農林委員会 第16号
- 発言数
- 22 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1949/12/02
会議録
○小笠原委員長 これより会議を開きます。 議事に入る前に理事の補欠選任及び小委員の補欠選任を行います。昨一日、委員保利茂君が委員を辞任せられ、その補欠として、同日議長において寺島隆太郎君が委員に指名せられました。委員を辞任せられました保利茂君は理事でありましたので、理事の補欠選任を行わねばなりません。これは先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それでは寺島隆太郎君を理事に指名いたします。 次に小委員の補欠選任を行います。去る十一月二十八日、委員中垣國男君が委員を辞任せられ、同日田中伊三次君が議長において委員に指名され、また昨日田中伊三次君が委員を辞任せられ、同日中垣國男君が委員に指名されました。委員を辞任せられました中垣國男君は、肥料に関する小委員でありましたので、その補欠選任を行わねばなりません。これは先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それでは中垣國男君を肥料に関する小委員に指名いたします。 それでは前会に引続き、油糧配給公団法の一部を改正する法律案、肥料配給公団令の一部を改正する法律案を一括して議題とし、討論に入ります。討論は通告願によつてこれを許します。石井繁丸君。
○石井委員 油糧配給公団法の一部を改正する法律案、肥料配給公団令の一部を改正する法律案、この問題について、社会党を代表して反対の討論を行います。 第一点としまして、この公団法の一部改正法律案の提案の仕方は、まことに不誠意と言わなければならないのであります。大体この油糧配給公団の増資及び肥料配給公団の増資の問題は、もう予算の関係上法令を改正しなければならねということは、一箇月以上も前からわかつておつた。ところが昨日の公報にも載つておらないのに、きよう来ましたらば突如として謄写刷りで提案をされたようなわけなんです。しかもその提案理由の説明には、「油糧配給公団の基本金を増額する必要がある。これがこの法律案を提出する理由である。」肥料配給公団も同じようなことが書いてあるけれども、かような簡単な提案理由の説明はいまだかつて聞いたことがない。大体国会において議案を審議する場合におきましては、少くとも一週間ぐらいのゆとりを與えてもらいませんと、その内容についていろいろ検討して適当な結論を下すことはできないのです。それを非常に遅れて、政府の資料等も整えないで、ただちに質疑を打切らざるを得ないような状態にしておいて法案を提出するということは、これは衆議院の審議権を無視するものであると思うのであります。これは今回に限つたことではありません。前国会において、油糧配給公団並びに食糧配給公団と思いましたが、それの資金を増加した場合にも、会期が非常に切迫して、審議の期間がない状況において提出された。公団関係の法案の提出方法はまことに不誠意きわまるものである。そして各党各派からやかましく申し入れて、今後はかようなことは決してないからというふうな答弁があつたのに、今回もまた非常に遅れて、しかも一日に出している。幸いに会期が三日間延長されたからよろしいけれども、もし会期の延長がなければ、この法律は一体どういうふうになつたかと疑わざるを得ない。われわれは油糧問題あるいは肥料問題について、特に肥料問題等については、小委員会まで設けていろいろと研究をいたしておる段階でありまして、審議の期間を與えないでかような問題を提案するということは、審議権を無視するという点からしましても、正当な審議をすることが国民に対するわれわれの責任であることからしましても、この油糧配給公団法あるいは肥料配給公団令の一部改正については、反対せざるを得ないのであります。 次に、御承知の通り、油糧配給公団並びに食料品配給公団をあわせて食品配給公団一本建てにする。また食糧配給公団と飼料配給公団をあわせて食糧配給公団にするというわけで、農林五公団の統合というような問題についてはいろいろと論議をされて、前国会におきましても、この法案を一応予備審査をするというような状況になつておつたわけであります。つまり公団方式のあり方につきましてはいろいろ検討を加えなければいかね。また公団をめぐりましていろいろと疑惑を持つておる者もあるというような立場からいたしますると、十分にそれらの内容にわたつて検討を加えまして、そうして国民にそのあり方をはつきりさせる。今後の肥料公団のあり方、あるいは油糧配給公団のあり方等につきまして、一括しますれば、公団のあり方について十分の検討を加えて行かなければならない。こういうふうに考えられるわけである。