大蔵委員会 第7号
- 発言数
- 93 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1949/11/11
会議録
○川野委員長 これより会議を開きます。 前会に引続き日本專売公社法の一部を改正する法律案を議題として質疑を続行いたします。三宅則義君。
○三宅(則)委員 私は一昨日の委員会におきまして、資料の提出方を要求いたしましたところ、大分広汎な資料をいただきまして、これを調査いたしたいと思います。 私の本日まで考えておりました事柄は、なるべく適材適所にりつぱな種類のタバコをつくらせる。これはまことにごもつともな話でありまして、また製造地域におきましても、人間の数の点または工場の設備の点等につきまして、それらの製造能力も従つてかわるべきものであろうと思いますが、さらにタバコの種類等につきましても、たとえて言うと東北地方においてはこういうものが向く、関西ではこれが向く、あるいは九州にはこれが必要であろうというような大よその調査ができておることと思つておりますが、これに対しまして政府当局の御感想なり御意見がありましたら、承りたいと思つております。 第二番目にお伺いいたしたいと思います事柄は、私はかねてからの考案の一つでありますが、政府の事業に対しましてかつてにやることはけつこうでありますが、それは相当の数量が出ると思いますから、これに対して広告をとつたらどうかということを、前国会においても質問したわけでありますけれども、今日專売公社はタバコを販売する場合に、要所々々において、たとえば北海道においてはこういう広告をとる、東北地方においてはこういう広告を、関東地域にはこう、東海地域にはこう、近畿、中国、四国、九州にはこうというふうに、場所あるいは時期に応じまして適当な広告がとり得ると確信いたすのであります。これらに対しまする御構想を今日お持ちであるかないか。これについて答弁を賜わりたいと思います。
○冠木政府委員 ただいまのお話まことにごもつともでございまして、タバコの需要につきまして地方的な傾向を調べるということは、たびたびその必要を痛感しております。それで本年度もこれから広く輿論調査をいたしまして、その傾向を調べたいと考えております。それから広告の点につきましては、最近購買力の低下からタバコの売れ行きもあまり思わしくないということが、ございまして広告には相当力を入れて参つております。その地方的な色彩を生かしたらどうかという御意見まことにごもつともでありまして、そのような点につきまして今後地方局等にも督励いたしまして、十分そういう御趣旨に沿いたいと思います。
○三宅(則)委員 今の政府委員のお答えはまことに抽象的なことでありますが、およそ私の構想から考えてみますると、政府当局はすでにたくさんの用員並びに事務官を擁しまして、相当調査をいたしておると思いますから、今後は名古屋地方はこうだとか、中国地方はこうだとか、あるいは北海道はこうだというように、今日ただちに御調査できない点もありましようが、なるべく具体的にお調べくださることが、事務当局におきましての責任でなければならないと私はかたく信じておるのであります。私どもは政治家の一員でありますから、なかなかそうこまかい点については調査できませんが、集めました資料の大部分について検討する用意と努力は、今後も拂いたいと思つております。かような意味合いにおきまして、もう少し詳細な実際的なお話を賜わりたいと思うのであります。これはきわめて平凡な話でありますが、今までありましたタバコと、それから外国から種子を入れました種類のタバコとがあるだろうと思いまするが、それらに対しまする成長と申しますか、収穫と申しますか、あるいは品種の改良というか、こういうようなことについては政府は今どういう考えを持つておられますか。承りたいと思います。
○冠木政府委員 外国の葉タバコを輸入いたしまして、それによつて品種の改良をはかるということは、大いにその必要を痛感しておるのでありますが、戰争前におきましては、アメリカあたりからいい種を輸入いたしまして、それによつて品種の改良を大いにはかつて参つておつたのであります。しかし戰争中から外国の種が入りませんで、そのために今まで品種の改良が相当遅れておつたという点がございます。昨年ですか、ようやうわずかの種が入りまして、これを耕作いたしまして相当の成績をあげておりますが、その数量は非常に少かつたために、あまり十分な効果もあげられなかつたのであります。今後できるだけ種を輸入いたしまして、品種の改良に努めたいと思つております。
○三宅(則)委員 私は時間が参りましたから、もう一、二点だけ簡單に質問をして打切りますが、広告についてたとえて申しますと、税金を納める時期には納税に関しまして国税庁は大新聞に広告なさつております。タバコ等についてもそういう広告をなし、あるいはその他需要供給を勘案いたしまして、時期々々において相当範囲を広めますれば、需要を満たすことができると思いますから、この点を特にお願いいたしておきたいと思います。 それから三番目に一つ申し上げたい事柄は、私のすでに言つておることでありますが、地方的に存在しております製塩に関しましては、今後増産をしなければならぬという必要が多分にあると思います。これについては今は関係方面の許可を得なければならぬと思いますが、今後化学の原料であり、重要産業の一つと思いますから、これをなるべく引込めないように振興していただきたいと思いますが、これについて政府はよく監督していただきたい。これをもつて質問を打切りますから、簡單に御答弁を願いたいと思います。
○冠木政府委員 広告の点でございますが、二十四年度におきまして宣伝に使います金は約七千万ほど予定しております。この宣伝と申しますのは、売上げ増收のための宣伝と申しますか、またタバコの横流し等の防止の宣伝、両方の宣伝のために使つております。これから塩の点につきましては、確かに御意見の通りと思いますので、今後の方針といたしましては、できるだけ国内塩でまかなつて、足りない分を輸入するという方針で進まなければならないと思つております。はなはだ抽象的でございますがお答えいたします。
○川野委員長 田中織之進君。
○田中(織)委員 專売公社法の一部を改正する法律案は、日本鉄道公社と並ぶ公共企業体の代表的なものでありますが、どうもわれわれこの改正案を見渡しますと、公共企業体のいわゆる独立採算制の建前で行く経理規定と、従来の官庁会計の経理規定と申しますか、そういうものとの間に截然たる区別を見出すことができないのであります。この問われわれの仄聞するところによれば、專売公社の方からこの点について出ました意見が、大蔵当局との間の折衝の過程において、従来の專売局の会計制度そのままを引継ぐような形に持つて来た経緯もあるように聞くのでありますが、その点について公共企業体というものは新しい企業形態でありますから、そういうものの独立採算制の建前に基く経理規定を制定するという努力はどの程度にやられたか。あるいは関係筋との折衝の過程も問題であろうと思いますが、大蔵省としても従来の專売局の会計制度そのままを引継いだような形のこうしたものを、公共企業体としての專売公社に押しつける考えはないだろうと思うのですが、どういう経緯でこういう形になつて現われたか。その点を明らかにしてもらいたいと思います。
