらどうかという問題につきましては、ただいま当省において踏切りの施設に関する調査会を設けて調査しております。この調査によつて近くある一定の標準が得られると思います。そうなりますと、この標準に従つて設備の改善をはかつて行くことになるかと思うのであります。今確定的にここで御返事を申しあげますまでに至らないことを御了承願いたいと思います。 次は肥薩線分岐点を佐敷町に設置の請願外五件の請願でありますが、これは肥薩線球磨川ダムの開設に伴つて、現在の肥薩線が廃止になるということを前提としての御請願でございます。これはタムができましたあかつきに研究をさせていただきたいと思います。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第七八、国鉄従業員の賃金ベース改訂に関する請願、同七九は同じ案件でありますので、一括して議題といたし、土橋君から説明を求めます。土橋一吉君。
○土橋一吉君 ただいま出ております請願の二六七号に関しましては、昨年九月の中旬以来国鉄労働組合五十万諸君が、待遇改善を科学的にも十分検討されて、また現在の生活実態をも考慮せられまして、われわれから見るならば、きわめて謙虚な、しかも非常に低い賃金の内容ではございますが、九千七百円の要求を国有鉄道公社当局に行つたのであります。ところがこの交渉におきまして、公社側の誠意も十分認められないで、なお運輸当局においてもこの問題については十分承知のことでございます。これは昨年の定員法が通過しますや、国有鉄道関係はあげて公共企業体労働関係法規の建前において、待遇是正が行われるやにわれわれは聞いておつたのであります。しかも十万になんなんとする従業員諸君の整理を断行いたしまして、なおかつ鉄道料金の引上げ等によりまして、国有鉄道全体として收入見込み等において、きわめて楽観すべき状態にあつたのであります。ところが第六臨時国会において、御承知のように貨物運賃を九割も引上げ、さらに一般会計から三十億円に相当する厖大な国費を流用いたしまして、これをもつて国有鉄道は万全を期するという態度を示されたのでありまするが、その間におきまして待遇の是正等においては当初非常に向上するように、われわれ内閣、人事、労働三連合委員会の席上においても承つておつたのであります。ところが聞きますると、六月以降の待遇は、職員一人につきまして千円程度下まわつた実質賃金の内容になつたのであります。たとえば宿舎料の引上げとか、合宿料の引上げとか、あるいは交代勤務によるところの夜食料の削減とか、いろいろな待遇の切下げが行われたのであります。六千三百円の基準は、一昨年の十二月に人事院が国会並びに内閣に勧告をしておつたものでありまするので、その資料としましては、一昨年の七月の物価指数等から勘案いたしましてつくつた給與ベースであります。ところが昨年の九月当初におきましては、三四%以上の物価の変動を来しておりまするので、人事院が国会へ上程しておりまする資料から勘案いたしましても、当時の国鉄労働者の給與ベースは、最低限度九千七百円程度は支給するのが妥当であるという解釈に至つたのであります。ところが今も申し上げておりまするような状況で、政府自身がこの問題について積極的な責任と誠意を示さないために、また仲裁委員会等におきましても、すでに八千五、六百円の程度の給與を支給するのが妥当であるという結論が出ておつたのでありますが、給與の引上げについては何ら勧告をしないで、ただ一千円の補填金というような、われわれからみるならばきわめて不課合千万な仲裁裁定だつたのであります。その内容は、裁定案が示しておりまするように、六月から数えまして十二月までに一人平均六千円、今年の一月、二月、三月が一人平均一千円づつで三千円、これを加えまして職員一人については九千円程度のものを補填する。従業員合計五十万でありまするから、約四十五億円の支給方について調停をしております。これもきわめて謙虚な低いものであるにもかかわらず、政府は御承知のように公労法第十六條第二項の規定に基きまして、予算上資金上不可能な支出であるという詭弁を弄しまして、結論的にこの問題は十分な解決を見ておりません。この問題につきまして国鉄労働組合側におきましては、最近特に調停委員会に申請したのであります。実際の物価は上つておりますし、また地方税法の将来の改正、あるいは電気事業の再編成によりまして、勤労階級が苦しい生活をするということを予測しておるにもかかわらず、実際は政府の説明しておるように、物価の横ばい状態であるというような説明によつて、何らこの問題を処理しないということについては、遺憾であるからして、いまさら調停するまでもなく、ただちにこれは仲裁委員会に付するのが妥当である。