特に油糧方面におきましては、ばれいしよ、あるいはさつまいもの統制撤廃というふうな関係からしまして、その転換策としては、あるいはごまがつくられ、あるいは落花生がつくられる。かような場面になりまして、いろいろと油糧の配給状態につきましても、大きな転換が行われんとしておる。また南方におけるところの貿易、日英の貿易協定関係上、南方からあるいはやし油その他いろいろな油糧資源等も入つて来るというような点等も勘案されるので、これらの点をも見越していろいろと対策を立てなければなるまいこういうふうに考えられているわけである。こういうふうに、大体油糧あるいは肥料公団、これらについての再検討を十分に加えるべきときにおいて、何らこれらの本質に触れない。そうしてこの一部を改正して増資をするというふうなことにつきましては、まことに国民としては納得いたせない点が多かろうと考えるのでございます。われわれは公団法式のあり方について再検討すべき段階に来ておる。そうして吉田内閣としても、組閣以来一年と二箇月を費しておるのであります。前国会におきましても、それらについての一応の提案理由の説明までいたしておるということでありますから、ここにおきまして、根本的の一つのあり方を示されなければならないと思うのであります。それにもかかわらす、いろいろと漫然たるところの増資というようなことによつてやるということは、これは本末顛倒しておるものである。この点からいたしましても反対をせざるを得ないのである。 最後に私が申し述べたいのは、油糧配給公団にいたしましても、肥料配給公団にいたしましても、来年三月三十一日をもつて一応法律上においてはこれが解散をするという規定になつておるのであります。つまりある意味において、法律上の形においては、永続性がないとい形が現われて来ておる。そういうところの公団に対しまして非常に多額の増資をする。油糧配給公団においては十五億一千万円を二十五億二千六百万円に増加し、肥料配給公団においては五千万円を三十三億二千八百万円にする。つまり両公団において四十余億円の金が増資をせられる形になつて来ておる。公団の形からしますると、大体もはや法令の事情からすると、手仕舞いのようなかつこうの法律体形になつておる。前に述べた通り、一応何かの形において統合もしなければなるまい。こういうことになつておる。かような段階に達しておるときにおいて、非常に多くの資金というものをこれに投ずるということは、はなはだ考うべきことであると思います。由来日本の国民というものは、自分の金を出すときにはまことに出し惜しみをしまするけれども、公団の公金ということになるとルーズになるというのであります。戦争中によく言われたことでありまするけれども、相手は大きい、日の丸会社だ、少しはむだしても大丈夫だ。日の丸会社は日本の会社でありますから、日本の国が財産の元締めであるから、政府のものはむだに使つてもさしつかえないというようなことを、平然と言つておる。こういうふうな形でおりますから、さような金が投資をされて資金になつたというと、配給公団が現在におきましては、ある意味においてその存続性について不安定性があるというときにおいて、自分の金ができたというふうな形になるというと何らかの形においてそれをルーズにしてしまうというようなことが現われて来る。特別会計におきまして、あるいは公団会計等におきまして、非常にルーズなところが現われるのは、日本人の持つ一つの悪い癖でありまするが、特に不安定なる存続形態にあるところの公団等におきましては、その危険性が非常に濃厚に思われるわけであります。こういうときにおきまして多額の資金を増加するということは、はなはだ考うべきことである。大体これらの短期間における資金につきましては、預金部の資金あるいは日銀の資金等借入金をもつて充当すべきもので、特に原料の買入れ代金というふうな資金が中心でありまするから、流動資金、借入金等をもつてやるべきものである。政府からの投資の形をもつて固定化された資金をもつてまかなうべきものではなかろう。こういうふうに考えられる。存続形態等から見まして、また用途という点からしましても、さように考えられるわけであります。ある意味におきまして、これはドツジ・ラインから来るところのインヴエントリ・フアイナンスの立場からしまして、余裕がないのだ。こういうふうに政府としては述べるかもしれぬ。こういうふうにいたしますれば、大体日本におけるところの通貨が収縮して、そして日本に滞在しておる悪性インフレも撃退できるというドツジ・ラインの線から来ておるから、これは本来政府においても借入資金をもつてまかなうということを急遽切りかえざるを得なくなるのだ。こう申すかもしれないのでありますが、これは何ラインであろうと非常に大きな間違いなのであります。大体日本の国におきましては、ある意味においてに悪性インフレがまだ潜存するということが申されますけれども、各方面において金詰まりは非常にきびしくなつておる。