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6回国会参議院1949/11/08

本会議 第6号

発言数
14
登壇者
4
会派数
3
開催日
1949/11/08

会議録

松平恒雄緑風会議長

○議長(松平恒雄君) 諸般の報告は朗読を省略いたします。      —————・—————

松平恒雄緑風会議長

○議長(松平恒雄君) これより本日の会議を開きます。  この際お諮りいたします。齋武雄君より病気のため九日間、山内卓郎君より病気のため十日間、佐伯卯四郎君より海外旅行のため会期中、それぞれ請暇の申出がございました。いずれも許可することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松平恒雄緑風会議長

○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。      —————・—————

松平恒雄緑風会議長

○議長(松平恒雄君) この際、日程の順序を変更して、日程第一を後に廻したいと存じます。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松平恒雄緑風会議長

○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。      —————・—————

松平恒雄緑風会議長

○議長(松平恒雄君) 日程第二、両院法規委員の選挙。

北條秀一緑風会

○北條秀一君 只今議題となりました両院法規委員の補欠選挙は、成規の手続を省略して、その指名を議長に一任するの動議を提出します。

小林勝馬民主党

○小林勝馬君 北條君の動議に賛成いたします。

松平恒雄緑風会議長

○議長(松平恒雄君) 北條君の動議に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松平恒雄緑風会議長

○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。よつて議長は両院法規委員に竹下豐次君を指名いたします。(拍手)      —————・—————

松平恒雄緑風会議長

○議長(松平恒雄君) 日程第一、国務大臣の演説に関する件。内閣総理大臣より発言を求められております。これより発言を許します。吉田内閣総理大臣。    〔国務大臣吉田茂君登壇、拍手〕