調停委員会といたしましては、おそらくこういう異例であろうと思うような結論を出しまして、調停することなくこれを仲裁委員会に付議しておるのであります。ところで仲裁委員会におきましてもその内客を十分検討しまして、再三再四国有鉄道側を招致し、あるいは労働組合側を呼び、あるいは調停委員会の合同審査をもちまして、現在きわめて低い賃金ではありますが、平均八千二百円程度の給與ベースを支給するのが妥当である、こういう結論を出しておるようであります。そのほかに報奨金制度、あるいは実質的な待遇の引下げに対するところの是正方、こういうようなものについても仲裁案はすでに示しておるのであります。こういう観点から国鉄労働組合が昨年の九月以来主張しております九千七百円ベースというものは、真に国有鉄道の将来の発展のために、また労働者諸君の基本的な生活を守ることによつて、鉄道運営のよろしきを得るのだということを、運輸当局がお考えくださいますならば、この請願は決して過大なものを要求し、政府あるいは国有鉄道公社の現実の経理面における不都合なものを要求しておるものでは断じてないのであります。なお最近国有鉄道の石炭代の流用とか、あるいは石炭代の値下げとかいろいろなものを考えてみますと、当然このようなものを支給せられましても、昨年六月の整理の当時の人件費の節約というようなものから考えまして、おそらく七十億円以上の実質的な国有鉄道公社としては收入の増があることは、これは科学的に証明できておるのであります。その他の節約面を考えてみますると、おそらく百億近い節約を見ていながら、現実にこの給與の支給については、政府自身も力を入れませんが、公社側においても真剣にこれを取上げて、この問題について運輸大臣あるいは当局について徹底的な要求をするなり、あるいは御協力を願うという態勢をとつていないことは、まことに遺憾でありますので、ぜひともこの際国有鉄道の労働者諸君の待遇是正に関して、運輸事業の完全な運行をはかるという見地から考えましても、本委員会におかれましては賢明なる委員各位の絶大なる御協力を得まして、ぜひ九千七百円ベースが支給されるように御手配願いたいと思う次第であります。 なお運輸当局からもお見えになつておりますので、一言私は請願をいたしておる議員といたしまして、お尋ねを申し上げたい点は、現在国会におきましても十分な討論を盡しておりませんが、八千二百円という九千七百円から見ますならば一千五百円も下まわつておりますような、こういう安い賃金について政府はどう考えておるか。私は当然九千七百円はまだ低いと思うのでありますけれども、この謙虚なきわめて低い九千七百円はおろか、八千二百円の仲裁案自身についても、どう政府当局はお考えになつておるか。こういう点もあわせて御答弁を願いまして、委員各位の絶大なる御協力、御支援のもとに、本請願を本委員会において採択せられるように切にお願いをしたいと思う次第でございます。
○岡村委員長代理 本件について政府の意見を聞きます。
○石井(昭)政府委員 ただいまの御請願の御趣旨は、政府に対するものではなく、むしろ国会なり、当委員会に対しての御請願の趣旨のように拝聽いたしたのであります。ただ御説明の中に、八千二百円ベースをどう考えるかというお話がございましたが、もちろん国鉄従事員のみならず、公務員全般も六千三百円ベースに現在なつておるのでございますが、特に国有鉄道におきましては、公共企業体仲裁委員会から第二次裁定といたしまして、基準賃金を八千二百円にせよという裁定が出ておるのであります。従いまして仲裁委員会の裁定を尊重いたすべき筋合いは当然だと思つておりますが、遺憾ながら予算上不可能な場合におきましては、これを国会に提出いたしまして、国会の御承認を得なければならない建前でございます。予算上八千二百円ベースはただいまの予算では不可能であることは御承知の通りでございます。一にかかつて国会の御意思の決定によるほかはないと考える次第であります。
