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6回国会衆議院1949/11/29

文部委員会建設委員会連合審査会 第1号

発言数
37
登壇者
14
会派数
6
開催日
1949/11/29

会議録

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 ただいまより文部委員会と建設委員会との連合審査会を開きます。  この際お諮りいたします。連合審査会は懇談会にいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 御異議なしと認めます。それでは懇談会といたします。  速記をとめてください。     〔午後四時二十八分熟談会に入る〕 ―――――――――――――――――――――     〔午後四時四十三分懇談会を終る〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 懇談会を閉じまして、これより教育委員会法の一部を改正する法律案を議題とし、建設委員会の御質疑、御意見を承ることといたします。

村瀬宣親民主党(第九控室)

○村瀬委員 教育委員会法の一部を改正する法律案の現行法との対照を見ますると、第四十四條におきまして、「都道府県委員会の事務局には、教育委員会規則の定めるところにより、必要な部課(会計及び土木建築に関する部課を除く。)を置く。」となつておるのであります。今度これを改正して「必要な部課」の下の括弧の中をのけてしまおうというのであります。「会計及び土木建築」の中の「会計」は、われわれの関係のないところでありまするが、土木建築に関する部課を除いておつた括弧をのけたのでありますから、土木建築に関する部課も置いてよいという方向に、この改正案を持つて行こうとなさつておるのでありますが、大体国の建設行政を一元化しようというのは、これはほとんど大半の一致する希望であり、特に本多国務大臣等は、いつもこれを口にされておるところであります。そうしますると、地方の建設行政もまた、これをできるだけ簡素化いたし、一元化することは、これは一つの本筋でなければならないと思うのでありますが、ことさらにこの改正によつて、今までなかつた教育委員会の事務局に、この土木建築関係の部課を新たに置くということは、二途に細分する結果にもなるのでありまして、行政機構の簡素化、一元化の根本方針に反する行き方であると考えるのであります。これはいかなる理由といかなる必要があつて、かように改正をなさるのでありますか、お伺いいたします。

辻田力(調査普及局長)文部事務官

○辻田政府委員 教育委員会法が制定されまして教育委員会制度は、昨年の十一月一日から発足したのでありますが、この教育委員会制度は、教育の自主性、教育の民主化、教育の地方分権、これを目標としておる制度でございます。委員会法第四條におきまして、従来知事または公共団体に属しておりました教育に関する事務は、全部教育委員会に移すということになつておるのでございます。この趣旨を貫きますために――この場合におきまして教育と申しますのは、教育内容はもちろんでありますが、教育内容、教育の人事、教育設備の充実、あるいは教育施設の充実等全部を包含するのであります。この趣旨を一貫さすために、教育関係の設備の充実、建築等につきましても、教育委員会がこれを主管するということが当然となるのでございます。ただいま四十四條の問題について御質疑がございましたが、この四十四條は必要な部課を置くしというふうになつておりまして、たとえば土木建築に関する部課を置かなければならぬということにはなつていないのでございます。必要な部課であるかどうかということは、地方公共団体自体において、これを決定されることでありまして、この教育の地方分権化の線に沿つておる問題でございます。その取捨選択は地方にまかせるという趣旨でございます。

村瀬宣親民主党(第九控室)

○村瀬委員 地方分権からこういうことが出て来たというのでありますが、それはかなり解釈の仕方が飛躍し過ぎるのではないかと思うのでありまして、それだけの理由では、かように一元化の逆に行く方向をとる必要はないように思うのであります。すでに御承知と思うのでありますが、今中央におきまして、上下水道の管轄が、建設省と厚生省とになつておりまして、これは非常に地方の市町村で困つているのが実情でありまして本多国務大臣も、これは早く一緒にしなければならぬということをはつきり言つておる。ところが、これがどういう関係で出て来たかと申しますと、ちようどこれと同じなのであります。かつて内務省時代に、予算をとる関係上、衞生関係にちよつとつけた一、二字の字句が、厚生省となつてから、最初は技術関係を置かずに、技術の方は建設省に相談してやつておつたのが、その方がだんだん厖大になつて、技術関係も置くようになり、まつたく二途になつて、事務においても、費用においても困つておる実例が非常に多いのであります。今、置かねばならないとは書いてない、置くことができるだけだから、大して心配はないという御答弁でありましたけれども、これが二年か三年かの後には、置くようになつて来るのであります。そうして地方自治法には建築部その他が置かれておりまして、二途になつて来る。むだな設備、資材、技術者を二途に分割してしまうという結果になるのでありまして、ただいまの御答弁だけでは、とうていわれわれは承服しがたい点があるのであります。置かねはならぬと書いてないので、置かないかもしれぬのだ、ただとにかくこうやつておくのだという、非常に薄弱な御理由でありましたが、そういうものなら、むしろのけておいて、現行法通りでよいと思うのでありますが、その点いま少し詳しくお願いいたします。

辻田力(調査普及局長)文部事務官

○辻田政府委員 ただいま御説明申し上げましたように、こういうことにつきましては、地方の実情によりまして、地方自治体でこれを決すればよいという考えでございます。  なお、教育の自主性の確保の問題は、教育委員会制度のねらうところであることを先ほど申し上げましたが、その線から申しましても、教育については、特別の教育の観点から、かようなものを置くことは望ましいとは思いますが、これは法規において制約することは適当でないと考えまして、地方自治体の実情によつて、置けなければ置かないも置くことができれば置くというふうに地方の自主性を認めておるよ次第でございます。

村瀬宣親民主党(第九控室)