○冠木政府委員 專売公社の会計制度につきましては、專売公社を企業体として見ます場合には、確かに官庁会計的な色彩はなくしまして、民間企業の企業経営に適応した会計制度にすべきものと思います。しかしまた專売公社の性格といたしまして、企業体ではございますが、專売事業というものは国の財政収支のために存在するものでございますし、それからまた專売公社は全額政府出資法人であるという性格からいたしまして、ある程度のやはり国の監督は必要であろうかと思います。それで結局その両方の色彩を取入れまして、企業体の会計制度といたしましては必ずしも満足すべきものにはなつておらないと思いますが、公社というものの性格から申しまして、この程度の統制もやむを得ないものと思います。これを立案いたしますにつきましては、確かにこの事業を担当いたします專売公社といたしましては、企業体らしい会計制度を非常に希望したのでありますが、大蔵省といたしましては国庫大臣としての立場から、ある程度の監督は必要であるというような意見もございまして、また日本国有鉄道法との関連も、ございましてこういうような形にまとまつたわけでございます。
○田中(織)委員 その点はもちろんまだ政府の方が、そういう方針を明確にしたわけではないのでありまするが、政党内閣としての吉田内閣の與党である民自党では、タバコの民営の問題を今検討されておることと思うのであります。そういう過程にありながら、一つの国有企業から公共企業体の新しい企業形態に移つたこの專売公社につきまして、ただ財政上の收入ときわめて深い関係があるという理由から、專売公社そのものに対する大蔵大臣の監督権限というものは、相当強力に規定されておるにもかかわらず、さらに経理の問題につきまして、言わば一々大蔵省の承認を得なければ公社の運営ができないような程度の、厳重なる拘束を加えるということは、矛盾もはなはだしいものだと思う。そういう点からわれわれは、これはお急ぎになる関係もありましようけれども、本来ならもう少しその点で、公共企業体のほんとうの経理、日本鉄道公社に認められておる企業の自主性という点から見た程度の経理に関する監督規定の緩和も、專売公社には認められないようなきらいがあると思うのであります。本来ならこうした案は、われわれはもう少し十分練り直してから出してもらいたい。これは私らの結論にもなるわけなのですが、そういう立場から私なお二、三の点について御質問を申し上げたいのであります。それでもちろん今度の財政上の関係というのは、專売公社で上りました利益金を国に納付するという関係の問題でありますが、その点につきましては、はたしてどの程度がほんとうの企業としての利潤であるかどうかという点が、従来の会計においても明確でなかつたと思うのですが、大体專売局の会計におきましては、普通の企業で行いまするような期末のたなおろしを従来やつて、総收益から生産原価を差引いたものが、たとえば本年度においては千二百億というものが、一般会計に繰入れになつているわけなんですが、そういう形の経理制度というものを、従来の專売局の会計においてもとつて来たかどうか、そういう点をひとつ明らかにしていただきたいと思う。たなおろしというような形において期末の在庫と、それからそうしたものを評価した形における総收益から総経費を差引いたものが千二百億という形になつて計上されて来ているかどうか。その点を明らかにしていただきたい。
○冠木政府委員 ただいまお話しのような決算をいたしまして、益金を算出いたしております。
○田中(織)委員 それはちやんと期末にはたなおろしをやつて、もちろん二十四年度の千二百億というものは予算でございますけれども、たとえば、二十三年度における九百何億というような專売益金というものは、少くとも專売局の直轄の事業であるといたしましても、一つの企業の経理内容として当然そういう形式を必ずとつて来ておられるものと了解してよいのですか。ただいまの答弁は……
○冠木政府委員 たなおろし等をいたしまして決算いたしてやつております。それは二十三年度の決算で申しましても、予算の益金といたしましては九百四十三億、それが決算いたしまして一千一億になつております。
○田中(織)委員 その点はきわめて私の次の質問と関連する重要な点であるのでありますが、そういたしますと、これは従来の專売局の会計、公社に移る以前からの問題でありますが、この專売事業に携わる従業員の給與の問題につきまして、やはり労働の生産性の向上、最近のように定員法で人員も縛られて来ている一方、專売益金を上げなければならぬという点から、相当程度の労働強化が行われていると思うのですが、そういう点に対して従来労働の生産性に対して、給與の面で報いて行くというような形が、どうも專売局の会計においては行われて来なかつた。従つて、現在の二十四年度の予算におきましても職員の平均給與が四千九十六円である。一般の公務員の給與よりも二千円近く下まわるような形に現われて来ていると思うのですが、私はそういう点で厳密にそういう企業の意味で総收益から総経費を差引いた、そういう企業としての決算というような形を、どうもとつて来ていないのじやないかという疑いを深くしているのでありますが、その点はやつているということで、これは別に專売局の大蔵省関係の、また專売特別会計の決算を検討すればわかることですから、別の機会に私検討することにいたしますけれども、次の問題といたしまして、これと関連する給與基準を今度この法の中に入れているという点は、これは公共企業体関係労働法との間に、重大な相関関係のある問題だと私は思うのです。聞くところによると、二十五年度の予算には四千五百円ベース、従来の四千九十六円を四千五百円に引上げたもので、二十五年度の專売公社の予算が組まれるということになつておるのでありますが、この法律によりましてそうしたものが決定いたしましたならば、その後の物価の騰貴その他経済事情の変遷によりまして、これを改訂する道はどういう形において聞こうとされておるのか、伺いたい。
○冠木政府委員 ただいま專売公社の職員の二十四年度の予算單価が四千九十六円というお話がございましたが、七月一日現在で見ますと、本俸とそれから勤務地手当、家族手当等を入れまして五千七百七十円ほどになつております。これが一般公務員の六千三百円から見ますと、六百円ほど低いようなことになつておりますが、これは職員の構成が女子職員で、独身の若い者が多いというような関係で、こういうような結果になつておると思います。給與準則の規定でございますが、この改正法案の第四十三條の二十一によりまして、給與準則は予算の中で給與の額として定められた額に制限されるということに、今後相なるわけであります。それでその後、たとえば団体交渉で高い協定ができた、また仲裁の裁決で高い水準が出たというような場合には、公共企業体労働関係法の十六條によりまして、それを国会に付議いたしまして、その承認を得れば支出するということになるわけであります。
○田中(織)委員 公共企業体労働関係法に基いて給與基準が改訂せられた場合におきましては、結局專売公社の予算を構成する、こういう手続をとる、そういう意味ですか。またその点は、この專売公社法の一部を改正する法律案のどの点から、そういうことが行い得るということになるのですか。