○土橋一吉君 ただいま当局から説明があつたのでありますが、あなたは確信を持つて、国有鉄道公社の運営上八千二百円給與の支給が、予算上資金上不可能ですという御説明ができるならば、私は承りたいのであります。 なお私はもう一点お尋ねしたい点は、この仲裁委員会の裁定というものは、国有鉄道公社の場合にも同様に、私は法規的な裁量として、運輸大臣は当然そのような裁定内容については、拘束力を法律的にも受けるものであると私は考えておるのでありますが、その点はいかがなものでありましようか。 第二番目は、少くとも一昨年の七月二十二日に、マツカーサー元帥から特に覚書の形式をもつて書簡が発せられまして、そうして将来国有鉄道公社はタバコ専売と同様に、公共企業体に移行すべきものであるということを仰せられたのであります。同時にその内容においては、待遇の是正については万遺憾なきを期するということが、たしか後段には明記してあつたのであります。そういうものを勘案いたしますと、少くとも仲裁裁定で下しました最も信頼すべき、およそ労働関係においては最終的な権威を持つ仲裁裁定の案については、少くとも私たちはこの書簡の精神から考えましても、公労法の精神から考えましても、当然に運輸大臣はそのようなものに拘束せられると私は考えておるのでありますが、その点について当局はいかようにお考えでございましようか、御所見を承りたい。
○石井(昭)政府委員 八千二百円ベースが予算上不可能であるということを実証せよというお話でございますが、約千三百億の收入を持つておる国鉄の経営上、不能か不可能かということについては、これはいろいろ見る方によつて御議論もあるろうかと思うのでありますが、私の申し上げましたのは、法規上、予算手続上不可能であるということを申し上げたので、事務的に不可能だということを申し上げたのであります。それから裁定は、もちろん運輸大臣、いわゆる政府も拘束されるのではないかという法律的な解釈でございますが、この点につきましては、第一次裁定に際しまして、当国会におきましては、労働委員会を初め至るところで御論議がございまして、政府の見解としては、予算上不可能なものは当然には拘束されない、こういう見解を持つて前に御説明申し上げておるようであります。この席上あまり御追究になることもいかがかと考えます。
○土橋一吉君 私は少くとも本委員会で委員各位の協力を得まして、請願の名においてこれが政府の将来の方針について、御論議を願つておるのでございます。そこにあなたが政府を代表して御出席願いまして、この請願が本委員会において各位の協力を得まして御採択を願いましたあかつきにおいては、政府はどういう態度をとるかということは問題でございます。でございますから、今あなたが仰せになつておるような簡單な御答弁では、私は納得できないのでございます。それはあなた自身も御承知のように、これを追究するかどうかではなくて、今私がきわめて簡單でございますが、内容を御説明申し上げて、本委員会で御採択に相なつた場合には、政府としては当然内容については考えておかなければならぬものが多々あるのであります。そうすると、第一今あなたが仰せられたような、資金上あるいは予算上不可能だという実体の内容については、これは説明できない。手続上のものについては不可能だということになりますと、手続が中心であつて、実際の待遇改善というような大きな問題が従になるような御説明の趣旨でございます。そうなりますと、私はあなたの言葉じりをつかまえてとやかく申すものではございませんが、そういうようなお考えでございますならば、そういう手続は悪法でございます。少くとも根本的に手続の点でどうこうあるがためにできない。しかし全体の收入は千数百億も持つておる大きな世帶から考えてみれば、それは何とも言えない。こういう御説明であれば、私は承服ができないのであります。また第二点の御説明を承ると、そういう点については、これは各委員会においても、不可能なものについて当然国会に上程すべきものである、こういうようになつておるので、私は何とも申し上げられない、これ以上追究してもらつては困る、こういう御意見のようでありますが、少くとも運輸大臣を代表してあなたが本委員会にお出ましくださつて、責任ある御答弁をくださるということになりますならば、当然そういう点についても、この請願の紹介議員には納得のできる程度の御説明が必要でなかろうかと思うのでございます。これをおやりくださいませんと、委員諸君の方におかれましては、政府の苦慮している内容が十分おわかりにならなければ、この請願を採択しても、結論的にはどういう結果になるかわからぬということでは、非常に不安心であろうと思うのであります。こういう点をお尋ね申し上げておるのでございますから、悪意はないのでございますので、第一番目の点についてもう一回御説明を願つて、第二番目の点についても、簡單でございますから、御説明願いたいと思います。
