観光事業振興方策樹立特別委員会 第10号
- 発言数
- 53 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1949/11/30
会議録
○栗山委員長 それではただいまから会議を開きます。 まず別府国際観光文化都市建設法案を議題といたします。最初に提案者を代表された方からの、提出の趣旨を御説明を願います。
○小玉治行君 私ははなはだ僭越ではありまするが、このたび議員提出法案として、別府国際観光文化都市建設法案を提出いたしましたにつきまして、提案者一同を代表いたしまして、ごく簡單に提案理由を御説明申し上げたいと存じます。 わが国は、敗戰後新憲法によりまして、わが国のこれからの進む方針として、文化国家、平和国家ということを基本原則として、戰争を永久に放棄いたしたのであります。この新憲法の見地に立つて、われわれがわが日本国土をながめまするとき、戰前におきましては、わが日本国土は、あるいは要塞、あるいは高射砲というように、あたかもはりねずみのごとく武装をしていた国土であつたのでありますが、敗戰の結果、これらの武器は全部撤去せられて、しこうしてただいま申し上げましたように、わが国は文化国家、平和国家として永久に戰争を放棄して、世界の一員として、世界の文化、新平和の達成に進まなければならない国家的義務を有することに相成つたのであります。ここに提出いたしました別府国際観光文化都市建設法案も、実はわが国のこの大方針に従う一環の国策として、われわれは重要視いたしたいと存ずるのであります。今日においてもすでにアメリカその他の国々から、多数の外国人が日本に見えておるのであります。今後平和が克復いたしましたならば、さらに多数の世界各国の人が、わが日本に殺到するであろうということは想見するにかたくなく、またわれわれもそれを非常に切望し、その面から日本は国際社会の一員として、強く推進しなければ相ならぬと考えるのであります。今までの武装したる国家が、平和国家として、平和の使徒を迎えなければならない。ところが戰争のために荒れ果てた国土は、まだそれらの人を迎える準備が十分でき上つているとは申されないのであります。事このような情勢におきましては、一日も早く日本が多数の外国の方々を迎えるのにふさわしいところの、国土を建設しなければならぬと私は確信いたします。この見地に立つて考えますとき、わが別府市は現在人口十万を越え、海陸の交通まことにに至便であります。陸上におきましては、日豊線の要衝に当り、また別府よりわずか離れた大分市からは豊肥線も分岐いたしております。久大線も連絡している。水路の方はと申しますと、かの風光明媚な瀬戸内海に面しておりまして、大阪、神戸、四国等の間においては、頻繁に水上の交通が交わされている。特に神戸、大阪からは、毎日優秀船をもつて、別府に商用あるいは観光のために参る人々を送迎いたしている実情であります。うしろには威風鶴見の霊峰を仰ぎ、まことに風光明媚であります。また豊肥線から通じまするところの、熊本県の阿蘇山一帯の火山を中心とした、まことに雄大なる景観を控えております。それよりさらに足を延ばしますと、長崎県の雲仙公園——別府から阿蘇を通じ、さらに雲仙に至りまするところのこの観光地帯というものは、わが国におきましてもまことに有数なところの観光地でありまして、国立公園地帯につとに指定されていると私は拝承いたしております。別府市はどうかと申しますると、温泉旅館なり別荘なりが多数ございまして、外客を迎える設備は着々と進んでおるのであります。しかしながら今後国際平和が克復したる後におきまして世界の人々を迎える施設としては、まだ十分でないと私は考えております。外観においても、内容においてもまだ整わざるものが多多あると思うのであります。さようでありまするから、この際平和克復後に備えるには、どうしても国家の御援助と国家の御保護によつて、別府市に国際観光都市にふさわしいところの設備をしなければならぬと考えまして、地元の者は、別府が国際観光文化都市として取扱われることを非常に熱望いたしているわけであります。われわれはつとに別府市、ひいては大分県民一同から、一日も早く別府が国際観光文化都市に指定せられるようにという熱望を、たびたび受けておつたのでありますが、しかし機熟せずに、今日までこのままになつておつたのであります。今日機熟して、そうして地元の人、特に別府市会、大分県会からの強い要望によりまして、われわれはここに本法案を提出いたすことに相なつた次第であります。何とぞ御審議の上、われわれの希望が達成せられまするようお願いいたしたいと存じます。 はなはだ簡單でありまするが、これをもつて私の本法案提案の御趣旨説明といたす次第であります。
○栗山委員長 ただいま小玉治行君から、提出者を代表して提案理由の御説明がありましたが、本法案の提出者中永田節君、西村英一君、福田喜東君、以上の三名が本特別委員会の委員として御出席でありますので、ただいまの代表説明に補足するところがございますならば、順次発言を許します。
○永田委員 ただいまの小玉君の趣旨弁明に関しまして、若干本員は補足しておきたいと思います。 わが国の経済が戰争を放棄して以来、生産よりむしろ観光へという方面に移行しつつあるということは、常にわれわれが経験する点であります。そこで私は、別府という市が特別の法の適用を受けなければならないという、大なる特徴と理由とを持つているということについて、一、二御紹介しておきたいと思うのであります。この別府は、すでに第一国会におきまして、御案内のごとく観光国策樹立に関する件というものが上程されまして、満場一致拍手をもつて採択になつておるのであります。別府の開発は、遠く明治初年以来引続き今日まで、別府の方々によつてあらゆる犠牲を惜します続けられて参つておるのであります。その裏づけといたしまして、私は別府温泉の実情について、いましばらく申し上げてみたいと思うのであります。この温泉の量並びに種類はほとんど世界に類を見ないものである。種類においては約十種類、量においては一日約百万石と称されております。また温泉都市の人口という面から行きましても、今日約十万を突破いたしておりますが、温泉都市といたしましては、世界に類を見ない大都市であります。温泉都市の平均は大体三万くらいをもつてできておるのでありまして、世界において十万以上の温泉都市というものは別府あるのみであります。その別府が今日日本で有名であるのみならず、世界においていかに著名であるかという事実を、私は実例を示して御紹介してみたい。別府の駅に進駐軍専用の休憩所がございますが、その標木には日本の公園別府——ガーデイン・スポツト・オブ・ジヤパンと書いてあるのでございます。また福岡にあります民事部の産業課長ミセス・アンズリー、この方が毎週日曜日、小倉放送局から進駐軍向け特別放送の婦人の時間において放送する、ぜひ皆さんお花とお茶をおけいこいたしましよう新しく日本においでの方は別府の行楽はお忘れなく。その景色とクラブはきつと皆さんを喜ばせるでしようという玉のような声は、異郷にある占領軍のお嬢さんや奥さんを非常に喜ばしておる。これは西日本新聞の記事でございます。また先般十一月十八日第八軍主催の地方自治会議が別府公会堂で開催されたのであります。そのときは県下市町村の執行機関と議決機関の代表者約千五百名ばかりが集まつたのでありますが、その席上におきまして、第八軍民政局法務員のノーラレ検事は、別府は世界の公園というべき町であるということを痛感した。