○冠木政府委員 ただいまの点は今度の改正法で申しますと、第三十九條に追加予算の規定がございますが、これによつて追加予算をとればできることになるわけでございます。
○田中(織)委員 その点は四十三條の二で、「公社は、予算で指定する経費の金額については、大蔵大臣の承認を受けなければ、流用することができない。」ということで、非常に制限をされておるのでありまして、今日專売公社の労組から公共企業体労働法やまた專売公社法の規定に基きまして、現に給與に関する調停の申立てが行われておるような段階であります。しかしながら一方においてわれわれの調べたところによると、平均いたしまして四千五百円の基準で予算が組まれておる。従つて非常に專売局の予算の問題につきましては嚴重にやつておられる関係から、はたして公共企業体労働関係法によつて給與が改訂せられたという場合においても、ただちにそれに即応して予算改訂の手続がとられるかどうか。国会も今後は通常国会において継続的に開かれるわけでありますが、国会の開かれておらないような場合につきましては、私はある程度やはり專売公社としてのいろいろの経理の余裕内において、そういう措置が講ぜられる彈力性が持たせられなければ、特別の労働立法までされて、一つの企業体として規定されておる点から見て不自然だと思うのです。その点はいかがですか。
○冠木政府委員 来年度の予算單価はまだ確定いたしませんが、ただいまお話の四千五百円というものになると思います。これは今年の予算單価から見ますと若干上つておりますが、なお必ずしも十分なものとも思われない点もございますが、一般公務員等の関係もございまして一応そういうようなことになつております。今後事業の能率が上りまして、予定以上の益金が出るというような場合に決済いたしまして、その予定以上の益金を職員に賞與のような形で出すことは今度の改正法でも認めておりませんが、そういうような場合には、今後なるべくならば予算で褒賞的な措置を講じて行くように努めて参りたいと考えております。
○田中(織)委員 そうした二重の性格というか、專売局の従来の財政收入という点に重点を置いた経理の方式が、一応独立した企業体としての專売公社の経理というものに非常に制肘を加えて、その結果企業体としての経理の自主性が完全に没却されたという点が、たとえば三十六條の二項の予備費の点におきましても、現われて来でいると思うのであります。鉄道のように、これは従来の経験からいたしまして赤字の出るような場合におきましても、予備費で不足の場合における彈力性ある処置がとられているのでありますが、專売公社の関係におきましては鉄道公社と違いまして、これは従来の経験から見ましても、少し断定し過ぎると言われるかもしれませんけれども、絶対に赤字が出ない建前になつている。ことに專売事業は戰災その他の関係から復興途上にあつて、さらに整備されなければならないような段階に現にあると思うのですが、そういう場合にやはり予備費の点につきましても、現在の改正案におけるような規定ではきわめて融通性がないので、その点は不適当だと思うのです。これは鉄道公社法と比べてみましてもむしろ逆になつていると思うのですが、そういう点はいかがですか。
○冠木政府委員 予備費の規定は確かに今御指摘のように、鉄道の改正法案では予備費を使つてなお不足するという場合には、収入の限度内で支出をなし得るということになつておりますが、その規定が專売ではないということになつております。鉄道につきましては従前から予備費を使つて、なお不足した場合のいわゆる彈力規定につきましては、従前から予算で認められておつた事項でございまして、また従前から鉄道と比べますと、專売の方が財政上の点から申し上げますと重要だということで、この予算費を使つてなお不足する場合のことにつきまして、規定をいたさなかつたわけでございます。この点については專売の場合には、大体において收入が支出より多いという関係上、普通の状態では十分なくらいの予備費の金額を計上しております。また予備費を使つてなお不足するという場合は、大体において年度末に近い時期がございまして、その時期ならば大体国会も開かれておりますから、追加予算でも措置できるというふうにも考えられますから、それほどの不自由は実際上はないと考えております。
○田中(織)委員 次に借入金の問題でありますが、四十三條の二と四十三條の十四で借入金についてもやはり二重の制限があるのですが、これはどつちか一つにしてもよいものじやないでしようか。
○冠木政府委員 第四十三條の十四の2で長期借入金及び短期借入金の限度を予算で定めまして、実際に借入れる場合につきましては、国庫大臣として大蔵大臣がその認可をするということで、結局公社の借入金は政府が貸しつけるものでございますから、国庫大臣たる大蔵大臣が実際に貸し出す場合に認可をするということも必要かと思います。
○田中(織)委員 專売公社関係における監督大臣である国庫大臣としての大蔵大臣、これは確かに使いわければそういう二つの人格を持つているわけでありますが、この改正法の一貫した考え方には、われわれはどうも賛成することはできないのであります。そういう点から最初の振出しにもどるわけでありますが、鉄道公社と專売公社というものは、公共企業体の一つのモデルのような形でできているものでありますから、主管省ことに国庫收入との関係で、国庫大臣としての大蔵大臣の権限というものも認めなければならないと思いますけれども、新しい公共企業形体として打出されて来ておるのでありますから、もう少し自主性を持たせるような形において、この改正法律案をさらに練り直すというだけの、時間的な余裕その他を持てないものであろうか。これは最初の質問であり、同時に最後の質問になるわけですが、お聞きしたい。 〔委員長退席小峯委員長代理着席〕
○冠木政府委員 ただいまお話のございました点はごもつともな点もございます。しかしこの際としては一応これでやつてみまして、なお相当の不自由があるということであれば、さらに考え直さなければいかぬと思いますが、この際としてはいろいろな情勢から、これを修正することも相当困難じやないかという考えを持つています。
○深澤委員 先般の委員会におきまして一応御質問申し上げたのでありますが、どうも明確ではありませんのでもう少しお尋ねいたします。大体今問題になつているのは民営の問題であります。これは政府が何と言おうと、結局耕作者あるいは專売公社の従業員等の中に、この民営問題をめぐつて大きな問題が全国的にあるということは、否定し得ない事実であると思います。ところが政府はそういうことはまだ研究中であるという程度で逃げております。ところが大蔵大臣が朝日新聞その他で、葉タバコの買上げだけは專売に残すが、あとは民営に移す。あるいは全国工場を五箇所ないし十箇所というぐあいに認めてそこで経営させる。ただ時期の問題については問題であるというようなことを、明確に言われておるのであります。今ここに出席しておられる政府委員はこういうことを知つておられるのかどうか。そうして大蔵省の意向としては、これを実現する御意思があるのかどうか。これをまず前提としてもう一ぺん私はお伺いいたしておきます。
○冠木政府委員 民営の問題につきましては、新聞等におきましては相当はつきりと書いておりますが、私の承知している限りでは、政府としてはつきりときまつておるようには聞いておりません。 〔小峯委員長代理退席、委員長着席〕 総理は確かに相当強い希望は持つておられるようですが、政府としては方針がきまつたというまでの段階に至つていないように、私は考えております。