○石井(昭)政府委員 予算上不可能なということが、経営上全体を眺めたときに可能か不可能かは、おのおの見る人の御意見があろうと申し上げましたのは、批評はいろいろなされるということを申し上げたのであります。いわゆる責任ある政府といたしましては、予算を組んでおります項目に従つて国有鉄道が支出し、経営すべきことを期待しておるのでございまして、そういう点から見ますと、ただいま二十五年度の予算におきましては、八千二百円ベースの支出は不可能でございます。 それから第二の点でございますが、これは政府の見解といたしましては、予算上資金上不可能な裁定に対しましては、拘束されないという一貫した見解を持つております。 —————————————
○岡村委員長代理 次に日程第三九、墨田区錦糸町ドツク埋立の請願、淺沼稻次郎君紹介を議題といたします。政府の意見を聞きます。
○石井(昭)政府委員 このドツクの岸壁がこわれますのは、東京湾の満潮時において台風が襲来して、猛烈な激浪のため岸壁に非常な衝撃を與えたのでございます。国鉄といたしましては愼重にこの補強復旧工事を研究いたしまして、一月二十九日に着工いたし、三月末竣工を目途として工事をいたしたのであります。この工事ができ上りますれば、この種の災害は完全に防止できると存じております。このドツクは、錦糸町駅に到着いたします年間約四万トンの木材を、深川の木場に回漕するために重要な設備でありますので、災害を防止するという方向で考慮いたしまして、これを埋め立てるということは、御趣旨に沿うわけには行かぬと思うのであります。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第四〇、保倉川改修に伴い大瀁村地内信越線鉄橋拡張の請願、塚田十一郎君紹介を議題といたします。政府の意見を聞きます。
○石井(昭)政府委員 これは保倉川の改修に伴いまして、鉄道の鉄橋の拡張工事は当然考えられます。従いまして国鉄当局におきましては、目下新潟県とも折衝中でございまして、この折衝の了解のつき次第、この工事の実現化をはかる予定になつております。御了承願います。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第四八、仁堀航路の存続改善に関する請願、宮原幸三郎君紹介を議題といたします。政府の意見を聞きます。
○石井(昭)政府委員 本航路は大体あまり利用が少いのでございます。これはどうも起地がよろしくないということにあると思うのであります。特に本州側の起地の仁方は、呉線の一端でありまして、また利用客も呉が軍港としての性格がなくなりましたために、利用が減つている。この運航回数を増すことは、仁方の起地を変更して、乗客の増加をはかることが必要ではないかと思うのであります。ただいまでは別に名案もございませんので、一日一往復できわめてわずかな百五十人前後の乗客を送つている次第でございます。これをやめるというようなことは、考えておりません。何とかひとつもつと利用度の高い航路に変更するように研究いたしたいと考えております。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第四九より日程第五四までは、鉄道拂下げ反対及び拂下げ要望の請願でございますので、一括議題供します。政府の意見を聞きます。
○石井(昭)政府委員 戦時中買收しました地方鉄道の拂下げにつきましては、いろいろ賛否御両論ございますので、先般は国会提出の法案が衆議院を通過になつた経緯もございます。政府といたしましても十分研究いたしまして、まず拂い下ぐべきかいなかを決定する手続をきめて、それから拂い下ぐべきものがあれば、それによつて拂い下げるというような考え方で、目下立法の研究中でございます。従いまして具体的な線名について、拂下げ反対あるいは賛成ということに対して、何らかの意思表示するという段階には、まだ相なつておらないことを御了承願いたいと思います。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第五八より日程第六〇まで、一括して議題といたします。政府の意見を聞きます。
