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6回国会参議院1949/10/31

地方行政委員会 第2号

発言数
19
登壇者
6
会派数
1
開催日
1949/10/31

会議録

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。  今日は東京都の特別区の問題につきまして、特別区の区長会幹事長さんが見えまして、この委員会に陳情をいたしたいということでございますから発言を許したいと思います。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) それでは御説明をお願いします。

廣瀬俊吉東京都目黒区長

○説明員(廣瀬俊吉君) 私は二十三特別区区長会の幹事長の廣瀬でございます。本日は本地方行政委員会に私達の申入れの発言の機会を得ましたことは、誠に私達の光栄と存ずる次第であります。  二十三区特別区の自主的財政確立につきまして、かねて我々二十三の区長会並びに議長会、財政委員長会、自治庁権拡充連合委員会は一体となりまして、今日まで参つたのでございます。御承知の通り二十二年の五月に地方自治体が改正をされまして、爾来東京都の区は二十三区の特別区として発足して参つたのでございます。二十三区の特別区は、地方自治法におきましては、市と同様の権限を附與されているのでございます。併しながら地方税法におきましてはその財源の裏付がないのでございます。たまたま今回シヤウプ博士の勧告によりまして、中央より地方に財源を委讓し、このためには市町村の境界を変更してでも、この地方自治については盡さなければいけないというような勧告を見まして、この機会に二十三区特別区は市と同様の課税権を附與して頂きたいというのが、我我二十三区長会その他の会を一体としたところの狙いでございます。特別区の相互間におけるところの財政の調整につきましては、特別区の同意を得て、東京都條例を以て、政府の一般平衡交付金に準ずる制度を設けまして、特別区税の一部を東京都に賦課徴收し得ることというこの條項を以ちまして、東京都とそれから区との財政の調整を図つて行きたいと考えております。尚警察、消防署のごとく特別区が連合して任ずべき経費は、東京都は第二項と同様に、やはり特別区税の一部として東京都税を徴收することができるということでございます。尚この東京都と区の間には、地方財政委員会に準ずる都と一体の委員会を設けまして、そうしてこの財政の調整をするということが、私達の要請の主張でございます。  東京都は御承知の通り、明治十一年に東京市として発足をして参りまして、明治の十二年に区会なるものを設けまして、幾多の変遷をして参つたのでございます。現在二十三区の特別区として今日発足をして参つているのでございますが、この二十三区は他の都市における性格とは趣を異にいたします。大阪市或いは京都市とかいうような市は單なる行政区でございますが、我々の二十三区は市制と同様な地方自治形体の権限を附與されて今日に至つたのでございます。併しながらその財源は地方税において制約をされ、又東京都條例において制約をされて、特別区における税というものは至つて小さい雑種の税というような程度でございまして、独立税といたしましては特別区民税、船の税金、或いは自転車の税金、荷車の税金、金庫税、使用人税、或いは犬の税金、地租附加税、家屋の附加税というような、又不動産取得の附加税であるとか、至つて小さいところの税金で賄いを続けて参つているのであります。従いまして、都の財政との比較を見まするというと、二十三区の財源は平均をいたしまして四五%の程度でございます。自己財源は、区の税金は都税において五五という巨額な負担を持つている。これは都税を非常に都の方に徴收して、自分の方ですべての事業を統合してやつておるというような関係から、かような財源の処置に相成つておる。今日我々の要望するのは市なみに課税を與えられて、そうして特別区本来の機能を発揮いたしたい、かように考えております。御来知の通り、東京都は戰時下において東京都なるものを形成をいたしまして、そうして戰争の目的にために統合いたしまして、これが発足をしたのでございます。敗戰後今日都税の財源等は必死に迫られておるような状態で、今日東京都を民主化し、そうして我々区に大巾な税の委讓を與えて、我我区の性格をここに一新をしなければならないと、かように考えておる次第であります。  詳細は要請書といたしまして、参議院の議長さんその他の方々にお配りをしてあるような次第でございます。どうかこの要請によりまして御検討を願いまして、我々二十三区特別区が本来の使命を果す上にどうぞ御協力と御支援を賜わりまして、地方自治の法律に、地方の税法に、地方自治法に、これらの点をどうぞ勘案をされまして、法文の改正に御努力を賜わらんことをお願い申上げる次第であります。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 要請書は只今お手許に配つてございますから御覧をお願いいたします。外に御発言の希望の方はありませんか。御質問ございましたらどうぞお願いいたします。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 自治庁の方の御見解を聽かして貰えれば非常に都合がいいのですか……。