今まで日本全国二十箇所で地方自治会議を開催し、各都市をめぐつたのであるが、別府はその中で最上位である、こういうふうにその価値を激賛されておるのであります。さらに別府の特徴といたしましては、先ほど小玉君から御説明がありましたので、その点は省畧いたしますが、国家的の見地から行きまして、いかにこの観光事業がゆるがせにできないかということにつきまして一言申し上げてみたいと思うのであります。 わが国は今日貿易という面において、朝野ともに非常に議論されつつあるのでありますが、明治初年以来今日に至る約八十年間の貿易のエキスポート、インポートの面から行きまして、常に赤字であつたことはわれわれのよく知るところであります。わずかに大正年間の前後十箇年くらいが、ようやく黒字、つまり輸出超過を示していますが、あとの七十年間ぐらいというものは、ほとんど輸入超過に終つておるのであります。その赤字を何によつて今日まで補填して参つたかと申しますと、日本の商船隊が外国にあつてかせぐ金、これがその第一の財源である。第二の財源は、日本移民の内地に送金するところの金である。第三の財源は実に日本に来る外客からのいわゆる外貨の吸收によつて、この補填がコントロールされて参つたのであります。この意味から行きまして、観光事業によつて外貨を十二分に獲得する。今日の経済状態から行きまして、外国から材料を輸入いたしまして、それに煩わしい、むずかしい労働基準法というものの制約によつて、加工賃を加えて輸出をいたしましても、海外の商戰場裡において、日本の商品がはたして理想通りに売れて行くかどうかということは、私は残念ながら疑問を持つておるのであります。幸いわが国は天恵的な地形——さながら日本全土箱庭のような恵まれた地形でありますから、これを観光地といたしまして、十二分に外客を誘致し、それによつて外貨を獲得し、さらに経済の再建に寄与するような方法を立てることが最も賢明な方法であると考えるのであります。このときにあたりまして別府市の価値というものは、さらに重要性を帯びて参るのであります。外国の遊覧船がほとんど慣例のごとく、それはドイツの関係もありますが、みな横浜、神戸のみに船足がとまる。その他の港におきましては、一万トン以上の外国船は素通りして帰つてしまうのでありますが、別府のみにおいては、はるかに遠く沖合いにその豪華な外国船が数日間碇泊するのであります。この碇泊する船の外国の遊覧客は、まさしく別府に上陸いたしまして、やがて九州全土を見物されることと思います。このときにあたりまして、別府港というものにいま少し理想的な施策を施しまして、完全な観光施設を強化拡充して、神戸、大阪に来る外国船を、さらにゆうゆうと別府に一泊させる設備が実に必要であると痛感するものであります。またこの法案をごらんになる方は、少し別府は虫がよ過ぎるのではないかというような御不審を抱かれると思うのでありますが、以上私が申し上げました理由によりまして、決して別府はその真価劣らざるものと確信してやみません。すなわち広島と長崎は、戰爆によるところの国際都市として、特別の法律が設けられたのでありますが、別府はなるほど戰爆は免れました。しかしあの狭隘な都市に、よそで戰爆を受けましたその戰災者が殺到して参つておるのであります。これによつて別府の市民は、実にきゆうくつなる生活を繰返しておるのであります。広島、長崎は戰爆と申しますが、さらに日本各地には広島、長崎以上の被害をこうむつておる場所もあります。あえて広島、長崎が戰災都市というならば、別府は戰災民都市と言つて過言でありません。この意味から行きまして、本委員会がすみやかにこの法律案を御決定くださらんことをお願い申し上げます。
○西村(英)委員 私もごく要点だけ、ただいま提案になりました件につきまして、所信を申し述べてみたいと思います。 観光事業、なかんずく国際観光事業が、日本の将来にとりまして非常に重要なことは、いうまでもないのでございまして、今般の国会にも、国際観光事業の振興促進に関する決議案が可決になつておるのであります。もちろん一部の反対はありましたけれども、可決になつております。また観光事業の一環としての国際観光ホテル法案も、可決になつておるのでありまして、これらはいずれも我が国の観光事業を促進するものとして、私は喜んでおるものであります。しかし一部には、なお時期尚早というような声も聞くわけであります。しかしながら私はそうは思いません。観光事業と申しましても、その内容は非常にたくさんあるのでありまして、なかなかこれの整備についてに、一朝一夕には行かない。従いまして観光観念の国民ヘの普及並びにその施設を完備して、受入れ態勢を整えるには、相当の期間がいります関係上、決して時期尚早というような反対は当らないと思うのであります。 私はこの観光事業、ことに国際観光事業につきまして、将来の観光事業のあり方というものについて考えてみたいのでありますが、これは従来の観光事業という観念と、これから新しい時代の観光事業の観念とは大いに違うし、また違わなければならないと思うのであります。どういうことかと申しますと、一体観光という言葉が世間の人に使われるようになりましたのは、多分運輸省の前の鉄道省に観光局ができまして、その当時ようやく初めて観光という言葉を世間の人が使うようになつたのでありまして、昭和四、五年のころであろうと思うのであります。その当時の観光事業というものは、国内観光にいたしましても、あるいは国際観光にいたしましても、主として神社仏閣を中心にしました観光事業であつたのであります。神社仏閣を中心にした観光事業を宣伝し、それを発達せしめて参つたわけであります。ところがまつたく世の中がかわりました今日におきましては、この観光事業のあり方というものについて、将来観光事業を、従来のように神社仏閣のみを対象に考えられていいかどうかということでありまして、私の見解では、新しい時代には新しい施設、新しい時代の認識のもとに観光を考えなければならぬと思うのであります。国内観光についてもそうでありますが、国際間の国際観光につきましては、なおさらこの神社仏閣を中心、唯一無二の観光資源とするのでになくて、新しい施設を持つた観光にしなければならぬ、かように考えておるのでありまして、これは本日も政府から間嶋運輸省観光部長がおいいでになつておりますから、どういうようなお考えであるかも聞いてみたいのであります。もちろん私も従来の神社仏閣を中心にした考えも、日本としてはとるべきものがあろうとは思いますが、そうではなしに、新しい施設、時代にふさわしい施設をいたしました観光地を選ぶということが、必要ではなかろうかと思うのであります。そういうような観点に立ちましてただいま提案になつておりまする別府国際観光文化都市建設法案を見ますると、別府市が世界でも有数な温泉地であり、その他いろいろな特性を備えておるということは、前の委員の方からそれぞれ評しいお話があつた通りであります。まことに立地條件として、国際観光には持つてこいのところで有りまして、私は新しい時代にふさわしい観光地としては、わが国にはこれ以上のところはないと思われるのであります。これにさらにいろいろ施設をいたしまして、国家並びに公共団体の助成援助を得まして、法的措置を講じて、いろいろ施設の準備をするということが必要で、しこうして初めて別府もりつぱな国際観光都市となれるのであります。