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7回国会衆議院1950/03/10

運輸委員会 第8号

発言数
59
登壇者
8
会派数
2
開催日
1950/03/10

会議録

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長代理 これより運輸委員会を開きます。  委員長がお見えになりませんので、私が委員長の職務を行います。  去る三月八日付託になりました水路業務法案を議題といたし審査を進めます。まず政府より本案に対する趣旨の説明を求めます。

原健三郎自由党運輸政務次官

○原(健)政府委員 ただいま上程されました水路業務法案について、提案の理由とその概要を申し上げます。  水路業務の成果は、海上における安全確保の基礎的資料となるとともに、港湾沿岸土木工事、防災及び海洋の利用開発、さらに地球物理学の調査研究にも欠くことのできないものであります。この重要な意義を有する水路業務の実施を円滑かつ確実ならしめることは、きわめて重要であります。現在水路業務に関する法律としては、明治二十三年に制定された水路測量標条令のみでありまして、新憲法が施行された今日において、妥当性を欠く点が多く、その内容においても現情勢に適応しないものがあります。  なお今般海上保安庁水路部は、その筋の許可を得て、近くモナコの国際水路局に加盟の予定であります。従つて加盟各国は国際水路会議の決議によつて、国内における水路に関する資料及び情報を提供交換し、もつて全海面の航海の安全に協力をしなければならないのであります。このことは現在わが国船舶の外航が許可せられた情勢下において特に重要なことであります。従つてこれらの資料及び情報を正確かつ迅速に入手し、これを審査公表するための基礎的制度の確立が必要であります。これが水路業務法案を提出する理由であります。本法案は水路測量標条令を全国的に改正し、種々の新しい規定を加えたものでありますが、その主要な点は次の通りであります。  第一に、水路業務本来の目的及びその業務内容の用語に対する定義について規定いたしました。  次に、特に水路業務の主要部門である水路測量に関して、その実施の基準を定め、その成果に一定の標準を与え、資料の交換に資することといたしたのであります。またその実施にあたつても、海上保安庁長官が学術上あるいは局地的な測量を除き、その調整並びに勧告をなし得ることといたしたのであります。  第三に、水路関係作業による成果並びに情報は、海上保安の立場から海上保安庁長官がこれを収集し、公表しなければならないので、これに対する資料または報告の要求と、水路関係事項の通報に関する事項を定めたことであります。  第四に、水路測量並びに海象観測の成果により調製される水路図誌は、海上安全の指針であり、常に現状に即せしめるよう改補を施すことが必要でありますので、これの復製並びに類似刊行物に対して制限を付し、海上安全の全きを期する次第であります。  第五に、水路測量及び海象観測の実施にあたつての権能と保護に関する規定を定め、その作業の円滑かつ合理的な運営をはかつたことであります。  最後に、この法律に基いてなされた処分に対して訴願の途を開き、また必要な罰則とその他法律の施行に必要な経過的措置を規定いたしました。  以上が水路業務法提案の理由及び概要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長代理 これより本案の質疑に入ります。関谷君。

關谷勝利自由党

○關谷委員 ただいま提案理由の説明がありましたので、大体了解できまするし、ことにこの法案につきましては、格別議論をするような点はないのでありますが、小さい事柄でありますが、二、三お尋ねいたしたいと思います。この法案をずつと通読いたしておりますと、ことそれぞれ「海上保安庁長官」ということになつておりまして、「運輸大臣」ということは一つも出ていないのでありますが、この「海上保安庁長官」とこの法案の中に出ているのと、「運輸大臣」というふうに出た場合と、運輸大臣の権限あるいは責任というか、運輸大臣としてどれだけの責任があるか。この点一応承りたい。

原健三郎自由党運輸政務次官

○原(健)政府委員 海上保安庁は御承知の通り運輸省の外局であつて、運輸大臣の監督下にあることは言うまでもないので、便宜上「海上保安庁長官」といたしておきましたが、実質的には運輸大臣の監督下にあるものと御了承願いたいのであります。

關谷勝利自由党

○關谷委員 そうしますと「運輸大臣」と書いてあつても「海上保安庁長官」と書いてあつても’運輸大臣の負う責任は同じである。このように解釈してよろしいのでありますか。

