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6回国会参議院1949/11/14

地方行政委員会 第3号

発言数
26
登壇者
7
会派数
2
開催日
1949/11/14

会議録

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。  過日地方自治法の一部を改正する法律案が予備審査に入りました。今日はその説明を政府から聞きたいと思います。  それに先立ちまして、過般島村委員から、地方行政調査委員会議に関する予算措置等について御質問がありました。それについて本日政府から書面を提出して参りました。それを朗読いたさせます。

上原六郎常任委員会專門員

○專門員(上原六郎君) 地方行政調査委員会議に関する予算措置等について  一、地方行政調査委員会議に関する経費で、昭和二十四年度補正予算及び昭和二十五年度予算に計上し、大蔵省の査定を経たものは、次の通りである。   (一) 昭和二十四年度補正予算は、総額三百万円であるが、このうち二百万円は既定予算の移用により、百万円は補正予算に計上される。このうち、職員に関する経費は、次の基準によつて計上されている。   委員 常勤 特別職 五人(委員長月額三万四百円、委員月額二万四千円)四ヶ月分   專門調査員 非常勤 十五人、月額五千円、四ヶ月分   事務局の職員 六人(一級一人、二級二人、三級二人、雇一人)一般公務員の給與額による、四ヶ月分   (二) 昭和二十五年度予算は、総額六百二十八万七千円であつて、このうちに含まれた職員に関する経費は、專門調査員が二十人計上されていることと、事務局の職員が八人計上されている外は、昭和二十四年度と同様である。  二、地方行政調査委員会議事務局の職員について   (一) 昭和二十四年度は六人とし、その内訳は次の通りである。   一級一人(事務局長)、二級二人、三級二人、雇一人   (二) 昭和二十五年度総理府から大蔵省に要求した人員は次の通りである。   一級一人(事務局長)、二級十六人、三級十六人、雇七人、傭人二人、計四十二人   右に対し大蔵省で査定された人員は次の通りである。   一級一人(事務局長)、二級三人、三級三人、雇一人   総理府としては、復活につき目下尚折衝中である。  以上であります。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) これは印刷に付しましてお廻しいたします。   —————————————

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 次に政府にお伺いしますが、地方自治法の一部を改正する法律案は過般提出されましたが、地方公務員法、地方行政調査委員会議設置法、地方税制の一部改正法律案、地方配付税法中の改正法律案、こういうものが、大体この第六臨時国会にかかる予定のように考えておりましたが、それが今どういうふうに経過進歩しておるか、それについてお尋ねします。

吉川末次郎日本社会党

○吉川末次郎君 議事の進行について発言したいのですが、先般来この委員会に小野君が御出席しておつたのであります。両院を通じまして、政務次官の次官としての身分の問題が問題化しておるようでありますが、私の大体理解しておるところによりますと、政務次官の設置に関する法律は施行期日を切れて法規行の基礎がなくなつておるというように解釈しておるのでありますが、小野さんがこの委員会に出席していらつしやるところのそうした法規的な解釈がどこにあるか、どういう気持でお出になつておるのであるかということを一応お尋ねしたいと思います。

小野哲緑風会地方自治政務次官

○政府委員(小野哲君) 先程委員長からのお尋ねもありましたが、只今吉川委員からの御質問の方を委員長もお取上げになつておりますので、私からお答えいたしたいと思います。実はこの問題について私自身政務次官の地位にありますので、何らか適当な機会に官房長官等から答弁をお聽き願うようにいたすことを私としては希望する次第でありまして、私は政務次官たる資格において、また政府委員である資格において本委員会に出席いたしておる、かように考えておる次第でございます。

吉川末次郎日本社会党

○吉川末次郎君 甚だ了解いたしかねるのでありますが、自分の政府委員及び政務次官としての法規的な身分上の基礎において列席していらつしやる以上は、自信と確信を持つておいでになつておるだろうと思うのでありますが、官房長官を煩わすまでもなく、自己の所信を披瀝されたらいいだろうと思います。

小野哲緑風会地方自治政務次官

○政府委員(小野哲君) 私は今申上げましたように、政府委員としても任命もされておりますので、それに従つて政府委員として出席いたしておる。この程度の御答弁を申上げる外なかろうかと、かように思いますので、先程御答弁を申上げたような次第であります。

吉川末次郎日本社会党

○吉川末次郎君 甚だ私不可解でありますが、個人的にはもとより小野君に対して十分の好意を持つものでありますが、この問題については甚だ不可解であるという気持を持つてここにあるということだけを申上げて置きます。

小野哲緑風会地方自治政務次官

○政府委員(小野哲君) 先程委員長から御質問がございましたので、この点に関してお答えを申上げたいと存じます。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 大臣は病気ですか。

小野哲緑風会地方自治政務次官

○政府委員(小野哲君) 実は大臣が本日出席いたしまして、いたすべき筈であつたのでございますが、先般来風邪のために臥つております関係上私代りましてお答えをいたす次第でございますので、予め御了承を願いたいと思います。只今岡本委員長から御質問のありました法律案の提出に関する問題でありますが、地方自治法の一部を改正正する法律案は提案いたした次第でございますが、他の地方公務員法案外三件につきましては、政府として極力関係方面と折衝を重ねておる次第でございますが、尚これに対しましての取纒めが進みかねておるような事情がありますので、未だ提案の運びに至らないことは誠に遺憾に存ずるのでございます。これらの点につきまして、お求めによつて更に詳細に御説明申上げる必要がありますならば、所轄事項につきましては、行政部長も出席いたしておりますのでお答えいたしていいかと存じます。尚地方行政調査委員会議設置法その他の法律案につきましても、先般の本委員会で私も概要を説明いたしておるのでありますが、尚求めによりましては、その後の変化等につきましても御説明を申上げてもいいかとかように存じております。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 委員会のこれからの予定もありますので、政府の見通しとして地方行政調査委員会議設置法これはいつごろ提出することができるか、また地方公務員法案その他は提出ができる見込があるかどうか、そういうようなことを伺つて置きたいと思います。