こういうような意味におきまして、私は本案の提案者でありますけれども、新しい時代の観光という意味におきまして、ぜひとも政府においてはこの法案を取上げていただきたいと思うのであります。すなわち今回可決になりましたところの国際観光事業の振興促進の、これは具体的な一つの現われであります。どうしても一箇所々々々取上げて行つて、そうしてそこを整備してかかることが、とりもなおさず国際観光事業の促進になるのでありまして、多くの所を一緒に取上げて、がたがたしても、なかなかこれは促進にはならないのであります。重点的に一つ一つ取上げて行くことが、やはり事業の促進をはかるゆえんと思うのでありまして、私の私見を簡單に述べましたが、なお私は観光事業のあり方につきまして、神社仏閣を中心にするということ——また一体観光というのは、その国のの光を見て、その国の風物を見て、その土地の人の思想並びにその土地の状況を判断するものでありまするから、従来に残されておるものだけをもつて、これからの観光事業の観光資源とすることはできないだろうというような点につきまして、専門家でありまする間嶋さんの御意見を伺えれば幸いと思います。
○福田(喜)委員 私もはなはだ僭越でございまするが、本法案の提出者の一人といたしまして、かつ委員の一人といたしまして、法案提出に関する希望なり、お願い及び内容についていささか私見を披露してみたいと思います。 本法案の提出の理由は、末尾に書いてございます通り、要は「別府市を、国際文化の向上を図り、恒久平和の理想を達成するところの国際観光文化都市として建設することは、世界平和の理想に合致し、またわが国経済復興に寄与するゆえんである」。こういうことでございます。その目的とするところは、世界平和の理想に合致せしめるということと、経済的な面におきましては、わが国の経済復興に寄与する、こういう二点に帰着するわけでございます。結局目的は国際親善、文化の興隆が前の要点でありまするし、あとの要点は、貿易外の收支の増大ということに帰着するだろうと思います。これは平たく言うならば、世界の人を別府に迎える準備と、その施設ということに相なるわけでございまして、別府というものが、ただ大分県の別府だけでなくして、モナコその他のごとく国外において遊覧地として人口膾炙しているところの、日本における最も有名なるものは別府である。日本を知らざる者も別府は知つておる。こういうところに主眼を置いてお考えいただきたいのでございます。内容をなすところのものは、いわゆる人を迎える設備であり、人を迎える準備であるわけです。 法案の内容におきましては、第二條の特別都市計画の設定ということと、それから第四條の国有財産法に基くところの財産讓与に関する事柄がその内容をなしておるわけでございまして、それはおそらく特別都市の計画におきましては、観光遊覧設備、それから土地の区画整理、街路事業、いわゆる緑地地帯の設定あるいは運動場、上下水道の拡張、河川の改修であるとか砂防の普及ということが都市計画については内容をなすものであります。さらに設備につきましては、世界の別府である点にかんがみまして、ヨツト・ハーバーを設ける、あるいは飛行場の発着場、さらに内部に入りましては外客誘致にふさわしいゴルフ・リンク、ドライブ・ウエーを設けることもいいでしようし、運動場を拡張する、あるいは新たに設ける、あるいはカジノを設置する、こういうこともその内容としては、ぜひこの法案に付属して考うべき事柄であろうと存ずるわけでございます。 要しまするところ、法は外郭でございまして、その内容は、今別府が行いつつあり、さらに行わんとしておるところの内容にあるわけでございます。この法案が外郭である以上、外郭を皆様の御援助によりまして国会の御承認を得たならば、これによつていわゆる大分の別府は日本の別府になり、さらに世界の別府としての面目をそこに確立することに相なるだろうと確信して疑わないところでございます。さらにまた、これは本委員会において御審議をいただいておりまする国際観光ホテルの整備法とも非常に深い関係があるわけでございまして、これと相関連する一体のものとして、われわれはぜひ取上げていただきたいのでございます。いわゆるリソート、ホテルということも、ここにおいてその中心をなすものであるということは、疑いないことでございまして、先ほど貿易外の收支の増大ということを私は申し上げましたが、これも一にかかつてその施設の内容を完備するということが先決問題でございまして、その施設の内容を完備することは、また法案の外郭が固まつて初めてそのことが可能なのでございます。この点につきまして、委員長以下各位の特別なるお骨折りをお願いする次第でございます。
○栗山委員長 なお代表説明者小玉議員から、補足的説明を行いたいということでありますから、御承認を得たく存じます。
○小玉治行君 先ほどの法案の御説明の際ちよつと申し落したのですが、別府市民が、別府が国際的の観光都市になりたいということを、前々からいかに希望しておつたかということについて、私は一つの事例を御紹介申し上げて、皆様方の御参考に供したいと存ずるのであります。 現在別府に亀の井ホテルと申す旅館がございます。以前は亀の井といつておつたのですが、この旅館の、今は故人になりましたが、主人公に油屋熊八という人がございました。この人は戰前飛行機をみずから所有して、忙しいお客さんであるとか、また国際的の人であるとかいうような方は、別府から飛行機に乗せて、そうして阿蘇であるとかあるいは雲仙であるとか、九州の名所を飛行機の上から見せて、観光に資しておつたということが以前あつたことを私は想起いたしたのであります。これは戰争のために飛行機もなくなりましたが、この一事をもつていたしましても、いかに別府の市民が国際観光都市、国際泉都として世界に雄飛と申しまするか、世界の外客の誘致に努めておつたかという熱意の一端がうかがわれるかとも考えるのであります。わが国各温泉地、遊覧地はございましようけれども、その遊覧地の一旅館が飛行機を所有して、そうしてお客の誘致、歓待に努めるというような事例は、私にほかに聞いていないのであります。この一例をもつてしても、ずつと伝統的に、別府市民がいかにこの別府を国際センターとし、国際観光都市として発達させることを希望しておつたかということがわかるのでありまして、この一事をとくと皆様方に御銘記を賜りたいと思うのであります。今日もこの席に、この事業の企画部長をなさつておられます別府市の池田穰氏も見えております。また別府市にお住まいになつておりまして、以前全国旅館組合の副会長をいたしておりました村上泰蔵氏もお見えになつております。かような熱心な方々が、この伝純的な別府市の熱意というものを受継がれてこの仕事を推進すべく、この法案がいかになつて行くかを、この委員会に傍聽に来られて、そうして見守つておる実情であります。どうかさような点も皆様方が御了解くださつて、本法案の国会通過について、格段の御盡力を賜わりますように、切にお願いする次第であります。
○栗山委員長 お諮りいたします。ただいま別府市助役河村友吉氏に、参考人としての発言を許してはいかがかとの提案がございました。これを許すに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○栗山委員長 御異議なしと認めて、別府市助役河村友吉氏に発言を許します。