原健三郎自由党運輸政務次官

○原(健)政府委員 大体その通りであります。

關谷勝利自由党

○關谷委員 この提案理由の説明の中に、モナコの国際水路局に加盟の予定というふうに書いてありますが、第一条にも「国際間における水路に関する情報の交換」こう出ているのでありますが、このような機関はいつからできてあるのか。もしこういうような機関が戦前にあつたとするならば、わが国はそれに加盟しておつたのかどうか。なお国際間の情報交換という点について、航路あるいは港湾のことすべてを報告するのであろうと思いますが、その港湾というのは開港場のみであるのか、その他の港全部であるのか、その点承つておきたいと思います。

須田皖次海上保安官(海上保安庁水路部長)

○須田政府委員 モナコの国際水路局というのは、一九一八年にロンドンで国際水路会議が始まりまして、その結果一九二一年だと思つておりますが、そのころモナコの国際水路局というものができたのであります。それはおもに観光海路の交換及び各主要港湾の情報の収集というようなことでありまして、そうしてお互いに外国へ行く船の便宜をはかろう。それから海路の形式をできるだけ一定にしようという目的でこの事業を始めた。日本は大東亜戦争に入り込んだ結果として、一九四〇年に脱退いたしました。しかしこれはぜひ加入が必要だというので、GHQの方も、すぐ入るようにしようというわけで、ただいまそれを要望している次第であります。さつきの御質問のように、ごく小さな港湾は入つておりません。大きな主要港湾であります。

關谷勝利自由党

○關谷委員 第六条によりますと、「その費用の全部又は一部を国又は地方公共団体が負担し、又は補助する水路測量を実施しようとするときは、海上保安庁長官の許可を受けなければならない。」とありますが、これはその経費の負担あるいは補助のないものについては自由である。このように解釈していいのかどうか。この点お尋ねいたします。

須田皖次海上保安官(海上保安庁水路部長)

○須田政府委員 経費の一部または全部を国または公共団体で負担してやるものは、大規模なものであります。私人的のものは、ごく小規模のもので、あまり海難を起すような問題が起らぬ。ごく狭い海面しかやりません。そこで実は大規模のものの方を考慮に入れたわけであります。

關谷勝利自由党

○關谷委員 そういたしますと、国または公共団体が負担をしあるいは補助するのは、大体大規模にやるから、そのときには許可がいる。しかしながら私的に行う場合、負担を伴わぬという場合は、たといその規模が大きくても、海上保安庁長官の許可がいらない。このように解釈すべきものであるかどうか。その点をはつきり伺いたい。

須田皖次海上保安官(海上保安庁水路部長)

○須田政府委員 私的のものでも、大規模のもので、そうしてもしその会社自体の船以外のものがどんどん入るような港湾に対しては、やはり海上保安の立場上、許可を受けるような形に持つて行かなければまずいのじやないかと考えます。

關谷勝利自由党

○關谷委員 第六条ではそのような解釈ができるように考えておられるかどうか。

須田皖次海上保安官(海上保安庁水路部長)

○須田政府委員 この方面のことは運輸省令で、大体その当事者とよく相談しまして、一般人的なものを縛るようなことなしに進めて行きたいと思つております。

關谷勝利自由党

○關谷委員 第九条でありますが、「海岸線は、海面が略最高高潮面に達した時の陸地と海面の境界で表示する。」  これは満潮面以下は国有ということに昔からなつておるということを聞いておるのでありますが、国有財産法とか何とか、その他の法令ではどのような法令によつて、これが満潮面以下が官有であるというようなことが規定せられておるのか。その条文の点をお尋ねしたいのが一点。  それから最近四国あたりで起りました地盤沈下等で、満潮面以下が官有であるということになつて来ますと、以前から斜面当りを所有しておつたものが、所有権の上に移動があると申しますか、面積当りが非常に狭くなつて来るというような現象が起きておるのでありますが、この際には以前に境界査定等をやつておるものは、その境界査定によつてやるのか。あるいは満潮面以下というその法律によつて縛られて、そこに面積等が狭くなつて来るというようなことも起り得るのか。その点をお尋ねいたしたいと思います。

須田皖次海上保安官(海上保安庁水路部長)