小野哲緑風会地方自治政務次官

○政府委員(小野哲君) 地方公務員法案につきましては、政府としてはできるだけ速かに国会に提案いたしたいという心組で所要の手続を進行いたしておるのでありますが、未だいつ提案ができるかという提案の期日についてここで明確にお答えを申上げるまでに至つておらないのでございます。尚又地方行政調査委員会議の設置法案につきましても、同様関係方面との折衝を進めまして、極力促進方を図つておるのでありますが、これをいつということを明からに申上げるまでに至つておらないのであります。更に又地方税法中一部改正法律案及び地方配付税法の特例に関する法律の一部改正法律案につきましても同様いつ提案ができるかということを明確に申上げかねることを誠に遺憾に存じまして、ここ暫く御猶予を願つて本委員会の御審議の進行上、委員長仰せのごとく誠にいろいろと準備段取り等おありのあることも重々拜察いたしておりますので、緊密な連絡を取りまして委員会の御審議に支障を来さないように努力をいたしたい、かように存じておりますことを申上げて置きたいと思います。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 念のためにその点で伺つて置きたいと思いますが、会期はもはや本日を合せて十日しかない。本会期中に提案される見込かどうかということをお伺いいたします。若し提案の運びに至らん場合には、通常国会に延びるも止むを得んというお考えであるかどうか、その辺をお伺いしたいと思います。

鈴木直人緑風会

○鈴木直人君 それに関連して私からも御質問したいのでありますが、地方自治法の政正法案は一応これは提案する、そのあとのものはまだ関係方面とも折衝中であるかどうかということですが、この臨時国会には少くとも配付税法の改正法案というものは、これは出さなければ他の予算との関係があり、必然的に出て来るだろうと思うから、これはどうしても本国会に提案されるべきであろうと想像されるのであります。その他の三つにつきましては、例えば地方税法のごときは、十二月一日或いは来年の一月一日から実施したいというような税法の改正もあるようでありまするから、これも又何とか早目にこれは決めなければならんものじやないかというふうにも想像して、そうしてこの臨時国会に提案するのであろうという想像を実はいたしておつたのであります。こういう点についてこれとこれはもう他との関係があるからしてどうせ出せるのだろう、これは分らんというようなところまでのもう少し突つ込んだ政府から御答弁ができないものでしようか。

小野哲緑風会地方自治政務次官

○政府委員(小野哲君) 島村委員並びに鈴木委員の御質問に対してお答えをいたしたいと思うのでありますが、仰せのごとくこの国会においてどうしても出さなければならないという法案があるのであります。それは先ず第一に補正予算の御審議の結果決定をいたしまするのと相俟ちまして、地方配付税法の特例に関する法律の改正を行わなければならない、これは我々も是非さようにいたさなければならんというふうに考えております。尚又シヤウプの報告書との関連において、できるだけ速かにその仕事を開始しなければならないところのその地方行政調査委員会議の設置に関する法律案につきましても、この国会に是非提案をいたしたい、又これは提案し得る見込があると私は考えておるような次第でございます。その他の法律案につきましては、先程申しましたように、目下関係方面と折衝を進めているわけでありますが、成るべく速かに見通しを付けて本委員会の審議に御迷惑を及ぼさないようにいたしたい、かように考えている次第でございます。    〔「了承」と呼ぶ者あり〕

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 諸法律案の本委員会への提出見込について、外に御質疑がございませんか。それではこの問題はこれで打切りにいたします。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 次に地方自治法の一部を改正する法律案につきまして、予備審査を開始いたします。先ず政府委員の提案理由の説明を求めます。

