農林委員会 第9号
- 発言数
- 430 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1949/11/22
会議録
○小笠原委員長 これより会議を開きます。 まず農林委員長より運輸委員長に、鉄道並びに海上貨物運賃値上げに関する要望関係を、今專門員に朗読してもらいますが、その点を委員会の決議によつて申入れたいと思います。一応朗読願います。 〔專門員朗読〕 鉄道並に海上貨物運賃の値上に関する要望 今般政府は一率に貨物運賃を九割乃至九割三分余の引上げを行ふ予定であるとの事であるが、これによる主要食糧並に野菜、果物、木炭、藁工品等の値上りは、ディスインフレ経済下に耐乏生活を営みつつある国民生活に影響するところ深刻なものがありますので、これら農林産物資の運賃引上げに就いては、貨物運賃等級の引下げ、又は減噸制の実施等により、その引上げを極力阻止せられ、国民生活に及ぼす影響を最少限度に喰ひ止められるよう措置を講ぜられ度く、又これによつて生ずる減收は、今後の統制経済の緩和に伴い、交錯輸送の増大により、走行キロ数の増加となるべきを以て、これによる運賃收入の増加によりカバー出来るものと信ずるものであります。 以上の事情を勘案せられ、格別なる考慮を拂はれますよう、農林委員会の決議により要望する次第であります。
○小笠原委員長 ただいま朗読したことを、委員会の決議によつて、運輸委員長に申し入れることに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 さよう決定いたします。
○野原委員 この決議はたいへんけつこうでありますが、実はこの間委員会で決議になりました木材のことは特に重要な点であります。同じ委員会から二つのものが出て来ると関連を持つた方がいいと思いますので、この申入れをする前に、さきに木材の件については申入れたが、なおこれこれというふうに、適当にひとつ御処置願いたいと思います。
○小笠原委員長 ただいまの野原君の申入れはもつともなことと思いますから、さよう取扱うに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
○足立(篤)委員 ちよつと関連して、九割ないし九割三分とございますが、われわれ運輸当局の説明を聞いておりますと、鉄道八割ということをはつきり申したのでありますが、その辺の内容はどうかということと、それから減トン制ということがございますが、これは特別品目による特別割引という意味だろうと思いますが、言葉の問題についてこの減トン制ということが鉄道の方でいれられるのかどうか、ちよつと疑問に思つたものですから、お伺いいたします。
○小笠原委員長 その点は向うと連絡をとつて適当にやることを委員長におまかせ願いたいと思います。
○足立(篤)委員 けつこうです。 —————————————
○小笠原委員長 それでは前会に引続き、薪炭に関する件を議題とし、薪炭需給調節特別会計に関する赤字問題につきまして、証人三浦辰雄君、濱田正君より証言を求めることにいたします。 まず三浦証人より証言を求めます。三浦辰雄君は林野庁長官でありますか。
○三浦証人 さようであります。
○小笠原委員長 本籍地は。
○三浦証人 本籍地は、福島県耶麻郡岩月村字中西二千二百八十五番地であります。
○小笠原委員長 現住所は。
○三浦証人 東京都杉並区西荻窪一丁目八十三。
○小笠原委員長 いつ現職におつきになりましたか。
○三浦証人 現職につきましたのは、昭和二十二年十二月二十七日であります。
○小笠原委員長 薪炭需給調節特別会計の任務と組織について、簡單に御説明を願いたい。
○三浦証人 薪炭特別会計は、昭和十五年木炭の需給が非常に逼迫した関係から、その需給を調節するために、当時は政府みずからが一部のものを産地から買いまして、それを消費地に輸送をいたしまして、一般の消費に充てた。その後まきにおきましても、そういう需給が逼迫いたしました結果、それを取入れまして、いわゆる薪炭ともに取扱うようになりました。最も統制の嚴格でありましたときは、およそ薪炭というものは、全部政府がこの特別会計で買い取つて、そうして消費地においても政府の手を通じてこれを配給しておつた。そのような機能を持つておつたのであります。これを要しますれば、薪炭が非常に逼迫したわが国の状況に対して、政府が買つて、そうして乏しきをひとしく公平に分配する、こういうのが目的であつたわけであります。
○小笠原委員長 次に、証人は木炭事務所をどういうふうに監督なされて参りましたか。
○三浦証人 先ほど申し上げましたような目的を達成すべく、それぞれ産地における木炭事務所は、なるべく多くの木炭をすみやかに購入して、これを消費地の方の木炭事務所の方に送る。また消費地の木炭事務所の方は、受取りました木炭をすみやかに処理して、その配給を待つている国民というか、消費者全体に対して配給をさす。こういうような機能を円滑に、迅速に正しく発揮させるように指導をしておつたわけであります。
○小笠原委員長 特別会計の資金の授受は、どういう方法で行われておりましたか。
○三浦証人 特別会計の資金の授受は、政府でと申しますか、木炭事務所でなく、特別会計の取扱い担当である林野庁における薪炭課の扱いで、林野庁長官の名において、直接資金を流す場合と、それから一定の使途を明示して、木炭事務所に前渡金として渡す分とございます。
○小笠原委員長 次に、林野庁長官と林政部長、薪炭課長及び木炭事務所は、会計法上、今のものと関連して、どういうふうに責任を分担しておりますか。
○三浦証人 支出官と最終徴收官は林野庁長官であります。その運用は木炭課長、あるいは薪炭課長、現在では薪炭課長が当面の、主務者といたしまして、部長との関係は薪炭課を自分の部内に持つておる部長がこれを指導をする。長官におきましては、他の部とあわせてこれを総括指導をするという立場であります。
○小笠原委員長 証人はいつごろ特別会計に赤字の存在することをお知りになりましたか。
○三浦証人 昭和二十四年の二月初め、これはまだ赤字というようなはつきりしたものではありませんが、本年のその当時の生産と集荷等の事情からいたしまして、生産地はもつと買つてもらいたい。消費地はなかなかそれがはけないということから、この経理の運用が不円滑になりました。その際にどういうことでこの特別会計があるのか、その検討を始めたのは本年の二月の上旬でありました。爾来その解明に努めた結果、三月中旬ころになりまして、本特別会計は見えざるところの赤字というものが、どうもあるらしいという結論に逹したのであります。
○小笠原委員長 その後今日に至るまでの整理の状況を簡單に御説明願います。
○三浦証人 三月中旬一応おぼろげながらそういうことになりましたので、林野庁といたしましては、当時いろいろと薪炭のきゆうくつな運営から、人手も少なかつたので、経済査察庁の元薪炭課長をやつておつた木村武氏に相談をいたしました。その部下の柳田第三課長が非常に経理に精通した人であるということを聞きましたので、その人をこの解明についての依頼をいたしました。また部内におきましてもこの解明に努め、薪炭の生産の状況等から見て、統制方式をこの際かえて、もつと自分たちの機構において手に負える程度にこれを縮小すべきであると考えて、それぞれの方面に連絡をしたのでありますが、その統制方式の変更はそのときはできませんでした。そこで私どもといたしましては、当時関係筋の非常な強制もありましたが、いわゆる政府の手持ちといものが帳簿上これだけあるということになつておるが、はたして現物はそれだけあるのかどうか。この問題が解決しなければ、二十四年度に入りまして、借入れを予定しておりました薪炭証劵の発行は、絶対に不可能であるということを言われ、それはまことにもつともなことであるとわれわれも考えたので、その解明を急いでおつたのでありますが、そこでその手持ち薪炭がはたしてあるのかないのかということの一つの解明の策にもなるし、一面においては政府の持つている薪炭を早く金にかえるという方法にもなるという点から、四月、五月には二十万トン輸送計画という平素の輸送計画の倍の計画をたしか立てました。もつともこの点につきましては、当時だんだんと春先に向うことでありましたので、そういうことをやることは、特別会計のいわゆる経理内容からいうと必ずしも好ましくない。消費者の購買心理からいうと、そういう際に続々入つて来るということは、一面において消費者の購買意欲をなくする。だからその点についてはずいぶん議論が関係方面との間に闘わされたのでありますが、私どもといたしましては、当時生産者が二月の中旬から政府の買う数量を非常に制限された結果による苦痛を、何とか解決しなければならないということを考えまして、とうとうその二十万トン計画を応諾いたしまして、輸送を一方において努め、そうして木炭事務所に対しましては、従来の手持ちの帳面にこだわることなく、実際の数字をことに明らかにしなければならない。こういうふうに言明をいたしまするとともに、木炭事務所長を呼んで、そのことを強く伝え、当時薪炭の統制をどういうふうにするかということがいろいろ世間で言われているけれども、その問題は非常に重要な問題であるのだから、まずそういう世間の統制に対する方式についての問題については、木炭事務所長の諸君たちは気を奪われないで、まずみずから持つているところの手持ちの薪炭が、帳簿との関係がどうなるかということを明らかにすることが、前提條件であるというように強く申して、その手持ちの真の数量の確定に努めました。また会計検査院方面におかれましては、その問題を関係方面からのさしずというか、希望もありました由で、これを取上げて、長野方面においては四十名前後の方々が出て、これに林野当局も応援をして調べるというような、現地にサンプル的な調べもいたしたのであります。その結果数字はだんだんとわかつて参つたのであります。そこでそういうような数字を入れてみますると、まことに予想以上に現物の不明なものがあるということもわかりましたし、そこで統制方式の改正がまたからんで参りました。中間における議論は省畧いたしまして、七月末をもつてこの特別会計は買入れの機能を停止して、爾来清算に入つているのであります。すなわち買つているところのものは、これをすみやかに売却する。そして一方卸方面においてこげつきになつておるものは、すみやかにその債権の取立てをするし、また事故その他で不確定のものにつきましては、それを早く解決をいして調定を急ぐ。こういうようなことで今日整理をしておるような状況であります。
○小笠原委員長 次に証人は、今年一月末か二月初旬ごろ、当時の三重県の木炭事務所長の生原という人に、電報を打つて呼び寄せたという事実がありますか。
○三浦証人 電報を打つたことについては、私はちよつと電報を打つたこと自体には、記憶ありませんが、呼んだことはあります。
○小笠原委員長 それで呼んだ目的は。
○三浦証人 それは三重県の配給機関として三重県燃料販売株式会社というものがあります。また集荷の機関といたしまして三重県燃料株式会社というものがありました。この二つは昨年の九月需給調整規則がかわります以前におきましては、いわゆる燃配と称せられ、燃料林産組合の分派されたものであつたわけであります。そこで燃料会社、いわゆる集荷の方の会社の者が来て、自分たちの姉妹会社である三重県燃料販売会社におきましては、非常に政府に協力して、二百万俵以上もあつた割当についてはさしず通りにさばきそして一月から三月までの中央から三重県の木炭事務所に割当てた收入計画についてもまた協力をして、大体その通り、しかも時期も早く納めることになつている。こういうような状況にあるにもかかわらず、集荷のわく、買入れのわくについてはさつぱり同情をしてくれない、当時二十万俵以上すでに在貨しておるのであるが、それについて木炭事務所としては、今日山元で買うのであるが、駅に出て来たものを見合つて非常に制限をして買つているような状況であつて、自分たちは六つばかりのいわゆる直営生産場を持つておる。それはかなり山の深い方であるけれども、ああいうふうに制限を極端にされたのでは、自分たちの姉妹会社である販売会社があれだけの協力をしたのに対して、まことに自分たちは不本意だ、よその販売会社はまことに協力しないのに、自分の方はしたのだから、その辺を何とかしてもらえないかというような話がありました。そのためにわれわれといたしましては、そういう事情を聞きたいために呼んだように思つております。
○小笠原委員長 今の燃料販売会社というものの責任者は何という人ですか。
○三浦証人 燃料販売会社の責任者は、私は今名前を覺えておりません。
○小笠原委員長 それでは証人は何という人からそういう要求をされたかということについて伺いたい。
○三浦証人 それはそこの、ことに奥地の方の関係の所を持つておる支店長の山下某という者であります。
○小笠原委員長 山下某という人から、直接長官であられる証人の所に話があつた、こういうわけですか。
○三浦証人 山下某につきましては、数年前から三重で、非常に思い切つたことをやる人らしくて、まきが戰前非常に悪かつたときに刑余者を動員して非常に大きな二十万石以上の量を、山田の先という話ですが、そこでまことに驚くような期間の間に大量出した。またそのときには、非常に三重県の軍政部からもほめられ、あるいはG・H・Qからも映画班がわざわざ行つて映画にとつてこれをほめて行つた、こういうようなことで、前々から薪炭の課の方には来ておつたような男であります。その関係もあつて、私の方にそういう問題がそのときに出たのであります。
○小笠原委員長 そこで証人から伺いますが、この山下という人は燃料会社のどういう位置にある人で、しかも直接あなたがお会いになつたかどうかということの関係を伺いたい。
○三浦証人 私が直接会いました。これは支店長か何かです。
○小笠原委員長 はつきりわかりませんか。
○三浦証人 支店長だと思つております。
○小笠原委員長 会つたのはいつごろ、場所はどこでしたか。
