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6回国会衆議院1949/10/31

観光事業振興方策樹立特別委員会 第3号

発言数
63
登壇者
6
会派数
2
開催日
1949/10/31

会議録

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 ただいまから会議を開きます。  本日は劈頭に通運省の通商振興局長岡部邦生さんから、観光事業を主とする国内貿易の状況につき説明を伺い、特にオーバー・シース・サプライの問題について委員からも意見をお述べ願いたく存じます。通商振興局長岡部さんに説明を求めます。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 ただいままでの観光收入の状況その他見通し等につきまして、御説明いたしたいと思います。  一九四八年におきます観光收入の総額は約一千五十六万ドルでございます。これに観光の意味を相当広く解釈いたしまして外人の国内におきますドル建によります消費を、すべて観光というところに入れておりますので、書いてあるに申しますと、ホテルの貸事務所というのが約百三十七万ドルであります。いわゆる観光旅行というのが二万八千ドルでございます。それから対外国人の物品の準輸出業務、これはございません。その次にアメリカ軍の酒保に納めます納入業務が八百十六万ドルでございます。対外国人に対しまして、日用品、食料品を販売しておりますものが七十一万ドルでございます。みやげを販売しておりますのが二万五千ドルでございます。対外国人に輸入自動車の販売をいたしておりますものが二万一千ドルでございます。それから対外国人にタクシーのサービスをいたしておりますのが十五万九千ドルでございます。対外国人のドル建の建築業務をやつておりますものが六万五千ドルで、合計一千五十六万ドルになります。ところが今年の九月までの状況は、それが一千六百七十八万ドルに相なつております。大体一九四九年の予想を申し上げますと、二千五百万ドルに相なるだろうと考えております。その内訳は、ホテルの貸事務所が二百二十万ドル、観光旅行は約一万人の三十万ドル、それから対外国人の物品の準輸出業務が二百万ドル、アメリカ軍の酒保に納めますものが八百五十万ドル、外国人に対する日用品、食料品の販売二百八十万ドル、みやげ二十五万ドル、自動車の販売が五十万ドルタクシー・サービスが二十万ドル、ドル建建築が百万ドル、輸出バザー業務が新たに加わりまして、これが七百三十五万ドル。  来年の予想を申し上げますと、これは若干楽観的な数時が入つていると思いますけれども、大体五千五百万ドルくらいに相なるだろう。その予想の内容を申し上げますと、ホテルの貸事務所が四百五十万ドル、観光旅行は二万人で三百万ドル、外国人に対する物品の準輸出が三百万ドル、酒保が一千万ドル、日用品、食料品が一千百万ドル、みやげが二百五十万ドル、自動車が九十万ドル、タクシーが六十万ドル、ドル建建築が百五十万ドル、輸出バザーが一千八百万ドル、こういう状況に相なるだろうと考えております。このほかに本年度におきましては、円とドルの交換によりますものが約二千万ドルばかりございますが、これは統計の外に出ておりまして、見えないものでございますけれども、実際上はそれだけドルをかせいでおるということになります。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 お伺いしたいことはオパー・シース・サプライの現況及び将来いかように、改善されて行くかという点が第一点です。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 オパー・シース・サプライの問題も、現在は政府が直接やつておりますけれども、いずれは民営に移すことになつております。ただいまは明治屋が一手に引受けてやつておりますが、これはこの前の委員会でも説明がありましたようで、独占的傾向があるように思いますけれども、少くともわれわれの方といたしましては、他に適当な競争者をつくりまして、その上でこれを民営に移したいというように考えております。そのほかに外国商社によりますこういう業務をやつておるものが、数社ございますことは御存じだろうと思います。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 これは日本政府の責任において明治屋なら明治屋を指定してやらしておられるのでございますか。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 さようでございます。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 聞くところによりますと、そこになかなか売れ行きが見通しにくいようなストックが、たいへん多額にあるということでありますが、そういう滞貸の代償に対しても、政府が責任を負うのですか。これは聞き違いかもしれませんけれども、七億円くらいに達するストックと申すか、滞貸と申すか、そういうものがそのカテゴリーのうちにあるということを聞いておるのですが……

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 もちろんこれは全部政府の所有物でございます。現在OSSで入れて持つておりますストックに、約十億くらいあると思います。これは政府のものでございますから、委員長の言われました責任を負うというのはどういう意味だか存じませんが……