○須田政府委員 お答えいたします。この海岸線というものは、実は学問的な定義で、各国で大分違うのでございます。それで満潮面の波先が及ぶところまでを海岸線としようというような考えもありますが、日本ではやはり満潮面のときの陸地の境ということに規定してありまして、これは実は水路部で水路業務の初からずつと慣行的になつております。  それから所有権の問題ですが、この場合はどうもわれわれの方で初めから十分研究しておりませんので、さらに調査しましてお答えしたいと存じます。

關谷勝利自由党

○關谷委員 そうしますと、海岸線というものの規定といいますか、これは慣行的になつておる。別に他の法律で規定せられておることではないというふうに考えてよいのか。なお第二点の地盤沈下等の関係のものは、これは追つて調査研究して、書面あるいは口頭でもけつこうでありますが、御回答を願いたい。このように存じますが、慣行的になつておるだけであつて、法律的には規定しておられるのかおられないのか。その点もう一度お尋ねいたします。

須田皖次海上保安官(海上保安庁水路部長)

○須田政府委員 お答えいたします。この関係はまだ法律には決定しておりません。水路部の定義の中に入つております。

關谷勝利自由党

○關谷委員 第十条には「港湾法に規定する港湾管理者に対し」という文字が使つてあるのでありますが、現在の港湾法に対しましては、いろいろ問題が起りつつあるのであります。そういたしますとこの法案は、港湾法が通過後でなければ、審議してもこれを通過せしむることができない。こういうふうになるのでありますが、これは港湾法が通過するまで待つて、この水路業務法というものを議決をするのか。それとも第十条を部分的に修正をしてこれを通過せしむるつもりであるのか。原政務次官にお伺いしたいと思います。

原健三郎自由党運輸政務次官

○原(健)政府委員 やはり今の御質問の疑念がございますので、港湾法の以前にこの法律をできれば通していただきたいと思つております。その場合にはその文字の「地方公共団体又は港湾法(昭和二十五年法律第  号)」としてありますのは改めまして、「地方公共団体又は港湾施設の管理者に対し、その管理する港湾の状況について、」こういうふうに修正していただいて、港案法の通過前にできればしていただきたいと思つております。

關谷勝利自由党

○關谷委員 その点、了承をいたしました。  次に第十八条に「船長は、船舶を、正当な理由がないのに前条の標識を掲げる船舶に著しく接近させて航行させてはならない。」こういうふうに規定されておるのであります。現在のような掃海しておるところあたりだけを航海するというようなことが、汽船あたりの航海の原則になつておるのでありますが、そういう場合にこの航路測量等をその中でやつておる場合あたりには、そういう測量をしておるというようなことを、自然そこを航行する船舶等に通知をしておくのかどうか。ただその航路標識を見て適当にこれを避けて通れというふうに、その場面々々で行くのであるか。前もつてその航路を通つておる船舶等に通知をしておくのか。この点お尋ねしておきたいと思います。

須田皖次海上保安官(海上保安庁水路部長)

○須田政府委員 この件に関しましては長官が告示をやりますので、さらに航路を告示によりまして航行船舶に注意を与えることにいたしております。

關谷勝利自由党

○關谷委員 第二十一条に「公表しなければならない。」としてあるのでありますが、これを周知公表して、一般に周知徹底せしむるのにはどのような方法でやるのか。その点省令とか何とかで規定するのかどうか。その点をお尋ねいたしたいと思います。

須田皖次海上保安官(海上保安庁水路部長)

○須田政府委員 「海上保安庁長官は、水路測量又は海象観測を実施して成果を得たときは、これを公表しなければならない。」ということは、相当な費用を使いまして、これを公表しなければならないのでありますから、そういう義務を負わせた次第でございます。方法としましては、絶えず海図、水路誌、燈台表とか潮汐表とか、そういうものに載せる計画であります。緊急を要するものは全部航路告示でもつて、ラジオで放送いたすことにいたしております。

關谷勝利自由党

○關谷委員 大体それでこの法案に対しまする質問を打切ります。

上村進日本共産党

○上村委員 この提案理由を私今見たばかりでありますし、それから古い参考条文なども出ましたので、質問を続行して次会に質問したいと思うのですが……

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長代理 わかりました。

須田皖次海上保安官(海上保安庁水路部長)