○三浦証人 それは二月の三日です。二月の三日に時の農林大臣をしていた周東さん、またそのときは周東さんはたしか安定本部長官をかねておつたように存じますが、そこでちようどその際営林所長会議を開いておつたのではつきり覚えておるのでありますが、あくる日の局長会議にも出てもらおうと思つて、私は周東国務大臣に会いたく思つておつた際に連絡がつきまして、安定本部の官邸でならちよつと会えるということであつたので、私としては明くる日の営林局長会議をやる際に大臣から御訓示もいただきたい関係があつて、そこへ行きました。私自身はそこで山下という者と紹介をされたのです。
○小笠原委員長 だれにされましたか。
○三浦証人 それは周東大臣だつたと思います。
○小笠原委員長 そのとき紹介されて周東大臣とあなたと山下の三人の間に話をかわしましたか、あるいは直接あなたと山下との話になりましたか。
○三浦証人 そのとき、その男が関係している会社で、非常に奥地の方の炭を大々的に現在もやつているのだが、今度大々的にやることになつた。炭の問題についてはことしこそ緩冬であつたけれども、奥地という問題については、戰時中から続いて里山の伐採を考えるときに、当然何かの意味において逹成さしてやりたいように思う。君も前からいろいろのときにそういうことを言つているが、そういう計画を持つているのだから、よく話を聞いてやつてくれということであつて、私といたしましては、そのときにしばらく絶えておつて、戰後はもちろん初めてでありました営林所長の、各地代表の一人づつが出席した会であるから、その晩簡單な催しをして、あいさつだけでもしたいと急いでその話を聞いて、あとはゆつくり話を聞こうということでわかれただけであります。
○小笠原委員長 その後会いましたか。
○三浦証人 会いました。
○小笠原委員長 その場所と日にちがわかればそれを言つてください。
○三浦証人 あくる日が局長会議でありますから、その後間もなくであります。それは長官室で会いました。
○小笠原委員長 話の内容は。
○三浦証人 その内容は自分は初めで会うけれども、前はまきのことについてはずいぶん大々的にやつて、県駐在の軍政部、またG・H・Q方面からも非常に感謝をされたそういう来歴の男だが、今度は深い山の中で大々的に製炭をやる、また場合によつては木材もやる、こういう計画をしている。あなたと言うのは私のことでありますが、あなたは山林行政の点からいつて、里山が非常に荒れているにかかわらず、奥山に手をつけないということを非常に残念に思つておられるそうだが、自分はそれを率先してやつてみたいのであるが、ひとつこの際何とか応援をしてもらえる方法はないか、こういうことが中心でありました。
○小笠原委員長 応援ということはどういう意味ですか。
○三浦証人 応援ということは、いわゆる日銀の融資あつせん等を頼んで、金の応援をするということが普通でありますが、その場合にかれとしては、自分の姉妹会社は政府の資金回収に対して非常に協力をしておる。ところがほかのいわゆる販売会社を見聞きすると、まことに非協力な処置だ。正直者がばかを見て、ずるく立ちまわつておる者が、そうやつて納めないで今日いるということは、まことにばかな話で、自分らもそういう事情を勘案して、何とか補助というか後援をしてもらえないか、こういうのが中心でありましたが、私どもといたしましては、それはそういつてもできぬ。そこで日銀の斡旋部あたりに話してやろうということにしたのでありますが、計画書を持つて来なければそんなものはだめだ。われわれとしては、計画もないのに融資斡旋部へ持つて行つたつて何ともしようがない。それももつぱら計画が出て来なければだめだということで、それを拒否したのであります。
○小笠原委員長 それの事情を承つてから計画書を持つて来たのですか。
○三浦証人 とうとう持つて来ませんでした。
○小笠原委員長 その説明で三重県の木炭事務所長をお呼びになつたという結果になりますか。
○三浦証人 そうではありません。それに関連してはおりますが、その者と関係はございません。
○小笠原委員長 それではなお伺いますが、生原三重県木炭事務所長が、お呼びになつてから帰つたのに、一千万円の前渡金を交付した事実がありますか。
○三浦証人 事実はあります。
○小笠原委員長 その交付の目的や方法や期日等について。
○三浦証人 それは三重県の木炭事務所は、先ほどもちよつと触れたように思いますが、山元で買つているということは、いつまでたつてもほんとうの現物が握れない。そこで従来山元で買つていたのでは——また買うという建前になつておるから。買うけれども、駅へ出て来た数量と見合つてでなければ買わない、こういうふうに嚴格にいたしました。もとよりこれは私どもといたしましては、四月一日からはそういう方法に改め、六月一日からは正規に価格まで改訂して、駅で現物の握りに努めたのですが、すでに三重県の木炭事務所におきましては、現物を握らなければ、特別会計の木炭事務所の任務としては不十分である。こういう観点から十二月来そういう運用をしておつたのであります。従いまして、そのわくはかなり少いというその不平を、一方姉妹会社である配給会社の金の回收に対して、非常に協力しておるという実情から見まして、追加の買入れのわくを与えた、こういうことであります。
○小笠原委員長 今の嚴重にやつておつたという十二月というのは何年の十二月ですか。
○三浦証人 昨年の十二月です。
○小笠原委員長 そのわくから一千万円を与えた、こういうことになりますか。
○三浦証人 わくというのは、その当時は、申し上げればはつきりいたしましようがこういうことです。先ほど申したような状況下で、金繰りが非常につかないので、政府の購入わくというものは非常に限定をして、なるべく何と申しますか買わないという方針で数量を限定しておりました。そこに対して追加のわくを出したということであります。
○小笠原委員長 そうすると、その一千万円なるものは——山下某と、さつき証人が申しましたのは、山下重行という方でありますか。
○三浦証人 重行と言つたか、支店長でありました。
○小笠原委員長 その方に渡すための一千万円ということになりますか。
○三浦証人 そういうことにはなりません。これは山下重行というのはただその会社のいわゆる指定集荷業者の一職員であります。私どもといたしましては、指定業者から出なければ買えません。私どもとしては指定業者にそのわくを与えたということでありますが、山下重行は直接関係なし。
○小笠原委員長 燃料販売会社という意味になりますか。
○三浦証人 いわゆる燃料会社で、販売の方は販売会社。
○小笠原委員長 燃料会社。
○三浦証人 三重県燃料会社。
○小笠原委員長 そうすると先刻の証人の証言によれば、何か計画書を立てて来なければ援助する資金関係のあつせんはできぬというお話がありましたが、それとこれとは……
○三浦証人 完全に別の問題であります。ただ関連する、同じ会社と片方は社員がしておるから、そこに誤解が生じたのだろうと思いますが、別であります。
○小笠原委員長 そうすると、山下重行という方と木炭の売買契約がありましたか。
○三浦証人 全然ありません。
○小笠原委員長 それではその当時の薪炭需給規則では、木炭の買入れ地点、数量の確認方法、支拂証書の発給方法は、どういうふうになつておりましたか、簡單にお話し願いたい。
○三浦証人 それは検收員が薪炭の支拂証書というものを発行いたします。そうするとすでに薪炭事務所としては薪炭の検收員が発行した支拂証書であるが、それが前渡金拂いで行く場合においてはその木炭事務所長のところに集つて来て、そこで支拂いになりまするし、それからそうでない金融によるものにおきましては、それを金融のところに持つて行くと支拂いをしてくれるという二つの方法があるわけであります。
○小笠原委員長 それから一千万円はいかなる方法で燃料会社ですか、それの方に支拂つたかという内容。
○三浦証人 あれは追加わくをそういう事情のもとにしたので、検收員が支拂証書を出したものを木炭事務所長のところに来て、そうしてそこでそれを証拠というか、それに基いて木炭事務所長は支拂いをしたはすであります。
○小笠原委員長 その当時は、発駅で現物を確認の上支拂証書を発給するようになつていたわけでありますが、一千万円は将来引渡される現品に対して、前渡金の形で支拂われたように思われますが、その内容はどうですか。
○三浦証人 先ほど申し上げましたように、そういうことにはなつていないはずであります。
○小笠原委員長 それから一千万円に対する現物の引渡しはどうなつておりますか。現物の引渡しを受けたか受けないかということ。
○三浦証人 それは三重県の方はいろいろ仕事が進んでおるのでありまして、またよくやつていたところでありまして、先ほど申したように、検收員の支拂い証票によつて拂う。支拂い証票というものは、現物を手に入れたときに、検收員が支拂うものでありますから、政府のものにならなければ、当然支拂い証票が出せないわけです。
○小笠原委員長 次に現品の検査の内容をおわかりなら御説明願いたい。
○三浦証人 現品の検査は、三重県もおそらく同じであつたと思いますが、いわゆる指定集荷場所に集まつたものにつきまして、検收員が行つて、品等、銘柄、数量を確認いたしまして、そこで支拂い証票というものは切るわけであります。
○小笠原委員長 なお引渡し木炭は、その後さらに三重県燃料会社に売りもどしたというような事実がありますか。あつたらその内容を……
○三浦証人 これにつきましては、この間六大都府県の木炭事務所長を呼んだ際に、今の生原も、今は神戸の整理に当つておりますので来ました。そこで当時新聞に出ておつた関係もあつて聞いたのでありますが、それによると、三重県の燃料会社に対しては、十二万俵くらいを売りもどしをしたのだろうということでございました。
○小笠原委員長 その売りもどししなければならぬ理由はどういうことであつたか。
○三浦証人 これはもう整理に入りますと同時に、七月の何日でありましたか、すでに通牒を出しまして、特別会計はここで閉鎖するのだから、奥地と言いますか駅でもないもの、また駅に来ても指定の集荷者に対して売りもどしてしまえ、こういうような一般指令をしております。それはいつまで持つておつても、物が惡くなるばかりでありますから、そういう方法に従つたわけであります。
○小笠原委員長 その代金の決済の時期方法は。
○三浦証人 それはいつ決算が済んだかということはとにかく、あすこの木炭駅務所は前々からの計画で、比較的整理が行き届いておるので、二十日までには完全に廃止ができるということで計画しておつたのでありますが……
○小笠原委員長 二十日というのはいつのですか。
○三浦証人 今月の二十日です。そこでおそらく先月か今月の初旬までの間には済んでおるはずです。しかしそのときに、ちよつと誤解があるといけませんから申し上げますが、済んでおると申しますのは、木炭事務所と農業会、木炭事務所と先ほど申した三重県燃料会社というような、指定集荷業者との間、また正規の卸売業者との間の関係が済んでおるという意味でありまして、世に言う一千万円とかいう問題についてではございません。その関係が全部済んでおるという意味であります。
○小笠原委員長 そうすると一千万円の問題はどうなりますか。
○三浦証人 一千万円というものは、結局買入れの追加わくというものは、先ほど事情を申し上げたような関係で出した。出したけれども、あの三重県燃料株式会社というものは、三重県の供出量年間およそ百六十万俵中三分の一以上、七十万俵近くも集荷登録を持つておるわけでありますから、そこでその集荷登録を持つておるそのものに対する追加わくなので、それはいわゆる県下各地の集荷登録をされたものに対する買入れわくという問題であります。そこで一千万円との関連ということは、なおはつきり申し上げれば、その県下の指定集荷業者が、登録を受けておる相手のどれに出すかというだけの問題であります。全部にわたつてその一千万円のわくというものが、その集荷業者の責任において適切なる買入れをしたことと存じます。
○小笠原委員長 なお証人は前農林大臣周東英雄氏より四千万円を山下重行に支拂いすることについて命令とか相談を受けたことがありますか。
○三浦証人 命令などを受けたことは毛頭ございませんし、相談といつても、先ほど申し上げたように、今日の林業政策の一つの大きな問題として、里山の濫伐というものを奥地の伐採に持つて行かなければならぬということがあるのでありまして、それについて非常な努力をすると言つてがんばつておるから、何とか相談に乗つてやる方法はないかということを聞き合されただけであります。四千万円という問題は、その大開発に関連して山下某は、この大開発をやるためにはどうしても四、五千万円はいるんだという話があつたことは覚えております。
○小笠原委員長 次に証人は前農林政務次官北村一男氏より四千万円の残額三千万円の支拂いについて請求を受けた事実がありますか。
○三浦証人 受けた事実は、——そういうことは覚えておりません。全然そういう問題はなくて、ただ、今の奥地の問題についての話を受けたことはありますが、その何とかという四千万円の問題は全然ありません。
○小笠原委員長 何か委員から御質問がありますか。
○松浦委員 ちよつと証人にお尋ねいたしたいのですが、ややこしくてどうもわからない点がある。つまり証人と山下某との関係は、今のお話によりますと、今年の二月の初めに、当時の農林大臣である周東氏の紹介に始まつたものである。そうしてそのときの話は三重県の奥山の開発のために資金のあつせんを証人に依頼をしたのである。そこで証人はその話をよく聞いた上、その具体的な計画書のようなものがなければ相談にならないというようなことをお答えになられたようでありますが、その後その計画書のようなものを持つて来ないから、山下氏の関係は打切つたのであるかどうか。