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 帳じりは政府の……

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 政府のものでございます。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 外国から来ておる者、また国内の観光客にサービスされる食料が非常に悪い。肉とかその他の傍柳川についてよく小言を聞くのですけれども、そこで扱つておりますそうした食品については、どういう考慮が拂われておりますか。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 従来は、少くとも政府直営のホテルにおきましては、食料はすべて輸入食料によらなければいかぬという指令が出ておるのでございます、従つて、どういたしましても新鮮度の低いものが使用されるというので、今委員会の言われましたような傾向がございました。これはわれわれとしましてもドルで入れますよりも、国内の生鮮なものを使いました方が、よほどうまいものも差上げられ、また同時に收入もふえるわけであります。そのように折衝いたしまして、最近十日ほど前に、日本のものも使つてよろしいというように、ようやく改善されました。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員 日本の食品で、使つてよろしいという了解が得られた品目はどういうものでございますか。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 これは野菜、肉、魚、全部でございます。ただ衛生的見地を十分に重んじなければいかりという規則は残つております。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 さようにその生鮮度の観点から、内地品を使う幅が広くなつたといことであれば、今持ち合せている生鮮度の低いいカン詰、冷凍肉等需要が減ると思いますが、それはどういうふうに処分をなさいますか。依然として多額の金額に上るものを政府がかかえておることになりますか。それともそれは拂下げなさることになりますか。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 これは今度切りかえたばかりでございますので、売れ行きがどういうことになりますか。もちろんわれわれの見通しといたしましても、肉とか野菜その他については、少くともカン詰その他のものよりはよく売れると思います。従つて現在かかえておりますものについては、できるだけ売るようには努力いたしますが、ぐあい悪いときには、また国内拂下げ等の方法を考えなければなるまいと思います。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 そうしなければなりますまいね。私ども本委員会として関心を持つておりますことは、食事が滞在客に対して大きな要件の一つでありますから、食事が改善せられるということに、この委員会に関心を持つております。いま一つに、一手にその供給が抑えられておりますと、どうしても地域的に限られた地域になる。そうすると国際観光客の客足と申しますか、それが遠隔の地までは及ばない。そうすると観光事業をなし得る地域というものは、ごく中心部に近い所だけになつて、遠くの方はこれとは縁が少い。今申しましたように、第一点はよい食事を観光客に提供したいということと、第二点はその供給の地域をなるべく広くして、観光局の客足を広く運ばせたい。この二点でありますが、第一点の方は今お答えがあつて、将来その方向に進むことを希望しますが、第二点の方はどのように善処なさるおつもりでございますか。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 第二点の方につきまして申し上げますが、OSSのものも、もちろん国内品の使用許可がありましても使うことは必要でございます。この販売網は、これまた全国に広めるように了解をつけまして、ちやんと計画を進めておるわけであります。従つてそれに基いて、全国にお客さんが見に行けるように相なるだろうと思つております。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 それはひとつそういうようにやろうじやありませんか。今の観光客に対する食料の問題、政府が責任を負つて特定会社がこれを取つておるという問題でありますが、委員の方々に御質問なり御意見なりございましたら……

山本利壽民主党(第十控室)

○山本(利)委員 その他の点で質問してよろしゆうございますか。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 あとでほかの点に移りますが、まずその点で御質問願いたいと思います。  それからいま一つ、これは大事なことだと思いますが、日本経済の要請するところは、なるべく多くの外貨をわれわれが獲得しなければならぬという点でありますが、通産省でおせわをしておられますのに、主としてドル建で扱つておらまれすので、これは日本経済全体から見てまことに望ましいことであつて、われわれも大いに協力したいと思つておるわけであります。そのドルでこちらが拂わして、ドルの收入をはかるという点で、何かわれわれが聞いておいて資料となることがございましたならば、御説明かたがた御発言を願いたく思うのであります。――それではどうぞ御質問なさつてください。

山本利壽民主党(第十控室)

○山本(利)委員 占領目的で日本へ来ておるとか、あるいは商用で来ておる人が観光するというのでなしに、純粋に観光のために来ておるお客さんの数についての現状と言いますか、それから来年度の見通しということを、ちよつと承りたいと思うのであります。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 お答えいたします。現在まで純粋に観光旅行で参りました数は、終戰後約六千人でありまして、おそらく今年中には一万人に相なるだろうと思います。これは大体二週間くらいの予定を組みまして、その範囲内で旅行をして帰るわけであります。