○河村参考人 この席を拝借いたしまして、参考人といたしまして、ただいま上程されております別府国際観光文化都市建設法案の御審議の資料といたしまして、現在同市が計画いたしておりますことをごく簡單に申し上げたいと思います。 観光事業の重要性はすでに提出者で申し述べられておりますので、省畧いたしますが、別府市は戰災者、引揚者等によりまして人口非常に稠密にして、現状では観光都市の使命達成に支障がありますので、新たなる構想のもとに別府市の中心地約五キロ四方にわたりまして、新観光都市計画を実施して、国際観光地としての面目を整備しようとするのであります。 ついては港湾の整備、区画整理、街路整備、上下水道の拡張完備、公園、運動場、緑地の整備を行うほか、観光ホテル、博物館その他の観光施設をしようとしているのでありますが、これが実施には強力な法律のもとに国家の保護助長を必要としている次第であります。何とぞよろしくお願いいたします。これをもつて終ります。
○栗山委員長 お諮りいたします。先ほど大蔵常任委員会から、本法案につき連合審査会を開きたいとの申入れがございました。これを受諾するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」「反対」と呼ぶ者あり〕
○栗山委員長 反対と異議なしの両方の声がございますが、慣例によりまして委員長におまかせ願いたいと存じます。 〔「異議あり」と呼ぶ者あり〕
○栗山委員長 永田君に発言を許します。
○永田委員 まず国会法の運営上の根本の問題に帰つて来るのですが、あなたの今の態度は——大蔵委員会との合同審議というものがまず委員長から提案された。それについて賛成と反対があつたのに、なぜその賛成か反対かの意思を決定しないのか、まずそれから、委員長の職務から解決しようじやないか。委員長でもかつてなふるまいは許さんぞ。
○栗山委員長 他の関係の常任委員会から申入れがありました場合には、慣例上これを受けることになつております。委員の間においてその議がまとまりません場合には、委員長において委員会を代表し、申入れのありました委員長と協議をすることも慣例になつております。かような観点から、ただいまのとりはからいをいたそうといたしたわけでございます。
○永田委員 私は今の問題について、いささか疑義をはさむものであります。この法律案が議事部の印刷ができましたのが、多分今月の二十八日だと思います。しかるにそのときすでに二十七日あたりから、委員長の談として、たまたま廊下において、この問題は建設、文部あるいは大蔵あたりで合同会議をやろうというふうなことが、ちらほら私どもの耳に入つたのであります。かような問題は、すでに法案の印刷ができる事前において、委員長がさような態度に出られたことについて、私に何らか政治的にお含みのあるものであると断言する。爾来この法案は私が一番よく承知しておる。この経過を一応私は説明する。この法律案は、共産党を除く各野党は、各党の代議士会にそれぞれ諮りまして、世界に卓越しておる観光別府を激賞して、本法案の国会通過には全面的に理解ある協力をいただいて、賛成の態度を各党おいて表示され、なおかつ私の所属する民主自由党においては、永田節以下四名の者がこの法律案の提案者となつておる。社会党においては前田榮之助君、民主連立派は金光義邦君、民主野党派は椎熊三郎君、社会革新党は佐竹晴記君、新政治協議会は羽田野次郎君、公正倶楽部は浦口鉄男君、これらが各党を代表いたしまして、本法案の提案者に選任せられたるのみならず、民主自由党においては、去る二十八日党の役員会におきまして、不肖永田節が立つて提案趣旨の弁明を行つたその結果、万場拍手をもつて可決を見たのである。このようにして野党においてすら協力を惜しまないで、この別府に関する特別法案を通過させんとしつつあるのに、わが党の代議士間において、しかもこの嚴粛を誇る委員会において、さような国会運営法を侵すような委員長の態度は絶対に私は排撃するのだ。もしそれ委員長が言うような合同審議性があるというなら、文書をここへ出してくれ。それがない以上は絶対に承服しかねる。場合によつたならば委員長不信任を提出するぞ。私は静かに賢明なる栗山君に忠言をする。日本外史に教えてある通り、かみそりの刄のようなりくつ攻めの政治というものは行かぬのだ。「善政は善教にしかず、善政は民これを憂う。善教は民これを尊ぶ。」かよう教えてある。すでにわれわれが選良として、政治的にも、法律的にも完成を見つつある本法案を、自己の個人の意思によつて曲げんとするならば、これこそ国会を侮辱するものであると断言する。委員長の善処を要望する。
○栗山委員長 ただいま永田君の御発言は、主として委員長に対する御発言と了承つかまつりますが、委員長が委員会外において、個人の案件に対する感想を述べる自由はあると存じております。委員会における手続は、本国会の慣例によるとか、議事規則によるとかいうことももちろんでありまして、もしさような点に触れた委員会内における正式の発言なり、行動なりについて非違がありますならば、これを正すのにやぶさかではありません——ちよつ速記をやめて…… 〔速記中止〕
○栗山委員長 それでは速記を始めてください。 ただいまいろいろな御意見が出ましたので、その善後処置を協議いたしますため、休憩いたします。 午後三時四十一分休憩 —————・————— 午後四時六分開議
○栗山委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 委員長から報告をいたすことがございます。休憩中居合せた理事で協議をいたしましたところ、休憩前に問題になりました大蔵委員会からの連合審査に関する申入れについては、これを受諾することが妥当であろうという御意見でありました。これについて皆さんの御意見を伺います。
○高橋(清)委員 休憩中に理事といたしまして、今の大蔵委員会からの申入れについてお話がありましたが、大体常道から言えば、これは受入れるのがあたりまえではありまするけれども、諸般の事情を勘案してみますると、これは大蔵委員会からの申入れであるが、建設省とも相当関係のある問題であるから、今日は大蔵委員会の方とも何らかの了解を求めまして、あらためて連合協議会のようなものを開きまして、協議の結果、この問題をお取運びになつた方が私はいいと思いますがいかがでしようか。それをひとつお諮りを願いたいと思います。
○栗山委員長 ただいまの高橋さんの御意見について、さらに御意見があれば、御発言されんことを望みます。
○永田委員 ただいまの高橋委員の御提案はごもつともだと思うのでありますが、本国会が非常に切迫いたしておりまする関係上、これをすみやかに本委員会で審議してもらうというのが、本日提案されました趣旨であります。これに附帯いたしまして、あるいは各委員会との合同協議の必要ありとするならば——この法案が上程される直前の今日においては、すでに時期的に不便があると思うのであります。要するに問題は大きく観光国策の面から行きまして、観光事業の助成を、法律によつて裏づけるということが目的である以上、一応この法案は本委員会ですみやかに本日その可否を決定されることが、妥当であると私は考えます。先ほどからいろいろと紛糾がありましたが、多少個人の感情も介在されているように思われますので、委員本然の姿に帰りまして、明朗なる判断、賢明なる策をもつて、本法案が本会議に上程されるよう、おとりはからいを本委員会に切望します。