○村瀬委員 御答弁は、どうもはつきりした理由とはならないと思うのでありまするが、これはこのくらいにしておきまして、関連がありますから、次へ移ります。  そういたしますと、教育の自主性を確立するために、なるべく置いてもらいたいのであるが、なるべく地方にまかせよう、こういうふうな規定に改正するという御意見でありますが、四十、九條の第八号に至りますると「学校その他の教育機関の敷地の設定及び変更並びに校舎その他建物の営繕、保全の計画及びその事実施の指導に関すること。」というのが現行法でありますが、これを改正をして「実施の指導」を削つて「実施に関すること」というふうにかえようとなさつておる。今のところは、工事の実施そのものをやろうとするのではなくて、実施の指導をやろうとする。ところが今度は、指導ではまだ足りない、実施そのものをやろうとなさる。今の御答弁から言いますると、そうしないと教育の自主性が確立できぬような、あなたの音調であります。一体教育委員会法ができて一年になります。今まで指導でも、ある程度までできたのでありますが、いわゆる指導だけでは足りない、どうしても実施そのものを教育委員会がやらねばならぬというのは、指導たけやつておつたためにこういう不都合が起つた、ここにはこういう支障が起つた、教育の確立ができなかつたという実例等がありますならば、具体的にお示しが願いたいのであります。

平島良一民主自由党文部政務次官

○平島政府委員 それは、先ほど申し上げたように、前の四十四條を改正することになると、自然その箇所をそうしなければならないから、そうしただけであります。

村瀬宣親民主党(第九控室)

○村瀬委員 それはさつぱり御答弁の理由にもならぬのでありまして、われわれは四十四條が大体何の理由かわからない。そこをわからぬままに、次へ進んで、一体指導というのはどうするのか、そうすると、前の四十四條のためだと、こうおつしやるのでありますが、四十四條が得心が行つて次の四十九條へ質問がおちついたのではないのであります。四十四條はりくつに合わぬ、だから四十九條に理由があるのではないか。実施を指導するだけじやない、実施をするのだということから四十四條ができたのかと思つて、次に移つたのでありますが、その御答弁として四十四條のためだとおつしやつても、全然問題にならぬと思います。

辻田力(調査普及局長)文部事務官

○辻田政府委員 ただいま政務次官の御答弁につけ加えて私から御説明申し上げます。四十九條の八号によりまして「実施の指導」ということを削ることにいたしました理由でありますが、これは現在かような規定の仕方になつております関係上、責任の所在がはつきりいたさないのであります。教育委員会は指導だけをするのであろうか、また自主的に計画をやるのでありますから、計画に伴う実施についてもやるのじやないかというふうな見解を、持つておる県もありまするし、また指導と書いてあるから、單に指導だけするのだというふうな見解を持つておるところあるのでありますが、先ほど申しましたように、教育委員会制度の根本趣旨から考えまして、責任の所在は教育委員会にあるのであります。さような意味におきまして、この際その点を明瞭にいたし、責任を明らかにするということは、非常に必要でございますので、「指導の実施」というのを割りまして「実施に関すること」というふうにいたしたのであります。実際そういうことに困つたことがあるかどうか、実例をあげて説明せいというわけでございますが、これはたとえば、現在におきましては、教育委員会において建築等に関する予算を要求いたします場合におきまして、県の場合であれば、県会を通りまして、いよいよそれが実施される場合に、教育委員会で要求した予算を教育委員会に配当いたさずに、県知事のところで経費を使用するというようなかつこうになつておるようなところも相当あるのであります。かようなことは、趣旨を一貫さす意味から行きましても、適当でございません。それでこの第八号におきましては、その支柱の所在を明確ならしめるということが主体であります。  これが実施の場合の態樣でございますが、その場合におきまして、教育委員会に適当な部課を設け、適当なスタツフができますれば、そこ自身でやれるわけでありますが、過渡期においては、そういうこともできませんし、また県知事の側におきまして、相当のスタッフがあるというふうな場合には、教育委員会から知事の側の建設部局の方にこれを委託するというふうなことが予定されておるわけでございます。また一般の民間業者の方々にこれを請負つてもらうというふうなことも起り得るわけでございます。  結局この結論といたしましては、第八号は責任の所在を明確ならしめるという趣旨でございまして、その実施の態樣につきましては、県に委託する場合もありまするし、また民間の請負に頼むというふうなことも起るのでございます。

村瀬宣親民主党(第九控室)

○村瀬委員 教育委員会に行つた金を知事が使う、それと実施、指導とかいうことは、全然関係がないと思うのであります。私たちはむろん教育というものが日本の一番の根源であると考えておりますので、できる限り責任の所在も明らかになることを望みますし、また教育には何をおいても優先的に、地方も中央も一致してこれをやらなければならぬという気持は十分わかるの、であります。ただ、だからといつて、あまり理由もなく、実施の指導までにとどめないで、飛躍して実施もやろう――それはむろん県に行つて建築部、土木部の方へ頼むこともあろうし、民間へ依託することもあるとおつしやるのでありますが、セクショナリズムを離れて冷靜に考えてみますときに、県には土木部なり建設部があるのであります。この土木部、建築部の任務というものは、その一県の学校その他の建築を一番大事に思うのは当然なのであります。それにまかせておくと、どうも教育の自主性が貫徹できないとか、責任の所在か明らかにならないとかいうことは、日本人である限り、私はとうてい想像も及ばぬのである。しかもどこそこにはそういう事例があるということであり、それが運用ではなおらないことならば、法律をかえなければならぬでありましようが、そういう府県はおそらくないであろう。ほかの道や民間の家ばかりに努力し、建築部なり土木部なりが、学校の建築をおろそかにした、そういうことがあり得るとは考えられないのであります。それがために、ことさらに建築行政の一元化をはばむような、分立を来すような、こういう改正に対しては、今までの説明では全然了解ができないのでありまして、もう少し具体的な実例を出して御説明願いたいと思います。

辻田力(調査普及局長)文部事務官

○辻田政府委員 ただいま私から説明いたしましたが、不十分であつたかもしれませんが、責任の所在を明らかにいたしますことは、教育委員会が、学校の関係について全責任を持つておるものであることを、あくまでもはりきりいたさなければ、ならぬことは、申すまでもないことであります。その金の使い方等についても、教育委員会で要求したものを、教育委員会で使用できずに、知事の方で使うということは、事例として相当あるのであります。これはどの県ということは、この際申し上げない方がいいと思いますが、さようなことで、教育委員会と知事という関係が明瞭を欠く点が相当あるのであります。この際それを明瞭にするために、指導という字を削つたわけでありまして、この指導があるために明瞭を欠く、そこでこれを直したわけであります。

