本会議 第11号
- 発言数
- 17 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1949/11/15
会議録
○副議長(松嶋喜作君) 諸般の報告は朗読を省略いたします。 —————・—————
○副議長(松嶋喜作君) これより本日の会議を開きます。 松平議長は昨夕急逝されました。まことに痛惜哀悼の至りに堪えません。尚、松平議長の逝去に対し、マツカーサー元帥が弔辞を発表いたされましたにつきまして、副議長は本日の午前、本院を代表して、マツカーサー元帥の御懇篤なる御弔意に対し、ホイツトニー准将を通じ謝意を表しましたところ、元帥の不在のため、同准将はその旨元帥にお伝えすると答えると共に、総司令部としてはかねて松平議長に対して深き敬意の念を持つていたから、その旨を各位にお伝え願いたいとのことでございました。 —————・—————
○副議長(松嶋喜作君) この際、日程に追加して、議長の選挙を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(松嶋喜作君) 御異議ないと認めます。これより議長の選挙を行います。尚、念のために申上げますが、投票は無名投票でございます。お手許に配付してございます白色の無名投票用紙に候補者の氏名を御記入の上、白色の木札の名刺と共に順次演壇に御持参を願います。氏名点呼を行います。 〔参事氏名を点呼〕 〔投票執行〕
○副議長(松嶋喜作君) 投票漏れはございませんか……投票漏れないと認めます。投票箱閉鎖。 〔投票箱閉鎖〕
○副議長(松嶋喜作君) これより開票をいたします。投票を点検いたさせます。 〔参事投票及び名刺を計算、投票を点検〕
○副議長(松嶋喜作君) 投票の結果を御報告いたします。投票総数百八十七票、名刺の数もこれと符合いたしております。投票の過半数は九十四票でございます。 佐藤 尚武君 百三十八票 〔拍手〕 波多野 鼎君 四十七票 〔拍手〕 小川 友三君 一票 〔拍手、笑声〕 白票 一票 よつて佐藤尚武君が議長に当選いたされました。(拍手) —————・—————
○副議長(松嶋喜作君) 佐藤尚武君を紹介いたします。 〔議長佐藤尚武君登壇〕 〔拍手起る〕
○議長(佐藤尚武君) 松平前議長には永眠せられました結果、後任議長の選挙に当りまして、図らずも不肖私が皆様の御推挙によりまして議長の席を汚すことになりましたのは、私にとりましては、誠に大なる光栄であり且つ又感謝に堪えないところでござります。私事を以ていたしまするならば、私は民間にありまして、小さいながらも私の活動を続けたいのが山々でござります。併しながら選挙の結果とありますれば、もはや御辞退は許されないことと信じますので、敢て菲才を顧みずお受け申上げる次第でござります。ただ如何にも浅学、且つ経験も浅く、この重責を全うし得るか否かにつきましては、大なる危惧を持たざるを得ないのでござります。この上は能う限り嚴正且つ公平に、誠心誠意を以てこの重責を全うし、諸君の御期待に副いたいと考えております。どうぞ諸君の御支援、御協力を切にお願い申上げる次第でございます。一言以て御挨拶といたします。 〔副議長退席、議長佐藤尚武君議長席に着く〕 〔拍手起る〕
○議長(佐藤尚武君) 西田天香君より発言を求められております。この際、許可いたします。西田天香君。 〔西田天香君登壇、拍手〕
○西田天香君 図らず今日は、今日の皆さん方の中の年長者であるというわけで、命ぜられましてこの演壇に立ちました。甚で僣越ではございますけれども、一言佐藤先生に対して御祝辞を申上げたいと思います。 私が申上げますまでもなく、佐藤先生は多年外交界に活躍して頂いた方でございまして、殊に終戰時はソ連においでになつて、徹底的平和主義でおいでになつたということを伺つております。先の国務長官のバーンズさんのお書きになつた書物の中に、ただ一人、佐藤先生は徹底的平和主義者でおいでになるということが書いてありますそうであります。今や我が国は講和問題を控えまして、武裝しない日本の面目を発揮せなければならぬときに、この佐藤先生に議長の御承諾を得たことを大変御同慶、仕合せと存じます。どうか御自重下さいまして、この重責をお果し下さるようにお祈りして、皆さんに代つて御祝辞としたいと思います。(拍手) —————・—————
