通商産業委員会 第10号
- 発言数
- 3 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1949/11/19
会議録
○神田委員長代理 これより通商産葉委員会を開会いたします。前会に引続き私が委員長の職務を行います。 ただいまより昨十八日に付託されました内閣提出の特別鉱害復旧臨時措置法案を議題として、審査に入ります。先ず提案理由の説明を求めます。宮幡政府委員。
○宮幡政府委員 ただいま議題となりました特別鉱害復旧臨時措置法案について、その提案理由を説明申し上げます。 この法案は、いわゆる「特別鉱害」の復旧に関する臨時措置について規定したものであります。そこでまず特別鉱鉱害とは、いかなる鉱害を指すかと申しますと、法案第三條第一項各号に該当する鉱害でありまして、且つ第二條第二項に明かにしてありますように、通商産業大臣が認定したものでありますが、簡單に言えば戰時中の強行出炭に基因して発生した鉱害であつて、しかも急速に復旧を行う必要のあるものでございます。特別鉱害を急速かつ計画的に復旧するという方針は、慎重な検討の結果、政府において昨年四月以降取つて参つたところでありまして、その際復旧を必要とする理由としては、石炭及び食糧の増産並びに防災に重点が置かれたのであります。爾来この方針に基いて復旧事業が施行されて来たのでありますが、その工事費の財源は、国費及び地方公共団体負担金のほか、出炭トン当り十六円十一銭の割合で、炭価に織り込まれた特別鉱害復旧費を、配炭公団にプールする方法によつて調達したのであります。しかるに、御承知のように、本年九月十六日をもつて配炭公団は解散いたしまして、石炭の統制は撤廃されたのでありまして、その結果右の復旧工事費の主要な財源が失われることとなつたのであります。しかしかような事態発生のために、すでに発足し、順調に進捗中のこの継続事業を突如として中絶させるわけには参りません。また特別鉱害の復旧を急ぐ事情も、その個々の内容において多少の変更はありますが、全体といたしましては、ますます増大して来ているのであります。かてて加えて、右の事情の変更を知つた特別鉱害の被害者を初めとして、その関係者の懸念と焦慮は、きわめて深刻なものがあつたのでございます。かくて従来の配炭公団のプール資金制度に代るべき新しい財源措置を求める声が、現地を中心に澎湃として起り、政府に対して強い要望が行われたのであります。政府はここにおいてすみやかに所要の法的措置を講ずることとし、可及的従来の線を踏襲して、この法案を立案し、事の緊急性を考慮して、今回の臨時国会に提案することとした次第であります。 次に法案の要を簡單に説明いたします。法案の目的は、第一條に明かでありますように、石炭鉱業による特別の鉱害を急速かつ計画的に復旧することによつて、公共の福祉を確保し、あわせて石炭鉱業の健全な発達に資することにあるのであります。しかして特別鉱害の認定及び特別鉱害の発生に関係のある鉱業権者の指定は、通商産業大臣が鉱害対策審議会に諮問して、これを行うこととしてあります。復旧工事の施行者は、原則としてこの指定を受けた鉱業権者でありますが、他の法令に定のある場合には、それによることとし、また、復旧工事に要する費用の全部または一部が国の公共事業費によつて支弁される場合、その他公共事業として施行される場合には、主務大臣が定める者としてございます。復旧工事の施行者は、工事計画、工事の完了の時期並びに工事に要する費用のうち、特別鉱害復旧団の負担となる費用について、あらかじめ主務大臣の認可を受けることとなつております。この法案で特別鉱害復旧団という法人を設けておりますが、この法人は国及び地方公共団体の負担とならない復旧工事に要する費用の供給を確保いたしまして、石炭鉱業による特別の鉱害の急速かつ計画的な復旧に資するために設立されるものでおります。しかして、復旧工事に要する費用は、国または地方公共団体の負担となるものを除いては、原則として特別鉱害復旧団が負担することとなつております。このため特別鉱害団は、石炭を目的とする鉱業権者より石炭一トンにつき二十円を越えない範囲において、通商産業大臣が定める金額に、その出炭量を乗じて得た額の納付金を徴収いたしまして、工事施行者にその復旧費のうち、特別鉱害復旧団の負担すべき金額を支拂う仕組みになつております。 最後にこの法案は、有効期間五箇年の臨時立法でありまして、この期間内に特別鉱害の復旧を完了する予定でありますが、そのため復旧工事の規模は、さしあたり年間十億円程度を目標としております。 以上簡單でありますが説明を終ります。何卒慎重審議の上、可決されんことを希望いたします。
○神田委員長代理 これにて提案理由の説明は終りました。質疑は次会より行うこととし、次会の開会日時は、来る二十三日午前十時といたします。詳細は公報をもつてお知らせいたします。 本日はこれにて散会し、なお引続き本案の取扱いその他について、懇談をいたします。 午前十一時四十四分散会