小野哲緑風会地方自治政務次官

○政府委員(小野哲君) 只今東京都における特別区の問題について種々御陳情があり、私も陪聽いたしたのでありますが、只今政府の見解はどうか、こういう御質問がございましたので、委員の御質問に対して御答弁を申上げたいと思います。東京都の特別区は御承知のごとく、特別地方公共団体の中に入つておりまするし、地方自治法の規定によりまして第二編の市に関する規定が適用されるということは明らかになつております。今般シヤウプ使節団の勧告に基きまして、地方税制全般に亘り改正をいたさなければならないことに相成つておりまして、目下これに関する諸般の準備を進めておるのであります。それと同時にシヤウプ使節団の勧告によりますれば、市町村、都道府県及び国相互間における事務の合理的なる配分をすべきである。そのために必要なる委員会を設置してここで検討を加え、必要に応じて勧告をなし得るような権限を與えるべきであるという勧告が出ておることは、これ亦御承知の通りであります。即ち特別区の問題は、一面地方税制の問題でありますと同時に、一面事務の配分の合理化とも関連を持つておるのであります。従いまして私の考えといたしましては、この国会に地方行政調査委員会議設置法案を政府が提案いたしまして、近く御審議を願うことに相成ろうかと存じまするが、幸いにして御可決を願いまして、この委員会議が設置されました曉におきましては、速かに所要の目的を達成いたしますための仕事をいたすことに相成つております。従つて特別区の問題も、一面地方税制の問題であるばかりでなく、同時に事務の配分の合理化とも至大な関係を持つておりますので、この委員会において十分なる検討をお願いをいたしたい、かような心組を持つておるような次第でございます。何分根本的な地方制度の改革が、行政、財政両方面に亘つて行われるような段階にございますので、地方自治庁といたしましては、この問題につきましても愼重な取扱いをいたして参りたい。かように考えておりますことを申上げて置きたいと存じます。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 外に御質問ございませんか。それではこの問題はこれで打切ります。   —————————————

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 尚今日の議題といたしまして、私鉄経営関係の固定資産税、附加価値税についての陳情でございますが、その前に運輸省の三木課長から運輸省の意見を聽くことにいたしたいと思います。

三木晴雄運輸事務官(鉄道監督局民営鉄道部財務課長)

○説明員(三木晴雄君) 今回の税制改正案によりまして、私鉄がどういう影響を受けるかということを私共は検討し続けて参つたわけでございますが、それによりますと、二十三年度の私鉄事業の税負担の状況を見てみますと、約三億円程度、営業の收入なり営業支出に対しまして約一・六%程度の税負担をいたして参つたわけでございます。ところが今回のシヤウプ改正案によりますと資産再評価の問題、地方税といたしまして固定資産税、附加価値税、この三つの大きな問題に当面するに至つたわけでございます。  先ず国税関係として見て参りますと、法人税に対する改正、これは超過利得の廃止でございますので、従来の経過から見ますと地方鉄道軌道に対しましては、殆んど影響はないと申上げていいような状態にございます。  ところが資産再評価によりまして相当大きな評価益税を納めねばならないというふうな状況にございます。と申しますのは地方鉄道軌道は御承知のように大部分の資産が固定財産として投下されているようなわけでございます。それが再評価されるということになりますと、厖大な再評価益が計上されるということになつて参るわけでございまして、それに対して約六%の課税をするということになりますと、到底負担に堪えかねるという状態にございます。  又地方税といたしまして固定資産税、これは一応時価ですべての償却の対象になる固定資産並びに土地に課税するということになつておるわけでございますが、これも再評価と同様、大きな固定資産であるため、税率は僅かに一・七五%といたしましても、極めて大きな税負担になるということが言えるのでございます。  又附加価値税につきましても、私鉄事業の営業收入から附加価値の税の対象として挙げられる部分は極めて大きい。要するに固定資産に対しまして人件費と利子を投じて事業をして経営しておるというような状態にございますので、従来の営業状態から見て参りますと、営業收入の約六〇%ぐらいが大体平均の附加価値税の対象になる金額でございます。従いましてそれに対して一般の事業と同じような附加価値税を課されるということになりますと、極めて大きな数字になつて参ります。従来の課税を先程約三億円というふうに申上げましたが、今回の税制改正に対するシヤウプ勧告をまともに私鉄事業に適用いたしました場合には約その十倍以上の金額になると思うのでございまして、到底運賃の引上げその他によりましてこれをカバーするということはむずかしいと思うのでございます。  従いまして私共としましては、再評価につきましても妥当な評価を考える、又評価益に対する課税に対しましても、これを極力引下げる、或いは三ケ年の分納の案を個人と同様な程度にまで年賦分納を延ばして頂くというふうなことを考えて目下検討中でございます。  固定資産税につきましても、地方鉄道軌道の公共性を考えまして、従来は地租が免租になつて来ておるのでございますが、でき得る限り地方鉄道の軌道設備その他を免税にして頂くというような考えで検討しておるわけでございますが、それがどうにもならんというふうな状態になるとすれば、従来の電柱税とか軌道税を以てこの固定資産税に替えて貰いたいというような考えで、運輸省としては関係機関と折衝中でございます。  附加価値税につきましては先程申上げましたように、極めて大きな数字になるというところから、鉄道事業といたしましてはその他の公益事業、例えば電気関係の事業と共にその公益性から考えまして、極力附加価値の税率を引下げて貰う、或いは免税として頂くというふうなことを考えておるのでございます。  要するに従来の税負担をいたすといたしましても、相当鉄道事業は経営難に陥つておるのでございますので、今回の税制改正によりましても従来の課税負担以上の課税にならんよう、特にその点を考えて関係方面と折衝中でございます。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 御質問お願いいたします。  あなたの方には行つていないかも知れませんが、私鉄経営者協会のこの表で、特に西部鉄道と言いますか、それが非常に大きな、改正によりますと税額が殖えるのはどういうわけですか。今まで地租家屋税が余りに安過ぎたということですか。