小野哲緑風会地方自治政務次官

○政府委員(小野哲君) 地方自治法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要なる事項の概略を御説明申上げます。  今回の改正の骨子は、地方自治運営の現状に鑑み、地方公共団体における直接請求の手続、地方議会の運営、各種争訟の手続等の整備並びに地方公共団体の事務処理機構の刷新及び監査機能の強化を図る等の措置を講じようとするものでありますが、その改正の根本方針は、地方公共団体の自主性及び自律性を更に徹底すると共に、更に地方自治の運営における公正と効率を確保し、以て地方自治の本旨を実現しようとするものは外ならないのであります。  先ず改正の第一点は、地方公共団体の直接請求の手続に関する規定の整備についてであります。現行の直接請求に制度における署名手続に関しては殆んど住民の自制に待ち、何か特別の規定を設けていないため、選挙人の署名の代筆、僞筆等がともすれば行われ勝ちであり、又選挙人を欺罔して署名を求める等の事例も尠なからず存在し、常に紛議の的となつている実情にあり、一方、選挙管理委員会が署名を審査する場合においても、これがため非常な困難を感じているのであります。特に議会の解散請求並びに議員及び市町村長等の解職請求については、攻守共に激しい抗争を繰返し、或いは適法の枠内を逸脱して権利の濫用に至つていると認められるものがあり、或いは紛争のための紛争に終始して、却つて住民の福祉を損うに至つているもの等が相当に見受けられるのであります。従いまして今回の改正案におきましては、正しい直接請求は、住民の基本的権利の最も重要なものとして飽くまでこれを尊重すると共に、他面その濫用を防止するために必要な規定を設けることとしたのであります。即ち直接請求の署名の効力について、法令違反の署名及び詐欺、強迫等に基く署名を無効とする旨の審査基準を明記し、市町村の選挙管理委員会が署名を審査するに当つては、必要に応じて関係人の出頭及び証言を求めることができることとして上、署名簿を関係人の縦覽に供して署名の効力が正しく確定せられるようにいたしたのであります。又直接請求の署名に関して暴力若しくは不正の方法を用い、又は特殊の利害関係を利用して署名及び署名運動の自由を妨害した者、並びに署名の僞造、増減等の悪質行為をした者に対し、衆議院議員の選挙運動におけると同程度の罰則を設けて、これらの悪質行為の根絶を期することとしたのであります。尚知事、市町村長の所管に属する事務のみならず、新たに教育委員会、公安委員会等の独立の執行機関の所管に属する事務についても、住民に対し監査の直接請求権を認め、処務の公正を期し、これらの機関が住民に対して直接責任を有する旨を明らかにいたしたいのであります。  改正の第二点は、議会の運営に関する事項であります。  (一)先ず議会に対して知事、市町村長の所管に属する事務の外、新たに教育委員会、公安委員会等の独立の執行機関の所管に属する事務について、事務の管理、出納の検査の権限を認めると共に、これらの機関に委任された国その他公共団体の事務に関し説明を求め、又はこれに対して意見を述べることができるものとして、議会の権限を整備すると共に、事務の公正な執行を期したのであります。  (二)第二には、都道府県の議会の定例会は、現在毎年六回以上でありますものを、実際の運営の状況に徴して毎年四回以上に改めました。  (三)第三には、地方議会において行う選挙についての紛争の早期解決を期するために、これに関する出訴期間を二十一日以内と明記したのであります。  (四) 更に、その他地方議会の運営の整備に関連する事項として、県庁、市役所又は町村役場の位置を定め、又は変更することは、地方政治においても最も重大な問題の一つでありますので、その議決手続を特に愼重にいたしたこと、又條例及び予算の議決並びに知事、市町村長等に対する不信任の議決等の重要なる議決についての議会と執行機関側との処理手続を明確に規定いたしまして、その円滑なる運営を図つたことに二点につき改正を加えたのであります。  改正の第三点は、各種争訟手続の整備に関する事項であります。  (一)(イ)直接請求の署名の効力に関する争訟手続を新たに認めると共に、(ロ)直接請求に基く副知事若しくは助役、出納長若しくは收入役、選挙管理委員若しくは監査委員又は公安委員会の委員の解職の議決に丁して新たに出訴を認める等争訟手続に関する規定を整備いたし、地方自治運営の公正を確保するための保障の措置としたのであります。  (二) 尚地方公共団体の議会の議員又は長の選挙又は当選、直接請求の基く議会の解散等に関する効力は、この法律の定める争訟提起の期間及び管轄裁判所に関する規定によらなければならないものとし、紛争の早期解決を図ることといたしました。  次に改正の第四点は、執行機関に関する事項として地方公共団体の事務処理機構の整備及び監査機能の強化等に関する事項についてであります。  (一) 市町村にあつては出張所、政令で指定する市にあつては区の事務所の出張所を設けることができるものとし、事務処理の便宜に資することにいたしました。  (二) 次に行政機構の刷新の現地から、都道府県の局部の機構については、行政的事務を処理する部局のみを法定することとし、公共事業の経営に関する事務組織については、企業能率の発揮に期する上から、條例で適宜の組織を設けるようにいたし、これに伴い、都の交通局、水道局、道府県の公共事業部の法定を廃止することとしたのであります。  (三) 更に知事及び市町村長に対する不信任の議決に関する処理手続を整備いたしましたに伴いまして、不信任議決による知事玉は市町村長の失職の規定を整備いたしました。  (四) 又、地方公共団体から平素財政的援助を受けている補助団体等に対する監査委員の監査権を認めて、会計の適正を期することとしたのであります。  第五点としては、財務に関する事項についてであります。  (一) 先ず分担金、使用料等に関しても、延滯金を徴收することができるものといたしました。  (二) 又、出納長又は收入役その他の職員の公金亡失、又は物品毀損に対する賠償責任の規定を整備したことであります。いずれも公正な事務の執行と効率の確保を期するための措置であります。  以上が今回の地方自治法の一部改正案の大要でありますが、その他尚若干の改正をいたすことにしました。  即ちその一は、議会の運営に関連して申上げましたごとく、條例の制定に関する規定を整備し、その公布及び施行手続を明確にいたしたのであります。  その二は、国の出先機関の整理に伴い、都道府県においては従前の通商産業局出張所及び道路運送監理事務所の所掌事務を処理させるため、当分の間條例で知事直属の事務所を置くものとしたのであります。  以上今回の地方自治法の一部を改正する法律案の理由及びその内容の概略の説明をいたしましたが、何とぞ愼重御審議の上、速かに議決あらんことを切望いたす次第でございます。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 尚只今の総括の説明に附随しまして、もう少し細かく提案内容の説明を聞きます。

鈴木俊一総理府事務官(地方自治庁連絡行政部長)