○三浦証人 山下氏のその開発については、ただいま松浦さんからのお尋ねの通りであります。しかし私といたしましては、さらに奥地の開発は、日本の今日の産業事情からどうしても必要であると今でも思つておりますが、そういうことからいたしまして、できればこれを——今日も民有林の斫伐という一つの制度がございます。それは正規の制度でありまして、戰争中できた制度でありまするが、民有林があつて、それを国が買つて炭なりあるいは木材なりを出していい。これは予算もあります。その問題の対象になるかどうか。せつかくあれだけの——あれだけと申しますのは、岡崎の方から兵舎を百五十万円近く出して買つて、その開発のために家を建てたという力こぶの入れ方であるならば、今の奥地の開発に対する熱心さから、何とかできぬものかということで、今の民有林の官行斫伐という制度の適用の対象にならぬかどうかということを考えて、大阪の局にも現地に行つて見るようにさせました。ところがそれも不適当だ、あるいはよつぽど大掛りでやらなければだめだという報告を受入れて、これをやめたということを聞いております。
○松浦委員 私がお聞きしたいのは、あなたが奥山の開発に対して、今でも非常な熱意を持つていらつしやることはそれでいいのですが、その後それが具体的に進んでいるかいないかということを、お聞きしているのです。先ほどのお話によりますと、大体今のところは計画書を持つて来ないから、山下さんとの関係はないというふうにおつしやつたのですが、その点はどうですか。
○三浦証人 結論的にはありません。全然それは何ら応援することができずにしまつたわけであります。
○松浦委員 そのことがわからないのですが、生原氏に渡すところの一千万円というのは、私の今まであなたからお聞きしたところによりますと、三重県内における薪炭買入れのわくの追加というふうに了解したわけでありますが、この一千万円は山下氏並びに山下氏の開発には全然関係がないかどうか、それをお伺いいたします。
○三浦証人 その一千万円は山下氏の関係は直接ありません。ただそのわくは先ほど申したような、姉妹会社の政府納入が非常にいいという事実に基きまして、買入れわくの増加をその会社にしてやつたという問題があります。
○山村委員 議事進行に関してちよつと証人に注意したいのですが、先ほどから委員長や松浦君の質問に対しまして、証人の答えるべきものは、要するにその点があつたかどうかということを答えていただけばいいのであります。何かそれが冗漫に流れて、わきの方に持つて行かれるため、かえつてみんなから変なふうに見られるし、またわれわれが真相をつかむのにたいへん困るから、はつきりイエスかノーか、こういうことがあつたかどうか、いきさつを説明しろと言われたら、そのいきさつを答えていただくように、証人にお願いします。
○松浦委員 三重県は非常に薪炭の生産の大きい県で、その県内には非常に成績の上つたところの会社がある。そこで山下とは全然関係がなく、県のわくの追加ということで一千万円が出ておるのでありますか。その点を……
○三浦証人 そうであります。
○松浦委員 従つてその一千万円というものは、山下氏の紹介した周東氏には全然関係がないのですか。その点はどうですか。
○三浦証人 関係は全然ありません。
○中村(清)委員 ただいまの三浦証人のお答えで大体わかりましたが、なお伺いたいことは、検收員の支拂証書が来たから支拂つたというお話でありますが、そうですが。わくを中央ではおやりになつておる。しかし支拂いはやはり中央からの送金があると思いますが、検收員の支拂いを証書で支拂いました、こういうことでありますが、念のために伺います。
○三浦証人 委員長からのお尋ねは、どういうふうにして支拂いをしたかということですから、私は検收員の通知で、支拂い証書に基いて拂つたと申し上げたのであります。
○中村(清)委員 それではその支拂い方法は不法ではないと思いますが、あるいは不適当かという感じを持つのでありますが、これについて三浦証人は不適当と思うかどうか、この点を念のために伺いたい。
○三浦証人 不適当とは少しも思いません。
○河野(謙)委員 大事な問題でありますから念のためにもう一度伺いますが、一千万円の売りもどしの件ですが、これは要するにからのものを買つた。ところが事件が起きたから、あわてて売りもどしをした。こういうようにこの事件はなつておるのですか、先ほどの証人のお話を伺いますと、からのものを買つたものでも何でもない。また売りもどしの場合も、品物があるものを売りもどしたのだ、こういうように御答弁があつたのでありますが、この点間違いありませんか。
○三浦証人 間違いございません。
○足鹿委員 生原を呼んだ目的については、先刻山下が出て来た経緯についてお答えになつたものであつて、その目的についてははつきりしておりませんが、それは何ですか。生原氏を呼んだ目的……
○三浦証人 それは今の談たまたま姉妹会社である三重県燃料配給会社の、いわゆる政府資金の回收、あるいは二百万石以上あつたまきのすみやかな処分、こういうものに対して非常に協力を示しておる。そうして一方わくというものをわれわれが認め、三箇月後にそれを取つたような行き方、つまり山でやつては困るので、駅へ出て来たものと見合わなければ買わないという嚴格なやり方をとつたために、非常にきゆうくつだ、こういうことの事情から買上げのわくを増すという問題が出まして、その関係からわれわれとしてはその点を確かめる関係もあつて、そのことだけで呼んだかどうか知りませんが、とにかく来てもらつた、こういうことだと思います。
○足鹿委員 一千万円のわくの拡大を認めたということをお認めになつておるようですが、それは三重林産燃料株式会社に対してのみでございますか、他にも集荷機関がありますか。
○三浦証人 それはたしか三重県の燃料会社だけだつたようにも思うのです。それは先ほどのような事情からしたのであります。
○足鹿委員 さような奥地開発と申しますか、そういうように薪炭の奥地生産に協力した事実は、三重県においてはあるのですか、ないのですか。
○三浦証人 奥地開発の関連に結びつけてのことだとそういうふうになりますが、この問題は、この会社自身がやや奥地のところに六箇所もやつておるそうですが、先ほど来私の説明中に申し上げておる奥地の問題とは関連がないわけであります。
○足鹿委員 さらにもう一点お尋ねしたいのですが、時期的ないろいろのずれがあつて、はつきりしませんが、大体方針としては買入れを制限しておるそうですね。
○三浦証人 はあ。
○足鹿委員 それが特にそういう特殊な事情があつて、一千万円のわくを拡大した。時期的にいつごろになるか知りませんが、一方において買入れを制限しながら、特殊な事情によつて一部にこれを拡大し、さらにまた政府手持ちのものを一般に売りもどしの指令を出した。これは非常に矛盾しておると思うのですが、その辺の何と言うか、時間的な関係があると思いますが、時期的にはどういうふうになつておりますか。それをもう少し明確にしてもらいたいと思います。
○三浦証人 今の買入額の一部追加というのは、二月の末だと思います。それから統制方式というものが、大体方向がきまつたのが七月の初めだと思います。統制方式はこういうふうになる。そこで政府の手持というものはこういうふうに処理しよう。こういうふうにやつた通牒の中で、今の駅、港頭等に出ていないものについては売もどしをする。こういうふうな指令が一般として出ておるわけであります。
○井上(良)委員 ちよつと伺いたいのですが、この一千万円のわくの対象となる約十万俵の薪炭は、この会社はどこでそういう品物を買付けようとしたのですか。それをどこで確認したのですが。
○三浦証人 一千万円のわくの対象となる現物の問題につきましては、先ほど申し上げましたようにこの会社は七十万に近い集荷の登録を持つておる会社でございます。そこで当時約二十万俵というものが滯貨されております。そこで二月、三月の生産見込量というものは三十五万俵くらいが出る。こういう状況でありますので、この会社としては、先ほど申しましたように、六十何万のいわゆる集荷能力を持つておるのだから、どこからということではなくて、買うのが集荷業者としてのあり方なのであります。
○井上(良)委員 どこから買うよりも、問題は政府が、あなたのお話を聞いて、そういう事情があつて特別なとりはからいをするということについては、少くともその対象になる現物が、どこに滯貨しておるか。どの検收員がそれを抑えておるかということが、明らかならずして、そういうわくは与えられないじやないですか。軍に七十万俵ぐらいの集荷の登録を持つておるということだけの架空的なことによつて、政府の金をかつてにそんな方面に前渡金として渡されぬじやないですか。
○三浦証人 もう一つの大きな集荷業者は農業協同組合関係であります。農業協同組合の方の御承知の通り、大体副業関係が多く、里山、近山であります。この燃料会社の方はいわゆる企業製炭系統が多い。しかもみずから六箇所ばかりの直営をやつておる。こういうような状況であるので、私どもはそういう判断を明かにしたのであります。
○井上(良)委員 そうすると会社だけを信用して現物の所在はつかまずにやつたのですか。
○三浦証人 この現物をつかまないでやると、中央では現物のつかみようがいかなる場合でもありません。この問題は買入れの方法で、現物をつかんで支拂い証書を出す。それによつて金を渡す。つまり検收の済んだものについて渡したのであります。私どもとしては、現物ははつきりどこにあるかわかりませんが、そういうふうなことであるから、そういう疑が起るはずがないと思います。
○井上(良)委員 あなたは生原所長を呼んでこの会社に一千万用のわくを与えて買い取ることを指示した。そのときにあなたは、この会計の支出責任者としてそれを生原所長に申し渡しておるでしよう。そうしたら、そのときあなたは当然この林産会社がどこに一体現物を持つておるかということを、確めなければならぬ責任がある。もしそういうことがなしに、單なる会社の御都合主義によつて、かつてにそういうことができることになりますならば、たいへんなことになる。少くともあなたは、生原氏を呼んで具体的な実情を聞いた上でやろうとされたのであろうと思う。十万俵という木炭は口でこそ簡單でありますが、たいへんな数量の木炭であります。それを一度に処理をし一度に買い付けるだけの現物がどこにあるかということを確めずして、そういう金を出せないじやないですか。それはどうですか。
○三浦証人 そのわくを増すときに、どこにあるかということを一々確めろというお話でありますが、当時二十万俵以上というものがまだ滯貨で困つておる、そういう事情でありますから、しかも先ほど説明しておるように、これは企業製炭関係のものが登録しておる会社のものが多い、そういう状況でありますので、そのわくを出した。そういうわくに基いて木炭事務所長といたしましては、現に検收したものによつて支拂いをしておる。そしてどこの何村でなければ出さぬという問題につきましては、私どもとしては、どこのどういうわくのときにも、集荷業者がその県の滯貨の状況によつて出しておるというような実情であります。
○井上(良)委員 証人が生原氏を本庁に呼んだのは、三重県における林産燃料会社あるいはその姉妹会社等の登録について話があつて、何とかこの会社に格段の援助を願いたいという話が出、そこへまた奥地開発をやつてみたい、こういうふうな話が周東さんとの話であつて、そこで具体的に実情を調べろというところで、生原氏を呼んだのと違うのですか。
○三浦証人 今の山下某というのは、会社の需要としての奥地の製炭ではなしに、みずからの奥地の製炭をもくろんでおつたのであります。でありますから、違います。
○井上(良)委員 この山下はどこの会社の支店長でございますか。何会社の支店長ですか。
○三浦証人 それは三重県燃料会社の支店長です。
○井上(良)委員 三重県燃料というものは販売の会社ですか。林産の会社ですか。
○三浦証人 三重県燃料は集荷の方で、三重県燃料販売会社というのが販売の方で、姉妹的な関係だそうです。
○井上(良)委員 そうしますと、林産燃料会社の支店長で山下という名義で来たと思いますが、そうすると、その山下は、木炭の買付その他についての話はしなかつたのですか。あなたには……
○三浦証人 その買付の問題というものは、いろいろと談たまたまその当時のことに話が及んだことはあります。
○井上(良)委員 いま一つ同いたいのは、この一千万円の現品の売りもどしによつて回收がされたというのですか。それは事実ですか。
○三浦証人 この一千万円の回收がついているのか、いないのかこれはわかりません。今まで木炭事務所といたしまして買い、そうして閉鎖の際に持つておつた炭についての問題が解決がついたということを申し上げたのであります。
○竹村委員 今一千万円の問題を言われたのですが、一体どういう基礎で前渡金のわくをきめられておるのですか。それを伺いたい。
○三浦証人 わくのきめ方は、大体大消費地におきます政府の薪炭売渡しによる代金の回收と、そうして一方日銀からの本特別会計への買入れの見込みの関係、そういうふうなつまり支拂財源の資金関係を基といたしまして、一方生産地におきますところの生産滯賀等の事情を見まして、また輸送の計画等とにらみ合せてきめるというのが、大体の骨であります。
○竹村委員 それでは特に薪炭の問題が問題になつておるときに、生原氏に特別に考慮して一千万円を渡さなければならなかつたような実情が、三重県の木炭事務所にあつたのかどうか。そのあつた内容を聞かしていただきたい。
○三浦証人 実情と申しますのは、先ほど申したつもりでありましたが、当時二十万俵以上からの滯貨が、主としてこの燃料会社関係に登録しておる地方に多くて、そうして買入れのわくが少いので困つた。しかも一方これの姉妹会社であるところの燃料販売会社の方においては非常な成績で、これは現に一月、二月、三月と政府收入割当が三月十日に終つておるようでありますが、そういうような状況であつたので、それを特別に認めた。こういうわけです。
○竹村委員 生原氏を呼び、一千万円の特別の考慮金を渡すときに、山下氏と会見されたときの一部をお話になつたかどうか。生原氏を呼んで一千万円というものをお渡しになつた。特別融資をされた。そのときに、前に証人が言われましたいわゆる山下氏とあなたと会見されたそのときには、奥地開発——さつき話のあつた井上委員の話、それに対してたまたま木炭のことについても触れたかもしれない、こう言われた。従つて燃料会社の支店長である山下氏であるということを知つておられる。従つてその管轄の木炭の支店長があなたの所に来られた。長官として、そうして一千万円をお渡しになるときに、木炭、いわゆる三重の燃料会社の支店長である山下氏が来たことを、あなたは話されたかどうか。