○石井(昭)政府委員 この三件は、学生の運賃の割引の問題だと思います。特に私鉄の運賃が高いというような御主張であります。御承知のように定期券は、非常に高率の割引をいたしております。さらに通学生に対しては、その高率の割引からなおもう一段割引をいたしております。そういうような関係で、定期運賃につきましては、運輸機関は非常に犠牲的な割引をしているわけであります。特に私鉄におきましては、国鉄と異りまして、旅客を主にしております鉄道におきまして、その大部分を占める定期運賃につきまして、あまり極端な割引率を適用いたしますことは、営業の基礎を危うくするというようなことに相なるのでございます。ここに御提案がございます具体的な場所、山田中学校の通学生の件について調査いたしましても、決して高い運賃をとつているのではないようでございます。この程度の運賃はひとつ御負担願いたいと考える次第であります。 —————————————
○上村委員 日程五五の御提案を願いたいと思いますが、いかがでございますか。草軽電気鉄道国営移管に関する請願でございます。五五の請は中曽根康弘君の紹介ですが、この請願と同じ請願を私どもの方で締切り後に受けていわるけです。それでこれを議題にしたときに、追加して説明しておきたいと思うのでございますが、今日お答えができなければ、この次でもよろしゆうございます。 —————————————
○岡村委員長代理 この次にしてください。
○岡村委員長代理 次は日程第六一より日程第七一までの各請願は、貨物運賃に関係の請願でありますが、運賃改正の問題につきましては、前国会において通過いたしました法律に基いて、決定を見ているところでありますが、今後の問題といたしましては、本委員会といたしまして、十分趣旨に沿うよう検討を願うことにいたしたいと思います。右御了承願います、 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第七二より第七四に至る請願を議題といたします。政府の意見を聞きます。
○石井(昭)政府委員 貨物の運賃を、社線と国鉄と連絡する際に、通算制にせよとの御要望でございますが、これはこの前の運賃改正の際に、社線の御要望によつて、それまで通算制であつたものを、併算制に切りかえたわけでございます。しかしその後運賃の八割値上に伴いまして、今度は逆にまた通算にもどしてもらいたい。こういう御要望でございますが、元来国鉄並びに私鉄の運賃は、おのおの独立の採算に基いた特殊の事情によつて決定さるべきものでございまして、これを合せて貨車を直通し、一枚の貨物通知書で輸送するということが、連帶輸送の主たる目的でございます。国鉄の等級、賃率をそのまま私鉄に適用いたすことは、戦時中の便宜の手段であろうと思うのでございます。しかしながら現在私鉄においては国有鉄道の運賃制度をそのまま使つておりますので、八割値上に伴いまして、あまりにも高くなるために、トラツク等に貨物が転化いたしまして、私鉄の貨物輸送が成立たないというような場合が生じます場合においては、しばらくの便法といたしまして、通算制の還元もやむを得ないかと思つております。そこで本年の四月一日から、従来通算制を実施しておりました五社に、約二十社を加えまして、大体御要望のあるところの通算制を実施いたしました次第でございます。特に七二に名前を明記されております南海鉄道も、その中に入つております。御了承願いたいと思います。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第七七、弾丸列車新設のための被買收鉄道用地拂下げに関する請願、林百郎君御紹介、これを議題といたします。上村君の紹介説明を聞きます。
○上村委員 本請願の要旨は、昭和二十一年弾丸列車鉄道用地として、耕作農民より強制的に買收した田畑及び宅地は、弾丸列車とりやめと決定したにもかかわらず、今日に至るも依然として放置され、このまま推移すれば、地元有力者の好餌となり、元所有者である耕作農民に返還される可能性がなくなるのではないかと、非常に心配しておる訳であります。ついては同用地をすみやかに拂い下げられる手続をとられたいというのか趣旨でございます。
○岡村委員長代理 政府の意見を聞きます。石井政府委員。
○石井(昭)政府委員 新幹線計画は、戰争の影響を受けまして、一時工事を中止いたしておりますが、しかしながら将来の日本の交通動脈を考へまするときには、必ずしもこの計画を全然放棄するわけにも参りかねるのではないかと思うのであります。従いましてすでに買收しておりました鉄道用地を拂い下げる意思はございませんが、しかし情勢の変化によつて路線変更をした、そのために不用地となつたような部分については、拂い下げるべく考究いたしたい。なおまた耕作に適するような用地は、一応食糧確保の関係上、耕作者に貸付けるというようなことも考えられると思うのでございます。 —————————————