○政府委員(鈴木俊一君) それでは地方自治法の一部を改正する法律案につきまして、大体條を逐いまして只今の提案理由の説明につきまして補足をしたいと思います。  第四條の改正でございますが、これは地方団体の事務所、県庁所在地、或いは市役所、町村役場の位置でありますが、これを変更することに関連をいたしまして従来相当各地で問題が起つておりまして、議員の一人の向背によつて位置が変るとかいうような重大な問題が決まるようなこともございまして、いま少し地方団体の全体の意思の現われるような形で場所の決定をした方がいいではないかというような考え方から、特に三分の二以上という多数によつてこれを決めるということにしたらどうであろうかというのが、第四條の改正であります。  それから第十六條の改正は、條例に関する事項でございまして、現在この條例の公布の手続等に関しましては、各府県で公安條例で定めておりますわけでございますが、條例の立法内容も非常に充実されて参りました関係もありまして公布の手続等を相当正確にいたしませんといろいろ問題が起つて来るわけであります。現に青森県等におきまして、條例の公布の関係につきまして、問題の起りましたような事件もございますので、明確に規定をいたすようにいたしたのであります。  その第一は、議会で條例に関する議決がありました場合には、その日から三日以内に地方団体の長に送付しなければならない。送付がありました場合には、地方団体の長といたしましては、違法な議決でありましたならば、これは再議に付するわけでありまするし、その他違法ではありませんけれども、公益上自分が不適当であると思う場合には、一般的拒否権を発動いたしまして再議に付するわけでありまするが、そういうような必要がないと認める場合におきましては、送付を受けましてから二十日以内に必ずこれを公布しなければいけないということにいたしたのであります。そうして公布後は原則として十日を経過いたしたら施行する。ただ島でありまするとか、そういうふうな交通不便な所におきましては、この原則に対する例外を條例で認めることになると思うのであります。  それから尚その外に、條例の公布に際しては必ず知事或いは市町村長が署名をする。又は施行期日につきまして島その他につきましての特例を設ける。公布後二十日というふうにするとかというようなことをやはり條例の公布に関する基本の條例の中に、これを定めて置かなければいけないということを規定をしたのであります。  以上が條例に関してでありますが、條例以外の規則、或いは選挙委員会、教育委員会、公安委員会等の定めまする各種の規則につきましても、この原則を準用するということにいたしておるのであります。  七十四條の二、七十四條の三、七十四條の四、この三ケ條は、條例の制定改廃に関する直接請求に関する規定の改正であります。現在は署名の証明審査、或いは署名についての異議のある場合の措置というようなことにつきまして殆んど規定がございませんし、又署名の不当な濫用等の抑制の道も全然ないわけでありますが、それをこの三ケ條に亘つて規定をいたしたのであります。  その第一の七十四條の二の点は、先ずこの條例の制定改廃の手続の第一の手段といたしましては、そういうことを希望いたします者が、制定請求の代表者証明書というものを選挙委員会に申出て交付を受けなければならんわけであります。その証明書の交付を受けましてから初めて署名の実際の活動に入るわけでありますが、署名を今度は集めまして、それが法定数に大体達するというふうな見当が付きましたならば、それを今度は選挙管理委員会に提出をするわけであります。ここの七十四條の二は、そういうふうにして提出をいたしましてからのことを書いてあります。先ず署名を集めましたならば、制定請求の代表者が市町村の委員会に署名簿を提出して、正当な選挙人であるということの証明を求めるわけであります。その証明を求められましたならば、市町村の委員会は、二十日以内にこれを審査して署名の効力を決定しなければならない。そうして証明が終了したしましたならば、それが果して正確であるかどうかということを期するために、関係人の縱覽に供するわけであります。それは署名が終了した日から七日間であります。  それから尚縱覽期間内に署名について異議がありました場合には、異議の申立を認めております。そうしてその申立がありましたならば、十四日以内にこれを決定する。そうして決定の結果に基きまして修正を要するものは修正をするし、その他の措置をとるわけであります。そうして証明の結果、修正をいたしましたもの、或いは全然異議の申立がなかつた場合には、当初の決定通りのものを代表者に返して行くわけであります。そうしまして、大体署名に対する証明の手続を終るわけでありますが、若しも異議の申立てをいたしまして、委員会が決定をいたしましたその決定に不服がある者がありました場合には、これはやはり最後まで救済の道を認めておるのであります。これは二つ方法がございまして、一つは都道府県の條例に関する署名の場合、この場合には都道府県の委員会に訴願する。市町村の條例の場合には、決定に不服がありますれば、直ちに地方裁判所に行くわけであります。地方裁判所から、高等裁判所を拔いて最高裁判所に行く。都道府県の方は都道府県の訴願委員会の裁決がありまして、その裁決に不服があります場合には、今度は高等裁判所に参りまして、それから最高裁判所に行くということに相成るのであります。尚この署名に関する争訟を早く終らせるために、訴願の裁決期間を二十日以内ということに法定をいたしております。訴訟の判決の期間もこれは百日以内にこれをするというように努めなければならないというふうにして、速かに署名についての争いが解決をするようにいたしておるのであります。  七十四條の三の方は、署名の提出がありました場合に、その効力を決定する基準を書いております。法令の定める成規の手続によらない署名、何人であるかを確認し難い署名は無効とする。この二つはいずれも形式的に審査できるわけであります。ところが詐僞又は強迫に基く署名につきましては、これを審査をいたしまして、実質的に詐僞又は強迫の事実があるという場合にはこれを無効とするのであります。この点が従来の選挙委員会の審査と違いまして、実質的な審査権をこれに認めることにいたして、署名の適正を期することにいたしたのであります。尚そういう審査のために必要があります場合には、関係人の出頭証言を審査委員会に求めることができるようにいたしております。尚この出頭証言を求めました場合に、故なく出頭しないという場合には、丁度議会に出頭証言を求めました証人が故なく出頭しない場合と同じような措置を講ずることにいたしまして、その関係の條文を準用いたしておるのであります。  それから第七十四條の四は、署名の濫用に対する予防の措置でございまして、予防、是正の措置でございます。