○議長(佐藤尚武君) この際お諮りいたします。過日の内閣総理大臣の演説に対し、尚、質疑の通告がございますが、議事の都合により明日に讓りたいと存じます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(佐藤尚武君) 御異議なしと認めます。 —————・—————
○議長(佐藤尚武君) 大蔵大臣より発言を求められております。この際その発言を許可いたします。池田大蔵大臣。 〔国務大臣池田勇人君登壇、拍手〕
○国務大臣(池田勇人君) 昭和二十四年度補正予算案の国会提出に際しまして、その概略を御説明申上げ、併せて政府の財政、金融政策の一端を申述べる機会を得ましたことは、私も最も光栄に存ずるところでございます。 先に昭和二十四年度の当初予算の編成に当りまして、政府は終戰以来のインフレーシヨンを終熄せしめて、経済の安定を回復することに全力を傾注し、真に総合的な予算の均衡を実現いたしましたことは、各位御承知の通りでございます。その後、政府はこの予算の適実なる報行を中心といたしまして、各般の施策の目標を、すべてインフレーシヨンの終熄、経済安定の線に集中して参つたのでありまするが、この間の経済情勢の推移を見まするに、政府の施策は国民各位の絶大なる御協力によりまして着々所期の成果を收め、久しきに亘りまするインフレーシヨンも概ね終熄を見まして、我が国の経済が漸く安定の軌道に乗ることができましたことは、誠に慶賀に堪えないところでございます。(拍手)尤も右のごとき施策の実行の過程におきまして、過渡的ではありまするが、経済界の一部に若干の困難な事態を生じ、更に国際経済情勢の変化によりまする影響も加わりましたことは事実でございます。政府はこれらの事態に対処して適宜調整の方途を講じつつも、施策の大方針はこれを飽くまで推進することとし、経済安定への大道を邁進して参つたのであります。今後におきまする施策の方向は、我が国民の努力によりまして折角から得ましたこの経済の安定を更に強化し、その基礎の上に国際経済との関連におきまして経済の復興と発展を図ることにあると信ずるのであります。 ここに提出いたしました昭和二十四年度補正予算案も、この基本的な考え方の下に編成したものでございまして、歳入歳出の真の均衡を確保するという当初の原則を堅持いたしますると共に、現下喫緊の政策を積極的に織込むことに努めた次第でございます。その結果、本年度第四四半期以降におきまして、一部の減税も可能となりましたし、又当面最も緊要な事項につきまして相当程度の経費を増加計上することができたのでございます。尚、本補正予算案の編成に当りましては、来年度に亘る我が国の経済情勢の見通しを立てまして、これに基いて来年度予算案と一貫した構想の下に編成いたしたのであります。補正予算案は、一般会計歳入において増加額七百七十八億円余、減少額四百十四億円余、差引増加額三百六十三億円余でありまして、歳出においては増加額六百八十七億円余、減少額三百二十三億円余、差引増加額三百六十三億円余となつております。その主眼といたしまするところは、先ず第一にシヤウプ勧告の趣旨に則つた国民負担の一部の軽減を本年度内において実現することであります。第二には縣案の価格調整費を大幅に削減することでございます。第三は、公共事業費、失業対策費、地方配付税配付金、その他この際必要止むを得ない使途に充てますために所要の経費を計上することでありまして、その財源の主なるものは、右に申述べました価格調整費の削減による不用額の外、前年度剩余金及び租税の自然増收でございます。 而して今回の補正によりまして、昭和二十四年度一般会計予算総額は、歳入七千四百十三億円余、歳出七千四百十億円余、うち租税收入は五千百五十九億円余となります。これに対し来年度におきましては歳出を大幅に圧縮いたしまして、総額六千六百億円程度とし、歳入面においては租税の收入を四千四百五十億円程度に減少し得る見込でございます。今年度の租税收入が後にも申述べまするがごとく減税額二百億円を差引いたものであることを考慮に入れますれば、来年度の減税額は九百億円余に達しまして、相当の負担の軽減になるのであります。 次に補正予算の内容の主なるものについて説明いたします。 