○岡村委員長代理 次の日程第八〇より第九〇までは、国営自動車の関係で、運転開始または延長でありますので、一括議題といたします。石井君の御説明を聞きます。
○石井(昭)政府委員 国営自動車の新線の開業でございますが、一般的に御説明申上げますと、実は国営自動車につきましては、終戦後非常に赤字が出ておりまして、経費が收入の二倍以上もかかつておつたという実情でございます。そのために新線の開始などは一切手控まして、もつぱら経営の合理化と能率の増進に向つて、内容の整備を実行いたしておつた次第でございます。ところがその努力のかいがございまして、最近におきましては、やや経営状態も相当の程度まで回復して参りました。従いまして今後は地方の御事情によりまして、既存民営業者等の関係もきわめて円滑に参り、かつあまり多額の資材等も要せずして、経営上、俗に申せばそろばんがとれるというような路線につきましては、新規開業の見通しも必ずしも困難ではないかと考えております。御請願の具体的地名にあたりましては、一々調査研究して、しかる後検討させていただきたい、かように考えております。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第九一及び九二は、国営自動車の拂下げ要望と拂下げ反対の請願でありますので、一括議題といたします。石井君の説明を聞きます。
○石井(昭)政府委員 国営自動車を民営に拂い下げろという説も一時は高かつたようでございますが、国鉄の自動車は、やはり国鉄を根幹といたします陸上交通網の整備に重点を置いておる訳でありまして、国鉄が一貫運輸経営するのを適当と認めてやつているのがほとんど大部分でございますので、そうでない路線につきましては、この路線を逐次休廃止して、民営の業者の分野にまかせるといたしまして、本質的に国有鉄道において経営いたすべき性質のものにつきましては、これは拂い下げるという意思は目下考えておらないのでございます。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第九三、秋田、山形両県を仙台陸運局管轄に編入の請願、庄司一郎君紹介を議題といたします。政府の説明を聞きます。
○磯崎説明員 地方陸運局の管轄いたします地域につきましては、従来からしばしば論議のあつたところでございます。今回の御請願は、秋田、山形両県を仙台の陸運局の管轄に移したいという御請願でございますが、これに反しまして、現在通りこの両県を新潟陸運局の所管にとどめておくという輿論も相当ございますので、政府といたしましては、その影響の甚大なことを考えまして、愼重に考慮中でございます。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第九四、自家用自動車の共有共用反対に関する請願、田中堯平君紹介、代理上村君の説明を聞きます。
○上村委員 本請願の要旨は、今回運輸省の通達により、自家用自動車の共有使用を認められることにらつたが、これは道路運送法の趣旨に反するものであり、自家用自動車の性格を喪失するものであり、かつ営業用と自家用との分野を不明確にするものである。ついては自家用自動車の供有使用に反対するものであります。
○磯崎説明員 数人の方が共同いたしまして、自動車を購入し、またその共同いたします持分に応じまして、この自動車を使用いたしますことは、現行の法規上、ことに民法上違法でないと考えております。またこういう取扱いは、現在の国民の経済上むしろ必要なことではないか、こう考えております。しかしこの取扱によつて種々道路運送法に違反するような行為が出るようなことは、一応予想いたされまするので、これにつきましては、このような違法行為がないように、特に必要な手配を講じまして、自家用自動車の共同使用が円滑に行われるように努力いたす考えでございます。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第九五、熊本県農業協同組合の特定貨物自動車増車に関する請願、原田雪松君紹介を議題といたします。政府の説明を聞きます。