その第一は署名権者又は署名運動者に対しまして、暴行若しくは威力を加え又はこれを拐引したというようなこと、或いは交通若しくは集会の便を妨げ、又は演説を妨害しその他僞計等不正の方法を以て署名の自由を妨害した者が第一、それから署名権者等に関係のあります社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水その他特殊関係を利用しまして威逼した者、これは四年以下の懲役若しくは七万五千円以下の罰金に処することにいたしております。これは丁度衆議院議員選挙法の選挙の自由妨害と同じような程度の処罰をすることにいたしておるのであります。  それからその次は署名の僞造或いは増減をいたしました者、或いは署名簿その他の関係書類を抑留、毀壞、奪取した者、こういうようなものにつきましても、丁度衆議院議員選挙法の増減でありますとか、或いは関係書類の抑留、毀壞、奪取と同じ程度の罰則を科することにいたしておるのであります。  それから第三に政令で定めまする成規の請求書、署名簿或いは請求代行者の委任状を附してないとか、要するに政令で定めました重要な手続違反の署名をいたしております者に対しては、そういうような署名を求めた者に対しましては、一万円以下の罰金に処することになつておるのであります。これを要するに七十四條の四は大体衆議院議員選挙法の罰則の中で署名の自由並びに秩序を維持するために必要と思われます重要な事項だけを持つて参りましてこれを規定することにいたしたのであります。  それから七十五條は事務監査の直接請求に関する規定でございますが、この中で現在地方団体の長に対する機関委任の事務についてのみ直接請求ができるようになつておりますが、この幅を拡げまして、その後の各種の独立執行機関であります選挙委員会でありますとか公安委員会、教育委員会等に対しましても、その所管の事務に対して監査請求ができるというふうにいたしたのであります。  七十五條の第三項はその監査の結果を又そういうそれぞれ独立の執行機関に対しても報告をするということにいたしておるのであります。  尚七十五條の第五項は只今條例の制定、改廃に関する直接請求について申上げました署名の新らしい規定を、やはり監査請求の署名につきましてもそのまま準用するというだけの規定であります。  七十六條は議会の解散の請求に関する規定でありますが、この場合の署名に関しましても、條例の制定、改廃に関する署名の七十四條の二以下の規定を準用することにいたしております。  七十七條は議会解散の投票の結果が判明したときには、それぞれ関係機関に選挙管理委員会が報告、通信をすることになつておりますが、投票の結果が判決等によりまして確定をしたときもこれを報告をして貰うように規定いたしたのであります。  第七十八條は議会の解散の時期を規定した規定でございますが、現行法は前條の公表の日において解散する、公表の時期と申しますのは、投票の結果が判明したときでもございまして、その結果を公表した日でありますが、この改正案におきましては、すべて行政行為は行政庁の適法な、適法と申しますか、有権的な措置がございました場合には、それによつて直ちに効力を生ずる。若しもその措置が違法であるという場合は、訴訟によつてこれを争う。又その効力を生せしめることが不適当である場合には、仮処分の申請をいたしまして、そうして効力を停止する。こういう行政事件訴訟特例法の原則を用うることにいたしましたので、この点も、解散の投票の結果が判明をいたしましたならば、そのときにおいて解散をする。解散の投票において過半数の同意がありましたときは、そのときにおいて解散をするということにいたしまして、前條の公表の日においてというのを落したのであります。これは後の解職の規定に関しましても、同様なふうにいたしておりまして、それと調子を合せたのであります。  第八十條は議員の解職請求に関する規定でありますが、これに関しましても、その署名については、條例の場合の一般原則を準用することにいたしたのであります。  それから第八十一條でありますが、これは地方団体の長の解職請求の規定であります。これにつきましても同様に、條例に関する直接請求の署名の規定を準用することにいたしたのであります。  第八十二條は議員と長の解職の投票の結果が判明した場合において、関係機関に公告通知をするという規定でありますが、これは先程も議会解散の場合について申上げましたと同じように、投票の結果が、異議申立期間の終了とか、或いは訴願の期間の終了等によつて確定をいたしたときに、関係機関に報告通知をして貰いたいという趣旨の規定を加えたわけでございます。  それから第八十六條でありまするが、これは直接選挙によりません地方団体の重要な職におりまする者、即ち副知事、助役、出納長、收入役その他の特殊の委員の解職請求に関する規定でございます。これに関しましても、その署名を求めまする場合において、條例の直接請求に関する署名の原則を適用することにいたしております。  それから第八十七條でありまするが、これは今の直接選挙によりません市町村の主要公職にありまする者の解職は、機会において三分の二以上の議員が出席して、四分の三以上の者の同意によつて決するわけであります。その同意があつた場合は、その職を失うという規定でありますが、これに関しましても、非常にこれは重大な問題でございまするので、特に第百十八條第五項を準用いたしまして、不服がありまするならば、これを裁判所に出訴して、本人が争うことができるようにいたしたのであります。  それから第九十八條は議会が事務の管理執行の状態を検査をし、或いは検閲をする規定でございますが、この対象としては、従来長だけが対象になつておりましたが、この点を選挙委員会、監査委員、公安委員会等の各種の執行機関にも及ぼすようにいたしたのであります。  それから第九十八條の改正でございますが、これは機関委員の事務につきまして、機会が説明を求め、意見を述べることに関する規定でありますが、従来は長に対してのみその権限を認めておりましたのを、一般の委員会、その他の執行機関にもこれを認めることにいたそうというのであります。  それから第百二條の改正でありますが、これは機会の開催度数、殊に、定例議会の開催度数を規定いたした規定であります。このうち只今政務次官の御説明のありましたように、都道府県は六回以上というのを、毎年四回以上というふうにいたしたのであります。それから都道府県は毎回の会合につきましても相当の経費を要しまするので、会期を短かくして頻繁にやりまするよりも、むしろ一回の会期を長くいたしまして、十分に執行機関側にも議案等の用意をさした上でやつた方が能率的でもあるし、経済的でもある。そういう考え方から特に都道府県の方は四回以上というふうにいたしたのであります。  それから第百十條の改正でございますが、これは現在特別委員会が議案等の審査をいたしまする場合に、公聽会を開くことができるという規定がございませんので、いろいろ疑義を生じております。そこで特別委員会におきましても、常任委員会と同様に公聽会が開けるということを明らかに規定をいたそうというのであります。  