先ず歳出は、価格調整費において二百三十億円を減少することといたしました。価格調整費につきましては、内外経済の推移にも照らし、国民経済に対しまする国の関與を極力排除し、企業の自主性を尊重いたしまして、又政府の歳出の節減に資するために、鉄鋼、肥料、輸入食糧等、真に止むを得ないものについて最少限度の必要額を存続するに止め、その他の物資につきましては、この際大幅に整理することといたしたのでありまして、その結果、安定帶物資について百二十八億円余、輸入物資につきまして百一億円余の減額となつております。尚来年度におきましては価格調整費の総額は九百億円程度に止まる見込であります。今年度当初に見込みました二千三十二億円の半額以下に相成つておるのであります。 次に公共事業費は百六億円余りを増加することといたしました。これは今年度における台風その他によりまする被害が莫大な額に上りましたため、当初予算に計上した金額に不足を生じましたのと、六・三制による新制中学校校舎の建築、引揚者住宅の補修及び増築等を行う必要に基くものであります。政府は我が国経済の現段階におきまして、公共事業費を相当増加することが非常に重要な意味を持つものであることに鑑みまして、特に考慮を拂つた次第でございまして、引続き来年度予算におきましても思い切つて一千億円程度を計上し、国土資源の保全、経済復興の基盤の造成を図りたいと考えておる次第でございます。今後公共事業費の積極的活用によりまして相当数の失業者を吸收できることと考えておるのでありますが、更に失業対策の万全を期しまするため、別途八億円余を応急的な失業対策費として追加計上いたしますと共に、失業保險特別会計への繰入約九億円を増加計上いたしております。 尚、引揚者対策につきましては当初予算においても相当額を計上いたしたのでありまするが、今回の補正に当りましては、右に述べました公共事業費による引揚者住宅建築費の増加の外、別途引揚者に対する生産資金を増加計上いたしておるのであります。 地方配付税配付金につきましては、地方財政の現況に鑑みまして九十億円を増加することにいたしました。 次に食糧管理特別会計への繰入の増加として百七十億円余を計上いたしました。本会計におきましては、輸入食糧の数量の増加と米価の改訂とにより運転資金の増加が見込まれますので、これを一般会計から繰入れることにいたしたのであります。尚、米価につきましては、生産者価格を昭和二十四年度産米石当り四千四百五円、消費者価格は、来年度に亘る本会計の收支、減税に伴いまする国民生計費の援和等をも考慮いたしまして、来年一月から約一一%値上げを行うこととしたのであります。その他、薪炭需給調節特別会計の廃止に伴いまする赤字五十四億円余の外、若干の公団の手持資産の増加に伴う運転資金の増加によりまする公団出資金四十二億円余、日本国有鉄道への貸付金三十億円余、船舶運営会補助増加二十八億円余を計上いたしました。尚、明年一月一日から鉄道貨物運賃八割、海上貨物運賃九割三分の引上げを予定いたしております。 先般来しばしば論議の対象となりました国家公務員の給與ペースにつきましては、政府は今回の補正予算編成の前提となりました経済諸情勢に鑑みまして改訂を行わないことにいたしたのであります。この際といたしましては、むしろ物価の安定を図ることに全力を傾け、更に物価を低落の趨勢に導くことに努めることとし、減税とも相待つて実質賃金の充実を図ることに最も重点を置くべきものであると思うのであります。 次に歳入について説明いたします。 今回の補正予算に見込みました歳入の主なるものは、前年度剩余金二百六億円余、及び本年度において予定されまする租税の自然増收二百十三億円余でありまして、これに減税案等を織込みまして歳入額を予定いたしておるのであります。政府はシヤウプ使節団の勧告の基本原則を尊重し、現下の我が国経済の実情に即した国税及び地方税を通じまする税制の全面的な改正を近く行う予定でありまして、先にも一言いたしましたように、国税の総收入を来年度においては約四千四百五十億円程度に止めるという見通しの下に、目下生年度予算の編成と関連いたしまして愼重に検討中でありまするが、今回の補正予算の編成に際しましては、このうち取敢えず早急に実施を必要とする分といたしまして、来年一月一日から所得税及び物品税につきまして若干の減税を行うと共に、取引高税、織物消費税及び清凉飮料税を、シヤウプ勧告に示された期日に先立つて来年一月一日から廃止いたすことにしたのであります。