田中角榮民主自由党

○田中(角)委員 法律第百七十号、教育委員会法の一部を改正する案件中、ただいま村瀬委員の質問された第四十四條第一項並びに第四十九條のこの二字の改正に対して、意見を申し述べます。この問題について文部当局の意見を聞くことは、不見識もはなはだしいと思う。文部当局からは、どうせ文部当局者としての意見しか聞けないはずであります。こういう問題は、文部関係の教育委員会法改正の問題によつて起る問題ではなく、他にこういう問題がある。すなわち農林省で建設局を設けるということが、前の国会で踏みつぶしになつた事例があります。現在教育委員会法の一部を改正するということ、この法律が通つたならば、各省は全部このような法律を出して来ます。それでは官庁の複雑化をまつたく奨励する以外の何ものでもありません。わが党のいわゆる縦の行政組織、すなわち行政の單一化ということは、まさに逆行することであります。それはなぜかと申しますと、文部委員の諸君は、この法律を行うためには、いわゆる所要の部課が必要であるということは確かでおります。しかしこの陰に隱されておるものを考えなければなりません。これは先ほど政務次官が言われたように、四十四條に部課を置くことができるというところで、特に削除してあるものがあります。なぜこれが削除されておるかということについて思いをいたさなければなりません。なぜこの指導というものが実施という面から置かれておつたかを考えなければなりません。当時わが党の最も大きな政策としては、いわゆる建設行政の一元化、これを行政整理の第一段階として、日本の行政組織の再編成を叫んでおつたわけであります。その意味で、この教育委員会法がつくられるときに、四十條の中に、いわゆる建設行政の一元化をはかりつつある過程にあつて、なおこれが施行に対しては、相当必要度を認めるとしても、これが建設行政の一元化、すなわち行政組織の簡素化ということに逆行するがために、この條項が削除されておつたわけであります。これを部課があつてもいいのだというがごときことで、このようなことをやつたならば、農林省で開拓局などを全部ひつくるめて建設庁をつくろう、建設省ではなく農林省の外局に建設庁をつくろうというがごときは、日本に建設庁を三つも四つもつくることである。さなきだにわが国の治山治水、災害に対する予防対策の欠陷は、建設行政の複雑にあることは、何人もいなめない事実であります。そういう陰に隠されている官庁のセクショナリズムがある。これはあると断定せざるを得ないのです。これを提案された文部当局者に、これが必要であるかないかと言えば、必要であると言うことは、間違いない。文部省の部局がふえるのだから、これは必要であるという答弁以外に、聞くことはできないのです。だからこの答弁は当然総理大臣に求めなければならない。私はその意味において、官庁営繕の統一ということだけを申すのではありません。今まで官庁営繕というものが、どういう形態にあつたかというと、現在総合建設省、公共事業省をつくらなければならないということの第一段階として、わが党は前国会において、建設省設置法案を通したではありませんか。しかも建設省設置法案を通すときには、農林省の開拓局、運輸省の港湾局、電力局その他を全部入れて、すなわち今の文部省にあるところの教育施設局も併合するというのが案だつたのであります。しかしこれは非常に技術的、時間的にむずかしいから、次期国会には総合建設省設置法案を提案するという約束のもとに、運輸省の建設本部のみを統合して現在の建設省かつくられたことをお忘れになつておる議員はないと思うのであります。しかるに教育施設局を残しておかれて、そのほかになお教育百委員会法の一部改正という法律をもつて、このものを一切この中でやることは、建設行政をますます複雑化することであります。しかも現在政府が考えておるような焦点は、結局昔の官庁営繕の統一をもつて、大蔵省の営繕管財局程度のものに大体考えておるのではありませんか。しかも営繕管財局で統一したときには、現在の官庁のようなふしだらではありません。現在特別調達庁の事務所は、一体どこにあるか、諸君は御存じですか。行政が一元化しておらないために、日本でつくるものは、資材がないとは言いながら、官庁営繕として、同じ国費の支弁に基いてつくられる建物がまつたく多種多様である。建築物の博覧会をやつているような状態ではありませんか。のみならず一つの官庁でも、あらゆるところに分属して、大衆の利便を害することは、いまさら私が申し上げるまでもない実情であります。特に皆さんが審議をしたところの、公共事業省を設置する前提につくられた建設省の設置法案は、どういうことを規定しておりますか。官庁営繕の中で各省にまたがるものは、特例をもつて規定しているではありませんか。特に技術的に建設大臣がこれを指揮管理することが不適当と認めるもの、困難なるものというようなものは、各省大臣が建設大臣と合議の上これを行うことができる。しかも各省間において、各省の所管事項に対する建設部門は、一体どこでおやりになつておつたと思いますか。戰争に負けない前の日本の、かつての厖大なる行政官庁の中でも、建設部門は大蔵大臣官房の営繕係において行つておつたではありませんか。それが現在建設省をつくりながら、各省は建設に関する全部の部面を持つております。そして乏しき資材を奪い合い、乏しい金を奪い合う、そこに日本の建設行政一に対する一大欠陷があるのであります。私がこれほど申し上げるのは、ただに建設委員会の所管事項が減るからというがごとき、小さな観点に立つて申し上げておるのではありません。今この法案が通つたならば、必ず農林省では建設庁を持つて来る。のみならず、運輸省は必ず運輸建設本部の復活改正案を出して来ることは当然であります。しかも縦の行政ということが非常に便宜であることは、先ほどの御答弁の通り、これは社長からさあつと下、まで一挙に命令が行けばいいのです。ところがこれは資材も資金も潤沢の場合であります。現在のような統制下の場合、官庁の行政組織は、遺憾ながらわが党の政策には多少逆行しても、横の組織であらねばならないのです。その意味で、われわれの行政組織の中で経済安定本部はなぜつくられたか、特別調達庁はなぜつくられたかということを考えれば、まさに論議の余地はありません。すなわちあの厖大なる進駐軍の設営工事を完全に行うためには、建設省だけではできない、必省に全部分属しておつたために、戰災復興院をつくれとか、それでもなおだめだから、特定な目的を持つたところの特別調達庁法を通し、なお足らずして特別調達院法を通そうとしたではありませんか。各省でもつてみな計画をし、立案をし、実施をするというのであつたならば、経済安定本部はやめてしまうべきである。経済安定本部の、すなわち総合調整庁としての、総合企画庁としての必要を、いまなお認めておる現在において同じ内閣でかかる法案を通すということは、これはまつたく考えざるを得ないのであります。ここまで申し上げればわかるのでありますが、この問題は小さな問題ではありません。