吉田茂民主自由党内閣総理大臣・外務大臣

○国務大臣(吉田茂君) 本日ここに施政方針に関し、私の所見を述ぶることを欣快といたします。  今日国民が最も熱望するところは、平和條約締結の一日も早からんことであります。最近、外電は頻りに米英両国が條約準備中との旨を伝えております。これは我が国民の終戰後今日まで、耐乏自制、條約の遵守、或いは占領政策に協力する国民の努力に対する英米の好意ある理解がここに至らしめたことと私は信ずるのであります。(拍手)独立を回復しまして国際団体復帰の日の漸く近きにあらんかと感ぜられますことは、誠に諸君と共に御同慶の至りであります。ますますその実現を確実ならしめるためにも、我が国が国際社会の一員として恥かしからざる民主文化国家たる事実を証明いたすことでありまするが、米国政府の勧請により、最近、学術、労働、通商その他各般の国際会議にオブザーバーとして招請を受くること漸く多く、外国との交通の自由も又漸次回復せられて、各種の国際協定への参加、通商協定の締結等、事実上国交の回復の実を挙げつつありますことは、誠に喜ばしいことであります。(拍手)  最近、原子力の問題に関連いたしまして、我が国の安全保障について漸く国民の関心を一層深くいたしておりまするが、我が国の安全を保障する唯一の途は、新憲法において嚴粛に宣言せられたるがごとく、我が国は非武装国家として、列国に先んじてみずから戰争を放棄し、軍備を撤去し、平和を愛好する世界の輿論を背景といたしまして、世界の文明を平和と繁栄とに貢献せんとする国民の決意をますます強固にいたしまして、文明国世界の我が国に対する理解をますます進めることが、講和條約を促進する唯一の途と私は考えるのであります。敗戰の跡を追懷いたしますれば、過去においてたまたま我が国が、国際知識、国際情勢に関する十分の知識を欠いたということ、或いは自国の軍備を過大に考えたということ、そして世界の平和を破壞して憚らざりしことが、遂に我が歴史を汚し、国運の興隆を妨げ、国民にその子を失わしめ、その夫を失わしめ、親を失わしめ、世界を敵としてこの空前な不幸をもたらしむるに至つた原因を生じたのであります。軍備のないことこそ、我が国民の安全、幸福の保障であつて、又以て世界の信頼を繋ぐゆえんであり、又平和国家として世界に我が国体を誇るに足るところであると私は考えるのであります。故に私は、国民諸君が国を挙げて飽くまでもこの趣意に徹底せられんことを希望するのであります。(拍手)  政府は先にドツジ氏の勧告に基きまして、先ず本年度において終戰後最初の均衡予算を編成し、経済安定政策を実行し來たつたのであります。幸いに米国の好意ある援助と国民諸君の努力によりまして、インフレーシヨンはともかくも現段階においてその進行を停止し、国民経済はここに安定をもたらし、更に積極的、本格的復興の段階に進みつつあることは、誠に御同慶の至りでございます。又先般來訪のシヤウプ博士の熱心なる調査研究の結果たる報告書に基いて、マツカーサー元帥は私に対して税制改正の勧告書を送られたのであります。政府は右勧告書を基礎といたしまして、現下の国情に適する広汎にして合理的なる租税制度を確立せんといたしまして、現に成案を急いでおる次第であります。税制は政治の出発点であり、租税は歳出を基礎として課せらるべきものであります。税制及び課税の方法が公正にして、民度に適合して、初めてここに善政が生じ、国民の生活が安定するのであります。然るに多年軍備及び戰争遂行のために、税制及び課税に多くの無理を來し、又不当にして公正ならざる徴税を敢てして憚からざるの風を生じましたることは遺憾千万であります。この積幣は一朝にして拂拭することは不可能であります。併しながらこの積幣が改められて、ここに国民の生活が安定し、政治が明朗になるのであります。政府も国民も相協力してこれが是正に努めなければならぬのであります。  国民の負担の軽減と災害復旧とは当面の急務であります。政府は本年度の予算の執行に当つて、行政費、価格差補助金等、各種の補助金の節減の外、極力歳出の節約を図り、これによつて捻出した額を以て諸税の軽減を図ると共に、応急の災害復旧費に充てんといたしておるのであります。明年度においては更に不要不急の歳出を圧縮し、以て諸税の調整軽減を図る所存でございます。最近におけるしばしばの風水害は、再建途上、我が国の経済に非常な障害を與えております。罹災地方に対して誠に同情に堪えないところであります。災害の原因は異常なる降雨量にもよるのでありまするが、一面は多年、治山、治水、利水、電力資源開発等を含む根本的総合国土開発施策において欠点があつたことを考えまするが、この良に顧みまして、政府としては根本的総合国土開発計画を立てまして、所要の経費を計上し、強力にこれを推進実行し、兼ねて公共事業費による失業問題の解決にも資せんとするものでございます。  文教の問題に関しまして一言いたしまするが、文教の基本を確立し、民主的国家を担当するにふさわしい国民を育成することは、目下の急務でございます。政府は特に初等教育に力をいたし、健全なる思想し円満なる常識を涵養せしむるに必要な施設を充実完備いたさんといたしておるのであります。  行政整理は去る九月末を以て完了いたしました。來年度約二百余億円の行政費の節約を見るに至つたのでございます。更に進んで中央地方を通じ行政制度全般に亘り検討を加え、各種の統制経済の廃止整理と共に、真に合理的であつた簡素な行政機構を作らんといたしております。一面、又各種補給金も漸次これが削減を行い、極力歳出の節約に努めて、均衡財政方針を堅持いたしたいと存ずるのであります。いずれの時代においても、又いずれの国におきましても、政府及び地方庁は国内における最大の消費者であります。少しく油断すれば行政費はとかく濫費せられる傾きがあるのであります。戰後我が国の復興のために、どうしても行政の簡素化、政行費の節約をいたさなければならないのでありますが、ややともすれば官吏の増員、政府の援助、救済資金の増加を要求するの幣は、政府の内外において今尚止まざるは誠に遺憾なことであります。国家公務員の一部には、官権を濫用して苛政を強い、行政手続を徒らに煩瑣にして、国民の怨嗟を買つていることは、蔽うべからざる事実であります。(拍手)政府としては、この積幣排除に十分の注意を拂いまする考えでありまするが、歳出の縮減、行政の簡素化も、国民諸君の協力監視を得なければ、その実現は誠に困難であります。私はこれがために国民諸君の最も理解ある協力を切望して止まないのであります。  