○三浦証人 関係は全然ないのです。山下氏に金を渡したというようなお話ですけれども、これは木炭事務所から燃料会社で生産し、供出したものに対して出してありまして、関係はございません。
○中村(清)委員 先ほどから聞いていますと、三浦証人は山下重行君をよく御存じないようであります。私は地元の者として知つておりますが、三重燃料の支店長ではありません。これは大杉谷及び磯部の出張所長であります。御注意を申し上げておきます。
○竹村委員 私先ほど尋ねましたことと、ただいまのお答えは違うのでありますが、あなたが生原氏、いわゆる三重の木炭事務所長を呼んで一千万円をお渡しになつたのでしよう。そのお渡しになるときに、呼んだときに……
○小笠原委員長 まずそこで渡したか、渡さぬか、答えを求めて——そう続けないで……
○竹村委員 木炭事務所長に渡したということははつきりしておる。渡されたのですね。
○三浦証人 上京のときに渡したなどということはありません。
○竹村委員 いつお渡しになりましたか。
○三浦証人 それはその後の金繰りもでき、それらを勘案して木淡事務所に送つたということであります。
○竹村委員 そのときに渡したことはないということははつきりしている。しかしあとから送つた。しかし一応生原氏を呼ばれたということは、証人も呼んだ、こう言つておられた。この呼んだときに、山下氏とあなたが会見したことを言われたかどうか。
○三浦証人 それは、私の呼んだということは、先ほど来問題の、非常に大大的に計画している奥地開発、こういう問題についてなお木炭事務所からも聞きたい、こういうことがむしろ主であつたように思うのです。
○竹村委員 さつき委員長から尋ねられたときに、その点だけははつきりしていない。もちろん奥地開発のことで呼んだ、こう言われますが、それはそれでもいいのです。そのときに山下氏にあなたが会見したということを、あなたが言つておられるのだが、会見ししたことを向うの所長にお話しになつたかどうかという点だけ聞いておきたい。
○三浦証人 もちろん話しました。
○竹村委員 さらにあらためて全体のことを聞きたいのですが、あなたの方で出された表から見ると、いろいろ薪炭会計の赤字の原因というものを書かれておりますが、実際先ほどから聞いておりますと、検收印を押したものを持つて来て支拂うということを言つておられますが、それ以外のそういうことでない形において支拂つたということが、はつきり表で出ておるのでございますが、この点についてあなたは責任を感じておられるかどうか。
○三浦証人 特別会計の支出官とし、また地方歳入の責任者として、一般論として薪炭特別会計をかようにいろいろの——かように赤字にしたということについての責任については、まことに遺憾に存じておるわけであります。
○野原委員 先ほど来の三浦証人の話で、大体内容が明白になつたのであります。なお聞いておきたいと思う点がございます。それは先ほど来の質問等を見ましても、何か非常に混線しておると思うのです。これはそうむずかしい問題でないと思う。先ほど松浦君からの質問にもありました通り、明らかに二つの問題なのであります。一つは山下某が奥地開発に関する資金融資の問題、そうしてそれには知合いの周東前農林大臣、それと長官にも奥地開発に対してのいろいろなお願いをした。しかしこれは計画書が出ないし、いろいろと考えてみたけれども、どうもうまい方法がないので、はなはだ残念ながら打切りになつてしまつた。こういうことでその問題は済んでいる、そのことに間違いないかどうか。 もう一点は、あとの一千万円のことでありますが、一千万円の問題は、要するに三重県には当時買い上げなければならない木炭が相当量に存在しておつた。これは三重県の燃料集荷機関である三重県燃料会社にも、二十万俵からの在庫があると言われておつた。そうしてその買上げのわくをふやしてもらいたいという陳情があつたが、当時生原所長を呼んでその辺の事情も聞いたところがその滯貨の数量に対しては、相当のものがあるということを長官は確認されて、買上げのわくをふやした。それで一千万円を木炭事務所に送られて、その一千万円のわくの範囲内で木炭事務所長の責任において、現物を確認して、いわゆる受入調書に基いて金を拂つたというだけのことであつて、この前とあとの二つの問題をいたずらに混線さしておるがゆえに、おかしなことになつたと私は思う。その点を明かにしないと、どこまでも混線してしまう。でありますから、第一点は、融資のあつせんの問題は、山下某が希望するような方向にはついに行き得なかつたということだけであつたかどうか、そしてあとの一千万円の問題は、山下某とは直接の関連はなく、木炭事務所長に正規の方法をもつて金が送られ、買入れのわくがふやされて、その範囲内で三重の木炭事務所長は木炭を買つたのであるという、二つのことに要約して私は聞くわけであります。その点の見解を伺いたいのであります。
○三浦証人 第一点、お話の通りであります。関係は、そのことは実現できなかつた。それからあとの第二点は、これまたお話の通りでありまして、正規の手続をして、正規なところに流し、正規に木炭事務所長においてはこれを買つた、こういうことであります。
○野原委員 そして当時その買い上げた木炭一千万円の分をも含めた、三重県において買上げておつた政府手持ちの薪炭に対して、七月いよいよ薪炭特別会計の整理の段階に入つたときに、政府の方針に基いてこれを売りもどしをするという指令が出て、その指令に基いて三重県の木炭事務所では、その県にあつた手持ち薪炭を売りもどしをするその数量が十二万俵もあつたということなのであります。この一千万円そのものとの関連は何もないと私は考えているが、その点の見解を伺いたい。
○三浦証人 先ほども御説明申し上げましたが、関係は全然ないわけであります。一般に集荷業者として買つたもの、こういうだけの問題であります。
○野原委員 この三点が明かになつた以上は、要するにこの空気木炭事件なるものは、これははなはだ巧妙な一個の創作であると私は考えるものであります。従つてこれ以上この問題に関して論議をする価値がないものと私はあえて断定するものであります。
○大森委員 私は実はこの点だけはつきりしておけば明瞭になると思う。それはどういうことかというと、昨日本多という証人が参りまして、現地に十万俵の炭というものは何もなかつた、それにかかわらず一千万円という金をもつて、今その問題がばれて来たために、またそれを売りもどしたという証言をいたしておる。ところが今三浦長官の話によつては、二十万俵の滯貨が出ているので、生原というものを呼んで一千万円の金を渡した、こういうことでありますが、一俵もないのに一千万円の金を渡したのであるから不正である。こういうことがこの空気木炭の重点である。そういたしますならば、ここにおいて今お話の二十万俵が滯貨しておつたということが事実であれば、その問題は消えるのであります。さらにまたそれがなかつたとすれば、一千万円という問題が起る。この点をはつきりと、いかなる方法によつて二十万俵というものが滯貨しておつたかお聞かせ願いたいと思います。
○三浦証人 二十万俵の滯貨に対して、現在証明する方法といたしましては、その当時おそらく三重県下における滯貨の関係の書類を見ればわかると存じますが、私どもは先ほど来申し上げますように、この誤解を受けた奥地開発の問題と、このわくをそういう事情からふやしたという問題とは、全然別な問題であつて、私どもとしてはない物を買うようにということは当然できないのであります。私どもとしては、はつきわしておりながら、そういうふうに誤解されることはまことに残念に存じます。
○大森委員 それでは大体長官の答弁はこういうふうに承ればよいのですね。地方から来た生原という者がそこの責任者であるから、その者の言うことを信ずるよりほかに仕方がない、こういうわけですね。二十万俵あるというこの点をひとつ……
○三浦証人 二十万俵につきましては、その木炭事務所長のみならず、三重県においての在荷という点から見てわれわれとしてはそのくらいは当然だと思つております。だからもちろんそれを信用しております。どういう御質問の趣旨かよくわかりませんが、その当時だれが見ても二十万俵というものは、うなずける数字であることを示しでいます。
○大森委員 私は今長官の言われたように、どこにあるかわからぬというのではなく、私はどこに炭があるかということを聞きたいのです。そこでこれ以上そうしたことを押問答しても仕方がありませんが、しからばその一千万円渡したということでありますが、これは前渡金である。地方などではずいぶん不足金がたくさんあつて困るが、そういうものは今全部解決ついておりますか、この事件には関係がないように考えられますが、どうでしよう。この問題は解決つき事ましたか。
○三浦証人 不足金と申しますのは、何を言うのですかはつきりいたしませんが、それらの問題は含めて、七月の初めに出した通牒によつて、こういうものはこういう方法で処理しろと言つて出したことがあると思います。その方法によつて、それぞれ木炭事務所としては処理を進めているわけであります。
○小笠原委員長 直接この事件に関係のないのはいつかまた機会をつくりますから大森君、そのときにしたらどうですか。
○小林(運)委員 今大森委員から話があつたことと私も関連するのです。委員長は関連がないと言われるが、私は関連があると思いますのでお尋ねします。当時三重県のみならず、全国的に相当木炭の供出してあつたものに対して、それぞれ資金の融通をしてくれということを、林野庁に要求されておつつと思います。その点がこれは非常に関係があるのです。特別に三重県だけに二十万俵あるから一千万円やつたというふうにとれるのですが、その他にも相当こういう問題があつたと思う。その点はどうでしようか。
○三浦証人 他にもあつたのではないかという問題につきましては、私どもとしては、記憶するほど特段にこの点を訴えて何とかしてくれというような県は、私の耳にまでは来ませんでした。
○小林(運)委員 もう少しはつきりしたいのですが、本日この問題をずつとやつておりますと、初めに周東大臣を通じて山下何がしというものが、こういう問題を頼んだ。それとは関係がなくて三重県には二十万俵の滯貨があるのだから、これに対して一千万円を出したと言われるのですが、それと同じように、特に大臣や何かを通じなくても、ほんとうに実情を訴えて長官に頼みに行つた人、あるいはまたその下の方にも金を融通してくれということを言つて来た者が、確かに私はあると思う。あなたはないとはつきりおつしやいますか。
○三浦証人 大臣はこの買入れわくの総額についてはお話しになりませんでした。大臣はかねがね君が言つている奥地の開発について、大々的に考えているのだから、これについて何とか方法はないかというお話はあつたのでありますが、この買入れとか何とかという問題については、少しもございませんでした。
○小林(運)委員 私が今質問したのは、周東さんの問題ではなくて、ほかの府県にこういうような奥地開発をするのに金がいるのだから、全体としてはこれだけ木炭があるのだから、これに対して資金を出してもらいたい、わくを増してもらいたいということがなかつたかどうかということです。
○三浦証人 先ほど申し上げたように、私の記憶には全然ありません。
○井上(良)委員 あなたはさいぜんから、盛んに三重県の滯貨の問題を云々しておりますが、一体滯貨を買上げてくれと言つてあなたの方に陳情に来た者はだれですか。
○三浦証人 三重県の木炭事務所は、先ほど申し上げたように、四月一日からわれわれが現物を見なければならぬという方法をとつておつた。またわくとしては非常に小さい。小さいからその問題について談たまたま及んだというだけで、自発的にわれわれは木炭事務所長に奥地の話も聞きたいから来てもらいたいというので来てもらつただけであつて、特にだれがどうしたというような問題ではありません。
○井上(良)委員 そこのところがちよつとおかしいのではないか。現実に三重県のわくが小さいということで、あなたがこれをふやしてやらなければならぬという自発的な気持でわくを拡げたか。これは一千万円という大きな金です。今小林委員からもお尋ねの通り、当時全国の各産地には薪炭が滯貨して、これの買上げをいかに政府に迫つておつたかということは事実です。これがことさらに三重県に滯貨しておるということ、しかも三重県のわくが少いということから、このわくを拡げてやろうという親心でやられたということはわかかますが、單なる親心でやられたのか。それともその会社なりあるいは三重県の県当局から、あなたの方へこれの陳情に来ておるのか。そのはずですが、それを具体的に説明を願いたい。
○小笠原委員長 だれが来たとか来ないということだけの答弁をはつきわやつていただきたい。
○三浦証人 それは自発的なことで、自分の方の部内の関係だけからそういう結論を出して行つたことであります。
○井上(良)委員 具体的に聞きますが、そのわくを許可し、また金を与えたときはいつですか。
○三浦証人 二月の中旬だと思います。
○井上(良)委員 長官は、さいぜん委員長の御質問の冒頭において、この薪炭会計の赤字は二月の初めごろからあるということを証言されておる。そうしてその赤字の穴埋めの段取りに非常に苦労されて来ておる。そういうときに、全国各産地におきましては、大体出荷を抑制する手段をとらなければならぬ。またその赤字の内容について、自分としても相当納得の行かないところがあるということを、あなたは発見されておる。そういう事態のときに、ことさらに三重県に自発的にあなたが一千万円のわくを拡げるということは、これは林野庁長官としてはなはだ出過ぎた行動ではないですか。現に赤字のために会計が動かない状態に入りつつあるということを、あなた自身証言している。そういうときに、ことさらに三重県に一千万円のわくをふやさなければならぬ。しかもそれが執拗な地元の陳情、要求によつて、やむを得ない、この危急を救つてやらなければならぬということであるならば、また何をか言わんやであります。しかるにそういうことはなかつた。あなた自身本庁の関係において判断をしてやつたと今証言された。そうすると、このことは一般的の薪炭会計の赤字内容を検討されておるあなたの立場としては、全国的に大体出荷を抑制する、そうして滯貨を早く一掃するということに全力を注ぐことが、あなたとしてとらなければならぬ一番大事な責任ではないかと思う。それをなさずして、ことさらに三重県に一千万円のわくをふやさなければならぬという理由は、どこにあるのですか、このことを伺いたい。