そうして一般の長期資金というものはほとんど枯渇しておる。預金部資金、日銀資金等もゆとりがありますれば、なるべく長期資金にまわすようにいたしまして、また政府におきましては、公共事業等にこういうふうな金をなるべく出すようにいたしまして、公団等に資金を與えて、そうして国民の資金面におけるきゆうくつさを招来するということは、これはとらざる問題であろうと考えておるわけであります。特にいろいろな場面において見られる通り、失業者の問題にしましても、あるいはその他公共事業費の問題等につきましても、切り詰めに切り詰めをされておる。税金というものが一文でもいろいろと固く締めつけられておつて、そうして国民をうるおす場面にはまわさないような形がとられておる。そうして減税をしたというけれども、なかなか減税どころじやない。自然増資があつたというふうな形において、そうして国民の怨嗟のまとのうちにおいて大きな税金がとられておる。こういうふうな状態において考えて見ると、一般会計の方からかような公団に多額の資金をまわして、そうして公共事業費、その他失業救済費のような場面に、これらの金がまわらないということは、はなはだ遺憾に思われる。こういう金等は、むしろ先ほど述べた通り、預金部資金その他の借入金をもつてまかなう。そうして政府の一般会計のその金は、一般国民の要望しておる点に出すべきではなかろうかと考えられるわけである。ドツジ・ラインの線に従いまして、そうしてこういうふうな予算を組まざるを得なかつたということに籍口して、そうしてそのときをのがれようといたすかもしれませんが、それははなはだ多くの間違いがある。先ほど言つた通りに、こういう場合に投資された金は、日本人の公団経営あるいは特別会計の経営上に対するところの、比較的未熟練さと監督の不行き届きさからしまして、国民の期待を大きく裏切るものでありまして、われわれといたしましては、吉田内閣の言うところのインヴエントリー・フアイナンスという線に基きまして、ドツジ・ラインに基いて、前の計画を打切りにしまして、一般会計よりこの公団の運転資金を出資せしめたという、この財政のあり方についても反対せざるを得ないのであります。 なお申し上げますれば、肥料公団の問題、あるいはその他につきまして、肥料小委員会とか運送費その他の問題についてもいろいろと論議がされておる。かようなことにつきましても、また油糧公団等についても、その金がいろいろと誤解等もされておるのであります。申し上げますればいろいろありますが、以上申し上げたところの三つの論点に基きまして、この油糧配給公団法の一部を改正する法律案、肥料配給公団令の一部を改正する法律案を通過せしめることは、はなはだ不穏当であると申さざるを得ないのであります。以上をもつて反対討論といたします。
○小笠原委員長 野原正勝君。
○野原委員 私は民主自由党を代表いたしまして、今回政府から提案になりました油糧配給公団法の一部を改正する法律案並びに肥料配給公団令の一部を改正する法律案等につきまして賛成するものであります。政府の提案趣旨説明によりましてきわめて明らかなことく、この両公団の今回の改正の要点は、要するに従来預金部資金等から借入金をもつてまかなつていたものを、ドツジ・ラインの示すところの新しい国家財政の編成方針にのつとりまして、一般会計から政府がこれを支出するということに改めることになつておるのでありまして、すでにその予算的措置においては、二十四年度補正予算となつて、先日の国会におきましてすでに衆議院を通過し、参議院も承認を得てこれが成立を見たのであります。かようなことであります。ただ遺憾といたしますところは、両公団の改正法律案が、予算審議の途中において、事前にこれがなされることは当然なことであつたと思うのでありますが、いかなる事情か、事務的ないろいろな事情のために遅れたということでございますけれども、これが昨日に至つて本委員会に回付されたということは、はなはだ遺憾に感ずるのであります。こうした事務的な問題は、今後政府の事務当局におきましては、再びかかる手違いのないように、厳重に戒しめなければならぬと考えるものでありますけれども、ただ問題は従来預金部資金等からまかなつておつたものを、先ほど申しましたような理由によりまして、政府の資金でやるということなのであります。公団のあり方であるとかあるいはまた公団の運営の問題、現在やつておる公団のやり方が、全面的に正しいとかあるいはまた悪いとかいう問題とは別なのであります。油糧公団にしましても、肥料公団にしましても、いろいろな問題がたくさんあることは、われわれもよく承知しておるのであります。現在もすでに油糧公団等に関しましては、特に小委員会を設けられまして慎重に審議を進めておる、そうして今後の公団方式のあり方につきましては、建設的な新しいあり方について、当委員会が政府に積極的な意見を述べることになつておるわけであります。