○須田政府委員 実は水路業務というのは、非常に特殊性を持つた技術的な仕事なのでありまして、皆さんがこの法案だけを見ましたら、失礼な話ですが水路業務の内容というものは、よくおわかりにならないのじやないかと思います。ぜひ委員の方にわれわれの作業場を見ていただきまして、急速にその方面で御理解を得たいと思います。よろしくお願いいたします。

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長代理 他に質疑の方はございませんか——それでは本件の質疑は本日はこれにて打切り、次は請願をやりたいと思います。     —————————————

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長代理 これより請願の審査に入ります。  日程第一、亜炭の鉄道運賃軽減の請願、図司安正君紹介、第二八号。日程第二、同、高橋清治郎君紹介、第七九号。日程第三、石灰の運賃等級引下げの請願、木村公平君紹介、第一三四号。日程第四、漆器の貨物運賃軽減の請願、菅家喜六君紹介、第五八四号、以上の各請願は鉄道運賃に関しての請願でありますので、一括議題といたします。紹介議員の出席がないので、満尾君かわつて説明をお願いいたします。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 第二八号の請願から申し上げますが、本請願の要旨は、自由市場価格の低下のために、亜炭の生産コストは昨年十月統制撤廃当時に比べ、三五%以上も低められ、そのために生産者の手取り金額は、一千円にも満たない状況で、今般の運賃八割値上げ実費の負担力はとうていないから、亜炭の運賃等級を、現在の六級から三級以上降級し、俵詰めの亜炭は、薪炭と同等級に取扱われたいというのであります。  第七九号の請願の要旨は、ただいま申し上げました第二八号の請願と同様であります。  その次に第一三四号の請願につきましては、本請願の要旨は、石灰は農家を初めとし、基礎産業等にも重要な資源であるが、今回国鉄貨物運賃が改訂され、九割値上げされようとしている。それのみでなく、一般購買力の減退は現在石灰の公定価格の二〇ないし二五%安でなければ販売できぬ状態で、窮状はその極に達している。ついては石灰運賃等級を最下位に改訂されたいというのであります。  その次に第五八四号の請願でありますが、本請願の要旨は、漆器は生活必需品であるが、貨物運賃は雑工業品家具類に包含せられて、五級品として取扱われ、小口扱いの場合は二倍の運賃を課せられている。これは原価に対する負担過重となり、価格高を招来して消費者に転嫁することとなり、購買力の減少と相まつて、生産にも悪影響を来すものである。ついては漆器の貨物運賃小口扱いの二倍運賃を、普通運賃に軽減せられたいというのであります。

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長代理 これに対する政府の意見を聴取します。原政務次官。

原健三郎自由党運輸政務次官

○原(健)政府委員 貨物運賃等級に関しましては、第六国会の際、国会の要望にこたえまして、各貨物について運賃負担の均衡をはかることを目的とした、いわゆる等級審議会を設置いたしましたことは、皆さん御承知の通りであります。その結果、去る二月六日答申案を決定いたしましたが、目下運輸審議会においてその答申案に基いて検討いたしておりますので、ごく近い将来その結果をまつて具体的に申し上げたいと存じております。

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長代理 他に質問はありませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕     —————————————

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長代理 次は日程第五、国鉄定期乗車券の購入手続簡素化に関する請願、林百郎君外一名紹介、第五〇五号を議題といたします。提案者が見えませんので、上村委員より説明願います。

上村進日本共産党

○上村委員 本請願の要旨は、国鉄定期乗車券購入に際して、身分証明書や通勤証明書の提出を要求されるが、これは旅客の重点輸送を行つた戦時中の惰性と、戦後インフレ統制の時期における買出し抑制の手段としたもので、事情の一変した今日、いまだかかることが行われるのは無意味であるばかりでなく、非常な浪費であり、労力のむだである。ついては料金割引のない一般定期乗車券の購入には、かかる制度は即時廃止して、だれでも自由に購入できるよう手続の簡素化をはかられたいという趣旨でございます。

原健三郎自由党運輸政務次官

○原(健)政府委員 ただいまの請願の趣旨はごもつともでございまして、国鉄におきましても、来る四月から実施を目標に、旅客運賃規則の全面的な改正を今準備いたしておりますが、その際通勤定期乗車券は、身分証明書や通勤証明書がなくても発売するように改めることにいたしておりますので、四月から御希望に沿うことができると思つております。但し学生の定期乗車券につきましては、その運賃が通勤定期旅客運賃から約四割五分も安くなつております。それでこの学生の分だけは、従前通り身分証明書とか通学証明書が必要となると思いますが、その点御了承願います。