○三浦証人 井上委員からことさらにということでございますが、もちろんただいま井上委員の言われたように、また先ほど私が申し上げましたように、二月初旬ごろから、この会計というものは妙だぞというふうに考えたことは、先ほど申した通りでありますが、一面において、その当時やはり狭いながらも均衡をとつて、ある程度の買上げを続けておつた、その当時におきまするところの薪炭需給調節規則が、いつもこの委員会で問題にされておりますが、あの規則があるのですから、われわれとしては、狭いながらもある程度適当なわくをこしらえなければならぬ。そのこしらえますところのわくについて、みずからそういうことを感じたがゆえに増したというだけであつて、それ以外にお答えいたしかねます。
○井上(良)委員 もう二点伺います。この約十万俵の買付ですが、これはいつ買付を終つたか、いつ完全に政府の手持ちにかわつたか。これが一つ。それから私が執拗に聞いているのだが、この十万俵あるという具体的な事実は、あなたは單にあるだろう、当時二十万俵あつたということだけなんですが、それを具体的に証明立てるものが何ら示されていない。この点が明らかになりませんと、これが空気木炭になるかならぬかの大事な問題だ。今大森委員からお聞きになりましても、これが一体書類によつて報告されているか、あるいは木炭事務所長の言質によつて行われているか、そういうことが一つも明らかにされていないのですが、この点を明確に願いたい。つまり十万俵の買上げをいつ終つたか。政府の手持ちにいつなつたか。それから何によつてそれのあることが証明されたかということを明らかに願いたい。
○三浦証人 いつ買付が終つたかという問題につきましては、先ほど来の証言の中で申し上げていますように、ここの一千万円のわくというものは、特定のどこにあるものをどれだけ買えというふうにしたものではなくて、一つの県下における大きな集荷業者、しかも收納を直接やつている六箇所があるそうですが、それらの集荷のわくなんですから、どれがどれなんだかわからないということをはつきり申し上げます。 その次に第二の具体的にあるかという問題でありますが、これは具体的になつて検收した際に拂うのでありますから、従つてさように御承知を願います。
○井上(良)委員 いま一点伺いたいのは、これは委員長がお聞きになりました質問に関連をするのでありますが、昨日突如としてこの「特別会計赤字について」という謄写版刷りが出て参りましたが、これによりますと、新選需給調節特別会計令によつて薪炭需給特別会計の決算をやるのとは違うのですか。これを伺いたい。
○三浦証人 さようでございます。
○井上(良)委員 そうすると、この法律によつてやるということに決算がなつておるとするならば、第十七條に市価評価を採用せよということが規定してあるが、この決算方法に政府は異議を申立てているのですか。
○三浦証人 異議を申立てているわけではございません。
○井上(良)委員 異議を申立てていないのに、なぜこんな資料をつくつたのですか。
○三浦証人 先ほど申し上げましたように、異議を申し立てるわけではない。そこで私どもこの特別会計を預つていす者といたしまして、はたしてこの特別会計はどうしてこういうふうになつたのかということを、明らかに説明ができるようでなければ申訳ない。その関係からいたしまして、同じ特別会計令によつてやつておる従来の決算書であり、その都度国会の御承認を得ておる決算書ではありますけれども、もう一回ふり返つてみて、一体この会計というものはどこに破綻を来した原因があるかということを見ておる一つの問題といたしまして、これをもし企業的な感覚からこの決算書をながめた場合に、どういうふうになるのだろうかというので見ました。それから見たときにこういうようなことに数字が出て来たということを御報告申し上げたのであります。
○井上(良)委員 最後に伺いますが、そうしますと、これは單なる林野局の参考的な会計の一つの方法といいますか、こういう方法によればこうなる。こういう一つの参考的なものを出されたのであつて、あくまで従来出された決算報告書は正当なものとお認めになりますか。
○三浦証人 従来出した決算書は決算書で、まさに決算書であります。それからこの問題につきましてはまさに決算書であるその決算書の附属書類と同じ数字をいろいろといじらないで、ただ組みかえてみた場合こうなるということであつて、決算の様式が違つた場合こういうふうになるのだろうということは申し上げていいのではないかと思います。
○井上(良)委員 私はそういうことを聞いておるのではないのです。従来の決算書を承認するかしないか。正しいか正しくないかということを伺つておるのです。
○三浦証人 決算書は正しいものであります。
○河野(謙)委員 先ほどからの答弁の中で、一つあいまいなものが残つておる。それは二十万俵の滯貨の問題ですが、これをどういう手段方法によつて調べたか、それがはつきりしない。先ほどからの答弁によりますと、われわれの受ける印象は、あたかも二十万俵あるだろうという話を聞いて、そこでつかみでやつたというように印象を受けておる。聞く方がしろうとでありますから、しろうとにはしろうとのわかるように話してください。おそらく二十万俵というのは生産報告と申しますか、概数報告と申しますか、そういう一つの書類報告に基いて、そこに二十万俵というものをつかんで、それによつて処理されたのではないかと思うのですが、そうでなくて、どこまでも書類は何もない。ただ地元の人が二十万俵あるというから、それによつてやつたというふうに今までのお話では印象を受けるのですが、この点をはつきりしてもらいたい。
○三浦証人 滯貨問題は三重県ばかりではございませんが、ただいまの御指摘のように毎月調べてやつでおります。それに基いてやつたわけであります。
○河野(謙)委員 そうしますと、調べておるということは、書類によつて報告を求め、その報告を集計しておるということでありますか。
○三浦証人 そういうことになります。
○河野(謙)委員 それならば非常にはつきりしておるのです。それを先ほどから二十万俵は何か書類も何もなく、ただそこらでいろいろ言うからというような話があつた。またその会社が七十万俵くらいの集荷する余力があるというようにくろうとの話に入るからわからないのです。その点ははつきりしましたからこれで終ります。
○小林(運)委員 先ほど私が質問しましたときに、このわくをふやしてもらいたいというような陳情は、この三重県の山下某以外はほかの府県では全然なかつた、こういうふうにお話がありましたが、その通りでありますか。
○三浦証人 そのときに答えましたように、私のところまで来てもつともだと思うようなものはありませんでした。
○小林(運)委員 ところがただいま井上委員から、三重県の人はこの問題について陳情したことはないと言つたけれども、あなたは今山下は初め来てわくをふやしてもらいたい、奥地開発をするんだからやつてもらいたいと言つたということを認めておる。そうすると井上委員の質問に対する証言とは食い違つておると思うのですが、これはどういうことですか。
○三浦証人 おそらく速記録を調べていただけばわかると思いますが、私はこれを三重県の山下某が陳情をしたとこういうふうには申し上げておりません。
○小笠原委員長 小林委員、山下問題のことは打切つたと、はつきり言つておるのです。陳情はないということを言つておるのですから、前のことをよく聞いて質問してください。
○小林(運)委員 委員長が最初紙へ書たものによつて質問したときにはつきり言つておるように、証人はそのときに、一番初め周東農林大臣に紹介されたときははつきりしなかつたけれども、その後長官の部屋へ来たときに奥地開発をするんだからぜひ出してもらいたいということを頼まれたと一番初めに言つておるのです。
○小笠原委員長 それは打切りになつたといつておるのです。その交渉は計画を持つて来いということで、長官が調べたが、計画はわからなかつたから、その交渉は打切りになつて何ら一千万円の方とは関係ありませんということを、先刻来しばしば繰返して答弁しておるのです。
○小林(運)委員 打切つた打切つたというけれど、それはあんただけの考えなんです。
○小笠原委員長 そうじやあない。証人が答弁しているのです。速記録を調べてみればわかる。
○小林(運)委員 これはこういう陳情があつたからというので、かういうことをわれわれが言つておるのではない。ほかにこういうものはない。ところがこつちではあつたと言う。ここが違うのです。これは井上委員の聞いたことと、私が言うこととは同じであつて、あなたが違つているのだ。
○小笠原委員長 その議論は、やめて、——あと質疑があるのですか。
○小林(運)委員 この議論はやめろと言われても、わからなければやめられない。
○小笠原委員長 それは答弁したのだから……
○小林(運)委員 ひとつ冷静に聞いてもらいたいのは、先ほど来言つているように、その当時全国に非常に滯貨があつて、しかも井上委員がついておるように、もうすでに木炭がダブつておる。この整理すべき時代に、特別に三重県にだけそのわくをふやした。その決意をあなたがきめたのは、一体どういう理由できめたのですか。
○小笠原委員長 その点は井上委員から質問がありましたよ。
○横田委員 簡單に事務的にお答え願いたい。第一点は昨日か一昨日、予算関係の会合で会計検査院と会議に出られましたか。
○三浦証人 昨日か一昨日、衆議院の予算委員の小委員会で会計検査院の人と一緒になりました。
○横田委員 そのとき証人は横持料、早期築窯、これらに対する支出は違法であるということを言明されましたか。
○三浦証人 横持料、早期築窯に出した経費は違法であるということを認めたかどうかというお話でありますが、違法であるというふうには認めておりません。
○横田委員 けつこうです。
○大森委員 私はまたこれが重複いたすというので、おしかりをこうむるかもしれませんが、それを前提してお尋ねをいたします。どういうことかと申しますならば、先ほどからいろいろ証人の答弁を聞いておりますと、三重県からのみは一千万円の要求があつたが、他の方面からそうしたことは聞かない、こういうことであつた。しかしそのあとには、報告書によつて滯貨のあることを知つた、全国のすべてに——私の地方においても滯貨があつてしようがなくなつている。その点を報告によつて、あなたは御承知になつたということを、先ほど答弁があつた。そういたしますならば、三重県だけになぜ一体一千万円だけの融資をせなければならなかつたか。他方面もかくのごとき報告によつて、ちやんとあなたはわかつている。しからばそれをなぜ公平に融資されなかつたのか。この点をお尋ね申し上げて、さらに私は発言をいたしたいと思う。
○三浦証人 私の方といたしましては、融資のわくをきめます場合に、いろいろな角度から、その生産、供出、従つて在貨、こういうものを見合いながらやつております。公平を期してやることはもとよりでありました。そこでなぜ三重の方にそれだけ増したかというと、先ほど申したように、今の木炭事務所としては、現物を持たなければ木炭事務所の使命が発揮できないということに、いち早く気がついて、昨年の十二月から山では買うという形になるが、駅へ出て来たものとの見合いにおいて買わなければ、木炭事務所としては困るということを、いち早く気がついて、そういう態勢に相手方の集荷業者との話し合いでむりに持つて来ているわけです。それは山地でそういうことを一時やつてくれればけつこうかもしれないが、それではいかぬ。むりに持つて来たという関係で、わくとしては大きくないということでありましたし、一方においては一億二千万円、一月から三月まで三重の木炭事務所としては、これだけの收入を上げるという——おそらくあの年としては三重が第一等です。ずば抜けていた。それが大体二月までには目鼻がついた。事実三月十日にはそれはもう完納した。その一月から三月の一億二千万円はそういう状況であるから、私どもとしてはそれに増した。こう申し上げるわけであります。
○大森委員 そこで重ねてもう一度お伺いいたしたいのは、大体一千万円の金の使途に対しては、こういうことを言われている。初めは三浦長官は、これに対しては承知をしていなかつた。しかしながら再三再四の強要によつてこれを出すようにいたしたのであるということが、何かの書類にあるのでありますが、そういう点から、あなたははつきりしたことは言えないのじやないか。上の方から何か命令をされて、再三再四強要の結果、一千万円を融資したのであろう。私はあなたの答弁を聞いて、そういうふうに承知いたしたいと思いますが、どうでありますか。
○三浦証人 お答えを申し上げます。他から強要をされて出したということはありません。
○井上(良)委員 もう一点伺いたい点は、先に長官は、委員長の質問の際、支店長とか使用人の言うことは聞かぬ、会社から直接話がなければ聞かぬ、こういう話をあなたは証言されている。ところが私のさいぜんの質問に対しては、どこからもそういう陳構は受けておらぬ、單に三重の木炭需給状況から、よく政府の方針に協力してくれているという、一つの報奨的意味で、あなたは一千万円出そう、こういうことになつたと言う。そこは私は少くとも三重県の当の責任者であるその会社が、要求して来なければいかぬことになりはせぬかと思います。政府の方でかつてに、何の陳情も要求もないものを、木炭事務所長を呼んで、そうして一千万円この林産会社に渡しでやれ、そんなことを一体できますか。
○三浦証人 私はこの会計ばかりでもございませんが、業務をやつて参ります場合に、陳情が非常に強ければ考える、陳情がなければ考えない、こういう態度は基本的にとつておりません。