文部委員の諸君も、文部委員会の所管だからというよりは、これは非常に大きな問題です。その意味において建設委員会は自分の所管事項だからとか、建設省に頼まれたからとか、建設問題が減るからとかいうことで、われわれが大声をあげて言うのではありません。これこそわが党の政策から言つても、国が立ち上るところの行政組織の再編成と簡素化という面から言つても必要である。かかる條項を、前においてさえもこれを制除して赤線を引いておるものを、とにかく自然に消してしまうというがごときことは、まさにみずからどろをかぶることを承知でやらなければなりません。私はその意味においては、この問題はいろいろな経路をたどられ、折衝をされたということはわかるのでありますが、私が申し上げるまでもなく、建設行政の一元化に逆行するというだけではなく、行政組織の再編成、行政組織の簡素化、しかも横の連絡から縱の連絡組織に転換する過渡期において、しかも現在資材、資金面が強度の統制を受けておつて、いかに能率化の前提をもつて現在の横の官庁組織を縱の官庁組織に直そうとしても直すことの許されない立場でもありますし、それは全然不可能な状況にある。好むと好まざるとにかかわらず、横の官庁組織というものは厳然としてあるじやありませんか。そのときに、それに逆行しておるのです。これは一つの面から言うと、とにかく縱の線でさあつと通ることは、非常に能率的で、民自党の政策にも合うようなことを言われるかもしれませんが、これはまさに逆行である。感覚的には民自党の政策に合うようですが、大きな行政組織の再編という面から見たら、これこそまさに逆行なのである。私はこの陰に隠れて文部官僚のセクシヨナリズムがあるとは申し上げませんが、自分の部下が減ることは各官庁でもたいへんです。ふえることに対しては、できればふやそうとする。これは文部官僚でなくとも、だれでもそうです。私たちでも、人がふえることはしごくけつこうです。しかしそのような観点からではなく、もう一度現在のわが国の情勢を考え、しかももつと大きな観点からの再編成を考えられたならば、この條項をいわゆる改正案によつてお通しになることは、お考えになつた方がいいと私は思うのです。非常に出過ぎたような話でありますが、国を思う至情において人後に落ちないという観点に立つて申し上げるのでありますから、十分御審議を煩わしたいと思います。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 私はここで、議論を闘わす場ではないようでありますから、議論を闘わそうとは考えませんが、そうかといつて、われわれが文部委員会に対して質疑をする場合において、今田中君は、文部当局に聞くなんて、聞く方がやぼだという御意見であつたが、私もそういう考えで、文部当局に御答弁を願いたいとは思いませんが、文部委員会の委員の諸君の中で、何か御意見がございましたらお聞かせを願いたいと思うわけです。  教育の自主性の上から、教育委員会が学校の設備等に対して、もつと積極的に自主的な立場を明確にする、こういうお心持や御意見に対しては、われわれも敬服し、ごもつともだと思う。だがしかし、この土木建築等の仕事に対して、そこまで入ることが、はたして自主性を保つゆえんか、入らぬことが自主性を阻害するゆえんかということになりますと、大いに議論があると思う。たとえば、三権分立の建前から、司法権の独立が叫ばれている。そういう立場から、法務庁においては、これこそ相当意見があると私は思いますが、従来日本の刑刑務所の設備というものは、実に人権を冒涜するところの設備である。最近におけるところの進歩的な刑務所等は、すでに金網もないとか、あるいはさくもないというようなところもできている。あるいは図書館やいろいろの厚生施設が完備しているということが、非常な効果をあげているという世界的な文献等もあるのであります。そういう点において、建設省なんかにまかされぬというような御意見が、当然相当出て来ると思う。従つて教育委員会がそういうふうに建築のことまで入つて行くということになりますと、司法関係ではやはり法務庁もそういうふうになつて来る。従つて各省みな今の田中君の意見のようになつて来ると思う。この考え方の起りというか、一つの錯覚だと思うのでありますが、それはどこから来ているか言えば、たとえばわれわれの住宅と同じようなもので、住宅建設ということは、大工や建築業者が專門的であり、これらのものによらなければ、普通の人が建築することはできない。バラックは別でございますが――ところがその建築を利用する者は、一般国民で、われわれしろうとであります。そのしろうとが床の間はどうなつて、あるいは炊事場はどうなつて、あるいは玄関はどうすべきものであるということは、專門家以上に身をもつて体験し、相当意見を持つている。それなら意見を持つているからと言つて、ハンマーやのみを持つてやれるかというと、やれるものではない。やはり大工は大工、つまり教育行政に対して当局は、どうせなければならぬという自主的な意見を持ち、われわれはどこまで指導を自主的に強化されるか、これの意見ならばいいけれども、ハンマー持ち、地図を書きなどする技術的なところまで入つて行こうなどということが、根本から間違いなんです。それはすなわちしろうとにのみやあるいはハンマーを持たせることになるのです。しかし、のみやハンマーを持つておるから、大工だからすべて工事とかあるいは利用方法についていいとは言えない。書斎の設備とか、あるいは炊事のやり方はこうだということは、むしろしろうとにかえつてりつぱな頭を持つておられる人がある。そういう意味におけるところの教育委員会の自主性ということは、われわれも認め、従つてそういう方では法案も相当改正されて、いろいろなことが考えられてもいい。しかし土木建築のみに関するところの、つまり技術的なものをもし置こうとなれば、日本の行政というものは、支離滅裂なことになる。今民自党の田中君も御心配になりましたが、また吉田さんからおしかりを受けることになるのじやないかと思う。その点われわれは、もし教育委員会がそこまでやつて行かなければならぬということになりまするならば、前にも村瀬君が言つたように、ここのところが支障があつた、ここのところが支障があつたということでなければならぬ。今文部政府委員の言われるのには、教育費をよそに使つておつたという。それはその方が惡いが、しかしその府県には教育費以外のものを、あるいは教育費に使つておる連中があるかもしれないし、その逆もあるかもわからぬ。ただ一方だけ見ていたのではいけないのだ。そういう利己的な、近目で物を観察してはいけません。だからそういう点では、そういう考えでなしに、もつとこの事態そのものを、建設委員会であろうが、文部委員会であろうが、冷靜に科学的に、合理的に観察をしなければならぬ。そういう点でわれわれは文部委員の諸君に、ほんとうにこうだという実際合理的な科学的な御意見があつたら、この際聞かせてもらつたらいいと思う。