○磯崎説明員 本請願にございます熊本県の農業協同組合は、昨年の九月二十一日付をもちまして、特定貸切貨物自動車運送事業の免許を得たのでございますが、本来の目的といたしましておおむね主要食糧、その他農業必需物資に限り、荷主といたしまして、政府、公団、その他関係農産協同組合を荷主といたしておりまするが、これら関係の荷物等が、逐次時勢の要求に応じましてふえまする場合には、その増車を適当に認める必要があると考えておりますので、本件は状況を調査いたしまして、しかるべくその担当でございまするところの熊本県の陸運事務所に善処いたさせる考えでございます。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第九六、自動車運送事業経営体の分割に関する請願、亘四郎君紹介を議題といたします。政府の意見を聞きます。
○磯崎説明員 自動車運送事業は、戦争前昭和十四年ごろは約二万六千も業者がございまして、一業者が一両ないし二両というような群小企業の濫立でございまするが、戰争の要請と遂行に伴いまして、逐次統合が実施せられまして、現在は全国四百業者程度になつております。しかし戰争中の若干強制的な要素がございました統合が、必ずしも妥当でないものがございまするので、今後はその実体を調査いたしまして、やむを得ないものにつきましては、その解体を認めて参るという方針で進む必要があると考えております。但し企業の解体があまりに程度が過ぎて、その弱体化になることにつきましては、政府といたしましても十分注意をいたす考えでございます。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第九七、尾岐村、会津若松駅間の会津合同乗合自動車株式会社路線復元に関する請願、菅家喜六君御紹介を議題といたします。政府の御意見を聞きます。
○磯崎説明員 戰争中バス事業も資材の極度逼迫から、一路線一営業主義を堅持いたしまして、数次の統合を重ねた次第でございます。終戰後四年をけみしました現在において、諸資材は若干緩和されましたが、現在におきましてはバス事業は、近代的な必要な規模を持つた事業であるの必要がございますので、あまりにも弱小なる業者が新しく生れますことはいかがかと考えております。要するに御請願のありました尾岐村地域におきまする既存のバス業者の運営状態その他を調査いたしまして、申請等がありました場合には善処いたす考えでございます。 —————————————
○岡村委員長代理 次の日程第九九より第一〇二までの請願につきましては、予算が既に通過いたしておりますが、今後の問題として車両、電気機関車等の製作についてどのような御方針であるか、政府の意見を承りたいと思います。
○石井(昭)政府委員 二十五年度の国鉄予算は、本国会の御審議を得まして、車両関係は約八十億程度かと思いまして御請願の百二十億までにちよつ足りないかと思つておりますが、しかしながら今後電化の促進等とにらみ合せまして、なおできるだけ車両の発注を多量ならしめるべく、努力いたしたいと存ずる次第でございます。電気機関車の発注につきましても、電化の促進に伴いまして、当然その必要は生じて来るのでございます。電化計画の促進を、当委員会の御趣旨に沿いまして、極力努力いたしまして、関係の向きに折衝の上実現をはかりたい。そういたしますれば、おのずから電気機関車の製作ということも可能と相なつて来る、こう考えておる次第でございます。 —————————————
○岡村委員長代理 日程第一〇四、一〇五の請願につきましては、すでに地方移譲の措置がとられているようでありますので、政府の意見を求めることを省略いたします。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第一〇六、自動車行政の地方庁移譲反対に関する請願、岡田五郎君紹介を議題といたします。政府の意見を聞きます。
○磯崎説明員 昭和二十三年の一月一日に道路運送法が施行いたされましてから、各地に道路運送監理事務所が生れまして、中央、地方を通じましての陸運行政の一元化を実現することができた次第でございます。さらに昭和二十四年の六月に地方陸運局が誕生いたしまして、さらにこの一元化が強化いたされました。一方地方自治育成の見地から、昨年の十一月一日に、一部の道路運送関係の事務を都道府県知事に移譲いたしまして、各都道府県に知事直属の陸運事務所を設置いたし、その職員は従来通り国家公務員であるところの地方事務官、地方技官をもつて充てておる次第でございます。目下本制度につきましては、地方行政調査委員会におきまして、国家事務と地方事務との再配分という見地から、鋭意検討いたされておるのであります。政府といたしましては、御請願の趣旨を十分考慮いたしまして、さらに研究いたしたいと考えております。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程九八、自動車燃料として亜炭及び亜炭ガス発生炉使用普及に関する請願、庄司一郎君紹介を議題といたします。政府の意見を聞きます。