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長代理 質疑はありませんか——なければ次に進みます。     —————————————

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長代理 次は日程第六、国営バス白棚線を松川まで延長の請願、鈴木義男君紹介、第五三号。日程第七、国営自動車高遠線延長の請願、今村忠助君紹介、第一三八号。日程第八、国営自動車和田嶺線延長の請願、今村忠助君紹介、第一三九号。日程第九、久慈、白山間及び久慈、玉の脇間国営バス運輸開始の請願、山本猛夫君紹介、第二二一号。日程第一〇、掛川、御前崎間国営自動車運輸開始の請願、水野彦治郎君紹介、第三八八号、以上の各請願は国営自動車に関する請願でありますので、一括議題といたします。紹介者が見えませんので、満尾君にかわつて御説明を願います。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 日程第六の第五三号の請願から申し上げます。本請願の要旨は、福島県鮫川、竹貫、宮本三箇村は、農林鉱産資源に富み、また牧畜業も盛んであるが、前記三村間を連絡する運輸機関がないため、産業の発展を阻害しておる。ついては隣接地棚倉町を終点とする国営バス白棚線を宮本村松川までさらに延長して、同沿線地域の交通運輸の便に供せられたいというのでございます。  第一三八号の請願について申し上げます。本請願の要旨は、長野県美和村戸台口駅から大久保地籍に至る約五キロ、非持駅から三義村に至る約五キロ、伊那里駅から杉島部落に至る約二キロ、及び高遠町から河南村を経て富県村新山に至る約五キロの四路線は、木材、薪炭等の重要搬出ルートであり、また茅野駅から諏訪市に至る約六キロも、物産輸送の重要路線であるとともに、谿谷美を探勝する観光客が近来激増している現状にかんがみ、高遠線を延長して、前記五路線に国営自動車を運行されたいというのでございます。  次の第一三九号の請願につきまして申し上げます。本請願の要旨は、国営自動車和田嶺線長久保駅御代田間は、旧中仙道であつて、昔は交通の幹線であつたが、現在は交通不便のため、沿道の資源の開発、住民の交通に多大の不利不便を与えておる。ついては同線を左記区間に延長運転されたいというのである。一、長久保駅から国道第十四号線を経て信越線御代田駅に至る区間。二、入大門駅から大門峠を経て茅野駅に至る区間。三、武石駅から松本に至る区間。四、丸子駅から別所温泉に至る区間。五、丸子駅から上田駅に至る区間であります。  次の第二二一号の請願について申し上げます。本請願の要旨は、岩手県久慈町と長内村白山間は、約五キロで、人家稠密で、学校、郵便局、鉱山事務所等が所在し、下閉伊郡岩泉町に通ずる唯一の重要路線で通行者が多い。また久慈町と久慈港玉の脇間は約四キロで、人家稠密で、多数の官公署、小学校が所在している。一方久慈港は商港として荷物自動車が間断なく往復しているが、同港利用者及び通勤通学者バスがないため、関係民は不便をこうむつている。ついては久慈町から、前記の二路線に国営バスの運行を開始されたいというのでございます。  次の第三八八号の請願を申し上げます。本請願の要旨は、静岡県小笠郡掛川町は小笠郡の行政の中心地で、池新田町方面との往来も多い。また近く御前崎港修築工事が開始されるが、もし掛川町より御前崎に至る間に国営自動車の運行を開始すれば、工事施行上の便はもとより、やがて同港完成のあかつきは関東、関西方面と直結することになり、沿線に産出する農、林、水産物の搬出にも多大なる便益を与えることとなる。ついては前記区間に国営自動車の運輸を開始されたいというのでございます。