千賀康治民主自由党

○千賀委員 私は、今日は建設委員の諸君の御名論を伺うだけのつもりでここに来ましたが、当局と相対峙しておつてはおもしろくない、委員の意見も聞きたいという今お話が出ましたから、一つお話をいたします。  この問題につきまして、――愛知県は御承知の全国でも相当に有力県であり、また進歩的な県であると思いますが、今日は愛知県の教育委員会及び愛知県の県当局、町村長会長いわゆる各セクセクションの中心人物が、全部あげてこつちに来ております。その人々に、今われわれの文部委員会ではこの問題でトラブルが起きておるのだが、君たちはどう思うかといつて質問いたしますと、愛知県の各セクションの代表者たちは、きわめて意外な面持をいたしまして、今そこではそんなことが問題になつておるのか、愛知県では、もうすでに教育委員会ができる直後から、県の建設の方の人手を相当に教育委員会の方に移官をして、この問題を全部教育委員会でもつて、ちようど現在の文部省の原案通りに、愛知県では事実運行をやつておるのだ、その逆を考えるということはふしぎだなと言つて、きわめてけげんらしい面持をしておつたのであります。その人らが一年間にどういう感想を持つたかどうかは、あなた方がお聞きになろうと思えば、明日までの間でしたら、いつでもその機会を與えますが、この事実だけ申し上げれば、先ほど来の質問は相当に解決がつくと思います。

長野長廣民主党(第十控室)

○長野委員 はなはだ恐縮ですが、私会議を控えておりますので、一言言わせていただきます。  私はだんだんに御意見を承つておりまして、これはどうもりくつよりは実際に持つて行かなければいかぬと思います。そうすると建設委員会側の御意見も、もつともしごくのことが多いし、また教育自主性を主張する御意見も非常に意義の深いものがあると思います。それで私がある期間全国の教育指導監督に当り、あるいはみずから教育に当つたその経験からいたしますと、今までの建築物は、教育の実際からながめて、非常にみじめな、いわば欠陷の多いものが多かつたのであります。たとえば、学校衞生においては、りつぱな技術者が建つているにもかかわらず、採光が惡くて、晝でも暗いところがある。それから音響的に見ますと、大きな講堂である部分がほとんどきこえない、事実聞えないのであります。そういう場合もあつた。また普通衞生から考えましても、農学校などで肥料の置場が、運動場を通り、さらに寄宿舍の炊事場の附近を通つて行かなければ農場に肥料を運搬することができないというような建築が非常に多い。それらの事実から考えまして、教育の実際面とでも言いますか、そういうことは相当に考慮しなければならぬと思います。また医科大学、理科大学、こういう方面に参りまして、学者先生の意見を聞いてみますと、その建築の実に粗漏で、まことに欠陷が多くて、実は日々泣いておる、こういう事実も少くないのであります。御調査になれば、おそらくどの学校でも、これを相当に認めることと思うのであります。また精密な分析室などに行きましても、御承知の通りこれは何メートルという底までセメントで固めた上でなければ、物をはかる天秤を置く台はできないのである。しかるにそういつた点における用意周到な建設ができないのじやないか。あるいは地震のために、あるいは地盤のゆるみのために故障を生じた実例も少くないのみならず、何しろ一グラムの一万分の一というようなことを競うところの精密なものにつきましては、とうてい普通の建築の技師のみの考えでは達し得ないのであります。またそういう点において地方の大学その他には、非常な迷惑をせられておるものの多いことを認めたのであります。かような点をあげれば、たくさんあるのでございますが、私は真に教育の目的を達成するがためには、建築技術者の方においては、大いに教育專門家の意見を尊重するような方面にもつと襟度を示す、そうしてそれらの人の意見をいれることにしなければ、過去の全国の学校の研究所における建築の一大欠陷を、われわれは再び味わなければならぬ、苦しまなければならぬと思うのであります。それから一方先ほども議論が出ておりましたが、省の名前を言うことは控えますけれども、某省に建設局をつくる。これで仕事をしてみると、なるほど排水事業なり、あるいは川のつけかえなりはうまくできたようであるが、そこに建設の、科学的及び技術的の高度性が欠けておるために、たちまち失敗に終つている例は少くないのであります。従いまして私どもは内務省時代に全国のそういうような事態に逢着いたしまして、どうしても建築というものは、建設の科学、建設の技術というものを十分に、結晶したところの土建なり、各種の土木事業の徹底をはからなければならぬ、こういうことを痛感したのであります。かような点をさらに推し進めて、近ごろ各方面の学者あるいは外国の先進の技術官等の話を承りますと、日本の国の地方の建築は非常に遅れれておる、土木において、実に名状することのできないほど科学性を欠いておるものが多い、こういうことを承るのであります。従いまして私はやはり建設の技術を分散せしめることはおもしろくないことであつて、できる限りこれを集中することが必要でないか、そうして科学的及び技術的の改善を進めて行く必要があるように考えるのであります。従つてそこに私は、この楯の両面を尊重して事を考えなければならぬ。この意味において、この法案は遺憾ながらまだ研究の余地が多少ありはしないか。しかし理論に走つてもいけませんから、私はこれを調節するために、あるいは政府の原案がよいか、こつちの原案がよいかは皆さんの十分なる御検討にお願いすることといたしまして、ぜひとも教育者の教育方面の意見は、十分に建築の中に集中せしめる、ように、あるいは委員制にするとか、何か適当なものをひとつこの中に織り込みまして、そうして教育の要求を相当に認める――これはどうしても認めなければならぬ。同時にまた建築の進歩も十分に認めるようにしていただかねばならぬ。まことにどうも両方のつり合いを得たような意見とお笑いの種になさるかもしれませんが、私はさような意味において、政府の原案に対しても深く共鳴しますとともに、またこれに対し建築側の方もこれを尊重して、りつぱな建築のできるようにお願いをするし、教育関係者の方もひとつ十分お願いしまして、円満なる方法で最も実際的な、能率の上る、過去の教育、建築の大失敗を償うような方法を研究されんことを切望いたします。