山本利壽民主党(第十控室)

○山本(利)委員 来年度はどのくらいの……

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 それを三万人ぐらいにふやそうかと、予想しておるわけであります。

山本利壽民主党(第十控室)

○山本(利)委員 それではもう一つ御質問いたします。国立公團その他の観光地に対して、いろいろな施設をして行かなければならぬわけでありますが、それに対する投資ということは、外国から、たとえばアメリカならアメリカから、直接にそこへ向つて投資するという傾向にありますか、それとも表面は日本の方の金でやるということになりますか、そこらの状況はどうですか。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 資料ございますか。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 ございません。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 それでは私の知り得ているところを申し上げたく存じます。ただいまの山本さんのあげらました点につきまして、日本側としては、主としてホテルでございますが、ホテルの建設は外資によつてやりたいという意向を、これは総理も、それから日銀総裁あたりも、金に関係のある人は、たいていそういう考えを持つておるようであります。しからば向うのものが来るか、来ないかという点になりますが、ただいまのところでは御案内のように、日本の税金が非常に高いので、そうしてまた投資したものの利益の回收というようなことがむずかしいので、足踏みの形でございます。大きな船会社とか航空会社、こういうものが幾つかの計画を立てておることは事実であります。日本の税金に対する措置が講ぜられるのを今待つておる、待機の姿勢でございます。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 国立公園とか何とかいう所に、ホテルその他をつくるという計画は、今委員長の言われたようなことでございますが、東京その他に、たとえば日比谷公園のかどとか何とかいうところに、貸事務所兼ホテルをつくるというような計画は、ある程度進んでおります。

山本利壽民主党(第十控室)

○山本(利)委員 それはただ向うだけの資本で……

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 向うとこちらの資本でございます。

山本利壽民主党(第十控室)

○山本(利)委員 それではもう一つ。いろいろ思想問題などもやかましい時代ですが、今の日本への観光客というものは、規則の上及び現状では、どこの国の人でも、制限なしに来れるということになつておりましようか。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 大体これはG・H・Qの方の入国許可の関係でございますが、今までのところ、別に特に制限しておるということは聞いておりません。現に多いのはアメリカの人と中国の人でございます。  これから先ほどちよつと御説明を間違えましたが、一万人ぐらいで、滞在日数は現在は五日くらい旅行して参りますのが……

山本利壽民主党(第十控室)

○山本(利)委員 規則の上では、二十五日間は旅行してもよろしいということになつていたように思いますが、どうですか。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 それはそうかもしれませんが、大体実績に五日くらいで帰つております。

高木吉之助民主自由党

○高木(吉)委員 ただいまの局長のお話によりますと、みやげ品の金額が非常に少いのでございますが、この中にはエキスポート・バザーの売上げも入つておりますか。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 入つておりません。エキスポート・バザーは、一番しまいに申し上げましたように、新たにやつております。