これらの措置によりまする本年度の減税額は約二百億円余に上るのでありまして、来年度における全面的な税制改革と相待つて国民租税の負担は可なり軽減せられ、先に述べました食糧価格や貨物運賃等の引上げによる影響も概ね吸收できる見込であるのであります。 尚この機会に税務行政について一言いたします。従来、政府は税法の適実なる実行に鋭意努めて参り、国民各位の御協力を得まして、逐次納税成績も向上して来たのでありますが、遺憾ながら現状は未だ十分とは言い難いのであります。今後政府といたしましても一層税務行政の刷新に努力する所存でありまするが、国民各位におかれましても、今年度及び来年度の減税が税法の忠実な励行を前提とするものであることに特に思いをいたされまして、納税に一層の御協力あらんことを切望して止まない次第であります。 以上補正予算案の概略を説明いたしましたが、この機会に金融政策につきまして申述べたいと存じます。 去る六月、日本銀行政策委員会の発足以来、日本銀行のマーケツト・オペレーシヨンの活溌化、融資斡旋制度の積極的活用等によりまして、緊要なる方面への資金の供給は相当円滑となつて参つたのであります。併しながら市中銀行はその主たる使命が短期の運転資金の供給にあります関係上、市中銀行のみを以てしては長期資金の供給に万全を期することは困難でありますので、政府は特に対日援助見返資金を成るべく速かに且つ有効に運用することに努力いたしますると共に、恒久的な長期金融機構の確立を図ることにいたしまして、日本興業銀行をこの種金融機関の中核として育成いたしますると共に、農林中金及び商工中金に債券の発行を認め、農林、水産及び中小企業に対する長期資金の供給を図り、又不動産金融機関が主自的に設立せられることを積極的に促進いたしたい所存であります。尚、金融機関につきましては、検査を励行して経営の健全化と合理化を促進し、以て金利の引上げを図ると共に、既存の金融機関を以てしては庶民大衆の信用需要を賄うに不十分であると認められまする地域等につきましては、真に健全なる計画の下に、適正な規模の銀行の設立が計画せられる場合におきましては、徒らに従来の一県一行主義を墨守することなく、適当と認められるものはこれが営業を免許することにいたしまして、以て各種産業は勿論のこと、中央地方を通じ金融の円滑を図りたいと存ずるのであります。 最後に国際收支の問題について一言申上げます。 先に申述べましたように、国内経済は漸くその安定を見るに至つたのでありますが、今後に課せられた最大の課題は、国際経済の一環として我が国経済の自立復興を図ることにあるのでありまして、米国の援助が今後漸次減少することが必至であることを考慮いたしまするならば、一日も早く国際收支の均衡を回復することが強く要請せられるのでございます。従いまして輸出の振興が我が国の経済再建に重要な役割を持つことは勿論であります。併しながら我が国の産業の国際的な競争力は決して十分とは申し難い実情であります。よつて政府はすでにしばしば言明したように、飽くまでも現在の為替レートを変えないという根本的な方針の下に、産業の合理化を積極的に推進すると共に、各種の貿易條件の改善に努め、以て公正な競争力の培養を図ることが当面最も必要なことであると考えておる次第でございます。 以上今回の補正予算案につきまして御説明申上げたのでありまするが、何とぞ御審議の上速かに御賛成あらんことをお願いいたします。(拍手)
○議長(佐藤尚武君) 只今の大蔵大臣の演説に対し質疑の通告がございますが、この質疑は他日に讓りまして、本日はこれにて延会いたしたいと存じます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。次会は明日午前十時より開会いたします。議事日程は決定次第公報を以て御通知いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時五十六分散会 —————・————— ○本日の会議に付した事件 一、松平議長の逝去に関する件 一、議長の選挙 一、議長就職の挨拶 一、日程第一 国務大臣の演説に関する件(第六日)