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長代理 これらの件に関しまして、政府の意見を聞きます。

石井昭正運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○石井(昭)政府委員 請願五三号、国営バス白棚線を松川まで延長の件でございますが、本請願につきましては、これと関連いたしておりますところの、国営自動車で区間貨物運送事業をやつおります石川、植田間を一般営業化しようという計画がございますので、これと合せまして、実施の方法を検討中でございます。  次に高遠線延長の件ございますが、本請願につきましては、別に同様の趣旨の御陳情もございましたので、ただいま御要望の趣旨は了承いたしまして、いろいろ研究中でございます。  次に和田嶺線延長の請願の一三九号でございますが、本請願のうち入大門、茅野間につきましては、目下調査研究中でございまするが、まだ実施いたすかどうか決定いたしておりません。その他の区間につきましては、いまだまつたく調査に着手しておりませんので、何とも申し上げられないのを遺憾に存ずる次第でございます。  次に二二一号の久慈、白山及び久慈、玉の脇間国営バス運輸開始の請願でございますが、本区間につきましては、すでに臨時に運営を実施いたしておりますが、成規の手続は目下手続中でございますので、近くそうなることと存ずるのでございます。  次に掛川、御前崎間の国営自動車運輸開始でございまするが、本区間につきましては、再三御請願がございまして、地元の御要望の趣旨もよく存じておりますが、この付近は民営自動車業者等の路線も相当錯綜しておりますし、また地方鉄道等との関係もございますので、ただいまのところ国営自動車として運輸営業をいたしますのは、ちよつと困難ではないかと存じておる次第であります。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 国営自動車の請願のありました路線で、いまだ御調査になつておらぬものは、この請願によりまして御調査に着手せられんことを希望いたします。  それからもう一つお尋ねしたいのでありますが、二十五年度におきまして、国営自動車の新規計画をどの程度に御実施になる御予定でございますか。その御方針につきましてちよつとお聞きいたしたいと思います。

石井昭正運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○石井(昭)政府委員 国営自動車の未調査区間を調査せよという御要望でございますが、請願がありましたものはただちに調査いたすようにいたさせたいと存じます。来年度におきます国営自動車の新線はどういう計画かということでございますが、御承知のように今日までは国営自動車について、運輸営業の新線の開始につきましては、一般的に申しますと、消極的になつておつたのでございますが、最近運賃等の是正も行われましたし、且つ採算面につきましても、だんだんと経営の合理化によりまして、良好なる状態を得つつあるようでございますので、今後はいわゆる国営バスといたしまして、その当初の実施の目的でありますところの鉄道の先行、代行、あるいは短絡というようなところにおきまして、民営自動車の方との関係も円滑におもむくという見通しがついたところにつきましては、地方の利便を増加するために、ある程度の新線の実施をいたさなければならない。またそのつもりで研究をいたしておる次第でございます。さしあたつて具体的にどの線ということには今日まだ至つておりません。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 別に具体的な線のことはこの際伺わないでもよろしゆうございます。ただ方針といたしまして、国営自動車にも、その国営自動車の部分として独立採算制を、大体今後御期待になる御予定であるものかどうか。この点につきまして、新線を考えてますときに、非常に大事な影響がありますので、御方針を伺つておきたい。

石井昭正運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○石井(昭)政府委員 国営自動車全体につきまして、各区間々々につきまして経営がペ一しなければならないという考え方は、必ずしもとつておらないと思うのであります。しかしながら新しく新線を設置いたします際には、今後はその線自体におきましてペーするかどうかということはかなり重要な一要素になるのではないかかように考える次第であります。     —————————————

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長代理 次は日程一一、岩根橋駅の駅名変更の請願、志賀健次郎君紹介、第二四号、志賀君が出席がありませんので満尾君から説明を願います。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 本請願の要旨は、岩手県上閉伊郡達曽部村の門戸にあたる岩根橋駅は、地名も通倉と称し、岩根橋という駅名は何らの意味もなく、同駅利用者の九割までは達曽部村民である。ついては同駅利用者にしばしば過誤を来すことがあるから、駅名を達曽部駅に変更されたいというのであります。

石井昭正運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○石井(昭)政府委員 政府委員岩根橋駅は岩手県の宮守村というところにございまして、岩手軽便鉄道当時、駅付近に岩根橋という橋があつたので、その駅名を採用したのでございまして、国鉄に移管いたしましたあとも、会社当時の駅名を踏襲いたしまして、現在に至つておりまして、すでに開設以来三十数年間和用者に親しまれた名称でございます。一方達曽部村は、岩根橋駅から約一里の箇所にありまして、なるほど達曽部村のもより駅とは申しますが、距離的に非常に遠隔でございます。かつ地元の宮守村長からは、駅名改称反対の意思表示もございます。そういう点で駅名改称につきましては、目下研究中でございます。     —————————————