○井上(良)委員 それはまことに共平無私な行政でございますが、しからばその全国の各木炭産地においては、これと同じ実情があるということはたびたび指摘している。そこに対してあなたは少しも何らの親心を示していないのです。そこが一つは問題になつている。それから今一つは、この一千万円をあなたが支出するにあたつて、これはあなただけでやられたのですか、当時の森薪炭課長なり、あるいは当時の林政部長なり、あるいは当時の農林大臣等に相談をしましたか。これを伺いたい。
○三浦証人 もとより一応担当の者は薪炭課長でありまするから、薪炭課長とはこの問題について、これはそういう事情にあるのである、今の姉妹会社の関係、それから特殊な事情としての、三重県としては、われわれが後にとつた現物把握の行き方を、すでに十二月からとり出しているために、他の県と違つた買入れの形をとつて、わくのきめ方をしているという特殊事情があるから、これをやつぱり増してやるのが適当じやないか、こういうことは部内ではしましたが、これを大臣などには連絡しておりません。
○井上(良)委員 最後に尋ねたい点は、先に私が質問した点ではつきりしておらない点があります。それは一千万円の売掛けの回收と言いますか、そういうものがまだはつきりしてないような御答弁でありましたが、その点もう一度はつきりしていただきたい。
○三浦証人 今問題に取上げられております一千万円を含んで、その他の出しておるわくをも含めまして、三重県の津木炭事務所といたしましては、その関係する当面問題の三重県燃料会社を含んで、集荷業者あるいは卸業者に対するすべての決算は終つているはずであります。
○小笠原委員長 それでは三浦証人に対して御質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 なければこれにて証人の方は済みました。どうも御苦労さまでした。 午前中はこの程度に止めまして、午後三時開会することにいたしまして、暫時休憩いたします。 午後一時五十三分休憩 —————・————— 午後三時三十三分開議
○小笠原委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 それではまず濱田証人より証言を求めます。濱田正君、あなたは林野庁業務部薪炭課長でありますか。
○濱田証人 そうであります。
○小笠原委員長 本籍地は。
○濱田証人 本籍地は、岡山県勝田郡豊岡村豊国原二百八十八番地であります。
○小笠原委員長 現住所は。
○濱田証人 現住所は、東京都世田ケ谷区大蔵町千八百七十番地であります。
○小笠原委員長 それでは次に、いつ現職につかれましたか。
○濱田証人 昭和二十四年四月二十七日に発令になつております。
○小笠原委員長 その前にはどこにおられましたか。また前任の薪炭課長はどなたですか。これだけお答え願いたい。
○濱田証人 私はその前に林野庁の企画課長をやつておりました。前任の薪炭課長は、富谷彰介と申します。
○小笠原委員長 なお証人は特別会計の赤字をいつごろお知りになりましたか。
○濱田証人 特別会計の赤字につきましては、私が引継いだときの三月三十一日のバランス・シートを見てみましたら、約十億の損になつておりました。
○小笠原委員長 証人は本年三月、三重県の木炭事務所長に対して、三重県燃料会社よりの木炭の買入れ資金のわくとして、一千万円を交付した事実を知つておられますか。
○濱田証人 本年の三月交付したかどうかという意味ですね。
○小笠原委員長 ええ。
○濱田証人 三重県に対して買上額の追加割当をしたということは、あとから聞きました。
○小笠原委員長 次に伺いますが、これはどういう動機でその内容を知ることになりましたか。
○濱田証人 これは私が五月初めに着任しましたときに、五月分も、六月分もすべて買上げわくを与えて行こうということにしておりましたから、当然前にさかのぼつて三月から何県にいくらわくをやつた、そうしていつどういうふうに修正したという点を見ないと、五月、六月のものはできませんから、そこで五月、六月のわくを与えるときに、追加割当があつたかどうかということを書類の上で知りました。
○小笠原委員長 その前渡金の交付は、どういう手続をふんで行われたか、内容を知つておりますか。
○濱田証人 これは前渡金で拂つたということを聞いております。
○小笠原委員長 それでは薪炭課及び木炭事務所の伝票はどういうふうに記載されておりますか、その内容はわかりますか。
○濱田証人 木炭事務所にどういうふうに記載になるかは存じません。
○小笠原委員長 次に一千万円が支拂われた後において、今日に至るまでいかに処理されて来たか、その内容がおわかりですか。
○濱田証人 質問の意味がよくわかりませんが、これは特別会計の買上げの停止の間は、当然山元にある政府在庫は出荷されておるものと考えます。それで停止後はすべてその停止の瞬間において、政府薪炭が山元にあるものは元に売り拂う。それから消費地にあるものはそれぞれ保管させる、卸にやるというやり方でやつております。
○小笠原委員長 三月以降今日に至るまで、三重県より買い入れた木炭の相手先の、先別と数量について伺いたいのでありますが、おわかりになりますか。
○濱田証人 ここへ資料を持つて来ておりませんので、ここではわかりません。
○小笠原委員長 薪炭課長という職務は、特別会計の資金の授受についてどういう責任を負うていますか。
○濱田証人 それは林野局長官が支出官でありまして、薪炭課長はそれの補佐にすぎません。
○小笠原委員長 次に、最近木炭を金を渡した会社に売りもどして、資金を回收したというようなことが流布されておりますが、その事実について何かお知りになることがありますか。
○濱田証人 それは三重県につきましては、実は十月の終りで全部金は入る、こういう計画で、十月の終りで実は事務所を閉鎖するつもりでおつたのです。ところが書類の整理とか、資金の回收なんかで遅れまして、今月の二十五日に閉鎖することになつた。従つてすでに売りもどした金はもちろん全部入り、卸、集荷業者に対して債権債務は一つもありません。
○小笠原委員長 そうすると、木炭を金を渡した会社に売りもどしたということは、事実ですな。
○濱田証人 それは金を渡した会社に限らず、要するに販連とか、あるいは企業製炭関係では会社とか、いろいろありますが、それが政府に木炭を供出している。そして八月一日でとまると、もう日がないというので、一斉にその帳簿残というものは売りもどしている。こういう形でありますから、もちろん会社にも売りもどしております。
○小笠原委員長 この一千万円渡した三重県の問題に対しては、売りもどした理由も今申された通り、そのときの期日とか、数量とか、金額もはつきりしておらぬわけですか。
○濱田証人 そのいつ売りもどしたかというのははつきりしておりません。ただ先ほど申し上げましたように、それは全部債権債務が済んでしまつてから閉鎖するということになつておりますから、全部入つております。かように考えております。
○小笠原委員長 その売りもどした数量は。
○濱田証人 売りもどした数量は、十二、三万俵でやないかと考えております。
○小笠原委員長 金額は。
○濱田証人 一千五十万円ぐらいだつたと思つております。もつともかしもません。そこははつきりしません。
○小笠原委員長 あなたは薪炭課長であられるから、一体その当時の炭の一俵の値段は幾らですか。売りもどすための……
○濱田証人 平均は一俵が山元百六円です。
○小笠原委員長 その山元価格で売りもどした、そういうわけですか。
○濱田証人 そうです。
○小笠原委員長 何か委員の方で御質疑ありませんか。
○竹村委員 証人は生原氏をもちろし知つておられますね。
○濱田証人 知つております。
○竹村委員 その人と、この一千万円の追加割当の件に関しまして、何か話されたことがありますか。
○濱田証人 話したことはありません。私はその時分は薪炭課長をまだやつておりません。
○竹村委員 もう一点お聞きしたいのですが、あなたは三重の燃料会社の山下重行という人を御存じですか。
○濱田証人 知つております。
○竹村委員 その知られた動機はどういう動機ですか。
○濱田証人 それは三重県の奥地開発について、薪炭課長のところに陳情に来られたことがありますから、そのときに初めて知りました。
○竹村委員 それはいつお越しになつたことを知つておられて、その事情を聞かれたことがあるかどうか、陳情を受けられたことがあるかどうか。
○濱田証人 その辺も記憶がはつきりしませんで申訳ありませんが、薪炭課長になつて間もなくと考えますから、五月の終りか、六月の初めごろと考えます。
○竹村委員 陳情の内容を簡單に話していただきたい。
○濱田証人 三重県の大杉谷という非常な奥地で、あそこへ発電所を起して、その電気の力によつて木材の伐出とか、電気製炭をやるのだ、こういうことでありました。
○竹村委員 それではもう一つお聞きしたいのですけれども、あなたが就任されてからだと思いますが、この開発のことについて北村前農林政務次官から、山下氏が陳情したようなことをお聞きになつたことがありますか。
○濱田証人 北村さんは一緒に来られたことを記憶しております。
○竹村委員 そうすると、山下氏はあなたにお会いされるときに、北村氏と一緒に来られた。その日はいつごろですか。
○濱田証人 その日が、先ほど申し上げました、たしか五月の終りか、六月初めと記憶しておる、こう申し上げたわけです。
○竹村委員 そのときに、発電所をこしらえるという大杉谷の開発計画というような陳情を受けられたわけですね。
○濱田証人 そうであります。
○竹村委員 あの人は大体集荷機関の会社の責任者であると思いますが、そのときに木炭のことについて何か陳情されたことがありますか。
○濱田証人 木炭のことについての陳情はありませんでした。
○竹村委員 全然なかつたのですか。
○濱田証人 電気製炭をやる、こういう意味の陳情です。
○山村委員 証人は前農林政務次官の北村さんから、三重県の木炭事件の残金の三千万円の請求を受けたということがやございますか。
○濱田証人 残金とか何とかいうのは私は知りません。今の開発計画というものについて、電気製炭をやるのだから、薪炭課長、ひとつ応援してくれぬかというので、残金とか何とかいうことは私は存じておりません。
○山村委員 その話を受けたのは、北村さんがあなたの所にわざわざ出向かれて話をされたということでございましたか。
○濱田証人 そうであります。
○佐々木(更)委員 本年の三月ごろ、政府が木炭を買い取る場合においては、指定集荷場所で検査の上で受取ることになつておると思いますが、その点いかがでございますか。
○濱田証人 そうです。
○佐々木(更)委員 そういたしますと、その原則は大体嚴重に、つまり絶対のものとして守られたものでございましよう。
○濱田証人 そうであります。
○佐々木(更)委員 そういたしますると、三重県の林産株式会社から政府が買い取りました十万俵の木炭は、これは指定集荷場所で、現物で買い取つたとこういうことになりますか。
○濱田証人 さようと考えております。
○佐々木(更)委員 そういたしますと、三月から今月までは約九箇月になりまするから、当然政府がこの会社から買い取りました木炭は、処分済みのことと思いまするが、この点いかがでございまするか。
○濱田証人 その点は——これを説明せんとわかりにくいんですが、政府と集荷業者との契約でありまして、炭にだれの分だれの分という標識がついておるわけではありません。従つてこの集荷業者に百万円なら百万円出す、その炭が百俵なら百俵ということになれば、この百俵の炭が駅へ来て出て行けばそれでいいのであつて、その炭の内容がだれのものであろうが、かれのものでありが、それはわれわれとしてはさしつかえない、こういうことになつておるので、三重県燃料株式会社の取扱い数のうち、これが幾ら買つて、それが出て行つて、なんぼ残つているかだけをわれわれの方は整理をしておりますが、どの分が出た、あの分が出たということになると、私はわかりません。
○佐々木(更)委員 先ほど政府が木炭を買い取る場合においては、指定集荷場所において現物を検査して受取るものでございますから、どこで何俵とかいうことが、はつきりしておらなければならないはずなのであります。そうでなければ、それはさつきあなたが申しました、絶対守つておる集荷場所で現物を検査して受取るということとは矛盾することになる、おそらくどこでもそういうふうに受取つておると思うのでありますから、この十万俵というものが、どことどことにあるということが、はつきりしなければならないはずである。そうでなければ政府は支拂つてはいけないとこう考えるのでございますが、あなたはここでどこへ何俵行つたかということは御存じなくても、当然政府はそういう手続をとつたものと思うのでございますが、この点いかがでございますか。
○濱田証人 当然そういう手続をとつてやつておると私は思いますが、今言いますように、やり方としては、大観してその集荷業者が集めて来るものを出すことになつておるわけでありますが、具体的にはおそらく事務所で調べればわかると思います。
○佐々木(更)委員 ここであなたがどことどこかわからないということは、私も了解いたしますが、そういたしますと、そのものを何俵どこへ売り渡したかということは、詳細はわからないけれども、大体において九箇月もたつておるのでございますから、それらの現物は卸業者、その他の方面に売り渡し済みのものと考えてよろしゆうございますか。
○濱田証人 これは先ほどのお話の続きになりますが、A集荷業者が百俵何万円で買つた、それが八月一日になるまでに幾ら出て、どこかへ発送されて、八月にとまつた。とまつたから残が幾らあるか、その集荷業者が政府に駅頭で渡すまでの間に、その残が幾らであるか、その残を売ろう、こういうことでございまして、従つて山にあるものは山から出したものに売る、持つて来でどこかに来ているものはある所で売るという停止の瞬間のある場所場所で売つて行くというやり方であります。