今後の公団のあり方に関しましては、むしろ進んで従来の悪弊を除き、真に重要な機関としての公団の使命を、十二分に発揮するようなあり方でなければならぬと思うのでありまして、この出資金が預金部からまわつたから、あるいはまた政府の一般会計からこれが出たから、それによつて親方は日の丸だからどういうことをやつてもいいのだというふうな、そんな考え方はとうていあり得べきことでないのでありまして、その点に関しましては、別途にこれを十分に取締ることもでき、政府としましてもこの公団等の改正法律案によつて、今後の政府の責任は重大を加えたと思うのでありますが、この改正の問題は、さような点であえてこれをむずかしく考えて反対をするというほどの理由は何ら私には認められないのであります。従いまして単なる事務的な措置においては遺憾な点もあつたが、今日の段階においては政府の提案の通り、これを本委員会が承認するということがまことにいいことである。かように考えておるわけでありまして、私は民自党を代表いたしまして、両公団の改正に対しての法律案に賛成するものであります。
○小笠原委員長 竹村奈良一君。
○竹村委員 私は日本共産党を代表いたしまして、本両案に対しまして反対するものであります。まず第一といたしましては、先ほどから社会党からも言われましたがごとく、本法案は昨日午後の四時ごろようやく提案されました。そうしてこれはすでに予算は通つておるのだから、簡単な事務的な措置であるという考え方をもつて、審議を早々に打切る方針を立てられたのでありますけれども、問題は、そういう考え方にこそ今日の公団会計の問題があるのであります。ともかく今日この法案をながめて参りましたときに、油糧公団に対しましては従来の十五億一千万円を、二十五億二千六百万円、肥料公団に対しましては五千万円を三十三億二千八百万円、肥料公団に対しては約六十六倍の資本金の増加であります。しかもこういう厖大な増加を一般会計から繰入れられる際におきましては、少くとも公団方式の根本的な問題を検討いたしまして、これが適切に運営されているという観点に立つてのみ、初めてこういうことがなされ得るのでありまして、その問題を抜きにして、事務的な面であるという形で片づけられたこと自体が、私は政府が公団に対する監督の点においても、非常に不行届ききわまるものがあると考えるのであります。これが反対の第一点であります。 その次に、その証拠といたしましては、たとえば肥料公団におきましては、本委員会において小委員会を設けられておりますごとく、二十三年の十月から二十四年三月までの決算におきまして、少くとも運賃の未拂いの項において五億余万円というものが、当然拂わなくてもいいものを未拂いとして計上した事件が起つて、これを調査いたしておるのでありますけれども、この調査経過をつぶさに聞いててみますと、この問題の事の起りは、日本農民組合からこういう不正があるということを摘発したに始まりまして、初めて調査された、しかもその調査がその前の決算期等にさかのぼつて調査されたかと言いますと、それは調査されていないというようなことでありまして、これがあるいは不正であるとかないとかいう議論は別問題といたしましても、結局においては、未拂いとして当然拂わなくてもいいものを五億円計上した場合に、これが行われているかいないかということは別としても、結局未拂いである五億円というものは、いつまでたつても公団の余裕金がそれだけ増加しておるのであります。従つてもしこれについて、これを悪く運用しようとすれば、あるいは銀行を通じての浮き貸し等も行えるということが考えられるのであります。しかもこういうような点については、会計検査あるいは経済調査庁においての調査は、はなはだ行われていない。つまりこのこと自体は、この増資される際に、簡単に取扱われようとする政府の態度こそが、こういう調査にあたつても、軽く問題が扱われておるということが一つの原因であります。また油糧公団にいたしましても、現在考査特別委員会において問題になつておるごとく、この決算書類その他の証拠書類が焼失されたというようなことを証言しておるのであります。つまりこういうような証拠が焼き拂われる前に、なぜ政府は万全たる監督と経理上に対するところの、いろいろな万般の処理を講ぜなかつたかということが問題でありますけれども、ともかくこういうようなことが各公団において行われている。つまりそのことは、今日の公団方式そのものに対するところの、根本的な検討を加えなければならないのでありまして、しかもこれを民主的に運営する方法を考えなければならないのでありますけれども、それを政府は前の国会において、早期そういう根本策を樹立して、今国会にこれを提案すると言明しておきながら、未だに公団に対する何らの根本的な対策をわれわれに示し。