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長代理 次は日程第一二、湯の元駅に急行列車停車の請願、床次徳二君紹介、第二九八号、床次君が出席がございませんので、満尾君から説明を願います。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 本請願の要旨は、鹿児島本線湯の元駅は、天然の資源に恵まれた温泉地であるが、東京始発第一下り急行列車は、鹿児島に二十時に到着するので、本土並びに北九州方面よりの旅客は、一応川内駅で下卑し、第百七列車に乗りかえ、さらに湯の元に一泊し、第百一列車にて鹿児島に着く実情である。ついては鹿児島終点の急行列車を湯の元駅に停車せしめられたいというのでございます。

石井昭正運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○石井(昭)政府委員 湯の元駅に急行停車については、前国会に御請願がございました。湯の元駅の乗降客は他の急行停車駅に比較いたしますと、必ずしも多くはないのでございます。かつ急行列車の停車駅はなるべく少くして、スピード・アツプをするのが、急行の使命にも沿うのでございますが、下り急行が鹿児島駅の終着近くになりまして、これを停車するということは、利用者の御便宜を考えるときは、必ずしもそういうことにこだわることもないかとも思いますので、できるだけ御要望に沿うように考究中でございます。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 本件につきましては、当然非常な小さな駅であつて、急行列車を上り下りとも停車することを請願するという、大それたりようけんではない。もう二十分ぐらいで鹿児島に着く。途中で伊集院があるだけである。私どもの従来の経験に徴して、あの駅に一分間ぐらい停車せしめるために、鹿児島に到着する時刻としては、おそらく五分か六分の損失で終りである。従つて全体の運行計画に対してほとんど何らの支障がなく、実際この線路に旅行する人のために、具体的な便益を供与することになるのであります。従つて私どもは実は本問題について、事務当局の方々にしばしばお願いしたこともございますが、たとえば九州本線において、枝光のごとき北九州における大駅にとめていないのだから、困るというような御回答に接した経験も持つのでございますが、かような点は具体的に取上げて解決されたい。しかも国鉄の運行全体にほとんど支障がないということについて、ぜひ懇切にお考えをいただきまして、具体的に御解決を願い、急速に本請願の趣旨について御尽力を賜わりたいと思います。     —————————————

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長代理 次は日程第一三、高屋信号所を簡易停車場に昇格の請願、志田義信君紹介、第四四一号。日程第一四、来の宮、多賀両駅間に小嵐駅設置の請願、畠山鶴吉君紹介、第五〇〇号。日程第一五、蘇我、誉田両駅間にガスカー停留場設置の請願、多田勇君紹介、第五八八号。  以上各請願は停車場に関係する請願でありますので、一括議題といたします。畠山君の説明を聞きます。

畠山鶴吉自由党

○畠山(鶴)委員 本請願の要旨は、陸羽西線古口、清川間にある高屋信号所付近は、風光に富み、鉱泉もあり、観光客も多い。また海外引揚者により一部落を形成し、林野の開発に従事しているが、無限に産する国有林の木材加工搬出等も輸送不便のため支障を来している。なお冬季間児童の通学はまつたく不可能となる状態で、一部列車の停車を得て、鉄道従業員、家族、学童に便宜を与えられている現状である。ついてはすみやかに同信号所を簡易停車場に昇格せられたいというのであります。ぜひ御採択をお願いいたしたいと存じます。次に来之宮、多賀両駅間に小嵐駅設置の請願でありますが、本請願は、昭和九年丹那トンネルの開通のときにできました熱海駅は、現在狭く、かつ古いので、現在熱海駅における乗降客と観光客の混雑は、皆さんの御承知の通りであります。ことに熱海は、地形的に申しますと山間地であります。この来之宮、多賀間は四・八キロでありまして、距離としては非常に短いのでありますが、谷を越え、谷を越えて通行する関係上、非常に不便があります。たとえて申し上げますれば、熱海駅で降りた者が、来之宮のあの沢に入るということについては、あの沢はごく短いのでありますけれども、約四、五十分もかかるというような現状であります。ことにこの多賀、小嵐間におきましては、多賀という山がありまして、この山のためにさえぎられておるために、交通上非常に不便でありますので、住民といたしましてはぜひここに小嵐駅をつくつていただきたいというのであります。ことに小嵐駅をつくるという一つの動機は、現在伊東線が電化になりましたので、電化で運行しておる立場からいたしますならば、ごく簡単な小嵐駅をつくつていただくということは、それほどむずかしい問題ではないと考えまして、この電化開通を機会に、観光都市として今後の使命を果すためと、交通便利のためにぜひ小嵐駅をつくつていただきたいということを請願するものであります。ぜひ御採択あらんことをお願いいたします。  次に蘇我、誉田両駅間にガスカー停留場設置の請願でありますが、本請願の要旨は、房総東線の蘇我、誉田間の距離は九キロで、房総線中第一に長く、この中間に近接する千葉郡生浜町鎌取、有向等は交通不便のため、子女の教育、また一般人の通勤にも支障を来している状態である。また附近には国立病院の多数の設営もあり、椎名村、誉田村等の数部落も同様に不便を感じておる。ついては蘇我駅、誉田駅間の生浜町有吉七百七十一番地にガスカーの停留場を新設されたいというのであります。本請願も御採択あらんことを切望する次第であります。