第百十八條でありますがこれは、この議会におきまして議長の選挙をする、副議長なり、或いは選挙管理委員等を選挙いたします場合の規定がここに書いてあるわけであります。若しその投票の効力に異議がありますときには、議会を被告として更に裁判所に訴えて争う道があるのでありますが、出訴期間が特に規定をいたしてありませんために、行政事件訴訟特例法の原則によりまして、処分のあつたことを知つた日から六ヶ月間は出訴できるということになります。若しも知つた日が、処分のあつた日からずつと遅くなりまするならば、処分のあつた日から一ヶ年内はとにかく出訴できる。こういうことになつておりまして、そうなりますと、議長の署名或いは選挙管理委員会の署名というものは非常に不安定になりますので、速かにこれを確定されたいという趣旨から、特に二十一日以内、決定のあつた日から二十一日以内に出訴するというふうに規定をいたしました。  それから第百二十一條は議会に出席を要求される者の範囲を規定いたしておりまするが、その中に更にこの各種の委員会の代表者、又は委員も議長から要求があれば出席をしなければならないというふうに規定をいたしたのであります。  第百二十五條は請願の規定であります。議会に対する請願がありました場合には、その採択しました請願を、それぞれ関係の機関に配付をいたしまして、その処理の結果の報告を求めるわけでありますが、ここに更に教育委員会とか、その他の法令に基く委員会又は委員を書き加えまして整備いたしました。  第百二十八條でありますが、これは地方議会の議員の資格決定の救済に関する規定がこの前の條文第百二十七條にあるのでありますが、この百二十七條によりまして、議会が資格審査をいたしまして、その決定に不服がありますというと裁判所に出訴するのであります。その出訴の結果、最後に最高裁判所まで争いまして最終決定に至らなかつた場合、議員はその職を失わないというのが現行法でありますが、これは先程も申上げましたように、行政事件訴訟特例法その他行政行為の原則から申しまして、凡そ有権的な措置がありましたならば、それによつて直ちに効力を生ずる、こういう原則を貫こうという考え方から議会で資格審査の決定がありますれば、それで直ちに出訴の効果を生ずる。若しもそれに不服がありますならば訴訟で争い、且つ訴訟の上が仮処分の申請をする。その決定によつて最終の決定まで服職する、こういうような手続をするような原則に一貫をいたしましたので、前條の規定によるという点を削除いたしたのであります。  それから第百四十四條は全く同様な趣旨を地方公共団体の長の資格審査について規定をいたしたのであります。つまり長の資格審査は選挙管理委員会がいたすのでありまするが、その決定がありましたならば、仮に違法でありましても直ちに効力を生ずるという趣旨から、この前條第二項の規定によるという点だけを削除したわけであります。  それから第百五十五條の改正でありまするが、これは市町村におきまして出張出を設けることができる、又は区の事務所、区役所の出張所を置くことができるということの規定であります。これは政令第十五号等の関係がございまして、明確でございませんので、市町村の事務処理のために必要がありまするときには出張所を置くことができるという趣旨の規定をここに書き加えまして、市町村行政の円滑を期することといたしたのであります。  それから第百五十六條は第一項に「又は條例の定めるところにより」という点を加えたのでありまするが、これは現行法では法律の定めるところによつてのみ長がこの行政機関を置けるということになつておりまして、聊か狭くなります。そこで例えば今度のシヤウプ勧告によりまして、都道府県と市町村がそれぞれ別個の体系で徴税をするというようなことになることも予想せられるのでありますが、そうしますと郡部の地方では、地方事務所の税務課におきまして徴税をいたすことになるわけでありますが、大都市区域におきましては、都道府県が税金をとり、或いはその他の市の区域で税金をとるという場合、或いは場合によりますと條例で特に税務出張所のようなものを設けなければならないかもしれないのであります。そういうことも予想いたしまして條例でも出張所の機関が置けるということの趣旨にいたしたのであります。  第百五十八條でありまするが、これは都道府県の部局に関する規定でありまして、この点は先程の提案理由の御説明にも、こういうように行政的な事務の処理に関する局と部には、一切今度は変更は加えませんが、公共事業の処理に関しますいわゆる部局、即ち都の交通局、水道局、道府県の公共事業部、この三つはこの規定の中から外しまして、道都府県は公共事業の経営のためには、最も自主的に能力を発揮することができまするように、彈力性を持たせることにいたしまして、條例で必要な組織をどのように設けてもよいということにいたしたのであります。  第百七十六條の規定でございますが、これはいわゆる長の一般的拒否権の規定であります。この規定につきまして、従来議会側からの送付の規定等が明確でありませんのでいろいろ問題を起しましたので、明確に條例とか予算に関する議決がありましたときには、これは必ず三日以内に議会から議長から長の方に送付せられることになつております。これはこの改正條文の條例については十六條、予算につきましては二百三十八條に、議決がありましてから三日以内に送付するように規定してございますが、その送付を受けた日から十日以内に理由を示して再議に付さなければならないということにいたして、はつきりと期限の起算ができるようにいたしまして混乱を防ぐことにいたしたのであります。それから第二項は條例につきまして、條例が確定した場合の告示その他必要な措置を講じなければならないということを現行法には書いてありますが、この点は先程第十六條におきまして、條例等の告示の規定を詳しく書きましたのでこの点を削除いたしたのであります。  それから百七十八條でありますが、これはいわゆる長に対する不信任議決の規定であります。この点も現在の運用におきましては、不信任議決があつて、一体十日以内に議会を解散するということについて疑義が生じたので、明確に規定しようというわけであります。即ち議会において不信任議決がありましたならば直ちに議長から長の方に通知する。その通知がありましてから、十日以内に議会を解散しようとする場合に解散するということにいたしたのであります。若しも議会から正式な通知がありませんければ、その不信任議決は法律上の効果を発しない。従つて長の解散権も発しないとこういうことになるのであります。それからその二項は議会におきまして、不信任議決をいたしました場合において、今の通知がありましてから十日以内に解散をしないと、この場合は必ず議会の地位は安定をいたしますから、長の方は辞めなければならない。