あるいはこの改正案を出すというようなことにされていないということ自体は、ともかくその日暮しの、一切こういう問題に対しては、いろいろ考えざるところの方針を持つておられるように考えるのであります。しかも今日日本全国において、公団の民主的な運営というものが問題になつておる際に、肥料公団等においては、そういう不正的な決算があるということを摘発し、まじめな職員として職務をしようとした者を、不正を摘発されたからというので、首切りをやつておる。民主的に運営をやろうというものをやり玉にあげるという考え方は、正義の者を滅してそうして不正の者を育てるという方針がとられていると考えられるのであつて、このことに対しても、政府は何ら責任をとつてない。しかも肥料公団、油糧公団に対するいろいろな疑惑、不正な問題に対して、いまだに調査中であるということで、政府の責任を明らかにされていないのであります。こういうことは、いろいろな面において国民の疑惑を増すはもちろん、しかもこういう基本金を増加いたしましても、この公団が三月三十一日をもつて、あるいは解散され、あるいは廃止されるという際に、こういう厖大な資金を増加いたしますことは、またまた薪炭特別会計におけるような、あのぶざまな非常に問題になるようないろいろな問題が、この公団においても起り得ないとは、はたしてだれが保証できるであろうかどうか。今日の政府の監督上の無責任さをもつてするならば、またまた新炭特別会計に起つたような、いわゆるこの公団における赤字のしりぬぐいを、一般国民がさせられる。こういう終局に至つての資本金の増加は、われわれは考えるほど信用でき得ない。こういうような点におきまして、私は日本共産党を代表いたしまして、この資金の増加をやること自体は、ますます公団における民主的な運営をかえつて阻害して、公団を中心としたところの、国民が疑惑を持つようないろいろな不正が行われるであろうことを憂えるがゆえに、私たちは断固としてこれに反対する次第であります。
○小笠原委員長 小平忠君
○小平(忠)委員 私は新政治協議会を代表しまして、ただいま議題となつておりまする油糧配給公団法の一部を改正する法律案及び肥料配給公団令の一部を改正する法律案の両案に対しまして、反対をいたすものであります。 そもそも本案の改正点は、現在両公団の基本金を極度に増額せんとする趣旨でありますが、両公団の設置の必要性は、戦後における日本の、特に肥料、油糧の配給機構の実態からいたしまして、この設立についても真にやむを得なかつたことを認めるのであります。特に肥料問題については、戦時中いわゆる戦争目的遂行のために、農業団体として唯一の機構であつた農業会、すなわち民主的なものでなく、あるいは官僚、軍閥の手先となつて使われた農業会が解体する運命にあつた過渡期において、確かにこの公団の必要性もあつたのでありますが、特に戦後四年を経過した今日においては、すでにこの公団の存置の必要性がないということは、特に関係者並びに全国農民が切実に強調いたしておつたのであります。特に政府與党たる民主自由党におきましても、この公団の廃止問題については国民に公約され、態度を鮮明にして今日まで来られております。かかるときに、今日の両公団の実態を見ますときに、その取扱いにおいて、あるいは経理事務において不正を暴露し、国民から疑惑の念を抱かれておる今日であります。そういう公団に対しまして、民主自由党においても公団廃止の意図を明らかにしておきながらも、さらに今回基本金を増額するということについては、まつたくその意図が那辺にあるか解釈するのに苦しむものであります。特に今回の御処置につきましては、すでにこの予算が両院を通過し——今までの例を見ますと、機構の改正と予算の提出が並行して審議され、便宜上、予算が先に通過したという例もありますが、しかし今回は並行審議ではなくして、予算が通過した後において急遽この改正案を提出したということは、事務的の片手落ちとして考えられない。これは民主自由党を代表しての発言においても、これは遺憾であつたという意見があつたのでありますが、もちろんこれは遺憾だけでは済まされない。少くとも国の法律を何ら改正せずして予算を先に組むということは、断じて許されない問題だと思うのであります。しかしそういつたような事務的問題は一応別といたしましても、根本的な趣旨においてこれは全国民の輿望であり、特に與党たる民主自由党の公約であり、主張しておる公団廃止を目前に控え、特に両公団については油糧配給公団は基本金十億一千六百万円、さらに肥料配給公団は三十二億七千八百万円の基本金を増額する。この基金は一般会計から繰入れるというがごときは、今日の日本の乏しい国家財政の見地からいたしまして、特に農業生産力を増強するというようなことを考えて見ますときに、先ほど社会党の石井委員からも強く指摘されましたように、特に農業生産力を高める意味におきまして、土地改良、あるいは災害復旧、その他幾多の予算を要する面があるのであります。しかるにその現状を見ますると、非常にこの予算の面においては、真に農村軽視の政策がとられておる。そういう姿におきまして、あるいは解体のうき目にあい、あるいはただちにこれを廃止すベしという輿論が強い。特に公団の内部におきましても、いろいろ国民の疑惑を招くがごとき現実を来しておる両公団に対しまして、このような莫大な資金を一般会計から繰入れるというようなことについては、承服できないのであります。かかる観点におきまして、私はこの両法案を改正し、基本金を増額するというこの改正案に関しまして、断固反対するものであります。