○佐々木(更)委員 先ほどあなたは、当然これは指定集荷場所において、検査の上で、現地によつて代金を支拂うものと考える、こうおつしやつたのでありますが、そこでこの問題は、空票に対して一千万円を支拂つたのではなかろうか、こういう疑惑もかかつておる事件でありまして、空票がどうかということを、ここではつきりとさせる必要があると思うのであります。空票であるかどうかということをはつきりさせるためには、その品物が現実に受取られたか、受取られたとするならば、今日までどういうふうにして売りさばかれないで保管しておるか、あるいはまた売りさばいて、その現物はなくなつたのかということが、はつきり究明されなければならないものと私は考えるのであります。そういう関係で、あなたは九箇月も現物を売らずに木炭事務所が保管しておつたと、監督者として考えられるかどうか、この点お伺いいたしたいのであります。
○濱田証人 その点は特に三重県だけの話ではないのでありまして、先ほど言いましたように、八月一日のストックで見ますれば、三重県に限らず山元には相当の在庫があるわけです。従つてそれを売る、そこでそれを売るについてはどうするかといえば、われわれ自身の帳面整理ということをまず第一にやつて行かぬと、幾ら山元にあるかわからぬものを、売れるとか、売れぬとか言えないわけです。そこで政府がいついつまでに幾ら買つたか、いつどこどこに幾ら出したか、そして残を出した上で売るぞ、こういうことに持つて行かなければなりませんから、その間の事務整理というものは、当然見てもらわないとできないということであります。
○佐々木(更)委員 それでは反対にお聞きをいたしますが、今回三重県林産株式会社に対しまして売り渡したる十何万俵の——あなた方の御答弁で行きますと十二、三万俵と申しますが、この十二、三万俵というのは、この三重県林産株式会社から買い取つたそのものでございましようか。それともまた他のものでございましようか。こういうことはおわかりにならぬでございましようか。
○濱田証人 それは買い取つたものそのものと考えます。と申しますのは、ひとのものと言うとへんですが、買つた残をその供出した者に売りますということですから、ほかの者に売るということになりますと、事務上もややこしくなるというふうにやつておりますから、おそらく買い取つたそのものだと考えます。
○佐々木(更)委員 証人の証言で問題り核心がはつきりしそうでございますが、そういたしますと、買い取つたものを一俵も処分しないでそのまま売る、大体こういうことになるわけでございますね。
○濱田証人 それはこういうことです。私が聞いた限りでは、三重県の林産会社は、たしか年間六、七十万俵の登録俵数を持つておると聞いたような気がします。実際扱つておるのは、数字はちよつとはつきりしなくて申訳ありませんが、百四、五十万俵扱つておつたと思う。だから今申しましたように、それで三重県林産会社は、それだけを商売しておるのではないから、たくさんのものを買つておるわけです。こういうふうに出ていて、残りが幾らだということを言つておるわけであります。
○佐々木(更)委員 それではそのことはそれで打切りまして、実際調べますれば、員数のあつたものをどこに売りもどしたということは判明いたしますから、その辺で打切ることにいたしまして、今度政府が三重県におきまして買いとつたものに、再度売り渡した数量というものは、総額でどれくらいになるのでございましようか。ひとりこの三重県林産株式会社にだけ売りもどしたとは考えられません。おそらくは政府が公平の原則に基いて、多くの人人にこれを売りもどしたと思うのでございますが、その三重県全体の総額はどれくらいになるのでありましようか。
○濱田証人 それはきようその資料を実は持つて来ておりませんから、だれに幾ら売りもどしたということまでははつきりしておりません。
○佐々木(更)委員 そういたしますと、ここで詳細はわかりませんけれども、三重県林産株式会社に売りもどす当時におきましては、ひとりこの会社ばかりでなしに、三重県におきましては、相当多量のものを売りもどした、こういうことになるのでございますか。
○濱田証人 これは非常に漠然としたことを申し上げまして失礼ですが、三重県はそう多量ではないだろうと考えます。といいますのは、三重県のやり方は、特別会計の末期に従いまして、相当締めた買い万をしておりますから、そう多量ではないのではないだろうか。これはその処理のやり方から見た想像です。具体的には帰つて調べた上で申し上げます。
○佐々木(更)委員 聞くところによると、何でも今度売り渡したと称する木炭は、林産株式会社のものだけだ、こういうことが私の耳に入つておるのでございますが、いかがでございましよう。売りもどしたのはこの会社のものだけだ、あとのものは売り渡していないんだ、こういうことが耳に入つているのでございますが、この点いかがでございましよう。
○濱田証人 たしか、ほかに販連系統にもあつたように聞いております。
○佐々木(更)委員 その数量はどれくらいでございますか。
○濱田証人 その数量がはつきりいたしませんわけです。
○佐々木(更)委員 多量ですか、少量ですか。
○濱田証人 どの辺をもつて多量というか……
○佐々木(更)委員 大体ここで十二、三万俵買つているのですから、それ以上買つたら……
○濱田証人 販連に幾ら売りもどしたかという具体的の数字は持つておりませんからわかりません。
○佐々木(更)委員 その売りもどしに際しましては、この会社から何か特別の申請があつて売りもどしたのでございましようか。現在薪炭の買上げが停止されて、山元では非常に困つておつて当時政府に対して買い取つてくれという陳情が非常に多かつたのに、反対に今になりましてから、売らなければならない会社が、特に金詰りの今日、十二、三万俵も買いもどす、こうい、うことは、何か現在の世相とは反対の現象のように考えられるのでございますが、会社は政府に対して何かこれをぜひ買い取つてくれという申請でもやつたのでございましようか。
○濱田証人 政府から売りもどしてくれという陳情があつたか、こういうのでございますか。
○佐々木(更)委員 会社からです。
○濱田証人 それはあつたと聞きません。これは先ほども申し上げましたように、処分方針として元へ返すのが一番便利だ、だからそういうふうに押しつけろというのがわれわれの処分方針です。
○佐々木(更)委員 そこで、この会社へ押しつけた理由はどうでしようか。
○濱田証人 これは会社に押しつけるのではなくして、全国的に元へ押しつけろ、何だかんだというて聞かなければ、それなり入札だ、こういう考え方でございます。
○佐々木(更)委員 これは重要なことですが、どうしてその品物が返つて行つたかということを確める必要があります。政府ができるだけこれを買いもどしてもらうという政策をとるならば、もつと一般的でなければならぬと思うのであります。ところが、政策は一般的であつても、三重県において売りもどしたものはこのものだけだということになりますと、他の方では買取りを、つまり売りもどしされることを拒否した、こういうことになるのでございましようか。そのためにこの会社だけが買取りを承諾して、あとのものは拒否して売り渡すことができなかつたということになるわけでしようか。
○濱田証人 三重県は拒否したのではなくて、全部売りもどしができた、かように考えております。 それからこれはよけいなことを申し上げるようですが、これに関連しますが、ある県によりましては、ちようどこちらから売りもどすというやつを、これは困る、こういうところもあちこちあります、あつたらしからば入札だ、こういうようなやり方で処分しております。これは具体的にそのまま申し上げてもよいのです。
○佐々木(更)委員 そういたしますと、これは証人からしますれば、絶対空票ではなくて、現物を確かに検査して受取つた、それは木炭事務所を調べればわかる。それからまた、売りもどしたものも現物をどこへ何万俵売り渡した、こういうことが現地で調べればわかるということになるわけでございますね。
○濱田証人 われわれの売りもどしのやり方は、相手方から政府が買つても山の端まで人間がおるわけではありませんから、あなたが保管しなさいということになつている。それでこれだけ保管してもらつているという確認書をとつている。その確認書をもとに売りもどすということになつております。三重県の場合はその点が今問題になつておりますが、われわれは買つた、そしてその保管確認書をとつている。その保管確認書で売つてしまうというこになつておりますから、われわれはどういうことであろうとも、国の損にはなつていないということを考えておるわけです。
○佐々木(更)委員 私は国が損をしたとか、損をしないとかいうことを、あなたにお聞きしているのじやなくて、現物を実際に買つたかどうか。また現物を実際に売り渡したかどうかということを聞いておるのです。従つてあなたが十三万俵をこの際、政府が会社に売りもどす場合、現物を確かに売りもどしたかどうか。それで十二、三万俵売りもどしたということは、木炭事務所の方、及びその木炭があつたという現場を調べればわかるかどうか。こういうことをあなたにお聞きしておるのでありますが、いかがでございましようか。
○濱田証人 それは実際調べればわかるかもしれません。
○竹村委員 今の佐々木さんに対する答弁で、はつきりしていると思いますが、ここで重ねてこの点だけ、はつきりさしておきたいと思います。証人は今、言われたように、供出するときには伝票で供出する。従つて売りもどすときにはその伝票で売りもどす。それで現物は事実においてあつたかなかつたかということは、あなたはおわかりにならぬのですか。
○濱田証人 それはあつたと考えておるだけで、事実において私は見たものではありませんからわかりません。
○竹村委員 その点ははつきりしている。それではもう一つお聞きしたいのですが、あなたは前の林政部長の清井氏から、この一千万円の増資とか、あるいは今問題になつていることについて話を受けられたことがありますか。
○濱田証人 ありません。
○竹村委員 全然何も話を受けられたということはないのですか。
○濱田証人 全然ありません。
○井上(良)委員 ちよつと伺いますが、本年五月の終りに山下という人と会つたそうですが、このときに北村さんが一緒においでになつたというお話のようでありますが、そのときに、奥地開発の計画についての陳情であつた。こういう話です。それは一回きりですか、その後北村氏なり山下氏に会いませんか。
○濱田証人 その後一回、二回会つたと記憶しております。
○井上(良)委員 その後一回、二回会りたときの用事は、一体どういうことで来られたのですか。やはりそのことで来たのですか。あなたはそのときこの陳情に対してどう答弁されましたか。
○濱田証人 一回、二回とも同じ奥地開発のことであります。私の答弁は、薪炭課長に応援してくれと言われてもできぬ、応援の仕方は別にあるから、せつかくおいでになつたのだから融資あつせんくらいだつたら私も片棒かつぎましようと申し上げたことはあります。
○井上(良)委員 それから後来ませんか。いま一つ伺いたいのは林野庁長官のお話によると、この山下という人が、三月ごろにやはり奥地開発の問題で林野庁長官を訪問をしている。そのときにこの山下氏は、やはりあなたにおつしやつたと同じようなことを林野庁長官に陳情している。そのときは周東農林大臣の紹介で来られているわけである。そうしてその話の結論は、そういう厖大な開発計画というものはけつこうだけれども、具体的な開発計画というものの内容が明らかにならぬと、応援の仕方がない。こういうことで別れている。それきり来ないということになつている。今あなたの御証言によると、あなたが就任されて後の五月に、再び奥地開発の問題で、今度は北村さんを連れてあなたのところに来ている。だから開発計画の内容等については全然伺つてないのでありますか。
○濱田証人 そのところはよくわかりませんが、五月に来られたことはその通りです。開発計画の内容も私よくわからなかつたので、融資あつせんにしてもしようがないから開発計画の内容並びに金を借りれば、その借りた金の返還計画を持つて来れば、その片棒かつぎましようと言つたことはあります
○井上(良)委員 さきにあなたは、この一千万円の金の件に関して、これは前渡金として買付のわくを許可した。そのわくは五月、六月のわくである。五月、六月の買付のわく、こういうのと違うのですか、そのところを明らかにしてください。
○濱田証人 それは違います。今委員長の質問で言つたのです。それは昔の話を、私があとから五月、六月の割当をやるときに参考に二月、三月のやつている有様を見てやつたということを申し上げたわけであります。五月、六月の参考です。
○井上(良)委員 そうしますと、この買付は、実際あなたの方の手元に三重県木炭事務所から何ぼ何ぼ買い付けた、買い上げたという報告が来るはずですが、それは来ておりますか。
○濱田証人 それは買い付けた都度来るのではありません。今月幾ら売つたという月、集計が来ているだけであります。
○井上(良)委員 その集計は来ておりますか。
○濱田証人 あります。
○井上(良)委員 来ておるのですね。本農林委員会に政府から提出されました資料によりますと、木炭事務所において七月三十一日現在、このときに八百九十五トンの滯貨があるということを報告しております。さらに昨日出して参りました資料によると十二万七千四百六十七トンの木炭と、薪が六十三万四千百八十五層積石となつております。そうしますと、あなたのさいぜんから応答しておる数字とは違うのでありますが、どういうことになつておりますか
○濱田証人 今の数字どれとどれかはつきりわかりませんが。
○井上(良)委員 どれとどれと言われても、あなたのところから出したのだから、あなたのところが一番よくわかつているはずだ。これとこれは薪炭会計を停止したときの数字、あなたのところのものでどこからのものでもない。
○小笠原委員長 井上君、何年度のどうということを読み上げないと、たくさんのうちではわからないから……
○濱田証人 これは全然数字の考え方のもとが違つておるのでありまして、今の井上委員の持つておられる表は、薪炭会計がとまつたときに、政府以外のものが持つておる表であり、政府が買い上げるべきものを買わなかつた俵数である。その表題は……
○井上(良)委員 表題も何もない、薪炭滯貨量と書いてある。
○濱田証人 そうです、これは農林委員会の要求で、政府が特別会計がとまつたというが、七月三十一日までつくつたものをなぜ買わぬと、おこられたときにつくつた表でありまして、これは政府のものになつていない向うさんの持つている数字、向うさんというか集荷業者、生産業者なりが持つているという意味の数字です。