○高橋(清)委員 会期も切迫した今日であるが、今日ただちに採決するということは、いろいろ悔いを残すことになると思います。調査や研究事項がいろいろおろそかになる点もあると思いますから、今日から審議に入るといたしましても、継続審議の道をたどつてこれを続けられることが、私は最も妥当であると考えますが、いかがなものでありまするか、ひとつ皆さんにお諮り願いたいと思います。
○栗山委員長 ほかに御意見はございませんか。
○河野(謙)委員 今の高橋委員のお話も一応もつともでありまするけれども、ただいまの段階としては、一応本案を今議会中に審議を了すべく、関係の大蔵委員会なり建設委員会なりとも、よく委員長において懇談され、善処していただいて、しかる後に、時間的にもし間に合わぬ場合には、その次の段階において、今議会の最終において、本委員会でこの取扱いを、継続審議するか、どうするかというようなことを相談すべきであつて、ただいまの段階においては、どこまでも提案者の趣旨もありますので、本会議中に一応本委員会としては審議を了すべく努力していただきたい。それについての各関係委員会等との折衝につきましては、本委員会としてはその善処方を委員長に交渉を一任したらどうかと、かように私は思います。なおもちろんその間において、他の関係委員の方からも本案通過のために御努力されることは当然でありますけれども、本委員会としては、一応関係委員会との連絡折衝その他を委員長に一任したらどうかと考えますが、皆さんの御意見を伺います。
○淺利委員 私はこの委員会の委員としての立場と、建設委員長としての立場があるのですが、本案の内容はまだ私ども詳しく存じておりませんけれども、主として観光都市といたしますれば、自然都市計画の一環として建設委員会にも関連性が強いと思うのであります。また予算をおとりになるには、この特別委員会のごとき臨時的の委員会がおとりになるのか、また都市計画の一環として建設委員会がその予算構成に参与するのか、そこに重要な問題があると思うのであります。私どもの建設委員会としては、合同審議にかける、かけないは、委員会に諮らねばわたらない。今日私は合同審議を申し込むということは、まだ決定しておりませんから、この点は留保しておきますが、委員会の個々の意向としては、やはり合同審議を申し込むべきであるという意向があるようであります。でありますから、この問題を本日決議するにいたしましても、明年度の予算に入つているわけでもございませんし一日を争うよりも、むしろ各関係委員会の大蔵委員会なり、建設委員会なり、そういう方面ともよく緊密な連絡をとつで、この法案が通過した以上は、確実に実行されるという意味において、力強いものをつくらなければ、せつかく法ができても、各委員会の間に摩擦が起るということであつたならば、将来の遂行に支障がありはしないかと考えるのであります。ことにこの観光都市というのは、別府は特別の観光都市でありましようけれども、これをいたしますれば、全国にもいろいろな問題が起つて来ると思うのであります。そういたしますと、予算の編成の上においても、ただ一つで足るということに行かぬということであるならば、日本の国費の厖大ということもまた起つて来るのでありますから、これは観光委員会としましても、日本全体の観光計画というものをどうするか、観光都市網というものをどういうふうにするか。むしろ大きな見地から見て、日本の観光都市網計画をどういうふうにやるかということを、この委員としても、一もつと広い意味において、また総合的の見地のもとに、確立すべきものであるという点から、研究すべき余地があるのではないかと思います。でありますから、これは各委員会の意向を参酌して決定しても、おそくはないものと私どもは考えております。いずれ私どもの委員会において諮りまして、あるいは委員長の方に合同審査を申し込むことになるかもしれねと思います。しかし当委員会の権限として独自におやりになるというならば、これは何をか言わんやであります。ただ私は、私どもの考えておることだけを、御参考に申し上げておきます。
○村上(勇)委員 ただいま淺利委員からの御発言がありましたが、淺利委員の大体のお考えには、本案に対して、これを今ただちに審議して決定してしまうということは、全国に多くの観光都市があるから、これらがいろいろとやかましく言つて来るだろう、その際には非常にめんどうなことが起きるので、基本法でも設けて、それに乗せて行くようにという御気持のように伺つたのであります。もう私から、別府の観光都市として、また国際都市としての重要性を述べるまでもないのでありますが、私ちよつと時間を遅れて参りまして、すでに趣旨説明の中にあつたかとも思いますけれども、日本におけるというよりも、世界における人口十万以上の温泉都市として、その大きな風光明媚なバツクを受けている。この点は、日本国民一人として、別府をおいて他にないということを知らない者はない、こう私どもは思うのであります。しかるがゆえに、今回ただちにこれが認証されて、立法化されたということも言い得るのでありまして、もちろん私どもも、他の全国の各観光地を、決してこれを過小評価するものではないのでありますが、外貨獲得の意味におきましては、別府をおいて他に、つえを引いて、たといそこに一週間でも滞在して、海に山に、あるいは温泉に、外客が非常にそこに魅力を持ち得るという所は、ないのではないか。淺利建設委員長は、淺利氏の御郷里の付近に松島があり、あるいはその他の地点がありましようけれども、私どもは、これは單にそこを素通りするだけであつて、そこへつえをとめて、たとい五日でも滞在してというようなものではない。これがもしも、先になつて各地区からこれと同様なものが出た場合には、そのときこそ初めて一般法をつくつて、別府をその中に入れてもさしつかえないのであります。しかしこの法案は議員提出の法案でありまして、この法案をここに提出するまでの各議員の並々ならぬ苦労を考えますれば、この法案を愼重に審議していただいて、あくまでも通過せしめるというようなお気持になつてほしい。ただいま合同審議のお話もありましたが、もとより合同審議も望むところであります。しかし合同審議によつて、どこまでもこの法案を握りつぶしてしまおうとでもいうような御魂胆がもしもありますならば、われわれは今後の法案について、よほどわれわれの気持を改めて行かなければならねとも思います。私どもはこの別府が国際観光都市として、決してその他の地区と同様でないということだけは断言できると思います。これは日本のただ一つの特別な大観光都市でありまして、その他の地区を比較することははばかりますけれども、人口十万以上の、しかもすべてが備わつておるという点につきましては、別府をおいて他にない。日本に駐在する外人のそれぞれの人方が、外国向けの放送の中にも、日本は風光明媚な、実にいいところだ、その中でもぜひ、日本に来たならば、まず別府につえを引けというような放送が、たびたび九州方面の放送局から放送されていることも、これは西日本新聞その他を通じておわかりのことと思いますが、これを取上げて、私は何ら、この委員会がただ單に一別府というものを取上げたという、委員会のこけんにかかわるものではないと思う。これを取上げて、まず別府から外貨獲得の門を開くことこそ、この委員会の最も重要なる職務ではないか。他の地区でこれと同等のものがありますならば、その地区に対して、私どもは双手をあげて、いわゆる日本の再建のためにも、外貨獲得のためにも、これに賛成することにやぶさかではないのであります。何かそこへ、ある地区から一つの法案が出れば、それをただちに自分のところと結びつけて、そうしてそのものをひとつ排撃してやろうというふうなことは、国会議員としては、その地区の代表ではないというような立場から、国政を審議して行かなければならないと思います。従いまして、来国会あるいはその次の国会におきまして、一般法なり基本法ができます場合には、これは私としては、その際こそ、この法案を廃止して、その一般法に乗せてさしつかえない。しかしここに啓蒙のためにも、いわゆる日本の観光都市の啓蒙のためにも、この法案をすみやかに御審議の上、通過させていただくように懇願するものであります。休憩中にいろいろな御発言もあつたようでありますが、ただそれは、この法案を通過さして、日本再建に盡したいという悲痛な念願のために、いろいろ失言もあつたかと思いますけれども、この点はあつさり釈然として、ひとつこの法案の通過に、ご協力をくれぐれもお願いする次第であります。