水谷昇民主自由党

○水谷(昇)委員 ただいま田中さんなり、あるいは前田さん、長野さんから、御意見を伺つたのでありますが、前田さんのおつしやるのは、文部委員の意見について、何かおつしやつたようでありますが、文部委員としてはまだ意見を発表していないのでありますから、その点を御了承願いたいと思います。  さて私どもはどういう建前でおるかと申しますと、教育委員会は教育上の全責任を負うべきものであつて、知事は予算を除いては教育に対して何ら権限を有すべきものでない、それから教育委員会の特殊性を確保する、こういうような建前から申しますと、今度の改正案が出るわけであります。  それからただいまの御意見を伺つておりますと、これは私の誤解であるかわかりませんが、建設委員の方々の御意見の根本は――これは今度発言になつた方をさして言うのでありますから、この点御了承願います。――教育委員会を文部省の下部機関と考えておられるのではないか、かように聞えた。土木建築の実施をするといつても、地方の教育行政上必要な面だけで、しかもそれの国家的行政権は建設省が持つておる、こういうのであります。そこで私どもはこういう建前でこれを審議しておつたのでありますが、ただいま田中さんやあるいは前田さんのような、現在の状態におけるいろいろの御意見も考えまして、皆さんのおつしやるように――これは文部委員全体ではありません、わが党におきましては、この改正案を御意見のように修正するつもりで手を盡したのでありますが、その結果がわれわれの修正する目的が達しにくい状態にあるのでございます。従つてこれからの問題はひとつ御懇談にしていただきまして、その経過を詳しく御報告申し上げて、そうして円満なる解決に至りたいと思います。

池田峯雄日本共産党

○池田(峯)委員 私は先ほどからの政府委員の教育の自主性という問題、これはやはりむりもない御意見のように考えられます。実際、地方の学校の教職員の人たちが、地方ボスに頭を下げて、どうぞ学校をつくつてください。で、つくつたはいいけれども、実際おそまつな建築で、三日もたつと雨が漏る、あるいは大風が吹くと倒れるというような学校しか建ててくれない。これば何とか自分たちの力で、りつぱな学校を建ててみたい。ガラスを入れてくれと言つても、入れてくれない、自分たちで入れてみたい、こういうお考えになるのは、まつたくむりからぬお考えであろうと思うのであります。そのお考えに対しては、私ども十分納得できるのでありますが、しかし一方において、予算はその外になつている。ですから、やはり地方ボスに、あるいは地方議会に頭を下げなければならない結果になるのではないか。地方議会が予算を組まない場合はどうするか。どうぞ予算を組んでください、それでなければ学校が建ちません、こういうことになるのでありまして、やはりこの点において、予算という面において地方の教育の自主性が確立できないのではないか、こういう問題は一体どうするか。現在地方財政が非常に窮乏しておりますからして、この予算を独自に教育委員がとるとすれば、教育委員会が教育税のようなものをとらなければならぬが、教育税というようなものをとろうとしても、これはとれない。そうすると、真に教育の自生性を確立するというためには、全額国庫負担でなければならない。教育の費用も、学校の建築の費用も、全部国庫が負担するという建前ならば、これは立案のお考えになつている通り、教育の自主性が守られるかもしれませんけれども、そうすると先ほどの理念、地方分権というのと矛盾する。シヤウプ勧告でも、教育は地方費でまかなえと言つている。でありますから、教育の自主性を守るためにこういう立案をしたならば、その教育の自主性をあくまで貫いて行きますならば、地方分権という理念に反せざるを得ない、全額国庫負担をやると、シヤウプ勧告の趣旨とも反する。勧告の趣旨を捨てて全額、国庫負担の理念で進むのか、それともそうじやなく、地方の負担によつてやつて行くのか。そうすると、どうしても予算の面において、惡い言葉ですが、やはりボスに頭を下げなければならない。教育の自主性というものは一貫してできない。こういう観点に立つて、どういうお考えでおられるかということを私は質問したい。  もう一つは、それでは教育委員会で建築をやる、こういう場合に、やはり不正がある。教育委員会だつて不正がないとは言えない、必ず不正がつきものです。今度は学校の校長先生が教育長に対して、どうぞ学校をつくつてください、何しろ予算が少いのですから、その予算のぶんどりで、私の学校に予算をください、私の学校に予算をくださいというので、これは何かまた教育長のところにつかいものでも持つて行かないと、予算はくれないという結果にならぬとも限らない。そういうわけで、こういう問題は一体どう解決するかということを、私はお伺いしたいと思う。