○井上(良)委員 こちらの数字は。
○濱田証人 この数由子は二十三年の十一月ごろからだと思いますが、政府のものを備蓄したという数字です。
○井上(良)委員 備蓄したという数字ですね。そうしますと、あなたがさいぜん買い付けたという報告が来ておるという、その報告はいつ来ましたか。一千万円の買付の報告書はいつ来たのです。
○濱田証人 これはいつ来たと言われてもはつきりいたしませんが、その月に買つた数量は、できるだけ早く締めあげて薪炭課へ報告せいということになつている。できるだけ早く締め上つたのがいつ来たかわからないが、そういうふうにやつているから、来ておるはずだと見る。そうしないと薪炭課の全体の集計ができませんから……
○井上(良)委員 薪炭課長は、本日ここで証人が喚問になつておる事件の内容を御存じですか。おそらく私は何の事件でここに喚問されておるかということは知つているだろうと思う。そうするならば問題になつております三重の一千万円事件ということはわかつている。しからばそのときの詳細な資料を持つて来るなり、詳細に実情を調査されて、十分政府としてはいろいろ手を盡して、農大の努力をして国民に迷惑をかけないようにやつておるという具体的なことを聞こうとして、私どもはあなたを呼んでおるのです。しかるにあなたとしては、どうも報告が来ておるだろうとか、そうじやないかと思うとか、そういうことを言われたのでは、薪炭課長としての責任は果されませんよ。だから一応その点の数字をもつと明確に私はしてもらいたいと思うのです。それが一番問題になつておるのですから……それが具体的になりませんと、やはり疑いはあとに残る。それが明らかにならなければわからぬ。あとで書類を出すならば出すということをひとつはつきり願いたいと思います。
○濱田証人 今の数字は追つてあとから提出いたします。
○井上(良)委員 いま一つ伺いますが、あなたは支出責任官の補佐官でありまして、実際はあなたが支出をやる責任になつております。そしてそういうことがこうだからということで、林野局長官に支出責任者としての印をもろうというのが普通の手です。この一千万円事件について支出の相談をされて。その後現実においては、あなたがこの事件の引継ぎをされているわけです。そしてこれははつきりどう処理ができているかということもあわせて——今できなければあとで明確な書類を出してもらいたいと思いますが、できますか。
○濱田証人 私が引継ぎを受けたのは、特に一千万円事件があるというような引継ぎを実は受けておりませんので、ただこういう書類だというふうに引継いでおりますので、あとからやり出して初めてわかつたような状況でありまして、その後の処理のやり方につきましては、もちろん資料として提出いたします。
○井上(良)委員 証人に十一月初めごろに、元の林政部長の清井さんが訪問したことはありませんか。
○濱田証人 来られたことはあります。
○井上(良)委員 どういう用事で来られましたか。
○濱田証人 実はこれは内輪話になるのですが、食管で定員を何かふやすことがあるそうであります。それでその新規増員はいかぬので、どつかで少くなつた分をふやすならば認めるらしい。そこで薪炭の方はどういうふうに減つて行くのか、その定員をくれぬかというような話で、二回ぐらい来られたことがあります。
○井上(良)委員 わかりました。
○横田委員 三重県において、この一千万円の空気木炭事件が取上げられるようなことは杞憂であつて、そんなことはいらぬことだ、そんなことはないのだ。こういうふうなお考えをお持ちですか。簡單に申しますと、濱田証人は昭和二十四年十一月三日の東京日日紙上において、職を賭してむこの特別会計の卸売業者の不正をただす決意で、このからくりは国民のために明かにせなければならないと言つておられるのですが、こう言われた事実があるかないか。もしあるとすれば、ここに言われている不正と、三重県の不正は全然別のものであるか、これをひとつ承りたい。
○濱田証人 新聞には形容詞がいろいろついておりますので、その通り言つたとは言いませんが、しかしながら私は、赤字の内容につきまして経理分祈をやつて行きますと、例の会計検査院の御調査によると、そもそも産地のところからずつと集荷業者、輸送業者、配給業者すべてに問題があることはわかつているから、これは証拠書類によつて徹底的に突き詰めて行かぬと、国民に対して申訳ないと言うたことはあります。そこで不正を追究するというのは私の立場でなくて、ほかの検察庁とか何かにやつてもらうことにしまして、私はそういう点をほじくり返しながら、これに弁償金を吐き出させるとか何とかして、できるだけ国の損失を少くするということが目的であつて、不正があつてほじくり出すのは、私は金をとるときのおどしには使うかもわからぬけれども、私がそれをやろうという気は持つておりません。
○横田委員 ただいまここでお答え願えることと願えないことがあると思うのです。私はお帰りになつて資料を整えて報告してもらいたいことが一つあるのです。木炭の赤字問題はまだある。しかし何を好んで一千万円の空気木炭事件というふうなことをやられたか。もし買い上げたものであるならば…… 〔「なんだ問題を調べていないじやないか」と呼びその他発言する者あり〕
○横田委員 第一、証人に聞きたいのは、買上げたものであるならば、炭には一等も二等もあるべきはずなんです。等級がきまつてからお金を拂われるのが当り前であるにもかかわらず、金を拂つておられて等級は一つも言われてない。この点において私は非常に不満を持つておる。この点をだれも追求しないのです。單に質問するわれわれの言葉じりをとらえてばかりおる。もし買上げたものであれば、一等品がなんぼであつて、二等品がなんぼであつてということは常識になつておる。そんなことはちつとも言われない。しかも買い上げてそれで済んでおる。これが非常に私たちはわからない。それから大体一千万円という金は、木炭だけの金であつたかということです。それから一千万円の、この年度末までに三重県に木炭がどのくらいあつたか、それからその後三重県でどのくらいの木炭が消費されて、他県にどのくらいの木炭をお出しになつたかということは、これはすぐ返事を願いますと言つ、てもむりであつて、お帰りになつてからでいいから、表をいただきたい。もしいただけるのだつたら今欲しいのです。それが一点。
○濱田証人 あとから書類で出しますが、わかつておることだけ申し上げます。 第一点の方は、これはあとから書類で出しますが、受入れ調書には等級別に書いてあることになつておりますから、時間がかかるかも知れませんが、受入れ調書を取寄せるとか何とかして提出します。 それから木炭だけの金かどうかということですが、これは追加割当のとき、木炭の滯貨が非常にあるということで、追加割当をしたそうでありますから、これは木炭だけの金と考えてさしつかえないと思います。 第三点は三重県全体として幾らあつて、幾ら買つて幾ら出したかということですが、この資料はあとから提出いたします。
○横田委員 大体、俗に社会で薪炭の問題について不正と言われておる点にこういう点が上げられておる。たとえば卸売業者は産地から送られた現物が一等品の場合でも、格下げの三等品の値段で小売業者に売渡しておる。また政府はその差額の損失を負担していた。これに該当するような例は三重県にございませんでしたか。また三重県以外のところにそういうことがあつたか。これが一点。
○濱田証人 私はこういうふうに所長に聞いております。三重県につきましては産地から幾ら出すという発送報告書そのままで売つておるということを所長から聞いております。もし発送報告書そのままで売つておれば、発送報告書に十俵と書いてあつて、こつちに来たときに三俵にになつておつても、その点はないということが考えられます。そういうふうに処理しておるということを所長から聞いております。
○横田委員 次に販売業者が倉庫の不備につけ込んで、実際には倉庫に入れないで、そのまま小売業者に直送した場合も、保管料を政府に請求したような例も三重県にはなかつたですか。
○濱田証人 これは事実の問題でありまして、事実そうなつておつたか、なつてないかは私にはわかりません。
○横田委員 それでは三重県の場合、百俵なら百俵、一万俵なら一万俵出たうちにおいて、粉炭はなんぼあつたという統計は出ておりますか。
○濱田証人 今の御質問の趣旨がわかりませんが……三重県から銘柄別にどういうふうな炭を買つたという御質問ですか。
○横田委員 もう一回言いますよ。産地から百俵炭荷が来たとする。その炭が全部売れるものであつたにかかわらず、この中の二十俵は粉炭になつておつたというようなごまかしが、三重県にはなかつたかということです。
○濱田証人 先ほど申し上げましたように、所長から私が聞いたというのは、発送報告書そのまま売つておるということを聞いたのであります。言いかえれば発送報告書ということは、元で売れた数字をあとでどういうことになろうがその帳面で売つてしまつておると、こう聞いております。粉炭で受けたら粉炭で売つておる。堅で受けたら堅で売つておる、こういうことになるだろうと思います。
○横田委員 それでは俗に言われておるところの薪炭の赤字が、こういうような不正から生れたということに該当するようなことは、三重県になかつたか。
○濱田証人 三重県に関しては、私が所長から聞いておる限り、そういうような処理方法でやつておるから、おそらくそういうことに原因しておる赤字はないだろう。かように考えます。あとは事実の問題です。
○佐々木(更)委員 関連した問題についてお聞きしたいのでございます。たしか昨年の九月二十日前後と思いますが、前の集荷機関が閉鎖になつて、新しく集荷機関が再出発したと思いますが、その閉鎖機関に指定された日時を聞きたい。
○濱田証人 昨年の十一月からであります。
○佐々木(更)委員 そういたしますと当局の提出いたしました資料の收入未済の業者別内容によりますと、本年十月十五日現在で卸売業者に対する收入未済のものが、二十億一千百四十六万四千円とこうありますが、そのうちに閉鎖機関分、つまり十一月以前分でございます。その未收が九千三百七十五万六千百余円、こういうふうになつておるのであります。従つて新しい集荷機関になりましてから、つまり昨年の十一月以降約十一箇月ばかりの間におきまして、未收が驚くべき厖大な数字に増大しておる。すなわち十九万一千七百七十一万余円に收入未済が厖大に増大した。こういう数字になるようでございます。長い間政府がこういうような薪炭の買入れ、いわゆる統制販売をいたしておりましても、その長い間にわずかに九千三百七十五万余円しか未收がないものが、ここ十一箇月で十九万一千七百七十一万余円に未收が増大したことは、非常に不思議なのでございますが、これは何か理由がありますならば、どういう理由でこういうふうに急激に増大したものでありましようか。
○小笠原委員長 佐々木委員に申し上げますが、今は証人に尋問する関係ばかりのものに願います。あとで木炭の方の委員会を一回設けるつもりでありますから、そのとき十分にやつていただきたい。
○井上(良)委員 私最後に一点確かめておきたいのは、三重県の木炭の売り買いの実際の問題でございますが、これは課長のお話では証票によつて売り買いをしたのである。人が足らぬから現物を確認したことはない。こういうことに解釈していいのでありますか。三重県木炭務所の報告に基けば、つまり証票によつて買い上げたら、買い上げた証票をもつて売りつけておる。現物を一々確認はしない。こういうのですか。
○濱田証人 こういうことです。山で買うときには支拂い証書または受入れ調書で買う。そして炭を持つて来ます駅から出すときに、幾らで出したという証票で卸に売つている。こういうことであります。
○小笠原委員長 ここはしばしば問題になりますが、あなたの方で確認しようというのは、現物があるものとして常に取引の対象になつておるから、売るにも買うにもそのままの取引をした、こういう意味ですか。
○濱田証人 そうです。
○井上(良)委員 そうすると山元で、政府の買付場所で買うときには、現物を一々検收するのでしよう。一々検收せずに買えないでしよう。それはどうです。
○濱田証人 それは検收して買います。
○井上(良)委員 その点が明らかになりましたならば、木炭務所の方に対して、一体十万俵からの木炭は、どこの現地から買えたということの報告が来ていないならば、至急に問い合せて報告していただきたい。
○小笠原委員長 証人その報告はできますか。
○濱田証人 追加額の分としてその分をどういうふうに検收したかということでありますか。
○井上(良)委員 そうです。
○濱田証人 それはできるだろうと思います。
○平野委員 一点だけ重要な点を確かめておきたいと思うのですが、証人は北村前政務次官から四千万円の残金三千万円をしばしば請求された、この事実について先ほど山村委員の質問に、証人は否定せられたのであります。一方昨日の本委員会において本多証人はおおむね茫漠とした証言をされたのですが、そのうちこの点だけはきわめて明確に証言をさせられておる。従つてこれはいずれかが間違つておる、いずれかが偽証になるというわけで、非常に重大な点でありますので、この際念のために証人に対しまして、証人が北村さんから三千万円をしばしば請求されたという事実があるかないかという点だけをお尋ねいた七ます。
○濱田証人 奥地の開発について、北村さんと山下さんが二回にわたつて薪炭課長と協力してくれと言うたことはありますということを、さつきから言つております。
○平野委員 そのことを伺つておるのでなしに、三千万円をしばしば請求せられた事実があるかないか、このことだけを聞いておきたいと思います。
○濱田証人 三千万円とか何千万円とかいう具体的の数字ではなくして、とにかく応援してくれ、こういう話でありました、請求ということではありません。
○小笠原委員長 それでは濱田証人については御質議はありませんか——なければこれにて終りました、証人御苦労でございました。 本日はこの程度にとどめまして、次会は公報をもつてお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十六分散会