高木吉之助民主自由党

○高木(吉)委員 このみやげ品の品目の内容はおわかりになりませんか。

渡邊彌榮司通商産業事務官

○渡邊説明員 みやげ品のスーヴェニア・ショップの売上げが、非常に少いのではないかという御質問でございますが、現状では、はなはだ遺憾ながらそういうことになつております。ただいまパイヤー・ホテルの中にみやげ品を置き、重要都市にみやげ品の施設を広げることにつきまして、いろいろ関係方面とも折衝しておるところでございますが、ドルの扱いその他の問題がありまして、ただいまに東京に二箇所と、京都に一箇所というくらいの程度であります。それでエキスポート・バザーが実際上やげげを扱うような機能をいたしておりますが、これは主要都市、主要観光地区にスーヴェニア・ショップを広げることができますと、スーヴェニア・ショップとしてのドル上げも非常に多くなつて来る。ただいまの状態では、スーヴェニア・ショップの売上げの中で、約八割くらいが繊維品であります。あといろいろ雑貨品、いわゆるみやげものということになつております。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 関連してお伺いしますが、前の委員会にESSのハーフ氏が出席されて、その際にみやげ品の問題を皆さんがお取上げになつたのでありますが、今は大分向うの制限があるけれども、これは逐次日本側の手に渡すそしてみやげ品の売上高を増すようにはかりたいという話をしておりましたが、そういう方向に向つてよほど改善せられつつありますかどうですか。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 その方向に進んでおります。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 それからついでにひとつお伺いしたいことは、ただいまこの委員会で、国際観光ホテル整備法案というのを審議していたしております。  整備と申しても、改善を意味するのでありますが、今までの局長並びに課長さんのお話で、通産省が国内貿易について非常なお力を入れておられることは、委員各位の御了承になつたところと存じますが、ホテルの改善整備に関しては、国内の行政所管上、運輸省が担当することになつておりますので、この委員会としては、運輸省をしてこれを所管せしむるような考え方で、ホテルの整備改善の構想を練つております。そこで伺つておきたいことに、宿泊設備はいわば足だまりであり、舞台であるかと思いますが、その上にいかようなる人を活動せしめるかということは、單に一運輸省の関係事項ではなく、官も民も――官の中でも通産省もどの省も、それを外貨獲得に利用するという建前で行くべきだと思つておりますが、ホテルが運輸省の所管になつておつては、国内貿易的活動をなさる通産省としては、不便であるとか、支障があるとかいうことがございましようか。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 ホテルの所管が運輸省にあるということは、私にまだきまつておらぬと思います。それでこれは私個人の見解に相なるかもしれませんが、少くとも今後の観光事業、ことに私が説明いたしましたような外貨穫得の見地ということになりますと、單純に観光地にホテルを建設してやるというようなことじやなしに、やはり観光事業そのものは、国内の産業と密接不可離の関係において、これを育成して行かなければならぬ。たとえば東京、大阪というような大都市にりつぱなホテルをつくつて、それが足だまりとなつて景色を見に行く。と同時に商売もして行くというような形に、当分の間は進展して行くのではなかろうか。ほんとうの意味における、スイスのような形の観光事業に発達するのには、今後やはり数十年の経過がいるのではなかろうかというふうに考えておりますが、その間におきまして、いかに外人が、国内で金を使うようにうまく指導するかということは、やはり同時に、貿易的な見地からも考えなければいかぬというふうに考えておりまして、われわれは当然これは通産省の方でおせわすることになるだろうと思つております。ただこれは、この委員会でお考えになつておりますようなことで、国策が運輸省の所管であるというふうに御決定になれば、もちろんそれでけつこうでございまして、何も運輸省の所管になるから、われわれの方でほそれに協力しないという様なことではございませんが、われわれの方にあつた方が、便利でなかろうかとは考えております。

河野謙三民主自由党

○河野(謙)委員 ただいま私見の発表がありましたが、なお引続いてひとつあなたの私見を伺いたいのですが、しからば今のように観光事業が、特にホテルの問題が、一部運輸省にあり、一部厚生省にあり、一部通産省にあるというよようなことは、これは許されないことだと思います。そこで通産省としては、これを今後いかな構想のもとに、いかなる場所にまとめて行くかということについて、もし御意見があれば、この際伺つておきたいと思います。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 現在所管がはつきりしておりますのに、厚生省の衛生的見地からいたしますホテル、宿泊所の取締り方面だと思います。これはやはり厚生省が当然おやりにならなければならないと思います。また運輸省の観光交通の見地からする輸送方面の整備というものは、当然運輸省がやらなけかばならないはずでありまして、われわれがやると言いましても、これはできません。しかしながら、そういうものを総合して、どういう点に適当なホテルを憤き、またそれと国内の商業、工業との組合せ面、その他のものをどう持つて行くかということは、われわれの方の省がやるのが一番よいではないかと考えております。それを一つの省に求めなくても、お互いに協調して行けば話は済むので、決して一箇所でなければならないというようなものでになかろう、それでもやつて行けるのじやなかろうかというように考えております。