○深澤委員 どうもすべての問題が国会に対してはまことに明確に答えられない。態度を明らかにされない。しかし院外においては、すでにこれが既定の事実であるかのごとく国民の間に問題が起つている。こういう大きなギャップがあるわけであります。新聞には具体的に説明され、一般に発表されているが、国会に対しては、その新聞発表の内容を裏づける程度すら、政府の考では説明されていない。こういうような意味から、むしろ国会の方が事情にうといというような傾向があるのであります。これでは行き方が全然逆である。政府はまず国会に対してその腹を割つて、そうして十分審議を盡す機会を與えて、しかる後に新聞あるいは一般に発表するということが順序でなければならないのであります。世間では普通にだれしも知つている常識であるのに、国会ではその常識程度のことすら政府は発表されていないというのが、今までのすべての問題に対する態度ではないかと思うのであります。従つてこの問題につきましては、先日も私は申し上げたのですが、公社になるときも、專売局方面においては大分反対された連中があるのであります。ねこの目のかわるように常にかわつているというようなことでは、これに関係する耕作者、従業員というような者はまつたく安定しないと思うのであります。そこでまず私は耕作者の問題についてお尋ねをしたいと思います。 最近において政府は賠償価格を決定しているようであります。ところが最近の政府の方針といたしまして、主食以外は、肥料の補給金等を一応なくするような坊針が出ております。この賠償価格の決定は、そういう肥料の補給金等をなくするという前提の上に計算されているわけでありますか。その間のいきさつをお尋ねいたします。
○冠木政府委員 今回の賠償価格の改訂は、従来の価格に対しまして、平均して二割ちよつと上つておりますが、この改訂には肥料の補給金の廃止というような要素は加わつておりません。そういうことになりまして、肥料の価格が現在より高くなるということになりますれば、来年度の賠償価格を決定いたします際に、その要素を加えてさらに考え直さなければいかぬ問題であると思います。
○深澤委員 そういたしますと、賠償価格をさらに来年度においては改訂するという御用意があるのでありますか。
○冠木政府委員 ただいまのところはつきりきまつているわけではございません。肥料が現在よりも相当上るということになりますれば、来年度になりまして、またいろいろな経済情勢を考えまして、さらに賠償価格について検討することになると思います。
○深澤委員 この賠償価格を決定される基礎は一体どこにあるのか。それをひとつ伺いたい。
○冠木政府委員 賠償価格の決定に際しましては、パリテイ計算を一応いたしまして、さらに実際の生産費をも勘案いたしましてきめております。
○深澤委員 そういたしますと、肥料の値上げということになりますれば、当然これは値上げをしなくちやならぬというふうに結論づけられますが、その点は了承いたします。さらにもう一つの問題は、タバコの耕作者が非常に国家的な大きな任務を果しておるということは申すまでもないのであります。ところがこのタバコ耕作者に対する生産に対するいろいろな配給物資等が、はなはだ蓼々たるものであるということが、実際のタバコ耕作農民の叫びとして起つておるのであります。地下たびの配給とか、あるいは作業衣の配給とかいうものに対しては、ほとんど政府は顧みていないというのが実情でありますが、一体現在の耕作者に対する生産並びに生活に必要な物資の配給をどの程度されているか、その点をひとつお伺いいたします。
○冠木政府委員 ただいまはつきりした資料を持ち合せておりませんので、後ほど調べて御説明いたしたいと思います。
○深澤委員 その点は耕作者として重大な問題でありまして、一方においては、価格は政府が一方的にきめるのだ。そうして嚴重な検査やあるいは監督のもとに供出するのでありますが、それに対する生産の裏づけとしての作業衣、あるいは地下たびその他の必要なものの責任は、当然政府が負うべきであるというぐあいにわれわれは考えますので、この点をひとつ速急に明確にしていただきたいと思うわけであります。 さらにもう一つ、耕作者の中から起つておる問題は、非常に検査が封建的な姿において嚴重に行われている。非常に一方的であるという声があるのであります。私はここにその一つの例として、この耕作者の悲痛な叫びを申し上げたいと思うのであります。これは日本專売新聞の「読者の声」の一部にあるのであります。「今年の収納も近づいてきた、村の耕作者達は、うれしさのかげに不安をもつて毎日を過している、自分の丹精した葉タバコがいよいよ收納されるのはうれしいが、それにもまして恐ろしい鑑定さんのことを考えるからだ、産地で一杯よばれ、その待遇が悪いと組合長をなぐり、帰途町の料理屋で勝手に呑んで支拂を耕作組合にさせる「俺の言うことを聞かない奴はあとでひどい目にあわす」と口ぐせのように言つている鑑定さんであれば、組合でもその意に逆わないし、まして耕作者は一生懸命サビースに努める、それをよいことに高くて効かない燒成加里を無理に買わせる「何々店の油粕をいくらいるかすぐ返事をしろ」というので高いと思つても仕方なしにいくらか買う、耕作者の頭には常に收納の時のことがあるから鑑定さんの仰せはかしこまつてきく、昔の鑑定さんにはよくしかられたが、今よりずつと親切で親か兄みたい、收納の時には「御苦労さん、よく出来ましたか」と笑いながら話しかけてくれたものだつた、局から公社になつたのだから、昔以上に親切になるのかと思つていたらとんでもない、公社にも労働組合はあるだろうが、こんなひどい鑑定さんも組合員だろうか、行政整理というのは一体どんな人の首を切るのだろう、こんなことを考えている間にも收納は近づくし專売版「曉に礼る」は繰返されている、一日も早くこうした耕作者の悩みを救つて貰いたいものだ——」こういう耕作者が非常に厳重な封建的な検査のもとに、しかも国家から要請せられる義務を遂行しておるということが、まざまざとこれによつてわかるのであります。こういう生産費を償わない価格で供出され、しかも裏づけされる生産物資は非常に少いという反面、こうした厳重な検査と封建的な圧迫のもとに耕作者はあえいでおる。しかもこのたびの民営論によりまして、おそらく大きな打撃を受けるということで、非常な大問題が起きておるのです。こういうような不当な検査が全国的に全体的に行われているとはわれわれは思わないのでありますが、依然としてこういう事実が残つておることだけは間違いない。大蔵当局としてはこういう問題についてどういう責任を感ぜられておるか、その点をひとつお伺いしたい。
○冠木政府委員 專売局が公社になりまして、総裁も民間から参りまして、職員の執務につきまして、できるだけ民主的に前だれかけ式の気持でやれということをやかましく言つておるのです。しかしなお末端の方におきまして、もしそういうことがありとすれば、それはまことに遺憾なことであります。そういうような点につきましては大蔵省としても今後厳重に監督いたしたいと思います。