○小笠原委員長 小林君。
○小林(運)委員 私は民主党を代表いたしまして、簡単に反対の意思を表明いたします。 すでに各委員より種々御意見もありましたが、私も現在の段階におきまする肥料公団に対しましても、油糧公団に対しましても、あえてかような多額の資金を融通しましてやるということは、国家財政の見地から見ましても実に遺憾と思いまして、断固われわれは反対するものであります。
○小笠原委員長 他に討論の発言はありませんか。別にないようでありますから、これにて討論は終結いたしました。 それでは引続き両案に対する採決を行います。両案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小笠原委員長 起立多数。よつて両案は原案の通り可決されました。 この際報告書の伴についてお諮りいたします。これは先例によりまして、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それではさよう決します。 午後二時まで休憩いたします。 午前十一時五十一分休憩 ————◇————— 午後二時三十分開議
○小笠原委員長 休憩前に続き会議を開きます。 まず肥料に関する小委員会の本会期中に調査を行つて参りましたその報告書を小委員長の方でまとめられているようでありますから、ただいまよりその報告を薬師神小委員長より聴取することにいたします。
○藥師神委員 小委員会に付託になりました肥料公団の経理に関する問題でありますが、その後会議を開きまして、経済調査庁の方の課長の出席を願いまして、いろいろ懇談的に質疑応答をしたわけでありますが、大体問題になつているのは、決算期に支拂いの完了しない運賃、つまり未拂い勘定でありますが、この未拂い勘定は決算をする場合には未拂いの内訳明細書を添付することになつておるのであります。その未拂いの内訳明細書以外に、約五億円余りのものが、水増しで未拂い勘定に計上されてあるというところに問題があるわけであります。調査庁の方の意見をいろいろ聞いてみましたけれども、これはまつたくその通り認めておるわけでありますが、遠慮深い意見でありまして、それより以上にこまかい点を聞くことができなかつたのでありまして、将来どうするかという問題等については、積極的な意見を聞くことができなかつたのであります。本日名古屋支部の支部長、それから大阪の近畿の部長、それから門司の支部長、この三名の方に出てもらいまして、そうして懇談的にいろいろ委員から質問があり、御答弁があつたわけであります。それを要約して申し上げますと、今申しましたごとく、未拂い勘定に対しては、その内訳の明細書を添付しなければならない。大体この決算の資料を携えて支部から上京したのが五月の末ごろだという意見は一致しておるようでありますが、名古屋支部の方では、これを携えて鈴木という人が決算書を持つて上京した。ところがその上に一億数千万円の水増しをしろという本部の指令に基いて、そうして支部の未拂い勘定の、つまり明細書なるものをやりかえた、こういうのであります。それでこの内容については、どういう方面にこの金を使う意図であつたかというような中身は一切知らないが、とにかく命令だからやつたんだ。その書類の上で変更したけれども、しかしそれに対しては自分は確信は持つていないちようど共同便所へ入るときに、荷物を預かつてくれというので、中身にわからないで預かつていたが、便所から出て来たから返したにすぎないというような、こういう非常に示唆に富んだ意見が吐かれたわけであります。近畿支部の部長の意見は、やはり名古屋支部と同じように、本部の指令によつてやるんだ、けれども自分はあまり内容は知らないということでありました。それから門司の支部長も、大体において名古屋支部の支部長の意見と大差はないのであります。それで結局判明したことは、支部では今言つたように未拂いの内訳明細書をつけることが正当なのであつて、それをつけて行つた。しかしこの三つの支部において大体支拂つてみると、未拂いとして正規に立てて行つた以外に、千二百万円ばかりのものが余分に拂われておる。ところがこれは中には運賃の率がまだ請負者との間に決定してない。それを引下げろというような交渉のために請求書が未提出のために、つまりこの決算から落していた。