石井昭正運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○石井(昭)政府委員 請願四四一号、高屋信号所を簡易停車場に昇格の件でございますが、この高屋信号所のございます陸羽西線古口、清川間は、一四・一キロの距離がありまして、長い区間で、しかも豪雪地帯でございますので、まことに沿線にお住まいの方々には御同情申し上げたいと思うのであります。しかし現在この所は線路の状況も、勾配が千分の十でございますし、半径六百三メートルという曲線もございます。なおそのほかに、駅にいたしますならば、経営上の採算の点等も考えますと、急速に実施いたしますことは困難かと存ずる次第でございます。  次に請願第五〇〇号の来之宮、多賀両駅間に小嵐駅を設置せよという請願でございますが、これは御承知のように、伊東線の来之宮から伊豆多賀の間には、トンネルが二つございまして一つのトンネルを出まして、ちよつと二百メートルばかりの空地がございまして、やがて次のトンネルに入るわけでございます。そういう所でございますので、海側の方は断崖になつておりまして、山側にやや開けた土地がございます。駅として使用できる線路が百八十メートルくらいでございます。この線路の設計上、駅設置ははなはだむずかしい所でございます。熱海市からの距離は、繁華街から見ますと、熱海へ出ますのも、来之宮に出ますのも、またこの御請願の新駅へ出ますのも、あまり大差がないようでありますので、従つて利用者はこの土地にお住まいの方々に限られるのではないか。また現在では熱海駅からバスも六、七往復、この手前まで参つておるようでございますので、目下のところこの新駅を設置いたしますことには、相当の困難が伴うかと思います。しかしながら熱海市の観光上の観点その他から考えまして、なおよく研究をいたしてみたいと考えておる次第でございます。  次に請願第五八八号の蘇我、誉田両駅間にガスカー停留場を設置せよという件でございますが、御指摘のように、この地点はもし駅が新設されれば、相当の利用者——通勤あるいは通学のほか、国立病院関係の利用もございます。ただいまではガスカーの運転がまだ本格的になつておりません。研究中でございますが、もしガスカーの運転が案現いたしました際には、この地方の交通の実情に即しまして、御要望に沿うように調査をいたしてみたいと考える次第であります。

畠山鶴吉自由党

○畠山(鶴)委員 ただいまの御説明、了承いたしましたが、五〇〇号の請願に関してもう一言お伺いしてみたいことがございます。それは今御説明ありましたけれども、伊東線が電化されて、電車が運行されている現状におきまして、熱海の前途のことを考えますと、そう大きな駅は必要ないのでありますから、簡単な電車の停留駅をここに建設願えれば、熱海の発展は洋々たるものがあると同時に、先ほどもお話にありました通り、観光都市の使命を果す上からいたしまして、簡単な仮設的の駅でもけつこうでありますから、どうかひとつ御研究を願いたいということを、特にお願いいたしておきます。

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長代理 本日の請願の日程は全部終りました。  これにて散会いたします。     午後零時一分散会

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