○深澤委員 なお耕作者の問題について、税金の問題でありますが、タバコの耕作に対しましても相当の税がかかつておるのであります。われわれはこのタバコの耕作は先ほど申し上げましたように、国家的に相当大きな義務を持つてやつておるのであります。従つて第二種事業税の方を見ますと、主食と同様にこれは免除すべき性格を持つておるのじやないかと考えておりますが、その点は大蔵当局はどういうぐあいに考えておりますか。
○冠木政府委員 事業税につきましては、現在のところ課税されておりまして、それが耕作者の大きな負担になつているということは、お話の通りであろうと思います。それで今まではこれを事業税と同じように免税することにつきましても、いろいろ考えてもみましたのですが、今まで実現せられないで参つたのであります。今度シャウプ使節団の勧告によりましで、今度は事業税がかからないことになるのじやないかと考えております。
○深澤委員 なおわれわれは現地の耕作者の声を聞きますと、タバコの耕作をやつておる非常に小規模な人々の間には、相当耕作放棄が行われておるという事実を聞いておるのであります。これは税金あるいはその経営が行き立たないというような状況において、そういう結果が現われていると思うのでありますが、その点について大蔵当局は御存じかどうか。全国的にどの程度の耕作放棄があるのか、そういう点を御存じかどうかその点をひとつ伺いたい。
○冠木政府委員 タバコ耕作の全体的な傾向から申し上げますと、昭和二十年、二十一年ごろまでは主食の増産という方に力が注がれまして、タバコの耕作を希望する者が非常に少くて、專売局が頭を下げてお願いするようにして参つたように考えております。最近におきましてはタバコの耕作希望者が全体的に見ますと多くて、それを割当てるのに苦労するようなことになつておると聞いております。しかし中に小さな耕作者で今お話のようなものもあるかと思いますが、はつきりした数字等はここに持ち合せておりません。
○深澤委員 どうも先ほどから聞いておりますと、大蔵当局はこの耕作者に対する物資の配給の問題や、あるいはそういう検査の実情、税金の問題あるいは耕作放棄等の問題については、あまり御存じがないようであります。この厖大な專売局益金のもとであるタバコを耕作する人を十分に擁護することなしに、この事業は成立しないのであります。ところがこれに対してはほとんど御存じがないという事態が、今はつきりして参つたのであります。こういうことでは、まつたく農民耕作者の犠牲において、この專売局益金の收奪をやつておるという結論がつくと、われわれは思うのでありますが、まことにこれは遺憾であると思います。 さらに專売局の従業員の問題についてちよつとお伺いしたいと思いますが、製造関係になりますと従業員が主であります。この人々の十分の協力を得なければこの事業は成り立たないのであります。最近における賃金の問題が、專売局では今非常に具体的に問題になつていると思うのであります。現在專売局の組合と公社との間に、この賃金の問題が起つていると思うのでありますが、そのいきさつをひとつお伺いしたいと思います。
○冠木政府委員 組合との給與の交渉について御説明いたします。專売局が公社になりまして公社の職員は団体交渉権を得まして、六月以来給與の引上げにつきまして強い要望がございました。それでただいま団体交渉をずつと続けて参つたのでございますが、結局解決に至らずして現在調停委員会にかかつております。それで現在調停にかかつております問題の対立点は、組合から年齢別の最低保障給を支給してもらいたいという問題と、越年資金の問題がございました。年齢別最低保障給の問題は、この組合の要求では十八歳で六千円、四十一歳で一万七千九百五十円、平均いたしますと大体一万三千円から一万四千円くらいのところになるのじやないかと思うのであります。この点が現在調停にかかつておりまして、近いうちに調停委員会の結論が出るのじやないかと考えております。なお越年資金の支給といたしましては、職員一人一万円を十二月に支給してもらいたいという要求がありますが、現在のところ大体そんないきさつであります。
○深澤委員 現在までの折衝過程において、公社の方といたしましては、賃金につきましてはどの程度組合に対する発表をされているのか。また越年資金に対しましては、どういう程度のものを組合に対して回答されておるのか。その点を伺いたい。
○冠木政府委員 公社といたしましてはただいま申し上げました組合の要求に対しまして、その要求が現在の公社の経理上から言つてそれを応諾することが不可能だということで、これを拒否して参つておるのでございます。なお越年資金につきましても、越年資金は当然給與の一端として考えなければならぬ問題であるということで、組合の主張を拒否して参つております。公社としてはできるならば何らかの引上げをしたいということで考えておりますが、現在の予算の上から言いましてそれが困難であるということで、結局調停にかかつておるわけであります。
○深澤委員 これを全面的に拒否したのではなくて、公社としてはやはりある程度の、この程度ならばという案が出ておるようであります。そのことをわれわれは組合側から聞いておるのでありますが、これは組合側の意見でありますが、公社の方としては一応CPSに基いてこの賃金案が出ておる。その点をひとつ御公表願いたい。
○冠木政府委員 公社側として組合側の要求の理論生計費に基きました最低保障給につきましては、計算上いろいろおかしな点があるということで一応計算いたしまして、七千六百円という組合に示した数字はございます。
○深澤委員 その七千六百円は結論を得ているようでありますが、公社としてはこの七千六百円は、当然実施しなければならないものであるというふうに考えられて発表されたのかどうか、その点をお伺いしたい。
○冠木政府委員 公社といたしましては経営者の立場におきまして、なるべくならばそれを実施したいという考えは持つておるようでございます。しかし現在の予算制度とその関係、それから大蔵省の立場におきましては、全体の公務員との関係等も考慮いたしまして、一応それをはつきりのむというふうには、なお結論を下しておらない状態にございます。
○深澤委員 一応公社としてもあらゆる資料に基いて七千六百円を出されておる。もちろん組方の方といたしましてはこれは不満でありますが、それにもかかわらずなおかつ大蔵省としては、二十五年度の予算については四千五百円の予算を計上されておる。あまりにこれはりくつに合わないのであります。この点についての御見解を承りたいと思います。
○冠木政府委員 ただいまお話の四千五百円と申しますのは本法の予算単価でございまして、そのほか家族手当、勤務地手当等を加えますと、大体六千円ぐらいにはなるのじやないかと思います。なおそれでも低いじやないかというお話と思いますが、この点につきましては現在調停中でございますので、そういうような結論を得まして考えたいと考えております。