河野謙三民主自由党

○河野(謙)委員 この機会に、議論をするわけではありませんけれども、とかくこの問題に限らず、行政官庁と立場の違う国民の側から見ると、どこか一省で、便利に、能率的に、すべての任事を運ぶようにしてもらいたいというのが、一般に共通した声なのです。そこであらゆる部面に、行政の一元化等々の問題が起るわけですが、現在においてもホテル事業につりましては、ホテル業者の方から見れば、今の機構には悩されております。こういつたことから見まして、今のままではいけないということが一般の声なのです。そこで私は、先ほど私見として、何か一歩、二歩前進した御構想があるかということを伺つたわけです。どこまでも今までのままで、厚生省でやり、運輸省でやり、通産省でやつておるのでは困る。そこに本委員会としても、お互いがいろいろ研究しなけれにならぬ問題があると思います。現状維持論ではなくて、さらに何か一歩進んだ御構想があれば、ざつくばらんにお話願いたいと思います。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 観光事業をどう持つて行くかという基本問題になりますと、私らの乏しいながら勉強したところによりますと、大体国情的に見ましても、一番よく似ておる英国の制度をとればよいじやないかと考えておるわけであります。英国は御存じのようにポート・オブ・トレードの下にブリテイツュ・ツーリスト・アンド・ホリデーズ・ポートというものを設けて、そこが一括して観光事業をやつておる。その下にさらにわけて、ホテルとか、あるいは食糧供給設備とか、そういうもののデイジイジヨンを設けてやつております。但しこれは交通関係など、たとえば道路の建設などをどうしておるかということに、はつきりいたしませんが、大体構想はそういうことでやつております。それからスイスの方は、また別に観光協会という二ようなもの、半公法人的なものと政府との合同で、これをやつております。われわれはこの英国の制度が一番よいのじやないかというように思つております。但しこれは、うちの観光審議会とか、またこの委員會とかが取上げて御研究になる問題でもあろうと思いまして寄り寄り下準備のつもりで勉強しておるにすぎないと御了承願いたいと思います。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 局長にお伺いしますが、先ほどホテルをどの省の所管事項とするかについては、きまつておらぬという御見解の表明がありましたが、行政管理庁というのがあつて、その長官は国務大臣の本多君がいたしておりますが、行政管理庁について現在の所管のわけ方をただされたことはありますか。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 ホテルの所管については、これまでは内務省がやつておりました。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 内務省は今はございません。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 内務省が解体いたしましたあとは、観光、交通という面は運輸省にありますが、はつきりとホテル業務というものは出ておらぬ。所管としてはつきりしていないとは私も思つております。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 お聞きなつたかどうかをただしておるのです。行政管理長官について、おただしになつたかどうかを聞いておるのです。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 それはまだ聞いておりません。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 それをお聞きにならなければ、現在区分をしておるかが、はつきりしないわけですから、あなたのはまつたく想像による御発言と受取つてよろしゆうございますか。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 しかしそれは各省官制を見ましても、きまつたということはありません。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 明文化されておらない事柄は、行政管理庁長官が処理する以外に、現行の法制をもつてしては処理のしようがないではありませんか。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 それはそうであります。あるいは私の間違いかもしれません。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 本会議としては、その点について議論の起ることを懸念いたしましたために、行政管理庁長官について、観光事業を構成するもろもろの事項をあげて、そのいずれがいずれの省に属するかをただして発足いたしております。本委員会のただしたところによれば、ホテル、海外宣伝、客扱いに一部分、これは運輸省の観光部が所管すべきものであるという行政管理庁長官からの言明を得ております。国立公園、衛生方面は当然厚生省の担当、観光道路に関しては建設省の担当である、かように言明を得て処理をいたしております。従つて現行制度においては、ホテルの設営は運輸省に属するものとして、われわれは扱つておるのであります。  いま一つあなたに伺いたいことは、外貨獲得上、国内貿易に通産省の活動されることは、われわれの多とするところでありますが、その仕事をなさるために、他の省が設営したことであればやりにくい、自分たちはこれを使いにくいという御見解は、日本の政府を一体として考えた場合、はたして望ましい見解であるかどうかということに疑議を持ちます。たとえば観光道路は建設省がこれを担当しております。計画するにあたつてはむろん関係者の意見を聞きますけれども、その実施には建設省が当つております。ホテルならホテルは、今の割振りでは運輸省が扱つていることになつておる。その設備せられたものを適当に客に使わして、そうして外貨の獲得をなさるという、その一面を担当しておられる通産省の当局として、自分の方で拙らなければ不便であるという事柄は、たいへん私どもに難問題をかけることになると思いますが、そういう事柄について御参考の余地がありますか、どうですか。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 私はその方がベターであろうということを申し上げたのであります。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 御希望でございますね。

岡部邦生通商産業事務官

○岡部(邦)政府委員 もちろん私の私見としてであります。

栗山長次郎民主自由党

○栗山委員長 せつかく通産省の方がお見えになつて、国内貿易――国内における外貨獲得についてのお話があつたのでありますが、何かほかにお聞きの点がございますか。――別になければ、本日はこれにて散会いたします。     午前十一時三十七分散会

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