それから解散後の新らしい議会におきまして、更に二度目の不信任議決がありました場合には、やはりその通知を三日以内にいたさなければならない、いや直ちにいたさなければならないのでありますが、その通知がありましたときには、失職するというふうにはつきりとその失職の時期を規定したのであります。  第八八十三條は選挙管理委員及び補充員の選挙に関する規定でありまして、これは先程議会の議員とか或いは長につきまして申上げましたように、凡そ選挙管理委員及び補充員の選挙が議会で行われましたならば、仮にその選挙が違法でありましても、その選挙の結果が定まりましたときに、当然に選挙管理委員或いは補充員というものは選挙をせられたことになるわけでありまして、若しもその選挙につきまして、異議がありまして、議会で投票の効力に関して異議があつた、そしてその結果選挙管理委員の選挙或いは補充員の選挙が無効であつたというふうに議会で決定をいたしました場合には、その決定によつて又直ちに失職するということになるわけであります。それに不服があるならば訴訟で別個に争うということにいたしましたので、百七十六條の第二項でありますが、第二項の規定を百十八條第五項というふうに変えたのであります。この点は尚詳しく申上げますと、現行法の百七十六條の規定を準用いたしております点がどうも正確でありませんので、委員及び補充員の選挙に関しまする争訟は、やはり議会の選挙に関する争いでありますから、百八十三條を持つて来た方が正確でありますので、そういうように修正しようという点も合せてしたのであります。  第百九十九條の改正でございますが、これは現在地方団体から補助金その他の財政的援助を與えております団体等に対しましての監査委員の監査権というものは法律上にはつきりいたしておりませんが、結局補助の條件として監査委員の監査することあるべし、こういう規定があります場合に、初めて監査委員が監査できる、こういうような状態になつておるわけでありますが、この点を法律上当然に財政的援助を與えている団体等に対しましては監査権があるというふうにいたそうというのであります。それから尚その結果につきましては、それぞれ單に議会とか長だけでなく、すべての委員会その他の執行機関に対しても報告しなければならないというふうにいたしたのであります。  第二百七條でありますが、これはいわゆる実費弁償に関する規定でありまして、今度新たに選挙委員会で署名の効力の決定をいたします場合に関係人の出頭を求めます。又特別委員会でも新らしく公聽会を開くようになります。これに出頭する者があるわけでありますが、そういうように者に対しての実費弁償の規定を整備したわけであります。  第二百十七條は現在分担金を徴收する條例は必ず公聽会を開いてやらなければならないということを規定いたしております。その公聽会は議会又は常任委員会で開くと書いてございますが、議会が公聽会を直接開くということは、どうも本会議の性格、議会運営の本質から申しまして適当でございません。やはり公聽会は常任委員会又は特別委員会というような議案審査の段階において必要に応じてこれを開くべきで、議会は直接には自己の意思をそういう公聽会を開いて決定する機関でないという考え方から、議会が公聽会を開くという点を削除したのであります、従つて町村等で委員会、常任委員会を設けておりません議会におきましては、全員の特別委員会という形において公聽会を開く、こういうような考え方にいたしておるのでございます。  それから第二百二十五條でございますが、これは違約金とか、或いは分担金、使用料金とかいうようなものにつきまして、一定の定められた期限内にこれを納めなかつた場合におきまして、督促手数料を徴る外、更に延滯金を徴收することができるというふうに規定いたしたのでございます。  第二百三十八條は予算に関しまして議会の議決がありました場合には、丁度條例について議決がありました場合と同じように、その日から三日以内に長にこれを送付しなければならないというようにいたしまして、議会と長との責任の分野を明確に規定をいたしたのであります。長が議会から予算の送付を受けました場合におきましては、それが例えば事務費を削除減額したような場合においてはこれは再議することになりましようし、或いは緊急な経費を削除減額したというような場合におきましても再議することになりましよう。又違法な議決をしたならば再議に付すると思います。又再議しても仕様がないという場合には、これこれとそれぞれの規定に従つて必要な措置を講じなければならないわけであります。が、又一般的に拒否する必要がある場合には、これ又そういう拒否権を発動するわけでありますが、そういうような特別の再議その他の措置を講ずる必要のないという場合には、予算の送付を受けました場合ならば直ちにこれを公告をし、告示をするというふうに規定をいたしたのであります。  それから二百四十四條の二の方は出納長と收入役の賠償責任に関する規定であります。現在この賠償責任は自治法上規定がありませんので、民法の一般原則によつておりまするが、国の出納管理につきましては会計法、今計検査院法にそれぞれ規定がございまして、これらにやはり相応いたしまして、地方の出納長、收入役につきましても、善良な管理者の注意を怠つた場合においては、監査委員の監査の結果に基いて賠償をさせるということにいたしたのであります。但し避けることのできない事故即ち不可抗力に基く事故によつて損害を地方団体に與えたという場合、或いは出納長又は收入役が直接自己が使用しておらないで、他の職員に使用せしめておるという場合におきまして、合規の監督を怠らなかつたということを証明した場合におきましては、その賠償責任を特に監査委員の審査に付して、更に議会の同意を得まして免除できる、こういうふうにいたしたのであります。それから尚この点は従来古い地方制度には同様趣旨の規定があつたわけでありまするが、その際は善良な管理者の注意という点につきましての規定がございませんために、避けることのできない事故のある場合以外は、もうすべてこれを賠償と認めることになつておつたわけでありますが、その点は一般の民法上の過失の観念と同様な原則に立つことになつておりまして、丁度会計法と同じような考え方にいたしておるのであります。  それから第二百五十五條の二でありますが、これは争訟に関する事項としてこれは相当重重な事項を規定いたそうというのであります。即ち地方自治法の中にあります選挙に関する争訟、或いは投票に関する争訟、或いは議員等の資格の審査に関する争訟、こういうようなものはいずれもそれぞれの公職にあります者の地位に直接影響いたしますものでありまして、それだけに速かにその結果を確定する必要があるのであります。そこでこういうようなものはすべてこの地方自治法に定める争訟の提起期間及び管轄裁判所に関する規定によることによつてのみこれを争うことができる。こういたしたのであります。若しもこの規定がございませんというと、行政事件訴訟特例法の一般原則が働いて参りまして、この争訟の提起期間ということになりますと、結局処分があつたことを知つた日から六ヶ月間は提起できる、又処分のあつた日の最終から一ヶ年間は、その知つた日が如何に遅くても一ヶ年間は争訟ができる。