○深澤委員 われわれは先ほどもちよつと申し上げたのでありますが、この千二百億の厖大な專売局益金をしぼり出す。その底には先ほど申し上げましたように耕作者の悲惨なる犠牲がある。さらにこの従業員の非常な低賃金にあえいでおる姿が、歴然としているのであります。ちよつと資料を根拠にして申し上げましても、七年九箇月を勤続いたしております女子の従業員が、現在支給されておるのは三千九百九十一円である。あるいは二十九年八箇月勤めております四十七歳の男が、現在支給されておるのは六千六百三十三円であるというような例を見ましても、いかに低賃金に従業員諸君が苦しんでおられるかということが、はつきりわかつているのであります。こういう犠牲の上に千二百億円專売局益金が收奪されておるということを、われわれは知り得ることができるのであります。このような立場の上にさらにこのたび民営問題が具体的になつて参りますれば、ますます重圧が加わつて来る可能性があるというところに、今後の專売公社の重要問題があるとわれわれは考えるのであります。先ほどの質問にもどりまして政府はいろいろな考えを持つて、いろいろなことを発表されておるのでありますが、現在專売公社としてはこの民営問題についてどういう考えを持つておられるか。專売公社の方の担当官であるあなたの御見解を承りたいと思います。
○冠木政府委員 私は身分が大蔵省にございまして、專売公社の責任者でございませんので、私からこの点の意見を申し上げるのは適当ではないと思います。なお必要でしたら公社の方から意見を述べさしてもいいと思います。
○深澤委員 專売局を專売公社にかえるときにも、非常に大きな反対があつたようであります。従つてわれわれは專売公社の立場にある人について十分この点を拜聽しまして、これは民営への前提としての法案であるというぐあいに、われわれは解釈しておりますがゆえに、この法案の審議については一応專売公社の責任ある立場の人に来ていただいて、御意見を拜聽したいということを申し上げまして、一応私の質問は終ります。
○冠木政府委員 ただいま民営を前提としての法案じやないかというお話がございましたが、今度の会計制度の改正は民営とは全然関係ございませんで、これは当初から一応日本專売公社法をつくります際に、会計制度として現在考えているようなことを考えて立案したのでございまして、それがそう参りませんので一応従来の財政法、会計法等の国の会計制度をそのまま踏襲する。しかしそれはできるだけ近い機会に改正するということを、現在の日本專売公社法の二十八條にもうたつてあるのでございまして、民営の問題とは全然関係のないことを一応念のために申し上げておきます。
○北澤委員 同僚委員諸君の質問と政府の御答弁とで大体わかつたのでありますが、一、二点質問したいと思います。この法律案の第四十三條の十四には「公社は、大蔵大臣の認可を受けて、政府から長期借入金及び短期借入金をすることができる。」及び四十三條の十五に「政府は、公社に対し長期又は短期の資金の貸付をすることができる。」こうありますが、その区別はどういうことでございますか。
○冠木政府委員 四十三條の十四の方は借入れる側の立場で規定したものでありまして、四十三條の十五はその裏をなします貸す方の立場で規定したものでございます。
○北澤委員 この借入金については利息はつかないわけでありますか。
○冠木政府委員 借入金の利息につきましては、短期の借入金については利息をつけないということははつきりいたしております。長期の借入金につきまして、政府が長期の貸付金をする場合には、そのほかからの借入金によつて貸しつけるということが多いかと思いますので、そういうような際には利息をとる。長期の貸付金については利息をとることになると思います。
○北澤委員 最近の新聞によりますと、ドツジ公使と池田蔵相の交渉の結果、今度の補正予算は来年度の予算については、いわゆる特別会計に対する何と申しますかインヴェントリー・ファィナンス、そういうものをやらないというような方針にきまつたということであります。そうしますとこの法律におきまして、こういう借入金をすることができると書いてありますが、実際の問題としましては、こういつたようなことは一般会計からの繰入金か何かでまかなうということになりますかどうですか。この点を伺いたい。
○冠木政府委員 ただいまの点につきましては、今後資産の増加により現金が不足する、そのためにその資金の手当をしなければならぬという問題につきましては、その分だけは純益金から差引きまして国庫に納付するということになりますから、今後の資産の増加については問題はないわけでございます。ただ従来の資産の額につきまして、そういうような問題が起るのでありますが、私の聞いておるところでは、その点は專売公社の関係につきましては、繰入れなくともよくなつたということを聞いております。
○田中(織)委員 先ほどの深澤君の質問における給與の問題でありますが、一般の公務員との給與の開きが現実にあることは、先ほど政府委員の方でも認められたのであります。さらに一般公務員の給與改訂の問題も、大きな政治的な問題として発展しつつあることは御承知の通りであります。ことに專売公社の関係におきましては、来年度におきましても、本年度とほぼ同額の益金を国庫の収入に充てようという、いわば財政上大きな貢献をしておる企業体であります。従いまして一般公務員よりさらにそれが低位にあるということは、これは公平の社会通念から申しましても、断じて許すべからざることだと思いますので、明年度の予算も通常国会に出るわけでありますが、われわれはその点については、少くとも一般の公務員との均衡のとれる線を絶対に確保しなければならぬと思う。ことに專売益金の国庫への繰入れも、二十四年度と大体同額の千二百億と聞いておりますが、それを維持しながら、できれば若干タバコの値下げをしたい、こういう意図すら政府は持つておるということを、われわれ聞いておるのであります。タバコの値下げの部分につきましてはわれわれも賛成するものでありますが、値下げをしてしかも專売益金を確保するということになれば、それだけやはり生産の増進にまたなければならぬ。勢い公社の従業員諸君の労働能率の向上にまたなければならない。その意味で、むしろこういう国家財政に寄與しておる公共企業体の従業員に対しては、報奨的な意味において一般よりもざらに給與水準が上まわらなければならないと思うのであります。その点につきましては、大蔵当局といたしましても專売公社との間に十分連繋をとり——今労働組合から調停委員会に提示しておる線は、とても這般の関係からのめないという結論はどこを押しても出て来ないのでありますから、その点は十分大蔵当局に御考慮を願わなければならない問題だと思います。その点を希望を申し述べておきます。 さらに私、二点ばかり伺つておきたいのでありますが、四十三條の十八に、業務上扱います現金の取扱いに関する規定がございますが、タバコの小売店と公社との経理の関係が、どうなつておるかということに関連いたしましてお尋ねいたします。今日農村のきわめて小さい小売店でも、二十万円、三十万円という資金がなければ、小売店の経営がやつて行けないような状況にあります。それでできますならば、小売店から公社の方に納めまする金の問題につきましても、市中銀行を利用する範囲が拡大され、市中銀行に預け入れるという形になれば、市中銀行からそうした者に一時——平たい言葉で言えば仕入れのときにあたりまして、若干の融資の方法も講ぜられると思うのですが、その市中銀行を利用する範囲を拡大して考えた方が、專売収益を確保する意味から見ても、私は合理的だと思うのでありますが、その点は拡大できないものかどうかというのが一点。 