三木晴雄運輸事務官(鉄道監督局民営鉄道部財務課長)

○説明員(三木晴雄君) もう一度恐れ入りますが。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 西部鉄道の実績と改正とを比べますと三十億ぐらいになりますね。これはどういうわけですか。

三木晴雄運輸事務官(鉄道監督局民営鉄道部財務課長)

○説明員(三木晴雄君) これは従来の事業税は利益金に対しまして約一八%程度課税がかかつておつたわけでございますが、これが今度の改正案によりますと、附加価値税になりまして大体收入の六%に対しまして六%の課税になるということから、附加価値税が極めて大きな数字になつて来ております。それから地租家屋税でございますが、これは従来は地租、家屋税共に極めて低い率になつております。殊に地租につきましては地方鉄道は免税になつております。従いまして家屋税だけがかかつて来る。家屋税は大体現在の賃貸価格の百分の五百が標準になつておりますので、今度は單に家屋税だけではございませんで、地方鉄道軌道の軌道施設、車両、それから変電所その外一切の固定資産の償却の対象になります固定資産にすべて課税されるということになりますので、これ亦極めて大きな数字になる。尚電柱税、軌道税はこれは従来と大体変りないと考えて進んでおります。従いまして電柱と軌道は固定資産税の対象から除かれるということになりまして、大きくなつておりますのは、固定資産が時価に換算されまして、その時価に対して大きな率の課税があるということと、先程申上げましたように附加価値税という新税ができて参ります関係で、税額が極めて大きくなるわけでございます。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) いやそれは分つておりますがね。地租、家屋税の件で今までの税額というのが三十五万七千円でしよう。それから京成電車で見るとゼロになつておるですね、実績が……。これはどういうわけですか。

三木晴雄運輸事務官(鉄道監督局民営鉄道部財務課長)

○説明員(三木晴雄君) これは掛らんというわけじやありませんが、本来掛るべきものが二十三年度の実績で拂つてないためだろうと思います。と言いますのは翌年度に拂うという恰好になつたせいだろうと思います。会社の帳面で拾うたもののようでございますから、こういう不正確な数字が出ておるわけでございます。本来から言いますとゼロであるべき筈はないわけです。これは急いで協会として作りましたので、会社の決算帳簿から拾つたようでございます。

鈴木直人緑風会

○鈴木直人君 私今来たばかりで分りませんが、今岡本委員長のお話したように、この事業税とか電気ガス税ですね、それから地租家屋税ですね。これはもう実績と改正とは非常に対照的になつておるのですね。本当にこれは実績ということだからいけないので、実績ということじやなく、従来あればとの程度にあつたかという、課税された課税の実績でなくちやいかんので、これは恐らく納めた実績を言つておるから非常にこれはインチキがあると思う。こういう表を示されて、これだけ増税になるということを言つてもこれは信頼できないと思う。実際今申しましたように京成電車のごときはゼロになつておつて、そうしてそれに対して地租、家屋税が改正になつておるでしよう。それが合計になつて殆んど余り違つていない。相当違つておりますけれども、これはちよつとこういう書き方はどうですかな、及ぼす影響というものは……。ちよつと違うような気がいたしますね。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) これは鈴木委員の御発言になりましたような対照の方を直して出して頂きたいと思います。

三木晴雄運輸事務官(鉄道監督局民営鉄道部財務課長)

○説明員(三木晴雄君) これは各会社ごとに実は取つてあります。主な会社を拾つておるようでございますが、全体として会社別に見ますと、支拂実績によつて取つております関係で、妙な数字が出ておりますが、全体として御覽になつて頂けば、特に二十三年度におきまして本来二十三年度に負担すべきものを、それ以上に二十二年度のものも拂つておるとか、或いは二十三年度に拂うべきものを支拂わなかつたために落しておるとかいうのもございますので、会社ごとに見て頂きました場合には、今おつしやられましたように不確実な問題が多いと思うのでございます。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 外に御質疑ございませんか……。それでは今日はこれで散会いたします。    午後三時五十一分散会  出席者は左の通り。    委員長     岡本 愛祐君    理事            吉川末次郎君            岡田喜久治君            鈴木 順一君    委員            三木 治朗君            柏木 庫治君            西郷吉之助君            島村 軍次君            鈴木 直人君   政府委員    地方自治政務次    官       小野  哲君    地方自治庁次長 遠山信一郎君   説明員    運輸事務官    (鉄道監督局民    営鉄道部財務課    長)      三木 晴雄君    東京都目黒区長 廣瀬 俊吉君

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