それで門司の方で二百数十万円、名古屋で四百何ぼ、大阪で六百何ぼあるわけであります。大体はそういうような調べだけれども、そこに漏れがあつたというわけであります。それはつまり既定の未拂勘定として立てて行つた以外に、千二百万円ばかり行つておるところが問題になつておるのは、それ以外に五億何がしというものが本部の命令によつて、三つの支部に水増しで計上されておる。それに対して、それに匹敵するような内訳明細書の架空なものをつくつたということが名古屋支部の意見であります。門司支部の方の意見は、これはちよつと違うのでありますが、もとより架空ではありますけれども、これは二重帳簿でもなく、明細書もなく、その他として記録をしたというのが門司支部長の意見であります。多少違いはしますけれども、大体においては共通性を持つていて、大同小異なものと見るわけでありますが、結局は不当な処置だということだけははつきり申し上げることができると思うわけであります。ただ問題は、こういうふうな全然かけ離れた莫大な金が、どういう意図のもとに本部の命令によつて、こういうふうに決算に計上されたかということがわれわれにはわからぬわけであります。わからぬわけでありますが、こうい経理の仕方は、実に根本的に誤つておるということだけは断定ができ得ると思うわけであります。従つてこの小委員会としては、これについて政府に対してこの委員会の名において決議をいたしまして、そうして善後処置について政府に警告を発するということに協議がまとまつたわけであります。それで時間があればこれをガリ版にして委員諸氏にもみな配るはずでしたけれども、時間がありませんから原稿だけで承認を得たいと思うわけであります。 まず草案の要点をここで申し上げてみますと、 肥料配給公団の経理に関する決議案 昭和二十三年度下半期においで約五億円の運賃等未拂勘定を過当に見續り計上した事実は、不当な処置であると認める。よつて本委員会は本件に関して左のごとく決議する。 一、政府は本件並びに過去における同様事実の有無に関し、すみやかに調査を完了し、十二月二十日までに農林委員会に対し報告すべし。 二、政府は本件に関する関係者の責任を明らかにし善処すること。 三、約四億九千万円の未拂勘定残は、国庫に納付せしめ、これを農民に還元する特別の措置を講ずること。 四、かかる巨額の剰余金を生ぜしめた根本原因たる運賃の査定をすみやかに改訂する処置を講ずること。大体今草案で読み上げたのは、本委員会において決議として、ひとつ政府に善処方をせられたい。なお前記諸項目の実施方につきましては、それぞれ関係各省に対して委員会の決議に基いて善処方を要望せられますとともに、特に肥料公団に関する小委員会を永続設置せられて、肥料問題の審議に当らしめられるよう、御処置あらんことを農林委員長に対してお願いする次第であります。この意味は単に肥料公団の経理問題のみではありませんので、肥料価格の改訂あるいは春肥が全国的に均等に配給されているか、あるいは一方に偏してでこぼこになつているのかという点が、非常に大きいのではないかと見られる点がありまするし、その他建設的な面においても、もつとこの小委員会において検討する必要ありと、こういうふうに皆の意見が一致しておるわけでありますから、次の通常議会においてもやはり小委員会を設置して、これらの点をもつと真剣に検討し得るように、委員長の御配慮をお願いする次第であります。 以上はなはだ簡単でありますが、小委員会の経過及び結論を御報告申し上げた次第であります。
○小笠原委員長 これにて肥料に関する小委員会の調査報告は終りました。ちよつと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○小笠原委員長 それでは先ほどの小委員長の報告を基礎として、政府に要望することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○足鹿委員 小委員長の一番最後の御報告に、肥料価格の問題あるいは春肥の問題、肥料行政の問題について、新しく小委員会のごときものをつくつてもらいたいという小委員長の御報告がありました。この点について委員長の御意思をひとつお聞かせ願いたい。
○小笠原委員長 それは次の議会において委員長も継続するかどうか、その問題ともにらみ合せて、そのときも同じような状態にある際には、御要望の通り善処することにいたします。 それでは四時まで休憩いたします。 午後二時五十一分休憩 ————◇————— 午後四時二十一分開議
○小笠原委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 本日はこの程度にとどめまして、次会は明三日午後一時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十二分散会