戰後、物資の極度に欠乏する場合には、自由経済に移行する段階として統制も又止むを得ないのでありまするが、幸いに米国の援助、生産の回復によりまして、今や物資の統制を不必要とするもの又は有害とするに至れるもの数誠に多く、從つて政府は從來、統制の整理、若しくは廃止に努力いたしておりましたが、本年に至り、野菜を初めとし、石炭、銅、非鉄金属、蒔、水産物等、多数を統制より外すことができたのであります。尚これに伴い、各種の公団は大幅に整理若しくは廃止を断行する所存であります。  先に單一為替レートが国民の予期せる額より円安に設定せられ、貿易振興に寄與することが多くあつたことは諸君御承知の通りであります。ポンドの切下げは我が国輸出に一時或る程度の困難を加うるでありましようが、三百六十円レート設定の当時において、すでに三百円説又は三百三十円説があつたにも拘わらず、将來の内外の経済環境を勘案いたしまして、円安に当時定められたのであります。政府は生産費の切下げ、品質の改善等によつて、我が商品の販路の開拓に資することといたしまして、三百六十円レートは飽くまでも堅持する考えであります。若し政府がこの際現在の円為替レートを堅持することなく、又我が国内外も又徒らに切下げを期待するがごどきことがあつたならば、ただに輸出を阻害するのみならず、漸く安定しつつある我が国経済を脅かすこととなるのであります。現に英国においてもポンドの切下げの早計なりしとの輿論が一部に発生しつつあることは、以て我々の参考にいたすべきであると思うのであります。他方、貿易協定の締結、貿易統制管理の大幅緩和等、輸出貿易進捗に政府はますます鋭意努めたいと考えております。又国際的信義を守り、我が国の対外信用を高むるがために、政府は戰争以來久しく停止いたしておりました外貨債の償却を再開する用意をいたしておりますことを、この機会において重ねてここに明らかにいたそうと思うのであります。(拍手)  次に農地改革について申述べますが、農村は自作農本位に再編成されましたが、政府は今後における国際情勢、経済状況の変化に順応し得るよう、農家の経営の安定を図つて、農業の基礎を確立するため適切なる農業政策を樹立且つ実行いたしたいと思つております。(拍手)  又賃金ペース改訂につきましては昨今論議せられておりまするが、賃金の改訂は直ちに物価に影響を及ぼし、再び物価と賃金との惡循環を誘発する虞れがありまするから、政府はその改訂を行わず、財政経済の安定を維持すると共に、減税、諸種の手当、厚生施設等に注意いたしまして、極力実質賃金の増加を図り、公務員の生活の安定を期したいと考うるのであります。  数千万に上る我が労働力は、我が国に残された最大の資源であります。最近我が国の労働運動が漸次健全にして建設的なる方向を辿り、労働の生産性が高まりつつあることは、私の深く喜びとするところであります。行政整理、産業合理化の進捗の結果、相当多数の失業者を発生せんといたしておりますことは、誠に憂慮に堪えないところであります。政府はこれが当面の対策として、公共事業を拡充し、災害復旧事業、国土資源開発事業等に成るべく多数の失業者を吸收すると共に、他面、緊急失業対策事業、失業保險制度等の適切なる運用と相俟つて、失業者の生活安定を図らんといたしております。併しながら産業の振興、輸出の増進が、ただに現下の失業者を救済するのみならず、新たなる労働需要を誘致いたしまして、雇用の増大を図る以外に、失業対策なるものは別段妙案がない筈であります。政府はこの点に十分注意いたしまして、前述の通り施策を施さんといたしておりますのは、先程申述べた通りであります。  又在外同胞の引揚につきましては、終戰以來、総司令部の非常の盡力により、各関係地方より昨年までに六百余万の人が送還せられたのでありまするが、更に本年六月下旬より現在まで約八万五千人の送還を見たのであります。併しまだシベリア、中央その他の地区に多数の同胞が残つており、冬に向わんとするこの際、誠に寒心に堪えないのであります。今後とも関係方面の援助を得まして、その引揚促進のため一層の努力を盡したいという考えであります。(拍手)  尚、過般国家公務員法に基きまして、人事院規則を以て政府職員の政治活動を規正いたしましたが、これは適切且つ必要なる措置と考えるのであります。国家の奉仕者たるべき政府職員が、その公正な立場を保持するために、その行動に若干の制約を受けることは当然なことであると考えるのであります。  又戰後における社会生活の困難に伴つて、社会の不安が外国の矯激なる思想を誘致して、国家を破壞と混乱に陷れんとする者の生ずることは、いずれの国にもその例を見るところでありますが、我が国においても自由と人格とを無視する暴力的、破壞的傾向の一部少数分子が、近時治安を乱し、経済復興を阻害するがごどき好ましからざる事件を頻発せしむるに至つたことは、誠に心外に存ずるところであります。どうぞ国民諸君は、常識と判断力と自主的勇気とを堅持して、治安及び我が復興を妨害する者に対しては敢然これを排除し、国家の再建に挙国努力して他を顧みざることを念願して止まないのであります。又矯激なる思想を抱く者と雖も、経済生活の安定、健全なる国民思想の普及、国際環境の明朗となりますると共に、自然愛国的民族意識に立ち帰ることを私は確信して疑わないのであります。政府は国民諸君の協力を得まして、国家の平和と秩序維持には万全の措置を講ずる考えであります。  以上の外、中小企業対策、農林水産の振興、運輸、交通、通信の改革、社会保障制度及び地方財政の確立等は、盡く重要な国務でありまするが、これが施策につきましては所管大臣より詳細説明をいたす筈であります。(拍手)

松平恒雄緑風会議長

○議長(松平恒雄君) 只今の内閣総理大臣の演説に対し質疑の通告がございますが、この質疑は次会に讓りまして、本日はこれにて延会いたしたいと存じます。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松平恒雄緑風会議長

○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。次会の議事日程は決定次第公報を以て御通知いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時二十一分散会      —————・————— ○本日の会議に付した事件  一、議員の請暇  一、日程第二 両院法規委員の選挙  一、日程第一 国務大臣の演説に関する件

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