それから次に、四十三條の十九に、公社が重要な財産を譲渡したり、あるいは交換しようとする場合の国会の議決——これはちよつぴり民営の場合の一つの伏線だとも見られるわけでありますが、しかし民営の問題につきましては、これは大蔵事務当局の見解だけで決定する問題でなし、むしろ今の段階においては民営を否定して、專売公社の形においてこれを継続して行こうという意図があればこそ、こういう改正案が出ておるのでありますから、われわれはその点は今後の大きな政治問題として取扱つて行くつもりであります。ただその場合に考えられることは、譲渡または交換する以外に、現在專売公社の施設を貸與する場合——これは今後必ず出て来るおそれは十分にあると思うのですが、そういう場合もこれはきわめて重要な事項だと思うのです。專売公社の財産は全部政府出資のものでありますから、これは言うてみれば国民のものなのですから、そういう意味でこれを外国資本等に貸與するという場合も、きわめて重要な国民の財産上の権利に影響を持つて来る問題だと思いますので、貸與する場合も、これはもちろん程度の問題は考えなければならぬと思いますけれどもも、重要なる財産の貸與の問題に関しては、当然国会に相談してもらわなければならぬと考えるのでありまするが、この貸與する場合を挿入する御意思はないか。 それから次の会計規程は、これは私、先ほどから質問申し上げておりまするように、專売公社全体に対する大蔵大臣の権限、経理に関する大蔵大臣の権限というようなものが強化せられまして、いわば相当がんじがらめにしておるのであつて、さらに政令に定まる部分もあると思うのですが、それ以上に大蔵大臣の認可を得た会計規程というようなものが必要かどうか。これはむしろ廃止してもさしつかえないじやないかと思うのですが、以上三点についてお答えを願いたいと思います。
○冠木政府委員 まず四十三條の十八でございますが、公社といたしましては、できるだけ市中銀行を利用する範囲が広い方が、小売人に対する融資というような面におきまして、確かに便利になります。しかし国庫といたしましては、その金が国庫に再び入つて来ないというようになりますれば、国庫金のやりくりに非常に支障がございますので、現在の改正案の程度に妥協したような形になつておるわけであります。ただこの改正におきましても、その運用によりましては市中銀行に預け入れることができることになりますれば、市中銀行としましても小売人に対して融資をするというような方向に、相当向いて来るのではないかと期待しております。 それから四十三條の十九でございますが、この規定は民営とはもちろん関係ございませんで、今までは工場その他の財産を譲渡、交換する場合に大蔵大臣の承認で済みましたものを、国会の議決まで経なければいかぬということになりました。むしろ民営にしようとすれば、一々国会にかけなければいかぬということで、かえつて不便だということになるのではないかと思うのであります。従いましてこの点は民営とは全然関係のない点でございます。ただいまのお話の、貸與の場合につきまして入れてはどうかという御意見でございますが、民営にいたしまして、それで工場を貸興してやらせるというような場合におきましては、当然煙草專売法の改正を要する問題でございまして、煙草專売法ではタバコの製造は公社だけができることになつておりますから、それを貸興してほかのものにやらせるという場合には、專売法の改正を要するということになります。ですから、そのような場合には、当然国会の問題になつて来るわけでございます。 それから会計規定の点でございますが、あまりに縛り過ぎるのではないかという御意見はまことにごもつともとも思いますが、 〔委員長退席、小峯委員長代理着席〕 しかし現在は財政法、会計法等におきましてがんじがらめに縛られておりますものを、今度の改正では相当自主性を認めているということになつておりまして、この会計規定の基本事項につきましても、できるだけ公社の自主性を重んじて、現在よりはゆるやかにいたしたいというように考えております。
○河田委員 二十五年度の計画では耕作面積、収穫見込高ともにふえているわけであります。面積は、大まかに言つて五万町歩が五万二千町歩、收量は八千万キロが九千百二十七万キロ、こういうふうにして増大して行くのでありますが、これの切りかえとしまして在来種を減らして黄色種、すなわち乾燥設備を要したり、あるいは肥料等でも相当経費がかかる方向へ計画が行われております。ところがこの切りかえに際して資力の少い貧農、先ほども話がありましたように、特にタバコを耕作しておる貧農の方におきましては、どんどん耕作放棄までやつおるというような実情でありますが、こういう状態の中において、貧農が乾燥室を新設するのに困難を感じたり、あるいはやみ肥料に相当高い費用を要するわけでありますが、こういうことを防ぐために何らか救済策を講じておられるかどうか、この点を伺いたい。
○冠木政府委員 来年度の耕作につきましては、この表にございますように、確かにバレー種を減らして黄色種をふやすというような傾向に向いつつあります。今度のタバコ民営の問題なんか起つておりますのも、現在の公社のタバコが非常にまずいというようなことから出発しているように思いますが、そういうことにかんがみまして、タバコの耕作につきましても、できるだけ今後は品質本位で行かなくてはいかぬ。この方向に向つて進まなければならないことと思いますが、それがあまり急激に適地適作一点張りで行きますと、確かにあまりいい葉のできない地方は非常な打撃をこうむるということになりますので、そういうような点をなるべく漸進主義で進むような方向に進んでおります。こういうような点につきましては、民営を主張する人から見ますとなお手ぬるい。ほんとうに企業形態として品質本位で行かなくちやいかぬじやないかというおしかりも大分受けておりますが、公社といたしましては漸進主義で進んでおるようなわけであります。
○河田委員 ただいまの答弁は非常に不満でありまして、つまり特に貧農が乾燥室を新設したり、あるいは肥料に相当費用がかかるという場合に対して、大蔵当局あるいは專売公社当局は、こういう貧農の没落を防ぐ救済手段を何か考えておるか、この点であります。
○冠木政府委員 ただいまお話のありましたような点につきましては、具体的な救済策としてはあまり講じておりませんが、この転換いたします際に、バレ—種を減らして在来種のできるようなものについては、それをつくらせるという方法で、あまり打撃を受けないようにしたいということで考えております。
○河田委員 ただいまの答弁は相かわらず問題の焦点がはずれているのであります。 次に、タバコがまずいということについて、專売公社方面でも、特にまた従業員の方からも、たとえば香料あるいは砂糖、こういうものを増加すればある程度タバコの品質もよくなり、かおりもよくなるということが言われて、要求されておるのでありますが、特にそういうことについて專売公社なり、あるいは大蔵当局あたりはどういうふうにお考えになつておるか。わざわざまずいタバコを吸わして、なるべくこれを民間産業に移すために、できるだけ現在のタバコの信頼をなくさせる、こういうお考えのもとにおやりになつておるのかどうか、この点を承りたい。