○淺利委員 私は一言で済むつもりでありましたが、ただいま村上委員から、何か私どもが他に魂胆があつて、これを握りつぶそうとする意図があるかのごとき揣摩憶測のもとに話されたことは、まことに心外であります。私どもはそういう考えから申しておるのではありません。われわれは先刻申しましたことく、建設委員会の立場として、これは将来建設委員会にも関連性ががあるから、合同審議をするという申込みをするかもしれぬということを申し上げたのであります。 第二は、この観光委員会の使命という見地から申しあげれば、日本の観光の施設、あるいは観光都市ほどういうふうにあるべきか。外客がただ一つの別府だけを目ざして来るものであろうか、日本の観光全体のルートを見に来るものやら、そういうことの大きな見地から見て、この委員会の使命というものを果たさなければならねという点がありますから、私は愼重審議すべきじやないかというのでありまして、あるいはこの案を最初から否定する、あるいはまたこれに同調を惜しむという意味じやないのであります。そういう点について誤解のないように、われわれは委員会の使命として、この委託されたる日本の観光施設をどうするかという見地からも考え、また各委員会に関連性を持つならば、そことの間も緊密なる連絡をとつてやる方が、むしろこの法案を強固にするという意味じやないかという意味で、私は申し上げたのであります。今の村上君の言うような、そういう先入観を持つて論議されることは、ひとつ御訂正を願いたいと存じます。
○村上(勇)委員 関連して……昨晩徹夜したために、私の発言にも誤解を受けるようなところがあつたかもしれませんけれども、また淺利君も睡眠不足のために非常にひがんだとり方をしておられると思うのであります。私は建設常任委員長である淺利先生が、そういうような小さなお考えを持つておるということは絶対に考えておりません。ただ淺利先生のお話の中に、何とかこれは一般法でというようなところが——これは私のひがみもあるでありましようけれども、そういうところが推測されましたので——もちろん私どもも一般法というようにして、この法案が今日上程されておるならば、それについて行くことは、やぶさかでないのでありますけれども、すでに本国会の会期も余すところわずかでありますので、これから他のそれぞれの地区を勘案して法案をつくることは、時間的に非常にゆとりもない。今まで議員提出の法律案というものは比較的少い、その中にせつかく同僚議員が苦心してこの法案を立法化して来たというこの点を、どうかひとつ委員会の同情ある御審議によつて御採択お願いしたい。もちろん淺利建設委員長のお話のように、大蔵あるいは建設の常任委員と、またその他の委員会と愼重連合審査することにつきましては、私どもこれを決して拒むものではないのであります。こうした大きな委員会によつて愼重審査されることは、かえつてこの法案の生きる唯一の道であります。ただしかしそれが、いろいろな考え方から、この法案をこのまま継続審議に追い込むとか、あるいはまた握りつぶすようになるということを私は非常におもんばかつたのでありまして、そのための私の発言が、淺利建設委員長のお気にさわつたんじやないかと思いますが、そういう意味ではないのでありまして、われわれこの委員会の委員の一人としましても、日本の外貨獲得のために、日本の復興のために、どうしてもこの東洋のナポリともいわれておる大別府の観光事業に対して、まず先鞭をつけるということを切望する次第であります。
○淺利委員 なお、私は念のために申し上げておきます。建設委員会が合同審査を申し込むかもしれぬということは、決して、私どもの委員会がセクショナリズの考え方で言つておるのではありませんので、むしろこの法案を強化して、実施の上においてよくするためには、かえつてその方面の審議も盡した方がいいのじやないかという意見を、私は当委員会の委員の一人として申し上げたのでありますから、その点は皆さんも誤解のないように願いたいと思います。
○高橋(清)委員 別府の今度の問題につきましては、会期は今日限りであるのに、私はまだその法案を見ずであります。いただいておりません。どんな内容のものであるか、一向私にはわからぬのであります。それを今日ここですぐ採決とかどうということは、会期一日ではとうていできない問題だと思うのです。そこでこれは村上委員の申すごとく、別府は外客を誘致する、また世界に知られている名勝の地として、温泉の地として、だれも拒む者なく、またそうありたいことを私どもも望むところであり、早く皆様方の地元の方々の御希望を達してあげたいということをも、われわれ望むところであります。しかしながら先ほど淺利建設委員長の申すごとく、昨日でしたかのお話で、あれは都市計画で、建設省の方に来るのがほんとうではないかというよなお話を、私ははたで聞いておつたのであります。ただいま淺利委員長が申したことく、やはり予算の関係から言つて——別府のこの実現を阻止する意味ではなくして、むしろ強化して、完全なものとして、各関係委員会からも了解を得て、これをりつぱな、どこからも文句の出ないようにして、完成させた方が私はいいのじやないか、ただ会期が切迫しでおる今日であるから、先ほどこれを継続審議として、観光特別委員会は特別で、独立の立場で、これをまた審議をする、そしてまた各関係のそういう委員会とも緊密なる連絡をとつて、そうしてこれを皆さんの御希望に沿うようにした方がいいじやないかという考えをもつて、私は先ほど申し上げたのであります。そういう意味において——ただ遺憾なことには、私はまだ法案をいただいておりませんが、もしありましたならばそういうものを頂戴したいと思うのです。
○河野(謙)委員 われわれの不勉強のためもあるでしようが、文書箱等には来ておるかもしれませんけれども、実は高橋君同様に、この法案について見てないのです。同時に本日出席の委員も非常に少いし、相当この法案の扱いについては、愼重を要する点もあると思います。また一方非常に急がなければならぬ点もよくわかります。いずれにいたしましても、本日はこれをもつてひとまず散会しまして、明日までの間に、委員長においてこの法案を急ぎ取扱うべく、それぞれ先ほど申しましたように大蔵委員会、必要があれば建設委員会等にも連絡懇談の機会をつくつていただいて、そうしてこの法案の審議を進めるべく準備をしていただきたいと思います。さような意味合いで、本日はひとまず散会いたしたい、かように私は思うのであります。