○磯崎説明員 亜炭及び亜炭コーライトは、戰時中より自動車代用燃料としてしばしば研究が続けられております。しかも在においては必ずしもこの普及は十分ではございません。その原因は、亜災なり亜炭ローライトの品質なり、生産品が若干粗悪でありましたり、均一性を欠きましたりして、自動車としての燃料に適当でない場合がありましたのと、一般にこの使用が普及されておらなかつた事に原因するものと考えております。しかし今後の燃料事情、ガソリン事情等を考慮いたしましても、国内資源によりまして自動車燃料を自給いたしますことは、非常に肝要なことでございますので、政府としては今後もますます亜炭並に亜炭コーライトの使用につきまして調査研究いたしますとともに、これを使用いたします代燃装置につきましても、鋭意関係者の御研究をお願いしたいと思つている次第でございます。 —————————————
○岡村委員長代理 次は日程第一〇七、道路運送審議会委員の定員に関する請願、畠山鶴吉君紹介議題といたします。政府の意見を聞きます。
○磯崎説明員 現在の道路運送法は、昭和二十三年一月一日に制定公布されたものであります。同法によりますと、各都道府県には二名、北海道には七名の委員をもつて、ブロツク別の委員会が構成をいたされております。政府といたしましては現在この委員数の減少につきまして、法案の準備をいたしております。この減少の案といたしましては、現在各府県二名でありますものを、各府県とも一名、北海道は四名とする案でございます。しかし元来この道路運送委員はそのブロツクにおきまして、ブロツク全般のことを御調査、御審議願いまして、政府に答申せられる機構でございまして、特に特定の県に関して、その立場から御調査、御審議をなさるものではございませんので、御請願のように特定の県、ないしはまた委員長を選任せられました県に対して、委員数を二名に増員するということは、本委員会の制定の趣旨から考えまして妥当ではないと考えております。
○岡村委員長代理 これをもちまて請願の日程を終ります。 —————————————
○滿尾委員 私はこの機会に現在本委員会において審査中の日本国有鉄道法の一部を改正する法律案に関連いたしまして、特に明確にしておきたいことがあるのであります。それは米国対日援助見返資金特別会計からする電気通信事業特別会計及び国有林野事業特別会計に対する繰入金並びに日本国有鉄道に対する交付金に関する法律案に関係いたしまして、先般川野大蔵委員長からその筋に一つの質問の伺いを立てられました。それに対する御回答が一九五〇年四月二十一日付の書面をもつて参つているのでありますが、この後段の文章につきまして、いささか文意が不明瞭な点がございますので、当運輸委員会といたしまして当該文書の真意を十分に把握することが必要と考えまして、先ほどESSの財務課のハリソン氏に御面会いたしまして、お尋ねをして参つたのであります。私のお尋ねいたしましたのは、当該文書の一番最後の、この一句でございますが、この一句が前段の項と、どうも論理的に何がしかの食い違いがあるように感じられる。この書面の全体の精神から見まして、この一句がどうもはつきりしない点がある。かような意味でお尋ねいたしましたところ、この前段につきましては、今回のグラント——つまり交付金が、他の政府の交付金とまつたく同じ性格であるのだ。それからここにいわゆるガバメント・インタレストーこのインタレストという字でありますが、この字の意味は、鉄道のガバメント・ウオーナーシツプということを意味するのであつて、従来の政府のそういう利益を傷つくるものではないということである、こういう御説明でありました。それでもなおかつ、何かしかしつくりしないのでありますが、さらに、要するにこの一句というものは蛇足であつて、いらぬものであつた、前のでもう十分盡しておるのである、しかし了解を助けるためにこれを付記したにすぎないという御説明がありましたので、大体この章をオミツトして、この書簡の精神を把握することが妥当であることを考えまして、了解いたして帰つて来たような次第であります。実はこの文書の解釈につきまして、疑念といたしましたところを明確にいたしておきますことが、後日必要かと考えまして、あえて発言を求めたような次第であります。
○岡村委員長代理 それでは、本日はこれに散て会いたします。 午後三時二十四分散会