松井豊吉民主自由党

○松井(豊)委員 各委員からいろいろ御意見も出まして、また建設委員会といたしましては、田中君が代表的な、個個に具体的に御意見を提示されましたので、私は一言申し上げて実行に移していただきたいと思う。この問題はあらゆる各省に関係がございまして、大きな問題であるということを、私一人でなく、各位も御了承と信じておりますが、今日初めてこの建設関係の事務当局にお伺いしてみたところが、事務当局は知らぬと言う。それぞれ当局同士の相談とか、あるいは研究とかいう必要はございませんけれども、少くともその方面の関係の人々は一応しつくり相談をする必要があると思う。御承知のごとく、吉田総理大臣云々ということも池田君から出ましたが、結局多数党が今日天下にいわゆる大政策を標榜しております。その線でどうしてもわが党としてはすべてを実現して、国民の輿論を貫徹させる、それを集中して実行させるというのが根本施策であます。この内容についてはなかなか大きな問題があります。でありますから、私はいろいろの情実はないと思いますけれども、今後あらゆる国民本位国民中心にするところの根本的公平な見地から、この問題を御解決、御処理を願いたい、こう思う。そこで先刻長野君からもいろいろ今日までの建築関係らことを申されましたが、根本は予算であります。古い内務省当時は、これらの問題はすべて一本建であつた。当事技術といい、何といい、研究されまして、今の建設省、当時の内務省が担当された道路、橋梁、あらゆる建設においてもかくのごとしである。今日だんだん文化的といういろいろの御意見が出まして、やつた結果が、先刻池田君は、やつた建築が誤りだなどと言つておるが、そんなものではございません。全国の土建業者というものは、自分の経済を失つて犠牲になつております。今日学校建築は坪一万円や一万二千円の予算では、とうていできるものではない。長野君の先刻の御理想、御意見は、予算を十分出して、今の建設省を中心とする土建を担当する技術者に、この予算によつて十分な設計をしてやらせれば、営繕といい、あるいは施工といい、何といい、十分できます。でありますから、長野君の言われた理想は、金によつて、予算によつてできることは、現在の建設省を中心とするところの土建を担当しておる技術者で私はできると思う。いろいろ申し上げることもありますが、これらを総合して、国家的見地から、この根本的問題はどういう解決処理がいいかということは、私が言うまでもございません。いろいろ御意見が出ましたけれども、予算を十分出して、十分なる設計をさせ、また教育当局なりあるいは関係の人々がこれによつて、全校舍はこうだ、こういう設備はここに欠陷があるというところは、その修正によつて、その設計は十分文化的にできると思う。要は、われわれは今日行政整理を中心とするところのこの重大問題を、ここまで仕上げた民自党の多数が、ここに屋上屋を架すようなことは、私どもは避けていただきたい。根本問題は、この複雑怪奇きわまるものをなるべく簡素化して、そうしてすみやかに合理的にし、また予算もできる限り利用価値のあるように一つにまとめて、一箇所の担任者が、その予算を分配するにあたりましては、いろいろその軽重があるという関係から、ぜひこれを合理的に、しかもわが党の精神にのつとつて根本的、理想的に一応御研究願い、今日文部委員各位の御研究を願いまして――ここまで進んでおりましたこの問題に対しまして、なかなか容易でないと思いますけれども、将来御研究されまして、われわれ建設委員会の代表として、田中君が根本的問題を提起いたしましたが、どうか御了承願いたいことを一言申し上げまして御参考に供します。

田中角榮民主自由党

○田中(角)委員 私は一言だけつけ加えたいのであります。先ほど長野君から、いろいろな技術的な面に対してのお話がございましたが、これは建設省設置法案というものをよくごらんになれば、そういうふうになつております。建設行政は建設大臣が所管するということになつておりますが、特に技述的に困難なもの、それから特に性格が片寄つておつて、建設大臣がこれを所管することを不適当と認めたものは、いわゆる特例によつて、各省大臣と建設大臣の合議の上で、各省大臣がこれを行うことを得るということになつております。だから、現在特殊なものを除いた項目関係の行刑施設その他も、全部建設省に来ておるわけであります。だからその意味で高度の技術と高度の科学性を要求されるところの特殊物件に対するものは、建設行政を一元化するために全然隘路にはなりませんということを申し上げたい。  もう一つ、この法案に対して、ここに立案者がおいでになると、田中議員何を言う、非常に偏見を持つておるということを言われるかもわかりませんが、一言だけ私は憎まれ口になるかもわかりませんが申し上げたいことがある。それは何かというと、いわゆる国立学校とか特殊の物件は、当然科学の粹も取入れ、いわゆる教育関係施設に対しては教育関係の方々の意思は、十分尊重される組織に、現在の日本の官庁組織はなつております、欠陷はありません。しかもそれよりもなおそれを合理化しようとするために、建設行政を一元化しようという過程にあります。しかしこの法律案が出まして、先ほど係の方々が言われたのは――、これはまああつてもなくても、またこの法律が通つたからすぐ設置するというのではないのでありまして、この法案は来年の十月からというのでありますから、こういう大きな問題を包含するものを、それほど緊急性がなかつたならば、もう少しこれを深く掘り下げてみる必要が十分ある。そうではないと思うのです。すでに明日に迫つた会期中にこの法案をどうしても通してもらわなければならぬということになりますと、この問題にこだわつていることが一つあるのです。それは先ほど長野君たちが述べられた特殊な建設行政を行うために、現在の機関において支障がないのに、この法律をどうしても通してくれというには、やはり六十億の六・三制予算というものを目標にして、この法律案が提案されたというように見なければならない。もしも六・三制というものをやめるために、まだ二十五年度予算がきまるかきまらないうちに、いわゆる教育員会はこの六・三制の六十億を握ろうというごとき魂胆のもとにこの法案が審議されたとすれば、これは断じて葬らなければなら、ない。(「誤解だ」と呼ぶ者あり)そういうことをおつしやられますが、そうでなければこれほど重事な問題を――その意味で先ほど私は憎まれ口になるかもわからぬということを前提にしておいたのですが、あまりにも包含するものが大きいだけに、この問題を、とにかくきようあすというものでもつて、しいて私は結論を出さないでもよろしいということを一言だけ、くどくなるかもしれませんが申し添えたいと思つておるのであります。

圓谷光衞民主自由党

○圓谷委員 田中君の御意見ですが、私は何も文部当局の悪口の弁明をするのではありませんが、六・三制は補助です。それで町村において、大体町村会の予算をとりまして、町村会で敷地その他を決定いたしまして、そうしてこれをつくつた場合において、そのうちの幾ら補助をもらうということになつていて、六・三費とはおそらくちよつと違つているのではないかと思う。それを私は釈明しておきたいと思う。実際問題として、六・三は金がいるということが、ちよつと誤解されているのではないかと思うのです。