○永田委員 そう早く散会するのを急ぐことはない。まだ法案を見ない人もある。法案を見ない人があるというのに散会するというのもおかしい。そこで、なるほどお忙しいので、法案をごらんくださらなかつただろうと思いますが、この法案を一々御説明する時間もございません。大体この法案はその筋の了解を得ておるわけであります。つまりそれは、とりもなおさず占領政策に反しないということであります。従つてこの問題は自主的にわが国の政府が決定してよいわけであります。何ら躊躇する必要はないわけであります。そこで先ほど淺利委員からも、予算の裏づけがなければ、しかたがないじやないかという、ごもつともの意見があつたのですが、私は必ずしもそうじやないと思う。法律というものは必ずしも予算の伴わざる場合がある。そこで各省の委員会と合同審議の必要という問題も、本委員会の主観に属するものであるとわれわれは考える。であります以上、本委員会の自主性にかんがみまして、本法案を決するに躊躇することは、本委員会をまつたく侮辱するものであると私は考えるのであります。 さらにまたそういうふうな議事の運営によつて、かような方面に誘導するような委員長の処置は、まことに私は残念ながら当を欠いておると思うのであります。そこで委員長の釈明を求める。これは速記にも残つておりますが、先ほど私は委員長の不信任を提出せんと試みたものでありますが、同僚議員の勧告によつて撤回しました。この本日の議事の運営にあたつて、若干委員長には何らか政治的な含み、あるいは個人の感情というものを委員長の職責の上に現わしておると思う。そうしてわが党においても決定し、野党においてもそれぞれ決定を見ておる法案を、あえて握りつぶさんとするような方向に導いたというその態度について、一応釈明をしてもらいたい。 さらに冒頭におきまして、この委員会に諮らずして、委員長の一存で大蔵委員会と合同審議を宣言されたことは、速記によつても明らかなことであろうと私は思う。その職務濫用といいますか、委員長のとられたその態度を明らかにしてもらいたい。先ほど高橋委員からも御提案がございましたように、やむを得ざれば継続審議に私も賛成の意を表する一人であります。そこで私がただいまお尋ね申し上げましたところの二つの委員長の態度の釈明を私は拝聽しまして、その後は私の発言はありません、散会なさろうと御自由でございますから、どうぞひとつよろしく御審議を願います。
○栗山委員長 皆様の御承認を得まして委員長に発言をお許し願います。釈明をする機会を永田委員からおつくりいただいたことは、私として仕合せといたします。 私のこの法案に関する議事の運営なり手続につきましては、私自身何ら遺憾の点がないことを信じております。それを具体的に申し上げますならば、この法案に関係する議員の方々は、特に委員として審議を進められたいという御希望をお持ちでありましたので、これについて委員長は、委員長としてでなく、友人としてのはからいをいたして、今までは委員でなかつた方が委員として参加しておられるという事実がございます。もし委員会の皆様から、委員長けしからないではないかというおとがめがあれば、そのおとがめをも甘んじて受けなければならぬ個人的措置であることを告白いたします。 いま一つの点は、文書箱に配布されましたのは、たしか昨日であると私は記憶いたしております。私の見たのは昨日であります。昨日事務局の方から、運営委員会の決定によつて、当特別委員会にこの法案が付託になるという通知を受けたのであります。会期は一日を余すだけであります。そこで昨晩、委員室の少い現在ではありますが、これは会期中にどうしても委員会を開かなければ、委員長としての扱い上、遺憾な点を生ずる懸念を感じましたの、さつそく、本日午後一時からのこの委員会の開催につき手配をいたしたわけであります。 さらに私はこの委員会に臨みまして、自分の考えがかりにあるといたしましても、その考えを一言も述べておりません。皆様の御審議によつて、いずれの法案たるとを問わず、しかるべき結論に達することが、議事運営の最良の方法であると考えておりますから、誘導的なことは何もいたしておりませんし、また形にも表わしておりません。 次に個人的の感情云々というお話がありましたが、これについては別に釈明をする必要がないと思います。なぜならば、私は個人的感情をもつて委員長の職責にあるものではないからでございます。ただいまの御発言に対して、以上が私の身辺に関する事柄であります。 次の事項は、大蔵委員会からの合同ではございません。連合審査会の申入れは正式の申入れであります。この正式の申入れを委員会に諮ることは、委員長としての当然の職責であります。もし諮らずしてうやむやに葬ることがあるとするならば、これはこの国会における先例を無視し、またみずからこの法案の審議に深い関連ありと決議をされた他の委員会を無視する行為になるのであります。従いまして、この私の発言が終りました後においては、委員長としては重ねてお諮りすべき案件を持つものであることを御了承願いたく存じます。
○河野(謙)委員 私は重ねて委員長の議事進行についてお願い申し上げます。先ほど村上委員の発言の中にも、お互いの寝不足で云々ということがありましたが、私も寝不足であつたかもしれませんが、永田君も寝不足で、今日は少しどうかしていると思う。私は決してこの法案の審議を怠ろうというような意図は、毛頭ありません。どこまでも親友永田君とともに、協力するだけの誠意を私は持つている。ただわれわれ議員として、この国会において議案を審議する以上は、いかに期日が切迫しましても、そこに愼重を欠いてはならぬということはよくおわかりのことと思う。そこで議案がボツクスに入つていたのを、私が昨日のものを今日手にしていないことはおわびしますが、同僚の委員も大体そうじやないかと思う。そこで議案さえ見ていないのを、今日ここで愼重審議しようといつても、お互いに審議すべき準備ができていない。同時に委員の出席数も少いから、私はこの後のことは、できるだけ早く審議を進めるように、委員長に準備をしていただくと同時に、われわれも大急ぎでこの法案の審議をすべく、今晩からいろいろ自分で勉強もし、調査もしたい。かように思つております。その意味において、本日はひとまずこの委員会を散会していただきたいという動議を、私は提出する次第であります。
○柄澤委員 ただいま伺つておりますと、奇々怪々な御発言が多くて、各議員の間でも唖然としておいでになるお方も見受けられるのでございます。予算の裏づけがなくてもいいとか何とかということは、実にこつけいなことでございますしさらにこの当委員会のつくられました使命というものが、ホテル整備法案などの出ましたことによりましてはつきり認識されておられないかと思うのでございます。つまり当委員会ができましたのは観光事業につきましての各省の間のいろいろな調節をしなければならぬということが、中心であつたように承つております。そういたしますれば、この法案を拝見いたしますると、都市計画法にも重大な関係を持つておりますし、また第四條などには、国有財産法の規定にかかわらず、公共団体に対して普通財産を讓与することができるというようなことまで規定されております重要な、他委員会との関連を持つたものでございまして、まあホテル整備法案などにおきますところの野党側の攻撃なども考慮されまして、委員長としては合同審査をおやりになるのが、これは当然の、非常に適宜な措置だと私ども考えられるのでございます。ですから、ぜひそのようなお建前で、会期も間もないので、予算の裏づけは何でもいいから、この別府というものを国際観光都市としての特別な法律にして、おみやげにでも持つて帰りたいという、実現の裏づけがないような御態度は、この際いさぎよくお捨てになりまして、当委員会で国民の十分な納得の上に、いろいろな法案が審議されますように、特に合同審査などはおやりになる必要がある。こういうふうに私ども考えている次第でございます。