○冠木政府委員 香料を使いましてタバコの品質をよくするという点につきましては、そういうタバコの製造方法はアメリカ式の製造方法でございまして従来の專売局の傾向といたしましては、イギリス式の、あまり加工しないで葉そのものの味で行くというようなことで進んで参つたのであります。最近の傾向といたしましては、よい葉もございませんし、アメリカのタバコなんかも広く入りまして、一般の嗜好がそういう方向に進みつつございますので、現在では砂糖、香料等を使いまして、そういうような点からタバコの品質をよくするということに、大いに努めておるところでございます。
○河田委員 現在この專売公社の職員が、耕作組合等の何らかの職員を兼ねて、そういう方から何らかの報酬をもらうということは、專売公社としてもこれを許しておるのでありますか。
○冠木政府委員 ただいまのお話の点は承知いたしておりませんので、なお調べてお答え申し上げます。
○河田委員 私の方ではそういう問題がちやんとわかつておる。(笑声)教えましようか。私どもはこの下級職員のそういう問題についてはできるだけ問題にしたくない。というのは、現在の官公吏におきましても生活の苦しいことはわかつておる。給與の少いことはわかつておる。だからこういう点からわれわれはなるべくつつつかずに、こういうことを防ぐためにも政府は十分官公職員の生活を保障しなくちやならぬ。ところがこういうふうにいろいろと、これは京都でもありましたし、その他の專売局でもたくさんあります。あるいは群馬県、栃木県等にもありましたが、公社の職員たちが非常に賄賂をとつたり、あるいは何かそういうおもしろからぬことをたくさんやつております。こういう点でやはり今後公社の運営に対しても、また大蔵当局が予算を組むときにおいても、十分このことを考慮しなければならぬと思います。現在私たちの入つているところは、大宮地区と申しますか、その方面であります。あまり個人のことをここでさらけ出すことはよくありませんからやめますが、こういう関係から、現在專売公社では定員が大体三万八千何ぼかありますが、これに臨時工を使つている。その臨時工の予算というものは一体どこから出て来るのか。
○冠木政府委員 臨時工は現在二千人ちよつと使つておりますが、その手当は給與及び手当の中に臨時員給として計上してございますから、それから出しております。
○河田委員 そうするとこれは二十五年度におきましても、やはり木工員以外にこういうふうにお使いになる予定ですか。
○冠木政府委員 二十五年度におきましても予算に計上するつもりでおります。
○河田委員 定員法で人員がはつきりきめられておる場合に、どうしてこういうふうな臨時工を使わなければならぬか。この点をはつきり御説明願いたい。
○冠木政府委員 定員法で定員がはつきりきまつておりまして、それ以上とれないという現状にございます。ところが事業の方が製造数量が大いにふえまして、手が足りないというようなことがございますので、臨時の職員として使つておるわけでございます。
○河田委員 定員法によつて規定された人によつては、專売公社が千二百億の税収を財政目的のために上げることが困難であるということは、おわかりになつておる。ところがこの定員法の人員を改正して、これを本雇いに直すお考えはないかどうか。この点をはつきりお聞きしておきたい。
○冠木政府委員 昭和二十五年度の予算におきましては、本定員を相当増員したいというふうにも考えておるのでございますが、関係方面との折衝でもそれが相当難航を続けているというような段階にございますので、臨時工もやはりある程度は必要かと思います。
○河田委員 どうも何でも関係筋の方へ持つて行かれて責任を回避されるのでありますが、それでは現在問題になつておりまする給與問題につきまして、公社の方としても七千六百円ぐらいは拂おうという見解があり、労働者の方では一万四千円、十八歳の最低給が六千円、これがどこにおちつくかわかりませんが、調停委員会にかけられて決定されたものを、專売公社はこれは大体において調停委員会の原案をのまれるつもりであるかどうか。その点をお伺いしたい。
○冠木政府委員 專売公社といたしましてそれをのむかどうかということは、公社の総裁に聞いてみなければわからない問題でございますので、私からちよつと申し上げかねます。
○河田委員 どうも責任をもつて答えられる方が来ておられぬのは非常に困るのですが、それではこれが調停委員会あるいは仲裁委員会において最後的決定がなされた場合、大蔵省はどうせ現在組まれている二十五年度の予算では不足するのであるが、これに対してただちに追加予算を組んでお出しになる腹があるかどうか。この点をはつきりしてもらいたいと思います。
○冠木政府委員 ただいまお話の点につきましては、調停、仲裁で現在の予算でまかなえないような裁定があつたという場合には、それは公共企業体労働関係法第十六條によつて、それを国会に付することになるわけでございます。
○河田委員 国会に出すというのは、やはり予算を組んで出されるのであるかどうか。
○冠木政府委員 ただいまのお話の点は、公共企業体労働関係法の十六條の解釈の点でございますが、この点については相当重要な点でございますので、主管省の方から説明があつた方がいいのじやないかと思います。
○内藤(友)委員 今のお答えの中に、タバコの耕作について、適地適作主義がいけないから漸進主義をとつている、こういうお話があつたのですが、その通りですか。これだけをちよつと伺います。
○冠木政府委員 私の申し上げましたのは、公社の企業体といたしましては、適地適作主義一点張りで行くべきだ、品質本位で行くべきだということでございますが、ただそれを急激にいたしますと、耕作者に相当の打撃を與えるおそれがあるということで、漸進主義で参つているということを申し上げたわけでございます。
○大上委員 ただいま議題になつております日本專売公社法の一部を改正する法律案につきましては、各委員からそれぞれ質疑がございましたので、これで質疑を打切り、討論採決は次会になされんことを望みます。
○林(百)委員 その前にちよつと……二つの問題がある。一つは、修正案を今考えているということが一つ。これは社会党の諸君が考えている。 もう一つは、今河田君の説明がありました七千六百円というものが、もう調停委員会から出ているわけです。これを公社がのむかどうかということは非常に大きな問題で、ここで四千五百円で組まれてしまうと、この法案にあるようにずつと続くわけです。その修正が国会を通過するまでは、それで予算が組まれる。その予算のわくの中で定員がきめられてしまう。そうなりますと、従業員にとつては給與水準が四千五百円で組まれるか、あるいは七千六百円で組まれるか、これは非常に大きな問題だと思う。一応この問題を公社側の責任者から回答を得て、それでこの法案についての質疑を打切るのがしかるべきだと思います。それで私たちの方としては百尺竿頭一歩を進めて、もう少しこれを明らかにしてから、質疑を打切つたらどうかと思います。動議を出すわけです。
○小峯委員長代理 それでは採決いたします。ただいまの林君の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小峯委員長代理 少数と認めます。 続いて大上君の動議に対して賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小峯委員長代理 起立多数。よつて大上君の動議を可決いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十一分散会