田中角榮民主自由党

○田中(角)委員 そういう御議論が出ましたから、私はそれを反撃するというのではありませんが、これは圓谷さんが端的にお考えになると、そういう御議論の方が確かなんです。しかし建設行政た現在の行政部門の実態というものを見られるときには、そうばかりではない、実態というものは第三者が考えるほどのものではありません。教育委員会の一つの部門ができたならば、これに対する政治的の制肘も受けるし、企画立案というものが現在統制下にあるだけに、商工省なら商工省が持つておる、農林省なら農林省が持つておつたその補助金というものは、農林官僚がどうにもならないものであつても、実際はとにかくその企画立案実施の年度をきめるとか、資材の配分とか、みな本省の御意のままに動いておるのです。これが日本の官庁行政の実態だということをお考えになれば、私の言うことは詭弁ではない。

平島良一民主自由党文部政務次官

○平島政府委員 池田君にお答えいたします。政治は理想と現実とを調和して行くものであります。いろいろ理想的の御議論は、おありになるでありましようが、私どもはその建前から、これが最も適切なものであると考えたのでありまして、いろいろ御議論もありましようが、それは意見の相違であります。

池田峯雄日本共産党

○池田(峯)委員 意見の相違だと言われるが、根本的に合わないというはずはない。私も日本人である。意見の相違だと言われますが、どういう点が意見の相違なのです、あなたの意見を伺わせていただきたいというのです、答弁の限りでない、意見の相違である。それで逃げるのがあなた方の手なんだ。ばかにするな。     〔発言する者あり〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 池田君、発言を許可いたしておりません。

池田峯雄日本共産党

○池田(峯)委員 憲法違反じやない、憲法違反じやありません。こういつたような、議員をばかにしたような答弁ばかりしておる。こうこうこういうことで憲法の違反ではない、あなたの意見はこうだ、私の意見はこうこうだ、だから意見の相違になると言うならいい。自分の言いたいことだけ言つて……

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 池田君、委員長の許可を得て発言してください。     〔発言する者あり〕

松谷天光光労働者農民党

○松谷委員 池田委員の質問に対しまして、政府委員は、意見の相違である、こういう御意見でございましたが、私は政府委員に伺いたいのでございます。私どもが法律をつくる場合には、少くとも、その法律が実施になりました際に、その効果を收められるかどうかということを十分検討した上で、実のある法律をつくらなければならないと考えております。しかし私どもが、法律はつくつて見ましたものの、運営する場合には金がない、結局私どもは出した法案の責任が負えず、その法律を撤回しなければならないような例を過去に幾つも持つておる状態を顧みましたときに、今ここに出されておる改正も、先ほどから論議されておるように、私どももまた、この教育委員会がその自主性を持つことを深く望むものではございますが、先ほど池田委員が指摘されたように、しかしその予算的措置はどうするのか、私も一番ここが問題だと考えます。それこそ法律は空想ではないと考えます。従つて具体的に教育委員会がこの建設部面を持たれるということになりました場合は、はたしてその予算を獲得されるだけの用意とその見通しが一体おありになるかどうか。私はこれはむしろ今日吉田総理大臣に御出席いただいて、先ほど池田委員が指摘されたような、一体国庫負担でやる意思があるのかどうか、あるいはまたそうでなければ、地方行政委員とも懇談いたしまして、地方行政のその財政の中から、この教育委員会に対する予算的な措置をするだけの、また用意と意思があるかどうかということも、聞いておきたいと考える次第でございますが、こういう問題に対しまして政府委員は、その予算的措置を一体どういうふうな見積りを立ててなさろうとしておいでになるのか、具体的にそのお見通しを伺つた上でなければ、私どもはやはりその改正に対する意見を決定することはできないと思います。

平島良一民主自由党文部政務次官

○平島政府委員 本札に関するこの予算は、地方の予事であつて、国庫の予算じやないのです。

松谷天光光労働者農民党

○松谷委員 ただい政府委員の問明によりますと、これは地方財政の問題でおるからということを言われたが、国庫負担にしなければ、完全なる委員会の運営ができて行かないだろうとわれわれは考える。それを全然お考えになつておらずに、現状のままに、とにかく地方財政でやるのだということを主眼になさるたらば、地方行政委員会との懇談もなお必要があると考えますが、委員長はいかがお考えになりますか。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 委員長個人の意見は申し上げるわけに参りません。     〔「議事進行については委員長権限を持つておるはずだ」と呼ぶ者あり〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 皆さんにお諮りしてきめたいと思います。

辻田力(調査普及局長)文部事務官

○辻田政府委員 先ほど御質疑のありました点にきまして、あるいは誤解に基いての質問ではないかと拜察いたしますので、一、二の点について御説明申し上げて見たいと思います。この法律の公布の日は、成立いたしますと、公布の日からこれを施行するのでありまして、明年の十月からということでは、ございません。  それからこの法案の中には、第七十條の第一項の改正の事項がありますが、これは今回の改正の重点を占める問題であります。それは現在の法律によりますと、個々の町村につきましても、委員会を設置することになつておるのでありますが、第七十條第一項の改正によりまして、町村につきましては昭和二十七年までこれを延期するという規定があるのであります。もしこの法案が延びますようなことがございますと、その場合に、明年から個々の町村に教育委員会を設置しなければならないというふうな結果にも相なるのでありまして、これに関連いたしましては予算的措置とかその他財源措置の問題。種々の問題がありますが、個々の町村に委員会を設置するということは、相当世論といたしましても反対が多い問題でありますので、この点につきまして皆さんの御関心を願いたいと思つておる次第でございます  なお教育費の問題につきましては、われわれといたしましては、教育の自主性の確保の点から考えましても、教育の進展の上から、当然教育費の確保ということはこいねがつておる次第でございまして、できるだけすみやかなる機会におきまして、この点についても適当な措置をいたしたいと考えておる次第でございます。

小川原政信民主自由党

○小川原委員 たいへん御熱意のある各位の御正論には、私敬服しておる。このようにすべて冷靜でお話を願いたい。聞いておりますと、もう議論は盡きたように思いますから、一時御休憩をなさつて、そうしてお進めを願えればけつこうだと思います。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 ただいま小川原君から、休憩の動議がありましたが、それに先だちまして、水谷君より休憩して懇談会にしたらという御意見が出ておるようでありますが、その動議に御異議あり事ませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 それでは休憩いたしまして、懇談会にいたします。     午後六時一分休憩      ――――◇―――――     〔休憩後は開会に至らなかつた〕

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