○栗山委員長 お諮りいたします。委員長は先ほど来、正式の申込みに対して正式の措置をとらなければならぬという立場から、大蔵委員会からの、この法案に関する合同審査を受くべきやいなやについてお諮りをいたしております。重ねてこの件をお諮りいたします。
○永田委員 先ほど私の言つたことを誤解しているようでから……
○栗山委員長 私には誤解も何もございません。
○永田委員 いや、大蔵委員会と合同審議をあなたが宣言されたということは、委員会に諮らずして宣言された、その不当を私は言つているのであります。今のようにあなたが議事を運営してくだされば私は何も言うことはない。委員会に諮つてくださればいい。
○栗山委員長 この前もお諮りいたしました。(「しない」と呼ぶ者あり)お諮りして、可否の論が出たのです。お諮りしなければ、可否の論が出るわけがないのです。
○畠山委員 私は今日あとから参りましたので、よく話の事情がわかりませんけれども、今伺つておれば、河野委員また高橋委員、その他柄澤委員から言う言葉の中にも、ごもつともな点もあると思います。まだこの法案については、私ども実際内容を見ておらぬ。今日も箱を探したんだが、法案がどうしても見つからないというようなことで、その間五分か十分遅れたようなわけでありますが、実際予備的調査というものが何もできておらないで、この委員会にかけて、どうのこうのと個人的の意見の交換をしたり、また意味のわからないことを交換しているようなことでは、はなはだこの委員会の不面目だと思います。本日は私は理由を抜きにいたしまして、この程度で散会を希望いたします。
○栗山委員長 ただいまの御動議は、先ほど来の河野委員の御動議と同一のものと思いますが、その御動議を採決いたします前に、お諮りいたします前に、一言ただいまの御発言について、委員長のとりました措置について弁明をお許しを願いとう存じます。前申しましたように、本日委員会を開催いたしましたことは御了承願えると思いますが、本日の委員会においては、特に地元の方々も御上京であるということでありますから、その傍聽もなさるがよろしい。またこの趣旨、提案理由について、十分にお聞取りしよう。それをお聞きいたしましたならば、この委員会はみずから調査研究するために、当然散会する予定で、委員長はこの今日の委員会を開いております。しかるところ、たまたま派生的なことが起りましたために、ただいまのごとく延引したのでありまして、この点は不可抗力とも考うべきことと存じます。それで先ほど来動議が出ておりますけれども、この動議の前にお諮りをいたしている件があるのでありますが、これはいかがいたしましようか。
○河野(謙)委員 大蔵委員から申込みの合同審査の問題でありますけれども、会期も切迫しておりますし、この機会に、できればすべてをなるべく省畧する意味で、委員長が本委員会を代表して、大蔵委員長なり大蔵委員会の理事なりとの御懇談によつて、この連合審査の目的を達し得るならば、私はその道をとつていただきたい。あげて委員長にその間のことを御一任申し上げたい、かような希望を持つているものであります。
○栗山委員長 善意のある御動議ではありますけれども、これは先ほど永田委員からの御抗議がありましたように、委員長の独断ではなされないことであります。大蔵委員会からの申入れは、先方の委員会の決議に基く正式の申入れでありまして、これに委員長個人として善処することは不可能でございます。従いましてせつかくのお言葉でありますけれども、さらに重ねて、申入れをいかように扱うかについてお諮りいたします。
○高橋(清)委員 これはやはり本委員会にお諮りを願いたいと思います。委員長に御一任ということでなく、そういうようにお諮りを願いたいと思います。
○栗山委員長 まつたく同一の御趣旨によりただいまその件をお諮りりいたしているのであります。
○柄澤委員 国会の委員会の運営の建前から申しますれば、やはり委員会というものが最高の権限を持つているのでございまして、委員長におまかせいたしまして向うの理事との懇談で、このような問題が解決するとは私ども考えられないのであります。向うの方が正式な手続をとりまして、委員会の決議をもつて申し込みましたことに対しましては、当然当委員会としても合同審査を持つべきであろうと思います。その根拠になつておりますことが、会期が迫つているからというようなことでは、非常に薄弱でございます。予算の裏づけがなければ何もできないということは、これはかりに地方から陳情においでになつた方がおいでになつておればなおのこと、これは明らかなことだと思うのでございまして、この際むしろ合同審査を持ちました方が、いろいろな問題のほんとうの解決のためにも、順調に事が運ぶのではなかろうかと思うのであります。ですから、われわれはあくまでも国会の審議権というものを尊重して——今特に吉田内閣のもとにおきましては、委員会の審議などを無視しがちな傾向にありますので、みずから委員会がこの権利を放棄するというようなことは、われわれ委員としては避けなければならないと思います。そういう観点から、合同審査を向うの委員会として申し込まれました以上、委員長との懇談において解決しろということでは、解決できないことを皆様が御了承くださいまして、そういう手続を希望するものでございます。
○河野(謙)委員 やはり眠いせいか、話が徹底しないのですが、私は委員長個人として向うと折衝していただきたいということは、一度も言つていないのです。本委員会において本委員会を代表して委員長に一任して、向うといろいろ懇談折衝をやつていただいた方が、会期の関係もあるからいいのではないかということを申し上げているのです。大蔵委員会は決議をして、どこまでも大蔵委員会として合同審査を申し込んで来ている。それに対する答えをいかにすべきかということです。それに対する答えがいる。本委員会は委員長にその折衝を一任するということで、一応大蔵委員会にもう一度本委員会の代表として委員長に折衝してもらうことは、本委員会の皆さんで決議さえあれば、決してさしつかえないと思う。それは委員会の無視でも何でもないと思う。私は栗山委員長に個人として行つてもらいたいということは申し上げておりませんから、その点は誤解のないようにお願いいたします。
○栗山委員長 重ねてのお言葉でございますが、永田委員からの若干の忖度を加えた御発言もありましたので、委員長といたしましては、大蔵委員会の申出を受入れるかどうかについてお諮りいたします。この申入れを受入れますことはさしつかえございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○栗山委員長 ではそのようにはからいます。 次に先ほど来出ております動機を取上げます。本日はこの程度で散会いたすことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○栗山委員長 では散会いたします。 午後四時五十三分散会