こういうようなことになつておりまして、非常に争いを提起する時期が恵一遅れて来る。そこで結果の発表がいよいよ遅れて来るということになるわけであります。又この管轄裁判所につきましても、一般の行政事件になりますというと、これは地方裁判所から高等裁判所、最高裁判所とこの三段階を経て行かなければならないことになるのであります。その結果といたしましては、非常にこれらの公職にある者の地位の確定が遅れることになりまするので、地方自治法の改正案では議会の議員の資格審査、或いは長の資格審査その他につきましても、すべて出訴期間その他の期日期間を明確に規定をいたしまして速かにこの結果が確定することにいたしましたので、その期間の方法によらなければ争えない。又管轄裁判所も署名などは、市町村の選挙委員会から請求の場合には、いきなり地方裁判所に、それから最高裁判所に、高等裁判所を飛ばして行く。  又都道府県の直接請求の場合には、これは都道府県の委員会の裁決を経ましたならば、これは直接高等裁判所に行き、最高裁判所に行くと、こういうような結果にいたしておりまして、非常に速かに結果を確定するようにいたしてあります。そういう方法によらなければ、ここに書いてある事項の争訟はできないと、こういうことにいたしたのであります。  それから二百五十七條の訴願の裁決期間でありますが、これも選挙については六十日、署名については二十日というふうに現在規定してありまして、一般の訴願につきましては、訴願法の例によつておるわけでありまするが、これは特に九十日以内に訴願というものはやらなければならんということにして、早く確定するようにしました。又訴願を議決すべき期間に裁決しなければ、当然に棄却する趣旨の——それを退ける趣旨の裁決があつたものと見て、次の段階の争訟に入ることができるようにいたしたのであります。  附則の第二項は、都道府県の局部でこの改正法律が若しも施行しました場合に存置することができなくなりまするもの、例えば東京都の水道局、交通局、或いは府県の公共事業部といつたようなものは、尚この法律施行後九十日間はそのまま置いてもよいという趣旨の規定であります。  それから第三項は、通産省の出張所と運輸省の道路運送監理事務所、この二つが本年の五月三十一日現在で廃止されておるわけでございまするが、これをそのまま政府としては都道府県に委讓したいという考え方から、この両事務所を移管いたしたのであります。この根拠法をこの第三項において書きまして、特に地方自治法百五十八條の局部に関する規定に拘わらず、都の直属の事務所として、條例でそういう事務所を置くということにいたしまして、移管に伴う困難をできるだけ避けようということにいたしたのであります。それから附則の五項と六項でありまするが、これはいわゆる戰時中に合併をせられました市町村或いは編入されました市長村の分離の問題であります。この分離の問題につきましては、いろいろ御議論がございますが、政府といたしましては、それについては特に今回は改正をいたす案を用意いたしておりませんが、ここではただその分離をいたします場合の請求の際に、署名をやはりとらなければなりません。その署名が有権者数の三分の一なければならんわけでありまするが、この署名の蒐集の手続としては、先程来申上げました一般の直接請求の原則をそのまま準用するということにいたしてあります。又この署名に関しましていろいろ争が起つて、異議申立、訴願或いは訴訟が起るわけであります。その場合は只今説明をいたしました二百五十五條の二の原則に従いまして、この法律によらなければ争えない、短かい期間で、特別な管轄裁判所で処理するようにして、早く事を決めようというふうにしておるのが地方自治法の一部改正法律案の提案理由でございます。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 以上の提案理由の説明と、並びに各條の総括的の説明でございますが、それに対して総括的の御質問があればお願いいたします。尚各條の審議は次回から願いたいと思つております。尚申上げて置きますが、過般衆議院の方の地方行政委員長から非公式の連絡がございまして、この地方自治法の一部改正法律案について、衆議院の地方行政委員長の方では、次のような修正を考えておる、その一つは、議会の事務局の設置のできることの根拠法を置きたいと、それから第二は、ここにも今説明にもございましたが、地方公共団体の長の不信任決議が議会にありまして、そのときは三分の二の多数で議決をしなければなりませんが、解散された後選挙をやりまして、今度新たな議会ができ上つたそのときの再び長に対する不信任決議は、三分の二は必要なかろう、二分の一の多数でよくはないかということを考えている。第三は、只今最後に説明のありました昭和二十三年法律第百七十九号の附則第二條につきまして、その境界変更について都道府県の議会の議決を経なければならないことになつているのです。これを削除することが適当だと思うから、その削除の修正を考えて呉れ、こういうことの連絡がございました。そういう点について尚各委員におきまして御研究を願いたいと思います。  尚この地方自治法の改正につきまして、沢山の請願、陳情が正式に出ており、又この委員会宛に従来沢山出ております。その中で今度の政府の改正案によりまして取入れられているものも大分ありますし、又取入れられてないものもございます。その事項は專門員の方で整理して貰いまして、今度取入れてあるもの、取入れてないもの、それを皆さんにお廻しいたしたいと、こう考えております。御質問をお願いいたします。

鈴木直人緑風会

○鈴木直人君 ちよつと速記を止めてお尋ねしたいのですが……。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 速記を止めて。    〔速記中止〕

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて。他に質問もなければ、本日はこれにて散会いたします。    午後三時七分散会  出席者は左の通り。    委員長     岡本 愛祐君    理事            吉川末次郎君            岡田喜久治君    委員            三木 治朗君            西郷吉之助君            島村 軍次君            鈴木 直人君            太田 敏兄君            小川 久義君   政府委員    地方自治政務次    官       小野  哲君    総理府事務官    (地方自治庁連    絡行政部長)  鈴木 俊一君   事務局側    常任委員会專門    員       上原 六郎君

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